2021-01-30 02:25:31 更新

概要

平行する別世界の物語の続きです…………今より過去にあるきっかけで変わってしまった未来の話……になっていると良いな~って話です  
この前の話は、分割版へ移動をしていますので、お手数ですが分割版の方を見直して貰えると助かります


前書き

需要は相変わらず無いと思いますが、生温かく見てやってください(泣)

前半部分は徐々に削っていきますので……前後繋がらない時は申し訳ございませんが分割板の方で確認して貰えれば幸いです(泣)








                       …………24時間後…………


                      コンッ!コンッ!!コンッ!!!


            新設された皇国海軍参謀元帥本部……の元帥室にけたましい音が鳴り響く




百鬼元帥「…………入れろ」



   忌々しく今迄読んでた書類を机に投げる



秘書艦 「あ~でも……アポイントも無い訪問っぽいんですが……外の衛兵からの連絡もありませんし……」


百鬼  「構わん……大体の予想と結果が来ただけだろうからな……それを確認するだけだ」


秘書艦 「……知りませんよ……はーい、今開けますね~」


百鬼  「開けたら直ぐにお茶でも入れにいけ……儂の好みは解っておるな?」





             ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





皇国中将(鬘禿)「大変です!閣下!……艦娘共の"天"号作戦の進捗が早過ぎます!」


皇国大将(斑禿)「たった72時間弱で、南西諸島方面は喜界島を超え、琉球諸島を次々と橋頭堡を築いておりますぞ!」


皇国大将(簾禿)「沖ノ島方面も、何故か深海棲艦の反抗が鈍いようで……おそらく先に突出してた硫黄島の陸軍の生き残りが呼応

       しているかと…」


皇国中将(鬘禿)「しかも何故か例の電信も通じず……このままでは大将(つるッ禿)と中将(中途半端禿)達が!!


