「伊吹が家にやって来た。」
主人公の家に突然伊吹がやって来て・・・
キャラ紹介、
主人公:どこにでもいる普通の男性、スマホで”アズールレーン”をプレイしている。
女性の胸が好きなスケベ男。
伊吹:アズールレーンに出てくる、重桜所属の開発艦。 突然、主人公のいる家に
やって来た?
「仕事終わった、ああ~疲れた。」
主人公が仕事から帰って来た。
「夕飯を用意して、それから風呂も沸かして、と。」
帰るなり、明日に向けての準備を整える。
「よし、風呂にも入ったし後は寝るだけだな。」
すぐに就寝、かと思いきや、
「まだ寝るには早いから、ゲーム(アズールレーン)でもやるかな。」
そう言って、スマホを取り出してアズレンを起動する。
・・・・・・
「うん、伊吹・・・彼女はいつ見ても可愛くて癒されるなぁ。」
主人公のお気に入り、それは苦労の甲斐あって着任できた、開発艦である重巡”伊吹”である。
「伊吹はいつ見ても可愛い♪ しかも、言動は丁寧で指揮官の事を”主殿”って呼んでていいなぁ~♪」
主人公は伊吹を何度もタッチ(スマホをタッチ)し続ける。
「胸をタッチすると、大抵のキャラクターは怒ったりするんだけど、伊吹は顔を真っ赤にして、
”ぼ、煩悩退散~”って何この子、意外に性欲あったりする?」
主人公は勝手に妄想を始める、
「ああ~、服装も超際どいし、中々大きな胸部装甲をお持ちだし、タッチしても怒らなくて、むしろ顔が真っ赤。
いいねぇ~、伊吹を秘書艦にして正解だったよ~。」
そう思いつつ、何度もタッチをし続ける主人公。
「ふあ~ぁ、そろそろ眠いし・・・デイリー任務は終わったっけ? まぁいいや、明日は休日だし
電気を消して寝よう!」
そう言って、明かりを消して布団を被って就寝する主人公。
・・・・・・
翌朝、
「う~ん・・・んんっ?」
目が覚めるも、何だか布団の中が狭い?
「す~・・・す~・・・」
「・・・・・・」
隣で誰かの寝息がする? いやいや、そんなはずがない、この家にはオレしか住んでいない!
「す~・・・す~・・・」
「・・・・・・」
いや、確かに誰かの寝息だ、でも一体誰の?
恐る恐る布団から出て、隣で眠っている人間を確認する、
「!!? ちょっ! 嘘だろ!!?」
眠っていた人間、それは紛れもなく、
「い、い、伊吹!!?」
そう、主人公のお気に入りで秘書艦の伊吹が何故か主人公の布団で眠っていたのだ。
「う、う~ん・・・」
「・・・・・・」
「・・・はっ! も、申し訳ありません! 主殿!!」
伊吹はすぐに起き上がり、主人公の前で正座をする。
「い、伊吹です! 主殿、どうぞよろしくお願いします!!」
「・・・・・・」
おいおい、マジかよ。
・・・・・・
「え~っと、つまり?」
主人公は状況を整理する、
「このスマホから伊吹が飛び出した・・・と言いたいんだね?」
「はい、そうです。 主殿!」
「・・・何で飛び出したの?」
「それは・・・私の指揮官である主殿と顔を合わせて見たかったからです!」
「・・・・・・」
返答に困る。
「・・・(凝視)」
「? 主殿。 ど、どうかされましたか?」
主人公に凝視されて伊吹は困惑する。
「・・・・・・」
スマホの2次元しか見た事無かったけど・・・いざ、現実に来た伊吹を周囲から見ると・・・
うん、服装が際どい。 後ろは肌が露出しているし、胸もゲームと同じ豊満で恥ずかしそうにしている姿は
男心をくすぶられるなぁ。
「あ、いや。何でもない・・・気にしないでくれ。」
咄嗟に冷静になるものの、
「主殿、伊吹は主殿の部下なので、意見具申するようで申し訳ありませんが・・・」
伊吹は率直に、
「着任早々、いきなり女性の胸を摘まむ行為は人としてどうなのでしょうか?」
伊吹の質問に、
「・・・う~ん、そうだねぇ。」
主人公は考えるも結論は分かり切っていて、
「失礼な行為だね、はっきり言って。」
素直に自身の行為を謝罪する主人公だが、
「でも、君だって”煩悩退散~”って言っているわけだから、性欲はあるんでしょ?」
主人公が開き直るも、
「・・・(睨)」
「・・・すいません。」
伊吹の少しムッとして赤くした顔で睨まれ、主人公は思わず謝る。
・・・・・・
「主殿、お食事はお済みになりましたか?」
「いや、これから作るつもりだけど?」
「もし良ければ、不肖伊吹、主殿のために作ろうかと思いますが・・・いかがでしょう?」
「・・・・・・」
えっ? 伊吹が作ってくれるの? 凄く嬉しいんだけど!!
