希「うちの生活」 絵里「夜のみ」
希の夜のみを書いたもの
希の家
希 「もぅ…九時か~明日も学校だし…そろそろ寝ようかな」
ピンポ~ン
希 「うん?誰か来たんかな?」チラ
希 「~にしては遅い時間だけど…どちらさんかな?」
希 「う~んと…」ジィー
宅配員 「…」ニコリ
希 「どちら様ですか~?」
宅配員 「こんばんわ~…○○○宅配です!荷物をお届けに上がりました~!!!」ペコリ
希 (あっ…宅配便みたいやね)
希 「は~い…ちょっと待ってください!今行きますから~」
希 (えぇ~っとハンコ…ハンコっと…合った!)
希 (でも…誰からだろう?お父さんからかな~)スタスタ
希 (となると…野菜かなんか?…変なものじゃないと良いんだけど…)ガチャ
宅配員 「こんばんわ~」
希 「お疲れ様です」ペコリ
宅配員 「こちらが荷物になります!…」小さい箱
希 (野菜とか肉とか…食べ物を期待してたけど…えらく小さい箱やな)
宅配員 「じゃあここに受け取りのサインかハンコをお願いしま~す!」
希 「はいはい…ここやね」ポン
宅配員 「はい…OKです!ありがとうございました~」ガチャン
希 「あ~やっぱりうちのお父さんからみたいやね…」ポフッ
希 「中身は…なんやろ?」ガサガサ
希 「…」
希 「白いガムテープ?で全体がグルグル巻きの箱?」
希 「頑丈そうに巻いてあんな~とれるやろか?」
~五分後~
希「う〜ん、中々素手じゃ取れないね」
希 「…」
希 「このままやと…完全に長期戦を覚悟せぇへんといけないな~」
希 「こんな時は…」
希 「はさみを使うことにしょうっと」スク
希 「はさみは~っと…ここやったかな?…あれ…ない」
希 「はさみ、無くしちゃったかな〜?」
希 「うーん、最後どこに置いたっけな??」
~三分後~
希 「あかん…本当思い出せない…!最近疲れてんのかな?」
希 「とりあえず…頭のなか一旦整理しないと」
希 「いつもの定位置にないってことは…必ず使ったはずや」
希 「とはいえ…肝心のそれが思い出せないんやけどね」
希 「こうなったらあれや!穂乃果ちゃんみたいに逆転の発想で考えてみよう!」
希 「どこで使ったんやなくて…どこで使うか…」
希「『最後にどこで使った』んやなくて『普段どこで使うか』や」
希 「部屋はいつもきれいにしてるし…そんな広くないんやしそうやって絞って探せばすぐに見つかるはず!」
希 「…」キョロキョロ
希 「って言ってみたものの」
希 「はさみなんてリビング以外で使う場所ってある?」
希 「…」ウーン
希 「あっ!」ピコン
希 「三日前にお風呂場で使ったやん」
希 「シャンプーの詰め替え用を補充したんやった!」
希 「あれってパックの角を切るタイプなんだけど…簡単に切れそうで、案外手で切れない…うちも最初面倒で無理やり切ろうとしたんやけど全然切れへんかった」ガク
希 「そん時にはさみでチョキってして一件落着!」
希 「でも…あれの本当の難関は次…」ゴクリ
希 「容器に入れるのが妙にむずかしんよ~」ブルブル
希 「詰め替え用って容器がグニャグニャしてて…一瞬の油断で…ドバァァァ―――やん」
希 「一番緊張する瞬間やけど…案外コツを掴むとゲームみたいで面白い!」
希 「大惨事になって…次の日同じものを買いに行ったのは今はえぇ思い出やね」
希 「今じゃあ…あの緊張感がうち好きや」ウットリ
希 「そうと決まれば…お風呂場からやね!」スタスタ
~お風呂場~
希 「…」ゴソゴソ
希 「っと…」
希 「…」キョロキョロ
希 「…」
希「結局お風呂場には...ないんかい!」
希 「よく考えたら…一昨日も昨日もお風呂場は使ってるんやし」
希 「置いてあれば自然と目に入っていてもおかしくないよね」
希 「…」
希「お風呂場にはないんかぁ...じゃあどこにあるんやろ?」
希 「…」ジッ
希 「となると…」
希 「あとは…キッチン」ゴクリ
希 「一昨日の部活の練習!…思い出すだけでも地獄やったな~」
希 「思いだしたくないんやけど…思い出してしまう!」
希 「あれは語らなあかんやん」
希 「久しぶりのユニット練習、近づくライブ、張り切ってる海未ちゃん」
希 「あれは地獄やった」
希 「そこら辺の運動部よりハードやった!しかもあの地獄のメニューを海未ちゃんはともかくとして凛ちゃんがこなしているんやから」
希 「上級生として…こなさなあかんやん!うちだけできませんってなんか残念みたいでいややったんよ」
