2017-12-24 02:37:08 更新

概要

無人島に残されたノビスケを待つのはピンクの悪魔そして初めての買い物だった・・ドラえもんを助ける為未来へと

そしてスネ樹達は病院からの脱出を目指し

お嬢姉との別れの時を待つのだった

そして時代は現在へ花音が動き出すのだった


前書き

気に入らない方は戻るを押して忘れてね?それが貴方の為ですよ

それはそうと最近ウィスキーが美味しく感じるようになりました。戻るを押す前にオススメとか教えてください


【第二部】第十話 (裏北条家編)届かない笑顔


ーノビスケ編ー


前回までのあらすじ


タイムベルトで海から無人島?へ移動した俺とアヤカさん


時間だけしか移動できない筈なのに何故?島に?


そこではアヤカさんに誤解をさせて混乱させてしまう


弁解もする間もなく襲撃され


抵抗虚しくアヤカさんが謎の子供達に連れ去られてしまった


俺はアヤカさんを助ける為にほぼ見えていない状態の視界で子供達を追った


時代(現在から30年くらい前)


ここで言う現在とはノビスケ達が本来居る時代の事である


ノビスケ「ぐっ・・何処だ!」


ゴン


ノビスケ「いてっ!」


進むたびに木に当たり枝につまずく


身体中が痛い


パンツ一丁で上はタイムベルトを巻いてるだけの格好


寒い筈だけど今はその寒さを感じてる暇はない


転けた時に枝や小石などで身体に傷が増えてくる


ノビスケ「はぁ・・はぁ・・」


助けなきゃ・・助けなきゃ!


痛みも寒さも後でいくらでも感じてやる


だから動いてくれ!


ノビスケ「ぐぅうう!!」


倒れそうになるが気合いで踏み止まる


ノビスケ「アヤカさん・・・アヤカさん!」


焦ってしまう早くしないとアヤカさんが・・誰も彼女を知らないこの世界なら


何をされても何も出来ない一人になってしまう


ノビスケ「っ!!」


走る!何処へ走ってるかも分からない


それでも走った


何度も転けた


それでも走った


身体が痛いでも走る


少しだけ視界が回復してきた


ノビスケ「これなら!」


???「そこか!」ゴォオオオオ!


ノビスケ「っ!」


赤い何かが高速で近づいて来る


このままじゃあ当たる


瞬間その赤い何かに拳を突き出した


ノビスケ「っ!」シュッ


ゴツ!


???「ぐはぁ!」ズザァアア


赤い何かはそのまま吹っ飛んでいった


だけどこちらも拳にかなりの衝撃が


ノビスケ「あれ?そんなに痛くない?あ、そうか右手は義腕だったんだ」


最近色々な事があり忘れていた


ある一定の痛みを越えると一旦感覚が全てなくなるから強烈な痛みを感じる事がない


クソ狸が俺の本物の腕と交換(強制)でくれた物だ


???「てめぇ!なんて頑丈な手なんだ」


まだ視界がぼやける小さな赤い塊が喋ってる?いや、鳴いてる?


赤い塊「てめぇ何者だ?先住民か?そんな汚い格好してよ!」


ノビスケの耳には


赤い塊「ドラ?ドラドラドーラドラドラ!」


と聞こえた


ノビスケ「新種の虫か?それとも動物か?ああ!狸か」


赤い狸なんて珍しいな


赤い塊「ドラドラドラ!!(お前殺す!)」ゴォオオオオ!


ノビスケ「うわっ!」サッ


ノビスケ「避けたら向こうに飛んでいったか・・よし!今のうちに」


ゴォオオオオ!


ノビスケ「ん?やばっ!!」サッ


ノビスケ「一回だけじゃないのかよ!」


赤い塊「ドラ?ドラドラ!ドーーーラ!(怖いか?当たるまで止まらぇええよ!)」


ノビスケ「ぐっ!」サッ


視界がまだぼやけてて避けるので精一杯だ


いや・・


赤い塊「ドーーラ!(当たってきてるぜ?)」


ノビスケ「いっ!」サッ


段々速さが増して命中率も上がってきていた


直撃はしてないが何度もかすったりしている


このままだと直撃するのは時間の問題だ


早く目が回復しないと


うまく木を使って縦横無尽に飛び回る赤い塊


ノビスケ「ちょこまかと!」


もう一度殴ってやろうとするが


ノビスケ「そこだ!」シュッ


赤い塊「っ!」クイ


ノビスケ「避けた!」


赤い塊「ドォオオラ!!(同じ方法が通じるわけねぇええだろ!)」


ノビスケ「どらどら、うるせえ!」


さらにその赤い塊は飛びまわる


焦りと緊張そして恐怖でどうにかなりそうだった


その時思い出す海に落ちた時にも思い出していたがもう忘れていたようだ


こんな時こそ冷静にならなければ


見えにくい視界を見ようとするから駄目なんだ


目をつむった


ノビスケ「・・・・・・」


赤い塊「ドォッオオラ!!(諦めたか!死ねぇええ!)」


ノビスケ「っ!」サッ


あの赤い塊がうるさいお陰で目をつむってる方が避けやすい


ただこれもほんの少し時間を稼げるだけだ


すぐに次の手を


縦横無尽に飛び回り俺へ向かって突進をしてくる


と思ったが・・


音を風を切る音を聞くと同じパターンの音が繰り返し出ていた


もしかして突進にもパターンが決まっているのか?


だとするなら


ゴォオオオオ!


ノビスケ「っ!」サッ


シュッ


シュッ


ゴォオオオオ!


ノビスケ「っ!!」サッ


やはりそうだ音で大体何処へ来るか分かるぞ!


これも執事長に鍛えられたお陰なのだろうか


そっと執事長に感謝の言葉を言いながら右手の腕を捲り


シュッ


赤い塊「ドォオオラ!!(そこだ!!)」


ノビスケ「っ!!」ブン


その腕を思いっきり振った


赤い塊「ドラ!(馬鹿め!)」サッ


スカッ


振りかぶった腕はスカ振った


でもこれは分かっていた


クルッ


ノビスケ「っ!!もう一発!」ブンッ


スカ振った勢いをそのまま使い身体をくるりと横に一回りして


二回は避けられないだろう次は当てるつもりで振りかぶった


ドゴッ


当たった


赤い塊「どらっ!!(がっ!!)」


ノビスケ「ぐぬぬぬ!!」ググッ


まだ向こうの勢いが止まらない


踏ん張りどころだ。ここで負ければ吹き飛ばされてしまう


勢いが弱まってきた!


ノビスケ「ぐぐぐ!!」


腕がビリビリ言ってるがそんなのは関係ない


そしてそのまま地面に


ノビスケ「どりゃぁあ!!」シュッ


ドンッ!!


叩きつけた


バキッ


赤い塊「どはっ!!(がはっ!)」


赤い塊(こ、これはやばい!壊れる!)


ビリビリ・・ドカーーン


ノビスケ「うわぁああ!!」手を抑えて


赤い塊「ドラ?ドラドラ?ドラ!ドラドラ(なんだ?手が折れてる?違うこれは機械だ)」


ノビスケ「くそっ!クソ狸め!何が痛みはないだ!ぐっ!」


どうやらある一定以上の痛みはなくなるがさらにある一定までいくともう意味がないようだ


赤い塊「ドラドラドーラ・・ドラ(とどめを刺したいが無理か・・なら)」


赤い塊「スモールライト!」


ノビスケ「うぅ・・治ってきたか・・え?スモールライト?あれ?言葉が分かー」


ミニノビスケ「うわっ!」


赤い塊が大きくなる


周りの景色も大きくなったような


「ミニドラさん!オーケーですよ」


ミニノビスケ「っ!」


今の声聞いた事があるような


赤い塊「命拾いしたな。じゃあな」


ミニノビスケ「え?クソ狸?あ、待て!くそっ!」


ミニノビスケ「・・・・・・・」


今の声・・そして最後に見た赤い塊の姿・・クソ狸に似ていたような


なんだろう・・いや、考えても仕方ない追わなきゃ


ミニノビスケ「俺?小さくなったのか?いや、そんなはずないよな」


馬鹿な事を考えてる暇はないな


急がなければ


ツンツン


こんな時に誰だ?


ミニノビスケ「なんだよ!今忙しいんだよ!後にしてくれ」


相手にしている暇はない


ツンツン


ミニノビスケ「なんだって!・・今は相手にして・・・る・暇は・・」


その時やっと視界が完全に見えるようになった


カマキリ「・・・・・・・」


デカイな・・・・成長期?


そして理解した


ミニノビスケ「あ、俺小さくなってるね」


これは秘密道具だ!間違いない


タイムホールでクソ狸が使っていたビッグライトは物を大きく出来た


まぁ、その前に鈍器として使われたが・・


なら逆もある筈だスモールライトは名前の通り物を小さくする道具という事だ


なら、さっきの奴は!未来から


ミニノビスケ「ドラドラ言ってたし、もしかしてクソ狸の仲間か?だとしたら」


カマキリ「カマー!」


ミニノビスケ「ひ、ひえー!!!!」


視界が見えるようになったのは嬉しいが


どうせ食われるなら見えずに知らないままの方が楽だったかも


知らぬが仏ならず知らぬまに仏ってね


ミニノビスケ「何考えてんだかしょうもな・・かかって来いよ。くそカマキリ!後悔させてやるよ!」


カマキリ「カマァアア!!」シャキン


ミニノビスケ「あ・・立派なカマで・・いいですね〜後悔?ああ!俺食べたらお腹壊すよ?って言いたかったんです。はい」


これはあかん細切れにされる


全力で逃げる事にした


カマキリ「カマーー!!」シャキン


ミニノビスケ「やめてくれ!俺は美味しくないから!」


ーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーー


ー恭介編ー


時代(現在)


花音「いくらなんでも遅い・・」


あの日からもう結構経ってる筈なのに連絡がない


ユウさんへ電話をかけるために携帯の電話帳を開く


便所マンという項目を選んでかける


数コール鳴らすが便所マンが出ることはなかった


便所に籠ってのんか?


花音「病院に直接かけようかな?」


花音「もしもし?ユウさんいますか?え?休暇?そう・・便所には?いない・・そう」ピッ


これはもしかしたら?


