ことり「Daydream」 希「…」
自分なりの解釈で書いたSSです。誤字やキャラ崩壊があると思いますが寛大にお願いします。最後まで読んでいただけると嬉しい出る
~ことり部屋~
ことり 「ふわぁぁぁ~」
ことり 「今日は、なんだか不思議な夢を見ような~」
ことり 「…」
ことり 「あれ?どんな夢だっけ?」
ことり 「う~ん…思い出せない…」
ことり 「ふわふわした夢だったような~…」
理事長 「ことり~~~お母さん先行くわよ~~」
ことり 「あっ!うん…いってらっしゃ~~い!気を付けてね~~」
理事長 「ことりも、登校する時は車に十分気を付けるのよ~」
理事長 「最近、交通事故が多いみたいだから~~」
ことり 「は~~い」
ヨイショット
ことり 「時間は…」チラッ
ことり 「6時00か~いつもより少し早く起きちゃった!」
ことり 「今日は、少し早目に出て海未ちゃんとおしゃべりしょうっと」シヤァァァ
ことり 「ウッ……眩しい…」クッ
ことり 「…」ゴシゴシ
ことり 「うん!今日の、空模様は…雲一つない青一色!」
ことり 「海未ちゃん風にいうなら~」う~ん
ことり 「…」う~ん
ことり 「!!!」ピコン
ことり 「『ソーダ色の空模様』かな?」
ことり 「ことりなりに、考えた結果だけど…海未ちゃん言いそう!」
ことり 「今日、さらっと聞いてみようっと」
ことり 「っと!そろそろ、ご飯食べないと…海未ちゃんとおしゃべりする時間が少なくなっちゃう」アセアセ
リビング
ことり 「今日の、朝ご飯は~」
ことり 「パンケーキ!」
ことり 「…」
ことり 「お母さん…昨日の夜も遅かったし」
ことり 「今日もこんなに、朝早くから学校に言ってるし」
ことり 「ことりも、料理は少し作れるけど…裁縫の方があるから」
ことり 「バランスのとれた食事を、作ってあげたいけど…」
ことり 「時間ないよ…」シュン
ことり 「お母さん、体に負担かけてないかな…大丈夫かな…」
ことり 「…」ハァ
ことり 「ことりは、何もしてあげられないよ…」
ことり 「ううん…ことりでも、出来ることはあるはず!」
ことり 「今日は、練習もないし…時間がある」
ことり 「何か甘いものを、作って疲れを取ってあげよう!」
ことり 「そうと決まれば…ちょっと材料確認しないと」
ゴソゴソゴソ
ことり 「…」
ことり 「材料は…大体あるから」
ことり 「卵だけ、帰りに買おう」
ことり 「さてと…それじゃぁ…」ストン
ことり 「いただきます!」
モグモグ
ことり 「うん!美味しい~」ウットリ
30分後
ことり 「いってきま~~す!」
タッタッタッ
~昼休み~
ことり 「希ちゃん!どうしたの?ことりに用事?」
希 「そうそう!ことりちゃんに用があって来たんよ!」
ことり 「なにかな?」
希 「いつも、衣装作りを頑張ってることりちゃんにな~」
希 「うちの、スピリチャル用品をあげる!」
ことり 「スピリチャル用品?」
希 「そうや!これや!」スッ
ことり 「…」
希 「…」
ことり 「これって…」
ことり 「砂時計…で、良いんだよね?」
希 「そうやで!砂時計や」ドヤッ
ことり 「これが、スピリチャル用品なの???」
希 「そうなんよ!見た目は、だたの何も変哲もない砂時計だけどね」
希 「名前がすごいんよ!ズバリ…」
希 「「奇跡の砂時計」!!!」
ことり 「奇跡の砂時計!!??」
希 「今説明するね?」
ことり 「うん…」
希 「この砂時計って、見た目通り…すごく脆いんよ!」
希 「これを、肩の位置から真下に落として」
希 「もし、仮にな~…砂時計が壊れなかったら!それは、奇跡」
希 「つまり…」
希 「お願いが叶うってことや!!!」
