平行する別世界の物語 3
平行する別世界の物語 分割版3になります
3.開放?第2艦隊?本当に?……タイトルを付けるとこうなります(泣)
メンテナンス前の保管作業ですm(__)m
色々あって反省を込めて、サボってました……半年以上たったのでぼちぼちと
需要は相変わらず無いと思いますが、生温かく見てやってください(泣)
チョコチョコ直してはいますが、誤字脱字がな………
あれから数日後のある日……
「……もう嫌だ!毎日毎日!書類、書類!!書類だと!?もう家に帰らせていただきます!」
叢雲 「アンタの家は此処でしょう?黙って、続きをしなさいよ!」
「だって、おかしくない?まだなーーーんにも変わって無いのに、この書類の量はおかしいでしょ!?」
大淀 「確かに、この量は少し多いですね……司令、確認お願いします」
「ありがとうです…ですよね、やっぱりおかしいですよね?」
初霜 「追加をお持ちしました」(ニッコリ)
「……建造で事務艦とか出ませんかね…」
叢雲 「そんなの居る訳無いでしょ?暁達だって遠征で頑張っているんだから、アンタも頑張りなさい」
「……よし!休憩だ!」
叢雲 「十五分前にしたばっかりでしょう?」
「もう限界です」(キリッ)
叢雲 「書類やるのと、酸素魚雷で打ち出されるのと、どちらが良い?」
「…酸素魚雷でお願いします……」
叢雲 「末期ね…大淀、流石にこの量はおかしいと思うけど?」
大淀 「……原因は此処が鎮守府になりますので、色々各部署に対してやらなければいけない事項が多いので…司令、認証お願いします」
初霜 「そんなに多いのですか?」
大淀 「はい、大本営は勿論の事、各鎮守府や警備府…今は泊地や基地等もありますから…司令、此処間違いです」
初霜 「なら、それが終われば楽にはなりそうですね?」
大淀 「いいえ、鎮守府になるとこの周辺の要港部や、中には漁港も管轄に入りますので…余り変わらないかもしれませんね……
司令、この書類は私達では処理出来ません」
「……やっぱり事務艦欲しいよ(泣)」
叢雲 「居ない娘は居ないのよ…諦めなさい」
初霜 「あの…少し思ったのですが」
大淀「 どうしました?」
初霜 「いえ…事務艦さんは居ないかもしれませんが、事務妖精さんは居ますよね?」
その瞬間部屋内の動きが全て止まる
………十秒後………
叢雲 「何でその事に気が付かないのよ!!」
「えっ?自分のせいですか?」
大淀 「そうでした…事務妖精さんに頼めば百分の一位になるのでした……司令、此処の数字が合いません」
「そうと解ったら、妖精さんに頼みに行こう!そうしよう!」
初霜 「でも、事務妖精さん此処に居ましたでしょうか?」
「いる!事務妖精さんは絶対に居る!多分食堂とかで、暇を持て余している筈だ!」
叢雲 「何故食堂なのよ?」
「自分のお腹が空いたから……否!其処に居ると自分の第六感がそう言ったから!!」
叢雲 「胡散臭いわね…大淀どうなの?」
大淀 「可能性はあるとは思います…妖精さん達気紛れですから……司令、演習所見が五文字なのは流石に富士校長に怒られますよ?」
叢雲 「アンタさっきから駄目出しばっかりじゃないの!?」
「文字と数字と記号には勝てなかったよ(泣)」
叢雲 「せめて今までの間違い位は直しなさいね……初霜、悪いけれど事務妖精さん達を探してくれないかしら?」
初霜 「捜索ですね!気を引き締めて頑張ります!」
叢雲 「…頼むわね……アイツも大淀も壊れかけているから……」
大淀 「……のって来ました!今ならば自己記録更新間違いナシです!」
「…文字怖い……判子削らないと書けない……あれ?時が見えそう……」
初霜 「何時もと変わりなさそうですよ」(ニッコリ)
叢雲 「……とにかく頼むわね…」
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初霜 「…やっぱり食堂かしら?」
夕張 「初霜ちゃんだ!これからご飯かな?」
初霜 「いえいえ…ちょっと事務妖精さんを探しに」(ニッコリ)
夕張 「事務妖精さん?………そう言えば此処の施設では余り見ないわね」
初霜 「今、執務室で叢雲さんから探して来てとお願いされまして」
夕張 「あ~……確かに今忙しいからね~」
初霜 「だけど楽しそうでしたよ?」
夕張 「多分それは壊れかけているだけだと……」
初霜 「?」
夕張 「事務妖精さんか…大淀さんが頑張り過ぎて暇だって遊び惚けているからね……何処にいるか解らないわね……」
初霜 「そうですか…とりあえず食堂から探してみます」(ニッコリ)
夕張 「そう?手伝いたいけど、私も明石に呼ばれているからな~」
初霜 「大丈夫です!夕張さんも頑張って下さいね」(ニッコリ)
夕張 「ありがとう、初霜ちゃんも頑張ってね」
初霜 「はい!頑張って妖精さんを探しちゃいます!」
夕張 「ほどほどにね?じゃぁね~」
初霜 「はい」(ニッコリ)
夕張 「……だけど何で食堂何だろう?」
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初霜 「こんにちは」
間宮 「あら?初霜ちゃん…どうしたの?」
初霜 「はい、事務妖精さんを探しに来ました」
間宮 「事務妖精さん?……そう言えば今日は来ていないわね?」
初霜 「そうですか……よく妖精さん達来るのですか?」
間宮 「ええ、良く暇だって言って、私や厨房妖精さん達の手伝いをしてくれているわよ」
初霜 「そうでしたか、今日は来てないらしいですけど、何処にいるか解りますか?」
間宮 「う~ん…私は解らないですね……あなた達は?」
(シラナイヨ! キマグレテイショク! タワシガタワシガ!)
