2016-01-23 13:04:58 更新

概要

ポテ神ドラえもんSSその4の続きになります

あれから数年が経った

全てが元に戻ったように見えた

一人の時間だけは止まったままだった

このまま待ち続けるかそれとも終わらせるか・・

のび太の選んだ答えとは!

のび太「そうなるなら・・もう」

そして彼女の戦いが終焉を迎える

???「これで本当に最後のお節介だからね?」


前書き

気に入らない方は何も言わず戻るボタンをおしてくださいね


最終話前編 最後の約束


あの日から数年経った


何もかもが元どおりに戻っていった


戦争などなかったかのように・・


みんなはどうなったかと言うと


僕は静香とお嬢と息子のノビスケと一緒に暮らしている


僕は小さな会社だけど社長をやっている


あの時英雄勲章授与式に参加してれば働かなくても暮らせるほどの金を貰えていただろうけど


それだけはしたくなかった・・大事な友を悪と称する奴らの祝福なんていらなかった・・それに英雄という称号は・・・もう僕達には


嫌いな言葉になってしまっている


今はもうなかったかのようになっているが、最初は酷かった毎日のようにマスコミが押し寄せたりしていた


家族に危険が及ぶと思い僕達はこの街を出た・・・


今暮らしてる街は何事もなく普通の生活がおくれた


この普通が幸せだった・・・


お嬢はもう大学生である


静香とはまったく似ていない特に胸が・・・


だが、静香同様怒らせるとやばい!そこだけは何故か似てしまっている


息子もそれをわかっているのか女性陣には歯が立たない


野比家の男は弱いんです!!これは仕方ない事だ!パパの時もそうだったから


でも、お嬢は今でも僕をお父様と呼んでしたってくれてありがとう・・・


息子のノビスケは僕の父と名前が同じなのは偶然じゃない・・父のようになってほしいと思ったからだ


あの幻想世界で言ってもらった言葉はきっとこの世界で言い残した言葉だったんだろうと思う


パパは身長は小さかったけど、誰よりも背中は大きかった


ありがとう・・・


静香は今では立派な専業主婦だ!家で一番偉い!


昔とは違い押しに強いそして押してくる!


何事にも流されず決めた事は絶対にやり遂げようとする


まるで・・お嬢姉のように・・


きっと彼女の存在が静香を強くしてくれたんだと思う


ありがとう・・・


スネ夫を骨川財閥を復活させた


まだ、全盛期にはほど遠いが今日も海外へ行っているみたいだ


妻兼秘書のアンリと一緒に


あの後アンリの反撃をも許さないアピールによってスネ夫はあっと言う間におちた


だが、スネ夫が会社を復活させると言った時も借金まみれになった時も片時も離れず支え続けていた今のスネ夫がいるのはアンリのおかげだろう


ありがとう・・・


アーニャは最初はジャイアンの見舞いを毎日していたが、突然何処かへ行ってしまった


それから数年・・帰ってこない


看護婦長は病院を立て直し今は医院長までに登りつめていた


口数は少ないがまわりからも慕われている


僕達のわがままも聞いてくれている・・・


ありがとう・・・


ユウは看護婦長に弟子入りして医療を学んでいるらしい


この手で救いたい命があるらしい


あの戦いから数ヶ月後一人の子供が亡くなったらしい


ユウを好いていた子らしい・・


もう一人も同じ病気らしく今はまだ大丈夫らしいけど


あまり長くはないらしい


そう聞かされてから数年が経っているがいつ倒れるかわからない


その時彼は決意したらしい


待つのはやめた!!俺が救ってやる!!だから頼む!俺に医療を教えてください!!そう言って看護婦長に頭を下げたらしい


頑張ってほしい・・・


そして・・・ジャイアンはまだ眠っている


あの日の戦いから起きないのだ


何処も悪くはないが起きない


今は看護婦長に頼んで病院の一室を借りて

見てもらっている


看護婦長はそれなのに文句の一つも言わなかった・・借りてる部屋は一番高い部屋なのに料金もいらないと言う


目覚めたら一気に請求すると言っていたジャイアンに


早く起きねぇと大変だぞ?


ジャイアン僕は信じてるよ!いつか起きてくれる事を!


朝の目覚ましが鳴る


ピピピピピピ


のび太「う〜ん・・・あと一年・・」


ノビスケ「右に同じ〜」


静香「はぁ〜のび太さん!今日は病院に行くんでしょ!!」


のび太「そうだっけ?・・」


静香「寝ぼけてないで!ほら!起きる!ノビスケもほら!」


ノビスケ「う〜ん・・あと少しだけいいでしょ?」


静香「あぁ?」ギロ


ノビスケ「おはようございます!ママ!!」


のび太「お、おはようございます!」


静香「今日の予定は!」


ノビスケ「はい!今日は幼稚園です!準備します!」


静香「よろしい!」


のび太「今日は!病院にお見舞いの日でした!」


静香「そうよね?時間やばいよ?」


のび太「っ!!」


のび太「やばっ!約束の時間じゃないか!!」


静香「ほら!急いで」


のび太「どうして!起こしてくれなかったの!」


静香「最初はお嬢に頼んだんだけど・・」


ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーー


少し前


のび太「う〜ん・・むにゃむにゃ」


お嬢「・・・・・」


のび太「」


お嬢「・・・・・」ツンツン


のび太「う〜ん・・」


お嬢「・・・・うふふふ」ツンツン


お嬢「あ、今日は大学のサークルの集まりだった・・」


お嬢「もう少し見てたかったけど・・じゃあ行って来ますね?お父様」


お嬢「・・・私はお父様がどう決断しても嫌いにならないからね」


ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーー


のび太「お嬢は何故かいつも起こしてくれないんだよな・・反抗期かな・・」


静香「それはないと思うけど」


のび太「はぁ〜・・彼氏でも出来たのかな・・」


のび太「まぁ・・僕を倒せる奴じゃないと認めないがな!」


静香「はいはい!わかったからさっさと行って来なさい!」


のび太「さぁ!かかって来い!」


静香「行け・・・」


のび太「はい・・行って来ます」


静香「・・・・・・」


静香「相変わらずね・・・無理して」


ノビスケ「準備出来ました!ママ」


静香「じゃあ!行くよ」


ノビスケ「はーーい!」


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーーー


のび太は病院へ歩いて向かっていた


車の免許は持っているが静香とお嬢に乗らないように言われている


まぁ・・健康のために歩くのもいいよな!と自分に言い聞かせている


のび太「ここらを見ると本当に戦争なんてあったんだろかと今でも思うよ」


のび太「終わったんだな・・後はジャイアンが起きてくれればいいんだが・・・」


のび太「おっと!時間がやばいな!またユウに怒られてしまう」


ジャイアンがいる病院は看護婦長の病院で休みの日にしか面会ができない


何故なら他の奴らにばれてしまうとマスコミやらが押し寄せてくる場合があるからだ


ジャイアンの事を知ってるのは病院内だけでも看護婦長の信頼してる人達だけだ


そして休みの日はユウが番をしているのだ


ユウはいつも「さっさと来てさっさと帰れ」と言う


なんでも、勉強に忙しいらしい


ユウも必死らしい


だが、それでもムカつくのでわざと遅めに行くのだ


のび太「あいついつも律儀に待ってんだよな」


前に忘れて夕方頃に行くとまだ待っていた時があった


流石に怒られたが


のび太「思い出すと笑えるな、顔真っ赤にしてたし」


少し歩くとある事に気づく


のび太「そういえばなにも持ってきてなかったな・・・どうするかな?」


なにかないかと周りを見ると小さな花屋があった


のび太「花か・・ジャイアンには似合わないな」


のび太「だからこそ花だ!」


のび太「すいません!花ください!」


花屋「いらっしゃいませ!どういった花がよろしいですか?」


のび太「え〜と花にあまり詳しくないんだけど・・・」


花屋「それは困りましたね・・」


のび太、花屋「う〜〜ん」


少女「こんにちは!」


花屋「お!少女いいところに来た!」


少女「どうしたの?」


花屋「お客さんが花を探してるみたいなんだけど、どういうのがいいのかわからないらしくて・・」


少女「はぁ・・まだまだね」


花屋「すまん・・・」


のび太「かわいいお子さんですね」


花屋「違いますよ!この子は店を始める時にいろいろ教えてくれた言わば師匠みたいなものですよ」


のび太「へぇ〜そうなんですか、なんで花屋を?」


少女「お客さん・・それは」


花屋「少女・・もういいんだよ」


少女「・・・・・・・」


のび太「あ・・聞いちゃまずかったですね・・・ははは・・」


花屋「いえ・・そんな事はありませんよ?」


のび太「いえ!いいんです!それより急いでいるので適当に花用意してもらえますか?」


花屋「すいません・・・」


少女「それで何処へ持っていくの?よかったら教えてくれないですか?」


のび太「友人が入院しているんですよ・・まだ目覚めてないですけど」


少女「そうですか・・早く目覚めるといいですね・・」


のび太「はい・・それでなにかいいのないですか?」


のび太「出来たらそうですね・・鉢物などの置けるタイプがいいかもしれませんね」


花屋「それはダメですよ?鉢物などはお見舞いに向いていません」


のび太「え?そうなんですか?」


少女「植物の根が根つくが寝つくと想像されて病気が長引いちゃう場合があるの」


のび太「なるほど・・ならなにがいいですか?」


少女「フラワーアレンジなどがいいと思いますよ?花瓶もいりませんし、見た目も綺麗ですし」


のび太「じゃあそれでお願いしますよ!」


少女「はい!花屋準備!」


花屋「はい!」


少女「あ、そういえばご予算は?」


のび太「え?・・・」


のび太(お見舞いの花っていくらくらいがいいんだ?てか、花の相場と言うか値段がわからない!いくらだ!いくらが普通なんだ!)


のび太「・・・お金あんまりなかったかも・・」


少女「一般てきには最低でも五千円くらいですかねマナーとか考えると」


のび太「っ!!」


のび太(なんだと!これでは社員食堂で1番安い素うどん250円さえも食えなくなる!!)


のび太(いや!ない事はないが!おにぎり105円!だが!それでも給料日までもたない!)


のび太「くっ!!」


少女「っ!」ビクッ


少女「あ、あの・・」ウルウル


のび太「はっ!ごめんね!じゃあ五千円で頼むよ」


のび太(・・・・日替わりカレー楽しみにしてたんだが・・)


少女「はい!花屋!五千円で造って!」


花屋「はいよ〜!」


少し待ち花ができる


花屋「はいどうぞ!五千円になります!」


のび太「ありがとうございます・・・ははは」


少女「ありがとうございました!」


のび太「はぁ〜・・ここまでしてんだ!早く目覚めてくれよ」


そして病院へ到着する


ユウ「遅い!!約束の時間過ぎてんだろうが!!」


のび太「まぁまぁ!落ち着いて、少しくらい、いいじゃないか?」


ユウ「あのな・・もういい!」


ユウ「裏口から入るぞ、ついて来い」


のび太「え?なんで前から入らないんだ?」


ユウ「人目につくだろうが!一応秘密って事にしてんだぞ?だから時間を指定したんだ!今の時間は人目につきやすい」


のび太「あぁ・・そうだったのかごめん・・てっきり僕が朝に弱いから嫌がらせで早くしてたのかと」


ユウ「馬鹿野郎!そんなの半分くらいしか考えてねぇよ!」


のび太「半分もあったのかよ!」


ユウ「まだ!半分くらいだ!感謝しろ」


のび太「できるか!!」


ユウ「バカ!大声だすな!ここじゃ目立つ中に入るぞ」


のび太「あぁ・・」


裏口から中へ入った


ユウ「たけしは一番上の階だ!エレベーターは今使えないから階段な」


のび太「もう歳だから階段は辛いんだがな・・・」


ユウ「なに言ってんだか・・その花お前のセンスにしちゃあマシだな」


のび太「だろ?結構したんだぞ?」


ユウ「へぇ〜いくらだ?」


のび太「五千円!」


ユウ「確かお前今月やばいとか言ってなかったか?大丈夫なのか?」


のび太「いろいろあったんだよ・・察しろよ!」


のび太「昼が水になっただけだ!いいぞ!水はなんにでもあう」


ユウ「・・・半分だそうか?なんなら今回は俺が全部」


のび太「いや・・いいこれは僕からジャイアンへのお見舞いだから」


ユウ「そうか・・まぁやばかったら言えよ」


のび太「あぁ・・ユウは勉強どうだ?」


ユウ「やはり医療は難しいよ・・」


ユウ「だが・・絶対見つけてやるんだ!治療法を!」


のび太「あやめちゃんの容態はどうだ?」


ユウ「今のところは落ち着いてるがいつ発作がおきてもおかしくないよ・・あの時たけるはそれで・・」


のび太「悪い・・嫌な事思い出させてしまって」


ユウ「なに言ってる嫌な事じゃないさ!あいつとの過ごした時間だ・・・嫌なはずがないよ・・最高だったよ」


のび太「・・・・・・」


ユウ「お嬢はどうだ?最近見てないが」


のび太「あぁ・・元気に大学のサークルかなんかでいろんなところに行ってるよ、たしかボランティア活動をしてるサークルだと聞いたが」


ユウ「そうか・・・あいつもやっと人並みの生活がおくれてるんだよな」


のび太「あぁ・・・あいつは幸せにならなきゃいけない」


ユウ「今更だが・・ありがとな」


のび太「なに気持ち悪い事言ってる?こっちこそありがとな」


ユウ「ふっ、お互い今日は疲れてるのかもな」


のび太「だな!」


ユウ「着いたぞ!ここだ」


のび太「ありがと・・」


ガチャ


のび太「よう!ジャイアン!相変わらずブサイクな寝顔だな」


のび太「どうした?怒らないのか?のび太の癖に生意気なとか言わないのか?」


のび太「まぁ・・最後に言われたのが中学の時だったけど・・」


ユウ「のび太・・まだ意識はないぞ?」


のび太「わかってる・・でも・・」


ユウ「気持ちはわかるが・・」


のび太「そうだ!ほら!花買ってきてやったんだぞ?お前に似合わない花をな!」


のび太「言っておくが!起きたら払えよ?」


返事はかえってこない


のび太「くっ!!」


のび太「なぁ!スネ夫はさ!あの時すごく自分を責めてた!お前がこうなったのは俺の所為だってな!」


のび太「アーニャだってな!凄く心配してたんだぞ?今はどうなってるかはわからないけど!あいつは諦めてないだろうな」


のび太「僕もお嬢も静香も心配してる!ノビスケだって会いたがってる!」


ユウ「・・・・・・」


のび太「なぁ!起きてんだろ?何か言えよ!!」ガシッ


ユウ「・・・やはりか」


のび太「何か言えよ!!」


ジャイアン「」


のび太「この野郎!!」


ガシッ


ユウ「そこまでた!のび太、患者に手をだしてもらっちゃあ困る」


のび太「っ!!」


ユウ「わかるよな?」


のび太「・・・・あぁ、すまん」


ユウ「のび太、お前最近たけしの事ばかり考えてるだろ」


のび太「!!」


ユウ「そしてそのせいで精神的にかなりきてるな」


ユウ「明日こそはきっと目覚める、そう希望を持ちつづけて数年だ」


ユウ「みんなが諦めてるなか一人だけ希望を持ち続けた」


ユウ「のび太・・誰のことかわかるな?」


のび太「・・・・・・」


ユウ「よかったよ、自覚はあるみたいだな」


ユウ「いいか?希望は持つという事は歩き続ける事が出来るのと同じだ!希望を持つから前を向いて歩ける」


ユウ「だがな?希望はな・・時に絶望になる」


のび太「絶望・・・・」


ユウ「歩き続ける事はできる!だが、ゴールのない道を歩き続ける事は出来ない、先に身体か精神がおかしくなるからだ」


ユウ「のび太、お前はそれの一歩手前まで来てる」


ユウ「これ以上希望を持ち続けると本当に戻れなくなるぞ!」


のび太「なにが言いたい・・・」


ユウ「諦めろ、のび太」


のび太「っ!!」ガシッ


ユウ「いってぇな・・離せよ」


のび太「てめぇ!それでも医者かよ?」


ユウ「生憎俺はまだ医者のたまごだ!看護婦長や知り合い・・全員がなにも出来なかった・・のび太何度でも言ってやる!!」


ユウ「諦めろぉおお!!」ドゴッ


のび太「ぐはっ!」ガシャーン


のび太「ぐっ!!てめぇ!!」シュッ


ユウ「子供じゃねぇんだから!いい加減にしろよ!!スネ夫達はもう!」


のび太「うるさい!!」ドゴッ


ユウ「うっ!」ガシャーン


ユウ「のび太!!これ以上たけしを苦しめるな!」


のび太「苦しめてなんか!!勝手な事を!!」シュッ


ユウ「勝手に期待して!希望を押し付けて!てめぇは!!いい加減に自覚しろやぁあああ!」シュッ


ドゴォオオン


お互いの拳が顔面に当たる


のび太「ぐっ!!」


ユウ「ぐがぁああ!!」


バタッ


のび太「ハァハァ・・」


バタッ


二人とも倒れるが意識は二人ともあった


ユウ「ハァハァ・・少しは落ち着いたか?」


のび太「ハァハァ・・・あぁ・・」


ユウ「もう楽にしてやった方が・・もう縛り付けておくのは・・かわいそうだ」


のび太「・・・・・・・」


ユウ「のび太・・実はな数年前からなみんなで話し合ってな今日目覚めなかったら・・」


のび太「頼む・・それ以上は・・言わないでくれ・・」ポロポロ


ユウ「楽にしてやろうって決めてたんだ・・」


のび太「ぐっ!!・・あぁああ・・」ポロポロ


ユウ「最終決定はのび太にとみんなで決めた・・」


ユウ「のび太・・決めろ」


ユウ「楽にしてやるか・・まだ、希望を持ち続け待つか」


のび太「あぁあああああ」ポロポロ


聞きたくなかった・・いつかは決めなきゃいけないと思っていた・・


ユウの言ってる事は事実だ、あっている・・


これ以上ジャイアンを苦しめる事が


これ以上僕の勝手を押し付ける事を


ジャイアンは望んでいるのだろうか


答えは・・出なかった


ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


ーー野比家ーー


お嬢「ただいま!」


静香「おかえりなさい!お嬢」


お嬢「お父様は決めたんですか?」


静香「それが・・・」


お嬢「そうですよね・・いきなり決めろという方が無理ですよ」


静香「明日その例のあれをやるみたいなの」


お嬢「!!・・お父様は!諦める方をえらんだんですか!」


静香「違うみたいなの・・明日に、もしまだたけしさんを信じるなら病院へ来いってことらしいの」


お嬢「そうですか・・辛かったですよねお父様」


静香「そうね・・昔からの友達ですもの」


お嬢「なら、やはり行くんですか?」


静香「それが迷ってるみたいなの」


お嬢「なんで!嫌なら行かないと」


静香「それがあの人のためになるのかって・・」


お嬢「・・・・・・」


お嬢「お父様は?」


静香「部屋にいるわ」


お嬢「少し話してきます・・」


静香「そう・・私はノビスケを迎えに行ってくるから」


静香「ごめんなさいね・・今の、のび太さんには私が何を言ってもダメみたいなの・・お嬢お願いね」


お嬢「任せてください!お母様は早くノビスケのところへ行ってあげてください!」


静香「うん・・じゃあ行ってきます」


お嬢「さてと・・・」


お嬢はのび太の部屋へ行きノックをする


お嬢「返事なしか・・」


トントン


お嬢「・・・・・・鍵もかけてるのね」


お嬢「仕方ない!久しぶりにやろうかな!」


ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーー


ーー部屋ーー


のび太「・・・・・・」


明日まで待つ・・明日お前が来たらまだ生かす・・こないなら・・わかるな?


のび太(いきなりそんな事を言われたって!決められるはずがないだろ!)