百鬼  「……その前に例の電信をもう使ったのか?」


皇国中将(鬘禿)「も、申し訳ございません……余りの進捗の速さに……!」


百鬼  「……まぁ、良い……だが、いくら早過ぎだろうが大将(つるッ禿)と中将(中途半端禿)にはそのまま作戦を続行させよ」


皇国大将(斑禿)「しかし、閣下…それでは我々の軍の損害が大きくなりますが」


百鬼  「……それがどうしたと言うのだ?これは戦争なのだぞ?……そもそも深海棲艦共に対抗する手段を我々も持たなければならない」


皇国中将(鬘禿)「わかりました……しかし、このままでは作戦到達点までいけません……増援を出してもよろしいのでしょうか?」


百鬼  「出すなら貴様の軍団を使え……既に抜けた分の防衛策も考え手配済みだ……何の為に馬関要塞を破壊したか解るよな?」


皇国大将(簾禿)「閣下はそこまで……!」


百鬼  「中将……貴様から言わなかったら例の電信の件で軍法会議にかけても良かったのだが……助かったな?」


皇国中将(鬘禿)「はい!閣下!」


百鬼  「……なら直接儂のところに来て好き勝手ほざくな!…速やかに行動して示せ!計画通りに行かなかったらさっさと動け!」


ハゲチラカーズ「し、失礼しました!」





             ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





秘書艦 「……あら?お早いお帰りで?……どうぞお茶です」


百鬼  「………ぬるま湯なのだが?」


秘書艦 「いやいやいや、玉露です……しかし、皆さん大分大慌てしてましたね……しかも玉砕電信も勝手に送っちゃってましたしー」


百鬼  「……節耳の上に、盗み聞きとはな……名前通りと言う訳か……」


伊33 「節耳って……しかも私の名前は伊33です!」


百鬼  「……まぁ、良い……しかし解せぬな…両方面から攻められている筈の深海棲艦共の妨害電波は消えてはおらんのか?」


33  「そう思ってヤカンの火を止めて調べて来ました……ここ24時間の電波通信記録です」


百鬼  「………なるほどな……南海区方面の電波通信系だけ止められているが、何故か南海区からの電波通信系が通じておるな」


33  「一応諜報部から黙ってお借りしてきたのですが…どうやら深海棲艦の技術が入っているらしく、発生源が解らないそうですよ?」


百鬼  「……ここじゃな」



  そう言って作戦海図の何も無い地点を差す



33  「えっ?……何で解るんですか?……しかも此処って確か何も無い場所では?」


百鬼  「儂等が認知していないだけで、何らかの島か何かがあるのだろうな……南海区からの電波通信系の受信範囲から絞れば……

     ここしかありえん」


33  「……三点測量の応用ですか……しかも受信出来ている電波を使っての」


百鬼  「まぁノイズだらけだから、それ以上の情報はないがな…だとしたら意図的に"天"号作戦を進めて艦娘達に有利に動いている者が

     おるな……諜報部にこれを返しながら、今の事とここにいる艦隊を調べよ」


33  「……いゃあ……実はその資料は……」


百鬼  「……黙って借りた事は電話をしとくから、とっとと調べてこい!……後、今度こそ熱いお茶を用意せよ!」






               ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





                         …………同時刻…………




「……あーもしもし~オレオレ!」


千道  『何機もの艦載機と潜水艦娘ちゃん達を経由した……高価で貴重な無線通信でオレオレ詐欺するな!!』


「(泣)……取り敢えず"転"号作戦の方は順調みたいかな?」


千道  『そうね……まさかたった48時間で丁度いい中継点を見つけて、妨害電波も出すなんてね……』


「その割にはそっちの進捗も早そうだけど?……鬼級や姫級は現れていないのかな?」


千道  『今のところ現れていないわね…この前の呉軍港空襲で深海棲艦の飛行隊を殲滅させたのも影響しているのかしらね?』


「……流石にあの量は深海棲艦側も痛手か……」


千道  『お陰様で、正直言って戦力過多ね……まぁ島々に十分な防御陣地築いていけてるけれど」


「三笠長官達の方も順調にいっているみたいだけど……なら深海棲艦達の主力は何処に行ったんだろう?」


千道  『……元々南西諸島方面は偵察、情報処理してたけれど……この前の空襲から徐々に姫級達が消えていっているのよね……

     これ以上は琉球まで行って情報集めしなきゃ解らないかしら……』


「……飛鷹さん達も脱出した時には、特に何も感じなかったらしいし……初瀬大将経由で幌延周辺の情報をもらったけれど、動きは無い

 ようだしな……」


千道  『……ねぇ?……ひょっとして既に私達の前線の内側に入っているって事はないよね?』


「流石に無いと信じたい(泣)……馬関要塞がなくなったお陰で、逆に本土が北海道、本州、四国、九州と要塞化出来て、厳重的に監視態勢

 に入れたからね……更に外側に向かって自分達が地ならし的に制圧しつつあるから……」



  ……そう考えると悪手と思う馬関要塞爆破も"天"号作戦も絶妙な知略にも思えてくる


     …………もっともあくまでも結果的にだけど



千道  『……なんか上手いこと踊らされている感じね…まぁいいわ…で、"転"号作戦の第二段階も終盤だけど…南海区の方はどうなの?』


「南海区からの電波通信系だけを通れるようにして貰ったけれど……飛鷹さん達に教えて貰った周波数や旧コードで呼びかけても何にも

 反応が無いんだよなー(泣)」


千道  『だったら直ぐに様子を見に行きなさい!』


「行きたいけれど無理なの(泣)……此処を鎮守府としたからには色々としなきゃいけないの(泣)……それに南海区に潜入する為の水先案内人

 の川内君が大破で入渠してて、夜しか起きてくれないの(泣)……それにたった24時間で此処まで纏めたから少しは寝かせてください!」


