2015-12-31 00:07:40 更新

概要

vol.2「百鬼」


前書き

やべぇ年内に投稿しきれない









〜朝、音ノ木坂学園にて〜








石川「…例の彼女たちの能力は期待できるのですかね」



ミライ「知らん、先生の考えていることは我々の一歩先を行っているからな」



石川「特に気になる子とかいます?自分はこの子に期待しているのですが」


ミライ「高校生に期待とか変態かお前は」


石川「す、すいません…」



ミライ「まあ…会った時に話してみたい奴がいたぐらい、だな」


石川「…そうですか」



ミライ「先生の計画通り行くと、いいな」




石川「我々は所詮、捨て駒なのでしょうかね、ははっ」



ミライ「やめろ、石川」




石川「…」




石川「仰せの通りに。」












〜数時間後、音ノ木坂学園、保健室にて〜





穂乃果「シンタイソクテイ!?」


花陽「ナンデキュウニ!?」



ミライ「すまんな、現場で働かせるに当たって少々データが欲しかったのだ。」



希「ウチ、身長伸びてるかなー?」


絵里「…胸は大きくなったんじゃない?」



凛「あれ?真姫ちゃんは?」


にこ「学校には来てないみたいだけど…」




保健室にて、穂乃果たちの身体測定が始まった。




1人1人、細かくデータを取っていたミライの姿に疑いを持つ人物がいた。





穂乃果「(…あれ)」




穂乃果「(なんだろ、この感じ…)」




穂乃果「(身に覚えのある…)」



ミライの行動には、確かに不可思議な点がいくつもあった。


髪の毛の採取をしたり、指紋の採取をしたり…一体何に使うのだろう?








穂乃果「(この感じ…あの時の!)」








かつて、穂乃果は修羅場を経験をした。



そう、ライアーゲームという人を騙し合いのゲームだ。


その修羅場の中で、穂乃果の中にもう一つの感情が、ひっそりと芽生えたのだ。



しかし、そのもう一つの感情は、ある一定の時でしか目覚めなかった。


それは「嘘をつかれたとき」だった。


確かに体に電気がほとばしる様な感覚があった。

それのおかげで穂乃果はライアーゲームを勝ち抜いてきたのだ。



ライアーゲームが終わった後にも、この感覚は残ったままだった。


ライアーゲームを忘れるまでは、穂乃果にサプライズやドッキリなどは一切通用しなかったのだ。











穂乃果「…ミライさん?」


ミライ「どうした」



穂乃果「あの…こういう言い方、変かもしれませんが」



穂乃果「…何か、変なんです」


ミライ「何が、だ?」




穂乃果「ミライさんの言葉、どこか嘘をついている様な…そんな感じが」


ミライ「いずれ分かることだ、今は聞くな」



ミライは穂乃果の言葉をかき消すように言った。




穂乃果「(いずれ、分かる…?)」






〜数時間後、学校の教室にて〜








石川「それじゃ、グールについて詳しく説明させてもらうね!」




石川「グールは俺たち人間を捕食して生存する生き物のこと。人間を捕食することでグールしか持たない器官である『赫胞』(かくほう)にエネルギーを蓄積。そしてそこから『赫子』(かぐね)を放出する」