のび太(いや・・その方がよかったのかもしれない・・どっちにしろ決められなかっただろうし)


のび太(もう・・楽にしてやった方がいいのかな・・)


トントン


のび太(でも・・・)


トントン


のび太(うるさいな・・今は一人にしてほしいんだが・・)


「鍵もかけてるのね」


「仕方ない!久しぶりにやろうかな!」


のび太「!!」


のび太(まさか!お嬢!)


のび太「窓を!!閉めないと」


ガラガラ


のび太「ふぅ〜窓から入ってくるつもりだろうが!悪いが今はー」


お嬢「無駄無駄無駄無駄無駄ぁ〜!」


バリーーン


ガシャーーン


お嬢「とぅ!!」スタッ


のび太「っ!!窓ぶち破りやがった!!」


お嬢「ふぅ〜案外脆いのね!この窓」


のび太「お前な!!身体は大丈夫か?怪我はしてないか?」


お嬢「平気よ!誰かさんに似て頑丈に育ってるからね」


のび太「たく!心配させやがって」


お嬢「それはこっちのセリフよ!心配したんだから・・」


のび太「すまん・・・」


お嬢「黙ってたのは謝る・・でも、こうするしかなかったの」


お嬢「お父様は人の傷みを理解できて一緒に泣いてくれる人間だってお母様が言ってました、私もそう思います」


お嬢「お父様は、私の事もお姉ちゃんの事も理解してくれました、そして自分の事のように思ってくれました、たけしさんの事も自分の事のように思ってるそうでしょ?」


のび太「・・・・・・・・」


お嬢「だからこそ教えなかったんです!これ以上お父様に負担を与えないために」


のび太「なんだよ・・・それ!!」


のび太「結局僕は仲間はずれだったんじゃないか!!ふざけんなよ!」


お嬢「はい・・・だから私に出来る事ならなんでもするから」


のび太「本当になんでもするのか?」


お嬢「はい・・・・」ドキドキ


のび太「そうか・・・なら今すぐこの部屋から出てってくれないか?」


お嬢「・・・・・・」シュン


のび太「お嬢、わかってるよ悩みに悩んだ決断だったってことも僕がまだ未熟だったそれだけのことさ」


のび太「心配かけてごめんな、でも、これだけは僕一人で考えたいんだ」


お嬢「う〜ん・・わかった!でも、最後にこれだけは」


のび太「ん?」


お嬢「私はどっちを選んでもお父様の決めた事ならなにも言わないからね!これはみんな言えることだよ?だから最後の決断をお父様に託したの」


のび太「あぁ・・ありがとう、なんか少し楽になった気がするよ」


のび太「明日伝えるから」


お嬢「うん!じゃあ私はぁあ〜〜」


バタッ


のび太「おい!お嬢どうした?」


のび太「血が!!馬鹿野郎!窓ぶち破るからだ!」


のび太「僕が窓閉めたのが悪いが!!病院へ!でも、今日は休みだった!いや!ユウならいるだろう」


お嬢「なんか・・頭がスッキリしてるよぉ〜」


のび太「なっ!!待っていろ!今連れてってやるからな!」


病院へ車で行こうとするが静香が乗って行ってしまっていた


考えてる暇はなく抱えて走る!


病院へ着くとユウへ連絡をした最初は決断したのか?と聞かれたがお嬢の事を話すとすぐに来てくれた


怪我はたいしたことはなく数日で完治するものだった


本当によかった・・・


静香とノビスケが帰ってきてすぐに笑い話しになった


そして僕はその日ずっと考えていた


そして、次の日・・・


睡魔に負け途中で寝てしまったがもう決心はついた


ジャイアンを楽にさせてやることにした


これが友として最後に出来ることだ!


せめてみんなで最後を看取ってやろうと思う


朝になりノビスケを幼稚園へ送り


お嬢と静香に決めた事を話した


しかし・・・


のび太「最後にみんなで看取ってやろう・・病院へ行こう静香、お嬢」


二人の返事は予想とは違った


静香「う〜んお嬢わかる?」


お嬢「まったくわかりません・・」


お嬢「誰ですか?そのジャイアンと言う人は?」


のび太「え?」


なにを言ってるんだ?


のび太「二人とも今はふざけてる場合じゃないだろ?」


お嬢「ふざけてなんていません!本当に知らないんです!誰ですか?」


のび太「そんな!!本当なのか?ドッキリとかじゃないのか?」


お嬢「お父様、私はこんな嘘はつきません絶対!」


のび太「っ!・・静香、お前もなのか?」


静香「ごめんなさい・・知らないの」


のび太「そうか・・・」


お嬢「お父様!何処へ?」


のび太「ちょっと病院へ行ってくる」


静香「何処か悪いんですか?」


のび太「いや・・・わからない・・」


のび太は病院へ向かった


ーー病院ーー


のび太「すいません!ユウか看護婦長はいますか?」


看護婦「今二人とも出かけておりますが?」


のび太「そうですか・・・」


看護婦「あの〜言ってもらえれば後で伝えますが?」


のび太「いえ!いいです、ありがとうございました」


のび太(ジャイアンの事はごく一部の人しか知らないはずだ!だったら直接部屋に行けばいい)


のび太「たしか・・最上階だったな」


そしてジャイアンが眠っている部屋へ行ったが


のび太「なんだよ・・これは!」


のび太「誰もいない・・」


昨日ジャイアンが眠っていた部屋には誰もいなかった


のび太「移動させたはずはないし!どうなってんだよ!」


誰かが最近使っていた形跡もなかった


のび太「ジャイアンがこれじゃあ最初からいないみたいじゃねぇか!!」


のび太「そうだ!スネ夫へ電話してみるか!」


ピッ


プルルルルルル


のび太「頼む出てくれ」


ガチャ


電話「もしもーし!のび太久しぶりね!」


のび太「その声はアンリか?」


電話「そうだよ!今スネ夫さんは忙しいから私が出たんだけど?」


のび太「すこしだけでもスネ夫と話せないか?」


電話「う〜ん少し待っててね」


のび太「あぁ・・・・」


少し待つ


数分後


電話「のび太久しぶりだな!どうした?」


のび太「スネ夫聞きたいことがあるんだが・・剛田たけしって奴を知ってるか?」


頼む知っててくれ


電話「悪い!考えてみたんだが知らないな・・なんなら探してみようか?」


のび太「っ!!」


のび太(スネ夫までもかよ!!)


のび太「本当に知らないんだな」


電話「すまない・・こっちも探してみようか?そのジャイ・・ジャイアントさん?」


のび太「いや・・ジャイアンな、いい、知らないなら」


電話「そうか・・悪いが会議の途中だったからもういいか?」


のび太「あぁ・・ありがとう」


プツリ


のび太「・・・・・・・」


のび太(何処へ行ってしまったんだよ!ジャイアン)


そのあともどうにかジャイアンについて調べるがジャイアンについてわかることはなかった


あの時の戦いも僕が隊長ってことになっていたみたいだ


ジャイアンの活躍した所はうまく別の人に変わっていた


そして・・ジャイアンの住んでいた家もなかった


そう・・みんなの前から消えたのだ


なのに・・なんで!僕だけ覚えてるんだよ!!


のび太は考えた


そしてある答えにたどり着いた


ジャイアンは僕の妄想だったと


今思えばジャイアンは僕と正反対で喧嘩も強く友達もいっぱいいた


もしかしたら僕の妄想が少しの間夢を見させてくれていただけなのかもしれない


あの時の弱虫な僕に・・・


そしてその夢から覚めたそれだけだったのかもしれない


のび太「・・・ジャイアンは・・存在しない・・しないんだ」ポロポロ


のび太「もう二度と・・会うことも出来ない・・うぁああああ」ポロポロ


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


ーー河川敷ーー


少女「綺麗ね・・」


花屋「あぁ・・ここから見える夕日は最高だよ」


少女「ずっと見ていたいくらい」


花屋「ははは、ずっとはきついな」


少女「はぁ〜空気よみなさいよ・・鈍感・・」


花屋「・・・・・・・」


花屋「なぁ・・言っておきー」


少女「ねぇ!!あれ!!川に人が」


花屋「ん?泳いでるだけじゃないか?それより」


少女「服着たまま泳ぐわけないでしょ!!」


花屋「・・・・それは!やばいぞ!!だが!今からじゃ間に合わないぞ!」


少女「ちょっと!!あんた!!死んだっていいことないからぁあああ」


花屋「無視してますね」


少女「環境考えろやぁああ!!てめぇみたいな奴が浮いてたら他の人に迷惑かかるだろうが!!子供が見たらどうする!!」


少女「息子と父親がキャッチボールをしながら親睦を深めている時に流れてきたら!台無しだろうが!!」


花屋「まぁまぁ落ち着いてな?」


少女「花屋は!さっさといく!!」


花屋「はい!!」


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


ーー河川敷川付近ーー


のび太「泣いたら少しはスッキリしたな・・」


のび太「これでよかったんだよ・・きっと」


のび太「こんな顔で帰ったら家族に心配をかけてしまう」


のび太「川で顔でも洗うか」


ジャバ


のび太「冷てえ〜なんか泳ぎたくなるな・・まぁ汚したら静香に怒られてしまうからしないがな」


のび太「なんかうるさいな・・劇の練習か?」


タッタッタッタッタッ


のび太「ん?」


花屋「早まるなぁああ!!」シュッ


のび太「わぁ!!なんだぁああ!」ジャバン


いきなり体当たりをされ川の中へ


そのまま抵抗するがいきなりの事で動けなかった


花屋「生きてたら!いいことあるから!!な!!こら!暴れるな!!」


のび太「あぷっ!!溺れる!!離せ!!」


のび太(こいつ!!僕の命を!まさか、出木杉コーポレーションの生き残りか!くそ!油断してた)


のび太「〜〜!!」


のび太「このままじゃ!!」


少女「花屋!!よくやった!抑えてなさいよ!!」


少女「そぉい!!」


花屋「え?ちょっ!!」


ジャバン


少女「まだ!死ぬには早いよ!花屋離しちゃだめよ!!」


花屋「〜〜!!」


花屋(溺れる〜!)


のび太(意識が・・)


花屋(少女!どいてくれ!!)


少女「あれ?・・やば!!」


その後すぐに少女が気づいてくれたことによりギリギリ死なずにすんだ


どうやら二人は僕が自殺しようとしていたように見えていたらしい


助けようとしてくれたのは嬉しかったが危うく殺されるところだった


少女「ごめんなさい!私の勘違いで!!」土下座


花屋「すいませんでした!!」土下寝


のび太「もういいですから、顔をあげてくださいよ!気にしてませんからね?」


花屋「なんて優しい人なんだ!」


少女「それで?何をしてたの?あんなの誰がどう見ても自殺しようとしてる人に見えるよ?」


花屋「こら!すいません!!無視してもらっていいんで」


のび太「・・・あの、僕の事覚えていますか?」


花屋「え?・・すいません、誰でしたっけ?」


のび太「いえ・・なんでもないです・・忘れてください」


のび太(やはり・・あれは僕の妄想だったのか・・もう忘れなきゃ!)


少女「・・・・・・」


花屋「う〜ん・・・」


のび太「じゃあ、僕はこれで・・」


花屋「はい・・」


少女「待って!!」


のび太「ん?なんだい?」


少女「貴方、さっきまで泣いてたでしょ?」


のび太「っ!!」


のび太「なにを言ってるんだ?泣いてなんていないよ?」


少女「目真っ赤だよ?それに貴方すごく悲しそうな目をしてる・・そうね・・何かを諦めてるような」


少女「昔の花屋みたいな目を」


のび太「・・・・・・」


花屋「なにか、あったんですか?よかったら話してもらえませんか?」


のび太「馬鹿馬鹿しい事ですよ」


花屋「馬鹿馬鹿しい事でも貴方は悩んで苦しんでいる」


少女「話したら、楽になると思うよ?」


のび太「でも・・・・」


花屋「なら!僕も話しますよ!」


少女「私も話します!」


のび太「なんで・・そこまで!」


花屋「貴方には僕みたいに手遅れになって後悔してほしくないんですよ」


少女「諦めてるという事はまだ諦めないという選択肢もあります!」


のび太「・・諦めないか」


のび太(ここまで言ってくれているんだ・・ここで全て出して忘れよう)


のび太は全てを話した


昔からの友人だったことや今までの事を戦争のところだけはうまくごまかした


のび太「と言うわけだが・・・馬鹿馬鹿しいだろ?」


花屋「昨日うちの店にも来ていたか・・・」


少女「みんな忘れてるね・・で、自分しか覚えていないと」


のび太「笑えるだろ?今の今まで気づかなかった・・」


少女「・・・そんなこと」


のび太「いいんだよ?正直に言ってくれて・・」


少女「ごめんなさい・・なにも言えません」


のび太「それでいいんだよ・・聞いてくれてありがとうな?」


花屋「う〜〜〜ん」


のび太「そろそろ帰るよ・・」


少女「はい・・あの・・」


のび太「無理になにか言おうとしなくていいから・・」


少女「はい・・・」


のび太(本当に優しい子だよ、でも、今はそれが辛いよ・・)


のび太「花屋さんもありがとうございましたでは・・」


花屋「フラワーアレンジ・・」


のび太「っ!!」


花屋「貴方が買ったのってフラワーアレンジですか?多分予算は五千円くらいの」


のび太「なんで!それを!」


花屋「やはり、花が売ったぶんより少なかったんですよ、花の管理をしてるとわかるようになるんですが」


花屋「僕はジャイアンさんは居たと思いますよ!確信はないですけど」


のび太「っ!」


花屋「きっと彼はー」


のび太「勝手な事言ってんじゃねぇよ!!」


のび太「確信がないのに!言わないでくれ!!そんなのは幻想だ!!」


のび太「もうジャイアンはー」


花屋「馬鹿野郎!!」ドゴッ


少女「花屋!!」


のび太「ぐぁ!!」


花屋「貴方が信じなくて誰が彼を信じるんですか!」


花屋「なんで!貴方しか覚えてない事で諦めるんですか!!」


花屋「もしかしたら!貴方を信じてのメッセージかもしれないと!なんで希望をもてないんですか!!」


花屋「なんで・・・なんで・・信じてやれなかったんですか・・」ポロポロ


少女「もういいから!それ以上は!」


花屋「僕は妻を信じる事ができなかった・・気づいた時には・・もう妻は・・亡くなっている時だった・・もし!気づいてたら・・って妻を信じてたらと・・・」


のび太「・・・・・・」


花屋「貴方にとって・・その人は大切な人なんですよね?信じるに値する存在ですよね?」


のび太「大切な人か・・いや違うな・・それより大切な心の友さ!!」


花屋「なら!やることは一つでしょ!なに悩んで諦めてんだよ信じてやれよ!!」


のび太「くっ!!」


のび太「なんてやつなんだ!僕はいつの間にかジャイアンすら信じてなかった・・心の友失格だ・・」


花屋「まだ!間に合います!貴方なら!貴方を信じた彼ならね!」


のび太「はい!!待ってろよ!!今行くぞぉぉおおおお」


少女「行っちゃった・・・何処へ行けばいいかわかるのかな?」


花屋「彼なら心配ないよ・・ちゃんと気づけたんだから・・」


少女「花屋・・あまり自分を責めないで・・」


花屋「こればかりは・・・ね」


少女「・・・今度お墓参り行きましょ・・彼女の好きな紫のアネモネを持ってね?」


花屋「あぁ・・・・・」


花屋「ごめんな・・」


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


のび太「・・・・・・」


のび太「・・・・帰ろ」


あの人には悪いがこれでいいんだ、もしジャイアンが本当に存在していたとしても


どうする事も出来ない・・・


もし見つけてもまた、希望をもってそして絶望になる


それならもう忘れてしまった方が楽だ・・


のび太「ははは、大人なって歳をとると・・現実的になって・・昔みたいに諦めの悪いガキにはもうなれないよ・・・」


僕にも守るものがある


のび太「家族を守るそれだけしか僕には出来ない・・」


のび太「ジャイアン・・これで終わりだ!」


僕の中で本当の意味でジャイアンは死んだ


そして何事もなく数日が過ぎた


ーー病院ーー


ユウ「よし!これでいいだろ」


お嬢「ありがとうユウさん」


ユウ「それにしても数日で傷が治るとは・・」


お嬢「本当は次の日には治ってたのにユウさんが心配性だから」


ユウ「あたりまえだろ?頭は特になにがおこってもおかしくないからな」


お嬢「はいはい、すっかりお医者さんになっちゃって」


ユウ「だろ!ふはははは!」


看護婦長「まだ・・未熟・・お嬢の傷はそんなに酷くないからやらせてるだけ」


看護婦長「調子にのらない」


ユウ「げっ!いたのかよ!わかってるよ!」


ユウ「俺はあいつを助ける!だからこんなんじゃ満足しねぇよ!!」


看護婦長「病院では静かに!」ゴツン


ユウ「いてぇ!・・」


お嬢「ふふふふ、ユウさんも看護婦長さんも頑張ってくださいね?」


ユウ「あぁ!ありがとな!」


ユウ「そういえば前にのび太が来たって聞いたが?なにか用だったのか?」


お嬢「え?私はなにも聞いてな・・そういえば朝からなにか変でした」


ユウ「変?あいつは基本変じゃねぇか?変だよ!変!」


お嬢「冗談はそのくらいでね?」


ユウ「はい!!」


看護婦長「なんの用だったのか・・本当に聞いてないの?」


お嬢「う〜んまったくわかりません・・ただ」


看護婦長「ただ?」


お嬢「最近無理をしているように思えるんです」


ユウ「まさか・・なにか病気かなにか隠してるのか?」


お嬢「それで話を戻すとその変だったのが、知らない人のことを聞いてきて私達も知ってるっていうの」


ユウ「知らない人?名前は?」


お嬢「確か・・ジャイアンとか言ってました」


ユウ「ジャイアンか・・看護婦長は知ってるか?」


看護婦長「知らないわ・・」


お嬢「話してくれって言ってももう済んだ事だからって話してくれないんです」


ユウ「なんだろうな・・まぁあいつから言ってくるのを待つしかないな」


看護婦長「そうね・・辛くなったらきっと言ってくれるよ」


お嬢「だといいんだけど・・・」


ーーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


ーー河川敷ーー


のび太「・・・・・・・」


あの日から心に大きな穴が空いたようだった


どんなに忘れようとしても忘れられず、きっとお嬢達も気づいている


このままじゃいけない!そうわかっている・・でも、ダメだ


ジャイアンどうしてそんなに僕を苦しめるんだよ!!


もう存在してたとかしてないとか関係ない!もう忘れさせてくれよ!!


のび太「最近はここにばっかり来るな・・・」


のび太「僕はどうすればいいんだよ!!もうわかんねぇよ!!頼む!誰か・・助けてくれよ・・」


のび太「誰でもいいから・・・」


のび太「もう僕は・・・」


その時川の上に穴のようなものが出る


のび太「あれは!!タイムホール」


そしてタイムホールから一人投げ出されるように落ちていき


川へ落ちていった


???「え?」


???「いやぁあああ!!」


ジャバーーン


のび太「なんで!タイムホールが!それより誰か出てきたぞ!」


のび太「・・・・・・」


のび太「浮いてこないな・・・」


のび太「まさかの?泳げないのか?」


のび太「いやでも・・僕の見間違いだったら・・ってそんなこと言ってる場合じゃない!!」


のび太「待ってろよ!今助けるぞ」ヒョイ


ザバーーン


のび太「やっぱりぃいい!泳げなかったぁあああ!!助けてぇええ!」


のび太「あぁあああ!!」


???「ぷはぁっ!!死ぬかと思った!」


???「あれ?誰か溺れてる?助けなきゃ!」


のび太「誰か・・・もうダメだ・」


意識が・・これじゃあ・・本当に自殺じゃないか


???「・・・・気絶したかな?」ツンツン


のび太「」


???「ごめんなさいね?大人の人に暴れられると私じゃどうにも出来ないから」


???「っ!!のび太さん!」


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


あったかい・・懐かしいようなこの香り・・


まるで・・・


???「どうしよう・・やっぱりしなきゃ!そうこれは!人工呼吸をするだけであって!それだけよ!うん!」


のび太「うっ・・・ここは」


???「っ!」チュウー


のび太「ん?ちょっ!まっ!うっ」


のび太(いきなり!キスされたぞ!)