花音「確かめてみようかな」


自転車(ロード)に乗り目指すはノビスケの家へ


花音「久しぶりに乗るけど大丈夫よね」


ロード「パンクやら錆やらで動かんよ整備しろよ・・もう無理やで」


そう言わんばかりに自転車は前へは動いてくれなかった


花音「・・・・・関係ないし!」


ペダルを思いっきり踏んだ


ガキン


取れた


花音「な、なくても行けるし」


ガシャン


なんか色々と取れた


花音「・・・・・」


バス使おう・・・


それから近くのバス停へ行き目的地のバス停で降りた


そして数分後


ーノビスケの家前ー


花音「見たところもう入れると思うけど・・あ、でも鍵がなかった」


諦めて帰ろうかと思ったが


ボロボロのドアだったものが目に入る


もはやドアとしての機能を果たしていない


花音「入れるね。ラッキー!お邪魔しまーす」


確かあの机があるのは一階の奥の部屋だった筈


ふと階段の前で立ち止まる


花音「二階って確かノビスケの部屋よね」


今までも何回か家に来ることはあったがノビスケの部屋に入った事はなかった


凄く気になる


結局あの時も二階はあまり調べていなかったし


花音「ちょっとだけならいいよね?」


誰もいない家の中で同意を求めた


勿論返事なんてない


階段を上がり部屋へ入ると争った跡がまだ残っていた


窓ガラスは割れていて破片が散乱している


本や服も散らかっている


二階にはもう一つ部屋があり勉強道具などがあるけど破れたページが散乱している


並べられていた本もそこらじゅうに落ちてる


高校受験の参考書もある


ノビスケの部屋ではないのは確かだ


興味がないのでそこは調べなくていいや


押入れを開けるとビックリ


花音「メイド服?それに」クンクン


女性の匂いがする


よく見るとまるで押入れを部屋に使っているようだった


花音「ノビスケ・・そんな趣味が」


メイドさんを雇っているとは聞いていたけどまさか押入れに閉じ込めていたとは


これはノビスケに対する考えを改めないといけない


まぁ、私も人の事は言えないかな


押入れに敷いてある布団を下ろして


メイドさんには悪いけど押入れの中にあるものを全て出した


何か手掛かりになるようなものはないかと思い調べる


ここにはないと分かっていても何故か調べずにはいられなかった


花音「ん?なんだろう?」


押入れの奥の板の一部が周りとは少し違って新しいように見えた


丁度メイド服で隠れていた場所だ


花音「ノビスケのお宝本でも隠してあるのかな?」


汚れ具合から見て結構前になる


新しいと言っても若干だけど板も腐っている


そこを手で軽く叩いてみる


花音「やっぱり周りと違ってここだけ音が違う」


花音「空洞がある・・・」


花音「流石に壊して中を見るのは駄目よね」


人の家に不法侵入してからの部屋物色


完全に泥棒だ


これ以上は駄目よ


でも


花音「・・・・・」コンコン


気になる


中に何が


もしかしたら行方不明の手掛かりかもしれない


そうよ!