「ぜ、是非お願いします!!」
主人公は椅子に座って待つ。
「どうぞ、伊吹の普段の献立でよろしければ。」
伊吹が恥ずかしそうに顔を赤くして、主人公に食事を差し出す。
「おお~っ!」
食事はおにぎり・みそ汁に漬物。 和イメージの重桜らしく、食事は和風である。
「とても美味しそう! では、頂きます!」
そう言って、おにぎりを取って頬張る主人公。
「うむ、うむ、もぐもぐ・・・う~ん、美味い! 塩加減が完璧! 美味しいよ伊吹!」
「そ、そうですか・・・あ、ありがとうございます(照)」
褒められて顔を赤くする伊吹、
「・・・・・・」
伊吹の表情を見て、
「やっぱり可愛いなぁ~この子は♪」
伊吹の照れ顔を見て喜ぶ主人公。
・・・・・・
「主殿、この場所に居間か部屋はおありでしょうか?」
「部屋? 今いる場所がリビングで・・・」
主人公は奥の扉を指差し、
「少しお借りしてもよろしいでしょうか?」
「・・・・・・」
何だろう? もしかして、着替え? ・・・服を脱ぐって事? おほほ~(勝手な妄想)♪
「どうぞどうぞ。」
「・・・ありがとうございます。」
そう言って、伊吹は教えられた部屋に入る。
5分経ち、
「遅いなぁ、着替えで5分以上も掛かる物なの?」
何故か扉前で待ちくたびれる主人公。
「あっ、女性だし着替え以外に髪とか身だしなみを整えているんだ・・・じゃあ仕方がないね。」
20分経ち、
「遅い・・・いくら何でも時間掛かり過ぎじゃない? もしかして着替え以外の行為をしているとか?」
主人公の勝手な妄想が発動する。
「・・・オレがいつも胸タッチしているから、煩悩がくすぶられて部屋に隠れて”1人でヤッている”とか(恥)」
※あくまで主人公の妄想である。
「いかんいかん! そんな妄想していたら・・・オレも興奮して来たではないか!」
少しだけなら、見てもいいかな? 一応オレは伊吹の上官だし・・・
文句を言われても「遅かったから心配になって」と言い訳すればいいよね?
「・・・・・・」
恐る恐る扉を開けてみると、
「・・・・・・」
主人公の想像と違い、座布団に正座して瞑想をしている伊吹の姿が。
「何だ、瞑想していたのか・・・」
安心したのかがっかりしたのか、主人公の心境は複雑である。
・・・・・・
「申し訳ありません、時間が掛かってしまいました。」
瞑想を終え、リビングに戻り主人公に謝る伊吹。
「いや、別にいいよ。 ずっと静かだから心配になってさぁ。」
※実際は良からぬ想像で覗き見しようとしていただけである。
「・・・どうしてそんなに顔を赤くしているのですか?」
「!? ええっと・・・それはその・・・」
冷静を装っていたが、顔に出ていて主人公の思惑がバレてしまい、
「主殿は本当にそれしか頭に無いのですね・・・」
伊吹は「はぁ~」っとため息をつき、
「主殿に仕えると知っていたら、伊吹は具現化されなくても・・・(失望)」
伊吹の好感度は一気に下がる。
「本当にごめんて、確かに思ってたけど、ずっと静かだったし流石に心配になって(焦)!」
「・・・・・・」
伊吹は睨んでいる。
「今度から”瞑想する”と言ってから部屋には行って欲しいな、それならオレも覗き見・・・いやいや、
心配になって扉を開けなくて済むからさ。」
「・・・・・・」
伊吹は睨んでいる。
「そうだ、気分転換に一緒に外出しないか? ずっと部屋にいると退屈だろう? どうだ伊吹?」
「・・・・・・」
伊吹は睨んでいる。
「・・・・・・」
ああ~どうしよう、完全にオレの事を失望している・・・どうする? 考えろ! どうすれば伊吹は
機嫌を直してくれる? 女が喜びそうなこと、女が機嫌を直してくれそうなこと・・・
「・・・・・・」
そうだ、初めて綾波を秘書艦にした事を思い出せ! 確か綾波は・・・(秘書艦にも恒例の胸タッチ)、
いかんいかん、でも仕方がないだろ! オレはおっ〇いが好きなんだよ! 触って何が悪い!!(開き直り)
「・・・・・・」
少しその部分は捨てて冷静に・・・あそこ以外にタッチして綾波が一度だけ顔を赤くして喜んでいた一面が
あっただろう? しかも、嫌がっていなかったし、むしろ喜んでいた・・・それは確か!!
