2021-01-07 03:20:46 更新

概要

平行する別世界の物語  分割版4になります

4.面倒だ、嗚呼面倒だ、面倒だ(泣)……タイトルを付けるとこうなります(泣)

メンテナンス前の保管作業ですm(__)m


前書き

色々あって反省を込めて、サボってました……半年以上たったのでぼちぼちと

需要は相変わらず無いと思いますが、生温かく見てやってください(泣)

チョコチョコ直してはいますが、誤字脱字がな………





あれから数日間、なんだかんだで仕事に逃げていたが……


「う~ん……千道か……」


叢雲 「誰なの?その人?」


「……鹿屋基地司令」


叢雲 「ふぅん…で?」


「……そいつに連絡しないと困った事になりそうなんだ…」


叢雲 「なら、連絡しなさいよ?」


「嫌です」(キリッ!)


叢雲 「それで困った事が解決するの?」


「…しないけれど、絶対にややこしい事になる(泣)」


叢雲 「…アンタ鹿屋基地司令に何かしたの?」


「いや?何もしていない筈だけど?」


叢雲 「だったら別に連絡しても構わないでしょ?」


「こっちに無くても、アイツは何故か自分に対して攻撃的でね(泣)」


叢雲 「ああ…またアンタがやらかしたってオチね」


「えっ?自分はいつでも紳士ですけど」(キリッ!)


叢雲 「そう言う奴が一番危ないのよ……特にアンタは」


「……良いもん(泣)どうせ悪者ですもん(泣)」


叢雲 「可愛く無いわね……むしろ川内に頼んで夜の海に放り出したいわね」


「止めてあげて、可哀想だから(泣)」


叢雲 「そんなに嫌ならば、 大淀に頼んで事前に調整してからにしたら?」


「普通そう言うのは、秘書艦である叢雲さんの仕事じゃないのかな?」


叢雲 「私だと、喧嘩売る事になるけれど良いのかしら?」


「……適材適所なご意見ありがとうごさいます(泣)」


叢雲 「どういたしまして、大淀を呼んでくるわ」


「頼みます……さて、間に合うかな?」





                        ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






大淀 「鹿屋基地に連絡してみました……」


「どうでしたか?」


大淀 「えっと……あちらの秘書艦の五月雨さんはとても良い娘でしたよ?」


「でしょうね、じゃなかったら鎮守府でも何でもない土地で艦娘達を纏めきれないだろう……」


叢雲 「何よ、私じゃ不満なの?」


「適材適所だろ?此処には叢雲達が必要だった、だから此処にいる……あれ?一番いらないのは自分かな?」


叢雲 「そうかもね、で、大淀続きは?」


大淀 「…その後鹿屋基地司令の千道准将に変わりまして……」


「えっ?大丈夫でしたか?何か言われませんでしたか?」


大淀 「はい、最近の提督の事を色々と……」


叢雲 「この馬鹿の?」


大淀 「はい、そして最後にこう伝えて欲しいと……」


「えっと…何て言ってました?」


大淀 「……ちょっと私の口からは……」


叢雲 「筆記してあるんでしょ?貸しなさい」


大淀 「駄目ですよ?これは提督宛てですから…」


「構いませんよ、どうせ見られますし(泣)」


叢雲 「そう言う事、何々……《そんな所で提督してたのか!今度こそ逃がさない!!私と私の艦娘達で今度こそ勝ってやる!