別にお宝本かも知れないとか関係なく


ノビスケの為


花音「そうこれはノビスケの為に仕方なく」


花音「でも、どうやってこの板を外そう・・」コンコン


花音「ふん!」ゴスッ


軽く叩くと板が突き破れた


花音「凄く脆い・・」


花音「箱?」


中から木箱が出てくる


木箱には触るな殺すぞと書かれている


そして開けられないように赤い紐が結んであった


花音「これは触っちゃまずいよね。殺すぞって書いてるし」


でも、気になる


それに赤い紐だけ全く汚れておらずなんか禍々しいオーラを出しているように思えた


凄く気になる


花音「ちょっと見るだけなら」


赤い紐を触ると


ビリッ


花音「いたっ!」


痺れた


花音「そう・・そんな事するんだ」


綺麗に蝶結びに縛られている紐を引っ張った


そして赤い紐は消えた


花音「あれ?まぁいいや」


期待に胸を膨らまし木箱を開けると


手紙と・・


花音「何これ?パンツ?帽子?」


白い帽子のようなパンツのような物が入っていた


多分何かのポケットだと思われる


花音「え?うそ・・・」


ポケットの中を見てみると


底が見えないそして変な空間になっている


花音「なんなのこれ!そうだ!手紙」


一緒に入っていた手紙を見る


『封印を解除したか・・馬鹿者!』


花音「あれ封印だったの!」


『これを見つけたと言うことはノビスケか?』


『ノビスケではない場合触るな殺すぞ』


花音「どうやって?」


『この先はノビスケへのメッセージだ』


『それ以外は読むなよ?殺すぞ』


花音「気になる・・・」チラチラ


周りを見て誰もいない事を確認して続きを読む


今だけは私はノビスケという事で


『単刀直入に言うタイムホールを塞ぐ方法が分かった』


花音「タイムホール?ああ、あの机のことね」


『何故俺が死んだのにタイムホールが塞がらないのか』


『それは俺の一部がまだその時代に残っているからだ』


『その三個目の四次元ポケットがな』


花音「四次元ポケット?これが?ダサいデザインね」


『全てのやるべき事が終わった時これを燃やして欲しい』


『そうすればタイムホールは塞がる』


花音「これを燃やせば・・」


タイムホールは消える・・でも


花音「ノビスケはどうなるの」


『そしてもうこの時代を出る事も入る事も出来なくなる』


『これでお前は未来を進む事ができる。もう過去へ行かなくても過去を過去だと思えるようになる』


花音「・・・・・・」


『読むなと言うのに読んだ馬鹿者へ』


花音「ん?」


『ノビスケは必ずとは言わないが帰ってくる。だから探すな』


『でもノビスケがもし帰ってこれないなら・・これをノビスケの信頼する人が見たなら』


『いつまで経ってもノビスケが帰ってこないなら』


『燃やせ、そしてタイムホールを塞げ』


『頼んだぞ、信じて待て』


花音「ノビスケ・・・・」


花音「分かった・・信じて待つ必ずタイムホールは塞ぐ約束します」


手紙に喋り掛ける


これは私の決意の証


私は私の出来ることをする


花音「このポケットはそれまで私が責任持って預かります。ん?まだ続きがある」


『おっと大事なことを忘れていた。この三つ目の四次元ポケットは他の二つと違う所があるそれは』


花音「それは・・」


???「なに読んでんだ?」


花音「誰っ!!」


???「来てもらおうか」


ガッ


花音「あ・・・」バタッ


???「ふふふ、やったぞ!」


「メイ追いかけて!」


「了解」


それから数時間後にユウ達が来ることになる


ユウ達は罠にかかったふりをして黒服の男を倒しボスの所まで案内させていた


ー車内ー


ユウ「余計な真似はするなよ?」


黒服の男「やらないよ、そんな無謀な事はよ」


恭介「ユウさん運転中の人にナイフをチラつかせるのは・・」


ユウ「恭介いいか?こいつがその気になれば事故を起こして俺たちごと道連れにする事も出来ー」


優香「ユウさん・・座ってよ?」


ユウ「あ、はい・・起きたんだな優香大丈夫か?」


恭介「優香には素直なんですね」


ユウ「うるせぇ!」


優香「大丈夫だよ」


黒服の男「主人の所までは案内するさ。俺もまだ死にたくないからな」


恭介「そうしてください。車内でユウさんが暴れたらどうにも出来ませんから」


ユウ「お前の部下起きねぇな貧弱すぎないか?」


黒服の男「まだ新人だからな。だが、やる気はある」


ユウ「そうか、それでお前名前は?」


黒服の男「そういえば自己紹介がまだだったな」


ユウ「最悪逃げたらその手の奴らに探させるからな」


黒服の男「偽名ならどうすんだよ」


ユウ「そうなったら関係ない奴が死ぬだけだ」ニヤリ


黒服の男「いい性格してるなお前は」


恭介「今のが冗談だって事を祈りたいよ」


優香「冗談だよ」


恭介「分かるのかい?」


優香「うん」


ユウ「てことだ、何故かは分からんが優香は相手の嘘に鋭い、嘘をつくなら黙ってないぜ?俺が」


優香「・・・・・」ジー


黒服の男「目を合わせていないのになんだこの威圧感は・・」


黒服の男「カイだ。主人に仕えてる執事だ。そこで寝てるのは新人執事だ」


ユウ「どうだ?」


優香「本当だよ」


ユウ「執事ね・・そうは見えないがな、どちらかと言うボディーガードに見えるが?」


カイ「今はそう思っても仕方ないが戦争前は強くなくちゃ執事は出来なかった」


ユウ「そんなに危険な仕事なのか?」


カイ「あぁ、命懸けのな。裏では執事四天王と呼ばれる奴らもいた」


ユウ「四天王?」


カイ「あぁ、そいつらは他の執事とはひと味もふた味も違う」


カイ「まぁ、俺もその一人だったんだがな年ってやつだ」


ユウ「それは分かるぜ俺も前ほど身体が動かない歳ってのは」


カイ「残酷だな」


カイ、ユウ「「はぁ・・・」」


恭介「優香あの人達みたいになったら駄目だよ?」


優香「よくわからないけど・・分かった」


恭介「それにしてもこの人は起きないね」


新人執事「」


優香「ユウさんあの時少し本気出してたから生きてるのが不思議」


恭介「それは・・よく生きてるねって思う」


ユウ「そういえばお前らはどうしてあの部屋に罠を仕掛けていた」


カイ「簡単だ調べたからさ。お前達がこの日にこの場所のあの部屋へ行くと知っていた」


ユウ「ちっ!やっぱり洋子の奴か」


恭介「まだそうとは!」


ユウ「カイどうなんだ?机の事は洋子から聞いたのか?正直に言えよ?」


優香「・・・・・」ジー


カイ「俺は主人に頼まれてお前らを連れてくるように頼まれた。机はもうなかったし洋子なんて女知らない」


ユウ「連れてくる?無理矢理拉致ろうとしていたように見えたが?」


カイ「お前の事を調べさせてもらってな悪いが信用できない奴をそのまま主人に会わせる事は出来ない。拘束しておきたかったんだ」


ユウ「ほう・・・」


カイ「もう一度言う俺は洋子なんて知らんしお前らがなんであの家に用があったのかも知らん」


カイ「ただ、ある男を監視しているうえでお前らの動きも見ていただけだ」


ユウ「優香どうだ?」


優香「嘘・・・」


ユウ「車止めろ・・」


カイ「っ!」


恭介「ユウさん!」


ユウ「ちっ!次はないぞ!」


カイ「ハッタリではなかったか」


カイ「お前らがあの家に行った時盗聴器をつけていた。だから分かったんだ」


ユウ「っ!いつからだ!」


カイ「・・1年前からだ」


ユウ「なっ!」


優香「本当・・・」


恭介「もしかして今回の襲撃事件って」


カイ「それは違う!あの時急いで向かったんだ。だけど行った時にはもう・・いなかったんだ!」


ユウ「お前らの目的はなんなんだ!」


カイ「それは・・俺の口からは言えん言いたくない!俺は正直反対派なんだからな」


ユウ「殺すぞ?」


恭介「やるなら覚悟してくださいユウさん」


カイ「ちっ!やれよ!!」


ユウ「上等だ!」


優香「二人とも・・やめて!」


恭介「ぐっ!!優香が見てるのにこの二人は!」


恭介「二人とも動くな!!」ガチャ


恭介「カイさん貴方は運転に集中してください。ユウさんは落ち着いてください。手掛かりをチャンスをなくす気ですか!」


カイ「もう話しかけんな・・運転に集中する」


ユウ「そうさせてもらうお前の主人から聞く事にする。寝る!」


恭介「優香大丈夫?」


優香「大丈夫だよ、ありがとね」


恭介「でもねユウさんが怒ってなかったらきっと俺が怒ってた。だからユウさんを」


優香「分かってるから」


恭介「優香は強いね」


優香「・・・・・・」


その時の優香の顔は何故か悲しそうに笑っていた


それから優香は何も喋る事なく目的地へ着いた


そこは大きな屋敷でやはり執事がいるだけあり凄い


新人執事を背負ったカイに案内され屋敷内へ


広い部屋に案内された


カイ「少し待てソファーにかけて待ってろ」


恭介「た、高そうなソファーだ」


優香「うわぁ〜凄い絵いくらするのかな?」


ユウ「お、このお茶うめぇ!恭介お前も飲んでみろよ!早く座れよ」


恭介「す、座るぞ!」


高そうなソファーへと恐る恐る座る


恭介「あ、これは・・」


一度だけ署長室へ用があり入った事がありその時署長がいない事をいいことに署長がいつも偉そうに座っている大きな椅子へ座った事がある


あの時は余りの心地よさに寝てしまい署長に怒られた事があったが


このソファーはそれすら凌駕する


一瞬で睡魔が・・・・


恭介「いかん!敵地で寝るなんて!」


ユウ「ほら、お茶だ」


恭介「あ、ありがとうございます。でもよく飲めますね。変な話毒とか入ってるとかは思わなかったんですか?」


ユウ「こんな高そうなソファーや絵に壺がある部屋を血で汚そうとは思わんだろ?」


恭介「それはそうですけど」


ユウ「それにこう言う事は俺が最初にやるって決めてんだよ」


恭介「やるって何を?」


ユウ「毒味だ」


恭介「それで!もし毒が入ってたらどうするんですか!」


ユウ「誰かがしなきゃいけない事だ。それにさっきも言ったがそうするならもっと部屋を選ぶさ。それに殺す隙は何回もあった」


ユウ「だから確信したんだ闇雲に飲んだり食ったりしてるわけじゃない。お、このチョコうめぇ」


恭介「言ってる間に!」


ユウ「だから確信があったんだってお前も食ってみろよ美味いぞ?」


恭介「結構です!ですが次からはもっと気をつけてください」


ユウ「分かったよ・・心配かけてすまないな、それと優香お前はチョコは食うなよ」


優香「え?」ビクッ


チョコを持っている優香が固まる


テーブルに置かれているそのチョコは箱を見ただけで高いのだと分かる


勝手に食べていいのか?まぁユウさんが食べたのだからいいのだろう優香もそれを分かって食べようとしてるのだろう


ユウ「え?じゃねぇよ!病人」


優香「はい・・・」


恭介「少しもダメなんですか?」


ユウ「糖分やカロリー制限は守らないとな」


優香「これ美味しそうだけど・・」


ユウ「駄目だ。かなりの美味だ」


優香「うぅ・・」


これはいくらなんでも酷い・・・


恭介「優香ほら」


こっそりとチョコを渡す


優香「っ!」


ユウ「むぅ・・」


ユウさんは確実に気付いている


やばい


ユウ「まだ来ないな・・」


だけど気付かないフリをしてくれた


恭介「ユウさん・・ありがとうございます。一つだけな」


優香「これは美味ね・・恭介も食べて?」


恭介「うん、貰うよ。美味しいね」


今思ったがもしかしてユウさんに上手く使われただけでは・・・


ユウ「ふっ・・・・」


ガチャ


その時ドアが開いた


???「大変です!」


ユウ「あぁ?」


恭介「ん?」


優香「・・・・・・」


女性の人が慌しくやってきた


???「さっき確認したら!口の悪い女の子が例の奴らに連れ去られて!あの!その!!」


ユウ「わけ分からんぞ!とりあえずお前は誰だ!」


???「え?ああ!私はここの屋敷の館主をしています。北条セイナです」


セイナ「とにかく大変なんです!」


恭介「あの、何が大変なのかよく分からないんですけど?」


優香「・・・・花音が危ない」


ユウ「どういう事だ?」


セイナ「だから、連れ去られたんです!」


カイ「セイナ、落ち着け!」


セイナ「でもでも!」


恭介「とりあえず落ち着いてね?」


ユウ「なんなら寝させてやろうか?あぁ?さっさと言え!」


カイ「実は俺がノビスケの家へ向かっている時にだ二階の盗聴器でおかしな声が聞こえてな。かなり口の悪い女だ」


ユウ、恭介((花音かな?))


セイナ「それで!その子は捕まって連れ去れたんです!」


ユウ「どういう事だ!」


カイ「俺が向かう前にあの家に女の子が入ったんだ。そして捕まった多分だが襲撃した奴らだろう」


恭介「誰です!そいつらは!」


カイ「主謀者は分かっている。俺たちもあの襲撃の後調べたからな」


セイナ「北条利光、北条家当主だった男です」


ユウ「北条利光?何処かで聞いた事あるような」


恭介「ユウさん、北条家と言ったら大きな財閥ですよ」


恭介「だけど戦争前に崩壊した筈だ。確か・・」


ユウ「とにかくそんな話は後だ!花音を助けに行くぞ!場所は!」


セイナ「今私の部下が交渉に行っています。なので今は待ってもらうしかありません」


ユウ「俺も連れて行け」


セイナ「すみません貴方達には用がありまして聞きたい事というより確認したいんです」


ユウ「それも後だ!今は!」


カイ「お前が動けば尚更危ないがいいのか?」


ユウ「なんでだよ!」


カイ「それも今から説明してやるから大人しく待ってろ!安心しろメイは交渉のプロだ」


ユウ「分かった」


カイ「だがこちらも聞きたい事はあるお互い情報交換としようや」


優香「自己紹介からする?」


恭介「恭介です。一応警察です」


カイ「お前らの事は知ってるから必要ない」


カイ「それでいいか?ユウキ」


ユウ「ユウキ言うなユウでいい話せ」


カイ「理解感謝する。すまないうちのお嬢様は焦ると周りが見えなくなるからな、本当なら先に交渉に行ったことを言うんだったんだが」


セイナ「すみません・・」


恭介「まぁまぁ、なんとなく気持ちは分かりますから」


ユウ「それで?この場合そっちからか?」


カイ「話の内容からしてそうなるな」


セイナ「皆さんとりあえず座ってもらってお茶のお代わりを」


恭介「あ、すみません」


ユウ「それで?聞きたい事ってなんだ?」


カイ「セイナが言ってくれ正直俺は半信半疑だ」


恭介「?」


セイナ「では、聞きます」


セイナ「タイムマシンってあるんですか?」


恭介「っ!」


ユウ「恭介こういう時はあまり顔にだすなよ優香を見習え」


優香「・・・・・・」


恭介「わ、分かりました」


恭介「タイムマシン?馬鹿ですか?あるわけないでしょ」


出来る限りの冷静な顔をしてみる


タイムマシンがあるなんて言えばまた別の問題が起きてしまう


それこそ、その話が表に出れば・・


カイ「セイナやっぱりないんだよ。あいつが未来人だったなんてありえない」


セイナ「じゃあ、なんで彼は突然いなくなったの!調べても見つからなくて・・やっと見つけたと思ったら」


カイ「似てるだけだろう」


セイナ「でも、タイムホールがどうとかって言っていたじゃない」


カイ「所詮は盗聴した時に聞いただけで遊んでいただけかもしれんぞ?ほらごっこ遊びとか?俺も昔あったぞ?」


セイナ「私が彼を見間違えるなんてありません!」


カイ「それこそ信憑性にかける!」


セイナ「それでも!ノビスケくんは!」


恭介、ユウ「「っ!!」」


優香「・・・・・・っ!」


ユウ「おい!ノビスケに会ったのか!」


恭介「何処に!何処で見たんですか!」


優香「何処!」


セイナ「教えてください。タイムマシンはあるんですか?」


ユウ「・・・・・・」


恭介「・・・・・・」


何も言えなかった。それが大きく変えてしまう事になるからだ


ある、その一言でこれから先の未来が変わる


何も言えない・・・


優香「あるよ・・タイムマシン、ノビスケくんは今何処か別の時代に行っていると思う」


セイナ「やっぱり」


カイ「まじかよ・・・」


ユウ「なぁ、この事は」


セイナ「言いませんから安心してください」


恭介「いつノビスケくんと会ったんですか?」


セイナ「ちょっと長くなりますけど良いですか?」


恭介「はい、お願いします」


セイナの知る限りのノビスケの事を聞いた


17年前くらいに突如現われ北条セリナというセイナの姉の執事をしていたらしく


戦争前にいなくなってしまったらしい


恭介「そんな事が・・・」


ユウ「・・・・・・・」


優香「ノビスケくん・・」


セイナ「私は彼に告白しました。それで振られてしまったんです。でも、彼は凄く辛そうで」


セイナ「無意識だと思いますけどこう言ったんです」


ノビスケ『この時代で幸せになってはいけないんだ』


セイナ「そう言ったんです」


恭介「そうだったんですか・・・でも、それだけで」


セイナ「初めて会った時周りとは違って浮いているようだったんです。それであの言葉を聞いてそれから幼いノビスケくんを見つけて貴方達から聞いて」


ユウ「それで?ノビスケが未来人だと知ってどうしたいんだ?」


セイナ「帰ってきた時に言ってあげたいんです。お帰りって」



セイナ「だからずっと監視をしていました。今度は幸せになって欲しいんです・・」


恭介「セイナさん貴女は凄いです。そこまで言えるなんて・・でも、やっぱり盗聴はいけません外してくれますね?」


セイナ「はい、その代わりノビスケくんが帰ってきたら」


恭介「一番に連絡しますよ」


セイナ「ありがとうございます」


優香「・・・・・・」


カイ「おい、ユウいいか?」


ユウ「なんだ?いい話では終われないのか?」


カイ「監視をしていた。だが、それは帰ってくるのを待っていただけではないんだ」


カイ「寧ろそっちが本題だ」


ユウ「どういう事だ」


カイ「あいつがあのノビスケだろうがそうでなかろうが産まれた時から狙われてたんだよ」


カイ「名前がノビスケってだけでな」


ユウ「襲撃と関係あるのか?」


カイ「あぁ、ノビスケは北条家に喧嘩売ってそのまま消えたからな、本当に馬鹿だよ」


ユウ「ふっ、少しはいい男になったんじゃないか」


カイ「それに襲撃されたのはノビスケの家だけじゃないんだぞ?剛田商店、骨川邸、野比家、もう向こうはあのノビスケだって気付いているんだろうな」


ユウ「それは知らなかった・・・・待てよ!北条家は崩壊した筈じゃ!」


カイ「崩壊はした表ではね本当は裏では崩壊はしかけていたがギリギリしてなかったんだ」


ユウ「そうだったのかでもなんで今頃なんだ?狙っていたならもっと早くに」


カイ「17年間は迂闊に動けなかった理由がある知ってるだろ?名は北条利光」


ユウ「時効か!」


カイ「そういう事だ。時効が成立して2年そろそろ動きだすとは思っていたがすまん正直ノビスケがあのノビスケだとも信じていなかったしその時数分間盗聴が機能しなくなって・・気付いた時にはもう」


ユウ「いや、それで良かったんだ。そうしなければノビスケは過去へ行かなかった」


カイ「こうなる事も決まっていたのか・・なんか嫌だな・・レールの上を走ってるみたいで」


ユウ「まぁな・・てことは俺たちに出来る事はノビスケを信じて待つ事と」


カイ「と?」


ユウ「その北条利光をぶん殴る事だろ?」


カイ「正気かよ」


ユウ「あぁ、まぁその前に花音をどうにかしないとな」


カイ「それは大丈夫だろうよ信じてくれ」


ユウ「待つのはあまり好きではないが今はそうするしかないか・・」


カイ「そういう事だ」


優香「はむはむ」もぐもぐ


ユウ「っ!なにチョコ食ってんだ!!寄越せ没収だ!」


優香「うぐぐ!!」


ユウ「離せよな?あぁ?優香!」


優香「あと少し!」


ユウ「駄目だ!!」


こうして俺たちはノビスケを信じて待つ事にした


そして帰ってきた時安心出来るようにする


そろそろお嬢達にも帰って来てもらおうかな


言われた通りノビスケ達が過去へ行ったと分かったし


ユウ「それにしてもあいつが執事か」


帰ってきたら紅茶でも淹れてもらうか


ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーー


ーノビスケ編ー


時代(現在から30年くらい前)


無人島の中を小さくなった俺はカマキリから逃げる


カマキリ「カマァァア!!!!」シャキン


ミニノビスケ「とぉ!」サッ


走って逃げるが奴は飛んで追いかけてくる


その度に切りかかられ今の所はどうにか無傷だが


向こうは諦める気もないみたいだ


俺もただ逃げていたわけではない


喧嘩で勝つ為のコツそれは相手の癖を見つける事だ


癖はパターンになるパターンになれば隙が生まれる


そこをつけばいい


シュ


ミニノビスケ「ふん!」サッ


奴は大きくわけて横切りと縦切りしかしてこない


そこからもう少し詳しくすると


カマキリ「カマァァア!」シュ


まず、攻撃前に大きくカマを広げ切る所から大きく振りかぶる


それを見ていたら避けるのは簡単だ


避けるのが簡単なら後は


ミニノビスケ「てめぇを倒してやるよ!」


逃げる足を止めカマキリの前に立つ


カマキリ「カマァ?カマァァア!」シュ


縦切りが来た!


