2021-01-07 16:31:50 更新

概要

平行する別世界の物語  分割版8になります

8.備えもなければ憂いしかない……タイトルを付けるとこうなります(泣)

メンテナンス後の保管作業ですm(__)m


前書き

色々あって反省を込めて、サボってました……半年以上たったのでぼちぼちと

需要は相変わらず無いと思いますが、生温かく見てやってください(泣)

チョコチョコ直してはいますが、誤字脱字がな………





大淀  「皆さん!遂に"天"号作戦が発令されました!」


明石  「あ~……遂に来ちゃったか……」


時雨  「結局僕たちは、どうなっているのかな?」


暁   「レディーとして、そこの所は気になるわね!」ナノデス!


響   「複製してきたから、自分で見て貰った方が早いよ」


雷   「配るの手伝うわ!はい、初霜!」


初霜  「ありがとうございます」(ニッコリ)




  

                         ~~~~~~~~~~~~~~~







発令 "天"号作戦(第一号~第四号)  海軍令


総指揮 大本営付総参報長:百鬼珀夜 皇国元帥


第一攻略連合艦隊(琉球諸島海域担当)司令長官:千道千里 皇国特務大将


   第一攻略艦隊(主力攻略艦隊):大和


        臨時第二水雷戦隊:矢矧         

          臨時第十七駆逐隊:磯風、浜風、雪風   

          臨時第二一駆逐隊:初霜、霞、朝雲

          臨時第四一駆逐隊:暁、響、雷、電


   第二攻略艦隊(攻略支援艦隊):長門、陸奥、妙高、羽黒


         臨時第一航空戦隊:赤城、加賀

         臨時第二航空戦隊:蒼龍、飛龍

         臨時第三航空戦隊:千歳、千代田

         臨時第五航空戦隊:翔鶴、瑞鶴


       支援哨戒戦隊:高雄、愛宕、古鷹、加古

         

         臨時第一水雷戦隊:阿武隈

           臨時第二軽巡隊:北上、大井、木曾

           臨時第五軽巡隊:天龍、龍田、夕張

           臨時第三駆逐隊:五月雨、島風、

           臨時第六駆逐隊:綾波、時雨、夕立


    第三攻略艦隊(特務攻略艦隊)司令官:一一皇国准将 旗艦  叢雲


          臨時特務戦隊:那智、足柄、明石、間宮

          臨時第四航空戦隊:あきつ丸、大淀  

          臨時第三軽巡隊:川内、神通、那珂

          臨時第五潜水戦隊:伊401、伊168、伊8、伊19、伊26、伊58、呂500、まるゆ




第二攻略連合艦隊(沖ノ島海域担当)司令長官:三笠 帝國大将

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~以下略~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






暁   「な、なによこれ!?臨時第四一駆逐隊って?!暁達は第六駆逐隊なのよ!」


綾波  「えっと、はらしょー?」


時雨  「僕にもっと頼っても良いんだよ?」


夕立  「なのっぽい!」


響   「ハラショー、正確にはхорошоだよ?」


雷   「元気がないわ!時雨にはもっっっっっと、御飯を食べさせなきゃ!」


電   「なのです!」ポイ?


暁   「ほらぁ!やっぱり私達以外に、第六駆逐隊は勤まらないわ!」


大淀  「暁さん、それは表向きの作戦でして、裏の"転"作戦だと変わりますよ?」


暁   「いいえ!例え(仮)でも第六駆逐隊を名乗るなら、地獄のレディー六番勝負をしてもらうわよ!」


時雨  「な、なんだって!?地獄のレディー六番勝負だって!?」


夕立  「時雨、何か知っているっぽい?」


時雨  「昔、山城から聞いた事がある……互いのレディー力を懸けて、艦娘達が命懸けの勝負をするんだ……」


暁   「え゛っ?!…そ、そうよ!よく知っているわね!」


響   「勢いで言ったら、変な返しが来て、困った時の顔だね…」


雷   「そうね、しかも引っ込みがつかない顔ね……」


電   「このままだと、まきこまれてしまうのです……」


時雨  「……僕たちの前世では、山城の主砲で打ち出されたり、最上のカタパルトで打ち出されたり、満潮の魚雷発射缶から

     打ち出されたり、朝雲の爆雷装置から打ち出されたり、山雲の艦橋から打ち出されたりしていたらしい……」


夕立  「打ち出しの五連発!なんか楽しそうっぽい!」


綾波  「艦橋からの打ち出しって……なんなんでしょう?」


時雨  「そして最後に淑女の証である…そう、扶桑の艦橋に上りきった物が勝者となる……その地獄のレディー六番勝負をやるのかい?」


暁   「えっと…そ、そうよ!でも、ここには扶桑達がいないから、今は出来ないのを忘れていたわ!」


時雨  「大丈夫だよ、朝日さんに頼んで、僕の35.6cm連装砲(リアル)を組み立てて、使えるようにして貰ったからね」


明石  「………時雨ちゃんの、扶桑さん達への想いが強すぎて…本当に撃てるのよね、あれ……」


暁   「……やってやるわ!」


雷   「なにいっているのよ!暁姉ぇ!」ナノデス!


暁   「止めないで!ここで引いたらレディーが廃るわ!」


大淀  「流石に止めないと……初霜さんも手伝って下さい!」


初霜  「………………」


大淀  「?どうしました?」


初霜  「……皆さん、敵襲です!」



     ………同時に空襲サイレンが鳴り響いた………





                         ~~~~~~~~~~~~~~~







大淀  「……第三四三海軍航空隊より緊急入電!……そんな!」


明石  「どうしたの!今、此処の指揮艦は大淀、あなたなのよ!しっかりしなさい!」


大淀  「ご、ごめんなさい……鹿屋基地に移動中の航空隊が…豊後水道で深海棲艦機と接敵……今交戦中です」


時雨  「豊後水道?…と言うことはまだ此処にくるまでに距離と時間があるね」


響   「それにそこなら…鹿屋基地の航空隊と挟み撃ちに出来るから……寧ろ大丈夫じゃないかな?」


大淀  「多分駄目です……空が三分で敵機が七分…数が多すぎて対処不能だそうです!」



                       瞬間その場が凍り付く



雷  「なんなの!?その数!!」


電  「この前よりもずっとずっと、多いのです!」


響  「…どうするんだい?まだ時間があるとはいえ、此処で迎え撃つか、出撃するかで大分違うよ?」


時雨 「そうだね……だけど、軍港で守るにしても相手の数が多すぎるし…陸の上じゃ身動きもとれない……」


夕立 「だったらこの前みたいに出撃するっぽい!」


暁  「駄目よ!あの時は那智さん達がいたから…三式弾とかで立体的な弾幕が張れたのよ!私達だけじゃ近接の面しか出来ないし、

    朝日さん達も守れないわ!?」


夕張  「……急な空襲警報で飛んで来たら……まさか暁ちゃんから、まともな戦術が聴けるとは……」


暁   「もう!いつも暁の事を、どう思っているのよ!」


響   「…極度のレディー中毒」


雷   「重度の勘違いレディー…」


電   「厨二とレディーの合併症…なのです…」


時雨  「…微笑ましい小さなレディーかな?」


綾波  「凄く個性的なレディーですよ?」


夕立  「レディーっぽい!」


暁   「……よーく解ったわ……こうなったら出撃して…真のレディーの生き様を見せてやるわー!!」


明石  「ち、ちょっと!流石に一人じゃ危険すぎるわ」クレーン ツリアゲ


暁   「放してよ!は~な~し~て~!」ジタバタ!


