オビトが逆行3
オビトが逆行2の続き、マダラの穢土テン、そしてオビトの暗躍が始まる。
相変わらず文才の欠片もございません。
ホントすいません
暗い洞窟で女性の苦痛に満ちた叫びが聞こえる、付き添いの男や助産師の励ましの声も聞こえる。
そんなものを聞きながら俺は着々と準備を進めていく、周りの暗部は片付け終わった、ちょうど出産も終わったようだ。瞳力を使って結界の中へと侵入していく
『・・・やめろ』
助産師を始末し赤子を取り上げる。
「四代目火影波風ミナト、人柱力から離れろ。さもなくばこの子の寿命は1分で終わる」
さらりとかつての師に脅しをかける、ずいぶんと取り乱しているようだ。まして今の俺に落ち着け?笑わせてくれる。
「落ち着くのはお前だ四代目。俺は今最高に冷静だ・・」
赤子を放り投げ、クナイを振り下ろす、が流石は四代目赤子を助け出す、ずいぶんと早いな、だが
「次はどうかな?」
布にあらかじめ付けておいた起爆札を発動させる、すると案の定四代目は飛んで行った。
『・・やめてくれ!』
人柱力に触れ、瞳力であらかじめ用意していた儀式用の岩の真ん中にチャクラの鎖で縛り付ける。
そのまま精神世界に無理やり入り込み、九尾に幻術をかける。
「さぁ、出てこい!九尾!!」
『やめろぉ!!』
途端に目が覚める、嫌な汗が首筋を伝い、呼吸は浅く、鼓動が早い。
嫌な夢を見たもんだ、そしてきっとこの先も罪悪感と共に今の悪夢を見続けることになるんだろう・・
「大丈夫っすかー?」
「今日はずいぶんとうなされていたね、まっ、君が言うから起こさなかったけど」
グルグルとゼツが心配そうに話しかけてきてくる。
そう、俺はこれもきっと罰だろうとあえて苦しんでいる。きっと俺の犯した罪はどんなに償っても許されるものでは無いだろうから・・・
「でもでも、今日は『リーン』『バカカシー』じゃなくて『先生ー』『クシナさーん』だったすけどね〜」
「そうだねー、いつもはリンリン、リンリンうるさいのにねー」
「うるせー、黙ってろてーの!」
相変わらずうるさい奴らだ、リハビリ手伝ってくれるし憎めないやつらなんだけどさ。
でも、ことあるごとに便意について聞い・・
「ところで、便意ってどんな気持ちなんっすか!?」
ほらこれだ!いい加減ウンザリしてくるな・・
よし・・・
「・・分かった。お前に便意というものを教えてやるとしよう・・・」
「「えっ!?」
「何だ?知りたいんだろう?」
「い、いやー。確かに気になるんすけど、そ、そのー、最近のオビトはマダラに似てきてるといいますか・・・」
「そんなはずないだろう?ほら、こっちへ来い、便意を教えてやるぞ?」
「ちょ、ちょっと!来いとか言っといて引っ張ってるじゃないっすか!ねぇ助け・・、あいつ逃げたんすけど!?」
「ほらいいかー?便意ってのはな?」
そう言いながら俺はグルグルの腹らしき辺りに手を当てる
「こんな感じで腹が苦しくなる」
「ヒィ!?」
手を当てながらチャクラをコントロールし中の空洞に木遁を使い腹の中を木でいっぱいにしてやった
「と、こんな感じに腹が苦しくなるわけだ」
「ひ、ひどいっすよ。うっ、苦しい・・・」
そんなこと言いつつも、グルグルは木遁を使い木を体外に出していた。柱間細胞の塊だしこんなことくらいお手の物だろうな
「んじゃそろそろリハビリ始めるー?」
ゼツが地中から出てきた。結構怖いよな
「あっ、ずるいっすよ!一人だけ逃げて!」
「僕は別に便意に興味はないからね」
「そうだ、お前が変なこと聞くのが悪い」
「えぇ〜」
「えぇ〜じゃない!さっさと始めるぞ!」
最近の俺は同じことをずっと繰り返している気がする。
悪夢を見て、起きたら便意について聞かれ、リハビリをして、疲れて眠ってしまう。
マダラは週一くらいで起きてきて穢土転生の練習や、今後の作戦などを幻術空間で話し合う。
こんなことをずっと続けて早半年が過ぎようとしている。柱間細胞はもう馴染んできたように思う、まだ大岩は砕けないと思うが、後数ヶ月あれば何とかなるだろう。
とにかく、反復を続けなくてはな・・・
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「では、準備はいいか?」
「あぁ」
穴蔵に落ちて早一年、そろそろ暗躍しなくてはまずいのと。マダラの寿命が限界だそうで今日穢土転生を決行することにした。
そして黒ゼツは、『オビトがきちんと穢土転生をするのを監視する』、という名目で作り出した。後は穢土転生したマダラが見張っている手筈だ。
「では、始めろ」