ことり 「へ…へぇ~そうなんだ~…」
希 「信じてないやろ…」ジッ
ことり 「あはは…」
希 「まぁ、信じるか信じないかはことりちゃん次第や!」
希 「スピリチャル用品なんて、ぶっちゃけ信じた者勝ちってところもあるしな」
ことり 「ことり…良く分かんないけど…」
ことり 「ありがとう!希ちゃん!」
ことり 「この砂時計、大事にもってるね!」
希 「うちもことりちゃんに、喜んでもらえてうれしいよ」
ことり (そんなに、大きいモノじゃないし…鞄に付けておこうっと)ガチャリ
希 「あと、持っていても効果がモロモロあるみたいやから…詳しくはこの説明書を読んでな」スッ
ことり 「うん!分かった!」
~帰り道~
ことり 「どんな、効果があるんだろう?」ペラッ
取説 「持っているだけで幸運になれる」
ことり 「ふみふみ」
取説 「一分間測れる」
ことり 「普通の砂時計みたいだね」
ことり 「…」
ことり 「…」
コツン
ことり 「うん?」
ことり 「貝殻?」
ことり 「こんな道端に、あるなんて珍しい~」
ことり 「何か聞こえるかな…」スッ
貝殻 「ザァァァァ~ザァァァァァ」
ことり 「海の音が聞こえる~」
貝殻 「ザァァ~思い……出して…」
ことり 「え…なに…なにか聞こえる」
貝殻 「う………み………」
貝殻 「…た…け………て…」
ことり 「…」
貝殻 「ガッシャァァァァァァン」
ことり 「…」ビクッ
ことり 「…」タラー
ことり 「ことりは、重要な事を忘れてる」
ことり 「確か…海未ちゃんと穂乃果ちゃんと」
ことり 「海に行って…」
ことり 「その帰り…ことりは…」
ことり 「ズキン」ウッ
ことり 「思い出せない…なにか大変なことがあったような」
ことり 「ハァハァ…」ドクンドクン
ことり (この振動の高鳴りは、なに?)
ことり (思い出しちゃいけない…このいやな感じは…)
ことり 「大変な事…わかんない…」
ことり 「けれど…この世界は、ことりがいちゃいけない気がする」
ことり (じゃあ…今、ことりがいる世界はなんなのかな)
ことり 「ことり自身何言ってるのかわかんないけど…」
ことり 「なにか、違和感を感じる」
ことり 「と、とりあえず、海に…昨日の浜辺に行こう」
~砂浜~
ザァァァザァァァァ
ことり 「最初っから、答えは自分の周りにあったんだね」
ことり 「ことりは、周りに…ううん…」
ことり 「幻想に囚われて、甘えてただけ」
ことり 「ことりは、帰らないと…みんなの所に…」
ことり 「まだ、すべて思い出したわけじゃないけど」
ことり 「これだけは、分かる…」
ことり 「失ったのは、かけがえのない絆と仲間」
ことり 「それを、代償に手に入れたのは、ことりの都合の良い…」
ことり 「ことりが、臨んだ世界!」
ことり 「戻り方は、多分…」チラッ
『奇跡の砂時計』
ことり 「希ちゃんが言ってたよね」
ことり 「肩の位置から落として壊れなかったら…それは奇跡」
ことり 「願が叶うって!」
ことり 「…」スッ
ことり 「どうなるか、ことりにも分からない…」
ことり 「この世界には、ことりが望んだものがいっぱいある」
ことり 「…」
ことり 「でも…ダメだよね…だって、現実のみんながことりの帰りを待っていてくれているから」
ことり 「幻想じゃない、本当のみんなに会いたい!」
ことり 「だから…お願い…私に奇跡を…」
ことり 「おねがい!!!!!!」パッ
ヒュ――――――
ボサッ
…………
………
……
…
ピカァァァァァン
ことり 「ま、まぶいぃぃぃ」
シュゥゥゥゥゥン
ことり 「光が……やんだ…」
ことり 「うぅぅん」ゴシゴシ
ポワァ
