「狂った愛の形」
とある提督が、狂った愛に染まった艦娘達の物語。時には束縛や依存。提督を愛くるしいほど食べたくなる艦娘達。もう二度といつも生活には戻ることが出来ない物語である
皆さんこんにちは!!今回は息抜きにこの作品を思い描きながら書きました!愛って言っても、人それぞれ愛し方は違うと思い、書きました〜。もちろん更新で...
誤字はあるかも知れませんが、暖かい目で見てくれれば幸いです。(この作品はここで完結します)
少しだけ...グロいかも知れませんが、狂った人達の行動は読めないですね...。更新も頑張りますよ!
2020/08/17 08:58:14
少しだけ...更新です
2020/08/21 08:43:52
ーー自分の部屋ーー
提督「.........」カチカチ
俺は今、一生懸命にパソコンで文字を打っている。何故そんな事をしているのかって?そんなの決まっている。いつ俺が死ぬか行方不明になるかもしれないからだ...。もし俺がここから消え、次にここに着任する提督が居るならば、ここの艦娘達は残さずに処分してほしい...。
俺の鎮守府に所属している艦娘は狂っている...。
俺はそこらの一般人と変わらない。海軍の試験をやけくそに受けに行って、たまたま受かっただけ。それよりも...俺が着任した初めは違った...。皆で力を合わせ、様々な海域を攻略し、成績を上げてきた。その成果のお陰なのか、元帥殿に大規模な作戦を頼まれ、見事に成功して見せた。彼女達も喜んでいた...。
最初だけは......
問題が起こったのは、大規模の作戦を終えた二週間後だ...。いつもように...海域の状況を把握し、作戦を練っていた時だ。ある一人の艦娘が、執務室に入ってきて...差し入れを入れてきたのだ。
美味しそうなケーキを俺の前に置いて、彼女はこう言った。(いつもお疲れ様です。時には甘い物を口にすれば、頭が回ると思うので、どうぞ)っと...。
流石に俺も、疲れていたのか、何も警戒しないで、言葉のまま口にしてしまった。
少し時間が経つと、急に睡魔が来て...そのまま眠りに落ちた。初めは、自分の寝不足なのかと思い。違和感すら湧かなかったが、次に眼を開けた瞬間...突然の違和感が滲み出てくる。
提督「......」カチカチ
気付けば俺は、椅子に紐で両手を縛られていたのだ。自分の状況に把握出来て居なかったのか、周りを見て回ったんだ。
すると奥からあの女の声が聞こえたんだ...。ケーキを送った女【赤城】に...。
初めは、彼女を前にした俺は紐を外してくれと頼んだが、彼女はニタニタしながら此方に近寄ってくる。赤城の不気味な行動に俺は、思わず来るなと言ってしまう。すると赤城は、ついに口を開くが、聞かなければ良かったと思ってしまう。今もこうやって、文字を打っている間も...身体の震えが止まらない...。
赤城の発言には、俺の事を愛してると言っていたのは聞こえたが、その先の発言で恐怖で頭が真っ白になる。
「好きすぎて...好きすぎて、提督を私の中で愛してほしいの。だから食わせて...」
狂った発言に俺は思わず叫んでしまった...。でもその行動のお陰なのか、加賀が助けに来てくれた...。
赤城を説得し、紐で俺の両手を縛っていた物を解いてくれたのだ。命の危機だったが、加賀が助けに来たことに感謝をして、鎮守府に帰ったが、ここで俺はとある疑問を抱く。
どうして加賀だけが、俺の居場所を知っていると...。
提督「本当はもっと書きたいが、執務の時間がもうそろだよな...。けど、先に彼女の元に行かないと、発狂して、鎮守府を破壊しかねないから、まずそこからだな」
そう言いながら、支度を始める...。
ーーとある彼女の部屋ーー
提督(俺は今扉の前に立っている。これもちゃんとした意味がある。彼女は今、臆病になっていて、すぐに依存するような子になってしまった。そのせいか、その彼女を見て、艦娘達は遠ざけてしまった。だから彼女は今一人ぼっちだ。だから俺が付いて居ないと駄目なんだ...)
心の中で思いながらも、扉を軽くノックするが、初めは反応が無い。再びノックをすると...弱々しい声で「誰ですか?」かと声を掛けてくる。
提督「俺だよ提督だよ。だから開けてもらって良いかな?」
すると俺の声だと分かった瞬間...扉からカチッと音がなる。
提督「入るぞ〜」ガチャ
その部屋には、様々な可愛らしいぬいぐるみが綺麗に並んでおり、部屋の奥には... 銀髪をした少女...霞の姿があった。
霞「提督〜」ダキ
提督「元気だったか?」
霞「うん!!私ちゃんとお留守番出来たよ!だからいっぱい褒めて〜」
提督「霞は本当に偉いな〜」ワシャワシャ
霞「えへへへ」
提督(普段の霞から掛け離れ過ぎている。これが可笑しくなった彼女だ...。いつもなら罵倒してくるが、その行動すら無い。身だしなみも自分に厳しい筈なのに、髪は縛らず、ボサボサな髪を揺らすだけが多い...だから)
提督「さて...今日も霞の髪を手入れするぞ〜」
霞「は〜い」
俺の発言に素直に聞いて、霞は背中を見せる。
提督「綺麗な髪だね...」サー
霞「ん...これ好き」
提督(いつも毎日こうやって、髪を手入れする事が日常になっている。けど霞は狂ってしまった。何故彼女がこうなった原因なら分かる。赤城が俺を連れ出した日だと思う。俺が居なくなった鎮守府では...俺の事を好きだった艦娘達はひたすら探していたらしい。束縛したい者、襲う者、そして依存してしまう者。霞は得意の罵倒のせいで、俺が鎮守府から出ていったと思い、こうなってしまった...)