初霜  「……大淀さんはどう考えています?」


大淀  「…松山の空戦無線を聞くと…大型タイプが超高高度に上がっているみたいですね…」


明石  「それって……まさか絨毯爆撃で此処を潰す気?!」


大淀  「おそらく…今回の目標は私達では無いでしょうか?……絨毯爆撃で誘い出して、突破してきた雷撃機で私達を沈める気では

     ないかと…」


夕張  「高高度じゃ、高射砲も届かないし…いやらしい攻め方してくるわね…」


大淀  「……ごめんなさい、私の最後を思い出して…此処では有意義な考えが出来ないわ……」


初霜  「…解りました、私に考えがあります…皆さん、聞いて下さいますか?」ニッコリ






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朝日(高速会話)「初霜ちゃんって、可愛い顔して中々ぶっ飛んだ事考えるわね~」


明石(高速会話)「考えてみれば、あの提督が始めて建造した艦娘なんですよね……一番悪影響が無さそうだったのにな…」


朝日(高速会話)「ふ~ん……まぁあの提督さんは色々影響を与えてるからね~」


明石(高速会話)「あの提督は教育に悪すぎますよ!」


大淀  「あの~……御二人共凄くゆっくりお話してしてますが、大丈夫ですか?」


明石  「こっちは大丈夫よ、砲弾と火薬はもうセットしたわ……それよりそっちは上手くいけそう?」


大淀  「……正直自信はないです…戦艦の主砲…それもこんな大きな主砲なんて撃ったことないのですから…」


明石  「夕張が撃ちたがっていたけれど、大淀の方が射撃計算が速いし、正確だからね……」


朝日(速記)「そうよ~?少し外しても~、三式弾詰合せ特製弾を~、一杯作ってあげるから~」(0.019秒)


明石  「しかし、お遊びで組み立てた時雨ちゃんの35.6cm連装砲(リアル)を、実戦で使うなんてね……」


大淀  「あんなに信じられたら、やってみるしか無いですからね……」






                      ~~~~~~~~~~~~~~~






夕張  「あ~あ……35.6cm連装砲(リアル)撃ちたかったな……」


時雨  「うん、僕も撃ちたかったよ……扶桑と山城の思い出の形見だ…無理して持ってきて良かったよ」


響   「……前から思っていたけれど…確か二人共、まだこちらの世界に来ていなかったよね?」


綾波  「…時雨さんには来ていたらしいのですが……」


夕立  「なんか~色々あったっぽい…」


響   「…失言だったかな……」


綾波  「…それほど、こちらの世界の南方戦域は厳しかったですからね…」


夕立  「でもでも!ここに配属になってからは明るくなったっぽい!」


暁   「ちょっと皆!もうちょっと緊張感を持ってよ!」!カスンプ


時雨  「ごめん…僕とした事が、真のレディーが旗艦だから、少し油断しちゃったよ」

 

暁   「真のレディー…そんな、本当の事を」テレテレ///


雷   「時雨!やっぱりどこか悪いのね!もっーと、もっーと!御飯食べて貰わなきゃ!!」


電   「暁お姉ちゃんに対して、レディーって言う病気には……ナスが一番効くのです!」


響   「……まぁ、あの司令官の艦隊だからね…こうなってしまうのかな?」






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「ぶぇくしょーん!!こんちくしょーめ!」ズルズル


叢雲  「…なに?馬鹿なのに、風邪ひくの?」


「そりゃー、こんなに長く海水に浸かっていれば、風邪も引くよ(泣)」


叢雲  「アンタが早く戻りたいって言うから、曳航してあげているのよ?それとも海上に置いていってあげましょうか?」


「すいません…自分が馬鹿じゃなくて、アホって事を証明出来た…だけでした(泣)」


叢雲  「そんな解りきった事を証明をする為に、早く帰りたがってたの?」


「いや…ここ何日かの出来事で…少し嫌な考えがしてね……」


叢雲  「なによ?嫌な考えって」


「……確か…呉軍港空襲って二回あったよね?」


叢雲  「!なんでアンタそれを早く言わないのよ!」


「え~(泣)だって思い出したのさっきだもん(泣)」


叢雲  「とにかく連絡を入れてみるわ!」





                          ~~~~~~~~~~~~~~~





間宮  『初霜さん?きこえますか?』


初霜  「はい!聞こえますよ?」


間宮  『叢雲さんから通信です……状況は説明済みですよ、繋げますね』


叢雲  『初霜?話は此処にいる馬鹿と一緒に聞いたわ!私達が戻るまで何とかしなさいよ!』


初霜  「はい!皆さんの帰ってくる場所は私達が守ります」ニッコリ


叢雲  『だからといって絶対に無理しちゃ駄目よ?』


初霜  「私の方は大丈夫なので…古鷹山方面に出撃している、暁さん達をお願いします」


叢雲  『解ったわ!ちょ『もしもし初霜君?』


初霜  「はい!何でしょうか?」


『迎撃計画は聞いた…最善手だと思う……だけど初霜君が沈んだら意味がないんだよ?』


初霜  「はい!大丈夫ですよ…私だってまだまだ皆と居たいです……提督さんだってそうでしょう?」ニッコリ


『そうだな…自分だっ(バキッ!)『とにかく、ちゃんと無事でいなさいよ?』痛い(泣)』


初霜  「はい!叢雲さんも、提督さんを守って下さいね?」ニッコリ


叢雲  『解っているわよ!…こちらでも敵編隊を確認したわ…お互いに頑張るわよ!』プツリ…


初霜  「……一隻でも一人でも、救えるならば私は、それで満足なの……だから!」



        両腕に装備した12cm単装砲を構える



初霜  「やっちゃいます!」




                       ~~~~~~~~~~~~~~~






大淀  「……偵察機から入電、高高度深海爆撃機、来ました!」


朝日(速記)「まだよ~?余裕を持って~、江田島湾上空に照準を~、合わせてね?」(0.006秒)


