第5話「残虐な提督と新米提督」
第4話の続きです!! 多分一話を見ないと状況が把握出来ないと思うので、先に一話を見てからお願いします...
あらすじ...竹筒は元帥に無理あり着任させられ...提督になるんだが、ある問題で鎮守府に誰一人も艦娘が居なかった...。ある日突然血塗れの春雨倒れていた。竹筒は春雨を助け...彼女に何があったのかと聞くとそれも悲惨な言葉が飛び交う!!それを聞いた竹筒は怒り...深夜に作戦が実行された...
そして今竹筒は一人で別の鎮守府に殴り込みに行くのだった
全然手が付けれなくて、全然書けません!
普段なら完成したらそのまま上げるやり方だったんですが、またデータが壊れてしまったら全て水の泡になると思い...今回は更新しながら書くことを選びましたので、読み終えたら...しおりをおすすめします!別に更新されて一から読んで貰っても私は嬉しいので、どっちでも良いです!
取り敢えず、更新は今週中には完成しますのでお待ちを...
遂に完成しました!ここまで長い御付き合いありがとうございます!!
後3日ぐらい放置してしまいすいません!!眠過ぎて眠過ぎて!!書けませんでしたァァァァ!
今日も朝ですが、ここまで来たら完成までしようと思い頑張って来ました!誤字とかも沢山あるかも知れませんが、そこは何卒大目に見て下さい!(今日の夕方辺りに誤字を直すので)
今は寝ます!!では!!おやすみなさい!!
2020/06/15 07:30:38(今までの前書きに書いた更新記録は消しました!理由は邪魔だし、完成したら消す予定でした!)
誤字を直しました!
2020/06/21 07:35:58
読みやすいように空欄修正しました
2021/05/06
奇襲を考えて⋯この遅い時間に選んだ⋯。だからまず守りの憲兵をやるしかなかった。だが二人居ることは想定外だったが⋯なんとなく覚えていた格闘術でどうにかなった。作戦が上手く行ったのかと⋯安心してしまい。一人の憲兵に警報を鳴らされてしまった。そのせいか⋯寝ていた艦娘を起こしてしまった⋯。
警報が鳴り響く中⋯憲兵3人がこちらに襲いかかって来たが、返り討ちにし、鎮守府の方に向かった。鎮守府の入口に小さい少女⋯艦娘が俺の目の前に立っていた。俺は自信を持っていた。憲兵の戦いで、いけると思って調子に乗ったが⋯。
やはり艦娘が人間に勝つなんて、無理があったんだ⋯。
竹筒「ハァハァ⋯」
???「諦めて下さい⋯そのまま行くと本当に死にますよ?」
会って⋯戦闘を開始から⋯たったの4分程度しか持たなかった⋯。気付けば一瞬の出来事だ。少女に指一本も触れずに⋯吹っ飛ばされたからな。お陰で、左指の薬指が折れ、肋骨を何本もやった⋯。外は、激戦の跡が残っていた。俺の周りに自分の血らしきものが大量に付着していた⋯。それでも、俺は⋯。
竹筒「そ⋯こをどけ」
なんとか立とうとするが⋯血を流しすぎたのか⋯フラフラの状態で少女に道を開けろと手で振るが⋯。
???「まだ⋯立つんですか⋯。こんなの初めてですよ⋯肋骨を何本か折った筈なのに⋯人間がここまで生きているなんて、貴方が初めてです。ですが、その状態だと長く持たないでしょう⋯」
竹筒「ここで道草を食っている訳にいかないんだよ!」タッタ
俺は⋯少女に向かって走るが⋯。
???「はぁ⋯本当に学習能力が無い人ですね⋯。分かりました⋯そんなに死にたいなら殺して差し上げます」
少女は、襲ってくる俺の方を向いて戦闘体制に入る⋯。
竹筒「この⋯!」
だが⋯俺は躊躇していた。もしもこの少女を殴ったら⋯俺はあの提督と⋯変わらない⋯だから大佐が使った技を使おうとするが⋯。
???「遅いですね。それだと、腹がお留守ですよ⋯哀れの人間⋯」
そう言った直後、腹に痛みを増し⋯そのまま吹っ飛ぶのが分かった⋯。そのまま生えていた木に直撃する⋯。
竹筒「がぁぁぁぁぁ」
背中に猛烈な痛みを襲い⋯息が一瞬止まる。それに連れて⋯意識が途切れかける⋯。
竹筒「ゲフッ⋯ゲフッ」ハァハァ
口から鉄の味がする⋯。そうか咳と一緒に出たのか⋯体のどこかがおかしくなったようだな⋯。
???「驚きました⋯まさかまだ生きているなんて、腸を思いっきり浮かした筈なんですが⋯」
腸を浮かした?そうかあの時か⋯腹に思いっきり喰らったせいで⋯腸がおかしくなったのか⋯。
竹筒「生きていて何が悪い⋯俺はゴキブリ並の生命力を持っているんだ⋯簡単に死ぬと思うなよ」
???「そうですか。じゃ、私がチャンスを与えます⋯これは最後の忠告です。ここから立ち去りなさい!貴方はまだ間に合いますよ?」
竹筒「立ち⋯去れか⋯⋯それは無理な答えだな」
???「何故ですか!貴方は何故そこまでして戦うんですか!私は知っています⋯貴方は始めっから戦う気なんて無いことを」
竹筒「気付いていたのか⋯だったら道を開けてくれないか?」
???「それは無理です。もし貴方を逃せば⋯落ち度が、いえ⋯姉妹の命が危ないんです。だから私はここの門番として戦います。ですが⋯戦う気が無い貴方を殴っていると自分が司令見たいで嫌なんです。だから戦ってくださいよ!なんで殴らないですか!私達は【道具】でしかない。【兵器】なんですよ⋯そんなに優しくされたら⋯昔を思い出すんじゃ⋯ありませんか⋯」
少女も春雨と一緒で、昔の提督が好きだったんだな⋯。その幸せな時間を壊したのは、間違いない⋯呉提督だ⋯。
竹筒「俺は⋯お前を殴らない⋯もしも殴ったらここの提督と一緒だ⋯だから俺が終わらせるんだ!」
???「終わらせるって、無理に決まってます!もしも私を倒したとしても、その先には、私よりも強い艦娘が沢山います!その体で司令の方に向かうなんて、ただの馬鹿ですよ」
竹筒「あぁ⋯そうだな。だけど俺はとっくに馬鹿だから問題は無いよ。もしも一人が駄目なら二人で進めば良い」
???「二人?貴方の他に誰か来ているんですか?」
竹筒「おいおい⋯とぼけるなよ。お前のことだよ」
それを聞いた少女を大きく目を見開き、ポカーンと顔をしていた。
???「な⋯!何を言っているんですか!私は貴方の敵ですよ。貴方に協力するわけないですか」
竹筒「敵も味方も関係ないよ。俺達は同じ生き物だろ?だったら⋯進む道は一緒だ」
???「同じ生き物って、貴方は何も分かってない!艦娘は、国を守る為にしか作られていない【道具】なんです!それが人間の真似ごとなんて馬鹿らしい」
竹筒「本当にそう思うのか?」
自分で自分を責める少女の言っている言葉は、とても寂しく感じた。言っているのも辛いんだろ。それでも聞きたい。お前の本音を⋯
???「⋯⋯⋯」
少女は、黙るが、口元見ると、歯で唇を強く噛んでいたのが分かった⋯。少しだけ沈黙が続くも、少女は、口にする。
???「私だって本当は生きたいです⋯皆で笑って、泣いて⋯怒って、それを教えてくれてのも私達の本当の司令なんです」ポロポロ
少女は、泣きながら思っていることを全て話していた⋯。寡黙でクールで軍人気質で戦艦クラス眼光だと思ったが、普通の少女と変わらなかった⋯。寧ろ⋯この子も可哀想だと思う。
???「早く、陽炎に会いたい⋯黒潮、親潮に会いたい。四人でまた遊びたい⋯だけど、司令は⋯「そんなに姉妹に会いたいなら、俺の階級を上げろ!じゃないと⋯わかってるな?」そう言われたんです」
あのクソ呉提督が⋯艦娘の姉妹達をなんだと思っているんだ!しかし⋯この子も春雨と同じで⋯姉妹を守る為にこんなことを、絶対に許さない。
???「だから、私は戦います!姉妹の命が掛かっているんです。だから立ち去ってください」
竹筒「それでも、無理だ。なぁ⋯お前⋯姉妹を助けたいだろ?」
???「そんなの当たり前に決まってます。それがどうしたんですか!」
竹筒「俺が、お前の姉妹を助けるから⋯お前も、俺に力を貸してくれないか」
???「まだ⋯そんなことを言うですか!私は敵です。協力なんて⋯⋯⋯。本当に姉妹を助けてくれるんですか?」
弱気になった少女は、助けを求めるようにこちらを見つめてくる。
竹筒「当たり前だろ⋯約束は絶対に守るからな⋯」
???「本当に本当ですか⋯」
竹筒「本当に本当だよ。ここの提督をぶん殴って、この鎮守府の艦娘を解放する。それが、俺の初めての出撃任務で最後の任務さぁ⋯」
???「貴方は⋯一体何者なんですか?」
竹筒「俺は⋯ただのジャガイモ農家の青年さ⋯」
少女と会話をして、だんだんと距離が少しだけ縮まった気がした⋯。
不知火「分かりました⋯私⋯不知火は貴方に協力することに決めました」
竹筒「へぇ〜不知火って言うんだ〜じゃ〜ぬいぬいって呼んでいい?」
不知火「馴れ馴れしいですよ⋯次言ったら、全ての骨を砕きます⋯」
今のは本気の目だった。戦艦クラス眼光が戻ってやがる。やっぱりクールキャラ
何かな⋯。
竹筒「俺は⋯竹筒って言うんだ。宜しくな⋯」
不知火「竹筒さんですか⋯分かりました⋯頭の隅っこに入れときます」
おいおい頭の隅っこって、俺の存在小さ過ぎるだろ⋯。少しだけ、心が傷つくが、不知火に聞く⋯。
竹筒「それで⋯鎮守府の中はどうなっているんだ?」
不知火「はい。警報で、ほとんどの艦娘は、起きているでしょう。もちろん提督も気付いていると思います」
竹筒「そうか⋯なんか隠し通路とかないのか?」
不知火「そんな物⋯どこにもないと思いますが。ん?⋯⋯」
竹筒「どうした⋯ぬい⋯不知火」ハハ
危なかった。言いそうになった。不知火も気づいたのか、ジト目で、睨んでくる。怖いよこの子⋯俺⋯こんな怖い少女に挑んでいたのか⋯。だけど、やっぱり人と同じで、それぞれ性格も違うもんだな⋯。
不知火「はぁ⋯。その竹筒さん⋯貴方が激突した木に確か隠し通路があった気がします」
竹筒「マジか。どこだ〜」
不知火に聞いて⋯後ろにある木を、触りまくる。どこに⋯あるんだろうか、スイッチ式なのかと思い⋯スイッチを探すが、どこにも無かった⋯。
竹筒(あれ?何処にもないぞ⋯おかしいな不知火の言っていることは本当だと思うんだが⋯)
木と睨む俺を見て⋯不知火は、クスクスと笑う。
不知火「もしかして竹筒さん⋯スイッチとか思ってましたか?違いますよ。この木をこうやって⋯!」
不知火は、そう言って、木を押していた。俺は、正直動かないと思う⋯だってこんなデカい木を動かすなんて、いくら艦娘でも⋯そう思った時だった⋯。
木「ゴォゴォゴォゴォ」
なんと⋯木が動くじゃありませんか。その光景を見て、口が空いたままだった。
不知火「ふぅ⋯やっぱりありましたか」
竹筒「艦娘って木を押せる怪力もあるんだな」
不知火「何を勘違いしているですか?駆逐艦がこんな大きい木を押せるわけがないでしょ⋯。しかもこの隠し通路は、もう使われていないので⋯」
竹筒「えぇー!じゃ⋯どうして押せたの!」
不知火「私が、貴方を吹っ飛ばした時、木に当たりましたよね。その衝撃で、木が緩くなったんです」
竹筒「痛かったけど、俺のお陰で動かすことができたのか?」
不知火「えぇ⋯そうですね」
竹筒「そうかそうか⋯じゃ進むとしようか。いざ隠し通路へ〜」
不知火「元気ですね。あんなにやられたのに⋯。私も貴方がゴキブリに見えてきました」
ゴキ竹筒「やめて!名前がゴキになっちゃうから」
どうでも良い会話をしながら、隠し通路の中に入っていく⋯。
〜鎮守府隠し通路〜
通路は⋯薄暗く⋯上を向くと木の隙間か明かりを照らしていた。どうやらこの通路は、鎮守府の廊下のしたらしい。
なので、上からギシギシと音が鳴ったり、少女の声が聞こえたりする。そして木に隙間から、見てはいけない物も見える。
竹筒「なぁ⋯不知火」ヒソヒソ
不知火「なんですか⋯大声を出したらバレますので、早く要件を言ってください」ヒソヒソ
竹筒「おっと⋯すまんな。この通路ってどこに続いてるんだ」ヒソヒソ
不知火「そうですね⋯確か厨房に繋がっています」ヒソヒソ
竹筒「厨房に続くのか⋯もっと真面目なところに作れなかったのかよ」ヒソヒソ
不知火「仕方ないですよ⋯この隠し通路作ったの赤城さんなので⋯」
竹筒(赤城って誰だろうか?だけど⋯なんだろうなこの気持ち。その名前を聞くと恋しくなるような気がする)
誰なのか分からない名前の人物を聞いて⋯頭で誰だろうと考えていると⋯上から二人の声が聞こえた。
???「北上!取り敢えず落ち着けクマ」
北上「落ち着いていられないよ!大井っちが解体されるかもしれないんだよ」
球磨「そこは、私に任せるクマ。どうにか拷問部屋の鍵を見つけて助けだすから⋯待ってくれクマ」
北上「無理だよ。提督に言われたんだ。「侵入者を殺して⋯首をここに持ってきたら⋯大井を助けてやる」って⋯だから侵入者を絶対⋯私の手で殺して、提督の元に首を持っていくよ」
球磨「北上⋯。でもやっぱり駄目クマ!。そんなの人殺しと変わらないクマ」
北上「それでも私はやるよ。大井っちは、私の大切な親友だから⋯」
球磨「北上!」
北上「これ以上私を止めたら⋯姉でも容赦はしないよ?」
球磨「⋯⋯!」
北上「止めてくれてありがとうね。でもこれは私が決めたことだから⋯。それじゃ⋯もう行くね」タッタ
球磨「⋯⋯⋯」
球磨は、妹の寂しい背中を見て、弱音を吐く⋯。
球磨(私じゃ北上を止めれないクマ。こんな駄目な姉でごめんなさいクマ。助けて⋯■■提督)
北上(私のせいで、大井っちは、拷問部屋で連れていかれた、今も大井っちは、酷い拷問を受けているに違いない。だから私が⋯絶対に助けるからね。待ってて大井っち⋯)
竹筒(おいおい⋯鎮守府の中⋯凄いことになってるじゃねぇか!何⋯俺の首を取ってこいって、嫌だ⋯俺⋯人気者か)
二人の話を聞いて、浮かれていると、後ろから頭を叩かれた。そのせいか⋯頭の部分だけ、じわじわと痛みを増す
竹筒「痛い⋯なんで叩くんだよ。頭がさらに馬鹿になったらどうするんだよ」
不知火「いえ⋯浮かれていたので叩きました。いいですか?今⋯貴方は、命を狙われているんですよ。全く。あと⋯貴方の頭はとっくに手遅れですよ」
何故か叱られ、頭が悪いことをキッパリ言われた。確かにそうだな⋯命を狙われているのに、呑気に浮かれている場合じゃないな。だが...あの二人の会話のお陰で、目指す場所が分かった⋯。
竹筒「なぁ⋯不知火」
不知火「はぁ⋯なんですか?質問は、厨房に着いてからだと」
竹筒「厨房に着いたら⋯拷問部屋に行けないか?」
不知火「拷問部屋ですか?流石に難しいと思います。拷問部屋の鍵を所持しているのは、司令官と軍曹⋯そして、艦娘の明石さんです⋯」
竹筒「やっぱり提督と軍曹は持っているのか⋯明石は艦娘だろ?だったら頼めるんじゃないか?」
不知火「いえ⋯無理だと思います。夕張さんが人質になっているので、不可能に近いと⋯」
竹筒「くそ⋯何でもかんでも人質かよ⋯艦娘を道具見たいに使いやがって⋯!」
不知火「竹筒さん!?」
ドン
???「ねぇなんか音がしなかった?」
???「気のせいだよ。蒼龍」
蒼龍「本当に、嘘ついたら許さないんだからね飛龍⋯」
飛龍「私⋯嘘つかないもん」
蒼龍「本当に〜まぁ⋯良いけど。ねぇ⋯提督から聞いた飛龍?⋯」
飛龍「聞いたよ。加賀さん自殺したんでしょ⋯。あれを知っただけで⋯」ポロポロ
蒼龍「うん⋯赤城さんが餓死で死んだことを知った加賀さんは⋯自分の首を⋯⋯」ポロポロ
飛龍「それなのに、提督は⋯⋯」
蒼龍「笑ってたね。仲間の死を見て笑うなんて、許さない。けど⋯逆らったら何をされるか⋯」
飛龍「うん⋯蒼龍⋯私、怖いよ⋯」グスン
蒼龍「私もだよ。飛龍」ギュッ
蒼龍&飛龍「助けて⋯■■提督」
竹筒「⋯⋯⋯」
飛龍と蒼龍って言う女性から、話を盗み聞きしていると⋯怒りが混み上がってきた。
竹筒(何で、あの子達が、傷つかないといかないんだよ。絶対に殺してやる)
不知火「大きい音を出さないで下さい。バレるところでしたよ。ですが⋯加賀さんが自殺するなんて⋯」
どうやら不知火も知らないようだ⋯だとすると⋯加賀って言う艦娘は、今日⋯死んだんだ⋯。俺がもっと早くここに来ていれば⋯。
不知火「貴方⋯今⋯変なことを考えていないですか?」
竹筒「な⋯何も考えてないですよ」
あまりにも焦っていたのか⋯敬語になってしまった。
不知火「もしかして⋯ここに早く来ていればって考えていませんか?もしそうなら、貴方は相当のお人好しですよ」
竹筒「そ⋯そんなこと考えている筈がないだろ」
不知火「図星ですね。分かりやすいです⋯」
不知火にすぐにバレた⋯。
竹筒(不知火が怖いよ〜言葉もキツいし⋯そして察するのが早くて、探偵みたいだ。だけど⋯こういう子が居るから、提督は成長するんだろうな)
不知火「何をジロジロ見ているんですか。あんまり見ていると海に沈めますよ」
竹筒「あ⋯はい」
不知火の殺気を察した俺は、黙って、厨房に続く道を歩くのであった。
竹筒「⋯⋯」
不知火「⋯⋯」
黙々と進んでいると壁上の変わったのが分かった。
不知火「着きましたね⋯」
竹筒「着いたって、壁上が変わっただけだぞ。もしかして他に隠し通路が⋯」キョロキョロ
不知火「貴方⋯考えるの苦手ですよね。この壁上は、厨房のタイルです。こうやって⋯動かすと」ガコガコ
パカーン
薄暗い通路に光を照らした⋯。
竹筒「マジか。全然分からなかったよ。てっきりどこかにスイッチがあるかと」
不知火「何でもかんでも⋯スイッチだと思わない方はいいですよ⋯」
竹筒「分かった。もうスイッチなんて信じないからな!」
不知火「ほら行きますよ⋯いつ誰かがここに来るか分からないですし⋯」
竹筒「おう⋯そうだったな」
光を照らしている所に手を伸ばし⋯狭い隠し通路から出ると⋯広い空間が広がっていた⋯。だが⋯
竹筒「暗いな⋯電気付いてんのこれ?」
不知火「司令官専用のため⋯厨房は起動していません」
竹筒「マジかよ⋯だから赤城さんは餓死で⋯」
不知火「はい⋯それでも司令官は、悪くないと思っています。逆に死んだからどうしたって感じですね。私は同じ艦娘として良い気分じゃなかったです」
竹筒「そうか⋯だが不知火のその感情は正常だぞ。異常なのは⋯ここの提督だ⋯その為にも拷問部屋に向かうぞ」
不知火「ですが⋯鍵はどうするんですか?司令官だって警戒していると思いますし⋯軍曹もきっと提督の元に居ると思います。明石さんだって⋯⋯無理だと思います」
竹筒「それでも、行ってみようじゃないか⋯何か手があるかもしれないんだ⋯」
不知火「分かりました⋯ちゃんと私に付いてきてください。艦娘も警報が鳴って外で徘徊してますが⋯北上達や飛龍達のように鎮守府に残っている艦娘も居るので、なるべく足音を消して下さいよ」
竹筒「お⋯おう。覚えとく⋯多分」
不知火「多分じゃ⋯ありません。絶対です。この鎮守府の中に厄介な艦娘も残っているので注意を⋯」
竹筒「分かりました。不知火先生。貴方が居れば無敵ですね」
不知火先生「先生呼びは辞めて下さい⋯羽黒さんに怒られますので⋯」
竹筒「え〜不知火先生って良い響きなのに⋯俺なんて、16歳で⋯こんなアホが提督になるなんて思わなかったがな」
不知火「貴方⋯16歳だったの!私から見たら、赤ちゃんぐらいだと」
竹筒「おい、不知火⋯俺の脳が赤ちゃん並に悪いってことかよ⋯。悪かったな赤ちゃん見たいな頭脳で⋯」シクシク
不知火「冗談のつもりだったんですが⋯まさか泣いてしまうとは、予想外でした」
竹筒「いやいや!不知火に言われると冗談に聞こえないって、自分でも一瞬赤ちゃん並なんだなって思ったわ!」
不知火の冗談を聞いて、少しだけ良かったと思った⋯自分が居た。暗い顔をしていたのか、不知火は、申し訳なさそうに、見てくる。
不知火「すいません⋯その感情とかあまり分からなくて⋯。別に悪気があって言った訳じゃないので⋯⋯⋯⋯多分」
竹筒「え⋯不知火さん?今、最後⋯なにおっしゃいました」
不知火「知らないです。ほら行きますよ⋯」
竹筒「ねぇ⋯さっき多分って言ったよね!言いましたよね」
不知火「厨房から出て、食堂のドアの二番目のドアに目指しますよ」
なんか上手く誤魔化したような気がしてならないが⋯これ以上は問わなかった⋯。
厨房の扉(優しく開けてね)
厨房の扉「キィィィ」
厨房も暗かったけど⋯食堂の広場の方がもっと暗かった⋯。足元が見えないぐらいに⋯。
不知火「気を付けて下さいね。足元をちゃんと見て歩いてください。テーブルの角に膝を打ったとか⋯足のつま先が当たったとか⋯股間が当たるとかで叫ばないで下さいよ」
竹筒「分かったぜ。当たらないように、見てやる⋯⋯ん?最後何を言った」
不知火「最後ですか⋯だからチi⋯⋯」ストップ
竹筒「女の子が下品な言葉を言ってはいけません。全くどこでその言葉を覚えたんだよ」
不知火「そうですね⋯昔の司令官ですね。特に怒っている時です」
竹筒「怒っている?艦娘が任務を失敗した時にか?」
不知火「いえ⋯なんかスマホでF〇Oって言うゲームに課金?っていうことをして、叫んでました。このチ〇カ〇野郎とか⋯チ〇コとか⋯後は、ドラ〇ンボー〇が疼くとか言ってました」
竹筒「あ⋯そうか」
この子達の昔の提督って違う意味でヤバい人だったんだな。俺も艦娘の前で下ネタをなるべく話さないようにしよう。不知火は、きっと意味を分からずに言っているが⋯教えて上げた方が良いかな。でも教えちゃったら⋯なんか可哀想な気が⋯
不知火「どうしました。ほら行きますよ」
竹筒「よし、張り切って、行きましょう〜」
不知火に教えることを辞めて⋯拷問部屋に向かう。
竹筒「本当に暗いな⋯マジで当たりそうだ。不知火はどうして⋯見えるんだ?」
不知火「私は艦娘なので、艤装が無くても、ある程度の暗さなら余裕です」
竹筒「艦娘ってそんな機能もあるのか。だったら俺も⋯ふん!」
目を思いっきり見開くが、目の前が暗いままだった⋯ただ目が乾き⋯痛い思いしかしなかった⋯。
竹筒「うぉぉ⋯目がぁぁ」
不知火「貴方は黙っていられないんですか?」
竹筒「はい。すいましぇん」目がショボシィボ
不知火に怒られながらも、順調に前に進んでいく⋯。だけど⋯暗いせいか、道が長く感じた⋯早く着かないかなと思いながら⋯歩いていると⋯少しだけ遠い所から声が聞こえた。
???「⋯⋯⋯⋯⋯い」
竹筒(なんだ。この食堂に誰か居るのか?だったら危ないよな⋯この食堂は、提督以外活動してないもんな。不知火から聞いた話だとな)
不知火から気付かれずそっと⋯向きを変え⋯聞こえてきた方角に向かっていく。もしかしたら赤城見たいに餓死してしまうかもしれない。だから死なせたくない。助けれる命は絶対に助ける。それが俺であり。下竹と約束した誓いなのだから⋯。
???「⋯⋯⋯い⋯⋯怖いよ⋯」
だんだんと聞こえてきた。声だけを聞くと少女の声が聞こえた。間違いない艦娘だ。急いで行くが⋯暗いせいか上手く進めない。それでも確実に一歩ずつ踏み入れる。
???「暗いよ⋯怖いよ。誰か助けて⋯」
なんとか、少女の方に近付くことに出来た。
竹筒「もう大丈夫だ。助けに来た。お腹は空いたか?だったら丁度、俺のポケットに蒸かしたジャガイモを⋯」ガサガサ
???「司令官⋯」ギュッ
竹筒「うお!」
いきなり抱き付いてきた為⋯体制を崩し、安座の体制になってしまった。
???「温かいよ⋯司令官」スンスン
竹筒(なんだろうこの気持ち⋯いい匂いがして、とてもふわふわする⋯⋯はっ!)
少女は、俺を提督だと思い抱きついてきて、甘えてくる。多分だが昔の提督と勘違いしているだろう。危なく呑まれるところだった⋯。
竹筒「待て⋯俺は君達の提督じゃないよ」
そう言って少女を離そうとするが⋯。
???「暗いのいや⋯⋯」グスン
少女の状態を見てやれやれと思いながら少女を抱える。
竹筒(今は落ち着いているが⋯離したら、泣き出すんだろうな。もしかしてこの子暗い所が大の苦手だったりしてな⋯)
少女を抱える不知火の所に向かう。だけど少女の格好を見て思わず和風と思ってしまった。
竹筒(この子の格好、昔の大正時代の女学生風の着物を身を包んでいるな。江戸っ子かな)
???「神風は幸せです。この匂い懐かしい」ポロポロ
神風って言う少女が、俺を昔の提督と勘違いしているのか⋯涙を流しながら、抱きしめてくる⋯。
竹筒(この子⋯神風って言うのか⋯だけど参ったな。完全に提督だと勘違いされてる。これもしも違いましたって言ったら蜂の巣にされるか⋯艦娘をセクハラ容疑で逮捕されたりな⋯)
神風「もう⋯どこにも行かないで下さいね」スヤァ
竹筒(結構痛い言葉を言ってくれるんじゃないの⋯取り敢えずこの子を明るい場所に出さないと)
俺の腕の中で落ち着いたのかぐっすり眠る神風を見る。髪は腰まで有る紅のロングストレートを毛先で切り揃え、後頭部には大きな黄色のリボンが見える。瞳の色は、一瞬だけ目を開いて、紅色であることが分かる。
服装は、白い着物の上から黄色の縁飾りのある緋色の振袖を着て、腰にはリボンと同じ黄色い腰帯だ。その上から桜色の袴を履いている。
着物の袖は襷で縛られており、袴には流れ桜の刺繍が施され、その腰紐の尖端には小さい錨状のアクセサリーが付いていることが分かった。
竹筒「こんなにガッチリ掴んで、まるで赤子のようだな」
神風を抱え⋯不知火が言っていた。二番目のドアに向かえって、だから俺は向かう。
竹筒「よし。なんか目が慣れてきたのか、面積が広がったような気がするぞ。確かここを曲がれば、良かったよな⋯」
不知火が教えてくれた道を辿り⋯しばらく歩いていると、ドアの前に不機嫌そうな不知火が立っていた。
不知火「どこに行ってたんですか?」ギロ
竹筒(ヤバい殺される。どうにかしないと)
竹筒「えーっと。この子をお持ち帰りをしようと⋯」
不知火「お持ち帰り!?」
あれ?今俺⋯なんて言ったんだ?さっき変なことを言ったような⋯。
ーー嫌な予感。
不知火「貴方が抱えている艦娘は確か神風さんですね。その神風さんをお持ち帰りとは、理由を言ってください」ギロ
あらやだ⋯不知火が冷たい目で見るじゃありませんか。ってふざけている場合じゃない!取り敢えずこの子を下ろせばどうにか⋯
神風「嫌だ⋯離さないで司令官」ギュッ
竹筒「ちょっと神風!寝言で言わないでくれます。話がややこしく⋯⋯」
不知火「これは、どうにも出来ませんね。覚悟して下さい」バキバキ
神風があまりにも甘いて来るせいか⋯不知火が手袋をギュッと閉めて、殴ってくる!