ことり 「ことりの手に、光の輪っかが出来て…」
ことり 「海の中に…連なってる?」
ことり 「これを、辿ればいいのかな…」
ことり 「…」
ことり 「うん!そうに違いない」
ことり 「ここまで来たんだもん」スタスタ
ことり 「絶対に、そうだよね」スタスタ
ことり 「待っててね…海未ちゃん、穂乃果ちゃん」
ザァァァァァザァァァァァ
ピチャピチャ
ことり 「海の中は、まだ冷たいな~」
ことり 「帰ったらなにしようかな~」
ことり 「海未ちゃんと穂乃果ちゃんに、謝って」
ことり 「三人で、仲良くショッピングして」
ことり 「久しぶりのお泊り会!」
ザァァァァザァァァァ
ことり 「ふふふ…あ~楽しみだな~」
ことり 「待っててね~」
??? 「ことりちゃん!駄目…死んじゃうよ!」
??? 「ことり!あなたは、何をしてるのですか!!!」
ことり 「えっ?」
??? 「こんな、真冬に海に入ったら凍えちゃうよ!」
??? 「凍えるどころでは、ありません!下手したら死んでしまいます」
??? 「と、とりあえず…」
ーーー
絵里 「ちょっと聞いて良いかしら?希…」
希 「うん?」
絵里 「これって、ハッピーエンドってわけなのかしら?」
希 「誰が、どう見てもハッピーエンドやん!えりちには、そう見えない?」
絵里 「見える…見えるけど…」
希 「…」
希 「海未ちゃんと穂乃果ちゃんに、ことりちゃんが積りに積もった思いを…胸の内を明かして」
希 「そして、受理された!えぇやん」
絵里 「でも…」
希 「ことりちゃんが望んだことや」
絵里 「それでも…それでも…」
絵里 「悲しすぎるわよ」
絵里 「ここは、幻想の物語の世界には変わりないわ」
絵里 「ことりの思いを伝えた相手も…穂乃果と海未じゃない…」
絵里 「穂乃果と海未の幻…そんなのって…そんなのってあっていいわけないわ」
絵里 「なんで…なんで、こうなっちゃったのよ…」
絵里 「うぅぅ…」グズッ
希 「えりち…ことりちゃんは…」
希 「本当は…心の奥底では帰りたくないんやと思うんよ」
希 「ことりちゃんの、感情とは別の…無意識なもんやね」
希 「えりちとうちは、知ってるけど…ことりちゃんの容体は」
希 「あまり、良いモノじゃない」
絵里 「えぇ…そうね…」
希 「幸せは人それぞれや」
希 「ことりちゃんが、自分で選んだ道なんやから」
希 「な…えりち?」
希 「そっとしておこうか」
絵里 「…」
ーーー
ことり 「私だけが…私だけが…」
ーーー
浜辺
希 「ことりちゃんは、ここにいることを望んでるみたいやし」
希 「うちも、悲しいけど…これは、ことりちゃんが自分自身で選んだ道」
希 「どうすることもできないし」
希 「うちも、これがベストやと思うで!」
希 「何たって、現実のことりちゃんは…」
希 「…」
希 「関係ない話やね」
希 「さてと…えりちは、戻ったみたいやし」
希 「うちも、惑わされる前に…戻らなへんとな~」
ことり 「どうやってて、戻るの?」
希 「どうやってって、この鍵で…って…え……」
ことり 「…」ニコニコ
希 「ことり…ちゃん?」
ことり 「そうです!ことりです」
希 「なんで、ここにいるんや!?」
希 「今頃、海未ちゃんと穂乃果ちゃんとイチャイチャしてるはずじゃぁ…」
ことり 「うん…でも、ことりのかけがえのない友達が助けてくれました」
ことり 「『ここは、あなたの本来いる場所じゃないわ!辛くても現実をみなさい』っていわれてね」
希 (えりちやね…)
ことり 「多分…現実のことりは、大変なことになってるんだよね」チラッ
希 「…」コクっ
ことり 「みんなは…すごく心配してる?」
希 「毎日…お見舞いにくるほどや」
