2015-06-08 08:27:22 更新

概要

とあるSPと
とある かんむす とのおはなしです

文字数的にオーバーしたので最終章は分けますすいません
続きはこちらになります→http://sstokosokuho.com/ss/read/2414


前書き

とあるSPと
とある かんむす とのおはなしです
続きはこちらになります→http://sstokosokuho.com/ss/read/2414



#1





提督「いやぁ今日も良い天気ですね~」





提督「うんうん、





青空に眼下に街…高級ホテルの最上階から見渡すこの風景はすばらしいです。まさにパレード日和ですね」





提督「難解海域を制圧できたら本営からの報酬でしばらくの休暇とこんなバカンス接待が待っていたとは…」





提督「無理してバケツをふんだんに

使って良かったです」ウンウン





天龍「一人で窓の前に突っ立ってブツブツ何言ってんだ?」





提督「おや、天龍さん!今日も可愛いですね!」HAHAHA





ゴッツン!





天龍「ぶっとばすぞ!!///」





提督「はーはっは!!

殴ってから言うなんて天龍さんは天然さんですねー!前歯が折れてしまいましたよ♪」ボロッ





天龍「うぁぁぁ!!ごめんごめん!!って血が出てるじゃねぇか!?」





提督「はーっはっは!生きてる証拠です!!ん~!生きてるって素っ晴らしいぃ!!」ドロドロ





天龍「しゅ、出血が~!もうすぐパレードが始まるってのに~!!」





提督「はーっはっは!!いや~僕のお嫁さんは、テンヤワンヤ可愛いなぁ~!」





天龍「うわ~!動くなバカ!!」










チチチ…チュンチュン…





???「うぅ~ん…」セノビー





???「はぁー…」





???「UV対策も致しましたし…こんな天気の良い日は木陰で読書が一番です」





???「それにしてもまさか、

ホテルの前にこんな素敵な公園が

あるなんて、おかげでノビノビと出来ます…」





サワサワサワ…





???「」スゥ





???「空気が美味しいですわ」





???「でもさすがに日差しが強くなってきました…そろそろ戻りましょうか」ヨイショ





???「その前に、『かんこーひー』が飲みたくなってきました…」





???「確か近くに、『じどうはんばいき』があったはずですわ!」









-控え室-





同僚「あンら~SPちゃん今日も黒スーツが勇ましいわん♪」クネクネ





SP「うるせぇ…お前もそろそろ準備しろよ…」





同僚「あ~ン、ちょっと待ってよぉ~、まだ首に日焼け止め塗ってないのぉ」ヌリヌリ





同僚「あ、それとぉ、香水とぉ」





SP「はぁ…」イライラ





SP(ただでさえデカイ図体してんだからどこにいても日に焼けるだろうがよ…)





SP「今回の仕事の確認するぞ」





SP「化粧台の前に座っててイイから聞いてろ」





SP「確認作業は怠れないだろ…」





同僚「SPちゃん、真面目よねぇ」ヌリヌリ





SP「今回の保護対象は○○鎮守府御一行様、全艦娘、パレード自体は1時間30分」





同僚「はいは~い」





SP「その間の提督、及び所属艦娘全員の保護」





同僚「海上では、砲撃じゃビクともしない体なのに…」





同僚「陸上じゃあ、私たち人間と変わらないなんて、艦娘ちゃんたちも不便な体よね~」フゥ





SP「…以上」





同僚「ん~、りょーかぁい♪」





SP「……外でコーヒー飲んでくる…」





同僚「ついでに、おトイレも

済ませてきちゃったらぁ~?」





SP「…」





ガチャ…バタン










SP「疲れる…」





SP「自販機…自販機…」スタスタ





SP(それにしても…)






SP(ここのホテルの中庭広いよな、

いったいどれぐらい資本金かき集めたんだか…)







SP(おまけに、使用できるのは

一部の富裕層だけって聞くじゃないか)





SP「…」テクテク





SP(金持ちは、金持ちの味方ってか…)





SP(おまけに…)チラリ





テレビ『こちら○○ホテル前です!現在この

ホテルには、○○鎮守府の提督と艦娘のみなさまが滞在し、

これから海域制圧記念のパレードが控えているということもあってか…

ご覧ください!!ものすごい人です』




ワーワー!!


キャーキャー!!





テレビ『この記念すべき日に立ち会えるということもあり、

私もカメラさんも

ドキドキが収まりませぇん!!』





SP(中庭にでけぇテレビなんてな…

おまけにプールとか…)





SP「…貧乏人には用はありません、か?」





テクテクテク…





SP「自販機…ここにあったか…なんでまたこんな木陰のとこに…」





SP「…微糖…微糖…」エーット





???「…微糖…微糖…」エーット





SP「…?」





???「…?」






SP「あ~…こりゃ失礼…お先にどうぞ…お嬢さん」





???「いえいえ、先に並んでいたのはソチラですわ!お先にどうぞ♪」





SP「…はぁ…どうも」





チャリン…チャリン





ピッ…ガコン





SP「…ども」ペコリ







???「淑女として当たり前の事ですわ♪」






SP「はぁ…それじゃあ…失礼します」





???「ご機嫌よう」





???「…あ」





SP「え?」





SP(微糖…売り切れランプ点いてやがる)





???「わ、私のデミ○ス微糖が…」





SP「あ~…あの…」





???「え?」





SP「よかったらコレ…」





…スッ





???「よろしいのですか?」





SP「自分は…B○SSのカフェオレ飲むんで、この甘いの」





???「」クスッ





SP「ん?…なんかおかしいんで?」





???「いえ、失礼致しました!甘いのお好きなんですね」





SP「苦いのは苦手なんで」





???「黒スーツに白シャツに黒ネクタイ、てっきりブラックがお好きなのかと♪」





SP「はぁ…いやぁ…昔からダメなんですよ…苦いのは」





???「おもしろい方ですわね貴方♪…それでは、この珈琲、ありがたく頂戴致しますわ♪」





SP「どうぞどうぞ」





???「ふふ♪それでは、ありがとうございます、ご機嫌よう黒スーツさん♪」





SP「ゴキゲンヨウ」





SP「」ポツーン





SP「どっかのお嬢様か?やっぱり、ここは金持ちの来るところ…かぁ」





SP「ノブレス・オブ・リージュって大事だよなぁ…」










提督「はーっはっは!!さぁ、皆さんそろそろ準備はできましたかぁ?」





???「髪、乱れてませんか?」





天龍「大丈夫だよ、いつも通り可愛いって」





加古「ふぁ~あ…眠い…」ウトウト





古鷹「か、加古ぉ!制服に涎ついてじゃない!も~!」プンスコ





提督「う~ん、天龍さん、もう少し可愛い格好しても良かったのでは?ほら!あの、フリフリゴスロリとk」





バコン!





天龍「あれはお前が勝手に買ってきたんだろがぁ!!///」





提督「はーっはっは!!良いボディブローでしたよ天龍さん!胃の中が見事にシェイクされましたトイレいってきて良いですか吐きそうです!」マエカガミ





天龍「うぁぁまたやっちまったぁ!!提督すまねぇ!」セナカサスリサスリ





天龍「だ、誰か洗面器!」





提督「」ウォエップ










キャスター「テレビの前のみなさんこんにちは!!おぉーっと!今鎮守府のみなさんを乗せた車がゆっくり!!これ見よがしにゆっくりと出てきました!!」





キャスター「その車を取り囲むのはSPのみなさんです!!いやぁ~それにしても

このクソ暑い中!黒いスーツでお仕事だなんてだなんてお疲れさまです…おっと失言でした、失礼失礼!」





キャスター「いよいよ!パレードの開始です!テレビの前のみなさん!!聞こえますか!?この大声援が!」





ドンドン パフパフ!


ザワザワ


キャー テイトクー!





提督「はーっはっは!!はぁぁっはっはっはぁ!!!」





カコチャーン!





加古「ふぁ~い」オテテフリフリ





ダイテンシ フルタカエルー!!





古鷹「だ、大天使ってなんですか///」ウツムキ





テンリューチャン!ケッコンシテクレー!!





天龍「な…ぁ!?」





提督「おい、今言ったヤツ表でろ」





???チャーン!アトデ サイン クレェ!





???「よろしくてよー♪みなさん

ちゃんと一列に整列できますか~?」





ハァァァァイ!!










ザワザワ…





同僚「はいは~い、みなさん良い子ですから下がっててね~車が通りますよ~♪」





同僚「あんまり言うこと聞かない悪い子はぁ~、お姉さんのあつぅ~い抱擁が待ってるわよぉぅ??」





ヒッコメ オッサン!!


カンムス ガ ミエナイ ダロ!!





同僚「おぅ…今言ったヤツ出てこいや…」ゴキゴキ





シーン





SP「何言ってんだか…はーい下がって下がってぇ、





危ないよ~、轢かれると痛いぞ~」





???「あら?貴方?」





SP「うん?車の上から?」クルリ





???「」オテテフリフリ






SP「ゴキゲンヨウ」オテテフリフリ










ザワザワ!!


キャー!!


ナンダアイツ!?



SP「ん?」



同僚「なんだか、向こうが

騒がしいわねぇ?」





男「ドケェェ!!道を開けろぉぉ!!」





SP(人混みを割って…なんだかずいぶん、恰幅の良い若いお兄ちゃんが出てきたなぁ)





SP「あ~、あの…一般人は下がって」





男「はぁ…はぁ…





このときを待ってたぞぉ…」





SP(なんか…眼が座ってねぇか?)





男「艤装を着けてない艦娘なんか…」グイッ





SP(振りかぶった?…手になんか持ってる?)





同僚「SPちゃん!」





男「すべての艦娘に罰をををを!!!」ブン!






SP(なんか投げた…?)





SP(こっちに向かって…このままだと、この車の上の艦娘たちに…)





SP(どっこいしょ)





ダッ



ガシャァァァン



ジュゥゥ…





SP(あれ?これ…?)





SP(瓶!?胸に当たって割れて…)





…ブッシュゥゥゥ





SP「あ゛…ぅ…!」





SP「あ…っづぅ…ぅぅ…!!」





シュゥゥゥ…





SP(やっべぇ…なんだこれ…??)







SP(熱…ぃ…!?)





SP(スーツが溶けて…地肌にまで!?)





SP(これ…『酸』か!?)





男「ちっくしょ…くそっ!失敗した…!!」ダッ





SP(逃す…)ギリィッ





SP「かぁぁ!!」





SP(息を深く…吸って…!)





スッ…





SP(踏み込んで…!)





…ッザ





SP「セィッ!!」





…トスン…





男「…あんだ?この軽いパンチ…?」





SP「はぁ…良い子でオネンネしてな…





あ゛~!くっそホントにあっついなチックショ…!」マエカガミ





男「…は?」





ボキ…





男「」ッブ!





男「」ドサッ










ザワザワ


ナンダナンダ!





???(い、今なにが起きましたの?)





???(あの胴回りが太い男性が瓶のようなモノを投げたと思ったら)





???(黒スーツさんが、私達の前に…?)





???(…ここからだと良く見えませんでしたけど…もしかして私たちを庇って怪我を?)





???(あ、今度は黒スーツさんが、あの男性を…なんでしょう?軽く胸を叩いたように見えましたけど?)





???(…!?、血を吐いて、倒れた!?)





???(く、黒スーツさんは!?)





ザワザワ…!


キャー!テロ ヨ!テロ!!


ミナサン!ヒナン シテクダサイ!!





???(人混みで…うまく見えません!気になるのに)










テレビ『現場の○○です』





テレビ『昨日、○○鎮守府の海域制圧祝賀パレードの最中に小太りの若い男性が、





硫酸入りの瓶を艦娘の乗ったオープンカーに向かって投げつけました』





テレビ『尚、艦娘の皆さん、提督はご無事です』





テレビ『目撃者の証言によりますと、車を取り囲んでいたSPのうちの一人がその瓶を胸に受けて硫酸を浴びたようです』





テレビ『さらにこのSPは、負傷しながらもこの男性…失礼しました』





テレビ『この小太りの男性を無力化したそうです』





テレビ『その他の証言ではSPが右手で軽く、この小太りの男の胸を小突いたら

血を吐いて倒れたようです、また倒れる寸前に近くにいた観客の中には、骨が折れるような

音を聞いたとコメントしている方もいらっしゃるようです』





テレビ『以上、現場からでした』





テレビ『いやぁ、恐ろしい事件ですね~なぜこのような事が起きたのか犯罪心理学の先生にコメントを頂きたいと思います』





テレビ『先生、この事件をどう捉えますか?』





テレビ『そうですね~、いやぁ痛ましい事件ですね』





テレビ『艦娘のおかげで一定の経済海域を保ててるというのに』





テレビ『艦娘が現れて数十年、まぁ確かにこれまでも彼女たちに対して生きる兵器だの化け物だのと批判の声が絶えませんが』





テレビ『一方で女性や若い男性などからは絶大な人気を誇る存在ですからねぇ』





テレビ『一部の偏った人間の奇行だと思いますねぇ』





テレビ『このSPは艦娘の盾になるのが役割みたいなものですからね』





テレビ『怪我して当たり前と考えましょ』





テレビ『まず、艦娘の皆さんに怪我が無くて良かったですねぇ、ん~』





…ブツン





SP(入院中だし、病院で暇潰せるのってテレビしか無ぇから見てみたものの)





SP「もうちょっと言い方ってもんがあるだろよ~」ハァ










コンコン…





同僚「入るわよン!SPちゃん」ガラッ





SP「あ~、お疲れよ」





同僚「ん~、患者さんスタイルのSPちゃんも素敵よ~ン♪」クネクネ





SP(今度は胃が痛くなってきた)キリキリ





同僚「はい、コレ、SPちゃん甘いの好きでしょ?」





SP「なんだこれ?」





同僚「MAXコーヒーっての、甘いわよ~?」





SP「美味いのか?」





同僚「甘いわよ?」





SP「…」





同僚「」ニコニコ





SP「…」パコン





SP「…」グビグビ





同僚「…どう?」





SP「おかわり」





同僚「言うと思ったわン」





同僚「お気にいりかしらン?」





SP「うめェ…」ゴクゴク










看護婦「入りますよ~」





看護婦「って、あぁぁぁ!!SPさん!何飲んでるんですか!?」





SP「まっくすこーひー」ゲフッ





同僚「もう一本いっとく?」





SP「ん」





同僚「はい、記念すべき5本目」





看護婦「駄目ですよ!SPさん今回の検査で血糖値が高めってわかったんですから!」





SP「29歳ともなれば色々に異常が出てきても仕方ないんですよ~」ゴクゴク





看護婦「年齢のせいにしない!ほら!その缶コーヒーから手離して!」





SP「わかりましたよ~」ゴクゴク





看護婦「わかってない!」





同僚「もう一本いっとく?」





看護婦「やめんか!」










-翌日-





ギシッ…





SP「48…」





ギシッ…





SP「…49」





ギシッ…





SP「…50ぅ!」





ゴトン!





SP「ふぅ…おわり…」





ガラッ





看護婦「失礼しますねSPさんって…





ちょっと!またこっちの言うこと聞かないでそんなモノ持ってきて!!」





看護婦「入院中は安静にしてて下さいって言ったじゃないですか!なんでそんなダンベルを!?」





SP「だって退屈なんだよ…」





看護婦「…だったらテレビでも見たら良いんじゃないですか?」





SP「あのテロのニュースばっかでつまらん」






看護婦「本でも読んでたら?」






SP「ここにあるのは全部読んだ」







看護婦「マンガは?」







SP「あんまり好きじゃない」








看護婦「もう!ああ言えばこういう!!なんなんですか!?」





SP「いや、だって」





看護婦「だってもへちまもありません!!安静に!!してなさい!!」





SP「はーい(棒)」





看護婦「」ジィッ





SP「…はい」







看護婦「よしっ」





看護婦「あ、そうそう!あなたに面会よ?」





SP「俺、友達も家族もいないよ?」





看護婦「ぼっち?」





SP「Yes」





看護婦「そう…でも家族でも友達でも無いわよ?」





SP「じゃあ…?」





看護婦「ふふん♪誰だと思う?」





SP「…さぁ?」





看護婦「即答しないで考えなさいよ?脳くさるわよ?」




SP「もう腐ってるんで…」





看護婦「はぁ…あ、入ってきて良いわよぉ?」






ガラッ






???「失礼致しますわ、黒スーツ…あ、今は検査着でしたわね♪」





SP「あ~…」






???「ご機嫌よう♪」ペコリ





SP「ん~と…」






???「」ニコニコ





SP「あ~………あの時のお嬢さん」






???「い、一瞬忘れていませんでしたか!?」







SP「ワスレテナイワスレテナイ」ブンブン





???「本当ですの~?」ムゥ






???「まぁ、良いです」コホン







???「あの時は本当にありがとうございました」







SP「…仕事なので」






???「でも、命を投げして私たちを守って下さいましたよね?」





SP「…仕事なので」





???「そ、その…格好良かったですわ///」




???「お強いのですね、鍛えてらっしゃるのですね?」




SP「…仕事なので」





???「…」イラァッ




???「もう!それしか言えないんですの!?」




SP「?」





???「もっと、こう…ありますでしょ!?」





???「『当たり前の事をしたまでさっ!』キリッ…とか!」






???「『紳士として当然の事ですよお嬢様?』キリッ…とか!!」フンスフンス!







SP「いや…」






SP「あの…一つ良いですか?」







???「何ですの!?」ガルル






SP「その『キリッ』までで一つの台詞?」






???「そこですの!?」






看護婦「ぶふっww」








SP「??」





Prrrrr!!





看護婦「あら?院内用の携帯?」





看護婦「あ、ごめんなさいね、ちょっと携帯が…じゃあごゆっくりね」タタタ





???「あ、はいありがとうございました」





SP「お疲れさま~」オテテフリフリ










SP「んでも…なんでここの病院わかったんです?」






???「提督にお聞きしたんですの」






???「私たちをテロから守って下さった方がいるとお聞きして…淑女としてお礼を言わないわけにはいかなくてよ!」フンフン






SP「はぁ…どうも」






???「今日は私が鎮守府代表で来てあげたんですのよ!感謝なさい!」フフン





SP「おいで」





???「ん?」スタスタ





SP「どうもありがとう」ペコリ





???「ず、ずいぶん素直ですわね」





SP「わざわざ来てくれたんだ、素直にならんでどうします?」





同僚「そうよぉ~?SPちゃんは律儀・真面目・童貞・童貞なんだからぁ♪」





SP「最後の情報いるかよ何で繰り返した??おい」





???「い、いつの間に…!?」





同僚「ままま、気にしない気にしない♪あら、このクッキー食べても良いかしら?」





SP「ん~、良いよ、あんまり甘く無いから好かんしソレ」





同僚「さ~んきゅ♪」モヒモヒ





???(背…とっても高いですわ…190くらいあるんじゃ)





同僚「あらやぁだ、アタシ、オジャマムシだったかしら?」





???(広い肩幅に、白シャツ、黒ネクタイ…短めの金髪…)





同僚「SPちゃんもヤリ○ンねぇ!こぉんなキャワワ な おにゃのこ連れ込むなんてぇ!」





???(白い肌に黒サングラス…おまけにオネェ…強烈ですわ)





同僚「なぁにちょっとぉ?連れ込んで病室で騎乗位?騎乗位しちゃうの?」ネェネェ





SP「ぅ゛あ゛ぁ…胃が痛いぃ…ゲイめ…」キリキリキリ





同僚「なっ…失礼ね!!」クワッ





同僚「アタシはただの『バイセクシュアル』よ!!!」プンスコ!





SP「なおさらタチ悪いわ!!」ズキ





SP「イダダダ!む、胸の傷口が…!」





同僚「あら?大丈夫?」





SP「お前がいなくなったら良くなると思う」ズッキズッキ





同僚「やだもう照れちゃってぇ♪」





同僚「仕方ないわね、んじゃ、お暇しますかね~」ヒラヒラ





SP「もう…来んな…」ズキズキ





…ガラガラ…ピシャ





???「パンチの利いた方でしたね」





SP「昔からあんなんだけど」ズキズキ





コンコン





提督「はーっはっは!!失礼します!」ガラッ





???「ててて提督!!??な、なんで!?今日は誰にも言わないで来たのに…!」





提督「はーっはっは!!君たちの考えてる事なんてお見通しです!それに我が愛すべき艦娘達を身を呈して守ってくれた恩人に責任者がお礼にこないでどうします?」





???「うぐっ!」





提督「んっん~?熊野ン?

いくらSPさんに早く会いたいからって…先に一人で行ってしまうのは感心しm」





熊野「とぉぉ↑ぉう↓!!」ヒダリジャブ





バシバシィ!





提督「ぐほぇっ!」ブハァッ





…バタッ





SP「ないすひだりじゃぶ」パチパチ










提督「はーっはっは!いやぁ顎をピンポイントでたたくなんてなかなかやりますねぇ熊野ン!」





熊野「しゅ、淑女に相応しく無い迂闊で野蛮な行動でしたわお恥ずかしいです///」カァァ





SP「良い感じの踏み込みだったよ、くまの?ちゃん?」





熊野「くまので、結構ですわ甘党の黒スーツさん」





SP「あ、俺はSPです」





熊野「SP…さん」





SP「さん付けされるのは慣れてないからなんだかコソバユいような、そうでないような…」





提督「はーっはっは!」










提督「それで、傷の方はいかがなものですかな?」





熊野「あ、それ私も気になってましたの!」





SP「あぁ、いや、大した事はないっす…」





SP「スーツ溶かして、皮膚火傷しただけです」





SP「痕にはなりましたけど…慣れっこなんでぇ…」





提督「…今回は本当にありがとうございました」ペコリ





提督「おかげで、艦娘が傷つかずに済みました」





SP「あ~…」









熊野「」コホン







熊野「『仕事なんで』ですの?」






SP「うっ…正解…」








提督「はーっはっは!」









#2






-一週間後-






SP「お世話んなりやした」ペコリ







看護婦「退院おめでとうございます!それにしても凄い回復力ですね」






SP「…頭が悪い分、体は丈夫なんだと思います…

ほら馬鹿は風邪をひかないっていう…的な?」






看護婦「そうですね」ニッコリ






SP「あ、そこは否定してほしかったなー」











テクテクテク






SP「まずは、事務所に顔を出して、それから―」






prrrrrr…






SP「もしもし?」







同僚『あ、もしもっし~?アタシアタシ!』






ピッ





…ツー…ツー…





パタン






SP「まずはアパートに」





prrrrrrr…







ピッ





SP「もしもし…」





同僚『ちょっとぉぉ!!!なんで切るのよぉぉン!!』





SP「本能が切れってな」






同僚『生理的に無理なレベルなのアタシ!?』











同僚『まずは、退院おめでと』





SP「ああ」





同僚『今から事務所くる?』






SP「ん」






同僚『そう、でも、所長が、

もうしばらく休んだらどうだってさ!今回はお手柄だったからね~SPちゃん』






SP「まじで?」






同僚『大マジよ!三日だってさ!少しはまた、羽伸ばせるんじゃない?』







SP「そっか…うれしいけど…良いのかねぇ」







同僚『せっかくの厚意じゃない、甘えられるときに

甘えておきなさいよ?』







SP「そだな…じゃあ、所長に『休む』て言っといてほしいんだけど」







同僚『まっかせて♪じゃあゆっくり休んでてね♪

あ、そうそう!』








SP「なんだ?」







同僚『あなたが助けた、あの艦娘ちゃんと

あのあと何か話はしたの?』






SP「あー…うん、今度お礼がしたいから鎮守府にお呼ばれしたんだけど」







同僚『あらやだイイ感じに縺(もつ)れ込んじゃう感じ?』







SP「いや~…違うくね?見た目的な意味で

年齢だって、結構離れてるしよ、俺、オッサンだし童貞だし」







同僚『最後の情報いるかしら?