竹筒「誤解だ!俺は神風を助けようとしただけなんだ⋯⋯⋯ぐは」パチーン
本気じゃ無かったが、半分の力でビンタをされて倒れる⋯。頬が痛かったが、それを我慢して不知火に全てを話した。
不知火「なんで、そんなの重要なことを早く教えなかったんですか?
竹筒「いやいや、人の話を聞かなかったのは、不知火だろ。お陰で頬がブルンブルンになっちゃったよ」
不知火「良いじゃないですか?赤ちゃん見たいな頬見たいに赤くなってますよ」
竹筒「余計のお世話だ。てか、神風はどこに行った?」
不知火のビンタを喰らって、倒れてしまった。体制を立て直そうとしてたが、何かに取り憑かれたのか、体が重かった。だが⋯床を見るが神風の姿は無かった。悟〇見たいに瞬間移動でもしたのかと思った。だが不知火顔が険しい顔をしていた。
不知火「神風さんなら⋯貴方の背中に付いていますよ」
竹筒「なんだと!」
不知火が言った言葉の言う通りに後ろを振り向く⋯そこに、凄い力で神風が俺に抱き付いていた。
竹筒「神風は、蝉のなにかかな?凄く締めてくるんですが⋯」
それになにか背中に柔らかい物が当たっているし⋯。
不知火「知らないですよ。それは貴方が〖お持ち帰り〗するんですから⋯私には関係ありません。ほら行きますよ」ガチャ
竹筒「だから、それは冗談だって言っているだろ」タッタ
無事食堂から出ることが出来た。そして、よく分からんが新しい仲間が1人加わった。
〜廊下〜
不知火「結構時間は取りましたが、無事食堂広場から抜け出せましたね⋯」
竹筒「そうだな。それで拷問部屋は何処なんだ?」
不知火「確かここから⋯右に曲がって、書類庫の部屋の中にあると思います」
竹筒「そうか、だったら行くぞ」
不知火「それが、ここから問題がありまして⋯」
竹筒「問題とはなんだ?」
不知火「書類庫に行くには、執務室の前の廊下を抜けなければなりません」
竹筒「マジかよ⋯他にルートとかないのか」
不知火「あるって言ったらあるんですが⋯」
竹筒「じゃ⋯そこに⋯」
不知火「あそこは、監視カメラや罠が沢山あるので、無理だと思います。」
竹筒「何で、そこだけ警備が厳重なんだ」
不知火「近くに鍵部屋があるからだと思います。それで、警備が⋯」
竹筒「結局執務室の廊下を通らないと行けないのかよ⋯」
不知火「これは仕方ありません。行きましょう」
竹筒「そうだな。だが⋯この蝉はいつになったら落ちます?」
神風「司令官⋯⋯」スヤァ
不知火「その蝉は何年経っても落ちないと思いますよ。艦娘は歳をとらないので⋯」
竹筒「えぇ⋯じゃ、俺が朽ちるまで、神風は落ちないのか⋯まるで血を吸うヒルのようだな」
神風に抱きつきながら、廊下を歩く⋯不知火の言う通りに足音をなるべく消していた。すると奥から女性が見えた。
???「駆逐艦はどこだ!私の駆逐艦はどこだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
竹筒「おい不知火⋯あいつヤバいぞ。どうするんだ?ここから離れるか?」
不知火「大丈夫、あれは⋯ただの変態ロリコンですから、こちらに気付いてないようだです」
???「嗅ぎたい。駆逐艦のパンツ!服、髪、小さい体がぁぁぁぁ」
竹筒「艦娘にも変わっている奴も居るんだな」
不知火「一様言いますが、あの方はビック7の長門さんですよ」
竹筒「えぇ!あいつが⋯」
誰もが聞いてことがある名前だ⋯長門。これは⋯あるドラマで聞いた気がする。ドラマでやっていた長門は、格好良く、凄く逞しかった。だが今あそこで叫んでいるのが長門だと⋯想像と全然違った。
不知火「司令官が駆逐艦に長門さんに近付かないように命令されたらしく、それで長門さんがあんなロリ狂人に⋯」
竹筒「艦娘って人と同じで、何かが欠けるとあんなにおかしくなるものなんだな⋯」
不知火「ですが、困りましたね⋯長門さんが立っている位置は、私達が進む通路なので⋯」
長門「恋しいよぉぉぉ!駆逐艦駆逐艦駆逐艦駆逐艦駆逐艦駆逐艦舐めたいよぉぉぉぉぉ!」
竹筒「怖いんですけど!?」
不知火「そうですね⋯流石に私も恐怖を感じます」
長門「私の⋯⋯駆逐艦どこ⋯柔らかいかくてふにふにした駆逐艦はどこ?⋯どこどこどこどこにぃぃぃ!」タッタ
竹筒「なぁ⋯だんだんこっちに来るんだが⋯なにあれ?サイ〇ントヒルに出てくる化け物の何かですか」
不知火「ヤバいですね。私も体が震えてきました。なんか案を⋯⋯!あれがあります!」
竹筒「な⋯なんだ早く教えてくれ。化け物がこっちに来る前に⋯」
不知火「駆逐艦が見に着けている物とか駆逐艦関係ならどうにかなります」
竹筒「駆逐艦って不知火と今俺の背中に寝ている神風しかいないじゃないか!」
不知火「仕方ありません⋯私のリボンで長門さんの進路を変えます!」
不知火は、自分の赤い紐のリボンを違う方に投げ⋯長門の目の前に落ちる
長門「ん?これは!駆逐艦のリボンだぁぁぁぁ。久々の駆逐艦の香り。地味な匂いと甘い匂いがマッチングしてハーモニー!さらに、赤い紐で私の心を打つ!⋯やっぱり駆逐艦は、天使だった⋯。神様ありがとうありがとう⋯⋯」ハァハァ
不知火「長門さんが私のリボンで気を逸らしているうちに行きましょう」
竹筒「お⋯おう」
竹筒(なんか⋯長門が夢に出てきそうだな⋯帰ったらお祓いに行ってこようかな?)
そう思いながら、廊下を歩く⋯。
不知火「長門さんだから、なんとかなりましたが、他の艦娘だと⋯そう簡単にいけないと思います」
竹筒「それはどうしてだ⋯。変態じゃないからか?」
不知火「違います。皆、司令官の命令で、真剣に探していると思うので⋯もしも失敗したら、どんなふうにされるか⋯」ブルブル
不知火は震えていたのが分かった。ここの提督は⋯艦娘に一体何をしたんだろうか。呉提督の考えが全然分からなかった。
不知火「ストップ!誰か来ます!」
廊下の奥の方で⋯人影が1人が映っていた⋯暗いせいか、まだ分からなかった。
竹筒「誰が来た?」
不知火「あれは⋯!」
隠し通路で、話していた⋯危ない艦娘。絶対に近付いたら不味い人物だった⋯それは⋯。
北上「早く出てきて〜大井っちの命が掛かってるから〜。侵入者さん」
そこには、北上が居た。しっかり艤装を装備しながら、廊下を歩き⋯俺達の方向に向かってくる!
不知火「あれは北上さんですね。流石にあれはやばいです。早くしないと貴方が殺されますよ」
竹筒「隠し通路で、北上って言う艦娘か!嫌よ⋯生首はいやー」
不知火「怯えている暇があるなら、少しだけ考えてください」
竹筒「考えろって言われても⋯どこかに隠れる場所なんて、今ここにある大タルしか⋯大タル⋯!」
大タルを見て閃く⋯。
竹筒「このタルの中に入ってやり過ごせば⋯」
不知火「それだと、1番怪しいのでは?だって、廊下の壁端にタルが1個しかないですよ⋯明らかに、怪しいと思いますが⋯」
すぐに不知火に否定された⋯。そりゃ⋯分かってたけどさ。
竹筒「仕方ないだろ!時間が無いんだから。まだ死にたく無いんだ」
北上「ここから⋯誰か声が聞こえるな〜もしかしてそこに居るの?」
北上が俺達の声を聞いたのか⋯走ってこちらに向かってくる⋯。
不知火「走って来ました!これじゃ⋯もう⋯」
竹筒「一か八か、タルの中でやり過ごして見せる!」
焦っていたのか逃げる選択は出てこなく⋯タルで隠れることに頭が一杯だった。
タル(開くで〜)パカーン
タル(閉まるで〜)シュポ
不知火「⋯⋯⋯」
不知火は何故か⋯呆れた目で見られたような気がした。その時、北上がやってきた。
北上「おう⋯不知火か、なんでここに居るの?」
不知火「司令官に報告があるので⋯向かっている途中です」
不知火の言葉を聞いた北上だが⋯北上の目つきが変わった⋯。
北上「へ〜そうなんだ。けど⋯なんか変だよね〜」
不知火「何が変なんですか?」
私は、北上さんに何が変なのかを聞く。すると⋯恐ろしいことを言ってきた。
北上「だって⋯ついさっき2人の声が聞こえたんだもん。1人は不知火で、もう1人はどこかな」
もしかして。気付かれてた!いや⋯これは誘いの罠だ。私がその手に乗るわけがない。
不知火「他の艦娘の声を聞いたんじゃないのですか?」
北上「いや〜違うね。ここから聞こえたし⋯これでも、私⋯耳が良くてね」
そういえば⋯北上さんは⋯大井さんと1番仲が良くて、どんなに離れても、呼んだら絶対に駆けつけてくれる人でした。だから耳がいいんですね。だけど、このままじゃ⋯いつかバレてしまう。どうにかしなければ⋯。
不知火「そういえば、私が司令官の方に向かっている途中に走っている男を見かけました」
北上「へぇ〜そいつは、どこに居るのかな?」
不知火「確か⋯食堂の方に入ったと思います⋯」
北上さんを取り敢えず、賄いと話ならない。だから私は⋯今日で最後の嘘を言った⋯⋯だが。
北上「そうなんだ〜不知火の言葉を聞いて安心したよ」
北上さんが、私の何が安心したのか分からなかった⋯。
不知火「何が安心したんですか」
北上「だって不知火⋯嘘つかないじゃん。分かりやすくて助かったよ」
まさか見抜かれてしまったのか?私が嘘ついたことが仇になったんだ。
不知火「嘘じゃ⋯ないです!本当なんですよ。さっきに食堂に⋯(駄目だよ。もう分かったから)」
北上さんは⋯初めっから分かってんだ。私が竹筒と協力していることに、だから⋯態と聞いてきたのか!
北上「おや?その顔の表情だと⋯なんでバレたって顔に出てるよ」
不知火「⋯⋯⋯」
何も言えなかった。協力を手伝ったことで、私の処分が決まるんだろう。そう思いながら北上さんを見る。
北上「そうだ〜この近くに隠れる場所っていったら。そこに一つだけ置いてある大タルだけかな。」
やはり気付かれてしまったか、確かにどう見てもそこにある大タルは、凄く怪しいと⋯私でも思っていた⋯。これは⋯完全にバレましたね。すいません竹筒さん⋯。
北上「不知火⋯そこ退いてね。タルの中確認しないといかないから⋯」
不知火「ですが⋯タルの中に隠れる馬鹿は居ないと思います。だってこんなに分かりやすい所に隠れると思いますか?」
それでも、なんとか抵抗をするが⋯
北上「もしかして⋯不知火?侵入者と協力してたりしてね。もしそうなら、提督に報告が必要だね」
不知火「⋯⋯⋯」
返す言葉も、抵抗することも出来なくなった。もしも司令官にバレたら、そう考えると、恐怖と寒気が襲う⋯。
北上「まぁ⋯この中(タル)を確認すれば良いだけどね」
そう言いながら、タルの方に向かっていく。
不知火「⋯⋯⋯」
私は⋯見ているだけだった。何も出来なく、拳を強く握るだけ⋯。きっと私は哀れなのだ。助けてくれるって、思った自分が馬鹿だった⋯。もしもあそこで、竹筒を殺していれば、今頃⋯。
北上「さて⋯中身を拝見しま〜す」
自分が哀れだと思い込んでいる時に⋯北上はタルの蓋を開けようと手を伸ばす
北上「どれどれ、中身は⋯⋯ん!?」
北上の反応が可笑しい。何を見たんだろうか。そう思いながら、北上を見つめると⋯。
北上「不知火⋯本当に嘘を付いてないなんて、勘が外れたか⋯」
どういうこと?そこには、竹筒さんが入っている筈では?
北上「それじゃ⋯私、食堂の方に行くから、提督にちゃんと報告するんだよ。じゃ〜ね」タッタ
不知火「はい、気を付けてください」
北上は、食堂の方に走っていく。姿が見えなくなったことを確認して、ため息を吐く。
不知火「心臓に悪いですね。ですが、なんで助かったんだろう。タルの中を確認しなければ⋯」
北上の言ったことが⋯パッとしないので、タルの中を確認すると⋯そこには⋯。
春風「zzz」スヤァ
タルの中でも、寝ている春風さんが居た。だけど⋯竹筒さんの姿が見当たらない⋯。
何処に行ったのかと考えていると、少しだけ声が聞こえる。
ケテ⋯⋯タスケテ
今でも、死にそうな声を上げながら、助けを呼ぶ。
不知火「何処に居るんですか?竹筒さん」
何処に居るのか聞くが、竹筒さんの返事が返ってこない。死んだかと思った瞬間⋯春風さんの様子がおかしかった。
春風「ふふ⋯擽ったいです⋯」スヤァ
不知火「擽ったい?なんでだろう」
誰も春風さんに触れてないのに⋯何故?そう思いながら、再びタルの中を確認するが、変化は無いと思ったが⋯。よく見てみるとタルの底が抜け⋯廊下の地面が可笑しい。目を懲らしめて、見てみると。
不知火「竹筒さん!」
そこには、竹筒さんが居た。竹筒さんの顔は、赤色よりも青色な顔しながらこちらを見つめてくる。
不知火「待ってて下さい。今神風さんをどかすので⋯」
神風「暗いのは、嫌〜」
不知火「駄目ですよ!このままだと竹筒さんが死んでしまいます」
抵抗する神風を無理やり引き抜く⋯その後どうにか⋯竹筒さんを救出した。
竹筒「死ぬかと思った⋯」ハァハァ
不知火「なんで、あんな所に居たんですか?」
竹筒「好きで居たんじゃねーよ。出れなかったんだ!」
不知火「春風さんのお尻を頭で当てた人が良く言いますね?」
竹筒「それは⋯不可抗力だ!」
不知火の目が凄く冷たい⋯。なんか最近⋯軍のことに関わると、違う意味でヤバいことが起こるな。もしかして、下竹の呪いなのか。だがそれは⋯置いといて、不知火に話さないとな⋯。
竹筒「聞いてくれよー不知火。俺がタルの中に入った瞬間⋯タルの底が抜けて、さらに地面が抜けたんだよ」
不知火「なるほど⋯それで北上さんにバレなかったと」
竹筒「そういう事だ。だけど⋯どうしよう廊下に穴を開けてしまった。弁償した方が良いかな?」
不知火「いえ⋯ここを払うのは、司令官なので関係ありませんよ」
竹筒「不知火が言うなら良いけど⋯」
鎮守府の何処かを壊したら、提督の責任になるのか⋯怖いな。階級が上がる前に借金提督になってそう。
不知火「ほら⋯行きますよ。北上さんが戻ってきたら。不味いので」
竹筒「そうだったな。生首は嫌だし」
神風「司令官......」スヤ
竹筒「おっと...神風を忘れるところだったよ」
不知火「ちゃんと神風さんを運ぶんですね」
竹筒「そりゃ...暗い所嫌いって言ってるのにこんな真っ暗な廊下に放置するのも可哀想だし...てか置いて行ったら、俺の罪悪感がね」
不知火「はぁ...貴方はどんだけお人好しなんだか」
竹筒「お人好しで悪かったな!!」
神風「司令官...大好き」ギュ
竹筒「あぁ...」
神風が強く出来閉めてきたせいか...背中に柔らかい物が、あた......当たってるのが分かった。
不知火「.........」
竹筒「不知火?」
不知火「もう二度と話を掛けて来ないで下さい!この変態!!」タッタ
竹筒「これは不可抗力だって言っているだろ...って置いてかないで!!」
どうでも良い会話を交わしつつ...長く薄暗い廊下を進む...
竹筒「だけど⋯疲れるな。北上見たいな勘が良い娘が他に居るとなると、背筋が凍るな」
不知火「仕方ないですよ⋯皆。司令官に脅されているので⋯」
竹筒「不知火⋯お前は呉提督に何を言われたんだ?」
不知火「私は⋯司令官に貴方を始末する使命を与えてきました⋯もしも失敗すれば姉妹を殺すって言われました」
竹筒「どこまで糞なんだ⋯反吐がでる⋯」
だが不知火の話を聞くと、呉提督は、いつでも殺せるって言っているように聞こえる⋯。執務室の前を通るなら殴り込んで行こうと思ったが⋯それは無理かもな。
不知火「どうしたんですか?そんなに考えて⋯」
不知火がこちらを見て、聞いてくる。
竹筒「いや⋯何でもないよ」ハハ
不知火「そうですか⋯なら良いです」
心配してくれたのかな?なんか可愛く見えてきたな。だが⋯執務室に乗り込む前に、拷問部屋で助けないとな。
竹筒「不知火⋯」
不知火「なんですか?」
竹筒「頑張ろうな!」
不知火「そうですね⋯頑張りましょう」
俺達は決心した。絶対に成功させると。そして、この鎮守府を潰すことに!
5分後⋯
俺達は長い廊下をひたすら歩いていた。運が良かったのか⋯艦娘に会わなかった。奥は暗く⋯闇の空間に閉じ込められた気分だった。それでも、前に進む。すると⋯奥から光が見えた。その光の行方を確認すると。そこには⋯。
竹筒「ここが執務室か⋯」
不知火「そうですね⋯素早く抜けましょう⋯」
光の正体は、執務室のドアの隙間から漏れてものだった⋯。
不知火「音は立てないように、気配はなるべく消してください。司令官は、音や動くものに敏感なので⋯」
なんか不知火が難しいことを言ってくる⋯。音は分かるが、どうやったら気配を消せるんだ?息を止めろってことか
竹筒「了解」
こっそりと執務室の前を通る⋯だが執務室内から2人の喋る声が聞こえた。俺が嫌いな2人の会話だった⋯。
《執務室》
呉提督「あ〜あ。なんで加賀は自殺したんだろうな」
軍曹「なんで死んだなんて⋯提督殿も酷いお方ですね」クク
呉提督「そうか?俺はいつも真面目に仕事しただけどな」
軍曹「あの赤い空母の⋯⋯誰でしたっけ?」
呉提督「忘れてるんじゃねーよ!赤城だろ。あのボーキ食いが!」
軍曹「そうそう⋯その赤城に飯を抜きって言ったのは提督殿ですもんね」
呉提督「だってよ!アイツ、無駄に食いやがって、借金なりかけるところだったんだよ。使えないくせによ!だから飯を抜いたんだ。けどよ⋯まさか餓死して死ぬとか、艦娘の恥だと思わないか!」
軍曹「そうですね⋯そんな艦娘は、ガラクタ同然ですね」
呉提督「ああ⋯。だけど加賀が死ぬなんてね。せっかく俺の子を孕んだクセによ!死ぬとかマジでアホだな。あれは⋯ガラクタ以下だな」
軍曹「子供出来てたんですか!初耳ですよ。しかも、解体しないで⋯子供が出来るなんて、奇跡でしかないですよ」
呉提督「そりゃな。解体した艦娘は普通の女に成り下がるが⋯解体してない艦娘から子供が出来るのは不可能に近い。もしも子供が産まれてある程度成長したら、そいつもやる予定だった筈が⋯まさかあんな事になるなんて⋯」
軍曹「艦娘から産まれる子供は、女って聞きますしね。その子供が母を受け継いで、強くなるんですね」
呉提督「加賀⋯赤城が死んだだけで、自殺するとは、艦娘として終わっているな。せめて腹のガキだけを産んで死ねば良かったのにな!」
軍曹「提督殿の言う通りです。艦娘は、道具で玩具である。この世界は素晴らしいですね」
呉提督「そうだな!よし闇商売で、加賀を後で買い行くか」
軍曹「丁度 ⋯私もお金が溜まったので、艦娘を買おうかと思いまして⋯」
呉提督「どうせ、それで遊ぶんだろ」
軍曹「子供を孕むまで⋯ですね」グフフ
呉提督「お前の方は酷い奴だな!」
軍曹「提督殿こそ⋯」
呉提督&軍曹「ハハハハ」
《執務室前》
竹筒(何が⋯道具だ!艦娘を殺したのは、ここの呉提督だろうが、赤城を殺したのも呉提督だ。仲間が死んだのに⋯悪いと一つも思ってないとか、ここの呉提督は、ここで殺した方が⋯)
拳を強く握りすぎたのか、血が垂れてくる。だが⋯痛みの感覚は無かった。あったのは、胸のモヤモヤ感とその二人に向けた殺意だけだった。殴り込ん行こうと思ったが。
不知火「今は堪えてください。まずは人質を助けなければ、始まらないので⋯」
不知火の言う通りだ。怒りを任せて突っ込んでも負けるだけだ。それに、不知火の姉妹を巻き込みたくない。目の前に居るって言うのに⋯悔しい。だが⋯姉妹を助けて、呉提督を八つ裂きにすれば良いだけだ⋯。だったら早く拷問部屋に向かうとするか⋯。
遂にバレずに⋯執務室前の廊下を通ることに成功した。早速俺は、拷問部屋に急ぐのであった。
不知火「もう少しで、着きますよ!艦娘達も⋯もう来ないと思うので⋯」
竹筒「何故⋯来ないって言いきれるんだ?」
気になったのか。聞いてみた。すると不知火が言ってくる。
不知火「書類庫は、艦娘立ち入り禁止と言われました。多分ですが艦娘達に拷問部屋を見られたくないんでしょう」
そりゃそうか⋯もしも誰かが拷問部屋に行かれたら⋯確実に証拠が出来るからな。だから艦娘達に近付くなと、命令したんだな。完全に悪役だな⋯。
竹筒「だったら俺達が、その艦娘達の分の為に頑張らないとな」
不知火「はい。そうですね⋯この私も姉妹の為に頑張らなければ⋯」
そう言いながら不知火は、手袋を掴み、ギュッと奥に指を入れる。
竹筒(姉妹か⋯そういえば、俺には兄弟とか居ただろうか?もしも居たら会ってみたいな)
心の中で、そう思っていた時、奥の方に扉が見てきた。
竹筒「あれか?」
古い木で出来た扉⋯他の扉と違って一番古いと思う。
不知火「はい。ここが書類庫です」
竹筒「遂に来たか!最終決戦が」
不知火「いえ⋯まだだと思いますが」
俺の発言に不知火は、返してくる。
竹筒「いいの!俺の心は最終決戦だから」
春風「最終決戦〜です⋯」スヤァ
それを聞いた不知火は、呆れたのか、ため息を吐き⋯書類庫に向かう。そして、遂に、書類庫のドアノブを掴む⋯。
不知火「良いですか?もしもこの中に憲兵が居たら素早く対応して下さい⋯もしも出来なかったら、大量の憲兵と艦娘、そして司令官が来るでしょう」
竹筒「うん、分かった。要するに殺せば良いんだよな!」
不知火「いえ⋯出来れば気絶させる程度でお願いします」
不知火は、俺の顔を見て⋯注意してくる。本当に俺は憲兵を殺すでも思っているのかな?冗談なのに⋯
竹筒「だ⋯大丈夫だって!俺が殺すわけないだろ。銃怖いし⋯」
不知火「貴方はそう言いますが、人間が勝てる筈も無い艦娘に挑む人間の方が銃より怖いですよ」
竹筒「あれは⋯頭が暑くなっちゃったから仕方ないことだよ」ハハ
そう言いつつ、自分も思った。なんの為に戦ったのか⋯なんの為にここまでやったのか⋯それはきっと温もりを感じさせてくれた春雨が居たからだ。だから俺は春雨を自由に楽しく生きていて欲しいからやっているんだ。あとは、呉提督が気に食わない⋯ただそれだけだ。
不知火「行きますよ!」
竹筒「いつでもいいぜ!」
最後に確認をして、書類庫のドアノブを捻る。キィっと音を鳴らしながら⋯奥の空間が広がっていく⋯。
不知火「どうやら憲兵は居ないようですね⋯」
竹筒「そのようだな。でも居なくて良かったよ。だって殺s⋯じゃなくて、傷付けることが無くてね」
それを聞いた不知火は、こいつには慣れたような顔を浮かべながら、拷問部屋を探す。しかし⋯この部屋。
竹筒「うわ⋯⋯」
その部屋を見渡すと⋯紙が束になった物がそこらじゅうに置いてあった。棚の中にも紙の束が⋯。
竹筒「ん?これはなんだ⋯」
床に落ちていた紙を拾い、あった場所に戻そうとしたが⋯裏に中が書かれていることが分かった。それを確認すると⋯。
竹筒「《深海棲艦の研究》って今の軍は何をしているんだ⋯」
そのタイトルが気になり、紙をペラペラと捲り確認する。すると驚きのことが書いてあった。
《レポート》
深海棲艦は、何処から現れた化け物⋯しかし何処で現れたのか⋯気になり、我はこの研究を始めた⋯。まずは、深海棲艦を捕まえよう。初めはイ級としよう。
○月×日 イチサンマルマル
我は⋯自分の子供を餌にして⋯遂にイ級を捕らえること成功した。犠牲は付き物だ。そして絶対に壊れない対深海棲艦用の檻にぶち込んだ。我は、今嬉しいのだ。こんな素材がすぐに入るなんて思わないかった⋯。さて⋯長話は辞めて、研究に取り掛かろうじゃないか!まず⋯朝に外で寝ていた人を檻に入れた。
するとイ級がその人間を食べるじゃありませんか!泣いて、騒ぐが⋯それよりも俺はイ級に夢中だった。イ級は人間を食べるのか⋯これは発見だよ。これからの研究が楽しみだよ。
○○月×日 ヒトヒトマルマル
研究を始めて、長い日が過ぎていった⋯。だが研究は終わらない!そして研究の結果も沢山して、色んなことが分かった。まず⋯イ級は知能がある。あるのは姫艦だけだと思ったが⋯違ったようだ。何故そう言いきれるか?それは⋯イ級に文字が書いてあった本を見せたんだ。初めは、雄叫びを上げながら突進してたが⋯しばらくすると静かになり⋯その本をずっと見つめていたんだよ。すると⋯そのイ級から言葉が聞こえるんだよ!これは凄いことだよ。
だから俺は、色んな言葉を教えた。するとそのイ級は⋯だんだんと言葉の音声が安定して⋯ハッキリと分かるようになったんだよ!これでも十分の結果だが、まだあったんだよ。それは⋯以前イ級を捕まえた時のイ級より大きくなってたんだよ!イ級も人間と同じで成長することが分かったんだ!こんな研究を考えるのは俺だけだろうな!ヒヒヒ
○月××日 フタヒトマルマル
ゲホッゲホッ⋯ここ最近研究を始めて⋯我の体の体調がどんどんと悪くなってきた⋯。今じゃ⋯立つのもやっとだ。しかし研究は⋯終わらない。我は、イ級に会うが⋯俺の知っているイ級の姿では無かったのだ⋯。そのイ級の姿は魚の様な感じでは無く⋯姫艦の様な姿をしていた。やはり成功していたのか⋯。何が成功したってそれは⋯。
イ級の様子を見て後⋯外に出て海辺を歩いてた時だった。一人の少女が倒れていた。俺はそれを見て確信した。こいつは艦娘だ⋯。深海棲艦に対抗する為に出てきたのが艦娘だ。艦娘を見た瞬間⋯俺は頭が過ぎった。もしもこいつをイ級に食わしたらどうなるのか⋯凄く気になった。
我は⋯速攻その艦娘をイ級の居る研究所に連れて行き⋯イ級を見る⋯すると⋯イ級が寄越せと言ってくる。艦娘が欲しいだろう。よかろう⋯こいつをくれてやる!艦娘には、悪いが死んでもらう!
