艦これの日常・17
艦これの日常本編17話です
※少々不快になるかもしれない文があるかもしれません
特殊鎮守府が何故特殊なのか
何故自由が利くのか
霞の秘密、大和の秘密が...明かされません
資料室
サラトガ「~~♪」(資料整理
陽炎「今日はやけにご機嫌ですね」
サラトガ「はい♪Jervisが元気になってくれましたから♪」
サラトガ「ここに来て本当によかった...」
陽炎「そう言ってくれると嬉しいです。でも何故サラトガさんはあったことのない提督のことを?」
サラトガ「噂には聞いていましたから。ここが艦娘にとってとても良い環境で、提督も艦娘のために命を張れる人だって」
陽炎「あはは…。噂通りで安心したってとこですか?」
サラトガ「えぇ、とても。安心どころかそれ以上のものも手にさせていただきました...」
陽炎「あの人はほんとにお人好しで、私だって色々あったけどこうして他の仕事をさせてくれるしこうして不知火と一緒に……」
サラトガ「…?」
<ガチャ
不知火「不知火がどうしました?」
陽炎「なんでもない。それとおかえり。」
不知火「ただいまです」
サラトガ「あ、おかえりなさい」
不知火「サラトガさん。司令がお呼びでした」
サラトガ「あ、はい。ありがとうございます不知火」
不知火「サラトガさん。サラトガさんは司令のこと、好きですか?」
サラトガ「好き、というのはわかりませんが、少なくともサラは提督を信じてますよ」
不知火「そうですか、それは何よりです」
サラトガ「では行ってきますね」
不知火「はい。いってらっしゃいです」
不知火「それより陽炎。あの事に関しては不知火は気にしてないですし、後悔もしてません。陽炎を守れてここに来れた。それで良いじゃないですか」
陽炎「でも…」
不知火「前に司令が言ったこと、覚えてますか?人間は手の届く範囲でしか大切なものを守れない、って。不知火のこの短い腕では陽炎しか守れなかった。でも一番大切な陽炎を守れました。それだけで十分ですから」
陽炎「不知火……。うん、ありがとね」
(やっぱり…入渠しても跡が残ってる…ごめんね不知火)
不知火「いえ、お礼を言うくらいならいつまでも引きずっていてほしくないです」
陽炎「ん、ごめん」
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執務室
サラトガ「失礼します。提督、お呼びでしょうか」
提督「あぁ、仕事中すまないな。ちょっと島風には出てもらっちゃったから秘書艦代行を頼みたくてな」
サラトガ「?」
サラトガ「それならサラではなく他の方もいたのでは...」
提督「あぁ、それは君にも秘書艦の仕事を覚えてもらおうと思ってね?」
サラトガ「そうですか」
提督「嫌なら他の人に頼むんだが」
サラトガ「あ!いえ!そうではなく!秘書艦をしたい艦がいっぱいいる中からまだ来て日の浅いサラがやってしまっては...と」
提督「大丈夫だよ。むしろ日が浅いからこそ経験積まなきゃね」
サラトガ「そういうことなら張り切ってやりますね♪」
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2時間少し...
サラトガ「あら?これ、赤字の書類?」
提督「…サラトガ、それ見せて」
サラトガ「あ、はい。どうぞ」
(なんて悲しい目…提督)
提督「すまん、ちょっと待ってて」(内線
提督「あ、扶桑か?明日、提督代理たのめるか?いや、赤文が届いた。うん、すまんなお願いする」(受話器置き(再び内線
提督「すまん、天津風忙しいか?いや、赤文が届いたから。あ、はは…悪いな…。いや、まだ…うん、いやこれからするから…。とりあえずやるのは明日だよ。あぁ、わかったまた後で」(受話器置き
提督「すまんな、サラトガ。とりあえずこれについて説明する。厳しい話になるがいいかい?」
サラトガ「は、はい。もちろんです」
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赤文
特鎮にたまに届く特殊文書
内容は様々であり、主に書かれるのは
“処刑任務”
例えば
“提督による艦娘への性的虐待、性交渉の強要”
“艦娘の人身売買”
“艦娘への売春強要”
などの艦娘に適用されている人権に背いた行いをした提督への処刑である
ある程度、艦娘に人権が適用されてから出来上がったものだ
それがこの特鎮のもうひとつの任務
ただし今回は様子が違った
何時もなら処刑対象の鎮守府と提督の名前、処刑理由が書かれているだけだが…