それと、年の頃だったらあの子、妹みたいな感じになるわねぇ』













SP「いや…でもなぁ…『妹』はもう『たくさんいる』しなぁ~」






同僚『あら?SPちゃん、まだ…』





SP「ん~、行ってるんよ」





同僚『前にも言ったけどサ?あんまり根詰めないでよ?

あなた一人が頑張った所でミクロ単位でしか変わってないんだから』






SP「でも変わってる」






同僚『そうだけどぉ~なにも今回の報酬だって

ほとんど寄付金に…あ、はいはーい♪今行きますぅ~♪』




同僚『ごめんね!そろそろ休憩終わっちゃうみたい…んじゃあ、休暇楽しんでネ!』






ガチャッ…





ツー…ツー…





パタン





SP「休暇…ねぇ…どうしよっかぁ…」






SP「まずは…アパートに帰ったほうが良いよな」






SP「急な入院で、部屋の掃除も禄に出来てなかったし」







SP「あとは…昼食の買い出しと―」ブツブツ











-アパート前-




大家「」ザッザッザ




SP「こんちわー、お掃除お疲れさまです~

お久しぶりですー」ヒョコ






大家「おぉ!来たなぁ英雄!」






SP「英雄(ひでお)?」






大家「音読みじゃないよ!訓読みの方だよ!」






SP「あ、英雄(エイユウ)?」






大家「そうそう!だってそうだろう!この国を支えている

『艦娘』ちゃんを、あのデブ男から守ってくれたんだ!

エイユウと言わずして何と呼ぶ!」







SP「や…ふつうにSPで~…」

















カチャ…パタン







SP「ただいま」






…ゴロン






SP「イテテ…まだ痛ぇ…」







SP「はぁ~、なんか疲れた…」







SP(休暇…休暇かぁ…)






SP「少し寝ておこう」






SP「…」






SP「起きたら…あの子達に…会いに行こう」





SP「…」






SP「…zzz」











―そろそろ退院ですの?








―ん~







―良かったら連絡先、交換しませんこと?






―?







―後日、改めてお礼がしたいんですの








―お礼がただの挨拶だけだなんて、命を助けてもらったのに…寂しすぎないと思いませんか?







―いやぁ、し






―『仕事なんで』とは言わせませんわよ







―参ったなぁ







―良いじゃありませんか!減るもんじゃありませんよ?







―それに艦娘の連絡先を知る機会なんてそうそうありませんわよ!?

今なら出血大サービスですわ!うん!お得ですわ!







―その例えはどうなんよ?



















prrrrrr…







SP「zzz」








prrrrrr…







SP「zzz」







prrrrrr…








SP「…ん?」







ピッ







SP「もしもし…」







熊野『こんにちは…退院って今日でしたわよね?』







SP「ん~」






熊野『鎮守府にお越しになったときのお食事について

お聞きしたかったのでお電話差し上げたんですけど』







SP「へぇ~」








熊野『何か苦手なものとか好きな食べ物とかありまして?』








SP「苦いものは嫌い、甘いものは好き」










熊野『…』











熊野『ピーマンは?』









SP「…喰えん」











熊野『…チョコは?』










SP「…大好き」












熊野『ブロッコリーは?』










SP「…論外」










熊野『…パフェは?』










SP「…本能から欲する」









熊野『こ、子供ですの?あなた』









SP「よく言われる…」










熊野『まぁ、承りましたわ』









熊野『具体的な日程ですけど』








SP(あ、そうだ)





SP「なぁ、熊野?」








熊野『へ?…はい何ですの?』







SP「今日って艦娘のお仕事ってまだあんの?」






熊野『そうですわね…あぁ、報告書の作成とか

細々したものは残ってますわ』







SP「じゃあ、明日は?」






熊野『明日は特に重要な作戦はありませんわ…何でですの?』







SP「ちょっと手伝ってほしい事があってなぁ」








熊野『…ほかに手伝って下さるかたとかは?』









SP「ん~、俺友達とかいないから」








熊野『さ、寂しいですわね』







SP「よく言われる」











-翌朝 アパートにて-







SP「さて…なにを着ていこう…」






クローゼットガチャ…






SP「思い出した、俺…」







寝巻「Yeah!」



スーツ「Hey!」






SP「寝巻とスーツとシャツしか持ってないじゃん…」







SP「私服を買うにも…なぁ」






SP「時間もねぇし、金もねぇし…」







SP「…」






SP「オラこんな村~イヤだ~♪こんな~村~イヤだ~♪」ネマキ ヌギヌギ







SP「東京へ~出るだ~♪」ネマキ ヌギヌギ






SP「東京へ出だなら銭っこぁ~貯めてぇ♪」シャツ ゴソゴソ







SP「東京で牛飼うだぁ~~~ぃ♪」ズボン ハキハキ







SP「っが!」ジャケット バサァッ!





SP「…」






SP「なんつって…」



















-翌朝 鎮守府-






熊野「ふんふん♪」カミ トカシトカシ






熊野「うぇいあんか~♪」カミ マトメマトメ






熊野「こぉとぉばも~なくて~♪」メイク ポフポフ






熊野「♪~♪~♪」ビューラー ハミハミ





熊野「ただなみのおと…ふんふんふふ~ん♪」オメメパチクリ






熊野「と~どけ~と~どけ~♪」クローゼットガチャ






熊野「お~もいよ、と~どけ~♪」ヨウフク カチャカチャ






熊野「ふんふんふふ~ん♪」






熊野「これ、少々地味でしょうか…」







―昔から苦手なんですよ…苦いの







熊野「…ぅふふ♪」クスクス








熊野「ん~、でも一体何の用なんでしょう」ウーン









熊野「行ってみてからのお楽しみですわね♪」










-翌日 駅前-







ガヤガヤ



ミンナ-!キョウハ キテクレテ アリガトー!!



ウォォォ!ナカチャーン!!



キャハ♪






熊野「」イライライライラ




熊野「」ブチッ!





熊野「お」


熊野「そ」


熊野「い」


熊野「で」


熊野「す」


熊野「わ」


熊野「ぁ」


熊野「ぁ゛」


熊野「あ゛!!」








熊野(せっかく、お洒落をしてきましたのに!)





熊野(滅多に使わない高価なパフュームだって使いましたのに!)





熊野(遅れるなんて…遅れるなんて!!)






ザワザワ…



アノ ネェチャン スゲェ コエ ダシタナ


アンナ カワイイ カオシテ…



オォ!


スッゲェ ビジン ジャン!


ドコカノ オジョウサマ カ?






熊野「あ///」





熊野「こ、コホン///」ウツムキ





熊野(怒りのあまり、淑女らしからぬ声を…私としたことが…)




熊野(それにしても…)





熊野(SPさん…本当に何をしてるんですの…約束の時間はもう)







ザワザワ…!



オ オイ!ナンダアレ!?





熊野(…?)






SP「ぜぇ…ぜぇ…!」ガッチャガッチャ







熊野「な…え?SPさん?」






SP「むお゛ぉ゛ぉ゛」ズリズリ






熊野(た、大量の…ヌイグルミと…)





熊野(…サイズ違いの…賑やかな色の箱?)







熊野(それを背中に山積みにしてコッチに向かってくるのは…黒スーツ?)






SP「ヒィ…ヒィ…フゥ…フゥ…!」






熊野(や、やっぱりSPさんですわ!)ダッ








SP「あ゛ー!クソッ!もう無理だ!!」ドサッ







熊野「SPさーん!」







SP「はぁ…はぁ…あ?熊野?」






熊野「え、SPさん大丈夫ですの?この暑い中、こんな大荷物…これって全部…」







熊野「玩具?…ですの?」







SP「あ゛ー丁度良かったぁ…」







熊野「へ?」





グゥゥ~…






熊野「今のは?」






SP「もう…低血糖…」フラフラ







SP「」オオイ カブサリ







熊野「ちょぉぉぉ!!」ガシィッ







熊野「こんなトコで倒れないで下さいましぃぃぃぃ!!!」グギギギ








SP「」キュウ…


















-喫茶店-






SP「」パクパク








熊野(ストロベリーサンデー…)








SP「」カリカリ









熊野(大量のウェハースが刺さったアイス…)










SP「」ムニムニィ







熊野(マシュマロいっぱいの、お皿)








SP「」ケフッ







SP「ふぅ~」オナカ ポンポン







熊野「た、食べましたわね~…」







SP「ん~、迷惑かけたな、スマン」







熊野「いや大丈夫ですわ、さすがに駅前で

私に倒れかかったときはどうしたかと思いましたけど…」







熊野「まさか、空腹のあまり気を失うなんて…」








SP「年かね、前まではなんとも無かったんだけど…」








熊野「因みに朝は何をお召し上がりに?」







SP「いや、普通にカロ○ーメイトだけど」









熊野「…か○りーめいと?」








SP「うん」







熊野「大○製薬の、かろ○ーめいと?」








SP「うん」








熊野「大の成人男性が…かろ○ーめいと…だけですの?」








SP「うん」








熊野「あなた…アホですの?」









SP「うん」







熊野「普段の昼と夜は?」








SP「喰ってねぇ」








熊野「…マジですの?」









SP「うん」









熊野「…」







SP「」ココア ゴクゴク








熊野「いや、『うん』じゃないですのぉぉ!!」









熊野「そんなの!ぶっ倒れて当然ですわ!!」









SP「THE 低燃費!」









熊野「やっぱりアホですのぉぉ!?」















SP「ははは、まぁもう一食増やすよ」





熊野「あのですね~…」アタマカカエ






熊野「ちゃんとお野菜も食べなきゃだめですの!!」メッ!






SP「…野菜じゅーs」





熊野「言っておきますけど!野菜ジュースはほとんどが『糖分』ですのよ!?」







熊野「飲んだからといって体に良いわけではありませんの!おわかり!?」







SP「『糖分』か…!そうかそうか!道理で美味いわけだ!!」パァァ







熊野「あ゛ぁ~もう~!」






SP「そうだ、せっかくだ」






SP「熊野も何か喰えば?」






熊野「私は遠慮します、ダイエット中ですの」








SP「へぇ~?」ジロジロ






熊野「な、なんですの?///」









SP「っはん」






熊野「ちょっ…なんで今、鼻で笑いましたの!?」







SP「いや…な」






SP「する必要も無いダイエットしてて…アホらしいなと思ってよ」








熊野「あなたに言われたくありませんわ!?」バンッ








SP「まぁまぁ、俺が外食するなんて盆と正月ぐらいでな、今日は特別だ」






熊野「…」






SP「本当に何も喰わないで良いのかな?」






熊野「…」プイッ






SP「ふ~ん?」メニュー パラパラ







SP「あーっと、こりゃうまそーだ(棒)」








熊野「…?」






SP「『期間限定パッションフルーツたっぷりタルト』」







熊野「…!?」






SP「『三層トリプルチョコのケーキ』」







熊野「~!!」ブルブル








SP「『クルミとハーブのサブレ』」







熊野「…」グギュルル








SP「…」







熊野「///」ウツムキ







SP「…」






熊野「こっち見ないで下さいまし///」カオマッカ








SP「フッ…」







SP「楽になれよ?な?」トオイメ









熊野「…」









熊野「…」ヨビリン ポチッ







ピンポーン!




ハーイ イマ オウカガイシマース!










SP「因みに何食う?」









熊野「…と///」ボソッ








SP「ん?」








熊野「タルトですわぁぁぁぁ!!!///」


















熊野「」モヒモヒ






SP「」ジィッ







熊野「」モヒモヒ







SP「」ココア ノミノミ







熊野「」モヒモヒ







SP「…」ジィッ







SP「美味い?」








熊野「ん///」コクリ







SP「そりゃ良かった」







熊野「…」ケフッ







熊野「ゴチソウサマでした」






SP「うん、ここのは

ご馳走だったな」






SP「さ…て、食ったら行こうか」







熊野「どこにですの?」コーヒーゴクゴク







SP「熊野に手伝ってほしいトコ」






熊野「??」












店員「お会計、6870円になりまーす♪」








SP「…ぅ」







店員「♪」ニコニコ







SP「か、カードで…」






店員「申し訳ありませーん♪カード使えないんです~♪」ニコニコ







SP「…」








店員「♪」ニコニコ








SP「ちょ、ちょっと待って」スタスタ






店員「はい♪」







熊野「どうしたんですの?」







SP「あ~」







SP「う~ん…」






SP「7000円貸してくんない?」








熊野「…」










熊野「…は?」








熊野「ありえませんわ!!」プンスコ






SP「悪かったって」ガッチャガッチャ





SP「ちゃんと返すからさ」ズリズリ






熊野「当たり前ですわ!」フン







熊野「おまけに淑女たる私にこんな大荷物を持たせるなんて」






SP「艦娘さんは力持ちなんだろ?」







熊野「ひ、否定はしませんわ」







SP「」テクテク






熊野「」スタスタ







熊野(大量のヌイグルミに新品の本…)





熊野(店を出て、これらを

持ち歩いて数十分…)








熊野(だんだん郊外に道が逸れて行きますわ)








SP「…綺麗だろ?」






熊野「…へ?」





SP「…この道、木漏れ日」







熊野(…そういえば玩具を運ぶのに夢中で気づきませんでしたけど)







熊野(…綺麗…)







熊野(こんなところでお茶なんてしたらとても気持ちが良いでしょうね)








SP「おーい熊野ー!」








熊野「あ、はーい!」トテテ






SP「早くこいよ~、

ソレが一番重要なんだからよ~」













熊野「こ、ここは?」








熊野(こんな郊外の林の奥に家?)








熊野(遠目からだと薄い青の壁と、ステンドグラスみたいな窓が特徴的な…)







熊野(元々はそれなりに綺麗な、お家だったのでしょうけど)







熊野(なんだか至るところがボロボロですわ)









SP「あ~、よっこらしょ」ドサッ








SP「到着」








熊野「ここが…目的地ですの?」








SP「ん」







熊野「このオンボロ屋敷は…何なんですの?」









SP「ん」ユビサシ








熊野(あ、ドアの横に看板…『海辺のユリカゴ』?)








SP「俺の妹達がいるトコ」








熊野「い、妹!?SPさん、

ご兄弟がいらしたの?」







SP「いや、俺、血の繋がった家族はいない」








熊野「???」









職員「オンボロは酷いなオジョウチャン」








熊野(う、後ろから声!?)バッ




SP「おいっす」ハイタッチ




職員「ういっす」ハイタッチ







熊野「だ、誰ですの?この背の低い、小学生みたいな男性?」ヒソヒソ







SP「ここの職員、ここの子達のお世話してたり、いろいろ」ヒソ







熊野「せ、成人してますの!?この背で!?この小学生みたいな顔して!?」ヒソォォ







SP「yes」







職員「ん~?」ジィッ







熊野「な、なんですの?」







職員「お前さん…」







職員「『艦娘』さんだね?」








熊野「わかりますの!?」







職員「やっぱりそうかい」







熊野「…ぁ」







職員「正解、はい!拍手!」パチパチパチ!








熊野「」



SP「」



職員「」パチパチパチ






熊野「」



SP「」



職員「」パチパチp








熊野「」




SP「」




職員「」




職員「失態、中に入ろうか」







熊野「ええ」





SP「おぅ」







SP「あ、これ」ガサッ




職員「いつもスマンね」





SP「いや…うん」






職員「あ~あと、寄付金もね」






SP「アシナガオジサンより」







職員「うん」








熊野(寄付金?アシナガオジサン?)








???「お兄ちゃん!」







SP「んぉ?」








???「今回は遅いのね!」ヒョコヒョコ








熊野(松葉杖の女の子?…右足…)









SP「文月、髪少し伸びた?」









熊野(この子…スカートから右足が見えない?)







文月「うん!ほら!肩までかかるようになったでしょ?」








SP「ん、また可愛くなった」






文月「ホントー?」





SP「ん、最初は美人過ぎて

気が付かなかった」






SP「おやおやー?あのチンチクリンの文月はどこにいったー(棒)?」キョロキョロ






SP「おぉっと!!目の前にいるのは片足プリンセスの文月じゃあないかー(棒)!」オドロキ







SP「ご機嫌麗しゅう!!」ヘヘー







文月「片足ぷりんせす?アタシ、ぷりんせす!?」パァァ






SP「おぉーっと失礼しましたプリンセス!

あなたの執事のSPにございますぅ!なんなりとご命令をー!」ハハー







文月「うーんと…うーんとぉ!」ワクワク







文月「よし『ひつじ』!おんぶしろ!!」フフン♪






SP「ハイヨロコンデー!!」ダッコ





キャッキャッ






熊野「…」







職員「ほら松葉杖ぇ!投げ捨てるなー!高いんだからなーソレ!」






熊野「あの…職員さん?」






職員「?」






熊野「ここって…?いったい何をしてる所ですの?」






職員「ボランティア」






熊野「ボランティア?」






職員「艦娘さん?君は」






職員「帰る家はあるかい?」







熊野「…?」






熊野「もちろんですわ?なぜ?」








職員「幸せ?」








熊野「まぁ、それなりには…?」







職員「なんで?」







熊野「なんで…とは?」






職員「なんで幸せって答えたの?」








熊野「それは…深海棲艦と戦って…みなさんをお守りする役目を全うできるからで」








職員「戦ったあとは傷つく?」







熊野「場合によっては」









熊野「でもそうならないために提督は考えて―」






職員「考えてくれなかったら?」







熊野「?」








職員「消耗品だとしか思ってなかったら?」







職員「ワンコ蕎麦みたいに」







職員「後から後から、いくらでも『オカワリ』が利く便利で便利で都合の良い兵器って認識だったら?」







熊野「!?」






熊野「て、提督がそんな認識な訳がありません!!」






熊野「上に立ち、作戦を指揮する責任ある人間ですの!」







熊野「私たちが敬愛すべき提督はそんな事、考えるはずがありませんわ!!」








熊野「さっきから何なんですか!?何を仰りたいのか皆目見当も付きません!」






熊野「はっきりしない殿方は嫌いです!」





職員「わかりやすく言ってあげるよ、はい拍手ー」パチパチパチ







熊野「…」








職員「…『小便クサいガキ』…」






キャッキャッ♪







文月「よーし『ひつじ』!次はね!次はねー!」エーット







SP「ひぃ…ひぃ…ちょ、ちょっと休憩…」






文月「だぁめぇ!!もっと言うこと聞くのー!」







SP「カンベン シテ ツカァサイ」























―しょうらいのゆめ

3年2組○○







―しょうらい僕は『あんぱんまん』になります







―なぜなら『あんぱんまん』はとってもやさしいからです







―おとうさんはいいました







―「強いひとよりも、やさしい人になりなさい」







―おかあさんはいいました







―「転んで泣いている人がいたら、手をさしのび…さしのぶ…さしの…






―……






―あ、『差し伸べ』なさい」








―なので、ぼくはしょうらい『あんぱんまん』になります








―「なりたいと思います」 ではなくて 「なります」








―しょうらい『あんぱんまん』のようなやさしい人になって








―おナカが空いている人がいたら、おやつを分けてあげます









―『あんぱんち』の練習をいっぱいして、ワルモノからまもってあげます









―たくさんたくさんこまってる人を助けたいです









―おわり
























職員「コーヒーは?」






熊野「頂きますわ」







職員「ほい」







熊野「あ、珈琲って…缶珈琲ですの!?」







熊野「し、しかも

MAX○ーヒー!?」







職員「何か問題でも?」








熊野「ちょ、ちょっと!お客様にこれはナイんじゃないですの!?」








熊野「SPさん!!あなたからも何か仰ってくださいな!!」







SP「うん??」ゴクゴク









文月「♪」コクコク









熊野「…」








熊野「何でもありませんわ」




















SP「よーし、島風、目の包帯取るぞ」









島風「オゥッ!」









SP「ほれ、目ぇ開けてみろ?」ドレドレ










島風「相変わらず何も見えないけどねー」








SP「んー、まぁそりゃ仕方ないよな」カミ トカシトカシ








島風「SP、首くすぐったーい」ニヒヒ









SP「じっとしてろぉ?」カミ マトメマトメ









SP「じっとしてたら早く髪、梳かし終わるからなー」スィスィ








島風「早く!?早く遊べるの!?」オゥ!?








SP「ばっかお前!いきなり動くな!あ゛ぁ~ほらぁ、包帯脱げたぁぁ!」








島風「もっかい!巻いて巻いてー!早くー!!」ジタバタ








キャッキャッ!








熊野「私は心が広いので先ほどの暴言は聞かなかったことにしておきますわ」








職員「意外だねぇ、すぐに怒るかと思ってたのに」








熊野「本当は怒ってますわよ」






職員「すいません、口が悪いもんで」







熊野「許しますわ」








職員「ところで今日はなんで貴方みたいなオジョウサマがこんなオンボロ屋敷にSPと?」








職員「仕事の関係?」









熊野「私たちの護衛をして下さいましたの」









職員「あ~なるほど納得」








職員「アイツ、SPっつても警察とか全く関係無いSPだしな」







熊野「そうですの?」








職員「ああ、アイツ

『艦娘専門』のSPだよ」







熊野「どういうことですの?」









職員「言葉のまんま」









職員「艦娘が陸上にいるときの、盾代わりがアイツ等、艦娘専門SPだよ」








熊野「そんなものがありましたの?」










職員「意識しないと気付かないよな~あいつらの存在、影薄いもんな」









熊野「そう…でしたの?」








職員「そうでしたのよ」








熊野「でも、なんでSPさんは、そんな仕事をして…玩具を買ってここに来てるんですの?」








職員「…」






職員「そうーだ、嬉し~ぃんだ生~きる、喜びぃ」






職員「例え、胸の傷がぁ痛んでぇも~」






職員「あぁ、あんぱんま~ん、優しい君は」







職員「行け、皆の夢守るためぇ~」







熊野「?」






職員「なんの歌か知ってます?」





熊野「アンパンマン?」






職員「正解です、拍手」パチパチパチ








熊野「…」








職員「アンパンマンになるんだとさ、あいつ」








熊野「あたま」







職員「オカシいよな」









職員「でもなー、あいつ、稼いだ給料とか、ほとんどここの寄付金にあててんだよな~」







職員「玩具とか維持費とか、ここの修繕費用とかなぁ、全部出してんだよアホだろ?」









職員「だからあいつカロリーメイトしか食ってないしガリガリなんだよ」









職員「着てるモノだって、あの黒スーツ…3着、着回してんだよなぁ~」









―俺がこんな食うの、盆と正月くらいなんだよ








―喰ってねぇ









熊野「そんな…」









職員「身体能力だって高いのに、本当のSPなんかしないで艦娘専門の業種選んだのだってさ」









職員「『上でふんぞり返って

私腹肥やしてる管理職みたいなヤツ守るより、

海の上で命懸けてるヤツ守る方がアンパンマンだ』だとよ」










職員「アッホだよな~」








熊野「アホですわね真正の」









SP「なぁムラムラ」





叢雲「年柄年中、発情してるみたいな名前で呼ばないでくれる?」







SP「じゃあ、ムモムモ?」







叢雲「なんで最初と最後の字をくっつけた!?しかもいいづらっ!?なにそれスゴい言いづらい!」







SP「我がままだな、やっぱりムラムラでいいだろ」








ムラムラ「いい加減になさいよあんた!」








SP「いいから早くこっちこい、あ、その車椅子ここの段差越えられる?」







ムラムラ「造作もないわ」フフン







…ガタン!