マダラは魔像と自分をつないでいた根を千切って事切れた。
「・・よし、では始めるとしよう」
「アァ」
俺はマダラの死体から血を採取して巻物に付ける。他のゼツを生贄にして術式を広げる。
「口寄せ、穢土転生!」
印を結び両手を合わせる。
パラパラとチリが集まってマダラを形成していく。
「・・ふむ、まぁこんなものか・・」
転生したマダラが呟いた。
今のマダラは第四次忍界大戦の折にカブトが口寄せしたものと同じスペックだ。
後は・・・
「解!」
マダラが俺との口寄せ契約を解除した。
よし、これで準備は整った。
「では、俺はこれからグルグルを連れて外に行き計画を進めるとしよう」
もちろん表向きは無限月読の、本当は黒ゼツ及びカグヤブッコロコロ計画の、だがな
「あぁ、俺は黒ゼツを連絡役にしてここで待つとしよう・・・、いささか暇ではあるがな」
「そうだな、ではいって・・」
「待てオビト!」
「どうした?」
「野宿ばかりではなく、たまには宿を借りてゆっくり休めよ。後、食べなくてもいいからといって歯磨きを怠るな、口臭がきつくなるぞ!それと何もなくても定期的に連絡をしろ!こっちが心配になるからな!それから・・」
「多いわジジイ!!過保護か!!もう行くぞ!
」
「待てオビト!話はまだ・・」
「ええい!うるさいぞ!」
そう言うと俺は、グルグルを掴んで神威で飛んだ。ジジイがこっちに手を伸ばしていたが知ったこっちゃない、ずいぶんと変わったなジジイ・・・
「あはは〜、マダラってばなんか面白くなってたっすね〜」
「あぁ、何でああなったんだろうな・・・」
オビトは知らない、マダラが内心オビトのことを孫のように思って可愛がって(スパルタ修行)いることを・・・、知らぬが花である。
「でも、何でボクだけ連れてきたんすか?」
「別にお前らがいなくても俺の半身でテレパシーはできるからだ、お前を連れてきたのにはいくつか理由がある」
「へぇー、なんっすか?」
「一つ、お前を着れば覆面代わりになる。
二つ、数が多いと目立つ。3人より2人、2人より1人だ。俺とお前なら1人になれるからな。
三つ、お前を着てないと背が低くて舐められる・・・」
案外大切なことだ。もし、長門たちに会った時自分達よりも背が低い子供に『愛があるから憎しみが・・・』なんて言われても多分適当に流されて終わりだからだ。
「ぷぷぷ、確かにオビトってば背が、あっ、すいません」
おっと、なんか言われて万華鏡写輪眼になってしまっていたようだ。
そんなことより今は、
「長門のところへ行くぞ」
「はーい」
俺はグルグルを着て外套を纏い神威を発動させた
地面に降り立った俺はグルグル越しに雨に打たれる感覚を感じる、目的地に着いた証拠だろう。
さて、長門達は・・・、いた。前回と同じ場所にいてくれたようだ。
「・・あれが長門か・・・」
「そうっすよー、あの子が幼いうちにゼツが目をマダラのと入れ替えたらしいっす」
「・・なるほどな」
そう言いながら俺はパチャパチャ音をたてて歩き出す。
「えっ!?もう接触するんすか?」
「あぁ、そうだ。このご時世だ、この世の理を教えてやれば勝手に転がり落ちてくるものだ」
「へー、そういうものなんすか」
「あぁ、そういうものなんだ。では、行くぞお前は黙ってろよ」
「それ位分かるっすよー」
「・・どうだかな」
グルグルが俺の顔を隠してくれる、グルグルの穴は一つしかないので今の俺は普段から左目は布で隠して開かないようにしている。見えづらいからな
「誰だ!」
弥彦が思いっきり俺を睨んでくる、後ろの小南も警戒の色が強いようだ。1番重要な長門はその後ろ、警戒はしているようだが2人ほどのキツさはない。優しいやつだったもんな・・
「うちは、マダラだ・・・」
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「もう2度と俺たちに近づくな!」
そう言い捨てて弥彦達は帰っていく。長門とのすれ違いざまに
「・・毎日同じ時間にここにいる」
「!!」
というやり取りはしておいた、これで長門達はもうここには近付かないだろう。そのまま、俺のことは記憶の隅の隅に追いやってくれればいい。
「ありゃー、オビトフラれちゃった」
「ぬかせ、そんなつもりて来たわけではないだろうが」
「いやー、何となく」
「はぁ」
ため息をつきながら神威を発動させ、神威空間へと降り立った
「どうしたんすか?お疲れ?」
「あぁ、そうだ疲れたんだよ」
「んー、今日はもう休んで明日早起きすれば良いんじゃないっすかね?」
「それもそうか」
「じゃあ、マダラの言ってた通り宿屋にでも泊まるんすか!」
