2019-03-23 06:32:01 更新

概要

とある しょうがくせい と
とある かんむす の 『いびつ』 なおはなし
※タイトルを変えました


前書き

とある しょうがくせい と
とある かんむす のちょっと 『いびつ』 なかんけい


-歪に甘く-




#1








キーンコーン


カーンコーン…








やっと放課後…



早くお家に帰りたい…



急いで机の引き出しから


落書きされた教科書、破かれたノートを抜き取る


カタカタと震える手で至る所に切り傷をつけられた


黒いランドセルに押し込むように入れる






女子1「せんせい、さようならー!」





女先生「はいさようならー!

ほら残ってる皆も

さっさと帰った帰った!」






手を叩いて教室に残って

雑談している生徒達を帰宅するように促す担任の先生





良かった、先生に見つかる前に帰れそう





帰りたい帰りたい…






目をつけられる前に帰りたい…






昨日、月曜日は放課後にB君に背中蹴られたし


転んだし、膝擦りむいたし


頭打ったし




まだ痛い…







帰りたい…






急いで帰れば…


放課後にいじめっこの目を盗んで


急いで帰れば大丈夫…






早く、早く











夕焼けオレンジにマンションが染まる


入り口を抜けて一階ロビーの壁際に備えられてる


集合ポストに近寄る



そこから僕とお父さんの住む部屋の番号の


郵便ポストを確認…





…なんにも入ってないよね…









ただいま…





ランドセルをお部屋に片付けて


誰もいないリビングでちょっと待つ




革張りのソファに座って、足をブラブラさせる






お父さんに買ってもらった携帯電話を開いてメールを確認






待ち受けにしてる


お母さんとボクと…お父さん






待ち受けにしてるこの写真を見るたびに


なんとも言えない気分になるけど


でも変えられない、変えたくない…





メール受信ボックスを開いて


新規にカーソルを合わせる



『今日も遅くなる。

リビングのテーブルの上に

お金を置いてある。

それで何か好きなものを食べなさい』





テーブルに目をやるとお金が置いてある




再び携帯電話の画面に目を落とす



…これ、先週とおんなじ…




『こぴーぺーすと』ってやつだ知ってる…



その前のメールを確認



やっぱり同じ…その前も前も…




パタンと携帯電話を閉じて


ポケットに入れる





革張りのソファに横たわって


お気に入りの白黒の牛柄のクッションを手に取って


横に縦に伸ばす



ぼよーんぼよーん…



顔をうずめて足をパタつかせる






…さみしい…








火曜日はお父さんはいつもとっても遅いから


『お姉ちゃん』が来るまで


ゲームをしたり、アニメを観たり…してるけど


なんだか今日はそんな気にならないから



お昼寝しよう…




それに最近、

ちょっと別の遊びを覚えてからあんまり


楽しくなくなっちゃった…


なんていうか物足りない?
















時計を見ながらソワソワ


時間が経過するのを待つ





待つ



ソワソワ



待つ



ソワソワ




早く夜にならないかなぁ…










ピンポーン







チャイムが鳴る



来てくれた!!


やったやった!


『お姉ちゃん』だ!




急ぐ気持ちを、興奮しきった心臓を

落ち着けるように深く深呼吸する



スー…ハー…




…よし





あんまりガツガツすると女の人に

嫌われるってお姉ちゃんも言ってたし…


落ち着いて

『おとなのよゆー』を見せないと




…子供だけど





念のためにお父さんから言われた通りに


ドアを開ける前にちゃんとドアに備え付けられた


レンズからマンションの廊下を覗く





ギンガムチェックのレトロなワンピース…




長い長い銀髪、血色の悪い


蛍光灯の光を受けてますます悪そうに見える


青白い肌


濁りきった大きな


瞳もこっちを見ている


赤い唇が半月を描くようにニタリと笑っている





大好きなお姉ちゃん





今日もお姉ちゃんと遊ぶんだ





ゲームよりもおもちゃよりも




楽しいごっこ遊び





遊びましょ











今日も寝不足かなぁ



明日の一時間目ってなんだっけ?




算数だ…



算数、眠くなっちゃいそう






ギシッ…キシッ



ギッ…ギッ…!!







僕の部屋のベッドは身長の高いお姉ちゃんと一緒に寝るのには


ちょっと狭いけど


体をくっつけられるとこが多くなるから


苦しいのと嬉しい…これってなんて言うんだっけ?


『複雑な気持ち』?





電気を消して月明かりだけ僕の部屋を


薄く照らす



お姉ちゃんと僕は肌をさらけだして


僕のお部屋で『くっつけごっこ』をして


遊ぶのが『火曜日の夜』




いつも思うけどお姉ちゃんは


顔は疲れた感じ





でも


体は元気に僕のお腹の上で跳ねている





お姉ちゃんの胸は


おっきくて僕の上に覆いかぶさると


顔が埋まっちゃう




お花みたいな


甘くて柔らかい香り


そこに僕とお姉ちゃんの


ちょっとだけ汗の匂いが混じって


頭がおかしくなっちゃいそう…






くっつけごっこは


とっても気持ちいいけど


とっても疲れるんだ




だって次の日には頭はグワングワンするし


目は赤くなるし正直つらい






理科の授業で習った


月と太陽のお話を思い出そうとするけれど


なんだったっけ?





面白い内容だったのに


忘れちゃった…







今って何時なんだろ




お姉ちゃんが部屋に来てから


夢中で抱き合ってたから時間わかんなくなっちゃった




こんな遅くまで起きてちゃいけないんだよね、


ホントは




本当なら


先生にだって怒られるし


お父さんにも怒られるから





この日は


僕はちょっと悪い子なんだ


友達のA君だってゲームをしていても


お父さんとお母さんから怒られて10時には寝ちゃうんだよ?




でも今日はお父さんはいない



どうせ明日の朝に帰ってくるもん…





だから怒られない


怒る人がいない





暗くて良く見えないけど目を少し細めると


なんとか薄い月明かりで文字盤が読める




0時30分…くらい?






気が付いたら、もう『今日』になっちゃってた






…!!





冷たい手のひらが突然


僕の頬に当てられて強引に


顔を正面に向けられる





向かい合う僕の顔と


お姉ちゃんの顔








―目を離しちゃダメ…





―見て…もっと…






耳元で吐息と一緒に耳の奥にふれる


お姉ちゃんの優しい声


頭がとろけちゃいそうな…



脳みその中にあめ玉を突っ込まれて


ぐちゃぐちゃに乱暴にかき回されてるみたい





ぼーっとしていたら…






カプリ…





唇を『食べ』られる







下唇を吸われて








ンチュ…クチュ…








上唇を噛まれて吸われて









ヌチッ…グチュ…



口の中に滑った舌が蛇のように


入り込んでくる







ジュル…チュッ…







僕の歯を這い回って


歯茎を舐められる






なんだか涎がたくさんでてきた





お姉ちゃんのチューは


ちょっと強引だけど


なんだかフワフワした気持ちに


なるから…恥ずかしいけど


どちらかと言えば


…好きかなぁ





落ち着いたのかな…


お姉ちゃんは僕の口から


舌なめずりしながら


綺麗な赤い唇を離す



ツゥって糸がひいてた










こういうのなんて言うか僕は知ってる


『エロい』んだ









―前に教えたでしょ?『ここ』…舐めて







ベッドの上で少し頬を赤らめて


足を『M』の字に向けて僕を


迎え入れるように膝を少し揺らしてる


お姉ちゃん






言われた通りにお姉ちゃんの


白い太股の間に顔を埋める





お姉ちゃんの体は


モチモチしてて抱きつくと暖かくて


肌はとっても白い





でも意外と毛深いのを僕は知ってる


お姉ちゃん自身そのことを


気にしてるみたいで


ちょっと前に腋に生えてるのをイジってたら



『最近忙しくて処理を忘れてたの///』



『恥ずかしいからあんまりイジらないで///』



って顔を真っ赤にして頭を叩かれたっけ





生えてる方が僕は好きなんだけど…


『ふさふさしてて気持ちいいよ!』


って言ったら


『馬鹿///』って返されたなぁ


本当の事なのに




クラスの女の子はみんなツルツルだから


お姉ちゃんくらいある方が


僕はうれしいよ?






ゆうっくり、生い茂ったお姉ちゃんの『ソコ』をたっぷり涎で濡らした舌を

舐める






入り口





ペチャ…ヌチュヌチュ…チュル






ん~…ちょっとしょっぱい



汗?

おしっこの味?






-フッ…フッ…フッ…ンン!






舐めながらお姉ちゃんの顔に視線をやると


瞼をキュッと閉じて


肩で息をしてる姿が見えた






丁寧に


周り、奥、突起した部分


ローテーションで舐めて


時々、トントンって突っつくと


どんどんお姉ちゃんの奥から


トロッとした何かがでてくる



そのでてきた何かを一回口の中に含んでから


僕の涎と混じるように頬の内側でくちゅくちゅとブレンドしてから


お姉ちゃんのそこに塗りたくる





…!…!!




上の方にある穴を舌で触れるか


触れないかっていうくらい微妙な位置で


なぞる


ここがお姉ちゃん弱いんだよね




そして上の方…なんだかちょっと


盛り上がってる所があってここをちょっと


刺激すると…




カリッ…





~!!





両手で肩を抱いて


体を少し丸めてビクビクとふるえた




体から力が抜けて


ベッドに背中を落とすお姉ちゃん





前に教えてもらったなぁ


これを『イク』って言うんだよね



気持ちいいんだってさ




月の光を浴びて


僕の目の前で膝を立ててグッタリしてる

お姉ちゃん



長い銀髪を


汗で濡れてしっとりとした


胸に垂らしている


やっぱりお姉ちゃんはとっても綺麗…













腰をぎこちなく前後させる僕


この動きだけは慣れないなぁ~…






お姉ちゃんの中に入った僕の『それ』


入り口はヌルヌルしてたから


あっさり入っちゃった


最初はこんなに緩かったかな?


前はもっとこう…ギィウっ!て感じに


締め付けてきたけど





今は、優しく包み込んでくれてるみたい





あ、これはこれで良いかも







ちょっとペース上げてみよ







…ギシッッギッギッギ!!







抱きつくような形で僕とお姉ちゃんは今


密着しててこの体勢だと


顔は見えないけど


すごい恥ずかしい顔をしてるに


違いない…うん





お姉ちゃんは入れてる時の顔を見られるのを


嫌がってるからちょうど良い体位



耳元にお姉ちゃんの息がかかる


なんだか気持ちいいのを


我慢してるみたいな声



我慢しなくて良いのに…




ほら、こうやってさ!





ヌチッ…




引き抜いて…




ッパン!!




突き上げる



お姉ちゃんの口元から


『くふっ』て声が漏れた




やっぱり気持ちいいんじゃん


僕も気持ちいいもん

















パンッ…パンッ…パンッ…!!







何度も何度も腰を打ちつける


今度はちょっと体位を変えて


お姉ちゃんを四つん這いにさせて


後ろから僕がそこに挿入する形になった




ベッドのシーツをきつく握りしめる


お姉ちゃん


顔はやっぱり長い髪が覆って見えないけど


突く度に息が漏れているのを僕は


聞き逃さない



時々、入り口の所で


ちょんちょんともどかしいくらいの


力で突くと



お姉ちゃんは、激しくお尻を僕の方に


動かして自分から挿入して


じらされた分を取り戻すみたいに


揺らす




こういうジラしたり


不規則な動きにも弱いのを


僕は知っている





……そろそろ僕も『出そう』







最初は怖かった


『白いオシッコ』




初めて『した』時に


僕はあんまり気持ちよくて


お姉ちゃんの中に


オシッコをしてしまったんだと思った




…けど違った





これは『赤ちゃんの素(もと)』だって


お姉ちゃんに教わった





出たときにとっても嬉しそうだった






そして僕は初めてお姉ちゃんと


した時のように『達した』



ドクンドクンと脈打つ度に


目の前がぼんやりしてくる



その目に写ったのは


僕と同じように


四つん這いのまま体をひくつかせる


白い背中



長い『それ』を終えた僕は…僕らは






狭いベッドの上で丸まって


お互いの背に手を回しあって抱き合う





トクントクン…



お姉ちゃんのおっきい胸と僕の平たい胸




『した』あとに必ずこの行為をする


お互いの心臓の鼓動が重なって


そのままドロドロに溶けて一つになっちゃいそうな


…変だけど気持ちいい感覚




初めてしたときは怖くて泣いちゃったから


慰めるようにお姉ちゃんが抱いてくれたけど



それ以来これは欠かすことなく行っていた




不思議と安堵感包まれる


この体勢




僕は丸まって、その僕の体を包むように


外側から優しく抱いて


やっぱり同じように背を丸めるお姉ちゃん





そして抱き合いながら僕のお股から…なんだっけコレ?



…あ、そう、『こんどーむ』を優しく脱がすお姉ちゃん



ムワッと、生臭い臭いが正直


自分の体から出たものってわかってても


苦手だった


でもお姉ちゃんはこれが好きみたいで


こんどーむを口元に持っていくと穴から


僕の白いソレを吸い出して少し味わってから


その細い喉を上下させて飲み込む




…コクリ



ウットリとした表情に顔をとろけさせるお姉ちゃん




空になったこんどーむを床に投げると




長い手を僕の背に回すお姉ちゃん


そのときビリッとした刺激が


伝わってきた





…痛い




僕がビクッと体を一瞬大きくふるわせると



耳元で囁く声が聞こえる










―ごめんね、『また』やっちゃったね…ごめんね








ぬるぬるとした感触が背に伝わる



たぶんこれ、僕の血



毎度同じことだけど、これも慣れない


痛いのは慣れない




お姉ちゃんとした後は


僕の背中は大概、爪痕だらけになるんだ



だって、僕のをお姉ちゃんの中に入れる度に


爪を立てるんだもん


傷だって付くよ




でも悪いことばかりじゃない





傷つけられたあとは


頭を撫でてくれるから…




お母さんみたいな


優しい温もりを感じさせてくれるから




お姉ちゃんのあったかい手のひらを


感じさせてくれるから……ん~、まぁ


あ、そうそう『終わりよければすべて良し』



…合ってる?







ねぇ合ってるよね?























『翔鶴お姉ちゃん』?

















丸まった首を少し持ちあげて


翔鶴お姉ちゃんの濁った眼を見つめる



お姉ちゃんの


月の光に照らされた銀の髪はとっても綺麗


キラキラと光る髪は宝石のように思えたけど



このとき僕と目を合わせた


目の色は真反対に深く沈んだような


光を反射しない、吸いこまれちゃいそうな


暗い色に見えた



半月みたいに…


裂けちゃうんじゃないかなって思うくらいに


釣り上がったお口





怖くて綺麗…









窓からお空を見ると


夜の黒がだんだん、朝の白に変わってきた


その境目…グラデーションっていうのかな?