霞「ねぇ〜私ね提督が大好き!!」
提督「俺も好きだよ...」
霞「ずっとずっと私を愛してね」ダキ
彼女はこちらに振り返り抱いてくる。思わず俺も反応したのか、抱き返す。
提督「さて、時間だから...もう行くね」
霞「え...」ハイライト
提督(しまった!!)
霞「なんで...どうして行っちゃうの?提督は...また私を捨てるの?どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして...。一緒に居てくれるって約束したのに!提督も皆と同じ、私から遠ざけるのね...。酷い酷い酷い!!皆嫌い!!提督も嫌い!!皆死んじゃえば良いのよ!嫌い嫌い嫌い」ポロポロ
提督「落ち着け!!霞!!」ダキ
霞「離して!!皆!!私を置いて何処か行っちゃうんだ!!もうほっといてよ!」ポロポロ
提督「ごめん...今のは俺が悪かった。二度と一人にしないから...ただ少しだけ仕事をしに行くだけだから...。許して...」
霞「本当に鎮守府から出ていかない?また会ってくれる?」
提督「安心しろ...俺は霞の味方だから...もう泣かないでくれ...」
霞「分かった...。提督大好き」ダキ
提督「俺も大好きだよ。だから...霞の為に働いてくるね...」
霞「うん!!行ってらっしゃい」ニコ
提督「行ってきます」ガチャ
彼女の見送りをした部屋を出た後、その扉がしっかり閉まった後、無意識に息を零す。
提督(彼女は...きっと今日あった事も忘れるだろう。俺がこうやって毎日会っている筈なのに霞は何も覚えていないと思う。ただ霞は誰かに依存しないと生きていけない存在になっている。これも一つの愛なんだろうな...。これで一つの難を凌いだが、次も難問が待っている。果たして俺はいつまで生きれるのか...)
ーー執務室ーー
提督「これが唯一の楽しみだな...。一人で静かに作業するのが、こんなに楽しいなんて...これもきっとアイツらが可笑しくなったせいかもな」
執務室で一人。椅子に腰を下ろし、台に書類が積み重なっている物を一枚一枚減らしていく。
提督「これなら今日中には終わるな...」カキカキ
黙々と作業をしている。執務室の扉から、ノック音が響く...。やがてその扉が開き、そこから蒼天の瞳が俺を見つめる...。
時雨「提督...。なんで何も言わずに仕事を始めているんだい?今日は僕が秘書艦なのに...。先に始めちゃ駄目だよ...」
提督「......時雨。昨日言わなかったか?明日は俺だけで良いって伝えた筈だが?」
時雨「酷いな...。僕だって提督の手伝いをしたいのに...なんでそんな事を言うの?」タッタ
提督「今日は別に仕事の量が少ないから...だから休めと伝えたんだ。分かったなら出ていってくれ」
右手で出ていけと手を振る。すると時雨は...目付きが急に変わり、口調が変貌する。
時雨「嘘だね...。提督は僕に会いたくないから言ったんだよね。だってそれしかありえないもん。僕は...こんなに提督が好きなのに...どうして私から遠ざけようとしているの?」ハイライト
今までの蒼天の瞳は、光を失った深い海の瞳色をしている。ずっと見ていれば、その瞳の奥深く呑み込まれるような。
提督「遠ざける?それは時雨の勘違いだろ。いつも海域や演習とかで疲れていると思ったから、気を使って言ったんだぞ」アセ
時雨「それも嘘。だって提督から女の匂いがするもん...」
提督(おいおい!!確かにここに来る前に霞に会ってきたが、匂いで分かるって、見た目は犬見たいだなと思ったが、本当に犬だった...)
時雨「何だろこの少女見たいな匂い......。あぁ〜そうか、あの壊れた人形さんか」
提督「おい時雨!!いくら違う駆逐艦でも...その言い方はないだろ!」バン
時雨「へ〜そうやって僕に怒って、壊れた人形を庇うんだ...」
提督「時雨!!」
時雨「良いよ分かったよ。別にあの壊れた人形は...提督に変な事をしないと思うし、殺さないで上げる。けど...これだけは覚えといて...」ギロ
時雨「提督はいつか...僕を欲しがる日はいつか訪れると思うから、指輪の準備をしといてね。ガチの指輪でね...」
提督「一体何を言っている!!」
時雨「今は分からなくても良いよ。いつか話さなくても分かる日が訪れるから...。って事で提督の言う通り休みをもらうね。仕事頑張ってね...。もし助けて欲しいなら僕の部屋に来てね」ガチャ
そう言うと時雨は執務室から去っていく。
提督「......気持ちが悪い」
時雨の気配が無くなったことを、確認した後、段々緊張が無くなって来たのか、汗と吐き気が滲み出てくる。
提督「時雨は一番危ない奴だ。今回は霞だったから良かったが、もし違う艦娘と触れ合っていたら、間違いなく時雨は...その子を殺していただろう。彼女の考えは本当に分からない!」
提督(これが秘書艦を付けたくない理由の一つだ...。最近艦娘達の考えが分からなくなってしまったから、こうやって対処してきたが、時雨見たいなタイプは気を付けた方が良いな。それに時雨の発言を聞けば、俺が時雨に依存するような言い方をしていた。って事は、彼女は...また何処かで、何か歪んだ事を考えているだろうな...)