「バカ、怪しすぎるし足がつくだろうが。何のために神威空間に布団持ってきたと思ってるんだ」
「あはは、やっぱり?」
「いいから、さっさと寝ろ」
こんなやり取りを続けながらも暗躍は続いていく、五大国や隠れ里、長門達の暁、色々な情報を集める。
それから数年、オビトは穴倉に戻ってきていた。実を言うとこれまでもかなりの周期で戻ってきてはいたのだ、オビトは柱間細胞を使ったテレパシーで事足りると思うのだがマダラが神威で戻ってこいとうるさいので月に2回ほど戻ってくるようにしている。「月に1回でいいだろう?」と聞いた時「駄目だ、少ない」と言われた時は何事かと思ったがきっと黒ゼツしかいないから暇なのだろう。
「全く毎日帰ってこないのか?オビトよ」
「何でそんなに戻って来なきゃならんのだ、面倒だろう」
例の幻術空間にて黒ゼツ及びカグヤブッコロコロ計画(以下黒カブ計画)の話し合いだ、ゼツ達に何で幻術空間なの?と聞かれたが現実では時間が足りんと適当にはぐらかしておいた。
「全くこっちは孫不足だというのに・・・」
「孫?何のことか知らんが黒ゼツしかいなくて暇なのは分かるのだが・・」
「貴様にはどうせ分からんだろうよ・・・。さて、黒カブ計画の方だがそちらはどうだ?」
「あぁ、こっちは長門達暁が結構勢力を拡大してきている。雨隠れの長、半蔵が怪しい動きを・・つまり、木の葉のダンゾウと接触を始めている」
「そうか・・・、暁は計画通り・・・」
「もちろん助けるしかないだろうな、俺らのせいで前回はろくな人生じゃなかっただろうからな。せめてもの罪滅ぼしだ」
「ふん、まあいいがな。ところで尾獣集めはどうする気だ?」
「黒ゼツの目を欺くためにも集めなくてはダメだろうな。前回は暁を裏から操り集めさせていたが今回は・・・」
「暁しか無いだろう?」
「!!」
「前の暁とやらは犯罪者の寄せ集め、しかもそこにはうちはイタチもいたそうじゃないか」
「・・・」
「今回も犯罪者を集め尾獣を集めさせるのがベストだろう」
「だがしかし・・・」
「長門が世界に絶望もしていないのにそんなことに乗ってくるはずが無い・・・か?」
「!!、あぁそうだ」
「無論、長門達がそんなことに協力するはずは無いだろう。・・・がしかし、そんな犯罪者共を集めて利用するとこくらい俺らにも出来るはずだ」
「それはそうなのだが、俺もあんたも表立った行動は出来ないだろう?」
オビトは少しでも自分たちの存在が漏れることを恐れている。自分はあくまでも影から平和を支える柱になるのでありその平和を謳歌する資格など無いのだ。下手に存在が広まり討伐に動かれた場合、いくら面影が無いとはいえ勘のいいミナト先生などに接触した時にばれないとも限らない。
前回ミナト先生と戦った時は先生も興奮していたしあまり長い時間は接触しなかった、だが任務として用意周到に動かれるとバレてしまう確率が高くなってしまう。
マダラは言わずともわかると思うが死人だからだ。こちらも下手に目立つとかなり面倒なとこになる。
「その通りだ、確かに迂闊には動きづらい、が別に輪廻眼を持っているのは長門だけでは無いと忘れてやいないか?」
「!!、まさか!」
そこまで察しの悪いオビトではない
要するにマダラは輪廻眼を使い死体を操って組織のリーダー役を務めようというのだ
「なに、安心しろ悪目立ちするつもりはない。無論、長門達暁にも迷惑などかけやしないさ」
「・・・どうだかな」
とにかくマダラが統率する組織を創ることが決まったのでメンバー探し(前回と同じメンバー
)をゼツ達に頼むことにした
しかし、今のゼツ達はかき集めても精々が20体がいいとこだ。メンバー探しだけに人員を割くわけにもいかない、五大国や隠れ里の情報収集が最優先なのだから・・・。そこで、
「暁に依頼するとしよう」
マダラが提案してきた
「正気か?」
オビトとしてはなるべく介入したくないのだが、暁に依頼する以外となると信用の置ける組織などあるわけもなく、ゼツを量産するとなると後始末(黒カブ計画)が面倒になる
かと言って暁に依頼するのも気が引けるのだ、なんせ数年前にケンカを売ってきたも同然なのだから・・・
すると、マダラが全て分かっていると言わんばかりにこちらを見つめ口を三日月のようにして笑っている。
なにを言い出す気だクソジジイ
「安心しろ。策がないわけではない」
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雨が降っている
いつも聞いている音のはずなのに今日は不快感しか感じないのはなぜだろう?