間宮 「知らないみたいですね…」
初霜 「解りました、ありがとうごさいます」(ニッコリ)
間宮 「力になれなくてごめんなさいね?」
初霜 「いえいえ!間宮さん達は毎日美味しい御飯さんを作ってもらってますよ!とても助けてもらってます!」
間宮 「ありがとう初霜ちゃん、これからも美味しい御飯を作るからね」
(((オレタチニオマカセ!)))
初霜 「はい!」(ニッコリ)
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初霜 「事務妖精さん達居ませんね…何処にいるのかしら?」
電 「あっ!初霜ちゃんなのです!」
初霜 「お帰りなさいです……あれ?その妖精さん達は?」
暁 「ただいまよ!この娘達?何か暇だって言うから、一緒にお使いに行って来たのよ?」
(タノシカッタ! ヒサビサニシゴト! ヨッタ…)
響 「実際助かったよ、お陰でかなり早く事務処理が済んだから」
(イエイエ ヨカッタヨカッタ フネキライ…)
雷 「そうね、お陰で大淀さんと夕張さんの艤装を持って帰れたわ」
電 「なのです!」
(ナデナデダ! ホメラレタ! セナカサスッテ…)
初霜 「みなさん流石ですね…ところで事務妖精さん、執務室で仕事があるのですが?」(ニッコリ)
(シゴト? ヤルヤル! ウゴカナイジメンガスキ…)
雷 「あっ、行っちゃった、一緒に間宮さんの所に行こうと思ったのに」
電 「なのです…」
初霜 「何か嬉しそうだったから良いのでは?艤装運ぶの手伝いますよ?」
暁 「大丈夫よ!レディーたる者、最後までしっかりやり遂げるわ」
雷 「たまに…まともな事を言うのよね」
電 「なのです」
暁 「レディーは常にレディーですけど?」
響 「初霜さん……ならばこの書類を先に届けてくれないかな?私達は先に工廠に行くから」
初霜 「はい!解りました」
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「早い!速すぎるぅ!どんどん減って行くぞ!」
大淀 「ああ~私の仕事がどんどん減っていっちゃう…」
叢雲 「流石ね、やっぱり専門の妖精さんは凄いわね」
(ワーイ!! イッパイイッパイ! ヤッテヤルゼ!)
初霜 「失礼します」(ニッコリ)
「初霜君!助かったよ!お陰様でいつもの日常を取り戻せそうだよ!」
初霜 「いえいえ、私は何もしていませんよ?」
叢雲 「まぁ、良いじゃ無いの、お礼ぐらい受け取ったら?」
初霜 「助けられたら、私はそれで満足ですから」(ニッコリ)
大淀 「仕事…私の仕事…」
叢雲 「……何か一人手遅れが…」
「…多分大丈夫だよ、暁ちゃん達が大淀さん達の艤装を取りに行ってくれているから、本来の艦娘としての仕事も出来るし…」
初霜 「あっ!暁ちゃん達帰って来てました!それとその書類です」
「ありがとう…後で皆に甘味をおごってあげないと……」
叢雲 「……受領書?」
「……と、配属届けだね」
初霜 「新しい方達が来るのですね」(ニッコリ)
「……えっ!?ちょっと富士校長!?」
叢雲 「何よ、どうしたの?」
「…第二水雷戦隊が来るみたいです……」
叢雲 「第二艦隊解放するのだから、別に変では無いわよ?」
「違うよ?あの…華の二水戦が来るんだよ?こんな新設な所に!」
叢雲「ちょっと待って……華の二水戦って富士校長の所の?」
「そうだよ!よりによってそんな娘達を!」
初霜 「?何か困る事でも?」
「…戦力、実力共に申し分無いし、実戦経験も豊富だよ……」
初霜 「凄い方達なのですね?だったら輪形陣でお迎えしないと」
「いや、余りにも実戦経験が有り過ぎるんだよ……彼女達は壊滅的被害を受けた南海区の更に激戦区だった南東方面の生き残りなんだよ…」
初霜 「ますます凄いじゃ無いですか?どうしてそれが困るのですか?」
叢雲 「そんな凄い娘達とコイツの緩い考えが合うと思う?」
初霜 「はい、大丈夫ですよ」(ニッコリ)
「……そうなの?」
初霜 「?だって同じ艦娘ですし?」
「そうだったね……一回富士校長に連絡するか(泣)」
叢雲 「そうね…今の二水戦の編成は確か…川内、神通、那珂、綾波、時雨、夕立だったわね?」
「何それ?夜戦野郎あ号戦隊な集まりは(泣)」
叢雲 「知らないわよ…とにかく連絡しなさい」
「はい…初霜君、悪いけれど暁ちゃん達と間宮さんの所に行って来てあげて……はい、間宮券」
初霜 「はい、解りました」(ニッコリ)
「頼むね……ねぇやっぱり連絡しないと駄目?」
叢雲 「駄目よ!良いからさっさとしなさい!」
「はい(泣)……大淀さん、連絡繋げて下さい」
大淀 「は、はい!お仕事ですね?喜んで!」
叢雲 「まだ少し壊れたままね…」
「まぁすぐに戻るだろう…あの優しい大淀さんに……」
叢雲 「で、どうなの?二水戦」
「う~ん……解らない…富士校長の思惑や二水戦の娘達の思惑もあるからな~」
叢雲 「そうね…まぁ何とかするのでしょう?」
「なるかな(泣)やるだけやってみるよ」
大淀 「連絡繋がりました、少し待って欲しいそうです」
「解りました、無線機前で待ちますね」
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富士 『あの娘達はもうそちらに着いたのか?』
「はい、お陰様で無事に着きましたよ」
富士 『そうか、では二水戦の事だな?』
「そうです、何であれほど精鋭無比な彼女達をこちらに?」
富士 『ふむ、其処は戦略的に重要な場所だからな』
「三笠長官の横須賀で十分では?それに皇都湾内だったら、富士校長の所のが即応出来ますよね?」
富士 『此処はあくまでも海軍航海学校だ……余計な戦力を置く所では無いぞ?』
「……ちょっと待って下さい」
手元にある、夕張さん特製の盗聴している相手には都合が良く聞こえる装置を作動する
……何か都合良すぎるけど、まぁ良いか……