絵里「…質問、いいですか?」


石川「どうぞ。」



絵里「どうして、グールは人間を捕食するんですか?」


石川「人間の生肉にはとある細胞が含まれているんだ。それを栄養として生存しているからね」



石川「そんで…奴らグールには特別な能力がある。」


石川「ひとつ、驚異的な身体能力。その身体能力は平均で人間の7倍近くある、らしい。」



石川「ふたつ、驚異的な再生能力。多少の傷なら数秒で塞がってしまう。人間なら数本、針で縫わなければならない傷を、グールなら数十分で治してしまう。」


石川「ちなみに、普通のナイフや銃弾は通らないほど、皮膚が硬質化している。」



穂乃果「じゃあどうやってやっつければいいの?」


希「銃が効かないなら対抗手段がほとんどないと思うけど…」



ミライ「そこで『クインケ』の出番だ。」



海未「クインケ?」



ミライはアタッシュケースを見せてきた。




石川「クインケはグールの赫子から作られた特殊な武器なんだ。さっきグールは皮膚が硬質化しているって言ったよね。」


石川「でも、赫子なら難なく貫通、もしくは傷をつけられるんだ。」



ミライ「そこで我々捜査官はグールの赫子を加工。自らの武器として取り入れた。」



にこ「うーん…?」



凛「難しいにゃー…」



石川「まあ基礎知識が多少頭に入っていればそれでいいよ。今度はそいつらの対処法だ。」



石川「グールはそもそも人間とみなさないから法律及び憲法が適応されない。」



ミライ「全力でいたぶっていいってことだ。」



ことり「…前に会ったあの子も、殺されちゃうの?」




ミライ「まあー、殺すのが嫌な奴はたくさんいる。なら捕まえればいい。そいつの赫子を材料にして新たにクインケを作るまでだ」






石川「…実はこっそり、君たちの身体にとある薬を投与させてもらったんだ。」


μ’s8人「!?」


凛「えっ…え?!」


花陽「なんの薬ですか!?!?」



石川「落ち着いて…身体に害は無いよ」


石川「グール相手に丸腰で挑むのは危険だからね、身体能力をグール並みに近づける薬を投与させてもらった。」



海未「ドーピング…ですか?」



石川「そー言われると…ちょっと言い返せないけど」



絵里「身体能力をグール並みに近づけた、ってことは、私たちも戦えってこと!?」


ことり「む、無理だよぉ!」


穂乃果「そんなのできませんよ!」



ミライ「さっき言ったとおり。殺さなくてもいい。ただ、もしグールに遭遇したときに逃げる力すらない、となると困るからな。」


石川「念のため、全員にクインケをプレゼントするよ。護身用の特殊警棒だと思えば。」



石川は全員に特殊警棒のようなものを渡した。


とても小さな棒でわずか20センチ程だが、変形式で最大1メートル程まで伸ばすことができる。


形はそのまま、特殊警棒なのだが、とても軽い。


石川「もちろん赫子から作られている。普通の棒で殴るよりよっぽど効果があるよ。」



凛「真姫ちゃんの分も貰っとくにゃ」




ミライ「もし、私たちが使っているようなクインケが欲しくなったら言え。いつでもくれてやる」



石川「…よし!それじゃ、2班に分かれて街を散策しよう!」










石川班


石川 龍之介

矢澤 にこ

高坂 穂乃果

園田 海未

星空 凛

西木野 真姫(欠席)




