第1巻 第32話 アリガト
橘 「では楽様、今日は今からつぐみさんとの星神の訓練らしいですわね。
私は前と同じマンションのワンフロアにまた住みますので。
是非来てください。」
楽 「おう、是非行くぜ。じゃあな。」
楽と鶫は訓練の為に集英組(楽の実家)に入って行った。
橘 「さて、では私もおいとまいたしますか。
では桐崎さん、ごきげんよう。」
千棘 「あ、待って万里花!」
万里花 「はい?」
千棘は帰ろうとする万里花を呼び止めた
千棘 「あのさ………あの時はありがとうね。」
万里花 「?」
千棘 「あの天駆高原であんたが本当に好きなら逃げるなって言ってくれなきゃ。
私はこうやって楽と本当に付き合えなかった。
あんたのお陰よ………ありがと。」
万里花 「ああ、そんな事ですか。
いいのですよ。羽姉さんにもした事ですから。」
千棘 「羽さんにも?」
万里花 「はい。彼女が楽様に告白したのも私が押したからです。
しかしあなたは羽姉さんと違い楽様と結ばれたからには、絶対に楽様を幸せにして貰わなければ困りますわよ。」
千棘 「あ…あったり前じゃない!あんなもやし1人軽く幸せにしてあげるわよ!」
万里花 「ならいいのですが………あなたが昔のニセモノの時の様に喧嘩ばかりで破局した時は、また私が楽様を奪いに行きますわよ?」
千棘 「え?」
万里花 「あら、私はまだ楽様を本当に諦めた訳では無いのです。
入院中も女磨きは絶やしませんでした。
奪う相手がニセモノの恋人からホンモノの恋人になっただけですわよ!」
千棘 「じょ…上等よ!楽は小咲ちゃんよりやっと私を選んでくれたんだから。
あんたにも負けないからね!」
万里花 「そうですか。
まあ予想通りの返事ですわね。
では、ごきげんよう。」
千棘 「ええ、負けないからね。」
第32話 完
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