「富士校長、夕張さんと妖精さんの謎技術で、盗聴の心配なら大丈夫ですよ」
富士 『ふむ、大本営は我ら艦娘および妖精達を信用していないからな…』
「だから、自分の所に二水戦を?」
富士 『それもあるが、彼女達もまた人間を信用しておらんのだ』
「いやいや、自分も人間ですが?」
富士 『貴様は大丈夫だ』
「それ、誉めてませんよね?」
富士 『どうだ?二水戦の娘達を頼めるか?』
「…無理ですよ、だってこっちが行った無謀な作戦で傷ついた彼女達を自分が治せる訳無いですよ?特に艦娘の心の傷なんて……」
富士 『人間によって傷ついたのだ、結局人間にしか治せんよ』
「かもしれませんが、自分には荷が重過ぎです!」
富士 『ならば彼女達を大本営に差し出せと?』
「そんな事したら、彼女達反乱を起こすでしょう?」
富士『さあな?まぁそうなったら富士教導艦隊と横須賀鎮守府は反乱側に着くだろうな』
「酷い脅しだ(泣)」
富士 『だから貴様に頼んでいるのだよ?』
「……確かに二水戦が来て貰えれば…そちらの階級で准将になって提督になれますが………大本営だって黙って無いですよ?」
富士 『それを何とかするのも貴様の仕事だ』
「勝手にこっちの仕事を増やさないで下さいよ(泣)」
富士 『ふむ、ついでに第三艦隊も出そうか?』
「勘弁して下さい!死んでしまいます!」
富士 『ならば諦めろ』
「まだです!まだ肝心の二水戦の娘達の気持ちがまだですよ!」
富士 『それならば、話は付けてあるぞ』
「……どういう話ですか?」
富士 『簡単な話だ、この一週間の間に貴様の首を取れたらこのまま残留、取れなかったら貴様の指揮下に入る…そんな話だ』
ギャー!
「か、可愛い生徒を殺す気ですか?」
富士 『貴様はそんな簡単に死なないだろう?』
「………鬼(泣)」
富士 『まぁ、勝てば良いのだ、楽だろう?』
「……相手は練度が高い華の二水戦…こっちは駆逐艦娘達と、艤装が来たばっかりの軽巡艦娘…」
富士 『不満なのか?数では貴様の方が有利では無いか?』
「……どうせ来て貰うならば……お互い納得して貰いたいですよ……同じ艦娘何ですから…」
富士 『なるほど…勝てると言うのだな?』
「自分はまだ死にたく無いので…」
富士 『なるほど、では受け入れるのだな?』
「はい……どうせ断っても此処に居る限り、その娘達は来ますしね……せめてお手柔らかにお願いします(泣)」
富士 『まぁ、そうだな、では一週間後に』
「本当にお手柔らかにお願いしますよ(泣)」
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富士 「さて、どうやらバレておったみたいだな?」
川内 「良いんじゃ無いのかな?どうせやる事は変わらないし」
神通 「そうですね……実戦経験が余り無い方にしては、良い感をしていますが…」
綾波 「感だけではどうにもなりませんしね♪」
夕立 「要は、相手の娘達をやっつければ良いッポイ?」
時雨 「そうなるかな?僕としては気になる娘も居るけどね」
那珂 「ええ~、那珂ちゃんはちょっとアレかな?第一マネージャーさんが勝手に決めた事だし~?」
富士 「では、那珂だけ訓練で此処で居残りだな?」
那珂 「しっかりと営業をしてきます!」
富士 「それだけかな?」
那珂 「…マネージャーさんじゃ無くて、富士校長でした!」
富士 「ふむ、では頼むぞ二水戦」
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「……って会話をしているんだよ!?このままじゃ五体満足で退役してダラダラ出来ないよ!!」
叢雲 「ダラダラはともかく、相手は華の二水戦なのよ?少しは対策とかあるの?」
「ある訳無いでしょ?!あったらこんなにワタワタしません!」(キリッ!)
叢雲 「…先に私のこの手で沈めてあげようかしらね……」
「勘弁して下さい(泣)…一応あるにはあるけれど……」
叢雲 「だったら最初から言いなさいよ!」
「いや、ある意味博打の連続綱渡りだし、上手く行くかどうか解らないから……」
叢雲 「でもやるしか無いのよね?」
「だね……やってみるか……(泣)」
叢雲 「そうね、上手くいったら妖精さんの謎技術で生えなくなった、その頭に効く養毛剤を渡してあげるわ」
「!叢雲が持っていたのか!」
叢雲 「ちょっと!近い!近いわよ!!」
「今下さい!せめて死ぬ前にもう一度フサフサに!」
叢雲 「ちょっ!だから近過ぎだってば!!」
大淀 「司令、皆さん集め……」
夕張 「あら~司令たら大胆!」
暁 「か弱い乙女を押し倒すなんて!レディーの風上にも置けないわ!」
雷 「そんな!司令の事信じてたのに!」
響 「男はволк、とは良く言うね?」
電 「なのです!!」
明石 「…流石に教育に悪いわね?」
大淀 「ふ、不潔です!」
叢雲 「ち、違うわよ!」
「事故なんだよ!?本当に事故なんだよ!!」
初霜 「お二人共、仲がよろしいのですね」(ニッコリ)
「「だから、違うって!!」」
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「はい、注~目~」
響 「前にもやったね?このくだり」
電 「なのです」
暁 「幾ら被せ技はレディーの基本だからって………」
雷 「レディーの範囲が更に広がってない?」
「……叢雲、後はお願いします……」
叢雲 「それもやったわね、まぁ良いわ」
今回は落ち込んだ自分をほっといて、説明が始まる
叢雲 「良い?今回は此処に攻めてくる水雷戦隊を足留めするのが目的よ、いわゆる防衛戦ね」
雷 「でも一週間もあるのでしょう?交代で哨戒しても、疲れてしまうわよ?」
響 「そうだね、緊張からくる疲労は馬鹿に出来ないし、練度が高い相手ならば尚更だね」
叢雲 「そうね、だから哨戒は最後の夜だけにするわ」
初霜 「それが良いかと思います」(ニッコリ)
第六駆逐艦「だから、何で解っちゃうの?」(ナノデス!)