千道  『あー……だからいつもよりかは多少は真面目に話せていたのね……納得だわ』


「(泣)……という訳で三笠長官と千道達が、完全にそれぞれの場所を制圧しない限りこっちは動けないかな……急激な戦火拡大は結果的に

 悲劇しか産まないし……」


千道  『解ったわ……三笠お姉さんと連絡してとっとと制圧してくるわ!あなたは南海区突撃方法を早く練りなさいね!』


「人の話聴いてた!?……もしもーし!!」


叢雲  「無線切ったみたいね……さぁ南海区突撃案を練りましょうか?」


「……眠りたい(泣)」


叢雲  「流石に三日も徹夜させているから眠らせてあげたいのだけど……向こうに残っている方は、こっち以上なのよ?……

     もう少し頑張りなさい!」


「はい……取り敢えず今現在の状況をよろしくお願いいたします(泣)」





              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





叢雲  「何からいく?」


「……先ずは飛鷹さん達からかな……この島と上手く近代化改修してくれた出雲丸さんとも直結しているしねー」


叢雲  「……そうね……まさか私達の記憶からアノ鎮守府施設を丸ごと……だしね…」


「オマケにあきつ丸君達の記憶から基地航空隊飛行場と、ニムちゃんの記憶から呉軍港の施設も再現してくれたのが……」


叢雲  「まぁね…時雨の35.6cm連装砲(リアル)までも再現されるとは思わなかったけれど……でも運用する妖精さん達までは

     流石に無理だったから、今、艤装妖精さんや兵装妖精さん…事務妖精さんまで動員して各施設の稼働率をあげているわ」


「明石さんと飛鷹さんとあきつ丸君と秋津洲さんはそっちにまわってもらっているんだっけ?」


叢雲  「そうね…ただ飛鷹は大淀と交代させたわ……いくらなんでもオーバーワークだったから」


「……それに関しては申し訳なかった…始めの3時間は、島と近代化改修した出雲丸さんと意志疎通させるのが飛鷹さんしか

 いなかったからなー……」


叢雲  「…そこは夕張に感謝ね…まさか内線電話から繋がるとは思わなかったから……」


「で、その夕張君は?」


叢雲  「夕張は各妖精さん達の再配置転換と、今は一時間ごとに再々配置転換、再々々配置転換……と調整しているわね」


「……ナルホド…短い時間で効率が上がったのはその為か……色んな分野をかじっている夕張君ならではだなー」


叢雲  「それでも入渠時間がね……始めの3時間ちょっとが痛かったわ…」


「それは仕方ない……これでも入渠と通信系統を優先したからね……」


叢雲  「そうね……哨戒が私と初霜だけって言うのも中々心臓が痛かったわ……」


「三笠長官や千道達との無線中継点で、ニムちゃん達を護衛する為に、そこに足柄さんと那珂ちゃんを護衛について貰ったから

 仕方ないね……妖精さんも人員(?)ギリギリの中、深海棲艦と遭遇しなくて良かったよ……」


叢雲  「まるゆもあの泳法ができたのは大きかったわ…お陰で那智達の入渠の余裕ができたから」


「朝潮ちゃんは?」


叢雲  「あの娘は神通達と一緒に物資の揚陸ね……ただ緊急出撃要員にも入って貰ったし、それと合間に飛鷹達と一緒に

     向こうの様子も聴いてたでしょ?」


「でした……ただ向こうにいると思う艦娘達と連絡がな……向こうも心配だけど、やはり全体的に一回休養が必要だね……」


叢雲  「それで向こうは間に合うのかしら……判断が難しい所ね……」


「……こっちがとれる方法は3つかな……一つは三笠長官や千道達がそれぞれを制圧するまで、此処を固める事」


叢雲  「つまりは現状維持ね…というか現状上昇と言えばいいのかしら?……ただそれだと南海区の様子が悪化するだけかな……」


「……そうだね……確実に被害が出るだろうな……情報もないから知らないうちに手遅れになる可能性もある……」


叢雲  「二つ目はさっきの南海区突撃?」


「……それやる時は、最低戦力で突入になるかな…ただそれだと余りにも不確定要素が多すぎるし……最悪各個撃破された挙句に此処を

 発見されて、逆に深海棲艦の橋頭堡にされちゃう(泣)」


叢雲  「……流石に無謀過ぎるわね……で、三つ目は?」


「この島と一体化してくれた出雲丸さんが歩いて貰って拠点を移動(ガンッ!!)何故タライ(泣)」


叢雲  「そう言えば朝日が作った三畳式移動鎮守府を此処に埋め込んだわね……多分、今のは出雲丸のツッコミね」


「おちおちボケれなくなってしまったか(泣)」


叢雲  「こっちとしては楽だけどね?……で、本当の三つ目は?」


「……戦力過多になりつつある千道と、本土の富士校長からの追加増援要請かな……上手く入れ替えが出来れば此処の最大打撃編成で

 出撃できるし、妖精さん達や補給物資も運んで来て貰える」


叢雲  「……なるほどね……それだと反復出撃もできるし、時間も稼げるわね……でもそれなら三笠長官達のが近くないかしら?」


「三笠長官達の方は、硫黄島を始め橋頭堡と成り得る島が広範囲にあるからなー……正直向こうは数が足りない位だと思う」


叢雲  「言われてみればそれもそうね」


「非常事態にならない限り三つ目の案かな……結局は安全なルートを作らなければ、反復出撃ならぬ片道切符になるだろうしねー……」


叢雲  「……アンタ寝ない方がいいんじゃないの?……定期的に寝不足にしようかしら?」


「やめてあげて(泣)睡眠時間24時間無いと死んじゃうの(泣)ついでに三食御御御付けに、昼寝も付けて下さい……後おやつも!」


叢雲  「……あーもしもし、出雲丸?……今みたいに寝言言ったら遠慮なく自爆スイッチ押しても構わないから」


「今すぐ富士校長達に、三つ目の案を連絡します!だから勘弁して下さい(泣)」





             ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 

 



