やはり一色いろはは比企谷八幡を攻略している1
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」のシリーズものです、原作10.5巻の続きのイメージでいろはの八幡攻略を書いていきます。
キャラ視点ではなく、イベント毎の客観的な会話で物語を進めていきます。シリーズ1作目はバレンタインです。
原作10.5巻に触発されて以前にツイッターでちょろちょろ投下していたのをSSとして投稿しようと思って書き直しました。
投稿一作目になります。暖かい目で見守ってください。
いろは好きの方に気に入っていただけると幸いです。
結衣「ねぇヒッキー部活一緒にいこっ?」
八幡「おう」
スタスタ
結衣「ヒッキーってさー甘いの好きだよね、MAXコーヒーとか」
八幡「俺にとっては世間が苦すぎるからな、甘いの飲み食いしてちょうどいい」
結衣「じゃあさ甘いお菓子とかも好きだよね」
八幡「それがどうかしたか?」
結衣「あっあのさ、あのっ・・・」
いろは「あっせんぱーい!」
結衣「!いろはちゃん・・・」
八幡「一色か、何か用か?」
いろは「ちょうど私も奉仕部にいくところだったんです」
八幡「また厄介事じゃないだろうな」
いろは「先輩は私をなんだと思ってるんですかねー?」
八幡「疫病神?」
いろは「なっ、先輩ひどいです、先輩が私をこんな風にしたのに・・・」
八幡「誤解を招くような言い方するなよ」
いろは「まあとにかく話は部室いってからにしましょう」
八幡「なんだよやっぱり何かあるのかよ」
ガラッ
結衣「やっはろーゆきのん!」
雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん、と一色さん、ついでに比企谷君」
八幡「うすっって俺はついでかよ」
いろは「こんにちはですー雪ノ下先輩」
雪乃「紅茶淹れるわ」
八幡「で、お前は何しに来たんだ?一色?」
いろは「実はですねーアンケートというか調査をしたくて」
雪乃「何のアンケートかしら?」
いろは「今の時期っていったら当然あれですよあれ!」
雪乃&八幡「?」
結衣「バレンタイン?」
いろは「そうです、さすが結衣先輩、本命とか義理とか、あと、最近友チョコとかあるじゃないですかーそこらへんの意識調査っていうんですか?そういうのをやりたいかなーって」
八幡「お前が知りたいだけだろう、調査までしなくてもいいんじゃないか?」
雪乃「そうね、調査してもそれをどう活用するかが不明確ね」
いろは「うっ、そっそれでですねー、まずは奉仕部の皆さんに聞き取りをと思いまして」
八幡「まっ俺には関係ないイベントだしな」
いろは「雪ノ下先輩ならお菓子作りも上手ですし、友チョコとか結衣先輩にあげたりしないんですか?」
雪乃「友チョコというのはよくわからないのだけど」
いろは「女の子同士で友達に送るチョコですよ」
雪乃「最近はそういうのもあるのね」
いろは「そうなんです」
結衣「そうだよねーそういうのもあったなー」
いろは「結衣先輩は誰かにチョコあげたんですかー」
結衣「えっわ、わたしは特に誰かにあげるとかは」
いろは「そーなんですかー残念でしたねー先輩」
八幡「何がだよ」
いろは「チョコもらえなくて」
八幡「期待してねーよ。俺は小町から貰えればそれで十分だ」
結衣「・・・」
いろは「先輩、そのシスコンぶり気持ち悪いです」
八幡「大体だな。そんな菓子メーカーの策略にのってはしゃぐリア充ども・・・」
いろは「はい、だから私からあげます、感謝して下さいね」
結衣「!」
雪乃「・・・」
八幡「・・・おおぅアリガトデス」
いろは「先輩のことですから今までもらったことないでしょうけど」
八幡「バカにするな!俺だってもらったことはあるぞ」
結衣&いろは「えっ!?」
八幡「毎年、かあちゃんと小町からもらっている」
いろは「ホッだろうと思いました、じゃあ、これは先輩のはじめてですね、お返し期待してますから」
八幡「・・・」
いろは「食べないんですか?」
八幡「家で食べるわ」
いろは「じゃあ明日感想教えてくださいね」
八幡「ただのチョコに感想なんて」
いろは「ただのチョコじゃないです、手作りですよ手作り!」
結衣「手作りって・・・まさか・・・」
いろは「甘党の先輩向けにしたのできっとおいしいとおもいますよ」