漣(さざなみ)班


漣 ミライ


絢瀬 絵里

東条 希

南 ことり

小泉 花陽








〜石川班〜






石川班は音ノ木坂学園から少し離れ、秋葉原周辺まで歩いた。



石川「グールは人間と同じ姿をしてるから、こうして探索しないと見つけられないんだ。」


穂乃果「もし、グールに遭遇したらどうするんですか?」


石川「俺が戦うから、後方で待機してればいいよ。ついでにミライさん達を呼んでくれたら助かるけど」




海未「しかし…この人混みの中どうやってグールをあぶり出すんですか?」


石川「俺がこのクインケケースを持ってるから、自然とグールは避けてくんだよね」



凛「怖いのかにゃ?」



石川「あいつらグールの天敵は俺たちグールだから、避けるのも無理はないけども」




にこ「じゃあ、避けている人を追えばいいの?」



石川「まあ、探知機もあるしすぐ見つかるよ」




凛「あーあ、真姫ちゃんとも一緒に歩きたかったにゃー」


にこ「なによ、わたし達じゃ嫌ってこと!?」



凛「そ、そんなんじゃないにゃ〜…」









石川「…ん?」


石川「全員、止まって」







海未「まさか、ですか」



石川「…あの先の角を左に曲がったタンクトップの男と赤い髪の女、おそらくグールだ」


石川「こちらに気づいて避けていた、探知機も反応した」






石川「行くぞ」


石川は全員を引き連れ、グールと思われる人を追った。



凛「赤い髪…?」












〜漣(さざなみ)班〜



音ノ木坂学園にて、ミライによる講義が行われていた。



ミライ「あいつら石川の班は街での散策。私たちはそれに備えてグールに対抗するための座学を少しするぞ」



希「座学…ってグールについて?」



ミライ「それはさっき話した。今度はそれの対策法だ。」



ミライはプリントを4人に回した。



ミライ「今回、私たちが追っているグールは2匹。


危険レベルSS、通称「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」。


そして危険レベルA、通称「雌喰い(メスぐい)」


この2匹を討伐すべく、ここまで来た。」



絵里「何か、この2匹には特徴があるんですか?」



ミライ「そうだな、まず「八岐大蛇」は…前に話したグールが持つ赫子(かぐね)。奴はこれを同時に8本も出す。」



花陽「8本!?」


ことり「あの尻尾みたいなのが…8本も」


ミライ「ああ、そうだな、南は1度会ってたのか。」


ことり「あの時は8本なんて出してきてませんでしたよ…?」


ことり「どうして「八岐大蛇」だとわかったんですか?」





ミライ「それは、まあ…赫子の質でわかるんだ。」



希「質、で…?」



ミライ「奴のような赫子の種類を「鱗赫(りんかく)」という。表面がザラザラして魚の鱗のようだからそんな名前になった。」



ミライ「そして「雌喰い」の方も同じく「鱗赫」だ。今回の対象はかなり見つけやすい。」



絵里「遭遇した時はどうすれば?」




ミライ「基本は「待機」だ。君たちにはまだ本当のクインケを渡していないからな。」



ミライ「まあ出来るなら気絶させるとか、だな」



ミライの携帯が震えだした。バイブレーションの音が部屋に響いた。




ミライ「どうした、石川?…ああ、わかった。すぐ向かう。」



ミライ「お前ら、石川班に合流するぞ」




ことり「どうしたんですか!?」




ミライ「言ってるそばから、グールに遭遇したらしい。私たちも合流し、確保及び討伐を開始する」



ミライ「全員、生きて帰るぞ」













〜音ノ木坂某所〜








咲夜「お姉ちゃん、来ないね」



竜也「とっくに約束の時間は過ぎてるが…」



咲夜「来なかったらどうするの?」



竜也「…どうもしないさ、また一人救えなかった。ただそれだけだ」



咲夜「…お兄ちゃん、やっぱりー」











真姫「間に合った〜〜〜〜〜〜ッッ!」




ドタバタと走りながら竜也達の下に、真姫がきた。



竜也「まさか来るとは」



咲夜「遅刻、遅刻〜♪」



真姫「ぜぇ…ぜぇ…女の子なんだから…準備…ぜぇっ」




竜也「…息を整えてから、話そうか」






真姫は息を整えた。



竜也「これから、俺たちの属する集団のとこに向かう。真姫ちゃんの紹介、そしてこれからについての議会を開くそうだ。」



真姫「組織?」



咲夜「すごーく強い人が仕切ってるんだよ!」



真姫「その人もグールなの?」



竜也「ああ…俺たち2人がかりでも敵わないほど、な」





竜也「ここの隠れ家にはまた帰ってくるから荷物は最小限でお願いしたいね」


真姫「さ、最小限…」



咲夜「あ、じゃあ咲夜が運んどいてあげるよ!」



真姫「…お願いしていいかしら?」



咲夜「うん!」キラキラ



年齢は18と行っておきながら幼い子供のような仕草を見せる咲夜は、真姫の荷物を預かるとビルの壁を軽々と登り、去っていった。



真姫「…目立たないのかしら?」



竜也「ヒトは上を見ないからな」



竜也「さて、俺らも向かうとしますか」









