2021-01-10 23:13:19 更新

概要

スクランブルにより慌ただしい引退飛行となったF2、それを操る吉田達が見たものとは...


前書き

こんにちはロイヤルミルクティー好きです。
今回はオリジナルを作ってみました!
後書きに後日談的なものも書いているので、是非そちらもご覧ください!
内容が内容なので...
*この作品はフィクションです


鈴木「今日で終わりですね...」

吉田「ああ、寂しくなるな」


数週間前に言い渡された、愛機F2の引退の知らせ。

この機体と苦楽を共にしている間にも時代の波は流れ続け、平成のゼロはもはや不要とみなされたのだ。

そして、今日が最後の日。


佐藤「隊長は記念塗装をやらないのですか?」

吉田「ああ。やはり、F2はあの洋上迷彩がしっくりくるんだよ」


雑談をしているとスクランブルを知らせる放送が鳴り響く。


吉田「行くぞ!」


愛機に向かって走り、慣れた動作で機体に乗り込む。


吉田(整備士達に感謝だな)


自分の手足のように機体が動く。それがいつものことであることに感謝しない日はない。


吉田(これも最後か...)


最後というだけで全てが感慨しく思える。

しかし、そう思っている間にも手を止めることはしない。


そうして、鋼鉄の鳥は空へと飛び立つ


ーーーーーーーーーーーーーー


吉田(おかしい!)


基地からの通信を聞いていると感じる違和感。

所属不明機は3機、編隊を組み南から時速450kmで北上中。


いつもとは違う方角、遅い速度で接近してくる不明機に対して不気味に思いながらこちらも接近する


鈴木「所属不明機の編隊を視認!...あれは!」


全員が目を疑った。なぜならその不明機は...


吉田「ゼロ...戦...」


空を飛ぶ者なら誰もが知る、大日本帝国海軍の零式艦上戦闘機なのだから


予想もしない事態に一瞬思考が止まっていると、ゼロ戦の編隊が旋回する


佐藤「何をする気だ?」


警戒する吉田達をよそにゼロ戦達は動き続ける

ロール、宙返り、インメルマンターン...

編隊の一糸乱れぬ動きは警告という野次を飛ばす気にもならない程に美しく、素晴らしい...


しばらくすると、ゼロ戦達は翼を振り引き返していく。

佐藤「帰投していきます...」

鈴木「どうします?追跡しますか?」

部下達が問いかけてくる

吉田「いや、よしておこう」

吉田「幕は降り、ダンサー達は舞台裏へ引いた。観客達は帰るだけだ」

我ながらクサい台詞だと思いつつ基地へと引き上げる。


あのひと時を噛みしめつつ...


後書き

見てくださりありがとうございました!
この後に後日談という外伝のようなものがあるので気になる方はそちらもご覧下さい!

外伝
ーゼロは受け継がれるー

変わった話?そうだな...
あれは俺がパイロットだった時だ。
愛機の引退飛行をしていたら突然海上から飛行機が浮き上がって見えたんだ。
それは洋上迷彩を見せつけるように空を舞った。
そうだ、その機体はF2だった。
冗談だと思うだろ?その時にはもう飛んでいない筈なのに..
でも俺は見たんだ。
しかも、その後に零戦まで飛んできやがったんだ...
夢じゃないかって?そうかもしれない。
実際あれは夢のようだったよ。あの場に、時代は違えど「ゼロ」の名を冠する機体が集ったんだから...

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改めて、読んでいただきありがとうございました!


このSSへの評価

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昌一さんから
2021-01-11 00:33:44

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昌一さんから
2021-01-11 00:33:45

このSSへのコメント

4件コメントされています

1: たぴおさん 2021-01-10 23:54:49 ID: S:Sm0dks

続きを…続きを出すのです

2: ロイヤルミルクティー好き 2021-01-11 00:19:12 ID: S:exzx9O

たぴおさんすみません...これで完結です...

3: 昌一 2021-01-11 00:34:04 ID: S:AzdtDi

すこ(迫真)

4: ロイヤルミルクティー好き 2021-01-11 12:25:19 ID: S:gLWS3R

ありがとうございます!


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