それをなるべく少ない動作で避ける


そして奴のカマを掴む


ガシッ


ミニノビスケ「どうだ!こんなカマへし折ってやる!!」


全力の力でカマキリのカマを折ろうとするが折れない


ミニノビスケ「く、くそう!」


もう片方のカマで横切りが来た


それをジャンプで避けてカマキリの腹部分を思いっきり蹴り上げた


手応えはあった


カマキリ「がはっ!」


どうやら効いているようだ


さらにそこから数発パンチを叩き込む


どうやらこういう痛みには慣れていなかったようでカマキリは苦しむ


そりゃそうだカマキリ相手に腹パンなんてする虫なんていないだろう


カマで攻撃するのを諦めたのか顔が近づいてくる


どうやら直接かじろうとしてるのか


甘い!甘過ぎるぞ!手をチョキの手にしてそのデカイ目に


ザクッ


ミニノビスケ「目潰し!」


なんとも言えぬ感触が襲う


ミニノビスケ「うゎぁ〜」


カマキリ「カマァァアァアア!!」


ミニノビスケ「よし、今のうちに逃げ・・・まじかよ」


気付くとたくさんのカマキリに囲まれていた


ノビスケ「いち、にい、さん、・・あ、数えきれない・・」


これは均等に俺を分けてもほとんどないぞ?


いいのか?カマキリさん一口もないぞ?


ミニノビスケ「まぁ、ね?落ち着いてね?俺は美味しくないしね?」


近づいてくるカマキリ達


さっき目を潰したカマキリも一緒に


ミニノビスケ「もう回復したのかよ!」


カマキリ「カマァァア!!!!」シャキン


大量のカマキリ達が襲いかかってくる


シュッ


ミニノビスケ「うわぁ!!」サッ


シュッ シュッ シュッ


止まらないカマでの攻撃


ミニノビスケ「普通こういうのはターン制だろう!守れよ!」サッ


縦切りがくる


ミニノビスケ「ほっ!」サッ


横切りがくる


ミニノビスケ「はっ!」サッ


縦切りと横切りの両方がくる


ミニノビスケ「とりゃあー!」サッ


単純な攻撃だが数が多いといつまで避けていられるか


シュッ


ミニノビスケ「っ!しまっー」


ザシュッ


ミニノビスケ「ぐぁ!!」


一発もらってしまった


それを見た大量のカマキリ達が一斉に飛びかかる


勝機と言わんばかりだ


ミニノビスケ「あ・・・だめだ」


掴みかかれ、噛みつかれ、カマで切られ


意識が薄れていく


ごめん・・俺はもう・・せめて・・


均等に分けてくれ・・


その時一筋の光が俺を包む


???「ビッグライト!!」ピカッ


ノビスケ「うぉおおお!!」大きくなる


身体が元に戻るぞ


大量のカマキリ達「カマァァア!」大きくなる


ノビスケ「これでカマキリなんて!」


ビッグカマキリ「カマ?」シャキン


ノビスケ「・・・・え?」


???「あ、しまった一緒に大きくなっちゃった」


ノビスケ「うわぁああ!来るな!」


???「スモールライト!」ピカッ


カマキリ「カマ?」小さくなった


ノビスケ「ふぅ・・助かった」


???「大丈夫?」


ノビスケ「助かったよありがと」


ビッグカマキリ「カマァアア!!」


ノビスケ「って、まだ一匹残ってるぞ!」


???「あ、やば!」


大きなカマキリは飛んで逃げていった


???「追いかけなきゃ」


ノビスケ「あ・・まっ・・」バタッ


???「あ、死にかけてる!う〜ん・・どちらにしようかな・・助けてやるか」


???「と言ってもあまり時間はかけられないし」


ノビスケ(青)「再生開始・・」


???「っ!!」


???「傷が塞がってきてる?それにいつの間にカラコン入れたの?」


ノビスケ「うぅ・・ありがと青」


青(あまり力を使わせないでくれ溜まってもすぐなくなってしまう)


ノビスケ(ごめん気をつけるよ)


ノビスケ「君も助かったよ・・あれ?小さいピンクのクソ狸?」


???「殺すよ?ピンクミニドラと呼びなさい。貴方は?先住民?私の言葉が分かりますか?」


ノビスケ「馬鹿にしないでくれ分かるよ。助かったピニドラ」


ピニドラ「ピニドラ?」


ノビスケ「おう、長いからピニドラ」


ピニドラ「まぁ、それでいいわ、って言葉が分かる事態おかしいわね?貴方何者?」


ノビスケ「・・俺はノビスケだ。君と同じ未来から来た訳があってこうなってる。赤い色のクソ狸と子供達に仲間を連れて行かれて」


ピニドラ「ノビスケ?・・ああ!ノロマの子ね」


ノビスケ「ノロマって・・お父さんのことか」


昔は凄くノロマだったらしいからそう呼ばれていたのかもしれない


ピニドラ「安心していいわ、その赤いのも子供達も私の仲間よ」


ノビスケ「あの子達は」


ピニドラ「悪い子じゃないから貴方が女性に襲いかかっているように見えただけよその格好だしね」


ノビスケ「う、それを言われると」


ピニドラ「かなり危ない状態だったからこのまま病院へ連れて行くわ」


ノビスケ「その赤いのも子供達も未来から?もしそうなら名前教えてくれないか?」


ピニドラ「確かに未来から来てるわね、確か一人はスネ樹って子だったわね」


ノビスケ「っ!無事だったんだ良かった・・」


それにあんなにたくましくなってやがって


嬉しさのあまり股間を蹴られたことも忘れるくらいだ


あ、いや、まだ痛いや


誰が蹴ったんだろう?スネ樹ではないだろうし・・・お嬢姉?いや、彼女ならこの痛みくらい知ってるからやらないだろうけど


なら誰だ?メイドか?いや、それならこのくらいで済んでないだろう最悪再起不能だ


一体誰なんだ?


ピニドラ「少しお互いを話した方がいいみたいね」


ノビスケ「そうだな」


ピニドラ「まぁ、その前に」カシャ


ポケットからカメラをだして俺を撮る


ノビスケ「ん?」


するとたちまちほぼ全裸から何故か服を着ていた


ノビスケ「うぉ!これは!」


未来の道具だ!すげえ!


