【第二部】第十一章アヤカ「約束よ」ノビスケ「あぁ、約束だ」
未来へと飛んだノビスケとアヤカはそこでいきなりピンチな展開になる。ノビスケとアヤカは乗り越える事が出来るのか!
気に入らない方は安定の戻るを押してくれても良いんだぜ?
【第二部】第十一話(裏北条家編)固い約束
ノビスケ編
時代(未来)
クソ狸(ドラえもん)を修理する為俺ノビスケとアヤカさんの二人で未来へ向かった
正確な時代は分からないけど少なくともクソ狸が製造された時代だという事は確かだろう
そうじゃなかったらどうする事も出来ない二日間何処かも分からない場所で無駄にするだけだ
着いた場所は時間だけが変わり場所は変わっていない
だからここがホテルだという事は分かるが
どうやら大人のホテルになっていたようだ
最悪の事態で部屋の中にお客さんがいるという事だけはどうにかなかった
いや、もっと最悪なのはホテル自体が解体されて俺たちは高い所から落下して未来へ着いて数秒で死亡だな
しかし、誰かがこの部屋のドアに手を触れた
俺は咄嗟に天井に張り付いた
北条家の執事だからこのくらいは楽勝なのだ
ハルほどではないが移動も出来る
ハルの二つ名(勝手に決めた)が北条家のGだったりする
ゴソゴソ天井を移動できるのが凄い
本人に言うと満更でもなかったがGの意味を理解していないだけだろうが
残り時間(48時間)現在 夜
アヤカ「ノビスケくん何処よ!」
焦るアヤカさんに心の中でごめんと言った
そしてドアが開かれた
こんなホテルだからカップルかと思ったが男性が一人入ってきただけだった
あれか?宿泊だけか?安いからそういう理由で使う人もいるのは分かるが
話せばどうにかなるか?
俺には気付いてないようだ
男「ん?あんた誰だ?もしかして今日の子?」
アヤカに言っているようだが
男「随分早いね。待ちきれなかったのかな?」
ノビスケ(こ、これは・・やばい)
そう言う店の娘だと思われている
アヤカ(店員さんかと思ってるのかな?なら都合がいいわ)
アヤカ「そうよ」
ノビスケ「っ!!」
アヤカさん!その意味分かってますか!
男「そうか・・」
男がゆっくりアヤカさんに近づく
最悪の場合あいつには眠ってもらうしかない
奴の頭上へと移動をしようとする。ハル程ではないが移動出来る
頭上から執事長直伝かち割りチョップを御見舞いしてやる
北条家流かち割りチョップ
実際にかち割れたりはしないがかち割れたような痛みが一瞬起こるような気がするチョップである
ノビスケ「・・・・」サササ
やはりハルの様にささっとは動けないか
男「ちっ」
男「こんな事はやめて帰りなさい。ね?」
ノビスケ「・・・・」ピタッ
アヤカ「??・・えっと、そうよね!帰ります」
男「でも、君みたいな未成年にこんな事をさせるなんて許さない!君何処の店の子だい?要求と全然違うのもあるが明らかにばればれの未成年を寄越したんだ。一言言わないと気が済まん!」
アヤカ「え?店?なにが?え?」
男「さぁ、言うんだ。それとも」
目つきが変わった
男「お前か?責任者はよ!」
ノビスケ「っ!」天井張り付き
アヤカ「ノビスケくん!そんな所に!ってどうやって張り付いてんの?」
男「降りてこいよ外道が」
男「それとも逆でお前が相手なのか?それなら話は別だが?」
ノビスケ「っ・・・やばい」
この感覚は前にもあった
俺の本能が言っている逃げろと
すぐさま降りアヤカさんの手を引いて逃げた
アヤカ「ちょっ!どうしたの!」
ノビスケ「あいつはやばい!」
この部屋の出口のドアへ走る
しかし
男「逃げるなよ?心が痛いだろ」
ドアの前にはすでに男がいた
ノビスケ「・・・・・どけ」
男「気になるな・・お前、店の奴でもなさそうだが?何者だ?」
ノビスケ「そ、それは」
コンコン
ドアがノックされる
男「動くなよ?」
そう言ってドアを少し開けて誰かと喋っていた
角度的にこちらからは見えない
誰だ?
男「ごめんよ。マイエンジェル今日はキャンセルで頼むよ。ほら、チップはずむからさ?じゃあね」
マイエンジェル?誰だよ・・
どうやらそのマイエンジェルは帰ったようだ
顔を見てみたかったが
男「さてと、俺の楽しみを奪った罪は重いぜ?」
ノビスケ「それについては謝る。俺たちはすぐにここから立ち去るからどうか楽しみを続けててくれ行こうアヤカさん」
アヤカ「うん」
男「おいおい、待てよ行かせると思うか?なんの為にマイエンジェルちゃんを返したと思ってんだ?」
男「お前今夜付き合えよ」
ノビスケ「ぐっ!・・やはりなのか」
アヤカ「な、なにを言ってるの!」
アヤカ「私は嫌だからね!絶対に嫌だから!」
ノビスケ「アヤカさん」
アヤカ「頼まれても嫌だから!」
ノビスケ「安心しろ。アヤカさんの思う事にはならないから、仮にそうだとしてもそんな事させねぇよ。守るから」
アヤカ「ノビスケくん・・」
男「おい、女」
アヤカ「な、なによ」
男はゆっくりと出口のドアを開けて言う
男「女と未成年は帰れ」
女「へ?」
ノビスケ「こいつは・・やはり」
あの時の恐怖の場面を思い出した
そう、あれはあの一言から始まった
ジョニー『グッジョブ!イイオシリ』
ノビスケ「船で会ったジョニーと同じだ」
アヤカ「ジョニーって誰よ!」
ノビスケ「奴は危険だ!」ガグブルガグブル
男「ふふ、可愛いじゃないか正直どストライクだ」
アヤカ「あ、(察し)」
ノビスケ「く、来るな!」
男「ふふふ、良いお尻だ俺好みだ」
再び記憶が蘇ったあの恐怖の記憶が
ジョニー『グッジョブ!イイオシリ!』
ノビスケ「あ、足が震えて動けない」
アヤカ「わ、私は」
男「帰れ女」
ノビスケ「た、助けて」
アヤカ「っ!」
男「帰るんだ!女!」
ノビスケ「初めてなの・・・」
アヤカ「ん!もう!!」
アヤカ「えっと!」メモペラペラ
アヤカ「ちょっと!貴方!」
男「あぁ?なんだよ」
アヤカ「今貴方は未成年と女は帰れって言ったわよね?彼は未成年よ」
男「ほう、なら身分証明書を見せてくれよ」ニヤリ
アヤカ「貴方・・私達がこの時代の人間じゃない事に気付いてるでしょ」
男「なんの事かな?さっぱりだ」
アヤカ「なら、未来個人情報保護法二条の二項に基づいて、身分のプライバシー保護を訴えます!」
男「・・・確かにそれなら身分証を見せなくても本人の口答でよしになるが、警察機関に提示を要求されたなら身分証を見せないといけない」
アヤカ「だから!それは警察機関であって」
男「俺はタイムパトロール隊第三小隊隊長シンだ。ほらタイムパトロール隊の証な」
アヤカ「っ!」メモペラペラ
アヤカ「タイムパトロール隊、税金泥棒、人間のクズ、アホ、とにかくアホって書いてる」
シン「ぶっ!ははははは!誰だよそれ書いたのははははは!」
アヤカ「書くのに夢中でその文章まで気が回らなかった・・これ完全に嘘よね」
シン「まぁ、あながち間違ってないけどな」
アヤカ「っ!」
シン「なるほどな調べて来たのか。なら先に言っておくぜ?公務に関係ない場合でもその者が犯罪を犯していると思われる場合は提示を求められる」
シン「お前ら無断移動者だろ。ならタイムパトロール隊は身柄を確保して・・・少しくらいの味見ならしてもいいんだよ。書いてるだろ?」
アヤカ「・・・犯罪者と確定された場合はその者の全ての権利が剥奪される・・人権も全て」
シン「そういう事ほら、観念しろよ」
ノビスケ「あわわわわ!」ガグブルガグブルガグブルガグブルガグブルガグブルガグブルガグブル
アヤカ「ま、まだ犯罪者と決まったわけでは!」
シン「身分証を見せろ」
アヤカ「ぐっ!・・ごめんノビスケくん・・でも」
ノビスケ「・・・・」(;_;)
アヤカ「せめて、私最後まで見てるから!一人にはさせないから!」
ノビスケ「っ!!」Σ(゚д゚lll)
シン「女は見逃してやろうと思ったがこれだけの事を知られたなら逃がせないしいいか邪魔するなよ?あと一人ではない二人だ。まぁある意味では一つになるがな!」
シン「さぁショータイムだ!」
ノビスケ「動け!動け!動け!動けぇええ!!!!」
ノビスケ「俺は!まだ諦めねぇ!!アヤカさん!だから・・」
ノビスケ「ヘルプミーー!!」
アヤカ「っ!・・ノビスケくんはまだ諦めていない!なにか!」メモペラペラ
アヤカ「っ!これは・・でも、やるしかない」
アヤカ「っ!」ダッ
ノビスケ「っ!」
シン「ん?やっぱり逃げたか」
シン「もう遅い!」
ガシッ
シン「なっ!離せ!女だけでも逃す気か!」
ノビスケ「サ、サービスするぜ!」ガグブルガグブル
シン「ほう・・まぁいい女は見逃してやるよ。その代わりサービスしてくれよ」
ノビスケ「・・・みんなごめん」
俺という華が今まさに散ろうとした時
ガチャ
店員「ちわーす。なんか彼氏さんが襲われたとか言ってんだけど〜本当?」
アヤカ「あの人が!私の彼氏を」
店員「本当ならちょっと・・警察呼ばないとなぁ〜未成年を連れ込むのは重罪ですし」
シン「なっ!俺は!」
アヤカ「私怖くて・・怖くて」ポロポロ
店員「笑えないな・・来いよ警察に突き出してやる」
シン「ぐっ!それだけは」
耳元へ近づき言った
アヤカ「言えば?タイムパトロール隊ですって言えるならね?」
シン「っ!」
アヤカ「それに警察ですよ?貴方達タイムパトロール隊と犬猿の仲の」
シン「な、なにが望みだ」
ノビスケ「・・・何が起きたんだ?」
アヤカさんがシンの耳元で何かを言ったと思ったら
すぐにシンを許した
そして俺たちは見逃してもらうことになった
ホテルから出た後アヤカさんに説明してもらった
どうやらタイムパトロール隊は秘密機関でタイムマシンはまだこの時代では秘密扱いされており
一部の人間しか知らないらしく時間移動者には効力はあるがタイムマシンを知らない一般人にはなんの効力もない
つまりあまり一般人にタイムパトロール隊の存在を知られてはいけない
仮に知られてしまうと面倒くさい手続きが待ってるとか
最悪消してでも秘密を守るらしい
それに警察とは別で捕まるとかなり厄介になるらしくタイムパトロール隊は警察と関わる事を極端に嫌がる
まぁ、それでも一応警察機関らしい
かなりの制限付きだけどね
そしてタイムパトロール隊本部はとある発展都市にあるらしい
まぁ、近寄りたくないけどね
今回はアヤカさんのお陰で助かった
残り時間(46時間)現在 深夜
未来と言ってもここら辺はあまり自分のいた時代と変わらないようだ
アヤカ「ねぇ、ノビスケくん聞いていい?」
ノビスケ「ん?」
アヤカ「あの時本当に逃げたと思った?恨んでる?」
あの時とは店員さんを呼びに行った時の事だろう
正直言うと逃げたと思った
でも、それは仕方ない事だ
あの時逃げたとしても俺はそれでよかったと思っている
タイムパトロール隊に捕まるよりは逃げてくれた方がいい恨むなんてあり得ない
さて、なんて言おうか正直に言うか?いや、ここは機嫌をとっておくか
アヤカ「正直に言って」
真剣な顔だ。アヤカさんの瞳は真っ直ぐで嘘なんてつけなかった
ノビスケ「逃げたと思ったよ。でもー」
その先は言えなかったアヤカさんの指が俺の口を押さえていたからだ
アヤカ「その先はいいから」
ノビスケ「・・分かった」
アヤカ「ねぇ、私の事は呼びすてで呼んで」
ノビスケ「いいの?」
アヤカ「うん」
アヤカ「ノビスケくん、私は絶対に見捨てたりしないから絶対に」
ノビスケ「アヤカ?」
アヤカ「約束する。必ず助けるからノビスケくんを裏切ったりしないから信じて・・」
そう言ってアヤカは小指を立てて前へ出した
だから俺は迷いなく小指と小指を絡めて指きりをした
ノビスケ「俺も見捨てないから守るから」
そう付け加えて
アヤカ「うん、今日は疲れたし明日にしない?夜遅いし」
ノビスケ「そうだな、でも宿どうするか・・」
今更だが買い物するにもなにするにも金が必要だ
俺達は1円も持たず来てしまったのだ
昔見た初めてのおつかいと言う番組で親が子にお金を渡さず買い物に行かせるそして子はどうする事も出来ず終わった
ある意味で伝説だった
今はそんな状態だ
ノビスケ「公園を探すか」
公園なら最低限雨風はしのげるし
うまくいけばホームレスの方達に1泊くらいさせてもらえるかもしれない
さらにもしかしたらなにか食べ物をもらえるかもしれない
正直無人島で食った葉っぱとカマキリ以来何も食べていない
腹が凄く減ってる
ノビスケ「アヤカ公園へ行こう」
アヤカ「なんで公園?とりあえずなんか食べない?ここが良さそうよ」
ノビスケ「ラーメン屋か・・いい匂いだ」
ノビスケ「裏へ行こうもしかしたら豚骨とか出汁をとったやつを捨ててるかもしれない」
アヤカ「え?なんで?ラーメン嫌いなの?」
ノビスケ「いや、そうじゃなくてその・・手持ちが・・」
アヤカ「ああ、それならほら」
札束を頬にペチペチしてくる
なんだろう少し嬉しい
ノビスケ「な、なんで!そんな大金を!」
アヤカ「あのシンって男から貰ったの」
ノビスケ「まさか見逃してもらうだけではなく金まで」
アヤカ「貰える物は貰っておかないとね」
ノビスケ「アヤカは敵にまわしたくないな」
アヤカ「大丈夫よ。貴方は私が守ってあげるから」
ノビスケ「お、おう」
なんだろう・・一瞬だけど洋子さんに見えてしまった
そう言えば少し似てるかも?