SP「…」





ムラムラ「…」








SP「」オヒメサマダッコ








ムラムラ「///」








SP「ほい、じゃあここ座れ」ストン






ムラムラ「う、ありがと///」







SP「お前にもプレゼント買ってきたんだよ」










ムラムラ「?」










SP「」ガサゴソ









SP「ほら、前から欲しがってた今シーズンの『プリ○ュア』の変身セッt」









叢雲「わああああ!!!///」




ポコスカ





叢雲「ぎぃゃあああああああ!!!///」




ポコスカ




叢雲「に゛ゃああああああ゛!!///」






ポコスカ






SP「いでいでででで」













熊野「ここの施設についてもっと教えて頂けません?」









職員「ボランティア施設」








職員「主な内容は高速修復剤の使いすぎで細胞が

磨耗して高速回復能力を失っちゃった艦娘の保護でーす」









熊野「!?」









熊野「お、お待ちになって…艦娘の体はそんなに柔では」









職員「ちゃんと休息があれば、そりゃ害はないだろうけど」








職員「むち打つみたいな出撃を

繰り返して疲れた体に使いまくってたら、あんなもん麻薬と一緒だよ」









職員「あわばばば、おそロシアー」キャァァ









熊野「…」







熊野「ふざけないで下さいな」








職員「うーん…」







職員「ここは、そんな艦娘を『守る』ための施設でね」








職員「例えば最初に会った

『文月』あの子も過度の連続出撃に畳みかけるようなオクスリの服用、あとは回復力を無くして」









職員「欠損した足をそのままに放置されていた所を保護」









熊野「…」ウプッ










職員「そこでフラフラしてる『島風』は

至近距離で敵深海棲艦の爆発に巻き込まれて、負傷…熱かっただろね」










職員「外傷はツルピカ赤ちゃん肌に回復したけど視力は戻らず、同じく放置」









熊野「」










職員「今、SPの隣で顔を赤らめて車椅子に座っているのは『叢雲』たん、あ~」








職員「あの子はもっと酷いっけ?」









職員「出撃による修復剤の使用じゃあなくて、

提督の度重なる暴行の傷の回復に使ってー…んーっと、それの繰り返しで治癒能力の喪失だっけ」










職員「あとは男性恐怖症になるくらい『玩具』にされて鎮守府から逃亡したけどもぉ~」









職員「提督に見つかって両足の腱をズタズタに―」










熊野「もう…良いですわ」フラフラ








職員「顔色悪いよ?大丈夫?」チラリ










熊野「お花を摘みに行ってきます」フラフラ…










職員「廊下の突き当たり右ね」









熊野「」フラフラ
















-女子トイレ-





熊野「っう…ぇえ゛」ビタタ…





熊野「はぁ…は…ぁ」





熊野「っふ…ぅ゛」





熊野「ぉえ…え゛」ボチャボチャ…









熊野「は…ぁ…」クイッ








ガショ…









…ジャゴゴゴゴゴ












…シュコー














熊野「ただいま、戻りましたわ…」フラフラ







キャーキャー!!




ガオー







熊野「?」ヒョイ








SP「ぶーん!!」







SP「ぶわははは!!カロリーマンだぞー!!

ぶわははは!!お前らを三段腹にしてやろうーかー!!」グバァッ








SP「それともセルライトだらけの足にしてやろうーかー!!」











文月「きゃー♪太っちゃうー♪」トテトテ








島風「ど、どこに逃げれば良いの―!?」ヨタヨタ








叢雲「島風こっちこっち」グイグイ







島風「」オ゛ゥ!








SP「しぃまぁくぁぜぇぇぇぃぃ!!」ガッシィ










島風「きゃー♪♪」









SP「つっかまえーたー、さぁさぁ!角砂糖とプロテインの時間だ!!」











島風「にひひ♪良いもん良いもん♪食べたらその分動けば良いもん♪」









SP「ほう?」










SP「お前、あったま良いなー、将来は学者かぁ?んん~?」










島風「学者なんてなれないよー?だって目ぇ見えないもーん!」










SP「目が見えなくても勉強は出来るぞ?」










島風「…」











島風「…ほんと?」









SP「ほんと」








島風「………嘘じゃない?」










SP「俺が嘘ついたことあるか?」









島風「うん」









SP「…」








SP「あ、ごめんあった、でもこれは本当」









SP「盲学校ってのがあってなー、皆、いまの島風みたいなだ」










島風「がっ…こう?」












島風「学校って…鎮守府みたいなとこ?」カタカタカタ…










SP「ん~ん」フルフル










島風「…怖いの?」










SP「ん~?…場合によっちゃ」









SP「怖い先生とかもいるしな~」










島風「男の子も…いるんだよね」











SP「もち」コクン










島風「やだ…」








島風「…怖いのはやだ!!」








島風「痛いのももうやだ!!」











島風「怖いのも痛いのも大嫌い!!」バタバタ











SP「落ち着け島風…」







島風「~!!」バシバシ










SP「いで、いでででで…」








島風「ヤダヤダヤダヤダ!!!」








島風「~!!」ガリィ







SP「…っ!」






ポタ…ポタタ…










熊野「!?」







職員「う~わ、ありゃ痛いな…手に思いっきり歯ぁ喰い込んでる」











島風「フゥ!フゥゥ!!」ガリリ








SP「ぃ゛…ぉ゛…!」





SP「し、島風、ここには怖いヤツはいないと思う」








SP「ほら、耳」ミミ グニグニ







島風「フゥ…フ…ぅ?」






SP「…落ち着いた?」ミミ グニグニ






島風「…ぁ…」





島風「…ご、ごめ…」






島風「ご、ごめ…さぃ」ダッ










…ガン!!


ゴン!!


ガシャーン!!


オ゛ゥ゛!


シマカゼ ハシルナー!!








職員「あ~あ~、目が見えない状態で走るから~、も~ぅ」スタタ









熊野「SPさん!!手!血!『血』が『手』で真っ赤ですわ!!」








SP「落ち着け熊野」イデデ








熊野「これで止血して下さいまし!!清潔なハンカチですわ!」ギゥゥ








SP「いってぇ、つってんだろ!!少し緩めろ!!」








熊野「も、申し訳ありません」








SP「はぁ~…やっぱりアレだな、

視力無い分、感覚が鋭くなってるのかね?

アイツ、耳を…こ~、グニグニすると落ち着くらしいんだけど」グニグニ







SP「興奮すると、噛み付く癖は抜けないなぁ」イテテ








文月「お兄ちゃん…痛い?」







SP「びっくりするくらい」






文月「どれくらい?」







SP「これっくらい」グルーン






文月「これぐらい??」クルーン







SP「もっともーっと」グルーン







文月「これぐらーい?」クルーン








SP「もっともぉぉぉっとだ!!」グルングルン








文月「あははは!!これぐら~い♪」クルーン…コテン







文月「あはは♪手まわしすぎて倒れちゃった♪」







SP「もっとだぞぉぉぉ」コチョコチョ









文月「きゃー♪♪」










叢雲・熊野「 やめんか怪我人ロリコン!! 」






熊野「あら?」チラッ



叢雲「へぇ?」チラッ















職員「ほーい、おやつだぞー」







ワァーワァー♪







文月「職員さん、今日はなんですかなんですかー??」ワクワク







職員「ん、チョコミントアイス」ハコ イッパイ









叢雲「へぇ、職員にしては良いチョイスじゃない?」キコキコ










文月「あ~い~す~♪あ~い~す~♪」











職員「はーい、欲しい人は一列に並べぇ~」













ガヤガヤ












職員「ほい」










文月「ありがとー♪」










職員「ほい」










叢雲「あ、ありが…と」









職員「ほい」








熊野「わ、私…は…」







職員「ほい」









熊野「…ぅっ…頂きますわ」








職員「ほ…」









SP「」ソワソワ











職員「…」









職員「皆ぁ、アイスは美味しいかー」








オイシィー♪









職員「ん、よろしい」









SP「まて、よろしくないよろしくない」











職員「散れ」












SP「酷ぇ!!」










SP「そして俺じゃ無い」









職員「あぁ?」










SP「島風」






職員「……ああ、まだ部屋に籠ってるのねぇ…」










SP「本当はお前が行ってあげるべきだろに…」








SP「さっさとアイスよこせ」







職員「悪かったな無能で、ホレ」ヒョイ








SP「はいどーも」









SP「…」ジィッ










SP「…」ジュルリ









職員「途中で喰うなよ?」











SP「く、喰わねぇよ!!」









職員「いいか喰うなよ!?『絶対』喰うなよ!?」










SP「ばかやめろ!!!」























-島風 自室前-







コンコンコン…











SP「島風~?」









島風「…」







コンコンコン…













SP「しぃまかっぜちゃん」








島風「…」







コンコンコン…









SP「ぜかまし~?」










島風「…」








コンコンコン…










SP「アイス持って来たぞ~?」








島風「…!」







コンココン…







SP「チョコでミントだぞ~?」







島風「~!!」









SP「早くしないと溶けるぞ~?」








島風「…」









SP「…」









SP(駄目か~)









SP「あ、あ゛~↑あー↓あー↑…ん゛っん~」















SP「」コホン
















アンパンマン?「ヤァ ボク アンパンマン!!(裏声)」









アンパンマン?「シマカゼ チャン!! ボク ト 『アイス』タベヨーヨ!!(裏声)」















島風「…」










島風「…アンパンマン…?」










アンパンマン?「ウンッ!!(裏声)」











アンパンマン?「チョコミント ハ オイシイ ヨ(裏声)」










島風「うん」











アンパンマン?「ココカラ デテ オイデヨ!(裏声)」








島風「ねぇアンパンマン?」








アンパンマン?「ナニカナ?(裏声)」







島風「近くに…手、ケガしたオジサンいる?」










アンパンマン「イナイヨ!ソンナ ゴキブリ ミタイ ニ クロイ オジサン ナンテ イナイヨ!!(裏声)」













島風「ねぇアンパンマン?」











アンパンマン?「ナニカナ?(裏声)」















島風「アンパンマンなのに…なんで『アンパン』じゃなくて『アイス』なの?」












アンパンマン?「ウ゛ッ!す、スルドイね…(地声)」








アンパンマン?「…エット」








アンパンマン?「シマカゼ チャン?(裏声)」








島風「なに?」









アンパンマン?「アンパンッテ タベタ コト アル?(裏声)」








島風「あるよ?」














アンパンマン?「アンパンッテ アマイ デショ?(裏声)」










島風「うん」













アンパンマン?「ジツハ ネ アノ アマイノ ハ…(裏声)」





アンパンマン?「アンパン ニネ 『アイス』ヲ マゼテル カラ ナンダヨ(裏声)」








島風「そうなの!?」ガチャ!








ギィッ…







アンパンマン?「ヤア シマカゼチャン!アンパンマン ダヨ(裏声)」









島風「ねぇねぇ!!本当にあんパンにアイスって入ってるの!?だから甘いの!?」ダキッ








島風「ねぇアンパンマン!!」








SP「つっかまぁえた(地声)」ガシッ









島風「…」










島風「う」










島風「ウソツキィィィ!///」ポコスカ











SP「いってぇ!…ふふ、大人はみんなうそつきなんだよ」ドヤァ


















-夕方-





カァーカァー






職員「気を付けてな」






文月「お兄ちゃん、お姉ちゃんばいばい♪」バイバーイ






島風「…」








SP「じゃあな」








熊野「さようなら皆さん」









職員「今日はすまんかったな…手ぇ、痛かっただろ?」










SP「痛く無いように見えるか?無茶苦茶いてぇよ、ヒリヒリするわ」









島風「…!!」ビクッ







島風「」ショボン









SP「…」









SP「ボク アンパンマン!!シマカゼチャン!ボク ハ オイシカッタ?(裏声)」
















文月「あははははは♪」











文月「それなんですかなんですかー!?ーへんなのー!」アハハ














叢雲「ぶっ…www」













叢雲「ぶふっ…くふwww」プルプル…









島風「…」


















島風「…っぷ…w」












島風「ニヒヒッ…ww」








島風「ニヒヒヒヒヒwww」










ボクノ カオ ヲ タベナヨー!!





アハハハー!





ニヒヒヒヒヒヒー♪











熊野「…」








熊野「ほんと…アホですわ…」クスッ








職員「なー?」


















SP「さて、島風と仲直りもしたし…本当に帰るかね」










熊野「そうですわね」










叢雲「も、もう帰っちゃうの?もう少しいれば良いじゃない…」













SP「だってよ、もう夕方だしよ」












熊野「私もそろそろ帰らないと、提督が心配しますわ」











叢雲「そう…」ショボン










叢雲「ねぇ」










叢雲「次はいつ来るの?ねぇ…ねぇってば…ッ」ウルッ










SP「ふむ…」










SP「…俺さ、今日から3日間、休み貰ったんだよ」










SP「だからまた明日来られると思う」











叢雲「…!!」










叢雲「そ、そうなのぉ…ふ…ふ~ん」












叢雲「///」











叢雲「べ、別にわざわざ来なくたって…!!ぁ…ぃ、いや、違うっ!!///」












SP「ああ」











叢雲「その…違うくない!…あぁもぅ…っ!!そうじゃないの!!」
















叢雲「…待ってるから…」ボソッ











SP「…」










SP「よく言えました」














SP「えらいな叢雲」

















叢雲「///」プイッ














SP「そうだ、明日さ、あの格好して出迎えてくれよぉ、せっかくだし」










叢雲「あの格好?」















SP「プリキュa」









叢雲「にぃ゛やぁああ゛あああ゛!!///」ボコスカ








叢雲「わ ぁ ぁ ぁ ぁ ゛!!///」ボコスカ









叢雲「も゛ ぉ ぉ ぉ お゛ う!!////」ボコスカ
















SP「イダダッダダ!!手を!手をピンポイントで狙うんじゃない!!!」


















スタスタ…テクテク







SP「…」スタスタ







熊野「…」テクテク







スタスタ…テクテク







SP「…」







熊野「…」







スタスタ…テクテク







SP「今日はありがとな」







熊野「…どういたしまして…」







スタスタ…テクテク







SP「…」







熊野「…」







スタスタ…テクテク







SP「…」







熊野「…あの」







SP「んー?」







熊野「どうして?」







SP「なにがよ?」







熊野「トボケないでくださいまし」





SP「トボケてねぇよ」







熊野「どうして自分のためにお金を使わないんですの?」









SP「『ぼくのかおをお食べよ』精神」







熊野「…」







熊野「どうして艦娘専門SPになったんですの?」










SP「あいと♪ゆうきだけ~がぁ、とぉもだっちさー♪」










熊野「…」









SP「まぁ…ほら…仕事だからなぁ」







熊野「…」









熊野「教えて下さい」









SP「…」








SP「最初は、ただ今日の荷物を運ぶのを手伝ってもらうだけだったのになぁ~…」









SP「…んー」









SP「途中の駅までで良いなら」










熊野「構いませんわ」










SP「俺さぁ」










SP「アンパンマンになりたかったんだよ」









熊野「はい」









SP「俺の父さんと母さんよぉ」










SP「まだ俺が小さいときに死んだんだよなー」









熊野「そう…ですの」










SP「そうですのよ」













熊野「マズイ事…思い出させてしまいましたね、申し訳ないですわ…」











SP「気に済んな…」










SP「父さんはとにかく酒が好きでなー、よく酔ったときに俺に絡んできてよー」









SP「同じこと繰り返し言うんだぜぇ?耳にタコができるくらい」










熊野「酒豪だったんですの?」







SP「いんや…普通…?

あー、普通以下だったかな…良く

酔い潰れて帰ってきてたから」













熊野「弱いのに、お酒飲んで管を巻いてらしたの?」











SP「酒は弱いけど、飲み会とかは好きだったからなー父さん」











SP「ああ、だから覚えてんのかなー、結構しつこかったし」












熊野「…お父様は、なんと?」











SP「」エーット











SP「『強い人よりも優しい人になれよ』だってよー…

小さいガキにわかるかよ?まだ単純に『優しいモノ』よりも『強いモノ』に憧れる年頃だろフツウ?」










熊野「子供の心理はわかりませんけども…」











SP「強いっていったらアンパンマンだろ?」










熊野「 ! ? 」











SP「なんでそんな顔すんだ?」












熊野「お、同じじゃないですの!?」













SP「何言ってるんだ?『優しい』は『アンパンマン』だろ?」












熊野「強いのは?」










SP「だから…『強い』は『アンパンマン』……あれ?」












熊野「『強い』=『アンパンマン』=『優しい』ですわ…」












SP「!?」










熊野「驚くトコロじゃありませんわ!?」






















SP「んで、どこまで話したっけ?」









熊野「『強い人よりも優しい人』の下りですわ」








SP「あー、そうそう」










SP「深海棲艦ているじゃん?」








熊野「?…ええ、そうですわね」








SP「俺の地元さ海に近いトコで…安全海域だったんだよ」












熊野「はあ」











SP「危険区域になったんだよ」










熊野「!?」










SP「認定された当日にアイツら襲ってきたんだぜ?勧告遅いよな」










熊野「…」












SP「『避難してくださーい』って何度も繰り返すのは良いけどよ…言ってる本人が一番安全な所にいたんじゃ世話ないよな」











熊野「…」











SP「本当ならよぉ

自分達が率先して危険区域の一般市民を

誘導するべきだろ?…しなくちゃだめだろがよぉ~」











SP「安全なトコから言うだけ言って…

あとはほったらかしって…」










SP「酷い話しだよなぁ~」
















SP「そんとき、誰が真っ先に住民を安全区域まで誘導したと思う?」














SP「し…市長とか…区長でしょうか?

消防団体への避難誘導の要請や

近隣の鎮守府に艦娘の手配など―」












SP「惜しいな、『艦娘』は当ってるけどハズレ」










SP「区長は真っ先にヘリで逃げたんだよなぁ」










熊野「…じゃあ…一体…?」




















SP「正解は―」

















































SP「俺の父さんだよ」
























熊野「ま、待ってください!お父様のご職業は?」













SP「普通のサラリーマンだよ?正義のヒーロー大好きな」











熊野「一般…市民ですわよね?」











SP「ああ」










熊野「そんなの…そんなのおかしいですわ!!!」










SP「なにがよ?」










熊野「ど、どうして…どうして区長のような上に立つ人間が…

いち早く逃げて…そんな責任を放り投げるような事をして…」












SP「今まで隠してたのがいきなり物理的にバレたからじゃね?

『本当は危険区域』だったのに、『無理やり安全区域』に認定させてさぁ観光事業してたりとか」













SP「ウチって結構、田舎なのか都会なのか良くわかんないトコロだったんだよな

結構、施設の入れ替わり立ち替わりが激しいトコでさぁ」












SP「危険認定されたら、ホラ、せっかくビミョーに栄えてるのに、

外部からのお客さんとかも来ないじゃん?」











SP「そしたら、深海棲艦だよ…ほんと笑える」












熊野「…区長は…区長はどうなったんですの?それに艦娘達は?」












SP「区長はモチロン

捕まったよ?そりゃだって、住民をデコイ(囮)みたいなことすれば誰かが…

遺族とかかね?訴えるだろ?」






















SP「まぁ、俺は後で捕まったってニュースで知ったんだけどさ」













SP「以上」














熊野「応援に駆けつけた艦娘たちは?」












SP「…」













熊野「SPさん?」












SP「駅だよ」













熊野「え?…あ…」











SP「駅までの話しだっただろ?さ、もう帰んな」シッシッ











熊野「今度、絶対に教えてくださいね」













SP「んー」テ フリフリ














SP「今日は有難うな…助かったよ、気をつけて帰れよ?」











熊野「…SPさん…」














SP「あン?」



















熊野「今夜は夕飯食べてくださいまし」




















SP「前向きに検討します」
















熊野「…」ジッ












SP「…」

















熊野「はぁー」

















SP「なにしてんの?早く駅行きな?」ホレホレ

















熊野「私決めましたわ」


















SP「なにをさ?」



















熊野「今夜、あなたがちゃんと、ディナーを召し上がるまで帰りません」


















SP「だから前向きに検討するって…」






















熊野「…」




















SP「わかったよ…喰う、喰うからもう帰れ」






















熊野「お断りします」キッパリ



















熊野「…一緒にお食事しましょう?」
















熊野「ね?」


















SP「…」














熊野「…」



























SP「…あんまり高いもんは駄目だぞ?」















熊野「ご安心くださいな♪」フフッ














熊野「男性の方だけにお支払いを

お任せするような女じゃありませんことよ♪」














熊野「さ、何をたべましょうか!こういう時は~♪」フンフ~ン

















熊野「すまーとふぉ~ん!ですわ!!」ジャジャーン
















熊野「これで~、『食べロ○』なるものを

調べれば美味しいものに辿りつける寸法ですわ!!」











SP「へ、へぇ~」
















熊野「えっと…あれ…?…う、上手く変換が…あ!」



















熊野「ど、どうしましょうどうしましょう!画面が消えてしまいましたわ!!」


















熊野「」ブンブン!