初霜 「えっと…相手はあの二水戦ですよね?」
大淀 「はい、川内、神通、那珂の軽巡三、綾波、時雨、夕立の駆逐艦三ですね」
初霜 「えっと…彼女達は特に夜戦においては昔も今も様々な武功を立てている戦隊です」
夕張 「色々噂話は聞いているわね…」
初霜 「はい、なので、もっともこちらが消耗且つ疲弊し、もっとも自分達が得意な夜戦に持ち込める最終日の夜に来ますね」(ニッコリ)
叢雲 「……アンタより初霜の方が提督に向いているわね?」
「自分の存在意義って……」
初霜 「いえいえ!予想出来るのは此処までですよ?お話だってまだ続きがありますよね?」
雷 「そうよ、哨戒の順番とか、相手の足留めする作戦とかまだだったわ」
電 「なのです」
暁 「此処はレディーたる暁の出番ね!」
響 「それは立てちゃいけないфлагだよ?」
叢雲 「ちょっと落ち着きなさい…この馬鹿が一応作戦を考えているわ」
「はい、その馬鹿です(泣)……これは自分から見た君達の技量ならば出来る…出来るよね?…出来たら良いな(泣)…的な作戦です」
叢雲 「アンタね、もっと私達の事信じなさいよ……どうせ失敗してもアンタの首が無くなる位なんだから」
「……優しさが欲しい(泣)」
叢雲 「はいはい、で、私達はどう動けば良いのかしら?」
「……それは……で、………」
~~~~~最終日~~~~~
電 「響ちゃん、交代なのです」
響 「……もう交代か…」
電 「?どうしたのです?」
響 「いや、あの時と似た様な月だと思ってね…」
電 「あの時とは違うのです!」
響 「そうだったね……今は解っているしね」
電 「なのです、響ちゃん頑張るのです!」
響 「解っているよ、電も頑張ってね」
電 「なのです!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
綾波 「……哨戒艦、交代しましたよ?」
川内 「みたいだね、じゃあ夜戦しよう!」
那珂 「那珂ちゃんは~もう少し様子を見た方が良いかな~って思うよ?」
神通 「…慎重なのも大事ですけど…此処は攻め時だと……」
夕立 「早く!早く!!」
時雨 「……どうする?夕立が我慢の限界っぽいよ?」
夕立 「っぽい、を取られたっぽい!」
神通 「……私達軽巡隊で哨戒艦の電さんを拿捕、駆逐隊で交代した響さんを拿捕…でどうですか」
川内 「良いんじゃ無い?夜戦出来るなら何でも良いよ?」
那珂 「神通ちゃんがそう決めたなら~営業頑張りま~す」
綾波 「では行きますか?」
時雨 「そうだね、行くなら早く行って響ちゃんを捕まえないと」
夕立 「皆、おっそーい!っぽい」
時雨 「…夕立……君はいつから島風になったんだい?」
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電 「……来た!のです!」
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那珂 「あれ?電ちゃん一人で立ち向かう気かな?」
川内 「流石駆逐艦!良いね~実に夜戦しがいがあるよ!」
神通 「……私が正面、姉さんと那珂ちゃんは左右からお願いします…」
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電 「…………流石響ちゃんなのです!ドンぴしゃなのです!」
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川内 「今更後退?駄目だよ?夜戦だよ?」
那珂「な~んか、嫌な予感がするよ~?」
神通「……避けて!姉さん!那珂ちゃん!」
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電 「上手くいったのです、電は逃げるのです!」
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川内 「やるね~!時間差魚雷攻撃か!」
那珂 「だけど、ちょっと距離が遠かったみたいだね~」
神通 「……だけど電さんには逃げられました……」
川内 「大丈夫、大丈夫!夜戦はこれからだよね!」
那珂 「で、どうするのかな?電ちゃんを追うか、綾波ちゃん達と合流するか?」
神通 「……合流しましょう、さっきの魚雷といい、私達の行動は読まれているみたいなので…」
川内 「あえて乗っかってみるのもありかな?」
那珂 「え~、ソロ活動よりグループの方が良いよ?」
川内 「そうかな?まぁあちらも気になるしね」
神通 「…ならば、急ぎましょう…」
那珂 「まぁ、あの三人なら大丈夫とは思うけどね~」
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響 「なんて攻撃なんだ」
夕立 「ほらほら!当てちゃうよ?」
時雨 「沈めちゃ駄目だよ?」
夕立 「解っているっぽい!」
綾波 「本当に解っているのかしら?」
時雨 「さあね、響ちゃんが意外と粘るから少しむきになっているっぽい」
夕立 「また取った!」
響 「……流石だね、こっちは回避だけで精一杯なのに」
綾波 「三隻相手にそれだけ凌げる響さんの練度も中々ですね」
時雨 「電ちゃんも捕まっている筈だから、そろそろ降参しないかな?」
響 「それは出来ないかな?」
夕立 「そうそう!まだ私と素敵なパーティーをしましょ?」
響 「……いや、私は遠慮するよ」
夕立 「え~、残念っぽい!」
響 「だって、変わりに彼女が相手してくれるからね」
夕立 「えっ?」
なにも無い筈の海面から
初霜 「ですね」(ニッコリ)
と、響と夕立の間に現れる
夕立 「ぽい!?」
綾波 「えっ?初霜さん?」
時雨 「いつの間に?」
初霜 「えっと……艤装を外して浮き輪で待ってました」(ニッコリ)
夕立 「それじゃあ電探に映らないっぽい!」
響 「初霜さん、後はお願いします」
初霜 「はい、やっちゃいます」
夕立 「逃がさないっぽい!」
初霜 「私と楽しい舞踏会しましょ?」
夕立 「手を放すっぽい!」
綾波 「夕立ちゃんから離れなさい」
初霜 「解りました、はいどうぞ」(エイッ!)