いや、気の所為か
アヤカ「さぁ、店に入りましょ?お腹空いちゃって」
ノビスケ「だな、入るか」
ーラーメン屋ー
ノビスケ「注文も終わったし後は待つだけだけど・・・」
アヤカ「なんでいるのよ」
シン「そりゃ腹減ったからに決まってるだろ?何処ぞの誰かさんがマイエンジェルちゃんを帰したうえにほとんど金を持って行ったからな金欠で」
ノビスケ「いや、帰したの貴方でしょ」
アヤカ「やっぱりそのマイエンジェルって男なの?」
シン「エンジェルに性別は関係ないよ。君も俺のマイエンジェルにならないかい?」
アヤカ「え?そんなマイエンジェルなんて・・丁重にお断りさせていただきます」
シン「女!気持ち悪い事言うなよ?吐くぞこら!」
アヤカ「・・・・・・・」
ノビスケ「俺は生憎ノンケだ!」
シン「俺はノンケだって構わないぜ?」
ノビスケ「俺が嫌なんだよ!俺は普通に女性が好きだ」
シン「なぁ、普通ってなんだよ?お前らの普通ってよ俺にとっちゃ異常だ。だが、お前らの事も理解はしてる。だからってお前達が普通って誰が決めたんだ?大体普通の基準ってなんだよ?なぁ・・それはエゴだろ?」
ノビスケ「・・悪かった。確かに俺が言ってるのはエゴだ。でもな嫌がる人間にエゴを押し付けるな!」
シン「ふっ・・言ってくれるな。でも、俺は諦めないからな」
ノビスケ「俺は守り続けるよ。アヤカも貞操もな」
シン「望むところだ」
アヤカ「ふぅ、ご馳走さま。ノビスケくんもうラーメン来たけど食べないの?猫舌?もう伸びてるねノビスケだけに」
ノビスケ「あ!」
シン「なっ!」
アヤカ「なかなかの美味だったわ。流石未来ね。スープが美味しかったわよ。あ、もうないね」
ノビスケ「まぁ、カマキリよりはマシだな。あれは寄生虫がいるから危ない」
アヤカ「ノビスケくん・・一体どういう生活してたのよ・・」
ノビスケ「知らない方がいいぞ」
シン「食いにくいパサパサだ」
ノビスケ「あ〜美味い・・凄く」
アヤカ「凄く気になるじゃない!」
その後流れでホテルへ連れて行かれそうになったが逃げて今夜泊まる普通のビジネスホテルへ着いた
金はあるけど無駄遣いは出来ないから同じ部屋で寝る事にした
ービジネスホテルー
アヤカ「襲ったら叫ぶからね」
ノビスケ「ぐが〜」爆睡中
アヤカ「もう寝たの!」
アヤカ「・・・・・・・」
アヤカ「なんか・・私女として自信がなくなってきた・・」
アヤカ「私はきっとノビスケくんの辛さの少しも知れてない・・この無邪気な寝顔の奥の闇を話してくれる時は来るのかな」
アヤカ「辛いなら話してノビスケくん・・・」
ノビスケ「・・・・・」
アヤカ「お休み・・・」
そして朝になった
眠れなかった・・・・
残り時間(39時間)現在 朝
ホテルを出た俺たちは行動を開始した
ノビスケ「よし、買い物開始だ!」
アヤカ「で?なにが必要なの?」
ノビスケ「それはメモに書いて・・メモ何処?」
アヤカ「知らないからノビスケくんが貰ってたでしょ?」
ノビスケ「・・・そう言えばミニドラの誰かが口に何かを押し込んできて」
アヤカ「多分それね。何処にあるの?」
ノビスケ「飲み込んだ・・・」
アヤカ「はぁ?なにやってんのよ!なに?お腹空いてたの?」
ノビスケ「いきなり押し込まれたもんだから・・ごめん」
アヤカ「まぁ、言っても出て来るわけでもないか・・」
ノビスケ「それは分からないけど・・試してみるか」
お腹の中にあるなら出せばいい
あるかな?
おもむろに人差し指を口へ持っていこうとする
アヤカ「馬鹿?やめなさい!残ってるわけないでしょ!」
ノビスケ「わ、分からないだろ、う、おぇ・・これはきついけどいける!」
アヤカ「止めないと二度と口聞かないから!」
ノビスケ「・・・・・それは困る」
アヤカ「今少し考えなかった?」
アヤカ「でも、これで何もできないし後の時間を適当に過ごして戻るしか」
ノビスケ「一応メモに書いてる大半の事は覚えてるぞ?最後に修正されたのは見てないけど修正される前のだけど」
アヤカ「ほんと?」
ノビスケ「あぁ、マツシバR2型センサーとマツシバ塗装下地液ドラ、ブルーそしてマツシバデラックスオイル2リットル缶だ。でも、オイルの部分は何かしら修正されているはずだ」
ノビスケ「ピニドラがオイルの部分が間違ってるって言ってたしな」
アヤカ「じゃあ、とにかくオイル以外を買いましょ?オイルは後で考えるという事で」
ノビスケ「だな、ならまずはマツシバ下地液でも買いに行くか」
アヤカ「そうね」メモペラペラ
アヤカ「マツシバ工場って所があって多分そこで使われてるんじゃないかな?」
ノビスケ「自社オリジナルって事か普通の店とかには売ってなさそうだな」
アヤカ「マツシバ工場を探しましょ」
ノビスケ「あぁ、それにしても便利なメモだね」
アヤカ「頑張って書いたからね。とりあえずわからない事があったら聞いてね」
ノビスケ「はいよ、じゃあマツシバ工場へ行ってさっさと買おうぜ?」
残り時間(34時間)現在 昼
俺たちはマツシバ工場を探して町を歩いた
夜には気がつかなかったけどやはり自分のいた時代とは結構違っている
周りのにあるものや服装とかがやはり違う
でも、想像した未来とは違う
もっと未来という感じだと思っていたが大きな変化はある
でも、それは少なくともクソ狸のようなロボットの作れる未来には見えない
それはまぁ気にしても仕方ない。まだ、ここら辺しか見ていないし服装に関してもその人のモラルやセンスで終わるからいいとして
問題は
ノビスケ「マツシバ工場って何処にあるの・・」
アヤカ「さぁ・・」
全く未来の地理が分からない事だ
何度も喫茶店やらスイーツ店に寄って休憩して
アヤカがジャージは嫌ということで服も買った白のワンピースに軽くジャケットを羽織っている
ジャケットなんだがなんだろう・・
へそあたりから下が切られたようなジャケットなんだがサイズがあってないと思うがこれがファションらしい
サイズ違いを着るのがファションなのか覚えておこう
ついでに俺も新しい執事服を買ったやはり落ち着く
これで周りからも浮く事はなくなったかな?なんかまだ見られてるような?
ノビスケ「かれこれ何時間歩いたんだ?休憩を入れても結構歩いたぞ?」
アヤカ「分からないわよ・・それより暑い・・」
季節は夏のようで少し歩くだけでも汗が出てくる
外を歩くだけで体力が減っていってる感じだ
アヤカ「ねぇ・・休憩しない?そこの店がいいわ」
ノビスケ「え?・・でも」
アヤカ「焦っても仕方ないでしょ?それにこのままじゃ熱中症になるわよ?」
ノビスケ「分かったよ。でも、さっきから休憩してる店ってスイーツ専門店ばかりなのは気の所為か?」
アヤカ「なによケーキ嫌いなの?」
ノビスケ「いや、嫌いじゃないけどさ?流石に食べ過ぎのような・・」
アヤカ「・・そ、それは」
ノビスケ「さっぱりした物が食いたい・・」
アヤカ「仕方ないでしょ・・家じゃ食事制限されてて・・中々食べられなかったんだもん食べ過ぎなのは分かってるけど・・ごめんなさい我儘過ぎたわね」
ノビスケ「なんで謝るんだよ悪い事なんてしてないだろ?」
アヤカ「でも、私の我儘で・・ノビスケくんが糖尿に」
ノビスケ「そんな簡単にならないから」
多分・・
ノビスケ「とりあえずさ店入ろうよ暑くて死にそうだ。うん、苦いコーヒーが飲みたいな」
アヤカ「ノビスケくん・・うん!」
ースイーツ専門店ー
アヤカ「私はこれとこれね」
ノビスケ「じゃあ俺はコーヒーで」
店員「御意に・・・」
アヤカ「楽しみだな〜」
ノビスケ「そう言えばさっき言ってたけどアヤカってお嬢様なんだっけ?」
アヤカ「お嬢様って程ではないけど、父親が警視総監で母親がそれの秘書だから」
ノビスケ「け、警視総監!凄いじゃないか!」
アヤカ「確かに凄いけど・・ほとんど家にいないんだよ・・私はメイドさん達に押し付けて食事制限にきついお稽古までやらされるし」
アヤカ「弱音を吐けば怒られたし・・」
ノビスケ「・・・・・・」
アヤカ「でも、私は両親が大好き。ここまで育ててもらったし感謝はしてるけど」
ノビスケ「けど?」
店員「ケーキお待ち!コーヒーは向こうでセルフな!律儀に待ってるお前の間抜けヅラは中々だったぜ?」
ノビスケ「先に言えよ!ずっと待ってたぞ!」
アヤカ「甘いものくらい好きに食べさせてよ!って事よ。ちゃんと勉強もお稽古もしてるんだし」
ノビスケ「ふっ、そうだな。なら今のうちに食っとけよ。それとコーヒー持ってこいこの野郎」
店員「え〜〜」
ノビスケ「行け」
店員「爆発しやがれ」ボソッ
ノビスケ「なんか言ったか?」
店員「いえいえ行きますよ〜」
アヤカ「はむはむ!!」モグモグ
アヤカ「美味しい〜」
ノビスケ「この苦味がいいな」
アヤカ「・・・・・・・」
アヤカ「ノビスケくんはさ?」
ノビスケ「ん?」
アヤカ「両親と仲良く出来てる?」
ノビスケ「そうだな・・うん、お父さんからもお母さんからもそしてお姉ちゃん達からもたくさん愛情をもらったよ・・」
ノビスケ「馬鹿な俺はそれを受け入れようとしなかったけどな・・」ボソッ
アヤカ「へぇ、お姉ちゃんがいるんだ」
ノビスケ「あぁ、優しい姉と暴力的な姉がね」
アヤカ「なにそれ、ふふふ」
ノビスケ「・・・会いたいよ」
アヤカ「・・ノビスケくんは何時になったら帰れるの?」
ノビスケ「・・・・・」
アヤカ「ノビスケくん?」
ノビスケ「分からないよ・・」
アヤカ「そう・・ノビスケくんなにかあったら言ってね?話くらいしか聞けないけど・・ほら、ここまで私知ってしまってるしね?もう今更でしょ?」
知ってしまってるか・・アヤカが知ってるのはほんの少しだけで他と比べればほんの些細な事になる
全てを話したら楽になるかな?
きっと少しは楽になるだろうその代わりにアヤカは俺以上に悩むだろう
アヤカは優しいから・・他人の重荷まで背負おうとする
なら知らなくていい事は知らなくていい
苦しむのは俺だけでいい
ノビスケ「・・・・コーヒーお代わり貰ってくる」
アヤカ「あ・・・」
ノビスケ「ありがとその気持ちだけで俺は十分だよ」
ノビスケ「もし、どうにもならなかった時話すよ」
アヤカ「うん、待ってる」
アヤカ「・・・待ってるから」
店員「お客さんコーヒーは一杯までですよ」
ノビスケ「あぁ?飲み放題じゃねぇのかよ!ならセルフにすんなよ!」
店員「とにかく追加料金払ってもらいますよ!」
ノビスケ「くそ!詐欺だ!こんなの詐欺だ!」
アヤカ「はぁ・・台無しね」
アヤカ「もう!そのくらい払うから大人しくしなさいよ!恥ずかし!」
ノビスケ「お、おう・・払ってやるよ」
店員「お、おう・・毎度あり」
ノビスケ「あ、そうだ」
店員「な、なんだよ!クレームか!」
ノビスケ「いや、聞きたい事があるんだけど」
店員「なんでしょうか?」
ノビスケ「マツシバ工場って何処にあるか知ってる?ここら辺の人に聞いても知らなくて」
店員「マツシバ工場?・・う〜ん」
店員「あ、前にテレビで出てたよその名前」
ノビスケ「何処にあるんですか」
アヤカ「ケーキ追加いいかしら?」
店員2「御意に・・・」
店員「確か・・そう、未来都市にそんな工場があるって聞いたけど」
ノビスケ「未来都市?アヤカ頼む」
アヤカ「はに?ほうしたの?(なに?どうしたの?)」モグモグ
ノビスケ「すまん、待つから飲み込んでから喋ってくれ」
アヤカ「ん!」ゴクリ
アヤカ「なによ」
ノビスケ「アヤペディアだよ」
アヤカ「アヤペディア?なにそれ?」
ノビスケ「だから未来都市について教えてくれって事ウィキペディア知らないのか?」
アヤカ「それは知ってるけど最初からそう言いなさいよ」メモペラペラ
アヤカ「あれ?」ペラペラペラペラ
ノビスケ「アヤカエモン〜」
アヤカ「変なあだ名つけないで!書いてるはずだから待って」
アヤカ「あった!未来都市アスカ」
アヤカ「名の通り未来都市なのよ。未来を見据えて造られた一つの都市でそこは優秀な技術者や科学者を集めてその都市だけ他と違い百年先の技術を持っているらしいわアスカって名前は神話に出てくる光の大精霊からとったみたいよ。光は未来を照らすとかそう言う感じなんでしょうね」
アヤカ「後、そう言う人達だけじゃなくて将来そうなるかもしれない学生達の育成都市でもあるらしいわ」
ノビスケ「未来都市アスカか・・凄く行ってみたい!」
アヤカ「最低でも数十年は先を行ってるらしいわよ」
ノビスケ「なるほど、クソ狸みたいなロボットを全然見かけなかったしあまり未来って感じもしなかったけどそういう都市があるなら納得だ。ならオイルもセンサーも全部そこにあるんだろう」
アヤカ「ただ、外側からは見えなくなっていて入るのにも一般人はかなり面倒くさい手続きがいるみたいよ」
ノビスケ「手続き?」
アヤカ「まず、身分を証明する物ね身分証明書とか後は健康診断ね身体中を隅々まで調べられてそれから」
ノビスケ「もう身分証明書の時点で終わってる・・」
最初から無理な状態なのを知ってから知らずかアヤカは説明を続ける
アヤカ「国からの許可書これも貰えるのは結構厳しい審査があって」
ノビスケ「もういいから・・無理だという事は分かったから」
アヤカ「そう?諦める?」
ノビスケ「う〜ん・・」
さて、このまま残りの時間を適当に過ごして戻って無理でしたと言って許してくれるか?