ことり 「ことりは、みんなに…愛されてるな~」
希 「そうやね…」
ことり 「お願い…希ちゃん…真実を教えて…」
ことり 「ことりね…一生懸命何が自分の身に起こったのか」
ことり 「考えたけども思い出そうとしたけど…全然思い出せないの」
ことり 「貝殻の中の音も耳を澄ませて聞いてみた」
ことり 「何か、声が聞こえたけど…なにか聞き取れなかった…」
ことり 「もぅ…分からないの…」
ことり 「この世界は、ことりに優しい人ばかり…ずっといたい」
ことり 「でも、ことりには…ことりには…」
ことり 「ことりを、待っていてくれる人がいるから!!!」
ことり 「どんなものを、失っても…手に入らないかけがえのない人がいるから…」
ことり 「真実を受け止めて」
ことり 「ことりは、戻るに決めたよ!」
ことり 「だから…現実(イマ)のことり自身のことを教えて!!!」
希 「…」
ことり 「…」
希 「えぇの?本当に」
ことり 「うん」
希 「ちなみの、ことりちゃんに話すのはこれが、二回目なんよ」
ことり 「えっ…二回目?」
希 「そうやで!その反応からだと…記憶はないみたいやね」
ことり 「うん…」
希 「それくらい、ショックなことを今から伝えるんよ」
ことり 「…」
希 「それでも…本当にえぇの?」
ことり 「…」
希 (苦しむ姿を、見るのはもぅいやや)
希 (ことりちゃんは、この夢の中で笑いながら死んでく方が…)
希 (現実に、戻って苦しんで死ぬよりな)
希 (…)
希 (この砂浜…後数時間もすれば、潮が満ちて…)
希 (そして、あの砂浜に刺さってる赤い風車が海に飲まれて回らなくなり)
希 (風車が止まれば…)
希 (それが、ことりちゃんの最後…どうしようもないんよ…)
希 (秘密をしらないままで、楽しい最後を送って欲しい)
希 (うちがことりちゃんに出来るのは、それくらいなんや)
希 (だから…ことりちゃん…もぅ苦しまなくてええんやで…)
ことり 「希ちゃんは、優しいから…」
ことり 「ことりのこと、ミューズのみんなの事を思って考えて」
ことり 「考えて考えて…考え抜いて…」
ことり 「…」
ことり 「ベストだと思って、言ってくれてるのは分かるよ」
ことり 「でも…それは、エゴだよ!」
ことり 「ことりの人生はことりが決める!」
ことり 「絶対に、ぜっーーーたいに受け止めて…」
ことり 「戻って、すぐに消えちゃう短い命でも…みんなに別れを告げて」
ことり 「海未ちゃんと穂乃果ちゃんに思いを伝えて」
ことり 「悔いが残らないように、死にたい」
ことり 「こんな、幻想で…死んじゃうなんて…ことり嫌だよ」
ことり 「しあわせだけど…幸せじゃない」
ことり 「ことりの答えは、変わらない」
ことり 「希ちゃん…聞かせて…」
ことり 「現実のことりに、何があったのか…どうしてここにいるのか」
希 「…」
希 (ハァ…てっきり、諦めてここで、幸せに終わってくれると思ったんやけど)
希 (どうやら、うちの思い込み違いやったな~)
希 (本当…海未ちゃんと穂乃果ちゃんが言った通りの展開や)
希 (あの二人は、やっぱり…)チラッ
ことり 「…?」
希 (特別なんやろな…)
希 (よし、決めた!伝えよう)
希 (伝えて、それから…ことりちゃんに決めてもらう)
希 (確かに、ことりちゃんの人生やもんね)
希 (廻りの人がなんと言おうとことりちゃんの人生や)
希 (ことりちゃんが、納得してくれるなら…)
希 (うちは、何も言わない…)
希 (でも…多分、これが最後のチャンスや)
希 「…」
希 「ことりちゃん…一つ勘違いしてると思うんやけど…」
ことり 「勘違い?」
