進撃の巨人 一人暮らし物語

登場人物

エレン・イェーガー

リヴァイ・アッカーマン

ペトラ・ラル

オルオ・ボザド

第1話 『エレンバイトを始める』

エレン「はぁー、やっと片付いたー。

ていうか明日から家事とか全部一人でやんのか。面倒くさいな」

プルルルル プルルルル

エレン「あ、父さんだ。もしもし？」

エレン父「もしもし？私だ」

エレン「なんだよ？」

エレン父「いや一人暮らしを始めた時の感想を聴こうかなって」

エレン「今、全部片付けたばっかだよ」

エレン父「そうか、所でお金はどうするんだ？」

エレン「どっかっでバイトでもしようかなって」

エレン父「その事だが、父さんがいいコンビニを紹介するよ」

エレン「なんだ？」

エレン父「『リヴァイエンスストア』っていうコンビニだ」

エレン「変な名前だな」

エレン父「でも、ここで働くと楽しいぞ？」

エレン「どうして分かるんだよ？」

エレン父「父さん昔なそこに住んでてバイトもそこにしたんだ。その時は楽しかったからお前もそこでバイトすればきっと楽しい思いをするぞ？」

エレン「今と昔は違うだろ？」

エレン父「あー、あの時は楽しかった

な。特にケニー店長は面白かった、うん」

エレン「知らねえよ、まあ、明日行ってみるけどさ」

エレン父「そうか頑張れよ」

エレン「ああ」

エレン父「そうだ。お前のマンションは全部で12室だよな？」

エレン「そうだけど」

エレン父「隣人さんとかに挨拶したか？」

エレン「まだだって！今日はそんな時間ないし今部屋の片付けが終わったばかりだし、今は挨拶する時間帯じゃないだろ」

エレン父「分かった分かった。明日また電話するよ。おやすみ」

エレン「もういいよ」

ガチャッ プー プー

エレン「なんだよ…もういいや。寝よ」

翌日

エレン「ここが父さんの言ってた『リヴァイエンスストア』か…変な名前だな。まあ、いいや」

ピロピロピロリン

ペトラ「いらっしゃいませー」

エレン「あのぉ、バイトしたいんですけど」

ペトラ「分かりました。ちょっとお待ちください」

エレン（それにしても引っ越したばかりの俺にいきなり『ここのコンビニで働け』って言ってきて父さんはどういう神経してんだ）

スタスタスタ

エレン

（誰か来た）

リヴァイ「お前がここで働きたいっていう奴か？」

エレン「はい…」

（スゲェ怖えぇ&小せえ）

リヴァイ「俺がここの店長の

《リヴァイ・アッカーマン》だ。」

エレン「は、はい。俺はエレン…」

リヴァイ「面接は事務所でしますのでついてきやがれ豚野郎」

エレン「はい…」

（なにこの人？丁寧な言葉と汚い言葉使い分けられないの？）

テクテクテク

【事務所】

リヴァイ「まず、履歴書を…出せ」

エレン「これです」

（普通に『履歴書を渡して下さい』でいいじゃん！）

リヴァイ「ほお、引っ越したばかりなのか？）

エレン「はい、東京から…」

リヴァイ「俺が何か言うまで話さないでください」

エレン「はい」

（なんだ普通に丁寧に話せるじゃないか）

リヴァイ「さもないと…削ぐぞ」

エレン「すみません！」

（何言ってんのこの人！）

リヴァイ「当店自慢の『テカテカッター』で削ぐぞ？」

エレン「はい、すみません」

（なぜ、『削ぐぞ』2回も言った？てか、テカテカッターってネーミングセンス無さすぎだろ！）

リヴァイ「名前は俺が考えてない」

エレン「そうですか…」

（心の中読まれてたー！）

リヴァイ「ここの社長の頭がそのなんというか、テカテカで。ブッ」

エレン「そう、なんですか…」

（社長の恥ずかしい秘密暴露した！ しかも何気に吹いてるし！てか、テカテカ関係ねぇだろ！）

リヴァイ「今は当店で大人気の『ズレないズラ』で隠している。ブフッ」

エレン「はい…」

（知らねーよ！また吹いたし！）

コンコン

リヴァイ「入れ」

ガラガラ

オルオ「失礼します！お飲物持ってきました」

リヴァイ「持ってこい」

オルオ「はい」

テクテク

オルオ「どうぞ」

エレン「どうも有難うございます」

（やっぱ水だよな）

オルオ「どうぞ、コーラです」

リヴァイ「ああ」

エレン（おい店長！お前何考えてんの⁉︎何、客に水だして自分だけコーラ飲もうとしてんの？）

オルオ「では失礼しました」 ペコッ

ガラガラ

オルオ「ゴフッ⁉︎」

エレン「ちょ、大丈夫ですか！」

（頭挟んだー！）

オルオ「大丈夫で…ブヘッ…です！

で、では！」

エレン（血吹いたー！）

リヴァイ「気にするな。いつもの事だ」

エレン「いつも血吹いてるんですか⁉︎」

（この人はこういう喋り方が似合うな。なんというか敬語が似合わない）

リヴァイ「血を吹いたというか舌を噛んだだけだ」

エレン「いつもですか⁉︎」

（傷、治んねーだろ）

リヴァイ「そう言ってんだろ？てめぇの耳は節穴か？」

エレン「すみません」

（バイト面接の人に対してよくそんなことが言えたな！）

リヴァイ「で、お前がここのコンビニで働こうと思った理由は？」

エレン「えっと、家が近く父に勧められたのが主な理由です」

（やべぇ、正直にいいすぎた！）

リヴァイ「ほう、悪くない。採用だ」

エレン「えっ？」

（今なんつった？）

リヴァイ「採用だ！」

エレン「父に勧められ家が近いという理由ですよ？」

（こいつは頭おかしいのか？）

リヴァイ「いいと言っているだろうが！家が近いんだろ？十分だろうが」

エレン「は、はい。ではよろしくお願いします」

（あれだ、きっとただの人手不足だから適当な理由でも入れたんだ。うん。きっとそうだ）

リヴァイ「おい、エレンちょっとこい」

エレン「はい」

リヴァイ「これはなんだかわかるか？」

エレン「ここはさっき飲み物運んだ人が頭を挟んだ所…まさか？」

リヴァイ「ああ、今まで面接のたびにあいつが飲み物を運んでくるんだがその度に頭をここで挟み面接に来た奴らがビビって帰っちまうんだ。

まあ、ここに来る前から何かに怯えてたようだったがな。だがお前は逃げなかった。ここに残ってくれた。

それがお前を採用した理由だ」

エレン「そうですか…」

（どこから、突っ込んでいいのか分かんねぇ）

リヴァイ「これはあいつが今まで頭を挟み続けた結果こう凹んだ」

エレン「そうなんですか…」

リヴァイ「ほれ、コレがお前の服だ。明日から頼む」

エレン「はい、こちらこそよろしくお願いします」

【帰宅】

プルルルル プルルルル

エレン「父さんか…」

ガチャ

エレン「なんだよ？」

エレン父「バイト面接どうだった？」

エレン「変人ばっかだった。あと、俺のマンション住んでる人3人だけだから、挨拶ら明日行くよ」

エレン父「そうか。明日からバイト頑張れよ」

エレン「ああ」

エレン父「じゃあな」

エレン「ああ、じゃあな」

第1話 終わり

次回 第2話「隣人たち」