「……という訳で、自分の健やかなる安眠の為にも増援の件、お願いいたします!」


富士  『……そうだな……ただ増援を送るのはやぶさかではないが、皇国大本営に対し欺瞞行動をする以上、三笠達の方からになるから

     時間的に2、3日かかるが……良いのか?』


「いえいえ十分です!……ところで皇国海軍の方はどうですか?……こっちの進捗が早過ぎて北方進出諦めてくれればいいのですが……」


富士  『……その前に……聴いておるな?出雲丸よ…申し訳ないが隼鷹はそちらには行けん……航空母艦は今やこの広大な防衛線を維持

     する為には必要不可欠な為にな……』


出雲丸 『……盗み聞きするつもりは、無かったんだけど…了解しました……後、この島との調整がまだですが、徐々にこの島と一体化

     していきますので、暫くは我慢を……』


富士  『……それは少々危険だな…暫くは私と無線でいいので繋げておけ…私自身も出雲丸と似たような状態だから、補助はできるぞ?』


出雲丸 『しかし………』


富士  『構わん……自分の中の騒々しさを意識的に切るのは想像以上に時間がかかる……相手がこの大馬鹿だけでなく、一部とはいえ、

     大海原の記憶相手は一人では無理だからな……』


「……ですね……富士校長は艤装に海軍航海学校舎を丸ごとですし……毎回隼鷹さんと銀蠅しようとしてあっさり見つかってたし……」


出雲丸 『……申し訳ないですが、暫く頼みます……こちらの片割れがお世話になりぱなしになってしまってますが……』


富士  『それこそ構わんよ……これで少しは細かいところまで見れるじゃろう……南海区からの電波が漏れとるしな」


「漏れてましたか(泣)……という事は此処の場所も大本営にバレるか……皇国海軍はそのまま北方に進出する流れですか?」


富士  『そうなるな…もっとも深海棲艦の主力共が北方に回っている確率は低いから上手くいくはずだが』


「自分の軍法会議待ったなし(泣)……選択肢絞ったと思ったら、今度はこっちのがまた増えているし……」


富士  『自らの手で作戦を早めたからな……まぁ仕方がないから今回は手伝ってやろう』


「……後が怖すぎるのですが……どうするつもりですか?」


富士  『貴様はそのまま南海区に集中しておればよい……大本営には私が話しを付けてやる』


「英雄に仕立てるのだけは勘弁して下さいよ(泣)……自分はそんなのにはなりたくないですし、それよりも眠いのです(泣)」


富士  『解った…では違う方向で話しをつけてやろう』


「危なかった!……本当に英雄だけは勘弁して下さいね(泣)……他のところは知りませんが、自分が居る場所には英雄なんて存在

 しないんですから……そうじゃなくても既に色々と謀殺と忙殺でやられかけていますし(泣)」


富士  『何故そんなに嫌がる?……少なくとも貴様はそれだけの働きはした筈だが?』


「それこそ偶々偶然の奇跡の産物ですよ……それに自分は何にもしてませんよ……寧ろ自堕落D計画が遠のいて……(泣)」


出雲丸 『…会話中失礼するが……通信だ……宛は千道司令官だ』


「……次から次へと(泣)今度は何?」


富士  『……出雲丸よ、こっちの回線は自分が調整するから千道のを繋げてやれ……三者相互通話ができる筈だ』


「交互無線の周波数どころか、機械そのものもいじるんですか!……一石先生どころか、この世の全ての事象にまで喧嘩を売らないで

 下さいよ(泣)」





              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






千道  『あ~~~……なにこれ超便利!』


「こんな離れた距離を、時間差なく相互通信出来るなんて……未来の技術過ぎる(泣)」


千道  『まぁ何で不思議がっているか解らないけれど、良いものは良いのよ!』


「考えても仕方ないか……それより何がおきたんだ?姫級と鬼級でも見つけたのか?」


千道  『似ているけれど違うわよ!……高雄基地との連絡が付いたのよ!』


富士  『……要塞化していたとは言え、艦娘も妖精達ですら撤退した場所が今迄よく持っていたな……』


千道  『はい……聞いた話ですが、神風ちゃんが星から脱出した際に、全ての妖精さん達と持てる限りの装備を残存航空隊と共に

     高雄要塞に逃げ籠っていたそうです』


「星……シンガポールからか…よく一人でそこまで粘り強く持ち応えたものだ……」


千道  『でね……その神風ちゃんの話によると、深海棲艦の主力達が少し前に南に移動していたらしいのよ……しかも堂々と

     高雄要塞から見える位の大移動で』


富士  『……妙だな……あ奴らは神出鬼没と思える程に隠密偽装出来るのだが……何らかの罠か、もしくはあ奴らにそれ以上の

     緊急事態があったか……』


「………千道の事だから、どうせ高雄要塞以南に偵察出したんだろう?……断片的で構わないから教えて欲しい」


千道  『一応大和ちゃんの打撃聯合艦隊と赤城ちゃん達の機動聯合艦隊で威力偵察させてもらったけれど……』


「……何そのガチ攻略艦隊……しかもダブル聯合艦隊……」


富士  『その様子だと後者のようだな……となると別の疑念が生まれるな』


千道  『ですね……どうも高雄要塞以南で大規模な海戦があった痕跡がありまして……それ以上は流石に引き返させました』


「……深海棲艦だけだったのかな?……その痕跡ってやつは」


千道  『だったみたい……どうも中~大口径主砲で狙撃していたみたいね……話によると』


「………という事は……重巡以上の艦娘か……朝潮ちゃんの例があるけれど…アレやる艦娘は彼女だけらしいしなー……』


富士  『……南海区で、それが出来る練度と戦力と速度が出せる艦娘と考えると……絞れるな』


「………高速戦艦である金剛さん達ですか……しかし彼女達は薩摩・安芸両元帥と共に深海棲艦の巣にと……報告がされていたかと?」


千道  『でもそれしか考えられないわね……もし生き残ってくれていれば、深海棲艦達が躍起になっているのも解るわ』


富士  『そうだな…薩摩達が健在だった時は両輪として南海区で暴れておったし、金剛達の性格を考えると遊撃隊として動いている

     可能性が高い』


「………問題は飛鷹さん達の残存勢力と合流してないみたいですね……もっともそちらとも連絡がとれないのですが……」


千道  『そう言えばそっちのその件はどうなったの?……流石にこれ以上はこっちも進められないわよ?』


「それをさっき富士校長と話していて、千道にも増援要請しようとしたんだけど……うーん……」


千道  『あらそうだったのね……うーん……』


「………富士校長の増援は2、3日後……逆に千道達の方はどうだ?」


千道  『神風ちゃんがいる高雄要塞までは行きたいけれど……いいわ、一回再編成をして、何人かそっちにいかせるわ』


富士  『ならこっちも予定を変更して伊勢達を三笠達に向かわせ、入れ替わりに榛名達をそっちに向かわせる……これで大分時間

     が短縮できる筈だ』


「………でしたら自分たちは今現在の最大打撃で出れますね……方面的に金剛さん達を探しながら深海棲艦達の情報集めしながら

 飛鷹さん達の仲間の救出もできますし……寝れないけれど(泣)」


千道  『……という事は、ブイン泊地辺りから島沿いに南下しつつトラック泊地から帰ってくる感じ?』


「それだと……時間がな……自分としては飛鷹さん達の仲間がいると思われる旧トラック泊地からかな……金剛さん達については

 余りにも情報が少ない上に深海棲艦の主力に出くわす危険が多過ぎる(泣)」


千道  『いいじゃない?ついでに倒して来れば?それこそ英雄よ?……アンタのくだらないD計画とやらも進むじゃない』


「嫌です!……そんな分の悪い賭けに賭けてまでD計画を進めたくないしー…どうせやるならそう!もっと手っ取り早く楽々で!