ピニドラ「乙女の前でほぼ全裸は駄目よ?」


ノビスケ「乙女?何処に?」


ピニドラ「・・・・・」空気砲装備


ノビスケ「そ、それはマジでやめろ!!もう腕を飛ばされるのは勘弁だ」


ピニドラ「なら発言に気をつける事ね?それともあまりに意識しすぎて緊張したのかな?うっふ〜ん♡」


ノビスケ「うぉおおええ!!」


ピニドラ「・・・・・」空気砲装備


ノビスケ「ドキッ!これは恋だ!」


ピニドラ「よろしい、あ、襲っちゃ駄目よ?」


ノビスケ「はい・・・・」


その後ピニドラからは俺が落ちた後のスネ樹達の事を聞き


俺は落ちた後の事を教えた


ピニドラはみんなとはあまり干渉していないがポケットの中から見ていたらしい


なんかクソ狸をタイムホールに落としたらしい、まみが


流石だ・・怒らせると怖い


そして赤いクソ狸と他にもいるらしいクソ狸と情報交換をして


ピニドラは小さくしてしまった俺を元に戻すように言われたらしい


流石に死なれたらあんなクズでも未来が変わるかもしれないからなと


やはりクソ狸だ


そして俺をマサイ族の生き残りだと思っているらしい


いや、マサイ族はまだ滅んでないから


一通り話は終わった


ピニドラ「なるほどね、北条家の執事にね」


ノビスケ「死にかけていたのを助けてもらったんだ」


ピニドラ「自分がなにしたかは理解してる?」


ノビスケ「それは・・分かってるつもりだ」


ピニドラ「そう、ならいいけど」


ノビスケ「怒らないのか?」


ピニドラ「怒る?正直言うと消してやりたいくらいだけど?怒る程度で終わると?」


ノビスケ「ごめんなさい・・」


ピニドラ「それで?船で貰ったタイムベルトってそれ?」


肩に斜めにかけているベルトを指差す


正確に言うとピニドラは指はないから手を向けているになる


ノビスケ「そうです」


ピニドラ「ちょっと貸してね」


何か調べ始める


ピニドラ「なるほどね」


ノビスケ「何か分かった?」


ピニドラ「これ、時間移動のダイヤルが暗号化されてるね。これじゃあ行きたい時間に設定しても変な所に行くね」


ピニドラ「それにこれ高タイム鉱石が使われてる」


ノビスケ「高タイム鉱石?なんじゃそりゃ?」


ピニドラ「タイム鉱石のさらに上の鉱石よ」


ノビスケ「タイム鉱石事態分からんのだが」


ピニドラ「説明して欲しいなら態度で示しなさい」


ノビスケ「綺麗で可愛くて世界一美しいピニドラさん教えてください」


もし、俺が童話のピノキオなら鼻が数キロ先まで伸びるだろうな


と冗談はそこまでにして大気圏は突破するだろうな


ピニドラ「仕方ないわね」


ノビスケ「ちょろ」


ピニドラ「あぁ?」


ノビスケ「チョロQってもう売られていないのかな?」


ピニドラ「知らん」


ピニドラ「タイム鉱石は時間移動をする時に必要不可欠でタイムマシンの心臓と言っても過言ではない」


ノビスケ「燃料みたいなものか?」


ピニドラ「いえ、どちらかというとエンジンに近いわ」


ピニドラ「でも、これは寿命があってそれは分からない1日で壊れる物もあれば何年も保つのもある」


ピニドラ「それにこのタイム鉱石単体では時間移動は出来ないの高電圧バッテリーとハイオークでやっと移動出来るようになる」


ノビスケ「高電圧バッテリーとハイオクか案外簡単に動くんだな」


ピニドラ「ハイオークねハイオクとは違うから」


ノビスケ「まぎらわし!」


ピニドラ「とにかくタイム鉱石の事は少しは分かった?」


ノビスケ「まぁ、それなりには」


ピニドラ「そして高タイム鉱石は単体でも時間移動が出来るし、永久で使えるの、時間でエネルギーを勝手に補充してね」


ノビスケ「万能だな」


ピニドラ「その代わり扱いが難しくてあまりに危険だから法で道具に使用を禁止されているしかなり貴重で数が少ない」


ノビスケ「危険ってどのくらい?」


ピニドラ「ある学者達が研究中に消えてしまったくらいには危険よ。身体が耐えられず分子レベルまで分解されてしまったらしいわ」


ノビスケ「ぶ、分子レベルって・・このベルトも?」


ピニドラ「そう、使われているわね。だからこの道具は違法よ」


ノビスケ「あわわ!」


ピニドラ「それにしても作りがしっかりしてるわね。暴走しないように回数制限を付けてるし」


ピニドラ「どうやら、2回までなら連続で移動できるけどそれからは1日で1回分溜まっていくみたいね」


ノビスケ「てことは・・明日までは使えないと」


ピニドラ「そうね」


ピニドラ「それにしてもこれを通報すれば金一封が出るかも違法だしね!」


ノビスケ「っ!・・違法・・逮捕・・牢獄・・嫌だ・・もうあそこは嫌だぁあああ!」


ピニドラ「はぁ・・・・」


ピニドラ「黙っておいてあげるから」


ノビスケ「本当に!」


ピニドラ「その代わりに手伝ってね」


ノビスケ「え?何を?」


ピニドラ「あまり時間がないから移動しながら話す。これを付けて」


そう言って黄色いローター(タケコプター)を渡してくる


ノビスケ「何これ?」


ピニドラ「使い方分からないの?ノロマでも理解したのに・・ここに付けるのよ!」


そう言って尻に付けられる


そしてゆっくり尻から上に少し浮く


地面から数センチ浮いてるだけだ


ノビスケ「・・・・・」


ピニドラ「あ、そうか小さいからパワーが足りないんだ」


そう言うとその黄色いローターをさらに3個だして尻に付ける


尻から上に飛び上がる


ズボンが脱げそうだ


ピニドラ「着いてきなさい」


ノビスケ「おい、待て操作が分からんし頭に付けてんじゃねえか!なんで俺だけ尻に付けてんだよ!」


ピニドラ「うるさい、さっさと来なさい。行きたい方向を思えば頭の信号を読み取って進んでくれるから、その為に頭に付けるの」


ノビスケ「進まないぞ!てか、頭じゃなくて尻だ!尻に付いてんだよ!3つも」


ピニドラ「なら尻から行きたい方向を思いなさい!そのくらい分かるでしょ!」


ノビスケ「どうやって!!」


ピニドラ「早くこないと置いて行くから」


そう言って早々に先へ進む


ノビスケ「く、くそ!クソピンク狸が!」


とりあえずどうする?


尻に力を入れ行きたい方向振ってみる


駄目だ・・


尻の筋肉を行きたい方へピクピクさせてみるか


気持ちこっち側に


何故か真逆の方へ向かい出した


どうやら俺の尻は向こうへ行きたいようだ


ある意味懸命な判断とも言える着いていけば確実に面倒くさい事になる


動き出すとバランスをとるのも難しい


ノビスケ「くっ!落ちそうだ」


グラグラ揺れるし尻から飛んでるから前が見にくい


しかも真逆に向かってる


そして最悪の事態が起こる


ノビスケ「あ、」


ズボンが脱げた


そして黄色いローターが着いたズボンはピニドラの方へ向かって行った


ズボンはもうローターの操作を覚えたのか凄いな・・


そんな事を考えながら


俺は落ちた


ノビスケ「うわぁぁああ!!」


ガシッ


と思ったら空中でキャッチされた


ノビスケ「助かった・・誰かは知りませんがありがー・・」


ビッグカマキリ「カマァアア!!」


さっき取り逃がしたビッグライトで大きくなったカマキリだった


よだれが凄いです


そいつは目が潰れている


どうやら最初のカマキリのようだ


なるほどな偶然見つけたわけではなく


復讐か


やばいな・・なにもできない


カマキリの顔が近づいてくる


ノビスケ「ぐっ!!」


腕を前に出して防御するが意味はないだろう


ビッグカマキリ「カマァアア!!」


ドンッ!


ノビスケ「っ!」


噛まれない?目をゆっくり開けると


カマキリの首がない?いや、吹っ飛んだ


ピニドラ「空気砲よ、このノロマ!なんでズボンだけ来てんのよ!」


カマキリは力なく落ちていく


ノビスケ「てことは・・うわぁぁああ!!」


また、落ち出した


ピニドラ「受け取りなさい!」シュッ


ロープが投げられそれを掴む


ノビスケ「助かった・・でも、これは手が痛い早くそのローターを」


ピニドラ「ローターじゃなくてタケコプターね」


ノビスケ「早くしてくれ!ロープを掴んでるだけでもきつい!」


ピニドラ「ほら、じっとしてなさいよ」


投げられたタケコプターが頭に当たり


ノビスケ「いてっ」


尻に付く


そんなに尻が好きなのか?


とにかくそれで浮き出した


ロープで引いてもらう事で目的地へ着いた


ズボンは返してもらい履いた


そこにあったのは


ノビスケ「タイムマシンだ」


ピニドラ「わたしが頼まれたのはタイムマシンの回収よ一人じゃ難しいから貴方を使うようにって」


ノビスケ「断ったらどうするつもりだったんだ?」


ピニドラ「桃太郎印のきびだんごがあるから問題ない」


ノビスケ「なんかどんな道具か予想できてしまうな・・使わないでよ?」


ピニドラ「ちゃんとやってくれたらね」


ノビスケ「で?これをどうするの?見た感じ動きそうにはないが」


ピニドラ「ポケットに入れるのよ」


そう言って自分のお腹に付いてるポケットを指差す


四次元ポケットだっけか?なんでも入るポケットだ


でも、まず入り口から入らないと思うが


ピニドラ「解体してその部品を分けてポケットに入れる」


ノビスケ「面倒くさ!なんとかライトを使えよ。あの小さくなるやつを」


ピニドラ「壊れた誰かさんが無茶な使い方するから」


ノビスケ「はぁ・・・」


ピニドラ「やってくれたら女の元へ連れて行ってあげる」


ノビスケ「アヤカさんの事か!」


ピニドラ「さぁ、早くして急がないと・・あまり時間はないよ」


ノビスケ「分かったよ」


壊れたタイムマシンの前に立ち状態を見る


操縦席の横側が大きく凹んでいる


まるで思いっきり蹴ったようだ


ここから鉄板を剥がして中の機械部分を取り出すか


ノビスケ「やはり素手では無理か、工具はないのか」


ピニドラ「ふむ・・・・」


何かのレーダーのような物を見て唸っているようで聞こえていないようだ


ノビスケ「ピニドラなにを見てんだ?」


ピニドラ「ん?ちょっとね。それより終わった?」


ノビスケ「ただでさえ機械の技術なんて皆無なのにすぐ終わるか。工具ないと無理なんだが」


ピニドラ「あ、そタイムマシンの後ろ側に工具箱が付いてる筈よ」


ノビスケ「お、あったこれだな」


ドライバーやレンチにハンマー


それ以外は何が何だか分からない工具だ


とりあえずドライバーを鉄板の隙間に差し込みハンマーで奥まで打ち込む


鉄板が取れた


なにかオイルのような物が顔にかかる


凄く臭い


ノビスケ「・・・・最悪だ」


配線がビリビリいっている


これはやばい


ノビスケ「にげー」


ビリビリビリビリ


ノビスケ「うぎゃぁあああ!!」


感電した


ピニドラ「っ!どうしたの!しっかりしなさい」


ノビスケ「」


ピニドラ「心臓止まってるし!ノロマでも死んだらお終いでしょ!起きなさい!」


ピニドラ「死ぬな!戻ってこい!!ノロマァアア!ドラ電流!!」ビリッ


ノビスケ「ぐはっ!」


ピニドラ「あ、戻ってきた」


ノビスケ「げほっ!ごほっ!なんか一瞬三途の川が見えたような」


ピニドラ「気のせいよ。ゴム手袋使いなさい」


ノビスケ「あ、あぁ、ありがと」


少し寝てしまったようだ


気を取り直して鉄板を剥がした後の機械を見てみる


配線がビリビリいっている


これは危ないな当たったら下手すれば死ぬかもしれない


気をつけないと


ノビスケ「う〜〜ん・・分からん」


何処から手をつけていいか分からない


とりあえず外せそうなやつから片っ端に外していくか


ノビスケ「長くなりそうだ・・はぁ・・・」


ーそれから数時間後ー


やはり整備士でもないのに解体なんて出来るわけもなく


ただ時間だけが経つ


ノビスケ「もう無理だ!!こんなの出来るわけないだろ!ボルト一つ見つからん!」


ピニドラ「もう、本当にノロマね。仕方ない、これを使いなさい」


スモールライトを渡される


ノビスケ「・・・・・おい」


ピニドラ「修理したのよ」


ノビスケ「なら修理出来た時点で・・」


ピニドラ「貴方を立ててあげようとしたんだけど逆効果だったね」


ノビスケ「ほら、小さくなったぞ!さっさとポケット中に入れろ」


強引にポケットに入れる


ピニドラ「きゃ、強引な男は嫌われるわよ!!この変態!」


ノビスケ「なんで変態になんだよ!」


ピニドラ「乙女のポケットに無理矢理入れるなんて変態じゃないの!」


ノビスケ「乙女?誰が?何処に?ここにいないことは確かだな!」


ドンッ


何かが頬をかする


後ろの木に穴が空いている


ノビスケ「・・・・・・・」


ピニドラ「乙女よね?」


空気砲を持ってそう言うピニドラの顔は狂気に満ちていた


ここで違うだろなんて言えば俺はカマキリと同じ運命を辿ることになるだろうな


ノビスケ「ここにいました。はい、すみません」


ピニドラ「そうよねここにいるもんね!」


ノビスケ「はい!います」


ピニドラ「襲っちゃダメよ?」


ノビスケ「正直理性を抑えるので精一杯です(殴りてぇ!)」


ピニドラ「が、ま、ん、よ」


ノビスケ「はい!(俺はなにをしてるのだろうか・・)」


とにかく話を変えようじゃないと俺が持たない物理的な意味で


ノビスケ「とにかくここでやることは終わったしアヤカさんの所へ連れて行ってくれ」


ピニドラ「それはいいけど、どうするの?このまま他のみんなと合流するの?」


そうか、そうなるとスネ樹達にも会うことになるのか


このまま合流してタイムマシンを直して帰ればとりあえずは過去を変えてしまう事はない


俺たちの時代でも色々とあるがそれは俺たちがどうにかする事が出来る


過去ではもう決まった未来がある


俺が手を加えてしまって変わってしまった未来もあるだろう


でも、アヤカさんを元の時代へ返して


これはしちゃいけないのかもしれないけど


セリナを助けて


せめてそれが終わるまでは


俺は


北条家の執事だ


日にちを決めてそれまで・・


ノビスケ「まだ、合流は出来ない」


ピニドラ「あの女を返すの?確か船で寝てたのよね?本来なら死んでんじゃない?」


ノビスケ「かもしれない・・」


ピニドラ「なら、始末しないとね?あの女を」


ノビスケ「でも・・まだ」


ピニドラ「手伝ってもらったし私がやってあげるわ」


ピニドラ「どうせ海の底なら死体が見つからなくてもおかしくないし」


ノビスケ「やめろ!!」


ピニドラ「ならどうするの?まさか生かすの?貴方の勝手で」


ピニドラ「そんな事させると思う?」


空気砲をこちらへ向けて言う


これは威嚇ではない殺気もある


本気だ


ここで言えば間違えなく殺される


流石ロボットと言えるか感情に左右はされない


まだ、そのくらいの未来では人間の複雑な心情を作る事は出来ないという事だろう


ピニドラ「人1人が及ぼす影響は凄く大きい長い年で見れば何百いえ、何千、何万という人の生き死にが関わる」


ピニドラ「貴方の勝手で何万の人を殺す気?」


ノビスケ「でも、殺すなんて・・出来ない!」


ピニドラ「1人の命と何万人の命を同じにする気?」


ノビスケ「そうは言ってない!それに逆だってあるだろ!」


ピニドラ「確かに彼女が生きる事によって助かる人達も出るでしょうね」


ノビスケ「なら」


ピニドラ「なら、その人の為に本来助かるはずだった人には我慢して死ねってこと?」


ピニドラ「全員なんて助けられないし助けてはいけない。それはこの先の未来やバランスを崩してしまうからよ」


ピニドラ「いい?誰かが生きるということは代わりに誰かが死ぬという事よ」


ノビスケ「それでも・・・・」


ピニドラ「選びなさい1人の命を選ぶかそれとも何万人の命を選ぶか」


ピニドラ「返答によっては・・・」


ノビスケ「・・・・・・」


ピニドラ「答えない・・それが貴方の答えね。最悪ね」


ピニドラ「いつか貴方は選ばないといけなくなった時選べず両方を失う。いい気味ね」


ノビスケ「なら・・どうすれば!どうすればいいんだよ!!」


ピニドラ「なに?逆ギレ?そのうえ答えまで求める・・がっかりね」


ノビスケ「くっ!」


ピニドラ「じゃあ、私は行くわね。もう顔も見たくないしね」


そう言ってピニドラはタケコプターで飛んで行ってしまった


俺は置いていかれた


殺されなかった事を喜べばいいのか?