のび太「ぷはっあ!い、いきなりなんだ!!こんなおっさん相手にしても仕方ないぞ!金だって」


???「のび太さん!!」ダキッ


のび太「え?・・」


この香りこの声そしてこの小さな身体・・


のび太「お嬢姉なのか・・・」


お嬢姉「うん・・・のび太さん」


のび太「っ!!お嬢姉!!」ギュッ


お嬢姉「のび太さん・・」


のび太「よかった・・もう一度会えて・・よかった・・」


のび太「あの日静香を守ってくれてありがとう」


のび太「お嬢姉のおかげで今がある」


のび太「さぁ!家へ帰ろう!もうよくやったよ!さぁ行こう」


お嬢姉「・・・・・・・」


のび太「どうした?お嬢姉も僕の大事な娘だよ!遠慮するんじゃないよな?」


お嬢姉「行けないよ・・・」


のび太「なんで・・・」


お嬢姉は片腕についてる時計を見せる


その時計は昔見たことのあった時計だった


使おうとしてドラえもんに凄く怒られた記憶があった


何故ならそれは使用者の寿命を縮める道具だからだ


その時気づいたあの時なぜお嬢姉は全てを知っていたのかを・・


のび太「っ!!」


お嬢姉「それにね・・私、最後にやらないといけない事があるんだ」


のび太「やめろ・・」


お嬢姉「のび太さんならわかるよね?」


のび太「やめろ!!」


お嬢姉「貴方に妹を託す・・それで私の仕事は終わりだよ・・」


のび太「そんなの!行かなくていい!」


お嬢姉「妹をのび太さんを見捨てる事は出来ないよ・・この出来事がないとお嬢は・・」


お嬢姉「ドラえもんさんも私は強い子だと言ったけど違うの・・私はただ臆病なだけ・・相手の傷つくのが見たくないだけ・・臆病で自己犠牲なだけだよ・・」


のび太「違う!!お前は強いよ!僕よりも!僕は今も一人の友を見捨てた!最低な野郎だ!」


のび太「挙げ句の果てに!妄想だとか言って!逃げて!最低だ!僕は!」


お嬢姉「・・・・その友は亡くなったんですか?もう終わってしまったんですか?」


のび太「いやそうじゃないけどー」


お嬢姉「なら!助ければいいじゃない!」


のび太「そう簡単にはいかないよ!」


お嬢姉「なんでよ!助けたいなら助ければいいそうでしょ?」


のび太「だがな!」


お嬢姉「さっきから聞いてるとおかしいよ!!助けたいの?助けたくないの?どっちなの?」


のび太「それは!助けたいよ!」


お嬢姉「なら!助けなさいよ!なんで悩むの!助けるのに理由がいるの?私の知ってるのび太さんは!どんな事があっても諦めなかった!無理だとわかっていてもやる人だったよ!」


のび太「・・・・・・」


お嬢姉「私はあの時の戦いでのび太さん達を助けるのにほとんど寿命を使ったよ・・でも!後悔はしてないよ!それは私の好きだった人もそうすると思ったからだよ!」


のび太「・・・・・」


お嬢姉「みんなが私を変な目で見てる時も自分の立場もなにも知らないのに怒鳴ってくれた、凄く嬉しかった」


お嬢「答えが出たなら後は動くだけだよ?しっかりしなさい!お父さん」


のび太「っ!!」


のび太「お父さんか・・ははは娘に説教されるとはな・・でも、なんだろうな・・凄く嬉しいんだ」ポロポロ


のび太「ありがと・・これで本当に目が覚めたよ・・」


のび太「ジャイアンを助ける!!」


お嬢姉「私も手伝いたいけど時間がないのごめん・・わたしにできるのはこれくらいだから・・」


のび太「なんだい?この地図は?」


お嬢姉「そこに小さな研究所があるから行って・・そこからはお父さん次第だよ?」


のび太「お嬢姉・・・まさか!」


お嬢姉「これで本当に最後のお節介だからね?」


のび太「お嬢姉!・・ありがと、この時計はもういらないだろ?」


カチッ


時計が腕から落ちる


それと同時にお嬢姉も倒れこむ


のび太「おっと!大丈夫か?」


お嬢姉「ごめん・・なんか外れたら安心しちゃって・・」


のび太「それもそうだ、寿命が常に見えるなんて・・よく頑張った」ギュッ


お嬢姉「お父さん!!」ギュッ


そのあと少しの間この時間が続いた


時間が止まればいいとなんど思ったか


今は父親としてただ娘が愛おしく


ただずっと抱きしめていたかった


しかし、お嬢姉には最後の仕事が残っていた


それは、元の時代で辻褄を合わせるため死ぬことだ


それを知っても止められなかったお嬢姉の覚悟を無駄にしたくなかったからだ


そして僕も約束を守らないといけない


それが、彼女との約束でありあいつとの約束でもあるからだ


のび太「お嬢姉、覚えておいてくれ、僕達は家族だいいな?」


お嬢姉「うん!じゃあお父さん行ってくるね・・」


のび太「あぁ・・バイバイ」


お嬢姉「バイバイ・・お父さん」


お嬢姉はタイムマシンに乗り込むとすぐに消えていった


のび太「・・やってやるよ!!」


のび太「なんか悩んでたのが馬鹿らしくなってきた!ジャイアンめ!いつまでも逃げられると思うなよ!」


ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


のび太は家に戻ると野球道具を取り出した


いつもやっている道具のメンテをやった


のび太「よし!これで綺麗になった!」


ノビスケ「パパはなんで野球しないのに道具だけはいつも綺麗にしてるの?」


のび太「うん?だって約束してるんだ野球するって」


ノビスケ「誰と?」



のび太「それはな僕とママの大事な大事な心の友とだよ!」


のび太「当分帰ってこれないけど心配しないでとお嬢とママに言っておいてくれよ?」


ノビスケ「うん!わかった!」


のび太「よし!いい子だ」ナデナデ


のび太「さぁ!ジャイアン!約束守ってもらうよ」


ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


地図にあった研究所へ向かった


みんなには内緒できたがこれでいい


ノビスケにはばれたがきっと黙っておいてくれるだろう


お嬢姉の残した手がかりを無駄にはしないからな


のび太「ここか・・」


見たところボロい研究所で中に人がいるのかどうかもわからなかった


のび太「ここになにがあるんだ?」


「貴様!ここは立ち入り禁止だぞ!!」


のび太「なるほどね・・なにかあるのは確かだ」


のび太「悪いけど用があるんで通らせてもらうよ」


「まてよ!!」ガシッ


のび太「さわんな!!」ドゴッ


「ぐわぁ!!」


のび太「さぁて!聞かせてもらおうか?」ガシッ


「ぐっ!離せ」


のび太「離してほしいなら!答えてもらおうか?ここはなんだ?」


「・・・・・・・」


のび太「なにか言えよ?」


「あの女の仲間だろうが、手遅れなんだよ!」


のび太「あの女?」


「俺たちを潰しまわってる奴だよ!お前の仲間なんだろ?」


のび太「・・・・・・」


「お前もしかして野比のび太か?」


のび太「あぁ、そうだが?」


「ふふふ、残念だが、我々の計画はもうすぐ決行される!」


のび太「計画?」


「知ってんだろうが、お前らを殺してやるんだよ!英雄さん達をな!」


のび太「出木杉コーポレーションの生き残りか・・」


「あの女さえいなければ計画は順調に進んでた!なのに!我々の仲間達を消してまわり遂にここだけになってしまった!だが、捕まえることに成功したんだよ!離してほしいなら!今すぐ離せよ?」


のび太「っ!!」


のび太(なんて事だ・・きっとあの女っていうのはアーニャの事だ、僕達はジャイアンの事で手一杯だったその事で気がつかなかった・・敵が近くにいたのに!それに気づいたアーニャは僕達にこれ以上負担をかけないように!一人で・・くそ!こんな事二度とさせないと言ったのに!また、僕は・・・)


のび太「いや!今はそんな事考えてる暇じゃない!」


「離せよ!!」


のび太「ぐっ!・・仕方ない」


「へへへ!さっさとそうすればいいんだ!」


のび太「さぁ行くぞ!」ガシッ


「え?」


のび太「来い!案内してもらうぞ?」


「誰がてめぇの言うことなんか聞くか!それなら死んだほうがまー」


のび太「なら!いい!寝てろ」ドゴッ


「がはっ!」バタッ


のび太「装備はもらっていくぞっと・・ありゃ?」


のび太「・・・やば」


周りを見るとここの奴らと思われる人達がのび太を囲んでいた


のび太「よく僕は捕まるよな・・抵抗しないから、さっさと捕まえてくれ」


ガッ


のび太「っ!」


バタッ


続く







最終話中編 心の友


のび太はジャイアンを助ける事を決意する!お嬢姉が残してくれた唯一の手がかりをたよりに古い小さな研究所へ行くのだった


そして、そこで捕まってしまう


のび太「うっ・・ここは、そうだ!確か捕まって!」


のび太「ドアは開かないか・・」


のび太「ん?誰かこの部屋にもう一人いるのか?」


のび太「っ!!、アーニャ!」


そこにいたのはボロボロになったアーニャの姿だった


のび太「なんて事だ!酷い・・頼む生きていてくれよ・・」


のび太「よかった・・生きてはいるみたいだ・・てか・・寝てる?」


のび太「とりあえず早く出ないと!おーい!出せ!」ドンドン


シーーン


のび太「誰もいないのかぁ〜?」


のび太「いないんだな?」


のび太「よぉーし!焦るな僕!まずは状況確認だ!」


のび太「まず、閉じ込められてる部屋だが!小さい窓が上の方にあるだけのシンプルな部屋だ!家賃にするなら二万くらいだ!」


のび太「・・・・三万くらい!トイレはない!!」


のび太「この時点で賃貸として終わってる!」


のび太「そして!ドアは鉄製の扉だから壊すことは出来ない!蹴りすぎて足が痛い」


のび太「今の時間はわからないが!窓から差し込む光と返事のない状況からみて夜だということがわかる!」


のび太「みんな寝てるのか?呑気な奴らだ」


のび太「そして僕の持ってる装備は」


のび太「ない!!」


のび太「・・・・・・ちなみに今パンツ一丁なわけだが・・アーニャは何故か服きてるけど、まぁ着てなかったらそれはそれで大変なわけだが」


のび太「周りから見たら僕は変態だよな・・」


のび太「アーニャは服を着てるいうことは?なにか持ってるかもしれない!」


のび太「ちょっと・・だけポケットとか調べさせてね・・なにか膨らんでるな・・うむ・・」


のび太「なんか本当に変態みたいだ・・・いや!これは生きる為に仕方なくだ!!」


のび太「では・・・」


アーニャにの方へ近づき触ろうとした瞬間!


アーニャ「っ!!」シュッ


のび太「わぁ!!」ガシッ


いきなり何処から出したかわからないナイフで的確に急所を狙ってきた


僕はそれを避ける事ができず


手でナイフを掴む事しかできなかった


のび太「ぐっ!・・アーニャ!落ち着け僕だ!のび太だ!」


のび太(ナイフに力が入ってる!このままじゃ手が!)


のび太「アーニャ!!」ガシッ


アーニャ「っ!離せ!!」


のび太「おまえ!!」ヒョイ


もう片方の手でアーニャを掴みそのまま持ち上げた


のび太「正直こんなに軽いとは思わなかったよ!」


アーニャ「ぐっ!この野郎!!」ザクッ


のび太「っ!!、痛くねぇよ!アーニャ身体だからだ!どういうつもりか知らんが!また、あの時みたいになるなら!」


のび太「うりゃぁああああ!!」


アーニャ「ちょっ!!まっ!」


ドガッ


アーニャを地面に叩きつける


のび太「さぁ!遊びは終わりだ!なんでてめぇが出てきた!」


のび太「裏のアーニャ!!」


裏アーニャ「あいててて・・女の子に酷くない?」


のび太「お前を女だとは思ってない!質問に答えろよ」


裏アーニャ「うわ〜ひでぇ〜・・簡単なことだよ、アーニャがいたら私もいる!それだけ」


裏アーニャ「出木杉と同じことだよ?」


のび太「最初っから僕だとわかって襲ったのか?」


裏アーニャ「うん!足手まといはいらないからね!」


のび太「さっさと!アーニャにかわれ」


裏アーニャ「私もアーニャだけど?」


のび太「お前じゃない方だ!」


裏アーニャ「そんなに怒るなよ、今アーニャは動けないから代わりに私が守ってやってんだよ!」


のび太「お前が?」


裏アーニャ「あいつら!変なことしようとしてきたけど、アーニャ本人は動ける状態じゃないから、とりあえず暴れたら、ここに入れられて放置!」


のび太「手が付けられないから餓死でもさせるつもりだったのか・・」


裏アーニャ「そして、アーニャは自殺しようとした」


のび太「秘密を守るためか・・」


裏アーニャ「いくらアーニャでも、空腹には勝てない・・そうわかっていたから、自分で命をたてば人質にもならないし情報も漏れない、まぁ、妥当な考えだね!」


のび太「そんな事ない!!」


裏アーニャ「ほう・・・ならあんたならどうするの?」


のび太「僕なら!!」


ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーー


過去


ーー作戦室ーー


隊長「いいかてめぇら!もし捕まってしまったら!足手まといだ!情報もてめぇらなんて軽い拷問で喋るだろ!だから、これを配る!捕まったら迷わず飲めいいな!!」


のび太「これって・・・」


スネ夫「毒!」


ジャイアン「おい・・・」


隊長「あぁ?なんだ剛田たけし!兵士の教育は俺に一任すると言ったよな?」


ジャイアン「確かに言った・・だからお前は解任だ・・」


隊長「あぁ?なに言ってんだ?そんな事今更ーって!何をしてる!!」


ジャイアン「なにって・・こんなふざけた薬を捨ててんだよ」


隊長「貴様のやってる事は!!」


ジャイアン「なんだよ?俺様に逆らうのか?」


隊長「貴様なぞ!俺の足元にも及ばない!」


ジャイアン「そうかい・・」


ジャイアン「みんな!聞け!捕まっても死ぬ事はするな!必ず助け出してやる!それにもしやばかったら俺の事でもいい!喋って時間をかぜげ!絶対助けてやる」


隊長「貴様!敵に情報をやるきか!」


ジャイアン「俺様は!そんな事ぐらいじゃ全然怖くもないし!むしろハンデだ!そこの弱虫のようになるなよ!」


隊長「くっ!!・・もういい!勝手にしろ!!」


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー


現在


のび太「仲間を信じて待つ!!」


裏アーニャ「ありゃりゃ!砂糖吐き出すぐらい甘ちゃんですな!」


のび太「笑うなら笑えよ!お前の汚れた心じゃ本当に笑う事はできないがな」


裏アーニャ「言ってくれるね!私がいなかったら今頃アーニャは死んでたかもしれないのにな!」


のび太「それなんだが、どうして助ける・・敵対してるんじゃないのか?」


裏アーニャ「あいつが死んだら私も死ぬし・・だから仕方なくであって!あいつに気を許したわけではないからな!」


のび太「・・・・・・ふっ」


裏アーニャ「なんだよ!殺んのか?さっきは手加減してたから傷口もそんなに酷くないけど!次は本気でやるぞ?」


のび太「いや・・やめておくよ、少しとはいえ痛いものは痛い、それより脱出する方法を考えよう」


のび太「とりあえずは一時休戦だ」


のび太「だが、気を許したわけじゃないからな勘違いするなよ?」



裏アーニャ「そっちこそね、それでどうする?」


のび太「それでなんだが、そのポケットに入ってるものはなんなんだ?」


裏アーニャ「ん?あー、これは手紙だよ、後これは今見せても仕方ないか」


のび太「なんだよ?」


裏アーニャ「時が来て生きてたらみせてやるよ!それより手紙だ!」


のび太「なら意地でも生きてやるよ、それでその手紙は誰からだ?」


裏アーニャ「知らん!てか、ここにいた時に降ってきた、あそこの窓から、これがなかったら自殺をしていたかもしれなかったよ、あの時は流石に焦ったよ」


裏アーニャ「アーニャの意識がある時は身体は奪えないから」


のび太「見せてもらっても」


裏アーニャ「いいよ!」


その手紙には一言書かれていただけだった


助けは来る必ず


それだけだった


のび太「一体誰が・・」


のび太(助けがくるって・・なぜそう言える)


のび太「なら待ってれば来るのか?」


裏アーニャ「多分だけど、それあんたの事だと思うよ」


のび太「なんだと!!」


のび太「助けるどころか捕まってるけど!!しかもパンツだけで!」


裏アーニャ「似合ってるぞ?ハートのパンツ」


のび太「やめろ!」


のび太「その上着かしてくれよ!」


裏アーニャ「え?嫌ですけど?」


のび太「だよな・・」


のび太「とりあえず奴らが動きだす前に!出ないと!静香達が危ない」


裏アーニャ「だから、どう出る?」


のび太「なにか!なにか!ないのか!」


裏アーニャ「窓から出ればいいけど上の方にあって届かないしね!さぁ!どうする!」


裏アーニャ「ついでに言うと私は大丈夫だけど!この身体はあとちょっとしか動けないぞ!空腹らしいぞ!かなり」


のび太「あまり急かすな!今考えてる!」


のび太(まず、朝までになにかしらの行動をしないと、こっちがなにかされる可能性もあるし静香達もあぶない!)


のび太(ドアは無理だ・・他は窓しかない・・なら!)


のび太「おい、お前肩車出来るか?」


裏アーニャ「え?誰を?」


のび太「僕を!」


裏アーニャ「変態」


のび太「やるのか!やらないのか!」


裏アーニャ「べつにいいけど?」


のび太「よし!頼む!」


裏アーニャ「じゃあいくよ〜よっこらせっと!!」


のび太「力だけはあるんだな」


裏アーニャ「ぐっ!・・早くいけ!!重い!」


のび太「おっと?すまんすまん!」


窓に手をかけ、でようとするが


窓は小さく入れるか入れないかわからないギリギリの大きさだった


下手したらそこで一生を過ごしてしまう事もありえてしまう


のび太は考えた・・・しかし、思いつくのは引っかかって裏アーニャが爆笑して二人仲良く殺されるそんな未来だった


考えても仕方ないので考えるのをやめた


のび太「うりゃああああ!!」


のび太「あっ!」ケツが引っかかる


裏アーニャ「ぶはははは!!引っかかってやんの!!」


のび太「やばいやばい!!ぐぬぬぬぬぬ!!」ジタバタ


少しづつ動いていく


のび太「いてててて!!ケツがとれる!」グイグイ


裏アーニャ「お!お!!いくか!」


スポッ


のび太「よっしゃぁああぬけたぁああ!って!落ちるうぅぅぅぅぅー」


裏アーニャ「本当におもしろいな、あいつは」


ヒラヒラヒラ


裏アーニャ「ん?これパンツ?まさかの?とれた?」


ー部屋の外ー


のび太「いてて・・受け身をとらなかったらやばかった・・」


のび太「なんか寒いな・・まぁ、パンツ一丁だからしかたー」


のび太「・・・・・・」


のび太「パンツ・・どこ行ったん!!」


「おおい!ここにパンツ置いてってるぞぉ〜」


のび太「!!」


のび太「裏アーニャ!投げてくれないか?」


「こんな汚いのさわれるか!ささっとドア開けろ!」


のび太「全裸で潜入ってどんなプレイだよ!」


「大丈夫!ばれなきゃいい!ほら!ささっと行け!あまり大声だすとばれるぞ?変態」


のび太「くぅ!!わかったよ!すぐ行くから!待ってろ」


「はーーい!」


のび太「はぁ〜なんか緊張してきた・・ここが入り口か」


ガチャ


のび太「おじゃましま〜す・・」ボソッ


のび太「酒臭さ!!」


のび太「なんだこれ・・みんな酔っぱらって寝てるのか?」


のび太「数は・・四人か、起こすと厄介だ、こっそり行こう」


のび太「こっそり・・・」そぉーと


「ん?」


のび太「っ!!」


「誰だぁ〜?・・おまえ〜」


のび太(やばい!ばれた!全裸で!)


