第1巻 第213話 ストロー
2017年10月21日(土) AM:12:00
凡矢理ウォーターパーク
食べ物屋付近
ウォータースライダーと水上アスレチックで遊び終えた楽と千棘は、
昼食に食べ物屋(たべものや)に来ていた。
千棘 「焼きソバ2つ下さーい。」
店員A 「はーい、2つで800円になりまーす。
まいどありー。」
チャリンッ
ガッ ガッ
千棘 「うーん、この焼きソバ、
美味しー〜♪」
楽 「水着のまま、食えるっていいよな。」
千棘 「そうよねぇ。
あ!そうだ楽、
次はクレープ食べよーよ!」
クレープ屋の前
千棘 「クレープ2つ下さーい。」
店員B 「600円になりまーす。」
チャリンッ
千棘 「うーん、
甘くて美味しいー〜♪」
楽 「お前、ホントに食う事好きだよな………。」
楽 (しかし、水着でクレープを美味しそうに頬張(ほおば)ってる千棘………
なんか色っぽくて可愛いな………。)
千棘 「あ!楽、見てよアレ!」
スッ
楽 「お?」
千棘が指差した先にあったのは、
カップル限定販売の、
2つのストローがハートの形に交差したトロピカルジュースだった。
千棘 「アレ、高1の最後のエイプリールフリールの定期デートで、
私がカップルっぽいから飲もうって言ったやつと同じじゃない?」
楽 「ホントだ。
アレ、ここにも売ってたんだな。」
千棘 「あの時は、恋人っぽく見えるからやろうとしただけだけど、
本物の恋人になった今だから、
あんたと2人で飲みたいの。」
楽 「ああ、いいぜ。」
楽&千棘 「すいませーん。
カップル限定販売のトロピカルジュース一つ下さーい。」
店員C 「はーい。
300円になりまーす。」
ガタッ
そして楽と千棘は、テーブルに座り、
いよいよカップル限定のジュースを飲む時に。
楽 「よーし、いっせーので2人同時に行くぞ千棘。」
千棘 「分かったわ。
しっかり、私に合わせなさいよ、楽。」
楽&千棘 「せーの………」
ズズー〜
楽と千棘は、掛け声と同時にジュースを飲み出した。
ピンク色のジュースが、ハートを描いてストローを通って2人の口の中に運ばれて行く。
楽 (俺、今千棘と同じジュースを飲んでる………。)
千棘 (私、楽と同じジュース飲んでる………
それにもしかしたら、このジュースの中に楽の唾液(だえき)が………。)
千棘 「!」
カアアァァ………
千棘 ブゥー〜!
千棘は、恥ずかしさのあまりジュースを吐き出してしまった。
楽 「ぶはっ!
ち、千棘?いきなりどうしたんだよ?」
千棘 「ゴ、ゴメン楽!」
千棘 (楽と、お互いの下を絡め合うような大人のキスをするのは、まだまだ先のようね………。)
第1巻 第213話 完
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