イ級が居る檻に艦娘を放り投げ、艦娘の方に近付く⋯だが、運が悪く艦娘が目覚めてしまった。
艦娘は⋯目覚めて、イ級を見た瞬間⋯立ち上がり出口を探す。だが⋯ここに出口なんて無い!するとその艦娘は我に気付いたのか助けを乞う。だが助ける訳には行かない!これは《研究》なんだから、するとイ級は艦娘の足を噛み⋯上にげる。宙に舞う艦娘⋯。その艦娘は姉妹の名前を言っているのか?涙を流しながら言っていた。そして、宙に舞う艦娘をイ級が下から上に飛び跳ね⋯大きな口を開き一口でバックっとする。
イ級の口の中でグチャグチャとバキバキと鳴らしながら⋯イ級の口元から赤い液が流れていく⋯。俺は生まれて初めて見た⋯艦娘が死ぬところ⋯イ級が今までで、最っ高に嬉しいそうに食べる。イ級を見たのは、初めてだ!俺の何かが満たされた気がした。
イ級の姿は変化し、姫の様な人間型になっていた。あまりにも美しく⋯一目惚れしてしまいそうだ。だが⋯これは研究材料だ!そいつに恋をするなんて、研究員失格だ。だから俺は研究を続けた。そして世界に教えてやるんだ!深海棲艦の素晴らしさを!
▽⋯⋯△☠︎■⋯月⋯□▪▫□☠日◀☑
我⋯⋯何を⋯⋯書いてい⋯⋯るのか。分からな⋯⋯い⋯⋯分らな⋯⋯い。わわわわ我は⋯⋯研究ゥゥゥが⋯⋯かんかん完成した⋯⋯のだ⋯。もう⋯⋯長く⋯ない⋯⋯イ級⋯⋯けけけけ研究を⋯ももっとしたっ⋯⋯⋯かった。早く⋯⋯早く⋯⋯成果⋯⋯見せたか⋯⋯⋯かった⋯⋯ここここれを⋯⋯見て⋯⋯いる者を⋯⋯⋯イ級ををををこここ殺さ⋯⋯なないでくれれれれれれ!我我は⋯⋯⋯し死んでも⋯⋯悔いはないないが。イ級はは⋯かか解放ししてやって⋯⋯くれれれれれれ
研究者☠︎▽△××○☑❌☠︎✧■❌◀
実験体:1426号 イ級
より
《書類庫》
竹筒「なんだよこれ⋯気持ちが悪くなってきた⋯これを作ったやつは頭がイカれて嫌がる⋯」
読み終えたが⋯気分が悪かった。艦娘をイ級に食べさせる。そしてイ級の姿が変わるなんて⋯そんなことがありえるのか?そう考えているとあの事件を思い出す。
竹筒「あの時⋯俺達の街で暴れたイ級は⋯人間を食べようとしていたな。もしかして誰かが人間を食べるように教えてのか?この研究員のように⋯だったらここにある書類は研究の全てなんじゃ⋯」
これと似た研究員の成果の書類があると考えるとゾワリと背筋が凍り、吐き気を増した⋯。
不知火「どうしました?顔色が優れないようですが⋯」
不知火は、俺の顔を見て心配して話しかけてくる。なんて優しい子なんだ。ぬいぬいって言ってしまいそうだよ⋯。
竹筒「大丈夫だ。それよりも不知火⋯拷問部屋は見つけたのか?」
不知火「はい。棚をずらしたら、扉が見えたので、この扉で間違いないと⋯」
竹筒「この扉の先に艦娘達が⋯」
扉を見るが⋯鉄で作られた扉⋯鍵穴が何ヶ所もあった。
俺はこの扉を見て思い出した⋯本部で見た鉄の扉とそっくりだと⋯。
不知火「やっぱり駄目ですね...それぞれの鍵を持ってこないと...しかし鍵を集めるなんて、不可能です...」
竹筒「いや...不可能では無いぞ!」
それを聞いた不知火は...こちらを向き...何言ってんだこいつ...やっぱり頭可笑しい奴だなと顔して、可哀想な人を見る目でこちらを見ていた。
竹筒「やめろ!!そんな目で俺を見るんじゃない!ちゃんとした考えがあるんだよ」
不知火「はぁ...一応聞いときますが、何をどうやって、この扉が開くんですか!」
竹筒「壊す!!」
不知火「は?」
竹筒「だから壊すんだよこの扉を...」
不知火「はぁ......」
不知火は何故か右手で自分の顔に付け...駄目だなと仕草を取り...大きな溜息を吐く..
竹筒「ちょっと溜息吐くとか酷くないか!俺を信じろよ!」
不知火「はい...貴方が相当な馬鹿って事が確認取れて良かったです」
全然信用されてねぇ...まぁ確かにこんなに厳重なドアを壊すって言っている人が居たらそれは確かに頭が可笑しいよな...きっと言っても信じてもらえないなら、その場でぶっ壊せば問題無いんだよな!
竹筒「良いぜ。壊してやるよ!ちゃんと目を見開いて見てな不知火!!」
不知火「ハイハイ...貴方の戯言は飽きたので、どうぞやって下さい」
不知火は手を煽るかのようにブンブンと振り...哀れな目でこちらを睨んでくる。
竹筒「はぁ〜〜」
俺は扉の前で拳を構え...息を整える。心臓を落ち着かせ、一点集中。そしてあの腐った提督...そして...そいつに纏わりつく軍曹。あいつらの会話を思い出し...怒りと憎しみが込み上げてくる。
その怒りを!!このドアにぶつける!
竹筒「おらぁぁぁぁ」
厳重のドアを思いっきり殴る...その瞬間、厳重のドアとその壁ごとぶっ飛んて行った。
不知火「え...」
不知火が見た現状だと、俺が扉を殴った瞬間...ドアごと壁までもが、ぶっ飛び...パラパラと欠片が舞い散るのが分かった
竹筒「痛えー...」フー
不知火「た...竹筒さん貴方...一体何者なんですか!」
竹筒「俺はただのジャガイモマニアだけど」
そう答えるも不知火は...納得もせずに...色んな質問が飛び交う。
不知火「いや...貴方は普通じゃないですよ!普通の人間だったら諦めて帰る所が貴方はドアと壁まで破壊しているんですよ!もしかして...右腕にジェット機搭載しているとか、実は右腕はサイボーグだったとか無いのですか?」
竹筒「いやいや...もし俺の右腕がジェット機だったら...右腕ぶっ飛んでいるからな!!あと...サイボーグって言ったら、ター○ネーターとかワン○ースと勘違いされそうだから、言っちゃ駄目だろ!」
不知火「いや...貴方が一番言っては行けないタイトル言っているんですけど...」
不知火はそう言いながら冷たい視線を送ってくる
竹筒「そうだったね。でも扉も開いたし!結果オーライだね!!」
不知火「そうですね...結果は良しとします...ですが...少し大変な事が起きましたね...」
竹筒「何が大変なんだよ...もしかしたら著察権警察が来るのか!」
不知火「取り敢えず、時間が無いので...進みながら、行きましょう」
竹筒「そうだが、流石に神風を拷問部屋に連れて行くのはどうかと思うから、神風は...此処に置いとく」
不知火「私もそれが妥当だと思います。変な所で目が覚めてパニックになるよりは、マシだと思います」
竹筒「ごめんな...神風。君も連れて行きたいが、この先の奥はさらにヤバい事になっていると思うから、君を此処に置いていくね」
俺は神風を壁に腰を掛けて、置いていく...
神風「......頑張って......下さいね」スヤ
竹筒「おう.........って寝言で言ってたのかよ!」
神風の言葉にツッコミを入れ...不知火と俺は拷問部屋に続く道に進む...そのまま暗闇へと溶け込んでいった...
ーー執務室ーー
少しだけ時間が戻る......
呉提督「似しても不知火はちゃんとやっているんだろうな...」
軍曹「流石に分かっているでしょう...だって姉妹の命が危ないんだからね」ニヒヒ
呉提督「だよな...不知火なら直ぐに殺ってくれれば、姉妹を助けるって言う条件を話したが、実はあれ嘘なんだよね〜」
軍曹「なんと!!じゃ姉妹たちは提督殿が殺ってしまったのですか?」
呉提督「あのな...いくら俺でも慈悲を願うやつが居たら流石の俺でも抵抗があるんだぞ。だが...姉妹たちは今頃..拷問で血を垂れ流しているだろうからな!」
軍曹「なぜ...そんなやり口を?」
呉提督「お前は何も考えない豚か?俺は...飽き性なんだ。同じ殺し方じゃ詰まらないだろ?直ぐに殺しても美しくも無い...ただ虚しいだけだ。しかし今回新たな殺し方を見つけたのだよ。そ・れ・は・ね...身動き出来ない様にして、そいつの首を切り...弱らせていく殺し方だよ!!だから今回は親潮、陽炎、黒潮に少しだけ首を切らして頂きました」パチパチ
軍曹「まさか提督殿!」
呉提督「あぁ...首を少し切れば、血を止めることは出来ない!!...言えばタイムリミット制さぁ、段々弱り、苦しみ...泣く!!そして最後には......死が待っているってことさ!!」
軍曹「そんな酷いことを考えるなんて凄いです!!流石...元殺人鬼ですね!」
呉提督「やめろ...照れるでは無いか...そもそも前の提督が残した艦娘を殺したり...絶望に落とすのが楽しいんだよ!元々あいつ【前の提督】が築き上げた艦娘なんて気持ち悪くて、嫌なんだよね!俺の求めている艦娘は感情もなく...文句も言われない鎮守府...それが俺の夢だ...だがここは駄目だ。感情が有り余りすぎている。ただの道具が人間の真似事なんて恥ずかしいだけ!!」
軍曹「それは...分かります!!艦娘ただの道具であり、玩具...それ以外の価値はガラクタ以下だと私は思います」
呉提督「......だが少しだけ気に掛けた事がある」
軍曹「なんですか?」
呉提督「前に会った新米提督の事だ...」
呉提督はそう言いながら、棚を開け...ファイル取り出す...
軍曹「提督殿?それは一体なんですか」
呉提督「俺が気になった新聞紙を切り取り、それをファイルにしたものだ」
軍曹「何故そんな真似をしたんですか?」
呉提督「お前は本当にお馬鹿さんだな!軍の情報を集める為だよ。普通なら黙認されている情報だが、ある条件で新聞に乗ることがあるんだ。」
軍曹「確かに軍の方で情報を流してはならないと条約に書いてありましたが...それが新聞に乗るって......提督殿一体どんな条件で新聞になるんですか?」
呉提督「簡単な事よ...例えが、深海棲艦が活発になりました!!いつ街を襲われても可笑しくありませんって言われた時に、軍も流石に情報を出すしかないと判断し...街の人達に新聞を配り、避難させたって話...」
軍曹「そういえば、そんな事件ありましたね。そこには...攻めて来た深海棲艦を討伐するのにどこかの鎮守府と提督の名が新聞に記載してありましたね...」
呉提督「そうだな...そしてその鎮守府を奪って、提督を殺したのも俺だけどね!」
軍曹「そうそう!!初めは提督殿が急に奪うって言うから、驚きましたけど...軍のお偉いさんが黙認したお陰で...提督は事故で死んだと言うことになりましたよね!」
呉提督「だから俺は処刑もされず、捕まり事すら無い!!本当に簡単な世の中だよな!」
軍曹「世の中は金と女が居れば、十分でありますよ!」
呉提督「確かにそうだが、俺が気になった新米提督なんだが...」
新聞紙をペラペラと捲り、集めてた情報を見ながら探す......
呉提督「あった...これだな」ペラ
呉提督は奇妙な笑みを浮かべながら新聞を作業台に広げる...
呉提督「無差別殺人事件...」
軍曹「これって確か...軍の方でも大問題になった事件じゃないですか!」
呉提督「そうだ...殺人鬼は黒いフード羽織...憲兵関係なく民間人までも殺した化け物だ。軍は深海棲艦と何かしらの関係があるんじゃないかと検討し、各所から憲兵を集め軍隊が出来た。階級もそこそこ高い憲兵が派遣され、流石にこの勢力で勝てると軍の方でも思っていたらしい。だがその考えは甘かった......」
軍曹「あれは酷いって言う次元を超えてましたよね...」
呉提督「まさか...あんだけ居た憲兵がたった一人で...皆殺しにされたんだ...戦力も知能も殺人鬼の方が上だったのさ!流石の軍も我慢出来ずに、艦娘達を出撃させるが、その殺人鬼は海の方へと去っていったんだ。それを見た情報司令官は仮説を立てた。海の上を渡れるなら確実に艦娘か深海棲艦だと...だからあの殺人鬼の事を【深海殺し】と名付けられた...軍の方でも深海殺しの行方を追うも、これって言った情報も得られず、今も探しているらしいんだよ」
軍曹「流石に私でもその情報を聞けなかったので、とても有難いです!!ですが...提督殿は何故無差別殺人事件とあの新米提督が怪しいのですか?私には全く関係が無いと思うんですが?」
呉提督「俺も半信半疑なんだよね。この無差別殺人事件の深海殺しは性別が分からないんだよね!何故かと言うと真っ黒のフードを羽織って居たから...。そこで俺は思い付いた...男じゃないのかと...」
軍曹「艦娘では無く...男ですか!!」
呉提督「その確率の方が高いと思う...何故俺がここまで確信を持てるかと言うと...ここの鎮守府に着任したお陰でこの答えが出たと思う」
軍曹「鎮守府で着任したお陰で答えって何故...そんなことが分かるんですか!」
呉提督「艦娘達の動きで分かる...身長がそれぞれ違うのだよ!艦娘はどんなに同じ物を作っても身長は必ず同じ...体重は知らないけどな...そこで深海殺しの予想の身長を艦娘の身長を合わせてみたが、どれも合わなかった。となると...人間って言うことが分かった。さらに深海殺しは笑っていたそうだが、声は少しだけ...低めだったそうだ」
軍曹「そこまで考えていたなんて...性欲だけが取り柄だった提督殿がここまで成長するなんて...嬉しいですよ!」
呉提督「余計な言葉は慎め!!軍曹よ」ギロ
軍曹「すいません」アセ
呉提督「俺はその結果を集め...殺人鬼に真相を確かめたが、それ以外は何も得られなかった。だがしかし...俺の目の前に映ったのは、提督になったばかりの新米!!初めは無視をしようと思ったが...奴の目が余りにも憎悪に満ち溢れた目をしていたから、つい話しかけてしまった。こちらを向いた新米は俺を見た瞬間...急に体が固まり、恐怖、吐き気、嫌悪が...湧き上がってくるのが分かったのだ...もしかしたら奴が例の【深海殺し】なんじゃないかと...」
軍曹「あの新米が深海殺し!!だったら今すぐに軍に連絡を」
軍曹は呉提督の話を聞き、慌てて右腕で内ポケットからスマホ取り出し... 大本営に掛けようとしたが、呉提督に腕を掴まれる。
呉提督「待て軍曹...俺は言った筈だ半信半疑だって!!これはもしかしたらの話だ...逆に奴がその深海殺しでも記憶失っている。変に行動すれば記憶が蘇り、あの悲劇がまた起こるかもしれない...そうならないためにも、私達は何もしない方が正解だと思うぜ!!俺はもっと艦娘達に○○ッ○して楽しみたい!!だから、死ぬわけに行かないだろ......軍曹だってそうだろ?」
軍曹「俺間違っていました。死んでしまっては艦娘達を襲うことも出来なし、子孫を残せないのも嫌です!」
呉提督「分かれば良い!!さて俺は...愛宕で一発ヤッくるわ」笑
軍曹「だったら俺は高尾で一発ヤってきます」
呉提督「おぉー良いね〜姉妹丼って感じか!」
軍曹「ぐふふふふ」
執務から出ようとした二人だったが...急に鎮守府の何処からか爆発が鳴った。
ドガァァァァ
軍曹「なななな...何の音でありますか!」
呉提督「まさか!!例の侵入者か...だがそこは不知火に任している筈だ!!もしかして不知火......俺を裏切ったのか!!」
壁に思いっきり拳で叩く。
呉提督「どうやら...姉妹達の命はどうでも良いってことか!可哀想な姉妹たちだな!」ハハ
軍曹「......提督殿、顔が怖いでありますよ...」
呉提督「気が変わった、俺の手で陽炎、親潮、黒潮を殺しに行く!不知火が悪いんだ。俺に逆らったらどうなるかって事を教えて上げないとね!軍曹!!拷問部屋に向かう!!」
軍曹「はい!!」
呉提督は...執務室にある作業場の引き出しを引き、その奥の赤いボタンを押す。すると作業台が左へと重々しい音を鳴らしながら動いていく。
するとその奥が見えてきて、階段らしき物が見えた。
軍曹「な...こんな所にも隠し階段が」
呉提督「一々あそこに行き来しててもダルいから明石に頼んで作って貰ったのさ...初めは否定してたけど、夕張の状況を伝えたらこの通りだよ。本当艦娘はチョロいな!取り敢えず、進むか」
軍曹「そうですね。提督殿がどんな拷問しているのか、私...とても楽しみであります!!
呉提督「楽しみなのか!!だったら俺の秘密の拷問写真コレクションをお前に見せてやるよ。」ハハ
軍曹「はい!!ありがとうございます」ハハ
二人は不気味な笑い越えをしながら...階段下る。
だがその二人の話を聞いていた人物が居た。きっとその二人も気付いて無いだろう...執務室のドアを少しだけ開けじっと聞いていた。
憲兵C「なるほどね〜、これは大事件になりそうだね〜。ちゃんと録音したし、任務は遂行したし、この情報を大本営に送りたいけど、その前に竹筒君の手伝いが優先かな〜」タッタ
そう呟きながら憲兵Cは薄暗い廊下を走りながら音を消し気配をも消す。勿論...艦娘にも気が付かない...
憲兵C「さて...一肌脱ぎますか」タッタ
憲兵は猛ダッシュで次の目的に向かっていった......。
ーー拷問部屋に続く階段ーー
俺と不知火は...鉄で出来た頑丈そうな階段を一段一段噛みしめるように下る。明かりを灯す物もなく...中は真っ暗に広がり、静まり返っている。
俺は全然見えないけど...目が良い彼女と一緒なら安心して進むことができた......。
不知火「竹筒さん。ちゃんと足元見て歩いて下さいよ。此処階段なので...足を滑らしたら、何処まで転がっていくか分かりませんよ」
竹筒「分かってるけど...こんな暗い所に階段って...呉提督は何を考えているんだ」
不知火「明かりを灯す物を持ってきてない貴方が悪いと思うんですが...」
竹筒「だって普通...厳重扉にしているんだから、その先の道って大体勝手に明かりが灯されるだろ!!」
不知火「貴方は一体何処のファンタジーを想像しているんですか?この世界では生きるか死ぬかの世界ですよ。」
竹筒「え〜でも、少しぐらい夢を見て見たいじゃない」
俺が言った瞬間...不知火は、感情のはっきりしない、複雑な表情をしながら...
不知火「私の夢は、もう二度と叶わないです。何故なら...昔の提督の事が好きだったので...永遠に一緒に居られたらって言う夢を私は見てました」
竹筒「不知火......」
不知火が放った言葉を聞いた俺は...慌てて話題を変えるように考えるが、話題が全然浮かばなく...焦り出す。余りにも焦り過ぎてくだらないことを言い出す...
竹筒「えっと不知火は、どんなジャガイモが好き?俺は芋男爵!!」
不知火「え.........」
突然くだらない質問聞いた不知火は驚いた顔でこちらを見てくる...
竹筒(しまったぁぁ!!一体俺は何を聞いているんだ。俺のポンコツ!!出来損ない...)
俺の頭の中では糞くだらないこと質問した俺を責めていた。
不知火「ジャガイモか、悪いけど私...そんなにジャガイモ詳しくないんだ。」
竹筒「そ...そうなんだー」ボウヨミ
不知火「にしても驚きました。貴方がそんな質問するなんて、これから拷問部屋に入って艦娘達を救助するって言うのに、そんな時にくだらないこと質問をしてくる人って多分貴方しか居ないと思いますよ」
そう言いながら彼女は真剣な表情で俺の顔を見続ける。すると急に彼女の顔は優しい表情となり...鼻で笑うような素振りをする。
不知火「でも...そう言う腑抜けた所も貴方の取り柄なのかもしれませんね...」
竹筒「腑抜けって......でも確かに皆から腑抜け野郎って言われたな...。そこが俺の良いところかもな!」
不知火「ですが!!少し危機感を持って欲しいですね。この侵入行動している時に危機感を感じてないと、後で痛い目を喰らいますからね」タッタ
竹筒「流石にそこまで馬鹿じゃないよ!って置いていかないでぇぇ。俺...不知火居ないと上がっているのか下っているのか区別つかないから...」タッタ
不知火「知らないですよ......」
竹筒「知らないって酷い!!俺だってがんb......」
階段を下った...その瞬間...強烈な臭いが漂う
竹筒「う......」
なんだこの腐臭は!!息が詰まるほどの臭気...それに鉄のような臭いもしやがる...。
不知火「これは酷いですね」
階段を下る度に、臭いは強烈なっていく...
その悪臭はまさに壮絶の一語に尽きる......
竹筒「鼻が曲がりそうだ......」
不知火「なんだか鼻が変になってきましたよ...」
それでも俺達は堪え難い悪臭に包まれて、殆ど窒息しそうな思いをしながらも...階段を下る。
すると奥に明かりと、空間が広がっているのが分かった。
竹筒「不知火!!奥に明かりが見えるぞ」
不知火「やっと着きますね...早くこんな臭い部屋から艦娘達を出してあげましょう!」
俺達は遂に拷問部屋が見えた瞬間...何故だか安心仕切ってしまった。これで助けられる!!そう思った......しかしこの世界はどうやら甘くなかったらしい......
竹筒「なんか壁...赤くないか?」
嫌な予感を過ぎりながらも...段々近付く度に、奥の部屋の中がハッキリと見えてくる。
竹筒「.........」
不知火「........」
遂に例の部屋に到着したが...二人は言葉を失ってしまった。
竹筒「なんだよ...これ!!」グッ
俺が見たものは、この部屋一面に真っ赤な液体状が覆っていた部屋......そう艦娘達の【血】だ...
ーー拷問部屋ーー
俺と不知火は立ち尽くしていた...。ここに来るまで鎮守府の状況を見て最悪な場所だと思ったが......ここはそのレベルを超えている!!
竹筒「本当に艦娘達は生きてるのか...」
思わず口に出してしまった。それもそうだ。こんな血塗れな部屋を見れば一目瞭然だ...
不知火「ここまでするなんて......酷い!!提督は絶対に許さない」
憎悪を満ちた表情をしながら不知火は拳を強く握る。
竹筒「取り敢えず、進むぞ!」タッタ
不知火「えぇ...」タッタ
この部屋の惨状を見たせいか。俺達は臭いのことすら忘れていた。しかしこの部屋は真っ直ぐな道が広がっており...それ以外ドアや曲がり道すらなかった...。
竹筒「くそ!!何処も歩いても血溜まりが...」ビチャ
この部屋に覆っている血を一歩一歩踏み込む毎にびちゃびちゃと音を鳴らし、前と進み艦娘達を探す。
不知火「う......」
急に不知火は、気分が悪くなったのか...動きを止める。それに気付いた俺は急いで駆け寄り、不知火の元に向かう。
竹筒「大丈夫か!!上に戻っても良いんだぞ!」
不知火は俺の右腕を掴み。大丈夫だと伝える...
竹筒「大丈夫なら良いんだが、もし気分が悪くなったら、俺を無視して上に行っていいからな」
不知火は俺の話を聞いて縦に首を降っていた。
どうやら不知火は気持ち悪くなり、ほぼ話さなくなった。なので...俺の発言を聞いている時はジェスチャーで伝える事が分かる。
竹筒「しかし...」
この部屋は相当古い。壁はほとんど血で付着しているが、壁に大きな罅が目立っていることも分かった。そして鉄分を含む血の匂い。床に血を流した者の痛みの強さとは比例せず、半分血が乾いているのかドロドロな血...海老茶色に変色して広がっていた。
竹筒「まさか俺達が歩いている場所は排水溝なのか」
床を良く見ると、鉄網で出来た排水溝が奥まで広がっていた。しかし...古い血が排水溝の奥に固まり、流れなくなり...大雨が降ったような大きな血溜まりが出来たってわけか...
竹筒「ん?この血なんだか新しいぞ...」
乾いた血の上を鮮血が生き物のように、一定の粘土を持って進み...この部屋へと広がっていく。
それを見た俺はある事を考えた...
竹筒「この血の流れの後を辿れば!!艦娘が居るはずだ。」
不知火「本当......ですか」
俺の後ろをついて行き...真っ青な顔をしながら不知火は一歩ずつ全身していた。
竹筒「真っ青になりながらも探すって流石の俺でも驚きなんだが...」タッタ
不知火「私を!!......舐めないでください...。戦場よりは、まだ耐えれます...」
竹筒「耐えるって...。でも不知火が助けたいと思う気持ちはよく分かるぜ!!だったらとことん頑張ろうぜ。もし気絶したら俺が担ぐからな!」
不知火「余計のお世話です......」
血が流れている後を辿っていると、曲がり道が見えた。
竹筒「どうやらあの曲がり道からこの血が流れているようだな...。」
不知火「だったら急ぎましょう!」タッタ
不知火は俺を抜いて、曲がり道の方へ向かっていく。
竹筒「やれやれ...さっき前に真っ青な顔をした奴が一番先に行くなんてな」
その瞬間...奥から不知火の悲鳴が聞こえた...
俺は焦り不知火の後を追う...
不知火「陽炎!!親潮!!黒潮!!何故彼女達がこんな目に......」ポロポロ
竹筒「どうした不知火!!。」
不知火は3人の名を呼びながら号泣している。どうやらこの3人こそが不知火の大事な姉妹なのだ。
竹筒「一体...ここで何があったんだ!!」
この部屋をよく見ると、病院でよく見るワゴンがある...そのワゴンには色んな拷問器具が散乱しているかのようにバラバラに置かれており、どれも血らしきものが付着していた。
竹筒「これが呉提督の趣味か...」
そして不知火の姉妹である3人には電気椅子見たいな物に座らせており、身動き出来ないように鉄のベルトで固定させられたのも分かる。そして...もう一つ気になった事が分かった。何故ここから血が流れたのか。考えている内に頭の中で想像を膨らましていた。
竹筒「不知火!!その3人をむやみに体を動かすな!」
不知火「何故ですか!まさかここまで来て見殺しにする気ですか...それとも間に合わないから彼女達を捨てる気なのですか!だったら私一人で...」
竹筒「待てそうじゃない!彼女達の首を見てくれないか!」
不知火「首ですか?」
俺の言うこと聞き、不知火は彼女達の首元を見る...すると不知火がこちらを見て驚いた表情と共に言葉が飛び交う。
不知火「竹筒さん!!血が凄い量で流れています!どうしたら良いですか」
焦り出す不知火...