いつもなら雨に打たれても髪が張り付いてこようともこんな気持ちにはなるはずがない
確かに雨は好きではない、いつもいつもこの国は泣いている。
その象徴のような存在がこの降りしきる雨だと感じたから。
だから好きでなくてもこの国を泣き止ますことが出来るようにと雨に打たれるたびに思っていた。
前向きな気持ちにはなれた、だが今は違うなぜだろう?
いや、理由は分かっているはずだ。それを理性が拒んでいるだけだ。
仕方もないことだ、だって今仲間を拘束している人は自分が憧れていた人なのだから。
かつては世界の平和を願い行動していた人はもういない、いるのは自分の身の保身しか考えられないただのクズだ。
「どうして!どうして裏切ったんだ!」
崖から俺と長門を見下している人、半蔵に問いかける
「どうして?お前らの方が俺を裏切ろうとしているという情報を手に入れたからだ」
「そんなのはデマだ!」
「デマかどうかは俺が決める。危険因子は排除するまでだ!」
「っ!」
小南は半蔵に拘束されていて動けなさそうだ、苦しそうにしているがその目は忌々しげに半蔵を睨んでいる
長門は・・・頭でも痛いのか頭を抱えて唸っている
どっちにしろ起死回生の案は無し。周りも半蔵の部下に囲まれている
このままではいずれ・・・
「くそっ!」
弥彦は小さな声でそう吐き棄てると半蔵を睨んで思考している。
なぜかさっきから頭が痛い、このままではいけないのに頭が働かない。
このままでは弥彦は死んでしまうというのに・・・
長門は自分の思考の不自然な点に気付かぬまま思考を続ける
この後は確か半蔵が・・・
そんなことを考えているうちに半蔵がクナイをこちらに投げつけて言った
「そこの赤髪、そのクナイで暁のリーダーを殺せ」
「「「!!」」」
そうだ、ここで理不尽な選択を迫られるんだった。
弥彦と小南が口々に自分へと言葉を飛ばしてくる。
俺はどちらも殺したくないというのに、無理な2択を迫ってくる。
でも、俺は何もできなかった。
何もできぬまま弥彦が俺と小南を生かしてくれた。
その命を使って・・・
そのまま闇に堕ちた俺はマダラの言いなり
ナルトのお陰で間違いに気付けた。
ナルト?誰だそれは?
「!!」
長門が自分の思考の不自然さに気付けた時、それは弥彦がクナイに向かって自分の身を向かわせた時だった
「弥彦!!」
刹那、長門が叫ぶが体を動かそうにももう間に合いそうもない。
そして自分が何者なのでどうしてここにいるのかをようやく悟る。
そうか俺は・・・
そんな深い思考の中弥彦が完全に長門の体にもたれかかる
「弥彦!」
小南が叫ぶが長門は不自然さに顔をしかめていた。
血特有の生暖かさが感じられない、弥彦も不思議に思ったのか少し離れて俺の手を見るがクナイはどこにもない。
小南も半蔵も驚いていたが半蔵はすぐに我にかえる
「ならば女を殺す!」
「っ!」
「ま、待てっ!!」
「くそっ!」
長門と弥彦の声が聞こえる。
小南が目をつむり痛みに耐えようと歯をくいしばる、小南の中にあるのはただただ2人が無事でいて欲しいという気持ちと少しの後悔。
自分も平和を見てみたかったが2人という橋の柱となると決めたのだ、2人のためなら喜んで命を差し出そうと思える。
そう決意を決めたのだがいつまでたっても衝撃が来ないので不思議に思って目を薄っすらと開ける。
長門も弥彦も私と半蔵を見て固まっている?