    この○○の○○○で○○○野郎!!》……アンタ本当に何もして無いの?」


大淀 「叢雲さん!昼間からそんな大声で、そんな言葉を!!」


叢雲 「?何か変かしら?」


「いや、むしろ叢雲が言うと違和感なさすぎ…」


叢雲 「??まぁ良いわ、で、本当に何もして無いの?」


「してないよ?だってアイツは全教科抜群の首席卒業生、こちらは全教科最下位の無理矢理卒業生、勝負すらならないよ?」


叢雲 「だけど、相手は違うみたいよ?今度こそ勝つって事は、前にアンタに負けた事があるって事でしょう?」


「え~?……そう言えばあったな……」


叢雲「 …何よ?」


「学校の点数に入らない、いわゆる生徒同士の遊びみたいな奴だよ」


大淀 「航海海兵学校、点数にならない…机上模擬海戦実習ですか?」


「そうそれ、あれって状況指示がどんな事しても負ける仕組みじゃない?」


叢雲 「私も聴いた事があるわ…相手は自由に戦力を配置出来るし増援も可能、一方片方は殲滅必至、いわゆる負け戦を教えるやつね」


「そうそう、……それである意味勝っちゃった……」


大淀 「えっ?相手は無尽蔵に戦力を出せるのですよ?開校以来勝てた方はいないのでは?」


「いや~…ただ単に逃げまわってたら、戦術の枠からはみ出しちゃって…」


叢雲 「アンタ、模擬海戦でも逃げちゃうの?」


「だって相手大軍だよ?戦艦空母何でもござれだよ?しかもこちら駆逐艦一隻だよ?普通逃げるでしょ?」


叢雲 「アンタそんなんで良く勝てたと言えるわね…で、どんなイカサマ使ったの?」


「いや、だから単に逃げただけだって……地図外に」


叢雲 「…アンタ……机上模擬海戦で何て事しちゃっているのよ……」


「だって他に逃げ場がなくて…で、地図を足したらたまたまそこがアイツの補給基地で……」


叢雲 「なるほどね…当然そんな所は戦力配置何てされて無いから、占拠して終了と……」


「正解です、そして相手がアイツでした」


叢雲 「それは恨まれて当然だわね……圧倒的有利さと堅実な手段をやってたのに、逃げまわっているへっぽこなアンタに

    負けるなんて………屈辱以外無いわ」


「え~、その後自分規範違反で反則負けでしたけど(泣)」


大淀 「…提督、ひょっとして鹿屋基地司令こちらに来るのではないのですか?」


「正解に言うと攻めて来ますね(泣)」


叢雲 「そうね、さっきの話を合わせると、今度は実戦で……って考えられるわね」


「……良し!逃げよう!!」


叢雲 「何の解決にもならないでしょ!?」


「いやいや、絶対無理だって!戦力が違い過ぎるって!」


叢雲 「同期って事は配属された期間も一緒でしょ?戦力的には互角な筈でしょ?」


「……全く違うんだよ(泣)」


大淀 「鹿屋基地は名前の通り基地なのですよ……飛行場がある基地なのですが…」


「アイツ、無理矢理建造とか引き抜きとかして、全種艦娘達を揃えやがったんだよ(泣)」


叢雲 「……まさか…」


「前に明石さんに頼んで、初霜君の姉妹探しの資料を作ってもらったんだけど……」


大淀 「……空母機動部隊は一、二、五航戦、水上打撃艦隊は長門さんを筆頭に練度、経験も豊かな艦娘達…水雷戦隊も雷巡を

    中心とした突破力ある編成でしたね」


「しかも、潜水艦娘達も揃えていたよね(泣)」


叢雲 「………アンタ本~当に馬鹿ね…そんな人の敵になるなんて…」


「好きでなった訳じゃありません(泣)……とにかく、大淀さんの言う通りアイツは此処に来るから迎撃準備を……」


叢雲 「迎撃準備って…アンタ勝てるの?」


「……勝たないと益々困る状況になるからね(泣)それに…」


叢雲 「何よ?」


「……あの時使った駆逐艦は叢雲って名前だったから……また勝てるだろう?」


叢雲「ならば勝たないといけないわね!!」


「良し!大淀さん全艦集合させて下さい!」


大淀 「えっと…任務哨戒に出ている初霜さん以外は那珂ちゃんさんのライブに行ってまして……」


「……そう言えば、地域のお祭りでしたね(泣)…帰ってから集合で……」







                   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~







「……どうせ注目しないんでしょ(泣)」


叢雲 「やる前から諦めない!」


那珂 「えっ?何?これはなんの流れかな?」


響  「誰も提督の話を聞かないって流れが何回かあってね…」


神通 「……どう言う流れですか?」


夕張 「まぁ此処の触れ合いと言うか何て言うか……」


川内 「ところで夜戦は?夜戦やるの?」


雷  「さぁ?まだ話自体聞いて無いし?」


電  「なのです」


暁  「……解ったわ!レディーならば解る!って言う謎掛けね!受けて立つわ!」


夕立 「レディーって凄いっぽい!」


綾波 「また夕立ちゃんが変な影響を……」


時雨 「そろそろ提督の話を聞かないかい?何か膝を抱え始めたよ?」


明石 「まだ大丈夫、時雨ちゃんの言葉で反応してたから」


大淀 「いえいえ、大丈夫ではありませんよ」


叢雲 「ああもう!結局話が進まないから、さっさと話を進めなさい!」


「結局自分のせいですか、はいそうですか(泣)……えっと、多分近い内に鹿屋基地の連合艦隊が攻めて来ます」


那珂 「それって私達みたいに演習とかではなくてですか?」


「そうだね(泣)アイツの事だから全力で自分を潰しに来るな(泣)」


川内 「だったら夜戦だ!夜戦だったら何でも出来る!」


「夜戦にもなるけど、それだけじゃすまないんだよ(泣)」


神通 「……相手の主力は空母ですか?」


「いいえ、戦艦に空母、重巡に軽巡、駆逐艦に潜水艦……全て主力だなぁ(泣)」


夕張 「……それどう考えても無理ですよね?」


「……一応考えはあるよ?」


雷  「あるの?!どうやっても厳しいじゃない!」


電  「なのです!」


「いや、何とかなる!何とかして?何とかなるだろう……」


叢雲 「だから三段階で落ち込まないの?!」


「はい(泣)まずは編成から、明石さんと夕張君」


明石 「えっ?私も?」


「大丈夫ですよ、戦闘は多分夕張君だけで済む筈なので」


夕張 「大丈夫大丈夫、工廠組で頑張りましょう?」


「えっと次は、川内君と神通君と那珂ちゃん」


川内 「夜戦?当然夜戦だよね?」


「そうだね、君達の夜戦能力に賭けてみるよ」


川内 「良~し!神通!那珂!今日も夜戦演習だ!」


神通 「……そうですね…頑張りますか…」


那珂 「那珂ちゃん泣きそう……」


「那珂ちゃん頑張れ!……で、第六駆逐隊だね」


暁  「レディーの出番ね!腕が鳴るわ!」


雷  「レディーじゃ無くて漢って字の方が合いそうね…」


電  「なのです…」


響  「まぁ一緒だから頑張ろう」


「期待しているよ?で、叢雲と初霜君、綾波さんに時雨君、夕立ちゃん達が主力だね」


叢雲 「それは構わないけど、大淀は?」


「大淀さんは自分と一緒に出撃してもらいます……またあれを背負ってもらいますが…」


大淀 「構いませんが…あれ狭過ぎじゃありませんか?」


「大丈夫です、今度は座布団を持って行きますから…」


叢雲 「大淀と単独で出撃するの?」


「そうだね、自分が外洋に出れば此処は被害は受けないし、それに救援を頼むつもりだから単独にはならないかな?」


叢雲 「そう、それならば良いわ」


「皆、今回は初霜君と響君の……違うな、艦娘全員に関係する事なんだ、仲間を守る為、それぞれ頑張ってくれないかな?」


初霜 「えっ?私達の為?」


響  「どう言う意味だい?」


「いや、アイツ……鹿屋基地司令が此処に攻撃して来るのは完全に自分のせいだけど……」


叢雲 「完全にアンタがややこしくしたせいね」


「…(泣)……」


叢雲 「悪かったわ、謝るから膝抱えないの!」


「……今、大本営が秘密裏に海上特攻作戦を計画中って情報があってね…」


響  「……まさか天号作戦かい?」


「そうそれ、だからそれを阻止する為にも今回は勝たないといけないんだよ…」


初霜 「…………勝てば護れますか?」


「解らない、だけど護れる可能性が増える」


初霜 「解りました」(ニッコリ)