竹筒「落ち着け!!もし艦娘が怪我をしたように準備しておいた救援用具を持ってきた!これで彼女達を救ってこい」バッ
不知火「改めて関心しました...ありがとうございます」
竹筒「先に首から流れている血を止血しないと駄目だから、その後にこの鉄で出来たベルトを外せば大丈夫な筈だ!!」
不知火「了解しました」タッタ
不知火は俺の言うこと聞きながら、彼女達の手当てをしていた。
こんな息が凍るような恐ろしい情景の中で俺が何故こんなに冷静に保っていたかと言うと、分かっていたからだ...。初めは、彼女三人を器具で身体を傷つけていることを想像したんだが、実際見てみると、その三人の身体には器具で受けた後も無く、服も血で染まっていなかった...。だとすると考えることは一つしかない。血が一番巡る場所と言えば首だ。首を切れば、血が物凄い量で流れる筈だ。さらに彼女三人は身動き出来ない状況...だとすると呉提督は失血死を狙っていたんだ...。
そして今彼女達は危険な状態だ... 大量の血液が急速に失われたせいか、今はショック状態に陥っている。回復するにも時間が掛かるだろう。
竹筒「しかし呉提督は...どんだけ屑なんだよ!!一体艦娘達に何の恨みがあるって言うんだよ」
俺の心の中で怒りと殺意が湧いた。そして決めた呉提督はこの俺の手で殺す!!奴を生かせば、また罪も無い艦娘を襲うと思うから......
竹筒「......ん?」
何気なく部屋の周りを見てみると右側だけ道があったのが分かった...
不知火「どうかしました?」
翌々考えて見れば、この三人だけってのも可笑しい話だよな。もしかするとこの先に艦娘達がまだ居るのかもしれない!!
竹筒「すまん不知火!!そこは任せた!」タッタ
不知火「え...分かりました」
不知火に確認取れたので、俺だけ奥の部屋に向かう!
竹筒「この部屋は間違いない!!艦娘達を捕らえる牢獄だ...」
漆黒に輝いた黒い鉄は何本も地面に刺さっており、幅も手ぐらいしか出せないようになっていた。
竹筒「それにこの黒い鉄は、厳重扉と同じ品質だ。」
確か大本営の時に呉提督の話を盗み聞きして得た情報だが...どうやらこの黒い鉄は艦娘の砲撃や深海棲艦の砲撃すら壊れないようだ...。何故呉提督はこんな物を用意出来る?まさかと思うが俺が読んだ深海の研究との関係があるんじゃないか...
そんな風に考えていると...牢屋の中から声を掛けられた......
???「君は誰だい?提督...じゃないよね」
薄暗い牢屋の中でスカイブルーの様な瞳で俺を見ていた
竹筒「君は確か!!時雨か」
驚いたことにそこには、時雨が居たのだった
時雨「何故君が僕の名前を?」
竹筒「一応俺も提督なんだよ...新米だけど...」
時雨「そうなんだ...新米提督だったんだね」
竹筒「うん!!」
そう言いながら時雨は納得した顔をしていた。
すると時雨の他に別の声が聞こえた。
???「いやなんで納得してるの時雨!!」
元気に大きな声を上げ時雨って呼ぶ...
時雨「え...なんか変だった?」
???「そう言う問題じゃないの!!なんでこの新米提督がこんな所に居る筈が無いでしょう」
何故の少女の話を聞いて時雨と俺は確かにそうだよって顔をしながら納得する。
竹筒「あの〜貴方はどちらさんで?」
白露「私はね!!白露型の1番艦、白露よ!!なんと私は!!一番艦です!!そしてそして改二なんだよ!!凄くない!!」
やけに瞳をキラキラさせ俺の方を見てくる。確かに俺が知る白露とは少し違うようだ。俺が知っている範囲では確か...肩に届く程度のボブヘアーだったよな...あと改までとは大きく異なって、腰にまで届くほどのロングヘアーになってやがる。毛先の付近までも色がグレーになるという。それに時雨と夕立と同じようにケモ風の様なくせ毛が出てきているし...服装までも違うようだセーラー服なのかジャージのような前部ファスナー式になっている。正直に言いたい。君は誰だと......
俺が余りにも白露を見たせいなのか、急に頬を赤らめて...顔を背ける。
白露「あんまり見ないでよ!私だってそんなに見られたら恥ずかしいんだから」
顔を背ける白露だが...耳は赤くなっていた。
時雨「ふ〜ん新米さんは白露見たいな子が好みなのかな」
白露「え......」
竹筒「いやいや...何故そうなる!!それに新米呼びは辞めてくれ...竹筒って呼んでくれれば良いから」
時雨「うん...分かったよ」
白露「竹筒だね!!一番に宜しくね」
竹筒「おう...宜しくな!!」
何らかの信頼を築いたのか知らんが、あの呉提督の所に居て...暴力も振るわれているはずなのに、彼女達の心は強いみたいだな。そう言えば白露ってあの白露型だったよな!
それが気になり二人に問いかける。
竹筒「もしかしてだけど...この牢屋にもう一人白露型は居たりするの?」
時雨「あぁ...居るよ。でも今は寝てるね」
白露「無理も無いわ...私達は【村雨】のおかげで、こうやって目が覚めることが出来たんだから」
竹筒「目が覚めることができたって一体どういう事だ」
俺の質問を聞いた白露は悲しい表情をしながら口を開く。
白露「実はね...私達。提督に睡眠ガスで眠れさせられたのよ...」
竹筒「なんだと!!」
余りにも驚いた。呉提督は睡眠ガスで彼女達を捕らえ...この牢屋にぶち込まれたのか、なら何故だ?目覚める事が出来たんだ?昨日にやられてぶち込まれたのか?
そう考えていると白露は俺の顔を覗き込み...何か察した様な表情して、再び話だす
白露「竹筒さん...今昨日とか思ったでしょ!それが違うのよ。実はこれ今日に睡眠ガスで眠れさせられたのよ!!」
竹筒「え......今日!!」
白露「そうだよ...だから【村雨】のおかげで助かったのよ」
時雨「白露...何故僕らが助かったのか伝えてないよ...」
時雨の発言を聞いた途端、白露は照れくさそうな表情をしながら...時雨の後ろに隠れる。
時雨「白露が説明する雰囲気出てたんじゃないか、ちゃんと説明しなよ...」
白露「む...無理!!恥ずかしくて死にそうだよ〜」
時雨「もう仕方ないな...」
何故か白露の代わりに時雨が説明してくれるようだ。
時雨「何故村雨が目を覚まさないのは、僕達より多くの睡眠ガスを吸ったせいなんだ」
竹筒「多くって...それ下手したら目が覚めなくなるぞ!!」
時雨「僕達が悪いんだ......」
竹筒「何故そんなことに...」
時雨「そうだね。まずそこから話さないとね。僕達は寮で春雨がどうなっているのか...気になっていた時だよ。急に提督から呼ばれたんだよ。しかも白露型全員でね。僕達は可笑しいと思ったけど、来なかったらどんな仕打ちが来るのが怖かったから...無視が出来なかったんだ...。けど村雨は何かを感じ取ったのか、一人で先に行ったんだ。後からして、僕達はそのまま提督の赴くままに僕達は執務室に入った...しかしそこには提督は居なかった。すると急に扉から鉄で叩いたように音が鳴って、開かなくなったんだ...」
竹筒(そう言えばここの鎮守府の執務室の扉もやけに黒かったがあれも黒い石で作られていたのか...)
時雨「すると急にダクトが開いて、そこから睡眠ガスが出てたんだよ。僕達はその時、罠だと分かったんだ...。どんなに暴れても、模がいても、壁や扉も壊せることが出来なかったんだよ。諦めかけた瞬間...扉から何かが外れた音と共に村雨が扉を開けて...こっちだと手を振るけど、僕達はもう限界だったんだ。体も動くことすらままならない。すると村雨が急に睡眠ガスで満たした執務室に飛び込み、僕達の手を掴み廊下に投げ込んだよ。でも結構ガスを吸ったせいかそのまま眠ってしまったんだ」
時雨の話を聞き、さらに殺意が湧く...いや湧くじゃ済まないだろうな!しかし何故か俺の体は何かを求めているかのようにズキズキと体が痛む。
竹筒(なんだよ!!急に体が痛み出してきやがる...。)
まさかだと思うが...不知火と戦って傷を受けた体を治そうとしているのか!なら何故今なんだ!!
多分だが、俺が何かを思ったせいで、そのトリガーが引かれたのか、だとするとそれは俺が記憶を無くす前の俺が持っていたってことか...
時雨「大丈夫かい!竹筒...凄い汗だけど...」
竹筒「大丈夫だ!!ちょっと体の傷を治している所だから...」
時雨「え...体を...治す?」
俺の意味不明な言葉聞き、時雨は困った表情をしながら俺を見ていた。
少し経つと体の痛みが段々と弱くなっていき...自然と溜息を吐いてしまう。
竹筒(うーん...少しだけ治ったのか?腹は痛いままなんだが...)
どうやら俺が持っている自己再生なのか知らんが、傷が少ない所だけは回復したが、内臓とかの重傷ダメージは、余り治って居ないようだ。俺が持つ再生とは軽い処置見たいなものなんだろう。
時雨「そう言えば気になったんだけど、なんで竹筒は此処に来てくれたんだい?」
白露「それ!!私が一番に聞きたかった質問!!」
時雨が言った瞬間...俺はハッと気付き、彼女達に事情を話す。
竹筒「実はね...呉提督が君達4人を解体する気なんだよ」
時雨「あの提督が【解体】を選んだのかい!だったら僕達は自由だよ」
白露「だったら私達一番の自由ね」
やはりそう来たか、確かにこんな鎮守府の所に居たいかと言うと、解体されたいよな。それで今、彼女達は喜んでいるんだな。だが彼女達は勘違いをしている。言いたくないが...
竹筒「すまんが...君達の提督は屑だよ。そんなことするわけないよ」
時雨「それってどういう事だい?」
白露「そんなの一番に分かっているわ!!あの提督は最低よ。それにイカ臭いし!」
竹筒「白露さん...流石にそれは...まぁいいか!取り敢えず話す。ここの提督は確かに解体だと発言した。しかし提督が言っていたのは別の意味で言ったんだよ。バラバラの方の【解体】だってね」
時雨「それってもしかしてだけど...死ぬよね」
白露「え...バラバラってあの......」
竹筒「そうだよ!!手足を〇〇っ〇...最後に首を...」
白露「いや!!もうやめて...」
それを聞いた白露は涙を浮かべながら、体が震えて怯えていた。
時雨「流石にやり過ぎだよ...。いくら白露でも分かるから、例えを出さなくていいよ」
竹筒「すまんな白露」
白露「もう竹筒さんなんて知らない!!」プイ
わざとらしい表情をしながら俺の視線から背ける。
竹筒「もう一つ聞いていいかい?ここの糞提督は白露型を解体するって聞いたが...白露型ってもう一人居なかったか?」
俺の発言を聞いた時雨は「あ〜」っと声を漏らす。
時雨「うん...居るよ夕立だね。」
竹筒「その夕立は今何してるんだ」
時雨「それがね...困ったことになったんだよ」
深刻そうな顔を浮かべながら、夕立の事情を教えてくれた。
時雨「実はね...夕立は現実逃避しているんだ」
竹筒「現実逃避...」
どうやら夕立は現実逃避をしてしまっているらしい。それもそうだ。こんな鎮守府にも居たら現実逃避したくなるよな。
時雨「僕も困ってね。一応呼びかけたんだけど、今提督と幸せに暮らしているから、邪魔するなって......」
竹筒「提督?前の提督の事を言っているのか...」
時雨「うん...恐らくね」
それを聞いた途端...前の提督の事が知りたくなった俺は...少し悪いなと思い、手を合わせ時雨にお願いした。
時雨「前の提督の事ね。いいよ教えて上げるよ。前の提督はね...凄く優しくて、勇敢で何でも出来たんだ。仕事よりも艦娘達の事を優先して遊んだり...作ったりと、全く危機感を持たない人だったよ。軍の方では何回も書類や海域の情報を送ることが人一倍遅く、怒られてばっかり...。それでも提督は艦娘達と楽しく過ごしていたんだ」
竹筒(危機感ね...それって俺みたいな人じゃないか!)
時雨「そのせいか、色んな艦娘達に人気者になってね...。提督に恋をしている艦娘も少なくなかったんだよ。その中でも一番に恋したのが夕立なんだ...」
竹筒「少し悪いけど、どうして夕立は、そこまで恋をしたんだ?別に下心とかないからな!!勘違いするなよ」
時雨「はいはい。何故夕立が提督の事がそんなに好きだと言うと、元から夕立は別の鎮守府から来た子なんだ。夕立の性格は何故か元から悪くて、言う事も全然聞かないし、命令すら無視して勝手に単独で出撃することも多かったらしい。余りにも夕立の態度に我慢の限界が来て、軍に送られたんだけど、態度は変わらず...。軍の方でも使えないから回せって言われ...色んな所に回せれて、僕達の鎮守府に行き着いたんだ。初めの夕立は相変わらず態度がでかく、皆避けていたんだ。でも提督だけは違った。
竹筒(やっぱり人間と同じで性格も違うんだな)
時雨「提督は毎日夕立に会いに行ったんだ。何処に行こうともついてきてね。街の中でも夕立の後をついてきたけど、周りの人達に連絡されて、憲兵達に連行されて行ったり、勝手に夕立が単独出撃する時に...ボート乗って追い掛けたりと、頭は可笑しい提督だけど...そこが提督のいい所だったんだ。それを見た僕も流石に引いたけどね。それが続く度に夕立は提督に心開き始めてね。元気に明るい子になったんだ。」
竹筒「なるほど...それで前の提督が死んで、現実逃避したと......」
時雨「うーん...少し違うんだよ」
竹筒「え...それってどういう事だ」
再び聞こうとした瞬間...白露が焦ってこっちに来た。
白露「時雨!!夕立が全然話を聞いてくれないよ」
時雨「やっぱり無理か、何度も呼びかけても駄目か...」
竹筒「なんかあるのか?」
白露「夕立は前の提督が死んでもちゃんとしてたんだよ。」
時雨「うん...僕もそこが気になったね。提督に何か吹き込まれたのかもね」
前の提督が死んでもしっかりしてたのか、すると現実逃避の原因は他にあるのか、てか俺...ここの鎮守府の関係なんて無いし分からないよ。
俺は今まであった事を思い出して見る。すると一つだけ手掛かりになりそうな物を浮かんだ。
そう言えば...春雨がよく夕立の事を話してたな...。確か夕立姉さんのお陰で助かったってよく話してたな。もしかすると!
俺は確信を持った。何故夕立が現実逃避する原因が分かった。今この鎮守府は一人少女で大騒ぎし、撃ち殺しても捕らえようとしている。ならもしそんな時...呉提督が考える事は一つしか無い!!
竹筒「なぁ...時雨、白露、実は俺...春雨の話を聞いてこの鎮守府を潰そうと思ったんだ。だから俺が来た...」
時雨「え...さっき竹筒の口から春雨って!!」
白露「嘘!!竹筒さん!!春雨は生きているんですか!」
竹筒「春雨はちゃんと生きてるぞ!!だからその証拠に俺が来たんだ。態々俺が知らない鎮守府に入って、牢屋越しに艦娘達と話してましたって変な話だろ」
時雨「そうか...春雨は生きてるんだね。良かったよ」
白露「本当に生きてるんだね!竹筒さん」ポロポロ
白露は目を真っ赤にして大粒の涙をポロポロと零しながら泣き腫らしている。
竹筒「一体...何を言われたんだ」
彼女達の反応が予想以上に大きかった。
きっと提督に何か吹き込まれたに違いないと思い彼女達に問いかける。
時雨「昨日...提督に呼ばれてね。それで言われたんだ。【春雨は死んだ】ってね」
あの糞提督が考えそうな事だ。姉妹艦でもある白露型に嘘を吹き込まれ...ショックを受けた時雨、白露、村雨...そして夕立の落ち込む顔が見たかったんだ。だが夕立にとっては精神的に参ってしまったんだ...。
竹筒「どんだけ彼女達を弄ぶ気だ!!あの糞野郎」
時雨「竹筒は不思議だね。別の鎮守府の艦娘達の事を心配してくれるなんて、なんだか昔の提督見たいだね」
白露「うん...私もそう思ったもん...」ズビ~
竹筒「俺はそれが普通だと思うんだけどな〜」
何気ない会話をしていると牢屋の奥から暗い声で問いかけてきた。
???「本当に春雨は生きてるの?」タッタ
時雨と白露は驚いた顔をしながら後ろに振り向く。
その奥には金髪の髪して...赤い瞳で俺を睨んでいた。殺気を放ちながら一歩ずつ前に来るのが分かる...それにこの放つ殺意は読み取れば分かる。俺は今ソロモンの悪夢を見ているようだった...。
竹筒「もしかして...君が夕立なのか?」
夕立「そうよ。白露型駆逐艦4番艦、夕立よ」
夕立は低い声で自己紹介するが...殺気は消えるところか、増している事が分かった。
竹筒「.........」
怖すぎだろ!普通に自己紹介しているけども、殺気を放ちながら言うとか...。気を抜くと殺されるって感じで、俺も心構えしてしまったよ。そのせいか余り夕立の自己紹介が聞き取れなかった。
夕立「別に自己紹介なんてどうでもいい。さっき君は言ったよね?春雨が生きてるって...それって本当なの?」
竹筒「春雨はちゃんと生きてるよ!!それを聞いてこの鎮守府に侵入したんだから!!」
夕立「本当に言ってる?ただ私達を騙して遊んでいるんじゃないの!」
竹筒「俺が騙す訳無いだろ!何故言いきれる?」
時雨「そうだよ夕立!!この人はそう言う人じゃ...」
夕立「時雨は黙って!!」
時雨の返し言葉に腹が立った夕立は時雨に強く怒鳴る。
夕立「話があまりにも上手すぎるのよ!だってこの世界は甘くない!!私達は今の提督為に色々尽くしたの!!昔の提督は居ないけど、それでも頑張ったの!!でも今の提督は駄目だった。毎日殴られ...飯を抜きにもされた...。だけど私は諦めなかった!」
竹筒「.......」
夕立「私はある事を気付いた。憲兵に連絡をしようって、だから皆で協力して...私達が提督に暴力を振るわれた動画を憲兵の所に送り込んだの。これで私達は助かる。そう思って皆で喜んだのよ。だけどそれは大きな間違いだった...。憲兵達もあの提督と繋がっていたのよ!そのせいか、提督にもバレてね。今までに無いほどに一番殴られて...死にそうにもなった。」
竹筒「.........」
夕立「でもね...正直死にたかったんだ...。結局この世界は何も変わって無かった。使えない者はすぐに捨てられる。それがこの世界ルールなのよ。私は提督に何回も殴られて、今度こそ死ぬって思った瞬間...春雨が来た。春雨は私の状況を読んだのか...提督に言ったのよ。【姉さん達の代わりに私を好きのようにして下さい】ってね」
竹筒(そうか!!その原因で春雨の体に何ヶ所の痣が出来ていたんだ!!)
時雨「夕立......」
夕立「私は止めたんだ。でも春雨は微笑みながら、【大丈夫】だと言ってくれた。正直悔しかった。殴り返したかったよ。でも...もし提督を殴ったら、艦娘達がどうなるのか分からなかった。提督は何を企んでいるのか全然分からなかった...。
私は廊下を何も意味も無く歩きながら恐怖と悪寒が滲み出てきて、頭が可笑しくなる寸前...執務室から軍刀を抜く音を聞いたんだ。執務室を覗くとそこには...提督と春雨。しかも春雨は血塗れに倒れていたんだ。そこで私は急いで執務室に乱入して提督止めたんだ。気付けば、時雨、白露、村雨がいち早くに提督止めて、春雨を逃がしたんだ」
竹筒(その後逃げ出した春雨は、そのまま鎮守府から出ていき...傷を追いながらも逃げて、海辺で大量の血を流したってわけか...。話の辻褄がちゃんと合うな...)
夕立「その後の話だが、私達は何故か提督に何もされなかったんだ。不気味だと思いながらも寮に帰って寝たんだ。すると翌日急に提督から呼ばれて、ある事を告げられたんだよ。春雨は死んだってね。それを聞いた瞬間...私の中で何かが割れたように感じたんだ。その後の記憶は曖昧のせいかあまり覚えてない...。」
竹筒「そこから現実逃避をしてたのか...」
夕立「現実逃避...確かに私は逃げた。でも前の提督と一緒に居られるなら良いと思ったの。だけど...急に聞こえたのよ...春雨は生きているってね。それが君なの...」
そう言いながら怒りの表情を浮かべながら、こちらに視線を合わしてくる。
夕立「話は戻すけど、今まで私が話した中でどうして君の言う事を信じられないのか、分かった?」
竹筒「......」
確かに彼女達も生きようと必死に頑張り...憲兵に助けを呼び、どうにかしようとしたけど...ここの提督は憲兵と繋がりがある。そのせいか彼女達はさらに自分の首を絞めるようにしてしまった。そんな事が起きたら普通は信じられないよな。でも..何度も抗えば...その行いは報われるんだ。夕立や時雨、白露に村雨...この子達のお陰で春雨は助かり...その春雨を助け、今俺はこの鎮守府に来ているんだ。だから俺はこの鎮守府の艦娘達を助けるんだ。
竹筒「確かに夕立の言いたい事が分かる。現に俺もその経験は味わったことがある。俺だって深海棲艦に親友や職場の人達は殺され、街の大半は深海棲艦に喰われたんだ。まさか生き残ったのが俺だけだったんだ...」
夕立「.........」
竹筒「何も残ってなくて、俺の事を知っている人も居なくなって...俺は孤独を知ったんだ...一人がどれだけ寂しいか実感したよ。いつも俺の横には親友がついてきて...くだらない事を話して...やりたい事も話したりと楽しい日々を送っていたんだ。けど、その親友も居ない。正直...俺も死にたかったんだ。何故生き残ったか、自分も良く分からなくなってきてね...」
夕立「.........」
時雨「竹筒」ポロポロ
白露「そんな酷い過去が!!」ポロポロ
何故か俺の話を聞いた白露と時雨が涙を流しながら、聞いていた。その横に夕立は真剣な表情をしながら...俺の話を聞き入れていた。
竹筒「すると急に憲兵が来て...遂に俺は処刑されると思ったんだ...だが急に元帥に呼ばれて、そのまま連行されたんだ。するとそこで元帥は言ったんだ。【死んだ者の為に生き抜け】そう言われたんだ。普通なら痛い言葉かと思うけど、俺からしたら言って欲しかった言葉だったんだ。そして元帥に誘われたんだ...。提督にならないかってね。正直、乗る気は無かったけど...人や艦娘を助けられるなら、俺はなりたいって思ってね。だから俺は此処に居るのさ...。だけどまさか着任して、その一日に春雨が倒れてて...びっくりしたんだよ」
時雨「竹筒は本当に優しい人なんだね...」ズピ
白露「助けに行かなかった私が憎い!」
竹筒「あれは急に深海棲艦が攻めて来たんだからどうしようもないよ」
夕立「それで...貴方が一番言いたかったのは、何なの?」
竹筒「そうだな〜。俺が言いたかったのは諦めない心だね」
夕立「諦めない心...」
竹筒「そうだよ...だって現に君達はあの提督に暴力を毎日振るわれたり、色んな屈辱を受けてきたと思うけど、今もこうやって君達と、まともに話が出来るのは、心も精神的にも強かったってことだよ」
夕立「それと何が関係あるって言うの!!」
竹筒「関係はあるよ。諦めなかった精神!!そのお陰で俺は此処に来て...この鎮守府の艦娘達を解放しに来た。君達の行動には意味があった。そのお陰で俺もこうやって動けるし、俺の知り合いの憲兵にも動いてもらっているんだ」
夕立「君は一体何処まで...この鎮守府の事を知ってるの?」
竹筒「この新米提督の俺が...知るわけ無いだろ〜。ただ春雨の話を聞いたお陰で実行しただけ...もしも礼をしたいなら、俺じゃなく...春雨に礼をしてくれよ...」
夕立「君は一体...何者?」
時雨「僕も気になってたよ...。竹筒は提督になる前は一体なんだったんだい?」
白露「竹筒さんってまさか忍者!!」
竹筒「俺か?俺はただのジャガイモ好きな提督だよ...」
時雨「ジャガイモ!!」
白露「え!!竹筒さんジャガイモ忍者だったの」
夕立「.........」フッ
竹筒「おい白露!!何故俺がジャガイモ忍者になったんだよ」
俺のどうでもいい名乗りを聞いて、納得したのか、穏やかな表情をしながら...俺に目線を合わす。
夕立「信じるよ。きみ...じゃなくて、竹筒さんの話を聞いて、嘘を言う人じゃないと分かったよ。だって態々辛いことなんて言わないしね。それに私達と会話している時、人間と同じような接し方をしてる。正直...前の提督と性格がそっくり...」
竹筒「そうか?俺は艦娘も人も同じだと思うから何とも思ってないぜ...」
夕立「竹筒さん見たいな人が沢山居れば...良いのにね」
竹筒「なると思うよ...。いつか艦娘と人間が共存出来る世界がある筈だからね...」
夕立「共存...良い響きです..」
時雨「うん...悪くないね」
白露「だったら私が一番に人達と仲良くするんだから〜」
夕立と真剣に話してたせいか、気付けなかったが、夕立って確か語尾付けてたよな。今俺が見ている夕立は普通の子って感じだけど...此処の提督に言われてるのかもな。そのせいか語尾を付けなくなったって事か...本人には言わない方が良いだろうな...
夕立「竹筒さん...何か考えていなかった?」
何故か夕立に勘づかれ、聞いてくる。俺は焦って...脳をフル回転させ、気になった事を聞く。
竹筒「なぁ...夕立は大井って言う艦娘を探しているんだが、なんか知らんか?」
俺がもう一つ気になった事があった。それは大井の行方だ。正直...北上って言う艦娘は凄く怖いし、早く見つけて上げたかった。
夕立「大井は...」
竹筒「大井がどうかしたのか!」
夕立「提督に性的暴力と精神的ダメージ受けたせいか、今は連邦軍病院で寝てるの...。しかも人間で言う植物人間?見たいになってて、4年は目を覚めてない...」
竹筒「植物人間で4年って......」
時雨「大井さんは可哀想だよ。北上さんを助ける為に提督に歯向かって行ってね。結局提督に好きなように遊ばれて犯されて...可哀想だったよ」
白露「そのせいで...提督に歯向かう艦娘達は居なくなったんだよね...」
竹筒「.........」
やばい...今までの行為を聞いてきて...呉提督に殺意と怒りが出てきた筈が、今は謎の感情が湧き出てくる。なんだろう興奮して腕が震える...これが激昂なんだろう...
時雨「竹筒?どうしたの?」
夕立「手が震えて...やっぱり竹筒も怖いのね」
白露「大丈夫!!怖いなら私が抱いてあげるよ!」
竹筒「いや...大丈夫だ。って白露...今抱くって言わなかった!もし抱いてきたら...憲兵に襲っているって勘違いされて牢屋行きになるから!!」
白露「別に良いでしょ!」
竹筒「良くねーよ!!」
そう会話をしていると、牢屋の奥から男の声が聞こえた。
竹筒「おい!!今牢屋の奥から男の声が聞こえたぞ!!もしかして提督隠し通路とか通って来たとか!!呉提督ならやりかねないぞ!」
夕立「それは大丈夫だよ...色々とやばいけど」
時雨「うん...色々とね」
白露「凄くやばいと思うよ」
3人は口を揃ってやばいと口にしていた。
竹筒「色々と!!」
そう思った矢先に謎の男の声が聞こえる...。
全裸のモブ「これはこれは...なかなか良い男じゃないの〜」
そこには居ては行けない人物が立っていた。
竹筒「え?」
唐突の登場で言葉に出なかった...それもそうだ。彼は全裸なのだから...