 ……と言う訳で寝ていいかな……」


富士  『……既に伊勢達に変更指示したからその貴重な時間がないが?』


千道  『………ついでにこっちも手配して今出発しちゃったわ……あの勢いだと直ぐにつきそうね……』


出雲丸 『……また盗み聞きに近いが…叢雲の方も編成が完了したと……』


「………(泣)……とっとと行ってきます(泣)」


富士  『頼むぞ……こっちも先程の件をしとくからな?……無事に帰ってきたら多少は融通が効く筈だ』


「是非お願いします(泣)」




             ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





「……皆集まってくれたかな?………ではおやすみなさい……」


叢雲  「もう少し頑張りなさい!……これで目処が着いたら少しは休める筈なんだから」


「……ふぁ~い……というか折角全員集まって貰ったけれど……艦隊を分けたいと思います」


那智  「分ける?……それだと戦力分散してしまうのでは?」


「言い方が悪かったかな……えっと、前衛と後衛って感じで分けま~す……ある程度の距離があっても皆なら出来る……筈」


神通  「…攻め手と守り手と分けていくのですか?……」


「というか両方……うーん……何て言えば良いかな……複縦陣を艦隊でやろうという感じ?」


那珂  「?……何が言いたいのかな?……解る?」


26  「チンプンカンプンかな……」


夕張  「やっぱりいつもみたいにいじけさせないと駄目な感じかな?」


秋津洲 「いつも通り?……何の事かも?」


雷   「……こうゆう作戦前のお話しの時によくいじけちゃってね……」


電   「なのです……」


飛鷹  「……慕われているのか、されてないのか、信用されているのかどうかよく解らない方ね……」


暁   「………ねぇそれってひょっとして……散兵戦での分進合撃を、艦隊運用でやるという事?」


あきつ丸「暁殿…よく陸軍の歩兵戦術まで解りますね……」


暁   「だってほら…レディーだから!」


「レディーの定義が壊れている……あー因みに散兵戦は一人ないし二人で隊になって動く感じで、分進合撃は分散した部隊が相手を攻撃

 する時に集まる様にする事ね」


叢雲  「大丈夫なの?それで」


「大丈夫な筈……というかその方が皆も臨機応変に動けるかな……ただ案内して貰う朝潮ちゃんは自分と一緒に来てもらうけれど」


朝潮  「わかりました!」


響   「……という事は…提督がいる所が本隊で、そこはいつも通りなのかな?」


「かな……一応その艦隊単独でも直ぐに逃げれる様にするから……だから叢雲、足柄さんにあきつ丸君、初霜君も一緒にかな……」


初霜  「はい!しっかりと守ります」


足柄  「あら?私も?」


「今回のは秘密裏に浸透救出が肝なので……かなり難しい作戦なので、足柄さんにはいざという時に派手に暴れて欲しいのです」


足柄  「派手に暴れて良いのね!……よーしやってやるわよ!」


那珂  「(小声)あー……これ逆に静かにさせる為の配置だ……」


時雨  「(小声)そうだね…本質は分進合撃ではなくて、分進合救だからかな……」


足柄  「???」


大淀  「……では、私達はその分進合撃で言うところの分進の部分ですね?」


「いえ……大淀さんはこの島に残って下さいです……因みに残る方は後、間宮さんは当然として、明石さんと夕張君に飛鷹さんに

 秋津洲君に川内君だな……」


川内  「えっ?夜戦なのに待機なの?」


「……一応援軍が来るので、他の方はこの島に残って引継ぎとかをそれぞれして欲しい……川内君は緊急時に…こっちも含めての

 緊急時ね?……攻めも守りもこっちの援軍にも指揮をとって欲しいかな……この辺を一番知っているのは川内君が一番だしねー」


川内  「まぁ……そこまで考えてくれているなら仕方ないか……」


「それと、他の娘達は二人組以上で絶対に動いて欲しい……しかも那智さんに直ぐに連絡が付くようにね?」


那珂  「(小声)あー……やっぱり……」


時雨  「(小声)……と言う事は、僕は夕立をしっかりと見ないとね……」


夕立  「ぽい?」


26 「ねぇねぇねぇ……私達潜水艦娘もですか?」


「ニムちゃん達は一番後方かな……申し訳ないけれど退路というか旧トラック泊地との航路を確定したいから、自分たちが進めば

 進む程索敵範囲が拡がるけれど……」


まるゆ 「散兵戦で行くなら仕方ないかと」


「だね…という訳で………着くまで寝て良いかな?」


叢雲  「いいけれど……浮き輪で寝れるの?」


「そう言えば三畳式移動鎮守府埋め込んじゃったんだっけ……浮き輪で寝れるかな……」


叢雲  「身体が冷えるし、そのまま永眠しちゃうわよ…」


朝潮  「ではおんぶしましょうか?」


「勘弁して下さい(泣)……まだ叢雲の穂先で吊るされた方が良いかな……絵面的にも……」


あきつ丸「なら、大淀殿から艦隊司令部施設をお借りしますか……大発を降ろせば乗せれるでありますが」


「ありがたいけれど、大発は持っていって欲しいかな……出来れば少ない回数で行きたいしね……妖精さん達も救出したいし……」


足柄  「……仕方ないわね……大淀、私に艦隊司令部施設貸しなさいな……砲門が減るから本当は嫌なんだけど……」


「ありがとうございます!流石餓えた狼さん!」


足柄  「いや~ね!そんなに褒めなくても」


那珂  「(小声)褒めてないし、寧ろ騙されている?」


時雨  「(小声)……ダメだよ……本当の事を言ったら……」


夕立  「ぽい?」


「なんにしても少しは寝れそうだ(泣)」





             ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




                        …………同時刻…………





百鬼  「……もう熱いお茶ができたのか?」


??  「……遂にボケおったのか……やはり寄る年波には勝てんな」


百鬼  「………珍しいな……貴様が儂のところに来るなんて……いつぶりだったかな?」


??  「そうだな…確か貴様の孫が産まれた時に挨拶した時以来だったかな……」


百鬼  「……そうか……で、儂に何か用か?」


伊33 「(ガチャ)熱いお茶と、例の場所の艦隊が………って、富士大将!?」


富士  「お邪魔しておるぞ……しかしもうアイツの場所が解ったか……中々優秀な秘書艦のようで」


伊33 「あわわわわわ……」


百鬼  「いつものように落ち着け……大体居場所と思しき場所を示したのは儂じゃよ?……何で貴様が慌てる……」


伊33 「そう言えばそうでした……あのー…私、席外しますか?」


富士  「別に居ても構わんが?それにそのお茶と資料も早く渡した方が良い」


百鬼  「お茶だけで良い……どうせあの准将の艦隊だったのだろう……でだ、その事で来たのだな?」


伊33 「ええっ……そのまま続けちゃうのか……逃げれないし……」


富士  「……そうだ…ちょっと確認したくてな」


百鬼  「確認?……儂にとって、あ奴は貴様等が軍法会議にかけた事位しか知らんが?」


富士  「相変わらず噓が苦手なようだな……昔からその手の話は互いに面倒と言っているだろう?」


百鬼  「そう言えばそうだったな……まぁいい…別に"天"号作戦自体の邪魔しておらんし、寧ろ予定より早く進んで助かっておるな」


富士  「………………」


百鬼  「……ふん……その先を聴きたいのか……人間なのに随分と買っておるんだな……」


富士  「まあな……何せこっちの世界では数十年ぶりの"提督"だからな…アレでも……な?」


百鬼  「…………なるほどな……で、貴様が出張ってきたという事は、そいつもそうゆう道を選んだという事か?」