「ありがとう…皆も頑張って欲しい」


叢雲 「アンタね、そこは《頑張って欲しい》じゃなくて勝て!でしょ?」


「…そうだな……皆!勝て!!」


一同 「了解!!」


「……何か本物の提督みたいだな……」


叢雲 「何を今さら……アンタ提督でしょ?」





                   ~~~同時刻…鹿屋基地~~~





千道 「はい、注目!」


長門以下艦娘「…………」


千道 「皆揃っているわね!今からあの馬鹿と、ついでに大本営襲撃計画を発表するわ!」


長門 「司令、本当にやる気なのか?」


千道 「やるわ!大体何で私の雪風ちゃんが特攻作戦に参加しないといけないのよ!」


長門 「確かに無茶な作戦ではあるが、大本営に逆らったら司令が反逆者になってしまうが……」


千道 「そんなの関係無いわ!大体色々気に入らなかったのよ!艦娘ちゃん達は道具扱いはするわ、無理な作戦指示はするわ……

    アイツラ本っっっっ当に無茶苦茶なんだから!」


赤城 「長門さん駄目ですね…ああなった司令は止め様が無いわ」


長門 「だからと言って千道司令を反逆者にする訳にはいけない」


千道 「大丈夫よ、あくまでも脅しだからね」


高雄 「脅し?なのですか?」


千道 「そう脅し……たまたまあの馬鹿の所の大淀ちゃんから連絡があってね」


北上 「あの馬鹿って誰~?」


千道 「ニノマエって言う馬鹿がね…まぁ昔色々あってね」


168 「……ひょっとして、司令官の昔の好い人とか?」


千道 「イムヤちゃ~ん?後でオリョクル五往復ね」


五月雨「司令官!それは許してあげてください!」


千道 「五月雨ちゃんに言われたから許してあげるわ……で、あの馬鹿の鎮守府って皇都湾の入口にあるのよ」


天龍 「つまり、そこを攻撃して、大本営に俺達の力を見せつけると?」


千道 「そうよ!ついでにあの馬鹿もケチョンケチョンしてやるって方法よ!!」


陸奥 「何か思い切っり私怨が入っているわね…」


千道 「そう、はっきり言って私怨も良い所だけど、演習って言いきれば、反逆者にもならないし、私達の強さも見せ付けられるわ!」


雪風 「しれぇ?別に雪風は大丈夫ですよ?」


千道 「駄目よ!良い機会だから大本営にこちらの力を見せつけてやるのよ!!」


長門 「……司令の考えは解った、しかしやはり全戦力を出すのはやり過ぎではないか?」


千道 「………あの馬鹿は、机上とは言え私相手に駆逐艦一隻で勝ち逃げした奴なのよ」


赤城 「慢心…はあり得ませんね……特に司令は」


長門 「そうだな……今までの正攻法にして確実な指揮運営を見ても、それはあり得ない」


高雄 「そんな司令が負けたなんて……」


北上 「その人凄いね~」


千道 「だからこそ、今の私達の力を見せつけてやるんだから!!」


長門 「私達と言ってもらえますか……解りました!ビッグセブンの力を司令の為に!」


赤城 「一航戦、いえ、空母機動部隊の誇りも!」


高雄 「そうですね、私達も全力で援護します!」


天龍 「フフッ、司令を負かした相手か…腕が鳴るぜ!」


北上 「そうだね~、まぁ相手に不足は無いかな?」


千道 「ありがとう!皆ありがとう!!」


168 「……やっぱり司令の好い人っぽいよね?」


五月雨「イムヤちゃん!」


千道 「……イムヤちゃん、オリョクル十往復ね」


168 「……orz」


雪風 「イムヤさん……雪風も一緒に行きますから、元気出してください!」


168 「雪風ちゃん……どうせならオリョクル自体を止めて欲しかった……」






    ~~~~~~~~~~~~~~~~






明石 「提督の考えだと、今夜来るって言ってたけど…」


夕張 「…本当に当たるとはね……まぁ私達の相手は潜水艦娘達だから、何とかなるでしょう?」


明石 「…夕張と一緒って言うのが不安なのよ?」


夕張 「大丈夫大丈夫!潜水艦娘相手なら、秘密兵器もあるし♪」


明石 「期待はしているわ……私本当に戦闘苦手なんだから…」


夕張 「動なければ大丈夫よ、だって真下に居るんだから」


明石 「……艦娘だったら真上にも魚雷撃てるでしょう?」


夕張 「撃てるけど、あの娘達それに気が付くかな?」






                       ~~~~~~~~~~~~~~~~







168「潜入成功したのは良いけれど…」


19 「真上にいられると何も出来ないのね」


8  「このまま我慢比べかな?」


58 「こっちに気が付いているのか気付いて無いのか微妙な所でち」


401「偵察に来たのにこのままじゃ意味が無いかな?」


U  「えっと…とりあえず待機になりますか?」


168「…そうね、少し様子見かな…」





                        ~~~~~~~~~~~~~~~~







夕張 「ところがどっこい、まるっと全部聞こえているんだよね~」


明石 「……ちょっと、これいくらなんでも聞こえ過ぎじゃない?」


夕張 「元々鯨さんや海豚さん達の話を聞くつもりで作ったからね~」


明石 「それって……盗聴器じゃないの?」


夕張 「聞こえません!さて、次はこの子の出番ね!」


明石 「兵装を子扱い……」


夕張 「良いの!さぁお行きなさい……私の可愛い対潜水艦娘用直下型投網砲!!」


明石 「名前もう少し考えたら?」






                         ~~~~~~~~~~~~~~~~





58 「何か落としたでち?」


8  「爆雷…では無いかな」


401「何だろう?誤って何か落としたとか?」


U  「だったら拾ってあげないと」


19 「それじゃ隠れている意味が無いのね」


168「何だろう?凄く嫌な予感が……」

     




                            ~~~~~~~~~~~~~~~~






夕張 「そろそろね~♪明石、起重機の用意よろしく~♪」


明石 「はいはい……付けたわよ?」


夕張 「よ~し……今よ!巻き上げて!!」


明石 「……!お、重い!」


夕張 「良い手応えね♪大漁大漁!」


明石 「ちょっと!これ重過ぎよ!」


夕張 「まぁ潜水艦娘六隻分だからね」


明石 「……見えて来た!」


58 「何?何が起きたでちか?」


8  「はっちゃんお魚じゃないのに…」


19 「狭過ぎ!苦しいのね!」


401「潜行出来ない!潜れ無いよ!」


呂  「ビックリし過ぎて呂になっちゃった!!」


168「なんなの!?この前から酷い目しかあってない?!」


明石 「……いや~釣れたわね…」


夕張 「でしょ?生け捕り大成功!!」


潜水艦娘達「…………」


夕張 「さ~てと……帰ってこの娘達を隅々まで調べますか!」


明石 「夕張、目が怖いわよ?」


潜水艦娘達(ブルブル)


夕張 「大丈夫大丈夫!色々と調べるだけよ?色々とね?」


潜水艦娘達「助けて!司令官!!」






                     ~~~~~~~~~~~~~~~~







陸奥 「……イムヤちゃん達からの通信が途絶えたわね……」


高雄 「どうします?陸奥さん」


陸奥 「そうね……多分イムヤちゃん達は捕まったと考えるのが妥当ね…」


古鷹 「助けてあげれませんか?」


陸奥 「……今の私達は先遣隊……前線の情報を本隊に伝えるのが仕事よ…」


天龍 「だったら、強行偵察をしようぜ!そうすれば相手の反応も解るし、イムヤ達も助けられるかも……だろ?」


陸奥 「…………」


島風 「ねぇ?早く!早く行こうよ~!」


龍田 「島風ちゃん?少し待っててね~?」


陸奥 「…そうね、イムヤちゃん達の今までの報告からすると、相手はまだ鎮守府から出ていないみたいだから、行ってみましょうか?」


天龍 「良し!腕が鳴るぜ!」


島風 「皆おっそーい!」


高雄 「島風さん!一人で先に行ったら危ないですよ?」


龍田 「まぁ、あの娘なら大丈夫でしょう」


古鷹 「……ちょっと待って下さい、あれは?」


陸奥 「えっ?まさか?」




                        ~~~~~~~~~~~~~~~~




  暗闇の海上に、突如探照灯を浴びて参上する謎の……


那珂 「艦隊のアイドル!那っ珂ちゃんだよ~!」


  謎でもなんでもないただのアイドルが現れた……



                         ~~~~~~~~~~~~~~~~






天龍 「…あいつ正気か?」


島風 「何?なんであそこだけ明るいの?」


那珂 「あれれ~?みんな~元気無いよ~?どうしたのかな~?」


高雄 「あの…今、夜戦中ですよね?」


那珂 「そうだよ?」


古鷹 「目立ち過ぎですね…」


那珂 「アイドルにはスポットライトが必要なのです!」


陸奥 「……とにかく砲撃しましょう!」


那珂 「声援ありがと~!!那珂ちゃん頑張っちゃうからね!」


龍田 「あら~?衣装が変わったわね?」


那珂 「早着替えはアイドルの基本!」


天龍 「本当に何なんだ?あいつは…」


那珂 「きゃは!那珂ちゃんのライブ、はっじまりま~~~っす!」


陸奥 「当たらない?!」


那珂 「歌って踊ってかわせる艦隊のアイドル!」


島風 「こうなったら近づいて当てちゃうから!」


天龍 「接近戦なら、関係無いしな!」


龍田 「そうね~私達で囲んじゃいましょう?」


那珂 「駄目だよ?ファンの方達は、そ・こ・で・我慢してね~」


高雄 「罠かしら?」


陸奥 「だけどあの三人なら、何とかなるわね」


古鷹 「ならば私達は援護射撃ですね」


天龍 「おう!頼んだぜ!!」


 