夕立「いい加減服を着ろ」
時雨「流石に引かれるよ...」
白露「ほら見てよ!竹筒さんの思考が停止してるよ」
全裸のモブ「あらあら〜それはごめんなさいね〜。でも服が無いのよ。だ・か・ら・ごめんなさいね〜」
竹筒「あ...大丈夫です...」
オネェ見たいな口調で話してきて正直びっくりした。しかし全裸の癖にムキムキで腹が立つ...。
全裸のモブ「私に何か付いてるの?」
竹筒「いえ...何も付いてないです...」
あまりにもムキムキな身体を見て、恐怖を覚えた...
時雨「モブさんは圧が強いんだよ...」
夕立「それは分かる...初めに会った時は殺されるって思った...」
白露「私なんて一番に気絶したもん」
全裸のモブ「それは悪いわね...。さて本題に入りましょうか...」
三人の会話をしながら...急に本題って言った瞬間...低い声に変わったことに驚いた。
全裸のモブ「俺はな...呉提督の弟なんだよ...」
竹筒「弟にしては、やけに......ご立派ですね(別の意味)」
全裸のモブ「ありがとう...竹筒くん!!しかし困ったものだ」
竹筒「一体モブさんは何しに此処へ?」
全裸のモブ「俺は...兄に罪を償ってもらうために...此処に来たんだが、まさか実の弟を牢屋に入れるとは!けしからん!!」
モブはそう答えると筋肉が反応したかのようにゴチゴチと音がなる
竹筒「あの...モブさんは一体何者で...」
全裸のモブ「おっとすまんな!自己紹介がまだだったな。俺はこれでも憲兵をやっている者だ」
竹筒「え〜」
憲兵やってるって、どう考えても捕まる側の方じゃないのか?
全裸のモブ「何故...此処に行き着いたのか...それはな...ある艦娘が電話が掛かってきて助けを呼んでいたんだ。そこで私は急ぎ...その鎮守府に向かった。だが驚いたことにそこは兄の鎮守府だったのだ。俺は何かがあったのかと思い...兄が居るだろうと思う執務室に向かったんだ。すると有り得ない光景を目の当たりしたんだ...。それは兄と私の上司である軍曹が艦娘を殴っている所を収めたビデオを見て笑っていたんだ。それを見た俺は...怒りに我を忘れて...兄を力強く殴った...。正直殺そうともした!!だが軍曹が急に銃で打ってきたんだ!!」
竹筒(この人...全裸だけど凄く真面目なんだが...)
全裸のモブ「正直...銃に撃たれても、俺の筋肉は鉄のように硬いから弾を弾いてくれる。だがショックだった!!俺が憧れた軍曹がこんな屑だったのだ!!正直失望した!!だから俺は兄と諸共殺してやろうと思ったが......。結構大きな音を立てたせいで憲兵や艦娘に勘づかれてね。そこで俺は撤退したんだが、ある日の事...ハシゴで執務室を覗いた時...執務室で兄がピンク髪の娘に軍刀で切りかかろうとしてたのだ。俺の判断より何故か勝手に体が動いてしまって...その後は...牢屋にぶち込まれたのさ!」
時雨「そう言えば...春雨助ける時になんか居たよね」
白露「そう言えば...」
夕立「もう何も言いたくない...」
竹筒「モブさんにも色々大変でしたね」
なんかモブがモブをしてないんだが...初めはヤバいやつだと思ったがそれなり事情を聞いて...モブさんがカッコよく見えるんだが...気のせいか?
全裸のモブ「そう言えば、竹筒くんに聞きたい事があるんだが...竹筒くんはどうやって俺達を助けるんだ?俺の力で思いっきり殴ったり蹴ったが、ビクともしないんだ。」
時雨「確かに...」
白露「この黒い牢屋...硬くて嫌いだよ」
竹筒「う〜ん」
夕立「竹筒さんはどうやってこの牢屋を開けるの?鍵は提督が持っている筈よ」
どうやって開けるか〜。この牢屋はあの厳重扉と同じ素材で作られたんだよな!だったらアレしか無いだろ!!
竹筒「この牢屋をぶっ壊す!!」
時雨「え!!」
白露「嘘!!」
夕立「......え?」
全裸のモブ「俺の話を聞いて無かったのかい!!」
皆が驚いた顔をしながら...竹筒を一斉に見る...
竹筒「大丈夫だ!!俺がこの牢屋穴を開けてやるよ!」
拳を構え...一点に集中させる。呼吸整え...心臓を落ち着かさせる。さらに血の巡りを川のようにイメージし...拳を握り締める。
今まで話してて...時雨や白露に夕立...そしてモブさん!!この人達から得た呉提督の情報。あの屑がやってきた事を再び思い出す。
その瞬間!!殺意を込めた拳は牢屋にぶつける!
ドゴォォォォォォォォォ
俺の足元に大きな罅ができ、大きな音と共に牢屋を貫通し...壁にクレーター見たいなものが出来る。
時雨「......」
白露「......」
夕立「......」
全裸のモブ「.........」
4人は何も喋らず、無表情でこちら見てくる。
それもそうだ...今まで提督しか開けれなく、艦娘の砲撃や深海棲艦の攻撃すら壊れない物が、目の前で壊れたのだから......。
白露「一体...何が起こったの?」
時雨「僕にも分からなかった。ただ竹筒が急に牢屋を殴った瞬間...物凄い爆風が起きて、気付けば、大穴が......」
夕立「ほ...本当に竹筒さんは人間なの!!」
竹筒「人間だよ!!艦娘達見たいに艤装も付けれなければ、海すら歩けない。ただの人間よ」
夕立「あれ?可笑しいな〜。普通の人間が牢屋を壊すって、あれ?私は人間を舐めてたのかな?」
俺が普通って返したせいか夕立が困った表情をしながら...頭の中で大混乱しているようだ。
全裸のモブ「夕立...考えなくて良いよ。竹筒くんは普通じゃないから...」
竹筒「普通ですよ!!何故か俺のパンチが凄く強力なんですよ!」
全裸のモブ「普通の人間が牢屋を壊せるものか!今まで俺が知っている中で牢屋を壊す奴なんて存在しなかったぞ!」
竹筒「人間も鍛えれば深海棲艦にも勝てる時代が来るかもしれない!」
全裸のモブ「それは無い...。ん?待てよ。そう言えば1人だけ人間のようで艦娘見たいな人物が居たな。」
竹筒「人間のようで艦娘?一体何なんですか?」
全裸のモブ「竹筒くんは知らないのか!あの事件は前代未聞だぞ」
何が前代未聞なのか?俺が今まで生きていた中でそんな大事な事件なんて耳にもしてないぞ!!
全裸のモブ「竹筒くんの表情を見ると本当に知らないようだな。だったら手短に話すよ。無差別に殺して...快楽に浸って楽しんだ深海殺しの事を...」
白露「深海殺しって伝説の艦娘とも呼ばれているあの話ですか!」
時雨「あの事件か...あれは酷かった」
夕立「ソロモンの悪夢より恐ろしかった話ね」
竹筒「深海殺し...」
聞いた事がある言葉だ...。確か俺の鎮守府の執務室で艦娘に関しての情報を探している時にたまたま見つけたワードだよな。それが事件になっていたとは、驚きなだな...。
全裸のモブ「事件が起きた街はな...とても治安が良くて、穏やかな人達が沢山居たんだ。俺も初めての憲兵任務で凄くお世話になったんだよ。ただ歩いているだけなのに、声を掛けられ、余り物があるからって何でも渡してきてね...。対応に凄く困ったけど、俺にとってそれが普通だったのさ」
竹筒「とても良い人達ですね。俺もいつか行ってみたいな...」
時雨「竹筒...その街は...」
俺の言葉を聞いた途端時雨とモブさんは悲しい表情を浮かべ...モブさんは口にする。
全裸のモブ「もう無いよ...」
竹筒「いや!!良いんです!!デリカシーが無い俺が悪いんです」
全裸のモブ「ごめんな...。話を戻すが、俺が寮に居る時...急に警報がなったのさ。深海棲艦が攻めて来たのさ...。しかし上の人達は艦娘達がどうにかする見たいな事を口にしていたことは、俺もショックだった。」
夕立「.........」
竹筒「.........」
全裸のモブ「案の定...上の人達の言う通り...深海棲艦は艦娘達に破れ海の藻屑になったんだ。けど...まだ居たんだ!!深海棲艦の他に得体の痴れない人物が...」
竹筒「そいつが深海殺しだと...」
全裸のモブ「あぁ...。艦娘に聞いた話だが、深海棲艦に備え準備をし、出撃をしたらしいが、そのターゲットだった深海棲艦は...謎の人物と闘い...壊滅状態だったらしいんだ。それが深海殺しだ。俺も直接見に行った訳じゃ無いが、写真を見たんだ。外見は黒いフード羽織って、右腰には4本の刀...左腰にはショットガン見たいなイカつい銃を所有していてな。もしかすると背中にも何かあるかもしれんがフードで隠れて見えなかった...」
竹筒「黒いフードを羽織...4本の刀、一体どれだけの人達を殺めて来たんだよ!」
時雨「前の提督が生きている時に、僕達も情報を集めていたんだよね」
白露「そうよね。情報をひたすら集めて、2年をかけて、やっと深海殺しの所有している武器を判明ぐらいしか...」
竹筒「判明したのか!!一体どんな物だったんだ」
全裸のモブ「それは初耳だな」
夕立「別に対した情報じゃないよ。ただ深海殺しが所有している武器はこの世に存在していない武器なのよ」
竹筒「存在しない!!だとする深海殺しが何らかの手で作ったってことで良いのか?」
夕立「それが妥当な考えですね。じゃないと有り得ない話だもん」
全裸のモブ「深海殺しって名が付いたんだ。もしかする深海棲艦の艤装で武器にしてるかもな。」
竹筒「おいおいマジかよ!」
全裸のモブ「取り敢えず...深海殺しに関しての情報が少なすぎるんだよ。前の軍法会議ではこれ以上...深海殺しの情報が無い為。この一件が無効になったんだ。」
竹筒「情報が少ない...。モブさん!!少し聞いて良いですか!性別とかは、分かります?」
全裸のモブ「性別か...難しいな〜。人と深海棲艦をひたすら切りつけ、さらに海の上を行けるなら、艦娘が妥当だと思うよ。きっとその艦娘は提督に酷い事をされたんだと思うよ...。そのせいで人間って言う生き物が醜い者に見え...人を深海を殺す。殺戮な艦娘が出来てしまったじゃないかと俺は推測するよ...。」
時雨「僕もそれじゃないかと思うよ。現に此処に居る北上さんなら...やりかねないと思うし...」
夕立「私も提督を殺そうとも考えたわ。私が抱いた心は...憎しみなんだろうね。」
竹筒「.........」
俺はモブさんの話を聞いて...可笑しいと思った。何故だろうか...性別を聞いて...モブさんは艦娘って答えた。それだと女となる。しかし...俺があの時見えた【黒いフードを羽織って笑った男】は一体何なんだろう?それに俺が見た光景は憲兵が残酷な死を迎えられた姿...。すると俺が見た光景は、モブさんが言っていた...。
無差別殺人事件ではないかと俺は思う。するとこの子達は深海殺しを艦娘と思っているんだ。それもその筈...俺が見た記憶の欠片にはしっかりと男の姿が見えたんだ...。まてよ...俺が見た男って...もしかすると俺なのか...
その瞬間...急に頭痛が起こる。それも強烈な痛みだ...まるで金槌で殴られているように...
竹筒「ぐ.........」アセ
頭を抑え...壁に寄り付く。その瞬間...頭の中で人達の悲鳴が聞こえた。まるで得体の知れない者に殺された声...
これが断末魔!!一人一人の悲鳴がハッキリと聞こえる。死にたくないとか、助けてと叫ぶ者も居れば、世界の為に救うって言いながら死んでいく者達...。これはきっと記憶がある俺が殺してきた人達の悲鳴だ...。一体俺は何人の人を殺めた?10人?100人?1000人?いや...それ以上かもしれない...。
やがて...声が聞こえなくなり、頭の痛みが徐々に消えていく...
全裸のモブ「竹筒くん!!急にどうした!」
時雨「一体どうしたんだい!!」
白露「竹筒さん!!」
竹筒「大丈夫だ......。」
大丈夫だ...。俺と深海殺しは別なんだ!!そう願いたい!だって俺は現にジャガイモを食って暮らしてたんだ。それが...人を殺すなんてそんな訳ない!記憶がある俺はきっと勇敢で艦娘達と良い関係を作ってたんだよ!間違いないよ!多分...
夕立「一回この鎮守府から出て、竹筒を病院に連れて行った方がいいかもね」
全裸のモブ「そうかもな!!それが良い判断だと思うぞ」
時雨「だったら此処から出よう!」
白露「賛成!!」
竹筒「そうだな!!牢屋を壊した事だし!!脱出だ!!」
全員「おぉぉぉぉぉ」
モブさんは寝ている村雨を担ぎ、横に時雨と白露...。その後ろには夕立と俺が来た道を戻って行く。
竹筒「.........」
皆には言えないことが沢山あるけど、もしも俺が深海殺しだったら皆はどんなふうに思うんだろうな。あと深海殺しは男だってことも伏せておこう。それよりも!!今は脱出が優先だな。
竹筒「そう言えば...奥に不知火待たせているから先に行ってくるよ」タッタ
時雨「僕も行くよ」
白露「私が一番に着くんだから」タッタ
夕立「二人とも待って!!」
全裸のモブ「走ったら転ぶぞ!全く困ったものだ」
俺は再び広い部屋に出る。するとピンク髪の子が俺を睨みつける...
不知火「竹筒!!貴方はどれだけ人を待たせる気ですか!とっくに3人共...手当は終わったけど...私1人じゃ3人を運ぶのは無理です!」
竹筒「すまんって!!その代わりに艦娘達を解放したから」
不知火は凄まじい怒り顔をしながら眉の辺りに這う。すると俺の背後から色んな声が聞こえてくる...
時雨「あれ...本当に不知火が居た!!意外だな」
白露「不知火だ〜!!もしかして竹筒の説得されて、協力したんだね!」
不知火「う...。まさか白露に言われるなんて...少しだけ落ち度が...」
白露「え!!酷い〜」
夕立「元気が一番よ。それに此処に陽炎、親潮、黒潮が居たなんて...しかも私達より重症。なんで気付けなかったんだろう」
不知火「お気遣いは大丈夫ですよ。現にこうやって生きて居るんですから」
夕立「でも......」
全裸のモブ「別に良いじゃないか、彼女3人とも息があるみたいだし。でも血を多く流しすぎたのか...顔の色はよろしくないわね」
不知火「え......」
何故か不知火はモブさんを見て固まる。
竹筒「不知火が言いたいことは分かる!!俺もさっき前...同じことになったもん」
不知火「竹筒さん...あの変態を捕まえなくて良いんですか!あれは鎮守府の問題よりもヤバいと思われますが...」
竹筒「見て見ぬふりをしてくれ...」
不知火「そんなこと言われましても...」
全裸のモブ「なに!!俺の顔をジロジロ見て...俺の顔になんか付いているのか」
不知火「存在自体があまりにも大きいので、絶対に目に入りますよ...」
竹筒「仕方ないだろ!!服ないんだから!!」
全裸のモブ「そこは我慢してくれ!!俺だって好きでこんな姿になったわけじゃないよ!」
不知火「分かりました。大目に見てあげますよ」
全裸のモブ「忝ない!!」
白露「それにしてもこの3人がここまでやられるなんて、提督は一体何の手を...」
時雨「提督の事だ。何かの手を使って彼女を此処に連れてきたに違いないよ」
夕立「それはあるね。提督は絶対に艦娘を人質にするタイプだから、きっと...」
不知火「私が原因なのかもしれません...。提督は今回竹筒さんを捕まえれば、姉妹を解放するって約束しましたが、それも嘘でした。もし竹筒さんを捕まえてたら...彼女達は助かりませんでした」
竹筒「間に合って良かったよな。後は此処から出ないとな」
全裸のモブ「そうだな...竹筒と不知火は一体どこから来たんだ?」
不知火「書類庫ですね」
時雨「そう言えば...前に提督が書類庫の何処かに隠しって言ってたけど、拷問部屋に繋がっていたなんてね」
夕立「私は...あまり記憶が無いから分からないな...」
全裸のモブ「うーん」
モブさんは不知火の言葉に何かが引っかかったのか、俺に聞いてくる。
全裸のモブ「なぁ...竹筒くん。此処に来る道中で真っ直ぐな階段で下りたのか?」
竹筒「確かに真っ直ぐの階段に下りて、その後広い道に出たんですよ」
全裸のモブ「広い道だと!!俺が連れていかれた時はそんな道なかったぞ!!」
竹筒「え!!」
時雨「それってどういうこと...」
全裸のモブ「もしかすると兄は別の通路で行ったのか!だとすると...」
モブさんは何か分かったのか...急に焦り出す...
全裸のモブ「竹筒くん!!今すぐ此処から出た方が良い!!じゃないと兄は!!」
状況が分からなかった。何故こんなに焦っているんだろうと俺も思った。だが俺も嫌な予感がする。厳重扉を破壊した音で来るはずなのに一向に姿を見せない。そこで俺も嫌な予感が過ぎった。
竹筒「そうだな...此処から出よう!」
皆に言葉を掛けた瞬間だった...あの残酷な男の声がする...。
???「あれ〜可笑しいな。なんで君達解放されてるの?それに不知火...やっぱり裏切ったんだね」
ニタニタ笑い...まるで分かったかのように話す。俺達はとっくにこいつの手の平で踊らされたことになるとは.........
竹筒「呉提督!!」
呉提督「これはこれは...新米殿!!昨日ぶりでしょうか?またこうやって再開出来て嬉しいですよ」
竹筒「黙れ!!」
呉提督「おやおや...いきなり黙れとは、上の人に対して言葉使いがなってないぞ。お前もそう思うだろ?軍曹...」
呉提督の後ろにもう一人の人影があった。
軍曹「そうですね。普通なら...上司に暴言吐いた瞬間、即牢屋行きですが...上司は心が広いので しっかりと謝罪をすれば許してくれますよ...」
軍曹は呉提督の横に並び偉そうな表情を浮かべながら...俺を見下していた...。
竹筒「誰が!!屑野郎に謝罪をするものか!」
呉提督「屑ね...。新米殿に質問をしよう...。何故俺が屑なんだ?」
竹筒「そんなの決まってるだろ!艦娘を道具見たいに扱い...玩具のように、艦娘の心を弄びやがって!!」
竹筒は時雨達を見ながら、呉提督に伝える。だが...
呉提督「それが?昔から艦娘は道具みたいに扱えって言われてるだろ!だから俺は道具のように使った!それだけだ」
竹筒「......!!」
道具...どうやらコイツからしたら艦娘は道具みたいな物かよ!少しでも救える望みなら救っても良いと思ったが、コイツは根から駄目だったらしい。ならばこの場で始末した方が良いな...
時雨「提督......」
すると俺の背後から動揺して声が振るえて喋る時雨...その声を聞いた呉提督は時雨の方に視線を移す。
呉提督「時雨...君には凄くお世話になったよ。仕事のやり方や資材の使い方...それに、サンドバッグとしてね...」
時雨「......」ポロポロ
呉提督の発言にショックを受けたのか?泣き崩れてしまった。
夕立「提督!!お前はやっぱり何も分かってない!」
呉提督「何を言っているんだ?」
夕立「皆が前の提督が死んで、ショックを受けた艦娘は沢山居たの!!けど時雨は無理して笑って...そしてその日に新しい提督が来た。けどその時は皆はまだ立ち直ってなかったのよ!」
呉提督「だから!!それが何なんだよ!」
夕立「時雨だけは...前を向いて提督に接したのよ!初めての着任した提督に仕事の内容や資材のことも!!提督は時雨がどれだけ頑張ったのか分からなかったの?辛い時だって、泣きたい時だって...時雨はいつも笑ってたんだよ!時雨は誰よりも真面目で、人一倍頑張ってたんだよ!それなのに...提督は!!」
夕立は激怒しながらも、提督を説得するも...呉提督が急に笑い出す
呉提督「いやいや...すまないな!!あまりにも滑稽過ぎて、笑ってしまったよ!」
夕立「何がおかしいの!」
呉提督「可笑しいも何も、それは時雨が勝手にやったことだよ!!俺は何も頼んで無いし...寧ろ邪魔だったしね」
夕立「.........」
呉提督「それにな..艦娘は感情を持っては駄目なんだよ...。だってよ玩具が感情を持ってたら困るんだよね。例えばだけど出撃した時に恐怖を感じてしまえば人と同じで逃げてしまう。それは人間と同じだ!!そんなことが起きれば、俺はただ人間を生み出したと同じなのさ!!だから艦娘に感情など要らぬ!そんな人の真似事を見ると反吐が出る!」
夕立は体を小刻みに震わせて...提督を睨む。
すると呉提督があまりにも夕立がうざかったのか、此方に一歩ずつ迫ってくる。
呉提督「その目だよ!!俺は気に入らない!愚か者を見るような目で!!俺を見るな!」
竹筒は...激怒する呉提督を見て夕立の前に出るが、さらに俺の前に巨大な者...モブさんが立っていた...
全裸のモブ「黙って話を聞いておれば!」
呉提督「そこをどけ!!俺はそいつ(夕立)を殺すんだ!!邪魔をするなら...貴様ごと切るぞ!!」
全裸のモブ「やって見ろ糞兄貴!!だが俺も無防備で斬られる気は無い!!俺の筋肉で、兄貴を叩き潰す!!」
呉提督「テメェ...弟の分際で!!兄貴に楯突くのか!!憲兵になった...お前はさらに生意気になりやがって!!」
全裸のモブ「それはこっちの台詞だ!!一体どうしたんだよ兄貴!!軍に関わった瞬間...まるで別人のようになりやがって、昔の兄貴はそんな言う人じゃ無かっただろ!昔の兄貴は...!!」
呉提督「黙れ!!それ以上言うな......」フラ
モブさんに言葉を聞いて動揺したのか、呉提督は軍曹の所まで引く...。
軍曹「提督殿...一体どうしたんですか?」
呉提督「気にするな...少し気分が悪くなっただけだ」ハァ
全裸のモブ「兄貴......」
竹筒(一体モブさんと呉提督に何の関係が...)
すると...呉提督が突然のように大声を上げる。
呉提督「お前らは此処で皆殺しだ!!」シャキ
軍刀を抜いたの瞬間、部屋中に殺気が溢れ返った。
軍曹「ひぃぃ〜」
不知火「今まで深海棲艦と相手にしてきましたが...この殺気は感じた事が無いです...」
白露「.........」チーン
夕立「白露!!」
時雨「どうやら提督の殺気を感じで気を失ったようだね...」
夕立「え...。白露、今まで深海棲艦の相手によく気絶しなかったわね」
時雨「それもそうだよ。提督の殺気は...深海棲艦よりも歪で、それに何かを恨んで出来た感じがするよ...」
呉提督は殺気じみた眼光のままの俺達に見据えられた...。
竹筒「おいおい、この殺気はなんだ...。本当に人間なのか?」
全裸のモブ「多分兄貴は、あの過去をまだ引きずっているんだと思う...」
竹筒「過去?一体呉提督に何が...」
全裸のモブ「今は教えられない。取り敢えず...この場を抜けなければ!」
二人は...戦闘態勢に入るが...そこに疑問を抱く。
時雨達を逃がすには、俺達が呉提督を食い止めなければいけない...けれど、気絶している艦娘が5人!!本来なら4人の筈が、まさか提督の殺気に白露が気絶してしまった...。すると時雨、夕立と不知火が運ばないと行けなくなる...。だが、どう見ても3人じゃ、5人を運ぶ何て無理だ!!だったら......
竹筒「モブさん!!貴方は艦娘を運んで地上に上がって下さい!」
全裸のモブ「竹筒くん!!君は正気か!兄貴はとてつもなく強いんだぞ!素人の君じゃ...」
竹筒「俺を信じて下さい!!」
真剣な表情をしながらモブさんを見る。それに気付いたモブさんは...
全裸のモブ「分かった...。だから!!お前も兄貴に勝って、絶対に生きろよ!」タッタ
モブさんは身体を180°曲げ...時雨達の元に走っていく...。
時雨「モブさん!!竹筒はどうするんだい!!」
全裸のモブ「竹筒くんを信じろ!あの子なら絶対に兄貴を止めてくれる!」
夕立「そうよね...」
全裸のモブ「時雨は村雨を!!夕立は白露を頼む。不知火は陽炎。俺は親潮と黒潮を運ぶ!!行くぞ」
時雨達「了解です!!」
時雨達とモブさんは、書類庫の方へと走っていく...。すると不知火が足を止めて、竹筒に声を掛ける。
不知火「絶対!!生きて帰ってきて下さい!」
それに答える竹筒...
竹筒「当たり前だ!!だから不知火も頑張れよ...」
不知火「はい」タッタ
皆が見えなくなるまで...見届ける。それを見た呉提督は呆れた顔をしながら...
呉提督「おいおい...本当に逃げやがったぜ。この鎮守府には憲兵が沢山居るんだぜ!そこから逃げる何て無意味な事だ。」
竹筒「無意味では無い!!艦娘...お前から離すことが出来れば良かったのさ!」
呉提督「言ってくれるね〜。軍曹!!艦娘達を追え!!」
軍曹「しかし!!ここは二人で、この新米を.........」
呉提督「軍曹!!俺の言っている意味が分からないのか?お前じゃこの男に瞬殺だぞ!それに俺も本気が出せない!だから奴らを追え!!」
軍曹「......了解です」タッ
竹筒「行かせるか!!」バッ
軍曹が時雨達の方に向かおうとした瞬間...竹筒は阻止に向かうが、竹筒の目の前に、よく研がれたダイヤモンド色のような刃が邪魔をする...
呉提督「おっと...駄目だね〜。君は俺とこれからラブラブするんだから」
竹筒「ふざけやがって...」
二人は殺意が溢れ返った部屋で...真正面に向き、お互い睨みつける......。
呉提督「新米くんも馬鹿だね...。【元殺人鬼】の俺に勝てると思うのかい?」
竹筒「そんなの関係無いね。俺はな...勝ち負け関係無く、呉提督を止めているんだ!!別に俺が死んだ所で、時間を稼げれば充分だ!!」
呉提督「あっそ」
俺の屁理屈を聞いた呉提督は冷めた表情を此方に向きながら、白く輝いていた軍刀を構える。
それに反応した竹筒は無意識に右手で拳を握り、戦闘態勢に入る...。
呉提督「俺を甘く見た事を後悔するといいよ!!」
呉提督が言葉を発言した瞬間...思いっきり右脚で地面を蹴ったと共に突風のような強い風が吹いていた。
呉提督の圧倒的な速さに...竹筒は反応が遅れてしまう。
竹筒「いつの間に!」
竹筒が気付いた時には、軍刀を振れば当たる範囲まで呉提督は迫って来たいた。
呉提督「死ね!!新米」
前のめりに竹筒の懐に飛び込み、刀を右上空へ振り上げる。
反応に遅れた竹筒だが、無意識に一歩引いた。切っ先が、顎先ぎりぎりの空を切った。
咄嗟に竹筒は体勢を立て直した呉提督の方に飛び一回転。宙で身体をねじって力を蓄え、回し蹴りへと移行していた。
竹筒「お前がくたばれ!」
呉提督の顔面へ放った踵は力強く振るが、呉提督の腕に防がれる。そのまま足首を掴まれてしまう。
呉提督「甘い!!それで殺せると思うなよ!」ブン
そのまま壁の方に強く投げ込む!!