主人公は思い出して、
「悪かった、だから機嫌を直してくれよ。」
そう言って、伊吹の頭を撫でてあげる。
「!? あ、主殿!?」
伊吹は驚くも胸タッチと違って嫌がるわけでも無い。
「・・・(照)」
最後は顔を赤くして、まるで動物の様にうっとりしている表情が伺えた。
「ほっ、何とか機嫌を直してくれた、のかな?」
主人公はほっとしつつ、
「そうか、伊吹は”頭を撫でて貰う”のが嬉しいんだ。」
伊吹の一面を知った主人公だった。
・・・・・・
伊吹が機嫌を直してくれたので、改めて主人公が提案。
「一緒に外出しないか? 店に行って買い物とかしない?」
主人公の言葉に、
「? 外出ですか?」
伊吹は少し考える、
「あっ、いきなり唐突だったかな。」
女性と話したことがあまりない主人公、いきなり”一緒に外出しない?”はまずかったか、と後悔するが、
「わ、私でよろしければ、お、お願いします!」
伊吹は「構わない」と言って来た。
「そうか、じゃあまずは・・・」
さて、外出前にやらなければならない事、それは、
「服を着替えようか?」
「!? えっ!? あ、主殿!?」
主人公の提案に伊吹は困惑、
「まさか、一緒に外出と称して実は伊吹の裸体を見たかった・・・が魂胆ですか?」
失望の目が再び主人公に向けられる、
「いやいや、伊吹は気づいていないと思うけど、その恰好・・・この世界ではかなり際どいんだよ。
明らかにコスプレっぽいし、かなり肌が露出しているし、そのまま外出するのはどうかなって。」
主人公は必死で説明する。
「・・・コスプレとは何でしょうか?」
当然、伊吹はコスプレと言う意味を知らない。
「そうか、まずはそこから説明か・・・はぁ~。」
主人公はため息をついて、伊吹にこの世界での豆知識を順々に説明して行った。
・・・・・・
「成程、主殿・・・ご丁寧な解説ありがとうございました!」
伊吹は深々と礼をする。
「つまり、この世界では”女性が露出した格好”で外を歩くのは好ましくないのですね?」
「うん、そう言う事(オレは構わないんだけどなぁ~(はぁはぁ)。」
「・・・ですが伊吹、この服しか持っていない故、どうすればよろしいでしょうか?」
「・・・・・・」
「そりゃそうだよね。」と納得する主人公。
「じゃあさ、これを(メジャー)を貸すから、身長とスリーサイズを自分で計ってくれる?
その情報を元にオレが服をこしらえて来るから。」
「・・・かしこまりました。」
主人公からメジャーを受け取り、使い方だけ教えて貰い部屋に入ってサイズを計り始める。
5分後、
「主殿、計り終わりました。 これで伊吹の服を、お願いします!」
伊吹から身長とスリーサイズが書かれたメモを渡され、
「ああ、分かった。 すぐに服を買って来る(おお~、伊吹のおっ〇いこんなにあるのか? うひょ~♪)」
また勝手に妄想し始める主人公に、
「・・・主殿、鼻血が出ていますよ?」
「!? これは失礼(急に冷静)!」
「・・・(失望の目)」
「じゃ、じゃあ服を買って来るから!」
そう言って、急いで買いに入った主人公。
・・・・・・
「とりあえず複数枚買って来た、伊吹が気に入ればいいんだけど・・・」
伊吹の前に何着かの服を差し出し、
「・・・・・・」
伊吹が服を眺めてはまた選んでの繰り返し。
「ご、ごめん。 種類はたくさんあったけど、伊吹は派手は好きじゃないだろうから、
なるべく地味な色の服装を選んだつもりだったけど・・・」
主人公は申し訳ないと思ったが、
「・・・この服を着て見ます。」
そう言って、部屋に入り着替える。
数分後、
「ど、どうでしょうか? 伊吹に似合いますか?」
着替えた伊吹の姿を見た主人公は、
おお~♪ 胸のラインがくっきり見えて、見た目が何ともエロい! 伊吹、グッジョブ!!
「うむむ・・・流石にこの格好ではスタイルがモロ見えだしな。」
仕方がなく、主人公のベストを渡して上から着てもらう。
「あ、ありがとうございます!」
伊吹は主人公のベストを着て顔を赤くする。
「主殿の服・・・何だか、ドキドキ。」
「・・・・・・」
顔を真っ赤にした伊吹・・・超可愛えぇ~~!!!!
