芳佳「いいですか少佐・・・これは反乱です」 坂本「宮藤!」
アニメ2期設定
バルクホルンとエーリカがパトロールをしている
エーリカ「最近全然ネウロイが現れないね」
バルクホルン「撤退したんだろ。巣も破壊したし」
エーリカ「そだね」
その時、通信が入った
ミーナ『パトロール中の二人、すぐ基地に帰投しなさい』
ミーナ『緊急事態です』
エーリカ「なんだろうトゥルーデ」
バルクホルン「分からん・・・なんかやばそうだな」
*
基地・会議室にて。本国に帰っているシャーリーを除く全員が揃っている
バルクホルン「今戻った。なんだミーナ」
ミーナ「動揺しないで聞いて下さい・・・って言っても無理よね・・・。」
バルクホルン「な、なんなんだ?」
ミーナ「カールスラントがガリアに侵攻を開始しました」
エーリカ「は?」
バルクホルン「なんでだ?ガリアが何かやらかしたのか?」
ミーナ「残念ながら、今回はカールスラントの一方的な侵略と言わざるを得ないわ・・・。」
バルクホルン「なんでそんなことに」
ミーナ「ネウロイとの戦いに巨額を投じてきたカールスラントは、国内が貧困状態になってしまった。人々の不満が、過激な政権を生んでしまったのね・・・。」
エーリカ「それで、私達はどうすれば?」
ミーナ「本当なら侵略を止めたいところだけど、カールスラント人が動けば怪しまれるだけだわ。私は隊長の座を降り、坂本少佐に指揮権を譲ります」
ミーナ「それから、バルクホルン大尉とハルトマン中尉には暫くの間自主謹慎を願います」
エーリカ「了解」
ミーナ「カールスラントの同盟国であるロマーニャ、スオムスのルッキーニ、エイラ、不可侵条約を結んでいるオラーシャのサーニャも同様です」
エイラ「仕方ないナ」
ミーナ「ではこれで私達は失礼します」
ミーナ、バルクホルン、エーリカ、ルッキーニ、エイラ、サーニャ退室。
坂本「これより指揮をとる・・・が・・・。」
ペリーヌ「少佐。早速ですが私はガリア援護に向かいたいと思います。出撃を許可して下さい」
リーネ「私も、ブリタニアはガリアの同盟国なので・・・。」
坂本「よし、許可する。行ってこい」
ペリーヌ「ありがとうございます」
ペリーヌ、リーネ退室。部屋には坂本と芳佳だけが残された
坂本「みんな行ってしまったな・・・。」
芳佳「一体どうなるんですか?ウィッチ同士の戦いに?」
坂本「それは無いだろう。ウィッチは皆聡明だ。何が正義かは理解できる。ただカールスラントは量産型ウィッチを使っている」
芳佳「それって、危険だから中止になった・・・」
坂本「ああ、魔力を持たない者に多大な肉体的負担を与えつつも魔法戦士化させる、人権無視の兵器だ」
芳佳「それで、敵量産型ウィッチの数は・・・?」
坂本「今はまだ百足らずだが、これから増えることを考えて数百」
芳佳「数百!?こちらのウィッチ数は?」
坂本「ガリアとブリタニアを合わせても・・・おそらく二十数人・・・」
芳佳「二十数人vs数百!?話にならないじゃないですか!」
坂本「リベリオンからの援軍が到着するまで持ちこたえられるかどうかだな・・・っておい宮藤、何をしようとしている?」
芳佳「出撃準備です!私もガリア救出に向かいます!」
坂本「おい待て宮藤、お前は出撃出来ん」
芳佳「えっ」
坂本「ネウロイ戦と違ってこれは国と国との戦争だぞ、我が国の法律を思い出せ」
芳佳「あっ・・・。」
坂本「そうだ、扶桑自体が攻撃されている場合でなければ、我々が戦争をすることは出来ない」
芳佳「でも、ガリアとはずっと一緒にネウロイと戦ってきました!同盟国じゃないですか!」
芳佳「ペリーヌさんとリーネちゃんは、何倍もの敵と戦って・・・その・・・死ぬかもしれないんですよ!?それに、ガリアやブリタニアが負けたら次は扶桑が攻められるとどうして思わないんです!?」
坂本「だが・・・きまりはきまりだ」
芳佳「なんで・・・ただ座して待つしかないなんて・・・そんなの間違ってる!」
坂本「宮藤・・・。」
芳佳「・・・・・・・・・。」
しばらくうずくまって泣いていた芳佳だったが、やがてすっくと立ち上がると坂本にピストルを向けた
坂本「!宮藤、何の真似だ?」
芳佳「は、反乱です少佐!私は上官に対し反乱を起こし、たった今扶桑軍人をやめました!」
坂本「宮藤・・・まさか・・・お前・・・。」
芳佳「扶桑軍にいなければいいんですよね?」
坂本「やめろ宮藤、重罪だぞ!」
芳佳「覚悟はしています。私はもう決めました」
坂本「もっと自分を大切にしろ宮藤!世界を救っても、お前が救われなければ意味が無いとは思わんか!」
芳佳「つべこべうるさい!」
坂本「」ビクッ
芳佳「いいですか少佐・・・これは反乱です」
坂本「宮藤!」
芳佳「少佐は今捕虜なんです。大人しくしていて下さい」
芳佳、部屋を走り出る
坂本「おい宮藤!宮藤!」
坂本が追って部屋を飛び出した時には、もう芳佳の姿は無かった
*
ロマーニャ上空
芳佳(一騎だけの援軍かぁ・・・。)
芳佳(私も生きて帰れるかどうか分からないんだよなぁ)
芳佳(それに、もし生きて帰ったとしても・・・。)
芳佳(いや、それについて考えるのはもうやめよう)
芳佳(もう決めたんだ、闘いなど無い私達の世界のために戦うって・・・!)
芳佳(今はこれが、わたしにできること!)
芳佳はガリアに向かい全速力で飛行していった
終
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