富士  「今のところはな……俗物的な所も多々あるが……それにしても色々と貴様に似ているな……」


百鬼  「………まぁ、良い……ならば英雄として持ち上げずに、こっちも利用させて貰うか……だがそれ以外はしないぞ?」


富士  「それで十分だ……貴様がいる分、こっちの世界ではそれで良いだろう」


百鬼  「相変わらずだな……まぁ、良い………伊33よ、富士大将はお帰りだそうだ」


伊33 「へ?………あ、はい!……ではどうぞこちらへ」


富士  「構わないぞ秘書艦殿……それと口から漏れていたぞ?」


伊33 「あっ……」


富士  「まぁあの偏屈爺さんには丁度いいかもな……ではまたな」


百鬼  「……今度はちゃんと事前に連絡してから来い……」




             ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「………なんか悪寒が……」


叢雲  「まだ出発して一時間よ?……寝不足で体温調節も出来なくなったのかしら?」


「そもそも生身の人間が大海原で、浮き輪で引っ張れたり、狭い箱(艦隊司令部施設)で運ばれているのに今迄無事な方が稀かと?」


叢雲  「アンタ本当に身体は無駄に頑丈ね……でも本当に大丈夫?」


「まぁ大丈夫……今回は急造とはいえ、基地航空隊さん達も先行して情報を集めてくれているし、那智君達も頻繫に連絡してくれている

 からねー……お陰で中々寝れないけれど(泣)」


あきつ丸「散兵戦の弱点を補強する為には仕方ないであります」


足柄  「何だっけ?情報を伝達がどーのこーのだったかしら?……ドーン!と行ってバーン!ってやるからそんなに変わらないんじゃ

     ないのかしら?」


「餓えた狼さんなら本当にやれそうでホントーに怖いのです……」


初霜  「まぁ朝潮さん達のお友達を安全に助けられるなら良いのでは?」


叢雲  「それもそうね……確か軽巡の五十鈴と睦月型の娘達だったかしら?」


朝潮  「そうです…後は妖精さん達ですね」


「………皇国海軍や人間の方は、いないんだよね?」


朝潮  「はい……ただ五十鈴さんのお話しによると、現地の方々の避難誘導されてから撤退されたらしいので……囮となった私達や

     他の娘達は、全く別の行動をしていたのでそこのところはよく解りませんが……」


「そこの所も合流してから聞かないとね……益々寝れなくなっていく……」


叢雲  「いい加減少しでも良いから寝なさいよ……目をつぶるだけでも大分変るわよ?」


初霜  「……駆逐艦級の艦影を感じますね……ごめんなさい……」


「(泣)……那智さん経由で連絡をお願いします……朝潮ちゃん、他に別ルートある?」


足柄  「駆逐艦位ならそのまま行けばいいじゃない?」


「この隊……というか足柄さんは最後の最後の切り札なのです!……なのでそれまでは気力体力弾薬十分にしていてもらわないと」


足柄  「最終局面で華々しくなのね!」


「そうなのです!」


叢雲  「……取り敢えずあきつ丸…那智に連絡しておいて……(後はお願いねって)」


あきつ丸「(了解であります)」(小声)





             ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






那智  「…了解した……聞こえるかな?…暁達は本隊を追い抜き、上手く誘導しておいて欲しい」


暁   『こちらレディー1…欺瞞行動と陽動攻撃ね……その後、別に相手を殲滅させても構わないかしら?』


響   『……何でこうзнамяを立てていくのかな……』ナノデス…


雷   『まぁいざとなったら強制的に動かすわ!』


那智  「頼むぞ…無理だけはしないようにな?」


響   『Ладно…まぁ暁も、ああ言っているけれど多分大丈夫』


時雨  『こっちはそのままでいいのかな?』


那智  「時雨達は、上手く誘導された後の本来提督達がいく予定だった航路を行ってくれ…元の航路は、入れ替わりに神通達に行って

     貰う」


時雨  『了解…と、いう事はニムちゃんと合流してから動いた方が良いよね?』


那智  「そうだな…ニムは深海棲艦が暁達に誘導されたのを確認してから時雨達と合流して、その後は神通達と接触後にまるゆと交代だ」


26  『了解、了解、了解!』


秋津洲 『先行している大艇ちゃんから伝達かも~…提督さん達の進路変更先は今のところ敵影無し』


那智  「…今の基地航空隊からの報告なら、あきつ丸経由で提督にも伝わっているから……こっちの指示報告がてらに再び調整だな……」


まるゆ 「それで大丈夫ですね…こうゆうやり取りの繰り返しで、分隊長と相互確認すればいいかと」


那智  「……想像以上に大変だな……艦隊として纏まって行動しているのとは大違いだ」


まるゆ 「艦だとそれで、それぞれの役割が完結してますからね……陸軍だと更に歩兵や砲兵と……更に細かくなりますが……」


那智  「まぁこの身体ならではだな……なるほど、中々面白いな…これは」






            ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

            



                   …………同時刻……とある海域…………





金剛  「Hey Haruna!adversaryの動きはどうですか?」


榛名  「……上手く誘導されたみたいですよ?お姉さま」


霧島  「電探も、共喰い整備で榛名のだけだからね…」


比叡  「でも4人分で合わせて直ったのは良かったです!」


金剛  「yes!moreover Haranuも魚雷を撃てる様になったから、まだまだCan fightネー!」


霧島  「……私は魚雷が撃てないので、そろそろ弾を補給したいのですが……」


榛名  「だったら深海棲艦の軍勢は旧トラック泊地の方に向かっているので、ブイン辺りで物資でも探しますか?」


比叡  「あそこだと泊地や基地が点在していたからかき集めれば良い量になりそうね」


金剛  「Haruma nice ideaネ!…When are you going to do it?……Now!デース!!」


霧島  「……ちょこちょこ金剛お姉さまの英単語が怪しいですけれど……そうしてもらえれば助かります」





             ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

            



                        …………同時刻…………





霞   「着いたわ!……朝潮姉さんは何処に!?」


大淀  「あら……お久しぶりです、霞さんに磯風さん」


磯風  「久しぶりだな…これは、お土産のちんすこうだ……独自のアレンジでゴーヤに詰めてみたものだが……」


夕張  「うわぁ……ゴーヤ一本丸ごと中に……まるでイカメシみたいにちんすこうが……」


磯風  「(シャクポリッ)丸ごと食べるのがオススメだぞ?」


霞   「もう!そんな産廃ギリギリアウトなお土産は置いておいて…朝潮姉さんは?!」


大淀  「朝潮さんなら1時間前に提督達と出撃されましたけれど……」


霞   「なら、まだ追い付く筈!」


磯風  「やめておけ…今からだと逆に迷惑になりかけない……それに大和さんや千道司令官達の命令は此処の手助けだぞ?」(シャクポリッ)


霞   「………解ったわよ……ならさっさと仕事をふりなさい!そしてとっとと行くわよ!」


大淀  「そう言われましても……それにまだ、三笠長官達の方から来られる榛名さん達も……」


榛名  「榛名は大丈夫です!!」ドアバーン!!