希 「ことりちゃんは、忘れてるだけなんよ」
ことり 「うん…だから、ことりの身に何が起こったかでしょ?」
希 「ううん」
ことり 「?」
希 「その思い出も、ことりちゃんは持ってる」
ことり 「どういうこと?」
希 「ことりちゃんは、無意識に思い出に鍵をかけてるんや」
希 「だから、思い出せないんよ」
ことり 「鍵…」
希 「そっ!嫌な思い出ほど、鍵をかけて奥にしまっちゃってるだけ」
ことり 「…」
希 「そしてな…鍵の在り処は、ことりちゃんはもぅ知ってる」
ことり 「えっ…知らないよ?ことり知らない!」
希 「そうやね!正確には、あと一歩やったし…」
ことり 「希ちゃん…ことり、増々分かんないんだけど…」
希 「あ~うん」スッ
『奇跡の砂時計』
ことり 「『奇跡の砂時計』?」
希 「うちには、見えなかったけど…ことりちゃんには見えたはずや!」
希 「『光の連なり』が」
ことり 「う、うん!!!」
希 「あれを、辿って…海に入ったんやろ?さっき」
ことり 「そうそう!」
希 「あれって、そもそも辿るものじゃなくて引っ張るんよ」
ことり 「引っ張るの?」
希 「そうや!引っ張って、手繰り寄せる」
希 「そして、その先にあるのが…」
ことり 「ことりの思い出の鍵…」
希 「そうや!」
ことり 「うん!」
ことり 「じゃあ…落とすね」スッ
希 (二回目やね)
ことり (壊れませんように)パッ
ヒュ――――――
ボサッ
…………
………
……
…
ピカァァァァァン
ーーー
ことり 「…」
希 「…」
ピチャピチャ
希 (もぅ、ここまで潮が満ちてきてみたいやな)
希 (赤い風車はっと…)チラッ
赤い風車 「カラカラ」
希 (棒の方まで海に、浸かってるけど…まだ、回ってる)
希 (時間がない…)
希 (整理出来ないと思うけど、決めてもらわないと)
希 「ことりちゃん!!!」
ことり 「ふぇっ!!!」ビクッ
希 「頭の中は、整理出来ていないのは…分かってる」
希 「でも、ことりちゃんには時間がないんよ!」
希 「短答直入に聞くで!」
希 「現実を知って、戻りたい?」
希 「それとも…」
希 「ここに残す?」
ことり 「ことりは…」
ことり 「戻りたい…みんなの所に、戻りたい…」
希 「うん!」
希 「じゃあ、最後にもう一度…それに、奇跡を起こしてもらおうかな」
希 「ことりちゃん!!!それを、思いっきり投げるんや!!!」
希 「思いっきり真上にな~~」
ことり 「う、うん」
ことり 「せ~~~の~~」
ことり 「えーーーーーーーーーーい」
ヒョ―――――ン
希 (ここが、正念場や…)
希 (1回目と2回目は、鍵の在り処を示すもの)
希 (それが、あの砂時計の役割なんや)
希 (けどな…)
希 (本来なら、2回目で…壊れるはずなのに壊れなかった)
希 (多分、あの子ら気持ちが、届いてるんやろな)
希 (そして、3回目)
希 (これで、壊れなかったら…それこそ)
希 (この世界での…)
希 (小さな宇宙の奇跡なんやろう)
希 (…)
希 (お願い…壊れないで…)
ドサッ…パシャン
希 「えっ…」
ことり 「ハァ…ハァ…」
希 「ど、どうしたんや」アセッ
希 「まさか…」バッ
赤い風車 「カ…………ラ…………カ………」
希 「嘘……こんなのって…」
ことり 「ハァ…ハァ…」
希 「もう少し…本当にもう少しなんよ」
希 「お願い回って…回って…」フゥ~フゥ~
赤い風車 「カ…………………………」
希 「フゥ~フゥ~フゥ~~~~」
赤い風車 「………………」
希 「ハァハァハァ…フゥ~~~~」
赤い風車 「…………………ラ……」
希 「う…うぅぅ…そ、そんな…」