〜秋葉原、周辺〜




真姫「表を歩いていても大丈夫なの?」



竜也「無表情を保てるなら」


真姫「え」



竜也「捜査官の奴らは俺たちグールを見つけ出す探知機ってのを持っている。」



竜也「近づきすぎるとアウト。そこから逃げても街の裏に追い込まれ、駆逐される。」



真姫「…!」



竜也「俺たちグールはヘタに表社会に出たくないし、捜査官たちもグールが絡んでる事件を表沙汰にしたくない。」


竜也「だから、裏で戦うのさ。暗黙の了解ってやつ」



真姫「わたしも捕まったら、その…殺されちゃうの?」



竜也「…その時は助けに行くさ」




沈黙したまま、秋葉原を歩いていると、真姫は何かを発見した。



真姫「…?あれって…」



少し離れたところに見えたのは穂乃果たちだった。大きな男と、穂乃果、海未、にこ、凛が見えた。




真姫「みんな…」


真姫は自然とそちらに歩きだしたが、竜也は真姫の肩を掴んで止めた。



竜也「駄目だ」



真姫「どうしてよ…?」


真姫「友達に会うだけでしょ!?何が駄目なの!?」



竜也「…彼女たちのそばに1人、男がいるだろ」


竜也「捜査官の奴らの中でもトップの実力を持ってるやつなんだ」



真姫「捜査官のトップ…?」



竜也「…あいつに殺されたグールは数知れない。みんな、あいつに殺された…」


竜也「真姫を、その1人にしたくない」



真姫「でも、みんながー」



竜也「真姫!!!」



竜也は大声を出した。



竜也「今のお前は、ヒトじゃないんだぞ!わかってるのか!?」



真姫「でも、たとえ「狩るもの」「狩られるもの」だとしても、かつての友達なら」



竜也「…咲夜になんて言われたか思い出せよ。」




竜也「甘いんだよ、考えが」




真姫「…でも、わたしは」



竜也「ー!!」



竜也は真姫の手を握り、穂乃果たちのいる方とは逆の方に走り出した。




真姫「なんで!?なんで会わせてくれないの!?」


竜也「最悪だよ…見つかった!!」




真姫「え!?それって…」



竜也「逃げるぞ!!」















石川「…もしもし、ミライさん?」




石川「ええ…2匹、発見しました。」




石川「いいクインケになると、いいですね」












石川「走るぞ、付いて来い!」



凛「え、え〜!?」



海未「グールが、出たそうです」


穂乃果「…怖いな…」



石川「君たちのことは全力で守るから、サポートよろしくね!」



石川班は逃げた2人を追いかけた。人混みをかき分け、石川は探知機を頼りに走っていった。


穂乃果たちも、それについていった。






ミライ「石川!」



石川「ミライさん!」



石川班はミライたちと合流した。


ミライ「奴らは?」


石川「路地裏に入りました、戦闘に移ります!」













竜也「真姫、これ着けろ」


真姫「なにこれ?」


竜也は真姫に仮面のような物を手渡した。


顔を覆えるほどの大きさだ。




竜也「マスクだ、顔がバレたらマズい」

















〜路地裏〜



石川「おとなしくしてもらおうか、お二人さん」



竜也「…」






ついに竜也、真姫がグール捜査官と対峙した。


本当なら真姫は捜査官側についていたはずなのだ。

真姫はマスクの下で苦悶の表情を浮かべていた。




石川「クインケ、起動」



石川は手に持っていたアタッシュケースの、取っ手のスイッチを押した。


ケースが展開され、ムチに変形した。



海未「あれが、クインケ…」




石川「おい、貴様…「死神」を知ってるか?」



竜也「…」



竜也は無言のまま、石川の懐に潜り込んだ。



石川「!!」


竜也「…!」



懐に潜り込んだ竜也は渾身のフック。


しかし石川、これをムチで受け止める。




竜也「…やるな」



石川「くう…」



石川「これならどうだ?」



石川のムチがさらに変形した。

一本だったムチが、持ち手を除いて増殖した。



石川「かわせるかああっ!?」


竜也「っ…」





石川のムチが、一斉に竜也に襲いかかる。



竜也は紙一重でかわすが、ムチの1つに足をとられた。



石川「ミライさん!」



ミライ「任せろ」



ミライもクインケを起動した。

石川とは違い、クインケは刀のような形だ。



ミライ「おおおおおッッ!!」



竜也「咲夜」





咲夜「あいよっ」



ミライ「!?」



ミライの攻撃に割って入ってきたのは、真姫の荷物を運んで行っていた咲夜だった。



咲夜「三流、三流♪」




咲夜の赫子は、魚の鱗のような表面、


通称、「鱗赫」と呼ばれる赫子だった。





ミライ「…危険レベルSS、「八岐大蛇」だな」




ミライ「お前ら、あそこに突っ立ってる奴を捕まえてくれ」



ミライ「私たちはこいつら2匹を殺る」





穂乃果「りょ、了解です!」


海未「無茶をしないように行きましょう!」






真姫「…え?」








竜也vs石川



ミライvs八岐大蛇(咲夜)



謎のグール(真姫)vs μ’s(1人欠席)