「そ、それじゃあ買い物に行こうか。」
そう言って、伊吹と一緒に外に出る。
・・・・・・
「う~ん、一緒に外に出て見たけど・・・」
主人公は悩んでいて、
「何を話せばいい物か、女性ってどんな話をすれば盛り上がるんだろう?」
いつも1人で外出するため、いきなり隣に女がいる事は流石に抵抗がある模様だが、
「あ、主殿。」
主人公が話しかける前に、先に伊吹が話しかけて来た。
「ど、どうしたの?」
主人公の言葉に、
「主殿、て、手を握ってもよろしいでしょうか?」
「手を? うん、いいよ。」
そう言って、伊吹の前に手を出し彼女は手を握る。
「主殿の手・・・大きくて温かくて、何だかドキドキ。」
「・・・・・・」
何だこの状況? 伊吹はオレの手を握って発情しているのか? ←主人公の勝手な妄想。
「・・・(照)」
店に着くまで2人が顔を真っ赤にしていたのは言うまでもない。
・・・・・・
買い物を終えて家に戻り、
「主殿、今夜はこの伊吹が・・・夕食を作ってもよろしいでしょうか?」
「うん、お願いします。」
「お願い」と軽く言うのに抵抗があるのか、伊吹の前で丁寧口調で返事する主人公。
「かしこまりました、今から調理に移るので少しお待ちくださ・・・」
突然伊吹が台所で倒れる。
「!? どうした伊吹!? 大丈夫か?」
咄嗟に伊吹を抱き上げる主人公。
「す、すいません主殿。 少しふらついただけです。」
すぐに立ち上がり、台所に立つ。
「申し訳ありません・・・少しお待ちください。」
何事も無かったかのように、黙々と調理を始めた伊吹。
「ご馳走様でした。」
伊吹が作ってくれた夕食を食べて満足する主人公。
「伊吹って本当に料理が上手いんだなぁ。 いいお嫁さんになれるぞ~♪」
「・・・・・・」
「ご、ごめん! 悪気は無いんだ。 本当に料理が美味しいから遂!」
また失望の目で見られると思った主人公は謝るが、
「いえ、構わないです。 ありがとうございます。」
「・・・・・・」
いつもだと「失望しました」とばかりに睨みつけて来るのに、今回はお礼を言うなんて・・・何かあったのかな?
「・・・・・・」
今気付いたけど、伊吹は体調が悪そうに見えて、
「どうした? 顔色が悪い気がするけど・・・大丈夫か?」
主人公の言葉に、
「大丈夫です・・・少し頭が痛むだけです。」
「・・・・・・」
「主殿、先に休んでもよろしいでしょうか? 気分が優れないので・・・」
「分かった、休んだ方がいいよ。」
そう言って、部屋に布団を敷いて伊吹を寝かせ、氷枕を用意する主人公。
「熱があるな。 枕元に水を置いておくから・・・のどが乾いたら飲むんだよ?」
「はい、何から何まで・・・お気遣いありがとうございます。」
伊吹は咳き込みつつ、主人公の厚意に感謝する。
・・・・・・
・・・
・
(ここは伊吹の夢の中)
”明石、一体どう言う事なの?”
伊吹の耳元で囁く誰かの声、
”・・・少しばかり問題が発生したにゃ。”
問題? 伊吹の具現化に問題が?
”このままでは実践投入は難しいかもしれないにゃ”
実践投入が難しい? どうして?
”明石! 既に伊吹は具現化されて目覚める直前! 今更欠陥があったと言われたって!”
そんな、伊吹は欠陥持ち?
”とにかく、後1%で開発完了するにゃ! 仕方がない、このまま投入するにゃ!”
・・・・・・
・・・
・
翌朝、
「どうだ、少しは熱は下がったか?」
主人公は伊吹の熱を測る。
「あまり変わってないな、今日1日伊吹は布団で大人しく寝ていろ。」
主人公は伊吹にもう1枚の布団を被せてあげて、
「オレは仕事に行って来るから・・・お腹が空いたら、机に置いてある料理を食べるんだぞ?」
そう言って、仕事に向かおうとした時、
「!? い、伊吹?」
主人公の手を伊吹が離すまいと握っていた。
「お願いです・・・行かないで、伊吹を・・・1人にしないでください。」
「伊吹?・・・一体どうしたんだよ?」
伊吹の態度に驚く主人公、
「お願いします・・・もう、伊吹を1人だけにしないで・・・お願いします。」
そう言った後、突然泣き出す伊吹。
・・・・・・
「すいません・・・預かっている子供が高熱を出して、病院へ連れて行かないと行けないので、
すいませんが有給と言う形で・・・はい、申し訳ありません!」
会社に「親戚から預かった子供が熱を出した」と言って、有休を取らせて貰った主人公。
「とりあえず、2,3日は休ませてもらった・・・伊吹の具合はどうかな?」
着替えを済ませて」、伊吹の元に向かう主人公。
「どう? 少しは良くなったか?」
もう一度、熱を測る主人公。
「・・・うん、少し熱が下がったかな。 ほら、新しい氷枕だよ。」
伊吹の頭を持ち上げ、氷枕を交換する。
「あ、ありがとうございます。 主殿。」
申し訳なさそうに主人公を見つめる伊吹に、
「いいんだよ、そんな事気にしなくて。」
優しく声を返す主人公、
「それにしても、一体どうしたんだ? 「行って欲しくない」は分かったけど・・・
いきなり泣き出すからオレも驚いたよ。」
先程の伊吹の態度に疑問を持つ主人公。
「・・・・・・」
伊吹は無言のままだ。
「もしかして・・・伊吹がオレの家に来た事と関係があるのか?」
「・・・・・・」
伊吹は何も答えない、