希 「なんやかんやでどうにか終わったけど…」
希 「メッチャクッチャ足パンパンになってしまってな」
希 「今日は最悪の日や…と嘆いていたんやけど、やっぱり神様はいたんやね!」
希 「地獄の練習を終えた後のご褒美タイム!!!」
希 「今思い出すだけでも…祝福やった~」ウットリ
希 「完全に…歩くのですらままならなかった状態でえりちと帰ったんや」
希 「その時えりちに肩借りながら寄り添って歩いてたんやけど…」
希 「いつも以上にうちのことを気にかけてくれてリードしてくれて」
希 「頼れる優しいえりちやったな~///」
希 「生徒会ん時も頼れるえりちやったけど…あん時はどっちかっていうとうちがえりちの事支えてた感があったけど」
希 「あん時は主導権は完全にえりちやった」
希 「フフフ~」ポワポワ
希 「なんや…ちょっと恥ずかしいな~///」
希 「惚れ直しちゃったやん///」
希 「もぅ…えりちは罪な女やね~本当に…///」イジイジ
希 「ものっすごく幸せな気持ちになって胸がもぅドキドキやったな~」
希 「なんかよくわかんなくなってキョドってたけど…変に思われてなかったかな~?」
希 「あはは…うちもあん時は疲れてたのもあるけど」
希 「よぅわからん…スィッチ入ってたし」
希 「久しぶりにKKEに胸キュンやん♪」
希 「もぅ~えりち~はヤバいってヤバいや~~~ん」ジタバタ
希 「----」クッションに顔埋め
希 「~~~~~」床バンバン
希 「ーーーーーー」ジタバタ
希 「ーーーーーーーーー」ハァハァ
希 「~~~……」バンバン…ピタ
希 「ハァハァ………」
希 「うち…一人でなにやってるんやろ…///」
希 「……///」
希 「我に返るとすごくはずかしいやん///」
希 「…」
希 「仕切り直しや!」ワァァァ
希 「これもえりちのせいや」ボソ
希 「えぇっとなんやったっけな…」
希 「そうや!そうや!キッチンに、はさみあるかなって話やん」
希 「気を取り直して行こうっと」スク
希 「もぅ…///」スタスタ
~キッチン~
希 「そんで…ここであれやったんな」
希 「久々に料理作る気力も体力もなくなったうちは、その日の夕食をレンジにチンの簡単なやつで済ませたんやった」
希 「んで…そん時にパックを使うときにはさみを使ったと…」
希 「本当に弱ってたみたいやね…切り口すら手で開けられなかった始末やった」
希 「あはは…いつもは開けられるんよ!」
希 「それで…その日は軽くしませて珍しく寝ちゃった」
希 「だから…キッチンにも可能性があるはずなんやけど」
希 「…」キョロキョロ
希 「…」ジッ
希 「…」ゴソゴソ
希 「あっ…カビ生えてるやん」ジィー
希 「あとで掃除しないといけないやん」
希 「ここでもないな~」ゴソゴソ
希 「…」スク
希 「…」
希 「…」
希 「…」
希 「完全になくしてしまったみたいやね」ハァ
希 「…」チラ
希「もう包丁...でええかな」
希 「でも…これでビニール切ると切れ味が落ちるっていうからあんま使いたくないんやけど~」
希 「はさみが見つからないし…しょうがないよね」
希 「うん…少しくらい切ってもそんなにガクンと変わるもんやないし」
希 「これで…切ろ~っと」スタスタ
~リビング~
希 「なんか…箱ひとつ開けるだけなのにすごく時間かかったな~」
希 「それもこれで終わりや!」
希 「この包丁で…」シュー
希 「うんうん!いい感じや」キリキリ
希 「やっぱり切れ味えぇな」
希 「でも…何でこんなにビニールでグルグル巻きなんやろ?不思議やな」
希 「そんなに大切なものってこと?」
希 「何かそう考えるとワクワクしてきたやん」
希 「何が入っているんかな~♪」
希 「さてさて…じゃあ開けるで」
希 「ウキウキ」
パッカ~ン
希 「…」
希 「カード…みたいやね」ヒラリ
希 「うちの使ってるカードと同じやつやん」
希 「古くなってきたから新しいの欲しいな~って」
希 「前にボソっと言ってたの覚えていてくれたんだ!」
希 「おとうさん…ありがとう!大事に使わせてもらうね」
希 「それにしても…はさみ…本当にどこに行ったんやろ?」
最後まで読んていただきありがとうございます。
生首的なものかと思って終始ドキドキしてた
最後まで読んでいただきありがとうございました。
本当は、そっち系で書いていたのですが、書き終えられませんでした。
はさみは、結局どこにいったんでしょうね?