とっても綺麗






でもそれに負けないくらい綺麗なサラサラとした


銀髪に指を絡めてちょっと遊ぶ




すると僕の指から銀髪が持ち上がって逃げた





お姉ちゃんが上半身を上げたんだ





そして僕の額に暖かな手のひらを乗せて

言った




翔鶴「そろそろ帰ります…ね」






僕「…うん」






翔鶴「お父さん…今日は何時頃ですか?」






僕「たぶん…10時くらい…」






翔鶴「そう…じゃあ」ギシッ






お姉ちゃんがベッドから降りて


長い手足と銀髪を揺らした




手でお胸を支えて、


少し汗ばんだ体をタオルで拭き始めた








翔鶴「朝食…作ってから、私帰りますね…」







僕はベッドに横になりながらその光景を眺める




首筋をなぞって


鎖骨、胸の下、官能的な腋


くびれたお腹、おへそ、腰…


恥部、太股、膝裏



全身を拭き終わったタオルは


なんだか湿ってしてクタッとしていた



ふぅ、と一息吐いたお姉ちゃんは


僕の方を見た






翔鶴「僕くんも…体拭きますか?」





僕「…うん」





ヒョイっと僕の方にお姉ちゃんが使ってたタオルが渡される




…お姉ちゃんがつかってた…タオル…




汗が染み込んだ…






手にそれを取り


ジッと見つめていると






視線に気づいた




下着姿の

翔鶴お姉ちゃんがこっちを見て

ニタリとやらしく笑っていた…




おかしく思ってるのかな



さっきまでこれよりもずっとずっと


恥ずかしいことをしていたのに…



もういいや使っちゃえ…



ポフン…





タオルに顔を埋める


そして深呼吸すると



お姉ちゃんの匂いがした




鼻を通って鼻腔をくすぐり


タオル越しの空気が肺一杯に



広がる





翔鶴「あ、そうだ」





?






僕「なぁに?」









翔鶴「裸エプロンになった方が良いですか?」クスクス









指を口元に当てていたずらっぽく笑うお姉ちゃん










僕「い、いいよ…」










僕とお姉ちゃんは一緒にまた軽く

一眠りすると



それぞれ身支度を始めた



今日も天気は良いみたい


雲も少ししかないし…








リビングでソファに座って


朝の情報番組をぼーっと眺める僕



相変わらず


民放はアイドルの不倫報道や


会社の汚職事件や、セクハラ事件





しんかいせーかん?の出没情報



艦娘の着任・轟沈情報



各鎮守府の戦闘結果





艦娘が一般の人たちに受け入れられつつあるからなのか


毎月、人気投票まで行われるようになったんだよね





それがこれ


『ミス艦娘!!』





そして今月の第一位


今月は舞鶴の○○鎮守府の


最上型重巡の『すずや』さん






この番組で取り上げる総選挙で

一位になった艦娘さんは








『水着姿』で出演するんだよね…






髪の色とおんなじ


翡翠色のビキニ姿の


鈴谷さん…かわいいな~










ムニュン





…っう!!






フワッと柔らかい匂いが漂ってきたと思ったら


背中に何か二つの弾力のあるなにかが接触した


次いで、右頬に温もり


股間を摩るなにか




そして僕の周りに影が出来て…


驚いて横に視線を向けるとさっきまでキッチンにいたはずの


翔鶴お姉ちゃんがほっぺたをくっつけていた










温かい…









気配を消して後ろから抱きついてきたみたい



翔鶴お姉ちゃんの左手は僕の足の付け根


を執拗に撫でまわしているし…





翔鶴「可愛いですよね…鈴谷ちゃん…」






お姉ちゃんの視線の先はテレビの画面の向こうの


はにかんでいる鈴谷さん





お姉ちゃんの濁った眼が何だか…いつもより


もっと沈んだような






翔鶴「…」







優しく撫でまわした左手がピタリと


僕の太ももの付け根の真ん中で


止まると―






ギュムッ…!!








僕のソレを鷲掴みにするお姉ちゃん


い、痛い痛い…!!








翔鶴「ちょっと『勃って』きましたね…♪」










リポーター『前回の一位の那珂チャンを抑えて…』






リポーター『今回の総選挙一位に輝いた

鈴谷さんにインタビューしてみたいと思います!!』





リポーター『鈴谷さん!何か一言!!』






鈴谷『え、えぇ~///

す、鈴谷こういぅの慣れてないしぃ///』







鈴谷『て、てか…この格好…恥ずかし…///』









翔鶴「水着姿の鈴谷ちゃんを見てなのか…それとも

私の手で撫でられたからなのか…」






翔鶴「『どっち』ですか?」








…え?








瞬間、僕の頬から顔を離して―












ゾワッ








僕の首筋に舌を這わせて、それが段々と上に


上って行って






耳元に―







翔鶴「ねぇ…」










―どっち?

















翔鶴お姉ちゃんの作るお料理は少し薄味だけど美味しい


お母さんの味に良く似ている






千切りにした大根とニンジン、


小さめに食べやすくカットされた豆腐の入ったお味噌汁


少し甘めの卵焼きと、付け合わせの野菜







テーブルに向かい合わせに座る僕とお姉ちゃん


お姉ちゃんは結局ここに来る時と同じ格好のレトロワンピース



似合ってるから可愛い…あ、大人の女の人に『可愛い』なんて言うのは


あんまり良くないんだよね、うんとっても綺麗





僕とお姉ちゃんはテレビの音をBGMにして


ただ黙々と朝食を口に運ぶ






翔鶴「…」パクパク





僕「…」モヒモヒ







翔鶴「美味しい?」



僕「…うん」



翔鶴「そう…良かった」




お姉ちゃんが使ってるのは


僕のお母さんが使っていた花柄の食器…


『亡くなって』から、ずっと使わずに戸棚の奥にしまってたけど


翔鶴お姉ちゃんが来てくれるようになってから


お姉ちゃんが使うようになった













翔鶴「―また来週…来ますね」







僕「…うん…次の出撃も…」






僕「気をつけてね…」





玄関でお姉ちゃんの指を握って


何度も絡める



でも少しして、


パッと離す…







翔鶴「大丈夫です…僕くんの為にも

瑞鶴のためにも死」







僕「」ジッ…







翔鶴「あ、すいません…『沈め』ませんから」







『死ぬ』って言葉にちょっと


敏感になり過ぎてる自分がちょっと嫌だなぁ








…僕は今はお姉ちゃんの胸ほどの


身長しかないけど…



クラスでも背の順で並んだら


前から数えた方が早いほうだけど




これから中学生になって

高校生になって


成長期になればお姉ちゃんよりも


背がおっきくなる…はず




そしたらお姉ちゃんが僕にしてくれるみたいに



僕もお姉ちゃんの頭を撫でられるかな…?




撫でたら僕を頼ってくれるのかな?




僕を頼ってくれたら…もっと僕を見てくれるかな?





玄関にただ一人残された僕は



そんな事をいつしか思うようになっていた

















肉の体とはなんて素敵なんだろう


昔では考えられないような事が


出来るのだから









舌で好きな人の体を味わえる








ペロッ…クチュ…チュルリ








―瑞鶴!ぁぁず…いかくぅ!!///









ピチュ…クチュ…







―はぁ…ぁぁ///翔鶴姉ぇ…///






好きな人の甘い声が聴ける






ビクビク…







―瑞鶴ぅ…とっても綺麗よ…







ブチュ…ニチュニチャ…







―ん…プハッ…く…ぅ///






―しょ、翔鶴姉ぇ…恥ずかしいから…やっぱり電気消して…///






好きな人の乱れた姿を細部まで見られる





…ガシッ






―駄目っ…






―翔鶴…姉ぇ?






―もっと…もっと見せて??瑞鶴のこことか…






…クチィ…






―ヒッ…!







―あはぁ…♪…可愛い…瑞鶴…可愛い…可愛い…






―もっともっともっと…!!









手のひらだけじゃなくて全身で感じられる






ブヂュッ…プチュッ…







―や…ぁ゛…///







―声なんて抑えないで!!もっともっと!!乱れてみせて!?!







大好きな妹とこんな関係にあるのは…人間の世界では


近親相姦っていうのかしら…



でも…抑えられない







―瑞鶴の髪が好き…





…サラッ





―瑞鶴の足も…





スリスリ…






―お尻も…





グイィッ…




ズプッ…





―だ、だめ!!そんなトコ!…汚いってば///







グニグニ…





―瑞鶴に汚いところなんてあるわけないでしょ?






ズプッ…ズプッ…






―だ、出し入れしない…で…ぇ///






―眼も…耳も…!!






―汗も、涙も…瑞鶴の体から『出るもの全部』!





―全部全部全部…ゼンブ!!







―ゃ…こ、怖い…よ、翔鶴…姉ぇ…






―『綺麗』に決まってるでしょ?







好きな人の『全て』を嗅ぐ事ができる




…良い匂い…






―大好きよ…瑞鶴…♪♪








冷たい鋼の体から時を超えて


血が通い温かみのある肉の体を得た今、


この欲望に素直になっても良いでしょ?






例えどんなに歪な気持ちでも…









嗚呼、肉の体とはなんて素敵なんだろう














キッチンの流しに立つ僕




右手にスポンジ、左手に御椀やお皿…





洗うのは良いんだけど


身長的に両手を伸ばさないと流しの中に手が届かないから


肩が疲れる






背…早く伸びないかなぁ







ザァァァ…ガチャガチャ…








お姉ちゃんが帰ったあと


小学校に行く前に


朝食で使った食器類を洗う


特に翔鶴お姉ちゃんが使った物は念入りに…








お父さんにばれちゃうから









ザァァァ…ガチャガチャ…









お姉ちゃんが使った桜柄の箸…









…パクッ…ムグムグ…









ザァァァ…









何やってんだろ…早く、学校行こう…













先生「ーで、ここでさっきの足し算の結果を」





女子A「ねぇ僕くん、眠そうじゃない?」ヒソヒソ






女子B「ん?…あ、ほんとだ…なんか

うとうとしてるね、窓際だし晴れてるし…

まぁ、眠くもなるよね」







僕「zz…z…」ウトウト







女子A「でも僕君のお母さん…

亡くなってからずっとだよねぇ

あんな調子なの…」







僕「んむ…zz…z…」ウトウト








先生「ーんで…」








僕「zzz…」ウトウト








先生「はぁ…」







僕「zzz…zzz…」







先生「おい…男子C…起こしてやれ…」









男子C「えぇ~なんで俺が…」







僕「zzz…」






男子C「おいぃ…起きろよ、僕ぅ

ほら22ページの問2だよぉ」ユサユサ






僕「んむぅ…」ムニャムニャ







男子C「おまえが起きなきゃ俺まで

怒られちまうだろぉ…」ユサユサユサ








僕「ん…おは…よ…なに?」ウトト







男子C「良かったぁ~やっと起きたかよ~せ、先生がおまえを起こせってよぉ」








僕「んぅ」ショボショボ










先生「おはよう僕」






先生「相変わらず、

精力絞り取られたみたいな顔してんね君さ」







僕(…当たってます)ボケー







先生「さ、コレ解いてみ?

そしたら怒らないでいてやるよ」








僕「」ジィッ







僕「34」








先生「ん~…正解」






男子C(ほ、ほとんど問題見てないのに…)







女子A(見た瞬間、一瞬で)





女子B(か、簡単じゃないよね)








僕「もぅ…寝ても…良いですか?」






先生「だめに決まってんでしょ」






男子A「…チッ」





男子B「…」







僕(予習してて…良かった)






僕(教科書…これじゃあ…意味ないもんね)







教科書「」グチャア














ザワザワ…







女子D「ねぇねぇ!今朝のニュース見た!?」








女子E「見た見た!!やぁっぱり『鈴谷』ちゃんだったよね!」







女子D「ねぇ?鈴谷ちゃん可愛いもんね!」






女子D「なんかぁ?…仕草が自然だよね!私、鈴谷ちゃん大好き♪」






女子E「ねぇ~」







女子E「前の那珂ちゃんいたじゃん?

男子票が凄かったみたいだけどさぁ

那珂ちゃんちょっと媚びてたもんねぇ~??」






女子D「女子を敵に回すようなやり方するもんねぇ、あれじゃあ

一位逃すのも無理ないもん!」






女子D「ねぇねぇ!そんなことよりさ!!

鈴谷ちゃんと番組のコラボグッズ応募する!?」





ザワザワ…












男子D「なぁなぁ!!お前らどうするよ!!

那珂ちゃん今回19位だったじゃねぇか!」



男子E「いきなりさぁ、下がり過ぎだよなぁ…

あ~残念だよなぁ…」




男子F「まぁ…俺は川内ちゃんが10位以内に入ってたから

なんでも良いけどよ…それにさぁ」





男子E「なぁ…別に那珂ちゃんは…なぁ?」





男子D「なんでや!!那珂ちゃん可愛いやろ!!!」






男子D・E・F「 … 」







男子D・E・F「 … 」






男子D・E・F「 … 」








男子D・E・F「 はぁ~… 」









男子D・E・F「 艦娘ちゃんと知り合いになりたいぃ… 」グヌヌヌ…



















ツカツカツカ…








翔鶴「」フラフラ






翔鶴(頭がぼーっとする…)







翔鶴(完全に寝不足ね…)








赤城「翔鶴!」






翔鶴(?)





翔鶴(赤城…さん?)






黒くて綺麗な髪







赤城「あなた!また鎮守府を勝手に抜け出したそうね!」






赤城「もっと誇り高い艦娘としての志を―」






ツインテールにしたら似合うかしら…


瑞鶴の代わりになってくれるかしら?






赤城「ちょっと翔鶴!聞いてるの!?」






ああ、でも瑞鶴と比べてちょっと


肉付きが良すぎるかしら?


そうだわ


赤城さんを痩せさせて…






でも、その前に…






翔鶴「」ジィッ







一番大事な所を確かめないと






赤城「…?、なにをぼーっと」







ガシッ







赤城「え?」







赤城さんに覆い被さる私、


弱っていても馬力…人間でいうところの


筋力は一航戦の先輩より勝っている


そのため彼女の体を押し倒すのも


造作も無いことだった





赤城「…なぁ…!?」





赤城「しょ、翔鶴!?あ、あなた何を…!?」






仰向けになった赤城先輩


彼女のお腹に私の顔を押しつけて


深呼吸をする


訓練でもしてきたのかしら?