熊野「振っても駄目ですわ…!」














SP「いや、そういうもんじゃない」

















熊野「こ、壊れてしまいましたわ…せっかく…提督に…買ってもらったのに」ウルウル



















SP「…貸せ」
















-M○S BURGER-




ガヤガヤ


ウェーイwww



ガヤガヤ






熊野「賑やかな所ですわね」









SP「そうか?」









熊野「少なくとも私にとっては」









SP「海の上じゃこれよりも喧(やかま)しい所にいってるだろ?」









熊野「それとこれとは、話しが別ですわ」












SP「そういうもんかね」











熊野「プライベートと仕事との区別は大事ですわ」











SP「ああ、それならなんとなくわからんでもない」












熊野「それはそうと―」










熊野「すまーとふぉん、使いこなせなかったら全然すまーとじゃないですわね」











SP「まぁ、そういうのは慣れじゃないか?」











熊野「そうですわね…早く使いこなしたいものですわ」











熊野「それにしても」










熊野「はぁー」キョローリ











熊野「ほぉーう」クルーリ











熊野「へぇー」ミワタシ













SP「どしたよ?」










熊野「あ!い、いえいえ!!私、このような…」










熊野「イワユル、ふぁすとふーどに入ったのは…実は初めてでして…」










熊野「その…マナーとか…」









SP「ねぇよ?」










熊野「へ?」










SP「だから無いってば、好きなように飲み食いしな」










熊野「そう、言われましても…」












SP「いっつも何、食ってんの?」












熊野「そうですわね、大体は鎮守府内の食堂ですが」











熊野「休日なら外で、フレンチなど」












SP「金持ちめぇぇ…!」グヌヌ

















熊野「ここって、何が美味しいんですの?」









SP「あ?俺も良くわからない」







熊野「え…」







SP「だから、俺も良く良く、外食はしないし」









SP「たまたま駅に近かったからここに入ったわけで」










熊野「そ、そうでしたの」











SP「あ、アレとか良いんじゃないか?」ユビサシ










熊野「大きくないですか?」








SP「だめ?」












熊野「何だか、縦に大きいような気がして…」











熊野「あ、あれでは大きく口を開けなくてはいけないですわ///」












熊野「そんな…ハシタナイ真似は出来ません///」

















SP「じゃあ、あのちっこいのは?」













熊野「ああ、あれなら―」













ドンッ







熊野「キャッ!」














男1「うぇーいwww」










男2「ぎゃっはは!まじっすか先輩!!その後、犯したんすか!?」










男1「オゥヨ!股の緩い女ばっかで詰まんなかったけどなー」










SP「なぁ」














男1「なんか、もっとこうよー『セイソ』な『タカネノハナ』?みたいな女の子と付き合いたいよなぁ!」











SP「なぁってば」











男3「先輩!難しい言葉知ってるっすね!俺ソンケーっす!」











男1「だろーwww」










SP「おーい」











男1「あ゛?」









男2「あんだコイツ?病人みてぇに細いなぁおい」










男3「っぶwwwほんとだマジうけるwwwほっせぇwww」











SP「いや、あの」









男1「おいおいwwここは病院じゃないですよーwwwM○S BURGERですよー」













男2「病院食ばっかで頭が回らなくなったんですかー??www」












SP「人にぶつかったらちゃんと謝りましょう」













男1「…」










男2「は?」








男3「はぁ?」









男1「はぁぁ?」









SP「今、この娘にぶつかっただろ?」










男1「知るかよ…んなこと」









男2「っだよ、こいつしらけるなぁ」










SP「駄目だろ?ちゃんと『ゴメンナサイ』しなきゃ」












男1「だから知らねぇって…」











SP「謝りなさい」










男2「おい、こいつしつけぇって…行こうぜ」









男3「気味悪いヤツだなぁ…ン!?」











男3「せ、先輩!」










男1「あ、何よ?」









男3「あの黒スーツの男の隣の子…無茶苦茶カワイくないっすか!?」









男1「うぉっ!??まじだ!どこのモデルだよ!?」












熊野「!?」










男1「ねぇ!君さ!俺らとちょっとだけお話ししない?」









男2「とっても楽しいと思うんだけどなーこんなヤツといるより~」












男3「今日は全部奢ってあげるからさ!!」














熊野「…え…と…」









SP「なぁ」スッ












男1「んだよ~さっさとどっか行けよこのゴ○ブリ!」












男2「あ、黒スーツだからか?ほれほれさっさと消えなゴキ○リ!」











男3「サイコーっすwwwゴwwwキwwwブwww○」















SP「…」














SP「ふぅ…」













SP「ナンパも良いけどまず先にする事があるんじゃないか?」











SP「学校の『道徳』の授業で習っただろ?悪い事をしたら―」











男1「あ?」












男2「っとにしつこいな~…コイツやっちまう?」












男3「まじっすかwwwやっちゃいます?wwwころがしちゃいます???wwww」





















SP「…」












SP「人の話しは最後まで、聞こうや…」























-店前 駐車場-







ガラン…ガラン









男1「おらよっ!!」ボゴッ









SP「ッ!」








ガシャン








SP「う…げほっ…」









男2「そぉ…いや!」ゲシィッ









SP「ごふっ…」









熊野「え、SPさん!!」









男3「ほんっとにヒョロヒョロでよええwww」












男2「鬼さんこちら!」ガツン














SP「あ゛ぅ…」ガクン















男3「手のwww鳴るwww方へwww」ヒザケリ











…ドスン








男3「ん~www鳩尾www」













SP「かっ…はっ…!」














男2「なぁなぁ、これで、やったら一発じゃね?www」カランカラン












男1「ぅわおっ!鉄パイプじゃぁ~ん??ww良いねぇww人の頭ってさ折れたらどんな音すんのかな?www」












男1「やってみようぜwww」












男1「まずは俺にやらせてくれよwww」












男2「良いっすよーwwwこいつ全然抵抗してこないし、簡単にイケますってwww」











SP「………い…」












男3「あ?」












SP「その娘に…謝りなさい」













男1「まだ言ってるよこいつ…」










男2「さっさとやっちまおうぜ?」











SP「ぐ…ふ…」ゲフッ













男3「それにしても、

こいつほんとに何もしてこないっすね?玉ついてるんスかね?」













男1「情けないよなぁ、女の子連れてるのに」












男1「目の前でズタボロに、いいようにされちゃってさー」グイッ












SP「」フゥ…フゥ…
















男1「…ダッッッサ」




















熊野「!!!」ギリィッ











男1「せーの」

















熊野「とぉぉぉぉ↓おう↑!!!」ブンブン

















男2「うっわ!!危なッ!!なんだこの女!!鉄パイプ振りまわしやがって!!」















男3「奇声wwwひどwwwすぎ」


















熊野「SPさんから離れなさい!!」ブンッ














熊野「わ、私は!!あなたたちとなんかと一緒に行きません!!」ブン

















男1「くっそなんだよ!せっかく誘ってやってたのによ…」















男1「ったく…帰ろうぜ、面倒になってきた…」スタタ













男2「そだな…あばよゴキ○リ野郎!奇声女!!!」ダッダッダ














男3「待ってwwwくださいwww」ドスッドスッドスッ

















熊野「はぁー…はぁー…はぁ…ぁ」ヘナヘナ


















熊野「り、陸じゃ…スタミナが…持ちませんわ…」ゼェゼェ




















SP「ゴホッ…すぅー…」

















SP「はぁ…ぁ゛ぁ゛…いたい…」ゴロン



















熊野「え、SPさん!!」













SP「…助かった…ありがとう」
















熊野「なん…で…?」













熊野「なんで…殴り返さないんですの!

なんで蹴り返さないんですの!!なんで…」












SP「…」













熊野「どうして…前のように…拳を握らないんですの…」

























SP「…」





















SP「暴力反対」




















バシン!!


















SP「いぃっ痛ッ!!」
















SP「か、顔の擦り傷は叩くな…案外痛い…」ヒリヒリ


















熊野「~!!」ブルブル















SP「なぁ…熊野?」














熊野「ばか!」バシン












熊野「ですわ!!」バシン













SP「痛…痛ッぁぁ!」










SP「だから…傷をビンタするのは止めなさい…」ヒリヒリ











熊野「…うぅ~…もぅ…ほんとに…今回はこれぐらいのケガで済みましたけど…」











熊野「こんな…スーツもボロボロで」













熊野「せっかく、止血した右手も…ほら…傷開いてるじゃありませんか」














SP「あ…うわっ」ドロッ














熊野「出血が…!!いつのまにこんなに!!は、はやくまた止血をっ」ギウゥゥゥ












SP「む゛ぉぉぉっ!!だ、だから力を緩めなさいっ!!!」































熊野「…変ですわ…私…」






SP「なにがよ…」





SP「ぉ~、いって…口ん中切ってやがる…」





熊野「…あんな嫌な目にあったのに…



















熊野「お腹が空いているんですの…」


















SP「…喰いそびれたからな…いてて…ちょっと待っててな…」ヨッコイセ
















熊野「!?」







熊野「SPさん!?そんな傷でどちらへ」









SP「いや、なに…そこのコンビニでちょっと買い物を」









熊野「何を買ってくるんですの?」














SP「秘密」












熊野「…」







SP「良いから…ここで待ってろよ」フラフラ














SP「オマター」フリフリ











熊野「お帰りなさい」









SP「こんな場所で待てせてすまんね」









熊野「いえ、これはこれで趣がありますわ」










SP「そうかい」











熊野「駅前にこんな素敵な公園があるなんて」












熊野「今まで気がつきませんでしたわ」













SP「まぁ、駅の西口はにぎわってても、その反対は静かなもんだよな」ガサゴソ











SP「ほい」












熊野「?」














熊野「アンパン…と牛乳?」















SP「うめぇよ?」


















熊野「…」













SP「もしかしてあんぱん嫌い?牛乳もとか?」













熊野「ぷっ……ふふ…」
















熊野「うふふ…」クスクス























SP「?、どした?」











熊野「いえ、なんだかおかしくって」










熊野「あこがれのヒーローがアンパンマンで、買ってきたものがアンパンって、どこまで徹底しているんですの

~?」クスクス













SP「いや、純粋に甘いものが食べたかったわけで別にねらった訳じゃ」









熊野「ハイハイ♪」











SP「ほんとだよ!!」




























SP「イタダキマス」






熊野「イタダキマス」









SP「」モッサモッサ






熊野「」モヒモヒ










SP「」ゴキュゴキュ








熊野「」コクコク









SP「ぶはっ」












熊野「ふぅ…」












SP「うん、うまかった」









SP「こんな低コストな食事ですまんな」





熊野「…」









熊野「いいえ」













熊野「ふふ、たまには良いかもしれませんわ」













SP「あ?」











熊野「駅裏から見える街の明かりが薄くぼんやり光っててー」












熊野「あれが私たち、艦娘が守ってる明かりなんだと思うと…」














熊野「なんだか心まで満たされた気持ちになりますわ」















SP「でも」

















熊野「ええ、あの方々のように心ない人もいますわ」





















熊野「『平和』だから…ですわ、きっと」

















SP「そだな、イテテ」

















熊野「…」















SP「貴方は『平和を守る私たち』を『守る』盾のような、誇りあるお仕事だと思います」














SP「…」













SP「そりゃ光栄だね」


















熊野「ふふっ」クスクス



















SP「どれ、ここまででいいかい?」










熊野「ええ、今日はいろいろ知ることができて…ちょっと驚いたこともありましたけど、充実した一日でしたわ」













熊野「ありがとうございました」














SP「…」













SP「気をつけて帰れよ?」














熊野「ええ」













熊野「SPさんもお気をつけて」












SP「あ、そうだ」












熊野「?」














SP「おやすみ熊野」



















熊野「ええ、おやすみなさいSPさん」












-アパート-








カチャッ…パタン






SP「う~…っはぁ~」ドサッ












SP「…ふぅ…」










SP「いって!…とんだ休み初日になったな~」










SP「右手の肉は抉れるし」イテェ










SP「スーツはボロボロんなるし」ズタボロ










SP「あちこち痣だらけだし」











SP「口の中は切るし―」
















SP「まぁ…悪い事ばっかじゃないか…」

























―誇りあるお仕事だと思いますわ
















SP「あー…やべっ…」





















SP「…」















SP「…泣きそう……」

















-鎮守府 熊野自室-






熊野「」ゴロン







熊野「」ダキマクラ ギゥゥ






熊野「」アシ パタパタ






熊野「はふぅ…」






熊野「不思議ですわ」






熊野「心の中がモヤモヤします」






熊野「『知って良かった』という気持ちと『知らなければ良かった』という気持ちが入り混じってます」






熊野「ん~」ゴロンゴロン






熊野「むぅ~ん」オテテ パタパタ






熊野「落ち着きませんわ~」






熊野「あんなの知って、ジッとしている人っているのでしょうか」

















-翌日 施設にて-







SP「おいっす」






職員「ういっす」






SP「今日も朝から暑いな…」






職員「本当に今日も来たんだな」







SP「俺が嘘をついた事があったか?」






職員「数えきれないほどな」






SP「すまん」















SP「おはよー」






文月「わぁお兄ちゃんだ!!おはよー♪」






SP「おーう文月ぃ、おはよー」タカイタカイ






文月「きゃー♪背が大きくなったー♪」






SP「THE・180cm越え」タカイタカイ






文月「きゃー♪」






ピキッ






SP「う゛…!!」






文月「??」ストン






SP「お゛ぉ゛」コシ オサエ







SP「こ、腰がぁ…ぁ」ズッキズッキ














SP「おはよー」






島風「SP!どこ!?今日も来てくれたの!?」ヨタヨタ






SP「こっちこっち」グイッ






島風「オゥッ!」タタタ






SP「あ゛ー、お前パジャマのボタン掛け違えてるじゃん」ドレドレ






島風「かけなおしてー」バンザーイ






SP「んー」
















SP「おはよー」






叢雲「お…おは…おはよ///」






SP「ああ、車椅子…調子はどうだ?」






叢雲「え、ええ、悪く無いわ///」






SP「ん?叢雲?」






叢雲「なによ///」






SP「髪型かえた?」






叢雲「かえてないわよ」






SP「そっか、じゃあちょっと職員手伝ってくるわ」







カチャ…パタン








叢雲「…」






叢雲(プリキュアコス)「もうちょっと何か言いなさいよぉぉぉぉ!!!!」








カチャ









SP「あ、そうそう、ソレ凄くかわいい、脳みそ沸騰した」









…パタン











叢雲「~!」ブルブル











叢雲「///」ボンッ











叢雲「む゛あ゛ぁぁぁぁ///」























SP「おいっす」






如月「あら、お久しぶりですSPさん」






SP「昨日はどっかいってたん?」






如月「ええ、鎮守府で仲良くしてもらってた睦月ちゃんの所へ」






SP「そっか、楽しかった?」






如月「ええ、とっても」






SP「顔の火傷はどう?」






如月「…っ…」






SP「すまん…まだ、向き合うにゃ…つらかったな」






如月「いえ、大丈夫ですよ、






ただやっぱりまだイキナリ顔の事聞かれるのは慣れなくて~」






SP「…」






SP「顔の火傷隠せるコスメ…買ってきた、ここに置いとくな」






如月「…」






SP「安心して、ちゃんと店員さんに聞いて買ってきた」






如月「…ありがとう」






SP「どう致しまして」






如月「…」






SP「大丈夫…きっと元通りになるよ」






如月「そうですね…如月、お肌に自信あったのに…な…ぁ~」






如月「」グスッ






如月「う…う゛ぅ…えぇぇええぇ」グスグス






SP「ごめん…ごめんな…ゴメン」ギュッ






如月「な゛お゛しでぇえ゛ぇ…!…だれか…如月の顔ぉ…なおしてよぉ゛~!!」






SP「…」ギゥゥ






如月「う゛あぁ゛ぁぁぁ!!」









SP「おはよー」




五月雨「あ…」ググッ




SP「良いよ、そのままで」




五月雨「ご、ごめ…さい」コホコホッ




五月雨「いま…おちゃ…だします」




SP「寝てろ寝てろ」ホレホレ




五月雨「」シュン




SP「飯は食えてるか?」




五月雨「ぅ…は、はい」




SP「…五月雨?」




五月雨「はい…」




SP「俺の目を見ろ」




五月雨「?」




SP「本当にちゃんと喰ってるか?」




五月雨「…」




五月雨「…」フルフル




SP「そっか」




五月雨「」シュン




SP「無理して喰わなくても良いんだぞ?」




五月雨「?」




SP「胃だって、切除したんだしな、食欲なんてあるかもわからんだろ」




SP「ほれ、後ろ向け」




五月雨「は…い」クルリ




SP「昨日は、部屋に来てやれなくて悪かったな」




五月雨「いえ…昨日は…検査いって…ました…から」ゴホッ




SP「そっか…まー」




SP「いつも通り髪、梳かすぞ?」




五月雨「はい」コホッ




SP「…綺麗な髪だよな」スイスイ




五月雨「あ、ありがとございます」ケホケホッ




SP「でも、所々、傷んでるなぁ」パサッ




五月雨「ぅ」シュン




SP「こんな宝石みたいに綺麗なんだ」




SP「ちゃんと栄養摂って髪に艶だしてやんないともったいないぜ?」




SP「これでツヤッツヤだったら、シャンプー会社からCMのオファーくるぞ?」




五月雨「ほんと…ですか?」




SP「ああ、ホントだよ、俺がディレクターだったら、こんな国宝並みのアクアブルーヘアーはまず、見逃さないって」




五月雨「えへへ…///」モジモジ




SP「だから―」




SP「まずは、飲み物から飲んでみよ?野菜スムージー作る道具も買ってきたからさ」




五月雨「…SPさん…いつも…すいません」




SP「どう致しまして」








-事務室-




SP「ふぅ…」ドッカリ




熊野「お疲れ様です、珈琲を淹れましたわ」




熊野「角砂糖は?」




SP「8個」




ボチャボチャボチャボチャボチャボタタボタタボタ…




熊野「はい」




SP「助かる」ゴクゴク




SP「ふ~」




熊野「ふ~」




SP「…」ズズズ




熊野「…」コクコク




SP「!」




熊野「ハイ」




SP「え?」




SP「え?」




職員「おいっす」




SP「な…え?なんで…?」




SP「熊野が?」




熊野「来ちゃいけませんの?」




SP「いや…それにその格好?」




熊野「動きやすい服装でないとお手伝いしにくいでしょう?」パーカー・ジーンズ




SP「手伝う…って誰が?」




熊野「私が」




SP「いつ?」




熊野「今日からずっと」




SP「ず、ずっと?」








職員「熊野~ンお皿あっちね~!」




熊野「承りましたわ~!」




職員「熊野~ンこのダンボールさキッチンの流しのトコ~!」




熊野「お任せあれ~」




職員「熊野~ン果物剥いて~盛りつけて~」




熊野「お安いご用ですわ~」




職員「熊野~ン紅茶淹れておくれな~」




熊野「得意分野ですわ~」




職員「熊野~ン、マイクロビキニでキワドいポーズして~」




熊野「とぉぉ↑おう↓!!」




職員「ぐぇぅっ!!!!」




SP「ナイス左ジャブ」パチパチパチ









島風「ねーくまのー」クイクイ











熊野「なんですの島風ちゃん?」










島風「SPが言ってたんだけどね、目が見えなくても学校って行けるのー?」










熊野「…っ」










島風「虐められたり…しないかなぁ」










熊野「…大丈夫ですわ!」










熊野「目が見えなくても島風ちゃんには耳がありますわ!それにお鼻も、舌も、体だってこんなに…こんなに…健康ですもの」










島風「!」










島風「ほんと!?」










島風「ほんとに学校行けるんだよね!嘘じゃないよね!!」










熊野「ええ、嘘なんかじゃありませんわ」










島風「にひひ♪よかったー♪だってSPったらすぐ嘘ついて私たちをバカにするんだもーん」










島風「ほんとは私たちの事、あんまり好きじゃないのかなー?」










熊野「…っ……」










島風「私が昨日SPの右手…噛んじゃったから…」















―俺さぁ











―アンパンマンになりたかったんだよ










熊野「そんな事…ありえませんわ…決して…!」










島風「くまのー?」










熊野「…!あ、大丈夫ですわ島風ちゃん♪SPさんはここにいるみんなの事は大好きですわよ?」










熊野「もしみんなの事が嫌いだったらここには来ませんわよ?」










島風「!」パァァ










島風「そうだよね!」










熊野「ええ!もちろんですわ♪」




















SP「熊野お疲れ」










熊野「あ、SPさん!お疲れさまです♪今までなにを?」










SP「如月の顔の大火傷した箇所のガーゼ交換、今患部に薬塗ってるからさアイツ」










熊野「そんなに…ひどいんですの?」










SP「生ぬるい火傷じゃあないな」










熊野「そう…ですの」










SP「そうですのよ」










SP「…」










SP「どれ…そろそろ俺らもなんか甘いものでも食うか~」










熊野「…ええ」










SP「」ガチャ










SP「」トダナ オープン










SP「職員のヤツ、ろくなもん置いてないな」ゴソゴソ










SP「なぁ熊野ー?なに食いたいー?」










SP「なんかよー、普通に甘いのと甘しょっぱいのと、甘辛いの…なにが良い?」










SP「熊野ー」










SP「熊野…」










SP「熊野?」クルリ










ットン…










熊野「…」ギゥゥ










SP「…」










SP「背後から抱きつくなんてナカナカやるな」










熊野「背後をとられるなんてSP失格ですわよ?」ギゥゥ










SP「信頼してる相手だとどーしても気がゆるんゆるんになんだよ」










熊野「…」ギゥゥ










熊野「骨」










SP「あ?」










熊野「SPさんの骨…ゴツゴツしてますわ」










熊野「肩もこんなに張ってます」サスリサスリ










SP「そうかい…」










熊野「…」サスリサスリ










熊野「背骨…」ゴリッ










熊野「あばら…」ゴツゴツ










熊野「男性なのに…くびれがありますわ…」サワサワ










SP「満足したら離せよ?」










熊野「…」ギゥゥ










SP「はぁ…」










SP「何したら離してくれる?」










熊野「話してください」










SP「…何をだよ?施設のことか?ここで引き取ってる他の子達の事か?それとも―」










熊野「昨日のお話の続きを」










SP「…」










SP「わかった」










SP「わかったから、先にテーブルに戻っててくれ…」










SP「この体勢結構疲れるんだ」マエカガミ










熊野「!、も、申し訳ありません!!」バッ




















SP「クッキーよーし」











SP「アイス珈琲よーし」











SP「角砂糖ぃよーし」











SP「さ…て」カタン











熊野「」ジッ…











SP「まぁ、慌てんな」コポコポコポ











SP「んふ~、いいかほり」











SP「んで昨日はどこまで話したっけ?」











熊野「区長が逃亡して代わりにお父様が住民の方の避難援助のところまでですわ」











SP「あーそうだったそうだった最近なんか忘れっぽくてね」











SP「俺のお母さんもお父さんと一緒に避難誘導していたんだ」











SP「そんときになー」











SP「『喰われた』んだとよ」











熊野「喰われた?」











SP「字のまんまだよ」











SP「深海棲艦に体を喰われたんだよ…なんだっけホラ












SP「イ級だっけ?あいつにさバクッとね」











SP「俺は避難所にいたからな、ある意味救われたんだよ」











SP「そんな光景見たくもないだろ?トラウマものだよフツー」











SP「んで、お父さんとお母さんの誘導のおかげでさみんな避難できたんだよ、俺も含めて」











SP「」ズズズ…











SP「」ボリボリボリ…











SP「んで、救援に来た艦娘にさ皆さん怒り心頭なわけだよ」











熊野「耳が痛いですわ…」











SP「…今でも覚えてるよ……」











SP「救援にきたのは……『羽黒』『赤城』『加賀』だったっけ」











SP「羽黒はさぁ泣きそうな顔してさ謝るんだよなぁ何度も何度も」











SP「赤城と加賀は、ただ呆然としてたな」











SP「……許してはくれなかったんだよ街の男達はさ」











SP「『遅すぎるだろ』

『今まで何やってたんだ』

『役立たず』

『何のために税金納めてると思ってんだ』その他ばり雑言etc…なんでもござれだったな」











SP「激昂したあと地上じゃ非力、民間人に手を出せないのを理由にー」











SP「…」











SP「レイプし放題だったんだからなぁ…子供の前で何おっぱじめてくれるんだか」











熊野「そんな……それではあまりにも」











SP「ヒドいよな……」











SP「俺さー、思った訳よ」











SP「お父さんとお母さんが救った人間がこんなやつらだったなんてさ、

なんのために死んだんだろなー、報われないよなー」











SP「…ってなー、本当にさーやりきれなかったわけよ」











SP「俺ももう、どうでもよくなったんだよな~」











熊野「…ぁ…ぅぅ…」











SP「でも、聞こえたんだよな」











SP「羽黒がさ、ギャンギャン泣いてたんだよ……」











SP「赤城も加賀も押し倒されててさ~、服とかはがされてさ今にも犯されそうだったんだよ、すすり泣いてたなぁ…」











SP「助けてってさ~泣くんだもんな」










SP「だったら―」











SP「だったら助けなきゃって、お父さん達がしたようにしなきゃって…手元にあった棒さブンブン振り回しながら追い払ったんだよ…











SP「10何歳の子供がだぜ?大人10人近く相手にしてさ…我ながらよくやったと思うよ」











熊野「…」











SP「…」ズズズ











SP「」プハッ











SP「その後も大人が近づかないように棒振り回してたらさ他の艦娘さん達が応援にきたわけよ…」











SP「その三人を引き渡したあとに…そんときに聞いたんだ」













SP「羽黒か赤城か加賀か…わかんないけど…本当に安心した声で、本当に心をこめた声で―」











SP「『ありがとう』って」










熊野「…!」











SP「…なんかな~報われた感じがしてな~…」











SP「ガキのくせに泣いちゃってよ~…はは」











SP「笑える」











熊野「それで…今のご職業に?」











SP「まぁな…」ズズズ~











SP「もちっと砂糖がいるなこれ」ボチャボチャ











SP「だってよ~、俺はいくら正義の味方になりたいっていっても相手は海の上だしよ」











SP「俺は艦娘みたいに浮けないし、大砲なんてないし魚雷っつーんか?あれもない」











SP「だったらせめて人間を守る女神様を守る盾になろうって決めたわけよ」











SP「陸の上じゃ頼りないお前さん等には盾が必要だもんな」











熊野「…」











熊野「言ってくださいますわね~」クスッ











SP「熊野~?」











熊野「なんでしょう?」











SP「あのときお前が俺を守ってくれたみたいにな…

俺もあの三人を守ったんだな~って

この仕事しててよかったって…お前に俺の姿重ねちゃってさ~…なんだか泣きそうだよ…」











熊野「泣いても良いんですの」











熊野「私の前でくらい」











SP「…」











SP「甘ぇよ、コレ…砂糖いれすぎたな~失敗した」











SP「甘すぎて…涙でるよ…」











SP「…」グスッ











ポタ…











熊野「」ギュッ











ポタタ…











SP「…」グスッ


























―どんな子供に育ってほしい?