提督「取り敢えず、昼時間になる前に、半分は終わらせないとな...。時雨のせいでやる気が削がれたけど...」カキカキ
その後...提督は仕事を淡々とこなしていき、そのまま昼まで順調に進んだ...。
ーー12:00ーー
提督「昼か...今回は時雨だけ、ここに訪れたが、通常なら二人、三人は、俺に会いにやってくる筈なのだが、今日は可笑しいくらいに静か過ぎる...」
提督「俺に愛想尽くしたのかな?まぁ〜いいや。取り敢えず昼だから、飯を食わないとな」
提督は...自分で作ったと思う弁当箱を袋から取り出す。
提督(何故...俺が手作り弁当を作っているのか、そんなの決まっている。あんな異常な艦娘が作った料理を食いたくないからだ...。あの赤城の件以来、二度と艦娘が作った手料理は食べないと誓ったのだ)
提督「深夜の中、厨房でこっそり作ってきたからな。確かに深夜の鎮守府は怖いが、ここの艦娘達に比べれば、マシの方だと思う...」
そう思いながらも弁当箱を開けようと手を伸ばすが、急に奥から扉が開く音が聞こえた...。
思わず提督は...そちらに視線を合わせる
春雨「司令官...お昼ご飯持って来ました...」
そこには街中歩いても、すぐに眼に付くピンク色した髪。赤いルビーのような透き通った紅色の瞳...。春雨の姿があった。
提督「春雨...。悪いけど、俺は赤城の件で恐怖を抱いてしまったのだよ。それは君も知っている筈だよね?」
春雨「ごめんなさい。司令官がどれだけ傷付いた事は承知です。ですが私は違います!信じて下さい!」
提督「あのな...もし俺が春雨の料理を食べる事になったら、今まで俺に作ってきた艦娘が嫉妬するだろ。沢山断ってきたんだから...」
春雨「はい、知ってます」
提督「だったら...」
春雨の言葉に自然に話を紡ごうと喋るが、何か違和感に勘づいたのか、口を開けたまま、停止してしまう。
提督(待てよ...。今さっき春雨は知っていると発言していた。俺の所に料理を持ってくる艦娘が居ると、春雨には話した事なんて無いぞ!!まさかな...)
提督「嘘を言うな!知ってるなら、料理を持ってきた艦娘の名を言ってみろ!」
春雨「本当ですよ...。昨日は卵焼きを司令官に持って行った瑞鳳さん。その前は和風な定食を持ってきた鳳翔さん。そのまたの前は七面鳥の丸焼きを持ってきた瑞鶴さん。それから...」
提督「もう良い!!それ以上は言うな」
春雨「でしたら...私が作ってきた春雨スープを食べてくれますか?」
提督「お前の気持ちはよく分かった。俺の事情を知っていながら料理を作ってきたのは、嬉しいが、気持だけでも頂くよ...」
春雨「食べて...くれないの?」ハイライト
提督「春雨?」
春雨「ハハ...司令官は私を捨てるんだ!!嫌いだから?気持ち悪いから?ブスだから?だから捨てるのね...」
提督「おい待て!俺は一言もお前を捨てるなんて言ってないぞ!」
春雨「私の春雨スープを食べないって言ったから、司令官が食べないなら、この料理は捨てるしかないの...。それは私を捨てると同じ意味なの」
提督「春雨が食べれば良いだろ?」
春雨「それじゃ意味が無いの!...私は司令官の事がこんなに好きなのに...好きなのに、好きな人に要らないって言われた。私の存在する意味は無い。さよなら司令官...死んでも...貴方を愛しています」ハイライト
提督「分かった!!食べるから、そんな事を言わないでくれ!!」
春雨「ほ...本当ですか...」
提督「いや〜俺もまだ育ち盛りなのか、弁当だけじゃ物足りなくてよ。春雨の料理も食わしてくれない?」
春雨「司令官...」ポロポロ
今まで彼女から濁った瞳だったのが光が蘇るような瞳へと変わっていき、涙を流していた。
提督(危ねぇ〜あの眼は本気だった。もし俺が止めなかったら、春雨は自殺行為に進んでいた。俺に持ってきた艦娘達には申し訳ないが、これも春雨の為だ...)
春雨「司令官〜はい!!私が作った春雨スープ。美味しく召し上がれ」
提督「あ...あぁ」
春雨が提督の元に行き両手で持っている器を、机に置く。
提督「春雨?これって本当に春雨スープなのか」
春雨「はい!!そうですよ〜」
提督「.........」
提督(なんでこんなにスープが赤いんだ?俺が知っている春雨スープと全然違うぞ!!具は別に問題無いが、何故こんな物が出来上がるんだ?)
春雨「もしかして...赤い事に気にしてるんですか?それなら安心して下さい!私の春雨スープはオリジナルなんです」
提督「オリジナル?」
春雨「はい!!皆が知っている春雨スープでは無く、私が考えたアレンジ物です。普段入れないトマト汁とお肉を入れました。きっとその出汁が...このスープを赤くなっちゃったんですよ」
提督「そうか...疑って悪かったな」
春雨「いえいえ...」
提督(匂いからしては食欲を唆る香りしてて、涎が出そうにはなる。春雨の言葉通り、この料理は安全のようだな...)