否そんな事はない
あいつらクソ狸の執念は異常だ。故障レベルだ。そんな奴等にクソ狸は直せないなんて言えば
確実に血を見る(主に俺の)
ノビスケ「駄目だ!そんな事をすればピニドラ達に怒られる」
とりあえず事実をかなりのレベルに落として言う
事実を言えば
確実にピーーーーをピーーーな事にされさらにピーーーーーー
うわぁあああああああ
ノビスケ「想像しただけでやばい」
アヤカ「大丈夫?顔色悪いけど・・ミニドラさん達には私も一緒に謝るから」
だからピーーーされるんだって!謝っても絶対に許してくれないから(主に俺が)
ノビスケ「いや、絶対に失敗は許されないんだ。絶対に」
アヤカ「そこまで・・分かった私も諦めないから頑張ろ」
ノビスケ「あぁ、なんとしてもその未来都市に無理矢理にでも入るぞ」
アヤカ「怖いけどやるしかないもんね」
シン「何処に入るって?」
ノビスケ、アヤカ「「っ!!」」
シン「あ、店員さんコーヒーね。それと・・今聞いた事は」
シン「黙っててね〜これチップね」
店員「どうも〜コーヒーはあちらです」
シン「セルフかよ・・少し待ってろよ」
ノビスケ「・・・逃げるか」
アヤカ「えぇ・・逃げましょ」
シン「ちょっと待てや!」コーヒーポイ
バシャ
アヤカ「きゃっ、あつ!!コーヒーあつ!」
ノビスケ「アヤカ!よくも」
シン「逃げるからだろ?折角助けてやったのによ」
ノビスケ「あぁ?てか、なんでアヤカにだけ」
シン「そんなの分かってるだろ?君にそんな事出来ないよ」
アヤカ「うぅ・・服が・・」
ノビスケ「火傷してたらやばい」
シン「しない程度の温度だよ。いくら女でもそのくらいの慈悲はある」
ノビスケ「くっ!とにかく服をどうにかしないと」
シン「まぁ、話聞けよ。とりあえずお前ら後少しで逮捕されてたぞ?」
ノビスケ「え?まさか!」
アヤカ「ねぇ・・・」
シン「俺はなにもしてねぇよ助けてやっただけだ」
ノビスケ「どういう事だ」
アヤカ「ベトベトする・・・ノビスケくん」
シン「こんな人の多い所で大きな声で未来都市へ無断進入するなんて言ったらそりゃ通報されるわな。公共の場で犯罪宣言ただでさえ未来都市は特に今みんなが注目してる都市だからな」
ノビスケ「なんだと・・」
シン「現にさっきの店員携帯で通報しかけていたしな止めたけど」
アヤカ「・・・・・髪もベトベト」
シン「さっきからうるせえぞ!女!!」
アヤカ「誰の所為よ!メモ帳もシミになってるし!読めるけどコーヒー臭い!弁償してよ!」
シン「知るか!調子に乗るなよ?くそ女」
アヤカ「うっさい!変態男!」
シン「男は皆変態なんだよ!アホか?この女は?おい、ノビスケこんな女より俺と一緒に来いよ。未来都市へ入れてやる」
ノビスケ、アヤカ「「っ!!」」
アヤカ「いくら私達がこの時代を知らないからってそんな罠にかかるもんですか!未来都市へ入るには面倒な手続きが必要で」
シン「んな事知ってるっての俺が入るのに協力してやるって言ってんだよ」
ノビスケ「それは本当か?」
シン「信用してくれよ」
アヤカ「ノビスケくん駄目よ絶対に何かする気よ」
シン「黙ってろクソ女!」
アヤカ「黙っててクソ野郎!」
ノビスケ「まぁまぁ二人とも落ち着いてね」
アヤカ「ノビスケくん!こんな奴を信じたら貞操取られるわよ!」
シン「アホか!ちゃんと許可は取るっての!」
アヤカ「そう言う問題じゃないでしょ!ノビスケくんは貴方と違って普通に私みたいな女の子が好きなの!」
シン「だから普通ってのは!」
アヤカ「エゴよ!悪い?」
シン「けっ!ムカつく奴だ。ノビスケはなお前みたいなお子ちゃま興味ねぇんだよ」
アヤカ「誰がお子様よ!胸だってその・・・少しはあるし!」
シン「あぁ?なんだその脂肪」
アヤカ「むきっ〜!」
ノビスケ「ははは・・・・」
アヤカ「ノビスケくん信じて」
シン「信じてくれそして愛してくれ」
ノビスケ「・・・・・・」
どちらを信じるか・・・
愛すのは論外としても
そんなのは考えるまでもないアヤカだ
シンには信用できない要素が多すぎる
変態で変態だしそれに変態だ
そして、タイムパトロール隊だという事だ
タイムパトロール隊?まさか・・・
確かタイムパトロール隊本部はとある発展都市にあって
発展都市・・・未来都市だ!
て事は関係者って事になるのか?なら簡単に入れるんじゃないか?
だが・・信用出来ない
やはりここは断るしか
シン「ノビスケがなにか目的があって未来都市へ行きたいなら悩む必要なんてないだろ?」
ノビスケ「お前は信用できない」
アヤカ「そうよそうよ!」
シン「いいのか?チャンスを無駄にするのか?」
ノビスケ「・・・・・・」
シン「なら、これでどうだ?お前の目的が達成したらデートしてくれよ。こっちの要求は明かしたぜ?」
ノビスケ「・・・デートって一緒に歩いて飯食うくらいだよな?」
アヤカ「ノビスケくん?まさか」
シン「あぁ、そうだ。そういうのもあるな」ニヤリ
ノビスケ「分かったアヤカも一緒に連れて行ってくれるならいいが」
アヤカ「ノビスケくん!」
ノビスケ「アヤカ俺たちは選べる立場じゃないんだ。なに、昨日のようにはならないさ」
アヤカ「・・・・それでいいの?」
ノビスケ「あぁ、覚悟は決めた」
アヤカ「分かった私も覚悟決めたわ」
ノビスケ「さぁ?どうする?こればかりは譲れないが?」
シン「・・・はぁ、分かったよそこのクソ女も一緒なのな・・その代わり約束は絶対に守れよ」
アヤカ「クソ男が・・・・」
ノビスケ「あぁ、約束しよう」
シン「なら、来いよノビスケ後おまけ」
アヤカ「誰がおまけよ!!」
こうして俺たちはシンという男を信用して着いて行くことになった
この先一秒たりとも油断しないと心に決めて着いて行くノビスケ
コーヒーでベトベトになった服を見て半泣きのアヤカ
口笛を吹きながらなにを考えてるか分からないタイムパトロール隊シン
三人は未来都市アスカへと向かった
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーー
恭介編
時代(現在)
とある道路で高速で走る車を追いかける数台の車があった
その高速で逃げる車に乗っているのがメイと花音(気絶中)だ
ー車内ー
メイ「ちっ!やっぱりあの男小物だったか!何がばれずによ!思いっきりばれてるじゃない!」
どうやらあの男だけではなく遠くからこちらを監視している奴らがいたようで応援を呼ばれてしまったようだ
本来なら気付く事が出来たかもしれない
だけど予測不能な事態の連続で焦ってしまったようだ
花音がノビスケと関わりがあったのは知っていたけどこんなに深くまで関わっているのは知らなかった
花音がここまでするという事はノビスケの存在はそれだけ大きい狙われる事も少なからず分かっていた筈だ
出来ることなら私も花音も関わりを持ちたくはなかったけど命令だから仕方がない
私に花音を助ける資格はあるのだろうか・・この先一緒にいてもいいのだろうか
メイ「くっ!今は逃げる事に集中しなきゃ!」
そしてこのポケットの存在が大きい
もうこんなのを見たら信じるしかない
あの執事のノビスケが未来人だったという事を、後ポケットから出てきた謎のメイドさん
何処かで見た事がある様な・・
それでも非現実過ぎて考えるだけで頭が痛い
メイ「っ!」
その時目の前の横断歩道をおばあちゃんが通っていた
このまま止まるわけには行かない。だけどこのまま避けて行っても後ろの奴らが避けるとは限らない
こちらに気が付いたおばあちゃんが腰を抜かしてその場で止まってしまった
メイ「くっ!」
ハンドルを思いっきり回してブレーキを踏んだ
車は横滑りをしながらおばあちゃんのギリギリ目の前で止まった
敵の車は止まる気配がない
すぐさま車の窓を開け持っている銃を数発撃ちこむ
車相手に意味がないがそれでいい
窓カラスにヒビが入り前が見えにくくなる
そこへ閃光手榴弾を投げ込んだ
いきなりで向こうも対処出来ないだろう
花音「うぅ・・頭痛い・・あれ?」
花音が起きた。こんな時に
メイ「っ!前を見ちゃダメ!」
ピカッ
閃光手榴弾が大きく光る
花音「ああああ!!目がぁああ!」
メイ「もう!」
相手の車はブレーキを踏んでいるようだがこのままだと突っ込んでくる
メイ「早く車から降りて!」
花音「目が見えない・・・」
メイ「私に捕まって!」
花音を肩に担いだ
花音「お腹が・・圧迫される」
メイ「我慢して!おばあちゃん捕まっててくださいね」
おばあちゃん「目がぁぁあああ!」
おばあちゃんをお姫様抱っこしてその場から急いで離れた
数秒後敵の車はさっきまで乗っていた車へ衝突した
燃料が漏れている
それに銃口を向ける
メイ「悪く思わないでね花音耳を塞いで」ガチャ
花音「え?なんで?」
バン
ドカーーン
敵の車は私達の乗っていた車ごと爆発した
中にいた人たちは無事ではないだろう
でも、悪いとも思っていないお互いこの仕事をしているそれは常に命の危険があると思い
死ぬ事を覚悟していなければいけないからだ
そう、お互い様なのだ
花音「あああ!!耳がキーーンって!!」
メイ「こうなるからよ」
花音「先に言えよ!」
おばあちゃん「あ、あんたらは」
メイ「おばあちゃんは何も見なかったいいですね?」ガチャ
おばあちゃん「は、はい」
メイ「じゃあね!長生きしてね」
おばあちゃんを安全な所で降ろし花音を担いで大通りを避けて人通りの少ない裏通りから先へ進む
無線も装備も車の中にあったので今は何も持っていない
これでカイ達に居場所が分からなくなった
追ってもすぐに来るだろうし今は少しでも遠くへ離れないと
メイ「そろそろ歩ける?」
花音「まだ無理・・目がしゅぱしゅぱする。あとお腹痛い担ぐんじゃなくておぶってよ」
メイ「あのね・・私も歳なんだから・・歩いてくれなー」
瞬間恐れていたことが起こってしまった
メイ「・・・・・・」バタッ
花音「うわぁ!・・どうしたの?ねぇ!起きなさいよ」
メイ「いてて・・・」
花音「ねぇ!しっかりしてよ!ねぇ!」
メイ「にげ・・て・・貴女まで見捨てたら・・」
花音「どういうことよ」
メイ「貴女の・・・」
「ここら辺に居るはずだ!探せ!」
花音「っ!追っ手が」
メイ「逃げて私は動けないから!心配しないで貴女のことは絶対に喋らないから」
花音「そんなこと・・・」
メイ「行きなさい!もし、カイと言う人にあったら私は勇敢だったと伝えて」
花音「ああ!もう!」
今度は花音がメイを担いだ
メイ「いててて!なにすんの!」
花音「借りを返すだけ大人しくしてて!それにそれは自分で伝えて面倒くさいこと押し付けないでよ」
花音「後で聞きたい事もあるし死なないでよ」
メイ「・・・・・・・」
その頃恭介達は今まさに出発しようとしていた
ユウ「この車本当に貸してもらっていいのか?高いぞ?」
セイナ「ええ、どうせ私は乗れませんし」
恭介「それにしてもなんでこんなに武器が・・ばれたらやばいぞ」
カイ「言ったら殺すからな」
ユウ「言わねえよ。むしろ感謝したいくらいだ」
セイナ「どんなに綺麗事を言っても力なき正義は意味がありません。私は守る為なら何にでもなります。もう・・・見てるだけなのは嫌ですから」
恭介「俺警察なんだけど・・・」
ユウ「つべこべ言わず車に詰め込め。こいつも持っていくぞ」
セイナ「ええ、どうぞ」
武器を車へ詰め込む。正直そんなにいるのか?ロケランまでいるのか?
ユウ「恭介!ほれ持っておけ」
そう言ってアサルトライフルを渡される
恭介「戦争でもするんですか?警察沙汰になりますよ?それなら警察に頼んだ方が」
セイナ「多分警察は動きませんよ」
恭介「え?」
ユウ「まぁそうだろうな」
カイ「問題ない。腑抜け共には任せられん」
ユウ「そんなもんさ」
恭介「・・・・・・」
成る程・・やはりまだ残っているのか
そういう奴らが
頼るべき警察が何も出来ないなんて
いや、出来ないんじゃなくてしないんだ
裏金・・・・・・
俺はそんな現実なんて知りたくなかった
でも、それが今の現実・・・
なら、もう自分が動くしかない
武器を手に取った
恭介「ん?」ガチャン
そして武器を見てふと気づく
どの武器も北条家のロゴが入ってると
まるでこれでは北条家が製造しているように見える
まさか、そんな事は・・・でも、もしそうなら
やはりこの人達を俺は
セイナ「気になりますか?」
恭介「今は時間がありませんが帰ったら」
セイナ「はい、話します」
ユウ「おい、恭介早くしろ行くぞ」
恭介「はい!」
カイ「運転頼んだぞ」
恭介「やっぱり俺なんですね」
セイナ「気をつけて」
ユウ「あぁ、優香を頼んだぞ」
セイナ「はい、任せてください」
ユウ「帰ってきたらなにが目的なのかはっきりさせてもらうぜ?」
セイナ「・・・・はい」
優香「ユウさん!チョコ何処!何処にもないんだけど!」
屋敷から出てきた優香が何故か怒っていた
ユウ「恭介もう行っていいぞ」
カイ「案内は任せろ」
恭介「はい」
そんな優香を無視して車は走り出した
優香「ちょっとー!」
ユウ「探し物はこれかな?」チョコ
車の中からチョコを見せる
さっきまでユウさんと優香が取り合っていたチョコだ。優香のお気に入り
優香「っー!!」ダッ
それを走りで追いかける優香
数秒後
優香「もうだめ・・・・」
元々体力のあまりない優香が車の速度に勝てる筈もなくあっという間に車は見えなくなる
優香「ユウさんなんて・・ユウなんて大っ嫌い!」
ユウ「たく、露骨にチョコばかり見すぎてんだよ優香はあんなんじゃ見て見ぬふりも出来ないだろ」
ユウ「こんなもの完治したらいくらでも買ってやるのによ。金だってそれなりにあるしな高かろうが平気だ」
恭介「ははは、帰ったら怒られそうですね」
ユウ「あぁ、だからちゃんと帰らないとな」
恭介「はい!」
ユウさんはもう少し素直になったらいいと思ったがあえて言わない事にしよう
それがユウさんだから
カイ(あのチョコレートはコンビニで買ったやつをラッピングして高そうに見せてただけの100円チョコだが・・・)
ユウ「やはり高いチョコは美味い!」
恭介「よく今食べれますね」
ユウ「だからこそだカロリーとっておけ戦場じゃなにも食えんぞ」
恭介「戦場ではないですけどそれもそうですねいただきます。うん、やはり味が違う気品が感じられる」
ユウ「あぁ、気品だ気品を感じる」
カイ(言わないでおくか・・セイナお嬢様に言われたからやったが・・・はぁ見栄なんて張らなければ良いのに)
カイ(ばれたら逆効果だしな・・まぁこいつらが味覚馬鹿で良かったよ)
ユウ「カイお前も食えよ」
カイ「いらんと言いたいが一つ貰おう」
カイ(やはり安っぽい味だ)モグモグ
その頃セイナの屋敷では
セイナ「実は隠してる物があるのみんなには内緒よ?」
優香「なんですか」キラキラ
セイナ「あれ?」
優香「どうしたの?」