―『強い人』よりも『優しい人』に










―ふふ、それじゃあ私と同じね










―疲れて倒れちゃった人に、手を差し伸べられる人に










―傷ついて泣いている人の、涙を拭ってあげられる人に










―助けを必要としている人の、支えになるような人に










―なってほしいね
























SP「今日はここでお別れでも良いかい?」










熊野「ええ、構いませんわ」










SP「そっか、じゃあな今日はありがとよ、職員も助かったって言ってたよ」










熊野「それはなによりですわ!」フンス










SP「……今日はなんだか情けない姿みせたな、すまんね、かっこわるかったな」










熊野「いいえ」










熊野「いろいろ、SPさんについて教えてもらえて…」










熊野「非常に有意義な一日でしたわ♪」










熊野「こういうのを『リア充』と仰るのでしょう?」ドヤァ










SP「…」










熊野「」ドヤヤァ










SP「いや、違う…」フリフリ










熊野「ぬぁっ!?」










SP「………っぷ」










SP「はは…ははは」ケラケラ










熊野「ふ…あはは」クスクス










SP「はは…まず、気をつけて…な」










熊野「ええ、ありがとうございます♪」










熊野「あ、そうですわ!」










SP「ん?」










熊野「もう一つ教えて頂きたかったんですの」










SP「なによ?」










熊野「私達のパレードの時に使ったパンチって…ただのパンチですの?」










熊野「やっぱり空手とか!クンフーとか!それともCQCですの!?」










SP「あー」










熊野「」キラキラ










SP「んー」










熊野「」キラキラ










SP「…アンパンチ」










熊野「」キラキr










熊野「へ?」










SP「だから…あれ、アンパンチ…」










熊野「マジですの?」










SP「ですの」コクリ










SP「ちっちゃい頃から練習したら内部衝撃が打てるようになっちゃった」










SP「内側から破壊する的な?」










熊野「えぐいですわねそのアンパンチ!?」















#3






















-とある会社の一室-










金髪「ほれキビキビ歩け」ドンッ










???「…」トテトテ










金髪「キビキビ歩け…ての!」ドン










???「…ぁ」トサ










金髪「回復能力をなくすとここまで弱るのかよ艦娘ちゃんはよ~」グリグリ










???「…ぃ…」










茶髪「あ、兄貴~、いくらなんでもやりすぎっすよぉ」










茶髪「な、泣いてるじゃないっすかぁ」










金髪「お前さー、この仕事してんだから割り切れや」










金髪「見た目は子供でもよ、立派な兵器なんだぜこいつ?」










茶髪「で、でも今はただの子供っすよぉ…」










金髪「……勝手にしな」










金髪「どうせそいつもなんだっけあれ『修復剤』の材料になるんだからよ」










金髪「あんまり肩入れすんなよ?」ガチャ










…パタン










茶髪「……」










???「」ポケー










茶髪「だ、大丈夫かい?」










茶髪「ごめんなぁ、こんな汚しちまってぇ…」グシグシ










???「んむ…」










茶髪「…ほらっ…美人さんの出来上がりだぁ」










???「」ポケー










茶髪「…ぁ…えと…」










茶髪「ほ、本は好き?兄ちゃんが読んでやるよ!」ドサドサッ










茶髪「な、なにが良い?」










???「…」ポケー










茶髪「あ、それともお絵かきがよかったかな?」ゴソゴソ










茶髪「ほら!紙とペン!なんか書いてごらんよ」










???「…」ニギリ










???「」カキカキ










茶髪「?」










???「」カキカキ










茶髪「は…」










茶髪「ま…」










茶髪「…か」










茶髪「……ぜ?」










浜風「」ポケー










茶髪「ハマカゼちゃん?かけたね、偉いね」ナデナデ










浜風「…」ニコ























-事務所-









所長「やっ」

















同僚「おっひさー」









SP「うっす」









同僚「あんら?二日、三日みない間にずいぶんたくましい顔になったじゃない?」









SP「頬の傷には触れんで」









同僚「それにそのスーツ…新しく買った?」









SP「諸事情により」









同僚「ふーん?」









所長「そのスーツも似合ってるじゃないか」









SP「同じ黒っすよ?」









SP「違いなんてわかるっすか?」









所長「まぁなんとなくね」









所長「なんてというか…」









所長「…スーツの素材感かな」









所長「それに―」









SP「なんすか?」









所長「最近、良いことあった?」









SP「…」









SP「あー…」









―良いんですの









―私の前でくらい









SP「まぁ…それなりに…」


















SP「今、控えてるのってどんな案件?」









同僚「近々あるのはとある企業の依頼かしらン?」









SP「企業?艦娘は関係ないっしょ?」









同僚「まぁ、これみてよ」パサッ









SP「資料?ずいぶん薄いこと………」ペラッ









同僚「…」









SP「……」ペラッ









SP「…」パサッ









SP「なんだこれ」









同僚「見積書」









SP「じゃなくて…なんでこの会社に艦娘が関係があるんだよ?」









同僚「さぁ?」









SP「さぁ…って」









同僚「なんかね~、ほら艦娘ちゃんたちが使ってる『高速修復剤』ってあるでしょ?」









同僚「あれを製造してる企業みたいよン?」









同僚「アタシも詳しくは知らないのよね~、なぁんかぁ?高額よね?その依頼金?」









SP「…ああ」









同僚「『深夜』に『仕事のお手伝いの艦娘』ちゃんの護衛だなんてぇ…

まぁ自分たちがフンダンに使う修復剤の製造のお手伝いはわかるけどぉ」









会社「なぁんでよりにもよって『深夜』なのかしらン?」









SP「…」









所長「おーぃ!そろそろ定例会議始めるぞー」









ハーイ


ウィース









同僚「会議ですって、行きましょ?」









SP「…」









同僚「SPちゃん?」









SP「…」









同僚「えっすぴぃちゃん!」ポンポン









SP「…!、ん……ああ、今いく」


















所長「んじゃ、その手筈でな、以上」トントン









ガタ…ガタ…


オツカレー


ダレカ シフト カワッテクレヨー


シンヤ ダッテヨー









同僚「おつかれ~ン♪」









SP「」ボケー









同僚「SPちゃん?会議終わったわよん?」









SP「ああ」









同僚「どうしたの?変よ?いつもだけど」









SP「ああ…」









同僚「…」









同僚「重傷ねぇ…普段使わない頭フル回転させちゃってぇ」


















-休憩所-









同僚「はい○ックスコーヒー」









SP「ああ…」









同僚「ふぅ」ドッカリ









同僚「ねぇホントどうしちゃったの?」ネェネェ









SP「なぁ」









同僚「なぁに?」









SP「今回の案件…」









SP「高額とはいえよ…いくらなんでも中身が不透明すぎやしねぇ?」









SP「時間と場所は指定されてるし…移動時の艦娘の保護…

わかるよ…でも何でそうするのか…明確な理由が見えなさすぎるって…」









同僚「ん~、きな臭いわよねぇ…でもこれ成功したら報酬もすんごいわよ~?美味しい話すぎてウマウマよ?」









SP「…」









同僚「臨時ボーナスよん?」









SP「どんな内容でもか?」









同僚「…」









同僚「ねぇSPちゃん?SPちゃん、いつも言ってるわよね~?」









同僚「しご―」









SP「『仕事』だよな…わかってる」









同僚「生きるためには目を逸らすのも勇気よ?」









同僚「愛と勇気『だけ』がお友達なんでしょ?」









同僚「割り切りなさいよ?大人でしょ?」









同僚「先に戻ってるわよ~ン」ヒラヒラ









スタスタ…










カチャ…パタン









SP(『割り切る』のが大人って言うなら…)









SP「俺…ずっとガキで良いなぁ…」









パコッ…









グビッ






SP「珈琲…ぬるくなっちった…」









SP「」ゴクゴク









SP「この缶コーヒー…こんなに苦いっけ…」









SP「…」コクコク









SP「苦いなぁ……」











ゴクリ…

























-とある企業 倉庫-













同僚「SPちゃん」












SP「なんだよ…」












同僚「おかしいわね」












SP「…」












同僚「確かにアレ…艦娘ちゃんぽいわね」












SP「そうだな…これまた…」












同僚「背ェちっこいわね」












SP「人間ならまだ14歳くらいか…?」












同僚「まだ小学生みたいな子もいるわね」












SP「なぁ…」












同僚「なぁに?」












SP「なんで」












SP「なんであいつ等…首輪されてるんだ…?」












同僚「…」












同僚「さぁ?」





























金髪「今日はお疲れさまでした」












SP「……こんなの護衛のうちに入りませんって」












金髪「いえいえ、助かりました、あの子たちを狙うよからぬ者もこの世にはいるので」ニコ












SP(きったねぇ顔)












同僚「依頼金は指定口座にお願いしまァす♪」












SP(とても代表には見えないよな、この男、胡散臭い)












SP(口も臭い)












SP「一つ聞いても?」












金髪「なんでしょう?」ニコニコ












SP「今日、トラックまでの移動中に護衛した、あの子たちって本当に『お手伝い』なんですか?」












金髪「…」ピク












金髪「もちろん」












SP「そっすか…」












同僚「とりあえずこれで契約内容は終わりかしらン?」












金髪「ええ、お疲れさまでした」












同僚「またのご利用お待ちしてますわン♪」ウィンク












金髪「」ゾワッ












金髪「今後も機会があれば是非によろしくお願いします」













同僚「SPちゃ~ん、帰りましょ~」












SP「ん?ん~」












SP「このたびは、ご利用アリガトウゴザイマシタ」ペコリ












金髪「いえいえ」












SP「シツレイシマス…」

















スタスタ














???「」ジッ














SP「…?」












SP(トラックの荷台からこっち見てる?)







???「」パクパク






SP(た?)






???「」パクパク






SP(す?)






???「」パクパク






SP(け…?)






グイッ






同僚「SPちゃん何してんのヨ?早く車に乗りましょ?今からまだ報告書書かなきゃなんだから」グイグイ






SP「…」






SP「ああ…」









SP(『て』…)






SP(つなげると)






SP(たすけて…)






SP「ふーむ…」

























金髪「…」









金髪「…」









茶髪「だ、代表ぉ、あのSPについて調べましたけどぉ…」









金髪「俺と二人きりのときは兄貴で良いって」









茶髪「う、うん兄貴」









茶髪「兄貴が睨んだ通り、やっぱり艦娘保護団体に多額の融資してるヤツだったよぉ」









茶髪「口座が大きかったから簡単に調べられたよ」









金髪「やっぱりか」









茶髪「あとは…あのSPについても色々…」









茶髪「近くの鎮守府に、このSPととっても仲良しな艦娘がいるらしいんだぁ」









金髪「ふん?」









茶髪「調べとく?」









金髪「ああ」









茶髪「わ、わかったよぉ」









金髪「ご苦労さん、ああ、その資料、そこに置いとけ」









茶髪「う…うん」









パサッ









茶髪「じゃぁ、し、失礼します」









金髪「なぁ茶髪?」









茶髪「な、なん、なんだい兄貴?」









金髪「最近…ほら、あの新しく入った『修復剤』の材料候補の銀髪」









茶髪「は、浜風ちゃんのこと?」









金髪「浜風ってのかアレ…ま、良いや」










茶髪「…っ…」









金髪「…やたら肌艶が良いんだけどアレさ」









金髪「…なんか知らない?」









茶髪「な、何も…」









金髪「たとえば」









金髪「実は勝手に飯をやってたり?」









茶髪「…し、シテナイヨ」









金髪「ふーん?」









金髪「ま、良いか…前も言ったけど『あんまり肩入れ』すんなよ?」









茶髪「わかってるよ兄貴」










カチャ…パタン…





















茶髪「」コソコソ…










カチャ…パタン









浜風「ぁ…」ニコ









茶髪「お、遅くなってごめんねぇ浜風ちゃん」









浜風「」フルフル









茶髪「こ、これとっても美味しいんだよ!」









浜風「」モキュモキュ









茶髪「…ごめんね」ボソッ









浜風「?」モキュモキュ









茶髪「す、隙を見つけて…お、おれ、俺がにが、逃がすから…」









浜風「…」ジィッ









浜風「」ニコ










茶髪「」ドキッ









茶髪「~///」




















金髪「」カタカタカタ…









金髪(○○鎮守府所属…最上型の『熊野』か…)カタカタ









金髪(SPくんと仲良しこよし…へぇ~?)









金髪(高速修復剤の使用回数は少ないんだなぁ…新品同様じゃないか?んでも)









金髪(改ざんしてしまえ…ば)カタカタ…









金髪(あっという間に『スクラップ寸前』の出来あがり…)









金髪(こっちだって商売なんでね…)









金髪「悪く思わないでくれよ?」




















-鎮守府 大広間-










提督「ハァーッハッハ!!ハァーッハッハぁ!!」









ヤンヤヤンヤ!


カシマシ カシマシ!









古鷹「ねぇねぇ加古ぉ、

そんなくたびれたジャージばっかりじゃなくてさ!たまにはお洒落してもいいんじゃない?」









古鷹「ほら!この雑誌のワンピースとか似合うんじゃない?」









加古「いや、あたしゃそういうのは~」









古鷹「だぁめ!それじゃいつまでも素敵な人なんて出来ないよ!」









加古「出来なくたってぇ~別に~」









古鷹「それじゃ駄目だよー!」









加古「アタシには古鷹が傍にいればそれだけでいいや~」









古鷹「!?///」









加古「ZZZ」









古鷹「ぅぅ~///なんでそういうこと普通に言えるのよ~///」









ラブラブ イチャイチャ









提督「ハァァァーッハッハ!!

うぅ~ん!今日も良い百合の花が咲いてますねぇぇ!!」









提督「百合は良いですよ!!うぅ~ん!因みに!白い百合の花言葉は『純潔!』」









提督「純潔!純潔ですって天龍さん!!」ネェネェ









天龍「せぇい!」ボスッ









提督「んひぃっ!」









天龍「やかましい!」









熊野「」ソワソワソワ…









熊野「」トケイチラリ









熊野「」ソワソワソワ…









熊野「」ハァ









熊野「」パタン









熊野(作戦資料に目を通していても…)









熊野(頭に入ってきませんわ…)









熊野(…文月ちゃん、また松葉杖、放ってないかしら)









熊野(島風ちゃんは…また転んだりしてないでしょうか)









熊野(叢雲ちゃんは…)














prrrrrrr!!


CALL!CALL!









提督「はいはぁーい!」ピッ









提督「これはこれはどうもどうも!はぁーっはっは!」









天龍(うるせぇ…)








提督「はぁーっはっはっ…………」









提督「何かの…手違いでしょう?」









提督「いえ…彼女には…そこまで過剰な修復剤の使用は…」









天龍「…?」









提督「…もう少し…お時間をください、そんな急ぐことでもないでしょう?」









提督「どうか…」









提督「はい…はい、こちらから折り返しお電話差し上げますので…」









…ッピ









天龍「…誰から…だったんだよ?」









提督「……本営からです…」









天龍「…何で」









提督「この鎮守府のとある艦娘の…」


























提督「『解体指令』が…下りました…」
































天龍「…嘘だろ…」










提督「…」










提督「本営直々の判断だそうです…」










提督「重巡『熊野』の解体…之に違反する場合、対象鎮守府の解散もやむ終えず……」










天龍「なんでだよ…」










提督「天龍さん…」










天龍「納得できるか!そんなもん!!あいつが何をしたって言うんだ!?」










天龍「ここにいる誰よりも真面目で…誰よりもお淑やかで…そりゃ時々、奇声あげっけど…」










提督「天龍さん…天龍さん落ち着いて…」










天龍「落ち着いてられ」










提督「―みんなが見てます…」







ザワザワ






天龍「…!」










提督「この後…執務室で…」










天龍「っち…わかったよ…」




















-執務室-










天龍「…で、いったいなんで…熊野が?」










提督「先ほどの連絡では…」










提督「熊野は、もう…戦える体ではない『解体』を行い、資源の節約に努めるように…と」










天龍「い、一方的すぎる!そんなの!!」










天龍「第一!あいつはまだ全然…戦えてるじゃねえか!?」










天龍「…そんな解体対象になるのは…高速修復剤の使いすぎで壊れた艦娘だけじゃねえのかよ!!だからあんたは!!」










天龍「そうならないように…俺たちを…大事に…」










天龍「大切に…してきてくれたんじゃないのかよぉ…」










提督「…」










天龍「なぁ…提督っ!熊野…熊野は本営なんかに引き渡さないよな!?解体なんてしないよな!?なぁ!」










提督「…」










提督「もし…」










提督「もし…熊野を解体しなかったら、ここはどうなりますか…?」










天龍「…っ…!」










提督「ここは軍施設であると同時に、あなた方の帰る場所でもあります」










提督「私は…それを、あなたたちの家を守る義務があります」










提督「それを守るためなら」










提督「なんでもするつもりです」










提督「例え…大好きな天龍さんに軽蔑されるような行いだとしても」










提督「軍は…縦社会なんです!」










天龍「…」










天龍「見損なったぜ…提督」










天龍「……今のあんたは…」










天龍「…ッ」










天龍「大ッッ嫌いだ…」










カチャ…パタン










提督「……は」










提督「はぁーっはっは…」










提督「はぁぁーっはっはっはぁ…」










提督「…はぁ…」










提督「なんて無力なんでしょう…」




















コンコンコン…










熊野「はい!鍵開いてますわ」










提督「失礼します熊野」










熊野「あら提督、ご機嫌麗しゅう」










提督「…」










熊野「…?」









提督「は、はぁーっはは!熊野ン!たまにはお喋りでもしませんか!」










提督「話しに聞けば、最近、あのSPくんとヨロシクやってるみたいではありませんかー??」












提督「2人で何処に行ってるんですか?そこを詳しく」












熊野「ま、まぁよろしくてよ!そうですわねー」














熊野「―それでですね!2人で駅裏の公園でアンパンを食べたんですの!」













提督「はぁーっはは!!…はぁ…はは…」










提督「…」












熊野「どうかなさいまして?」










提督「熊野…」









提督「…今から…とっても残酷なことを言います…」










提督「でもどうか…最後まで聞いてください」










熊野「…」










熊野「はい…」










提督「…」










提督「最上型4番艦『熊野』」










熊野「はい」










提督「本営、総司令部より之を命ず」









熊野「!?」










熊野「貴艦は、過ぎし日より今日の作戦において本国のために、その厚い愛国心で戦い抜いたことを誇る事を許可す。」










提督「その誇りを胸にどうかその魂を、その武力を次の未来ある者のために捧げる事を命ず」










提督「…か」










提督「…『解体』を命ず…」










熊野「…」



















熊野「…」










熊野「…」










提督「…すまない」










熊野「…」










熊野「承りましたわ…」










提督「…熊野…!」










熊野「きっと何かの…間違いですわ?」










熊野「解体は…本営で行われるのでしょう?」










提督「…ああ」










熊野「直々に私が赴いて解体は何かの間違いだと…」









熊野「解体される謂われは無いと…」










熊野「直談判して参りますわ!」










熊野「それにー」










提督「?」










熊野「それに、軍は…縦社会ですものね?」クスッ










提督「……すまない」










提督「………すまない」










熊野「ああ、もう、泣かないで下さいな!いつも通り、あなたは笑って下されば、良いんですのよ?」










熊野「あなたはここを守る義務がありますわ…それを全うしようとする人を誰が」










熊野「誰が恨みましょう?」










提督「熊野……!」










熊野「大丈夫ですわ…きっと戻ってきますから」










熊野「私にも、やりたいことはまだたくさんありますから…」






















-数日後-











熊野「―と、荷物はこれで全部ですわね…」ゴトッ










熊野「…あとは」ゴソゴソ










熊野(携帯電話…この支給品は返さないといけませんわね)










熊野「」スイッ…










熊野(SPさんの…電話番号)










熊野「…」スイスイッ











→Phone










prrrrrrr…










熊野「…」










prrrrrrrr…










熊野「…」










ガチャッ










熊野「あ、え、SPさん熊野ですわ!えとー」










『現在、電話に出ることができませんー』










熊野「…っ…」










『ピーという発信音の後にお名前とご用件をドウゾ』










ピー










熊野「…」










熊野「…」










熊野「ちょ…」










熊野「ちょっと急用で…しばらく会えなくなってしまいそうですの…」










熊野「…戻ってきたら…すぐに顔を出しますね」










熊野「…」










熊野「…さようなr」










ピー










ツー…ツー…ツー









熊野「…」










→電源

→OFF










熊野「……」










熊野「会いたいですわ…」










熊野「SPさん…!」










熊野「怖い…怖いぃぃ…」










熊野「ぅ…」ジワァ










熊野「ひぐっ…ぅ…!」グスッ

























同僚「みんなぁ~、おつかれ~ン♪オヤツ買ってきたわ~ン♪」










サンキュー!


サスガ デキル オカマ ダナァ!!










同僚「うふふふふ♪オカマって言った奴、表でろ♪」ゴキゴキゴキ










ナンデモナイッス










同僚「アタシはバイセクシュアルだってのに…あら?」










同僚「SPちゃんの携帯に通知?」










同僚「…SPちゃんはどこに?」










同僚「おトイレかしらン?」










同僚「……」チラッ










カイギ ガヤガヤ










同僚「……」チラッ










ウチアワセ ザワザワ










同僚(誰からかしらン?)ヒョイ










同僚「…」










同僚「…熊野ちゃん?」










同僚「ただ事じゃないかしら…?」




















SP「…」










留守電『ーさようなr』











プツッ…










ツー…ツー…ツー…











ピッ










SP「…」パタン










SP「…ふむ…」










同僚「どうなの?」










SP「…俺ってさ」










同僚「なぁに?」










SP「有給どれぐらい残ってたっけ」










同僚「ずっと溜まりっぱなしよン??そもそも休まないじゃない」










SP「んー…」










SP「」ゴソゴソ










SP「」カキカキ










同僚「何書いてるの?」










SP「ん?ん~…」カキカキ










SP「書けた」










同僚「?、なにこれ?」










SP「有給休暇の申請書」










同僚「へぇ…ってこれ今日の午後からお休み?」










同僚「なぁに?ズル休み?」










SP「そんなとこ」










SP「申請してくる」ガタ










同僚「そもそも通るかしらン?」










SP「知らね」




















所長「有給?いきなりだね?」










SP「ちょっと急用ができまして」










所長「」ジィッ










所長「この間、休暇をあげたばかりだと言うのに…」










SP「申し訳ありません」










所長「まだ休みたりないのかな?」










SP「そんなとこです」










所長「今日だって午後から仕事があるんだよ?」










SP「申し訳ありません」










所長「譲る気は?」










SP「毛頭ありません」










所長「君の仕事はクライアントだって期待してるんだよ?」










SP「同僚がいます」










所長「この仕事に限らず、仕事は『信頼』が命なんだよ?」










SP「申し訳ありません」










所長「…」










所長「譲る気は?」










SP「考慮の余地もありません」










所長「…」










所長「」ゴソゴソ










所長「」ハンコ ポン










所長「……」ピラッ










SP「ありがとうございます」










所長「…まったくだよ…ほれ

さっさと帰りなさい…どこにどんな用事があるかわからんけど…」










SP「ちょっとまぁ…

『アレ』が『コレ』なんで」










所長「いや、相変わらず、君の思考は読めないよ…」




















SP「お先でーす」











オツカレー!


ナンダ ソウタイカヨー!