夕立 「ぽいぃぃぃぃぃぃぃぃ?」
綾波 「ぶつかる!夕立ちゃん止まって!」
夕立 「急には止まれないっぽい!」
初霜 「では時雨さん、お相手お願いします」(ニッコリ)
時雨 「…僕なんかより、綾波や夕立の方が良いと思うけど?」
初霜 「佐世保の時雨さんの方が多分手ごわいので」(ニッコリ)
時雨 「まいったな……僕にはそんな趣味は無いんだけどな」
初霜 「?」(ニッコリ)
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那珂 「あっ!居た居た!」
神通 「……確か響さんを追っていましたよね?」
川内 「だね、あれは初霜ちゃんかな?」
那珂 「初霜ちゃんだね、なんか時雨ちゃんとダンスしているみたいだけど?」
川内 「……ちょっと違うかな?ああやって時雨に接近して、綾波と夕立の攻撃を避けているね~」
神通 「………帰ったら特訓追加かしら?」
那珂 「止めてあげて!可哀想過ぎるよ!」
川内 「そうだね、あれは初霜ちゃんの方が上手いね、ほら見てごらん」
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時雨 「くっ…全く離れない!やっぱり君はそう言う趣味があるのかい?」
初霜 「えっと…そう言う趣味とは?」
綾波 「時雨さんから離れなさい!」
初霜 「危なかったですね」(ニッコリ)
時雨 「…しっかり僕を盾にしているじゃ無いか…」
夕立 「時雨ちゃんとイチャイチャしちゃ駄目っぽい!」
時雨 「そんな感じに見えるのかい?!」
初霜 「えいっ!」
夕立 「痛たたた!そ、そんな豆鉄砲怖く無いっぽい!」
綾波 「夕立ちゃん!そこ私の射線よ!」
夕立 「また!?このままだと時雨ちゃんが取られちゃうっぽい!」
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神通 「……なるほど、時雨さんの操艦に追い付く技術、綾波さんの砲撃を避ける位置取り、夕立さんの接近戦を阻む連射速度が
速い装備選択……」
川内 「全てが良く纏まってるね~、いや~あの娘と夜戦してみたいね~」
那珂 「川内ちゃんなら助けられるの?」
川内 「出来るよ?少し乱暴だけどね~」
神通 「……川内姉さん、指揮権を譲ります……」
川内 「そう?じゃあやってみようかな?」
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時雨 「しつこいと嫌われるよ?」
初霜 「それは困りますね……これから仲良くなりたいのに」
夕立 「駄目!時雨ちゃんは夕立と仲良しなの!」
初霜 「お二人はそんな関係なのですか?」
時雨 「違うよ?」
夕立 「え~、夕立こんなに好き好きなのに!」
綾波 「なんか緊張感が無くなってきましたね……」
川内 「それは駄目だね、時雨!止まってみて!」
時雨 「川内さん!でも止まったら……」
川内 「大丈夫、止まっても時雨がやられるだけ……仇は夕立と綾波が取るよ~」
時雨 「……解りました」
夕立 「駄目!止まっちゃ!」
川内 「はい、ドーン!」
初霜 「危ない!えいっ!」
いきなりの砲撃に対し、初霜は時雨を押し、その反動で自分も下がる
その空いた空間に川内の砲撃が着弾し、水飛沫が立ち上がる
川内 「ほら、離れた」
那珂 「川内ちゃん、やり過ぎ!」
川内 「そうかな?時雨と初霜ちゃんならこうなるって解るし~」
夕立 「時雨ちゃん!大丈夫っぽい?」
時雨 「僕なら大丈夫さ、川内さんの考えは大体解るからね」
綾波 「初霜さん、一対六になりましたけど、まだ続けますか?」
初霜 「どうしましょうか?」
夕立 「もちろんやるっぽい!今度は夕立とパーティーするっぽい!」
初霜 「ソロモンの悪夢さんや鬼神さん…二水戦旗艦達相手は流石に」(ニッコリ)
川内 「そう言っている内に囲んだよ?」
神通 「……流石にこの状況からは厳しいですよ…」
時雨 「早く降参した方が良いよ?」
初霜 「う~んでも……」
那珂 「……な~んか 嫌な予感がするよ?」
夕立 「関係無いっぽい!最高の素敵なパーティーにしましょ?!」
初霜 「だって、やっと皆さんを舞踏会会場に御招待できたんですもの」(ニッコリ)
夕立 「…?どういう意味っぽい?」
初霜 「えっと、つまり……」
ズドーン!!
二水戦「えっ!?」
叢雲 「アナタ達が、私達の魚雷で踊るって事なのよ!」
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大淀 「上手い事いったみたいですね?」
夕張 「……遊びで作った浮き輪が役立つなんて…」
大淀 「良かったですね」
夕張 「良く無いわよ……」
大淀 「えっ?何でですか?」
夕張 「遊びで作ったのよ?なのにこんな使い道があるなんて……もう色々面倒が出てくるじゃ無い!」
大淀 「良く解りませんが、そうなのですか?」
夕張 「そうなんですよ……電探とかも設定替えたりと、地味に技術者殺しが入っているし……」
大淀 「確かに……深海棲艦とかが浮き輪にのって攻めて来たら…」
夕張 「無いとは思うけど、万が一を考えると…」
大淀 「可能性は零では無いと?」
夕張 「そうなのです…発想と技術は永遠に続いていく鬼ごっこみたいな物なので…」
大淀 「……終わりそうも無いですね?」
夕張 「まぁ、そこが面白いとこでもありますが…」
大淀 「技術家さんも色々と大変ですね…」
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神通 「…結局私達は誘導された訳ですね…」
叢雲 「そうなるわね、まぁこんな玩具で上手く行くとは思わなかったけどね」
川内 「いやいや、使える物は何でも使うっていう発想は有りだよね」
叢雲 「それはありがとう、でもまだ小破止まりなのよね?」
川内 「そう、夜戦はこれからだよ!」
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夕立 「パーティーは多い方が良いっぽい!」
雷 「なんでこっちに来るのよ?」
電 「なのです!」
暁 「パーティーならば、レディーの出番ね!」
ポイッ! ナノデス!! エレガントニ! ジャマヨ!