なんだか少し汗くさい…


それに香水の匂いも少し…


この匂い…提督が前に好きだと言っていた


『花』の香りに近いような…





もっと嗅がないとわからない


同じ空母である彼女の体臭は瑞鶴のそれと


近いのか、彼女の体温と瑞鶴のそれとは


近いのか…





確かめたい


あの子に並ぶ…瑞鶴の『代わり』になってくれるような







バッ…




胸当てを乱暴に外して


衣服をはだけさせる


サラシの下に隠された

妹とは違う豊満な胸


下着から少しはみ出ている余分な肉


餅のような白い肌に舌を這わせる





…ペロ







赤城「ひゃぁ…ぁ!!///」






お腹…胸…




鎖骨…






あら?これって…腋毛かしら?


少しはみ出てるわね…








そして、うなじから耳







カプッ






…耳たぶ








ペロ…チュク…










赤城(力が抜け…ていく…///)














ズルリ…









赤城(み、耳の中に舌が///)








赤城(女同士で…気持ち悪いぃ…!)









翔鶴「…」








翔鶴「…ダメね…」ボソッ








翔鶴「全然違うわ…」





翔鶴(やっぱり『あの子』じゃないと)






ピタッ








赤城「?」ハァハァ






翔鶴「赤城さん…」ムクリ






赤城「な、何?」






翔鶴「突然のご無礼失礼しました…

ちょっと『眩暈』を起こしちゃって、ふふふ」ケタケタケタ







翔鶴「あ、そうです」






翔鶴「…艤装の…

整備手伝ってもらえません?」フフフ








赤城「…!」ゾクッ










翔鶴「ああ、それと―」








赤城「え…?」






翔鶴「腋の下…

もうちょっと手入れ

シた方が良いですよぉ?」







赤城「え!?」








翔鶴「提督…ムダ毛が少ない娘の

方が好きみたいですから…」








赤城「…なんで…」





赤城「なんで貴女が、そんなことを…?」







翔鶴「…」







―翔鶴姉ぇ…実はね




―私、提督に…










翔鶴「…乙女の、ひ・み・つ、です」


















#2








学校が始まっちゃう…


なんていうんだっけ、こういう気持ち…



思い出した


『憂鬱』っていうんだ


前にお母さんに買ってもらった本に書いてあったっけ?





ベッドから身を起こす僕


机の上の時計に目をやると




6時30分




アラームに設定した

時間よりも早く起きちゃった






モゾモゾと布団の中で背を丸める僕



そしてそっと目を瞑ると

この布団だけ世界から切り離されたみたい…






ジリリリリ





そんな切り離された世界にけたたましく


入り込む騒音






目を閉じるとあっと言う間






掛け布団から腕を伸ばして


目覚まし時計を叩くと、それは鳴くのを止めて


再び静かな朝を取り戻す



パジャマ姿でヨロロと立ち上がって


子供部屋から廊下に続くドアに手を伸ばそうとする




ふと、壁に掛けられた丸い鏡に目をやる




ふにゃふにゃとした柔らかな


質の猫毛の黒髪


寝ぼけて伏し目がちな黒目に少しかかるくらいまで伸びちゃってる



食が細くて、さらにストレスの追い打ちで


こけた頬



ちっちゃい背



このパジャマだって、お母さんが


『これから背だって伸びるでしょ♪』って


考えで裾とか袖が少し余るくらいの


大きさの物を買ったのは良いけど…



なぁんか…ご期待に添えず申し訳ありません…




余った裾を引きずりながら


ドアを開けて廊下を通り


日差しの差し込む



ダイニングキッチンに入ると


お母さんがいた


包丁のリズムからして


野菜のサラダを作ってるみたいだった




母「おはよう!あら?背伸びた?」




ケラケラ笑いながら


人が気にしてることに何のためらいもなく


切り込んでくる







僕「おはよ、って伸びる訳ないじゃん!

裾見てよ!買った日からずっと

変わってないよ!ノーチェンジだよ!?」







母「いやいやよく見てみ?ほら!こことか

数ミリ…変わってないね、あはは!チビのまんまだったねぇ!」







僕「」ムゥ…






僕の背の低さはどこから来たんだろう?


お父さんは身長高い方だし


お母さんだって他のお母さんに比べたら


身長は高い方だと思うんだけどなぁ~…







母「ちょいとお母さん、手ぇ離せないから

テレビつけてくんない?」トントントン…






僕「ん」





ピッ…







テレビ『―ということで次のコーナーです!』






母「お!始まった始まった♪」





テレビ『今月のミス艦娘は!!』





デレレレレレ…






母「」ワクワク





僕(なんで、お母さんこのコーナー好きなんだろう?)







…デレレレレ



…デン!!








母「!」



僕「?」






テレビ『おめでとうございます!!

今月のミス艦娘は○○鎮守府所属の

扶桑型戦艦の二番艦!!

山城さんです!!』




テレビ『それではご本人に登場していただきましょう!!どうぞ山城さん!!』





ワーワー!!


パチパチパチ!!








山城『///』







テレビ『山城さぁん!顔を覆っていては

表情がわかりませんよぉ!?』







テレビ『それに垂れ幕で体を隠さないでください!』







山城『うぅ///』ハラリ…








オォ…!!


ザワザワ…!!


メガミ ダ…!!


アリガタヤ…!!





テレビ『おぉ!!これは大胆ですねぇ山城さん!!黒のビキニですか!?』








テレビ『胸の面積に対してあまりにもミニマムなトップ!!

そしてなんと腰回りは…紐ではありませんか!!』







テレビ『カメラさんこっちこっち!!ほら!紐!!紐が見事に食い込んでます!!』









山城『不幸だわ///』









テレビ『はぁはぁはぁ…おっと私としたことが本番中に失礼しました、

それでは今月トップの山城さんに

感想を聞いてみたいと思います!!

山城さん、今の気持ちを!』






山城『いっそ殺して///』ブルブルブル…








テレビ『なるほどぉ!死ぬほど嬉しいんですね?ありがとうございます!!』






山城『お姉さま助けてぇ…///』クスン







テレビ『以上、ミス艦娘のコーナーでした!山城さんと番組のコラボグッズの応募方法はまた番組の後半で!』








テレビ『次は各地のお天気です!』









母「はぁ~ん、まぁ山城ちゃ綺麗だし

戦艦だし、人気あるわよねぇ」







僕「ふ~ん…」ズゾゾ…







僕(味噌汁うまい)プハッ









母「へぇ…番組のコラボグッズ…

山城ちゃんイメージの香水だってさ

応募しようかしら」









僕「ふ~ん…」ズゾゾ…







母「あんた、山城ちゃんみたいな娘とかどうなん?」








僕「?」






母「いや、だから山城ちゃん見て

おち○こ、おっきした?」







僕「」ブバァッ







母「うぉっ!?

きったね!吐くなよ、もう!!」







僕「」ゲフゴフ!









僕「朝から何言ってんのさ…もう~…」ケホケホ









母「まぁまぁ、軽いジョークでしょ」









母「んで?おっきした?」











僕「…ゴチソサマデシタ…イッテキマス」トテテ










母「あぁん!冗談よぉ!!」ガシッ!









母「ちょっとした息子と母の

何気ないトークでしょぉ!?」








母「そんな態度されたら

ママ泣いちゃうぞぉ!!

良いの泣いても!?

ご近所さんに聞かれるわよぉ!

良い年こいた女がビイビイ泣いてるの

聞かれるわよぉ!?」









僕「お母さんヤメテ!

生きづらくなっちゃう!!

ただでさえお母さん変人扱いされてるんだから!!」






母「泣いてほしくなかったらさっきの質問に答えな!

さぁさぁ水着姿の山城ちゃん見て

ビンビン?萎え萎え?」






僕「…」







母「…」







僕「…」







母「…」ジワァ








僕「…!」







母「ふぇぇ…」フルフル








僕「ビンビン!!」





僕「もうはちきれんばかりに

スタンダップ!!

あービンビン過ぎて痛いなー!!」






僕「おチ○チ○が痛いなー!!」マエカガミ







母「…っぷ」







母「やぁん♪僕くんのえっちぃ♪」クネクネ









僕「…」









僕「…」イラァッ









僕「イッテキマス…」






母「いってらっさーい♪」オテテフリフリ








ガチャ…バタン















瑞鶴「翔鶴姉ぇオハヨ!」






翔鶴「あら、おはよう瑞鶴」






瑞鶴「ねぇねぇ!今日の出撃終わったら

提督さんとお酒飲まない?」






翔鶴「今日の出撃後?」






瑞鶴「そ♪」






瑞鶴「提督も私も、翔鶴姉ぇも

日本酒好きでしょ?」






瑞鶴「辛口よ?」






翔鶴「う~ん…」






瑞鶴「おつまみもあるのよ?」







翔鶴「うぅ~ん…」








瑞鶴「ねぇ~え、飲みましょうよ~」







翔鶴「う~ん?

でも…いいわよ私は

『二人で』楽しみなさい♪」






瑞鶴「べ、別に…提督さんとか///」




翔鶴「私を理由に提督と

距離を縮めようとしないの!

もう少し自分から積極的にアプローチしてみたら?」





瑞鶴「うぅ…///」






翔鶴「ふふ♪応援してるわよ♪」






瑞鶴「チガウモン

チガウモン///」ブツブツ






翔鶴「それはそうと…」






翔鶴「ね、瑞鶴?今夜も…」






瑞鶴「…」






瑞鶴「う…うん…でもあんまり

『痕』つけないでね…」









キーンコーン カーンコーン






ガヤガヤ


センセェ サヨナラー


ザワザワ







男子A「おい『金持ち』!」







男子B「なにそんなセカセカしてんだよ?

ちょっと俺らと話そうぜ?な?」カタクミ







僕「…う、うん」







男子A「なぁ…俺さ…欲しいゲームがあんだけど」







男子B「ああ、俺もどーしてもクリスマスまで待てないんだ

欲しくて欲しくてたまらない漫画があんだよ」







僕「ん」ゴソゴソ







男子B「んん?」






男子A「あ~?」







男子A「これだけ?」







男子B「なぁ?ちょっと寂しく無いかい?」







男子B「俺ら友達じゃん?

もうちょいさ、友達に貢献しようや~」








僕「ん」ゴソッ









男子A「…」ガサッ







男子A「なぁ…どうするよ?」








男子B「まぁ今日ぐらいは足りるし、良いんじゃね?」






男子A「んだな」








ガサッ!








男子B「さて…ありがとよ!

んじゃ、また頼むわ~」






キョウ ドコイク?


マズ ゲーセン イカネ?









僕「…」ポツーン









僕(お小遣い…無くなっちゃった…)














僕(ランドセルにノート入れて…体操着…)







体操着「」ボロッ






僕「…」






僕(この泥…洗濯機で落ちるかなぁ…)






僕「」トケイチラリ






僕(午後4時…まだお母さん、パートから帰って来ないよね)






僕「公園行こ」







僕「」テクテク







僕「先生、さようならー」








女先生「ああ、さようならぁ~、車に気を付けんだよぉ」








僕「はぁい」














-公園-






僕「」ブランコ ギコギコ







僕「」ギコギコ







僕「」ギコギコ






僕「はぁ~」ギコギコ






ヒュ~ン…







ボン!





僕「痛っ!」





僕「サッカーボール?」イテテ





男子D「おーい!悪ィ悪ィ!!頭大丈夫かぁ?って…」





男子D「なぁんだ…『金持ち』かぁ…」






オーイ ハヤクシロヨ!






男子D「あぁ!今行くよ!…おい、早くそのボール」







僕「…ん」スッ…





バッ





男子D「ったく、のろいんだからよ…」







僕「…」






男子D「ここで遊ぶのは良いけどよ、

あんまり俺らんトコに近づくなよ?」







男子D「…邪魔だからよ」







男子D「じゃあな」ダッ









僕「」ポツン









僕「帰ろっかなぁ~」










僕「よっこしょ…」







ヒュン








ボゴン!







僕「」ズテン






僕「いたい…」







オーイ ハヤク コッチニ ボール!







僕「ていっ」ペッ







僕「わざと僕にぶつけてるんじゃないかな~、あれ」






僕「あ~ぁ…ランドセルの中身飛び出ちゃってるじゃんか~」








僕「」ガサゴソ











出撃任務といっても


ほとんどが哨戒活動なのだから


警戒するほどのことではなかったわね


深海棲艦だって、ほとんど現れなかったし


今夜は瑞鶴は提督のところにいくのかしら?










…なんでこんなに胸がモヤモヤするんだろ?









なんだか気分が優れないわ…



…軽く近所の公園でも散歩してこようかしら


夕食まで時間もあることだし…




西日が強いから


帽子を被って…と


…うん!

日焼け対策もバッチリね













この公園、海が近いから潮風が強いのよね


だからかしら?


お花の種類が少なくて少し寂しいわ…


公園の遊具だって少ないし


これじゃあ、子供が来なくなるのも無理ないわよね


最近だって遊具で怪我をしたっていって


撤去されたモノだってあるし…


危険だ危険だって、


なんでもかんでも規制ばっかりじゃ窮屈よね




海だって深海棲艦規制がなければ

今からの季節海水浴だって楽しめるのに








あら…?








あそこに…男の子?


ブランコの前でうずくまって何してるのかしら?












国語…算数、理科、道徳…







ふぅ…








あ~ぁ、筆箱の中身も飛び出ちゃってるし…




鉛筆、消しゴム


練りケシ





…赤い靴…





ん?





赤い…靴?









翔鶴「ぼく?…こんなところにうずくまって

どうしたの?」




僕「?」





光沢を放つ

綺麗な『赤い』ヒールが頭を下げた僕の目の前に

現れた


そして次いで白い指先が


歴史の教科書を拾い上げた


その指先の持ち主を確かめようと


視線を持ち上げる





帽子を被った

綺麗な女の人






夕焼けオレンジ西日が、その髪に当たって

キラキラしてる


宝石みたいだ




その銀髪の人が膝を折って屈んで


僕にソレを差し出してくれた




その姿を足下からジッと眺める


あんまり綺麗で見惚れちゃった






赤いヒールに


黒いソックス


ドットのワンピース


薄ピンクのカーディガン


カンカン帽子


その帽子から伸びる綺麗な…


え~っと…きゅーてぃくる?に気を遣った



ツヤツヤした髪






翔鶴「…転んじゃったの?」




僕「…」コクリ




ホントは違うけど…









翔鶴「…あ」






翔鶴「拾うの手伝おうっか?」






僕「ぅ…」フルフル






翔鶴「?」





翔鶴「僕?」





僕「…?」





翔鶴「喋れないの?」





僕「『知らない』人と

お喋りしちゃいけないって、お母さんが…」







翔鶴「翔鶴」






僕「?」







しょーかく?