竹筒「ぐ.........」
壁に強く衝突してしまった竹筒の口からはポタポタと落ちる鮮血...。
思わず顔を歪めた。
足首の骨が軋んで悲鳴を上げている。
呉提督「だから言っているだろ...俺には勝てないって...」タッタ
竹筒の方に呉提督が向かってくる。それに対応をしようと...竹筒は立つ。
竹筒「勝てないのは百の承知だ!!けどな...艦娘達が助けを求めているんだよ。提督、憲兵にも助けを求めている!!だから俺は助けるんだよ!」
呉提督「新米くん...どうやら君はお人好しのようだね。そう言う感情を持つから、艦娘にも影響を与えるんだ!!君を見ていると、忌々しいあの提督を浮かぶ...。君もアイツと同じだから!!だから君も此処で死ね」
竹筒「死んでたまるか!!」
呉提督は軍刀を竹筒の身体辺りに横を振るが、竹筒は腰を地面近くまで下ろし...軍刀は頭の先端をギリギリに横切る。
呉提督は避けられた事に気付き、軍刀を再び振ろうとしたが、竹筒の方が反応が早く...。
竹筒は右手で拳を作り、振り切った拳は呉提督の右頬に食い込む!
呉提督「ぐは...!!」
衝撃で脳を揺らされた呉提督は足を床から引き剥がされ、錐揉みしながら後方へと吹き飛ばされた
竹筒「新米を舐めるなよ!!これでも俺はジャガイモ員を極めたんだ!!判断力を見縊るなよ!」
呉提督「俺が...新米如きに!!」
あまりにも悔しかったのか、呉提督は軍刀を手に取り、竹筒の方へと走り出す!!
竹筒「お前の動きには慣れた!」
走りながら軍刀を構えながら呉提督は袈裟切りに振り落とす。風切音も巻き起こした銀の閃光を、竹筒は紙一重の距離で回避して後方へ退く。
避けた竹筒は咄嗟に呉提督に向い、身体を一回転し...右脚で呉提督の顔面に放つ!!
呉提督も対応仕様と手を構えるが、さっき受けたダメージが残っていたのか、急に右脚が震え出し...バランスを崩す。
呉提督は急いで体勢を立て直すも、竹筒の右脚が顔面に強く激突する...。
呉提督「く......そ」
勢い良く吹っ飛び...地面に強く叩かれた。
呉提督「まだ...だ」
呉提督も諦めが悪く...身体を無理あり動かそうとするが...。
呉提督「何故だ!!体が動かない!」
竹筒「無理に決まっている。お前は俺の蹴りを強く当たり、それが脳に強くダメージを受けたせいか、脳の機能が低下しているのさ...。それに強く地面に当たったんだ。身体の中身も損傷していると思うぜ」
呉提督「貴様は...俺に勝った気で居るな...。」
竹筒「それがどうしたんだよ。お前がその状況で...まだやるって言うのか?」
呉提督「当たり前だろ!!」
呉提督は身体を無理あり動かそうとしているのか、産まれたての子鹿のようにじたばたと...身体が暴れる。
竹筒「無理はしない方が良いぜ。お前は俺に負けた。ただそれだけだ...」
呉提督「俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は!!」
頭が可笑しくなったのか、同じ事を何回も連呼する...。不気味な笑みを浮かべながら、うねうねと身体を動かしながら...一言を発言する...
負けてなんかないーー
竹筒(決着は着いた!取り敢えずモブさんに追い付かないと!)
竹筒がモブさんの後を追いかけようと後を追うが...後ろから異物のような気配を感じた...。
気配を感じた方に振り向くとそこには...
竹筒「おいおい...マジかよ」
無理あり動いたせいか血塗れになった身体...呉提督の姿があった......
呉提督「殺す!!」ダッ
言葉を吐いた瞬間...呉提督は風のように姿を消した。
竹筒「消えた...。いや違う!!」
竹筒が気付いた時には呉提督はとっくに背後に立っていた!
軍刀を構え、風を切るような音を鳴らし横に振るが...竹筒はすぐさま後ろを向き後退する。
竹筒「危ねぇ!!もし気付くのが遅かったら、下半身とさよならしてたわ!!」
呉提督の繰り出す攻撃避けて、少し落ち着いたところに...呉提督は笑う!
呉提督「あぁ...なんて愚かなんだ!!」
竹筒「愚かだと!!俺から見れば、お前の方がおろk...」
その瞬間...時間差なのか、急に腹の辺りで服に横線が入ったように切れた。
それと同時に腹から真っ赤な液体が流れる…。
迸ほとばしる血潮は、石垣の隙間を漏れる泉のように滾々こんこんとして流れ始める。
少しの時間が経つたんびに血潮の勢いが上がり、自分の脚元から血の海が広がっていく。
竹筒「嘘......だろ。確かに...避けた筈だ」
血を流し過ぎたのか、身体の全身に力が入らなくなり、立っていた脚も震え出す。
呉提督「避けた?確かに君は避けたよ。けど...俺は力が強いんだよ」
竹筒「力が強い?......」
呉提督「分からないのも当然か、普通の人間なら不可能だからな...。」
竹筒「くっ!!体が!!」
限界が来たのか、電池が切れたかのように、自分の真っ赤な血で染まった地面に倒れ込む。
呉提督「無様だな。新米が死ぬ前に冥土の見えげにタネ明かしだ!!何故あの時避けた筈の攻撃が当たるんだと言っていたが、簡単の事だ。攻撃を二回繰り返したからな」
竹筒「...二回...だと」
呉提督「お前から見た斬撃は、二回目の攻撃だ。新米くん一回目の攻撃は見えていなかったようだ」
竹筒「......」
視界がぼやけてくる...。苦しい、痛い...意識が朦朧とする...。それに鉄分を含む血の匂い
竹筒は出血のあまり身体能力が低下し...【死】が迫ってくる。心臓の鼓動も弱々しく音を鳴らす。
呉提督「もうそろ死ぬようだな...。どうせ死ぬんだ最後に俺の正体を暴くか...。実はな俺は半分【深海棲艦の血】が入っているんだぜ。奇跡的に身体は人間の姿のまま。しかし疑問があってな。艤装が付けれないのさ、多分俺が人間の血の方が多いのか...適用されてないのさ。ってもう話も聞こえてないか...。」
竹筒「............」
何も聞こえない...。ただ自分の身体が徐々に冷たくなっていくのが分かる。
身体を動かそうするもピクリとも動かない。ただ虚しい気持ちが湧き上がって来るだけだった。
やがて瞼にも力が入らなくなり、意識と共に瞼も閉じた。
竹筒の死を確信した呉提督は溜息を零す。
呉提督「やっと死んだか...。まさか俺に深海棲艦の力を使ってしまうとは、この新米相当ヤバかったし...。だが〜」
奇妙な笑みを浮かべ喜び出す!!まるで牢屋から解放されかように...
呉提督「新米は死んだ!残す者は艦娘達だ!!一人も逃がさずに、生きたまま腸を抉り出してくれる!!それにいい事も考えた。姉妹艦を探して、一人には眼球くり抜いて、スープにして...もう一人にそのスープを飲ませる!!これは良い発想だ」
新しいアイデア考え、絶好調な気分に浸っていたが、そこに疑問を抱く。
呉提督「いや...待てよ。艦娘達の傍に颯太【モブ】が居るじゃないか!奴もまた俺と同じで、【深海棲艦の血】が流れている。これは簡単には済まないようだ」
そう思いながら艦娘達の後を辿る...。
ーーモブさん達ーー
全裸のモブ「この階段を抜ければ、書類庫だ!」
時雨「そうだね」
夕立「早く外の空気を吸いたいよ」
四人は無我夢中に階段を上がり、書類庫に向う。
すると奥から光が指していた。
不知火「壊れた扉が見えました!!もう少しです!!」
四人は見事に開けた部屋...書類庫に到達した。
ーー書類庫ーー
全裸のモブ「遂に地上だ!!」
時雨「僕達はあの地獄から出れたんだ...」
夕立「これも竹筒のお陰ね」
三人は達成に満ちたのか、落ち着いた。すると一人の少女から焦った声を発する。
不知火「落ち着いている場合ですか!早くこの棚でドアを防いでください!!じゃないと軍曹と提督が追ってきます」
全裸のモブ「そうだったな!!」
モブさんは書類庫のある棚を一人で持ち上げ拷問部屋に続く道を防ぐ...
時雨「待って!!そんなことしたら竹筒が!!」
全裸のモブ「心配ないさ...竹筒はもう一つ隠し部屋から出て来るはずだ」
夕立「そうよね...きっと竹筒も同じ考えをしていると思うよ」
不知火「そうですね...まず私達がやる事は艦娘達に呼びかける事ですね」
全裸のモブ「艦娘達にどうやって呼びかけるんだ?」
不知火「簡単な事です。【提督の脅威は去った。人質も解放したし、好きなように暴れろ】ってね」
時雨「それは良い考えだね」
夕立「今提督は拷問部屋。それに今捕まっている艦娘も居ない!だとすると...後は暴れるだけ」
全裸のモブ「鎮守府に革命が起きるな」
不知火「えぇ...なので私は執務室に行き、緊急放送を掛けます!」
時雨「分かった!!だったら僕達はまず提督にやられた陽炎、親潮、黒潮、村雨、白露を医療室に運ばないとね」
全裸のモブ「白露に至っては気絶だからな...」
四人が黙々と話ていると、知らない女の声が聞こえた。声がした方に振り向くと腰まで伸びている髪をした艦娘が此方を見ていた。
神風「あの〜これは一体?」
状況が追い付いていないと神風は口を閉じることも忘れ...ポカーンと気を抜けた表情をしていた。
全裸のモブ「済まない...君は神風だね」
神風の近付き冷静に対応したモブさんだが...
神風「は......裸!!もしかして私を襲う気ですか!待って下さい!艦娘とやっても子供も出来ないし、初めてなので...辞めてください!!」
四人「......え」
神風の恥ずかしい言葉を暴露して...書類庫の空気が冷たくなってしまった。
全裸のモブ「俺も好きで全裸になったわけじゃないんだよ!」
神風「え...じゃ、私はただ被害妄想をしただけですか?」
時雨「うん?そうなるね」
時雨の言葉を聞いた神風は...涙を流しながら自分の袖を噛む。
神風「私はなんで!!こんなに馬鹿なの!被害妄想するなんてーーーー」
あまりにも恥ずかしかったのか、自分を責め立ていた。
全裸のモブ「一体何故神風がここに...」
不知火「それはですね。食堂の暗さのあまりに気絶し...それを竹筒さんが運んだんですよ...。」
全裸のモブ「なるほど...それで竹筒は拷問部屋行く時に神風をここに置いたと...」
時雨「竹筒らしい行動だね」
不知火「そうですね...。本当に前の提督にそっくりですね」
夕立「お人好し過ぎるのも良くないけどね」
神風「あ...あのこれから私は何をすれば?」
全裸のモブ「神風は鎮守府に徘徊している艦娘に会ってくれないか?」
神風「どうしてですか?」
全裸のモブ「これから不知火は執務室で呼びかけるんだが、もし外で良く聞こえない艦娘も居るかもしれん。だから神風は艦娘達に会って...伝えて欲しいんだよ!提督の脅威は去ったってね」
神風「提督の脅威が去った...。え!!それって本当ですか!」
夕立「えぇ...今提督は拷問部屋。それに竹筒が食い止めてくれているのよ」
時雨「そのうちに艦娘達に伝えて、少しでも落ち着きさせたいんだよ...」
不知火「そうですね...それでは私は執務室に行きます...。時雨達は医療室で姉妹をお願いしますね」タッタ
不知火は颯爽と書類庫から出て執務室に向かっていった。
全裸のモブ「さて...俺達も医療室に向かうか!」
四人「おぉぉぉぉ!!」
全裸のモブ「.........」
今...革命が起きようとしている。これを動かすことが出来たのは、勇敢に向かった竹筒のお陰で繋がった道...。もし竹筒が来なかったら、春雨を助けなかったら、ここに居る艦娘達は救えなかったかもしれない...。今!!艦娘達の逆転劇が始まろうとしている!!だから竹筒!!絶対に生きて...一緒に艦娘達と飯を食いに行こうぜ!
竹筒を信じ...医療室に向かう四人。廊下に出ると...日が登って光が指していた。その光はいつもより輝いて見えて、神が微笑んでいるかのように神々しく見えた...。
ーー医療室ーー
全裸のモブ「よし!!ちゃんと中に入れた。取り敢えず彼女達はこのベッドに寝かそう」
時雨「分かった」
医療室に置いてあるベッドで彼女達をそっと寝かす。
全裸のモブ「これで少しは落ち着くだろ。にしても...」
モブさんは医療室の周りを見るが、所々に血痕らしきものが、床や地面に点々と付着していた。
夕立「酷いものよね...。医療室は艦娘が入渠が終わるまで...待つような部屋。少しでも治療はしてくれるも、多少の回復したぐらいにしかならない。だから重傷を負った艦娘優先して...軽傷で済んだ艦娘は後回しされる」
全裸のモブ「にしては...血痕が多いな」
夕立「それもそうよ...。提督は傷を負った艦娘達を入渠に入れず、医療室で寝かせていたのよ!!結局提督は痛みで苦しんでいる艦娘を見て、笑っていたんでしょうね...」
時雨「僕も任務で...中破で鎮守府に帰ってきてね。そこで提督は優しい声で医療室で癒されて来いって言われてね。思わず言ってしまったんだ...。入渠は?ってね。すると急に提督が激怒し、【お前らは医療室で十分だろう】って言われたよ」
夕立「そんなことあったね。艦娘の事を考えないで、道具みたいに使い、資材を集めるような事を言って命令するし、本当ブラックだったわ」
時雨「それ...僕も同意だよ」
全裸のモブ「そうか...すまんな!!もっと俺が気付いていれば...」
時雨「モブさんが謝る事じゃないよ」
全裸のモブ「しかし...」
夕立「時雨の言う通りよ。だってほら、私達は、まだ生きているでしょ!」
全裸のモブ「夕立も時雨強いんだな」
時雨&夕立「舐めないでほしいな!!」
三人は仲良く会話を楽しんでいた。すると放送が掛かったのかノイズが走ったような音を鳴らしながら、彼女の声が聞こえた...
放送:不知火「艦娘達の皆さん聞こえますか...今から話します!!提督の恐怖で隠れている艦娘達、提督に脅された艦娘達、寮に篭っている艦娘達!!よく私の話を聞いて下さい!」
全裸のモブ「この声は不知火!!」
時雨「無事に執務室に着いたんだね」
夕立「頑張りなさい!」
放送:不知火「今回私達は、この鎮守府に侵入者を排除すると提督は命令しました!しかし...私は侵入者を殺すことが出来ませんでした!ですが!!命を狙われたにも関わらずに、侵入者は私に救いの手を伸ばしてくれました」
ーー廊下ーー
北上「やっぱり...不知火は裏切って居たのね!」
蒼龍「不知火が裏切り...」
飛龍「嘘でしょ!あの子だって!!姉妹を人質にされて居るんだよ!そんな事出来わけがないよ!きっとあの子は侵入者と共に行き。隙を見て殺したのよ。だから放送したのね」
長門「.........」
不知火の放送を聞いて、二人は不知火を信じていた。そしてもう一人は裏切り者として...殺意が込み上げる艦娘。
それを黙って、真剣な表情をしながら不知火の放送を聞く艦娘が居た。
放送:不知火「侵入者なら救ってくれると!初めは不安でした...隙を見て殺してくるかもしれない...。襲われるかもしれない。しかし侵入者はズケズケと前に進み、阿呆丸出しでした...。それを見た私は思いました。艦娘を助けることしか考えいていない馬鹿だと...」
北上「助ける?この鎮守府には逃げられない!見えない楔で私達は捉えられているのよ?今更都合よく、助かる筈がない」
飛龍「不知火...」
蒼龍「私達はもう...」
長門「.........」
放送:不知火「それでも...その馬鹿は!!提督が使っている部屋【拷問部屋】に辿り着いたんです!その馬鹿のお陰で私の大切な姉妹も提督に捉えられていた艦娘達を見事に救う事が出来ました!」
北上「え!!嘘でしょ...救う事が出来たって、嘘に決まっている!!」
飛龍「そんな上手い話がある訳ないよ...だって提督は今頃...捕まっている艦娘を虐めているんだから...」
蒼龍「なんで不知火はこんな事を?提督だって黙ってないわよ!それなのになんで放送なんか」
長門「.........」
放送:不知火「そして今!!提督は馬鹿に食い止められています!もう提督には人質なんて居ません!脅威に怯える必要も無いのです!だから艦娘の皆さん...革命を起きましょう!今ここでやるしか無いのです!この鎮守府をぶっ壊しましょう!!」
不知火はそれを発言したと同時に放送のスイッチが切れる。それを聞いた艦娘達は動揺し...思考を読んでいた。
北上「嘘だ!!どうせ提督に侵入者の首を出して、姉妹を救ったんだ。裏切り者が!!」
蒼龍「壊すって...もし提督に見つかったら」ブルブル
飛龍「きっと不知火は恐怖のあまりに夢を見たんだわ。その夢を不知火は語っているんだわ」
不知火の言葉に信用出来ない三人は愚痴を撒き散らしながら...執務室へと向かっていく。だが...後ろで声を張る艦娘が居た。
長門「お前らは本当にそう思っているのか?」
不知火の話を真面目に聞き入れた長門が三人に言う
長門「私はロリkでは無く、駆逐艦をよく知っている。その中でも不知火は真面目で、仕事の事になると周りの話も聞こえなくなるほどにな。その子が嘘を言うと思うのか?」
蒼龍「で...でも、恐怖で可笑しくなった艦娘だって居ます。きっと不知火だって...」
飛龍「そんな急に言われても、急に信用しろって言われても出来ませんよ」
長門「お前らは...本当にそう思ってるのか!」
蒼龍&飛龍「.........」
長門「不知火は、そんな簡単に壊れる程柔らかくない!侵入者を殺そうとした時だって真面目にやっていた。それは仕事ととして、しかし不知火は侵入者に救われ、提督の束縛から解放されたのだ。きっと...不知火だって落ち着いている筈だ。だから私は不知火の言葉を信じる」
飛龍「長門さん...。そうよね!不知火は今まで嘘をついたことなんて無いしね!」
蒼龍「長門さんの言う通りだわ...不知火はいつも仕事熱心で、ミスをしてしまったら、すぐに落ち度って言って...切腹しようとしたもんね」
飛龍「そんなこともあったわね。またあの時のように笑える日が来るかな?」
長門「来るさ...きっと」
落ち着きを取り戻した飛龍と蒼龍は前の記憶を辿るように思い出し...口にする。だが...納得をしなかった北上は長門に追求する
北上「私は信じられない。あの提督が黙って放送流すと思う?きっと...提督の命令されているのよ。じゃないと長々と放送は出来ない!!」
長門「確かにその可能性はある。けど不知火の声は震えてはいなかった。」
北上「そんなの我慢して抑えたのよ」
長門「北上にはそんな風に聞こえていたのか?私は不知火の声を聞いた瞬間すぐに分かった」
北上「一体何を分かったの!」
怒りを見せる北上...それを見て顔の表情を変えない長門は話を続ける...
長門「不知火は嬉しそに明るく発言をしていた...。普通は提督に頼まれてやれって言われて、あんな明るく発言が出来る筈がないんだよ!!隣に提督が居るなら尚更だ...」
北上「......」
長門「良いか北上!!今...不知火は闘おうとしているんだ!!深海棲艦ではなく...提督に!!不知火の話が本当なら提督は!!その侵入者に阻まれているんだよ。今しかない!一緒に暴れて大井の慰謝料をきっちりと払わさせようではないか!」
北上「私は馬鹿だな。きっと大井っちならすぐに信じて、私を引っ張って行ったと思う。けど今...大井っちは居ない。だから大井っちが居なくても、私自信がちゃんと信じないと駄目だよね!」
長門「北上...お前やっと北上らしくなったな」
北上「なんだよ!!北上らしくって!!私はいつも通りの北上様だぞ〜」
蒼龍「この感じ...まるで昔のように思い出すわね」
飛龍「えぇ...皆と馬鹿して、提督に怒られてね」
長門「行くぞ皆!!鎮守府の外付近に居る憲兵を蹴散らすぞ!」
北上「了解!!」
飛龍「私は爆撃機で!!」
蒼龍「私は憲兵を殴り倒すわ!!」
四人は一致団結し...外に向かって言った。
ーー艦娘寮ーー
大和「話は聞きましたか?」
陸奥「えぇ...」
天龍「あぁ...革命を起こすだってよ。まさか作戦を裏で回している最中に鎮守府側に居た艦娘...結構やるじゃないか!」
大淀「少しだけ作戦は狂いましたが、問題は無いでしょう...。それに私達の鎮守府で侵入者が起こした騒動とは、少し驚きました」
榛名「榛名も驚きました...。提督以外にも強い人が存在していたなんて...」
比叡「金剛姉様!!起きてください!!いつまで寝ているんですか!」
金剛「あと...もう少し...寝かせてほしいデース」ムニャ
比叡「寝言は良いので!!起きて下さいよ!!」
霧島「作戦はどうしますか?」
大和「本当なら明日に遂行したかったけど、思った他、連中達が早かったようね。このまま...私達も憲兵を蹴散らしましょう!」
天龍「賛成だ!!憲兵の中に強い奴居たら良いのにな〜」
陸奥「こら天龍!!遊びじゃないのですよ?これは人間との真剣勝負ですよ!きっと長門も動いて居るはずだわ」
霧島「でしたら...早急に向かいましょう!」
榛名「では榛名は駆逐艦達を見張って居ます!なので...皆さんは鎮守府へ」
大淀「そうですね。もし私達が暴れたら、憲兵絶対に駆逐艦を盾にするでしょう。見張りは大事ですね。私はここの窓から鎮守府の状況を伝えます!!なので皆さんは気にせずに暴れてきてください!」
比叡「金剛姉様!!早く起きないと皆が行ってしまいますよ」
金剛「もう少し......」ムニャ
比叡「金剛姉様......これは起きませんね。しかし金剛姉様の出る幕では無いですしね!この比叡が憲兵を蹴散らして上げましょう!」
大和「行くわよ!!戦場へ」
全員「おぉぉぉぉ!!」
不知火の言葉に響いた艦娘は!!提督の復讐劇が始まろうとしていた。
ーー横須賀鎮守府ーー
春雨「う...ん」サワ
春雨は瞼を閉じなら...左手で布団を触る...。
隣に寝ている竹筒が居る筈なのに、どんなに左手伸ばしても竹筒に当たらない。それに異変に感じたのか、ゆっくり瞼を開ける...。
春雨「竹筒さん?」
春雨は呆然としていた。一緒に寝ていた竹筒は、春雨の前から消えていた事に気付く。
春雨「一体何処に行ったんですか?もしかして寝れなくて、仕事とかしてたりして...」
春雨は竹筒の部屋から出て、執務室の方に向かう。廊下に進むにつれて、春雨は不安が増していく。
春雨「もうそろ朝なのね。きっと竹筒さんは早起きして仕事をしている筈です!!ちゃんとお礼とお別れの言葉を言わないと...」
そう思いながらも、光を指した廊下を歩いていく。春雨は歩いているうちに執務室の前のドアに止まる。
春雨「きっと居るはず」
信じながらもドアを開けるが、その思いは打ち砕かれていった。
春雨「竹筒さん?何処に居るんですか」
執務室の椅子には誰も座った形跡もなく...執務室に入った形跡すらもなかった。
春雨「竹筒さん...貴方は一体何処に行ったんですか?」
すると...鎮守府の玄関のドアをコンコンと鳴らす...。それを聞いた春雨は急いで玄関の元へ駆け込む。
春雨「竹筒さんが帰ってきたんですね!きっと私のお別れに物を買ってきてくれたのかな?それだと私...本当に迷惑ばっかり。取り敢えず竹筒さんには謝らないと...」
竹筒に感謝の言葉を思い浮かべながら玄関の扉に手が付く。春雨は玄関のドアをガラッと開け...竹筒を迎えるが...。
春雨「おかえr......!!」
春雨が見たものは竹筒では無かった。そこに居たのは黒い軍服を着た憲兵四人の姿があった。
E憲兵「これは...提督殿言う通りだった!!本当に春雨がここに居ましたよ」
F憲兵「これは御手柄ですな〜こいつを連れて行けば出世間違いなしですよ!」
G憲兵「取り敢えず...お巡りさんと同行願いますか!」
H憲兵「これも日頃の行いですかね?」
春雨「いや...」
憲兵四人の姿を見た春雨は咄嗟に走るも、憲兵達の方が速く、すぐに身柄を確保されてしまった。
春雨「離して!!なんで貴方達はこんな酷い事するの!!」
E憲兵「なんでって言われてもね?任務なので!!」
春雨「そんなの可笑しい!憲兵さんは悪い人を捕まえるのが仕事何でしょう!なのになんで!!」
F憲兵「憲兵の中にも悪い憲兵が居るから気を付けた方が良いよ〜」
G憲兵「せっかくなんだ...この子で一発ヤろうぜ!」
F憲兵「賛成!!じゃ〜まず俺からね!先に捕まえたの俺だし!」
E憲兵「ちぇ!!すぐ済ませろ。俺だってヤりたいんだからな」
G憲兵「その後...俺がたっぷり犯すよ」
春雨「いや!!助けて!!竹筒さん!!」
F憲兵「奴は来ないぜ!!」
春雨「え...」
F憲兵「竹筒はお前を捨てたんだよ。この場所だって竹筒が教えてくれたんだ〜」
春雨「そんな...竹筒さん」ヒック
あまりの衝撃に涙を流してしまう春雨...無防備になった春雨の服を強引に引っ張る!!
F憲兵「良いね〜泣き顔で犯すのも悪くねぇ!」
春雨(竹筒さん...貴方は私を騙したんですか?助けた振りをして提督に渡す気だったんですか、あの優しさも、笑顔も嘘なんですか?私は......ずっと信じていたのに...)
F憲兵「まず!!俺から頂きます!」
F憲兵は春雨の服を引き裂こうとした瞬間...F憲兵の首から電気ながらたように、バチバチと雷が鳴る。
春雨「え...」
E憲兵「F憲兵大丈夫か!!貴様これはなんの真似だ!!」
春雨の前には、犯そうとしたF憲兵が泡を吹き倒れ、E憲兵とG憲兵がH憲兵を睨む。
H憲兵「キモすぎなんだよ!貴様ら!!憲兵も落ちたものだな。欲にまみれ...己の使命を忘れ...艦娘を襲う。滑稽だな」
E憲兵「なんだと!!俺と変わらない糞の分際で!!」
E憲兵は左手で拳を握り、H憲兵に殴りに掛かるが、左腕を掴み、背負い投げをする...。地面に強く打ったE憲兵は痛がっていたが、そのまま首にスタンガンをぶちかます。
E憲兵「がぁぁぁぁぁぁ」
G憲兵「E憲兵!!貴様何者だ!!」
少佐「何者か...俺はジャガイモ員にやられた少佐さぁ」
G憲兵「少佐だと!!お前見たいな少佐は見たことが無いぞ」
少佐「それもそうだ...。俺はここの憲兵じゃないからな」
G憲兵「なん...だと!!じゃ...お前らは偵察を行っていたのか!」
少佐「そういう事だ...これが軍の方に伝えらば!!どうなるだろうな」
G憲兵「貴様!!」
G憲兵は銃を少佐に向けるが...。
G憲兵「ぐ......」
気が付けば、G憲兵の腹に三ヶ所穴が開き...そこからポタポタと落ちていく赤い色な液体は床に点々と落ちる。
少佐「俺に銃で挑むなんて...愚かだな。俺は早打ちが得意なんだよ。この早打ちを避けた事がある奴なんて一人しか居ないんだよ」
G憲兵「くそが......」
G憲兵は血を流しながら、床に強く倒れ込み、そのまま動かなくなった。それを呆然と見ていた春雨は...
春雨「あの〜貴方は少佐ですか?」
少佐「そうだよ。この区域の憲兵じゃないけど」
春雨「え...だったら何故関係ない所の区域から貴方が来たんですか?」
少佐「竹筒に頼まれたんだよ。呉鎮守府を潰すってね」
少佐の言葉を聞いた春雨は驚き目を見開いて、竹筒の元に向かうが...