響 「……助けに行かなくて良いのかい?」
綾波 「そのままお返しますよ?夕立ちゃんなら大丈夫ですしね」
響 「ならば…響も動けないね」
綾波 「そうですね、あちらはあちらで楽しんでますしね」
響 「…………」
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時雨 「今度は僕が追いかける番だね」
初霜 「えっと……しつこい方は嫌われるのでは?」
時雨 「そうだったね、だけど時には必要な事だよね?」
初霜 「そうかもしれませんね」
時雨 「初霜ちゃんはこっち側だと思ったけど……どうやら違うみたいだね」
初霜 「私は私ですので…皆を守れればそれで満足なので」
時雨 「そうなんだ、だけど行かせないよ?」
初霜 「後は叢雲さん達がなんとかしますよ」(ニッコリ)
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叢雲 「ちょっと待ちなさいよ!」
川内 「待たないよ?だってこのまま行けば、がら空きの警備府に着くしね~」
叢雲 「…この!」
神通 「…外れましたね…的が多い分、中々当たらないですよね?」
那珂 「追っかけを交わすのはアイドルの必須技能なんだから」
叢雲 「アンタ達二水戦の旗艦達でしょ!?正々堂々と夜戦しなさい!!」
川内 「……神通、後は頼んだよ」
神通 「…姉さんまた悪い癖?」
那珂 「川内ちゃんの癖は付ける薬が無いから~」
川内 「大丈夫、大丈夫!此処まで来れば二人でも大丈夫だから、ね?」
神通 「……解りました、先に行きます」
那珂 「川内ちゃん、叢雲ちゃん、無茶はしないでね~」
叢雲 「私の相手は夜戦馬鹿だけか…」
川内 「そうだよ?叢雲ちゃんの言う通り正々堂々一対一の夜戦だ!」
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大淀 「来ましたね」
夕張 「同じ軽巡艦娘ですか…練度が全く違うけど」
大淀 「……港の入口を塞ぎましょう、そうすれば単純な撃ち合いになる筈です」
夕張 「よ~し、色々試し撃ちしちゃうわよ!」
大淀 「…また一杯持って来ましたね……」
夕張 「大淀さんも使う?これとかどうかしら?」
大淀 「いいえ、私は今の装備で十分ですから」
夕張 「それもそうね……来たみたいね」
大淀 「大淀、夕張、砲撃用意!全砲門撃てえー!!」
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神通 「……なかなか近づけませんね…」
那珂 「あんなにバカスカ撃たれるとね~少し厳しいかな?」
神通 「……私が囮になりますから、那珂ちゃんは中に入って下さい」
那珂 「え~もう少ししたら川内ちゃん達が来るかもよ?」
神通 「…多分間に合わないですね…」
那珂 「時間切れかな、じゃあしょうがないね」
神通 「……では参りましょう…」
那珂 「あっ、やっぱり行くんだ」
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夕張 「もう!当たらない!」
大淀 「いいえ、十分弾幕になってますよ」
夕張 「ちょっと!この状況で突撃!?」
大淀 「神通さんはもう少し冷静な方だと思いましたが…」
夕張 「狙いを定めて……今!!」
大淀 「えっ?眩しい!」
那珂 「は~い、スポットライトを浴びたアイドルが通りま~す!」
夕張 「探照灯の目眩まし?」
大淀 「ですね……せめて神通さんだけでも止めますよ」
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那珂 「あ~あ……結局此処まで来ちゃたな……」
明石 「あれ?那珂ちゃんじゃないの?」
那珂 「最後は明石ちゃんか……」
明石 「私?私はまだ艤装が無いからね……戦えないし、そもそも戦闘は苦手よ」
那珂 「そう言えばそうだったね」
明石 「そうよ、しかし本当に久しぶりね……トラック以来ね……」
那珂 「そうだったね~今も昔もトラックで最後だと思ってたけど…」
明石 「…で、うちの司令官を探しているの?」
那珂 「そうだよ?明石ちゃんなら知っているでしょう?」
明石 「知っているけれど、此処にはいないわね」
那珂 「……やっぱり逃げちゃたの?何か残念だな~」
明石 「違うわよ、あの司令は馬鹿だけど……逃げたりはしないわね」
那珂 「……だって此処にいないんでしょ?」
明石 「此処にはいないわ……だって…」
那珂 「まさか?」
明石 「どうせなら私達の戦いを間近で感じたいっていう大馬鹿だからよ」
那珂 「え~!流石にそれは那珂ちゃんもドン引きするレベルだよ?」
明石 「そうね、生身の人間なら、例え模擬弾でも致命傷なのにね」
那珂 「……そんな人が司令を?」
明石 「そうよ、那珂ちゃん達が来ればあの大馬鹿は提督になるわね」
那珂 「……私達の死にたがりも治るかな?」
明石 「……さあね…だけど飽きる事は無いかもね?」
那珂 「………どっちみち此処にいなかった時点で負けかな~」
明石 「居場所は解るし、まだ間に合うわよ?」
那珂 「でも…」
明石 「那珂ちゃんは川内達を助けたいのでしょ?」
那珂 「そうだよ!あんな人間達や、深海棲艦とかから助けたい!」
明石 「だったら、うちの司令はあそこに居るわ」
那珂 「神通ちゃんが居るところ?」
明石 「正確に言うと大淀さんのところに居るわよ」
那珂 「えっ?さっきいなかったよ?」
明石 「大淀の艤装の中に何故か艦隊司令部施設があったのよ」
那珂 「あれって、こっちだと失敗作じゃなかったっけ?」
明石 「そうよ、完全に失敗作ね……だけどあの大馬鹿な司令は喜んで使ったわね」
那珂 「………」
明石 「これで自分も戦地に行けるって……なんかこっちの人間じゃ無いみたいね?」