                         ~~~~~~~~~~~~~~~~







那珂 「那珂ちゃんはね~♪那珂ちゃんと言うんだ~♪」


島風 「うるさい!連装砲ちゃん黙らせて!」


那珂 「那珂ちゃんは歌い続けるよ~♪」


島風 「もー!もっと近づいて……」


神通 「………夜戦での単艦突出はあまり感心出来ませんね…」


島風 「おぅ?!」


神通 「…速さだけでは駄目ですよ?そもそも夜戦とは……」


島風 「お、おぅ?!」


那珂 「あ~あ、そうなった神通ちゃんは長~~~いよ?」


島風 「ちょっと離して!離してよ?!」


神通 「……駄目です、ちょっとこちらに……」


島風 「いや~!助けて!連装砲ちゃん!!」


那珂 「島風ちゃん、頑張ってね♪」




                       ~~~~~~~~~~~~~~~~






天龍 「島風の奴捕まったな…」


龍田 「そうね~あれは神通ちゃんね~」


天龍 「華の二水戦か…面白くなって来たな!」


龍田 「そうかな~?思っていたより手強そうだけど~?」


天龍 「だからだろ?俺達だって負けてはいない筈だ!」


龍田 「まぁ、天龍ちゃんがそう言うなら、やってみようかしら~」






                         ~~~~~~~~~~~~~~~~






古鷹 「島風ちゃんが行方不明、那珂さんは未だ健在です…」


陸奥 「どうやら私達の相手はあの、華の二水戦みたいね」


高雄 「天龍さんと龍田さんだけでは厳しいのでは?」


陸奥 「あの二人に任せましょう、十戦隊で力量は互角な筈ですし、そもそも私達ではあのレベルの夜戦だと邪魔になっちゃっうわ」


古鷹 「そうですね……私達は那珂さんを押さえましょう」


川内 「そうだね、その方がこちらも夜戦を楽しめるしね!」


高雄 「えっ!?いつの間に?」


川内 「駄目だよ?こんな近距離で撃ち合いだと、同士撃ちになっちゃうよ?」


高雄 「…………」


川内 「まぁ、こっちは関係なく撃ち放題だけどね~♪」


陸奥 「どうやって此処に?」


川内 「だってあれだけ那珂ちゃんに注目してれば……ね?」


古鷹 「天龍さん達は?」


川内 「確かにあの夜戦力の横を通るのはきつかったね~……まぁあっちは妹達に譲るよ」


陸奥 「貴女達の目的は時間稼ぎね?」


川内 「そうだよ、まぁ付き合ってよね?じゃないとこの近距離で魚雷を食らう事になるからね?」


陸奥 「………」


川内 「まぁ、そう堅くならずに那珂ちゃんのライブでも見ててよね?」






                      ~~~~~~~~~~~~~~~~






那珂 「当たらない♪止まらない~♪那珂ちゃんのライブ♪」


天龍「ちょこまかと!うっとおしい!!」


龍田 「天龍ちゃん、右側から魚雷~」


天龍 「ちっ!神通の奴も良いタイミングで撃って来やがる!」


龍田 「陸奥さん達の援護射撃も無いのも気になるわ~」


那珂 「駄目♪駄目♬それじゃそれじゃダメダメよ♪」


天龍 「あー!こいつムカつく!!」


龍田 「駄目よ天龍ちゃん、とにかく落ちついて~」






                      ~~~~~~~~~~~~~~~~







川内 「……そろそろ時間かな?」


陸奥 「…夜明けね……これであなた達の有利さが無くなるわけね」


川内 「そうかな?長い時間緊張しっぱなしだから、結構疲れているんじゃないのかな?」


高雄 「確かにね……でもそれはあなた達も同じでしょう?」


川内 「えっ?全然?だって夜戦だし?それに天龍ちゃん達は燃料弾薬も無くなる頃だしね」


古鷹 「私達はまだ弾薬は残ってますよ?」


川内 「で?私を倒しても無事では済まないよ?燃料弾薬切れの艦娘三人と破損した艦娘三人でこれからどうするのかな?」


陸奥 「……まさか私達を囮にするつもりなの?」


川内 「本隊は空母もいるんでしょう?こんなに味方に接近していたら、攻撃出来無いしね」


高雄 「その間に本隊を……」


川内 「そうかもね?まぁ私達は私達でこのまま夜戦を続けよう!」


古鷹 「もう朝ですよ……」


川内 「大丈夫!夜から始まったから、まだ夜戦だよ?」






                     ~~~~~~~~~~~~~~~~






那珂 「まだまだライブは続くよ!!」


天龍 「……弾も燃料も尽きた……なのになんでまだお前は動けるんだ?」


那珂 「ファンの声援が、那珂ちゃんの元気の源なんだよ?」


龍田 「……二対一の接近戦も駄目だったわね~」


那珂 「那珂ちゃんアイドルだから、おさわりは駄目なのよ?」


天龍 「ああ、解ったよ!煮るなり焼くなりしてくれ!!」


那珂 「おっ?アンコールだね?那珂ちゃん頑張って歌うね!」


龍田 「……今度は精神攻撃かしら~」






                       ~~~~~~~~~~~~~~~~






神通 「……向こうは終わったみたいですね…」


島風 「……終わり?だったら帰っても良いかな?」


神通 「…駄目です…あなた何回も逃げるチャンスがあったでしょう?」


島風 「…正座で足が痺れて……」


神通 「……精神を集中すれば、足の痺れ位大丈夫な筈です…そもそもそんな破廉恥な格好をしているから……」


島風 「まだ続くの!?」






                     ~~~~~~~~~~~~~~~~







長門 「……どうやら陸奥達は動け無いみたいだな…」


千道 「みたいね……瑞鶴ちゃん、様子はどうなの?」


瑞鶴 「えっと……三組位別れて固まってますよ?」


加賀 「五航戦、情報はしっかりと報告しなさい」


瑞鶴 「……わかってます!陸奥さん高雄さんに古鷹さんは川内さんと、島風ちゃんは神通さんと、天龍さんと龍田さんは那珂ちゃんで

    それぞれ固まっていますよ」


千道 「ありがとう瑞鶴ちゃん……イムヤちゃん達からの連絡は?」


五月雨「未だに無いですね、夜遅くに捕まったみたいな通信が陸奥さん達からあったくらいです」


千道 「むっちゃん達は救難信号とか出して無いわね?」


瑞鶴 「はい、お互いに密集して固まったままですね」


千道 「ならば大丈夫でしょう!機動部隊は全機地上爆撃に喚装、上空待機後一気にあの馬鹿の鎮守府を攻撃!」


赤城 「解りました!機動部隊、装備喚装急いで!」


加賀 「……装備喚装終了、全機上空待機…」


瑞鶴 「早過ぎ?!私も早く彩雲回収して……」


翔鶴 「慌てないで?落ち着いて確実に……ね?」


飛竜 「そうそう、確実が一番って多分多聞丸も言うよ?」


蒼竜 「慌てると何も上手く行かないよ?確実に素早くね!」


瑞鶴 「……皆早過ぎ!」


千道 「大丈夫よ、時間はまだあるからね?……五月雨ちゃん達は、むっちゃん達の方に向かって!」


五月雨「えっ?私達は補給部隊ですが?」


千道 「大丈夫、戦闘はむっちゃん達がするわ、負傷した娘達や燃料弾薬が無い娘達を助けてあげて」


五月雨「お任せください!五月雨以下補給部隊出撃します!」


千道 「長門達は、機動部隊を守ってね」


長門 「解った、機動部隊には誰も近づけはしないが……」


千道 「?どうしたの?」


長門 「……いや司令は私の肩の上で大丈夫かなと……」


千道 「机で待つより、こっちの方がよっぽど良いわ!戦場の空気がすぐ解るし、指揮も早くできるしね!」


長門 「……ならば良いのだが…」


千道 「?」


北上 「いや~仁王立ちする戦艦に肩車された女性司令官……何かわびさびだよね~」


大井 「流石にそれは無いと思いますよ…北上さん……」






                   ~~~~~~~~~~~~~~~~






「……そろそろかな?」


大淀 「そろそろですか?」


「そろそろですね、艤装を展開してください」


大淀 「はい!」


「浮き輪は自分が回収しておきますので……第六の娘達に伝達!」


大淀 「はい、叢雲さん達には?」


「あっちは大丈夫、上手い具合にやってくれる筈です」


大淀 「了解です…『暁さん聞こえますか?』」


暁  『こちらレディー1よ?作戦開始かしら?』


『そうだよ、多分そこを水雷戦隊が通るから、足止めをよろしく頼むね』(レディーワン?)