明石  「艤装から離れているから、感覚がおかしいと思うけど……対空と弾着射撃を合わせた感じよ」


大淀  「……はい」



  目を瞑り、偵察機の視点を下に向ける…


  ……あそこは利根さんが…そこは私が……



朝日  「大丈夫よ?今は昔と違うでしょう?」


大淀  「朝日技術次官?」


朝日  「今ね、艤装を通して朝日さんの力も一部共有させているわ……大体百倍位しか無いけれどね~」


大淀  「?何が百倍位なんですか?」


明石  「時間の流れですよ……体感で百秒位が、実際には一秒位になる……という力ですよ」ヒョイッ


大淀  「えっ?時間?体感?」



  目の前で落とした明石さんの工具がゆっくりと……まるで水に沈む様にゆっくりと落ちていく



朝日  「まぁ、周りが遅くなると思えば良いわよ~…これならば、よ~く狙って撃てるでしょう?」


大淀  「は、はい」


朝日  「細かい砲の微調整は、元戦艦の朝日さんがしてあげるわ……だから思い切っり派手にやっちゃてね~」


大淀  「解りました……撃ちます!」






                       ~~~~~~~~~~~~~~~






時雨  「!この音は……間違いない…扶桑達の主砲音!!」



 ………はるか上空を飛ぶ深海爆撃機よりも更に上で、大輪の華が咲く



綾波  「あれは…半割物の錦冠菊ですか?」


夕張  「綾波ちゃん詳しいわね?」


夕立  「すっっごく、大きい花火っぽい!」


響   「…大きすぎるよ、爆撃機群より上空にあるのに…あの大きさだよ?」



 ………島を挟んだ向こう側の湾上に、雲の様に固まっていた飛行機群に、柳葉の様な火柱が降り注ぐ



雷   「……大き過ぎて、現実味が無いわね……また!?」ナノデス!



 ………柳葉の様な火柱の先、一本ずつに次々と華が咲いていく



綾波  「今度は彩色千本菊ですか…」



 ………美しく咲く華だが、確実且つ、無慈悲に深海爆撃機を巻き込んでいく



時雨  「向こうの世界の三式弾に、こっちの三式弾を詰め込んだみたいだね…」


夕張  「みたいね……花火要素は完全に朝日さんの趣味ね…あっまた来た」


暁   「……( ゜Д゜)……はっ!と、とにかく爆撃機はなんとかなったから、次は雷撃機よ!」


時雨  「そうだね、上の方は任せて、僕たちは計画通り北上して、残りを迎え撃とう」






                     ~~~~~~~~~~~~~~~






朝日  「どう~?朝日さん特製の、特大三式花火弾の威力は?」


大淀  「何と言うか……滅茶苦茶な威力ですね……」


明石  「……その分資材も滅茶苦茶使うんだけどね……」


大淀  「えっ?今なんて言いましたか?」


朝日  「考えてみてよ~…私達がこちらの世界で使っている艤装をそのまま使える様に巨大化したのよ~?使う弾薬とかだって

     一杯いっっっぱい使うわよ?」


大淀  「……明石さん…こ、この35.6cm連装砲(リアル)って……私達の何倍なのですか?」


明石  「……世の中知らない事もあるよ…多分」


大淀  「単純に10倍として……軽く計算しても……天文学的な数字が出てくるのですが……」


朝日  「大丈夫よ~?特製弾一発"開発"するのに、各資材たった六桁位だよ?」


大淀  「上限一杯じゃないですか!しかも"開発"ですか!?………まっ、まさか特殊資材とか……も?」


明石  「………世の中知らない事もあるよ……確実に」


大淀  「…………(冷や汗)」ダラダラ


朝日  「大丈夫大丈夫、ほら、雷撃機も来たわよ?暁ちゃん達の援護しなきゃね?」


大淀   「……帳簿整理よりも、今は皆さん達を助けるのが先です!」


朝日  「流石~!バンバン撃っちゃいましょ~」


明石  「あんまり煽らないで下さいよ師匠……作戦前に無くなったら本当に終わりなんですから……」






                         ~~~~~~~~~~~~~~~






「な~んか…あの花火を見ているとお腹痛いのです(泣)」


叢雲  「そうね……ちょっと大淀に同情するわね…」


足柄  「流石に勝つ為とはいえ、大判振る舞いも良い所よ……」


26  「オリョクルは勘弁してくだち……」


那珂  「ニムちゃん路線変更しちゃっているよ?」


まるゆ 「オリョクル……あれ?何か寒気を感じるよ?」


あきつ丸「まるゆ殿も潜水艦娘でありましたな…」


川内  「やっぱり花火見るなら夜だよね?つまり今は夜戦だね!」


神通  「…まだ日が高いですよ?川内姉さん」


那智  「……このまま岸沿いに、呉軍港に向かうのか?」


「……いいえ…皆を信じて南下して、対岸沿いで戻りましょう…多分深海潜水棲艦や新型がいると思うので……」


叢雲  「そうね……まっ、アンタと違って、キッチリとやれる娘達だから大丈夫よね」






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綾波  「深海雷撃機も来たみたいですね」


時雨  「思ったより少ないね……遭遇戦って聞いてたけど、飛行隊の妖精さん達頑張ってくれたんだね」


雷   「この前みたいに、またお礼に行かなくちゃね!」ナノデス!


暁   「暁達のカレー、評判良かったのよ!」ナノデス!


響   「そうだったね…だけどその前に…」


夕立  「ぽいぽいするっぽい!」


夕張  「此処ならば、古鷹山を越えてくるのは、大淀が狙撃してくれるわ」


時雨  「南から来るのは、僕たちが掻き乱すから」ッポイ!


暁   「暁達が落としていくのね!」ナノデス!


夕張  「私は北側と、撃ち洩らしを担当するわね」


綾波  「……来ました!対空射撃、撃ち方はじめ!」





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朝日  「少し爆撃機残しちゃったわね~大淀ちゃん?弾幕は数撃たないと~意味ないわよ~?」


大淀  「…そう…ですね……」ダラダラ…


明石  「凄い汗ね…大丈夫?」


朝日  「少しでも節約しようと~頑張り過ぎよ?~ほら、もう雷撃機が小用港過ぎちゃうわよ~」

 

大淀  「……目標を真ん中に合わせて引き金を……目標を真ん中に合わせて引き金を……」


明石  「……だから無理させ過ぎですよ!」







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初霜  「……来ましたね…ずっと腕を上げていたので、少し疲れちゃいました」ニッコリ



 ………特製三式弾から逃れた深海棲艦機が、とても目立つ35.6cm連装砲(リアル)に対し爆撃コースを取り始める



初霜  「させませんよ?皆さんを守っている……大淀さん達を私は守ります!」



 ………投下され始めた爆弾を、次々と撃ち落としていく



初霜  「……那珂さん、使わせて貰いますわ!」



 連射性能を遥かに超える連射速度によって、砲身が溶けてしまった12cm単装砲を捨て、新たな12cm単装砲(那珂ちゃんのサイン入り

 100個セット)で撃ち続ける



初霜  「一杯あるので…これでまだ戦えます!」







                         ~~~~~~~~~~~~~~~







夕張  「イタタ!な、何の、まだこのくらい!」


 爆弾を投下破棄し、直接機銃掃射した深海棲艦機が撃ち落とされる


暁   「射撃も対空もレディーにお任せよ!」ドヤッ!