那珂 「そうだね……だったらその人にかけるのも有りかな?」
明石 「かもしんないわね、まぁそれをぶち壊すほどの大馬鹿には間違いないわね」
那珂 「うん!決めた!その大馬鹿にかけてみるね!」
そう言って黄色い照明弾を撃ちあげる
那珂 「これで演習終了!那珂ちゃん、皆を迎えに行くね」
明石 「頼んだわよ、私は皆が帰って来る準備をしとくから」
那珂 「那珂ちゃんにお任せ!」
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神通 「……那珂ちゃん……何故?」
夕張 「お終いみたいね、神通さん武器を下ろして」
神通 「…………」
大淀 「神通さん、お願いします」
神通 「…嫌です……那珂ちゃんが降伏する筈はありません!どうせ司令とやらに脅されるか何かされて!!」
「えっと……自分此処に居るから何も出来無いけれど……」
大淀 「司令!声を出したら!」
神通 「……大淀さんから声…艦隊司令部施設?」
「そうですよ、しかしこれ狭過ぎる(泣)」
神通 「……何故人間のあなたがこんな所に?」
「えっ?だって指揮する人間が、艦娘達の戦場を知らないのは駄目でしょう?」
神通 「……」
「それに、どうせ死ぬならば皆と一緒の方が寂しく無いしね」
大淀 「司令、何度も言いますがもっと自分を大事にして下さい!」
「え~?良い事言ったつもりが怒られた(泣)」
夕張 「それ、全く良い事言って無いわよ?」
「……(泣)……」
神通 「……埠頭には誰が残っていたのですか?」
「…確か艤装の無い明石さんと間宮さん位だよ?」
神通 「……解りました、多分明石さんですね、那珂ちゃんを説得したのは……」
「……神通さん、降伏してくれませんか?そして自分達に力を貸してくれませんか?」
神通 「……私達は人を信用してません……」
「…………」
神通 「だけどあなたは自ら前線に出て、指揮官前線を示しました」
夕張 「……単なる新装備を試したかった訳じゃなかったのね…」
「……その通りなのですが(泣)」
神通 「…謙遜されなくて大丈夫ですよ、あなたならば、私達を助けてくれる筈です」
「えっと、助けてもらうのはこっちなのですが……」
神通 「まだ謙遜されるとは……素晴らしい指揮官ですね、大淀さん」
大淀 「えっ?まぁ、確かにその、えっと……素晴らしい指揮官です」
「……普段どんだけ駄目なんだ?自分……」
神通 「…解りました、神通は投降し、一司令の指揮に入ります」
「えっと、とにかく歓迎します、体を休める為一旦警備府に入って下さい……せっかくの綺麗な顔も汚れてしまってますしね?」
神通 「!?えっと……先に失礼します!」
「早!もう見えない……どうしたの?二人共恐い顔して?」
大淀 「……司令」
夕張 「後で叢雲ちゃんに言いつけるからね?」
「えっ?なんで?何かした?」
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夕立 「ぽいっ?」
雷 「あれは、終了の照明弾ね!」
電 「なのです!」
夕立 「え~!ヤダ!!まだまだパーティーしたりないっぽい!!」
暁 「そうよ、!まだまだレディーのエスコートが足りて無いわよ!」
響 「……ああ言っているけれど、どうするんだい?」
綾波 「いいえ、お終いね、あれは那珂ちゃんの照明弾ですから……私達の負けですね」
響 「勝ち負けでは無いかな?だってこれからは響達の先生になってくれないと困るしね」
綾波 「えっ?」
響 「だってそうなるよ?……これから響達の仲間になるんだから」
雷 「そうよね、だって私達だけじゃ生き残れないし」
電 「なのです……綾波さんや夕立さんから色々教えてもらえれば…電達も生き残れるのです」
夕立 「夕立達が教えるっぽい?」
暁 「そうね、夕立はなかなかのレディーっぷりだったわ!それとそれと暁のレディー力が加われば百人力よ!」
夕立 「面白いっぽい!!綾波ちゃんも時雨ちゃんも、川内さん達も、皆でやるっぽい!!」
綾波 「私達が教える……」
響 「どうかな?駄目かな?」
綾波 「いいえ、是非やってみたいわね」
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時雨 「……僕達の負けみたいだね」
初霜 「ですか」
時雨 「うん………だから僕を此処で沈めて欲しいな」
初霜 「嫌です」(ニッコリ)
時雨 「…君には艦娘の誇りと情けは無いのかい?」
初霜 「私にとっての誇りは皆を守れれば良い事……情けは与えるものでは無い事ですね」
時雨 「もう、生き恥は晒したく無いんだ……」
初霜 「大丈夫ですよ、私達はもう仲間です、時雨さんもお守りします」
時雨 「簡単に言うね…僕達が見てきた地獄はそう簡単じゃ無いよ?」
初霜 「そうかもしれませんが、またこうして艦娘として生きているんですよ?三回目は流石にありません」
時雨 「…確かにね……」
初霜 「だったら今をもう一回やり直した方が良いかと思いますよ」(ニッコリ)
時雨 「解ったよ、夕立達も行くみたいだし、僕も行くよ」
初霜 「はい!」(ニッコリ)
時雨 「…僕はこちらでは扶桑達を守れるかな?」
初霜 「大丈夫です、あちらと違って私達もいますから」(ニッコリ)
時雨 「そうだね、川内さん達や夕立もいるからね」
初霜 「時雨さんやっぱり夕立さんの事が……」
時雨 「えっ?ち、違うよ!?僕にそんな趣味は無いし、夕立は僕と姉妹だよ!?」
初霜 「いえいえ、趣味は艦それぞれなので」
時雨 「お返しなの?戦闘中の事気にしてたの?だったら謝るよ?」
初霜 「大丈夫ですよ、秘密にしておきます」(ニッコリ)
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伊勢 「富士校長、あの二人まだまだやる気ですよ?」
富士 「みたいだな…お互い砲弾も魚雷も無いのにな」