夕張  「速い!速すぎる!!」


榛名  「後から利根さん達も来るから大丈夫です!…それよりも、金剛お姉さま達の情報があったと聞きまして!!」


大淀  「えっと…それに関してはまだ未確認でして……今、千道司令官達の方で調べていらっしゃるかと?」


榛名  「そうなんですか!……なら琉球方面に!」


磯風  「待て待て…こちらはその千道司令官達の方から来たが……まだ確定どころか、推論の域にも達していなかったぞ?…

     これでも食べて少しは落ち着け」





                 ~~~~~~~~~~~新規追加分~~~~~~~~~~~~~




                     …………旧トラック泊地、執務室…………




睦月  「五十鈴さん大変にゃし!」


五十鈴 「ただでさえ大変なのに……これ以上大変な事があるの?」


如月  「それが…皆で拾った部品で治してた百式司令部偵察機の電探に…」


五十鈴 「…アレまだ直してたの……大艇ちゃんに、ほとんど部品とか流用したのに……で、その電探に何が?」


文月  「それがね……四方見事に囲まれているのよ……」


水無月 「しかもその内三方向から接近する艦隊が!」


三日月 「周辺の海図持ってきました!」


五十鈴 「ありがとう……」



       三日月が持ってきた地図に、睦月達が次々と艦隊を示す小石や木片を置いていく



五十鈴 「……これはいよいよね……しかも北からの艦隊は、飛鷹さん達が向かったルートじゃないの……」


長月  「あまり考えたくは無いが……どうする?」


菊月  「……こうなったらこっちも全力で出撃するしかないかな?」


五十鈴 「…………」



   唯一空いている方面がよりによって必死に逃げて来た南方面……仮に迎撃に出撃したとしても、睦月達だけではどうにもならない



五十鈴 「……ダメね……その前に相手の空襲のが速いと思うし……」



   東…というか南東からは多数の艦載機があるらしい



弥生 「……という事は……このまま?」


五十鈴 「いいえ……一回目の空襲を凌いでから、比較的手薄な北に撃って出て、突破するのがいいわね……」


望月  「北か……でもさ、飛鷹さん達から何も連絡が無いね……」


五十鈴 「西に行くよりかはまだ望みはあるかな……上手く突破出来れば、ひょっとしたら飛鷹さん達と合流出来るかもしれない

     しね……」



    ……当然皆……噓だとは解っている……だけど全ての希望を捨てるのは早すぎる



五十鈴 「……取り敢えず、全ての作業は中止!第一波の空襲に耐えたら直ぐに脱出するから……動ける睦月達は乗せれるだけの

     妖精さんと物資を積んで置いて……11人も居ればほとんど乗せれるでしょ」


卯月  「……五十鈴はどうするぴょん?……」


五十鈴 「…大丈夫……私はこのままここで、空襲に備えるわ……」


皐月  「この前ボクたちと飛鷹さん達を送る為に出撃したままじゃないか……あの時の損傷だってまだ完全には…」


五十鈴 「でも……誰かが此処に居ないと……」



   ……私が囮として出撃すれば時間も稼げる……僅かだけど……



卯月  「噓はすぐにバレるぴょん!」


睦月  「にゃし!」


如月  「ですよ?」


水無月 「みんないーい?」


長月  「そうだな、これだけいれば簡単だろう」


皐月  「じゃあボクは右脚ね!」


弥生  「……じゃあ弥生は左脚を……」


文月  「五十鈴さん……上半身のが重いんだけど……」


三日月 「意外と(?)トップヘビーだから……」


望月  「隠れるのには慣れているしね~」


菊月  「あそこの秘密基地なら、多少は持つ筈」


五十鈴 「解ったから!変なマネしないから、とにかく放しなさい!」

    




後書き

とりあえず途中になりますが、話しはまだ続きます……
えっ?需要が無い?そう言わずに見てもらえればありがたいです

追記
と言うか、ツッコミを入れてもらうと楽になります……自分じゃ気づけないのが一杯なので(泣)

追々記
もう少しだけ状況説明的な文が続きますが、勘弁して下さい(泣)……もっと纏める文才が欲しいな……


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1: SS好きの名無しさん 2016-05-07 22:35:07 ID: rPYbfsSj

長々と設定を書かれると読む気が失せる
最初の設定集は本当に必要なのか?

2: ????? 2016-05-08 08:34:29 ID: Zbv_-Goa

コメントありがとうございます。
そうか、いらないか……
という事でカットしました
自分の黒歴史としてこっそり保管しておきます(泣)

3: 神代伊御 2016-05-16 23:01:28 ID: xxVcRNr9

繋げて書くと少し読みにくいので一行空けて書いてみるのはどうでしょう、ストーリーはいいと思うので一行空ければ読みやすくなると思いますよ?

迷惑かと思いますがコメントさせてもらいました………頑張ってください

4: ????? 2016-05-17 06:44:06 ID: 7bwKzsys

神代伊御さん、コメントありがとうございます!
一行空けたいのですが、何か反映されていないので……
もう少し頑張ってみます

迷惑?とんでもない!
少しでも楽しめる為には必要だと思います

5: SS好きの名無しさん 2017-02-25 12:19:55 ID: 4FVtG_Pf

続き待ってました!

