「ある艦娘の災難」
現実に誰もが経験したことがあるだろうを艦娘に演じてもらうお話(笑)
1.電車内で
久しぶりの休日に電車に乗って小旅行・・・
着いた場所で司令官さんのお土産を買ったり、私の服を買ったりと満喫して・・・
時間を見て「そろそろ電車の中が混み合う時間帯ね」と思って、残りの用事を済ませると電車に乗り込んだ。
後は数十分乗ってそのまま歩いて鎮守府に戻る予定・・・のはずだった。
「う~ん・・・」
災難は突然起きた。
事もあろうに、電車内でお腹を壊して(腹痛)しまいました。
「・・・(チラッ)」
駅表を見るとまだ3駅通過したばかり・・・どうしよう・・・着くまでに持つかなぁ・・・
「・・・・・・」
他の駅に降りてトイレに駆け込むのもありかと思ったけど・・・駅によっては切符を渡さないといけない所も
あるのよねぇ~・・・そうしたらまた切符を買いなおさなければいけない・・・う~ん・・・いたたた。
「・・・・・・」
我慢我慢・・・体全体に力を入れれば、何とか持ちこたえそう・・・頑張れ私!
・・・・・・
それにしても、電車の振動が意外にもお腹に来るわね・・・行きは全く感じなかったのに・・・
振動が起きるたびに私のお腹の調子が悪くなって・・・もう最悪!
早く・・・早く目的の駅に着いて!
・・・・・・
まだ半分の駅・・・もう早く着いてよ! 時間はそんなに経っていないようだけど、
私にとってはもう1時間以上経った感覚がするわ!
「・・・・・・」
我慢我慢・・・その度に額から流れる汗。
隣で座っていた女の人に「大丈夫?」と聞かれたけど「大丈夫です、お気遣いありがとうございます!」と言ってごまかした。
「お腹が痛い」なんて言ったら笑われそうだもの!
ああ・・・お腹が痛い・・・そして苦しい。
早く・・・早く・・・目的の駅に・・・
・・・・・・
やっと・・・やっと着いた!
ドアが開いて、私はゆっくりと立ち上がる。
緊張が解けて思い切り立ち上がって漏れたら・・・ご臨終よね。
ゆっくり立ち上がって・・・ゆっくり階段を降りて・・・ああ・・・トイレ・・・愛しのトイレ!
これで私は助かった・・・そう思った・・・でも、
トイレは満員で私の心は一瞬のうちに絶望が広がった。
同時にお腹の調子もさらに悪くなり「私は終わった」と思った。
ゆっくりゆっくり歩いてトイレを探してやっと見つけた・・・中は誰もいない・・・私にも幸運の女神が舞い降りた。
・・・・・・
ふぅ~・・・何とか間に合った。
もう少し遅かったら私は終わっていたかもね・・・良かった良かった・・・
・・・あれ? ・・・あれあれ?
・・・紙がない・・・やだ、私・・・終わった。 終
2、部屋の鍵
あら? あらあら?
部屋の鍵どこに行ったのかしら?
これじゃあドアが開けられないじゃないの!
・・・・・・
落ち着いてよく考えて! 今日は久々の休日に近くのデパートに行って・・・
それで、今流行の服を試着して・・・気に入ったから買って・・・しばらく雑貨屋で時間をつぶして・・・
お昼になったから待ち合わせていた長門と昼食を食べて、また自由行動。
しばらく歩き回って、3時ごろに鎮守府に戻って・・・提督に買い物を頼まれて、近くの売店で
食料品を購入・・・食堂へ行って鳳翔さんに材料を届けて・・・
夕食まで時間があったから先に入浴を済ませて・・・
風呂上がりに牛乳を飲みつつ、そのまま食堂まで歩いていき、夕食を食べる。
提督にお駄賃を貰ってそのまま部屋に戻ったら・・・鍵が無い!
・・・・・・
服を試着している最中に落としたのかしら・・・
いやいや、もしかしたら昼食を食べた時に財布を出した反動で落としてしまったのかも・・・
う~ん・・・鎮守府に戻る時にポケットから落ちてしまったとか・・・
もしくは、鎮守府内を歩いている時にうっかり落としてしまったのかも・・・
・・・・・・
ただ一つ気になるのが・・・
私、鍵をそもそもポケットに入れておいたかしら?
