2016-05-26 20:08:14 更新

概要

ノリとハイテンション。
希ごめんね。


昔々、ある所に、海未じいさんとぱなばあさんがおったんや。

「何故私がおじいさんなんですか、希」

ナレーションに話し掛けるのは反則やで、海未ちゃん。

「受け応えするのもどうかと思いますが……」

まあまあ、進めるで?

海未じいさんは山へ芝「さ、行きましょうか」刈りに……って準備早ない⁉︎

「そんな事はありません。可能な限り入念なチェックをしましたから」

……いや、日々の仕事にそんな気合い入れんと思うで?

「山を何だと思っているんですか!」

え、何でウチが怒られるん……?

「さあ、山が待ってます! あははははーっ!」

冒頭から暴走しっぱなしやな……。

__ま、ええか。そしてぱなばあさんは、川へ洗濯に行きました。

「……私、まだ何も喋ってないのに……」

文句は海未ちゃんに言うてや。

ぱなばあさんが洗濯をしていると、大きな「おにぎり!」何で⁉︎ この流れでどうしておにぎりが出てきたん⁉︎

「おにぎりじゃないのかぁ……。じゃあいいかな」

よくない! 物語終わっちゃうから花陽ちゃん拾って!

というか、ナレーションの負担大きすぎやない⁉︎

「んしょ……。大きな桃だなぁ。どうせなら中にお米が」ないない!



大きな桃を持って帰ったぱなばあさんは、海未じいさんにそれを見せました。

「おや、随分大きな桃ですね。ここは景気よく思い切り真っ二つにしましょうか」

そんな景気よく行ったらアカンて! そーっと切らな!

「というか、桃ってまずは皮から剥くよね」

「それもそうですね。大きいですし

、綺麗に汚れを落として、丁寧に剥いていきましょう」

そんな悠長にしなくてええって! 早く切って!

「どっちですか!」

ウチは悪くないと思うで⁉︎

「まあまあ、希ちゃんが言うんだから、切ってみようよ。もしかしたら本当にお米が出てくるかもしれないし」

花陽ちゃんは味方かと思ったけど、ただマイペースなだけやね……。

ぱなばあさんが桃を切ると、

「やっと出られたー!」

なんと、中から元気な女の子が出てきました。

二人はその女の子にほの太郎と名前を付けて、大層可愛がりました。

「桃の関係性、ないですよね……」

桃より、穂乃果ちゃんの方がイメージ強いやん?

「それは否定できませんね……」

そして何やかんやあって、ほの太郎はスクスク成長しました。

「あ、そこは端折るんだ……」

尺の関係上、仕方ないんや。気にしたら負けと思って。

「先が思いやられるなぁ……」

……それは誰よりもウチが思っとる。



成長したほの太郎は、悪さをする鬼の事を知りました。

「人様に迷惑をかけるとは言語道断! 私が説教してきます!」

「海未ちゃんが行っちゃうのぉ⁉︎」

海未ちゃんストップ! その手にした矢を離すんや!

「む……しかし、このまま見過ごす訳には……」

さ、さあ穂乃果ちゃん、出番や!

「え、穂乃果が行くの?」

この流れでそのセリフ⁉︎ 当たり前やん! そのためのキャラクターやん!

「あの、希ちゃん、そういう発言は……」

そんなの気にしてられん!

「えぇ……」

「しょーがないなぁ。じゃあ行ってくるね。鬼に『コラー!』ってしてくればいいんだよね!」

え、あー……そんな軽いノリかなぁ?

こうして、ほの太郎は鬼の住む鬼ヶ島へと旅立つ事になりました。

「では、これはきびだんごです」

海未じいさんは、ほの太郎にきびだんごが入った袋を渡しまし「やだぁ! パンがいい!」

は、はい?

「和菓子飽きた! パンが食べたい!」

いや、昔話やし、パンはちょっと……。

「そうだよ穂乃果ちゃん!」

あ、やっぱり花陽ちゃんは常識人で助か

「わざわざお団子にしなくても、おにぎりにすればいいもんね!」

そういう問題やないで!

「好き嫌いを言ってはいけません!」

「パンがいい!」

「おにぎりが一番です!」

……ここでこんなモメる昔話なんて、あるんかな……。

あ、せや、それなら、米粉パンにすればいいんやない?

「……それなら、まあ」

「パンなら……」

「一応、お米だし……」

こうして、米粉パンを受け取ったほの太郎は、鬼退治へと出発しました。(誰か代わってくれんかな……)



ほの太郎が道を歩いていると、

「にゃーんにゃーんにゃーん! 凛だにゃ!」

……いや、凛ちゃんは犬やからね? そこんとこ忘れないでな?