翔鶴「お姉ちゃんの名前よ?『しょうかく』」








翔鶴「さん、はい♪」








僕・翔鶴「 し ょ う か く 」







僕「…」






翔鶴「…」










僕「」クスッ







翔鶴「」フフッ








僕「僕は『僕』です!」








翔鶴「よろしくね僕くん♪

これで『知らない』人じゃなくなったでしょ?」








あ~…








僕「おねえちゃん、頭良い…んですね?」







ピタッ






口にちょっとした体温を感じる






お姉ちゃんが僕の唇に人差し指を当てていた






むぐぐ




喋れない








翔鶴「『しょうかく』お姉ちゃん、ね?」






言い終えると指を離す『翔鶴』お姉ちゃん







僕「はい、翔鶴お姉ちゃん…」





翔鶴「良く出来ました」






ジンワリと頭全体に感じる柔らかい熱


手のひらで撫でてくれる翔鶴お姉ちゃん




お姉ちゃんはとても背が高い、


僕の頭を撫でるには


少し屈まなきゃいけないみたいなんだ











白い胸がチラリと目の端に映った










別に見ようと思って見た訳じゃないよ!










…チラリ








…あ…








お母さんのおっぱいより大きい













僕「」ブランコギコギコ





翔鶴「」ブランコギコギコ





僕「…」ギコギコ






翔鶴「夕焼け綺麗ですね」ギコギコ






僕「うん…」ギコギコ






翔鶴「いつもここに?」ギッコギッコ






僕「うん…」ギコギコ






翔鶴「何年生ですか?」ギココギコ






僕「小学5年生…です」ギコ…







翔鶴「背の順では?」ギココ






僕「…」ギッ…








翔鶴「…」ギコ…







僕「前から数えた方が早い…です」シュン…







翔鶴「」キュン







僕「…」ギコギコ







翔鶴「…」ギコギコ







僕「…翔鶴お姉ちゃんは…」ギコギコ







翔鶴「…?」ギコギコ







僕「…近くに住んでるんですか?」ギコ







翔鶴「…ふふ」ニコリ






僕「?」






翔鶴「お姉ちゃんはね…」






僕「うん」






翔鶴「『艦娘』なんですよ?」







僕「かん…むす?」






僕「ちょ、ちょっと待っ…」ランドセル ガサゴソ






翔鶴「?」









僕「か、かんむすって、

この歴史の教科書に

載ってる…この子達?」








翔鶴(これ…歴史の教科書で…

この白黒の写真に写ってるのって…初代の艦娘達?)







翔鶴「…ええ、そうですよ♪」







翔鶴「今は普通の私服だけど、出撃する時は

ちゃんと艤装も装備するんですよ?」







僕「!」ドキドキ






翔鶴「艦娘に会うのは初めてですか?」







僕「うん!」






僕(すごい!すごいすごい!!)





僕(僕、今かんむすのお姉ちゃんとお話ししてるんだ!!)





僕「ね、ねぇ!!翔鶴お姉ちゃん!!もっと、もっと教えて!

ち、鎮守府とか!提督さんの事とか!」






翔鶴「」クスクス






翔鶴「ええ、良いですよ?もっとお話ししましょうか?」







僕「うん!!」








僕「ねぇねぇ!お姉ちゃんの艦種って!?」







翔鶴「それはですね―」













翔鶴「―それで、あのときは

さすがに疲れましたね

空母のヲ級ていうのがいるんですけどね」







僕「うん、それで!?」







翔鶴「妹に瑞鶴っているんですけど、

なんだか目が離せなくって…

おてんばで、提督にいつも迷惑をかけて

ちょっと自分勝手で…」







僕「うん」








翔鶴「でも…可愛い可愛い妹なんですよね」








翔鶴「私がヲ級にやられそうになったときに瑞鶴が助けてくれたんです」







翔鶴「たった一人で無理に突っ込んできて…助けてくれて」







翔鶴「手前味噌ですけど、お姉ちゃん想いでとっても良い子なんです♪」






僕「ふんふん…」








翔鶴「その後で二人仲良く入渠ですよ?

…あ、入渠ってわかりますか?」





僕「うぅん」フルフル





翔鶴「艦娘ってお風呂に入って戦闘の

傷や、疲れを癒すんですよ」







僕「へぇ~!」







翔鶴「私たち、お風呂に入ると良く

お背中の流しっこするんですよ」







翔鶴「今日あったこととか、次の休みは

何をしようかとか…でも最近ですね…」







翔鶴「瑞鶴、提督の事しか話してくれないんですよね…」








翔鶴「入渠したときにわかっちゃった

んです…」





僕「?」







翔鶴「瑞鶴が提督の事好きだって…」







僕「ダンジョ ノ ナカ?」






翔鶴「ま、おマセさんですね♪」クスクス






僕「本で読んだことあるから」








翔鶴「読書家なんですね、ええ、そうですよ?

妹はたぶん、今よりももっと

親密な関係になりたいと思ってるはずです…」






僕「翔鶴おねえちゃんは?」






翔鶴「?」






僕「提督さんの事は好きなの?」







翔鶴「ええ、好きですよ?」







僕「ダンセイとして?」







翔鶴「この『好き』はきっと、性別的なモノではなくて

尊敬とかそういうものの類だと思います」






僕「尊敬?」






翔鶴「はい♪指導者としても一級、

艦娘のカウンセリングも自らすすんで

行ってくださいますし、何よりも私たちを平等に人並みに扱ってくださいますので」







翔鶴「尊敬でもありますし、憧れでも

ありますし…瑞鶴に好かれてる彼の事を

嫉妬の対象として見ているのかもしれません」







僕「しっと?」






翔鶴「わかる?嫉妬って?」







僕「前に本で読んだことあるけど、言葉だけ

知ってる」









翔鶴「あの人みたいになれたら良いな

あの人があんなに幸せなんてズルいとか…

そういう気持ちの事を『嫉妬』って言うんですよ?」









僕「覚えたよお姉ちゃん」










翔鶴「そう、僕くんは頭が良いんですね」










僕「…」








僕「お姉ちゃんは―」






ピンポンパンポーン



マモナク ゴゴ 6ジ デス


ヨイコ ハ クラクナル マエニ カエリマショー



ピンポンパンポーン







翔鶴「そろそろ帰りましょうか?」







翔鶴「お母さんが心配しますよ?」スタスタ








僕「あ…ぅ」








僕「お、お姉ちゃん!!」








翔鶴「なぁに?」クルリ





僕「ね、ねぇ!あ…明日も!この時間にここに

来てよ!」






僕「もっとお姉ちゃんとお話ししたい!!」







翔鶴「…」








翔鶴「…だめ」









僕「…ッ」









翔鶴「私は…艦娘ですから…絶対くるなんて言えないんです、ごめんなさい」







僕「…そう…だよね…ごめんなさい…」







翔鶴「…でも」








僕「?」








翔鶴「ねぇ僕くん?なにか書くものとノートとかあるかしら?」








僕「ん、うん」







僕(書くものは…鉛筆で良いかな?

ノートは…)





ガサゴソ…







僕(この『連絡帳』で良っか)







僕「はい」スッ







翔鶴「ふふ、ありがと♪」サラサラ







翔鶴「…」カキカキ






翔鶴「はい」ヒョイ







僕「これは?」






僕(11桁の数字と…@の入ったアルファベットの羅列?)







翔鶴「ふふふ♪」







翔鶴「お姉ちゃんの電話番号とめーるあどれすです♪」








僕「え…っえ!?」








翔鶴「直接会うのはなかなか難しいと

思んですけどこれなら」








翔鶴「お姉ちゃんは大丈夫ですよ♪」








僕「め、メールしても良いの!?」







翔鶴「はい♪」







翔鶴「でも…」






翔鶴「内緒ですよ?」ウィンク







僕「うん!」














カチャカチャ…カチン…







カチャリ…キィィ…パタン







僕「ただいま~」







僕「なんだか、鍵、開けづらくなったな~…」テクテク









僕「お腹空いた…」








僕(?、テーブルに夕飯おいてある…あ、筑前煮だ)







僕(あとは…コレ…メモ?お母さんの字だ)








僕(何枚かある…?)パサリ







メモ1『お帰りなさい、

今日もお母さんとお父さんは遅くなります

ごめ~んね☆』








…ペラ…









メモ2『レイゾウコにプリンが入ってます、

デザートに食べてね♪』









…ペラ…







メモ3『ブルーレイ・プレイヤーに

ナカちゃんのア○ルトDVDが入ってます

良かったら「使って」ね♪』








…グシャ…






…ゴミバコ ニ ポイッ







僕「…」







僕「ご飯食べて、…映画でも見よう…」





















僕(お母さん達…今日も『ザンギョウ』かな…)ウトウト







僕(メール…来てないかな?)










―内緒ですよ?










僕「あ、そうだ」








カチャ…カコカコカココ…









From:僕

To:しょうかくお姉ちゃん


『さっそくメールしてみました。

明日も出撃なの?』









From:翔鶴

To:僕くん


『メールありがとうございます僕くん!

はい、実は明日もちょっと哨戒活動の予定なんです』







From:僕

To:しょうかくお姉ちゃん


『哨戒←ごめんなさいコレなんて読むの?』








From:翔鶴

To:僕くん


『あ、ごめんなさい(笑)

こんな漢字、小学校じゃ習わないよね?

これは「しょうかい」って読むんですよ?

簡単に言えば、海の警備活動です』





From:僕

To:しょうかくお姉ちゃん



『ありがとうございます、初めて聞きました

むずかしい漢字があって分からなかったらまた聞いても良いですか?』








From:翔鶴

To:僕くん


『もちろん!いつでもお教えしますよ♪』









From:僕

To:しょうかくお姉ちゃん



『ありがとうございます!(^v^*)

なんだかカンムスのお姉ちゃんと

メールしてるなんて不思議な気分がします』






From:翔鶴

To:僕くん



『特別ですよ?』






From:僕

To:しょうかくお姉ちゃん



『うん!誰にも言わないよ!

僕と「しょうかく」お姉ちゃんとだけの秘密だよね!』







From:翔鶴

To:僕くん


『はい♪ちなみに私の名前はこう書くんですよ?→「翔鶴」』








From:僕

To:翔鶴お姉ちゃん



『ありがとう!

僕、この漢字知ってる!「飛ぶ」に「鶴」だよね!』









From:翔鶴

To:僕くん



『僕くんは物知りですね、その通りですよ!』








From:僕

To:翔鶴お姉ちゃん



『綺麗な名前で、僕好きだなぁ

翔鶴お姉ちゃん!次はいつ会えるかな?』







From:翔鶴

To:僕くん


『ウーン…こっちからまたメール送りますから

今夜はもう眠った方が良いですよ?明日も学校ありますよね?』






From:僕

To:翔鶴お姉ちゃん


『は~い。お休みなさい翔鶴お姉ちゃん (-_-)zzz 』







From:翔鶴

To:僕くん


『絵文字可愛いですね♪はい、おやすみなさい僕くん』












…カコカココ…






翔鶴「ふぅ…」パタン







…ガチャリ






瑞鶴「ふぅ、良いお湯だった♪」





瑞鶴「あれ?翔鶴姉ぇ?

窓辺に座って携帯イジって…

誰かにめーる?」







翔鶴「ええ、ちょっと…ね?」









瑞鶴「ふ~ん…あ、所でサ…///」








翔鶴「?、どうしたの?」








瑞鶴「ねぇ私、変な匂いしないよね?汗臭くないかな?」スンスン







瑞鶴「今日、

お昼に汗すっごいかいちゃったから心配なんだよね」クンクンクン…







翔鶴「…っぷ」







瑞鶴「!?」







翔鶴「あははは!大丈夫よ!

お風呂上がりの良い匂いがするわ♪」







瑞鶴「そ、そう、良かったぁ」ホッ







翔鶴「今から提督と晩酌?」







瑞鶴「うん!ねぇこれ見てよ」ゴソリ






翔鶴「お酒?」






瑞鶴「お昼に言ったでしょ?良いお酒が入ったって!

これがそれよ♪」







翔鶴「そう…山形県のお酒ね…良いお酒じゃない、

ふふ、一生懸命、あぷろーちしなさいね?」クスクス








瑞鶴「だぁかぁら!違うってばぁぁ!!///」









翔鶴「冗談よ」クスクス







瑞鶴「もう///」





翔鶴「ねぇ瑞鶴?その前に…」







瑞鶴「…ん、わかってる」








翔鶴「大丈夫よ、

直ぐに済ませるし、痕はなるべくつけないから」








瑞鶴「な、なるべくなんだ」








翔鶴「夢中になるかもしれないから」








瑞鶴「あんまり激しくしないでね?

また汗をかいちゃったら台無しだから///」







翔鶴「汗の匂いも素敵よ瑞鶴?」







瑞鶴「恥ずかしい事言わないでぇ!///」







翔鶴「ふふふ、可愛いわ瑞鶴…」







瑞鶴「…ぅ///」






翔鶴「さ、瑞鶴?…足を開いて頂戴?」







瑞鶴「ん///」クイッ…






クパァ







翔鶴「は…ぁ…綺麗よ瑞鶴…」ゾクゾク



















僕「じゃ、行ってきます」




母「ん、行ってら~」




僕「あ、そうだお母さん?」




母「ん?」




僕「お花ってさいくらくらい?」




母「なんで?」




僕「が、ガッコウ ノ ジュギョウで使うの…」




母「ふ~ん?」




僕「…」ドキドキ




母「ホント?」




僕「ウン」




母「こっち見て」




僕「」ジッ…




母「ホント?」




僕「…」




僕「……はい」




母「チ○コに誓って?」




僕「ちょっ…!?」




母「○ンコに誓って?」




僕「こらアラフォー!!」




母「アラフォー舐めんなよ?」




僕「舐めてないよ!!呆れてんだよ!」





母「 お チ ○ ポ ぉぉぉ!!」ヒャッハー☆





僕「ちょぉぉぉぉ!!??」












母「んで?」




母「なんで花ほしいのさ?」





僕「う、うん、あのね」





―内緒ですよ?





僕「…ぁ」





母「?」





僕「…ク、クラスの女の子が転校しちゃうからお花をプレゼントしようかなって」





母「へぇ、女の子にお花なんてキザな事するねぇ」







母「んじゃ、お母さんとっておきのお花屋さん教えたげるよ」






僕「ホント!?」






母「もちろん!チン○に誓ってな!!」






僕「だぁかぁらぁよぉぉ!!!」ウガァ











-花屋-





花屋「…」ズモモモモ





僕(でかい…)ビクビク





花屋「」ズモモモモ





僕(スキンヘッドの

花屋さんなんて…聞いてないよ~!!)ビクビク





花屋「…」クワッ!!