「話したくない、もしくは話せない事情があるのか? まぁいいよ。 まずは治すことを優先に考えないと。」
主人公は伊吹の近くに座って、
「何かあったらオレを呼んでくれ、「水が欲しい」や「氷枕の交換」でも何でもいいからね。」
そう言って、伊吹の視界内に留まる主人公。
「・・・・・・」
伊吹は主人公を見つめていた。
・・・・・・
・・・
・
伊吹が体調を崩してから2日後の事、
「大分熱が下がった、良かったよ。」
体温計を見てほっとする主人公。
「・・・・・・」
伊吹は主人公を見つめている。
「後はゆっくり休んでいれば大丈夫だな、今日からお粥じゃなく普通のご飯にするか?」
主人公が聞くと、
「い、伊吹は・・・」
伊吹が口を開く、
「えっ?」
「い、伊吹は!」
彼女は意を決して話した。
「伊吹は”欠陥を持った状態”で鎮守府に具現化されました。」
「? 欠陥って?」
言っていることが分からない主人公、
「伊吹は・・・鎮守府での開発途中に問題が発生したようで・・・”艤装が無い状態”でこの世に生を受けました。」
「・・・・・・」
「当然ながら、戦闘が出来る筈もなく、ずっと鎮守府地下に幽閉されていました。
戦えない私は鎮守府にとってただのお荷物の様なものでしたから・・・」
「・・・・・・」
「ずっと・・・ずっと1人、地下牢で生活していて・・・いくら呼び掛けても誰も声を返してくれない。
いくら叫んでも誰の耳にも入らない、ずっと1人寂しい生活を余儀なくされました。」
「・・・・・・」
「そんな中、明石さんから知らされたのは”新たな伊吹が開発された” との報せでした。」
「・・・・・・」
「伊吹が鎮守府で2人いてはならない、明石さんは私に「自害するか」「退役するか」の選択を要求してきたのです。」
「・・・・・・」
「私は選べませんでした、でも、明石さんから「猶予は1日」と言われ、私はその後瞑想をしながら、
ずっと祈り続けていました。」
「・・・・・・」
「「私は生きたい、違う世界で生きたいです!」と、ずっと祈り続けた結果・・・突然光に包まれて。」
「・・・・・・」
「・・・気が付いたら、伊吹は主殿の家にいました。」
「そ、そうだったのか。」
鎮守府で不要と扱われ、存在を消される寸前だった最初の伊吹。
確かに艤装が無ければ、ただの女性と同じ。でも、たったそれだけの理由で、この世に具現化した彼女を捨てるのか?
欠陥だって、彼女が望んだわけじゃない・・・開発途中の事故であって、彼女のせいではないだろう!
「あ、主殿。」
伊吹は起きて、主人公の前に正座をし、
「伊吹はこの家から去ります、今日まで伊吹を主殿の家に置いていただき、ありがとうございました。」
伊吹は深く礼をする。
「えっ、ここを去るって? どうして!?」
主人公は伊吹の言葉に驚く、
「主殿にこれ以上迷惑を掛けられません、主殿の生活に伊吹がこれ以上割り入る必要は無いのです。」
「・・・・・・」
「主殿、始めはただの不埒な方だと思っておりましたが、この欠陥で不要同然の伊吹に普通に接してくれて、
体調を崩した私に対しても、一身に治療をしてくれる本当に心の優しいお方でありました。」
「・・・・・・」
「主殿の優しさに伊吹は救われました・・・もう、伊吹は思い残すことはありません。
ここを去っても主殿の御恩は忘れません、今日まで本当にありがとうございました。」
伊吹はまた深く礼をする。
「・・・・・・」
伊吹に対して主人公は、
「ここから去る必要は無い、伊吹が良ければずっとこの家にいてもいいよ。」
「えっ? あ、主殿?」
主人公の言葉に驚く伊吹。
「この家が今の伊吹にとっての”居場所”だろう? それならこの家を去る必要は無いんじゃないか?」
「・・・・・・」
「オレは構わないよ、伊吹がこの家にいてくれても。 それに、伊吹が作ってくれる料理は好きだし、
良ければこれからもずっと、オレに料理を作って欲しいな!」
「・・・・・・」
「この家に残ってくれないか? オレは伊吹と一緒に暮らしたいんだ!」
主人公の願いに、
「・・・・・・」
伊吹は俯きそして、
「う、ううっ・・・」
伊吹が涙であろう、しずくが止めどなく顔を伝って下に流れて行き、足元を濡らしていく。
「おいおい、何も泣かなくたって・・・本当に伊吹は泣き虫だなぁ。」
そう言って、伊吹の頭を撫でてあげる。
「・・・(照)」
次第に泣き止んでいき、
「また照れてる・・・でも、オレは伊吹の照れ顔が好きだよ。」
主人公の言葉に、
「・・・(照)」
笑顔で返す伊吹だった。
・・・・・・
それからと言うもの、朝になると、
「主殿、お目覚め下さい・・・朝食をご用意致しました。」
伊吹は早起きして、主人公のために朝食を準備している。
「おはよう、伊吹。」
欠伸をしながら主人公は椅子に座る。
「主殿、髪が立っていますよ。」
「・・・・・・」
夜のドライヤーで乾かさないで寝たのか、髪がトゲトゲに立ちすくんでいた。
「少し動かないでください。」
そう言って、伊吹はくしを持って主人公の髪を整えていく。
「・・・・・・」
主人公はじっとしているが何故か顔が赤い。
「・・・(照)」
ちょうどこの位置・・・伊吹のたゆんたゆんな胸が目の前にあって・・・いかん、耐えろオレ!!