手持ちのバッグの奥に入れておいたのかも・・・ない。
バッグのポケットの中とか・・・やっぱりない。
そうだ、財布の中よ! ・・・ないわね。
あらあらどうしましょう・・・これでは部屋に入れないわ。
・・・・・・
いっそのことドアを破ってしまおうかしら、でも、修理費は私が払わないといけないし、
提督から理由を聞かれるのも面倒よね~・・・
・・・・・・
私はおもむろにドアノブに触れる・・・すると、
あら・・・ドアが開いた。
まさか泥棒が入った!? 何か盗まれていない!? ・・・大丈夫、何も盗まれていない。
でも、何でドアが開いていたのかしら・・・あら、机には鍵が置いてある・・・もしかして・・・
・・・・・・
単に私が鍵を掛け忘れて外出してしまっただけ!? あら私、何て恥ずかしい!! 終
3.海水浴で
今日は皆で海水浴! 水着を持ってお昼の材料は・・・よしよし!
さぁ、皆で海へレッツゴー!
まずは軽い体操から、いっち、にー、さん、しー!
背伸び~! 腕回し~! ・・・
体操は終わって・・・そのまま皆海へ突撃!! 誰取りも先に海に入って・・・ああ、気持ちいい~!!
金剛姉さまは司令と一緒に日向ぼっこ・・・榛名は駆逐艦たちと一緒にスイカ割りを・・・比叡姉さまは・・・砂の中・・・
私はしばらく海で泳いだ後、ビーチバレーを満喫。
さぁ、かかってきなさい! 艦隊の頭脳の私が見事防御して打ち返して上げるわ!
対戦相手は長門さんに陸奥さん・・・これは中々やりがいがあるわね!
長門さんの強烈なスマッシュが・・・チームを組んでいたビスマルクさんの顔に激突!
そのまま気絶して退場してしまいました。
後から違う方と組みましたが、結局長門さん側の勝利でした。
そしてまた海に入り泳いだ後、海から出ようとした瞬間、
何故か後ろの止めが緩み解けて・・・
ああ! 水着の上半身が外れた上に流されてしまった・・・どうしましょう・・・これでは海に上がれません!
それ以上に私の水着・・・戻って来て!!
・・・・・・
どうしましょう・・・ああ・・・どうしましょう。
皆から「どうしました?」と心配の声が掛けられますが、「上半身の水着が流された」なんて死んでも言えません!
とりあえず・・・誰の目にも留まらない場所で上がり、そのまま更衣室へ直行すればいいわね!
皆をよそに気付かれないように・・・そお~っと・・・
あともう少しで更衣室へ・・・後少し・・・後少しのところで・・・
「そんなに急いでどうした?」
と司令の声が・・・呼ばれて思わず、いつもの習慣で敬礼をしてしまい・・・
「・・・上半身の水着は・・・?」
「・・・・・・」
途端に真っ赤になり、
いやああああああああっ!!!! 見ないでくださ~~い!!!!
あまりの恥ずかしさに泣き叫んだ。
・・・・・・
さてと・・・気を取り直して・・・そろそろ昼食の準備をしませんと、
今日は焼きそばを焼こうかと思います、キャベツと玉ねぎ、にんじんはよし! 焼きそば用の麺も・・・よし! お肉もよし!
材料は揃いました・・・後は焼くだけですね!
・・・あれ? あれれ?
比叡姉さま・・・鉄板はどこに置きましたか?
「鉄板? ・・・あっ!」
あっ?
「持ってくるの・・・忘れちゃった・・・えへへ。」
比叡姉さま~~(超激怒)!!!!
「ひ、ひえ~~!!!!」
・・・・・・
結局、昼食の焼きそばは食べられませんでした・・・しくしく(泣) 終
4.缶詰
今日の夕食は豪華です。
司令にお買い物を言われて、店に行ってみると・・・何と何と!
缶詰が安売りではありませんか! ほぼ半額に近い値段でした!
理由は期限間近だそうですが、今日食べるのなら期限なんて関係ないですよね?
なので缶詰コーナーへ・・・
ああ・・・桃の缶詰が88円・・・牛缶が150円・・・お魚缶詰類が各88円・・・私は天国にいるのでしょうか!?