電   「さすがお姉ちゃんなのです!やるときは、やるのです!」


雷   「まだまだよ!爆弾なんかには負けないんだから!」


響   「…響達、駆逐艦を、なめないで欲しいな…」


 激しい対空射撃の弾幕で、確実に深海棲艦機を撃ち落し、絶好の魚雷投射の機会を出させない


時雨  「夕立!左舷方向から魚雷!」


夕立  「夕立なら、大丈夫っぽい!」


綾波  「右舷からもきてますよ!」


夕立  「なんの、まだこのくらい!っぽい!!」


 両方から挟まれかけたが、素早くバックジャンプし、砲撃で二機同時に撃ち落す


夕立  「正真正銘の夕立の力、存分に見せてあげる!」


綾波  「っぽいが抜けてきてますね……」


時雨  「いいんじゃないかな?ああなれば存分に掻き乱してくれるよ」


綾波  「…まぁ、そうなりますね……今の身体だと此処でも十分動けますから」







                         ~~~~~~~~~~~~~~~







叢雲  「……間宮さんから連絡よ……被害はほぼ無いみたいね」


「良かった~……皆の事だから、入渠とか終わらせている筈だけど……間宮さんからという事は資材的な被害が多いんだよね(泣)」


叢雲  「まぁそれはね…今、大淀がフラフラになりながら、資材の調達とかしているみたいね……」


「ぎゃー(泣)すぐに休ませてあげて(泣)資材はこちらが何とかするって伝えてあげて(泣)」


叢雲  「休ませるの当然だけど、資材とかは大丈夫なの?」


「ちょうど松山航空基地の近くだから、そこから必要分を貰おう……土下座すれば大丈夫だろう(キリッ!)」


叢雲  「あんたね……少しはプライドってものがないの?」


「そんなので戦争は出来ないし、夢の自堕落御気楽極楽恩給生活が出来ません!」


叢雲  「まだ諦めていないどころか、極楽までつけて悪化しているわね……」







                         ~~~~~~~~~~~~~~~






「皆…ただいま~……」


雷   「あっ!松山の妖精さん!」ナノデス!


あきつ丸「おお!この妖精さん達を知っているのでありますか?」


暁   「この前助けてくれたお礼にカレーをごちそうしたのよ!」ナノデス!


まるゆ 「海軍のカレーはおいしいですからね~」


響   「今回も助けてもらったけれど……その前に君達は誰だい?」


那智  「この二人は本作戦から入る、あきつ丸君とまるゆ君だ…提督の元部下だったらしい」


綾波  「そうですか…これからよろしくお願いしますね」


あきつ丸「こちらこそ、この艦隊にお世話になります!」


まるゆ 「まるゆも、がんばりま~す!」


時雨  「こちらこそ…松山の妖精さんと一緒ってことは…」


足柄  「そうよ、今回の防空戦の生き残りだから、とても心強いわよ」


夕張  「それは助かるわ!ここの艦隊の航空戦力って大淀の水上偵察機しか居ないからね」


川内  「私の夜偵もいるよ!」


神通  「あぁ…姉さんが目を覚ましてしまいました……」


夕立  「ねぇねぇ?他にお土産は無いっぽい?」


26  「燃料とか、資材とかは、お引越しの後だったから、全然無かったよ~」


明石  「あっそうだ……那珂ちゃんのサイン入り12cm単装砲100個セットね……今回の空襲で、全部砲身が焼けちゃって……

     処分したから……」


那珂  「そんな~!せっかくコンサートツアー用に持ってきたのに~!」



「……………誰も…お帰りなさいって言ってくれない(泣)」



残留組 「「「「「「だったら最初に言う事は?」」」」」」」」ナノデス!


「ごめんなさい(泣)また皆の指揮をさせて下さい!お願いします(泣)」


叢雲  「まぁこの馬鹿も、頭下げて私達の下僕になるらしいから、許してあげなさいね」


「……あれ?何故…涙が出るんだろう(泣)」


艦娘一同「「「「「「「「自業自得です」」」」」」」」ナノデス!


「(泣)」


叢雲  「まぁ、こんな馬鹿の事よりも、大淀と初霜は?」


明石 「初霜ちゃんは哨戒に行って貰っているわ……正直にいうと…一人分しか燃料と弾薬を用意できなかったのよ…」


「ええぇ……じゃあ大淀さんは心労で倒れて?」


明石  「……逆ですよ…裏帳簿やら員数外やら間宮さんのツテやら色々駆使して、資材集めまくってますよ……」


「ギゃー!!まるで早朝の誰も踏み荒らされていない…小学校の校庭に降り積もった新雪の様に、清く純白な運営だけが自慢の艦隊の

 超ホワイトなイメージが(泣)」


叢雲  「そこまでホワイトじゃないでしょ?第一馬鹿な事ばかりしているアンタが居るだけで、十分ブラックよ?」


「酷い(泣)……本当に慈悲の心を下さい(泣)」


叢雲  「とにかく大淀の所に行くわよ……装備の再利用までやっているのに、初霜の哨戒一回分しか用意出来ないのは……

     幾等なんでもこれからが厳しすぎるわ」





                     ~~~~~~~~~~~~~~~






「大淀さん!大丈夫ですか?」


大淀  「あっ提督……今回は申し訳御座いませんでした……」メガネマッシロ…


「いいえ、大淀さんのせいではありませんよ?」


朝日(速記)「そうよ~?大淀ちゃん達は~、頑張って艦隊と港を守ってくれたのよ~」(0.012秒)


「解っていますよ、朝日次官…むしろお礼を言わないといけません…大淀さん、皆を守ってくれてありがとうございます」


大淀  「提督!そんな……頭を上げてください!」ワタワタッ


叢雲  「はぁ……またこのパターンね…」(片手の"提督殺し"を振りかぶる)


「……これで、心おきなく作戦中止を進言出来ます!幻だった夢の自堕落御気楽極楽わくわく恩給生活の復活だ(喜)!!」


叢雲改二&改修最大「そんな訳ないでしょ!!」メキョ!!


「な゛ぁー!痛い!痛すぎるぅ!!(泣)」ジタバタゴロゴロ!


