2019-05-08 23:22:26 更新

吹雪「え~と・・・確かこの辺に・・・あっあった!」


拝啓、お母さん。士官学校を無事卒業して今日から鎮守府に着任することになりました!


吹雪「え~とここの扉を開ければ・・・あれ?開かない?」


・・・鍵がかかってるのかな?・・・でも周囲に他の人は居ないし・・・あれ?何でこんなところに道路標識が・・・通行止?


???「貴様。何者だ」


吹雪「!!!」


突如ドスの効いた声が聞こえる。声の方を見ると居たのは


ゴツい男「ここは鎮守府。関係者以外立ち入り禁止です。」


吹雪「あの私今日ここに着任することになった吹雪なんですけど・・・」


ゴツい男「・・・吹雪・・・吹雪型駆逐艦一番艦の?」


吹雪「はい。」


ゴツい男「・・・なるほど。分かった。止めてすまなかった。」


そう言うと扉の横にあった道路標識が消滅した。


憲兵「私は憲兵。この鎮守府『唯一』の憲兵です。」


吹雪「え!?はえ!?唯一!?」


憲兵「はい。」


吹雪「普通何人か居ません!?」


憲兵「ここの鎮守府は普通じゃないですからね。」ガチャ


吹雪「え?」


憲兵「・・・あの道路標識見て気づかなかったんですか?」


吹雪「・・・あぁ・・・何かあれあったときは扉が開きませんでしたね。」


憲兵「・・・もしそれが私の能力によるものだと言ったら信じますか?」


吹雪「・・・能力?」


胡散臭い・・・


憲兵「はい。」


吹雪「・・・う~ん何かちょっと胡散臭い・・・」


憲兵「ここに来た人は大体皆そう言いますよ。でもあの標識は私の能力です。」


吹雪「・・・どう言った能力なんですか?」


憲兵「標識に書かれたことが発生する能力です。」


吹雪「・・・すごい信じがたい・・・」


憲兵「なら・・・」トン


え?標識が出てきた?


吹雪「うわわ!」ツルッ!


ドテーン!


吹雪「あたたた・・・」


標識はスリップ注意の表記になっていた。


憲兵「こう言うことです。」


吹雪「・・・えぇ・・・」


憲兵「この鎮守府に居る誰もが能力を持っている訳じゃないですが能力を持つものは非常に多いです。」


吹雪「へぇー・・・」


憲兵「おっとそんな無駄話をして居る間に到着しました。」


扉には執務室と書かれた下げ札があった。


憲兵「・・・」コンコン


??「何だ?」


憲兵「吹雪さんが到着しました。」


??「入れ。」


憲兵「失礼します。」ガチャ


吹雪「失礼します!」


そこに居たのは軍人にしてはやや細めの男性。


吹雪「特型駆逐艦吹雪です!よろしくお願いします!」


提督「俺は提督だ。多分憲兵から話を聞いてるだろうがここの鎮守府は他と少し違う。」


吹雪「能力者?と言う人が多いんですよね?」


提督「あぁ。そうだ。深海の奴等も持ってるやつは持ってるらしい・・・」


吹雪「・・・その能力者?てそんなに多いんですか?」


提督「めちゃくちゃ居るし能力もめちゃくちゃ多い。てか今も増え続けてる。」


吹雪「へ?」


提督「吹雪。IFと言うのは知っているか?」


吹雪「・・・IF?」


提督「イマジナリーフレンド。謂わば架空の友達。」


吹雪「・・・それと能力にどんな関係が?」


提督「イマジナリーフレンドに強い思いがこもると能力に発展することもある。」


吹雪「そうなんですか。」


提督「あぁ。」


吹雪「・・・そう言えば提督は能力があったりするんですか?」


提督「ん?俺か?」


吹雪「はい。まぁ流石に無いか・・・」


提督「有るぞ?」


吹雪「えっ」


提督「何だその反応。まぁ良いや。異常なぐらい力があるって程度だが。」


吹雪「へぇ・・・」


提督「まぁあの憲兵には見劣りするがな・・・」


憲兵「貴方の方が強いじゃないですか。」


提督「いや落石起こしたり爆発したりあげくのはてには某財団の収容してる化け物呼んだり時止めたりとかもはやチーターだろ。」


吹雪「!?」


憲兵「そう言う貴方こそ通行止してるのに無理矢理こじ開けて殴りかかってくるじゃないですか。」


吹雪「!?!?」


・・・慣れる慣れないよりここで生き残れるか不安になってきました。


提督「まぁそんな話は良いんだ。憲兵さん。案内してあげて。」


憲兵「はっ。それでは吹雪さん。案内するのでついてきてください。」


吹雪「あっはい。」


       ~演習場~


憲兵「ここが演習場です。」


吹雪「あっあの戦ってる人達は・・・」


憲兵「この鎮守府に居る人達ですね。左前列から川内、那珂、神通、曙、漣、潮です。」


ドォォン!ドォォン!ヒュン!