SP「たまには休ませてくださいよー」










同僚「…熊野ちゃんとこ?」










SP「さあ?」










同僚「…」ジィッ










SP「あんな変な留守電残されてよ、気にするなって方が無理だろ…」










同僚「ましてや熊野ちゃんだし?」










SP「関係―」










同僚「あるでしょ?」










SP「…」










SP「午後からの仕事頼むよ」










同僚「それは」










同僚「『お友達』としてのお願いかしらン?」










同僚「それともただの『同僚』としてのお願いかしらン?」










SP「…」ガチャ










SP「…頼むよ…」パタン










同僚「人の事、無視しちゃいっけな~いんだ」
















キコキコキコ…










SP「住所だとここらへんなんだけど…」










キコキコキコ…










ビュオォォ!!










SP「むお゛ぉ゛、向かい風キッツ!!」ギコギコギ…コ










SP(くっそ、車借りてくれば良かった!)ギコギコ…










SP(ママチャリは無理あるってコレ!)




















-鎮守府前-










熊野「提督、お世話に…なりました」










提督「…」










熊野「また、もう…そんなに目を腫らして…仕方のない事ですわ…」










提督「…本当にみんなに伝えなくても…」










熊野「良いんですの…皆さん、作戦で疲れているんですから」










提督「…」










熊野「…っ」カタカタカタ…










熊野「な、なんだか今日は寒いですわね!」










提督「…熊野」










熊野「寒くて寒くて体の震えが…止まりませんわ…」カタカタカタ…










提督「熊野っ!」ギュッ










熊野「…っ…」










提督「ごめんっ…!私は…」










提督「何もしてやれない…」










熊野「…」クスッ










熊野「許すもなにも―」










熊野「こうやって励ましてくださってるじゃありませんか…」キュッ










熊野「充分すぎて…お釣りが出ますわ」










提督「…熊野」グスッ










男1「もしもーし、そろそろ良いっすか?」










男2「うちらもバイトの時間とかあるんで早く輸送トラックのってくれません?」ウンザリ










男3「ゆwwうwwきwwww」










熊野「ふぅ…おかげで決心ができましたわ…それでは」










提督「見送るよ…」










熊野「…ありがとうございます…」










男1「あれ?」










男2「このお嬢さんどっかで?」










男3「デwwwジャwwwヴwww」










熊野「早くつれていって下さいな、決心が鈍りますわ…」










男1「?、まぁ」










男2「良いか?」










男3「運転俺っすか?www」


























ギコギコギコギコ…










…ギィィィッ!!










ズザァァッ










SP「」ゼェゼェ










SP「」ハァハァ…










SP「」スゥゥ…










SP「」ハァ…










SP「」ゲホゴホッ










SP「…」










SP「携帯には出ねぇしよぉ」ユラァ










SP「メールしても返さねぇしよぉぉっ!」ユララァ










SP「なに考えてんだぁぁぁ!!!出てこい熊野ぉぉぉぉ!!!」










SP「心配するだろがぁぁぁぁ!!!!」




















-執務室-










古鷹「あ、あのー提督?」










提督「なんですか古鷹さん…」カキカキ










古鷹「体調が優れないんですか…?」










提督「いいえ…いつも通りですよ」ハンコ ポンポン










古鷹「目が…すごい隈ですよ?」










提督「そうですか」カキカキ…










古鷹「提督?」










デテコイ クマノォォォ!!










古鷹(?、鎮守府の正門から?)マド チラリ










シンパイ スルダロガァァァ!!!










古鷹「!?」










古鷹「て、提督!!あ、アレ!」










提督「なんですか…?執務の邪魔は」










古鷹「こっち来て窓から正門見てください!」










古鷹「SPさんが!」










提督「SP…」










提督「!?」










提督「SPさんが!」ダッ










古鷹「じ、自転車に乗って…こっち睨んでますよ~!か、顔が…顔が怖いですよぉぉ!!」










提督「SPくん…」










提督「そうだ…SPくんなら…」










提督「古鷹!」










古鷹「は、はいっ!」










提督「SPくんを中に!」










古鷹「へ?」










提督「はやく!!」










古鷹「は、はい!!」










SP「」ガルルルル!!






















-客間-











SP「つ、疲れた…」ゼェゼェ










SP「ところで…」










SP「熊野は?」










提督「熊野は…ここにはいません」










SP「あァん?」










提督「連れていかれました…」










SP「どこに!?」










提督「本営に…」










SP「なんで!?」










提督「修復材過多による衰弱の結果、戦闘不能及び『解体』だと…」










SP「あ、あんた!そんなに熊野の体に負担を」










提督「そんなことはありません!」










SP「…じゃあ…なんで」










提督「?、そういえば…」










SP「あ?」










提督「あ、いえ今日熊野を引き渡したときの業者のトラックに」










提督「『本営』のマークがどこにもありませんでした…」










提督「通常、物資の輸送には他業者に委託することはあっても」










提督「艦娘の移送に他業者を使うことはあり得ません…」










SP「…」










提督「…」










SP「なぁ」










提督「はい」










SP「熊野は『何処』に『連れていかれた』んだ?」




















-トラック内-










ゴトンゴトン…










男1「あ」










男2「どうしたんです先輩?」










男1「あー、いやこの本営のマーク、トラックに貼り忘れたなーって」










男2「あー別に良いんじゃないっすか?どうせ誰もそこまで見てねっすよ」










男1「んだな」










男3「ぶんwwwぶーんwww」










ゴトンゴトン…










熊野(私…)










熊野(目隠し…なんでされてるんでしょう…)


















提督「―そうでしたか…あ、いえ、ありがとうございました…」











ピッ










SP「そんで?」










提督「司令部は熊野の解体指示は出してないそうです…」










SP「…」










SP「熊野は携帯は?」










提督「いえ、あれは支給品で私がここに預かってます」ゴソ











SP「そっか…」











提督「…」











SP「…?」










―タ









SP「…!」











―タ












―ス












―ケ












―テ












SP「あー…」










提督「…?」










SP「俺さ…」










提督「はい?」











SP「嫌な予感て…的中しやすいんよ…」











SP「周りにいない?そんなヤツさ?」










提督「…何が言いたいんですか?」











SP「心当たりは…有るけどさ…」











SP「嫌な予感しか…しないんだよな」










提督「…はあ」










SP「しかもとびっきり嫌な予感」






















-とある企業 裏倉庫裏-










熊野「あ、あの本営にはつきましたの?いつになったらこの目隠しをはずして下さるんですの!!」










熊野「暗いと、怖いんですから…!」










男1「まぁまぁ、焦んなよ…」ゴソゴソ










男2「うほぉっ!お嬢ちゃんの肌スッベスベ!ちゃんとお手入れしてんだねぇ」










男3「赤ちゃん肌www」スリスリ










熊野「ひゃっ///か、解体執行人だというのに…なにを」










熊野「劣情に駆られているんですの!///」










男1「ありゃりゃ?」










男2「まだわかってない感じ?」










男3「脳味噌www御花畑www」










男1「ほれ目隠しとってやるよ」シュルリ










熊野「」パチクリ










熊野「?」キョロキョロ










熊野「…本営の…解体執行所ですの?」










熊野「」ギシッ










熊野「!?」










熊野(い、イスに鎖で縛り付けられて…!!)ガチャガチャ










男1「ん?」










男1「あ」








男1「あぁあ!!やっぱり!!」










男2「あんときゴキ○リ野郎と一緒にいた!!」










男3「奇ww声www女www」










熊野「あ、あなたたち…まさか…防護服を着ててわかりませんでしたけど…」










熊野「そのふざけた喋り方は…あのときの若者!?」










男1「マジかよっ!やっぱり俺たちと

巡り会う運命だったんだよお嬢ちゃん!!」










男2「まさか艦娘だったなんてな!尚更都合良いな!

代表からは、別にナニしたって良いって言われてるし…」










男1「んじゃぁ…」










男2「なぁ?」










男3「イwwタwwダwwキwwマwwスww」










熊野「は、離しなさい!!汚らわしい!!」










熊野「本営は…司令部は何を―」










男1「あー、まだわかってないよ?この女?」フトモモ スリスリ










男「ここはねー、『高速修復剤』の『製造工場』だよ?」クビスジ ナメナメ










男3「ちょwwwばらして良いんすか?www」ミミ ペロペロ










男1「ああ、良いの良いの」










男2「どうせ×××したあとに修復剤の材料にする予定だろうし」




























-鎮守府 正門前-












ボボボボ…


グォン!!グォォォン!!!











SP「こ、これすごい吹かすなぁ…」











提督「私の私物なのでおそらくナンバープレートからばれることはないと思いますが…」











提督「マニュアル車なのでお気をつけて」











SP「ん~」











SP「にしてもママチャリからスポーツカーってすごい乗り換えだなコレ…」











提督「…」











提督「どうか…熊野をお願いします」











SP「いわれなくても」











提督「私は…やはり動けません、何よりここを離れるわけにもいきませんし…」











提督「艦娘が関わってる以上本当に本営が一切関与してないと…確証が持てないので身動きがとれません」











提督「本当に何もできない自分が、軍属である身が」











提督「悔しくて…恨めしいです…」











SP「…」











SP「あんた」











提督「…?」











SP「あんたは良い人だ」











SP「んじゃ行ってきます」











ガコン!!!


ボボボボ…ブォン


ブォォォン!!






















SP(なんで…)








SP(なんでこんなに嫌な予感が当たるかね)








SP(なんで熊野の現在地が―)







SP(あの企業なんだよ…)







SP「きな臭い…」




















ボボボボ…ブゥン…





ガチャ…











SP(…車、黒くて良かった…良い感じで影と同化してくれてる…)











SP(よっこい…)











SP「しょーいち…」ギシッ











SP(やっぱり…ここ…なんだよなぁ…)






SP(さて…いざ来てみたものの…)











SP「どうやって熊野に会いに行けば……?」











SP(人影…?会社の入り口に誰か)











金髪「」ノソノソ











金髪「やぁ」ニコリ











SP「…」ウヘェ











SP「どうも、お疲れさまです」ペコリ










金髪「今、あからさまに嫌な顔したね」










金髪「はいお疲れさま」ニコニコ











金髪「んー?今日は依頼は無いよ?それに平日じゃないか?」











SP「…半休もらったんで」











金髪「ふーん」ニコニコ











金髪「休みをもらったのはわかるけど…なんでここに?」ニコニコ











SP「ちょっと…用がありまして…」











金髪「ん?見学かな?残念ながら弊社の高速修復剤の―」ニコニコ











SP「…熊野どこ?」











金髪「…」ニコニコ












金髪「ふーん…」











金髪「なんのことかね?」ニコ











SP「…なあ…」











SP「どこだよ」











金髪「…」











金髪「この後暇かい?」











金髪「ちょっと話があるんだ」











SP「熊野…どこだ?」











金髪「『艦娘保護団体』への資金提供のすべてを停止してくれないかな?」ニコニコ











SP「絶対やだ」











金髪「…」ニコニコ











金髪「停止しろ♪」ニコニコ











SP「やだ」











金髪「…」











金髪「来るのが遅いんだよ」











SP「!」











金髪「待ちくたびれたよ」











ガツン!!!











SP「」フラ











SP「」パタン











茶髪「…ご、ごめんよ」











金髪「謝る必要なんてねぇよ」











金髪「全部、コイツが悪いんだからな」











金髪「縛って連れていけ」











金髪「あと、『お話し合い』の準備もな」











茶髪「う…うん…」




























ザバァァ










SP「ぶっ…っは…ぁ!」










SP(冷て…)ハァ










金髪「」グイッ










金髪「おはよ」










金髪「起きぬけにバケツいっぱいの水は目が醒めるだろ?」ガランガラン









SP「…」










SP「…」










金髪「…」ベシッ










SP「…ッテ」










金髪「おはよ」










SP「おはよう」










金髪「よくできました」










金髪「やっぱり来たんだね」










SP「やっぱり来ましたよ…」










金髪「辛そうだね」










金髪「やっぱりイスにグルグルに縛り付けられてると手とか痛くなってくるのかな?」










SP「…」ギシッ










金髪「でも、ソレさ良いイスだろう?フカフカ革張りだし、手すりも付いてるし」










金髪「背もたれはその深さで調度良いかな?」コツコツコツ…










SP「良い塩梅だよ…」










金髪「それはよかった」ニコニコ










SP「熊野…どこだ?」










金髪「ねぇ」ポンポン










金髪「資金提供…停止…ね?」










SP「やだ」










SP「そもそも…なんでそれをあんたに言われなきゃならん」










金髪「ウチの会社が高速修復剤のシェア…わかる?」










SP「生憎…興味なくて…」










金髪「8割」ニコニコ










SP「そりゃ…すばらしい…ね」










金髪「『質が良い』

『修復速度が段違い』

『作戦がスムーズに進みます』

『ありがとうございました』」










金髪「その他etc…全部ユーザー様のお声だよ」ニコニコ










SP「それと…あそこの子たちに…何が関係―」










金髪「あるんだよね…これがさぁ」










SP「知るかよ…」










金髪「君さぁ…」










金髪「『高速修復剤』の材料って知ってる?」ニコニコ










SP「さぁな…」










ガツン










SP「う゛っ…え…ぇ」ボタボタ










金髪「少しは」ガシッ










金髪「その小さな」グイッ










金髪「脳味噌で」ゴンッ










金髪「考えろ」ガツン










金髪「よ!!」ベキッ












SP「ぶふっ…」ビタタ










SP「ふぅ…ふぅ…っ」










金髪「正解は―」










金髪「『艦娘』と『麻薬』だよ♪」ニコニコ


























金髪「軍から戦意を失ったり、お役目御免になった艦娘を引き取る」










金髪「んで、あとは『ミキサー』に麻薬と一緒にぶっこんで」











パチン










金髪「まぜまぜ♪」










SP「……」









金髪「そんなに見つめられると照れるな」ニコニコ









金髪「こうしてできるのが高濃度の修復剤」









金髪「あとはそれを軍に売れば良いだけのハナシ♪」









金髪「これが売れて売れて仕方がないんだよな」









金髪「だって…『鎮守府全体』で使う『備品』みたいなモンだろ?」









金髪「それに」








金髪「艦娘の解体にもお金がかかるらしいんだよねぇ」









金髪「そりゃ解体する価値のある艦娘は対象になるけどさ、たとえば…バラしても、ちゃんと資源になるような艤装を積んだ子とか?」











金髪「ちゃあんと社会に貢献してるよな?でも」









金髪「そんな価値もない艦娘…『駆逐艦』とか…ね?」









SP「…っ…」ギリィ









金髪「高速修復剤の材料になった方が」









金髪「世のため人のため国のため…だろ?」









SP「…」









金髪「今のこの国には、戦えなくなったガキを養う余裕は無いの…わかるか?」









SP「…」









金髪「軍は『人員削減』『円滑な作戦行動』『高速修復剤の獲得』」









金髪「国は『軍力活性化』『経済の活性化』『日本の価値向上』」









金髪「そして私たちは『生活レベルの向上』が望めると」









金髪「今の言葉で言う所の―」









金髪「win-winな関係かね?」ニコニコ









金髪「…」









金髪「経済を動かして国を守る私たち…私こそが」









金髪「『正義』なんだよ」









SP「……」









SP「お前は」









SP「お前は悪い奴だ…」



















金髪「何を寝ぼけた事言ってんの?」










金髪「悪者は君の方でしょ?」










金髪「君のしていることは邪魔でしかないんだよ」










金髪「あの重巡熊野も同じさ」










金髪「邪魔なの」










金髪「国にとっても軍にとっても」










金髪「だから聞き分けてくれないかな~」ニコニコ










金髪「」ゴソゴソ










金髪「ほらココ、この紙のココにさサインするだけで良いんだよ」










金髪「簡単だろ?」










金髪「この紙にサインして、あの団体への自動振り込みを停止して」










金髪「今後の一切の接触をしない」










金髪「簡単すぎて欠伸がでるだろ?」










SP「…」フイッ










金髪「…」










金髪「」スタスタ…










金髪「熊野」










SP「!?」










金髪「あの子も邪魔ってさっき言ったよね」









金髪「私らにとっちゃ、邪魔なボランティア団体への資金提供者と協力者、どっちも消えてもらった方が楽なんだよ」









金髪「君のその指先に」









SP「」ボソボソ









金髪「んん?」グイ









SP「ペッ」









ビチャッ









金髪「」ヌトォ









金髪「ふ…ふふ…」ピキピキ








金髪「ふん!!」ドスッ









SP「ぅぶっ…!!」ガクン









SP「く…くま…の」ガクン









金髪「ったく、人の顔に唾吐きかけるなんて…どういう教育を受けたんだか…」









SP「…おい」









金髪「あ?」









SP「熊野に…」









SP「熊野に…ミクロン単位でも触れてみろ」









SP「地獄のそこまで追いつめて」









SP「全身を茹で窯にぶちこんでから」









SP「血管を引きずり出してパスタにして…

その後で指先からゆっくり骨をバラバラの粉々に砕いてやる…!!」









SP「楽に…っ」ゴボッ


















SP「」スゥ









SP「」ハァ









SP「楽に」








SP「楽に死ねると思うなよ…!」









金髪「…」









金髪「とても『正義』の味方とは思えない台詞だね」









金髪「君についても色々調べさせてもらったよ」









金髪「アンパンマンになりたいんだって?」









金髪「愛と勇気しか友達いないんでしょ?」









金髪「要は自己満足のボッチだろ」









金髪「…それに『楽に死なせない』は、もしかしたらこっちの台詞かもよ?」









金髪「君の出方次第だし?」ゴソゴソ…









金髪「」ドサドサッ









金髪「さ、指を広げようねー」ニギニギ









SP「なん…だよ、それ…」









金髪「昔の拷問って酷いよね」キリキリ









金髪「傷口をさ、作ってそこにウジ虫を這わせてみたり」カチャカチャ









金髪「三日三晩、眠らせなかったり…」ゴソゴソ









金髪「下手したら死んじゃうって思うよな」









金髪「私は優しい優しい正義の味方だから」カチン









SP(変な機械に…手の指…全部挟まれた?)









金髪「『爪』で勘弁してやるよ」





















…ガチン





















SP「!!!!!!」ビクビク










ガチン!!…ブチュッ










メリメリメリ…ブチッ










SP「ぁあ゛っ…ん゛ぐっ…うぅう゛う゛あ゛っ!!」










SP「っあぁ…はぁ…ぁ…はぁ」










金髪「ん~♪…左手の~小指~、薬指~…♪」










金髪「綺麗な赤いネイルの完成~♪」










SP「ふぅ…ぅ゛…ぅ゛う゛」










金髪「顔色悪いね?どうか」










金髪「したかな!!」










ガチン










ブチュリ…メリメリ…メリ










SP「~~っ!~~あ゛ぁあ゛あぁ゛ぁ!!」










金髪「後もう少しで、左手全部終わるね」










SP「ぃ…ひ…ぅ…ぅぁ」ビクビク










金髪「おい」ベシッ










SP「うぐっ」










金髪「アヘんなよ」










金髪「ほれ、さっさと」










金髪「…書けよ!!」










ガチン










ミシリ…










SP「っっぁあぁあ゛!!!」










金髪「あ~あ、ほぉら」










金髪「君がさっさと書かないから中途半端に剥がれちゃったじゃないか?下手に剥がされるよりずっと痛いだろ?」










SP「はあぁ…ふぅ…う゛!!!」










金髪「はい」ピラリ










金髪「楽になりな?な?」










SP「は…は…はは…」










SP「ば~か…」










金髪「…」










金髪「はぁ…」










ブン










ズボッ!!










SP「う…お゛ぇ…へ…ぇ゛え」ビタビタタ










金髪「…疲れてきたな私も年かな…」コキコキ










金髪「あとは『先生』にバトンタッチするか…」










SP「…ブフッ…ゴフッ…」ポタポタ





















闇医者「やほー♪呼んだ?代表取り締まりさぁん♪」










金髪「先生、ご苦労様です」










闇医者「んー、っふぅ」セノビー










闇医者「医者使いが荒いよーせっかく、修復剤用の『材料』の解剖が終わったのにー」










闇医者「ちゃんと臓器別に高速修復剤作ったんだよ?」










金髪「申し訳ないですね」










金髪「私、疲れたんで、あとは彼と『オハナシ』頼みます」










SP「…」ヒュー…










SP「…」ヒュー…










SP「」チラリ










SP(黒髪の長い…)










SP(白衣の女…?)










SP(それに…ブラックジャックみたいな…顔して…やがる…)










闇医者「どんぐらい?」










金髪「彼がこの、誓約書にサインするまで生かさず殺さずのギリギリラインで」










闇医者「無茶言うね~」










金髪「得意でしょうに」










闇医者「アハッ♪当たり当たり♪」










金髪「あとは頼みます」










闇医者「ご褒美は?」










金髪「イキの良い重巡が手に入ったんで…それで」










闇医者「好きにしても?」










金髪「大いに」










闇医者「ヤッタネ♪」










SP「!」ガタン!!










SP「!!」ガタンガタン!!











闇医者「顔色悪いのにそんなに動いてダイジョーブ?」










闇医者「とっとと終わらせて私も遊びたいんだよねー」










金髪「では、なるべく『早く』」










カチャ…パタン










SP「ま…でぇ…こ…ごのっ…!!」グイグイッ










闇医者「あ、なぁんだ、もう左手の爪、剥ぎ終わってるじゃーん!ちぇっ」










闇医者「じゃあ右手だけで我慢しよ」










カチャカチャ










SP「…っ!!」










闇医者「せーの」










ガチンガチンガチンガチンガキン!










グチュブヂュヂュリィ!










