2019-05-21 15:30:14 更新

2017年10月23日(月) PM:15:00


凡矢理大学


冬吾 「え?迷路?」


楽 「ああ、そうだ。

LRT(ラブ リアル テスト)の関門の一つに、迷路はどうかなって思ってな。」



その日の大学での講義を終えた楽は、

友人の蛍(ほたる)のバドミントン部の大学祭の出し物のLRT(ラブ リアル テスト)の準備の手伝いに来ていた。



冬吾 「確かに、第1と第2関門は決まったけど、第3関門以降も何か欲しいとは思ってたが………

でも、何で迷路なんだ?」


楽 「ああ、恋人同士で別々の入り口から入って、どんだけ早く迷路の中で出会えるか試すんだ。

お互いの行動パターンを良く解り合ってる恋人同士なら、早く出会える筈だろ?

それで、恋人の行動をどんだけ分かってるか試すんだ。」


冬吾 「なるほどな………いいかもな!」


楽 (ホントは、千棘とウォーターパークに行った時に、

水中迷路に入って思いついたんだけどな………。)


冬吾 「おーい、蛍(ほたる)!

こんな関門はどうだーー?」


蛍(ほたる) 「え?」


ゴニョゴニョ ゴニョゴニョ………


蛍(ほたる) 「なるほどね………

確かに、恋人同士のイベントとして使えるね!

おーい、みんな〜〜!」



そして………



トンテンカンカン トンテンカン


蛍 「出来たーー。

「LRT」の第3関門の、「恋人再会迷路(こいびとさいかいめいろ)」だ!」


楽 「はやっ!」


楽のアイデアを聞いたバドミントン部員達は、

数時間のうちにイベント会場内に迷路を完成させた。


楽 「あっ、でもどうやって迷路内で出会ったタイムを計るんだ?」


冬吾 「それは俺も考えてたんだけど………

2人にパスワードを半分ずつ教えておいて、

そのパスワードを揃えたら俺らが送ったメールを開けるってのはどうだ?」


蛍 「あっ!いいね、それ!」


冬吾 「でも、そんなに早く再会出来るかな?

あんまり時間を食っちゃうと。

イベントの進行自体が遅れるぜ?」


楽 「いや、それは大丈夫だと思うぜ。」


冬吾 「え?」


楽 「ホントにお互いの事を分かり切ってる恋人同士なら、

きっとすぐに迷路の中で出会えるさ。」


冬吾 「そ、そうか………。」


楽 (俺と千棘がそうだったようにな………。)


第1巻 第223話 完


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