朝日(速記)「え~!?叢雲ちゃん?…流石に全力で殴るのは、いくら朝日さんでもドン引きよ~?」(0.026秒)


叢雲  「むしろ足りない位よ!今からこの馬鹿の貯金で、あんた達工作艦の購買から資源を買い取るわ!!」


「やめて(泣)リアルでも赤貧プレイで、母港拡張すらしていないんだから(泣)」


明石  「残念ながら、既に買い取り済みなんですよ……」


朝日(速記)「通帳と記録弄って、将来分の恩給まで使っちゃった(テヘペロ♡)」(0.00000000001秒)


「あぎょっ!?夢の自堕落御気楽極楽わくわく恩給生活が、本当の幻にー!!(泣)」


叢雲  「……そこまでやる朝日の方にドン引きするわ……」


大淀  「………こうなったら私自身を解体して、資材の足しに……」


「それは絶対駄目です!そんな事されても解決にはなりませんし、そんな犠牲は絶対にいりません!」


大淀  「しかし、補給課の速吸さんも"天"号作戦の為に余剰資材すべて分配済みと申してましたし…各鎮守府も同じ状況です……」


朝日(速記)「因みに~此処、呉軍港の資材もすべて使っているわよ?」(0.019秒)


叢雲  「アンタ……陸軍だったわよね?」


「……言っておくけど無理だからね(泣)自分の陸軍階級は尉官ですらないんだよ?貴重な補給物資なんか分けてくれないよ(泣)」


叢雲  「……仕方ないわね…こうなったら海賊になるしかないわね」


「その為の燃料だって無いでしょう!此処はきっぱり」(コンコンッ)


叢雲  「誰かしら?開いているわよ」


間宮  「失礼します…あら?提督さん、帰っていらしたんですね?」


「はい、曳航されながら帰ってきました(泣)…どうしましたか間宮さん?」


間宮  「先程、大淀さんにお願いされまして…私の知合いの娘が、何とかなる様な事を言ってましたので…その事を伝えに……」


「……聞きたい様な…聞きたくない様な……聞くしか無いか(泣)」







                      ~~~~~~~~~~~~~~~

 






間宮  「たまに、珍しい食材とか、足のはやい食材を持ってきてくれる艦娘に、宗谷ちゃんって娘がいるのですが…」


明石  「えっ、あの艦娘ですか?…ど、どうなのかな、それってば……」


大淀  「……噂に聞いた事があります…どんな激戦区でも、誰にも気付かれずに、即日輸送完了させているという特務輸送艦娘…

     でしたよね?」


叢雲  「私も聞いた事あるわね……別名"姿無き輸送艦娘"…"海のサンタクロース"…"自然回復の申し子"とも言われている艦娘ね」


「…何?その敵味方問わない超強力なステルス輸送機能は?川内君だってそこまで出来ないよ?」


間宮  「そんな変な艦娘じゃないですよ?少し恥ずかしやり屋な…とても良い娘ですよ?」


明石  「それは間宮さん相手だからですよ……しかもあの娘、かなり気難しい娘でもあるんですから…」


大淀  「気に入った相手、もしくは好みが合う方達の荷物しか運ばない…と言う噂も聞いてます」


叢雲  「なら駄目じゃない……コイツが人に気に入られる要素ってあるのかしら?」


「叢雲…本当の事言うなよ…膝抱えて泣いちゃうよ(泣)」


朝日(速記)「逆じゃないかしらね~一提督さんって、結構艦娘達みたいなのに~、好かれやすいタイプだから~

       ねぇ叢雲ちゃん?」(0.022秒)


叢雲  「……心の底から怒りしか浮かんでこないのだけど……」イラッ


「泣くよ?大声出してドン引きするほどマジ泣きするよ(泣)」


明石  「それと…どこから補給資材を調達するかっていう問題も残っていますよ?」


大淀  「…実は有るには有るのです……ただ時間的にも距離的に諦めていたのですが……」


「アレですか…自分達が居た鎮守府に、緊急備蓄用の資材がそのままの筈でしたよね」


叢雲  「そう言えばあったわね…なんでアレ、秋刀魚とか菱餅とか変な箱とかなっているのかしら?」


「そう言えば、叢雲が拾ったチョコもそうだったよ……摘み食いしたら、歯が欠けたけど(泣)」


叢雲  「えっ?そ、それは悪かったわ///」モジモジ


「?てっきり【拾ったモノ食べるな!この卑しいオス豚め!】って罵られるかと思ったけれど…何?その反応?」


叢雲  「……望み通りにしてあげるわよ?」(ニッコリ)


「嘘です(泣)ごめんなさい(泣)」


朝日(速記)「話は纏ったみたいね~作戦開始までにその資材を回収……それを可能に出来る宗谷ちゃんを捕まえて~交渉する……のね」

      (0.018秒)


明石  「そう上手く行くかな…そもそも彼女は神出鬼没だし……」


間宮  「先程連絡入れた時は、たまたま近くに居てくれてたみたいでしたけど…今かけてみましたが繋がりませんね……」


大淀  「すいません……偵察機を出す燃料もありません……」


叢雲  「こうなったら泳いででも探すわよ!」


「いや、やっぱりここは男らしく諦めて、夢の自堕落御気楽極楽わくわく恩給生活の復活計画を!」


朝日(速記)「あ~…残念ながらそれは無いわね~……だけど本当に一提督って面白いわね~♪」(0.013秒)


「えっと…どういう意味でしょうか?」


大淀  「……初霜さんから入電です!」


叢雲  「こんな時に敵襲?!」


大淀  「いえ…衝突事故らしいです……」


「叢雲!頭のソレ借りるよ!『もしもし?初霜君?』」チョット!…モウ!






                            ~~~~~~~~~~~~~~~







初霜  『提督?ごめんなさい…知らない艦娘さんとぶつかってしまいました…』


「怪我が無ければそれで良いよ…相手の艦娘さんも大丈夫かな?」


初霜  『はい…気絶してますが、怪我とかは無いみたいですね』


「それは良かった……知らない艦娘?どんな娘かな?」


初霜  『そうですね…何か感じが響さんに似ていますね…髪の毛が綺麗な銀髪ですし…』


間宮  「通信中ごめんなさい…その娘、ポニー状の長い三つ網に、赤いリボンを付けていませんか?」


初霜  『はい、もしかして…間宮さんのお知り合いの方ですか?』


間宮  「宗谷ちゃんだわ…歩き通信させてしまったかしら……」


初霜  『いえいえ、お互いに避けようとしてたら、何回も同じ方向に……」


「あ~、良く廊下とかである奴だね……」


叢雲  「とにかく初霜良くやったわ!その娘をここまで連れてきなさい!」






                         ~~~~~~~~~~~~~~~





「え~っと……」


宗谷  「…………」(間宮の後ろに隠れて覗き見)


「大丈夫かな?何処か痛く無いかな?」(笑顔)


宗谷  「………いや」プルプル


「(泣)」


初霜  「ごめんなさい…私がもっと気をつけていれば良かったのに……何処か痛く無い?」ニッコリ


宗谷  「……大丈夫…宗谷も色々合図や呼びかけてくれたのに…ぶつかっちゃってごめんなさい……」モジモジ


間宮  「そうね、お互い悪い所があったわね…でもね?お互いにちゃんと謝れたから、次からは気を付けてね?」


初霜・宗谷「はい!」ニッコリ


「…とりあえず良かったよ……ところで、宗谷ちゃん…少しお話があるんだけど……」(精一杯の笑顔)


宗谷  「………やだ……凄くいや」プルプル


「(泣)」


叢雲  「何嫌がられているのよ……アンタの顔から馬鹿さ加減が滲み出ているんじゃないの?」


「いやいやいや!自分がやってこれなら…獰猛で三日間餌抜きされた後に、目の前に鴨が葱と鍋具材を片手に、イケメンオーラ

 全開の白馬の王子様を見てしまった、合コン一人帰りの、どこぞの餓えた狼さんが見せる笑顔より確実に怖い…叢雲の笑顔だと

 泣いちゃうよ?!というか自分が泣く(泣)」


叢雲  「………それはこんな笑顔かしら」(表現不可能)


「ひ゜ぃ(泣)ごめんなさい(泣)もう二度と入渠施設前で、一人でニヤニヤしませんから!」


叢雲  「アンタそんな事もしていたの!?殴るわよ!」メキョ!