提督「では...頂きます!!」
春雨「はい!!召し上がれ...」
恐る恐る赤い液体に浸されている春雨スープをメレンゲでスープを飲む。
提督「美味いな。トマトの酸味が丁度良くて、食べやすい...」
春雨「味付けには気を張ったので...」
提督「正直疑って悪かったな」
春雨「私は大丈夫です...」
提督は、料理への警戒が解けたのか、我を忘れて、食べる事に専念する。それを隣で見ていた春雨は頬を赤くして、モジモジとしていた。
提督「うん!!美味しかったよ!!生まれて初めて、こんな美味しい春雨スープを食べたかもしれん」
春雨「そ...そうですか。特に何が一番美味しかったんですか?」
提督「そうだなスープも美味しかったが、具のお肉が美味しかったな...」
春雨「そ...そうですか」
提督「どうして...そんなに頬を赤くして居るんだ?なんか恥ずかしい事...言ったか?」
春雨「いえ...」モジモジ
恥ずかしそうに春雨は両手で顔を隠す。そこで、やっと提督はある事に気付く...。
提督「春雨?お前の右手の小指...包丁でも切ったのか?」
春雨「え...これですか」
春雨は提督の言葉に反応し、怪我をしたであろうと思う小指は白い包帯を巻いているが、少しながら血が滲み出ていた。
提督「ん?怪我にしては、小指の長さ...小さくないか?左手と右手にある長さが合わないんだが...」
春雨「そこに気づくなんて、流石司令官です!」
提督「え?」
春雨「実は司令官が美味しい美味しいと食べた。お肉...私の【一部】何ですよ」
提督「は...」
春雨「あぁ...今頃私の一部は司令官の胃の中で溶かされて、一つになっていると考えてしまうと、なんか興奮してしまいます...。いっそのこと右腕ごと入れようとしたんですが...小指を入れた瞬間...生臭くて...仕方なくそれで妥協しました...」
提督「.........」
提督(俺が人肉を食べた?美味しく?完食をしたのか?)
春雨「生臭く無いように、トマトとか、様々な調味料で駆使して、作りました。これも美味しく司令官に食べさせる為です...」
春雨は淡々と喋るが、提督は...あれを美味しく食べた事を思い出し、嘔吐しそうになるが、強く右手で口を抑えて......
提督「済まないが...トイレに行ってくる...」
春雨「はい!!行ってらっしゃい。仕事も頑張って下さいね」ニコ
ーー廊下ーー
提督「.........」
俺は今思考が停止しながら、廊下の真ん中で立ち尽くしている...。それもそうだ、あんなことがあったら誰でも、こうなる。
俺は春雨が作った真っ赤春雨スープを何も疑いなく喰らって、後々答えを聞けば...嘔吐してしまう状態に陥り、そのままトイレで吐き散らしてしまった。そのせいか...俺は今賢者モードって奴に入っている感じだ...。
提督「っく...思い出すだけで吐き気が...」
正直...執務室には戻りたくない...。きっと彼女(春雨)は今もずっと俺の事を待っているに違いない。もし...俺がまた彼女に会ってしまえば、身体の拒否反応が起きて、その場で吐いてしまうだろう。
俺が吐いたといえ...全てを出し切ってはいないと思う。今もこうやって、春雨の一部が俺の中にあると考えると、気分が...悪くなる...。今日の仕事は、いいや...。早く自分の部屋に戻って、鍵を厳重に掛け、眠りに付きたい所だ...。
提督「......はぁ」
歩いても歩いても、廊下は続く...。気分が悪い状態で歩くと、自分の部屋が遠く感じる。今...俺の顔はどんな表情をしているんだろうか?絶望?失望?怒り?恐怖?きっと...そう言う感情が入り交じったような表情を浮かべているんだろうな...。
早く...艦娘に遭遇する前に...!!
提督「......!!」
何者かの存在に思わず...脚を止まってしまう。
???「貴方!!一体何処に言ってたの?執務室に戻って来ないって春雨に聞いたから...」
そこには、提督よりも背がでかく、桜型の髪留めを刺している、大和が立っていた...。
提督「気にするな...俺は今から執務室に戻ろうとした所だ...」
大和「そうですか...なら安心です!けど戻る前に、子供達に顔を見せて下さい...」
提督「悪いな...子供達に言っといてくれないか、お父さんは、忙しいから、終わったら会うって...」
大和「駄目です!!子供達が可哀想と思わないですか!会ってください!」
提督「だが...」
大和「もしかして...浮気でもしているんですか?子供も居て、私って言う妻が居ながら!」ハイライト
提督「浮気はしてないよ!」
大和「だったら...子供達に顔を出してください!できますね?」ニコ
提督「分かったよ...」タッタ
そのまま大和と共に、俺の子供が居ると言う部屋に向かっていく...。
提督(正直...ここで大和には会いたくなかった...。こんな精神的にダメージを負ってながら、大和を相手するなんて、拷問となんも変わらん...。だって、俺と大和には、【子供】なんて...居ないんだから...)
大和「さぁ〜入って下さい」ガチャ
提督「.........」
そのまま大和の招きに入れられ、部屋に入室する。
大和「子供達〜お父さんが帰ってきたよ〜」
大和は、子供達と呼ぶ者を抱き抱える。
提督「.........」
今俺の目の前には、複数に居る。雑に裁縫で縫いられた人形を子供達と呼びながら、叫ぶ大和...。
その光景は異常と言うには、生易しいものだ。
言葉にすれば...俺はきっとこう思うだろ...。
【イカれている】と...。けど、ここで俺が変に言えば、大和は本当に壊れてしまい、人や生き物を、無差別に殺戮を行うだろう。だから...俺はこうやって、仮面を被って、家族として、やり過ごす事しか出来ない...。今もこうやって......