日向 「しかも私達に気が付いていない……あっ、とうとえ水をかけ始めたな」
富士 「なかなかの闘志だ……どれ、これを肴に一杯呑むか」
日向 「ですね、ちょうど泡盛が良い感じで冷えてます」
富士 「ふむ、良きにはからえ」
伊勢 「ちょっと、私にも下さいよ」
川内 「朝だけど、やっぱり夜戦はとことんやらないと駄目だよね!」
叢雲 「しつこい!いい加減沈みなさい!」
川内 「嫌です!夜戦では負けない、多分」
叢雲 「減らず口を言えなくなるまでやってやるわよ!」
川内 「やった!二十四時間耐久夜戦だ!」
叢雲 「うるさい!この夜戦馬鹿!」
富士 「まだまだ終わらんな、これは」
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「……それで、夕方まで呑んでたんですか……」
富士 「そうだが?何か問題でもあるのか?」
「……叢雲達を回収してもらい、ありがとうございます(泣)」
富士 「そうだな、まずはそこだな?」
「……なんて上司だ(泣)」
富士 「まぁ、あの二人は私の一撃を食らっておるからな、しばらくは風呂に浸かり放しだろう」
「バケツでも回復しない一撃って……」
富士 「ふむ、貴様も食らいたいと?」
「死んじゃいます!!ひょっとして酔ってませんか?!」
富士 「大丈夫だ、しっかりと迎え酒も呑んでおる」
「駄目じゃ無いですか(泣)」
富士 「そうかな?まぁ良い、ところで二水戦はどうなんだ」
「何故かは知らないんですけれど……神通さんは協力的ですし、綾波君や夕立ちゃん達は六駆の娘達と仲良しになっているし、
時雨君に至っては初霜君にある意味ベッタリですね…」
富士 「ふむ、那珂はどうなんだ?」
「那珂ちゃんですか?なんかめちゃくちゃ明るい娘ですね…明石さんが説得してくれたおかげで、自分の命が助かりました」
富士 「なるほど、明石が説得しておったのか」
「……ひょっとして今回の鍵って那珂ちゃんだったのですか?」
富士 「そうだな、一番那珂が落とし処が難しいと思っておった」
「…………」
富士 「あ奴らはそれぞれ理由は異なるが戦闘狂の集まりじゃ」
「ですね……昔の帝國戦記も今の皇国戦記も凄まじい戦績になっていますね」
富士「 それ故に、あ奴らは死にたがりになっておったのだ」
「……帝國時代の……あっちの世界の記憶を引きずっていると?」
富士 「そしてこの時代の人間不信が足されてな」
「…それが払拭されたのは叢雲達のおかげですね…だったら那珂ちゃんは?」
富士 「那珂はそんな姉妹や仲間を生かしたかったのだろうな」
「……あれ?ひょっとして自分信用されました?」
富士 「かもな、まぁ結果的に過ぎないかもしれんがな」
「まぁ良いですよ…で、正式に此処が鎮守府になっちゃいましたが……何をやらせるつもりですか?」
富士 「前にも言ったがこの時代の艦娘と人間の架け橋になってもらいだけだが?」
「それだけじゃ無いですよね?じゃなかったらわざわざ此処に来ませんよね?」
富士 「ふむ、実は大本営が近々大規模反攻作戦を計画しておる」
「はい?!今この状況で!?」
富士 「そうだ、とりあえず南西諸島……台湾辺りまでの制海圏を取り返すつもりらしいな」
「……無理ですよ(泣)琉球の方々が必死で守っているおかげで島々はまだこちら側ですが……海は鬼級どころか姫級もいるんですよ!」
富士 「そうだな、だが大本営はそう考えておらんのだ」
「……まさか特攻…ですか?」
富士 「正確に言うと我々艦娘達にさせたい、と言う事だ」
「……そこまで追い込まれていないのに……」
富士 「だからだよ?今沖縄……琉球を救えば良し、駄目だったら全部我等艦娘に責任を負わせ戦力の回復を計る……自分達の都合良くな」
「そこまで解ってて、富士校長や三笠長官は賛成したのですか?」
富士「 せざる得なかったな、本来我等は深海棲艦と……敵と戦う為の存在だからな」
「……で、どんな艦娘が征くのですか?」
富士 「聴いてどうするのだ?」
「……どうせ自分にどうにかさせるつもりだったのでしょう?」
富士 「強制はしないし、貴様だけでやれとは言わんよ?」
「…味方になりそうな人のアテでもあるんですか?」
富士 「おるぞ、一人だけだがな」
「もの凄ーーーく嫌な予感しかしませんが…」
富士 「そうか?嫌なら構わんが?」
「……やっぱり退役しちゃ駄目ですか(泣)」
富士 「なるほど、叢雲達を見捨てると?」
「……教えて下さい…富士校長先生(泣)」
富士 「ふむ、其処まで言うなら教えてやるぞ」
「せめてアイツの名前だけは勘弁して下さい(懇)」
富士 「貴様の同期にして首席卒業生、現鹿屋基地司令の千道 千里准将だ」
ぎゃー!!
「……ち、チェンジで……」
富士 「無理じゃな、他の提督や司令官は大本営寄りだからな」
「よりによってアイツですか……」
富士 「連絡してみろ、千道ならば力になってくれる筈だ」
「嫌ですよ、何故かアイツ自分を目の敵にしているし……」
富士 「個人的な事は知らん…まぁ情報は話した、後は自分で考えろ」
「はい(泣)…それで、琉球に征かされる艦娘達は誰なのですか?」
富士 「本決まりでは無いが…大本営にも我等の過去を知っておる者が居るな…」
ちょっと待って……それってやっぱり自分がなんとかしないと駄目な奴じゃ……
富士 「作戦名は天号作戦、征く艦娘達はいわゆる坊ノ岬沖海戦組だな」
「…自分とこの初霜君も入っているのですか?」
富士 「響君も候補に上がっておるぞ、ちなみに千道のところの雪風も含まれておる……だから協力できると思ったのだが?」
「先に言って下さいよ……やっぱり酔ってますよね(泣)」
富士 「まぁ後は好きにしろ、私は少し寝る」
「せめて、来客室で寝て下さい(泣)」
黒い歴史がまた一ページ……
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