希 「完全に…止まった…」
ことり 「…」
希 「ど、どうすれば…良いんや…」
希 「…」
希 「…」
希 「…」
希 「…」スッ
希 「うちは、諦めない」
希 「みんなも、そうやろ」
希 「このまま…一生植物人間のことりちゃんを、見るなら」
希 「一か八か」
希 「賭けるよね」
希 「いや、絶対に成功させる」
希 「うちらは、九人の女神」
希 「少しくらい、女神様が肩入れてくれてもえぇはずや」
希 「それに…」チラッ
奇跡の砂時計 プカプカ
希 「壊れてないみたいやし」
希 「これは、行けるかもしれんな」
希 (…)
希 「大丈夫…あの、三人ならこれから何があっても大丈夫なはずや」
希 「じゃあ…行くで」
希 「…」スッ
ーーー
希 (ことりちゃんの命…赤い風車)
希 (潮を満ちるのを抑えていた海未ちゃんの波(思い))
希 (風車が、止まらないように吹いていた穂乃果ちゃんの風)
希 (それが、すべて揃ってる場所…)
希 (それが…ここや)
希 「絶壁にして、絶景で風の通しがよい場所」
希 「ここなら…」
希 (最初っから、動かせばよかった)
希 (けどな、怖かったんよ)
希 (もしかして、うちがさわってこの、風車が止まってしまうんやないかって)
希 (止まったら二度と動かなくて…ことりちゃんが死んでしまうんやないかって)
希 (だから…さわれへんかった)
希 (…)スッ
赤い風車 「……………」
希 (お願い…動いて…)
赤い風車 「……………」
希 (まわれ…まわれ…)
希 (赤い風車…)
赤い風車 「…………」
希 (千切れてしまわぬように…)
赤い風車 「………」
希 「ことりちゃんの…」
赤い風車 「………」
希 「命が、消えないように…」
赤い風車 「…………」
希 「みんなの為に、ことりちゃん自身の為に」
希 「…」
希 「まわれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
バッシァァァァァァァァァン
赤い風車 「……………」
赤い風車 「……………」
赤い風車 「……………」
赤い風車 「……………」
赤い風車 「カ………ラ」
希 「え…今…回った?」
赤い風車 「カ……ラ……カ……ラ…」
希 「えっえ…回り始めてる…」
赤い風車 「カラ…カラ…カラ…カラ…」
希 「や…やった…奇跡やん!!!奇跡や」
赤い風車 「カラ~カラ~カラ~カラ~カラ~」
希 「ってことは…」
ことり 「う…ぅぅぅぅ~」グィ~
ことり 「あれ?ことり何時の間に寝ていたんだろう?」キョトン
ことり 「あっ、希ちゃんおはよう」ニコリ
希 「おはよう~」
希 (よかった…よかった!生き返ったやん)
希 (にしても…天然やね~)
希 「じゃあ、帰ろうか?ことりちゃん」
ことり 「うん!それで…」
ことり 「どうやって帰るの?」
希 「ことりちゃん…こっちに来れる」
ことり 「う、うん」スタスタ
希 「じゃあ、帰ろうか!」
ことり 「えっそっちは…崖だよ」
希 「これが、帰る方法や!」グイッ
ことり 「う…うわぁぁぁぁぁぁ」
バッシャァァァァァァァァァァン
ーーーーー
後日
どうやらことりは、交通事故に会って
そのせいで、全身強打…両足が一生動かないようです
でも、お医者さんがいうには…
命が、あるだけ『奇跡』っていわれました
両手も、『奇跡』的に動くようになりました
まだ、リハビリが必要ですが…
少しずつ回復しているそうです
おわり
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも、よろしくお願いします。
消化不良気味ですみませんこt
このSSへのコメント