第1巻 第202話 ウマノリ
2017年10月18日(水) AM:11:00
凡矢理遊園地
千棘 「ねー楽、次はどのアトラクションやる?」
楽 「そうだな………。」
千棘 「あ!そうだ、アレなんかどう?」
スッ
千棘が指差した先にあったのは、
メリーゴーランドだった。
楽 「アレ?
メリーゴーランドだよな?」
千棘 「うん。
2人でメリーゴーランドのお馬さんに乗るなんて、いかにも恋人っぽいじゃない?」
楽 「そうだな。」
楽&千棘 「すいませーん、
メリーゴーランドに乗りまーす。」
店員D 「はーい、お二人様で600円になりまーす。」
そして、2人はメリーゴーランドに乗り………
千棘 「わーー!
見て楽、さっきのコーヒーカップもそうだったけど、景色が回って見えるよ!」
楽 「まあ、2つとも乗り物が回ってるから、当然そうなるよな。」
千棘 「それにこのお馬さん、
なんだかメルヘンチックね!」
千棘 (楽と2人でこんなメルヘンチックな乗り物に乗ってる………
なんだか素敵。嬉しいな。)
千棘 「それーー、楽ーー!
待てーー!」
楽 「お前な………
この馬、同じスピードで走ってんだから、
追いつけるわけねーだろ。」
千棘 「アハハ………それもそーね。」
アハハ………
千棘 「ん?楽、あのお馬さん見て。」
楽 「ん?」
千棘が指差した先にあったのは、
二人乗り用の馬だった。
千棘 「あの子に乗ってみよーよ!
普通のお馬さんより、カップルっぽいし。」
楽 「ああ、いいぜ。」
ガタッ
楽と千棘は、今乗っていた馬から降りて、
二人乗り用の馬の前まで行った。
千棘 「楽から乗ってよ。」
楽 「ああ、いいぜ。」
ガタッ
楽は二人乗り用の馬の前の方の席に座った。
千棘 「よいしょっと。」
ガタッ
千棘は二人乗り用の馬の後ろの方の席に座った。
ムニュッ
楽 「なっ!?」
千棘が後ろから楽に密着して来たので、
千棘の胸やお尻が楽の背中や腰に当たった。
楽 「ち、千棘!背中に当たってる………。」
千棘 「当ててんのよ。」
千棘はドヤ顔で答えた。
楽 「なっ!?」
千棘 「私たちはもう、ホンモノの恋人同士なんだから、
このくらいでいちいち照れてんじゃ無いわよ。」
楽 「わ、分かったよ。」
そして、二人乗り用の馬で回り出し………
千棘 「フンフーン♪
やっぱり、こっちの方がより恋人っぽいわね。」
楽 「そ、そうだな………。」
楽はまだ、顔が赤かった。
千棘 「………ねえ楽、やっぱりいいよね、
こういうの。」
楽 「あ?」
千棘 「だって、2人でメリーゴーランドに乗るなんて、
まさに恋人同士っぽいじゃない。
楽と2人でそんな事が出来るなんて………
なんだかそれだけで、嬉しいな。」
楽 「ああ、そうだな………。」
第1巻 第202話 完
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