提督「ただいま...」ニコ
っと...やり過ごすのだ...。
大和「貴方も子供達を抱いてください...」
そう言うと大和は、雑に縫われた人形を俺の方に向ける。
提督「あぁ...」
両手を伸ばし、大和から俺へと渡るが...。
提督(冷たいな...。この温度差を分からない大和は、きっと本物の赤子が死んでも、ずっと甘え声で、言うんだろうな。想像するだけで、鳥肌が...)
大和「ふふ...見て下さい、貴方が抱いたら笑顔になりましたよ」
提督「本当だな〜よしよし」
しかし提督から見れば、人形なので表情なんてある筈もなかった。あるのは雑に塗られた目玉がこっちを見てるぐらいしか...
提督「なぁ...大和。俺は仕事があるから、もう行くぞ...」
提督は部屋を出ようと扉の方へと向かうが...。
大和「え...もう行くんですか?」ハイライトオフ
部屋出ていこうと分かったのか、大和は提督の右腕を握りつぶすような力で止める。
提督(なんて力で握っているんだ。血が止まりそうだ...。やっぱりそう簡単には出してもらえないか...)
提督「俺は大和と子供達の為に仕事するんだよ。本当だったら働きたくも無い。ずっと大和の傍に居たいんだよ。けど...軍の人達がそれを許さないと思う」
大和「貴方...」
提督「だから離してくれ、いつかここから(鎮守府)出る日が来たら、一軒家を建てて...幸せに生活をしような」
大和「...貴方」ポロポロ
あまりにも衝撃的だったのか大和は、提督の言葉を聞いて泣き崩れる。
提督「そんなに泣くなよ。だからその一歩の為に仕事をしてくるよ!」
大和「はい...行ってらっしゃい。私はいつまでもいつまでも愛しています...」
提督「俺もだよ...」タッタ
開放された提督はその部屋を出た。
提督「.........」
ゆっくりと扉を閉め、その場から立ち去ろうと早足で廊下を駆ける。
提督「危ね〜。危うく監禁される所だった。頭の中では早く大和から離れたいと思ったのか、言葉より、身体が勝手に動くとはな」ハァ
提督「それよりも...この後どうする?自室に戻るにも早すぎるし、執務室には春雨が居る可能性が...。そうだ工廠に行こう!あそこなら姿を隠すことも出来るし、妖精さんに会いに行ける!」
そうと決まったのか、颯爽と工廠に向かっていった。
しかしそれ追う者も提督を見ていた...
???「提督さん...見つけたっぽい」ニヤ
提督の行方を追う赤い閃光はニヤリと笑った...
ーー工廠ーー
提督「いや〜相変わらずデカい建物だよな〜。この中に爆薬とか武器とか色々危ない物があるから明石には入るなって良く言われてたっけ...」
提督「まぁ...今は知らんけど」
意味深な言葉吐き捨て、重々しい扉に手を付ける。
提督「ん!!重い!!」
ガラガラと音を鳴らしながら扉を開いていく...。
提督「うわ...ホコリっぽい」ゲフゲフ
提督(この中に明石が居るのか怪しいんだけど...。此処...機能してる?)
そう思いながら工廠の中に入っていく...。
提督「暗い......」
周りを見渡しても照明も無く、ひんやりとした静寂。背中に触れる冷たいコンクリートの感触が、しみてくるようだった。
提督「今...昼過ぎだから良いけど、これ夜だったら足元も見えなかったぞ...」
提督「ん〜妖精さんは何処に居るんだろうか?製造の方に居るのかな?」タッタ
提督「いつもなら出迎えてくれるんだけど...。一体何が......ん?」
提督は何かを見つけたのか、腰を下ろし地面を良く見ると、小人が倒れていた。
提督「え...妖精さん!!一体何が」
咄嗟に妖精を拾い上げる。すると俺に気付いたのか、弱りきった声で問いかける。
妖精「テイトクサン...ニゲテ」
提督「逃げてって...一体何が...」
妖精「キュウニ...ユウバリガ......」グフ
提督「夕張が何だって...」
妖精「.........」
提督「妖精さん!!」
妖精「...」
???「そこからは私が話するわ」
提督「...夕張」
提督の前に黒いセーラー服にオレンジのリボンと緑のミニスカートを着込んだ少女...。夕張が立っていた。
夕張「こんにちは〜提督」
提督「何で夕張がここに居るんだよ...」
夕張「何でって...そりゃ提督を逃がさないように此処で(工廠)首輪作ってたのよ...」
提督「どうしてそんな事を...」
夕張「どうして?提督は分からないの?何で私がこんな事をしなくちゃ行けなくなったのか」ハイライトオフ
その瞬間夕張の瞳が薄暗くなるのが分かった。
夕張「提督が居なくなった日、私はずっとずっとずっとずっとずっとずっと探してたのよ...。」
提督「......」
夕張「脚が壊れるまで...走り続けたのよ。息を切らしながらでも、提督を探したの!なのになのに、全然見つけれなくて...最終的には街に居る人間共を根絶やしにしようと思ってたのよ」
提督「どうしてそんな事を考えた...」
夕張「だって...提督の艦娘が人間残虐したなんて知れたら、また会えると思ったからよ...。でも提督が帰って来てくれた。とても嬉しかった...けど」
夕張の顔がさらに険しくなる...