僕「ひぃっ!」





花屋「いらっしゃい…」ペコリ




僕「あ…ぇ?」





花屋「…?、何かお買い求めでは?」





僕「…ぁ…ぁの…」





僕「その…」






花屋「!」カッ!




僕「!?」





花屋「少年!!」ガシィッ!






僕「うわぁぁぁ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ!!食べないでぇぇ!」







花屋「もしや!!クラスの女子に告白か!?」







僕「…へ?」





花屋「いや間違いない!!

そのピュアホワイト・クリアブラックな

パチクリお目目を見りゃぁぁぁっっわかる!

わかるぞぉぉぉ!!!

うんうん!君ぐらいの年頃の男の子はねぇ!

好きな子にちょっかい出したくなって

素直になれない!!だぁかぁらぁこぉそぅぅ!!」クワワッ!!







花屋「花で!!花でだ!!

自分のポイント

ウェイクアァァァッッッ……」ノケゾリ




花屋「ッッッッッッ」プルプル






花屋「ップ!!!」グルリ





花屋「っだろ!」ゼェゼェ






僕「…」





花屋「…」ハァハァ





僕「…」





花屋「…」






僕「…違います」






花屋「 ! ? 」
















花屋「さっきはごめんね」




僕「い、いえいえ」




僕「昔からあんなテンションなんですか?」




花屋「あ~、いやいや、前はもっと

大人しかったんだけどね~」




僕「は、はぁ」




花屋「ちょっと前に

とある女の子と出会ってさ苦手な接客を克服しなきゃと思って

自分を鼓舞する意味合いもあってさ

あんなテンションで接するようにしたんだけど」






僕「女の子?」






花屋「うん、昔ね良くこのお店に来てくれたんだけど

ちょっとあってね…」






僕「それ以来ずっとあのテンション?」





花屋「うん」





僕「…正直に良いですか?」





花屋「もちろんだとも」





僕「その姿にあのテンションはぶっちゃけ

怖いです」





花屋「おぉっと辛辣ぅ!!」




僕「ご、ごめんなさい」





花屋「ま、まぁホントの事だしね」





花屋「それはそうと…お花探してるんだよね、何用のお花かな?」






僕(あ、こっちが素なのかな)





僕「えと…大人の女の人が喜びそうなので…」





花屋「ふんふん」メモメモ





僕「綺麗なので…」





花屋「ほうほう…」メモメモ





僕「あ、できれば、や、安いので…」




花屋「ふ~む」フムフム





僕「あ、あの!」





花屋「ん?なんだい?」




僕「お、女の人に花を贈るのは

キザなんですか?」





花屋「ん~、キザかなぁ?」




僕「うぅ…!」




花屋「でもね」





花屋「その人の事を想って花を選んで

その人のためにどんな花が良いかって

その人のために悩んで時間を使うって…すごく素敵な事じゃないかな?」





僕「…う、うん」






花屋「だから、別にキザとかなんとか

気にしなくても良いよ?」






花屋「そんなの僕が全力で肯定してあげるよ!!」






花屋「キザがなんだ!」グガァ!!





僕「お、おじさん?」





花屋「さぁ一緒に!」





僕「き、きざがなんだぁ…」ボソボソ





花屋「声が小さい!」





僕「…」スゥゥ





僕「き、キザがなんだぁ!!」





花屋「合格!!」カタバンバン!!





僕「///」ブルブル










花屋「やっぱり、この花とかどうかな?」





花屋「わりかしリーズナブルだし何より…」





僕「綺麗ですね」





花屋「お?わかる?」





花屋「ちなみに花言葉は『 』だよ?」





僕「へ、へぇ///」





花屋「少年?」カタクミ





僕「え?」




花屋「これって『大切な人』に贈るお花なんだよね?」





僕「うん」





花屋「どんな花でも言える事なんだけど」




花屋「贈るときに真っ直ぐに

相手の目を見て…」




花屋「さっきの花言葉を言ってみなよ?」





花屋「ちゃんと相手に伝わるよ」





僕「う、うん」





僕「じゃあこれ一つ」





花屋「はい♪ありがとうございます♪」






僕(あ、怖く無いかも)













テクテクテク…




僕「綺麗な花…」




テクテクテク…




僕「お姉ちゃん、喜んでくれるかなぁ」





テクテクテク…








翔鶴「遅くなってごめんね僕くん」






僕「ううん、僕もさっき来たところだから」






僕「翔鶴お姉ちゃん、

今日も…き、綺麗だね///」






翔鶴「ふふ、ありがと♪」






翔鶴「今日はどこに行きましょうか?」













―僕くん、お昼は何が食べたいですか?




―僕くん、鎮守府でこんな事があったんですよ?




―僕くん、今度はあそこにいってみませんか?




―僕くんの匂いは落ち着く匂いですね















翔鶴「今日は楽しかったですね」




海の夕焼けはとっても綺麗


放課後に一人で帰るときに見るのは


ちょっとなんか…切ない気持ちになるけど


お姉ちゃんと見るとなんだかワクワク、

ドキドキするというか


『いい気持ち』になるから不思議





僕「」スタスタ…



翔鶴「」テクテク





お姉ちゃんと出会ってから僕は


連絡を取り合うようになって


頻繁に出会うようになったんだ


一緒に公園に行ってお話ししたり


お昼ご飯を食べたり


お姉ちゃんは僕の知らないお店をいっぱい


知ってたから、とっても珍しくて楽しかった



北欧雑貨っていうのかなそういうのが

たくさん置いてある喫茶店や


弓道場?かな?弓がたくさん置いてあったけっど…


お姉ちゃんが言ってたけど


一般的な弓をその道の職人の人たちが改造して艦娘専用の艤装に仕立てるんだってさ!




『僕は』


楽しかった楽しかったけど



『お姉ちゃんは』


楽しんでいるっていうよりは




楽しんでいる僕を見て、

ただ静かに微笑んでいるだけだった





僕がお姉ちゃんを楽しませるってことは無かったから、何だろう…ちょっと悔しい



今も僕の目の前を歩くお姉ちゃんは


スラッと長い足はきっと今よりも


ずっと歩幅を大きくして歩けるはずなのに


それの小さい僕に合わせて歩いていてくれている




僕がリードしたい…




僕「ねぇ、お姉ちゃん?」





僕がお姉ちゃんを喜ばせたい





翔鶴「なぁに?」






いつも余裕たっぷりの

翔鶴お姉ちゃんが驚く顔を見たい






僕「僕、お姉ちゃんが好きみたい」






翔鶴「…」






何でそんな顔をするの





僕「お姉ちゃんは僕の事…」







翔鶴「好きですよ?」





僕「じゃ、じゃあ!お姉ちゃん聞いて!」







これじゃ、だめだ落ち着かなきゃ…






翔鶴「なぁに?」





僕ができる精一杯のお姉ちゃんへの


愛情表現





僕「あの…これ…」






背負っていたリュックから


箱に入れて大切に保管していたそれを取り出す






翔鶴「これは?」




僕「ぼ、僕の

お小遣いだと赤いバラ…一輪しか

買えなかったんだ…ごめんね…」








翔鶴「…」






僕「あ、赤いバラの花言葉は…『あなたを愛してます』!///」







だから







僕「受け取ってください!ぼ、僕と

お、おつ…おつきあいしてください!!









言った









翔鶴「…」






お姉ちゃんは眉一つ動かさなかった







僕「だ、だめ?」










翔鶴「…『ごめんね』」









僕「!!!???」









翔鶴「少し…考えさせて?ね?」









僕「…ぅぅ…」









翔鶴「良い子だから」







僕「…うん」







翔鶴「ふふ、僕くんは本当に良い子ですね」







僕「へ、返事…待ってるから…」








翔鶴「ええ、忘れないから、ちょっと

待っててね」








今日はやんわりとはぐらかされてお姉ちゃんに見送られて

僕はマンションに帰った



帰ったらお母さんが夕飯の準備をしてたけど


味がしなかった






ごめんねというお姉ちゃんの言葉がいつまでも


頭の中をグルグルと回っていた













肉の体は本当に良い


五感それぞれ独立して情報を得られるのだから




視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚





瑞鶴の姿、声、匂い、体液、肌




全部、感じられる



それは麻薬のように常習性を増していき

日に日に激しく高ぶるようになり

毎日、感じてないと

気が狂ってしまいそうになっていた






だからこそ

親密になり自分と彼女の時間を奪う

提督を呪ったこともあった





でも

瑞鶴は、今まで

私に見せたことのない笑顔を

提督に向けていた、






食事中だって、会議中だって






提督を見つめる彼女を見つめていた







自分でも歪な危ない感情だと感じている






だから偶然出会った『あの少年』から

瑞鶴と『同じ匂い』を感じ取ったときに




私の脳が妹の姿を少年に重ねてしまった







そこで私の中で

せき止めていた何かが決壊した





溢れだした歪な思考は脳内を駆け巡った







目を閉じて、

耳を塞いで、

口を閉じて、

肌に触れなければ…




ほら、ソコにあるのは





愛しい妹と同じ

『瑞々しく甘い香り』だけでしょ?







ソコに瑞鶴の『代用品』がいるじゃない





嗅覚以外の情報を遮断して


瑞鶴の姿を思い浮かべる











#3





僕「いってきます!」




タタタタ…




母「ん~行ってら~」



母「車と変質者に

気をつけるんだよ~」





ハーイ





母「…」



母「最近、なんだか元気ね、あの子」




父「そうか…」




母「あとは…まぁ、いつものことだけどテストの点数は満点ばっかだね~」




父「…そうか」




母「さすがアタシ達の子どもだよね~」




父「そうか…」




母「もうちょっと興味持ったら?自分の子供だよ?」




父「そうだな…」




母「何読んでるの?」




父「生徒たちの提出論文」




母「『大学教授』は休みの日でも忙しいんですね~」




父「まぁな」




母「はぁ…せっかく大学が休みだってのに」




父「これが私の休みの過ごし方なんだよ…、ここ脱字があるな…」




母「はぁ~」




母「じゃあ、アタシそろそろパート行ってくるわ~」




父「気をつけて…今日は何時になる?」




母「あ~、またたぶん遅くなるかな~?わかんね」




父「そうか、今日ぐらいは

君の作りたての料理が食べたかったんだけどな」ギュッ




母「ん♪後ろから抱きつくなんて…

あの子にもこれぐらい愛情表現してあげれば良いじゃない?やればできるでしょうに?」




父「…」



父「…行ってらっしゃい、

車に気をつけて」




母「もしも~し、都合悪いことは聞かぬふり…ですかぁ?」




母「ちっちゃい子供とおっきな子供かぁ」ハァ









瑞鶴「じゃあ、翔鶴姉ぇ!

行ってきま~す!」




翔鶴「行ってらっしゃい、

気をつけてね」




瑞鶴「わかってるってば~、翔鶴姉ぇは、まずはゆっくり入渠して前の出撃の傷を治しててよ」




翔鶴「一緒に出撃できないのが残念ね…とっても」




瑞鶴「う、うん私も…」




瑞鶴「そ、それじゃあ本当に行ってきます」






翔鶴「待って」




ギュッ…




瑞鶴「しょ、翔鶴…姉ぇ?」




翔鶴「…」




ギュウウ




瑞鶴「ちょっと、キツく

抱きすぎじゃない?」




翔鶴「だって、今日は一緒に出撃できないから瑞鶴成分をチャージしておかないと、ね♪」




瑞鶴「な、何よそれぇ」




翔鶴「いい匂い…」



翔鶴(瑞鶴のにおい…

僕くんのにおい…)




翔鶴(そっくり…)











物事は

築き上げるのは長い期間を必要として


崩れるのは一瞬だったりする



それは建物であれ、美術品であれ、様々な製品であれ…



もちろん大切な人と過ごした『思い出』であれ



全部同じこと




この日、お母さんが帰ってくることは無かった








物事は

築き上げるのは長い期間を必要として


崩れるのは一瞬だったりする




それは装飾品であれ、衣服であれ、砂浜に作った砂のお城であれ…



もちろん大切な人と過ごした『思い出』であれ



全部同じこと




この日、妹が帰ってくることは無かった







ヒソヒソ…





コノタビ ハ…


父「いえ…」




ヒソヒソ…




主婦1「交通事故ですって…」



主婦2「ひき逃げだったんでしょ?捕まったみたいだけどさ…」




主婦1「ホント、酷いわ

だって、そのまま車に引きずられて1キロも…」




主婦2「道路に血の跡が着いてたみたいじゃない?残酷よねぇ」





ヒソヒソ…





父「…」



僕「…」




父「…」




父「お前は子供部屋にいなさい…後はお父さんがやっておくから…」




僕「」コクリ




父「…おなかは空いてないか?」




僕「」フルフル




父「…そうか」




父「疲れただろう、もう今日は寝ておきなさい、学校の方には

連絡しておくから、とりあえず一日休みなさい…」




僕「」コクリ





僕「母…さん」











提督「―以上をもって…ここに、翔鶴型二番艦『瑞鶴』の轟沈を確認した…ものとする…」




提督「敬礼…」ザッ






翔鶴「」ブツブツブツ…





翔鶴「」ブツブツブツ…





翔鶴「」ブツブツ…







赤城「翔鶴…」








翔鶴「嘘嘘嘘嘘…」ブツブツ







赤城「翔鶴!しっかりなさい!瑞鶴の前でしょ!敬礼を…」






赤城「ちゃんと彼女の魂を讃えなさい!!認めなさい!名誉ある戦死でしょう!」






翔鶴「名…誉…?」






翔鶴「なにが…なにが、名誉ある戦死よ…」フルフルフル…






赤城「…」






赤城「しょう…かく?」







ガシッ…バタッ






赤城(お、押し倒された?

私が…!?)





翔鶴「死んだらおしまいじゃない!!なにが…」





翔鶴「何が『名誉』よ!!」






ガシィッ




赤城「か…っはぁ…!?」



ギリギリギリ…




赤城(く、首が…!)




翔鶴「名誉なんかいらない!!

いらないの!!戻してよ!!誰でも良いからぁ!!瑞鶴を返しでぇ゛えええ゛!!!」






ザワザワ!


ア、アカギサン!






衣笠「ちょっと翔鶴!!やめなって!!」





衣笠「味方に手ぇ上げるなんて、どうかしてるでしょ!?」






衣笠「い、妹さんは…瑞鶴は確かに残念だったけど…」






衣笠「ほ、ほら!!衣笠にも

姉妹艦はいるからさ…

気持ちはわかるよ!だから」




翔鶴「…」ギリギリ






翔鶴「へぇ?…」パッ






赤城「ぐっ…げっ…ぅ…!!」ゴホゴホッ





衣笠「」ホッ





翔鶴「衣笠?」




衣笠「な、なに?」






翔鶴「あなた今、気持ちがわかるって言ったわよね?」







衣笠「もちろん!