暁  『解ったわ!レディーにお任せよ!!』


『もし、一人でも小破になったら真っ直ぐ此処に来る事!』


暁  『え~?!レディーは退かぬ!逃げず!!省みず!!!なのに~!』


『……お願いします、レディー暁さん……』


暁  『解ったわよ、レディーは約束を守るわ!』


『流石レディー暁!よろしく頼む!』


暁  『了解よ!!』


「……レディーって一体…」


大淀 「…最近、暁さん漫画の影響を受けてしまっていて……」


「…後で自分も読んでみよう……」


富士 「ふむ、私も少し興味があるな」


「…聞いていたんですか?」


富士 「まぁな、私は艤装展開してもしなくても関係無いからな」


「そうでした……少し距離がありますが大丈夫ですか?」


富士 「問題無い、むしろ直撃させなくて済む」


「……ではお願いします、暁ちゃん達が接敵したら、三式弾で鹿屋艦載機を行動不能にして下さい」


富士 「ふむ、この借りは後で返して貰うからな?」


「……はい(泣)よろしくお願いします(泣)」






                     ~~~~~~~~~~~~~~~~





長門 「……む?」


千道 「どうしたの?」


長門 「……電探に反応…八時の方向に軽巡一、駆逐艦四……だな」


千道 「……多分大淀ちゃん達ね…いきなり反応が出たのが気になるところね…」


長門 「どうする?距離的に艦載機でないと届かないが…」


千道 「……多分奇襲しようとしたのかな……戦力の分散はしたく無いけれど……」


長門 「………」


千道 「…よし……鹿屋水雷戦隊は八時の方向へ!相手奇襲部隊を先制雷撃で片付けて来て」


北上 「は~い、北上以下行くよ~」


千道 「機動部隊艦載機はそのまま待機」


赤城 「偵察機は出さなくて良いのですか?」


千道 「大丈夫、偵察機はちとちよちゃん達に頼むわ」


千歳 「解りました、数はどうします?」


千道 「全機偵察機で、二時方向からあいつの鎮守府の間を特に密にお願い!」


千代田「了解です!」


長門 「やはり手堅い…流石だな」


千道 「……本当は分散したくはなかったけれど、あいつの戦力って後、駆逐艦娘五人くらいなのよね…」


長門 「…その割には少し不安そうだが?」


千道 「……何か嫌な予感がするのよね……雪風ちゃん、念の為準備運動しててくれないかな?」


雪風 「はい!しれぇ!雪風ぴょんぴょんしますね!」


千道・長門「「…可愛い…」」




                       ~~~~~~~~~~~~~~~~






綾波 「流石に…暇ですね……」


初霜 「…………」


叢雲 「……初霜は寝ちゃてるし…まぁどうせ、もうすぐ始まるから好き勝手やってれば?」


夕立 「ならば、時雨ちゃん、浮き輪で勝負するっぽい!」


時雨 「ヤダよ?それにもうすぐ暴れられるから、我慢しようね?」


夕立 「え~?ヤダヤダ!暇っぽい!」


叢雲 「……平和ね…」


初霜 「………」(ニッコリ)





                       ~~~~~~~~~~~~~~~~






北上 「そろそろかな~?」


木曽 「…見えた!駆逐艦四…だな!」


阿武隈「軽巡さんが、見当たりませんけれど?」


大井 「後からでも大丈夫じゃないかしら?」


北上 「そうだね~、さっさと先制雷撃で片付けますか~?」


阿武隈「先制雷撃は良いけれど……もし逃がしたら五月雨ちゃんと島風ちゃんが居ないのに、大丈夫かな?」


北上 「う~ん…その時はその時で何とかなるんじゃないかな~?」


大井 「流石北上さん!私が何とかしますわ!」


木曽 「そう言う問題じゃないんだけどな……阿武隈、言いたい事は解るつもりだけど、とにかく今は当てる事に集中しようぜ?」


阿武隈「解ったわ、やる時はやるんだから!」







                      ~~~~~~~~~~~~~~~~






雷  「来たわね!」


電  「なのです!」


響  「重雷装艦の三人に、阿武隈さんか…ちょっと厳しいかな?」


暁  「大丈夫よ!真のレディーの前には魚雷の百本位、勝手に道を開けてくれるわ!」


雷  「だんだんレディーがオカルトじみて来たわね…」


電  「なのです…」


響  「…その前に罠にかかると思うけど?」


暁  「……岩礁にぶつけさせるなんて、レディー道に反している気がするわね…」


雷  「まぁ確かに、私達岩礁に立っているだけだもんね」


電  「なのです」


響  「地形を利用するのも立派な戦術だよ?」


暁  「解っているわよ……レディーは負けないんだから!」




 

                         ~~~~~~~~~~~~~~~~





北上 「あれ~?途中で爆発しちゃったね~」


阿武隈「岩礁がありますね…砲撃するしか無いかも」


北上 「なのか~、確かに駆逐艦の娘達がいれば良かったな~」


大井 「だったら私が!」


北上 「駄目だよ~大井っち、砲撃戦ならば、指揮艦は阿武隈っちに交代だよ~?」


阿武隈「…良いのですか?」


北上 「大丈夫大丈夫~任せたよ~」


阿武隈「解りました!では……」




                              

                     ~~~~~~~~~~~~~~~~





響  「う~ん、一番嫌な方法で来たね…」


電  「なのです…」


雷  「……阿武隈さんが前で、後ろに北上さん達か…」


暁  「攻めたら魚雷と砲撃、守ったら提督達の所に行かれちゃう距離ね」


響・雷・電「「「えっ!?」」」(ナノデス)


暁  「?どうしたの?」


響  「いや、ただ…」


雷  「暁ねぇがまともな戦術を…」


電  「なのです!」


暁  「えっ?えっ?ちょっと!いつも暁の事どう見ているのよ?!」


響  「……レディー中毒」


雷  「勘違いレディー病…」


電  「厨二とレディーをこじらせた困ったお姉ちゃんなのです…」


暁  「…………とにかく、大淀さんに連絡しなきゃ…」






                     ~~~~~~~~~~~~~~~~







阿武隈「動きませんね……ならば、北上さんと大井さんは、大淀さんと思われる所へお願いします」


木曽 「俺は残りか……まぁ良いか」


大井 「ナイス指揮!さっ行きましょう?北上さん!」


北上 「え~?面倒臭い~」


大井 「そんな……ちょっと阿武隈さん!私の北上さんをこき使う気なのかしら?」


阿武隈「え~!そんなつもりは無いけれど……」


木曽 「姉貴達、今の旗艦は阿武隈だろ?」


北上 「はいはい、木曽っちは真面目なんだから~」


木曽 「頼むぜ、本当に……」



 突然、辺り一面に轟音が鳴り響く



阿武隈「えっ?…今の何?!」


北上 「……アレはヤバい奴だ!すぐに司令に連絡を!」


大井 「!あの娘達も出て来たわ!」


木曽 「クソッ!間合いを詰められた!殴り合いになるぞ!」


阿武隈「…司令ご無事で……」





                       ~~~~~~~~~~~~~~~~





初霜 「………おはようございます」(ニッコリ)


叢雲 「…おはよう、もう少し寝てたら?」

 

初霜 「いえいえ、そろそろ来ますよ?」


夕立 「何が来るっぽい?」


時雨 「多分作戦開始じゃないかな?」


綾波 「時間的にもそろそろですね」


叢雲 「そうね……このまま前進するわよ」


夕立 「了解っぽい!」


綾波 「えっ?このままですか?」


時雨 「何と言うか……少し恥ずかしいね……」


叢雲 「私だって恥ずかしいわよ!」


初霜 「まぁまぁ、良いじゃないですか?この浮き輪、輪形陣と同じ形ですし」(ニッコリ)


叢雲 「あんたそればっかりね…まぁ良いわ、索敵ギリギリまで近づくわよ」






                       ~~~~~~~~~~~~~~~~






千道 「やっぱり嫌な予感がする!」


長門 「考え過ぎではないか?」


千道 「何かこう…とにかく何か嫌な感じなのよ!」


千歳 「……偵察機からは何もありませんね?」


長門 「電探にも新たな反応は無いな…残りの艦隊はやはり鎮守府に居るのでは?」


千道 「それも気になるけれど、それとは別なのよ!」


赤城 「司令、そろそろ次の御指示をお願いします」


千道 「……わかったわ、攻撃隊は…!?」


機動部隊「「「「「「えっ?」」」」」」


瑞鶴 「何で艦載機が墜ちているの?」


長門 「これは……?」



                         遅れて爆音が鳴り響く



千道 「超長距離からの三式弾狙撃!?」


長門 「馬鹿な!音があれだけ遅れる距離からだと!?大和級でも無理だ!」


千道 「……いえ、居たわね…まさかアイツに富士校長が手を貸すなんて……」


長門 「……富士校長……確かにあの方ならば…」


千道 「赤城ちゃん!攻撃隊はどうなったの!?」


赤城 「……えっ!?はい!攻撃隊は……」


加賀 「……全…滅ですね……」


千道 「妙高さんと羽黒ちゃんは、妖精さん達の救助急いで!索敵に出してた機は?」


千歳 「……こちらも駄目です!何故か連絡が繋がりません!」


千道 「欺瞞紙まで混ぜてあるのね……とにかく自分の目で四方確認!電探も役に立たないわよ!」


雪風 「…………しれぇ!向こうに艦影発見です!」


千道 「でかした!雪風ちゃん!」


長門 「しかし、今妖精さん達の救助中だから、迎撃は難しいが?」


千道 「解っているわ……雪風ちゃん少しでいいから時間を稼いでくれるかな?」


雪風「はい!艦隊をお守りします!」





                       ~~~~~~~~~~~~~~~~






綾波 「……ばれたみたいですね」


叢雲 「みたいね!艤装展開!」


夕立 「選り取りみどりっぽい!」


時雨 「あまり無茶は駄目だよ?」


初霜 「…………あれは雪風ちゃん?」


叢雲 「単艦で来るなんて…良い度胸しているわね?」


時雨 「……彼女にはそれだけの実力があるよ」


綾波 「そうですね、あの娘自身の強さと、非常識な強運が合わさっていますからね」


夕立 「面白そう!夕立戦ってみたい!」


叢雲 「駄目よ?あの娘は私の獲物よ!」


初霜 「叢雲さん、いくら何でも…」


叢雲 「初霜、あんたが旗艦で艦隊を倒してきなさい!」


初霜 「えっ?でも…」


叢雲 「駄目よ!とにかく行きなさい!相手が態勢を取り戻す前に!」


時雨 「ここは叢雲に任せて征こう…今ならばまだ相手の懐に入れる」


綾波 「そうですね、今が好機です」


夕立 「暴れられる方が良いっぽい!」


初霜 「……解りました、お気をつけて下さいね?」


叢雲 「さっさと征きなさい!」


雪風 「………」(チラッ)