夕張「今度は二度と逃がさないよう、私が管理して上げようと思ったのに...そこの妖精が邪魔してくるから...台無しになったじゃない!」
提督「その理由で妖精さんをこんな目にしたのか!」
夕張「えぇ。」
あまりにも夕張が即答で答えるのか、動揺してしまう。
提督「あと一つ聞きたい事がある。明石はどうした!」
夕張「ん?明石?」
俺の言葉に聞いた夕張は誰の事だろうと思ったのか、首を傾げる...。すると思い出したのか、口を開ける。
夕張「あ〜あの泥棒猫ね」
今何て言った?明石が泥棒猫?
提督「夕張お前!!明石に何て事を言うんだ!!」
夕張「だってあの女...提督と楽しく話してたじゃん?私からしたら横から大好きな人の間に割り込んで来て話す。泥棒猫と同じよ」
提督「それは夕張の勘違いだろ!俺は明石に資材や弾薬の調整、艤装の整備を色々と話してただけで、別にそういう恋物などしてないぞ!」
夕張「提督はそうかもね」
提督「なに...」
夕張「でもあの女。提督と話してる時、いつも嬉しそうに話してたわ。作業中に話すことだって、提督関係の話し!!何時間も何時間も、知らない女が提督を語って欲しくないの!!今でも思い出すだけで鳥肌が...」
夕張は自分の右手で左腕を擦る仕草をする。
夕張「だからあの泥棒猫は私が始末した...」ニコニコ
提督「は?」
夕張の言葉に頭が真っ白になり、思考が一時的に停止した。
提督「.........」
口を開きながら、夕張を見つめる。
少しだけ間が空いたのか、徐々に夕張の言葉が脳内に響いてくる...。やがて...
提督「夕張!!お前!!」
真実を受け止めたのか、夕張に怒りを飛ばす!!
すると夕張はニヤリと笑みを作り。
夕張「っても、私の力じゃ始末出来なかったけど...」
っと夕張は急に語り始める。
提督「何を言ってる!明石をやったんじゃ」
夕張「無理無理〜出来るはずがない。そんなことしたら、憲兵に捕まって提督と永遠のお別れになっちゃうもん」
提督「だったら...明石は何処に」
夕張「さぁ〜街にでも行って、資材とか機械物を探してるんじゃない?」
提督「嘘かよ〜」ヘナヘナ
夕張の言葉を聞いて落ち着いたのか、腰に力が抜け、安堵する。
夕張「けど...私は提督のことずっとずっと好きですよ。今此処で提督を監禁しても良いんですよ?」
提督「え...」
提督は明石で頭が一杯だったせいか、夕張の思考を読んでいなかった。
夕張「さぁ〜提督♡私と監禁生活を始めましょう?」
不気味な笑みを浮かべ、此方へと寄って来る。
提督「おいおいおい!!」
徐々に近寄ってくる夕張に、体制を立て直そうと身体を動かすが、上手く力が入らず、立つことも出来なかった...。
夕張「怯えなくても大丈夫ですよ...。食事、睡眠、性欲だって...管理して上げますからね」
提督「来るな!!誰かぁぁぁ!!」
立てない提督は両手で後ろに身体を持っていき、夕張から距離を離すが......
提督「あ...」ドン
気が付けば壁の端まで来てしまい、逃げ場を失ってしまう。
前を見れば夕張。周りを見ても、鉄臭い匂いが舞う工廠。助け声すら届かない構造...絶望と言う言葉には相応しい場所だった
提督「終わった...」チーン
夕張「さぁ〜提督。私と共に......!!」
???「ふ〜ん。夕張って意外と乙女なのね」
提督「え...」
提督は動揺した。本来此処に居る艦娘は夕張しか居ないはずなのに...。夕張以外の声が工廠に響く。
夕張「はぁ...改二なってから犬みたいな姿だと思ったけど、本当に犬ね...」
夕張はそうと吐き捨て、後ろを振り返る...。そこには...
夕立「犬って酷いっぽい」ブンブン
頬を膨らませ両手をブンブン振る夕立の姿があった...。
提督(あの無邪気姿が犬見たい何だけどな...)
心の中で夕立の仕草にツッコミを入れる。
すると夕立は俺の存在に気づいたのか...此方へと走り...
夕立「見つけたっぽい!!」ダキ
提督「ぐふ!!」ドゴ
座り込んでいる提督に思いっきり飛び込む夕立。その衝撃で腹部を強く打つ。
夕立「提督さん!!会いたかったっぽい!!」ダキ
提督「そ...そうか...」
意識が飛びそうになりながらも、夕立の言葉に答える提督。その光景を見た夕張は怒りが篭ったかのような声を上げる。
夕張「私の前でイチャイチャしないでくれる?せっかく提督と幸せな監禁生活を送ろうとしたのに...」
夕立「夕張はまだそんな下らない事を考えてたの?」
夕張「何ですって!!」
夕立「提督さんが嫌がってるっぽい!!そんなの束縛と変わらないっぽい!!」
夕張「......」
思わず夕立の圧に黙る夕張...。それを見ていた提督は...
提督(いやいや...ここに来た夕立のストーカー体質も異常だけどな...。って事は夕立も俺を狙いに...)