「もう殴ったよね(泣)しかも顔面(泣)鼻血も出ちゃたよ(泣)」タラリッ


宗谷  「面白い人」クスクス


「!そう!君には笑顔が似合うよ!(キリッ!)」タラーッ


宗谷  「お顔がコロコロ変わって面白い!」キャキャッ!


朝日(速記)「二人の夫婦漫才で~宗谷ちゃんが喜んでいるね~」(0.018秒)


叢雲  「五月蠅いわよ朝日!コイツとは初期艦と駄目人間……そんな関係でしかないのよ!」


「どちらかと言うと、女王様と下僕って感じなんですが(泣)」


宗谷  「また変わった!」キャキャッ!


明石  「とにかく話しは聞いて貰えそうですね」


初霜  「宗谷さん、提督のお話を聞いてもらえませんか?」ニッコリ


宗谷  「うん!聞いてあげるよ!」ニッコリ






                          ~~~~~~~~~~~~~~~






「ふぅ……どうにかこうにか一段落ついたね~」


大淀  「提督…本当にすいませんでした」


「大丈夫ですよ?…大淀さんには全く問題ありませんよ」


叢雲  「むしろアンタが一番の問題なのよね?」


「否定したい(泣)……とにかく強制的にはなっちゃたけれど、皆に明後日まで休息が取れて良かったですよ」


大淀  「そうですか…宗谷さんから哨戒用と戦闘一回分の資材も貰えましたし…」


叢雲  「まさか輸送中の資材を廻してくれるなんてね」


「渾名は伊達ではなかったね……残りは宿毛湾泊地の土佐本部長の所に届けて貰えるから、作戦直前に返せるし…」


叢雲  「元々寄港する予定だったからね」


「さて、自分の夢と希望の御気楽極楽わくわく豪華恩給自堕落未来の楽しい生活設計…略してD(だらだら)計画が延期になってしまった

 けれど……」


叢雲  「妄想が長い上に、日本を沈没させたいのかしら?」


「させませんし、出来ません(泣)…とにかく、明日は川内君達に南海区について詳しく聞きたいと思う」


大淀  「……そう言えば、川内さん達は南海区の脱出、生き残り組でしたね…」


「そうです…会議の時に叢雲が言っていて、すっかり忘れていた事を思い出しました(キリッ!)」


叢雲  「……アンタねぇ…自分の部下位しっかり把握しなさいよ……」


「艦娘だって、忘れたい事とか言いたくない辛い事とかあるでしょう?無理に聞く必要が無いから、忘れていたんだよ?」


大淀  「提督…流石です!」


叢雲  「…で、本当は?」ギョライ ソウテン!


「ぴぃ(泣)…D計画を優先的に考えていたので、頭から押し出されていました(泣)」


叢雲  「まぁ良いわ…で、今更何を聞くのかしら?」ギョライ シマイ


「怖い(泣)…拠点を作る場所を絞りたいんだよ…旧パラオ基地や、旧トラック泊地を候補に考えてはいるんだけど……」


叢雲  「それだったらパラオ基地ね…トラック泊地も悪くは無いけれど、少々遠いわ」


大淀  「……どちらも今の戦力では厳しいですよ…強行突破して、拠点制圧、戦線を維持しながらの残存兵力の再集結するには……」


「そうなんですよ(泣)だからといって大陸沿いや、トラック泊地より東側だと…どうしても"天"号作戦の玉砕命令が早くなってしまう

 んだよな~」


叢雲  「なるほどね…だから今更だけど、情報が欲しいのね」


「そもそもなんで自分がこんな目に(泣)」


叢雲  「自業自得でしょ?とりあえず川内達には知らせておくわ」


「(泣)……じゃあ解散…二人とも休んで良いよ」


大淀  「……すいません…実は……」ドサドサドサッ!


「ぎゃー!何なの?この大量の書類は(泣)」


叢雲  「アンタが会議に逃げた時に、来ていた書類よ?」


大淀  「…それと今回の消費資材と追加補給資材、恩給受領変更通知書等、諸々あります」ドサドサドサッ!


「事務妖精さんは?こんな時こそ出番でしょ(泣)」


叢雲  「あの娘達は、松山から来た妖精さん達と親睦会をやっているわよ」


大淀  「それに、全て処理してもらって残りがこれでして……」ドサドサドサッ!


「…………明日までにがんばって処理します(泣)」



    今夜は徹夜かな(泣)




                       ~~~~~~~~~~~~~~~




「ZZZ……」


川内  「ZZZ……」


叢雲  「………あんたらね……」


大淀  「先程まで起きていらっしゃたのですが……」


神通  「すいません…姉さん昨日、連絡受けてから、気分を落ち着かせる為に……」


那珂  「夜通し江田島と此処を、往復していたよね…泳いで……」


叢雲  「……仕方ないわね…夕方もう一度集まってくれる?」


時雨  「それは構わないけれど…どうせなら夕食の後で良いんじゃないかな?」


神通  「そうですね…南海区の事は全員に認識を共通させた方が良いかもですね」


綾波  「事前に聞いているのと、聞かないのでは大分違いますからね」


叢雲  「……話してくれるあんた達がそれで良いならお願いするわ……でも本当に大丈夫なの?」


那珂  「大丈夫だよ~♪それに、今の私達の艦隊は此処だしね~♪」


夕立  「っぽい!」


叢雲  「そうね…そうだったわね……それじゃあ夕食後頼むわね」







                      ~~~~~~~~~~~~~~~







「……皆…おはようございます」


一同 「「「「「「「「「「ごちそうさまでした」」」」」」」」」」ナノデス!


大淀  「皆さん、そのままでいいので、”転”号作戦についての会議を始めますよ」


朝日(速記)「え~と【皆の忌憚の無い意見が聞きたいと、提督の意向ですので、茶菓子の類も用意してます】だそうで~す」

      (0.004秒)


「…それは良いんですけれど、自分の御飯は?」


叢雲  「起こしてあげたのに、二度寝したアンタが悪いのよ?」


「…御菓子で誤魔化します(泣)……」


雷   「駄目よ!しっかり御飯を食べないと力が出ないわよ!」バンッ!


電   「ここに、ちょうどナスの盛り合わせがあるのです!」タベノコシ!


暁   「しょうがないから、レディー印のプロテインも入れてあげるわね」ドサッ!


響   「少し粉っぽいね…ウォッカ(96度)を入れて溶かしてあげよう」ドバドバッ


那智  「ふむ、…ならば肴は、塩漬けラッキョウが合うと見た!」バーン!


まるゆ 「ついさっき、そこで爆弾漁で採ったお魚の欠片も入れますね」ザ・ナマ!