叢雲 「征かせて良いのかしら?死神さん?」


雪風 「…初霜ちゃん達も強いですが、今の雪風の相手は叢雲さんです」


叢雲 「…安い挑発して悪かったわね…改めて勝負をお願いするわ!」


雪風 「解りました、雪風がお相手します!」





                          ~~~~~~~~~~~~~~~~






「流石に混乱をすぐに抑えるか………無駄に能力が高すぎだろう(泣)」


富士 「貴様とは違うと言う訳だな、さて帰るか」


「えっ?まだ此処に居ても良いですよ?」


富士 「結果が見えたからな」


「……まだわかりませんよ?」


富士 「言っておくが、私はこれ以上何もしないぞ?」


「終わった(泣)」


富士 「……ふむ、まぁそうならないのが、貴様の面白いところだがな」


「……どういう意味ですか?」


富士 「大淀よ、貴女の索敵ならば解るのではないかな?」


大淀 「えっ?少しお待ち下さい…」


「?なんなの?自分にも解る様に説明して下さいよ~」


大淀 「……!これは?」


富士  「解ったかな?」


「解りません(泣)」


大淀 「提督、電探を見て下さい…」


「えっと……はい!?」


富士 「大本営も本気みたいだな、後は任せるぞ?」


「いやいや!こんなの任されても困りますよ!」


富士 「……とりあえず時間は稼いでやる、千道達を絶対にこちら側に引きずりこむのだぞ?」


「勘弁して下さいよ(泣)ただでさえ色々人生苦しいのに……」


富士 「貴様の詐欺師としての才能に期待する…ではな」


「鬼!悪魔!!えっと……」


大淀 「もう行かれましたよ?」


「………泣きたい」


大淀 「どうします?」


「どうしよう……とりあえず近場から行きますか(泣)」






                         ~~~~~~~~~~~~~~~~







千道 「もう!あの馬鹿の艦娘ちゃん達強いわね!」


長門 「確かに、駆逐艦娘達が居ない今の状態は厳しいな…」


千代田「弾幕が張りきれません!」


千歳 「せめて、空母改装前だったら何とかなったのだけど……」


赤城 「ならば!」


加賀 「私達も弾幕を張りましょう」


長門 「なっ!一航戦!?」


赤城 「お忘れですか?私達は元々戦艦として、作られたのですよ?」


加賀 「司令を守る為ならば、砲撃します……」


千道 「ありがとう!」

 

蒼龍 「先輩達だけでは!」


飛龍 「ありませんよ?」


長門 「二航戦!」


蒼龍 「偵察機でも、牽制くらいは出来ます!」


飛龍 「機銃掃射も馬鹿に出来ないよ?」


千道 「良いわ!押し返している!」


翔鶴 「危ない!長門さん、司令!」


長門 「翔鶴!」


千道 「大丈夫?翔鶴ちゃん!?」


翔鶴 「大丈夫です……私昔から当たり所は解っていますから……!」


千道 「翔鶴ちゃん……長門!絶対に勝つわよ?!」


長門 「当たり前だ!ビッグセブンの力……いや、鹿屋聯合艦隊の力を見せるぞ!!」


瑞鶴 「……あれ?私だけ役に立ってない……冗談じゃないわ!」






                       ~~~~~~~~~~~~~~~~





時雨 「やはり厳しいね?」


夕立 「そう?これはこれでなかなか楽しいっぽい!」


初霜 「夕立さん!左から砲撃が来ます!時雨さんはその間に魚雷を!」


綾波 「凄いわね…艦載機落としながらも全体を見てるわ」


時雨 「それでも厳しいよ…また防がれた」


夕立 「初霜ちゃん!夕立が突撃するっぽい!」


初霜 「まだ駄目ですよ!夕立さんの火力だけが頼りなんです!」


時雨 「くっ!妙高さんと羽黒さんが戻ってきた!」


綾波 「まずいですね…もう妖精さん達の救助も終わったみたいですね」


初霜 「いいえ!この時を待ってました!」


夕立 「今から突撃するっぽい?」


初霜 「はい!今ならば陣形が入れ変わる時に中に入れます!」


時雨 「解った!夕立!長門さんにだけに集中するんだよ?!」


綾波 「横は私達が守ります!」


夕立 「夕立、突撃するっぽい!!」


初霜 「私が道を開けます!やっちゃいましょう!!」





                       ~~~~~~~~~~~~~~~~






川内 「あれ?増援が来ちゃったかな?」


陸奥 「立場逆転ね?今度は私達が逃がさないわよ?」


川内 「そうかな?まぁ時間も稼げたし~私達だけでこんなに集められて良かったよ?」


陸奥 「最初から犠牲になるつもりだったの?あなた達の提督は私達の事を!」


川内 「あ~違うよ?私達ならばどんな所からも確実に帰ってこれるから、此処にいるんだよ」


高雄 「流石にこの状況からは無理ではないですか?」


川内 「いやいや、結構色々やり方はあるんだけど……」


古鷹 「?どうしました?」


川内 「……まさかそう来るとは思わなかったな…」


陸奥 「……どういう意味かしら?」


川内 「…状況が変わっちゃったな……陸奥さん、私達降参するから皆を集めてくれないかな?」


陸奥 「……突然どうしたの?いきなり降参って……」


川内 「いやいや、変な事はしないよ?ただね、ちょっと面倒臭いのがね…」





                      ~~~~~~~~~~~~~~~~





北上 「も~、だから駆逐艦はウザイのよね~」


大井 「私と北上さんの魚雷群を避けるなんて!」


木曽 「一応俺のもあるんだけど…」


暁  「見える!レディーにはすべてが見えるわ!」


雷  「危なっかしいわね!」


電  「なのです」


阿武隈「陣形も何も滅茶苦茶なんですけれど!?」


響  「……この感覚は大淀さん?…違う…誰かな?」


暁  「響!ぼーっとしちゃ駄目よ!もっとレディー力を上げなきゃ!」


響  「そんなのは無いけれど…この反応は……」


北上 「……や~めた!」


大井 「北上さん?」


阿武隈「どうしたのですか?」


北上 「一番面倒な駆逐艦が来るね~」


響  「……姉さん達、私達も止めよう」


雷  「どうしたの?」


電  「なのです?」


響  「多分私達や鹿屋の艦娘さん達にとって厄介な事が…ね?」


北上 「多分ね~まぁそれ以上にあの娘は少し苦手なんだよな~」


木曽 「ちょっと待て!休戦だって言っているだろ!?」


暁  「関係ないわ!あなたのレディー力は高過ぎなのよ!」


木曽 「意味解んねー!?」


雷  「暁ねぇ……」


響  「あの二人はほっておいて、提督に連絡しよう」


電  「なのです」


阿武隈「結構扱いが酷いですね…」




                        ~~~~~~~~~~~~~~~~





伊勢 「と、言う訳で」


日向 「我々が此処に来た訳だ」


明石 「と、言われましても……」


夕張 「此処には私達と妖精さん達と間宮さんしか居ませんよ?」


伊勢 「まぁそれで誤魔化すしか無いでしょう?」


日向 「まぁ、そうなるな」


明石 「上手く誤魔化せるのかしら?」


夕張 「えっと…とりあえずの体裁は保てそうだけど…」


妖精さん達(カイザンスル? キロクネツゾウ! オナカスイタ…)


