放課後　部室

穂乃果「今日はどうされました」

凛「なんか最近カラダがだるいにゃー」

穂乃果「どのあたりが特にひどいですか？」

凛「胃のあたりが特に重いにゃあ」

穂乃果「胃ですか。最近、食生活は乱れてませんか？」

凛「それなら大丈夫だよ。毎日ちゃんとラーメン食べてるし…」

穂乃果「それはいけません！」

――

穂乃果「食生活の乱れは病気に直結します！今なら間に合いますから、すぐに食生活を改善してください」

凛「ラーメンはダメかにゃあ？」

穂乃果「当分の間、ラーメンは禁止です」

凛「あんまりだにゃあ…」ｶﾞｸｯ

穂乃果「お薬を処方しておきますね。ランチパック、朝・昼・夜の食後に１袋服用してください」

にこ「それも炭水化物でしょうが！」ﾋﾞｼｯ

――

凛「にゃ？にこちゃん、いつの間に来てたにゃあ？」

にこ「さっきからいたわよ！てか、何なのこの小芝居は？思わず突っ込んじゃったじゃないの！」

穂乃果「お医者さんごっこだよ！」

にこ「お医者さんごっこって…あんたいま何歳よ？」

穂乃果「ピチピチの女子高生だよ！」ﾌﾝｽ

にこ「白衣まで用意して…」

凛「科学の実験用のを使ってるにゃ！」

――

穂乃果「にこちゃんも一緒にやる？」

にこ「や、やるわけないでしょ！」

穂乃果「やりたさそうな顔してるよ」

にこ「どういう顔よ」

花陽「こんにちはー。何をしているんですか？」ｶﾞﾗｯ

にこ「どうもこうもないわよ。穂乃果がいい歳してお医者さんごっこをしてて…」

花陽「お、お医者さんごっこ！？」

凜「かよちんも一緒にやろうよ！」

花陽「紳士の嗜みとして名高いお医者さんごっこをチョイスするとは、みなさんお目が高い…」ｺﾞｸﾘ

にこ「何を想像してるのよ…」

――

絵里「あらあら、ずいぶん賑やかね」

希「何かおもろいことでもあったん？」

穂乃果「みんなも一緒にお医者さんごっこやろうよ！これだけいれば病院シチュエーションでもできるよ！」

にこ「病院シチュエーションって何よ」

絵里「懐かしいわね。私も昔は亜里沙と一緒によくやったものだわ」

花陽「パツキン女医…」ｺﾞｸｯ

にこ「こらこら」

――

穂乃果「はいはーい。穂乃果に診てもらいたい患者さんは並んで、並んで！」

絵里「面白そうだし、海未たちが来るまでやってみようかしら？」

にこ「無駄にノリいいわね、あんた…」

絵里「そうと決まれば、しっかり役作りをしないといけないわね」

希「えりちはそこらへん徹底しとるなぁ」

絵里「ちょっと考えてるから、希が先にやりなさいよ」

希「へ、うちが？」

穂乃果「どうぞどうぞ！」

――

希「ほな、乗りかかった船やし、やらせてもらうで」

穂乃果「ようこそ音ノ木坂総合病院へ！」

希「そや、うちもまだ病状考えてなかったわ。何にしよかな…」

にこ「…」ｼﾞｰｯ

希「？」

にこ「…出産？」

ボカッ

――

にこ「い、痛いにこ…」ﾋﾘﾋﾘ

希「にこっち。言ってええことと悪いことがあるで。今のはどういう意味なんや？」ｷﾞﾛﾘ

にこ「ひぃっ、ごめんなさい…」ﾋﾞｸｯ

希「次にうちのことデブ呼ばわりしたら…しばくで、ほんま」

絵里「（気にしてたのね…）」

凛「にこちゃんが怪我したにゃあ。穂乃果ちゃん、にこちゃんから診てあげたら？」

――

穂乃果「これは大変！早急に処置します！」

にこ「本当、何とかしなさいよ。これ…」ｽﾞｷｽﾞｷ

穂乃果「痛いの痛いのとんでけー☆」ｷﾗｯ

にこ「…」

穂乃果「これで一安心！」

にこ「よくないわよ！」

――

穂乃果「料金は3割負担で1万5000円になります」

にこ「どこのぼったくりよ！」

絵里「保険がきくのね…」

花陽「料金割増でもっとサービスはないの？」

にこ「てか、何なのよこのふざけた処置は！？」

穂乃果「えー、ダメ？」

にこ「だめに決まってんでしょうが！イライラするわよ！」

凛「にこちゃんのにっこにっこにーも大体おんなじだにゃあ」

にこ「へ？」ｸﾞｻｯ

希「確かに、傍から見てれば腹も立つわな。あのぶりっこ」

にこ「な、何よ…」ｸﾞｻ

絵里「自覚してなかったのね…」

にこ「に…にっごぉおおぉおおぉお！」

――

にこ「もうどうでもいいわ…。何がスクールアイドルよ、夢見すぎてたわ…」ﾊｧ

凛「今度はうつ病になっちゃったにゃあ」

海未「何をやっているのですか？」