あきつ丸「ついでに、分隊長殿が好きだった、タンポポも入れるのであります!」モギタテ!


時雨  「僕はベタだけど、志ぐれ煮を入れてあげるね」ポロッ


26  「じゃあじゃあじゃあ!ニムは馬鈴薯や玉ねぎ!」ゴロゴロッ!


神通  「…目に良い人参を入れるのは良いですね…」コロコロッ


川内  「夜戦!?だったら目が覚める、刺激物を!」コウシンリョウ ザバーッ


綾波  「えっと、残ったご飯をオニギリにしたのが有りますね…」


夕張  「良し!とどめは特製火炎放射器でいちころよ!」


明石  「普通に間宮さんの所に持って行きなさいよ…」


那珂  「なんかのバラエティー企画かと思ったら……」


足柄  「以外に食べられそうなカレーになりそうね…カツでも揚げようかしら?」


初霜  「では、間宮さんの所に運びますね」ニッコリ


「良かった(泣)何か二、三個程引っ掛かる食材があるけれど、何とか食べれそうだ……」


叢雲  「……考えが甘いわね…一人忘れているわよ?」


「…………あっ(泣)」



    廊下を駆け抜ける音!元気よく開くドア!



夕立  「これを忘れちゃ駄目っぽい!」



    止める間も無く、目標に向ってまったく躊躇がない、ソロモンの悪夢(泣)



夕立  「この前捕まえた、川内さん特製の子鬼の一日干しも入れるっぽい!」キキュー…



    間宮さんが蓋を閉じるよりも早く、生渇きの子鬼が、鍋に滑り込んでいった……



 …………この後、間宮さんの監視の下、特殊な訓練を受けた(?)一提督が、美味しく(?)全部いただきました…………



 教訓:カレーにすれば、全て何とかなる!のは間違いです(泣)…多分キムチも駄目かも(泣) 絶対に食べ物は大事にしましょう!








                       ~~~~~~~~~~~~~~~






                    ………そして夜が明け、作戦が開始された……







                       ~~~~~~~~~~~~~~~






目を開けると雲一つない青空が広がっていた…


「…おはよ……あのさぁ…一つ聞いても良いかな?」


叢雲  「駄目よ」


 起き上がると、流れる綺麗な髪と曳航索、その先にうっすら陸地が見える…


「……三つだったら良いかな?」


叢雲  「…なんて増えているのよ…」


「何で海の上で寝ているの!?確か呉軍港で会議してたよね?!」


叢雲  「そんなのとっくに終っているわよ…アンタがアレを食べて倒れている間にね」


「ええぇ…別に基本的な事は済んでいるから良いけどさ(泣)…で、今何処かな?」


叢雲  「あそこに見えるのが宿毛湾よ…今交代で最後の補給をしている所よ」


「手際良いね~流石です……所でさ……なんで海の上にベットが有るんですか?」


叢雲  「…朝日が一晩で作ったのよ……はい、手紙よ」ヒョイ!


「痛(泣)なんで物を投げられると、確実に頭に角が当たるのかな(泣)」



 投げ渡されたのは、朝日次官の黒板だった



【提督さんが面白かったので、夕張ちゃんが作った~"どこでも書類整理君"を改修しちゃいました♪】

【この"全天候型三畳鎮守府"は、外付け部品を付けることによってぇ~、立派な拠点になるのよ~♪ 】

【やったね~!これで心置きなく、前線で指揮がとれるね~!武装とか、防御壁とか無いけれど~ 】

【だけど安心してね~♪ ちゃんと自爆装置は付けてあるからね~?頑張ってね~! 朝日さんより 】



「なんなの!?どんどん泥沼に嵌まって行くこの展開は(泣)」


 黒板を読んでいる間にベットが仕舞われ、執務机が表れる


叢雲  「はい、お茶よ……知らないわよ…大体アンタは元々巻き込まれ体質でしょ?」


「ありがとう…もう良いよ(泣)ちゃんと指揮しますよ(泣)」







                        ~~~~~~~~~~~~~~~






           

「皆、準備は良いかな?」


雷   「雷達は準備万端よ!司令官は身体とかもう大丈夫?」


時雨  「…少し顔色が悪いけれど…大丈夫かい?」


夕立  「またあのカレーを作るっぽい?」


叢雲  「やめなさい、それに顔が悪いのは元々でしょ?」


「うん、相変わらず酷い(泣)」


大淀  「今回は早めに終ったので、早くお話を…」


「はい…とりあえず"天"号作戦が発動し、先に進撃している大和さん達の"第一攻略連合艦隊"に合流するのが、この艦隊の目的だけど…」


………タイミング良く、大淀さんが後ろに出てきた黒板に文字を書いていく


「皆も話は聞いていて、理解しているとは思うけれど、これは欺瞞行動…"転"号作戦の為に動くからね」


 ………大淀さんが予め用意し、配った資料が沈む夕日に照らされる


「昨日、自分が寝込んじゃった時に、最終確認はしたらしいけれど…今後は逐一戦況が変わるので、その都度情報を共有させるよ」


 ………日が沈み、適度に調整された神通君の探照灯が"三畳鎮守府"を照らす


「……読んでくれたかな?今日は各連合艦隊の移動日だったけれど、既に鹿屋の第一機動艦隊と、横須賀の第二機動艦隊が、それぞれ

 深海棲艦と接触・交戦しているね」


 黒板に貼られた海戦地図に、大淀さんが次々と交戦箇所を書き込んでいく 〔"海戦地図"で検索して貰えると解り易いです(泣)〕


「これから夜の間に、各水上打撃艦隊が深海棲艦の領域に浸透させるけれど…」



 大淀さんが解りやすく、南西諸島方面と、東側の硫黄島付近の各浸透予定点を付け足していく……


 ………あれ?本当はこれ叢雲の仕事じゃないかな?



「……この間に、自分達は真ん中の海域を進んで行くからね…早過ぎず、遅過ぎず、見つからずにね」


叢雲  「…つまり、両脇でどんちゃん騒ぎをしているのを横目に、コソコソ真ん中を通るのね」


 言い方(泣)まぁ解り易いといえば解り易いかも?


「そうだけど、時と場合によっては、時間稼ぎの為に、どちらかの連合艦隊と合流するかもしれないけど……」


那智  「"転"号作戦の目的を考えると、それはしたくはないな」


「そうですね…"転"号作戦の最大の目的は、"天"号作戦による玉砕命令を阻止する事ですから」


足柄  「派手な戦果は必要無いのね…必要なのは絶妙な時間と艦隊位置…ね」


「それは随時こちらで情報処理して微調整をします……したい?…出来るかな(泣)」


叢雲  「やるの!今さら弱気になるんじゃないわよ、まったく…」


「はい(泣)…とりあえず予定通りいけば、さっき配られた資料通りだからね」


大淀  「それは、読んで覚えて下さいね…明日の朝、回収して破棄しますので」


夕立  「それが提督さんの朝御飯になるっぽい?」


暁   「植物繊維が多いから、お肌に良さそうね」


あきつ丸「敵地潜入訓練の時に食べたのでありますが…余りお勧めではありませんよ?」


まるゆ 「皮のブーツは煮込めば美味しかったけどね!」


「朝御飯にしないし、インクが付いているから山羊も食べないし、嫌な事思い出させないで(泣)」


叢雲  「話しが逸れる前に陣形を決めなさいよ!」ポカッ!