そこにかかれていたのは
巡洋戦艦金剛型三番艦榛名
陸軍○○基地特殊車両整備班班長「」
潜伏先○○県○○市○○町
処刑理由
艦娘艤装解体申請書偽造
解体完了証明書偽造
複数ノ軍規違反
軍ヘノ背任、脱走
艦娘ヘノ私物化ヲ確認
どうみても艦娘との駆け落ちだ
しかし、艦娘との駆け落ちは処刑対象
どんなに愛があろうと許されはしない
ましてや艦娘提督ではなく一介の陸軍整備班長
命知らずどころか愛した艦娘までも処刑対象になってしまっているじゃないか
愚か者だ
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・・・
サラトガ「...なるほど」
提督「ま、汚れ役さ…」
サラトガ「任されているのは…その、あまり考えたくはないんですが、ここが自由に動くための…」
提督「そうだよ。この自由があるのはこの汚れ役を買って出ているから。」
サラトガ「そう…なのですね…」
提督「艦娘にもやらせてしまっているし自由のためとはいえ酷い提督さ」
サラトガ「いえ、そんな…。協力してくれているのは貴方が信頼されているからですよ。卑屈になってはいけませんよ提督」(真剣
提督「サラトガ…?」
サラトガ「あ、す、すみません…。ただ、卑屈なのが許せなくて……。提督は信頼されているのですから…って」
提督「ありがとう。サラトガ」
サラトガ「い、いえ///」
提督「ふふ、サラトガも顔赤くして照れるんだな」
サラトガ「そ、そんな///からかわないでください///」
サラトガ「ふぅ…それよりも今日は霞さんに会いませんけど…」
提督「あぁ、あいつは今父さんのとこだよ。大和に用があるらしくってな」
サラトガ「そうなんですか。霞さんにすこし教わりたいことがあったんだけど…仕方ないですね」
提督「教わりたいこと?」
サラトガ「はい、霞さんって色々とできるので。秘書艦として聞いておきたいことが結構出来ましたし」
提督「なるほどな。帰ってくるのは明後日くらいだと思うぞ?」
サラトガ「そうですか。明後日くらい…出撃予定はないのでその時に色々教わっておきますね」
提督「霞は厳しいぞ?」
サラトガ「知ってます♪」
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千葉某所海軍基地
霞(私服「お久しぶりですお義父さん」
提督父「久しぶりだね、霞ちゃん。うちの息子は元気でやっているかい?」
霞「えぇ、元気も元気よ」
提督父「なら良かった。僕に似て色々と抱える質だからね。鳳翔から話を聞いているよ。大和なら自室に居るから行ってくるといい」
霞「そうさせてもらいます。お義父さんも元気でいてくださいね。孫を抱かせて嬉し泣きさせますから」
提督父「ははは、楽しみにしているよ。こう見えて悪運も強いからね、そう簡単には死なないさ。それに夢を叶えていないからね。それまでは絶対に死なないさ」
霞「そうしてください。では失礼します」
提督父「あぁ、ゆっくりしていってくれ」
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大和・自室
霞「失礼するわね」
大和(髪下ろし「いらっしゃい霞」
霞「相変わらず綺麗な和室ね」
大和「和室なんですから綺麗にしますよ。最近どうですか?体調とか」
霞「ん…悪いってことはないわ。大和さんは?」
大和「…そうですね、私も特に変わったことはないですよ」(お茶入れ
霞「あまり無理すんじゃないわよ?大和さんはあたしと違って第一世代だったんだから」
大和「わかってますよ。はい、緑茶」
霞「相変わらず飄々として…」
大和「強がりぐらい許してください。昔と違って今、守りたいものは国ではなく自分の家族ですから」
霞「そうね。でも、あいつにはいつ打ち明けるの?嘘つき続けるの、そろそろ限界なんじゃないの」
大和「そうですね。あの子が自力でたどり着いたら、って思ってますよ」
霞「はぁ、あいつ…悲しむわよ」
大和「そうですね。わかってますよ…。でも今しったらあの子ならどうにかするって言って全部背負おうとするでしょう?ただでさえ色々背負っているのにこれ以上背負わせるのは酷なことですよ」
大和「それにこれは私の、大和のエゴです。今度こそ…守りたいものを守る。そう誓ったエゴですから」
霞「あの父親があってこの姉が居て…あいつがなんでも背負う責任感に頑固なの、全部あんたたちの影響じゃないの?」(苦笑
大和「ふふ、かもしれませんね」
霞「この戦争が終わっても艤装を下ろせないのに、ほんと、大和らしいわ」