「・・・・おまえ」


のび太「えっと・・・」ダラダラ


「新入りだな?」


のび太「え?」


「場を盛り上げようと脱ぐなんてやるな?だが、風邪ひくぞ?」


のび太(まさかの?気づいてない?酔ってるからか?)


「うへへ〜〜うぷっ!!」


のび太「っー!」


のび太「おい!待て、吐くのはよせ!!せめてー」


「ピーーーーーーーー」ビチャビチャ


のび太「うわ〜吐きやがった」


「うぷっ」バタッ


のび太「寝てくれたか・・・よかった」


のび太「さてと・・そこでさっきから見てる奴出てこいよ?」


「っ!!」


のび太「出てこないなら別にいいが・・銃が見えてるぞ?撃たないのか?」


「・・・・・・・」


物陰から出てきた人は


のび太「女性か・・・あんたみたいな人まで復習に加担するとはな」


女「この!変態野郎、みんな起きて敵よ」


のび太「みんな飲み過ぎて寝てるよ朝まではおきないだろうな?そして二日酔いの嵐だ」


女「野比のび太!仇うたせてもらう!!」ガチャ


のび太「おまえ撃てないのに無理するな」


女「なにを!!」


のび太「物陰に隠れてる時に撃てばよかったのに撃たなかったよな?それに隙も結構あったのになにもしてこなかった」


のび太「おまえ、銃持つの初めてだろ」


女「そんなことは!!」


のび太「やめろ!!そんなもん持つな!そいつは人の人生を簡単に終わらせてしまう!未来を奪う!まだ、おまえは汚れてない・・僕みたいに」


女「なによ・・私だって!やる時は!!」ガチャ


のび太「遅い!!」シュッ


女「っ!!」


のび太「向けたら!!すぐ撃て!覚悟もないのに向けるな!!」ガシッ


女「くっ!!撃てない!どうして!」


のび太「ここを持つと撃てなくなる・・チェックメイトだ」


のび太「まだやるか?手を離せ!」


のび太「女を殴らせるな・・」


女「・・・・・」スッ


のび太「うん、それでいい、大人しくしててくれれば何もしない」


女「・・・・・・」


のび太「まぁ、その前にして欲しいことがあるんだけどね?」


女「・・・・なにを」ビクッ


のび太「この姿を見てわかるだろ?」


のび太(服を返せ)


女「っーー!!」ウルウル


女「どうしても・・・」


のび太「あぁ・・限界なんだ、もう」


のび太(全裸は寒いし恥ずかしい!)


のび太「早くしてほしい」


女「・・・・・はい」グスン


すると女は服を脱ぎだした


のび太「っ!!」


のび太「まて!」


女「はい!」ビクッ


のび太「それは無理があるだろう?」


のび太(女性用の服はサイズあわないだろ)


女「え?でも・・」


のび太「時間をかせいでいるのか?無駄な事はやめろ!!」


女「えっと・・どうすれば」アセアセ


女(着たままがいいの?どうしよう!)


のび太「そのままでいいから早く僕の服を返せ!」


女「え?・・服?」


のび太「寒いし恥ずかしい!限界だ!早くしろよ!」


女「はい!!」


どうにか服と装備を取り戻す事ができた


のび太「あ!・・・パンツが」


女「ないんです?」


のび太「そうだ!アーニャ助けなきゃ!おい、今すぐあの部屋を開けろ」


女「え?でも・・あそこには凶暴な人が」


のび太「大丈夫、腹減ってるだけだから」


のび太「開けてくれ」


女「はい・・」


ガチャン


パンツを取り戻しアーニャにも適当にそこらのものを食わせておいた


裏アーニャ「ふぅ〜こんなもんかな?」


裏アーニャ「まだ、寝てるね、仕方ないもう少し動いてやるか!」


のび太「アーニャはどうした?」


裏アーニャ「寝てるね!」


のび太「すぐに起きそうか?」


裏アーニャ「無理なんじゃね?だからもう少し動いてやるよ!それとも寝てるアーニャ背負う?」


のび太「・・・妙な真似するなよ?」


裏アーニャ「おうよ!!さてと〜」


パソコンへ向った


カタカタカタ


のび太「なにしてんだ?」


裏アーニャ「情報収集に決まってんじゃん!馬鹿?」


のび太「一言余計なんだよ」


裏アーニャ「ふむふむ・・」


のび太「なにかわかったか?」


裏アーニャ「すぐわかるわけないじゃん?パスワードもあるし、馬鹿?」


のび太「だから一言余計だと」


裏アーニャ「少し時間かかるから適当にそこで怯えてる奴と遊んでて」


女「っ!」ビクッ


のび太「遠慮しておくよ、わかったら教えてくれ」


裏アーニャ「どこに行くの?」


のび太「外を見てくる、他にもいるかもしれないし」


裏アーニャ「いってら〜〜」


女「え?・・私一人!どうしよう怖い!」


裏アーニャ「黙ってろ」


女「はい・・」


ーー数時間後ーー


のび太「どうだ?なにかわかったか?適当にそこらに居た奴何人か捕まえてきたけど」


「このくそメガネが!」


のび太「あぁ?」ギロ


「ひっ!!」


女「お願いやめて!!そんな無駄な事しないで!!」


裏アーニャ「へへへ!これで終わりだ!」


カチ


女「ぁあああああ!!」


のび太「二人ともなにやってんだ?パソコンを見ながら」


女「酷いよ・・・こんな」


裏アーニャ「いや〜ね?資金管理をパソコンでしてるもんだから、その資金を全部!FXに使ったの!もう!大損!!まぁわざとなんだけどね」


裏アーニャ「いや〜すっきり!後は研究データを消すだけ」


のび太「金まで奪うことはないと思うが」


裏アーニャ「本当にバカだねのび太!また、研究でもされたらそれこそ終わりだぞ?」


裏アーニャ「データを消して資金をゼロにすれば少なくとも当分は動けないだろうね!」


のび太「それもそうだが・・」


裏アーニャ「無駄な同情はするなよ?じゃないと足元すくわれるぞ?」


のび太「わかってる・・」


裏アーニャ「ちなみに!殺し屋を雇われてる」


のび太「上等だ!そんなもん!」


裏アーニャ「私たち以外の仲間達にね」


のび太「それって!!お嬢も静香もか!!」


裏アーニャ「だね!ざまぁ!!いきなりすくわれてやんの!」


裏アーニャ「しかも決行は今日でーーす!」


のび太「本当なのか・・・」ギロ


女「っ!・・そ、そうよ!ふ、復習よ!金は払ってるから今頃はもう」


のび太「この!!くそ女がぁあああああ!!」ドゴッ!


女「ぐぎゃぁあ!!」ガシャーーン


裏アーニャ「ナイスパーンチ!女は殴らないんじゃないの?」


のび太「くそ!!みんなに連絡しないと!!」


裏アーニャ「ここにいる奴らはどうする?ほっとく?」


のび太「全員縛っておけ!」


裏アーニャ「命令すんなよ?カスが」


のび太「黙れ!さっさとしろ」


裏アーニャ「いや〜やっぱりあんた嫌いだわ・・」


のび太「わぁ〜偶然僕もだ」


裏アーニャ「あぁ?」


のび太「あん?」


裏アーニャ「殺す!!」シュッ


のび太「来いやぁぁああ!!」シュッ


のび太の拳が裏アーニャにあたる瞬間


裏アーニャ「バーーカ」


シュン


アーニャ「ありゃ?」


のび太「っ!!」


のび太(しまった!元に戻った!だけど、もう止められない)


アーニャ「っ!」ガシッ


アーニャは瞬時にのび太の拳を掴み投げ飛ばす


のび太「うわぁああ!!」ガシャーーン


アーニャ「死ね!!」シャキン


のび太「待て待て!!僕だ!のび太だ!!」


アーニャ「え?」


ナイフが首元ギリギリで止まる


のび太「やばい・・漏らしたかも」


アーニャ「あれ?なんでのび太が?」


のび太「説明するから!ナイフどけてよ!!」


のび太はここまでの事を説明した


アーニャ「なるほど、あいつもたまには役に立つみたいね」


のび太「それで頭がいいから厄介だよ本当に」


アーニャ「ごめんなさい・・」


のび太「いやアーニャを責めてはいないよ、それよりごめん・・」


アーニャ「なんで謝るの?」


のび太「また、一人で無茶させてしまって・・頼ってくれって言ったのにあれじゃ頼れないよな」


アーニャ「それは違うよ!のび太はよく頑張った!だから、もうこんな戦いに巻き込みたくなかった!私は貴方と違って家族もいない!失うものなんて・・」


のび太「アーニャはそうかもしれない!でも、僕はアーニャがいなくなったら!嫌だ!言ったよな?僕達は心の友だ!家族と同じくらい大事なんだ!次そんな事言ったら!許さないぞ!」


アーニャ「でも!」


のび太「返事は!!」


アーニャ「はい!!」


のび太「よし!本題に戻るぞ!この話は終わりだ、いいな!」


アーニャ「やっぱりのび太に勝てないよ・・ははは」


のび太「まずは・・このデータを全部消してくれ!跡形もなくな!」


アーニャ「了解!のび太は?」


のび太「本当ならお嬢達が心配だが、ここから間に合うわけもない・・だから・・あいつに頼むしかない」


アーニャ「なら!ほら、ケータイあるから」


のび太「ありがと!」


ピッ


のび太「出てくれ!」



ユウ「誰だ?」


のび太「ユウか?理由は後で言う静香とノビスケとお嬢を頼む!急いでくれ!」


ユウ「・・・後で教えろよ?家でいいのか?」


のび太「あぁ!頼む!!」


ピッ


のび太(頼んだぞ・・ユウ)


のび太「他にも連絡しないと!」


ー数分後ー


アーニャ「よし!完了っと!」カタカタカタ


アーニャ「後は・・よし!通話履歴からの逆探知!!」


アーニャ「のび太!殺し屋のボスの居場所わかったよ?ここから近いし行く?」


のび太「あぁ・・教えてやらないとな」


のび太「家族に手をだしたらどうなるかをな!」


アーニャ「さて、じゃあここの奴らは・・・」


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


殺し屋1「こちら、殺し屋1だ!ターゲットお嬢を見つけたボランティア活動をしているようだ!こんな朝っぱらからよくやるよ!現在一人いつでもいける!」


殺し屋2「こちら、殺し屋2、ターゲット静香とガキを発見、家で眠っている!いつでもOKだ!」


殺し屋3「こちら、殺し屋3、ターゲットスネ夫とアンリ、会議現場に潜入成功だ!ボディガードのふりをしてスネ夫に近づいた!機会を見計らい殺る」


殺し屋4「こちら、殺し屋4、ターゲット看護婦長、院内で一人書物を読んでる・・いける!!」


ボス「よし!みんな準備はいいようだな!」


ボス「殺れ!!」


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


お嬢「ふぅ〜少し休憩しようかなっと・・」


お嬢(お父様は何処へ行ってしまったのか・・お母様は心配しなくていいと言ってるけど・・)


お嬢(もう、しっかりしろ!私!今は仕事に集中しなきゃ!)


殺し屋1(まだ、若いな・・悪いなこれも仕事なんでな!)シャキン


殺し屋1「俺のナイフで切り刻んでやる」


お嬢「とは言っても、準備は出来たけどちょっと早く来すぎたかな?誰もいないや」


お嬢「まぁいいや!献血お願いしまーーす!!」


お嬢「今!どれも足りてません!お願いしまーす!」


看護婦「お嬢ちゃん、やっぱり少し早くないかな?」


お嬢「あ、看護婦さんおはようございます!今日も頑張りましょう!」


看護婦「あ、うんおはようでも、もし私が来る前に人来てたらどうしてたの?献血出来ないよ?」


お嬢「そこは待ってもらいます!」


看護婦「はぁ〜早めに来て正解よ」


お嬢「じゃあ!さっそく!」


看護婦「こっちの準備がまだよ?その間休憩してなさい!いいね!」


お嬢「わかりました!」


お嬢「さてと・・トイレにでも行こうかな〜っと」


殺し屋1「ふっ!バカが・・」


ーー女子トイレーー


殺し屋1「ふふふ・・・」


お嬢「ふふふ・・・」


殺し屋1「なっ!!」


お嬢「あんだけさ殺気だしてたらばれるよ?普通?それでもプロ?」


殺し屋1(なんて奴だ!気づいてたとは!しかし、所詮は女!力押しでもいける)シャキン


お嬢「ナイフね・・・っ!」


《いいか?お嬢、お前のナイフの投げ方は無駄が多い、こう投げればほら、凄いだろ?》


お嬢「なに!今の・・頭の中で何か聞こえたような・・大事な事を忘れてるような・・・」


殺し屋1「死ねぇえええ!」シュッ


お嬢「おっと!」サッ


お嬢「はぁあああ!!」ドゴッ


殺し屋1「ぐはっ!!」


ナイフを落としそれを素早く拾った


お嬢「観念しなさい!死にたくなければ!」


殺し屋1「なめんなよ!!」ガチャ


お嬢「こんなところで銃を使うなんて!なに考えてんのよ!!」シュッ


お嬢はナイフを投げた


そのナイフは銃に当たり落とす


殺し屋1「くっ!!」


銃を拾おうとすると手にナイフが刺さる


ザクッ


殺し屋1「ぎゃぁああ!いてぇええ!」


お嬢「こんな事もあろうと持ってて良かったよ、護身用武器!」シュッ


ザクッ


殺し屋1「ぎゃぁああ!!やめてくれぇえええ!」


お嬢「刺そうとするって事は刺される覚悟もあるよね?」シュッ


ザクッ


殺し屋1「うわぁぁあああ!!悪魔だぁああ!!」


お嬢「まさかだけど、お母様やお父様やノビスケにもなにかするつもりなのかな?」


殺し屋1「そうだ!!もう遅い!お前の周りの奴らは死ぬ!ざまぁだ!ふはははは!!お前も時期に殺される!!怯えろ!」


お嬢「そう・・・」ガシッ


お嬢「じゃあ・・・地獄で待ってろ・・てめぇの仲間が来るのをな!!」


殺し屋1「な、なにを!!」


お嬢「あの世で・・・後悔しな」


スパッ


プシューー


殺し屋1「ぎゃぁああ!!足がぁああ!!」バタッ


お嬢「って都合良く逃がしたりはしないけどね、貴方には償いをしてもらう死なせないよ」


殺し屋1「血が止まらねぇ・・助けてくれ!」


お嬢「貴方プロでしょ!しっかりしなさいよ!止血の方法とか知らないの?」


殺し屋1「たすけて〜」


お嬢「もう・・仕方ないな」


プルルルルル


お嬢「ん?誰からだろう」


ピッ


お嬢「はい、もしもし、お父様?うん・・・私は大丈夫だよ?うん」


お嬢「うん・・大丈夫殺してはいないよ・・二度と歩けないと思うけど」


殺し屋1「血がぁ〜〜」


お嬢「お父様は大丈夫ですか?」


お嬢「そう・・なら安心ね・・」


殺し屋1「神様ぁ〜〜」


お嬢「うん・・わかった・・それと帰ったら・・わかってるよね?」


ピッ


お嬢「さてと・・死なれても困るし」


お嬢「・・・・・・」


お嬢「・・たけしさん」


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーーー


ーー野比家ーー


殺し屋2「家に侵入することが出来たぜ!」


殺し屋2「さてと、どこにいるのかな?」


ノビスケ「トイレ〜・・・だれ?」


殺し屋2「ん?ここのガキか!ふふ」


ノビスケ「おじさん誰?パパの友達?」


殺し屋2「そうだよ、ママに用があるんだけど、ママはどこにいるのかな?」


ノビスケ「うん!ママはこっちだよ!」


殺し屋2「じゃあな!ガキ!」シャキン


静香「だめぇえええ!!」ドゴッ


ガシャーーン


静香の体当たりで殺し屋2は倒れる


殺し屋2「くっ!くそ!起きてやがったか!」


静香「遅いと思ったら話し声が聞こえてきて!貴方は何者よ!」


ノビスケ「ママ、この人パパの友達だよ?」


静香「ノビスケは黙ってなさい!こんな人の家に土足で入る人が友達なわけないでしょ!」


静香「なにが目的!泥棒なら家になにもないわよ!」


殺し屋2「いや、あるね!奥さん!あんたの命がな!!」シャキン


静香「目的は私ね・・ならこの子は関係ないでしょ!」


殺し屋2「邪魔な奴は消す!将来仕返しなんてされたらたまらんからな!まぁその時は返り討ちだがな!」


静香「お願い!この子だけは見逃してください!!」


殺し屋2「あ〜大声だして助けを呼んでんのがばればれな!」


静香「ノビスケ!台所で!」


ノビスケ「っ!!」


殺し屋2「後で殺せばいい!静香死ねぇええ」シュッ


静香「っ!」


《静香ちゃん!俺たちを信じてくれ!絶対帰ってくる!必ず!だから、生きててくれ!》


静香「たけしさん!!」


ツルッ


静香「きゃっ!」ドテッ


殺し屋2「くっ!」スカッ


殺し屋2「こけてかわすとは運のいい奴だな!だが、これで終わりだ」


ノビスケ「ママ!!」ポイ


フライパンが宙をまい静香の手に


静香「ノビスケ!ありがと!」


殺し屋2「あぁ?フライパン持ったくらいでなんだよ!!」


静香「はぁああ!!」


コンッ


殺し屋2「くっ!結構いてぇじゃねぇか!!」バシッ


静香「っ!・・・ノビスケ!逃げて」


ノビスケ「ぼ、僕だってやるんだ!!」


殺し屋2「なんだ?今度はガキか?フライパン持って、それで俺を叩くのか?やってみろよ!!」


コンッ コンッ コンッ


ノビスケ「この!悪い奴目!」


殺し屋2「全然痛くねぇよ!フライパンじゃ俺は倒せんぞ?」ガシッ


ノビスケ「離せ!このこの!」


静香「やめて!!」


殺し屋2「おい!見てろこいつを先に殺してやる!」


静香「いやぁあああ!!」


ガシッ


殺し屋2「っ!」


ユウ「ハァ・・ハァ・・フライパンじゃ無理だって?」スッ


ユウ「今言ったこと!わすれんじゃねぇぞ!!」


ゴンッ!ゴシャッ!


殺し屋2「かはっ!!やめっ!」


ユウ「まだ!フライパンがたりねぇぞ!!」


ノビスケ「っ!・・お兄ちゃん!」ポイ


ユウ「サンキュー!さあ!逝こうか!」フライパン二刀流


殺し屋2「調子にのるな!!」ガチャ


ユウ「遅い!!」シュッ


ノビスケ「お兄ちゃん!かっこいい!」


瞬時に殺し屋2の間合いに入る


ユウ「撃てる隙なんて、やらねぇよ!!」


ゴッシャァアア!


殺し屋2「がはっ!・・まじかよ」バタッ


静香(フライパンのだす音じゃない!)