真姫「…待って…!」




海未「おとなしくして下さい…っ!」



花陽「…!」



穂乃果「みんなで立ち向かえば…大丈夫…!」



穂乃果たちは真姫を囲い込んだ。






真姫は止めようとするが、誰も聞いてはくれない。


真姫「(そうだ、これなら…!)」






真姫「待って!」






絵里「…え?」


希「…真姫ちゃん?」



花陽「真姫…ちゃん?」






真姫はマスクを外していた。


自らの素顔を、晒していたのだ。




にこ「…なんであんたがそこにいるのよ」




真姫「い…色々あって…その…」



にこ「真姫、あんたグールだったの?」



真姫「ち、違うの!私は…」



凛「凛たちを、騙してたの…?」





真姫「ーーーーッッ…」





穂乃果「待って!真姫ちゃんがそんなことするわけないよ!」



穂乃果「きっと何かの冗談…だよ」



そんな台詞を吐いていた、穂乃果はすでに気づいていた。



真姫の言葉が嘘だということが。



けれど、信じたくない。


友達である真姫ちゃんがグールだったなんて、


信じたくないに決まってる。




ことり「穂乃果…ちゃん?」



穂乃果「嘘…だよね、グールなワケないよね…」



穂乃果は泣いていた。



真姫「わ、私はー」






真姫「グールなんかじゃ、ないわよ!」



穂乃果の脳内に稲妻が走る。



ああ、こんなにも酷いことがあったなんて。




真姫ちゃんは、



嘘をついている。




海未「穂乃果…?」


ことり「穂乃果ちゃん…?」



穂乃果は武器を構えた。



真姫「穂乃果…?」




穂乃果「穂乃果ね、あの時…怖かったの」




穂乃果「誰かにまた裏切られちゃうんじゃないかって」




真姫「なんの…話?」




穂乃果「生き物って自分自信を守るために進化するって、昔…本で読んだんだ」



穂乃果「穂乃果も同じだったのかもしれない」




真姫「なんなの…?」



穂乃果「真姫ちゃんが起こしたあのゲームのせいで、穂乃果は誰も信用できない人になっちゃったの…」






真姫「ゲーム…!!」




真姫は思いだした。


かつて、μ’sの結束と信頼を深めるため、



お互いを騙し合うゲームをしたことを。




穂乃果「今の穂乃果なら、真姫ちゃんが嘘をついたかどうかぐらい、すぐわかっちゃう。」





穂乃果「本当のことを教えて、真姫ちゃん。」



穂乃果「穂乃果が味方してあげるから」




真姫「なんで…なんで誰も…」








全員が静まり返ったその時だった。










竜也「真姫ィ!マスクをつけろ!」



竜也は真姫の異変に気づき、真姫に向かって叫んだ。




石川「余所見してる場合か?」



竜也「ぐッッ…」




竜也は一瞬の隙を突かれ、横っ腹をムチでえぐられた。





咲夜「お兄ちゃん!」



ミライ「貰った!」



咲夜も隙を突かれ、傷を負った。




真姫「竜也!」




竜也「クソったれ…逃げろ真姫!」



傷口を押さえながら、竜也は叫んだ。





真姫「でも…」



竜也「道は開けてやるよッッ!」





竜也は石川たちから離れ、真姫の元へ向かう。


石川「!!しまった!」




穂乃果たちの囲いの中心へ来た。



竜也「てめえら、道を開けろ…ッッ」





海未「そんなこと…させません!」


凛「おとなしくするにゃ!」





竜也「容赦…しねえぞッッ!」



竜也はマスク越しに強く睨みつけた。


眼が赤く光っているように見えた。




にこ「絶対逃がさないわよ!」









真姫「やめてよ…みんな…」





真姫はいつの間にか、大粒の涙を流していた。



ただ、生きている。

それだけでなぜ罪になるのか、







話し合うことはできないの?





なぜグールは殺されるの?








大切な人達が、争うのなんて







見たくない。








真姫「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!」












真姫の脳内は真っ白になった。


ブレーカーが落ちたかのように目の前が何も見えなくなった。








ただ、




誰かが必死に叫んでいるのが、どこからか聞こえたような気がした。

















……………ま……やめ…



…え……な………



………おま………逃………




な…竜………



…死…















後書き

GTRならR33が1番好き


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