ほら、ほかにも姉妹艦いる子達だっているじゃない?やっぱり気持ちは痛いくらいに」










翔鶴「艤装展開…」ボソッ








衣笠「へ?なんで艤装なんか装備して?」









翔鶴「…嘘言わないでよ…」








衣笠(弓を待って…なんでこっち向いてないの?)






青葉「!?」








衣笠「あ、青葉ぁぁ!!」







翔鶴「本当にわかってもらうには」







翔鶴「これしかないでしょ?」キリキリキリ…















翔鶴「―なんてね、冗談よ…」







翔鶴「艤装解除…」








パシュン








青葉「は…はは…」ジョワワ









衣笠「あ、青葉!翔鶴、あんたねぇ!悪ふざけも大概に…」








翔鶴「…」







提督「何やってるんだ翔鶴!!」








翔鶴「…」








提督「…瑞鶴を失って悲しいのは…お前だけじゃないんだよ…わかってくれよ!」ブルブル






翔鶴「…」






提督「俺だって…」







提督「本当は瑞鶴と―」







翔鶴「…黙ってよ」






翔鶴「…あなたの指示が…」







翔鶴「あなたの下手くそな指示が無かったら…」







翔鶴「…瑞鶴は生きてたかも知れないの…わかる?ねぇ?」






翔鶴「あなたのせいなのよ?…提督?」







提督「違うっ…イヤ、違うくは無いけど…俺は」






バシッ







翔鶴「…」








赤城「いい加減になさい!翔鶴!!提督に…提督になんて口をきくの!?」







翔鶴「…痛い」







翔鶴「痛いわぁ…瑞鶴ぅ…」グスッ







翔鶴「見て瑞鶴…赤城さんが私をいじめるの…」ケタケタケタ…






赤城「」ゾクッ






提督「…っ」







提督「…誰か…誰か翔鶴を…部屋に連れて行け…」






提督「…翔鶴はしばらく謹慎処分とする…瑞鶴の葬儀の日程は追って伝える…」









翔鶴「瑞鶴…痛いの、瑞鶴…頬…撫でてよ…瑞鶴…」ブツブツブツ…


























翔鶴「逝かないで…瑞鶴ぅ…!」


















お母さん

お母さん



大好きな人



いなくなっちゃった


遠い所に行っちゃった









瑞鶴


瑞鶴



大好きな人



沈んじゃった


遠い所に行っちゃった







-火葬場-






父「―じゃあ、あとは私が喪主で…」






父「―はい、手配…しておきますので…18時によろしくおねがいします」





父「―あ、もしもし、課長ですか…はい、私です

妻が交通事故で…あ、いえ、恐れ入ります…私は大丈夫ですが…子供が…まだ混乱しているようで…」








僕「…」







主婦1「あ、僕くん…気を落とさないでね、

お母さんならきっと天国で見守ってくれるわ」






僕「ハイ…ありがとうございます…」






主婦1「困ったことがあったら何でも言ってね」






僕「ハイ…ありがとうございます…」






主婦1「お腹空いてない?」






僕「空いてない」






主婦1「そ、そう」






主婦1「じゃ、じゃあおばさん、ちょっと向こうに行ってるわね」







僕「うん…」









僕「…」









僕「母さん…」


















-遺品供養場-





提督「遺品だけど…何もしないよりマシだよな…」




衣笠「…遺品供養終わったみたいね」




提督「ああ」




提督「翔鶴?」




翔鶴「…」ブツブツブツ




提督「…お前はもう…帰ったほうが良いんじゃないか?」




提督「あとは…俺達がやっておくから」




翔鶴「…」ブツブツブツ




提督「…ッ…」





赤城「提督、翔鶴は私が面倒見ますから」





提督「頼むよ…」





翔鶴「…」ブツブツブツ






赤城「…」スタスタ




翔鶴「…」ヨタヨタ




赤城「…」スタスタ




翔鶴「…」ヨタヨタ




赤城「…」ピタッ




翔鶴「…っ」ドンッ




赤城「翔鶴、しっかりなさい

…身内を失っても私たちは

戦い続けなきゃいけないの、わかるでしょ?」




翔鶴「…」






赤城「あなたが、そんな状態じゃ瑞鶴だって心配するわ」






翔鶴「…」







赤城「瑞鶴の代わりはいないのよ?あなたが、瑞鶴の分まで―」








翔鶴「…代わり?」








赤城「…そう、瑞鶴に代わる何かが有るわけでもないでしょ?」








翔鶴「…」ボソッ







赤城「…?」







翔鶴「いるわ…代わりなら…いたのよ…そうよ…代わりなら、いるのよ」ニタァ








赤城「…」ゾワッ






赤城「…少し、外に出て風に当たりましょう?ね」






翔鶴「…はい」























赤城「さすがに喪服だけだと、この時間帯は冷えるわね」








翔鶴「…ええ」








赤城「ねぇ、さっきの『代わりならいるって』どういう事?」










―僕とお付き合いして下さい!









翔鶴「…今は言えません」








赤城「…今は?」








―へ、返事…待ってるから








翔鶴「はい…駄目です…言えません」






翔鶴「すいません…」







赤城「いつかは…教えてくれるの?」







翔鶴「…わかりません…」







赤城「…話せるときが来たら、言ってね」







翔鶴「時がきたら…」







翔鶴「話せると思います…」











翔鶴(…今は、あの子に縋(すが)るしかないの…)








翔鶴(…もう…壊れそうなの…)



















僕「お、姉ちゃん…?」







赤城(…子供?)








翔鶴「…?」







翔鶴「…僕…くん?」








僕「なんで…お姉ちゃんが…こんな所に?」








翔鶴「…」







翔鶴「…」









翔鶴「…壊れてしまったの…」








僕「…壊れた?」







翔鶴「大事だったもの…」






僕「…」






僕(お姉ちゃん…たぶん僕とおんなじ…目をしてる、きっと)








僕「ねぇ、お姉ちゃん…どうしたの?」









翔鶴「…」









僕「なんで、そんな黒い服を着てるの?」







翔鶴「…」





赤城「…ッ!」








僕「…はは、おそろいだね?」







僕「ほら…僕も、今日…黒い服着てるでしょ?」









翔鶴「…ええ」










僕「…おそろいだね」

















翔鶴(…ああ、そうよ…)






翔鶴「僕くん、いいよ…」





僕「…え?」





翔鶴「…前に告白してくれたでしょ?」





僕「う…うん」





赤城「…?」





翔鶴「お付き合いしましょう?」





僕「…」





僕「…良いの?」





翔鶴「…ええ」





翔鶴「…おいで?」





赤城「翔鶴?なに言ってるの?この子供は?」





僕「…」スタスタ






ギュム





僕(あったかい…)






僕(お姉ちゃんの匂い…)






翔鶴(あったかい…)





翔鶴(僕くんの匂い)






翔鶴(瑞鶴の匂い…)





翔鶴(お帰りなさい…瑞鶴…もう)







ギゥゥ…













ハナサナイ…






















翔鶴「赤城さん…」







赤城「な…なに?」







翔鶴「先に戻っててくれませんか?」






赤城「だ、だめよ!!今の貴女を一人になんて出来る訳ないでしょ!?」







翔鶴「」ジィッ…







赤城(…!)







赤城(なんて…酷い目をしてるの…翔鶴…)









赤城(それが…今まで戦いを共にしてきた仲間に対する)








赤城(誇り高き艦娘の…)









赤城「…ああ」






赤城「そういうこと…」








赤城(翔鶴はもう)








赤城(ずっと前から『壊れて』いたのね…)







赤城(瑞鶴が沈む前からもずっと)








赤城(瑞鶴、貴女は翔鶴の…妹という存在以上の支えだったのね)








赤城(翔鶴が瑞鶴に対するモノは

きっと、肉親に対する綺麗で透明な愛情なんかじゃなく)








赤城(腐った果実のように熟し切った…ドロドロの不透明な…)










僕「」ギュウ





翔鶴「」ギュム








赤城(妹を失った今、

それをどこに向けていいのかわからなくて…苦しんでいるのね…)









赤城(いや、あの子…あの男の子が、その代わりなの?)









赤城(あの子の何が翔鶴の愛情を受け止めているのかわからないけど…)









赤城「良いわ…」







赤城「先に戻ってるわね…翔鶴」







翔鶴「…!?」







赤城「…何も言わないから…」






赤城「安心して…」スタスタ






赤城「あ、それとキミ?」





僕「…はい」





赤城「…翔鶴を、『見て』てね?」







僕「…う、うん」





赤城(…信じるしかないでしょ)






赤城(例え翔鶴が…あの少年以外を拒んでも)






赤城(私だけでも、翔鶴を信じないと…)





















翔鶴「―そう…お母さんが?」







僕「…うん」







僕「酷い交通事故で…」








僕「お姉ちゃんは…お姉ちゃんの妹さんは」








翔鶴「…沈んだのよ…事故だなんて…割り切れないわ」









僕「僕も…実感なんてわかないし、割り切れない感じ…」








翔鶴「変な偶然ね」







僕「?」







翔鶴「僕くんのお母さんと、私の妹の『命日が同じ』だなんて…」









僕「寂しい偶然だけどね…」








翔鶴「…でも、もう『大丈夫』」






ギュウ…






僕「お、お姉ちゃん?ちょっと…キツイよ?」







翔鶴「僕くんがいるもの…僕くんがいれば私は大丈夫…」







翔鶴「それにお付き合いするんだもの…」





翔鶴「これくらいは良いでしょ?それとも…」







翔鶴「もっと違うところを触って欲しいの?」








翔鶴「男の子だもんね…」サワッ…








僕(…!!後ろから僕の…股間を…!?)







僕「…!お、お姉ちゃん、」







僕「ちょ、ちょっと待っ…!」







翔鶴「自分でするのと、他の人に触られるのとだと…」サスリサスリ








翔鶴「全然違うでしょ?」







僕「お願いだから…待って…!!」ハァハァ








翔鶴「出そうなの?」








翔鶴「それとも『嫌』なの?」









僕「違うよ!!もっと触って欲しいし、お姉ちゃんにも触りたいよ!」









僕「でも…こんなの…いきなり///」








翔鶴「…」








翔鶴「じゃあ」








翔鶴「段階を踏みましょう?」










翔鶴「僕くん?こっち向いて?」









僕「え?///」クルリ
































翔鶴「」チュ



















この日、僕はお家で










翔鶴「んっ…ふっ…!!」





僕「はぁっ…はぁっ…!!」












艦娘のお姉ちゃんを抱いた











翔鶴「ねぇ僕くん」




僕「はぁ…はぁ…な、なあに?」グタリ





翔鶴「僕くんのお父さん…今日は喪主さんで地区の人にご挨拶に行ってて遅いんですよね?」






僕「う、うん…そう言ってた」







翔鶴「じゃあ、もう一回

しましょ?」







僕「………良いけど」





僕「す、少し休憩させて」








翔鶴「」ニタァ






翔鶴「だぁめ♪」














-火曜日-





翔鶴「僕くん…今夜はちょっと変わった『オアソビ』しましょ?」







僕「?」





翔鶴「これ、近くのコンビニで買ってきたの」ガサガサ







僕「カップアイス?」







翔鶴「妹の瑞鶴がね、

これ、好きだったのよ?」





僕「うん…うん?」







翔鶴「これを開けて…」パコッ





僕(スプーンでスクって?)







翔鶴「♪~♪~」ヌリヌリ






翔鶴「僕くんはアイス好き?」






僕「うん」






僕(せっかくのアイス…お姉ちゃん、足に塗り始めた?なんで?)







翔鶴「ヒャッ♪冷たい♪」ヌチャヌチャ








僕(指と指の間に絡めて?)








翔鶴「できた…はい♪」スゥッ









僕(僕の目の前にアイスまみれの…足?…え?)









翔鶴「はい、どうぞ♪」ヌタァッ









僕「…」









僕「舐めるの?」








翔鶴「他に何があるの?」







翔鶴「ほら、早くしないと溶けちゃうわ」








僕「…」ヌルゥ









僕(…甘い)ピチュ









…クチュ













-とある火曜日-












ギッ…ギッ…キシッ









翔鶴「ッハ…!はぁ…ぁ!…んっ…!」











パンパンッ…!









僕「お、お姉ちゃん…で、出そう…、抜かn―」









翔鶴「っだめ!!」








ガシッ…













僕(あ、足を僕の腰に絡めて…これじゃ抜けないっ!?)












ドクッ…トクン…









僕「っぅ…っぁあ!」プピュッ









翔鶴「~」ゾクゾク








翔鶴「はぁ…はぁ…出た…ね…、お疲れさま…」ナデナデ










僕「はーぁ…はぁ…っ」グッタリ







僕「中に…出しちゃった…」







僕「ね、ねぇお姉ちゃん…大丈夫なの?」






翔鶴「…何が?」








僕「そ、その///」






僕「赤ちゃん…とか」ボソ






翔鶴「!」キュン






翔鶴「…」







翔鶴「…大丈夫ですよ?」

























翔鶴(『今』は…ね)クスクス
















翔鶴「」ブルッ










僕「?、どうしたの?お姉ちゃん?」










僕「」ブルッ








僕「抱き合ってても、やっぱり裸んぼ同士だと…ちょっと寒いね、背中とか」











僕「お腹冷えると…おトイレ…行きたくなっちゃうよ」













翔鶴「そうですね…僕くん?」








翔鶴「ちょっと目を瞑って?」









僕「こう?」









翔鶴「ええ、仰向けになって?」










僕「こう?」ゴロン









翔鶴「良いですよ…そのまま…」シュルリ








ギシッ…









翔鶴「次は、目を瞑ったまま、口を開けて?」












僕「ほお?」クパッ














翔鶴「うん…っ」ブルリ











僕「?」







翔鶴「僕くん?」











僕「はぁひ?(なぁに?)」















翔鶴「んっ…!」










チョロッ










チョロロ…








僕(何これ?…口の中に…お茶?何か変な味…)













僕「」ゴクリ…









僕(なんか苦い…ちょっと薄目で…)












僕「!?!?!?!?」ゲブバッ













翔鶴「ふぅ…ん…」ショロロ











僕「ゴボッ…ゲボッ…!!」










僕(お、お姉ちゃん!?なんで僕の顔の上に跨って…)ワタワタ








僕(なんで僕の口の中にオシッコしてるの!?)ジタバタ






僕「ゴボゴボッ!」










僕(お、溺れる…オシッコで溺れる…!!)









僕(は、…離れないと!!)











ガシッ!