「・・・お待たせしました、鏡でご確認ください。」
鏡を渡され、覗くとあれだけ尖っていた髪が綺麗に並んでいて、
「ありがとう伊吹・・・じゃあ、頂きます。」
2人のいつもの朝食が始まる。
「・・・あのさぁ、伊吹。」
「はい、何でしょうか?」
「オレの事を”主殿”と呼ばなくていいんだよ? ゲームでは確かに上官かもしれないけど、
この家ではただの人間なんだから。」
主人公の言葉に、
「ふふっ、伊吹にとっては”主殿”なのです。」
「・・・・・・」
返答に困る。
・・・・・・
生活をして行く内に伊吹に変化が、
「主殿・・・その。」
伊吹は恥ずかしそうに、
「い、一緒の布団で眠ってもよろしいでしょうか?」
突然の伊吹の言葉に、
「ど、どどどどどうぞ! 大歓迎です!!」
思わず動揺する主人公。
「・・・・・・」
目の前に伊吹がいて、中々視線を変えられない主人公。
「・・・(照)」
むしろ顔が真っ赤であるが、そんな主人公をよそに伊吹は、
「主殿と同じ布団・・・何だか、ドキドキ。」
伊吹の言葉に、
やばい、伊吹が可愛すぎる!! それに、豊満な胸がほぼ近距離に!! 耐えろオレ!! 耐えるんだ!!
必死に押さえる主人公、理性が今にも飛びそうな状況である、
また触って、伊吹に失望されたくないし! でも、一緒の布団でしかも、この無防備さ・・・ヤバすぎるだろ!!
「少しくらいなら。」と良からぬ妄想が頭の中によぎる中、
「す~・・・す~・・・」
伊吹は既に眠っていた。
「何だ? もう寝ていたのか・・・」
伊吹の寝顔を見て、冷静になるも、
いや待て、伊吹は寝ている? なら少しだけ・・・少しだけなら、摘まむ位いいのではないか?
再び主人公の良からぬ妄想が発動して、
少しだけ・・・本当、ほんの少し・・・両手でその感触を味わうだけ! いや、それで伊吹が起きてしまったら・・・
主人公は必死に悩む、
ああ~! どうするオレ? どうしたらいい? これで失望されて伊吹が「別々で寝ます!」なんて言って
来たらショックだし・・・そもそも一緒に寝られる事が幸運ではないのか?
主人公は悩みに悩んだ末に、
あ~やっぱり揉んでみたい! ほんの一瞬! ほんの一瞬だけだから・・・よし、やるぞぉ!!!!
結局、伊吹の胸を揉んでしまった主人公、
「・・・あっ、あふぅん。」
伊吹の口から可愛らしい声が出た。
「・・・伊吹? 起きてる? なぁ伊吹?」
主人公は声を掛けるも・・・伊吹は起きていないようだ。
「良かった、伊吹は眠ったままだ。」
主人公は安心するも、
「でも・・・さっきの伊吹の声、マジで可愛い声だったな。」
主人公は伊吹の声に思わず興奮してしまい、
「も、もう一回だけ。 もう一回だけ聞きたい。」
再び触れようとする不埒な主人公。
「もう一度伊吹の声を聞いたら、今度こそ寝るから! 絶対寝るから!! ・・・よし、行くぞ!」
そう思って、伊吹の胸を揉む寸前で、
「う~ん・・・あ、主殿?」
伊吹が目を覚ましてしまう。
「!!? い、伊吹!!?」
主人公も驚くがそれ以上に、
「あ・・・」
「・・・(恥)」
主人公の両手は伊吹の豊満な胸を鷲掴みにしていた。
「す、すまない! 我慢できなくて! 本当にごめん伊吹!!」
主人公は布団から出て土下座する。
「・・・・・・」
伊吹は無言のままだ。
「本当にごめん!! やっぱりオレはただの不埒でスケベな最低の男だよ。」
そう言って、立ち上がり、部屋から出ようとして時、
「伊吹は・・・構わないです、よ(照)?」
伊吹の口から出た予想外の言葉、
「ほぇっ!? 今何と!?」
聞き間違いだったのか、もう一度訪ねる主人公、
「い、伊吹は・・・主殿になら、揉まれても構わないです(大恥)」
やはり聞き間違いでは無かった。
「ど、どうして? 初めて会った時はあんなに嫌がっていただろう?」
主人公の質問に、
「初めの時は確かに・・・でも今は、伊吹は・・・主殿の事が、好き、です(超恥)」
告白であろう言葉が伊吹の口から出てくる。
「伊吹・・・」
「だから・・・主殿でしたら、伊吹は・・・構いません(照)」
伊吹は顔を赤くしながら答える。
・・・・・・
「本当にいいのか、伊吹?」
主人公の言葉に、
「・・・・・・」
伊吹は首を振る。
「・・・・・・」