内心考えていると、夕立はゆっくりと夕張の方へと向く...。
夕立「途中しかやり取り見てなかったけど、提督さんの怯え方を見れば納得っぽい」ジャキ
夕張「何?始末する気?その気なら私だって...」ジャキ
お互いに艤装を展開し、激しい剣幕を見せる。提督はその状況が不味いと分かったのか...
提督「お前ら止めろ!喧嘩なんかしても意味が無いぞ!」
夕張「意味はあるわ!!此処で雌犬を始末すれば、私だけの提督になるんだもの!!」
夕立「舐められたものね...戦闘経験はこっちを方が長いっぽい!!何なら此処でソロモンの悪夢を見せて上げましょうか?」
夕立はそう放った同時に赤い瞳が夕張を睨みつける。
提督「おいおい洒落にならないって!!」
やっと身体を起こしたのか、焦りながらも夕立の肩を掴む。それと同時に夕張は何か諦めたのか溜息を零す。
夕張「分かったわ。今日は諦める。そんな眼を見たら勝てる気が無くなってきたわ...」
提督「本当か?」
夕張「えぇ。今此処で焦って取り合ったって、どうせ他の艦娘達来るに違いないもん。だ・か・ら、もう少し作戦を練ってから狙うわ...」タッタ
提督「お...おう」
そう言いながら、夕立の殺気に負けた夕張は...工廠から出ていく。
やがて夕張の姿が見えなくなった事を確認し、溜息を吐く。
夕立「提督さん!!提督さん!!夕立は提督さん助けたから...なでなでして欲しいっぽい!!」
そう言うと甘い匂いが漂う金髪が俺の方へと向ける。
提督「ありがとうな!!夕立が居なかったら、今頃どうなったことか〜」ワシャワシャ
雑に夕立の頭を撫でていると、「ぽいぽい」と声を上げる。
夕立「提督さん!!もっともっと」
提督「はいはい」
夕立に答えるように、ひたすら撫で続ける。
しばらくすると、満足になったのか、頭を上げる。
夕立「ん...」モジモジ
すると夕立は急にぎこちなく身体を動かす。
提督「どうした?」
夕立「なんか可笑しい気分っぽい。夕立は提督さんが好きっぽい!けど少し変な気持ちがあるっぽい...」
提督「ん?変な気持ち」
提督(もしかして夕立はまだ異性として見てないって事なのか?天然で、少し抜けてると思ったが...ちゃんと乙女なんやな...)
そう考えていると、夕立は頬を赤く染め、息を荒くして...提督を見つめる。
夕立「なんか苦しいっぽい...。凄くドキドキして落ち着かないっぽい!!」ガバ
夕立は提督を押し込む
提督「急にどうした...夕立」
提督の身体の上に夕立が乗っかり......
夕立「何だか暑くなってきたっぽい」ヌギ
流石の鈍感な提督でも夕立が服を脱ぎ始めた瞬間焦り声を上げる。
提督「待て待て!!どうして服を脱ぐ!」ガシ
服を脱ごうとする夕立を全力で阻止する。
夕立「時雨が教えてくれたっぽい。もし好きな人を見て苦しくなったら、こうやって対処すれば良いって聞いたっぽい」
提督「いやいやいやいや!!」
提督(おのれ〜時雨...純粋な犬になんて事を...これじゃ発情した犬を見ているみたいだぞ。考えるんだ夕立は天然だ。きっと何かを言えば気を紛らわすに違いない!)
少し冷静になり、頭の中で思考を巡らせると、ある事に浮かぶ...。
提督「夕立!!聞いてくれ!!恐らくだが夕立は今極限にお腹が空いているんだよ!」
夕立「え...それって本当っぽい?」
提督「良く考えるんだ...」
提督の言葉に夕立は考える素振りを見せる。すると夕立の口から「あ...」と声が漏れる。
夕立「そう言えば夕立。昼飯食べてないっぽい!!」
奇跡的に思う節があったのか、そそくさと服を着込む。
夕立「提督さん!!ごめんなさいっぽい!!夕立が勘違いしてたっぽい」
提督「いや大丈夫だ。間違いは誰にだってある」
提督(危ね〜夕立が純粋で良かった。もし時雨だったら既成事実とか言い出して、食われる所だった...)
夕立「夕立はこの後...食堂に行ってくるっぽい!!」
提督「あぁ...行ってきな。それとありがとうな。助けてくれて...」
夕立「当然っぽい!!提督さんは夕立にとって大切な人だもん」
提督「そうか...。助けたお礼とは何だが、欲しい物とかあれば、大本営の方で取り合せるが...」
夕立「ん〜」
右指の人差し指で自分の頬に当て考えるが、先にお腹の方からギュルっと音が鳴る。
提督(まぁ...夕立の事だから、お菓子とかお菓子とかお菓子だと思うし、軍資金的にも問題無いと思うけどな)
夕立「はは...お腹空いてて考えられないっぽい...」
提督「悪かったな...。だったら別の機会で聞くとする...」
夕立「分かったっぽい!!」タッタ
そう言って工廠から出ていく...夕立。しかし急に動く脚を止め、再び提督の方へと向け...。
夕立「もし提督さんが...本当にお礼にって言うなら...夕立は...」
再び頬を赤く染め...口を開く。
夕立「指輪...と、ウェディングドレスを着てみたいっぽい...」
提督「分かった.........え?」
夕立らしくない言葉を聞いて、提督は固まる。
すると夕立は恥ずかしげに...