翔鶴「僕くんっ…飲んで…」











僕(あ、頭を掴まれた…!?これじゃ…)






僕(飲むしか…ないじゃないか…)


















翔鶴「ふぅ…ん」ジョロロロロ







僕「」ゴクゴクゴク…










翔鶴「は~ぁ…」チョロロロ













僕「」ブフッ…ゴクゴク











翔鶴「…ふぅ…」チョロッ…チョロロ











僕「」ゴフッ…










僕「」ドサ










翔鶴「スッキリした…あれ?僕くん?」













僕「」










翔鶴「…」












翔鶴「お口の周りを拭いて…

少し、寝かせましょ…

ふふっ興奮しちゃった…」ニタァ











翔鶴「小学生の子に…オシッコ飲ませるなんて…ふふッ…」








翔鶴「イケナイ艦娘よね…」









翔鶴「」チラッ






僕「」













翔鶴「良く出来ました…」ナデナデ












翔鶴「ふふっ…うふふふふふふふふふ…」



















-さらに火曜日 大学内 事務所にて-






父「…」カタカタカタカタ…





父「…」カタカタタ…






父「ふぅ…」ギシッ







ポンポン…






父「?」






同僚「」ヤッ







父「あ、どうも」






同僚「遅くまでお疲れさま」








父「いえ…」








同僚「あの事故からもう一周忌、過ぎたんだよね」












同僚「前よりも受け持つ講義増やして、頑張るのも良いけど」










同僚「ちゃんと、家には帰ってるのかい?」









同僚「息子さんだってまだ、小学生で、高学年くらいだったろ?」









同僚「なんだか、息子さんに会いたくないから

仕事に没頭してるって、良くない…非常によろしくない噂がたってるよ」







父「…」







父「仕事に没頭するのは悪いことですか?」







同僚「そうじゃないさ!」






同僚「『仕事がデキる!』大いに結構!!」






同僚「でもねぇ…幾ら何でも息子さんがこれじゃあんまりじゃないか?」








同僚「今まで奥さんが息子さんを見てて、今更さ腹を割って話したりコミュニケーションをとるのは難しいし」






同僚「時間もかかる!わかるけどさぁ~」






同僚「君の子供なんだよ?」







同僚「向き合ってあげても良いはずだよ?余計なお世話?大いに結構!!」







父「…」






父「妻からも同じ事をいわれましたが…」






父「私は」









父「子供なんて欲しくなかったんです」








同僚「…」







父「妻がいれば、彼女がいれば」








父「それだけで良かったんです」







父「…」







同僚「…」







同僚「今夜は早く帰りなさい」









父「仕事が残ってます」









同僚「…」












同僚「 帰 れ 」













翔鶴「はぁ…はぁ…」






翔鶴「僕くん…今夜もイッパイ出したね」コポッ







翔鶴「溢れてくるよ…」








僕「」ゼェゼェ








翔鶴「僕くん?起きて?」ペチペチ










翔鶴「休憩おわり…もう一回しましょ♪」









僕(こ、これじゃ、体が持たない…)










僕(は、話しを逸らさないと)









僕「翔鶴お姉ちゃん…?」









僕「最近…ずっと『ゴム』してないよ?」








僕「だ、大丈夫なの?」











翔鶴「…」









翔鶴「ふふ」









僕「?」








翔鶴「大丈夫なわけないですよ?」









僕「…へ?」











翔鶴「僕くん」










僕「?」










翔鶴「ベッドの横…そこに、私のワンピース落ちてます?」








僕「う、うん」








翔鶴「その近くにハンドバッグは?」









僕「あるよ」ゴソゴソ









翔鶴「貸して?」








僕「はい」








翔鶴「」ゴソゴソ









僕「なにしてるの?」








翔鶴「これ」スッ…








僕「…」







僕「なぁに…それ?」






僕(わかんない…わかんないけど、

とっても良くない事はわかる、知っちゃいけない)










僕(きっと、僕が知っちゃ)












翔鶴「今の保健体育でもさすがにコレについては教えてくれませんよね?」












翔鶴「『妊娠検査薬』ですよ?」













僕「…え」









僕(いけない事だったんだ)










父「今夜ぐらいは、早く帰れ…か…」トボトボ








父「今更、何を言えば…」










父「…?」









父「子供部屋から明かり?」









父「あの子なら、いつもなら寝てる時間のはず…?」












ガチャッ…














父「ただいま」


















カチコチ…カチコチ…



時計の音


時間が流れる音


お父さんに呼び出されて


ダイニングのテーブルの前に、お姉ちゃんと一緒に座らされて何分経ったかな…







5分?10分?


数時間にも思える


何回、この音を聞いただろう


いつも通りだったはずなんだ


火曜日の夜は



お父さんは仕事で帰ってくるはずがなかったんだ



なのに…











カチコチ…カチコチ…





目の前で放心して、滅多に吸わない煙草を口に添えている






父「…」



僕「…」



翔鶴「…」







父「なにか言うことはないのか?」




どこから話したら良いんだろう…








翔鶴「初めましてお義父さん」




父「…」





僕「…」





翔鶴「僕くんとお付き合いさせて頂いてます翔鶴です」







翔鶴「艦娘です」










父「そうですか…お付き合い…お付き合い…ね…っはん」








父「裸で抱き合って…裸のお付き合いってかぁ…」









父「良く聞いて下さい」








父「この子は…まだ小学生なんです…」









父「…何をしているんですか」








父「艦娘さんが!ここで何を!!しているんですか!」






父「こんな…小さな子供相手に欲情して…性欲をぶつけて…何をしているんですかぁ…」






僕「お、…お父さん…あの」






父「おまえは黙ってなさい…」





翔鶴「お義父さん」







父「お義父さん…ね」





翔鶴「いえ、もうすぐ

お祖父ちゃんですね」クスクス






父「…」




父「…は」




父「はははは…」





父「はぁ~あ…」





僕「?」






父「久しぶりにあったら」






父「久しぶりに腹を割って息子と話そうと思ったら」




父「『お祖父ちゃん』宣告?」






父「なんだこりゃあ…」














カチコチ…







翔鶴「奥さんは可愛かったですか?」




父「ああ…」






翔鶴「愛してましたか?」





父「もちろんだとも」






翔鶴「お二人の間に生まれた僕くんのことは愛してますか?」





父「…」





翔鶴「愛してますか?」







父「…」









父「大切な家族だと思っているよ」







翔鶴「愛してないんですね」







父「…」








翔鶴「愛した奥さんの子供だから愛する義務があると考えてるだけなんじゃないですか?」








父「…」








僕(どうして)









僕(どうして違うって言ってくれないの?)







翔鶴「お義父さん、私は妹を愛していました…」







父「…」








翔鶴「でも、妹は提督…私たち艦娘を管理・指揮する立場の男性を愛してました」








翔鶴「妹はこの世に何も残してないんです」








翔鶴「あんまりだと思いませんか?

肉の体を持って再びこの世に生まれたのに何も残せて無いまま死んだんですよ?」







翔鶴「奥さん…いえ、お義母さんには僕くんがいますよね?」








翔鶴「大好きな人と子を成して『自分の残り香』をこの世に残して逝きましたよね?」









翔鶴「『ズルイ』ですよね?」








翔鶴「だったら私が…姉妹である私の…

この子宮を使って、妹がここに生きた証を残してあげたいんです」






父「××××め…!!」






父「どうして…なんで俺の息子なんだ!まだ」







父「まだこいつは小学生なんだぞ!?」







父「人一人の人生を、滅茶苦茶にするような事を」








翔鶴「僕くんは…今の私とそっくりなんです」






翔鶴「提督?話しになりません」







翔鶴「肉親を失った人の心は同じ境遇の人にしかわからないでしょ?」







父「肉親なら…まだ俺が…」









翔鶴「今まで、僕くんと向き合うことを逃げてたクセに?」








父「…」







翔鶴「ほとんどネグレクト(育児放棄)と同じですよね?」






翔鶴「それに―」






ガシッ





僕「ひゃ!?」







翔鶴「すぅ…」クンクン







翔鶴「僕くんは瑞鶴と同じ匂いがするんです」











翔鶴「私は、離しませんよ」








父「」ボソッ







僕「え?」







父「お願い…します」サッ…








父「どうか…もう少し…待っててください…」






僕(お父さんが…土下座?)








翔鶴「…」






父「どうか、息子と話し合う期間をください…」






父「…まだ、小学生なんです」







父「あの子の人生はこれからなんです」







僕「…お、父さん」








翔鶴「…」






翔鶴「…お腹の子は待っててくれません」







父「…っ!」




僕「…」




翔鶴「…でも、時間なら少しあげます…」




翔鶴「どうか、お互いに納得のいく結論を」








父「あ、ありがとうございます…」

















父「…」





僕「…」






父「…」







僕「…」







父「…翔鶴さんは」







父「子供を産む気だ…」







僕「!」







父「おまえの子供で俺の孫だ」








父「…歪んでる…おぞましい程に…」







僕「…ぅ」








父「泣いて許される事じゃないだろ…?」








父「だが、今は泣いて良い」









僕「お父さ…ん…っ」








父「それに、良い案とまでは行かないが、妥協案なら、なんとか考えつく…」










僕「だきょう?」










父「覚えておきなさい?妥協というのは」


















父「大人が『これで良かった』と、自分を納得させるための呪文だよ」






























#4












-8年後 鎮守府-









衣笠「提督!!ケッコン!!」









青葉「オメデトゴザイムァ~ス!!」







ワァァァ!パチパチパチ!!



エンダァァァァァ!!!



イヤァァァァァァ!!!



オメデトー!!












提督「あ、ありがとうみんな!!///」









村雨「提督、恥ずかしいです///」









カワイイワヨ ムラサメチャーン!!










村雨「提督、幸せです///」






提督「わ、私もだよ///」










???「提督?」







提督「?」








提督「お嬢さん…?ここは一般人立ち入り禁止…」










提督「!?」










提督「しょ、翔鶴…!?」










提督「な…、今までどこに!?」








提督「突然、いなくなったと思ったら」









提督「ひょっこり現れて…!!」








提督「今更どういうつもりだ!!」








翔鶴「提督こそ、どういうつもりですか?」






提督「…?」




村雨「提督お顔が真っ青ですが大丈夫ですか?それに、この方は?」









翔鶴「瑞鶴に散々、愛しているだの、甘い言葉をかけていたくせに…」







翔鶴「結局コレですか?」







提督「…」ガタガタ






翔鶴「やっぱり本当に瑞鶴の事を思っていたのは私だけみたいですね」






村雨「て、提督?『瑞鶴』って…誰ですか?愛してるって何の事なんですか?」








提督「ち、違う…違うんだ…村雨!」







提督「翔鶴ぅぅ!消えろっ!!瑞鶴なんて知らない!!聞いた事もない!!私は何も」








提督「何も関係ない!!!!」










翔鶴「…消えますよ?言われなくても…」








ずいかく「おねーちゃん、おはなしおわったの?」ヒョコッ









提督「!?!?」







翔鶴「あらずいかく、ごめんねぇ♪

ちょっとだけお話し長くなっちゃった、さ、お兄ちゃんに会いにいこうね~♪」









ずいかく「はーい♪」









提督「ど、どういう事だ?」











翔鶴「…どうもこうも『妹の瑞鶴』ですよ?何を言ってるんですか?」









提督「なん…で?」








翔鶴「さぁ?なんででしょうね?それじゃ…」










翔鶴「『ゴケッコンオメデトウゴザイマス』♪」





ずいかく「おめでとーございます」








スタスタ…










翔鶴「ずいかく?お手手繋ぎましょ?」







ずいかく「はーい」





赤城「翔鶴!待って」タッタッタ







翔鶴「赤城…さん?」






ずいかく「?」







翔鶴「お久しぶりです」







赤城「ええ、久しぶりね

確か、今日会うのよね僕くんには」






翔鶴「ええ、これから待ち合わせなんです」






赤城「そう…」






赤城「初めましてずいかくちゃん♪私は、おか…お姉ちゃんのお友達の赤城って言うのよ?」




ずいかく「赤城おねーちゃん?」







赤城「はい♪ねぇ?ずいかくちゃんはいくつ?」






ずいかく「」エーット






ずいかく「7歳!」






翔鶴「良く出来ました」ナデナデ





赤城「良い子ね…今日はどこかへお出かけ?」





ずいかく「うん!きょうはね、

えーとね、『おにいちゃん』と『おとうさん』に会いに行くの!!いきわかれの!!」







赤城「…そ、そう楽しみね」ナデナデ









翔鶴「そう、今日会うのは

あなたのお父さんとお兄ちゃんよ…」



















-マンション とある一室-







チーン…







青年「…」







青年「じゃあ、行ってきます…母さん」








父「そろそろか?」








青年「うん、さっき電話があってさ、

今マンション近くの喫茶店にいるって」






父「そうか…」








青年「…」







父「…」







青年「…大丈夫?」







父「お前こそ、震えてるんじゃないのか?」








父「自分の嫁と娘に会うのに…」








青年「父さん…!」






父「あ~そうだったなスマン…

今から会うのはお前の

生き別れの『姉』と『妹』だったな…」









青年「…そうだよ、やだな父さん」









青年「自分の『息子一人』と『娘二人』を忘れちゃ…いけないでしょ?」








父「年…かな」










青年「そうだよ…きっと年のせいだよ」












お姉ちゃんと僕らは約束した



お姉ちゃんと

お姉ちゃんと僕の子供を家族にする代わりに




僕が

大学をちゃんと卒業するまで―















父「卒業おめでとう」















就職先を決めるまで―


ちゃんとした経済力を持つまで―















父「就職おめでとう…背も随分と抜かされてしまったな…」














―それまでは


会わないって







きっとお父さんが死ぬまで

僕たちは続けていくんだろう

この歪んだ家族ゴッコを…





いつ言えるかな?






いつ娘に…自分の子供に







『お兄ちゃんはお父さん』






『お姉ちゃんはお母さん』なんだよって…








大丈夫、きっと伝えられる


娘なら納得してくれる


納得してくれるように育てていくよ







お姉ちゃんも、子供もまとめて全部僕が幸せにするんだ…






僕はお父さんとは違うから


きっと大丈夫









大丈夫、今回は決して妥協なんてしないから




大丈夫、きっと変われるから




僕が変えてみせるから








今晩の夕飯は何にしよう?


まずは娘の好き嫌いを把握しないとね


僕が作れる料理だと良いんだけど





野菜はちゃんと食べられるのかな?


お姉ちゃんはどういう風に育ててきたのかな?