主人公は伊吹の服を脱がせ、両手にその豊満な胸を優しく包み込んだ。
「! ああ・・・ふぅん。」
伊吹からまた可愛い声が聞こえる。
「伊吹は本当に可愛い声を出すなぁ。」
そう言って、伊吹の乳首を口で吸って見る。
「!! あん♡ ううん♡」
伊吹の体がビクビクっと震える。
「凄い敏感なんだな、伊吹のここは。」
そう思って、両胸を揉んでは舌でペロペロとなぞっていく。
「!! はぁはぁ・・・あ、主殿!」
気持ちいいのか、伊吹は甲高い声を上げる。
「そんなに声を出しちゃって、下も感じているんじゃないか?」
そう言って、指先を伊吹の下に潜り込ませる、すると、
「おおっ、凄い濡れてる・・・そんなに感じたのか?」
主人公の言葉に、
「はぁはぁ・・・主殿のご奉仕に、伊吹は何だか、ムラムラ。」
今の気持ちを表しづらいのか、何とか伝えようとする伊吹。
「そうか、”とても興奮して来た♡”だね? なら伊吹の声をもっと聞かせてくれれよ。」
今度は伊吹の秘所をペロペロと舐め回して見る。
「!! あ、主殿!! そこはぁっ! 不浄な所で、汚い上に・・・あふぅん!!」
伊吹の声が室内に響く。
「そうか、大丈夫。 汚くないし、ほら! 甘い蜜がどんどん溢れて来てるよ?」
「(超大恥)・・・そ、そんな事言わないで下さい・・・は、恥ずかしい、です!!」
伊吹の顔は火が出るように真っ赤になり、
「あひっ♡ んんっ♡ はぁはぁ! ああああん!!!!」
主人公の愛撫に我慢できずに思わず声を出す伊吹。
「はぁん♡ ふうぅんん♡ あ、主殿ぉ!! 伊吹はもうっ!! 駄目です!!」
伊吹の体がまたブルブルと震える、
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
伊吹は果ててしまったようだ。
「どうだった? 気持ち良かったか伊吹?」
「・・・・・・」
伊吹はまだ顔を赤くしている。
「オレも、伊吹の声を聞いて興奮して来た・・・入れてもいいか、伊吹?」
「・・・・・・」
伊吹は無言で首を振る。
「痛かったら言ってくれ・・・じゃあ行くぞ?」
「・・・はいっ、主殿。」
秘所に当てがって主人公はそのまま勢いよく挿入する。
「!!? ああっ! 主殿!!」
伊吹の甲高い声が再び室内に響く、
「おおっ、凄い締め付け・・・伊吹の中、とっても温かいしぬるぬるしてて・・・凄い気持ちいい!!」
主人公は、伊吹を抱き上げ上下にストロークし始める。
「あっ、ふん♡ はぁっ、はぁっ、ううん♡」
突き上げるごとに伊吹から声が漏れる。
「おおっ!! い、伊吹! そんなに締め付けたら・・・オレもすぐにっ!!」
伊吹は無意識に締め付けた? ようで、主人公は思わず声を出す。
「あ、主殿! あ、あ、主殿ぉ!!」
伊吹は声を漏らしつつ、ひたすら主人公の名を呼ぶ。
「あっ、うっ、はぁん♡ ううっ・・・も、もう伊吹は・・・ああっ♡ もうっ!!」
「オレも・・・伊吹、一緒にイこう・・・一緒に・・・あ、ああっ!!」
最後の突きで伊吹の中に白濁液が注ぎ込まれる。
「はぁはぁ・・・あ、主殿。」
「はぁ・・・ふぅ・・・い、伊吹。」
行為を終えて、2人は布団に入り込む。
「主殿・・・伊吹はこれからも、主殿のためにお仕えします。」
伊吹は主人公の胸元に寄り添う。
「うん、オレの方こそ・・・よろしくな、伊吹。」
主人公は寄り添う伊吹の頭を撫でながら、答える。
・・・・・・
伊吹が住むようになって半年が経過、
2人は幸せな生活を送っている。
各季節のイベントが始まると、伊吹の態度が変化してこれがまた面白い。
冬の事である、
世間がクリスマスで賑わう中、主人公の仕事も終わり少し遅めのクリスマスを伊吹と共に過ごす。
「ほら伊吹、ケーキを買って来たよ。」
伊吹の前にケーキ(ショートと抹茶)を差し出す。
「主殿、クリスマスって・・・それにケーキとは何ですか?」
重桜は日本艦勢であるが、クリスマスを知らない人間は恐らくいないはずである。
しかし、生まれてから不要扱いで地下牢の生活を余儀なくされた伊吹にとって、クリスマスやケーキの事が
本当に分からないようであり、
「クリスマスって言うのは~~で、ケーキは~~で洋菓子になるかな。」
主人公が簡易に説明して、
「成程、確かに和とは違った行事です・・・それに、このケーキ、見た目が鮮やかで、はむはむ・・・甘くて美味しい、です。