雪乃「あの・・・クッキーを焼いてきたのだけれど」
いろは「あっいただきまーす、ってこれチョコクッキー?」
雪乃「どうぞ」
結衣「ありがとう、ゆきのん」
八幡「んっいただきます、さすが雪ノ下だなーうまい」
いろは「うー雪ノ下先輩ずるいです」
八幡「何がだ?」
いろは「いえ、なんでもないですウウッセンパイノイチバンガ」
雪乃「・・・」
八幡「で、調査はどうすんだ」
いろは「あっそうですねーまあみなさんに聞き取りできましたし、もうなしでいいです、ワタスモノワタシマシタシ」
八幡「たいした話もしてなかった気がするが助かった、この手の調査は俺にはできそうにないからな」
いろは「そうですね、先輩に頼むようなことじゃなかったですね」
八幡「わかってんならもってくんな」
結衣「いろはちゃんは隼人くんにもチョコ渡したんだよね?」
いろは「まだですけど、後でサッカー部全員に配りにいきますよ」
結衣「全員って手作り大変だったねーさすがいろはちゃん」
いろは「他の人のは型に流し込むだけですんでそんな手間じゃないですよー」
結衣「そっか、ヒッキーノハトクベツナンダ・・・」
いろは「てっきり結衣先輩も先輩にあげるんだと思ってましたけどそうじゃなかったんですね」
結衣「いやあ、あたしは・・・下手だし・・・」
いろは「じゃあそろそろ戻ります、お邪魔しました、」
八幡「おう、あっありがとなチョコ」
いろは「はい、先輩、また明日、感想待ってます」
ガラッ
雪乃「よかったわね、人生の最初で最後のチョコがもらえて」
八幡「なんで最後なんだよ」
雪乃「あらっこれからもらえる可能性なんてあるのかしら?」
八幡「あるとはいえないけどな、そこはほら、未来の可能性は無限大というか、ただ一色にもらっても後がこわいというか」
結衣「どうして?」
八幡「義理チョコもらったお返しにとんでもないもの要求されるかもしれん」
結衣&雪乃「義理チョコ?」
八幡「?一色のやつ期待してるとかいってたよな」
結衣「それはそういう意味じゃないと思うけど・・・」
八幡「じゃあどういう意味だよ」
結衣「あたしに聞かないでよ」
八幡「どうした?由比ヶ浜?」
結衣「あたし今日はもう帰る」
雪乃「じゃあ今日は終いにしましょう、鍵は返しておくわ」
八幡「?ああ、じゃあ帰るか、お先に」
***
八幡「ただいまー」
小町「お帰りお兄ちゃん、はいこれチョコレート」
八幡「おぅありがとな小町、お兄ちゃん小町が妹で幸せだよ」
小町「小町もお兄ちゃんがお兄ちゃんで幸せだよ、ところで今日はどうだった?」
八幡「別にいつも通りだがなんかあったか?」
小町「誰かからチョコもらったかどうか聞いてんの」
八幡「別にだれからだっていいだろう」
小町「あっじゃあもらったんだ、誰から誰から?結衣さん?それとも雪乃さん?」
八幡「いやお前あったことないか、一色っていう生徒会長だ」
小町「ああ、お兄ちゃんに騙されて生徒会長になった」
八幡「いや、それは違うよね、別に騙してないよね、確かに薦めたのは俺だけど」
小町「へぇー、どんなのだった?おいしかった?」
八幡「手作りとかいってたが、まだ食べてないからな」
小町「じゃあ見せて見せて」
八幡「あんまり人に見せるものじゃないだろう」
小町「何いっているのお兄ちゃん、ホワイトデーには当然お返ししないといけないんだよ、その時にどんなものを返すか自分で決めれるの?」
八幡「・・・」
小町「小町が見ないとアドバイスできないよ」
八幡「そういわれるとそうだな、じゃあ開けようか」
小町「とうとうお兄ちゃんもチョコをもらえるようになったかー、小町はうれしいよ」
八幡「義理チョコくらいで何いってるんだ」
小町「義理でも小町たち以外からもらったのはじめてでしょー、お兄ちゃんみたいな捻デレさんには一生もらえないかと思ってたよ」
八幡「それは暗に俺は結婚できないといってる?お兄ちゃん泣いちゃうよ」
小町「まあまあそんなことはいいから、早く、早く」
八幡「じゃあ開けるか、結構きちんとしてるな、ちゃんとした箱にもはいってる」
小町「トリュフとこれは生チョコかな、すべて違うのに8個もはいってるー」
八幡「八幡だけに8個か?やるな一色」
小町「もう!お兄ちゃんポイントはそこじゃないよ、なるほどー、ちょっと食べてみて」