SP「」










SP「」カクン










SP「」










闇医者「ふんふ~ん♪…あれ?」










闇医者「えー!!なんだよー!!起きろー!!こらー!!」










闇医者「君を殺したら私のご褒美がないでしょー!」ペシペシ










SP「……ぅ」










闇医者「あ~良かった!今度は気をつけようー…って」










闇医者「もう爪ないじゃんどうしよ…」










闇医者「んー」









闇医者「あ!そうだ!アレにしよう!!」










闇医者「ちょっと待っててね!!」パタパタ










ギィ…パタン…





















SP「は…は…ぁ…ひ、酷いこと…するなぁ…まったく…い゛ぃ゛」










キィ…









茶髪「」ヒョコ










茶髪「し、失礼…します」










SP「あ゛?」










茶髪「う」ビク










SP「……んだよ?」










茶髪「い、いや…その…」










茶髪「っう…ひ、酷ぇ…!爪が…」










SP「痛ぇよ…どうすんだよコレ…缶コーヒーのプルタブ開けられんねぇよ…」










茶髪「」スタスタ










SP「おまえは…どんな事…すんだ?…焼きゴテか?目でも抉るのか?」










SP「何したって…俺はサインなんか…」









茶髪「」ゴソゴソ…










SP「」シュルリ










SP「」










SP「あ?」










茶髪「ぁ……ほ、解いたとこ…い、痛く無い?」










SP「……なんで…解いたよ?」










茶髪「お、おまえ…せ、正義の味方なんだよな?」










SP「具体的にはアンパンマン見習いだよ」ニギニギ










SP「いてて」










茶髪「は、浜風ちゃん…入ってきて」











浜風「」ヒョコ










浜風「」トテテ










SP「?」










浜風「」ギュム










茶髪「」ギゥゥ










SP「艦娘?」










茶髪「は、浜風ちゃんっていうんだ」










SP「なんで」










茶髪「お、俺、兄貴、あの金髪の人な」










茶髪「俺、兄貴とお金稼ぐためにいっぱい、いっぱい悪いことしてきたんだ」










SP「…」










茶髪「本当は、俺…逃げようと思ってたんだ…」










茶髪「そうしたら…」










茶髪「出会っちゃったんだ」ナデナデ










浜風「~♪」スリスリ










SP「…あ」










SP「…一目惚れ?」










茶髪「///」










SP「…俺の目の前で惚気てなにがしたいんだよ…」










浜風「?」










茶髪「お、お前を助けた…だ、だから俺たちを助けてくれ」










茶髪「お、お前、良い奴だろ?」










茶髪「正義の味方なんだろ…」










茶髪「お、俺頭悪いけど…この子を救いたいんだ…」










茶髪「で、でも俺、どうすれば良いのか、良くわかんなくて…」










茶髪「だから…考えてくれ…教えてくれよぉ…」










SP「…」










SP「…」チラリ










浜風「」ギゥゥ










SP「どういう状態?」










茶髪「え、えと…最後にみたカルテ?は…ぼ、ぼうこうによる…ヨジタイコ…?」










SP「…幼児退行?」










茶髪「あ、それそれ!!」










茶髪「だ、だから!誰かそばにいないとダメなんだよぉ!」










SP「…」チラッ










茶髪「」ギュ










浜風「♪♪」ギュギュゥ










SP「」ゴソゴソ










SP「ほい」ヒョイ










茶髪「おわっ…っとと!」










茶髪「こ、ここコレ何?」










浜風「きらきら…」










SP「表にさ黒い車が置いてあるのな」










SP「あれな、知り合いのでよ」










SP「俺の代わりにさ、車返してきてほしいんだよ」










SP「今、指こんなんだから車の運転もできなくてね」ニギニギ










SP「場所はナビに登録してあるから」










茶髪「え、えと…」










SP「車を返してきたら…あとは好きにすれば良い」










茶髪「で、でもその後…どうすれば」










SP「…」










SP「…」










SP「茶髪くん」










SP「君はさ、その銀髪の子をどうしたい?」










茶髪「た、助けたい!!」










SP「じゃあ、そうなるように動けば…良いさ」ヨッコイショ









SP「あの後も…その先ずっと傍に寄り添えば良い」










SP「大丈夫だよ…言葉じゃなくて…行動に示せる優しさの方が」










SP「その子を思って行動していれば」










SP「とりあえずは…間違いはないって…」










SP「そういえば、お前免許は?」










茶髪「ふ、普通のなら…」










SP「マニュアル車の経験は?」










茶髪「運転だけは自信があるんだ!!」










SP「そっか…だったら…」










SP「気をつけてな」






















ガチャ…










闇医者「お待たせー♪」










闇医者「カリの部分が反ってて逞しいでしょ~これ~♪」バールノヨウナモノ










闇医者「案外クセになるかもよ…って」










闇医者「あら?」










椅子「あいむ えんぷてぃ」










闇医者「…」










闇医者「…どこにいったのかしらかしら?」キョロキョロ




















-企業エレベータ-










グォングォングォン…










SP「…」










―あ、兄貴ならたぶん最上階の突き当たりの部屋にいると思う










―いつもあそこで仕事してるから










SP「…」










―あ、あとば、ばれないようにこれ…










―なんだコレ?










―こ、ここの職員達の上着…そのジャケットの上からでも着れると思う










―へぇ?










―ぼ、帽子とか目深に被って…き、着ていけば怪しまれないと思う










―なんだかすまんね、解放してもらった上にこんな事までしてもらって










―ど、どどどういたしまして…










―すげぇ噛んだな今










―///










―お、俺、あんまり人からお礼言ってもらったことなかったから










―『ドウイシタシマシテ』って言いづらいんだ///










―そっか…










―…これからさき、その『浜風』ちゃんとたくさん










―『ありがとう』を言ってもらえるようにしなくちゃな










―あ…ああ!










―んじゃ…まぁ…なんだ…










―達者でな





















-エレベータ-











グォングォングォン…










SP「最上階にいるとか…」ハァ










SP「どっかの『ラスボス』かよ」ゼェゼェ










SP「」ポタポタ…










SP(末端だからかね…)










SP(結構出血が…)フラフラ










SP「なんかで止血してくりゃ良かった…」










SP「結構クるわ…これ」ゼェゼェ










ヴィィィン…チ‐ン!










SP「…?」










SP(最上階の一階手前で…?)










→『開』










グィィン…










闇医者「ハァイ♪」










SP「…」










SP「まじすか…」





















闇医者「ねぇねぇおとなしく捕まってよぉ」










SP「そのハンドガン降ろしてくれたら考えるよ」










闇医者「いやぁん♪そうやって逃げる気デショ?」










SP「この状況で逃げられるかよ」ウンザリ










SP「貧血気味なんだ…はやく用事すませて帰りたいんだよ」ゼェゼェ










闇医者「…」










闇医者「ねぇねぇ」










SP「ナニよ…」ハァ










闇医者「お酒好き?」










SP「あんまり…」










闇医者「たばこ吸う?」










SP「生憎、嫌煙家で」










闇医者「女の子抱いたことある?」










SP「年齢イコール童貞だけど?」










闇医者「…」










闇医者「君さ」










闇医者「生きてて楽しい?」










SP「さぁね」










闇医者「なんで人を助けるの?」










SP「アンパンマンは見返り求めないだろ…」










SP「あ~もう…体が冷えてきたわ…」ガクリ










闇医者「アンパンマン?」










SP「そうだよ」










闇医者「アンパンマンってなぁに?」










SP「え…え?そこから?」










闇医者「ねぇねぇ!アンパンマンってなぁに!?」










SP「教えたら最上階行かしてくれる?」










闇医者「うんうん!行かせる行かせる!!」










SP「アンパンマンってのはな、頭がアンパンで―」

















闇医者「そうなの!?ねぇねぇ続きは続きは!?」










SP「to be continued…」ゼェゼェ










闇医者「えー!!なによソレェ!!自分ばっかり知っててずるいじゃない!!」










闇医者「バイキンマンどうなったの?ドキンちゃんと食パンマンとの恋は!?」










SP「…」フラフラ










SP「あとで教えてやるから早く、その銃おろして『開』ボタンから手離してくれよ…」










闇医者「絶対教えてくれる?」










SP「アンパンマン嘘つかない」










闇医者「じゃあじゃあ!これ終わったら地下に来て!アタシの研究室あるから!」










SP「…」









SP「…前向きに検討シマス」ポチ









→『閉』









ウィィン…









闇医者「絶対ねー!また後でねー!!」









闇医者「…」









闇医者「やった♪アンパンマンの続き続き~♪」









闇医者「研究室で待ってよ~っと」ルンルン


















-エレベータ-









SP「…」









SP「…」









ウィィン…









…ガクン









→最上階









SP「…」









SP「…ん?…」









SP「着いた…」
















-社長室-









金髪「―ああ、もう良いよ、その重巡…いらないから」









金髪「好きに×××したあと、地下に…」









コンコンコン…









金髪「…」









金髪「×××した後地下に」









ドン!!ドンドン!!









金髪「はぁ…」スタスタ









金髪「しつこいぞコラァァァ!!!」ガチャ









ギィィィ…









金髪「こっちは仕事中だっ」









ィィィ…









金髪「ての……に……?」









ィ……









SP「やぁ」









SP「ボク…アンパンマン」









金髪「」




















-企業前 駐車場-










茶髪「あ、あった!」










茶髪「こ、これって…黒のBMW?」










茶髪「か、か金持ちだなぁ」










浜風「?」ペタペタ










茶髪「は、浜風ちゃん!触っちゃだめだよぉ指紋が…」










浜風「~♪♪」ペタペタタ










浜風「」ニコニコ










茶髪「ぁ…ふふ…はは」










茶髪「さ、浜風ちゃんはやく乗って、ね?」




















-車内-










ガチャ…バタンバタン










茶髪「シートベルトして…」カチャリ










茶髪「はいばんざーい」










浜風「」バンザーイ










茶髪「よいしょ」カチャリ










茶髪「…ギア入れて…」ガコン










ボボボボ…ドルンドルン…!










浜風「おでかけ~?」










茶髪「…うん」










茶髪「は、浜風ちゃん」










浜風「?」










茶髪「お、俺が守るよ」ギュ










浜風「?」キョトン










浜風「♪」キュッ










茶髪「…っ」










浜風「わたしも、まもるよ」ニコリ










茶髪「!」










茶髪「あ、あ~ぁ…」










茶髪「浜風ちゃんに言ってほしかったのになぁ」グスッ










茶髪「あ、あり…『ありがとう』」










浜風「なかないでなかないで?」オロオロ










茶髪「…うん、最後だから君の前で泣くのこれで最後にするから…!」グスッ










茶髪「ごめんね…ありがとう…」ニコッ










茶髪「じゃあ…行こうか?」









浜風「♪」










ボボボボボ…グォン…










…グォォォォン!!















-社長室-










金髪「こ、このっ!」










金髪(け、拳銃持ってて良かった!)バッ










金髪「死n…」









ゴキッ









金髪「ね…?」










ブラーン…










金髪(…は?)










SP「」メキメキ










金髪(お、俺の右手…こんなに曲がるっk…)










ズキン










金髪「があぁあぁあぁっ!!い…だっ…ひぎゃぁああああ!!!っ手が…ぁ…!!!」










SP「」ミキミキミキ…









金髪「や、やめ…やめで」ズキズキ











…ベキン








SP「」ブン










ドスン










金髪「うぶっ…おっえ…ぇ」ボタボタタ










SP「よぉ…」










金髪「はっ…ひっ…っひぃぃ…」ズリズリ










SP「」ゲシッ










SP「言ったよな…」ミシミシ…










金髪「あぎゃぁああ!!あ、し…お、俺の足がぁああ!!??」










SP「地獄のそこまで追いつめて」










SP「指の先から骨を」バキ










金髪「!!!」










金髪「~ん゛ん゛ぅ゛っ」










SP「粉々に」










SP「砕いてやるって」










SP「っよ!!」ベキン










金髪「」カクン










金髪「」ブクブクブク










SP「」ゲシッ










金髪「ひぎっ…!」










SP「アヘってんじゃねぇよ…」










SP「俺は」パキン










金髪「ギィぃああっ!!」










SP「アンタと違って」パキン










金髪「ん゛む゛ぅぅっっ!!」










SP「『悪人』だからさ」ゴリゴリ










金髪「ひっ…っは…ひ」チョロロロ










SP「殺しちゃうかもな…」ゴリゴリ










金髪「ひっ…!」










金髪「人殺し…ヒトゴロシぃぃ!!」










金髪「訴えてヤル!!訴えて…おまえを―」










SP「なぁ」バコッ










金髪「んぶぅっ!!」










金髪(歯…前歯が…折れ…)










SP「あんた…自分が『正義』って言ったよな」










金髪「こ…っほ…ぉ…」










SP「ケイザイを動かして、色んなものを活性化させて」










SP「平和にしてるって」










SP「あのさ…」










SP「小さな子供の命奪っておいて」グイ










ペキ










金髪(こ、小指が…!)










SP「未来を奪っておいて」メキッ










ピキッ










金髪(中指がぁ!?)










SP「命を玩具みたいに扱いやがって…」ギチチ










コキッ










金髪「~っ!!」










SP「そんなものの上に成り立つのが正義だなんて俺は認めねぇ」










SP「全力!」










SP「全身!」










SP「全霊!!」










SP「大否定!!」










SP「拒絶だ!!んなもん!」










SP「クッッソ喰らえだ!!」










SP「大嫌いだ!!」










SP「あ、それとあんた」










SP「口臭いんだよ…」ガシ










金髪「~!!」モガモガ










SP「」ゴソゴソ










金髪(こ、股間を…なんで鷲掴みに…?)










SP「…」ギゥゥ










SP「いらないよな?なぁ?」










金髪「ん゛っ~!!!!ん゛ん゛~!!」ブンブン










SP「…」










SP「俺は頭が悪いけど…アンタは頭がいいだろ?」










SP「ケイザイは良くわからんけど、アンタは分かるんだろ?」










SP「…だから殺さない…」










金髪「ふぅ~」ホッ










SP「でも」










SP「もう、この仕事やめてくれ…」










SP「その賢い頭を使って」










SP「今度は『誰も泣かない』『痛く無い』『優しい』会社にしてくれ」










金髪「…」










金髪(そ、そんな金にならなそうな―!)










SP「別に破っても良いんだよ?」










金髪「?」










SP「俺は『ずっと見てる』からな?」










SP「ず~っと、『見てる』からな?」










金髪「」ゾワッ










SP「もし…破ったら」










ギュム…










SP「…潰す」ギリギリ










金髪「!!!」コクコクコクコク…










SP「……」パッ










金髪「」ショロロロ…










金髪「うっ…うぇえぇん!!」ビエーン










SP「漏らして泣いて…忙しいなぁ」










SP「」フラッ










SP(あ、やべっ…)ガク










SP「おい…熊野…どこだ?」




















-裏倉庫-





ブツッ!





…ツー…ツー…ツー





男1「―あれ?社長との電話切れちまった」





男1「結局解体して良いのかわかんねぇじゃん…」





男1「おーい、そっちどうよ?股開いたー?」









熊野「さ、触るな触るなぁ!!」ガクンガクン!





男2「くっそ!!暴れるんじゃねぇ…この×××!!」





男2「どうせ、あのゴキ○リ野郎と

ヤることヤッてんだろ!?経験人数が一人二人増えたって別に良いだろ!!」





熊野「し、してません!この下衆め!!///」





熊野「あ、あの方は…私の尊敬するあの人はそんな事…」





男2「マジで!?処女!?新品かよおい!!」





男3「ぶほほwwwここはどうかなwww」ミミタブ ハミハミ





熊野「ひぃぃぃ///」





熊野(気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!!)





熊野(不潔不潔不潔不潔!!)ゾワゾワ





男2「おっ!ナイス男3!今だっ!」ガバッ





熊野「み、見ないで!!!///」





男2「へぇ?結構どギツイの履いてるなぁコレ、年柄年中発情してるみたいな?」





男1「お?どれどれ?ほー」ジィ





男1「アンダーヘアは処理しないタイプ?他の無駄毛はキチンと剃ってるみたいなのに?」





熊野「ぅぅ…見る…な…///」





熊野「たす…けて…ぇ///」ブルブル





コンコンコン…





男1「あ?社長かな?」ノゾキアナ





男1「ん?」












SP「はぁぁぁぁぁ!」ズドドド









SP「せいやぁぁぁ!!!!」





バコォォォン!!





男1「プギャああッ!!!」





SP「」ズザァッ





SP「…」





男2「ご、ゴキ○リ野郎!?」





男3「」





SP「…」スクッ





SP「ゴキゲンヨウ」





熊野「え、え…」フルフルフル…





熊野「SPさぁぁぁぁん!!」ブワッ










SP「そろいもそろって」フラフラ






SP「どいつもこいつも…」






SP「金だ女だの…」






SP「女だ金だの…」






SP「幼女だの熟女だの団地妻だの…」フラフラ






ボタボタ…





熊野「SPさん…?…血が!?」






SP「」スゥゥ






SP「良く聞けぇガキどもぉぉぉ!!」







SP「お前らのしてる事は!」






SP「明らかに『悪い事』だ!!反省以上に反省しなさい!!」グワッ






男2「こ、こっちは金貰って働いてんだ!俺らは悪くねぇだろ!!」ビクッ






SP「稼ぐ内容が!」






SP「悪質すぎるわぁ!!そんなのもわかんねぇのか!!!」






SP「」ゲフッ






SP「」ハァ…






SP「熊野ぉ!!」






熊野「は、はい!!」






SP「…」






SP「帰るぞ」






熊野「…っ…はい!!」









SP「」スタスタ







SP「」フラッ…スタスタ






ザッ






男2「おいおい!勝手な事すんなよ!

重巡の女はな!良質な修復剤の材料になるんだからよぉ!」ファイティングポーズ






男2「かかってこいよ…!言っとくけど俺超つえーからな?な?」シュシュッ






男2「俺、ボクシングできっかんな?お?おらおら」シュッシュッ






男3「頼れる男、素敵っすwww」






SP「…」






SP「…も~…」ハァ





SP「こっち…疲れてるんだよ…あちこち怪我しまくってんだから…」






男2「おらっ!おらおらっ!」シュッシュシュ






SP「」パサリ…






熊野(作業服を脱いで…ジャケットも…?)






SP「」バサッ






男2「ふんっ!」ビシュッ






SP「よっこら…」ヒョイ






SP「せっ…!」バサァ






男2「んぶっ!!」






男3(顔面にジャケットwww)






男2「もがもが!!」






SP(息を…)






SP(深く吸って…)スゥゥ







ッザ






SP(踏みこんで…!!)






SP「セィッ!」





スパァン…!







男2「って!」






熊野(あ、顎を軽く…叩いた?)








ベキッ…ゴキン!!






男2「!!」ゲブバッッ






熊野(ジャケットの下から…嫌な音が…)






SP「アンパンチ…脳味噌まで効くだろ?」






男2「」パタン…






SP「聞いてないか、…ぃて…爪もげてたの忘れてた」イテテ






SP「」スタスタ






SP「ジャケット返してもらうよ…うへっ…血で汚れてるじゃんか…」バサッ







SP「」パサパサッ







SP「さ…て?」クルリ






男3「あ、自分勘弁っす!!」スタコラセッセ






SP「…まぁ…反省してるんなら…なぁ」






男3「あざーっす」ダッ











ガシッ






SP「なんて言うと思ったか?」メキメキメキ






男3「ですよねーwww」












男s「」キュウ






カシャ…カシャン…






SP「おぃっす」






熊野「どうして…どうしてSPさんがここに?」






SP「…」





SP「怖かっただろ?もう大丈夫だよ」






熊野「お仕事は?その指は…顔からもそんなに蒼白で…!」ングッ






SP「今は何も言わないで、肩の力を抜けよ…楽になるぞ?」シィッ






熊野(唇にSPさんの指が…血の味がしますわ)ンググ






SP「さ、帰るぞ…ついでにここの社長さんとも話しをつけてきた」カタナデナデ






SP「これからは、すぐにって訳でもないけど」






SP「たぶん『少しずつ』艦娘への風あたりも良くなると思うよ」






熊野「……私、帰っても良いんですの?」






SP「ずっとここにいるつもりかよ」






熊野「一度、解体されかけたのに…帰っても…」






熊野「生きてても…良いんですの?」






ギュッ






SP「お前が死んで良い理由なんかどこにある?」





SP「鎮守府に帰りたくなかったら、俺のトコに来いよ」






SP「狭くて、お嬢様には向かないしオススメしないけど」






熊野「うっ…」グスッ






熊野「うぅあぁあぁ…!!!」ギゥゥ






熊野「怖かったです!理由もわからず、暗くて…どんなことをされて壊されるのかも…このあと何が身にふりかかるかも…わかんなくて…!」






熊野「海の上では…仲間がいるのに…ここは…!」






熊野「傍に…誰もいなくて…!!」






SP「」ヨシヨシ






熊野「SPさん…」






SP「…帰ろ?」






熊野「…」グスッ






熊野「はい♪帰りまs」




















……パァン…






SP「?」






熊野「」






熊野「」ゴフッ






SP「!?」






熊野「」ドサッ






SP「熊野…?」






SP「おい…熊野…」ユサユサ






熊野「」ゴプッ






SP「なぁ…」ガクン






SP「なんだよ…これ……」






SP「…」






金髪「ひ、はは」ズリズリ…






金髪「ち、地上じゃあ、やっぱり脆いよなぁ艦娘はよ…」ズリ






金髪「銃弾…たった一発で死ぬんだからなぁ…」ヨタヨタ






金髪「全部…お前が悪いんだからな…」






SP「…」フラッ






金髪「お前が艦娘の世界に…こっちの世界に深入りしなけりゃ…こんなk」






SP「―!!!!!!!!!」ガシッ!!






メキメキメキ!!!






SP「―!!―!」ガンガンガンガガン!!!!






金髪「ぎぁあああ!!あ、頭がっ…頭がぁぁ!!!」メキメキ






SP「ツブレロツブレロツブレチマエ!!!!!」ミシミシミシ






金髪「あっ…ぅぁ…」ブチュッ






金髪「タ…たす…」






SP「フゥ…フゥ…!!!」






金髪「たすけ…でぇ…」ガクガク






SP「?」






金髪「たすけて…」ガクガク






SP「」パッ






金髪「」ズルッ






金髪「」ドシャッ






金髪「…」






SP「はぁ…はぁ…」フイッ






SP「は…ぁ…」






SP「熊野…」ヨタヨタ






熊野「」






SP「くまのぉ…」






SP「…ぅ」






SP「…っぐ…」ジワッ






SP「ぅ…ぅぅ゛…」ポタポタ






SP「勝手に、逝くなよ…」






SP「まだ…まだ一緒に…」






SP「こんなの…あんまり…だ」

















SP「…」ナデナデ





熊野「」





SP「…」ナデナデ





熊野「」





SP「なぁ」ナデナデ





SP「本当ならよ…俺が膝枕される方だよな」ナデナデ





熊野「」





SP「お前の膝にさ、頭預けて…」ナデナデ





SP「そうだと良かったのによぉ」ナデナデ





熊野「」





SP「…ごめんな…」





ガチャッ





闇医者「はぁい♪あんまり遅いからこっちから来ちゃった♪」ヒョコヒョコ





SP「ああ…あんたか…」





闇医者「んん?あれぇ?残業組の男くん達と…社長?」





男s「」





金髪「」





闇医者「ねぇねぇ、殺したの?社長とか血塗れでひどいんだけド?」





SP「…殺してないよ…」





闇医者「そうなの?殺せば良かったのに?」





SP「アンパンマンは…いや…」





SP「俺、もう…正義の味方なんて名乗っちゃいけないんだよな」





闇医者「なんでぇ?」





SP「…」





SP「アンパンマンは愛と勇気だけが友達なんだ」





SP「友達なんて持ったらそれは弱みになってしまうんだ…」





SP「悪い奴に利用されてしまう」





SP「だから本当は心から許せる友達もいないし…」





SP「心から誰かを愛しちゃいけないんだよ…」





SP「…正義の味方になるって、そういうことなんだよ…」





SP「誰かを『好き』になってしまった時点で…もう正義の味方なんかなれないんだ」





SP「だって『正義の味方』なんかじゃなくて」





SP「『好きな人の味方』になるだろ」





SP「好きな人のためだったら、きっと犯罪だって犯してしまう、人だって簡単に殺してしまえる…」





SP「だから」





SP「だから俺はもう」





SP「『熊野の味方』になってしまった時点で…アンパンマンにはなれないんだよ…」





闇医者「…」





闇医者「悲しいね」





闇医者「でも、君の膝の上で眠ってる熊野ちゃんだっけ」





闇医者「その子って、もう…」





SP「」フルフル





闇医者「…そっか」





闇医者「…」





SP「…」





SP「なぁ…」





闇医者「なぁに?」





SP「あんた医者だよな…」





闇医者「かなりブラックな方面のね」





SP「助けてくれ」





SP「頼むよ…」





SP「俺じゃもう…どうにもできないんだ…」












闇医者「どれ?」ゴソゴソ





闇医者「…いや、これもう、無理だよ」





闇医者「ここにはもう修復剤なんて無いし…」





闇医者「脈拍も無いし、心臓を撃たれたんでしょ?出血量ハンパないもん」





闇医者「あ、でも…」





闇医者「ねぇ」





SP「なんだ?」





闇医者「君は『熊野ちゃんの味方』でなんでもしちゃうんだよね」





SP「もちろん」





闇医者「痛いのは我慢できる?」






SP「そんなの―」









SP「今更だよ」










熊野「…」パチリ…





熊野(ここは……?)





熊野(病院?…それにしても…すごく暗い…)ググッ





熊野(体が動かない…?)