セイナ「ここにあった本当に高いチョコレートがない」
優香「本当に高い?」
セイナ「あ、なんでもないの!そう!なんでもないから・・・まだ予備のチョコがあった筈なのに」
セイナ「あ、ユウさんが持ってた箱・・・・貰い物で楽しみにしてたのに」
優香「ないんだね・・・」
戻って恭介達は
ユウ「最後の一個だな。ジャンケンするか?」
恭介「いえ、俺はもういいですよユウさんどうぞ」
カイ「俺もいらん食えよ」
ユウ「なら、こいつだけは他のやつと違って少し大きいな」
本当にいい歳をした大人なのか疑いたくなるほどの目で包み紙を剥がす
そして口へ持って行こうとした時
ユウ「っ!」
カイ「っ!」
その目がさっきとは違い鋭い目つきになった
ユウ「これは・・・恭介止めろ」
恭介「え?」
ユウ「いいから止めろ!」
横からいきなりブレーキを踏まれる
恭介「う、うわぁ!路肩に寄せないと!」
カイ「おい!」
ユウ「分かってる・・・なぁ一応聞くが」
カイ「俺は何も知らない!お嬢様がこんな事するはずがない」
ユウ「帰ったら聞くしかないな・・もし、これが優香の手に渡ってたら・・・どうなってただろうな?」
カイ「・・・・確実に死んでるな。でも、信じてくれお嬢様ではない!本当だ」
恭介「えっと、話について行けない何があったんですか!」
ユウ「このチョコに毒が入ってる致死量なんて余裕に超えてる量のな」
カイ「こんな事を言う立場ではないが先にメイ救出を優先してほしい」
ユウ「駄目だ帰るぞ」
カイ「頼む!信じてくれ!」
ふとユウさんがこちらを見て言う
ユウ「恭介お前ならどうする?信じるか?信じないか?」
恭介「俺は・・信じます」
ユウ「間違っていたら優香が死ぬぞ」
恭介「間違ってないです。絶対に」
ユウ「・・・・分かった行こう」
カイ「ありがとう!」
ユウ「勘違いするなよ?俺は恭介を信じただけだ。お前じゃない。それともし優香に何かあったら」
ユウ「殺す」ギロ
カイ「うっ・・わ、わかった」
カイ(なんて目だ恐怖でどうにかなりそうだ)
ユウ「さっさと行くぞ車を動かせ」
さっきまでとは空気が違っていた
そして誰一人喋る事はなかった
こんな所に長くいたらどうにかなってしまいそうだった
そして襲ってくる恐怖・・ハンドルを持つ手が震えている
恭介「ふぅ・・・・」
今は耐えるしかない
この空気を
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーー
スネ樹編
時代(30年くらい前)
ホテルの一室(改造済み)
僕は動かなくなったお嬢姉さんの側を離れなかった
この笑顔を少しでも長く見ていたかったから
スネ樹「・・・・・・」
まゆ「いつまでそうしてるつもり?みんな手伝ってるのに」
スネ樹「ほっておいてくれ」
まゆ「そうはいかないでしょ!しっかりしてよ」
まゆ「こんな事をお嬢姉さんが望んでると思う?」
スネ樹「怒るだろうな・・・」
まゆ「なら!」
スネ樹「それでも!好きだったんだ・・初恋だったんだ」
まゆ「スネ樹・・・・」
ミニドラ「おい、お前ら青春するのはいいがちょっと来い」
まゆ「スネ樹呼んでるよ行こ?」
スネ樹「・・・もう少しだけ後少しだけ・・そうしたら歩けるから進むから」
まゆ「うん、分かった来てよ?」
スネ樹「うん、まゆありがと」
後少し彼女の姿を目に焼き付けておこう
そうすれば・・・
まゆ「それで何の用?」
ミニドラ「スネ樹は?」
まゆ「後少し待ってあげて」
ミニドラ「いやいや!それじゃあ作業を進められない」
まゆ「なにをするのよ・・っ!まみなにその格好」
まみ「お姉ちゃんもこれを着てください」防護服
メイド「少しゴワゴワしますが仕方ありません」防護服
ミニドラ「今からドラの兄貴の腹を開けて原子炉を調べる」
メイド「原子炉が入ってるとは・・」
まみ「原子炉?」
まゆ「うぅ・・なんか変な感じ・・ゴワゴワするし」
まみ「マスクも付けるです」ガポッ
まゆ「う、うん・・息しにいく」
まみ「慣れます」
メイド「スネ樹さんは何処に」
スネ樹「ここにいますよ」
まゆ「スネ樹もういいの?」
スネ樹「はい、もう大丈夫です。それでみんな防護服なんて着てどうしたんですか?原子炉にでも入るんですか?」
メイド「ある意味ではあってますよ。ドラえもんさんのお腹に原子炉があるようで今から開けるようです」
スネ樹「え?ええ!!」
まゆ「原子炉ってなによ」
まみ「教えてください」
スネ樹「えっと」
ミニドラ「お前ら人間には害にしかならないもんさ。それだけ覚えておけばいい」
黄ミニドラ「部屋の全てを確認したぞ!これで外には漏れない」
緑ミニドラ「お嬢姉さんを部屋の外に出しておきました。ちょっと重かったがなんてことはない」
ピニドラ「緑ミニドラにはデリカシーを叩き込んでやろうか?ミニドラそっちは全員着た」
ミニドラ「ほら、早く着ろスネ樹死ぬぞ」
スネ樹「あ、はい!」
青ミニドラ「ドラえもんさんのお腹開けます」
スネ樹「ま、待って!」
メイド「手伝いましょう!」
まゆ「仕方ないわねほら!」
まみ「マスク!」ガポッ
ミニドラ「よし!開け!さてお前ら少しだけ耐えてくれよ」
青ミニドラ「オープン!」
プシューーー
瞬間部屋内が一気に暑くなる
スネ樹「くっ・・なんだこれ凄く暑い」
まゆ「・・・・・・」
まみ「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!しっかりして返事してよ!」
まゆ「だ、大丈夫よ」
メイド「暑いですね」
ミニドラ「よし、作業を開始しろ!お前らも手伝え」
ミニドラ「安心しろよ未来の防護服だからな被曝率は0だ!」
メイド「それでも暑さをどうにかしてほしかったですね・・」
ミニドラ「どうにか出来る道具があったんだがドラの兄貴のも俺たちのも壊れてしまったから仕方ないんだよ」
まみ「お姉ちゃん外出る?」
まゆ「大丈夫だから!こんなのなんてことないから」
スネ樹「寒い寒い寒いって言ってれば多少は・・・暑い」
ピニドラ「タイムマシンもメインエンジンを開けるわよ。さらに暑くなるけど気にしないでね」
スネ樹「え!!ちょっとまー」
ガシャン
まみ「はわ〜〜〜」フラフラ
まゆ「・・・・・・」
メイド「」バタッ
まみ「お姉ちゃん!真顔・・これはかなりやばいです」
まみ「メイドさん!しっかりしてください!目を開けて!」
スネ樹「この中で一番暑さに弱かったみたいです・・ミニドラさん」
ミニドラ「ちっ!外に出しておけ」
スネ樹「まみとまゆもメイドさんを連れて外に出ててください」
ミニドラ「おい!ただでさえ人数が足りてないんだぞ!今はお前らの手でも借りたい」
スネ樹「でも!二人も限界です。僕がその分やりますから!」
ミニドラ「ちっ!まゆ、まみ、メイドを連れて外へ出ておけ」
まゆ「スネ樹・・・・」
スネ樹「暑さにはなれてるからさ、ね?」
まみ「ありがとうございます。スネ樹さん」
まゆ「ありがと・・・」
これで良かったんだ。二人ともやせ我慢ばかりするから
スネ樹「じゃあ、さっさとやりますか!」
ミニドラ「ちょっと待てまみ来い」
まみ「なんですか?」
ミニドラ「こいつを」
まみ「お金?」
ミニドラ「なにか飲み物を買って飲んでろメイドの奴には氷を買って冷やしてやれいいな?」
まみ「ミニドラさん・・はいです!」
ミニドラ「よし、行け。さてスネ樹三人分ちゃっちゃっと働けよ」
スネ樹「はい!」
それから数時間が経った(時間は止まっているので一分も経っていないけど)
『この子はどうするんですか!』
『俺では・・守れないんだごめん・・そんな資格なんてないんだ』
『でも!』
『分かってくれ・・俺は』
『いつか必ず来るその時までこの子を頼む』
『ーーーごめんな・・・』
メイド「っ!!あれ?」
まみ「あ、起きました!」
まゆ「大丈夫?ほら、お茶買ってきたから」
メイド「えっと・・ありがとうございます」
メイド「私は倒れたんですか?」
まゆ「そうよビックリしたんだから」
メイド「そうでしたか・・スネ樹さんは?」
まゆ「中でミニドラさん達を手伝ってるわ」
メイド「メイドとして最低ですね。すぐに戻って手伝いに」
まゆ「あ、ちょっと!」
まみ「メイドさん待機です」
メイド「ですが!」
まみ「待機です。ママが言ってました男がみずから身体を張っている時は女は黙って待ってろって」
まゆ「男をたてるのも女の仕事らしいよ」
メイド「・・そうですか私はそういう事は知りませんでした。分かりました待機しています」
メイド「そう言えばこのお茶などはどうやって買ったのですか?時間が止まってるので店員も動かないですよね?まさか・・」
まみ「ちゃんとメモとお金は置いておきました」
メイド「なら良かったです。その歳で犯罪などさせてしまっては私はメイド失格です」
まゆ「それはメイドさんの所為にはならないと思うけど犯罪を犯すのは100パーセントそのやった人の所為よ。誰かの所為にするなんてただの言い逃れよ。自分の人生は自分で責任を持たないと」
まみ「パパの言葉です。本当は自分のケツは自分で拭け他人に拭いてもらうような変態にはなるなって」
まゆ「中々人には言いにくい言葉よね」
まみ「私は好きですこの言葉」
メイド「二人は本当に立派です。その歳で自分を持っているのですから」
まゆ「そんなことないと思うけど」
まみ「そう言えばメイドさんはなんでメイドをやってんですか?」
まゆ「それもそうね気になる」
メイド「母がメイドだったからそうなっただけですよ」
まゆ「ということは代々メイドをやってるってこと?」
メイド「はい、そうです」
まみ「メイドさんはお兄ちゃんの前は何処でメイドをやってたんですか?」
メイド「ちゃんとしたメイドとしてならノビスケが初めてです」
メイド「見習いメイドとしては母と一緒に仕事をしていました」
まみ「凄いです!」
まゆ「じゃあ父親は屋敷の主人とか?」
まみ「き、禁断の愛!」
メイド「・・・・・・・」
まゆ「どうしたの?」
まみ「お姉ちゃん」
まゆ「あ、ごめんなさい言えないこともあるよね・・」
メイド「いえ、実は私は父を知りません唯一知ってるのが相手は執事だったってことです」
まみ「執事ですか・・」
まゆ「いくら忙しいからって一度も会いに来ないなんて最低よ」
メイド「母が亡くなった時も結局来てくれませんでした・・葬式にも・・ずっと!私はいつか父を見つけて」
メイド「殺す!」
まゆ、まみ「っ!」
まみ「こ、殺すのはよくないです!」
まゆ「そうよ!考え直して」
メイド「私と母を見捨てた人を私は許せません!」
まみ「はわわわわ!」
まゆ「止めないと」
メイド「でも・・・・私は分からなくなりました」
まゆ「え?」
懐から一枚の紙を取り出し渡された
まゆ「これは?」
メイド「見れば分かります。タイムパトロール隊に捕まった時向こうが調べた私達の情報の一部でそれにはみんなの家族構成両親兄弟の名前が書かれています」
まみ「ふむふむ」
【剛田武とアーニャの間にまゆとまみの双子が産まれる】
【まゆが姉でまみが妹になる】
所々を切り取られていたが気にはならなかった
まみ「あ、パパとママの名前だ」
まゆ「当然よ。みんなパパには似てないって言うけどよく見たら似てるし」
メイド「私の所を見てください」
まゆ「えっと?あれ?ない!それになんで・・・」
まみ「お兄ちゃんの名前があります!」
【野比ノビスケと母親不明との間に産まれた子も不明だが、メイドと名乗る女の確率が高いDNA鑑定を要する】
まゆ「なによこれ・・・こんなの嘘よ!だってノビスケくんはこんな事言ってなかったし!メイドさんとノビスケくんは年齢もそんなに変わらないのになんで!」
まみ「デタラメです!メイドさんの恨みを利用してるのです!その証拠にメイドさんにはちゃんと母親がいたんですから!不明なんてありえません」
メイド「私の母親は亡くなる前に言ったんです。私は貴女の本当の母親ではありませんって・・」
まみ「そんな・・・」
メイド「私はその時ショックで本当の両親を聞く事が出来ず・・」
メイド「この紙を見た時もしかしたらと思ってしまい・・でも、あり得ない事だとも分かっています。それでもノビスケを見たら・・・自分の中にモヤモヤが生まれて・・それがイライラになって怒りになって殺気に変わってしまうのです。もうどうしていいか・・」
メイド「今ノビスケは別の時代にいます。もしかしたらその時と考えてしまうんです・・」
メイド「病院で会った時ノビスケは少し背が伸びていました・・少なくとも数ヶ月は私達とラグがある筈です。もしかしたらその間に」
まゆ「難しく考えるんじゃなくてノビスケくんに聞いてみるしかないよ」
メイド「もし、そうなら?」
まみ「その時考えればいいです!今考えても仕方ない!」
まゆ「その時になったら私達も側にいるから」
まみ「一人にはさせませんから」
メイド「どうして・・ここまで言ってくれるのですか・・私は!」
まみ「家族だからです!」
まゆ「それに心の友だからよ」
メイド「っ!」
まみ「家族が悩んでたら一緒に悩みます。そんなの当たり前です」
まゆ「困ってたらいつも側にいて支えるそして心から信じるそれが心の友よ」
まゆ「まぁ、パパとママの受け売りだけどね」
まみ「メイドさんは一人じゃないんです!頼ってください。信じてください」
メイド「っ・・・・・ありがとうございます。お二人には本当にお世話ばかりかけてしまい・・・私の事を家族だって・・心の友だって・・そんな嬉しい事言われたの初めてですよ」ポロポロ
メイド「まゆちゃん、まみちゃん、ありがとね。私も信じてみるから」
スネ樹「終わった・・・」フラフラ
ミニドラ「とりあえず閉めたから入ってきても大丈夫だぞ。温度も下がってきてる」
まゆ「スネ樹お疲れ様、まみ」
まみ「はいです!脱いでください」
スネ樹「あ、ありがと・・でもいいよ汚いし凄く汗かいたし」
まみ「汚ないわけないです!汗は努力や頑張りの証です。さっさと洗濯しちゃうから脱ぎましょうね」
スネ樹「あ〜〜れ〜〜」
まゆ「そうよ、ほら水よ」
スネ樹「あ〜生き返る・・・ん?メイドさん目元が赤いですけど?大丈夫ですか?」
メイド「え?あ、大丈夫です。スネ樹さんありがとうございます」
スネ樹「気にしないでくださいよ困った時はお互い様でしょ?」
メイド「お互い様ですか・・・そうですね、ふふふ」
スネ樹「ん?なにかありました?」
メイド「秘密です」
スネ樹「へ?」
ミニドラ「スネ樹は休んでろお前らの番だ。タイムマシンがもうすぐ直る」
まみ「休んでてくださいね」
まゆ「次は任せて」
まゆ「あ、アイスあるのでどうぞ」
メイド「身体も軽くなったような気がします。今なら何でも出来ますよ」
スネ樹「う、うん、お願いします」
なんだろう妙にやる気に溢れているように見えるのは気の所為かな?