八幡「おう、パクッモグモグ、おおっやわらかい!口の中で溶けていくようだ、それになんか中は何種類かはいってそうだな、うんうまい」
小町「そうかそうかお兄ちゃんは幸福者だねー、これは相当いいものをお返ししないとだね」
八幡「やはりそうか、あいつめ、」
小町「えーと、一色なにさんだっけ?」
八幡「名前は”いろは”だが」
小町「候補に追加しておかないとね」
八幡「なんの候補だ?」
小町「お義姉ちゃ・・いや、小町が仲良くしないといけない人候補だよ」
八幡「モグモグ」
小町「お兄ちゃん、ちゃんとお礼いった?」
八幡「ああっ、お礼はいったが、明日食べた感想を言わないといけない」
小町「そりゃこんだけ手をかけたものだったら感想も聞きたいよ、お兄ちゃん!ただ”おいしかった”なんてだけじゃだめだよ」
八幡「どう言ったものか・・・」
小町「さっき食べたときの感想思い出して、それをいえばいいよ、それで喜んでくれるからきっと」
八幡「そうだな、それが俺の正直な感想だからな」
小町「うん、そうそう、がんばってねお兄ちゃん」
八幡「ああ、ホントうまいから小町も食うか」
小町「ホントにごみいちゃんだなー、それは全部自分で噛み締めて食べないとバチがあたるよ」
八幡「そうだな、まあうまいし」
***
ガラッ
八幡「うっす」
雪乃「こんにちは、今日は由比ヶ浜さんと一緒じゃないの?」
八幡「ああっなんか三浦たちとしゃべってたから先に来た」
雪乃「で、どうだったの?」
八幡「何が?」
雪乃「その・・・昨日の」
八幡「昨日の?クッキーか?うまかったよやっぱりお前なにやらしてもそつがないな」
雪乃「いえ、そうではなくて、昨日の一色さんの」
八幡「ああ、一色にもらったやつか、あれもうまかったな、義理チョコにしては豪華だったし、」
雪乃「そう・・・」
八幡「一色遅いな、いつもならこれくらいには来てるのに」ソワソワ
雪乃「そうね・・・なにそわそわしてるの?」
ガラッ
八幡&雪乃「!」
結衣「やっはろー、どうしてヒッキー先行くし」
八幡「いや、お前が三浦たちとしゃべってたから」
結衣「まーそうだけど、ところでさーヒッキー、その・・・昨日のやつどうだった?」
八幡「なんだよお前もかよ、まあうまかったよ」
結衣「えっお前もかって?」
雪乃「・・・」
ガラッ
いろは「せんぱーい!、こんにちはですー」
八幡「おう来たか」
いろは「待っててくれたんですかー?」
八幡「感想聞かせろってお前がいってたんだろ」
いろは「はい、聞きにきましたー、どうでしたお味の方は?」
八幡「おう、なんか口にいれた瞬間からとろけるような柔らかさでな、あれどうなってるのか知らんが中身も何種類かあったんだよな?どれもうまかったぞ」
いろは「そういっていただけると私としてもうれしいですー、ちなみにどれが一番おいしかったですか?」
オ キ ニ イ リ
八幡「そうだな、あのキャラメルっぽいのかな、俺の最愛の飲み物MAXコーヒーみたいな味がしてうまかった」
いろは「やっぱり先輩MAXコーヒー大好きなんですね、確かにあれはそれをイメージしたんですけどねー」
八幡「ほんとお前すごいな、感心するわ、雪ノ下もとんでもパティシエールと思ってたがお前も相当だな」
いろは「ほめすぎですよ、先輩、そんだけ誉めてくれるってことはお返し相当期待できますね」
八幡「うっそれな、まあ考えとくわ、見合うものになるかはわからんが」
いろは「はい、楽しみにしておきます、あっ食べ物じゃなくていいので、アクセサリーとかでも」
八幡「なんだよそれ、食い物には食い物で返すもんじゃないの?」
いろは「先輩にお任せします、とにかく期待して待ってますからねー」
八幡「ほーん、わかった、まっなんとかするわ」
いろは「はい、じゃあ、今日はもう戻りますね、さよならですー」
ガラッ
結衣「アクセサリー・・・」
八幡「ふー、どうしたもんかな」
結衣「そんなにおいしかったのヒッキー?」
八幡「ああ、今まで食べたことがないくらいのうまいチョコだった」
雪乃「そう、一色さんもやるわね」
結衣「あたしももう一回お菓子作りやってみようかなー」
雪乃「由比ヶ浜さん、もしやるならいってね、決して一人でやらないでね」
結衣「ゆきのんひどいよー」
八幡「やれやれ」
つづく
次回:合格発表
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