「えー? 凛、猫ちゃんがいい!」

いやいや、そういうストーリーじゃないから……。

「お、凛ちゃんいい所に! 花陽ちゃん特製の米粉パンをあげるから、一緒に来て!」

「かよちんの⁉︎ 食べる食べる!」

目的すり替わってへん……? まあええけど……。

こうして、犬凛ちゃんを

「猫にゃ!」

……猫っぽい犬凛ちゃんを仲間にしたほの太郎は、鬼ヶ島を目指して進みます。

すると、一羽のキジが現れました。

「ちゅんちゅん! 穂乃果ちゃん! お腰に付けたきびだんご、一つ私に下さいな♪」

やっとマトモなセリフを言ってくれる子が……。流石はことりちゃんやなぁ。

「あ、でもこれ、きびだんごじゃなくて米粉パンなんだ〜。ごめんね」

「うんっ。それでもいいよ。穂乃果ちゃんがくれるなら、何でも!」

「ホントに? さっすがことりちゃん! はいあげる! 一緒に来てよ!」

「うんっ」

……流石はことりちゃんやなぁ。というかキジって、ちゅんちゅん言わんよなぁ……。

猫っぽい犬凛ちゃんとキジことりちゃんを仲間に加え、ほの太郎は鬼ヶ島を目指して歩き続けます。

するとそこへ、一匹のサルがやって来ました。

「さあ、そのきびだんごを私が食べて仲間になるわ!」

アカン。賢すぎて逆にポンコツになっとる。

「ぅ絵里ちゃん! でもこれ、きびだんごじゃないよ? 米粉パン!」

「えっ……? きびだんごじゃないの……? 私、どうすれば……」

絵里ち、アドリブ弱すぎない?

「…………」

こっち見んといて。

「助けて希!」

ナレーションは不介入や! そこまで面倒見てられんのや!

「希が、グレた……。えぐっ……」

グレてへん! てか、それで泣くん⁉︎

「大丈夫、絵里ちゃん? 米粉パン、食べる?」

「ありがとう穂乃果……。私、穂乃果について行くわ……」

最初に自分でそう言ったんやけどなぁ……。こんな絵里ち、戦力になるんやろうか……。



ほの太郎は猫っぽい犬凛ちゃんと、キジことりちゃんと、サル絵里ちをお供に加えたほの太郎は、いよいよ鬼ヶ島に到着しました。

「にっこにっこにー! フフン、わざわざこの鬼ヶ島に何の用かしら!」

出迎えたのは、にこっち鬼。

「モグモグ……今日もパンが旨い!」

「ラーメンは無いの〜?」

「穂乃果ちゃん、マカロン焼いてみたの」

「全然緑が無いけど、これはこれでいいわね。ハラショー!」

「ってピクニックかい!」

おお、流石はにこっち。鬼になってもツッコミのキレは健在やね。

「まったく嬉しくないわよ……!」

ウチの負担が減るから、にこっちには頑張ってもらわな。

「大体、何で主役が穂乃果なのよ! センターに立つのは、このにこにー以外にいないでしょ!」

「イミワカンナイ」

「んなっ!」

おおっとそこへ、真姫ちゃん鬼がやって来ました。

「……真姫ちゃ〜ん? どういう意味か、よく分からないにこ〜」

「キモチワルイ」

「質問に答えなさいよ!」

あー……真姫ちゃんが登場したせいで、にこっちの注意が移ってしもた。

……しゃーない。ここは、ウチが一肌脱ぐしかないみたいやな。奥の手やし、あんまり使いたくなかったんやけど。

「いやー、やっぱりパンはいいね〜! どこで食べても美味しぎにゃぁぁぁぁっ⁉︎」

「穂乃果ちゃん⁉︎」

「ちょ、どうしたのよ穂乃果!」

主人公のくせに好き勝手やったら、こうしてワシワシするしかないやんなぁ?

「や、はぁっ、希ちゃ……そこは、そこはだ、ダメ……ッ」

ほほう、穂乃果ちゃん、少し育ってきたみたいやん。これはワシワシしがいがあるやんな。

「ごめんなさい! も、もう許してぇ……!」

ふーむ反省したみたいやし、今日はここまでにしといたろか。

ほら、穂乃果ちゃん、セリフセリフ♪

「わ、悪さをする鬼め……私が成敗してやる……」

はいよくできました。

「……どっちが鬼か分からないにゃ」

「もう希が黒幕でいいわよね、コレ」

あれ〜? 凛ちゃんににこっち、ここにもワシワシされたい子がおったんか。

「ごめんなさいに……ワン!」

「私が悪い鬼よ! ほの太郎受けて立つわ!」

うんうん、みんなやればできるやん。

__こうして鬼を成敗したほの太郎は、海未じいさんとぱなばあさんの元に戻り、幸せに暮らしましたとさ。

おしまい。





『『『終わって良かった……』』』

「……さーて、みんなそれぞれ、ウチの苦労も知らずやりたい放題やってくれたやんな」

『『『!!!』』』

「これはもう、お仕置きするしかないやんなぁ?」

『『『……………………』』』

「さーて、まずは誰からかなぁ〜?」

『『『だ……誰か助けて〜!』』』

「ちょっとも待たへん! 覚悟しいや!」









μ'sの教訓

※台本はキチンと作りましょう


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ばーむくーへんさんから
2016-05-26 21:33:41

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