穂乃果「お医者さんごっこだよ！海未ちゃんも一緒にやろう！」

海未「は…？お医者さんごっこですか？」

真姫「ﾅﾆｿﾚ、ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ」

ことり「…」

――

海未「まったく…練習もせずに何をやっているのですか」ﾊｧ

ことり「…ﾎﾉｶﾁｬﾝ」

海未「ことりからも言ってやってください。こんな状態では次のラブライブでの優勝も…」

ことり「あぁ～苦しいちゅん！穂乃果ちゃん、早くことりを診てェ！」

海未「な…！？」

――

穂乃果「ことりちゃんなら大歓迎だよ！どこが苦しいですか～？」

ことり「胸が…胸が苦しいの」

穂乃果「大変、すぐに触診します！」

ことり「も、もしかしたらことりは乳癌かも…」

海未「何ですかその唐突な設定は…」

穂乃果「癌！？どうしよ～。穂乃果、癌の治し方なんてわからないよ。真姫ちゃん、何とかして！」

真姫「ｳﾞｪｴｴ!?何で私が…」

凛「真姫ちゃんはお医者さんだから何とかできるはずにゃ！」

真姫「まだなってないわよ！」

――

絵里「真姫、諦めちゃだめよ！患者はたくさんいるなかの一人かもしれないけど、患者にとっては医者はあなただけなのよ！」

海未「絵里…やたらと熱が入ってますね」

希「えりちは演技派やからな～」

絵里「あなたに託した一縷の想い、無駄にしてもいいの！？」

真姫「わ、わかったわよ！」

――

真姫「とはいえ、何をすればいいのよ…」

穂乃果「癌細胞は切ればいいんだよね？まずはどこにあるか見つけなきゃ！」

真姫「そうね。とりあえず触診からにしましょう」

穂乃果「真姫ちゃんの指示どおりにするよ！」

真姫「乳癌の確認は、乳房にしこりがあるか、触って確かめるのよ」

穂乃果「なるほどー、やってみるよ！ことりちゃん、脱いで！」

花陽「待ってました！」ﾊｧﾊｧ

――

海未「ちょ、穂乃果…。たかが遊びでそこまで…」

穂乃果「遊びでやってるんじゃないんだよ！」ﾄﾞﾝ

海未「絵里の演技が伝染ってます…」

穂乃果「直接おっぱいを触らないと、癌細胞は見つからないよ！そうしないとことりちゃんは助からないんだよ！」

花陽「そうだよ海未ちゃん！」

海未「し、しかし穂乃果はよくても、それをされるのはことりなのですから…」ﾁﾗｯ

ことり「（・８・）」ﾆﾔﾘ

海未「な…まさか！？」

――

海未「そ、そういえば最初から不自然でした。たかだかお医者さんごっこで、乳癌という凝った設定…」

海未「始めから…始めから狙っていたのですね！お医者さんごっこを隠れ蓑にして、合法的に穂乃果に胸を触らせる…」

海未「まさに策士…悪魔じみた発想…！」

ことり「海未ちゃん…たかが遊びと軽んじた時点で勝負はついてたんだよ」ﾆﾀｧ

海未「ことり…あなたは最低ですッ！」ｷﾞﾘｯ

――

ことり「あぁ～もう苦しいちゅん！穂乃果ちゃん、早く確かめて！」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

海未「させるかぁ！この発情雌鳥ィ！」ﾄﾞﾝｯ

ことり「ちゅんッ！？」ﾄﾞﾀｯ

海未「穂乃果！ことりより先に私を診てください！下腹部が疼いて死にそうなんです！」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

ことり「あぁン！？出遅れが何抜かすんじゃ、コラ！」

海未「やるかオラァ！？」

――

絵里「死期の迫った患者が焦燥感から暴れだしたわ！」

穂乃果「穂乃果だけじゃ止められないよ！」

絵里「大丈夫、ここに私が持ち歩いているナース服（キャップ付き）があるわ。これで看護師を増員しましょう」

穂乃果「さすが絵里ちゃん！」

真姫「何でそんなもの持ち歩いてるのよ…」

絵里「真姫も早く着替えて！」ｶﾞｼｯ

真姫「ｳﾞｪｴｴ!?勝手に脱がさないでェ！」

花陽「えへへ。真姫ちゃんのナース服姿、これは貴重だなぁ」ｻﾜｯ

真姫「ひゃっ！？//」

凛「なんかむらむらするにゃー！これも病気かにゃあ？」

希「いや、健全やで。そういうときは思うがままに任せればええんよ」

真姫「ちょ、勝手なことを…」

凛「とりあえずナース服半脱ぎの真姫ちゃんで解消するにゃ」ﾓﾐﾓﾐ

真姫「きゃっ！」

希「こらええなぁ」ﾜｼﾜｼ

真姫「あぁあー！もうどうなってんのよこれェ！？」

おわり