いっそのこと多めに買って備蓄しておきましょうかね・・・
・・・・・・
結局、司令から頼まれたお買い物と私用の缶詰を大量に買ってしまいました。
鎮守府に戻って、まずは自分の部屋に缶詰を置いてからすぐぬ執務室へと向かって司令に頼まれた物を渡しました。
「これだけのために時間が掛かったね?」と聞かれましたが、「少し迷ってしまって・・・」と言ってごまかしました。
後は書類整理を手伝って・・・夕方になり、待ちに待った夕食です!
炊き立ての麦飯を置いて・・・半額で売ってた牛缶・・・デザートの桃の缶詰を用意・・・何て豪華なんでしょう!!
ああ・・・早く・・・早く食べたいです!!
いやいや・・・まだまだ・・・みそ汁が出来てません・・・我慢です。
・・・・・・
それでは、いただきます!!
今日は豪華なのか食が進みます♪ みそ汁をすすって・・・麦飯を口に含み・・・後は・・・牛缶!!
早速開けます! ・・・ってあら? あらら?
しまった・・・この缶詰・・・缶切りが無いと開けられない缶ではないですか!
ええと・・・缶切りは・・・え~っと・・・なかった・・・です・・・しゅん(泣)
※缶詰を買う際は缶切りを忘れずに!!(笑) 終
5.写真
あら、ここはいい景色ですね♪ パシャッ!!
雲一つない綺麗な青空・・・せっかくなので! パシャッ!!
・・・・・・
ここのケーキ屋さんのケーキ・・・とてもおいしそうで芸術的・・・これも撮りましょう。 パシャッ!!
そこのお兄さん、申し訳ありませんが私を撮っていただけませんか? あ、ありがとうございます!
では、お願いします! ・・・はい、チーズ! パシャッ!!
今にも飛んでしまいそうな鳥が目の前に・・・そっと・・・そっと近づいて・・・よし、カメラを向けて・・・ パシャッ!!
やったぁ! 上手く撮れました!!
・・・・・・
あら、江風? 今日も川内さんと夜戦ですか? 気を付けて行ってくださいね!
・・・そう言いつつ江風の姿を写真に収めちゃいました。
ああ、提督! お疲れ様です! あの、提督・・・1枚だけ写真撮ってもよろしいでしょうか?
・・・本当ですか!? ありがとうございます! では・・・撮りますね・・・はい、チーズ! パシャッ!!
現像したらこの写真は大切にしましょう。
・・・・・・
たくさん撮りました・・・早く現像して写真を見たいです♪
写真屋さんに着いて、
すいません、カメラの写真を現像してほしいのですが・・・はい、お願いします!
・・・・・・
しばらく待って、店員さんから一言、
「このカメラ・・・フィルムが入ってませんよ?」
がーん 終
6.卵焼き
今日は私が特製の卵焼きを焼いちゃいます♪
卵を3個用意して・・・
砂糖を入れて・・・
しっかりかき混ぜて・・・後は卵を焼くだけ。
1回目のひっくり返し・・・うん、上手くできた。
しばらく焼いて・・・
2回目のひっくり返し・・・あっと、危ない危ない!
少し形が崩れちゃったけど・・・まぁいいかな。
よし、まずは1つできた・・・まだまだ皆の分作らなきゃ・・・
・・・・・・
うん、今日の皆の朝食分の卵焼きが全部焼けた・・・ふぅ・・・
後はお皿に盛りつけるだけ・・・
皆、気に入ってくれたかな・・・おいしく食べてくれてるかな・・・
・・・・・・
結果は・・・卵焼きがほとんど余っちゃった。
どうして・・・どうしてよ!? あんなに頑張って作ったのに・・・
見た目は綺麗で、断面も完璧・・・香りも新鮮な卵と風味を入れて食欲をそそられるはずなのに残すなんて・・・
もう二度と作ってあげないんだから! パクッ。
・・・・・・
砂糖と塩を間違えてた・・・ 終
瑞鶴と陸奥かな
惜しい! 1.は鳥海で2.は陸奥です。
徐々にあるあるな話を書いて行きますので文章で誰かを当てて見てください!
ちなみに瑞鶴は「提督さん」と言います。