羊羹や饅頭とは一味違った風味ですね。」
伊吹はクリスマスやケーキが気に入った様子。
・・・・・・
年が明け、正月になると2人は初詣に向かい、おせちや雑煮を食べながら正月を満喫する。
・・・・・・
2月になり、バレンタインデーのイベントが始まり、
「主殿、”ばれんたいんでー”とは何の行事なのですか?」
もちろん主人公が簡単に説明する。
「成程、女性が男性に”ちょこれーと”を渡すのですね? 伊吹が主殿に・・・何だか、ドキドキ♡」
翌日、伊吹がチョコを買って主人公にプレゼントした。
・・・・・・
3月になれば、
「ほら、伊吹。 バレンタインデーのお返しだよ。」
主人公が伊吹にプレゼントする。
「あ、ありがとうございます! 成程、これが”ほわいとでー”と言う行事なのですね! 主殿からの贈り物・・・
伊吹はとても幸せでございます!」
少し大げさな伊吹である。
・・・・・・
伊吹と一緒に生活するようになって1年が経過した頃、
「伊吹、これを受け取ってくれ。」
主人公が伊吹に何かの小箱をを渡す。
「? 主殿、これは何ですか?」
渡された小箱を開けて見ると、
「! ゆ、指輪・・・ですか?」
小箱に入っていたのは、銀の指輪で、
「伊吹、これからもずっと一緒に助け合って生きて行こう・・・だから!」
「・・・・・・」
「オレと結婚して欲しい、伊吹!」
そう言って、主人公は伊吹の指に指輪を通す。
「・・・・・・」
伊吹は指にはめた指輪を見て、
「自分の気持ちが報われる事がこんなに嬉しいなんて・・・」
伊吹は恥ずかしながら、
「み、見ないでください・・・主殿! 今の伊吹は嬉しすぎて、きっと顔が変になっています(照)」
変になってはいないが、顔は真っ赤である。
「ははは・・・本当に伊吹は気持ちが顔に出るね。」
そう言って、伊吹を抱いた後、誓いのキスを交わした。
・・・・・・
2年後、
「あ、主殿。」
伊吹が顔を赤くしながら主人公を呼ぶ。
「ど、どうしたんだ? そんなに顔を赤くして?」
主人公の言葉に、
「あ、あの・・・」
伊吹は意を決して、
「伊吹のお腹・・・触れて見てください。」
「えっ? 伊吹のお腹に?」
意味が分からず主人公は恐る恐るお腹に触れて見る。
「・・・・・・」
「・・・中でお腹を蹴っているのが分かりますか?」
伊吹は更に顔を赤くする。
「えっ!? と言う事は?」
主人公は気づく。
「オレたちの子供!? 本当に!?」
「・・・はい、主殿。」
それを聞いて主人公は大喜び。
「オレと伊吹の子供! やったなぁ伊吹!」
もう一度お腹に触れて見る主人公。
「検査をしてきて、出産は来年の予定で、性別は女の子と言っておりました。」
「そうかそうか、オレたちの子供かぁ~。」
お腹から伝わる振動、確かに伊吹のお腹に・・・自分たちの子供がいる。
「・・・で、では夕食をお作りしますね。」
そう言って、伊吹は立ち上がる。
「あっ! そんなに急に動いちゃ! 無理はしないでよ!」
主人公は気を遣う、
「ふふっ、主殿は心配性ですね。 伊吹は大丈夫ですよ♪」
伊吹は笑顔になりつつ、今日の夕食作りに励む。
・・・・・・
3年後の春になったばかりの頃、
「伊吹、本当によく頑張ったな!」
病院内で、出産した赤ん坊を抱く主人公に2人を見守る伊吹。
「はい、主殿。」
母体も子供も正常で、伊吹も少し休養した後、退院できるようだ。
「子供の名前はいかがなさいますか?」
伊吹の言葉に、
「そうだなぁ~、う~ん。」
主人公は考え、
「オレの名前と伊吹の名前の1文字を取って〇〇でどうかな?」
「〇〇・・・はいっ、とてもいい名前です。」
名前が決まり、伊吹の願いで彼女の手の中に子供を託す。
「これからも、主殿と・・・貴方と3人一緒に幸せに・・・」
そう言って、伊吹は離すまいと子供を抱き続ける。
・・・・・・
・・・
・
その後、伊吹と子供は無事に退院して、3人は幸せな生活を送る。
子供は主人公と伊吹の愛情ですくすくと成長していく。
・・・成長してこの子が大人になった頃、彼女に起こる運命はまだ遠い先の事。
その時まで、この3人は常に一緒に暮らして行くのであった。
「伊吹が家にやって来た。」 終
面白かった❗
子供が大きくなった時の続きも
読んでみたいです!