夕張 「何それ?面白そう!」


明石 「ほどほどにしなさいよ?夕張……」


日向 「まぁそうなるな」


伊勢 「日向、それ二回目よ?」





                       ~~~~~~~~~~~~~~~~





叢雲 「くっ……」


雪風 「……もう止めませんか?」


叢雲 「まだよ!まだ私は沈んで無いわよ!」


雪風 「……雪風は誰も沈めたくありません」


叢雲 「それじゃあ私は倒せないわよ?」


雪風 「叢雲さんは中破、雪風は小破すらしてませんよ?」


叢雲 「何言っているの?此処からが私の本番なのよ!」


雪風 「早い!」


叢雲 「どう?掴んでしまえば運とか関係ないでしょう?」


雪風 「えっ?ちょっと、ヤダ…離して下さい!」


叢雲 「い・や・よ!」


雪風 「そんなに服を引っ張ると下が!」


叢雲 「大丈夫、私達以外ここには誰もいないわよ?」


雪風 「いやー!助けてしれぇ!」


?? 「………一応私がいるのだが…」


叢雲・雪風「………」


?? 「いや、趣味は艦娘それぞれだから、私は気にしないぞ?」


雪風 「雪風はもう……しれぇのお嫁さんになれません…」


?? 「大丈夫だろう、責任とって叢雲がもらってくれる筈だ」


叢雲 「そんな訳無いでしょう!!」






                         ~~~~~~~~~~~~~~~~







羽黒 「千歳さん!千代田さん!変わります」


妙高 「頑張りましたね?後は私達にお任せ下さい」


千歳 「お願いします」


千代田「何とか守れそうね?」


初霜 「……油断は駄目ですよ?」


羽黒 「えっ!?」


千代田「危ない!」


妙高 「しまった!間隔を閉じないと」


時雨 「させないよ?」


綾波 「通らせてもらいますよ?」


夕立 「ぽっっっっっい!!」


初霜 「夕立さん!止まらず前へ!」


夕立 「解っているっぽい!最高に素敵なパーティーをするっぽい!」






                          ~~~~~~~~~~~~~~~~






長門 「なっ!突破されただと!?」


赤城 「駄目!早過ぎるわ!」


翔鶴 「長門さん!夕立さんの火力は高出力ですよ!」


千道 「長門なら大丈夫!そのまま迎え撃ちなさい!」


長門 「駄目だ!司令が危ない!」


千道 「構わないわ!」


長門 「構うぞ?!」


夕立 「遅いっぽい!」


蒼龍 「駄目!間に合わない!」


夕立 「もらったっぽい!!」


初霜 「危ない夕立さん!敵機直上!!」


夕立 「!!っぽい!?」


瑞鶴 「………間に合った!超ショートレンジだったけど……」


飛龍 「瑞鶴!良くやったわ!」


瑞鶴 「一機だけ発艦できなかった艦攻があったから……」


加賀 「…索敵に出てた娘ね……とにかく良くやったわ、五航戦の駄目な方… 」


瑞鶴 「……誉めるか貶すかどちらかにして……」


時雨 「大丈夫かい?夕立?」


夕立 「夕立は大丈夫っぽいけれど……」


綾波 「完全に囲まれましたね……」


千道 「……ねぇ、止めましょう?もうあなた達に勝ち目は無いわよ?」


初霜 「解りました」


綾波 「初霜さん?諦めるのは早過ぎですよ?」


初霜 「そうですが、このままだとお互い無事ではすみません」


時雨 「だけど…提督や初霜達が……」


夕立 「それは許さないっぽい!」


綾波 「そうですね、あの方は人間にしては珍しい方ですし、初霜ちゃん達だけが犠牲になるのも…」


初霜 「いえ、多分千道司令も、提督さんと同じ考えの筈ですよ?」


千道 「え~!あの馬鹿と一緒にしないでよ!」


夕立 「提督さんの悪口を言った!」


綾波 「少し頭にきましたね?」


時雨 「流石に失望したよ」


長門 「司令、この娘達は駆逐艦と言えども武人なのだ…今の発言は彼女達に失礼だと思うぞ?」


千道 「解っているわ…だけどあいつだけはどうしても決着を着けないと駄目なのよ!」


『……決着ならばもう着いただろう?千道、お前の勝ちだ』


初霜 「提督?」


『そうだよ?皆良く頑張ったね』


千道 「……どういう意味よ…」


『鹿屋基地司令、千道准将、演習ありがとうございました……』


長門 「司令……電探に反応が…」


千道 「…………」


『…………という訳で大和さん、この演習は我々の負けで終了です…これから我が鎮守府で補給等しますが…ご一緒にどうでしょうか?』


大和 『……私達は大本営から演習監督艦として来ただけですので…』


『一緒に命令書もお持ちでしょう?是非来て下さい』


大和 『……解りました、他の艦娘達と合流後伺います』


『ありがとうございます……千道准将も良いかな?』


千道「……解ったわ、こっちも皆纏めておくわよ」


『助かります、では鎮守府で』


夕立 「……どうなっているっぽい?」


時雨 「さぁね?とにかく此処で終了って事かな」


綾波 「……大淀さん達が来ますね…」


初霜 「千道司令さん?」


千道 「何かしら?初霜ちゃん」


初霜 「大淀さんには提督さんが乗っていますよ」(ニッコリ)


千道 「…あいつも戦場に出ているのね……」


初霜 「はい、だから直接お話を聴いてあげてくれませんか?」


千道 「そうね……また助けられちゃったし、話は聴くわよ」


初霜 「はい、ありがとうございます」(ニッコリ)






