2018-09-10 22:41:21 更新

       

図鑑


提督「ふむ・・・」


様々な艦娘の情報が乗ってるな・・・まるで・・・


提督「本人が自分のことを書いたみたいだ。」


金剛型、扶桑型、伊勢型。


提督「・・・」


電話「」プルルルルル!


提督「・・・ん?」ガチャ


(^・ω)「提督。お前が前言ってた図鑑の作者の人に会いたいと言う話だが、本人が了承してくれた。」


提督「そうですか!」


(;^・ω)「あぁ。にしても何でまた・・・」


提督「凄い細かく書かれていたので・・・何か艦娘に強い思い入れがあるのかなと・・・」


(^・ω)「・・・その辺りは本人に聞けば良いんじゃないか?」


提督「はい。」


(^・ω)「・・・」ガチャン


切りやがった!?


提督「まぁ良いか・・・秘書。出掛けるぞ~」


秘書「大本営~?・・・くっさいおっさんばっかの所面倒~」


提督「子供か!」


秘書「まぁ冗談は置いといて・・・行きましょうか」


吹雪「司令官さん!秘書さん!行ってらっしゃい!」


        ~大本営~


提督「・・・大本営久々だな。」


秘書「うわぁぁぁぁ!目がぁぁぁぁぁぁ!」


提督「ほら早く行くぞ引きこもり。」ズルズル


秘書「体が焼けるぅぅぅぅぅぅぅ!」


憲兵「・・・」


提督「あのねこの言ってたものだ。」


憲兵「お通りください・・・それと」


提督「ん?」


憲兵「その引き摺ってる方大丈夫ですか?」


秘書「みゃぁぁぁぁぁ!」


提督「大丈夫ですよ。アホがお騒がせして申し訳ない」ペコリ


憲兵「いえいえ。貴方が会いたい相手は工廠にいますよ。おきをつけて」


提督「ありがとうございます。」


        ~工廠~


青葉「鎮守府外から失礼するゾ~(謝罪)あなたの作った図鑑凄すぎィ!自分インタビュー良いっすか?」


提督「ファッ!?」


秘書「何でいるの!?」


提督「そうだよ(便乗)」


青葉「良いじゃないですか。そもそも私が運転手したんですよ?」


提督「ファッ!?たまげたなぁ・・・」


???「何時まで茶番してるんですか。」


提督「あっどうも。」


明石「・・・貴方がねこさんが言ってた提督ですか?私は明石。この図鑑の作者です」


明石


艦種工作艦


関わりやすさ★★★★


危険度★★★


備考下らないものを開発する癖がある。


提督「・・・」


・・・後ろには様々な道具がおかれていた。ハンマーやドリル。溶鉱炉まで・・・


明石「これ全部私のです。」


提督「えっ」


明石「この部屋の物はほとんど私のです。」


提督「・・・他に誰か・・・」


明石「いません。何せここの仕事はほとんどないですし。」


提督「・・・」


明石「私の仕事は轟沈した艦娘を解剖して実験したり生きた艦娘を解体する仕事。」


提督「・・・」


明石「そんなものにわざわざつきたがる人なんかいませんよ。皆気味悪がる・・・」


青葉「どうしてこの仕事に?」


明石「私は戦えないんですよ。工作艦だから前線に出れない。鎮守府で傷ついた皆を治してあげることしか出来ない。それでもいくら最善を尽くしてもどうしようもできずに亡くなることだってある。けど亡くなった艦娘は価値がない。ただの資材としか見られてないの。ただ機械的に資材として解体され、残りは捨てられる。私はそれが嫌だったんですよ。何も出来ない工作艦の私が唯一してあげられること・・・それが最後を看取ってあげること。私は皆を道具としてじゃなくて命がけで戦ってくれた一人の人間として埋葬してあげたいけど・・・それは出来ない。だからせめて私の手で丁寧に解体する。そのためにこの仕事についた。そしてそれで得た知識で図鑑を作りました」


提督「・・・そうか」


明石「この話を聞いてどう思いました?アホらしいとでも思いました?」


提督「・・・」


明石「・・・」


提督「俺は凄いと思ったな。」


明石「・・・」


提督「同じ艦娘とは言え、初対面だろうと・・・一人の人間として接する。他の大本営の奴とは違う。俺の親父みたいなクズじゃなかった。」


明石「・・・昔、貴方みたいな人がここに来ましたよ。その人は新米で貴方と同じ理由で私の元へ来た。そしてその人はとある頼み事を私にしました」


提督「頼み事?」


???「私を守って沈んだ艦娘が居る。もし見つけたら礼を言ってくれ。愚かな私を守ってくれてありがとうと。」


明石「・・・その後彼は亡くなりました。死因は深海棲艦の基地に特攻し自爆。基地は崩壊。深海棲艦に多大な損害をもたらしました。」


提督「・・・」


明石「貴方はそんなこと・・・しないですよね?」


提督「・・・俺にはまだ少ないが部下が居る。もし俺が死んでも代わりはいくらだって居る。だがその代わりがろくでもない奴だと思うと・・・そんなことは出来ないな。彼女達を苦しめることになる。」


明石「・・・そうですか。」


提督「だが。」


明石「?」


提督「もし俺が犠牲になって彼女達が助かるなら俺は喜んでこの命を投げ捨てる。上司として。」


明石「・・・普通の上司は部下のために命を投げ捨てなんかしませんよ。」


提督「俺なりのやり方です。」


明石「・・・」


提督「それでは。お忙しい中ありがとうございました」


明石「・・・」


提督「・・・」パタン


明石「・・・あの後ろ姿・・・」


・・・夕張に似てる・・・


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