ノビスケ「よっしゃあ!やっつけたぞ!!」


静香「ユウさん、ありがとうございます、ユウさんがいなかったら私・・」


ユウ「いえ、静香さんはよく頑張ったよ!静香さんが耐えてくれなかったら間に合ってなかったしね」


ノビスケ「僕は!僕は!」


ユウ「お前もな!かっこよかったぞ!」ナデナデ


ノビスケ「僕将来はお兄ちゃんみたいになる!!」


ユウ「おう!頑張れよ!」


殺し屋2「うぅ・・・・」


ユウ「さてと、こいつはどうするか・・とりあえず電話だ」ピッ


ユウ「もしもし、のび太か?あぁ、どうにか間に合ったよ」


ユウ「お前の奥さんも子供も無事だ!」


ユウ「いや、お礼とかいいから!気持ち悪いな!それで、こいつどうすればいい?」


ユウ「あぁ・・・気にするな、わかった・・任せろ・・今度奢れよ?」ピッ


ユウ「じゃあ、こいつもらって行くぞ!よいしょっと!」ガシッ


ノビスケ「お兄ちゃん!力持ち!」


静香「その人どうするんですか?」


《お前は俺と同じ匂いがする・・背負う事に躊躇がない・・お互い潰れないようにしようぜ?》


ユウ「っ!・・それそうの罰を受けてもらう・・それだけだ・・」


静香「そう・・」


ユウ「じゃあ、もう行くよ」


ユウ「・・・・・」


ユウ(潰れてんじゃねぇよ!剛田たけし!)


ユウ「お前には悪いが、地の底の底にある強制労働施設でセカンドライフだ、楽しみにしてろ?」


ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーーー


ーー会議室ーー


スネ夫「このたびは、遠いところから来てもらいありがとうございます」


社長「うむ・・君があの骨川財閥の御曹司か・・いい顔をしてる、いろいろ苦労したんだね」


スネ夫「ありがとうございます!今日はいい話が出来そうです、どうぞ座ってください」


社長「では、悪いですがボディガードを連れてきてもよろしいですか?信用してないわけではないですが、最近いろいろと物騒でね」


スネ夫「構いませんよ、その代わりこっちも秘書を同席させますがいいですか?」


社長「ええ、いいですよ、入ってこいボディガード」


ボディガード「はい!」


ボディガード(ふふ!ボディガードにまぎれて殺る!我ながらいい作戦だ!こっちの社長も脅してあるしな)


社長「早くこっちに来い」


ボディガード「あぁ?」


社長「は、早く来てください」ビクッ


ボディガード「はい・・・」


スネ夫「アンリっ!じゃなくて、秘書入ってこい」


アンリ「はい失礼します!では、同席させていただきます」


社長「うむ・・では、さっそくはじめよう」


ボディガード(ターゲットが二人ともいるのは助かるな)


スネ夫「社長、最近どうですか?」


社長「どうと言うと?」


スネ夫「顔色がすぐれないようですが?」


社長「っ!・・そ、それは」


ボディガード(余計な事言うなよ?)ガチャ


社長「き、気の所為ではないですか?」


スネ夫「・・・・・」チラ


アンリ「・・・・・」コクン


スネ夫「そうですか・・では、今回は我が社とー」


アンリ「おっと、ペンを落としてしまった!」


スネ夫「何をしてるんだ!すいません秘書が」


社長「い、いや!気にしてないから」


アンリ「あ〜机の下ですね少し入りますよっと」


アンリ「あれ?ないなぁ〜」


ボディガード(くそっ!早くしろよ!話しが終わり二人が握手するところで殺ろうとしてるのに)


スネ夫「ボディガードさん」


ボディガード「なんだ?」


スネ夫「貴方も座っては?」


ボディガード「いえ遠慮しておきます」


スネ夫「黒い服きて暑いでしょ?」


ボディガード「いえ、そんなことはー」


スネ夫「ボディガードって大変でしょ?」


ボディガード「え、まぁ・・・」


スネ夫「それでー」


社長(私は・・こんな事をしていいのか!くそっ!)


社長(だが、私にはなにも・・)


ツンツン


社長「っ!」


アンリ「しーーー」


アンリ「前を向いたままでお願い」ボソッ


アンリ「今から質問するからはい、なら右足を少し動かして、いいえ、なら左足をお願いね?」


社長「・・・・・・」右足が動く


アンリ「スネ夫さんが時間を稼いでいるけどあまり時間がないから率直に聞くよ」ボソッ


アンリ「あそこのボディガードは・・ボディガードじゃない」ボソッ


社長(もし、ここで本当の事を言っても助かるのか?なら嘘をついて終わるのを待つ方が・・だが)


社長(私は・・こんな事をして生き残って・・いいのか?いや違う!あんな奴らの好きになんかさせない!!)


右足が動く


アンリ「^_−☆ok」


スネ夫「へぇ〜では、ボディガードってー」


ボディガード「すいませんがこれ以上は守秘義務があるので」


スネ夫「そうですか・・すいませんでしたなんかいろいろ聞いちゃってはははは」


アンリ「ペン見つかったよ!黒いボールペン!ほら!黒だよ黒!」


スネ夫「そうか、では、会議の続きをはじめましょう」


社長「は、はい!」


アンリ「ずっと見てますよ?」


そして、会議は順調に進んだ


スネ夫「では、これからよろしくお願いします!」シュッ


社長「ええ!こちらこそ」シュッ


お互いが握手をしようとする


ボディガード(ここだ!!)ガチャ


アンリ「っ!きたよ!!」シュッ


二人の手が当たる瞬間、瞬時にスネ夫の手は社長の頭にそして


スネ夫「伏せろ!!」ガシッ


社長「っ!」バタッ


ボディガード「なっ!!」


伏せた二人の後ろにいたアンリは二人がしゃがむ前にすでに攻撃モーションに入っており、二人がしゃがんだ時には


アンリ「っ!!」シュッ


ザクッ


ボールペンが目に刺さる


ボディガード「ぎゃぁあああ!この!」ガチャ


《お前が何を隠してるのかは聞かないが・・俺たちを信用してくれ》


アンリ「っ!」


スネ夫「おりゃぁああ!!」ドゴッ


カキン


銃が吹っ飛ぶ


スネ夫「アンリ!社長を安全な所へ!」


アンリ「スネ夫さんは!」


スネ夫「すぐ行く・・ちょっとかなり今のイラついてるから・・」


アンリ「・・わかった、社長!こちらへ」


社長「あぁ・・・」


ボディガード「この野郎!片目ぐらいなんてことねぇよ!!」シャキン


スネ夫「来いよ!!俺の大事なお客様や妻にしようとしたこと許さねぇ!!」


ボディガード「たかが!金持ちのお坊ちゃんが!調子にのるなよぉおお!!」シュッ


スネ夫「ふん!」サッ


ボディガード「おらっ!!」シュッ


スネ夫「よっと!」サッ


ボディガード「ちょこまかと!」シュッ


スネ夫「せいっ!」サッ


ボディガード「逃げることしかできないのか?」シュッ


スネ夫「ふっ!」サッ


《いいか?スネ夫焦るな、チャンスを待て!勝負は焦った方が負ける!チャンスは必ず来る!》


スネ夫「っ!!」


ボディガード「イライラするんだよぉおおお!!」シュッ


ナイフの振りが大振りになる


スネ夫「ここだ!!」


《殴る時はな!相手に当たる瞬間に拳に力をいれろ!だが、それだけなら誰でも出来る!俺に殴られてきたお前ならわかるはずだ!》


スネ夫「魂こめて!!」サッ


ボディガード「しまっ!!」


スネ夫「全力で!!屠る!!」


ドゴォオオオン


ボディガード「っ!・・がはっ!」


スネ夫「まだ!終わんねぇよ!!」ガシッ


ボディガード「ぐがぁ!」


スネ夫「全力で屠ると言ったが!一発とは言ってねえよ!!」


ドゴッ バキッ ゴシャッ ベキッ


ボディガード「」バタッ


スネ夫「やりすぎたな・・前髪の時はここまではいかなかった、やはり妻の存在はそれだけ大きいのか」


スネ夫「こいつは、もう殺し屋なんて出来ないだろ、これから人生で苦しむだろう」


スネ夫「責めてもの情けだ」ガチャ


アンリ「スネ夫さん!!」


スネ夫「地獄で後悔しろ・・」


スネ夫「・・・・・・」


ゆっくりと銃が下ろされる


スネ夫「やはりお前には情けもかけてやる義理もないな・・」


スネ夫「地べたに這いつくばって必死に生きてみろ」


社長「・・・・・」


スネ夫「見ていましたか・・自分はこういう人間なんです、自分の仲間や家族のためならなんでもやる、そういう・・」


アンリ「スネ夫さん・・・」


社長「・・・・・・」


スネ夫「この話はなかった事にしましょう・・・それでー」


社長「君みたいな人間は正直好きにはなれない、だが、私も家族のためなら同じことをしていたかもしれない・・もう一度会議をしたいんですが?」


スネ夫「いいんですか!!」


社長「君さえよければね!」


スネ夫「ぜひ!お願いします!」


アンリ「ありがとうございます!」


プルルルルルルル


アンリ「ん?電話だ」


社長「いいですよ?」


アンリ「はい、では」


ピッ


アンリ「のび太さん!はい!」


アンリ「スネ夫さん!のび太さんから」


スネ夫「のび太!そっちは無事か?そうか!それはよかった!」


スネ夫「なに?処理か?わかった手配しておく!あぁ!じゃあ」


アンリ「どうやら、みんなの所へも行ったみたいね!助けに行かないと」


スネ夫「いや、会議を続けよう!」


スネ夫「のび太に言われたよ、僕たちは大丈夫だ!だから、そっちも頑張れってな」


アンリ「のび太さん・・・」


社長「いい友を持ってるんですね」


スネ夫「えぇ!あいつらは心の友ですよ・・・なぁジャイアン」


ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーーー


ーー病院ーー


看護婦長「外が・・・嫌な予感がする・・」


シュッ


看護婦長「っ!」サッ


ナイフが壁に刺さる


看護婦長「誰・・・・」


返事はなかった


看護婦長(気配がまったくない)


ピーーーーー


看護婦長「このナイフ!!」


ナイフを素早く外に投げる


看護婦長「爆発しない!」


シャキン


殺し屋4「背中を見せるとは・・情けないな」


看護婦長「ぐっ!・・背後をとられるなんてね・・」


殺し屋4「残念だ・・もっと楽しめると思ったんだが・・」


看護婦長「・・・・・・」


殺し屋4「じゃあ!さよならっと!」


ザクッ


殺し屋4「ぐっ!!なんだ!果物ナイフだと!」


あやめ「っ!!」ハァハァ


看護婦長「あやめちゃん!」


あやめ「貴方が誰かなんて知りません・・知りたくもないです!でも、貴方が悪い人だということはわかる!」


殺し屋4「ほう!見るところによるとそう長くないな!」


あやめ「っ!」


看護婦長「・・・・・・」


あやめ「そんなことない!きっと治るってユウが言ってた!」


殺し屋4「ユウ?誰だそりゃ?お前なそんなのどこの病院でも行ってんだよ!」


あやめ「っ・・」


殺し屋4「治らないのにさ、金はかかるよな!病院だって暇じゃねぇんだよ!親だってきっと早く死なねぇかなって思ってんだろうよ!」


あやめ「そんなこと・・そんなことない!!」


殺し屋4「なんでそんなことが言える?あぁ?お前の言うユウって奴は神様か?あぁ?」


あやめ「なんで!なんでそんなこと言うの!!生きようとしてなにが悪いの!!貴方こそ!神様にでもなったつもり?バカじゃないの!」


殺し屋4「ふぅ〜あぁ!!てめぇ!この俺をバカだと?いいぜ!残り少ない寿命だ!俺が終わらしてやる!」


あやめ「やってみなーっ!ゲホッゲホッ・・ハァハァ」バタッ


《お前が昔人を殺していたとしても今は違うだろ?お前に救われた命の方が多いんじゃないか?なら、もっと増やして気にならなくなるほど救えばいい!そうだろ?》


看護婦長「あやめちゃん!!」シユッ


殺し屋4「おっと!忘れていたな!まずはお前かーあれ?いない?」


看護婦長「脈拍正常!呼吸も正常!少し無理をしすぎただけね、」


あやめ「ごめんなさい・・」


殺し屋4「いつの間に!まぁいい二人まとめて殺してやる!」ガチャ


看護婦長「さぁ部屋へ戻るよ」


あやめ「うん・・」


殺し屋4「死ねぇええ!」


看護婦長「じゃま!」ドゴッ


プスッ


殺し屋4「ごはっ!!」


殺し屋4「なんだ!速すぎて見れないだと!」


殺し屋4「しかも!無視して行きやがった!!」


殺し屋4「この野郎!!」


殺し屋4「あれ?・・なんか視界がおかしいな・・足がうごか・・ない」


殺し屋4「鏡だ・・どうなってんだ・・っ!」


殺し屋4「頭にナイフが・・でも、痛くな・・」


殺し屋4「どうなってんだ?あれ?気持ち悪いぞ!とりあえず抜かないと!」


殺し屋4「あれ?抜けない?おかしいな?」


看護婦長「そうやって刺したから・・抜けないわよ?」


殺し屋4「き、貴様!な、なんで・・痛くないんだ・・ははは・・気持ち悪い・・ははは・・」


看護婦長「貴方は言ってはいけないことを言った・・私は絶対に諦めない・・そして貴方を許さない」


看護婦長「本当は気づく間もなく消したあげるつもりだったけど・・やめた」


殺し屋4「あひゃひゃ・・なんで、痛くない・・ははは」


看護婦長「あのナイフを投げたふりをした・・そして刺した」


殺し屋4「ちげぇよ・・なんで・・痛くない・・」


看護婦長「ここは、病院よ?いろんな薬があるでしょ?」


殺し屋4「だが、そんな仕草なかったぞ!!ひゃははは!」


看護婦長「薬の位置は把握してる・・それだけ」


殺し屋4「ひゃははは!ふははは!」


看護婦長「聞いてないみたいね、後少しで薬の効果がきれるわね・・痛みでショック死しないように祈りなさい」ガシッ


看護婦長「っ!」ドゴッ


殺し屋4「ぐびゃら!!」


看護婦長「私は・・絶対最後まで諦めない・・足掻いてやるわ!」


看護婦長「じゃあね・・地獄で後悔しなさい・・」


殺し屋4「っ!!」


グシャ!


ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーー


殺し屋4「あ・・あ・・」バタッ


看護婦長「・・・・・・」


看護婦長「思ったより強力ね、この薬」


看護婦長「酷い幻覚をおこす・・これは危険ね・・破棄」


看護婦長「あの子の為ならどんな薬でも、探してやる・・」


プルルルルル


ピッ


看護婦長「もしもし・・のび太?」


看護婦長「こっちは大丈夫よ・・もう殺しはしないわ・・これは私がこの道に入った時に決めたこと・・」


看護婦長「気にしてないから・・」


看護婦長「そう・・わかった」ピッ


看護婦長「忘れるなんて・・ダメね私も・・」


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


ーーとあるマンションの一室ーー


ボス「殺し屋1終わったか?報告ぐらいしろ!!」


無線「・・・・・・」


ボス「おい!応答しろ!!」


無線「もしもーーし」


ボス「っ!!・・てめぇ誰だ!」


無線「ターゲットのお嬢ですよ!」


ボス「殺し屋1はどうした!まさか!こんなガキにやられたのか!」


無線「乙女にガキとは酷いね、あなた達の所為で献血どころじゃないわよ!ただでさえ少ないのに!次は貴方かもね」


ボス「くっ!ほざけ!てめぇにはまた、他の刺客を送ってやる!」


ボス「殺し屋2応答しろ!殺し屋1がやられた!至急お嬢を殺れ!」


無線「あぁ?てめぇでやれよ!俺は忙しいんだよ!てか、なにが殺し屋だ!甘すぎんだよ!!」


無線「俺も昔殺し屋まがいの事はしてたが、最低でも、ツーマンセルにしてた」


無線「やり方も訓練も全然出来てないな・・口ばかりのバカばっかだな!」


ボス「黙れ黙れ黙れ!!」


ボス「お前は誰だ!!知ったような口を聞きやがって!」


無線「なるほどな!短気で挑発にのりやすい、てめぇに似たんだな!致命的だな!クールにいこうぜ?クールに!」


ボス「くっ!言いたい放題言いやがって!殺し屋3!今すぐ動けるか?もう終わっただろ!」


無線「終わってねぇよ!会議中だ!バカ」


無線「てめぇの仲間なら今頃むさいおっさん達と遊んでるぜ?混じってこいよ?」


ボス「ぐぬぬぬ!!」


ボス「もう殺し屋4しかいないのか!役立たずどもめ!」


殺し屋4「全員やられた!殺し屋4!報酬を増やすから!他の奴も殺れ」


無線「・・・・みじめね」


無線「貴方のやってる事は・・所詮お遊び程度ね・・」


ボス「全滅だと!!くそが!!」


ボス「役立たず共が!こうなれば俺が直々に!」


ピンポーーン


ボス「っ!!」


ボス「まさか!居場所がつきとめられたのか!」


ボス「いや!ありえない!部屋だって偽名の四人家族で借りたはずだから、足はつかないはずだ!」


ピンポーーン


ボス「さっさと!帰れ!」


ピンポーーン


ボス「くそっ!誰だ?」


玄関のカメラを見る


ボス「なんだ?こいつ・・確か、依頼された名簿にあった奴か・・だが、捕まえたから取り消しにされたはずだが」


ボス「アーニャだったな・・」


アーニャ「遊びーーましょ!」


ボス「面倒だ!居留守を使うか」


アーニャ「あれぇ?いないのかな?」ドンドンドンドンドン


アーニャ「いるんでしょ!」ドンドンドンドンドン


アーニャ「開けてよぉ〜」ドンドンドンドンドン


ボス「この!!殺す」シャキン


ガチャ


ボス「っ!・・・あれ?いない?」


ドアを開けるが、そこには誰もいなかった


ボス「ほう・・隠れてチャンスを待ってるのか?」ガチャ


ボス「近くで見てんだろ!出てこいよ!!」バンッ


ボス「なめんなよ!!ガキが!!」バンッ


ボス「さっさと!出てこいや」バンッ バンッ


しーーん


アーニャ「おりゃぁああ!!」サッ


ボス「バカがぁああ!!」バンッ


アーニャ「ぐはっ!」バタッ


ボス「プロをなめんなよ?あぁ?」


アーニャ「っ!・・ふふふバーカ」ガクッ


ボス「気絶したか!だが、それぐらいじゃ許さないからな!!」バンッ バンッ


アーニャ「」


ボス「くっ!無駄な時間をくったな・・ここも危ないな、すぐに荷物をまとめて出るか」


ボスは部屋へと戻っていった


アーニャ「」ピクッ


裏アーニャ「あ〜痛かったぁ〜あいつ殺す!!」


裏アーニャ「だけど、身体が動かないや・・今回はあのクソ野郎に譲ってやるか、やさし〜い」


ーー部屋ーー


ボス「いちど、仲間を集めて今度は大人数で殺ってやる!あいにく、金さえ渡せば人なんてすぐ集まる!代わりはたくさんいる!」


のび太「いや〜だからごめんって!黙って出たのは謝るからな?」


無線「絶対許しません!なんで私も連れてってくれなかったんですか!」


のび太「バカか!!娘をこんな所に連れていけるか!」


無線「今バカって言ったな!バカ言った奴がバカなんだ!!」


のび太「あのなー!って・・悪いもう時間だ・・必ず帰るだから待っててくれ静香にもそう伝えてくれ」ピッ


無線「ちょっ!ー」


ボス「野比のび太・・奴のリーダーだな!」


のび太「ん?違うけど?」


ボス「なに?嘘を言うな、調べてあるんだぞ?」


のび太「調べ方が下手なんだろ?」


のび太「僕は、ちゃんとこの目で見た!僕達のリーダーを大将を」


のび太「お前の目は節穴か?」


ボス「もういい!お前の仲間はころした!お前もしね!」


ボスが銃を取り出そうとする瞬間


のび太「っ!!」ガチャ


それよりも早く取り出し


ボス「っ!!」


バンッ


のび太「・・・・・・」


ボス「ぐっ!!足が!だが、このくらいじゃあ!」ガチャ


バンッ


ボス「っ!!」


手が撃たれ銃が吹っ飛ぶ


のび太「・・・・・」


ゆっくりボスに近づく


ボス「く、来るな!!」


のび太「・・・・・」


ボス「来るなぁああー!」シャキン


ガシッ


ボス「受け止めただと!」


のび太「・・・・・」ガチャ


額に銃を押し付ける


ボス「や、やめろ!俺が悪かった!金なら!いくらでもやるだー」


バンッ


ボス「あ・・」バタッ


ボスの顔に弾がかする


のび太「逃がさねぇよ!お前はこれから償えない罪を償っていくんだ一生な!」


のび太「死なせねぇよ・・そんな楽な事はさせない!」


裏アーニャ「かぁ〜かっこいい!」


のび太「動くな」ガチャ


裏アーニャ「ん?・・もう殺したじゃん?敵を間違えちゃダメだぞ」


のび太「失せろ!まだ、生きてる」


裏アーニャ「とどめさしなよ?なんなら私がしてあげようか?ほら、銃を下ろしてね?」


のび太「さっさと失せろと言ってる!今回はてめぇに頼ったが本当はてめぇを撃ちたくてウズウズしてんだよ」


裏アーニャ「ふ〜ん、撃てば?どうせ、お前じゃ殺せないし」


のび太「お前が出てる間は無敵になるかもしれないが、そのぶんアーニャの身体に負担がかかる事ぐらい知ってる」


のび太「だから、僕はこの作戦は嫌だったんだ」


裏アーニャ「でも、結局してるじゃん」


のび太「あぁ!そうさ!そうしなければ勝てなかったかもしれないからだ!僕は弱いんだ!」


のび太「さっさと失せやがれ!!」


裏アーニャ「・・・・・・」


アーニャ「」バタッ


のび太「おっと!戻ったか」


アーニャ「」


のび太「僕は・・あいつは信用しない・・」


のび太「さて、警察を・・・」


外からパトカーのサイレンが聞こえる


のび太「誰か通報したか・・ここのパソコンを見れば充分証拠になるだろう」


のび太「僕は逃げるか・・警察は苦手だ」


アーニャを担ぎ部屋を後にした


一方その頃


女「」ガクブルガクブル


「くそっ!データも資金も全部やられてる!」


「おい!女どうした!さっきからかどで震えてるが」


女「」ガクブルガクブル


「ダメだ、全く返事がない、どんな怖いものをみたんだ?」


「人質には逃げられ資金もデータもなし・・もうお終いだな」


「バカ野郎!そんなんで諦めるのか!また最初っからやればいいじゃないか!」


「おう!」


「その通りだ!」


「その言葉を待ってた!」


「なぁ?この手紙なんだろう?」


「ん?一人に一つあるな」


「読んでみるか・・」


よぉ!資金とかデータとかごめんね!