お嬢姉「」
スネ樹「なにがあったんですか?」
返事なんて返って来ないのは分かっているけど
気がずにはいられなかった
なんか笑顔が優しくなっているように見えたから
スネ樹「アイス・・溶けてる」
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーー
ノビスケ編
未来都市アスカへ入る為にシンと協力をする事になった
未来都市への入り口まで来たがやはり大きいのに中が全く見えない
別に大きな壁があるわけでもないのに不思議だ
残り時間(30時間)夕方
ノビスケ「ここが入り口か」
シン「そう、何個もある入り口の一つだけどな」
アヤカ「さっさと入りましょうよ」
シン「これだから女は・・捕まるぞ?」
アヤカ「え?入れてくれるんでしょ?」
シン「・・ノビスケに言われたら嬉しいんだがなその言葉」
アヤカ「?」
ノビスケ「・・もう嫌だ」
シン「まぁ、半分冗談は置いておいて入る前に言っておく事がある。女、俺にやったような手はこの都市ではやるなよ?」
ノビスケ(半分は本気かよ・・)
とりあえず奴に背中を見せないようにしないと
アヤカ「なんの事よ」
シン「ホテルでやった脅しだ。俺らタイムパトロール隊は機密組織だ。だから表立った動きが出来ないから警察機関では一番下いやそれ以下だ。だがこの都市ではそれがなくこの都市一つ丸々がタイムパトロール隊本部だと思ってもらって構わない」
シン「言ってる意味分かるよな?」
ノビスケ「ここに入ったら俺達はいつでも消せるという事か」
シン「それは違うぞ。消そうと思えば何処だろうが人目のない所でも出来るからな。まぁそれがこの都市なら堂々と出来るって事な」
ノビスケ「俺達を引き渡す気か?」
シン「ちゃんと約束さえ守って貰えればしないよ。つまり入ったら目立つような事はするなってこと」
アヤカ「買い物するだけだし大丈夫よ」
シン「そうかいじゃあ行くか」
シン「女ぁああ!!」ガシッ
アヤカ「きゃっ!」
いきなりアヤカを掴み伏せる
ノビスケ「シン!!」
すぐに助けようとするが
シン「っ!察しろよ!」ドゴッ
ノビスケ「ぐぁ!!・・」バタッ
アヤカ「ノビスケくん!離せ!このこの!」
シン「くっ・・ごめんよ・・パスもない奴が入る方法はこれしかないんだよ」ストン
アヤカ「っ!」ガクッ
シン「はぁ心が痛い・・連行しろ」
シン「女と男は別々に分けろ!この二人の身柄は俺が預かる!」
ータイムパトロール隊本部ー
ー牢屋ー
残り時間(28時間)夜
ノビスケ「・・・・何でこんなことに」
気付いたら俺は牢屋に入れられていた
やはり信用するべきではなかった
アヤカは無事だろうか
とにかくこのままだとアヤカをほって帰ってしまう
ノビスケ「くそっ!出せ!!俺はこんな所でこんなことしてる暇はないんだよ!」
その時足音がした
その足音は次第に大きくなり牢屋の目の前にあるドアが開いた
シン「よう」
ノビスケ「シン・・・」
それから少し時間が経ち
別の牢屋では
アヤカ「はぁ・・・・牢屋に入れられるなんて」
アヤカ「あの男!絶対に許さないんだから」
???「こんにちはお元気ですか?」
アヤカ「え?いつの間に?」
気がつくと牢屋の前に包帯ぐるぐる巻きの男が立っていた
現実で全身包帯男なんて初めて見た
包帯男「いや〜捕まってるのに元気なわけないか!ひゃははは!いっててまだ痛むか・・」
すぐに理解できたこの男はかなり性格が悪いと
アヤカ「タイムパトロール隊はろくな奴がいないのね」
気付くと口に出していた
アヤカ「あ・・・やば」
包帯男「いえいえ、別に言われ慣れてますので気にしないでくださいwww」
アヤカ「そ、そう?」
包帯男「それよりノビスケさんは何処へ?一緒ではなかったのですね」
アヤカ「そんなの私が聞きたいわよ」
包帯男「ですよねww」
包帯男「まぁ、でもいいか。シンの野郎に手柄は取られたけど会えないよりはマシだわなwwwあ〜早く会いたいな〜」
アヤカ「ノビスケくんは何処に!ねえ!何処なのよ!」
包帯男「うるさいですね・・自分の立場理解してますか?」
包帯男「犯罪者さんよ!」
アヤカ「っ・・私は何も悪い事なんて・・」
包帯男「してんだよ!時間犯罪者が!勝手に未来変えおうとしてんじゃねえぞ!」
さっきまでのへらへらした態度から一気に変わった
怖い・・・・
アヤカ「わ、私は殺されるの?」
聞きたくないけど聞いてしまう
時間犯罪者の末路はピニドラさんから聞いている
宇宙流しという刑があり大抵はその刑になるらしい
少しでも覚悟を決める時間が欲しい
だから怖いけど聞くしかない
包帯男「え?殺しませんよ?別に」
アヤカ「え?」
包帯男「あれれ?勘違いしてますか?しちゃってますね!」
包帯男「別に殺すつもりなんてありませんよ?元の時代へ返してあげますよ?しかも!記憶は消さずにね」
アヤカ「そんな事許されるの?」
包帯男「ええ!許されますとも!と言いたいですが本当はダメなんですけど特別です。抵抗しないならの話ですが」
アヤカ「・・・・・・」
この人は本当はいい人なのかもしれない
これで私は帰れるそして日常に戻れる
ふとノビスケくんの顔が浮かび上がる
ノビスケくんはどうなるのかな?このまま私だけが帰っていいのかな?
包帯男「答えを教えてください」
アヤカ「私は・・・・」
ノビスケくんは今までも時間移動をしてきている
私がいない方が楽かもしれない
そうよ、私はただのお荷物なんだから
いない方がいい
それにノビスケくんならなんとかなるでしょ
この時の私は自分の事ばかり考えて自分の都合のいい方に考えていた
自分勝手な考えを決めつけていた
アヤカ「帰ります!帰らせてください」
包帯男「それが答えですか」
アヤカ「はい」
包帯男「ぷっ!ははははは!!」
いきなり爆笑した
何がおかしいのだろうか
包帯男「そうですか!貴女はお連れさんを見捨てて帰ると!いいですね!最高です!」
アヤカ「っ!」
その時私は気付いた
簡単な事だ
理由関係なく私はノビスケくんとの約束をやぶり勝手を押し付け逃げようとしていた
最低・・・・・
アヤカ「あ・・私なんてことを」
包帯男「いやぁ〜気分がいいから本当の事教えてあげますよ。どうしてアヤカさんを殺さないか」
アヤカ「ノビスケくん・・ごめんなさい・・ごめんなさい・・ごめんなさい」
包帯男「聞けや!!」
アヤカ「っ・・」ビクッ
包帯男「教えてあげるんですから聞きましょうね?じゃないと殺すぞ?」
アヤカ「・・・・・はい」
包帯男「えっと何処まで話しましたっけ?アヤカさん」
アヤカ「・・・・・・」
包帯男「アヤカさん無視はいけないですよ?」ドンッ
牢屋の鉄格子を殴る
鉄格子が少し凹んでいた
包帯男「怒らせるなよ?」
アヤカ「ご、ごめんなさい・・聞いていませんでした・・さ、最初からお願いします・・」ポロポロ
恐怖で涙が止まらない
助けてノビー
見捨てた私が・・約束を破った私が都合よく助けてなんて言えるのか
言えるわけがない
アヤカ「うぅ・・」ポロポロ
包帯男「あらあら?泣いちゃいましたか?ハンカチつかいますか?」
アヤカ「いりません・・」
包帯男「あら残念乙女の涙に男は弱いものですよ?」
包帯男「まぁ、その涙に免じて最初から説明しますね?まぁ!さっきも説明なんて最初のさの字もなかったですけどね!ひゃははは!」
アヤカ「・・・・・・」ポロポロ
包帯男「あらあら・・拗ねましたか?でも涙は止まってませんね?」
包帯男「そろそろ意地悪は止めて話してあげますよ!」
包帯男「アヤカさんは殺しませんし記憶も消しません何故なら!お前はすぐに死ぬからだよ!」
アヤカ「っ!・・そんな」
包帯男「いいね!その顔!その為に調べたんですよ!アヤカさんの事を」
包帯男「アヤカさんは船の事件で二人の死亡者のうちの一人ですよ」
包帯男「つまりもう死んでなきゃいけないんですよ」
アヤカ「私が・・・・・」
それでもいいかも知れないと思ってしまったけどその気持ちを押さえ込み
反論する
アヤカ「もしそうだとしても!私は生きてます・・だから」
包帯男「はい、ここでは殺しませんよ。元の時代へ行って殺して海にでも捨てますよ」
アヤカ「っ!私は生きたいです!知ってしまったなら生きる事も!」
包帯男「これな〜んだ!」
大量の紙の束を渡される
そこにはたくさんの名前と写真と年齢と死亡理由が書かれていた
包帯男「まだまだありますよ!」
その紙の量は数え切れないほどでこれにさっきのように名前とかが書かれているなら
一万人それ以上だ
包帯男「これはなお前が生き残る代償に死ぬ人達だ」
包帯男「お前が生き残ればこの人達が死ぬ!」
アヤカ「そんな・・嘘よ!そんなの・・関わりない人だっているし」
包帯男「ならこの青年の死亡理由はなんて書いてますか?」
アヤカ「交通事故です。横断歩道を渡っている時にトラックが突っ込んできて・・それで全身打撲により死亡」
包帯男「可哀想に・・全身打撲って身体がバラバラになってもそういうらしいですよ?」
アヤカ「この人が私の所為で死ぬって・・私はトラックに乗っていたとでも言うんですか!」
包帯男「本当に些細な事でもその人がそこにいるかいないかで大きく変わることもありますよ?」
包帯男「この人は横断歩道を渡ろうとしていましたが貴女を見かけて一目惚れでしょうね?三秒程貴女に見惚れていました。そしてその後横断歩道を渡ると・・どーーんってね」
アヤカ「っ!」
包帯男「わかりますか?貴女がいなければ見惚れる事もなく二秒程で通れる横断歩道を渡りその後ろでトラックが通り過ぎていただけでしょうね?」
アヤカ「やめて・・・・・」
包帯男「まだまだあるぜ?この人は!」
アヤカ「やめて!!」
包帯男「北条セリナ・・お前を助けようとして船から落下して後日浜に遺体で発見される」
アヤカ「っ!!」
包帯男「友達に助けてもらえるなんていい友達ですね!ひゃははは!」
アヤカ「あ・・あああああ!!」
包帯男「いいよ!その顔最高!!もう我慢できない半殺しならいいよね!ね!」
牢屋の鍵が開けられる
包帯男「さぁ〜〜て!」
アヤカ「私の所為でセリナも・・ノビスケくんも・・この人達も・・」
包帯男「おやおや!目がいい感じに濁ってますね!では!」
包帯男「赤色に染めてやるよ!!」
もう恐怖とか色んな感情で頭がおかしくなってきた
苦しいよ・・誰か助けて
お願い・・こんな私を
ノビスケくん・・・・
アヤカ「ノビスケくん!!助けて!!」
ドンッ
瞬間ドアが蹴り開けられる
包帯男「誰れですか?そんなふうにドアを開けるものではありませんよ?」
そこにいたのは
ノビスケ「はぁ・・はぁ・・」
アヤカ「ノビスケくん・・ノビスケくん!!」ポロポロ
包帯男「あ!ノビスケさん!会いたかったですよ!今日は本当に運がいいですよ!」
ノビスケ「・・・・アヤカ泣いてるのか」
顔を見ただけで分かる
どれだけ酷いことをされたか
もう涙で顔がぐちゃぐちゃになっている
怒りで冷静さを失いそうになる
でも、それは素人のする事だ。まぁ素人だけど
でも、こいつは許せない
疲れているけど仕方ない
ノビスケ「来いよ!外道」
少し時間を戻して
ー牢屋ー
ノビスケ「シン・・どういう事だ!ここから出せ!」
シン「まぁまぁ落ち着いてな?怒ったノビスケもいいがやはり笑ってもらうのが一番だ」
ノビスケ「うえぇ・・精神的に攻めるのが本当上手いな。アヤカは何処にやった!もし何かあったら!俺は!」
シン「だから落ち着けって牢屋の鍵外すけど襲ってくるなよ?・・あ、でもそれもいいな!よし、襲ってこい!受け止めてやる」
鍵が外れた
そう言えば未来なのに牢屋は牢屋なんだな
ノビスケ「・・・・・・」露骨に嫌な顔
シン「・・・・・・」全てを受け止めようとする笑顔
シン「襲えよ!!」
無視しよう・・
ノビスケ「なぁ、本当に教えてくれアヤカは何処なんだ。それになんで裏切った・・」
シン「やはり勘違いか・・俺は裏切ってなんかいない」
ノビスケ「ならなんで!俺は牢屋になんて」
シン「その方が入りやすいからだ。普通に入ろうとすればお前達はまず入れない」
シン「だから一度捕まりある手続きをする」
ノビスケ「ある手続き?」
シン「ノビスケの事を調べれば調べる程お前がやばい人間だって分かる。知ってるか?ノビスケはS級時間犯罪者だぜ?」
ノビスケ「S級か・・・・」
聞かなくても分かるそれがどれ程の事か
なんせ身に覚えがないわけではない
それ程の事をしてきた自覚はある
シン「S級時間犯罪者は何処の時代へ逃げても追いかけてくる。そして裁判もなしに宇宙流しだ」
ノビスケ「宇宙流し?」
シン「生身で宇宙に放り投げるんだよ。身体は宇宙の圧に耐え切れず内部爆発を起こす」
ノビスケ「・・・・俺は宇宙流しなのか?」
シン「このままならそうだな」
ノビスケ「アヤカだけはどうにか出来ないか?元の時代へ返してやれないのか?」
シン「無理だろうな。もう未来を変えてしまってるからな」
シン「病院で関わった人間や周りの人達地域一帯が全て少しの誤差が出てるがまだ修正出来るレベルだ」
ノビスケ「なら」
シン「一度変えてしまった人間は必ず捕まえられる。そして二度と・・」
ノビスケ「アヤカは何処だ」
シン「どうすんだ?」
ノビスケ「連れて逃げる」
シン「逃げ場があると思うのか?」
ノビスケ「・・・・・・」
シン「通すと思うか?」
ノビスケ「・・・・・・・」
シン「・・・・・・・・」
ノビスケ「・・・・・・・」
シン「・・・・・・・」
ノビスケ「っ!!」シュッ
シン「っ!」
ドゴッ
ガシャーーン
シン「がぁ!!」
ノビスケ「なら無理矢理通らせてもらう」
シン「くそが!止まれ!いいから話しを最後まで聞け!」
話を聞いてる暇なんてない扉へ走った
その時頬を何かが擦り血が垂れる
ノビスケ「っ!・・シン」
シン「本当なら撃ちたくないんだ!話を頼むから聞いてくれ!」ガチャ
ノビスケ「うるさい!もうお前なんて信用しない!大っ嫌いだ!」
シン「なっ!!」ガビーーン
ノビスケ「じゃあな」
シン「た、頼む!話を聞いてくれ!!お願いだ!あの女なら部下に預けてるから安全だ。本当だ。今ここで行ってしまえば本当に・・消されるぞ!」
シン「頼む・・・・」土下座
ノビスケ「・・・くっ」
ノビスケ「話せよ・・」
シン「あぁ、まず入るのには一度ここへ来て検査を受けなければならなかった。まず、二人はそれに引っかかるのは分かるよな?」
ノビスケ「あぁ」
俺もアヤカも大小は違えど過去を変えてしまっている
もし、そうなるなら確実に捕まってるだろう
シン「だからあえて捕まり交渉をしようと思ったんだ」
シン「後で捕まっても言い訳にしかならないからな」
ノビスケ「それを先に言えよ!」
シン「察っしてくれると思ったんだごめん」
ノビスケ「それで交渉はどうなったんだ?」
シン「今からする。悪いが一緒に来てくれないか?」
ノビスケ「分かったが・・・」
シン「あの女ならちゃんと信用出来る部下に任せてある」
ノビスケ「分かった」
この時ドアの近くでそれを聞いている人がいる事を俺たちは知らなかった
包帯男「良い事を聞きましたね・・ノビスケの前に良いかもしれませんね。となれば情報収集っと」
シン「誰だ!」
ノビスケ「っ!」
シン「あれ?気の所為か」
ノビスケ「今一瞬殺気が・・」
シン「まぁ、ここの奴らは常に殺気出してる奴らだからな気にすんな。あの女にはそれとは無縁の奴に頼んである。こっちだ来てくれないか」
ノビスケ「あぁ」
包帯男「ふぅ・・危ない危ない」
少し視線を感じたがたくさんの人から見られているので気にしても仕方ない
ここにいる人たちは全員タイムパトロール隊なんだよな
それにしてはひょろひょろしてる奴らも多く見える
案外いけるかもしれないか?