                         ~~~~~~~~~~~~~~~~






川内 「聞こえたかな?」


陸奥 「聞こえたわね……」


五月雨「まさか大本営さんから直接来るなんて……」


川内 「ね?面倒臭いでしょう?」


那珂 「川内ちゃんが面倒なのはそれだけじゃないでしょう?」


川内 「そうなんだよね……」


高雄 「どういう事ですか?」


那珂 「すぐ解るよ?来た来た!」


矢矧 「お久しぶりです、川内さん」


川内 「川内?知らない娘ですね……」


神通 「……姉さん…」


川内 「…ハイハイ、で、どうしたのかな?演習監督艦さん?」


矢矧 「それは建前です、今日こそ二水戦を私に預けてくれませんか?」


川内 「だから、二水戦の旗艦は神通だってば」


矢矧 「昔はそうですが、今こちらでは川内さん……あなたです」


川内 「そうだったら、実質の二水戦なんて今は無いでしょう?」


矢矧 「いいえ、あなたは南方戦線において数多くの艦娘達や人間達を救い、そして生きて帰って来ました、それはとても偉大な功績です」


川内 「その為に失ったモノもおおかったけれどね?」


矢矧 「川内さん……私達には華の二水戦が必要なのです」


川内 「理由も訳も解るけれど、駄目だよ?だって今この鎮守府では…二水戦旗艦は初霜ちゃんだしね~」


矢矧 「!」


川内 「意味は解るよね?だから一回うちの提督と話をしてよね?」


矢矧 「……解りました、そうさせてもらいます…」


那珂 「川内ちゃん、提督になすりつけたね?」


神通 「……提督ならば大丈夫でしょう…」


那珂 「……神通ちゃん、まだ勘違いしている……」


神通 「…?」




                        ~~~~~~~~~~~~~~~~






霞  「両者それまでよ?今の聞こえたでしょう?」


木曽 「いや、俺は止めたいのだが…」


暁  「私が暁型駆逐艦筆頭!暁よ!!」


雷  「もう何がなんだか……」


電  「なのです!」


北上「いや~あの娘、駆逐艦なのになかなかぶっ飛んでるね~」


大井「あれは違う方向にぶっ飛んでいるわ…」


霞  「ちょっと!そこのあなた!話を聴いてたの!?」


暁  「聴いてたわよ?私が一人前のレディーって事でしょう?」


霞  「清々しい程聴いて無い!」


響  「…今の姉さんには、肉体言語しか通じ無いよ?」


阿武隈「……私達こんな娘と戦ってたの?」


木曽 「俺は犠牲者か!?」


霞  「……解ったわよ!その肉体言語とやらで話を付けてやるわよ!」


暁  「面白い!レディーたる暁は、誰の挑戦も受けるわ!!」


霞  「………駄目、突っ込みきれない……」


電  「なのです…」


北上 「あの霞ちゃんが押し負けてるね~……いや~あの娘やっぱりぶっ飛んでるね~」


大井 「だから北上さん、あれは酷過ぎですよ…」


響  「我が姉ながらそう思う……」


暁  「征くぞ!流派暁はレディーの風よ!!」


霞  「あ~もう!こうなったらやってやるわよ!!」


木曽 「だから、俺を巻き込むな!!」





                        ~~~~~~~~~~~~~~~~







磯風 「……だそうだ、演習は終了だ、肩を貸そうか?叢雲よ?」


叢雲 「余計なお世話よ!」


雪風 「叢雲さん、あまり無茶は」


叢雲 「磯風!あんた雪風や初霜達を喚びに来たのでしょう?」


磯風 「…その通りだ、監督艦として来ると同時に雪風達も召喚しに来た」


叢雲 「……だったら此処を通す訳には行かないわね!」


磯風 「………沈むぞ?叢雲」


叢雲 「やってみなさいよ?」


雪風 「止めましょうよ!何で叢雲さんはそんなに……」


叢雲 「私は今も昔もあんた達みたいな武勲艦でも何でも無いわ!」


雪風・磯風「………」


叢雲 「だけど、今なら解るわよ?あんた達みたいな死にたがりより、生き残る方がよっぽど強いって事に!」


磯風 「そうだな、だが我々は大本営の命令に従わなければならない、それは仲間を守る為に……」


叢雲 「……大本営で何があったのよ?」


磯風 「……仲間が捕まっている…所謂人質だな……血よりも濃い絆を持つ仲間を救う為には…雪風や初霜の助けが必要なのだ…」


叢雲 「……余計なお世話だったのは私の方だったわね…悪いけれど肩を貸してくれないかしら?」


磯風 「いや、此処は雪風の方が適任だろう?」


雪風 「?何故ですか?」


磯風 「いや、先程の事といい、今の発言といい、よほど雪風の事を……」


叢雲 「だから、あれは誤解だって言ったでしょうが!!」


磯風 「…なかなか痛いぞ?私にはそんな趣味は無いが……」


叢雲 「あんたはまずその早合点癖を治しなさい!」






                         ~~~~~~~~~~~~~~~~






「久し振りだな…千道」


千道 「そうね……海軍航海学校の卒業式以来ね?」


北上 「戦艦に肩車されている女性司令と」


那珂 「軽巡の背中の箱の中で体育座りしている提督って」


北上・那珂「「とってもシュールな風景だね~」」


霞  「何?あんた等知り合いだったの?」


北上・那珂「「いいえ!全くの初対面ですよ?」」


大井 「私の北上さんとあそこまで気が合うなんて!」


霞  「……これ以上突っ込みを増やさないでよ…」


磯風 「……まぁ趣味は艦娘色々だからな?」


霞  「だから、これ以上突っ込みを増やすなって言っているのよ!!」


「……千道頼みがあるんだが?」


千道 「聴くわよ、どうせ大した話じゃ無いんでしょう?」


「……今の大本営のやり方は間違っている」


全艦娘「!?」


千道 「……戦艦大和!こいつは今国家反逆の台詞を口にした、逮捕しなさい!」


大和 「……ー提督あなたを…」


「おいおい、此処は海上で、周りは艦娘だらけ、だから盗聴の類は大丈夫な筈だが?」


千道 「もう!あんたね、そうやって人の行動を観察する癖止めなさいよね!」


「それに乗っかった千道も、同罪だろ?」


千道 「私は良いのよ!私はね!」


「……どういう理屈だよ…とにかく大和さん、此処にいるのは全員味方ですよ?」


大和 「……私は大本営直属の戦艦大和です……」


矢矧 「大和さん、この二人は信用出来ると思います…千道司令は短期間でこれほどの艦娘達の練度と信頼を得ています」


大和 「…千道司令は大本営から要注意人物に指定されています…」


「……凶暴だからな…誰かれ構わず噛み付くし……」


千道 「馬鹿ばっかりだからよ?大馬鹿さん?」


矢矧 「一提督は富士校長の信用も厚く、今回みたいに不利な状況でも大きな戦果を上げている方ですが?」


大和 「……しかし、今から見せなければならない命令書次第では最大の敵になるかもです…」


「………もの凄く嫌な予感しかしない…」


叢雲 「諦めなさい、アンタはとことん巻き込まれるタイプよ?」


千道 「そうそう、諦めなさい!」


「酷い(泣)…とりあえずその命令書を読んでください」


大和 「えっ?此処で?」


「はい、それからお話しの続きをしましょう?」


大和 「………」


霞  「大和、読んじゃいなさないよ?どうせ私達には、何にも出来ないわよ?」


大和 「……解りました…辞令、一准将、……一准将は大和以下の艦隊を率い、琉球及び南西海域を○○までに解放せよ……

    尚この辞令を受け取り次第、一週間以内に大本営に出頭せよ……大本営参謀長百鬼(もぎ)大将……以上です……」


「ぎゃー!!な、なんで自分なの?おかしくない?!馬鹿なの?国を滅ぼしたいの!?」


叢雲 「なんというか……流石ね……予想を遥かに超えてきたわね……」


大和 「……一准将は、皇都湾内の深海棲艦を一掃し、艦娘の実力者の一人である富士校長すら使いこなす若き英雄と………

    大本営および皇都にて噂になっています」


「更にぎゃー!!なんで?自分何にもして無いよ?!頑張っているのは叢雲達だよ!?馬鹿なの?本当に国を滅ぼしたいの?!」


千道 「噂って怖いわね……本人はこんなに馬鹿なのに……」


大和 「……一准将の事は噂でしか無いと?」


叢雲 「少なくともアイツは英雄じゃないわね……怠け者で、面倒くさがりなただの馬鹿よ?」


「やっぱり酷い(泣)」


大和 「それはそれで、私達の指揮を取って貰うのは困りますが…」


霞  「やっぱり私達であの娘達を助けないと……」


初霜 「あの娘達とは誰ですか?」


矢矧 「霞!」


霞  「もう、良いじゃない!この人達は味方よ?」


矢矧 「それを決めるのは大和さんだ」


大和 「……千道司令、一提督、お願いします……大本営に捕らわれている浜風と朝霜を助けて下さい!」


千道 「もちろんよ?私に任せなさい!」


五月雨「ああ…また司令の安請け合いが……」


千道 「五月雨ちゃん!困った娘を助けるのが私の使命なのよ!」


叢雲 「アンタはどうするのよ?」


「やりますよ?そもそもその為に千道に連絡を入れたし……」


千道 「……その為に連絡したの?」


「そうだよ(泣)しかもお願いの内容もそれだよ(泣)」


大和 「始めから私達の事を考えていたと?」


「ですよ…富士校長から聴いた話によりますと、初霜君や響君も絡んでいましたから……まさか自分も入るとは思わなかったけれど…」


千道 「私の所は雪風ちゃんが……だからか?」


「そうだよ?半分脅された事だけど、自分がサボる為にも色々考えてたんです!」


叢雲 「そこでサボるって本音が出るのがアンタらしいわね…」


「……とにかく、一旦鎮守府に行こう…皆も疲れている筈だから…」


                         


後書き

黒い歴史がまた一ページ……


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甘味艦さんから
2017-04-04 00:20:36

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