いや、視線の先はさらに後ろを見ているようだ。
「な、なんで!?」
弥彦が目を見開いて驚いている。
その言葉を継いで長門が続ける
「お前がここにいるんだ!
うちはマダラ!!」
全く、急いで来てみればもうすでに弥彦は長門の持つクナイに飛び込もうとしていた。
被っていた面の穴から左目の瞳力を発動させる。
今オビトが被っている面は九尾事件の時に被っていたそれだ。
右目用の穴はそのままに、左目の場所にも3分の2ほどの直径で穴を開けた。左目用の穴は面の模様と被るようにしたので外見からでは穴が空いているのは分かりづらい。
そして、左目の神威でクナイを飛ばし半蔵の後ろに右目の神威で飛んだ。
案の定次は小南を殺そうとしたので半蔵の手をがっちりとつかんで止める。
この場にいる全員、突然の出来事で硬直している。そして、
「な、なんで!?」
「お前がここにいるんだ!うちはマダラ!!」
その呼びかけには応じず半蔵に注意していた。
そしてやはり山椒魚の半蔵と言われることはある。すぐに戦況を判断して俺にクナイで切りかかってくる。、
が、
「悪いが俺にはそんな攻撃は効かん」
右目のすり抜けで攻撃をすり抜ける。
半蔵の攻撃が終わった直後、すり抜けを止めて半蔵を蹴飛ばす。
「ぐっ、すり抜けたのか!?」
動揺している半蔵を無視して小南に掴みかかる
「!!」
ようやく我に返ったようだがサクッと右目で吸い込み地面に沈んでいく。
半蔵が起爆札を起爆してきたがそのためにわざわざすり抜けで撤退しているのだまるで効かない。
神威空間で小南と対峙する
「あなたは、あの時の・・・」
小南は臨戦態勢に入ろうとするが右手を上げてそれを制す。
「まぁ待て、今はそれどころじゃないだろう?」
俺は小南に向かって歩き始めた、それを見て小南が数歩下がるがその手前で俺の体が消え始める
「!?」
「安心しろ、心配せずともすぐにここから出してやる」
戻ってきた俺は崖の下から出てきたようだった
前には長門と弥彦がいる
「小南をどうしたんだ!!」
弥彦が迫ってくるが俺はそれをすり抜けでかわす
「ぐっ!?」
弥彦が盛大にコケるが気にしない、こいつに構っていては話が進まん
「ほれ、そんなに怒鳴らなくともすぐに返してやるさ・・・」
今度は左目を使い小南を神威空間から出してやる。
それを見て弥彦が驚き、当人の小南も驚いているようだった。
不思議なのが長門が静かにこちらを見ていること、何も喋らずじっとこっちを見つめている。
何の用があるのかは知らないがそれも
「この戦いが終わってからだな・・・」
未だ混乱している半蔵を見上げポツリと呟いた、先ずは周りのハエから駆除するとしよう。
「お前は何者なん・・・!?」
半蔵が言うよりも早くオビトは動き出す、周りの暗部から片付けるとしよう。
暗部の中の1人に狙いを定め走りながら突っ込む、それを暗部は正面から受けて立とうとするがそんなものは無駄だ。
オビトは暗部に向かって走りながら跳躍し空中で180度反転しながらすり抜ける。
すり抜け切った瞬間今度は前に向かって思い切り踏み込んで後ろから首をクナイで掻き切った。
「・・・まず1人だ」
恐怖、そして自分達は勝てないだろうという忍としての勘が相まって暗部達、そして半蔵は足が動かしたくとも足は地面に縫い付けられたかの如く動かすことは叶わぬまま意識は遠く深い深淵へと沈んでいった。
弥彦は目の前で行われている戦い、否、一方的な蹂躙にただただ息を飲むばかりだった。
突然現れた仮面の男、最大限警戒していた半蔵の暗部達や半蔵本人を出し抜き小南を助けたそれは圧倒的な差を持ってして敵をどんどん殺していく。
仮面の男は腕から白い木を生やして一気に5人を屠っていく、木の先端に付いた血はまるで赤く咲いた花のようにも見えた。
中途半端かもですがここで一区切りです。
何か直した方がいいとこがあれば是非教えてください。
半蔵よわ