このまま強行突破してアヤカを連れて残り時間まで隠れていれば
シン「言わなくても分かると思うが一応言っておくぞ。人を見た目で判断するのは二流だ。痛い目を見るぞ」
ノビスケ「分かってるよ・・」
シン「今から行くところはタイムパトロール隊の一番上にあたる。総隊長室だ。そこで総隊長と交渉をする」
ノビスケ「出来るのか?俺は・・」
シン「どうしてタイムパトロール隊がクズとかゴミとか言われてるか分かるか?金や利益になる事があれば平気で見て見ぬ振りをするからだ」
シン「それが重犯罪者でもな」
ノビスケ「外道が・・・・」
シン「気持ちは分からん事はないが今からその外道に見逃してくれと頼みに行く事を忘れるなよ?愛想よくしろよ?」
ノビスケ「・・・・分かった」
周りからは色々な視線を感じるが一々反応する余裕もない
やがて大きく総隊長室と書かれている部屋の前へ来る
ここまで来るとさっきまでの視線を感じない
やはりこういう場所には誰も用もなく来るわけがないか
わざわざ校長室へ意味もなく来る生徒がいないのと同じだ
シン「ここだ準備は良いか?」
ノビスケ「・・・・・・」
シン「大丈夫そうだな」コンコン
ノックをする。やはり上の人間に会う時くらいはちゃんとするんだな
と思ったらすぐに返事を待たずドアを開けて入る
おまけにチーッスなんて言いながら入りやがった
やはりシンは色々と失礼な人間だ
ー総隊長室ー
向かえにある大きな机にタイムパトロール隊の紋章が大きくあり高そうな椅子に偉そうに座っているおっさんが一人いた
シン「総隊長連れてきました」
総隊長「貴様ノックをしたら返事を待てと何度も言ってるが?それにチーッスってなんだ?なめてんのか?」ギロ
ノビスケ「っ!」
眼光は鋭く気付くと足が震えていた
シン「すんません以後気をつけますよ」
シンは平気のようだが正直シンには負けたくないと思ってどうにか気合いで足に力を入れ震えを抑える
立っているのがやっとなのかもしれないがそれを認めたら多分立てなくなってしまう
平気だと心に何度も言う
総隊長「ほう・・シン中々骨のある奴じゃないか」
シン「そりゃ俺が惚れるくらいだからな」
総隊長「小僧そこのソファーに座りな」
シン「よいしょっと!おお!フカフカ」
シン「さぁ、横へおいで」
ノビスケ「じ、自分は平気です」
声を絞り出すように言う
何も出来ないけど少しの抵抗くらいなら・・これは半分嘘だ
正直に言うと立っていないと今を保てない
確実に座ってる時に襲われたら対処が出来ないが
立っているならどうにか出来そうだからだ
でも、それはすぐに意味のない事だと分かる
総隊長「ほう・・・そうか」ガタッ
ゆっくりと立ち上がると近付いてくる
シン「っ!総隊長!」
総隊長「黙ってろ!」
シン「っ!」
そして目の前に来るが身長が高い2メートルは確実に超えている
そしてこの迫力・・・身体中の震えが止まらない
駄目だ動けない
総隊長「意気がるのは良いことだ小僧だがな?」
ノビスケ「い、意気がってなんか・・いない!」
絞り出すように叫ぶ
でも
この言葉きっと向こうには伝わっていなかったと思う声が小さすぎて
総隊長「相手を選べよ?」
ノビスケ「・・・・・っ!!」
気付くとソファーに座っていた
総隊長は椅子に戻っていた
いつの間に?そして何か違和感が・・あ、そうか身体が動かないのか
動かない?
そんなわけが
ソファーにもたれ掛かってる身体を動かそうとした時
ノビスケ「っ!!ぐぁ!!」
激痛が身体全体を走った
シン「動くな!今医療班を呼んだから動くなよ!」
ノビスケ「俺は何が・・何があったんだ」
シン「いいか?総隊長の言うことは絶対だ逆らおうなんて真似はするな分かったか」
ノビスケ「くっ・・・」
シン「分かってんのか!本当なら殺されていたんだぞ!!いい加減にそのクソみたいなプライドを捨てろ!」
何があったのかはよく分からないが
俺はきっと総隊長に圧倒的力で負けた
悔しいけど・・命は惜しい
今ここで死ぬわけにはいかない
相手は外道だけど・・だけど・・従うしかない
青(それが賢明だ。無謀に強がるのは雑魚と変わらない)
赤(少なくともあの男は皆の上に立つ力量を持っている。お前じゃ敵わない)
赤(殺されなかっただけ感謝しないとな)
ノビスケ(だな・・・回復頼めるか?)
シュン
ノビスケ(青)「仕方ないね」
総隊長「・・・・・ほう」
シュン
ノビスケ「ありがとう」
シン「一瞬で傷がなくなった・・何者だよノビスケ・・」
ノビスケ「さてと・・・」
完治は出来なかったが動ける
ソファーから立ち上がり総隊長の机の前まで行く
まだ、怖いが痛みで多少の震えは収まった
シン「お、おい!やめろ!」
ノビスケ「総隊長さん・・先ほどまでの無礼お許しください」
そう言って頭を下げた
シン「ノビスケ・・・」
総隊長「もし土下座なんてしたら踏みつけてやったがいい判断だ」
ノビスケ「今の俺は貴方にとって下げても価値なんてないでしょう。それを土下座までしたら馬鹿にしてる以外の何物でもない」
ノビスケ「そのくらいは分かります」
総隊長「そうか、なら座りな」
ノビスケ「はい」
ソファーに腰をかける
総隊長「それで?」
シン「それなんだが」
ノビスケ「待ってくれ俺が言う」
シン「分かった」
ノビスケ「総隊長さん頼みがあります」
総隊長「言ってみろ」
ノビスケ「お、俺とアヤカそれに俺と関係している人達を見逃してほしい」
ノビスケ「それとこの都市で自由に動けるようにしてください」
シン「俺からもお願いします」
総隊長「で?もしそれをすると言って俺になんの得がある」
ノビスケ「それはー」
シン「それは俺が、ここに一億ありますこれでどうにか」
ノビスケ「なっ!」
総隊長「シンよ俺は小僧に聞いている」
ノビスケ「シン俺に一億なんて使うな!俺にそんな価値はない」
シン「価値はお前が決めるんじゃないぞ?決めるのは他人だ。これでも安いくらいだ」
ノビスケ「それでもだ!やめてくれ・・・」
総隊長「で?小僧もう一度聞く俺になんの得がある」
シン「総隊長だから俺が」
総隊長「黙っていろ」ギロ
シン「っ・・はい」
総隊長「さぁ言え小僧」
ノビスケ「・・・・・」
これは適当な事を言ったら間違えなく殺されるな
得と言われても何もない
でも、ここでシンを頼ってもきっと総隊長は首を縦には振らないだろう
この人は金さえ積めば動く人間じゃない
きっともっと何か心に訴えるような事じゃないと意味がない
なにか・・なにかないか
総隊長「言わないならここで宇宙流し決定だ」
もう本当の事を言うしかない
ノビスケ「総隊長さんは誰か守りたいと思える人はいますか?」
総隊長「なにが言いたい」
ノビスケ「俺はあります。それこそ過去を変えてしまうことになっても」
ノビスケ「総隊長さんに得はありません。さらに仕事を増やすようになるでしょう」
ノビスケ「正直に言います。俺は死にたくありません。守れる人も守りたいです。過去未来関係なく」
総隊長「お前が言ってることは一人と万人を天秤にかけてることになるんだぞ」
ピニドラ言われた事だ。もう答えは出てる
もしあの時言われていなかったらきっとここで何も言えなかっただろう
いや、まずここに来る覚悟もなかっただろう
ピニドラに感謝しないとな
総隊長の目を見つめて答える
怖さでこちらも睨みつけるかたちにはなっているが
ノビスケ「それでも一人を選びます」
総隊長「ほう・・・・咄嗟の嘘ではなさそうだな」
シン「こ、これはやばいぞ〜」
総隊長「言いたい事は分かった。俺はお前を全力を持って止めなければいけないようだ。お前の覚悟に敬意を払う」
総隊長「覚悟はいいな」ゴォオオオ!!
シン「総隊長!駄目だ!」
ノビスケ「やはり上に立つ者だ。感情的なことでは動かないか・・」
ノビスケ「本当に総隊長さんは凄いですよ」
ノビスケ「だから・・・・ここで死ぬかもしれないけど」
ノビスケ「やるしかない!」
ノビスケ「っとその前に総隊長さん頼みがあります」
総隊長「む?」
ノビスケ「このペンダントはあと1日で作動してとある時代へ戻ります。その前にアヤカを連れてそして彼女から買い物の内容を聞いてそれを持って・・探してください俺の仲間を」
総隊長「小僧・・・死ぬ気か?」
ノビスケ「死ぬなんて嫌ですよ。生き残ります絶対に!でも、万が一です」
総隊長「俺が約束を守ると思うか?」
ノビスケ「いえ、貴方はきっと今のままではなにもしてくれないでしょうね」
ノビスケ「だから、今から貴方の心を動かします!」
総隊長「くくく、面白い奴だ小僧!いいだろう。少しでも小僧の気持ちが伝わってきたなら約束を守ろう」
ノビスケ「ありがとうございます」
勝てるなんて思っていない
でも、もし俺が死んでも万の一つにアヤカ達を助けられるなら
それで
総隊長「では、タイムパトロール隊統括総隊長の名の下貴様に・・名を聞こうか興味ない奴の名は覚えないが貴様の名は覚える価値がありそうだ」
ノビスケ「野比ノビスケだ」
総隊長「野比ノビスケか・・むっ?」
総隊長「野比ノビスケ・・・・」
総隊長「まさか・・・・」
雰囲気が変わった?
シン「総隊長?」
総隊長「シンお前は外へ出ていろ」
シン「いや、見届けさせてもらう」
総隊長「いいから出ろ」
シン「嫌だ」
ノビスケ「シン出ててくれ」
シン「お前!今の状況を」
ノビスケ「分ってるだけど頼む」
シン「くっ・・・分かった」
シンが部屋を出た瞬間殺気がなくなった
総隊長「ノビスケよ座りなさい」
ノビスケ「さっきも言いましたが時間がありません。やるなら今すぐに」
総隊長「ならそのまま聞け野比のび太と言う奴を知ってるか?」
ノビスケ「のび太?お父さんだが」
総隊長「ふっ・・成る程な」
総隊長「なら、ドラえもんも知ってるな?」
ノビスケ「ドラえもん?えっと・・ああ!クソ狸の事ですね」
総隊長「クソ狸か、くくく、それを本人の前で言ったのか?」
ノビスケ「まぁ、殺されそうになりましたけど」
ノビスケ「それよりかかってこい!」
総隊長「さっき言ったノビスケとアヤカという女及び仲間達を見逃そう」
ノビスケ「どういう事だ・・何故?」
総隊長「なに、ノビスケの言葉に心が動いただけだ」
ノビスケ「そんな嘘はやめてくれ!貴方のような人があんなガキの戯言で心を打たれるはずがない」
ノビスケ「馬鹿にしてるんですか!それなら俺は」
総隊長「せっかく無条件で聞き入れると言うのにか?そんなに理由が必要か?」
ノビスケ「はい、理由のない善意は信用しないようにしてます」
ノビスケ「もっともこれを善意と呼ぶかは微妙ですが」
総隊長「なら教えてやろう。俺はのび太とドラえもんには大きな借りがあってな」
総隊長「俺がここまで上り詰めたのも彼らのおかげだ」
ノビスケ「え?」
総隊長「驚くのは無理もないが、まだのび太が小学五年生の時だったかドラえもんとその仲間達でたくさんの犯罪者達を捕まえていたんだ」
総隊長「それはかなりの数だったS級時間犯罪者のギガゾンビも彼らのおかげで捕まえる事が出来た」
ノビスケ「ギガゾンビ?」
総隊長「原始時代で世界を変えようとした極悪人だ。下手したら今もなくなっていたかもしれない」
ノビスケ「それをお父さん達が?」
総隊長「そうだ。他にもタイムパトロール隊なら隊長クラスになってもいいほどの実績を残している」
ノビスケ「それは凄いですけど総隊長が昇進するのとどう理由が?」
総隊長「彼らはいつもなにかあると当時私が隊長をしていた第四小隊に連絡をくれた」
総隊長「偶然なのかは分からないがそのおかげでギガゾンビの件も第四小隊の手柄になった」
ノビスケ「と言う事はお父さん達の手柄を横取りして昇進したと?」
総隊長「そうだ、そういう事だから感謝しているんだ。だから本当なら壊されても仕方ない程の罰を犯したドラえもんを時間移動禁止という名目で守っているんだ。ただ、これは私の私利私欲だ。他の隊員には知らせてはいない」
総隊長「最悪ドラえもんが捕まる事になれば私の元へ生け捕りで捕まえて来いとは言ってるが守る奴はいないだろう。ドラえもんはすぐに危険に首を突っ込みたくなる体質らしく少しは大人しくしてほしいものだ」
ノビスケ「つまりはクソたー、じゃなくて、ドラえもんには感謝しているからもし手助けを出来るならしたいって事でいいですか?」
総隊長「それはそうだがその様子だとやはり動いているか・・すまないが大きく動く事は出来ない。もしばれてしまえば・・」
ノビスケ「ちょっと買い物を頼みたいだけですよ」
総隊長「買い物?」
ノビスケ「この都市で買わなきゃいけない物がありましてそれを頼みたいんです」
総隊長「うむ、それならいいか。だが隠密に動かなくてはな。それでなにがいるんだ?」
ノビスケ「それはー」
シン「おい!ノビスケ大変だ!」
総隊長「話し中だぞ!勝手に入ってくるな!」
シン「すんません!緊急事態でな一応知らせておかないといけないと思ってな」
ノビスケ「どうした?」
シン「すまん、あの女の所に向かわせてた奴が途中で脅されてな番を代わったって言うんだ!すまん俺の不注意だ。ここにいる奴らは基本血の気が多い犯罪者に人権はない。女性なら尚更なにをされるか・・」
ノビスケ「っ!!総隊長さん話しは後で」
総隊長「分かった緊急用エレベーターを使え」
ノビスケ「はい!」
シン「こっちだ!」
ノビスケ「もし、アヤカに何かあったら!」
シン「気の弱い部下に頼むんじゃなかった・・くそっ!」
ノビスケ「何階だ!」
シン「地下五階だ。緊急用だから誰も使わない!直通の筈だ」
ノビスケ「早くしてくれ」
シン「ん?一階で止まった?」
ノビスケ「誰だ!こんな時に!」
シン「緊急か?やばいな・・」
くそ隊員「面倒だからよ緊急用使おうぜ」
クズ隊員「まぁ誰も使わないしな!」
エレベーター開きまーす
くそ隊員「あぁ?誰か乗ってんぞ?」
クズ隊員「それはいかんですな!誰だ?ひっ!!」
ノビスケ「このエレベーターは上へ逝きます!」ゴォオオオオ
シン「地獄への直通だ。乗れよ」ゴォオオオオ
クズ隊員「え?でも・・下に行ってるけど・・すみませんやはりいいです・・」
エレベーター閉まりまーす
くそ隊員「あ、歩くか」
クズ隊員「は、はい」
地下五階へ到着
シン「えっと奥の部屋だ。これが牢屋の鍵だ」
ノビスケ「アヤカ!」ダッ
鍵を貰い走る
シン「あ、ちょっと待てって部屋の鍵も!」
エレベーター閉まりまーす
シン「あ!!開きやがれ!くそ!」
問題発生によりストップします。とりあえず上へ行きまーす
シン「ふざけんな!!」
シンはエレベーターに閉じ込められてしまった
そして上へ行ったり下へ行ったりを繰り返すのであった
ノビスケ「この扉か開かないか」
その時アヤカの悲鳴が聞こえた
シン「っ!!」
ノビスケ「っ!!」
ノビスケ「アヤカ!!」
シン「エアコンが止まった・・だと・・」
扉は開かない
ここにすぐそこにいるんだ
もしここで手遅れになったら俺は
守れたのに
ノビスケ「っ!」
まだ間に合う
ノビスケ「赤!」
赤(・・・・悪いもう交代できるほどの力が無いさっきの回復で使ってしまった)
ノビスケ「そんな!」
赤(だが、俺の力を使う事は出来る)
ノビスケ「なら!それを早くしてくれ!」
赤(だが、これは強制的に俺の力を身体に送り込むリスクはかなり大きいぞ)
ノビスケ「それでもいい頼む」
赤(今のお前ならもう大丈夫だろう。俺を信じて受け入れろそうすれば)
ノビスケ「・・・受け入れる」
赤(信じてそして感じろ力をいいか?今のお前は三十秒が限界だそれ以上は継続して使うな。後これはある意味で俺と融合している状態になる。多少性格に影響が出るが気にするな)
赤(間違っても俺を俺達を拒否するなよ?大変な事になるからな)
ノビスケ「分かった・・頼む」
赤(よし、始めろ)
ノビスケ「・・・・・・・」
ドクン!