吹雪「・・・凄いですね・・・川内さん達・・・あれが能力何ですね~!」


憲兵「・・・あぁ~吹雪さん。」


吹雪「・・・何ですか?」


憲兵「・・・川内さんについて何ですけどね・・・」


吹雪「?」


憲兵「・・・あの人は能力無いんですよ。」


吹雪「え?でも・・・」


憲兵「・・・あれはずっと昔から努力してたらしいですよ。あぁ見えてもあの三人は来たばかり何ですけどね・・・那珂さんと神通さんは能力を持ってるのに自分だけ能力がなかったのが辛かったんでしょうね・・・」


吹雪「・・・」


憲兵「・・・じゃ、次行きましょうか。」


        ~食堂~


憲兵「ここは食堂です。食事の時間はとかはここで大体の人が集まってますね。今はいませんが。」


吹雪「へぇ・・・憲兵さんも来るんですか?」


憲兵「私ですか?いえ。私は見張りの仕事があるので。」


吹雪「・・・」


憲兵「それに私が居ると皆不安がるんで。」


吹雪「・・・」


・・・納得せざるおえない。


憲兵「・・・」ションボリ


吹雪「憲兵さん!?」


憲兵「・・・次行きましょうか。」ションボリ


       ~入渠ドック~


憲兵「ここが入渠ドックです。当たり前ながら男女別れてます。」


吹雪「ですよね。」


憲兵「まぁそれでも潜水艦とかが男湯入っててトラブルになったことあるんですけど。」ボソッ


吹雪「え?」


憲兵「何でもないですよ?」


吹雪「いやさっきなんか(憲兵「何も言ってないですよ?」


吹雪「アッハイ」


憲兵「まぁ主に風呂代わりだったり戦闘で傷ついたときに入るものです。私は戦場には出ませんが提督なんかも一緒に出撃したりしますね。傷はなおりませんが。」


吹雪「・・・」


憲兵「じゃ、次です。」


        ~工廠~


憲兵「最後に工廠です。」


??「あっ憲兵さん!」


憲兵「・・・どうも。」


吹雪「?」


??「隣の方は?」


吹雪「今日から着任することになりました!吹雪です!」


明石「吹雪ちゃんね!私は明石!よろしく!」


吹雪「はい!明石さん!よろしくお願いします!」


憲兵「明石さんは装備開発担当だ。」


明石「装備ならお任せ!」


憲兵「そう言えば夕張さんは居ないんですね。」


明石「夕張なら何かまた作ってるわよ?」


憲兵「・・・それに感しても取り締まった方がいいのかなぁ・・・(遠い目)」


明石「どうだろうねぇ・・・(遠い目)」


憲兵「まぁ良いや。いそがしいなら仕方ない。」そそくさ


吹雪「うわすごい勢いで帰ろうとしてる。」


よほど苦手なんだろうなぁ・・・


??「ちょーっとまったぁぁぁぁ!」


憲兵「ゲッ・・・」


??「げって何さ!憲兵さん!」ぷんすか!


憲兵「・・・ナ、ナンノコトカナー・・・」


??「丸聞こえでした!ごまかさない!」


憲兵「・・・この人が夕張。しょっちゅう変なの作ってる。」


夕張「変なのって何さ!」


憲兵「前タコに薬品間違えてぶっかけてクトゥルフ神話に出てくるような化け物作ってたやん。」


ワーギャワーギャー


吹雪「あれ?敬語じゃない。」


明石「夕張と憲兵さんは昔からの知り合いだからね。」


吹雪「・・・」


・・・賑やかだなぁ・・・(白目)


後書き

他シリーズも現在執筆中です!


能力解説

評価はC-が最低でS+、または規格外が最高


標識

破壊力  B+

耐久製 A

俊敏性 C-

解説

何の変哲もない標識。標識の表記内容がちょくちょく変わり表記により様々な異常現象を引き起こす。


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2件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2019-06-05 10:27:53 ID: S:t1Z8VR

財団って死なない爬虫類とか、排泄物出す彫刻とか、触れたもの腐らせるおじいちゃんとかの財団?

2: 大根ポン酢 2019-06-05 22:26:48 ID: S:xA9u4C

>>1番さんコメントありがとうございます!

その財団ですねw


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