どうしたらこれから『幸せ』になれるかな








考える事がいっぱいだよ







ああ、でもまずは



会ったら

最初になんて言おうかな






『おはよう』




『こんにちは』





『良い天気だね』








ううん





まずは












『初めまして』



















-さらに8年後-





瑞鶴「行ってきまーす!!」







母「行ってらっしゃーい!車に気をつけてね瑞鶴!」







瑞鶴「わかってるー!!」







母「あ、ちょっと瑞鶴!!お婆ちゃんに挨拶した?」








瑞鶴「っと、まだでした」テヘヘ










…チーン







瑞鶴「…」ナムナム







瑞鶴「じゃ、今度こそ行ってきまーす!!」スタタタ








翔鶴「行ってらっしゃい」






翔鶴「さ…て!まずはもう一人の子供を起こさなきゃね♪」タタタ













2年前、あの子が中学校を卒業するときに


私と僕くんは、真実を娘に伝えた



今まで、ただの家族ゴッコをしていたこと


お父さんは『お爺ちゃん』で

お兄ちゃんは『お父さん』で

お姉ちゃんは『お母さん』で



それがこの家族の形だということ…





瑞鶴は最初は混乱していたけど

思った以上にあの子は大人だった


すぐに心の整理をつけて

受け入れてくれた



そんな娘を…育てていく内にあの子の存在は

妹以上に私の心を占めていた



娘は今日は何が食べたいだろう

部活で少し遅くなるかしら

そろそろあの子の誕生日ね





妹を想うとき常に、私という器の中で

重い気持ち、

雁字搦(がんじがら)めに縛られるような気持ち

束縛の気持ち…それらを鍋でグツグツと

甘い蜜を煮詰めたようなドス黒い愛が

渦巻いていた






でも…




あの子を産んで育ててから

太陽に照らされているような

誰も拒むことのない、慈しみを少しは戻せたと思う


健やかな気持ちになっている自分がいた…






ああ、これが本当の愛情…














翔鶴「起きてー、朝ですよ~??」ユッサユッサ






父(僕)「ふぁ~あ、おはよー翔鶴ぅ」ボリボリ





母「おはようございます♪」





母(翔鶴)「ふふ、寝癖がヒドいですよあなた?」ニコニコ






父(僕)「…」






母(翔鶴)「ほら、ここ」






父(僕)「」グイッ





母(翔鶴)「きゃっ…ど、どうしたの

あ、あな…僕くん?」






父(僕)「」ギゥゥ







父(僕)「朝一は、翔鶴を抱きたくなるのはなんでだろー」







母(翔鶴)「ふふ♪」クスッ







父(僕)「翔鶴…僕は、幸せだなぁ」







父(僕)「君が良く笑うようになってから…そう想うようになったんだ」






父(僕)「君は…君は今は幸せ?」







翔鶴「そうですね~」






翔鶴「正直に言いますね」






翔鶴「はじめの内は独占欲が満たされて満足してました」






翔鶴「僕くんを手に入れて、あの子を…瑞鶴の命の残り香を手に入れて」







翔鶴「でも、今は純粋に満たされた気持ちでいっぱいなんです」







翔鶴「僕くん、いえ、あなた…ありがとう、こんな私と一緒になってくれて…」







翔鶴「支えてくれて」








翔鶴「本当に幸せです」







翔鶴「今までずっと、私の味方をしてくれたように」







翔鶴「私もあなたの味方ですよ?」







父(僕)「う、うん///」






父(僕)「なんか恥ずかしいな///」






翔鶴「ずっと一緒」ギュッ






父(僕)「これからも?」






翔鶴「これからも!」






父(僕)「僕がお爺ちゃんになっても?」





翔鶴「私がお婆ちゃんになっても♪」







父(僕)「…」







父(僕)「…お姉ちゃん…」ギュウ







翔鶴「ふふっ、やっぱり甘えん坊さんですね」

























-数十年後 病院-






ピッ…ピッ…ピッ…






老人「」





ピッ…ピッ…ピッ…





老人「」





ピッ…ピッ…ピッ…






老人「」






ピッ…ピッ…ピッ…






???「…」






老人「」





ピッ…ピッ…ピッ…





老人「」






ピッ…ピッ…ピッ…





老人「」







???「…」






ガラッ…




コツ…コツ…コツ





娘「お母さん…お父さんは?」







???「あら、来てたの?」







娘「うん、やっぱり…もう」








???「今夜が山ですって」








娘「…そう…」










???「薬で、意識が混濁してて…今は眠ってるみたい」










娘「」グスッ








娘「やだっ…もぅ…散々泣いたのに…」






???「良いのよ…泣いても

お父さんも素直なあなたが好きだったでしょ?」










翔鶴「ね?瑞鶴?」








瑞鶴(娘)「う゛ん゛…!」グスッ










翔鶴「お外で、風にでも当たってきたら?少しは気分が晴れるわよ?」








翔鶴「『いよいよ』になったら、ちゃんと呼ぶから…今の内に泣いておきなさい」







瑞鶴(娘)「うん゛…」









ガラッ




ピシャン










翔鶴「ふぅ…」ギシッ







老人「…」








翔鶴「…」ナデナデ





老人「ょ……く……」ボソッ






翔鶴「…!?」







翔鶴「おはようあなた、今日もとっても、良い天気ですよ?」





老人「ぅ…そ…そう…か」






老人「庭の…花に…み、みず…」







翔鶴「あげましたよ?大丈夫です」







老人「ずい、かくが…帰ってくる…今夜はなんでも好きなものを…食べさせなさい…」








老人「あの子は…細すぎる…」







翔鶴「」ブルブル…







翔鶴「ええ…!大丈夫!!大丈夫です…!」





老人「しょうかく…どこだ?なんだか…まわりがぼやけて…」






翔鶴「ここにいますよ?大丈夫です…」ギュッ





翔鶴「ほら、私の匂いがするでしょう?」







老人(僕)「ああ…お姉ちゃん…だ」






僕「もっと…顔を良く見せて」







翔鶴「…」グスッ







僕「ははは…お姉ちゃんは、変わらないね…相変わらず…」






僕「とっても…とっても…」




僕「気を失うくらい…」







僕「綺麗だよ?」







僕「私はこんなに、枯れ木のように老いてしまったのに」






僕「君は綺麗なままだ…あの日から変わらず」






僕「…なんだか君を『置いて』、『老いて』いってしまっている自分が…」スゥ








僕「…憎くて憎くてたまらないよ」ハァ








僕「はなしすぎて…疲れたよ…、ねぇ、お姉ちゃん?」








翔鶴「なぁに?」






僕「少し…眠るよ…とっても眠いんだ…」








僕「…ちゃんと…となりに…いて…くれる?」








翔鶴「はいっ…」








ピー…








翔鶴「いつまでも…」









ピー









翔鶴「ここに…一緒にいますからね」








僕「」











翔鶴「おやすみなさい、私の大好きな…僕くん」ナデナデ











翔鶴「ありがとう…ごめんね」









ピー










僕「」








翔鶴「今…瑞鶴を呼んできますね……」








ガラッ…




































…ピシャン




















-歪に甘く-完


後書き

おしまい♪

ここまでお付き合い有難うございました
癖が強くで中々に読みづらかったですよね
多分人によって、かなり好き嫌いが分かれる内容になったと思います
自分自身は『一筋の希望』があるようなEDにした…はず

お疲れさまでした、今後も機会があればどうかどうか


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AQさんから
2015-04-15 21:26:56

SKさんから
2015-04-15 01:18:07

ラインさんから
2015-04-14 23:18:45

このSSへのコメント

28件コメントされています

1: ライン 2015-04-14 23:19:15 ID: NXH2ht3c

来ましたか!新作!
今回はどのような世界を見せてくれるのか……
相変わらず期待させてもらってます! 頑張ってください!

2: らんぱく 2015-04-14 23:37:20 ID: _4LCwC2a

>ラインさん
コメントありがとうございます
はい、やっと書けました
むぉぉ…ありがとうございますぅぅ…嬉しいです
こんかいはちょっとえっちぃ内容にしようかと…
次もどうかよろしくお願いします

3: AQ 2015-04-15 08:08:53 ID: aE7OC2ha

作品みんな読ませていただきました
しっとりとして引き込まれる世界観に感動しました
これからの展開を心待ちにしております!

4: らんぱく 2015-04-15 19:02:31 ID: GwgycnVx

>AQさん
コメントありがとうございます
うわぎゃぁぁ!本当ですか!?
嬉しすぎて顔からくっさい汁が…!
ちょっとずつぬるぬる更新していきますので
どうかよろしくお願いします♪

5: ひまな人 2015-04-15 21:24:08 ID: DQqEd2fH

な、なにぃ!

小学生だよな、くそぅ羨まsi(血と肉がこびりついている)

6: AQ 2015-04-15 21:48:32 ID: 3Fw0bxRY

なにこれすげぇエロい…
なによりやっぱ毛って良いと思います

7: らんぱく 2015-04-16 20:14:17 ID: YGrJqDAB

>ひまな人さん
コメントありがとうございます
さぁさぁ一緒におね×ショタの道に…


>AQさん
コメントありがとうございます
文章力がまだ至らなくて…表現したいものはあっても
表現しきれないのがもどかしいです
もっとエロくしたいんですけどね~

ツルツルよりは少しはあった方が嬉しいですハイ


8: ひまな人 2015-04-19 15:08:09 ID: d9P8vkzR

鈴谷か・・・うん、有りだわ

誰に投票しようかな(^-^)

9: AQ 2015-04-19 19:26:04 ID: yVPvxZmh

更新お疲れ様です

不知火に投票したいけどしたら皆んなの前で水着で晒されるのか…ウゴゴ

10: らんぱく 2015-04-20 22:30:35 ID: rDFC68Hp

>ひまな人さん
コメントありがとうございます
鈴谷は、ほんともう…良いですよね
自分の嫁艦に全身全霊全力、気合い入れて投票しましょうw

>AQさん
不知火の水着姿は、その鋭い眼光との合わせ技で一部で
とてつもない需要があるはずです
それこそ経済をひっくりかえす程の!
…コメントありがとうございました

11: SS好きの名無しさん 2015-04-27 22:01:41 ID: g9dra3D3

バッドエンドにはならないよね?

12: らんぱく 2015-04-28 19:38:47 ID: dFEtvc_i

>11コメのSS好きの名無しさん
コメントありがとうございます
ばっどえんどですか?
むふふ…どうでしょうねぇー?(棒

13: ライン 2015-04-30 22:43:59 ID: Kqa1LN21

ん?んんん?この花屋さんに見覚えがある、あるぞ!!!!
もしかして……らんぱくさん、そういうことだったります?w

14: AQ 2015-05-01 01:39:21 ID: _oOdKvfK

更新乙です

花屋さん再登場に歓喜
この人好きですわー

15: 葉っぱの妖怪 2015-05-01 04:39:43 ID: 2fAO8dUY

花屋・・・!?いや、性格がちゃうな・・・
ここからどんな風に壊れていくのか楽しみであり、怖いです

イベントはどこまで行きましたか?自分はE-4まで終わらせました。全部甲作戦で

16: らんぱく 2015-05-01 19:38:53 ID: FA3F3cXW

>ラインさんへ
コメントありがとうございます
お察しの通り、『そういう事』でしたww

>AQさんへ
コメントありがとうございます
花屋さんはちょっとだけ役で再登場でした♪
好きですか?登場させて良かったです

>葉っぱの妖怪さんへ
コメントありがとうございます
花屋さん、一皮剥けた感じで再登場です♪
日常が壊れるのは突然だったりします

未だにE-2の丙提督ですごめんなさいw

17: AQ 2015-05-04 16:44:31 ID: DZI_G5UN

翔鶴姉怖ぇぇぇぇ…
でもそれはそれで良い!

18: らんぱく 2015-05-04 21:26:02 ID: exfsIpPJ

>AQさん
コメントありがとうございます
なんかもう、ドロッとした
翔鶴メインのお話が書きたくなって書いてたらこうなりました
良かったですか?安心しました♪

19: SS好きの名無しさん 2015-05-09 23:56:05 ID: ZfTdISBR

翔鶴が…

20: らんぱく 2015-05-11 19:55:46 ID: yakalh0r

>19コメのSS好きの名無しさん
コメントありがとうございます
翔鶴お姉ちゃんは、目の下に隈があるくらい病んでると個人的には
丁度良かったりそうでなかったり…どっちがお好み?
これからもどうぞよろしくお願いします

21: SS好きの名無しさん 2015-05-13 21:40:04 ID: xA2O2RYb

救いはないんですか!?

22: SS好きの名無しさん 2015-05-13 22:09:55 ID: 1tQyDll4

歪んでる.....この翔鶴闇が深すぎる.....

23: らんぱく 2015-05-14 21:43:01 ID: r50KNWIG

>21コメのSS好きの名無しさんへ
わぁいコメントありがとうございます
今回は大きな奇跡は起こりません
一抹の、一筋の小さい救いならありますよー
あれ?あるように表現した…はず?

>22コメのSS好きの名無しさんへ
コメントありがとうございます
タイトルがタイトルなだけに今回は歪です
キャラの扱いでここまで頭を悩ませたSSは久しぶりでした

24: SS好きの名無しさん 2015-05-14 22:46:21 ID: 9H1_8mHf

いいssでした
お疲れ様でした

25: 葉っぱの妖怪 2015-05-15 18:22:31 ID: lLPczUw6

あれ歪みが治った・・・?
なんかすっごいいい話になったな。

とりあえず一言、翔鶴の提督に殴り込みにいっていいですか?(戦艦水鬼の艤装を展開させながら)

26: らんぱく 2015-05-15 19:55:33 ID: zPXjA61W

>24コメのSS好きの名無しさんへ
コメントありがとうございます
どろどろとしたSSでしたが、最後までお付き合いしてもらって嬉しいです
今後も機会があれば宜しくお願いします

>葉っぱの妖怪さんへ
コメントありがとうございます
きっと好きな人と一緒に時間を過ごして
人の親になったら、心も変わるだろうという事でこのようなEDになりました

ドウゾドウゾ如何様にも的は
↓コチラ↓ にございます
提督「えっ…え!?」

27: AQ 2015-05-16 23:40:17 ID: MX8fsFAI

完結お疲れ様です
あ、良かったな。良い感じになったんだなーって思ったら最後はやっぱり悲しかったです。
でも、幸せそうな感じで複雑な気分でした

楽しませていただいてありがとうございました!
他のでも楽しませていただくのを期待しております!

28: らんぱく 2015-05-17 19:23:13 ID: bJuOSFoa

>AQさんへ
コメントありがとうございます
イイカンジになったらアレな終わり方でした、
最初に思いっきりゆがんで
途中でちょっと悲しくてちょっと幸せな感じにしました、
あれなままのEDはあまりにも…なんかねぇ
楽しんで頂けましたか!それはナニヨリです、有難うございました


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