違うだろ!なんだよ!なんでなにも言えないんだよ!


自分に腹が立って仕方がない


ノビスケ「アヤカさんは大事な友達で・・でも、その為に他の人を犠牲になんて出来ない・・どうすれば」


考えても答えなんて出ない


いや、出てはいるのかもしれない


でも、それは俺の望まない


1人と万人こんなの誰に聞いても答えなんて同じだ


どうすればいいんだよ・・・


なんでこんな時は黙ってんだよ!赤でも青でもいい教えてくれ!


ノビスケ「何か言えよ!!」


返答はない・・・・


ノビスケ「・・・・なんだよ」


じっとしていても仕方がない


浜を目指して歩き出した


さっきまで暗かったのが明るくなっていた


どうやら俺はずっと機械いじりで一夜を明かしてしまったようだ


どうりで眠いわけだ


頭がぼーっとして


身体が休めや!とはやし立てる


少しだけ・・眠ろう


起きたらきっと


また、頑張れるから


木にもたれ掛かり、そっと目を閉じた


再び目を開けた時それは・・


ノビスケ「っ!冷た!」


ノビスケ「え?なんだこれ!」


腰のあたりまで水が来ていた


ノビスケ「いつの間に浜に出たんだ?いや、でもまだここは・・」


ノビスケ「少しずつ水かさが増してるような・・どうなってんだよ!」


ノビスケ「とにかく上へ逃げないと!」


本来の目的と逆の方へ走り出し


ギリギリ登れそうな急斜面を登る


何かが滑ったような跡がある丁度下にタイムマシンがあった事からここをタイムマシンが滑ったのだろう


ごつごつとした地面の悪いなか足を持っていかれないように気をつけつつ上がっていくと


大きな岩があった


そこには血がついていた


ノビスケ「みんな無事なんだよな」


誰一人欠けていない事を祈りたい


そして、水は更に上がってくる


ここでやっと気付いた


あのベルトが壊れてしまい場所も移動したのかと思ったがそうではなくて


場所は変わらない・・でも、時間は変わる


当たり前の事だ


この島はあの時代ではもう沈んでしまっていた


俺は運良く沈む前の島に時間移動しただけだ


場所は変わっていないんだ


ノビスケ「でも、今沈むなんてな・・最悪だ」


最悪、ベルトで更に過去へ行くしか


しかし、ベルトのエネルギーが溜まっていない


それにこのダイヤルは普通に動かしても行きたい時代には行けない


今できる事は


ノビスケ「とにかく上へ逃げないと!」


この島の山の頂上へ


頂上へ着く


ノビスケ「はぁ、はぁ・・着いた」


波の音が近い?


ノビスケ「まじかよ・・・」


登るのに夢中で見ていなかったがほとんどが沈んでいた


もう山の頂上部分が海からひょっこりと顔を出しているだけだ


ノビスケ「時期にここも・・」


それは遠くない


数時間か


いや、数十分か


数分か・・・・


ノビスケ「もっと!もっと上に」


山の頂上にあった電波塔を見上げる


そして・・・


電波塔の一番上に着いた


ノビスケ「救助なんて来ないよな・・」


もうここもあと少しで沈む


上がればどうにかなると思ったが


どうにもならなかった・・・


ここで死ぬのか


アヤカさんもセリナも守れるずこのまま・・・


ノビスケ「・・・・・・」


一人と一万人


悩む方がおかしいんだ


選べるわけなんて・・・・でも


もし、これがスネ樹達なら・・・


俺は・・・一万人を選ぶのか?


いや、そんな事は


でも、そうなると一万人が


ノビスケ「なんだよ・・・」


分からなくなる


俺はなにがしたいんだ?


俺は何の為に強くなりたかったんだ?


ノビスケ「もう目の前で大切な人達が死ぬのを見たくない」


大切な人達を場所を守りたい


そう思ったからじゃないのか?


ノビスケ「そうか・・・答えは出てたんだ」


ただ、言い方を変えられたから錯覚していたんだ


大切な人を場所を壊そうとする奴らが一万人になっただけだ


俺は正義の味方じゃない執事だ


執事なんだ


ノビスケ「俺はアヤカさんもセリナも助ける!一万人だろうがそんなの知った事か!俺は」


一万人よりも一人を選んだ


ノビスケ「なくしたくない!その一人を」


その時空から声がする


そこにはピニドラの姿が


ピニドラ「ロープに掴まりなさい」


ノビスケ「ピニドラ!」


ピニドラ「もう、世話の焼けるノロマね」


こうして俺は島を脱出した・・と


なる事を予想して大きな声で自分の決意を叫ぶが・・


ピニドラの姿は現れず


波の音だけがどんどん近くなって行く


ノビスケ「俺は!!一人を選ぶぞぉおおお!!」


山彦のように声が反響する


誰も来ない


ノビスケ「まさか・・本当に行っちゃったのかよ・・」


折角自分の気持ちを再確認出来て


覚悟も決めたのに


それを生かせず俺は死ぬのかよ


ノビスケ「くっ!嫌だ!嫌だ!!助けてくれ!ピニドラ!執事長!メイド長!!ハル!!セリナ!!」


ここにいるはずもない人を叫ぶ


もしかしたらと期待を込めて


でも、来ない


船もヘリもなにも来ない・・・・


ノビスケ「嘘だろ・・・こんな最後って・・」


その場にへたり込む


もう電波塔の半分が水に浸かっている


電波塔がなかったら終わっていた


もっとも・・寿命がほんの少し伸びただけだった


ノビスケ「・・・・はぁ」


なんか落ち着いてきた


溺死って苦しいのかな・・・


ノビスケ「もう、いいかな・・」


俺は完全に諦めた


倒れこみ空を見上げる


綺麗な空だ


ノビスケ「そういえばセリナとまた遊園地に行くって約束・・・執事長と香水を買いに行くって・・メイド長と格ゲーやるって・・ハルと・・ハルはないや・・」


結局ハルが俺を避けるようになってそれからいなくなった


帰っては来ると言ってたけど


このまま別れるのは・・寂しいな


生きたいな・・・・


ノビスケ「足掻いてみるか?最期の最期まで」


考えろ


なにか


なにかあるはずだ


これは電波塔・・っ!


ノビスケ「電波塔なら電波塔を発信する為のものが」


電波塔のスイッチボックスのようなものがあった


ノビスケ「南京錠で開けられないようにされてるな」


もしこれが電波発信装置なら


動いてくれるなら


外部の人間に知らせる事が出来るかもしれない


止まってる筈の電波塔が動き出すんだ


必ず確認をする筈だ


ノビスケ「南京錠をどうにかしないとな」


手では外せないか・・当たり前だ


でも、錆びているから強い衝撃があれば


ノビスケ「生憎ナイフもなければここには何もない」


あるのはタイムベルトだけだ


壊れるかな?まぁいいや


ノビスケ「ワァタ!!!!」バチン


ベルトを鞭のようにして叩く


変な音がするが気にせず叩く


南京錠は取れた


ボックスを開ける


いろいろごちゃごちゃしているが、こういうのは大きなレバーっぽい奴を上げれば


ノビスケ「これかな?」ガチャン


ビリビリビリ


ノビスケ「あばばばば!!!」


プツン


ドカーーン


ノビスケ「うぎゃぁああ!!」


一瞬作動して一瞬で止まった


俺は吹き飛ばされ電波塔の外の海へ


ノビスケ「」


考えたら分かることだ


沈む事は多分もうみんな知っている筈だ


だからここには人がいない


なら電気を通す意味もない


今のは残留電気だったんだ


海の水に浸されている状態でここら全体に電気が流れ俺は感電してしまった


海水は電気をよく通す


これで普通に動く筈なんてない


もう、本当に出来る事は終わった


と言うより身体が動かない


海へ投げ出されそのまま浮いた状態で麻痺してしまったのか


まるでこれでは死んでいるようだ


水中に顔をつけている状態だ


もう長くは持たない苦しい・・でも、身体が


動いてくれ!頼む!!


ノビスケ「っ!!」


こんな・・・最期って・・・


執事長、メイド長、ハル、セリナ、まみ、まゆ、メイド、スネ樹、お嬢姉・・・・クソ狸・・


ごめん・・・・


俺は・・・


ゴォオオオオ!!


海の底から何か音がする


それは段々と大きくなる


あれは!


ドーーン


ノビスケ「ごふぉっ!!」


ぶつかった


身体が動くようになった


ノビスケ(当たっておいて!なに沈んでんだよ!)ガシッ


俺はすぐさまその当たった奴を掴んだ


ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーー


時は遡り


ー数時間前ー


島が沈む前


ピニドラはノビスケにタイムマシンを解体させている時調べている事があった


それは今回の任務、タイムマシンの回収より最優先される事だ


ドラえもんの発見


ドラえもんからはミニドラ達しか分からない周波を出している


それがレーダーに映るのだ


レーダーを見てピニドラはこのレーダーは壊れていると決めた


何故ならレーダーは今ピニドラの居る場所を指しているからだ


何処にもドラえもんなんかいなかった


ピニドラ「一応報告しておこうかな」ちらっ


ノビスケ「ぐぬぬぬ!!硬い!!」


ピニドラ「あいつには言わなくていいか」


そしてさらに時は遡り


ー数百年前ー


この島がまだ他の大陸と繋がっていた頃


この辺りには二つの部族があった


その部族はお互いに仲が悪く


喧嘩が絶えませんでした


さらにはお互いの領土を取り合う


取って取り返してまた取ってが繰り返されていました


その二つの部族領土の端の方に小さな村があり


戦いを望まない人達が暮らしていました


その村には神様と呼ばれるものが祀られていた


ある時何もない空間から突如現れたそれは


村の人々から神様と崇められた


村の端に置かれているそれは青い狸のような猫型ロボットだった


未来では一部の人間からクソ狸と呼ばれている


毎日のように村の人々は神様の前に果物をたくさん置いていた


そして戦いの無い世界を祈った


クソ狸(困った・・・・・)


クソ狸(動けねぇ・・・)