心臓が大きく鼓動する
身体が暑くなる
息苦しい
自分じゃない別の何かが流れ込んでくる
気持ち悪い
出て行け・・俺を乗っ取ろうとしないでくれ!
赤(信用しろ・・いや、してくれノビスケ俺達はお前の敵じゃない)
ノビスケ「っ!!」
受け入れよう、そう思った時身体の暑さが暖かさに変わった
そして息苦しくもなくなり
怒りが力に変わるのが分かる
ドクン!!
ノビスケ《赤》「うっ・・がはっ!これで!うぉおおおらぁあああ!!」
思いっきり扉を蹴った
そして扉は吹き飛びはせず鍵だけが壊れて開く
流石未来の扉だ
シュン
ノビスケ「はぁ・・はぁ・・ぐっ!・・」
これが赤の力か・・・確かに三十秒が限界だ。いや、三十秒も持たないかもしれない連続しては使えないな
アヤカ「ノビスケくん・・ノビスケくん!!」ポロポロ
包帯男「あ!ノビスケさん!会いたかったですよ!今日は本当に運がいいですよ!」
ノビスケ「・・・・アヤカ泣いてるのか」
顔を見ただけで分かる
どれだけ酷いことをされたか
もう涙で顔がぐちゃぐちゃになっている
怒りで冷静さを失いそうになる
でも、それは素人のする事だ。まぁ素人だけど
でも、こいつは許せない
疲れているけど仕方ない
ノビスケ「来いよ!外道」
包帯男「あらあら?別に貴方と戦う理由なんてありませんよ?それに疲れているようですし」
包帯男「どうです?お茶でも」
ノビスケ「いらん」
包帯男「あら〜ざんねん」
ノビスケ「アヤカ大丈夫か?」
シンから貰った鍵で牢屋を開ける
アヤカ「ノビスケくん・・ごめんなさい私は・・」
ノビスケ「大丈夫だから言わなくていいから」
アヤカ「でも!」
ノビスケ「元は俺の所為だ何があっても仕方ない事なんだ」
アヤカ「そうじゃなくて・・私はノビスケくんを見捨てて・・」
ノビスケ「大丈夫慣れてるから」
アヤカ「っ!!」
この時アヤカはノビスケがどれだけの苦しみを味わってきたかを知った
見捨てられる事や裏切られる事を慣れていると言った
それはそれだけの事があった証拠
そして私もその一人になった
守ると約束したのに・・・・
ノビスケくんは私の事を信用していたのかな?
また、裏切られるからって思っていたのかな?
もしそうなら・・・・
私は
その通りの人間になっていた
アヤカ「・・・・・」ポロポロ
包帯男「ハンカチ使います?」
ノビスケ「アヤカ!深く考えなくていいから」
アヤカ「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
ノビスケ「アヤカ!」ギュッ
アヤカ「っ!」
包帯男「もしもーーし」
ノビスケ「俺はアヤカがいなかったらきっとここまで来れなかった。凄く感謝してる。邪魔なんて思ってないし裏切られたなんて思ってないよ」
アヤカ「ノビスケくん・・・・」
ノビスケ「ありがと・・俺の為に泣いてくれて」
ノビスケ「それだけで俺は満足だ」
アヤカ「ノビスケくん・・・」
ノビスケ「約束してくれ俺の為に傷つくのだけは・・・」
ザクッ
アヤカ「ノビスケくん!」
腕にナイフが刺さる
ノビスケ「・・やめてくれ」
俺の腕がなかったら丁度アヤカの首に当たっていたそのナイフを抜いて投げ返す
包帯男「おっと」サッ
ノビスケ「アヤカを狙ったな・・」
包帯男「いや〜無視されるのは腹立ちますしね?穏便に済ませようと思ったけど・・仕方ないですね!!」
ノビスケ「最初からそんなつもりないくせによ」
包帯男「貴方の仲間達にやられたこの傷の借りは返させてもらいますよ!」
ノビスケ「へぇ〜と言うことはあの時追ってきたタイムパトロール隊なんだな。子供だからって油断したんだろうなアホが!ざまぁ!」
包帯男「殺す・・・・」
ノビスケ「来いよ」
瞬間包帯男が殴りかかってくる
それを軽く避ける
しかし、何発も続けて繰り出すが全てを避ける
戦いの基本はまず相手をよく見る事だ
そして相手の癖を見つける
癖は無意識でやっている事だ
なので自分では気づけない
そしてその癖はやがて大きな隙を作る
その隙へ殴り込む
ノビスケ「ふん!」ドゴッ
包帯男「ごはっ!」
怯んだところへ数発叩き込む
悪いが今は手加減してやるほど俺は冷静じゃない
スネ樹達に手を出しそしてアヤカにまで手を出した
これは許される事じゃない
病院でスネ樹達に会った時多少ではあるがみんなに傷があった
こいつがやったわけではないかもしれないけど
それでもそうじゃないかもしれない気持ちと自分への怒りが止まらない
ノビスケ「うぉおおら!!」ドゴッ
包帯男「ぶはっ!ゆ、ゆるして〜」
アヤカ「・・・・ノビスケくんそろそろやめてあげた方が謝ってるし」
ノビスケ「ふざけんな!」ドゴッ
包帯男「ぐはっ!た、頼む」
アヤカ「ノビスケくん!」
ノビスケ「そうやって言ってきた人達を何人殺めてきた!どうせ馬鹿笑いでもしてたんだろ!」ドゴッ
包帯男「がっ!・・うぅ・・た、助けて・・」
アヤカ「もう・・もう!」
ノビスケ「まだ・・まだ言うか!!」シュッ
アヤカ「もうやめて!!」ドンッ
ノビスケ「っ・・・」
包帯男「待ってましたよこの時をね」ニヤリ
ノビスケ「ぐっ!」
目の前の包帯男が消えたと思ったら後ろにいた
ノビスケ「アヤカ!どけ!!」ドンッ
アヤカ「きゃっ」
咄嗟にアヤカを押し出す
良かったアヤカは無事だ
しかし、俺の身体中には包帯が巻かれていた
ノビスケ「なんだこれ!お前の包帯か!」
包帯男「未来の包帯は凄く頑丈なんですよ」グイッ
包帯を引っ張る
すると身体中に巻かれた包帯が締め付けられる
ノビスケ「ぐっ!!動けない!」
アヤカ「ノビスケくん!」
包帯男「そのまま身体中の骨を折ってやるよ!」
引っ張る力がさらに強まる
ノビスケ「ぐぉおお!!」
このままでは身体が耐えられず折れてしまう
どうにか全身に力を入れて耐えるが限界が近い
少しでも力を弱めればその瞬間身体中の骨がバキバキになってしまう
アヤカ「また・・私の所為で・・」
ノビスケ「ううう!!それは違うぞ!」
包帯男「何故です?そうなったのはあの女が止めてきたからですよね?」
ノビスケ「てめぇ!わざとか!」
包帯男「なんの事やら?」
包帯男はわざと攻撃をくらいアヤカが止める事も分かっていて
それで俺がやられた時それをアヤカの所為だと言って心を折る気だったんだ
お前の所為でノビスケは死んだってって
このままやられたらアヤカはきっともう立ち直れなくなる
それは死ぬよりも辛い事だ
負けられねぇ!
ノビスケ「ふぬぬぬぬ!!」
包帯男「おや?まだ抗いますか?」
アヤカ「ノビスケくん!今外すからね・・この!この!」
包帯男「無駄ですよ?その包帯は貴女ごときではどうにも出来ませんよ。お前の所為でノビスケが死ぬのを見てるんだな!」
アヤカ「嫌よ!いや!ノビスケくん!なんで切れないの!噛み切ってやる!うぐぐぐ!!」
ノビスケ「ぐぅ!!うっ!!くそっ!アヤカ離れてろ!」
アヤカ「ひやよ!(嫌よ!)」ガブガブ
ノビスケ「巻き込まれるぞ!」
アヤカ「・・・・・」ガジガジ
言っても無駄なようだ
少しずつ包帯に身体が締め付けられてミシミシと音がする
苦しい、痛い、でもそれより嫌な事がある
包帯男「ほら!楽になってしまえ!」
アヤカ「切れてよぉおお!」
彼女の泣き声は聞きたくない
それが一番嫌だ
赤(やめろ!)
ノビスケ「・・・・・いい加減しろよ」
ドクン!!
ノビスケ《赤》「うぉおおおおおおお!!」
包帯男「っ!なんですか!この馬鹿力は」
ノビスケ《赤》「うぉおおおりゃぁあああ!!」ブンッ
包帯を持っていた包帯男をそのまま包帯ごと投げ飛ばして
地面に叩きつけた
包帯男「ぐはっ!」
包帯を引っ張る力が弱まった
しかし、包帯男はすぐさま起き上がり飛びかかってくる
包帯男「いいですね!そうではなくては!」ダッ
ノビスケ《赤》「てめぇえだけはゆるせん!」ドゴッ
包帯男「っ!!こ、これはや、やばい!」
殴りつけた後一度体制を立て直そうとして離れようとするが
奴はまだ包帯を握ったままだ
ノビスケ《赤》「逃がさねぇよ!」グイッ
包帯男「っ!包帯を離せばー」
包帯男「手に絡まってるだと!」
引き寄せられた包帯男をそのまま地面に叩きつけた
ノビスケ《赤》「これで終いだ!地獄で後悔しろ!外道が!!」
地面に叩きつけられた包帯男へ追い討ちの一撃を食らわせようとした時
ガタッ
シン「よせ!ノビスケ」
ノビスケ《赤》「っ!!」
庇うようにシンが目の前に現れる
ノビスケ《赤》「どけよシンおまえごと殺んぞ?」
シン「気持ちは分かる。だが、このままこいつを殺せば本当にどうしようもなくなる」
シン「俺はノビスケを助ける事が出来なくなる」
シン「こいつの身柄俺に預けてくれないか?もうその力を解け苦しそうで見てるこっちも辛い」
シン「よく頑張った。後は任せろ」
ノビスケ《赤》「・・・・・・」
シュン
ノビスケ「後は頼む・・・」フラッ
アヤカ「ノビスケくん!しっかりして!ノビスケくん!」
そのまま地面に倒れようとした時
シンが抱きとめていた
シン「おっと」ギュッ
ああ・・なんか暖かい
地面への衝撃を覚悟していたから少しビックリした
シン「今は寝てな」
悔しいがそうさせてもらおう
身体が全く動かない
あまりにも力の代償が大き過ぎるだろうと思いつつ
そして意識は闇の底へと落ちていく・・あ、腕に歯型付いてる
アヤカ・・か・・・な・・
シン「ふっ、寝顔もいいな」
ポコッ
シン「ん?なんだ?女」
アヤカ「ノビスケくんをどうするつもり!離しなさい!」ポコッポコッ
シン「そんなので攻撃してるつもりかよ・・それとも可愛さアピールか?どちらにせよクソだな」
アヤカ「うるさい!いいから離しなさい!わ、私はどうなってもいいから・・・ノビスケくんは見逃して・・お願い」
シン「それ・・本気で言ってんのか?女!」
アヤカ「っ・・ほ、本気よ」ビクッ
シン「今俺の両手が塞がってなかったら殴ってやったよ・・」
アヤカ「なによ!どうすれば良かったのよ!私は!」
シン「お前は良くやったよ。それでいいだろ?お前の中ではだがな・・クソ女」
アヤカ「私だって・・強ければ・・ノビスケくんみたいに!」
シン「強くか・・喧嘩が出来て勝てれば強いのか?そうじゃねぇだろ!」
シン「これ以上ノビスケを侮辱するな!なにが!どうなってもいいだ!残された人の事も守ってくれた人の思いも全部無視してよ!」
アヤカ「っ!」
シン「これじゃあ・・ノビスケが報われない・・」
アヤカ「・・・・・・」
シン「一生後悔してろ先に行く一番上の階の総隊長室に行く」
シン「後悔が終わったら来い。今のお前なら終わるか分からんがな」
アヤカ「・・・・・・」
シン「じゃあな。ノビスケが起きた時さっきみたいな事言うんじゃねえぞ」
シン「甘えるのも大概にしておけ」
シン「少しは認めてんだぜ」ボソッ
最後の一言は聞こえなかったけどきっと悪口なんだろうな・・
シンはノビスケを担いで部屋を出て行った
部屋には生きてるかも分からない包帯男が倒れているだけだった
アヤカ「・・・ごめんなさい」
私は思っていた
ノビスケくんなら失敗しても何があっても助けてくれる
正直自分でも驚いている
そんなに仲も良くなかったノビスケくんと少し一緒に行動をしているだけで頼りないところもあるけどこれだけは言える
ノビスケくんは信用出来る人だって事が
私はそんなノビスケくんに甘えていた
そして慰めてもらう事に
優しい言葉をかけてくれる事を期待していた
でも、もうそれじゃあいけない
私はノビスケくんの隣に立ちたい
助けられるんじゃなくて本当の意味で助けたい
後悔も嘆くのも後でいくらでもする
今はそんな時じゃない
涙を拭いて立ち上がる
今度は絶対に約束守るから
アヤカ「泣くのは全てが終わった後よ!」
包帯男「うぅ・・おい、手を貸せ起こせ」
アヤカ「貴方の言ってたことが本当だとするなら私は私のけじめをつけますから。これ以上邪魔しないでください」
包帯男「けじめ?馬鹿じゃねぇの!お前にそんな事が出来るわけねぇだろうが!ひゃはははーふぎゅ!!」
そう言って包帯男の顔を踏んで部屋を出た
アヤカ「必ずつけるから・・・・」
包帯男「・・・・・・」
ー総隊長室ー
トントン
総隊長「入れ」
トントン
総隊長「入れと言ってるだろ」
シン「両手が塞がっててドアが開けられない開けてくれ」
総隊長「ん?シンかどうした」
シン「とにかく開けてくれ」
総隊長「仕方ない」
ドアを開けるとノビスケを担いだシンの姿が
総隊長「なにがあった・・・」
シン「別に少し遊んで怪我をしただけですよっとソファー借りますよ」
総隊長「何故ここへ連れてきた」
シン「ココ以外にノビスケにとって安全な場所はないと思ったからだよ」
総隊長「お前もさっき見ていただろ。もしかしたらこいつを殺すかもしれないぞ?」
シン「それはないね。総隊長部屋に入ってきた時さっきとは反応が違いますもん」
シン「どういう会話があったのかは知らないが総隊長はノビスケを信用している。俺の男を見る目をなめんなよ?観察眼だ」
総隊長「呆れた観察眼だな。それで女性にも同じように出来たらいいんだがな・・まぁいい傷の手当てをしてやれ」
シン「それなんだがなくなってんだ。血の跡はあるんだが傷がない。気絶してるだけだから寝させてやってくれ」
総隊長「ふむ・・・そうかそれなら仕方ない許可する。それで?もう一人はどうした」
シン「女ならもうすぐ来るさ必ずな」
総隊長「二人とも大丈夫そうか?」
シン「あぁ」
総隊長「なら今のうちに準備をするか少し走ってもらうぞ?」
シン「了解」
残り時間(25時間)夜
ータイムパトロール隊本部食堂ー
アヤカ「総隊長室って何処?」
エレベーターを降りたはいいけど分からない
匂いにつられて来てしまったがここではないのは確かだ
そういえばそろそろお腹が空いてきた
タイムパトロールの隊員たちが何人か座って食べている
どうやらここは食堂のようだ
アヤカ「・・・・・・」ゴクリ
昼にデザートをたくさん食べたけどやはりデザートは別腹
ゆえに普通に晩ご飯の時間になるとお腹も空く
太るって?・・・・・・・ないから絶対ないから!