夕立「冗談っぽい。なんか話してたら余計にお腹空いてきたっぽい...。提督さんバイバイっぽい」タッタ
そのまま工廠から出ていった...。
提督「.........」
あまりにも驚きを隠せないのか、無言になっていた。しかし内心では...
提督(犬かと思ったけど、ちゃんとした乙女何だなな〜っと思った...)
しばらく工廠で妖精さんの応急処置を行っていたせいか、空は夕方になっていることに気づいた...。
ーー鎮守府外ーー
提督「気付けば夕方か...」
空を見上げれば、薄々と見える星が広がり、日が落ちていく...。
提督「取り敢えず...今日も大変だった。明日は一体どんな一日が...」
明日のことを考えたせいか、顔が真っ青になる...
提督「いやいや...明日の事は明日の俺がどうにかしてくれるよ。うん...」
嫌のことを忘れようと振り返り、再び鎮守府に戻るのだった。
ーー鎮守府内ーー
18:00
提督「......」
薄暗い廊下の中、食堂だと思うところから無数の声が聞こえている事を確認する...。
提督「18時か...この時間は艦娘達は飯を食べてるはず...。ってことは艦娘に遭遇する確率は0%だ!!」
提督「この時に執務室で仕事を終わらせなければ!!」タッタ
艦娘に遭遇しないと分かったのか、急ぎ足で執務室に向かう...。しかしこれが最悪を招くことはまだ知らない...。
ーー執務室ーー
ガチャ
提督「...暗」
ドアノブを回し部屋を見渡すが、そこには暗闇が広がっていた...。
提督「それもそっか、俺が入るなと命令したんだから、誰も入らないよね...」
独り言を愚痴ながらも電気スイッチを押し、照明が暗闇を晴らすと、執務室の椅子にとある人物が座っていた...。
提督「え...」
提督も思わず、無意識に言葉を零す。提督の前にはピンク髪を揺らした少女「春雨」の姿があった
春雨「やっと来たんですか?し・れ・い・か・ん」
提督「は...春雨」
春雨の言葉を聞いて、思わず後退してしまう
春雨「何で下がるんですか?それとも私以外の女と会いに行ったんですか?」ハイライトオフ
提督「はは...少し具合が悪くて...。ちょっと医療室に...」
誤魔化そうと嘘を言って執務室を出ようとするが...。
春雨「どうして?私じゃ不満ですか」ガシ
いつの間に春雨は背後に立ち。逃がさないと左手を力強く握る。
提督(ヤバい!!目がガチだ!!顔は笑ってるけど、目が笑ってない!!殺される...)
春雨「司令官...私気付いたんです。何で司令官が皆から逃げてる理由...。もう少しで海軍を辞めるんですよね?」
提督「辞めるわけが無いだろ...。現に今だって提督をやってるし...」
春雨「嘘は良くないですよ?司令官のパソコンを見たんです。《もし新しい司令官が来たら、此処の艦娘を処分》って...」
提督「...!!」
その言葉に提督は動揺する。その姿を見た春雨は当たったと思って、ニヤける...。
提督「それで...俺をどうする気だ?」
春雨「何もしませんよ?。ただ司令官には...」シャキ
提督「春雨!!お前!!」グサ
急に頚部から痛みが走り、そのまま身体が地面に落ちる...。
春雨「私と共に幸せな暮らしをしましょう?だから今だけは眠って下さいね」
提督「.....は...るさめ」
瞼が徐々に重くなりながらも春雨を見つめる...。
そこには頬を赤く染めた春雨の姿が目に焼き付き。やがて意識が無くなる...。
司令官......私は貴方を愛しています...。
更新をお待ちください...
更新しました〜
2020/08/17 08:56:53
ほんの少しだけ更新。リアルが忙しい〜
2020/08/21 08:44:15
更新〜なんか夕立...乙女過ぎたかも〜
2021/05/13
こういう系のss大好きです。頑張って下さいね〜
コメントありがとうございます!!
今日中に更新をしたいと思いますので、楽しみに待ってて下さい!
怖いよぉ〜続き楽しみです〜
コメントありがとうございます!!
もっともっと追い込む気なので...楽しみに待ってて下さい!(急がなければ...)
ああ〜いいっすね〜(錯乱)
頑張ってくださいね
リクエストよろしいでしょうか?
北上さんは提督と大井さんに執念強くて、邪魔な奴らはだれでも排除する系のヤンデレ。しかもそれを止めるなら姉妹でも許さないタイプ。大井さんは北上さんはニコイチな親友だけど、恋愛感情は全く無いし同じ雷巡として頼りにしてる相棒として見てるノンケ。大井さんは歪み切った北上さんから提督を逃がしたいけど北上さんは「大好きな大井っちでも、提督を独り占めしたらどうなるかわかるっしょ?」と殺意を見せてくる。「北上さんは間違ってます!そんな感情向けられても嬉しくありません!提督をなんだと思ってるんですか!」
…みたいなのをお願いします
おぉ...6番さん!!コメントありがとうございます
もう年は2021年になってましい、返事も返さず...申し訳ございません!!
リアルの事情で、ログインすら出来ませんでした。
今日から復活します!!
投稿頻度は遅いと思いますが、これからも宜しくお願いします!!
それとリクエストありがとうございます。大井と北上のドロドロした感じとても良い思いました!参考にさせて頂きます!!
凄く良いっす〜何か自分の性癖に刺さります...
いいぞ~もっとやれ