少佐「おい待て!今外には糞みたいな連中がお前を探している。今外に出れば、奴の思う都合だ」
春雨「なんで...なんで竹筒さんはこんな事をしたんですか!」
少佐「竹筒は馬鹿でね。困っている人を見たらすぐに助けてしまう。お人好しなんだよ」
春雨「.........」
少佐「それに俺も気になったしな。呉鎮守府の件についてね。呉提督の手口も後にバレる。そしたら艦娘達は自由だ」
春雨「なんで...そこまでしてくれるんですか!」
少佐「竹筒に聞いたのさ!お前の事情に呉提督の状況をね。助けたいって言われてね。あの竹筒だよ!!お願いしてくるとはね」
春雨「竹筒さん!!貴方って人はどれだけ私を救うんですか!私は...本当に迷惑を掛けることしかない!!」
再び春雨は泣く。紅色にした目からは涙が零れ...頬を赤く染めながら号泣。鎮守府の全体が聞こえるぐらい響いていた。
少佐(おいおい...竹筒。お前は女を泣かしたんだ。その涙の分まで頑張ってこいよ)
泣いている少女を、少佐は温かい目で見守っていた。
少佐「......」
この子も頑張ったんだ。あの呉鎮守府が出て、生きながらえて、痛い思いと辛い思い、それに殺意だって湧くはずだ。なのにこの子は、人間を恨まずに...俺って言う人間を今も信じている。竹筒...お前は随分と大きな仕事を行っているらしいな。お前がここに帰るまでこの子を守ろう。それが竹筒の頼みなんだから、だからよ竹筒。お前さんも生きてここに帰ってこい!!
少佐は光を指している窓を覗き、太陽が登ろうとしていた。
ーー白い空間ーー
竹筒「ここは...」
竹筒は...ゆっくりと目を開け...無意識に言葉を零す。
竹筒「真っ白の部屋。一体ここは、そうかあの時...」
今自分の状況を悟ったのか、記憶が鮮明に映る。
竹筒「俺は...呉提督に斬られて...出血多量で死んだんだ。結局...俺は何も出来なかったな...」
竹筒は喪失感に埋もれていくが、真っ白の空間で、何も目的も無く...ただ真っ直ぐに歩くだけだった。
竹筒「きっとここは天国だよな。そのうち天使が来て、案内してくれるとは思うが、何処を見ても真っ白だ」
竹筒は空間の周りを見るが、建物系や生き物なども居なく、上を見ても、下を見ても...真っ白に染まっていた。歩いても歩いても、白が広がっていた。音も...無音室に入ったかのように、何も聞こえなかった。どうやらこの空間は俺の息音や喋り声以外何も無いようだ。
竹筒「もしかして...昔の俺が人を殺めたせいか...天国行きでは無く、地獄に落ちたのかな。だとすると俺は地獄の何らかの刑を受けているのかもしれないな。」
ここが俺への贖罪なのだろう。
竹筒「なら受け入れるしかない。しかし...呉提督を少しだけ食い止めたんだ。今頃不知火達は...何かの案を浮かべ、反撃をしている筈だ。俺が居なくても...後は出来るだろうな」
喪失感を出来るだけ薄めようと、自分を励ましていた。すると急に真っ白な空間が歪み出す...。
竹筒「なんだ!!まさか次の刑の移動か!確か本では、プレス機で死なない身体を良い事に何度も潰され、死の恐怖を与える刑もあるって聞いたことがある!!まさか死んでも俺は...地獄でも殺されるのか!!」
恐怖のあまり...歪んだ空間を無我夢中に駆け、ひたすら真っ白な空間の奥に逃げ込む。しかし...背後から闇のような濃い黒色が白を呑み込んでいく。
竹筒「マジかよ!!追いつかれる!!」
竹筒よりも早い闇は、やがて足元の方まで追いついてしまう。
竹筒「駄目だ...」
竹筒を抜いた闇は白を呑み込む。
竹筒「俺の身体も!!闇に呑み込まr」
完全に闇に染まった空間...そこに竹筒の一人の姿があった。
竹筒「遂に始まるのか、次の刑が!!」
闇に染まった空間の中...やけになり、身構えていた。すると急に闇を照らす、細く小さい明かり。
竹筒「なんだ...」
今でも消えてしまえそうな光から急に昔の一コマメモリーのような物が、俺に駆け回る!
竹筒「これは...俺の記憶!!」
そこに映っていたのは、春雨と竹筒が楽しく話している所や提督になる前の大切な友人や仲間達が映っていた。
竹筒「これが走馬灯なのか?しかし俺は死んだんだ。死んだ後に見ることなんて無いはずだ」
疑問を思いながらも、記憶は竹筒を駆け回り...段々と昔の方に戻っていくが、何故かその先のメモリーには...墨を零したかのように、びちゃびちゃと雑に塗り潰されていた。
竹筒「分からない...。何故このようなメモリーが急に流れてくるんだ!!思い出せない!思いだしたくもない!」
頭を両手で襲え、縮こまっても...頭の中で雑な記憶が勢い良く流れる。所々に黒く塗り潰されていたメモリーに一部だけ塗られていなかった。
竹筒「が......」
急にメモリーのような物が止まり...一部のメモリーだけが竹筒の頭の中に入っていくのが分かった。すると...竹筒の目の前には、血で染まった人達、燃えている街が鮮明に映る。
竹筒「止めろ...こんな記憶見たくない...」
記憶を否定するも...人達の断末魔...家を食らうとする炎の音。何かが潰れたのか赤い液体が雨にように降っていた。それも生々しく...鮮明な血だった...。
竹筒「なんで今になって記憶が!!それにこの感じ、まるでこの場に居るような感じだ。壁だって触れるし...俺が立っている足場も...リアルのように大地を踏み込んでいる感じだ」
夢と現実の区別がつかなくなり、竹筒は動揺していた。すると...何かの音が動いたような音を鳴らし、記憶が進んでいく...。
憲兵「奴を殺せ!軍の脅威だ」
大佐「奴を沈めろ!これ以上!!この街に被害を出すな!」
憲兵達はある男に銃を構え、必死に食い止める!
竹筒「何なんだよ!!俺が見えているのかよ!」
銃口を向けられた竹筒は...何も反応出来ずに、憲兵達に撃たれる。だが竹筒に打った弾は身体をすり抜けていく。
竹筒「え...なんで!!」
憲兵「どうだ化け物!!いくら艦娘でも死ぬだろ!」
大佐「手間を掛けさせやがって!!」
竹筒「なんだ?この二人は?」
不思議そうに憲兵二人を見て首を傾げるが、後ろから声らしきものが聞こえた。
???「これで...俺を殺せる?夢を見たいなら、寝てろ!永遠にな」
声をした方に振り向くと、そこには黒いフードで羽織った者が立っていた。
竹筒「こいつは...」
憲兵「何故!!生きている!!深海用に開発された弾は、装甲が硬い艦娘でも貫通出来る弾だぞ!それが何故...」
???「何故だって?そんな事も考えれないのか?だから軍に尻尾を振った犬は嫌なんだよ」
そう言いながら、化け物は右手に何かを握っていたのか、地面の方に向けて...力を少し抜いていく。するとそこから腕に沿うように弾らしきものが、地面に落ち...鉄を落としたような音を立てながらバラバラ転がっていく。
大佐「嘘だろ...弾を手で掴み取るなんて...」
???「不可能ではないぞ。艦娘達だって鍛え上げればこんな事出来るぞ」
竹筒「.........」
竹筒は自分が見ている記憶を見てたせいか...身体が燃えるように熱くなり、左眼から...赤い涙が頬に流れる…。
竹筒「なぜ眼から血が流れてくるんだ...。待てよ...これは確か!!」
一旦意識すると、それ以前の記憶が連鎖的に蘇ってくる。すると記憶は一コマずつ動き出していく
憲兵「黙れ!!化け物の戯言を!!」
再び憲兵は化け物に銃口を向け、引き金を引こうとするが。
???「そうだったな...憲兵には弾のお返ししないとね」ブン
謎の人物は一弾の弾を右手で持ち、コインを弾くように憲兵に放つ。
大佐「おい!!何をしてるんだ!!早く撃て!!」
その瞬間大佐の横で憲兵が急に倒れる。大佐は憲兵の異変に気付き、駆け寄るが...憲兵の額に弾で貫かれたような...小穴が空いていた。
大佐「ひぃぃぃぃぃ!!」
???「そんなに怯えないで、ただ弾を飛ばしただけだったのに、酷い顔だね。大佐なんだからさぁ〜上司らしく振る舞えないと...部下に馬鹿にされるよ」
竹筒「この場面覚えている...。確かこの後大佐は...」
化け物は怖がっている大佐を見て良い事に、少しずつ寄ってくる。
大佐「来るな!!来るなぁぁぁぁ」バン
恐怖が極限に達したのか、無意識に化け物に発砲した。
???「くっ!!」
化け物は...大佐が撃ってくると思ってなかったのか、反応が遅れ、身体を曲げるが、左眼に弾が掠ったように過ぎていく。
竹筒「ここで左眼を失うのか...しかし俺は」
この先の事を思い出したのか...全てを察していた。
大佐「どうだ化け物!!」
???「良いね!!今のは効いたよ!仕返しに!!」
化け物は大佐に飛び掛り、左手で拳を握り、大佐の右腕押しつぶすようにを殴る。
大佐「ぎゃぁぁぁぁ!!俺の右腕が!!」
力が強過ぎたのか、大佐の繋がっていた右腕が潰れ...手首が千切れる。千切れた手首は地面にバンドしたかのように跳ね。血飛沫が舞う。
???「ごめんね!!力加減がね。それにまだ生きてるし問題ないしょ。手が一本二本無くなろうが、そんな簡単にすぐには死なないよ」
大佐「許してください。命だけは...」
右手腕を失った大佐は血を抑えとして左手で抑える。
???「あれ?今までの威勢は何処に?なんで命乞いしているんだ。普通なら勇敢に戦って死ぬもんだよ?戦場に命乞いは駄目だって、教わって無いの?」
大佐「違う!!これは軍の命令なんだよ!!俺は悪くないぞ」
???「お前はそう言って言葉の逃げ道を作る気か?ただお金に目が眩み。此処に来た...だけだろ。」
大佐「違うんだ!!聞いてくれよ!!軍の方から裏切り者を殺せって命令が来たんだ!!それ以外何にも聞いてねぇ」
???「何も?それは本当に言っているのか?」
大佐は首を縦に振るが、化け物は怒りに満ちた目を無言で大佐を睨んでいた。するとに化け物が大佐の左脚を踏み潰す。骨が軋むような音を鳴らす。化け物は徐々に力を入れていく。すると急に大佐の左脚から木の枝が折れたような音が鳴る。
大佐「ぎゃぁぁぁ...」
大佐の左脚は人形のようにクネクネになっていた。
???「ちゃんと教えろよ...。次はちゃんと考えて発言した方が良いぞ!じゃないと右脚を失うことになるぞ」
大佐「は...い...。すいませんでした。ちゃんと教えます」
???「分かれば良いんだよ。初めから嘘を言わなければ、こんな事にならなかったのにな」
竹筒「なんだろ...この気持ち」
この記憶をしばらく見て、竹筒の心にはモヤが掛かっていった...。
大佐「確かに裏切り者を消せって命令されました。流石に可笑しいなと思い...元帥に声を掛けたんです。すると元帥は奇妙な笑みをしながら教えてくれました。あの鎮守府の生き残りだ...艦娘事始末し、うちら手柄をしようと...だから生き残った奴らを根絶やしにしろって言われまして...」
大佐の発言を聞いた途端、竹筒の心のモヤが晴れる。それは...怒りと悲しみの、復讐の塊...
竹筒「.........」
だが...竹筒は疑問も抱いた。それは...何故に昔の俺がこんなにも激怒し、殺戮とした執行を行っているんだと、確かに軍はそういう人も多い。手柄で無関係の艦娘を殺したは許さないが...。何故無関係の人まで殺す?どうして元帥に抗わなかった?それが疑問になり、怒りを抑え...冷静に保つ
???「じゃ...なんだ?手柄を奪いたいだけに、無関係の艦娘を殺したのか...。やっぱりこの世界は可笑しいんだな!」
大佐「何をするんですか!」
大佐の首元に刃を突き立てる
???「俺がこの世界を...変えないといけないようだ。軍のトップを皆殺しにして...その生首を掲げてやるよ。だが...まず憲兵を根絶やしにしないとな!!」
大佐の首に刃を突き立てる。
大佐「が......」
大佐は首から噴水のように血飛沫を上げても、身体がバタバタと暴れ...刃物を首から抜こうとするが、刃は首を刺し、一瞬で地面の方まで貫く。
やがて...大佐は動かなくなった。
???「邪魔者を排除...。さて...ここの憲兵と人間を皆殺しだ!!」ハハ
化け物の冷めきった笑えは、虚しく寂しく...喪失感が滲み出ていた。
そこで...ブツっと消え...再び闇の空間に戻された。
竹筒「どうして今まで思い出せなかったんだろう。二度と忘れるはずがない...出来事を!!」
走りながら、内側から湧き出てくる記憶に目を凝らす。
竹筒「まだだ...俺の闘いは!これからだ!!」
竹筒は...何も見えない真っ暗な部屋をひたすら走っていった...。だが、前の竹筒と少し違いがあった。それは...【希望】を生み出したことだった。
ーー呉鎮守府の庭付近ーー
憲兵A「おい...これはなんの真似だ!!」
憲兵は...慌ただしく言葉を放つ。そこに居たのは、今まで提督に苦痛を味わった艦娘達だった。
長門「そんなの決まっている。貴様らを殲滅することだ!!」
長門は憲兵に主砲を向ける。
憲兵A「おいおい!!良いのかよ!!提督に言いつけるぞ」
北上「やってみろよ。出来ないと思うけどね!」
憲兵の威勢が徐々に弱くなるが...
憲兵A「あ...分かった。」
急に素直になった憲兵の態度に驚き、後方に下がる二人。
憲兵A「俺はいつか艦娘がこんな事に走ると思って、憲兵階級の高い奴を掻き集めたのさ!俺の指示で!!お前らは蜂の巣だ!!」
長門「くそ!!」
憲兵A「後悔しても遅いわ!殺れお前ら!!」
憲兵Aは声を張り上げて、自信満々に言う。長門達は周りを見渡すが。
長門「なんだ...何故来ない?」
憲兵A「おい!!どうした。俺の指示を聞けないのか!」
すると憲兵Aのトランシーバーが鳴る。
トランシーバー「此方二番部隊、今暴走している艦娘と交戦中!!しかし爆撃による攻撃で部隊の半分がやられた!これを聞いた者は今すぐに救援を求む。」
爆撃音と共に、トランシーバーの通信が潰える。
憲兵A「馬鹿な!!何故だ、なぜ他の艦娘が!!」
激動する憲兵Aは立ち、長門の方に走って迫ってくるが、急にそこから爆撃弾が落ち...憲兵Aは空中に飛ぶ。
北上「これは?一体なんなの」
蒼龍「私では無いです」
飛龍「こんな的確に落とすなんて、まるで...」
長門「あぁ...私以外にも動いている奴が居るんだな...助かったよ【霧島】」
爆撃による煙を舞うが、そこから一人の人物...眼鏡を掛け...誇らしげな顔した艦娘...霧島が立っていた。
霧島「そんな感じだと、貴方たちも無事なのですね...」
長門「初めは無事じゃなかったさ。狂って可笑しくなって堕ちる筈だったんだがな。ある一人の少女の声を聞いて立ち上がったのさ。」
霧島「貴方でも狂うことがあるのね」
長門「あるよ...だから私は助けてくれた不知火に恩を返さないといけない。」
北上「長門...」
霧島「ですが、恩を返す事を考え過ぎると死んでしまうわ。だから生きて帰って来る事を考えて行動して下さいね。長門はすぐ熱くなると止められないので」
長門「そこは悪いと思っているよ」
飛龍「所で...動いている艦娘達って霧島さん以外にも居るんですよね?」
霧島「そうだ!!私達はこれを気に憲兵を蹴散らし、この鎮守府を変えようと思う!!それには君達の力が必要だ。だから一緒に協力してくれますか?」
それを聞いた四人はとっくに覚悟した目で...。
長門「当たり前だ」
北上「元からその気だよ」
飛龍「加賀さんの仇の為に!!」
蒼龍「赤城さんの仇の為に!!」
霧島「言う必要無かったですね。では!!進みましょう!この悪夢に終止符を打ちましょう!」
全員「おぉぉぉぉ」
五人は威勢よく声を上げ...憲兵と交戦している艦娘達の所に向かっていた。
長門「......」
この狭い空間... 壁に囲まれた瓦礫の中で、私達は抗う。血と硝煙を飛び交う戦場。空を見上げれば
爆撃機が、群がる鴉のように、執拗な襲いかかりで憲兵達を落とす。
また一つ爆発音が轟いて、また一つと轟いた。どうやら怒った艦娘の前には、人間は塵ひとひらにも及ばない。人間などという存在は全く無視されている。
提督に縛られた艦娘が解き放ち、憲兵を蹴散らしている。今この場で戦っている艦娘達は自由を掴み取ろうと、必死に戦っている。だから私も、あの子の分まで戦ってやろうではないか。自由の為に!!
長門は決心し、戦場の方に走り去って行った。
ーー拷問部屋ーー
右手に煌めく刃を握った男が居た。血溜まりを踏み込見ながら、書類庫に向かっていたが、急にトランシーバーが鳴る。
トランシーバー「此方!!三部隊...今大和と交戦中!!提督殿たすk」
最後に助けを求めるも、主砲に当たれたのか、トランシーバー事消し飛んだ。
呉提督「今地上で何が起きているんだ。まさか不知火の放送の影響か!余計の真似をしやがって!!俺が艦娘達を皆殺してやる」
呉提督は、不気味な笑みを浮かべ...急ぎで書類庫に向かうが...。その目の前に憲兵が立っていた。
呉提督「おい!!何故お前がここに居るんだ?時雨達はどうした?」
軍曹「すいません!!奴らの後を追っていたんですが、バリケードされてしまって」
呉提督「何だと!!あの全裸野郎がやったに違いないな」
軍曹「どうします?」
軍曹は呉提督の命令を求めてくる。
呉提督(書類庫にバリケード。深海の血が入った俺なら破壊出来るが、流石に軍曹の前でやれば、深海の子として、実験されるに違いない!ここは冷静に考えろ。)
呉提督は窮地の中、頭の中の案を絞り出す。
パッと一つの案が浮かぶ。
呉提督「執務室の隠し通路を使う。それなら出れる筈だ!!」
軍曹「そうでした!!」
二人をは再び、執務室の隠し通路の方へと向かっていた。少し進むと艦娘の為に命を犠牲にした新米が倒れていた。
軍曹「この新米死んだんですか?」
呉提督「あぁ...無様な死だった。道具と変わらない艦娘を助ける為に命を犠牲とはつくづく愚かな人間だよ」
軍曹「愚かですね。この新米にお似合いの称号ですね!」
呉提督「抜け殻には要は無い。行くぞ!!俺の鎮守府で暴れている艦娘を皆殺しにな!誰が主人か教えてやらないと」
軍曹「だったら!!私も手伝うので成功したら、艦娘とヤッても良いですか?」
呉提督「良いぞ好きにしな!生きてたらの話だがな」
この後の事をベラベラと喋る二人。まるで勝敗を分かりきっているような呉提督は奥まで進んでいく。
呉提督「......!!」
道に進もうと一歩ずつ踏み出すが...急に背後から殺気を感じたのか、脚が止まる。
軍曹「どうしたんですか?もしかして艦娘を全員殺したらヤること出来ないと思っているんですか?大丈夫ですよ。もしそうなったら死体でもヤれるので〜」
呉提督「軍曹!!今すぐに隠し通路まで走れ!」
何かの殺気を感じたのか、軍曹に行くように急がせる!!
軍曹「何故ですか?提督殿はどうするんですか」
呉提督「俺の事は考えるな!!ヤれないで死にたいなら、ここに残っても構わんが」
軍曹「一生童貞のままは嫌だァ」タッタ
滝のように涙を流しなら、女見たいな走り方で暗闇の方へと姿を消した。軍曹が見えなくなった事を確認し溜め息を吐き、恐る恐る後ろを振り返る
呉提督の目先に映ったのは、先程殺した筈の人物が、時間が経過して赤黒い血を地面に垂らしながら、睨みつけていた。殺意と憎悪が入り交じった殺気を。
呉提督「この殺気は大本営で感じたもの!!やはり生きていたか新米!!いや深海殺し!!」
竹筒「深海殺しか...」
血塗れな身体を動かしたせいか、身体中に残っていた血が再び流れ出す。しかし、竹筒は痛みを忘れたかのように、呉提督にゆっくりと進行していた。
呉提督「痛みすら忘れたか!!」
竹筒「忘れた。ただ貴様を殺すことには変わらないがな」
徐々に近付いて来る竹筒を見て、ある事に気付く。
呉提督「お前、その左眼はなんだ!!」
竹筒の左眼には、暗闇の中で一つ赤く輝きがあった。その眼は復讐の何かが混じったような物が滲み出ていた。呉提督から見たら、竹筒は人殺しの眼をしていた。
竹筒「これは、とある哀れな憲兵に目を潰されたんだ。俺の血で染み込んだのか、再生した左眼は紅く滲んだような眼が出来たのさ」
呉提督「何だと!!それなら何故今まで両方共に同じ目色をしていた!」
竹筒「言ってるだろ?血を染み込んだ眼だと、俺は記憶を失い戦う意味すら分からなくなっていた。だが少しの記憶を思い出した瞬間、急に左眼に激痛が走ったんだ。それは戦う意味が分かったから、忘れていた筈の罪と痛みが蘇り、今度こそ忘れないように再び俺の左眼は紅く染まって刻まれる。この罪は二度と消えない!」
身体血塗れな竹筒は走り出し、呉提督に飛び掛る。殺意を抱いた左眼は呉提督を見下ろし、右手で拳を作る!!
呉提督「無駄だ!!」
刃を上に突くように刺すが!!竹筒は空中で体を捻って軌道を逸らす!やがて竹筒の拳が近付き呉提督の右頬を食い込ませる!!
呉提督「ぐっ!!」
竹筒の拳を食らった呉提督は空中に浮き、身体を回転しながら勢いよく壁にぶつかる。
壁にぶつかった呉提督は直ぐに体勢を立て直そうと身体を起き上がせるように力を入れるが、急に口から真っ赤な血が顎に沿って零れてきた。
呉提督「深海の血を引いた俺は普通の人間よりも何倍も丈夫の筈だ。なのに一発もらっただけで!!このダメージとは、深海殺しの名は伊達じゃないな」
竹筒「確かにお前は普通の人間よりは丈夫だよ。だが半分だけ深海の血を入れた所で、深海棲艦のような頑丈さは無いだろ?」
竹筒の言葉を聞いた呉提督は、何怒りの表情を浮かべながら睨んでいた。知られたくない話を聞いたかのように。
呉提督「黙れ!!そんな事分かっているんだよ。こんな中途半端な身体のせいで、人間としても深海としても、生きられないんだ!!俺は...こんな力なんか欲しくなかったよ」
寂しそうな表情を浮かべ、顔を下の方に向く。
すると竹筒は鼻で興味無さそうに鼻息をする。呉提督見て、口を開く。
竹筒「お前の言う通り中途半端になった者は生きれる場所はなく、化け物として生きていく道だ。だが、化け物なりに生き方を変える事も出来る。人間は軍に守られて生きている。深海棲艦は艦娘と争い、強い者だけが残り生きている。では化け物はどうやって生きている?」
竹筒の言葉に出てくる単語は、呉提督じゃ一生考えても思い付かない言葉だった。
呉提督「化け物の生き方なんて、差別する者を蹴散らすのが化け物だろうが」
竹筒「間違いでは無い。けど化け物でも世界を救う馬鹿だって存在する。記憶を失って、役目を忘れジャガイモ好きになった人物。それが俺だ」
呉提督「何が言いたい」
竹筒「まだ完全に記憶を思い出しては無いが、罪の無い人達を殺し、殺戮を楽しんでいたんだ。人を殺めた手を何度も洗っても真っ赤な血が落ちない。その俺が人を殺した手でジャガイモを育て販売していたんだ。けど皆は美味しいと言ってくれて嬉しかったんだ。だから分かったんだ。どんなに醜い化け物だろうが、生き方を変えれば楽しくなるってね」
呉提督「それは貴様だけであろう!俺の生き方は化け物となんも変わらないのだ」
竹筒「本当に思っている?」
呉提督の今までの行動を見てきて、少しだけ分かったことに気付いていた。
呉提督「当たり前だ!!俺は艦娘を制御し、軍を潰す!!それが俺の復讐劇だ」
竹筒「それが本心なら、お前は嘘を言っているな」
呉提督「俺が嘘?貴様の言っている意味が分から無いんだが?」
竹筒「モブさんから聞いた話だが、お前て...昔は優しい性格だと聞いた。軍に尽くし、提督になると言っていたな」
呉提督「昔の俺が純粋過ぎたのさ。世間知らずに育った俺は過酷さを知ったよ。だから決めたんだ。軍を潰すとね」
竹筒「なら過酷を知った最低な!!お前は、何故大井病院に送った?鎮守府に医療室があるだろ」
呉提督「あんな奴鎮守府で見られたら大問題になるから病院の方に送ったんだよ!二度と意識を覚ますことも無いしなぁ」
竹筒「知っているか?医療費って結構高いんだぜ。大井が受けている医療は最新型を使用されているらしいな。そんな高い医療費を払ってまで、するなんて、最低なお前じゃ有り得ない話だ」
呉提督「違う!!それは早く眼を覚ますようn...!!」
呉提督は竹筒の言葉を聞いて、焦って否定して言い返すが、途中に墓穴を掘りそうな発言をしそうになり口を右手で抑えるも、竹筒は元から気付いたかのように睨む。
竹筒「お前はさっき二度と意識が戻らないと発言していたが、まさか早く意識を取り戻す為に医療費を払い続けていたんだな」
呉提督「勘違いするな!早く意識を覚めてくれないと玩具として遊べないからやっているんだ!!」
竹筒「もう止めろ!痛い言い訳にしか聞こえないぞ!!俺から見たらお前は完全に悪に染まっていない出来損ないにしか見えない」
呉提督「なんだと!!」
竹筒「そうでは無いか!!悪に染まろうと艦娘に色んな事をしてきた。愚痴、暴力、性的、束縛、残虐行為をして来た。お前はそれを行い続け笑っていた。けど内心はどうだ?一緒に笑っているのか?」
呉提督「止めろ...止めろ!!」
竹筒の言葉を否定するように大声で言うが、竹筒は言い続ける。
竹筒「当然笑って無いよな!!お前が艦娘に恐怖を与えようと大井を虫の息になるまで殴り、艦娘達の前に差し出した。大井は入渠に入れても、回復するまでに死んでしまう状態だった。普通の悪なら見殺しにする筈が、ほっとけなくて...沢山のバケツを使い病院へと送り込んだ。それがお前のほn...」
呉提督「これ以上言うな!!」
竹筒「言うよ。お前は優しい心を持ちながらも悪に染まる事は出来ず、未だに己の首を締めていることにね」
言い切った竹筒は呉提督を見下ろしていた。呉提督は否定しても無駄だと気付いたのか、黙る。すると呉提督の方から切り替えるために溜め息を零す。
呉提督「そうさ。お前の言う通り、悪に染まることすら出来なかった出来損ないだよ。大井を助けたには、ただの罪滅ぼしさ。だが後を引くことなんて出来なかった、そのまま俺は悪を演じ続けた。艦娘に暴力を振って恐怖を植え続けた。けど内心では楽しくなかった、逆に苦しくなり、吐き気もした」
竹筒「...」
呉提督「自分が発言している言葉を聞く程に心が痛くなっていくばかりだった。けど後を引くことなんて出来なかった。だから悪を演じ続けていた。それがまさか深海殺しに気付かれるとは、不覚だな」
竹筒「お前の行動と顔の表情で分かった。俺は本当の悪を知っているからな」
呉提督「そうかい、どうやら俺は深海殺しを舐めていたようだ。来いよ!どうせ後戻りも出来ない!同じ血を求め、暴れまくる化け物同士!!もうそろそろ決着を付けたいと思ってな」
呉提督はそう言いながら立ち、刃を竹筒の方に構える。
竹筒「確かにお互いボロボロだもんな。それに先程よりも良い眼をしている!!なら俺も決着付けようではないか!!」
竹筒も納得した笑みを浮かべ...拳を構え呉提督の方に向ける!