あの時まみに尻尾を引っ張られて電源が切れたと思っていたが


引っ張りが足りなく待機保持モードになってしまっている


待機保持モードとは最低限のエネルギーで身体を保持して意識だけがある状態だ


こうなると身体は動かない電源が切れてるのと変わらない


もう一度尻尾を引っ張れば元に戻るが


この人達は俺に触れようともしない


毎日神と崇められ食えない果物を置いてく


勿体無い


そして・・・・


村の人達が果物を持ってくるまでの時間は以外は神聖な場所らしく人は立ち入らない


だけどいつもこの時間になると


少女「誰もいないかな?」


一人の少女がやってくる


こいつはいつも一人でやってきては俺に話しかける


つまらない事や村の事や悩みまで


そしていつも最後に


少女「〜〜♪」


歌を歌って帰るのだ


少女の名はササラ、どうやら他の部族の子らしい


いつもこっそり来てこっそり帰る


正直うるさいし歌も下手だしうざかった


だけど・・気付くと俺はその子をいつも待っているようになった


クソ狸(そろそろ来る時間か・・前に言ってた事はどうなったんだろうな)


ササラ「誰もいないよね?・・こんにちは神様さん」


クソ狸(おう、よく来たな)


ササラ「えっとね・・昨日言ってた事なんだけどね」


たわいも無い会話だ。向こうの一方的な


でも、退屈な俺にはそれが楽しみだった


そして時が経つほどにササラも成長していく


そうして数年が経ち


まるで俺は父親のようにその成長を喜んだ


毎日来る事はなくなったが


たまに来てくれる


それが俺にはたまらなく嬉しかった


ササラ「こんにちは神様さん」


クソ狸(・・・生傷が増えてるな)


ササラのいる部族達は喧嘩の絶え無い場所で


ササラも戦っているのだ


だけどサララは


ササラ「いつまで続くのかな・・こんな無駄な争いは・・なんでみんな仲良く出来ないのかな?」


クソ狸(人はそうしないと自分を保てないからさ・・辛い事だが)


ササラ「本当はあんな村逃げだしたいよ・・でも」


クソ狸(家族がいるだろ?たった一人の弟を守るって言ったろ?だけど・・)


ササラ「弟はほっておけないし」


クソ狸(この村なら・・弟とここに来いよ。きっと受け入れてくれる)


ササラ「そろそろ時間ね・・あ

、忘れてたね。今日も歌うね」


ササラ「〜〜♪」


ササラの歌もかなり上達してきている


ササラの歌は俺の薄汚れた心を溶かしてくれる


この時代に日にちなどは無いが約一ヶ月経った


ササラが現れない


嫌な予感が胸を過る


動きたい動いて確かめたい


ササラに会いたい


ササラの歌を・・・聴きたい


それからさらに半年後


ササラが現れた


ササラ「・・・・・・」


クソ狸(よく来た!心配したんだぞ!)


でも、ササラは喋らない


クソ狸(どうした?そんな悲しそうな顔をして)


ササラ「・・・・・・・」


クソ狸(ササラ?・・っ!!)


ササラの首に大きな傷があった


きっと戦いで負った傷なのだろうが


喉を潰されたのか!


ササラの身体には前以上に傷が多かった


もう前までの綺麗な肌や瞳はなく


ただ、悲しそうに俺を見ていた


そして痛々しそうに喋った


声は小さく苦しそうだったけど


村が襲撃され弟も殺され敵の捕虜にされ


毎日のように・・・辱めを受けていた


隙を見て逃げだしたらしい


それを聞いて俺は怒りに震えた


ふざけやがって!!ササラの綺麗な声を瞳を肌をよくも!!


そしてササラは俺に初めて触れた


そしてずっと泣いていた


俺はただそれを見ているだけだった


そして・・・・ササラは村の人達にばれてしまった


彼等ならササラを保護してくれるに違いない


ササラこれで苦しまずに済むぞ


そう思ったが・・・


村の人々は怒っていた


他の村の奴だと言うのもあるが神様である俺に触れていた事が彼等の逆鱗に触れたらしい


ササラは捕らえられ


俺の目の前からいなくなった


ササラはどうなったんだ?


ササラ・・・ササラ・・


久しぶりにササラの姿を見た


前よりもボロボロになっていた


クソ狸(お前ら!!なにしてんだ!!)


そして村長が言った


村長「神に触れた此奴を処刑する。そうすれば神は怒りを鎮められる」


クソ狸(やめろ!!逆だ!そいつに手を出したら!!許さんぞ!)


ササラ「・・・・さようなら」


両脇にいる村人が槍をササラに


クソ狸(やめろ!!やめんかぁああああ!!!)


ザクッ


ササラ「っ!!」


彼女に槍が刺さった


クソ狸(っ!!)


クソ狸(うぉおおおおおお!!!)


俺の身体のセンサーが警告をだす


お前は保持モードなんだと


しかし俺は動こうとした


センサーがそれを許さない


動くなと


村長「首を切れ」


プツン


センサーが壊れた


クソ狸「てめぇら!!」ビリビリビリ


村長「神様が!!」


村人達が怯える


村長「神よ!此奴は死にました。もう怒りをー」


クソ狸「そいつに触れるなぁあああ!!」ビリビリビリビリビリビリ


もうなにも考えられなかった


この村の人達も他の部族の奴らのことも


ただ、怒りでいっぱいだった


何が神様だ!何が争いのない村だ!何が!何が!!


怒りでどうにかなりそうになりながらササラの元へ向かった


クソ狸「ササラ・・ごめんな」


ササラを優しく抱き抱えた


まだ生きていた


クソ狸「っ!」


ササラ「神様・・・」


クソ狸「喋るな!今治してやる」


もう未来や過去など考えられず四次元ポケットに手を


クソ狸「ない!そうだ!まみが!」


四次元ポケットはまみが持ってるんだ


くそっ!俺の失態だ


ササラ「怒ら・・ない・・・で?神様」


クソ狸「くそっ!こんな神様が居てたまるか!一人の女の子も救えない!くそ・・」ポロポロ


こんなに無力感を味わうのは初めてだ


こんなに何も出来ない自分に腹がたつのは・・


初めてだ


クソ狸「ごめんな・・ごめんな・」


腕の中で確実に弱っていくササラを撫で続けた


ササラは凄く幸せそうな顔をして


ササラ「ササラ・・・です」


クソ狸「知ってるっての毎日嫌と言う程聞いた・・楽しかったよお前の話し・・」


ササラ「良かっ・・た・・神様」


クソ狸「神様じゃねぇよ・・ドラ・・」


ドラえもんか・・・なんでも出来る高性能ロボット


今の俺はその名に相応しいか?クソだな


クソ狸「クソ狸だ・・」


ササラ「・・・・・」


ササラ「クソ・・狸・・さん」


クソ狸「ん?なんだ?」


ササラ「ありがと・・・ね・・」ニコッ


その笑顔は今までで一番綺麗だった


その言葉を最後にササラは動かなくなった


ゆっくりと開いたままの目を下ろす


クソ狸「よく頑張ったなササラ今解放してやるからな」


汚れた傷だらけの身体から


また、綺麗なササラになるんだ


今度は争いのないそんな世界にな


クソ狸「ドラここにありて全ての生きる者の頂点なり」ゴォオオオオ!


クソ狸「争いのない世界を想像せし者」


クソ狸「これで最後だ・・狸の歌を聴いてくれ・・」


クソ狸「その者世界の平和を望みし清く儚い歌その姿咲き誇るが如く花のように」


クソ「その強き心は時とし牙を持つ戦士へと」


クソ狸「されど蘭のように優雅にそして真の平和を望む者なり」


クソ狸「歌姫は永久に願わん」


ストン


ゆっくりと拳を地面につける


クソ狸「ドラ、ザ、インパクト・・・咲冴蘭(ささら)」


クソ狸「さよならだ」












その付近の大陸の半分が音もなく静かに吹っ飛んだという


その威力はササラの誰よりも強い心のように


そして音のない爆発はササラの望んだ静かな世界を連想させた


音もなく静かにされど威力は絶大


ドラ、ザ、インパクト咲冴蘭


すべての力を使いきった最初で最後の技


そしてドラえもんはまた深い眠りに入った


それから数百年後


ん?


久しぶりの光だ・・眩しいな


どうやら俺は海の底にいるらしい


あれから何年経ったんだろうな


いや、何十年かもしれないな


エネルギーもないし・・これで終わりかな


ふっ・・助けられなかった


それだけじゃなく未来を大きく変えてしまったかもしれない


そういや、あいつらは結局助けに来なかったな


まぁ、探しても簡単には無理だろうしな


ササラ・・・のび太・・ノビスケ・・すまない


ビリビリビリビリビリビリ


「あばばばばばば」


ドカーーン


何か間抜けな声と爆発音が聞こえたなんだ?


ビリビリビリ


うぉお!痺れるぜ


ピッ


ん?


身体が動くぞ!


まだ、壊れるわけにはいかねえって事か・・ふっ


いくぞ!!


ゴォオオオオ!!


クソ狸「急速上昇!!」


ドン


「ごふぉっ!」


誰かにぶつかった?


あ、また動かなくなった沈む!


ガシッ


誰かが俺を掴む


誰だ!


クソ狸「っ!」


ノビスケ(当たっておいて!なに沈んでんだよ!)


クソ狸(バカか!お前沈むぞ!)


ノビスケ「っ!」


ノビスケ(重い沈む!)


しかし、沈まずに上がった


ノビスケ「ぶはぁ!死ぬかと思ったってなんで飛んでんだ!」


尻を見るとあの黄色いローターが付いていた


そして腰あたりをピニドラが掴んでいた


ピニドラ「手を離すんじゃないよ!!」


ノビスケ「遅いっての!死んでたぞ!」


ピニドラ「仕方ないでしょ!迷ったのよ!こんなに早く沈むなんて思ってなかったのよ!」


ピニドラ「それより!ドラえもんさんを離したらノビスケも離すからね!」


ノビスケ「凄く重い・・・」


ピニドラ「我慢しなさい。男でしょ!」


ノビスケ「ぐぐっ!」


ピニドラ「褒めてあげるわよ。ドラえもんさんを見つけたんだから」


ピニドラ「ノロマではないって認めてあげる」


ピニドラ「とりあえず電波塔に降ろすわよ」


電波塔に降りた


ノビスケ「重かった・・・」


ピニドラ「ココ以外は全部沈んでるわね」


ノビスケ「本当にビックリしたんだぞ?なにしてたんだ?まさか本当に」


ピニドラ「なわけないでしょ?流石にこの時代の人間をこのままにはしないわよ。少し散歩してたのよ一人で考える時間も必要でしょ?」


ノビスケ「沈むって事は知ってたんだよな?」


ピニドラ「えぇ、でもまさかここまでと早いとは思わなかったわ」


ノビスケ「で?迷ったと?」


ピニドラ「・・・そうよ」


ピニドラ「一瞬だけ電波を受信してね。それで来れたのよ」


ノビスケ(電波受信するんだ)