これで諦めてくれると嬉しいな

まぁ言いたい事はそれだけなんだけどね!

追伸 可愛い娘さんですね!じつはのび太ってロリコンなんだよ!偶然そこにいた子が貴方の娘じゃない事を



祈ってろ!!


「娘に何をする気だ!よし!もうやめよう!」


「そ、そうだな!もうやめよう!」


「妻よ・・そうだなやめよう」


「仕事探すか・・・」


「「あぁ!」」


女「」ガクブルガクブルガクブル


ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


そしてアーニャが目覚めた


アーニャの運転する車で何処かへ向かっていく


さっきまで死にかけてたのにも関わらず運転していた


アーニャ「さてと、いろいろ聞きたい事はあるけど」


アーニャ「のび太はたけしの事諦めてはいないの?」


のび太「アーニャはジャイアンの事覚えてるのか!」


アーニャ「忘れないよ・・って言っても本当は忘れてたんだけどね」


のび太「どうやって思いだしたんだ」


アーニャ「それは、ほらそういうのに干渉を受けない子がいるでしょ?」


のび太「裏アーニャか・・」


アーニャ「裏アーニャ?・・なるほどね、でも、あの子には私のもう一つの名前をあげたのだからそっちで呼んであげてよ」


のび太「もう一つってニナか・・」


アーニャ「そう、裏アーニャとか負の感情とかだとわかりにくいでしょ?」


のび太「僕はそれでいいと思うがな」


アーニャ「のび太はなんでそんなにニナを嫌うの?」


のび太「あいつの考えやり方がすべて気に入らない」


アーニャ「まぁ、そういう性格だって思えばね?」


のび太「正直それはあまり気にしてない」


アーニャ「じゃあなんで?」


のび太「お嬢を殺そうとした・・」


アーニャ「・・・・・・ごめん」


のび太「言っておくがあれはアーニャが悪いんじゃないぞ!」


アーニャ「のび太・・一つだけ言わせて私もニナも二人で一人だからね、それだけは覚えておいて」


アーニャ「のび太もニナに助けられた事もあったでしょ?」


のび太「・・・・・・」


アーニャ「たけしを助けられるかもしれない、それにはニナの力が必要なの」


のび太「っ!」


のび太「詳しく教えてくれ!」


アーニャ「簡単に言うとこの世界にはいないの」


のび太「えっ!」


続く









最終話後編 帰省


アーニャが車を運転中


のび太「どう言う意味だよ!」


アーニャ「言葉の通りにこの世界にはいない!その証拠にたけしが最初っからいなかったことになってるはずだよ」


のび太「確かにそうだが・・じゃあ何処にいるんだ?」


アーニャ「さぁ?」


のび太「ん?・・あれ?知らないのか?知ってるような感じに言ってたが」


アーニャ「知ってたら行ってるよ」


のび太「もうここにはいない・・だけど居場所がわからない・・これじゃあ」


アーニャ「今は知らないけどわかるかもしれない方法がある」


のび太「まさか・・アーニャこの数年間いなかったのは」


アーニャ「まぁ、出木杉コーポレーションの生き残りを潰していくついでにいろいろ調べたんだよ、ニナにも手伝ってもらってね」


のび太「アーニャは動いてたのに僕はずっと・・動きだそうとしなかった・・」


アーニャ「いいんだよ・・のび太にはのび太のやることがあった、私にも私のやることがあった、それだけだよ?」


アーニャ「今動けてる、気づけたんだがらいいじゃん!今は悩んでる暇はないよのび太」


のび太「そうだったな・・方法教えてくれるか?」


アーニャ「うん!その前に少し説明しないといけないけど」


アーニャ「お勉強の時間だ!」


のび太「来いよ!小学校低学年くらいの問題なら数秒で答えるぜ!」


アーニャ「のび太は今いる世界の他に数千数万と世界があるのは知ってる?」


のび太「確かいろいろ呼び方があるよな?分子世界だとか世界線だとか、ドラえもんと行ったことあったな・・」


のび太(あの世界は違うのだろうか)


のび太「凄く近くにあるでも、お互いの世界には鑑賞できない」


アーニャ「その世界の何処にたけしはいると思うの」


のび太「本当か!でも、どうやって!いや!それよりわかってるなら行こう!」


アーニャ「ちょっと落ち着きなよ!行けるならとっくに行ってるって」


アーニャ「それに数千数億ある世界の一つだよ?一生を使っても探せないよ!」


のび太「っ!・・そうか・・ごめん」


アーニャ「焦る気持ちはわかるけどね」


アーニャ「落ち着いて・・まだ、時間はあるから」


アーニャ「まず、たけしの私物を一つでいいから欲しいのそこから探す事が出来るかもしれないってニナが言ってるの」


のび太「裏アーニャが?」


アーニャ「だから!ニナだって!」


のび太「どっちでもいい、裏アーニャを呼んでくれ」


アーニャ「・・・・・わかったでも、口だけね手足は私が動かすから」


のび太「一部だけでも、代われるのか」


シュン


ニナ「なに?呼んだ?呼んだよね?うひひひ!」


のび太「ジャイアンの私物があったとしたら、それでどうやって探す」


ニナ「無視かよ、ツッコミくらいいれろよ!」


ニナ「まぁ、少しでいいからたけしのなんていうの?存在の匂いと言うか、感覚を覚えておけば見つけることが出来るかもしれないってこと」


のび太「ジャイアンは、もうこの世界では存在が消えてるはずなのに私物なんてあるはずがないだろ」


ニナ「それは、違うね!まだ、少しだけ残ってる!だから、私達も覚えてる、だけど段々と薄くはなってるこれじゃあ後数日でみんな忘れる」


ニナ「そうなったら、もう手遅れ」


ニナ「今なら絶対なにか残ってるはず!なんでもいいの!持ってるなら渡して!」


のび太「随分と熱血だな、お前はそういうのは無関心かと思ったが」


のび太「なにが狙いだ?」


ニナ「狙い?あるよ!たけしをここに連れ戻す!」


のび太「建前の話じゃねぇよ!!本音だ!」


ニナ「これが本音だ!」


のび太「ほざけ!!お前が誰かを進んで助けると思うか?もし!ジャイアンになにかしようってんなら!容赦しねぇぞ!」


のび太「この!!偽物!!」


ニナ「っ!!」グイッ


キィイイイイイ


のび太「うわっ!!」


ニナ「私が人を助けて!何が悪い!お前が勝手に思うのはいいが!人の事を勝手に決めつけてそれを口にだすのは!やめろ!!」


ニナ「私が!!私が!!あいつをー」


シュン


アーニャ「ストップ!!」


のび太「戻ったのか!本当にあいつは何を考えてんだか・・」


アーニャ「のび太少し車止めるよ」


のび太「ん?あぁ」


アーニャ「よし!これでいいっと」


アーニャ「さてと、のび太」


のび太「ん?なんだ?」


アーニャ「少し表出ろ・・」ギロ


のび太「っ!!」


のび太「アーニャ!今はふざけてる場合じゃないだろうが!」


アーニャ「いいから出ろ!」ガシッ


アーニャはのび太の腕を掴み車から出す


ドサッ


のび太「いてて・・強く握ると痛いぞ」


アーニャ「のび太、もう言うのは疲れたから・・一言」


アーニャ「ふざけんな!!」シュッ


のび太「うわっ!」サッ


のび太「なんだよ!いきなり殴りかかって!」


アーニャ「のび太は!必死で変わろうとしてる人によくあんな事が!」シュッ


のび太「くっ!」サッ


のび太「変わろうとしてる?何処がだ!僕にはそうは見えない!!」


のび太「あいつがしようとしたことを僕は忘れない!罪は消せない!変わろうとするなら!それを受け止めろ!」


アーニャ「確かにあんな事があって信用しろとは言わない!でも、信じて!少しだけでも信じてあげてよ!」ブンッ


のび太「断る!あいつが踏み出さないかぎり」サッ


アーニャ「っ!!」シュッ


ドゴッ


のび太「ごはっ!!」


のび太「くっ!!」シュッ


アーニャ「っ!」ガシッ


ギュウ


のび太「ぐっ!!」シュッ


アーニャ「っ!!」ガシッ


ギュウ


アーニャ「いい加減に!!その硬い頭どうにかしろよ!!のび太!!」シュッ


のび太「なにっ!!」


ゴーーン


アーニャの頭突きがのび太の頭に命中


のび太「あっあ〜・・・」フラフラ


アーニャ「ニナ!」


シュン


ニナ「のび太!私が!私が!!」


ニナ「人を好きになって悪いかぁああああ!!」シュッ


ドゴーーン


のび太「がはっ!!」


ニナ「そうだよ!私はこんなんさ!捻くれてるし!素直でもない!可愛げもないし!」ドゴッ


のび太「がぁ!!」


ニナ「アーニャの負でしかない!それでも、今は心からたけしを助けたいと思う!!」ドゴッ


のび太「っ・・・ぐっ!」


ニナ「私が憎いかもしれない!それこそ殺したいくらいに!でも、私はあの時から!!雪山で出会った時から!!」


ニナ「好きだったんだよ!!」ドゴッ


のび太「ぐぅ!!ぉぉおおおお!!」ガシッ


ニナ「えっ?」


のび太「なら!!少しは素直になれやぁあああ!!可愛くあろうとしろや!!」


のび太「男はな!!ちゃんと言わないとわかんねぇんだぁああ!!」


のび太はニナを投げ飛ばす


ニナ「うわっ!!」


そしてマウンドボジションをとる


のび太「一言助けてくれって言えよ・・助けたい気持ちより!プライドの方が高いのか?お前の覚悟はそれだけか?」


のび太「そのぐらい気づけよって思うか?残念だがな!僕はな!かなりの鈍感男だぞ!」


のび太「男からアプローチの時代はもう終わったんだよ!!」


のび太「言ってくれ!いい加減に!そんな偽物のプライドなんて捨てろ!!」


のび太「意思を覚悟を見せてくれ!僕に君のニナの手伝いをさせてくれ!!」


ニナ「っ!・・お願い・・たけしを・・助けて・・・私だけじゃ・・もう・・」ポロポロ


アーニャ(デレた!!)


のび太「・・・・・・」ナデナデ


ニナ「・・・・っ」


のび太「僕こそニナの助けが必要だ!頼めるか?」


ニナ「うん・・・」


アーニャ(ええ話やな〜これぞ友情って奴?)


のび太「じゃあ!行くぞ!あの町へ」


ニナ「運転は任せなさい!!」


アーニャ(そろそろ交代しようと思ったけどもう少しこのままにしておくかな一部交代は疲れるし)


アーニャ(私には人を好きになるという感覚があまりわからない・・だから、最初に聞いた時は少し嫉妬したりもした)


アーニャ(でも、今は全力で応援してるから!)


アーニャ(ニナって運転出来たっけ?)


ニナ「ねぇ?勝手に進むけど?」


のび太「確かオートマはなんとか現象で進むらしいぞ?」


ニナ「なにそれ?現象なんて人為的に起こせるの?」


のび太「そうなんだよな、なんだろうな?」


アーニャ(ん?やばいか?)


のび太「まぁいい!ブレーキを踏めば止まるはずだ!」


ニナ「ブレーキってどれ?」


のび太「これじゃね?」


ニナ「右のペダルだね!」


アーニャ(え?右ってアクセルだよね?)


のび太「おう!そうだ!思いっきり踏め!!」


アーニャ(ちょっ!!)


ブゥウウウウウン


ドンッ


のび太「ぐふっ!!」


ニナ「ぶはっ!!」


シュン


アーニャ「いてて・・車は無事ね!さて行きますか!のび太は・・うん!生きてる多分」


ーーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


ーー病院ーー


ユウ「さて、みんな無事でよかった」


お嬢「もうボスはお父様がやっつけたみたいだから大丈夫だとは思うけど」


ユウ「いや、まだ安心は出来ないだから、少しの間この病院に避難しててもらいたい」


静香「それがいいわねのび太さんがいない今家を守る人はいないですから」


お嬢「お母様!私がいますよ!」


静香「お嬢は無茶しちゃダメ!今回だって気づいてたなら逃げなさい」


お嬢「やれると思ったし・・」


静香「そういう問題じゃないの!お願いだから危険な事はしないで、お嬢になにかあったら・・のび太さんも私もノビスケも悲しむからね?」


ユウ「俺も悲しむぞ!」


看護婦長「話に割り込まない・・」ゴツン


ユウ「ぐはっ!・・」


静香「お嬢・・もう戦う必要はないんだから」


お嬢「お母様・・・」


ノビスケ「お姉ちゃん!どっか行っちゃダメだよ?」ギュッ


お嬢「ノビスケ〜!ごめんね?何処にも行かないからね?ほら、たかいたか〜〜い」


ノビスケ「うわ〜お姉ちゃん力持ち!」


お嬢「もう〜かわいい!!そうだ!ジュース飲む?ほら買いに行こ?お菓子も買いに行こうか?売店って何処かな〜〜」


ノビスケ「うん!行く!」


お嬢「よ〜し!レッツゴー!売店探しに〜」


ノビスケ「おーー!ばいてんさがす〜」


タッタッタッタッ


ユウ「・・・・・・」


看護婦長「微笑ましい・・」


静香「うふふふ、お嬢ったら」


ユウ「溺愛しすぎだろ!キャラ変わってるぞ!」


静香「お嬢はノビスケが大好きですから」


ユウ「それでも・・あれは少し異常だと思うが」


看護婦長「ユウ・・姉弟とはそう言うもの・・」


ユウ「そうなのか?すまん」


静香「戦争が終わったあとにのび太さんから聞きましたお嬢の過去を・・」


ユウ「そうか、同情はしないでやってくれ」


静香「のび太さんにも言われました・・同情は他人がするただの自己満足だって」


ユウ「そうだな、同情して可哀想と思うその事で自分は優しいとか思うんだろうな、微塵も心配なんてしてないのにな」


ユウ「他人でいたいなら、同情でも、なんでもしろ、だが本当にお嬢の事を思うなら、一言頑張ったねってもう大丈夫だってそう言ってほしい」


静香「はい、お嬢は凄く苦労してきたと思います、お嬢はのび太さんと同じ人の痛みを解る人です」


静香「だからこそもう無茶はして欲しくない・・普通の子でいさせてあげたいの」


ユウ「大丈夫さ、どこからどう見ても弟が大好きなただの姉だ」


静香「そうね、あやめちゃんはどう?」


ユウ「少し無理をさせてしまったらしくてな今は眠ってるよ」


看護婦長「私がちゃんと見てたら・・」


ユウ「看護婦長は怒ると周りが見えなくなるが、それは仕方ない事だ、みんなを守ろうとしたんだ」


ユウ「少しだが、病気の事がわかってきた、まだ先は遠いがな・・絶対に助ける!」


静香「私にも手伝える事があったら言ってくださいね」


ユウ「あぁ、ありがとう」


ユウ「話は変わるが、というかこれが本題なんだが、みんなに聞きたいことがある」


ユウ「みんなは剛田たけしを知ってるか?」


静香「っ!」


看護婦長「やっぱりみんな忘れてたのね・・」


ノビスケ「ただいま〜」


お嬢「ふぅ〜買いすぎた」


お嬢「・・・・シリアスムード」


お嬢「たけしさんの事話してたの?」


ユウ「のび太がおかしいと思ってた俺達だが、本当におかしかったのは俺達だったって事だ」


静香「・・・・最低よ・・夫も友達も信じられないなんて」


看護婦長「・・・・・・」


ノビスケ(空気でも読んどくか)


ノビスケ「トイレ言ってくる!」


静香「場所わかる?」


ノビスケ「大丈夫!時間かかっても行くから」


ノビスケ(ふぅ〜)


お嬢「たけしさんは何処へ行ってしまったんですか?」


ユウ「わからない・・病室にはなにもなかった」


看護婦長「最初っからいないみたいにね・・」


静香「のび太さんなら・・なにか知ってるかも!」


お嬢「そうですよ!お父様なら今でもきっと探してる筈です!今からでも力になれないかな?」


ユウ「そうだな!今からでも遅くない!」


看護婦長「私は・・・」


ユウ「・・・・・・」


ユウ「看護婦長はここに残っていないとやばいよな悪いがお留守だ!」


お嬢「ノビスケを見ててもらいましょうよ!看護婦長さんなら信用できますし」


静香「そうね、お願いできますか?」


看護婦長「怖がらないかな・・」


ユウ「大丈夫だ、自信もてよ」


看護婦長「・・・・・そう」


ノビスケ「ただいま〜」


ノビスケ(話は聞いたが、本当なら行きたいが、無理だろうな・・まだ、幼い自分を恨むぞ!)