大和「褒め言葉ですよ。私は大和なんです。今度こそは何も出来ずに沈むなんてことしないですよ」
大和「さてと、お墓参り。行きましょうか」
霞「えぇ、着替えて行きましょう」
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墓地
霞「来ましたよ長門さん…あいつも元気ですし、私もまだまだ元気です」
大和「これ、結構高い日本酒ですよ。好きでしたよね赤霧」
大和「あれからもう15年近く経つんですね」
霞「…そうね」
大和「でも、未だに深海棲艦との戦闘は終わりが見えない…」
霞「でも長門さんのおかげで陸の侵攻は未だないですよ。あの時の長門さんの判断と決断で敵基地中枢に甚大なダメージを与えられたんですから」
大和「そうですね…」
霞「それに、お陰であたしは生き残れたしあいつも生き残れた…」
大和「えぇ…」
霞「あたしだって未だ心残りも喪失感もあるわよ…あたしだけが…生き残っちゃったわけだしね…」
大和「……」
大和「そうですよね。長門さんのお陰で今があるのならこれ以上、好き勝手させないように戦わないと、ですね」
霞「そうよ。生き残ったあたしたちができることは戦争を終わらせるために戦って幸せを掴むことよ」
大和「そうですね。はぁ、これだから私一人ではこれないんですよね…」
霞「大和さんは仕方ないですよ。第一次侵略も第二侵略も経験してるんですし」
大和「そう言ってくれると助かります」
霞「さてと、帰りましょ?」
大和「そうですね。明日は慰霊碑のほうへ?」
霞「ええ、そのつもりよ」
大和「私もご一緒しても?」
霞「もちろんよ」
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特鎮・執務室
サラトガ「書類は一通り片付きましたね」
提督「サラトガは手際がいいな。秘書艦は初めてだったんだろ?」
サラトガ「はい。前の鎮守府でもトラック泊地でも秘書艦は経験してませんよ」
提督「なら昔の経験か君自身の性格なのかもな?」
サラトガ「ふふ、ありがとうございます」
サラトガ「あ、もうこんな時間ですね。夕食はどうします?」
提督「ん、天津風たちと摂ろうかな?サラトガも一緒にどうだい?」
サラトガ「家族水入らずの中にサラが居ても?」
提督「いいよ。それこそ水臭いこと言うなよってやつさ。どう?」
サラトガ「ふふふ、ありがとうございます。ご一緒します。あ、ならジャーヴィスもいいですか?」
提督「もちろん。じゃぁ、連絡を」(着信音
提督「あ、天津風からだ。丁度いい」
提督「もしもし?」
天津風『あ、もしもし貴方?ちょっといい?』
提督「あ、えっと。こっちも丁度用があったんだけど」
天津風『あ、そうなの?そっちからいいわよ。いつも頼み聞いてくれるし』
提督「あ、そう?あのさ、今日の夕飯サラトガとジャーヴィスも一緒でいいか?」
天津風『ん?それなら全然いいわよ。曙も一緒に台所立ってくれるし』
提督「ほんとか?ありがと」
提督「いいってさ。ジャーヴィスにも連絡しておいて」(マイク部分抑え
サラトガ「ほんとですか?ジャーヴィスに連絡しておきますねっ」
提督「もしもし?んで天津風の方の用事は?」
天津風『あ、うん。えっと、夕飯どうするのかなって思っただけよ。サラトガさんと食事行くんじゃないかな…って』
提督「ちょ、そんな寂しそうな声で言うなって」
天津風『だって、心配になっちゃったんだから仕方ないじゃないの…』
提督「おいおい、別に出先でもなく鎮守府内なんだからお前の夕飯を食べるに決まってるだろ?でも、なんだろうな…そう思ってくれるの嬉しいな」
天津風『こ、こっちは真面目に心配してたのよ?!むぅ…まぁ、いいわ。曙と手によりをかけて作るから覚悟してなさいよ。先に帰ってるならお風呂掃除と湯沸かしお願いね』
提督「了解。じゃ、またあとで」
サラトガ「ニヤニヤ」
提督「な、なんだよ」
サラトガ「いえ、天津風さんとは本当にラブラブな夫婦なんですね」
提督「まぁ、うん。あいつは自慢の妻だよ。ひとまず自室に帰るかな。ジャーヴィスとまたあとで」
サラトガ「はい♪ジャーヴィスを連れて提督の部屋へ行きますね」
つづく
霞と大和は古くからの知り合い
長門は轟沈してますが存在はしています
セリフにある通り”第一”~”第三”世代の艦娘が存在します
轟沈した長門は第一世代の長門です
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