ピニドラ「まぁ、少しだけ謝ってあげる。ご、め、ん」


ノビスケ「はは、もういいよ(殴りてぇー!)」


ピニドラ「さて、答えは後で聞くわ。その前にざっと見た感じ壊れてる所が多過ぎるわね。可哀想に」


ノビスケ「完全に青の塗装は抜けてるな錆だらけだし」


ピニドラ「とにかくここを出ましょお願いね」


ノビスケ「また持てと?」


ピニドラ「当たり前よ」


ノビスケ「スモールライトで小さくしろよ」


ピニドラ「そんな事出来るわけないでしょ!恐れ多いわ」


ノビスケ「しろ!」


ピニドラ「嫌よ!」


ノビスケ「このままじゃ本当に再起不能になるぞ?いいのか?」


ピニドラ「くぅ〜分かったわよ」


それから俺たちはアヤカさんのいる病院へ向かった


答えを言った時ピニドラに空気砲を突きつけられたが答えを変えず考えてる事を話したら


ドラえもんさんの事がなかったら殺してたわよと言って見逃してくれた


本当は最初からそうするつもりだったんじゃないかと思ったが


考え過ぎか


ドラえもんの事はまだみんなに話さないらしい


ピニドラは治してからにしたいと言っていたが見つかった事くらいは話してもいいと思うが・・


ノビスケ「なぁピニ・・・・」


ピニドラ(治して褒めてもらうのは私よ。ふふふふ)ゲス顔


ノビスケ「・・・・・・・」


この事に関して触れない事にした


病院へ着いた


ここにスネ樹達がいる


ピニドラ「私は病院の外で待ってるから女を連れて来なさい」


つまり今は一人だ


緊張する


病院の人に聞いてみるがアヤカと言う子は入院していないらしい


ノビスケ「ピニドラの奴嘘つきやがって!」


看護士「あ、でも、貴方の言うような人で名前の分からない子なら」


ノビスケ「その子です!」


考えば分かる事だ


アヤカという名前を知ってるのは俺だけなんだ


案内され部屋へ向かう


退院手続きを済ませて


無保険というものの恐ろしさを知った


部屋には誰もおらずアヤカさんが眠っていた


ノビスケ「無事で良かった・・」


今はスネ樹達の所へ帰れないなら会わない方がいいだろう


ここに手紙を置いて立ち去ろう


そうしようと思った時足音がする


スネ樹達だ


どうするか考えた結果窓から


ノビスケ「あ、無理だ・・・」


スネ樹「失礼します、っ!」


ノビスケ「ん?」


ばれてしまった・・


まみ「あれ・・・・」


まゆ「ノビスケくんだよね!」


メイド「ノビスケ・・・」


ノビスケ「みんな・・無事で良かった」


みんなが無事な姿で安心した


数ヶ月会わなかっただけなのに凄く久しぶりな気がする


帰ってこれたんだみんなの所に


お嬢姉「ノビスケくん!」


でも・・・・


ノビスケ「でも今はごめん!」


窓から飛び降りるのは諦めて


アヤカさんを抱えて部屋を出ようとする


ミニドラ「ん?・・・ちっ!また無駄な仕事増やしやがって」


ピニドラが言っていた赤いミニドラだ


信用していいんだよな?


ノビスケ「悪いね、そうしなきゃいけない程の理由があるんだ」


ミニドラ「言っておくが高くつくぞ?」


ノビスケ「うん、わかってるよ。だけどあと少しみんなを頼む」


ミニドラ「その女と関係があるのか?」


ノビスケ「いや、ないとは言えないでもただ巻き込まれただけなんだ」


ミニドラ「そうか、わかったこっちもどうにかしてみる。あいつは好きに使ってくれ役に立つ」


あいつとはピニドラの事だろうか


ノビスケ「あぁ、ありがと」


スネ樹「ノビスケさん・・」


ノビスケ「スネ樹いい顔になってるよ。みんなを頼む」


スネ樹「帰ってくるんですよね?」


ノビスケ「いや、帰っては来ない」


正確には帰ってこれない・・


スネ樹「っ!そんな・・」


ノビスケ「帰ってはこれないんだ。だから頼む」


スネ樹「そんな・・そんな・・」


まゆ「ノビスケくん・・もう私達は・・」


ノビスケ「それは違うよ」


まみ「じゃあ、どう言う意味なんですか!」


ノビスケ「それは今は言わないほうがいいだろう」


混乱させてしまうかもしれないし


それに、これは俺の我儘だ


殺気のこもった視線を感じた


それがメイドだとすぐ分かった


ノビスケ「メイド」


メイド「・・・・・」


ノビスケ「メイド?」


メイド「・・・・・・」


ノビスケ「・・・ごめん」


メイド「ぐっ!」


スネ樹「メイドさん!」


メイド「・・・何でもありません。お気をつけてノビスケさん」


ノビスケ「・・・・・うん」


お嬢姉「ノビスケくん」


ノビスケ「身体は大丈夫か?」


お嬢姉「うん、気をつけてね」


ノビスケ「あぁ、じゃあ行くね」


ノビスケ「本当にごめん・・」


それから部屋を出た


長く居ては俺の決心が鈍ってしまうから


帰りたいと・・思ってしまうから


メイドのあの視線は怒りとかそんなんじゃなかった


もっと奥にある殺気・・・


ノビスケ「メイド・・俺はなにをしてしまったんだ・・」


残る不安と二枚のメモを残して病院を出た


メモの一枚目は領収書だ。未払いのね


いきなり頭突きをかましてきた赤いミニドラへのプレゼントだ


まぁ、それ以外の理由もあるけどな


二枚目はあの船の事件から二週間後の夕方にタイムマシンで迎えに来てくれと書かれた紙だ


住所も時間も書いた


船からセリナを助けた後二週間で別れを済ませて


終わらせようと思う


勿論別れを済ませると言ってもセリナ達には黙ってだけどね


せめて俺がいなくなっても困らないくらいにはしておきたい


さて、帰るかセリナの元へ


ノビスケ「帰ろうピニドラ」


ピニドラ「そ、そうね」


ノビスケ「このタイムベルトの操作を頼めるか?分からなくてな」


ピニドラ「・・・ん〜嫌よ」


ノビスケ「なんでだよ!」


アヤカ「うるさいわね・・」


ノビスケ「なんでこんな時に目覚めるんだよ・・空気読めよ」


アヤカ「あれ?私・・え?・・なんでおぶってんのよ!降ろしなさい変態!!」


ノビスケ「暴れるなって分かったから」


アヤカ「いたっ!靴がないのに地べたに降ろしてんじゃないのよ!」


ノビスケ「降ろせって言ったじゃん・・」


アヤカ「うっさい!おぶりなさいよ!」


ノビスケ「はぁ・・・」


ピニドラ「とりあえず着いてきなさい落ち着ける場所を確保してるから」


ノビスケ「あぁ、そうさせてもらうよ」


アヤカ「何処に連れて行くつもりよ!ここは何処よ!」


アヤカさん・・完全にキャラがぶれてるぞ・・


うるさいお姫様をおぶりながらホテルの一室へ


と言ってもここは閉館してしまったもう使われていないホテルだけどね


だから中はそれなりに汚い


ノビスケ「勝手に入って良かったのか?」


ピニドラ「お金あるの?」


ノビスケ「ないです。アヤカさん大丈夫?」


アヤカ「え、えぇ・・・」


当然閉館してしまってるホテルだから入る事は普通なら出来ないが


タケコプターを使い窓から入った


ピニドラが俺を掴み誘導して俺はアヤカさんを落とさないように掴んでいた


その時アヤカさんはずっと震えていた


ちょっと可愛いと思ってしまった


まぁ当たり前だが・・大人しくなったしいいか


アヤカ「ね、ねぇ、貴方達は何者なの・・・」


完全に警戒されている


ピニドラ「それでノビスケは帰りたいのよね?」


それを気にせず話を続けるピニドラ


ノビスケ「そうだ」


俺もそうする事にした


アヤカ「ね、ねぇ!」


ピニドラ「うるさい女ね!未来人ですが?それがなにか?」


ノビスケ「なにばらしてんだよ」


ピニドラ「うるさいから仕方ないでしょ」


アヤカ「未来人・・・・本当なの?ノビスケくん」


ノビスケ「・・・・あぁ」


アヤカ「お願いどうなったか教えて次はちゃんと話を聞くから」


不安そうな顔から何かを決心した顔になる


受け入れようとしていた


タケコプターの影響が大きいのだろう


ノビスケ「・・・ピニドラ」


ピニドラ「勝手にすれば?」


ノビスケ「話すけど約束して欲しい。ここで聞いた事あった事は絶対に誰にも言わないと」


アヤカ「・・・分かったわ」


ノビスケ「俺はアヤカさんがいる本来の時間からはっきりはしないけど16か17年くらい先の未来から来た」


アヤカ「へ?もっと遠い未来を想像したんだけど・・その頃には時間移動が出来るようになってるのね」


ノビスケ「いや、無理だから」


アヤカ「ならなんで?」


ノビスケ「それは今とは関係が薄いから話さなくていいだろ?長くなる。とにかくそのくらいから来た目的は・・・・これも内緒だ」


アヤカ「むぅ・・内緒ばかりね」


ノビスケ「勘弁してくれよ」


アヤカ「なら、私はどうしてここに?」


ノビスケ「まぁ、簡単に言うと」


船からここまでを話した


個人的な事やそういう事はうまく誤魔化した


所々衝撃を受けていたが受け入れてくれたようだ


ただの良いところのお嬢様かと思ったが強い心を持っている


セリナとはまた違った強さがある


本当ならこんな事話してはいけない


ほとんどを嘘でどうにかしようと思った


でも、アヤカさんの受け入れようとする気持ちやその目に俺は気付くと本当の事を話していた


アヤカさんにはそういう魅力があるのかもしれない


魔性の女?言い過ぎか


ノビスケ「大体こんな感じだ」


ピニドラ「ぼかせよバカ本当の事喋るなんてアホね」


ノビスケ「自分でもビックリしてるんだ。そう言わないでくれ」


アヤカ「・・・・・・・」


ノビスケ「いきなりこんな事言われて混乱してると思う。でも、もう大丈夫だから」


ノビスケ「後はアヤカさんの元の時代へ帰っていつも通りにー」


ギュッ


ノビスケ「・・・・アヤカさん?」


突然抱き着かれてしまったアヤカさんは俺の胸に顔を埋めたまま動かない


もしかして・・・・


ノビスケ「アヤカさん・・同情ならやめてくれ」


アヤカ「そんなんじゃない!苦しくないの?ノビスケくんは・・帰りたくないの?自分の時間に」


ノビスケ「・・・・・・・」


船から先の事しか話していない


俺がセリナの執事になってるのもみんなと離れ離れになった事も全部知らない


アヤカさんは優しい・・優しいからこそ


きっとなんとなく気付いているのかもしれない


顔に出てたかな・・・・


でも、だからこそ


ノビスケ「アヤカさん」


俺はこんな所で立ち止まってるわけには行かないんだよ


アヤカ「なに?なんでも話してみてノビスケくんの力にー」


ノビスケ「病院からそのまま来たからその服だと間から見えるな胸」


アヤカ「なっ!!」


瞬時に俺から離れて


アヤカ「この!!変態!!」ドゴッ


ノビスケ「ごはっ!!」


腹パンを貰いました。やばい吐きそう


ビンタを予想していたが違っていたグーに腹ときた


アヤカ「人が心配してるのに!もう知らない!」


ノビスケ「アヤカさん!ごめんって」


アヤカ「知らない!」


別の部屋に篭ってしまった機嫌が直るまで時間がかかりそうだ


ノビスケ「・・・・・・・」


ピニドラ「アホね」


ノビスケ「だな・・」


ピニドラ「あんたの事よ?」


ノビスケ「分かってるよ」


ピニドラ「そう、なら大馬鹿ね」


ノビスケ「そこまで言うかよ容赦ないな」


ピニドラ「これでも抑えた方よ?そういうのがかっこいいとか思ってるの?」


ノビスケ「割とな」


ピニドラ「訂正する。このピーーー野郎」


ノビスケ「そこまで言うかよ」


ピニドラ「そんな事してるといつか自滅するわよ?」


ノビスケ「・・・・・・」


ノビスケ「そんな事はしないさ出来ないさ」


ノビスケ「ここにたくさん背負ってるものがあるからな」


ピニドラ「それがなくなった時どうなるか見ものね」


ノビスケ「厳しいな」


アヤカ「・・・・」チラ


ピニドラ「なんか覗いてるわよ」


ノビスケ「なんて言えばいいんだよ」