ノビスケ「お留守番できるもん!」


お嬢「偉いね〜帰ってきたらいっぱい遊ぼうね?」ナデナデ


ノビスケ「うん!」


ユウ「よし、じゃあ行くか!」


静香「何処に?」


お嬢「・・・・・・」


ユウ「・・・・・・」


看護婦長「あ、あの・・よろしくね・・・」


ノビスケ「よろしくおねがいします!」


看護婦長(かわいい)


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


スネ夫とアンリは会議を終わらせ車を走らせていた


スネ夫「へっくしゅん!」


アンリ「風邪?大丈夫?」


スネ夫「あぁ・・大丈夫だ」


スネ夫「上手くいってよかったよ」


アンリ「えぇ、いい人でよかった」


スネ夫「あんな人がたくさんいたら楽なんだけどな」


アンリ「それはそれでつまらないかもね」


スネ夫「だな!緊張感って大切だよな」


アンリ「あ、コンビニよっていい?」


スネ夫「あぁ、今日の予定はこれで終わりだから大丈夫だ」


アンリ「ありがとう」


スネ夫「・・・・なぁ、いきなりなんだが」


スネ夫「ジャイアンの事覚えてるか?」


アンリ「うん・・やっぱりスネ夫さんも思いだしたんだね、なんで忘れてたんだろうね」


アンリ「のび太さんが正しかったのに私達は・・」


スネ夫「あぁ、のび太には悪い事をした・・きっと今も一人で探してるのかもしれない」


アンリ「手伝いたいって顔してるね?」


スネ夫「運転してるのに顔を見れるか?」


アンリ「勘だよ、あってるでしょ?」


スネ夫「あぁ・・このままなにもしないとまた、忘れてしまうかもしれない・・」


アンリ「任せて!運転代わって」


スネ夫「え?あぁ」


アンリは携帯電話を取り出しメモ帳を取り出し電話をかけはじめる


何度もメモを見ながら電話をしていた


アンリ「これで、当分の予定は先送りにしたから、いけるよ」


スネ夫「いいのか?いつも予定にうるさいアンリが」


アンリ「手伝いたいんでしょ?少々の事は気にしない」


アンリ「私も同じ気持ちだから」


スネ夫「アンリ・・そうだな!よし行くか!」


アンリ「それで何処へ?」


スネ夫「・・・・・・」


スネ夫「あ、コンビニだ!」


アンリ「わからないのね・・」


スネ夫「うん・・そうだ!電話すればいい!」


アンリ「そう思ってかけてるけど出ないよ?」


スネ夫「為す術なしか・・」


アンリ「とりあえずコンビニ行ってくるね?」


スネ夫「あぁ・・・ん?」


その時コンビニに前をぶつけたのだろうか、前が凹んでる車が隣に止まった


アンリ「事故でもしたのかな?」


スネ夫「それにしても酷いな、運転手の顔が見てみたいよ」


アンリ「あ、出てきたよ」


アーニャ「あちゃーかなり凹んでるよ・・お気に入りだったのに」


アーニャ「あの二人には絶対ハンドルは握らせない」


スネ夫「なぁ、あれって」


アンリ「ニナ!じゃなくて!アーニャ!」


アーニャ「ん?ありゃ?アンリ!なんでここに!」


アンリ「こっちのセリフよ!何年も連絡よこさないで!心配したんだからね!」


アーニャ「ごめん・・どうしても連絡できない用事があったの」


アンリ「もう終わった?」


アーニャ「実はまだなんだ」


アンリ「本当は手伝ってあげたいんだけど・・」


アーニャ「いいんだよ・・会議あったんでしょ?疲れてるし一人じゃないから」


アンリ「そう・・頑張ってねアーニャ」


アーニャ「アンリもね!」


スネ夫「おーい!アンリ買い物があるんだろ?」


アンリ「あ、そうだったちょっと行ってくるね」


アーニャ「じゃあついでに冷えピタ買ってきてよ」


アンリ「はーい」


スネ夫「アーニャ久しぶりだな!」


アーニャ「そうね」


スネ夫「聞きたいことがあるんだが、剛田たけしを知ってるか?」


アーニャ「・・・・まだ、時間はあるみたいね」


スネ夫「え?」


アーニャ「知ってるに決まってるでしょ?」


スネ夫「そうか、実はな最近まで忘れていたんだ・・それでのび太は覚えてたみたいなんだが・・」


スネ夫「それで・・」


アーニャ「一言でまとめて言ってよ」


スネ夫「のび太が何処にいるか知らないか?」


アーニャ「ん?・・・あ〜」


アンリ「お待たせ!冷えピタ買ってきたよ」


アーニャ「そこで気絶してるよ?」


スネ夫、アンリ「え?」


のび太「」


スネ夫とアンリも一緒にジャイアンの私物探しをすることになった


のび太もニナも目を覚まし今までの事を簡単説明した


ただし、ニナの存在については秘密にすることにした


アーニャ「どうやらやりたい事は一緒みたいだね!」ペタ


アーニャ「あ〜頭冷んやり〜っとのび太にも貼っとこっと」ペタ


のび太「う〜ん・・頭いてぇ〜」


スネ夫「車置いて行ってよかったのか?」


アンリ「あれってアーニャのだよね?」運転中


アーニャ「違うよ、盗難」


のび太「うん、盗難、ふぅ〜冷んやり〜」


スネ夫「さらっと犯罪しましたって普通に言ってんじゃねえよ!」


アーニャ「自業自得ってやつだよ」


のび太「まぁそうだな」


スネ夫「まぁいい、ジャイアンの実家へ行けばなにかあるだろう」


アンリ「確かあの町って戦争の時結構被害を受けたって聞いたけど、残ってるのかな?」


スネ夫「それは、心配ないちゃんと残ってる」


のび太「なんでわかるんだ?」


スネ夫「残ってるのを確認した後僕らの家を全部俺が買い取ってそのままにしてる」


スネ夫「せめて、ママやパパに出来る事はなにかないか考えたらあの家を残してやりたいと思ってな・・」


アンリ「スネ夫さん・・」


スネ夫「ただ・・帰るのが怖くて一度も帰ってないよ・・」


のび太「いい機会だ、ついでに帰ってみたらどうだ?」


アンリ「のび太さん!」


のび太「スネ夫そろそろ向き合う時だと思うが?そうだろ?」


スネ夫「・・・・・そうだな」


スネ夫「ん?電話か、静香ちゃんから」ピッ


スネ夫「もしもしー」


アーニャ「両親か・・・・」


のび太「じゃあまずはジャイアンの実家へ行こう」


アンリ「はい、ナビお願いしますね」


スネ夫「あぁ・・だから、俺達はあの町へ向かう」


スネ夫「じゃあな!」ピッ


数時間後町へついた


のび太達の産まれた町にほとんど面影はなかったが、何故か懐かしく思いそれと同じくらい悲しくあった


お嬢達も手伝ってくれるという事になりジャイアンの実家へ集まることになった


到着した時には既にお嬢達は来ていた


なんでも、この町へ既に向かっていた途中だったらしい


そこで、簡単に事情を説明してお嬢に怒られた


そして、謝られた


お嬢「今度は信じる、だからお父様も私達を私を信じて」


そして、のび太、スネ夫、アーニャ、アンリ、ユウ、静香、お嬢の七人(ニナをふくめ八人)が集まった


一同はジャイアンの実家へ入っていくが・・・


ーー剛田商店ーー


のび太「まぁ、そうだよな」


アーニャ「ふぬぬ!!開かない!見てないで手伝ってよ!」


シャッターは長い間放置していたのかサビて開かなくなっていた


本当は裏からの入り口がもう一つあるが、忘れた事にしよう


スネ夫「どりゃ!!」ドン


スネ夫はずっとシャッターを蹴りつづけていた


サビているから蹴りつづければ穴が空くかもしれないが・・ドンドンうるさい


お嬢「・・・・・ふふふ」ガリガリ


お嬢は持っていたお守り(鈴の付いたナイフ)でシャッターに穴を空けようとしていたが、なかなか地味な作業だったそして、不気味だった


アンリ「馬鹿だね・・」


ユウ「あぁ・・馬鹿だこいつら」


のび太「他にも入り口があるとか思わないのか?普通は」


ユウ「あぁ、そうだ!なければ」


アンリ「作ればいい!!」


ユウ「来い!アンリ」


アンリ「そりやぁああ!!」シュ


ユウを踏み台にして二階の屋根に上がる


アンリ「ふふふ!後はここからこの窓を割って入ればいい!」


ユウ「おう!手貸してくれ」


アンリ「はいよ!」サッ


ユウも二階の屋根へと上がった


のび太「・・・・・今は夜だから人通りがないのが助かったよ」


静香「こんなの見たら通報されるわね」


周りから見たらどう見えるのだろうか、別々の泥棒が偶然同じ日に侵入していくそんなように見えるのだろうか


のび太「どうするよ?」


静香「待ってあげましょ?せっかく頑張ってるし」


のび太「そうだな」


最初に開いたのはスネ夫だった


しかし、その瞬間みんなも開けてしまう


ガシャン


スネ夫「よっしゃあ!穴が空いたぞ!」


ガタン


お嬢「穴が空いたよ!ここから入れば」


アーニャ「そりやぁああ!!こらぁあああああ!!」


ガラガラガラガラ


シャッターオープン


アーニャ「ふぅ〜」


スネ夫「・・・・・・・」


お嬢「・・・・・・」


パリン


アンリ「脆い窓ね!お邪魔しまーす!」シュ


ユウ「破片に気をつけろよ?」シュ


のび太「あ、裏口開いてるね」ガチャ


静香「じゃあ、入りましょ」


みんなはそれぞれのやり方で入っていった


のび太、静香、裏口から普通に侵入


のび太「ドアの開きが悪いな・・」


静香「これは、もう取り替えるしかないわよね?」


のび太「あ、取れた・・」


アーニャ、前のシャッターを開けて侵入


アーニャ「よし!みんな入ろう!って!スネ夫とお嬢だけ?入らないの?先に行けって?なんで、シャッター閉めるの?」


お嬢、スネ夫、シャッターを閉じてわざわざ自分の開けた穴から侵入


スネ夫「苦労を成果を」


お嬢「無駄にはしたくない!」


アンリ、ユウ、二階窓から侵入


ユウ「うわっ!くさっ!」


アンリ「埃が酷いね」


そしてガサ入れが始まった


まずは、一階から調べる事になった


ガサゴソ ガサゴソ ガサゴソ


のび太「やっぱりジャイアンのいた形跡すらない」


スネ夫「写真も全部ジャイアンだけ消えてる!」


お嬢「ここって雑貨屋だったんだね?」


静香「そうよ、よくここでママが買い物をしていたわ」


アーニャ「この写真って誰?」


のび太「それは、ジャイ子ちゃんだよ」


アーニャ「ふ〜ん・・結構かわいいじゃん」


スネ夫「これでも、昔はかなりブサイクだったんだぞ?」


静香「スネ夫さん!失礼な事言わないの!」


のび太「そんなのジャイアンの前で言ったらまじで消されるぞ?」


スネ夫「おう!だから、早く消しに来いよ!ジャイアン!」


のび太「スネ夫・・・そうだな!ブサイクだな!」


静香「ちょっとブサイクかな?」


お嬢「あ、たわしがある!そういえば、家のそろそろダメになってるし・・・もらってもいいかな・・」


のび太「お嬢、泥棒だぞ?いいけど」


お嬢「ですよね!っていいの!」


のび太「泥棒だけど」


お嬢「ぐぬぬぬ!!」


アーニャ「とりあえず一階にはなにもないみたいね」


アンリ「なにかあった?」


ユウ「二階もなにもなしだ」


のび太「あれ?窓から入ったんだろ?入った所がジャイアンの部屋のはずだけど?」


ユウ「いや、ただの物置だったぞ?」


アンリ「探してみたけど、女性の服ばかりね、ただ女装趣味があるならあるかもだけど」


ユウ「なんだ?あいつそんな趣味があったのか?」


のび太「ねぇよ!」


静香「一応行ってみましょ?」


のび太「そうだな、お嬢達はここにって!お嬢!もうそのたわしは元の場所に戻しておけ」


お嬢「はい・・・」


ユウ「欲しいのか?」


お嬢「い、いえ・・」


ユウ「そうか」


のび太「じゃあ行こう」


静香「えぇ」


二階へ上がりジャイアンの部屋行くがそこにあったのは、言った通り女性の服ばかりだった


のび太「うわ〜すげぇ下着」


静香「関係ないものは触らない!見ない!」


のび太「嫌でもこれ凄いぞ?誰のだろう?」


静香「誰のでもいいでしょ!!」


のび太「ジャイ子ちゃんか?嫌でも・・こんなのはジャイ子ちゃんには似合わないし・・う〜ん」


静香「もう出るわよ!ないし!みんなを待たせてるし!ほら行くよ」


のび太「あぁ・・・」


みんなの元へ戻り剛田商店から出た


ユウ「実家にないと言うことはもう・・・」


アーニャ「まだ、何処にあるはずよ!」


スネ夫「だが・・・」


アンリ「とりあえずスネ夫さん達の家にも行ってみたらどう?」


のび太「だが、ここにもないんだぞ?」


アンリ「アーニャの話だと、その物にたけしの思い入れがあればいいんだよね?」


アンリ「なら、スネ夫さん達の私物でも、あるかもしれない」


のび太「そうか!そういえばあいつよく漫画とか自分の物にしてたな!もしかしたらあるかもしれない!」


お嬢「でも、お父様今から一つ一つ探したら時間がかかるよ?」


のび太「そうだな、あまり時間はないし・・」


ユウ「こんだけ人数がいるんだ別れて行ってあいつの思い入れのありそうな物を持って後で合流ってのはどうだ?」


のび太「よし!それで行こう!」


お嬢「じゃあ、まず何処に行くか決めないとね!」


ユウ「のび太と静香家とスネ夫家とそうだな、出木杉の家ってのはどうだ?」


のび太「流石昔人をまとめてただけはあるな!」


ユウ「お前が褒めるとか気持ち悪いな」


のび太「なら、僕は自分の家に行くよ」


静香「私も自分の家行くわ」


スネ夫「お、俺は・・・」


のび太「スネ夫!」


静香「スネ夫さん!」


スネ夫「っ!自分の家に行く」


アンリ「スネ夫さん一人じゃ心配だから私はスネ夫さんについて行く」


お嬢「私は」


のび太「お嬢は僕と来てくれお嬢には知っておいてほしいから」


お嬢「はい!」


ユウ「なら、俺は出木杉の家かアーニャはどうする?」


アーニャ「私も出木杉の家でいい、邪魔はしたくないし」


ユウ「お前が空気読むとかすげえな」


アーニャ「たまにはね」


ユウ「場所はここだな!よし!」


ユウ「じゃあ、また夕方ここに集合だいいな!行け!」


みんながそれぞれの場所へと向かっていく


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


ーーのび太の実家ーー


のび太「ここだ」


お嬢「え?ここって」


のび太「覚えてるだろ?お前があの時行ってた家だ」


のび太「ここが僕の家だった場所だ」


お嬢「じゃあ、あのおばさんは」


のび太「お嬢のお婆ちゃんだよ」


お嬢「あの、弱虫の子供は」


のび太「僕だよ、あの時の逆エビ固め効いたよ・・あれがなかったら気づかなかったよ」


のび太「本当に大事なものにね、ありがとう」


お嬢「うん・・あれ?おかしいな・・涙が止まらない」ポロポロ


のび太「もう、ここには誰もいない、けどここは紛れもなくお嬢の家族の家だ」


お嬢「お父様・・ごめんなさい・涙が止まらないよ」ポロポロ


のび太「おいで」


お嬢「っ!」ダキッ


お嬢「ごめんなさい・・あの時誓ったのに告白したあの時に」


のび太「そうだ、僕はお嬢とは恋人関係にはなれない、だけど、家族だ!家族としてならいつでも僕の胸を貸すよ」


お嬢「っ・・うわぁぁあああん」ポロポロ


のび太「ごめんなお嬢・・・」


ーーーーーーーーー

ーーーーー

ーーー


ーースネ夫の実家ーー


スネ夫「・・・・・」


アンリ「スネ夫さん、無理しないでね?」


アンリ「無理なら私が行くからね?」


スネ夫「いや、行くよ」


スネ夫「そろそろ、向き合わないと」ガチャ


家に入ると埃まみれだったが、確かに自分が昔みたあの頃と変わらない光景だった


それを見るだけで、ママとパパがいるように思えた


スネ夫「埃・・酷いな」


アンリ「当時のまんまなのよね」


スネ夫「あぁ」


埃まみれの部屋を見るとその瞬間ママとパパはいないんだとそう思った


スネ夫「ママはね、綺麗好きだからいつも埃一つなかった」


スネ夫「もうこの部屋を見て・・」


アンリ「もういいからね?」


スネ夫「もういないんだって!」


アンリ「スネ夫さん!!」


スネ夫「大丈夫・・少し一人にしてくれ」


アンリ「うん、わかった他の部屋見てるね」


スネ夫「あぁ」


スネ夫「ママ・・パパ・・・」


スネ夫はその場に倒れこんだ


スネ夫「ただいま・・・ママ、パパ」


スネ夫「俺は元気でやってます、いい人にも会えました」


スネ夫「心配だろうと思うけど、大切な仲間達もいます」


スネ夫「さみしくないって言ったら嘘になるけど・・でも、俺は今が幸せです!」


スネ夫「だから、ありがとう」


スネ夫「そして、さようなら」


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


ーー静香の実家ーー


静香「綺麗にしてた庭も・・もう見れたものじゃないわね」


静香「家も・・・」ガチャ


家に入るとまるで自分の家ではないように思えた


埃まみれでクモの巣もたくさんありいるだけで、病気になってしまいそうだった


静香「お邪魔します」


静香は自分の家とは思わずただの廃墟と思いながら自分の部屋へ向かった


そうでもしないと、今の自分を保てないからだ


もしかしたら後悔してしまうかもしれない


のび太と結婚したことやそれ以前ののび太と出会ってしまったことを


そう思いたくない、でも思ってしまうかもしれない


静香「あれは」


静香は部屋に向かう途中に父親の部屋にあったアルバムが目に入る


そのアルバムは開けたままだった


そう、それは静香の成長記録だった


静香「っ!!」


静香「だめ!見たら!見たら!本当に後悔してしまう!!」


それでも手は止まらなかった


静香「・・・・・・・」


そのアルバムは静香が結婚前夜に婚約を破棄したいと父に言った時見せてくれたものだった


その時の父の言葉を思い出した


『のび太君を選んだ君の判断は正しい。

あの青年は、人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる人間だ』


そう言った父の顔を今でも忘れない


静香「パパ、私!」


静香「今でも自分の選択は正しかったと思うよ」


ここは自分の家だ!今ならそう言える


静香「ママ、パパ、ただいま」


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーー


ーー出木杉の実家ーー


ユウ「これって・・」


アーニャ「うん、これは」


ユウ「誰か住んでるよな?」


アーニャ「電気メーターも動いてるし住んでるね」


ユウ「確か?出木杉はもういないし、出木杉パパは確か行方不明なんだよな?」


アーニャ「あ〜そうか、そういうことにしてたっけ!」


ユウ「ん?してた?」


アーニャ「なんでもないよ!どうする?帰る?」


ユウ「だが、俺たちだけなにもなしじゃな・・」


ピンポーン


ユウ「おい!何押してる!」


アーニャ「悩む時間が無駄なの!人生は一分一秒待ってくれないよ!」


アーニャ「さぁ!ほら!」グイッ


ユウ「はぁ?なんで俺が前なんだ!」


アーニャ「自分コミ症なんで!」


ユウ「嘘つくな!!」


出木杉ママ「あの、どちらでしょうか?」


ユウ「え?いや!あの!えーと!」


アーニャ「私達出木杉くんを殺した者ですが、部屋を見せてもらってもいい?てか、見せろ」


出木杉ママ「帰ってください」


ドン


ドアが乱暴に閉められなんで?という顔をするアーニャ


アーニャ「正直に言ったのに!なんで?」


ユウ「はぁ〜ダメだこりゃ」


ピンポーン


ユウ「とりあえずお前は黙ってろ」


インターホンから声だけがでてきた