竹筒「行くぞ!!俺の今ある全力の力でお前を殴る!!」
呉提督「俺もこれが最後の力だ!!俺の刃を得と味わうが良い」
二人は避ける事も忘れ、ただ本能で真正面にぶつかって行く。
やがて...お互いの攻撃範囲が入った瞬間!!呉提督は竹筒の左肩に刃で切り込もうと迫るが!それと同時に竹筒の左拳が呉提督の左頬に迫る!
呉提督「ぐぉぉぉ!!」
竹筒「はぁぁぁ!!」
お互い攻撃食らった瞬間、同時に壁へと叩き付けられる。
竹筒「ぐふ...」
呉提督「...ぐ」
お互い血を流し、意識が朦朧とながらも見つめ合う。すると呉提督は力が入らなくなったのか、座りの体勢から、そのまま寝込みのような体勢をする。
呉提督(あぁ...俺は負けたのか、身体も言うことを聞いてくれない。口すらも動かないせいか喋る事も出来ない。だが何だろうこの気持ち、これで良かったと思う自分が居る。この気持ちになれるのは久々だな。どうしてこんな気分になるんだっけ?確か...)
呉提督はこの気持ちを思い出そうと頭の中で探るように記憶を辿る。
ーー呉提督の過去ーー
とある二人の少年は草原で青々しい空と薄い雲を見ながら寝転んでいた。優しく風邪が吹いて草がゆっくりと揺さぶれていた。
少年「なぁ、颯太!!」
颯太「なんだよ兄ちゃん」
兄「俺!!提督になろうと思うんだ」
颯太「なんで急に?」
兄「だって〜カッコいいじゃん!!白い軍服を着て、艦娘達と助け合いながら前に進む!!そこが痺れて憧れる〜」
兄の夢を聞いた颯太は呆れた顔を浮かべていた。
颯太「マジで...。お父さんから聞いたけど提督は大変だって言ってたよ〜」
兄「それでも良いの!!爆撃機や主砲、魚雷を触って見たいの!!」
颯太「本当に戦艦マニアだよね。でも提督は毎日書類とペンをずっと持っていることが多いって聞くよ?それに艦娘だって人間と同じだから好きになり過ぎて、束縛、誘拐、即日結婚とかされるかもよ?」
兄「艦娘に襲わる!やっぱり辞めようかな!!」
颯太「そこら辺は気を付ければ大丈夫じゃない?」
兄「努力はするよ。所で颯太は何になりたいの?」
颯太「ん?僕はね憲兵になろうと思うんだ」
兄「え〜!!だったら颯太も提督になれば良いじゃん」
颯太「嫌だよ。兄ちゃんと一緒に提督になるとか。兄弟同じ場所で働くってなんか嫌じゃない?」
兄「そうかな?俺は仕事中でも一緒に働けて良いと思うけどな〜」
颯太「それは兄ちゃんの考えでしょ!取り敢えず、僕は憲兵になるよ」
兄「なんで颯太は憲兵に拘るんだ?他にも仕事あるだろうに」
颯太「筋トレが出来るから!!」
兄「え?ごめん何を言っているのか分からなかった。もう一度言ってくれ」
聞き間違いたのかと、再び颯太にもう一度質問する
颯太「筋トレするために憲兵に入るんだよ」
聞き間違いでは無いと確信した兄は口を無意識に開き、驚いた表情をしていた。
兄「筋トレをする為に憲兵って、お前が一番憲兵を舐めているだろ!」
颯太「何だと!!僕はただ筋肉を限界まで上げたいだけ、けど並のジムでは一般的の筋トレをしているが、憲兵の体力作りや筋トレは凄く厳しいけど効果も凄いんだよ」
兄「確かにそうだが、面接で筋トレしたいから入りたいって言っても入れてくれないぞ」
颯太「だって父さん言ってたよ。面接で(人を殺したいから入れろ)って言ってたよ。そしたら相手も無言で入れてくれたらしい」
兄「あのな颯太。父さんは顔が怖いだけで入れてもらったと思うぞ」
颯太「絶対になるぞ〜」
兄「俺の話聞いてねえし」
二人の夢の会話は刺激的とは言いがたい程騒がしく時が進んでいく。
兄「夕方か...。帰るぞ颯太」
兄は立ち、前と進もうとした時、背後に居た颯太は決意を決めた目で喋り出す。
颯太「ねぇ兄ちゃん!!僕が憲兵になったらさ、一緒に世界を守ろうな」
兄「あぁ...。それじゃ俺からも言うぞ」
颯太「うん!!」
兄「もし俺が提督になって、悪の道へと染まった時には颯太!!兄弟関係なく殺してくれ...」
それを聞いた颯太は驚いた表情をしていた。そのせいか少しだけ間が空いた。
颯太「......」
颯太はゆっくりと表情を整え真顔へとなる。決心したのか答える。
颯太「分かったよ。兄弟ではなく、憲兵として兄ちゃんを殺すよ!約束だよ」
兄「約束だ!!」
夕日の中、二人は二度と忘れない約束の契りをした。二度と切れぬようにギュッと締まっていく。
ーー拷問部屋ーー
呉提督(何で忘れてたんだろ?今になって記憶を思い出すとか運が付いてないな...けど死ぬ前に思い出して良かったよ。これで父さんとお母さんの所に会えるよ)
呉提督は少しの涙を流し、報われたような表情を浮かべていた。やがて呉提督は意識を失ったせいか、頭に力が入らなくなったせいか、頭は横向きに向く。
竹筒「全く、なんて顔で寝てやがる。解放されて解き放たれた見たいな笑顔をしやがって、本当に化物かよ。でも残念なことにお前は生きている。艦娘に虐待をしてたんだ。罪はちゃんと償ってもらわないと、俺が困る」
竹筒は倒れた呉提督の左腕を持ち、そのまま自分の項の方に掛ける。
竹筒「さて、上に登るか...」
意識を失った呉提督を無理あり連れていきながら、隠し通路へと向かって行った。
ーー呉鎮守府ーー
不知火の言葉聞いた艦娘達は憲兵に逆らい血と血で洗う戦いを繰り返してた。しかし憲兵は人間だ。艦娘達の爆撃機、主砲や人間よりも何倍もある艦娘は憲兵を殴ったりと、外庭や鎮守府の中まで真っ赤な血が付着している。勝てないと悟った憲兵は戦う意志をないと艦娘に伝えた。
憲兵の降参する判断が早かったため、死者は少人数で済んだ。しかし、生き残った憲兵全員は執務室にへと移動された。そして今!!執務室で憲兵達を囲む艦娘達...。まるで裁判が起きようとしている。艦娘達は憲兵を見て殺気が浮きだっていた。
A憲兵「俺は悪くない!元はと言えば提督と軍曹殿が悪いのです」
B憲兵「そうだよ!!俺は無関係だ...だから解放してくれ」
艦娘に助けを求める憲兵は涙目になっていた。
北上「だったら何で提督に殴られた艦娘を見て見ぬふりしたの」
A憲兵「あれは仕方なかったんだよ。逆らえば俺達もどうなるか!」
仕方ないと聞いた途端、北上はA憲兵近付き襟首を掴む。
北上「仕方なかったで済むの?だったらこの場でお前を殺しても仕方ないで済むのね!」
北上は左手に果物ナイフを握り、A憲兵の首へと近付ける。すると急に執務室のドア辺りから男性の声が聞こえた。
全員のモブ「北上待て!殺せばこいつらと同じ仲間になるんだぞ!それでも良いのか!」
モブさんは息を切らしながらも、悪に染まろうとしている艦娘を止めに来ていた。
艦娘達「......」
しかし艦娘達は何故かモブさんを見て固まっていた。
全員のモブ「どうした?皆して俺をじっくりと見て、まさか俺の筋肉に憧れたのかい」
そう思ったのか、筋肉をもっと見せつける為に艦娘達の距離を縮ませようと寄っていくが、何故かモブさんの前に居た艦娘が引いていくではないか!まるでゴミを見るような目で見てくる。
全員のモブ「あの〜無言じゃ困るんですけど?」
すると無言だった艦娘達が遂に口を開く。
艦娘達「変態だ!!」
一斉に変態だと言われたモブさんは気付いたのか、両手でアレを照れくさそうに隠していた。
蒼龍「初めて見た...」
飛龍「......」シロメ
長門「まさか人間でもあんな立派な主砲を持っているとは!威力を見てみたいものだ」
大和「わわ!!私は何も見てないです」
霧島「まさか!!この世に最強の主砲が存在しているとは!」
比叡「ひぇぇぇ」
金剛「あんなデカいの!!提督よりもデカイネー」
榛名「榛名大丈夫です榛名は大丈夫です榛名は大丈夫です」
大淀「はぁ〜」
天龍「それを出せ!!斬ってやる」シャキ
陸奥「困ったものね」
モブさんのせいで、殺気で篭った執務室内を混乱へと変貌していった。
時雨「あれだけ服を着ろって言ったのに」
夕立「別に良いんじゃない?だって艦娘達の殺気が、モブさんのお陰で吹き飛んだしね」
不知火「ですが見て下さい。憲兵達も...」
A憲兵「嫌だ!!モブ隊長に掘られたくない!これなら死んだ方がマシだ!!」
B憲兵「誰か〜殺してくれ!!」
D憲兵「お母さん...僕は元気にやってます」
不知火「あんなに死にたくないと言っていた憲兵達が、モブさんを見た瞬間!!死にたいと叫んでますよ。一体どうやったらあんなになるんですか?」
全裸のモブ「なるって...ただ俺はお風呂で疲れている皆を癒そうとケツを揉み揉みしただけだが?」
モブさんのやっていた事を聞いた不知火は顔を引きずりながら後退した。
不知火「確かに恐怖ですね...」
全員のモブ「ちょっと止めて!!そんな目で見ないでぇ!!」
北上「この感じ、皆でどうでも話をして騒ぎ回る。昔に戻った感じがするよ。ここに大井っちも入れば...」
執務室で楽しく騒いでいる艦娘、殺してくれと泣き叫ぶ憲兵達、そしてアソコを隠すモブさん...皆の緊張が途切れたかのように笑い出していたが、執務室の奥から脚の音が聞こえた。
???「下らん!!何故艦娘が提督殿に逆らっている?どうして憲兵は泣いているんだ?」
奥から脚の音が段々大きくなり、闇から出たように、身体が薄々と見えてくる。
全裸のモブ「お...お前は軍曹!!」
そこに居たのは提督と付き添った軍曹が立っていた。
軍曹「実に下らん!艦娘共!!お前らは憲兵に手を出していたな!中には殺した奴もいるようだな。お前らは力も無いただの人間を殺した!やっている事は深海棲艦と同じことだぞ!」
全裸のモブ「仕方ないだろ!!艦娘達は兄貴に苦しめられていたんだぞ!それを一緒になって手を組んで弄んだ軍曹にも責任があるんじゃないのか?」
軍曹「随分と言うようになったではないか!【颯太隊長】下は黙って俺の言うことを聞けば良いんだよ!」
軍曹は、まるで憲兵も駒扱い見たいな言い方をしていた。
全裸のモブ「え!!しかし軍曹...俺の下【ムスコ】は俺の言う事何て聞きませんよ!勝手に硬くなって...」
軍曹「そっちじゃないわ!!」
あっさり軍曹に否定されたモブさんは、急に真剣な表情に変わった。
全裸のモブ「仲間を駒みたいに使うなよ。これでも長年ずっと国を支えたんだろ?昔の軍曹は真っ直ぐ見ていて、仲間を死なせないと撤退命令を送ったりもしていた。俺はその軍曹に憧れていたんだ。なのに何故!!貴方はそういう風になったんですか!」
軍曹「俺は元からこうだよ。初めっから壊れてたのさ!国を救った瞬間、涙を流しながらお礼の言葉を言ってる人達...。それを見ていると希望に溢れた笑顔を再び絶望へと叩き落としたいと思ったが、流石に一人じゃ無理だった。そこで提督殿に誘われたんだよ」
時雨「提督...」
夕立「あの提督が黒幕なのね」
全裸のモブ「やっぱり兄貴なのか...」
兄を少しでも信じていたモブさんだったが、軍曹の話を聞いて、悔しそうな表情をしていた。
軍曹「提督殿に会えた瞬間!!俺の人生が一変したんだよ。生意気な人間達に艦娘を襲わせて、無理あり罪を背負わせ、軍に見つかれそうになったら!!罪を背負った人を渡し、俺達の情報を黙秘にした」
全裸のモブ「まさかあの暴動を起こしたのはお前えだったのか!!確か急に艦娘を襲いだしてきた人達は慈悲を求めながらも艦娘に過激な暴力を振るったって...」
神風「その事件知ってます!艦娘達を誘拐して、そのまま行方不明になった艦娘が多数だって」
軍曹「あぁ〜そんな出来事もあったな。その人達は出来損ないだったから、自我が保てなくなったんだな」
全裸のモブ「出来損ない!!お前は一体何を言っているんだ!!」
軍曹「おっとこれ以上は極秘何で言えないぜ!何せ俺達がやっている事は軍の真逆だからな。言えば軍に逆らっていることさ」
全裸のモブ「二人して何を企んでいる!!世界征服をする気なのか!」
軍曹「俺が世界征服する気があるなら、とっくにこの世界は俺の所有物になってるよ。俺が求めているものは全世界の人間に俺っていう恐怖の存在を知らせる為にやっているんだよ」
全裸のモブ「小学生が考えそうな事だな!」
軍曹「それでも俺は小学生の考えを実現しようとしているではないか?」
軍曹は開き直りながら左手に何かを持っていたのか、勝ち誇ったような笑みを浮かべながら突き出していた。
軍曹「これを見ろ!」
軍曹は左手に黒い色したUSBメモリーを持っていた。
全裸のモブ「それがどうした!お前がどんなに抗おうとこんなに艦娘が居るんだ。勝算など無いぞ」
軍曹「勝算?俺はとっくに勝っているんだよ」
長門「諦めろ!貴様は負けたのだ。素直になって牢屋の中で罪を償え」
北上「お前のせいで、大井っちはこんな事にならなかったんだよ!」
大和「諦めて下さい!!皆さんは貴方の命を助けようとしているんですよ?だからそのまま黙って静かに牢屋の中で眠って下さい。これは私個人で言っているわけではなくて、皆が思っていることです」
軍曹「黙れ玩具が!!俺が持っているUSBメモリーには、お前らの情報が入っているんだぜ!例えば夕立が提督を殴ったり映像とか春雨が提督に文句言っていた映像とかもね」
夕立「嘘だろ...」
全裸のモブ「それがお前の勝算か?ただ脅しているだけじゃないか!」
軍曹「それが?勝てれば関係ないよ。ちなみに颯太!!お前のデータも残っているぞ!!」
全裸のモブ「知るかよ!!そのデータで何に使うんだよ!」
軍曹「このデータを軍の方に提出すれば、お前ら全員処分対象になるぞ。まず艦娘達は提督に暴力と暴言を吐いていた為、艦娘からの無能さを問う状態によって身体的、知識的に欠如していると判断され処分をされる。」
榛名「そんな!!私達は結局無駄な足掻きだったの」
比叡「ひぇぇぇ」
大淀「これは想定外ですね」
軍曹の聞いた艦娘達は地獄に叩き落とされような喪失感が増していた。泣き崩れた艦娘も居るば、提督に激怒をしていた艦娘も居た。
全裸のモブ「この外道が!!」
モブさんは軍曹の方へと近付きながら、左腕に血管らしき物が浮かぶぐらい拳を強く握っていた。
軍曹はこちらに気付いたのか、目線を合わせてくる。
軍曹「そのパンチを食らえば俺も無事に済まないが、殴っても良いのかな?お前のデータも提出するぞ!!そしたら軍の方では、知識不足や才能無しの凡人として見られ、即刻辞退命令が降るぞ!」
全裸のモブ「お前はどこまで意地汚いんだ!!」
軍曹「だから言っただろ?俺はとっくに勝っていただと!!」
勝ち誇った顔をしていた軍曹は盛大に笑い。執務室内で声が響いていた。
???「だったら俺の情報も軍に提出してくれないかな〜」
軍曹が通っていた隠し通路から再び声が聞こえた。
時雨「この声は!」
夕立「間違いない」
全裸のモブ「やっと来たか!遅すぎ何だよ!!」
三人はその謎の声を聞いた事があったのか、思わず言葉を零す。
軍曹「何故貴様が!!」
やがて...謎の男が暗闇から出て、部屋の明かりが照らされていのか、姿が見えるようになっていく。
竹筒「どうも〜生きてました!」
そこには痛々しい傷を負った竹筒がその場に立っていた。少し隣を見ると竹筒が運んできたのか、グッたりとした呉提督の姿が映っていた。
軍曹「提督殿!!お前がやったのか!」
呉提督の姿を見た軍曹は怒り散らしていた。
竹筒「それがどうした?俺はただこの艦娘を助ける為にやったことだが?」
北上「マジで提督を!!。不知火が言ってた。馬鹿な侵入者ってこいつか!」
蒼龍「あの出血で動くなんて」
飛龍「人間なの?」
竹筒が皆の前に現れたせいか、注目を浴びていた。
竹筒「馬鹿じゃないよ!!ちゃんとした人間だよ」
軍曹「提督殿がやられてしまったか。だが!!貴様が生きてここに出てようが、呉提督をここに連れてこようが!!無駄なことだぞ」
竹筒「どういうことだよ」
軍曹は左ポケットから漁るように探していた。すると御目当ての物を見つけたのか素早くポケットから手を抜く。
軍曹「これを見ろ情報機だ!!」
竹筒「情報機?」
軍曹に手にしていた情報機はとても小さく黒い色の四角い機械だった。
軍曹の放った言葉を聞いた皆は何を言っているのか?分からなかった。無論竹筒も分からなすぎて首を傾げていた。しかし一人だけ動揺していた者が居た。
全裸のモブ「情報機だと!!」
軍曹「流石に貴様ならこの物が分かるか。この情報機はUSBを差して、この横に付いている黒いボタンを押せば!一瞬で軍の方に情報が送られてくるのさ!」
全裸のモブ「貴様!!その道具は本来、情報が大事な時にすぐに送れるように軍に配備された緊急用連絡機何だぞ!それを下らないことに使うなんて、最低な男だよ」
軍曹「何とも言え!!俺がこれを手に持ってた時から勝利は確定なのさ!!」
竹筒「だったら奪えば良い話だろ」
竹筒は軍曹の元へと駆け寄る。それを見た艦娘達は、竹筒の後を続くように向かっていく。
時雨「せっかく解放されたんだ。邪魔をしないで」
夕立「その機械を寄越しなさい」
大和「皆さん!!駄目ですよ。余計に相手に近付いてしまったら、さらに悪化しますよ」
大和は艦娘を止めようと声を掛けるが、自由になって...艦娘達の思考が低下していた。そのせいか誰も大和の言葉に届かなかった。
軍曹「無駄だよ!!間に合わないよ!」
軍曹は焦り此方に走ってくる艦娘達を眺めながら、ゆっくりとボタンを指に掛ける。すると背後からカチャっと音が鳴った。
軍曹は何かの違和感に気付いたのか、後ろを振り向く。
C憲兵「ここまでだ軍曹!!その情報機を私に下さい」
そこには軍曹の頭部辺りに黒く輝いていた銃口は向けていた。
それに気付いた竹筒と艦娘は脚を止めていた。
軍曹「C憲兵...これは何の真似だ?」
A憲兵「あいつは確かここに加入した新人だ」
B憲兵「あの新人は乗りが悪いからな、遂に軍曹にも手を出すとか終わってんな」
C憲兵「まさか上が腐っているとは思いもしませんでしたよ。ですが、それはもう今日で終わりです」
再び銃口を軍曹に向けるが、軍曹は笑みを浮かべながら情報機を上に上げながら声を張り上げる。
軍曹「そうか!!お前は新人だから分からないのか、それは仕方ないね!けど新人の癖に俺に銃口を向けるてくるとか、常識知らずのも限度があるぞ!お前の舐めた行動で俺はブチ切れたぞ!この怒りは情報機で晴らすとしよう」ポチ
ピピッと執務室内が響く。それと共に艦娘は呆然していた。だが竹筒とC憲兵は豪快に笑っていた。
軍曹「何が可笑しい!貴様が守ろうとした艦娘の情報が今軍に送られたんだぞ」
二人の笑いに軍曹は動揺しながら言葉を吐き散らす。
竹筒「いや〜お前の勝ち誇った顔は面白いな」
C憲兵「良い歳の叔父さんがね。動画に残したかったよ」
軍曹「そうかお前ら狂ったんだな。買ったと思った爽快感が、一気に堕落していく感触を味わったんだな」
全裸のモブ「竹筒!!一体何を?」
竹筒は笑えを堪えながらもモブさんの質問に答える。
竹筒「いや〜あいつが持っていた情報機何だけど、実はすり替えてたんだよね」
軍曹「何!!だったら俺は何を軍に送ったんだ!!」
憲兵C「それは艦娘達に暴力や性欲的な動画を軍に送っていることになるね〜。それじゃネタバラシ!!俺はここの鎮守府に潜入する為に偽装として配属させてもらった。大佐で〜す」
変な口調で喋りながら、憲兵Cは帽子を右手で取り、胸辺りに帽子を付けながら礼をする。
軍曹「大佐だと、しかしお前のような大佐!!俺は見たことも無いぞ!」
大佐「それもそうでしょ。俺はここの憲兵じゃないからね〜」
軍曹「まさか!!新人が連絡を...」
流石に察しが良かったのか、竹筒は軍曹の視線を外す。
軍曹「糞が舐めやがって!!」カチャ
怒りが頂点に達したのか、竹筒に銃口を向けるが背後から強い打撃をもらう。
大佐「やれやれだね。少しだけ眠ってもらうよ」
どうやら大佐は軍曹の項に手刀で強くやったのか、軍曹は口から白い泡を吹きながら、白目で気を失っていた。
竹筒「これで完了だな!」
大佐「そうだね。竹筒君がちゃんと僕の言う通りに動いたお陰でスムーズに遂行できたよ」
二人のやり取りを聞いてた艦娘達とモブさんは、何が起きてたのか、分からなく...二人をずっと見ていた。
全裸のモブ「おい竹筒くん!!お前一体何者何だよ!大佐まで呼ぶ何て」
竹筒「何か道端に転がってたから拾ったんだよ。意外と使えてビックリだよ」
大佐「いやいや!!僕らの出会いってそんな感じでは無いよ!戦った友だろ」
竹筒「友じゃねーよ」
全裸のモブ「仲が宜しいことで...」
竹筒&大佐「仲良くない!!」
一気があった二人を見て、モブさんは少しだけ顔を引きずっていた。
時雨「ありがとう!!竹筒」
夕立「流石新人ね」
竹筒「照れるだろ!!」
三人の会話を聞いた艦娘達は、その侵入者って言われていた者に気になったのか駆け寄る。
長門「お前が竹筒か!!私と同じで駆逐艦を愛している目をしているな!」
竹筒「え!!俺ってロリコンだったの!!」
蒼龍「あの〜貴方がこの鎮守府を助けてくれたんですか?」
飛龍「気になる!!」
竹筒「春雨のお陰もあるんだぞ!だから春雨に会ったら、ちゃんと礼を言えよな」
蒼龍「分かりました」
飛龍「了解です」
一部寄ってくる艦娘の言葉を返していた。すると俺を殺す事を考え殺意を抱いていた北上が居た。
北上「君が侵入者何だね」
北上は目を凝らしながら俺の顔を見ていた。
竹筒「あの〜何ですか?俺の顔に何か付いてますか?」
北上「優しそうな顔をしているね。けどすぐに騙されそう...」
竹筒「騙されそうって...」
不知火「確かに騙されそうですね!凄くお人好しなので私が居なかったら、今頃提督と軍曹だけでも殺してましたよ」
北上「怖〜」
竹筒「おい不知火!!俺もそこまで馬鹿では無い!!」
不知火「そうですか?」
竹筒「不知火は俺に対して辛辣過ぎるよ!もっと俺を養ってくr...!!」
くだらない言葉を発言中に竹筒は急に身体に力が入らなくなったのか、崩れるように倒れる。
不知火「竹筒さん!!」
全裸のモブ「竹筒くん!!」
大佐「竹筒!!」
皆の声が段々小さくなっていく。どうやら俺は艦娘達を守れたと思う達成感に浸ったせいか、急激に疲労が襲ってきた。翌々考えれば、俺は動かない身体を無理ありでも動かして、ここまで来たんだ。確かに凄いことだ...。
しかしもっと艦娘達の喜びや、モブさんとも沢山話したかった。もしかすると春雨にも会えないかもしれないな。
これが俺の最初の仕事で、最後の仕事かもな...
やがて身体にも力が入らなくなり、竹筒は助からないと分かっていたように心の中で呟く。
ーーここまでだな。
竹筒は徐々に視界がぼやけていき、ゆっくり目蓋を落とした。それと同時に意識もブツっと途切れたかのように...闇に沈んでいくのであった.....
余りにも眠過ぎて...文が表現の伝え方が変になるぅぅ!!
皆さんはしっかり睡眠を取りましょう!私みたいにならないで下さいね!
あと主は更新する程に前書きと後書きに書き込みガチです!なのでこの話が完成したら更新文字は消しますね!そうすれば見えやすくなりますし。
なんで書くのって言われたら生存確認見たいなものなので気にしないで下さいね!
あとちゃんと更新するので、そこはお願いします致します。m(*_ _)m
作者「遂に完成しました!ずっとパソコンをカタカタしてると目がチカチカして...目が目がぁぁ」
時雨「提督...何で僕と遊ばないでパソコンと遊んでいるの?」ハイライト
作者「時雨さん...。聞いてくれ!!皆が待ってるんだよ!だから俺はパソコンで打ち込むんだよ!」
時雨「皆が待ってる?打ち込む?まさか艦娘の皆と打ち込んだの?これは駄目だね!誰が一番提督を愛しているのか!!分からせなきゃ!!」ガシ
作者「辞めてくれ!!」
時雨「提督は僕のもの!!」
提督を引きずりながら、時雨は自分の部屋に連れ込む。
作者「そうだ!!皆からお知らせだよ!次の話も一部だけ書いている最中だから、俺が生きて帰ってこれたら更新するので、よろしくお願いします!」
時雨「ねぇ!!誰と話しているの提督?僕の愛に漬け込まないとね」フフ
作者「いやぁぁぁぁあl」
ガチャン
作者:農業好きの提督/雪だるまより
提督殿、貴方の作品を待っておりました!(初コメです)
竹筒提督、黒鎮守府から艦娘を救えるのは、貴方しかいませんっ!
艦娘たちと共に、暁の水平線に勝利を、平和を刻むのですっ!!
ならず者『おおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!』
獄都の憲兵殿!!コメントありがとうございます!!
まさか憲兵殿が応援してくれているとは心強いです!! 軍から認められた特殊部隊かもしれませんが、獄都の憲兵殿がここに居てくれればどんだけ心強いか...黒鎮守府に追放をよろしくお願いします。
初コメです!
更新楽しみにしています!
K.E殿!!コメントありがとうございます!!
実は私...K.E殿の作品を全部読んでいて...話の中で好きなのが隻眼の話がとっても好きでした。
まさかその人からコメントが来るなんて...光栄です!!
更新頑張ります!
提督殿…落ち着いて…アワワワ(;´∀`)
体調に気を付けて更新頑張って下さい(`・ω・´)ゞ
焼き鳥殿!!コメントありがとうございます!!
お気遣いありがとうございます。( ̄^ ̄ゞ
体調の事を考えながら文字を打込みたいと思います!
モブさんにはロシア海軍提督服を与えればいいと思うよ(適当)
SS好きの名無しさんコメントありがとうございます!
そうですね〜モブさんもずっと全裸じゃ可哀想ですよね...。まず鎮守府から脱出して服を与えないとですね。じゃないと、モブさんも憲兵に連行されそう...。