2016-03-15 00:04:57 更新

概要

海未ちゃんハッピーバースデー!


皆さん、こんにちは。私は園田海未と申します。

秋葉原で産まれ、育ち、今を生きています。

実家は由緒ある日舞の家系で、私も立派な後継になれるよう、日々稽古に励んでいます。



そんな私の人生には、二つの大きな転機がありました。

一つは、穂乃果とことりに出会えた事。

高坂穂乃果と南ことり。私の一番の友人であり、数々の恩人でもあります。

穂乃果は、破天荒で真っ直ぐ。前だけしか見ない危なっかしい性格をしています。それだけに、新たな道を切り開いてくれます。

ことりは、そんな穂乃果を追いかけ、離さず、私を導いてくれます。

穂乃果がいなければ、私の人生はレールの上だけの灰色の道だったでしょうし、ことりがいなければ、そもそも私は穂乃果を追いかける事すらできなかったでしょう。

“しっかり者”と周りに評価されがちな私ですが、心はとても臆病なのです。一人では、何も決められないほどに。

そして二つ目。私が、スクールアイドルを始めた事です。

音ノ木坂学園を廃校から救う為、という無茶苦茶な理由で穂乃果が始めたスクールアイドル。

勿論反対しましたよ? そういった知識すら持たない私が、平凡な私達が、AーRISEのような輝く存在にはなれるはずがない__。そう決め付けて、否定して、__逃げました。

今の世界を変えたくない。新しくなりたくない。そう自分に言い聞かせて、逃げました。

ですが穂乃果はお構いなし。たった一人でも折れずにスクールアイドルを始め、ことりに促されるまま__気が付けば、踊って歌っている私がいました。

それからの日々は、まるで異世界へ迷い込んだかのようでした。

聞いた事も無いような曲調の歌を練習して、日舞とはかけ離れた振りを覚えて。μ'sという名前に、人知れず心が躍ったのも忘れられません。

__今思い出しても悔しくて泣いてしまいそうな、散々だったファーストライブ。

それから仲間が増えて、九人それぞれの葛藤や衝突を乗り越えて成し遂げた、ラブライブ優勝。私の人生で、あれほどまでに嬉しかった出来事は、他にありません。

そして、避けられない卒業という運命。μ's九人の絆は、永遠の物でした。いえ、私がそう思っていただけですが、他のメンバーも同じだったと私は確信しています。



つらつらと語ってしまいましたが、私の人生、これまでもこれからも、スクールアイドルの日々を越える輝きは訪れないでしょう。

培ってきた私達の努力の全てを、皆さんに捧げる……何と素晴らしい事なのでしょう。

私達の歌で、踊りで、皆さんを笑顔にできたのなら……こんなに嬉しい事はありません。

たとえ仲間がそれぞれの道を歩き出しても、絆は切れません。そう信じています。



__ああ、すみません。穂乃果が早くしてくれと先ほどからうるさくて……。

私からの話はここまでにしましょう。

どうか、私達μ'sとの思い出を、永遠に留めておいて下さいね。約束ですよ?



__え? 今の私の年齢ですか?

……ふふっ。みだりに女性に、年を訊ねるものではありませんよ。秘密です。

これだけは忘れないで下さいね。__私達は、いつまでも、あなたの隣にいます。


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