「音が今までに比べると優しいけれど、十分痛いよ(泣)…書くからソレを振り上げないで(泣)」カキカキ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 

                             (時雨)ボクッコ!       (響)ハラショー!

 

                           (夕立)ッポイ!       (那智)ノンベー!   (暁)レディー?

                                

                    (神通)……        (大淀)ユウトウセイ!   (まるゆ)バクダンマ!  


←(伊26)ナニナニナニ! (川内)ヤセン!  (叢雲)コワイ! ― (泣)  (間宮)カゲノ…▭▭(ドラム缶群)▭▭       (初霜)ニッコリ

                                    

                    (那珂)2-4-11        (明石)クレーン!   (あきつ丸)デアリマス!

                                

                           (綾波)ジミッ…       (足柄)ガルル~!    (電)ナノデス!


                              (夕張)マッドサ…      (雷)オカン…




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「……かな?」


初霜  「わぁ…これは輪形陣ですね」(ニッコリ)


叢雲  「…なんか、かなり悪意に満ちた事が書かれているけれど?」


「あれ?…つい本音がチョ-クで滑ってた(泣)」


叢雲  「まぁ、後でじっくり聞かせて貰うわ…じっくりとね」


「はい(泣)……とりあえず今晩はこれで…先頭のニムちゃんと、まるゆ君は一時間で入れ替わってね?」


26・まるゆ 「了解、了解!(です)」


「川内君は、二人から情報を集めながら、全体の進路を決めて欲しい、もし深海棲艦に遭遇したら、判断を任せるよ」


川内  「皆と一緒に夜戦しても良いの?」


「良いけれど、後続や作戦のことも考えてね(泣)…昼は大淀さんと交代してもらうから」


大淀  「解りました」


「もし戦闘になったら、神通君、那珂ちゃん、夕張君、綾波君、時雨君に夕立ちゃんは前衛艦隊として、動いて貰うからね?」


前衛艦隊 「「「「「「「「了解!」」」」」」」」ッポイ!


「よろしくね…後続部隊は、那智さんは右側、足柄さんは左側の、夕張君を含めた隊を、指揮ってください」


後続部隊 「「「「「「了解!」」」」」」ナノデス!


「戦闘時には、夕張君が艦隊の中継艦になるから気をつけて…間宮さんと明石さんは、ドラム缶をお願いします」


間宮・明石「はい!」


あきつ丸「分隊長殿!自分は何をやるのでありますか?」


「えっと…昼間は大淀さんの偵察機を索敵範囲外まで飛ばして貰う…その為の無線や索敵中継をあきつ丸君の艦載機にやって貰うから…

 全ての電波は艦載機経由にするからよろしく」


あきつ丸「夜は川内殿の夜偵さんを借りるのですね?了解であります!」


「夜は休んでくれよ(泣)……これは全員にも言える事なんだけど、絶対に休める時は休んで欲しい…休まないと、自分がサボれない

 から(泣)」


叢雲  「アンタは私と、他の娘の休憩時の穴埋めの遊撃艦をやれば良いのよ!…何?その顔は?不満なの?」


「いいえ(泣)有り難くて、顔に出ただけです(泣)」


初霜  「私は一番後ろで、輪形陣を見守れば良いのですね」ニッコリ


「そうだね…ただ最悪の場合、ドラム缶を捨てて初霜君を先頭にして引き返すし、後方の戦闘の指揮も任せるからそのつもりでいてね」


初霜  「はい!輪形陣は私が守ります!」


「変な気合が入っているけれどまぁいいか……抜けはないよね?」


叢雲  「抜けていれば、そのつど直すわよ」


「良し!では配置につけ!これより"転"号作戦を発動し、挺身艦隊抜錨する!!(キリッ)」


「「「「「「「「「「「「「………………」」」」」」」」」」」」……


「?どうしたの?格好良すぎて、声もでないのかな?」ニヒルスマイル


「「「「「「「「「「「「「ありえない程似合わない!!」」」」」」」」」」」」ナノデス!


叢雲  「そんな下らない茶番をして、士気を下げるな!」


「酷い(泣)今回中々頑張ったよ?少し位格好付けても良いでしょう!?」


叢雲  「アンタがそれをやると、大抵碌でもない事が起きるのよ!この碌でなし!」


那智  「……とりあえず皆配置に付こう」


足柄  「ああなると、先が長いのは皆知っているでしょう?」


川内「  とりあえず夜戦だからどうでも良いや」


叢雲  「大体アンタはね!」


「ひぃ(泣)折角考えたのに(泣)もう少し優しさを下さいよ(泣)




                     ~~~~~~~~~~~~~~~




「……月が、綺麗だね……」


叢雲  「い、いきなり何なの?///」


大淀  「そ、そうですよ?///」


「?どうしたの?月が綺麗すぎて、明るくて隠密行動するには適さないな~って思ったんだけど……」


叢雲  「……考えてみれば、この馬鹿にそこまでの教養が無いわね…」


大淀  「…いくら何でも作戦中ですから…今のは私達の勘違いですね…」


「…?それにこう明るいと……寝れない(泣)」


叢雲  「アンタ…あれだけ散々口開けて寝こけていたのに、まだ寝るの?」


「うん、眠い(泣)…大体、呉に着いてから碌に休んで無い気がする(泣)」


叢雲  「アンタが下らない妄想を追いかけるからでしょ?」


「D計画は、自分の目標なんだよ?生き甲斐なんだよ?……こんなに自分に正直に生きているのに(泣)」


叢雲  「無駄に正直に生き過ぎなのよ?アンタの場合は」


「人間正直が一番なんだけどな……と言うか、実は叢雲も眠いんだろう?」


叢雲  「まったく……」


大淀  「……!発光信号です」


「あの位置は………雷ちゃんの所だけど…あの点滅の仕方は電ちゃんだよね?」ナ・ノ・デ・ス・?


叢雲  「……行くわよ」


「…足柄さんも気付いたみたいだから、大淀さんは川内君と那智さんにも知らせて下さい……」


大淀  「解りました」


「……どうしたんだろう?敵襲の類じゃ無いと思うけど……」


叢雲  「解らないわね…雷はしっかりした娘だから、アンタみたいに変な事はしないし…」


「なんか、とてつもなく嫌な予感がするよ(泣)…明石君も連れて行こう」


叢雲  「解ったわ…あんたの悪い予感だけは当たるからね」


「当たって欲しいのは、宝くじと願望だけなんだけどね(泣)」





後書き

黒い歴史がまた一ページ……


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甘味艦さんから
2017-04-05 00:35:47

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