6: ????? 2017-02-25 17:29:49 ID: 4CPGCs1D

コメントありがとうございます!

考えていたネタが、新実装とかイベントとかに出てきてしまい、更新と共に文章もグダグダしてしまいますが(泣)

なるべく早くしたいと思います!

7: SS好きの名無しさん 2017-02-26 21:56:24 ID: MyiMt2TG

提督の巻きこまれっぷりが面白い。初霜の実は強者感が良いわ〜。

8: ????? 2017-02-27 01:37:04 ID: _mLXKQ87

コメントありがとうございます!
残念ながら彼にはまだまだ巻き込まれる運命が…
彼女の強者感が出ている感、ありがとうございます!

-: - 2018-09-28 12:21:09 ID: -

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-: - 2018-09-28 13:57:11 ID: -

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-: - 2018-09-28 16:05:49 ID: -

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-: - 2018-09-28 17:07:58 ID: -

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-: - 2018-09-28 19:12:30 ID: -

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-: - 2018-09-28 23:56:49 ID: -

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-: - 2018-09-30 00:53:10 ID: -

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-: - 2018-10-01 17:33:34 ID: -

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-: - 2018-10-01 20:31:47 ID: -

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-: - 2018-10-02 20:09:52 ID: -

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-: - 2018-10-02 20:13:54 ID: -

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-: - 2018-10-02 20:19:41 ID: -

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-: - 2018-10-03 04:27:53 ID: -

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-: - 2018-10-07 06:27:04 ID: -

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23: ぴぃすう 2020-04-18 02:18:24 ID: S:1JAAWh

?????さんこんばんは♪

うーん、どこの鎮守府も神通さんは苦労人ですな!だが尊い♡(笑)

あきつ丸ちゃん!蛇だけでは勝てませんぞ!ジャッキーに教わって、猫爪要素を取り入れるのじゃ~!!(笑)

24: ????? 2020-04-18 10:02:06 ID: S:TpHGBi

ぴぃすうさんおはようございます(寝起き)
コメントありがとうございます

神通さんは…まぁ、ああいう娘さんなので、苦労人が似合うから仕方ないですね!だからといって明るくなったり性格がこじれててもそれはそれでありで(以下略)

ここのあきつ丸は関節技の使い手なので……この先の展開は2パターンのうちどっちにいこうか考え中なので、気長にお待ちいただければ幸いです

25: ぴぃすう 2020-04-20 15:50:22 ID: S:xaTwBl

?????さんこんちゃです♪

わーお♡朝潮ちゃんが無双しとるがな!!

しかも、もちもちほっぺちゃんが登場するなんて♪

うーん…今日も眠れない、眠らせない(笑)

26: ????? 2020-04-20 18:06:21 ID: S:gBvR8l

ぴぃすうさんおはようございます(寝坊)

朝潮型はガチ……の前に、最初に第六駆か朝潮達か、どっちから先に出て貰うか最後まで悩んでた娘だったので、やっとこさ出せて良かったなーっと自己満足中………

眠れないなら暇つぶしに、ここの外伝のCASE5でもどうぞw(露骨な宣伝)

27: ぴぃすう 2020-04-28 01:57:02 ID: S:Kr9UrE

ばんちゃでございます♪

流石の朝潮ちゃんも鬼神相手はきつそうですな(笑)

飛鷹も気になりますなぁo(^o^)oワクワク

28: ????? 2020-04-28 17:08:26 ID: S:G7iysC

ぴぃすうさん、こんちゃでございます

手堅く確実にやるイメージが強くてですしね…地味に………
闇夜に響く「や~り~ま~し~た~♬」は中々こわひ…地味ですが……

楽しみにお待ちして頂きありがとうございます

29: ぴぃすう 2020-05-01 16:36:49 ID: S:ZmIjTk

こんちゃでーす♪

あははは♪飛鷹と出雲丸の二人羽織で腹筋崩壊www

確かに闇夜に響く「や~り~ま~し~た~♪」は怖いかも(笑)

30: ????? 2020-05-01 20:58:27 ID: S:mh6ie2

ばんちゃーなのです♬

二重人格の表現がアレしか思いつかなかったのですw
油断すると、あっという間に文字数が増えていく病気なので……

……確かにお仕事柄、リアルでありそうで怖そうですねw

31: ぴぃすう 2020-05-10 12:44:10 ID: S:sxXD-E

まいど~♪

いやぁ♪タクシーでの不思議体験は幾つかありますよ。あるあるから怖いのまで(笑)

しかし、朝潮ちゃん四次元ポケット所持疑惑が(笑) ぴぃすうおじさんにボディチェックさせなさい♡( ̄▽ ̄)キリッ

32: ぴぃすう 2020-05-10 13:10:11 ID: S:zcNYpX

それにしても、?????さんは自衛隊の猛者だったそうですね!

私が以前に指導員をしていた格闘術の道場に、海自の隊員さんがよく来られていたのを思い出します。

彼等は皆、体力のバケモノでした!(笑)

普通なら1時間くらいは動けない強さで打ち込んでも…5分くらいでシラッと復活して「もう一本お願いします!!」ですもん(泣)

みんな気のいい奴等でしたよ!!(^_^)ニッコリ

33: ????? 2020-05-10 15:41:21 ID: S:aBLx6H

ぴぃすうさん、お疲れ様です

いやいや違いますよ?単なる門前の小僧ならぬ壁際の○○だったのでw

怖い怖いは夏まで取っときましょう(ネタになるのでw)

艤装が四次元ポケットというよりランドセルだからな……相当入る筈

身体が資本ですしねー…しかし地域の学校の父兄参加リレーとかでの
『公務員特別参加枠』は子供ながらに大爆笑した記憶はありましたねー

読んで貰いましてありがとうございました!


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