出木杉ママ「帰ってください!お願いします!」


ユウ「奥さん!とりあえずドア開けてくれませんか?顔を見て話しましょうよ」


出木杉ママ「帰ってください!家の子が悪いのはわかってます!でも、それでも!貴方達を見ると・・お願いです!帰ってください!!」


ユウ「そうもいかないんですよ!こっちにもやらなきゃいけないことがありましてね!」


ユウ「それに!奥さん自分があんたの子が悪いって認めるなら!」


ユウ「それそうの償いはしないといけないよな?認めるのは簡単だ!だがな!認めるって事はその後の事も全部責任をとらないといけないって事だ!」


出木杉ママ「それは・・・」


ユウ「いつまでも!被害者ぶってんじゃねえよ!!お前の息子と父親の所為でどれだけの人が苦しんだと思ってる!!」


ユウ「ここにいるアーニャはな!お前の父親の被害者だぞ!!どれだけ苦しんだと思う?いい加減に息子の死を逃げの理由に使うのはやめろ!!」


ユウ「じゃねぇと!!俺はこの扉ぶっ壊して!てめぇをー」


ガチャ


出木杉ママ「近所迷惑になります、入ってください」


ユウ「お、おう・・」


アーニャ「不完全燃焼なんだろ?そうなんだろ?」


出木杉ママ「これきりにしてください・・」


アーニャ「わかってるよ!正直ここに長くいたくないしね!」


ユウ「すまねぇ、大丈夫だ!これきりにする、もう顔もみせねぇよ」


ユウ「あんたもこの町から嫌われてるみたいだしなこれ以上はなにもしないよ」


アーニャ「外のラクガキ酷かったもんね」


出木杉ママ「・・・・・」


ユウ「部屋に行かせてもらうぞ」


ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー


そして、夕方になった


ーー剛田商店ーー


お嬢「ごめんなさい!遅れて!」


ユウ「これで、全員だな!」


のび太「ごめん!つい・・」


静香「いいよ、のび太さん!」


のび太「静香・・・」


お嬢「お父様なかなか起きないんですもん」


ユウ「ん?寝てた?」


のび太「いや・・それは、なんか懐かしくて!いつも枕にしてた奴があって!それで!」


お嬢「お父様膝枕痛くなかったですか?」


のび太「そんな事はないぞ!柔らかくていい匂いがしたし!よく寝れー」


ユウ「だとよ?静香さん」


静香「そう・・・」ゴゴゴゴゴ


のび太「あわわわわ!!」


ユウ「じゃあみんなそろそろ始めるか!まずは、スネ夫頼む」


スネ夫「あぁ!アンリ」


「ちょっ!静香腕はそっちに曲がらないから!」


アンリ「はい!これです!」


大量の漫画本


ユウ「これが?」


スネ夫「ジャイアンに貸した本で帰ってきた奴だ」


アンリ「それ以外はこれってものがなかったわ」


「ぎゃぁぁああああ!!」


「お母様ぁああ!これ以上は!!」


ユウ「そうか、結構昔の本が多いな?最近のはないわな!」


ユウ「なかなかおもしろいな」


スネ夫「それは、結構お気に入りだった本だよ!」


スネ夫「俺のオススメはここ」


ユウ「お、いいね!!」


アーニャ「ん?みんな来たの?」


アンリ「やっと起きたよ!今見てるから」


アーニャ「そうなの?どれ?」


スネ夫「ここが、面白くてな!」


ユウ「ぷっ!ははははは!こりゃ傑作だ!」


アーニャ「・・・・どう?」


ニナ(ダメねどれも微量すぎて意味がない)


ニナ(でも、この分厚さなら)


シュン


ニナ「おりゃ!」


ゴツン


ユウ「ぐはっ!」


ゴツン


スネ夫「ぐふっ!」


ニナ「ふっ!」


シュン


アーニャ「ありゃーー」


ユウ「なにすんだよ!アーニャ」


スネ夫「少し脱線したが!叩くことはないだろ!」


アーニャ「いや〜ごめん!ごめん!ついね?」


「お父様・・起きてよ!嫌だよ!お父様!!」


アーニャ「これはダメ!だから次ね!」


スネ夫「なんでわかるんだ?」


アーニャ「わかるからわかるの!ほら次!」


ユウ「納得いかねえよ!」


アーニャ「この本もなかなかいいね!」


ユウ「次へいこう!!」


ユウ「よし!アーニャ俺たちのを見せよう」


アーニャ「おーけー!」


アーニャ(あの時ニナは寝てたからわからなかったけど、適当に)


アーニャ「これだよ!」


写真


スネ夫「これは?写真?」


アンリ「スネ夫さん達の小学生の時の写真ね!みんな笑ってるけど・・出木杉は笑ってないね」


ユウ「この写真の、のび太とスネ夫の間に不自然に隙間があるだろ?」


アンリ「うん!あるね」


ユウ「多分そこにたけしが写っていたんだと思う」


「お、お嬢・・」


「お父様!」


「まだ、生きてたか」ゴゴゴゴゴ


ユウ「おかしいと思うのはまだ、改変が完全じゃないからだ」


スネ夫「なるほど!これならいいんじゃないか?」


アーニャ「どう?」


ニナ(ただの紙切れね)


アーニャ「ダメね・・・」


ユウ「おいおい!自分で選んでそれで、ダメって」


アーニャ「とにかくだめ!!ほら次!」


スネ夫「次って言ってもな」


アンリ「あれじゃあね」


静香「どいて、お嬢」


お嬢「嫌です!やるなら私を先にやりなさい!!」


のび太「あわわわわ!!」


静香「そう・・・なら!」シュッ


お嬢「っ!」


のび太「お嬢!どけ!!」グイッ


のび太の顔面にあたるギリギリで止まる


静香「やっぱりのび太さんは人が傷つくのは見たくないのね、それともお嬢限定かしら?」


のび太「違うな!」


静香「え?」


のび太「静香、僕は君が傷つくのだって見たくない!」


のび太「何故なら!愛してるからだ!!」


静香「のび太さん!」


のび太「静香!」


お嬢「・・・・・・」


ユウ「おい!もういいか?」


のび太「あぁ!すまない!じゃあ始めようか」


ユウ「もう始めてるよ!次お前らの番だよ!早くしろ!本が飛ぶぞ?」


アーニャ「飛ばないけど?」


ユウ「飛ばせよ!」


シュッ


ゴツン


ユウ「ぐはぁ!!」


バタッ


アーニャ「いい音だ!余裕の音です」


スネ夫「やばいんじゃねぇか?」


アンリ「大丈夫、軽い脳震とうだから気絶してるだけ」


スネ夫「なら安心だ!じゃあ、静香ちゃん頼む」


静香「えぇこれよ!」


バイオリン


のび太「これって静香ちゃんの兵器じゃないか!!」


スネ夫「これは!抹消したはずじゃ!!」


静香「あの二人の事は気にしないでね?」


アンリ「え、えぇ」


お嬢「は、はい」


アーニャ「はーーい!」


静香「これで、よくたけしさんとライブをしたのよ?もう!それは凄い盛り上がりだったの」


静香「たけしさんから言ったらこのバイオリンは最高のパートナーよ!どう!」


アンリ「おぉ!これはいいんじゃないの!」


お嬢「たけしさんとデュエット」


アーニャ「それって・・」


兵器だ!


抹消したはずじゃ!


お嬢「あわわわわ!!」


のび太「あわわわわ!!」


スネ夫「あわわわわ!!」


アーニャ「あわわわわ!!」


ユウ「う〜ん・・あれ?俺は何をしてたんだ?」


ユウ「そうか!確か!たけしに関係のあるものを探してたんだったな!」


ユウ「のび太達は何を怯えてるんだ?」


静香「あ、ユウさん!これよ」


ユウ「バイオリンか、出来るのか?」


静香「それはもう、プロ並よ!」


アンリ「へぇ〜聴いてみたいかも!」


ユウ「じゃあ少し頼むよ!」


残りの人達「や、やめろ!!」


そして、ライブは天国まで届いたというか見てきた


静香「決まったわ!」


のび太「」


スネ夫「」


お嬢「」


アーニャ「」


ユウ「」


アンリ「」


静香「みんな寝ちゃったのね!疲れてるし今日は休ませてあげましょう」


ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーー


次の日


ユウ「みんないつの間にか寝てたみたいだな」


のび太「あぁ、そのようだ・・」


スネ夫「あまり記憶がないが」


お嬢「思いだそうとすると頭が」


アーニャ「う〜んニナ出てきてよどうしたの?」


ニナ(怖い怖い怖い怖い怖い怖い)


アンリ「なんか気分が悪い・・」


静香「ほら!みんな!昨日の続きよ!」


ユウ「どこまでやったっけ?」


静香「あとは、のび太さん達だけよ」


のび太「そうだっけ?まぁいい、お嬢」


お嬢「えっと何処にやったっけ?」


お嬢「あった!これよ!!」


ユウ「紙切れ?そっちの絵は違うのか?」


お嬢「これは、お爺ちゃんから勝手に貰った絵だよ!私の宝物にするの」


ユウ「そうか、いい絵だ!描いた人はきっと優しい人なんだろうな」


のび太「あぁ、優しくてかっこいい人だよ」


ユウ「それで、これはなんだ?」


のび太「それは、タイムカプセルの地図だよ」


静香「それって、確か昔に埋めたやつね!」


スネ夫「すっかり忘れてたよ、確かにこれなら期待してもいいんじゃないか?」


アーニャ「そうね!これなら」


ニナ(見つかればいいけど)


アーニャ「大丈夫!地図があるしね!」


アンリ「じゃあ、早速行きましょ?」


お嬢「でも、これ下手すぎてわからない・・書いたの誰?」


のび太「はい・・・」


お嬢「なんか、わかる!うん!わかるから!」


のび太「無理しないでくれお嬢」


ユウ「意味ねぇじゃねえか!!」


アンリ「また、最初からね・・」


アーニャ「時間が!時間がない!」


スネ夫「書いた本人もわからないのか!!」


のび太「ごめん・・・」


スネ夫「のび太に頼むんじゃなかった!」


アンリ「スネ夫さん!そんな言い方は!」


スネ夫「だけど!」


のび太「ごめん・・・」


スネ夫「っ!いやもういい、こっちこそごめん・・」


ユウ「どうするか・・」


静香「ねぇ?早く行くんでしょ?行かないの?」


ユウ「行くって言っても場所がな」


静香「え?裏山くらい登れるでしょ?」


ユウ「え?」


のび太「ん?」


スネ夫「なっ?」


お嬢「へ?」


アンリ「えぇぇぇ?」


アーニャ「おぽょ?」


のび太「わかるのか?」


静香「え?当たり前でしょ?」


ユウ「場所は何処だ!」


静香「だから、裏山の頂上の杉の木の下に埋めてあるみたいよ?」


お嬢「行きましょう!!」


のび太「あぁ!」


ーーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


ーー裏山頂上ーー


のび太「はっ!」ザクッ


スネ夫「ほっ!」ザクッ


ユウ「でぃやぁああ!!」ザクッ


アーニャ「第一回男達の穴掘り大会開催中!いや〜暑苦しいね!」


お嬢「結構下まで掘るね」


静香「確か、ドラちゃんの道具を使ったと思うから結構下だと思うわ」


アンリ「いいのかな?手伝わなくて」


アーニャ「いいんじゃないの?手伝おうとしたら男達が、これは俺たちの仕事だとか、かっこつけてたし」


お嬢「手伝いたいけど・・」


静香「今は邪魔になるだけだからね?」


アンリ「がんばれ!!スネ夫さん!」


のび太「結構掘るな!」ザクッ


スネ夫「ドラえもんに頼んだのがまずかったな!」ザクッ


ユウ「無駄話せず!掘れよ!!」ザクッ


ザクッ


ザクッ


キンッ


ユウ「これは!!おい!」サッサッ


のび太「手で掘るぞ!」サッサッ


スネ夫「あいよ!!」サッサッ


アーニャ「ありゃ?見えなくなったね」


お嬢「大丈夫かな?」


静香「砂が飛んでるから手で掘ってるのかもね」


アンリ「てことは、見つけたのね!」


のび太「とったどォおおお!」


スネ夫「よっしゃぁぁああ!」


ユウ「やったぞぉおおお!」


のび太「やったな!」ガシッ


スネ夫「あぁ!!」ガシッ


ユウ「おい!俺も混ぜろよ」ガシッ


アーニャ「いいね!男達の友情とは!」


静香「本当にね」


お嬢「よかった・・少し泣いちゃったよ」


アンリ「うん・・」


ユウ「開けるぞ!」


のび太「あぁ!」


スネ夫「ドキドキするぞ!」


アーニャ「わくわく!」


静香「懐かしいなぁ〜」


お嬢「早く早く!」


アンリ「期待!」


パカ


開けると出てきたのはみんなの作文と宝物だった


のび太「0点の答案・・・」


お嬢「作文題名、スーパーマンの僕へ・・・」


スネ夫「これは、限定モデルのベーゴマだ!」


アンリ「作文題名、僕の美しさについて・・・・」


静香「これ、ママのブローチ・・そういえば、喧嘩した時だったから・・」


アーニャ「作文題名、同性愛(男限定)について・・・・」


ユウ「たけしのは・・あったぞ!!」


のび太「どれだ!見せてくれ!」


ユウ「物はないが、作文はある!題名が、心の友へ」


のび太「え?」


ユウ「読むぞ」


心の友へ

これを読んでる時俺はここにいますか?

多分いないと思う

理由は言わなくてもわかるだろう

俺はいつもみんなに自分の勝手を押し付けいた

嫌われるのも時間の問題だろうと思う

いや、嫌われているだろうな

もし、これを読んでる時俺がいるのであれば、これは捨ててくれ

もし、いないなら、最後まで読んでくれ・・これが、俺の最後のわがままだ

ごめん!俺は最低な野郎だ!こんな奴に誰も着いてくるはずもない!

俺はいつも思っていた、いつか友達をなくすだろうと

いつか去って行くだろうと

本当にごめん・・・


ごめん!ごめん!ごめん!


ユウ「これ・・クシャクシャになってシミも付いてる・・おそらく泣いていたんだと思う」


のび太「なにが!去っていくだ!なにが嫌われてるだ!ふざけるな!!」


スネ夫「これは、ちゃんと会って言わないと行けなくなった!」


静香「誰もたけしさんを嫌いになってなんかいないのに!」


アーニャ「もっと周りを見ろよ!」


アンリ「きっとずっと不安だったんだね」


ユウ「あぁ、そうだろうなアーニャどうだ?」


アーニャ「ちょっと待ってね」


その時ユウ持っている作文が消えていく


のび太「っ!!ユウ!!」


ユウ「おい!!急げ!」


アーニャ「ニナ!!」


シュン


ニナ「よこせ!!」


ニナ「これなら!!覚えないと!」


そして、完全に消える時文字が浮かびあがる



さようなら


ニナ「っ!!覚えたぞ!!逃がすかよ!!」


のび太「やったか!!ニナ」


ニナ「あぁ!行くぞ!」


シュン


アーニャ「とりあえず落ち着こうか!」


アンリ「あれ?今ニナって?」


アーニャ「気の所為よ!」


アンリ「え?でも」


のび太「気の所為だ!」


アンリ「そうなの?」


アーニャ、のび太「そうだ!」


ユウ「・・・これでいいのか?」


スネ夫「じゃあ!行けるんだな!」


アーニャ「うん!とりあえず後はタイムマシンを用意するだけだね!」


のび太「は?」


スネ夫「今」


静香「なんて」


お嬢「言ったの」


アンリ「ですか」


ユウ「?」


アーニャ「だから、タイムマシンだよ!!」



続く












おまけ


作中に出て来た花屋と少女の過去の話しです


これはこのドラえもんSSを書く前から書いていた物語です






この手紙を君に贈ろう届くはずのない手紙を・・・


君は、アネモネの花が、すきだったよね

花言葉は、「薄れゆく希望」「辛抱」だったね

知らずに好きだったわけないよね・・僕は、いつも仕事ばかりで、結婚する時もさみしい思いはさせないといいながら、さみしい思いばかりさせてたね・・・君の病にも、気付かなかったね・・君は、恨んでいるだろう・・でも、僕は、恨まれても仕方ない・・悪いのは、全部僕なんだから、許さなくてもいい、だから、心から謝罪させてくれ


すまなかった・・・



男「・・・・・・」


庭には、妻が好きだった紫色のアネモネが植えられていた


男「やはり、恨んでいたんだろうな」


まだ、妻が生きていた時、毎日のように玄関には、アネモネが、飾ってあった、きっとそれは、仕事ばかりで、家庭を心見ない僕への妻の精一杯の抵抗・・・メッセージだったんだろう・・・「薄れゆく希望」「辛抱」・・何故気づけなかったんだろか・・・いや・・気付こうとしなかっただけだろう


男「花屋に行くか・・」



少女「いらっしゃいませ〜」


男「元気がいいね、アネモネあるかな?」


少女「はい!ありますよ!プレゼントですか?」


男「妻が好きだった花なんだよ、庭には、紫一色しかなくてね、さみしいから色を増やそうと思ってね」


少女「だった?って今は、嫌いなんですか?」


男「・・・君は、鋭いな・・実は、三年前に妻は、他界してんだよ」


少女「ご、ごめんなさい、わたしそう言ういみで・・」


男「いや、いいんだよ!墓の前にも持っていくつもりだったしな」


少女「ごめんなさい!」


男「気にしないでくれ!それよりアネモネの花言葉って知ってるかい?」


少女「はい!「待望」「期待」などがあります!」


男「他には、「薄れゆく希望」「辛抱」・・・だろ?」


少女「・・・はい・・よく知ってますね」


男「僕はね、きっと、妻に憎まれていたんだよ」


男「玄関にはさ、いつもアネモネが、飾られてたよ」


男「きっと、仕事ばかりで、妻にさみしい思いをさせた俺へのせめてものアピールだったんだよ」


少女「・・そんなことって」


男「いいんだよ・・悪いのは、僕なんだから・・・」


少女「・・・・・」


男「・・・・・・」


少女「・・・あ!!」


少女「あの!」


男「うん?どうしたんだい、いきなり」


少女「さっき庭には、一色しか植えてなかったっていいましたよね?」


男「あぁ・・それが、どうしたんだい?」


少女「玄関に飾ってたのって、庭から採ったやつなんですか?」


男「あぁ・・色も同じだから、間違えないよ」


少女「・・・貴方の奥様は、貴方のことうらんでなんかいないよ?」


男「え?それは、どう言う・・」


少女「それはね・・・」


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少女母「ただいま!店番ありがとね」


少女「うん!ねぇ、お母さん」


少女母「どうしたのニヤニヤして?」


少女「やっぱり花っていいよね」


少女母「・・・そうね!ふふふふ」


少女母(さっき、店から泣きながらでてくる客がいたけど、なにかあったのかしら?)


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僕は本当にダメな夫だったな・・信じていなかったのは、僕の方だったよ・・君が、僕を恨んでるなんて、なんで、おもったんだろうか

ははははは、謝ることばかり増えて仕方ないな・・・

今は、仕事をやめて今まで貯めたお金で、花屋をやってみようと思うんだ、たくさんの人に花を知ってもらいたいから・・あと、庭の紫のアネモネもきっと君は、僕が、自分を責めるだろと思って残しておいてくれたんだね・・・気付くのに三年かかったけど・・・

ありがとう信じてくれて



アネモネ

キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草


花言葉

「待望」「期待」

「薄れゆく希望」「辛抱」など


赤いアネモネ「君を愛す」

白いアネモネ「真実」「真心」

紫のアネモネ「あなたを信じて待つ」


後書き

残り三話で第一部は完結します

ポテ神ドラえもんSSその6で最終になると思います

ここまで見てくれた方は本当にありがとうございます。あと少し付き合ってくださいね!


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