闇医者「あ、おっはよー♪お目覚めイカガですかーお嬢様ー??」ヒョッコリ





熊野(誰ですの…この、ブラックジャックの女性版みたいな…人…?)





闇医者「いやーさすがアタシだね!一発で成功だもん!!」





熊野(成功?いったい何の…?)





熊野(!?)





熊野(SPさん!!そうですわSPさんはどこに!?)ググッ





闇医者「あー動こうと思ってもまだ麻酔効いてるから満足に動けないかもだよー?」





熊野「―っ!」パクパク





闇医者「ん?どしたの?」





熊野「え…え…す…ぴぃ…さん…は」





闇医者「いるよ?」





熊野「あ…あわ…せ…て!」





闇医者「会わせるも何も、今きみの『ココ』にいるよ」トン





熊野(?…なんで、私の胸に指を…?)





熊野「ふざ…、ふざけ…ない…で!!」キッ





闇医者「物分かりの悪いお嬢さんだなー」ポリポリ





闇医者「だから~」





闇医者「君の『ナカ』にいて…『ココ』にいるってば」トントン





闇医者「今も動いてるでしょ?」





闇医者「ほらトクントクンって」










―試作段階の新しい修復剤だよ





―それが?




―聞いて聞いて!これはね!

なんと人の体を艦娘化する試薬なのだー!!




―人の体を?なんでさ?




―うん!ほら!従来の修復剤って確かにさ高速で治癒してくれるけど次第に体は磨耗していくでしょ?




―でもねでもね!だったら最初から『体を治す』んじゃなくて!『部位を入れ替えれば』良い話だよね!




―手術した部位の傷をふさぐだけだから自己修復だけで済むから負担も少ないしね!




―…まさか




―『移植』だよ♪




―…頭いてぇ




―いっぱいいっぱい予備品を培養して作れば良いんだよ?




―必要なのは

拒絶反応を起こさないための『人間たる肉体の核の情報』

と『艦娘化するための部位』要はドナーになってくれる人が必要なんだよ!




―この修復剤のすごいところは、性別、人種、血液、その他人が人に臓器提供するための制約に一切引っかからないとこだよー!




―だって、人の臓器をその艦娘ちゃん自身のものとして『作りかえる』んだもんね♪




―…なんで人間なんだ?




―だって、艦娘ちゃん自身はさ予備がないでしょ?でも人間なんか『腐る程』いるじゃない?




―…だから!その人間はどこか…おい…




―戦争孤児とか…ね?

今時は結構安くなってたりするんだよねー




―…っ…!!




―ただ良いことばっかりじゃなくて、艦娘化するためには血液を全部この修復剤にしなくちゃいけないんだよねー




―その間、激痛、幻覚作用等々いろいろね…脳味噌をぐちゃぐちゃにしていくんだよね




―あと、麻酔も効かないから太刀悪いよねー




―…言葉通り、『死ぬまで痛みが続く』んだよね…




―…ねぇ?




―…どうする?




―…その子を捨てて倫理をとる?私たちを『社会的な正義の味方』の警察に突き出す?




―…それとも




―…倫理とか自分の命を投げ捨てて『好きな人の味方』の愚か者でいる?




―…どっち?




―…そんなもの




―…決まってる




―…そう




―…じゃあ一つ、私のお願い聞いて?




―…俺からもお願いがあるんだ




―…えー!ずるーい!




―…頼むよ…死ぬ前の人間に慈悲をかけてくれてもバチは当たんないだろ












闇医者「―愚か者の選択だったね」




熊野「……」ポロッ




闇医者「…」




熊野「…」ポロポロ




闇医者「涙…拭いてあげるね」グシグシッ




熊野「…る」ボソッ




熊野「殺してやる!!」グイッ




熊野「殺してやる!!」ギギギギ




闇医者「君のその命で、私の命を『奪う』の?」




熊野「……ぁ…」




闇医者「絞め殺すのは良いけど」




闇医者「なんのためにSPくんが君の中で生き続けてるか…もう一度考えてみたら?」




闇医者「あー、あと病み上がりの人にさ締め殺せるだけの握力があると思わないでよ?」パッ




熊野「…」ドサッ




熊野「ぅ…」ジワァッ




熊野「うぁぁぁぁぁぁ!!!!」









…to be continued




↓続きはこちらになります↓


http://sstokosokuho.com/ss/read/2414


後書き

つづくよ!

※文字数が越えたので最後の章は分けます、すいません


このSSへの評価

19件評価されています


SS好きの名無しさんから
2015-06-14 05:48:46

SS好きの名無しさんから
2015-05-24 22:20:10

SS好きの名無しさんから
2015-05-23 23:42:31

山椒さんから
2015-05-21 22:15:33

SS好きの名無しさんから
2015-05-18 20:37:59

SS好きの名無しさんから
2015-05-15 22:01:02

2015-05-15 18:14:56

SS好きの名無しさんから
2015-05-13 23:29:15

SS好きの名無しさんから
2015-05-13 06:50:10

SS好きの名無しさんから
2015-05-11 01:50:24

SKさんから
2015-05-07 21:26:46

蒼葉さんから
2015-05-06 11:23:44

SS好きの名無しさんから
2015-05-05 15:24:32

筒井さんから
2015-05-05 12:51:38

ラインさんから
2015-05-04 21:59:15

Schnitzelさんから
2015-05-03 22:55:20

たぬポンさんから
2015-05-03 22:06:44

AQさんから
2015-05-03 21:37:32

ワッフルさんから
2015-05-03 21:21:13

このSSへの応援

15件応援されています


SS好きの名無しさんから
2015-06-06 21:53:58

SS好きの名無しさんから
2015-05-23 23:42:34

山椒さんから
2015-05-21 22:15:36

SS好きの名無しさんから
2015-05-15 22:01:05

2015-05-15 18:15:01

SS好きの名無しさんから
2015-05-13 23:29:21

SKさんから
2015-05-07 21:26:47

SS好きの名無しさんから
2015-05-05 15:24:34

筒井さんから
2015-05-05 12:51:43

SS好きの名無しさんから
2015-05-05 07:07:00

Schnitzelさんから
2015-05-03 22:55:23

たぬポンさんから
2015-05-03 22:06:46

AQさんから
2015-05-03 21:37:29

ワッフルさんから
2015-05-03 21:21:16

ラインさんから
2015-05-03 21:15:20

このSSへのコメント

54件コメントされています

1: Schnitzel 2015-05-03 22:55:50 ID: pHPqStkt

続きが気になります!

2: らんぱく 2015-05-04 21:28:23 ID: exfsIpPJ

>Schnitzelさん
コメントありがとうございます
続きはこれから徐々に更新していきますね
たま~に覗くと地味~に更新されてたりしますので
どうぞよろしくお願いします♪

3: ライン 2015-05-04 22:00:17 ID: 5Noo38vb

おおっ……SPさんかっけぇ……w
今までの主人公と比べると一番頼もしげがあるんじゃないかな……?←

今後も期待してます!!

4: SS好きの名無しさん 2015-05-04 22:40:17 ID: Svnao8wX

期待してます!

5: 葉っぱの妖怪 2015-05-05 03:02:14 ID: J69kzDMx

熊野とSP・・・護衛対象とSPの恋・・・有りです!



これで熊野じゃなかったら恥ずかしいな

6: らんぱく 2015-05-06 20:59:11 ID: DXpMKlKk

>ラインさん
いつもコメントありがとうございます
ところがどっこい、どうしても私の書く主人公は頼りない
ヘッポコな所がありますw
ラインさんに期待して頂けると自信が沸いてきます

>4コメのSS好きの名無しさん
コメントありがとうございます♪
期待していただけるなんて嬉しいです、どうかよろしくお願いします
良かったらSS書いてみません?楽しいですよ?

>葉っぱの妖怪さん
いつもコメントありがとうございます☆
ご安心ください正解ですw
なんかあれなんですよね、魅かれるモノがありますよね~、
守る側と守られる側の物語って!

7: AQ 2015-05-07 17:49:36 ID: hNaWPnzV

寡黙な男の側には大体男だか女だか分からない奴がいるの法則
くまのん良いキャラしてますねぇ
期待してお待ちしておりまーす

8: SK 2015-05-07 21:28:09 ID: 8DJE7eC2

新作ですね!

相変わらずの面白さです!SPの能力が気になります笑

9: ひまな人 2015-05-08 21:56:05 ID: 0Ep4Vzld

面白い組み合わせですね!

俺は妹がほしかった・・・(;_;)

10: らんぱく 2015-05-09 20:32:12 ID: zVzzHXi8

>AQさN
コメントありがとうございます
オネェキャラって強烈で個性的で盛り上げ役には丁度良いんですよね
熊野ン良いキャラですか?良かったです♪

>SKさん
コメントありがとうございます
はい新作ですよー!うひゃ~、面白いと感じてもらえたら、本当作者冥利に尽きます♪いや~、SPくんはただの三十路のオッサンなんですけどねぇ
今後ともどうかどうか

>ひまな人さん
コメントありがとうございます
面白いですか?嬉しいです♪
HAHAHA!可愛い妹は欲しいですよねー(血涙

11: ライン 2015-05-10 16:05:31 ID: deEYhtFH

ありゃりゃ、SPさんなかなかの甘党ですね(←なかなかのレベルじゃない)

やっぱり、完璧よりちょっと抜けてるところがあったほうが魅力に溢れてますね!

これからも頑張ってください!

12: AQ 2015-05-10 20:56:08 ID: Na-sXCVr

熊野よく叫びますねー
そう言うの大好きです

頑張ってくださーい!

13: SK 2015-05-10 22:56:30 ID: ovYxKELu

熊野さん面白いなあww

お嬢様口調とのギャップがいいですね笑

14: SS好きの名無しさん 2015-05-11 01:49:04 ID: PVn9slEh

『艦娘』×『一般人』のアイデアで『北上』と『ジャグラー』とか『大道芸人』とかどうでしょうか。まあ、ジャクリングする北上さまが見たいだけなんですけどね。

15: らんぱく 2015-05-11 21:16:35 ID: yakalh0r

>ラインさんへ
コメントありがとうございます♪
甘いものは良いものです
彼はちょっとどころか頭のネジがすっ飛んでます
オススメして頂いてありがとうございました!
なんかいつも、本当にありがとうございます


>AQさんへ
コメントありがとうございます!
シャウト系女子です
好きですか?良かったです
ぬるぬる更新していきますのでどうかどうか


>SKさんへ
コメントありがとうございます!
熊野ンは、なんかこういうキャラに定着してます
ギャップを楽しんで頂けたら嬉しいです♪


>14コメのSS好きの名無しさんへ
コメント・アイデア提供ありがとうございます
自分では思いつきませんでした、
目から鱗です拍手モノです
『北上』×『大道芸人』…面白いですね
是非に参考にさせて頂きます、今後もどうかどうか

16: SS好きの名無しさん 2015-05-12 12:46:38 ID: thrU82ab

こんにちは
艦娘×一般人の組み合わせですが
天龍 榛名と孤児院の子供というのは如何でしょうか?

面倒見のいい天龍 榛名と心に傷を負った子供たちというのもアリな気がしましてwww

これからも応援しています、頑張ってください

17: 葉っぱの妖怪 2015-05-12 13:32:41 ID: C2-uBqKy

文月だと・・・!?知り合いの提督が発狂するからこのSSは紹介しないようにしないと
艦娘×一般人・・・時雨と深海棲艦に襲われて家族を失った高校生とか、那珂ちゃんと那珂ちゃんのファンとかどうでしょう?

18: らんぱく 2015-05-12 20:28:17 ID: fRX8EAmt

>16コメのSS好きの名無しさんへ
コメント・アイデア提供ありがとうございます
『天龍』『榛名』『孤児院』←この要素聞くだけで個人的にとてもわくわくします
子供たちに焦点当てた物語も良いかもですね、ご提案ありがとうございました
これからもどうかどうか

>葉っぱの妖怪さんへ
いつもコメントありがとうございます
おっと『文月教』の方にはご内密に、きっとアレなんで
もっと時雨にスポットを当てた物語も書きたいと思っていたのでグッドタイミングです
那珂ちゃん…チャンナカ…こちらは少しお時間を頂ければ今後執筆できるかもです、アイデア提供ありがとうございました

19: AQ 2015-05-13 08:05:38 ID: AfP8O6Rf

文月ぃ!
てか、熊野が過労死しそうなレベルで深刻な突っ込み不足

一般人だとダイバー×潜水艦とか考えましたけどダイバーって何してんだ?って思いました

20: らんぱく 2015-05-13 22:02:11 ID: BlcT_ITF

>AQさんへ
コメントいつもありがとうございます

まだまだ熊野ンには頑張ってもらいます…労働基準法?
ダイバー…お台場ー…だいばー…潜水艦
潜水艦の子達はまともに書いたのU-511ちゃんぐらいしかいないので
考える良いキッカケになります
アイデア提供ありがとうございます♪

21: SK 2015-05-13 22:38:13 ID: WN7XZTkx

叢雲がかわいいww

やっぱいいっすねーツンデレは笑

22: SS好きの名無しさん 2015-05-14 23:33:22 ID: Rq1kvLL7

叢雲辛すぎでしょ...

23: SS好きの名無しさん 2015-05-15 01:01:17 ID: 2Bpww0Tt

こんばんは、16の天龍 榛名 孤児院の子供達のアイディアを提案した者です

艦娘達の過去といいますか紹介は中々に重いですね、文月、島風も酷ですが叢雲ちゃん...(泣)

艦娘×一般人のアイディアですが何個か良さげなのが浮かびました、参考にどうぞ

那珂×ストリートバンド
比叡×調理師見習い
島風×レーサー
夕立&時雨×冒険家
青葉×戦場カメラマン
足柄&羽黒×結婚コンサルタント

長文コメント失礼しました、これからも頑張ってくださいね!


24: らんぱく 2015-05-15 20:51:46 ID: zPXjA61W

>SKさんへ
コメントありがとうございます
ムラムラは普段はツンツンしてて
しっかりものの『ように見えるだけ』であって
突き抜けた天然であって欲しいです

>22コメのSS好きの名無しさんへ
コメントありがとうございます
酷い目にあった娘は救われるべきですよねー(棒)
バッドエンドものの艦これ同人誌を読んだ後に毎度思う事です

>23コメのSS好きの名無しさんへ
コメントありがとうございます
16コメではアイデア提供でお世話になりました
この子達の結末はどうなりますかねー(棒)
おお!全部おもしろそうですね!
『青葉』×『戦場カメラマン』とかナニコレすっごい書きたい…
長文ありがとうございます♪今後もどうかどうか

25: 山椒 2015-05-21 22:24:08 ID: vYTuViU7

艦娘×一般人...
面白そうですね

熊野んとSPの掛け合い凄い好きです

島風の描写にぞっとしました
あそこまで突き抜けて壊れた感じがすげぇなと
叢雲可愛い
ふみぃ可愛い

世間知らず箱入り娘と自己犠牲ヒーローの明日はどっちだ

暁×今時女子高生)とかどうすか
(百合脳)

更新楽しみに待ってます

26: SK 2015-05-22 20:36:54 ID: lYE_xyah

うーん、随分と命知らずなガキどもだなあ・・・

一回痛い目みないとわからなそうっすね ニヤ

27: SS好きの名無しさん 2015-05-23 06:29:20 ID: dNej6TMd

やっぱり世の中勧善懲悪じゃないと。 あの男たち同僚にお仕置きされてしまえ 描写希望です。

28: 世之介 2015-05-23 08:31:02 ID: DyyftjLQ

>山椒さんへ
コメントありがとうございます
暁×JKですか!ナイスです、ありがとうございます
>SKさんへ
コメントありがとうございます
誰かかわりにあのガキんちょ共を○○○してくれませんかねー(棒

29: 葉っぱの妖怪 2015-05-23 16:24:58 ID: r8Qkddz-

ほぅ・・・熊野に手を出そうとするとは・・・自殺志願者かな?
ここに鹵獲した戦艦水鬼の艤装があるからそれでミンチより酷い事してやるよ

30: 世之介 2015-05-23 19:39:08 ID: DyyftjLQ

>27コメのSS好きの名無しさん
正直者が馬鹿をみる世の中ではいけないので
彼らには何かしらの天罰が下ると良いですねー
>葉っぱの妖怪さん
あかん!それやったらミートボールになってまう!

コメントありがとうございました

31: ひまな人 2015-05-24 20:44:59 ID: ySg2ty6l

如月って・・・

もしやアニメの・・・

32: SS好きの名無しさん 2015-05-24 22:19:57 ID: pKTNlBNc

こういう提督あんまりみないな
おもしろい

33: 世之介 2015-05-25 21:17:36 ID: T392ejl8

ひまな人さんへ
残念、アニメの如月とは異なります
アニメの影響ってやっぱり大きいですねー
二期ではあのような事がなるべく起こらない事を祈ります
SS好きの名無しさんへ
こんな提督です、ごめんなさい
面白いと感じて頂けたようで、本当に嬉しいです

コメントありがとうございました

34: SK 2015-05-26 22:01:51 ID: e9LOVoMs

うわー、ほんとにいいですね何か。

まさか作者さんは本物の小説家では?!笑

35: しらこ 2015-05-27 12:18:39 ID: VePSfgU2

更新おつかれさまです。
艦娘の悲惨さが目に余る。如月の叫びには心打たれました。
あまえんぼの熊野とSPの大人な対応にニヤニヤ、続き楽しみにしています。
しかしなぜアイスコーヒーに角砂糖なのか、そのままかじるのか。このSPならやりかねない(笑)

36: 葉っぱの妖怪 2015-05-28 02:45:00 ID: 7ixaKzhA

どうして暴走する危険性がある友人の嫁艦ばかり酷い目に合うんだ!!
あと金髪に超重力砲接射していいですか?

37: AQ 2015-05-28 15:01:22 ID: FeXZydtX

茶髪は良いやつ
読んでてとても悲しい気分にさせられます。流石だと思います

全ての鑑娘に救いを!

38: 世之介 2015-05-28 20:52:35 ID: kq4J7njg

SKさんへ
うわばばば…恐縮ですまだまだ勉強中の身ですので
これからもどうかどうか
しらこさんへ
自分性格悪いなーて思いながら書いてました
嬉しいコメントをどうもありがとうございます
あ、よく考えたら変ですね、そのまま砂糖かじってる体でお願いします

39: 世之介 2015-05-28 21:07:59 ID: kq4J7njg

葉っぱの妖怪さんへ
友人さんに
『大変申し訳ありません』とお伝えください
この後金髪くんはアレなんで…ね?
AQさんへ
今は起承転結の「転」の部分です、あともう少しです
茶髪くんはホントの所どうなんでしょ(棒
誰も救われないEDは…ねぇ?

コメントありがとうございました

40: SS好きの名無しさん 2015-06-01 17:18:00 ID: HYj48xer

このゲスが… 金髪さっさと○ね。 あ、リクエストしてもいいですか? 自分の嫁の大和とホテルの従業員の話が読みたいです。

41: SK 2015-06-01 20:18:44 ID: Dx4ROVR-

まじかー

てかSPももっとかっこいいとこ見せないとww

42: 世之介 2015-06-01 21:30:41 ID: GnmQgJzc

>40コメさん
この後徐々にいろんな事があきらかに(なると良いな)
大和の旦那さんでしたか!『ホテルの従業員』×『大和』ですね
これも面白そうですね
>SKさん
まじです♪
やぁ…脳みそスイーツなんでいつになったら熊野のピンチに気が付きますかね
コメントありがとうございました

43: SS好きの名無しさん 2015-06-02 02:12:44 ID: lfWlNYPm

前回は浜風提督(自分)が、今回は熊野提督(友人)が発狂し・・www

相変わらず先の読めない急展開、これだから目が離せなくなるわけで

『ハッピーエンド』期待してますよ

44: 葉っぱの妖怪 2015-06-02 12:32:37 ID: zWYy8pA6

ふと思った。民間企業に簡単に侵入される軍サーバーってヤバくね?
それを疑わない大本営も悪い意味ですげぇな
とりあえず金髪は拷問ね

45: 世之介 2015-06-02 14:22:24 ID: Qrf_QHD2

>43コメのSS好きの名無しさん
前回も今回も申し訳ありません
自分でも自分の作品に振りまわされてます
『書かなきゃよかった』と頭を抱える事もしばしば
ハッピーエンド!だと良いですね
>葉っぱの妖怪さん
金髪は軍上層部との癒着があって云々かんぬん
汚い汚いお金の話しになって行きます、ホント悪い意味でセキュリティガタガタです
拷問!良い案です!

コメントありがとうございました

46: SK 2015-06-03 21:46:38 ID: I2XUzQRa

お願いだからSPさんそろそろ本気出してww

47: SS好きの名無しさん 2015-06-04 05:29:02 ID: HxEwoGku

あれ・・・俺が以前、金髪は拷問ねとかって言ったから、SPさん拷問受けてんの・・・?
そうだとしたら俺が精神的に死んじゃうよ・・・
アカンよ・・・

48: 世之介 2015-06-04 21:27:19 ID: XOjWGdZr

>SKさんへ
あともうちょっとだけ…どうかどうか
次の更新でもしかしたら…もしかするので

>47コメのSS好きの名無しさんへ
葉っぱの妖怪さんでしょうか?
ご安心をー!お気になさらずー、元々SPくんはこうなる予定でしたのでー!

いつも皆さんのコメントに励まされています
ありがとうございます

49: SS好きの名無しさん 2015-06-05 00:00:37 ID: N043CLVj

おぉ、浜風救済とは!!
でも幼児退行してるし...まぁ、助かったなら良しですな!!!!

茶髪よくやった、SPもナイス対応だぜ

50: SK 2015-06-05 10:47:52 ID: 9A5_3qBY

これで金髪も終わりだな

51: 世之介 2015-06-05 20:33:07 ID: OzqfqNRq

>49コメのSS好きの名無しさんへ
コメントありがとうございます
これからは茶髪くんとヒッソリと
手を取り合って暮らしていく…と良いですね

>SKさんへ
コメントありがとうございます
金髪の終わりを願いましょうー!ね

コメント有難うございました

52: SS好きの名無しさん 2015-06-06 00:14:31 ID: MG9lgHF2

リクエスト、で吹雪と小説家はどうでしょうか。

53: 山椒 2015-06-06 15:00:35 ID: d-VM42Lr

金髪の悪役っぷりが...
負の面の描写ほんと尊敬します
登場人物のキャラがちょい役でも凄く強烈なのも凄いと思います
あと熊野ん可愛い

まぁ、正義は勝つな(師匠並感)

続き、楽しみに待ってます

54: らんぱく 2015-06-07 21:22:52 ID: TPS_xt47

>52コメのSS好きの名無しさんへ
コメントありがとうございます
『小説家』×『吹雪』ですか!自分では思いつかなかない難しくも
興味深いテーマです
少しお時間を頂いても大丈夫でしょうか、遅筆で申し訳ありません

>山椒さんへ
コメントいつもありがとうございます
うひゃあぁ、オススメありがとうございます
負の面はそれなりに意識して書いてたので嬉しい(?)です
ちょい出はインパクトで押し切ります
熊野ンは可愛いですハイ
正義が馬鹿を見る世の中はちょっと…ねぇ?


このSSへのオススメ

2件オススメされています

1: ライン 2015-05-08 22:29:31 ID: tapSNlT3

安心と信頼のらんぱくさんワールド!!(←?
毎回、艦娘と、一般人の誰かさんのペアが織りなす物語は見ていて飽きません!!

ぜひぜひ、読んでみてください!

2: 山椒 2015-06-06 15:05:46 ID: d-VM42Lr

守る人と守る人の話

読んでてぐいっと引き込まれます
キャラの掛け合いがとても好きです

安心と信頼のらんぱくさんワールド

次回作も読むんだよォォォォ!(早


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