アヤカ「お金は・・ダメねやっぱり取られちゃってる・・って!ノビスケくんをほって置いて私は何を考えてるの」
アヤカ「総隊長室へ行かないと」
食堂を後にした
隊員A「さっきの子ずっと見てたけど・・なんなんだ?」
隊員B「お前に惚れたのかもよ」
隊員A「まじか!ちょっと声かけてこようかな?」
隊員B「冗談だっての鏡見ろよ事案が発生するからやめておけ」
隊員A「ひど!そこまで言うかよ!」
ータイムパトロール隊本部取調室ー
隊員C「いい加減にしろ!やったんだろ!色んな時代へ行き貧しい子達に食いもんなんて与えやがって!勝手な事してんじゃねえぞ!」
違反者「やってねぇよ!証拠は?」
隊員C「目撃者がいたんだよ。時間観光旅行をしていた客の一人が見ていたんだ!しかも呼んできてる」
違反者「な、なんだと」
違反者(やばい!このままだと逮捕され。俺が捕まれば子供達が!)
隊員C「ふふふ、入って来い」
ガチャ
アヤカ「ここは違うよね」
隊員C「ん?女か?報告と違うがまぁいいこっちに座りな」
アヤカ「え?ここであってるのかな?」
隊員C「当たり前だほら座れ」
アヤカ「あ、はい」
違反者「・・・・・」ダラダラ
この人が総隊長さん?なんか落ち着きのない人見た目で決めちゃだめよね
うん、偉そう
ノビスケくんは何処かな?
隊員C「では、聞くが見たんだよな?」
アヤカ「え?何を?」
隊員C「何をってこいつの悪事をだ。それを証明してくれ」
なにかのテスト?私を試してる?うん!私は逃げないって決めたんだ。頑張るよ
でも、どう証明すればいいのかな?
相手の顔をまじまじと見つめる
アヤカ「う〜〜ん」
違反者「・・・・」ダラダラダラダラ
凄い汗ね。汗っかきなのね
目も合わせてくれないし
まさか?
アヤカ「貴方って・・・」
違反者(ま、まさか!こいつ俺が子供達に食べ物を与えてるだけではなく病気も治したりしてる慈善団体のボスだと気づいてる!)
違反者(こっそり人数を集めたりする為にポケットテイッシュに顔写真付きで募集したからか)
アヤカ「あ、」
違反者「っ」ビクッ
そうよ、彼はコミュ症なのよ
危うくそれを指摘するところだった
こういうのは言わない方がいいらしいしセーフ
良かった・・・・
咄嗟の機転でどうにかなったわ流石私
思わず頬が緩む
アヤカ「ふぅ〜」ニヤリ
違反者(こいつ!焦らしてるのか!なんて奴だ)
アヤカ「・・・・・・」
テストなのかどうかは分からないけどあまりコミュ症の人にストレスを与えるのもいけないし
私が折れてあげよう
どうせ演技だと思うし
アヤカ「私には証明は出来ません。だってこの人は何もしてないから」
隊員C、違反者「「っ!」」
隊員C「ふ、ふざけんな!」
違反者「だまれ!証拠はない俺は帰らせてもらうぞ。証拠がないんだ止める事は出来ないよな?」ガタッ
隊員C「あ、待ってくれ!くそっ!手続きをしてくれないと!」
違反者「ありがとよ・・・・」
アヤカ「??」
隊員C「待てって!」
部屋にアヤカ一人が残される
アヤカ「まさかここ違う?」
ガチャ
男性「すみませんトイレに行っていて遅れました・・あれ?もう終わった?」
アヤカ「終わりましたよ」
男性「そうですか・・では、帰ります」
アヤカ「あ、あの総隊長室ってここですか?」
男性「ん?ここは取調室だよ。総隊長室は確か上の階だったよ」
アヤカ「あ、そうなんですかありがとうございます」
男性「どういたしまして」
どうやら間違えてしまっていたみたいだ
階段を見つけ上に行くと総隊長室と書かれたドアがあった
どうやら一階早く降りてしまっていたようだ
アヤカ「ここね失礼します」コンコン
ノックをして入る
総隊長「むっ」ギロッ
アヤカ「っ!」
なに、あの人凄く怖いんですけど
やばい殺される
アヤカ「あ、あの」ブルブル
シン「ただいまっと・・ん?入り口に立たれると邪魔だ早く入れよ」
アヤカ「え?シン・・その・・」
シン「ん?あ〜なるほど総隊長笑顔笑顔」
総隊長「うむ」ニヤリ
アヤカ「っ!!」
怖さが倍増した
アヤカ「あ、あの・・総隊長さんはいますですかでしょうか」
シン「ぷっ!」
総隊長「ここにいるが・・」ギロッ
アヤカ「あひっ!」
逃げたいでもノビスケくんがここにいるはず
アヤカ「あ!」
ノビスケくんはソファーの上で寝ていた
アヤカ「ノビスケくん!起きてよ!」ユサユサ
ノビスケ「ぅう・・あ〜よく寝た」
アヤカ「さぁ逃げるわよ!」
ノビスケ「え?あ、ちょっとアヤカ!逃げなくていいからこの人達は大丈夫だから」
アヤカ「ノビスケくん人を簡単に信用しちゃだめよ!あの人なんか」
シン「ん?俺?」
アヤカ「変態よ!」
シン「おい!女助けてやった恩をだな!」
アヤカ「それにあの人は」
総隊長「むっ・・」ギロッ
アヤカ「あ、あれは関わっちゃだめよ!さぁ早く時間もないし」
ノビスケ「ちょっと引っ張るなって聞いてくれ」
アヤカ「後でいくらでも聞くから今はね?私を信用して」
ノビスケ「信用はしてるさ。時間がないのも分かるだからこそだよ。この二人は手伝ってくれるんだ」
アヤカ「私達を犯罪者って言う奴らの一番上を信じれるわけないでしょ正気?」
ノビスケ「正気だよ。それでもさ信じるに値する理由がある」
アヤカ「なによ」
ノビスケ「俺のお父さんの知り合いだからさ」
アヤカ「え?」
ノビスケ「と言うわけだから信じてくれ俺を・・・」
アヤカ「・・・・分かったわ。でも、私が信じるのはノビスケくんよあの二人じゃない」
ノビスケ「あぁ、分かってるそれで十分だ」
シン「話しは終わったか?ならノビスケの手を握ってるその手を離せ!そこは俺の場所だ」
アヤカ「あ、ごめんなさいノビスケくん・・つい」パッ
ノビスケ「い、いや、大丈夫、うん大丈夫」
手がいい感触がしたけど女の子の手って柔らかいんだな
シン「無視かよ・・・おい!女とにかくどけ!ノビスケ俺と手を繋ごう!」
アヤカ「嫌よ!ノビスケも嫌って言ってるわ残念ね!」
シン「てめぇ!聞いてもないのに適当な事言ってんじゃねえぞ!」
アヤカ「あら?聞きたいの?なら聞けば!それで諦めなさいよ!」
シン「ぐぬぬぬ!どうなんだ?ノビスケ」
アヤカ「どうなの!」
シンには借りもあるし手ぐらいならいいかなっと思う自分もいるんだが
ノビスケ「ははは・・・」
これどっちを選んでも無事では済みそうにない気がする
総隊長「ごほん!!」
大きな咳払いでみんなが総隊長に向く
助かった・・・
総隊長「そろそろいいかな?」
みんなが無言になり次の言葉を待つ
総隊長「シン準備はできたか?」
シン「少し手間取ったが完了だ。これがばれたら俺も総隊長もやばいぞ?」
総隊長「もとよりこの者の父親達がいなければなれなかった地位だ。その息子も例外ではない。返せる恩は返すと誓ったからな」
アヤカ「ノビスケくんの父親って凄い人なんだね」
ノビスケ「ま、まぁな」
シン「こっちの準備は出来たけどそっちは?」
総隊長「出来ている」
シン「じゃあ、ささっと始めますか」
総隊長「あぁ」
ノビスケ「あ、あの」
アヤカ「説明は?」
総隊長「うむ、シン頼む」
シン「分かった。じゃあ、まずはー」
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
ースネ樹編ー
時代(30年くらい前)
ホテルの一室(改造済み)
作業に僕も参加してから何時間経ったのか分からないけど多分結構経ったと思う
時計を見ても一分も動いてないので時間は分からない
ドラえもんさんはまだかかるけどタイムマシンの修理が完了した
僕達がやっていた仕事とは僕がミニドラさんに工具を渡したり簡単な作業を任されていたりした
まみとまゆはミニドラさん達のフォローだ(冷却係)
ミニドラさん達も機械だ。長い間集中していると熱を持ってしまう
その為に定期的にうちわで扇いだり
まみ「そぉい!」バシャン
黄ミニドラ「生き返る!ありがとよ!」
水をかけたりしなければいけない
簡単そうに見えるがよく見てやらないと
まゆ「よいしょっと」バシャン
緑ミニドラ「うぅ・・まだそんなに熱は持ってなかったがありがと」
まみ「そぉい!」バシャン
ミニドラ「寒!!てめぇ!殺す気か!」
まみ「ごめんなさい・・・」
ちなみに使ってる水は氷水である
だから使いどころを間違えるとミニドラさんのように怒られたり
青ミニドラ「」
まゆ「ねぇ動かなくなったんだけど・・・」
ピニドラ「フリーズね冷やし過ぎて止まったのよ。少ししたら動くから」
止まったりする
見極めが大事な作業である
メイドさんはミニドラさん達と同じようにメインの作業をしている
どうやら機械には強いようだ
さらに僕達のフォローもしてくれる
ミニドラ「スネ樹あれよこせ」
スネ樹「あれ?」
ミニドラ「早くしろよ」
スネ樹「えっと・・・」
メイド「これよ」ポイッ
ゴンッ
ミニドラ「あってるけど投げんな!痛えだろ!」
メイド「工具の名前くらい言ってあげてください」
ミニドラ「え?言ってなかったか?すまんなスネ樹」
スネ樹「まぁ・・」
ミニドラさんは集中すると工具をあれとしか言わないだから分からないことが多いけどメイドさんが助けてくれる
てか、メイドさんはなんで分かるのだろうか
メイド「ん?まみちゃん、まゆちゃん緑のがやばそうよ。そこは水がかかるといけないから離してからかけてあげて」
まゆ「ちょっと作業止めて来てね。まみお願い」ヒョイ
まみ「緑ミニドラさんどうぞ」バシャン
緑ミニドラ「生き返る・・助かったよ」
メイドさんのお陰で最初よりフリーズするミニドラさん達の数が減った
こうして各々の仕事をして数時間(多分)経った
ミニドラ「よし、作業終了だ。やめろ」
スネ樹「やっと終わった・・あ、黄ミニドラさん暑そうですね」バシャン
黄ミニドラ「おおおお!!」
まみ「疲れたです・・・」バシャン
緑ミニドラ「ひゃぁあー!」
まゆ「ふぅ・・・・」バシャン
ピニドラ「ちょっー冷た!」
メイド「これでタイムマシンは動きますね」
青ミニドラ「タイムマシンは後テストをするだけですね」
ミニドラ「だな、お前ら少し休憩の後テストをするぞお前ら気合い入れ・・」
緑ミニドラ「」フリーズ中
黄ミニドラ「」フリーズ中
ピニドラ「」フリーズ中
ミニドラ「まじかよ・・・お前ら」
まみ「えへへ」
まゆ「そ、その手が滑って・・わざとじゃないもん」
スネ樹「すみません・・暑そうだったので」
青ミニドラ「うむ、これは困ったなどう・・・・・」プシューー
ミニドラ「あ、まみ!水を!」
まみ「はいです!」バシャン
ミニドラ「俺じゃねえ!青ミニドラにだ!」
メイド「私が」バシャン
青ミニドラ「」プシューー
まゆ「どうなったの?」
スネ樹「壊れたんですか?」
まみ「えっと鉄くずは何曜日でしたっけ?」
スネ樹「このくらいになると業者に引き取ってもらう必要があります」
まゆ「業者って何番?」
メイド「調べましょう電話がありませんミニドラさん電話を」
ミニドラ「いや、待て!勝手に壊すな!オーバーヒートしただけだ少ししたら動くよ。こいつ我慢してやがったカッコつけやがって」
スネ樹「良かった壊れてなくて」
まゆ「本当よ」
まみ「です」
メイド「ふふふ」
ミニドラ(メイドの奴は絶対知ってただろうな)
ミニドラ「仕方ない・・メイドこいつらの面倒を頼む」
メイド「どちらへ?」
ミニドラ「タイムマシンのテストと辻褄合わせに行ってくる」
メイド「辻褄ですか?」
ミニドラ「あぁ、次いでに自分に喝入れてくるからよ頼んだぞ。まみ、まゆ、スネ樹来い」
スネ樹「え?はい」
まみ「何処へ行くんですか?」
まゆ「疲れてんだけど・・」
ミニドラ「ちょっと過去へ・・いや、未来になるのかな?まぁテストの次いでにな。まぁ着いて来いよ。乗りな」
スネ樹「分かりました。行きましょう。まゆ、まみ」
まみ「はいです!」
まゆ「疲れてるのに・・・な」
タイムマシンに乗ったミニドラ、スネ樹、まゆ、まみは
ほんの少し未来へ飛んだ
タイムマシンはちゃんと動いたようだ
ータイムホールー
ミニドラ「よし、お前らこの穴に入れ」
スネ樹「え?中真っ暗ですけど」
ミニドラ「つべこべ言わず行け!」ドン
スネ樹「ぎゃぁあああ!落ちるぅうう!」
まゆ「スネ樹ーー!」ヒョイ
まみ「お姉ちゃん!スネ樹さん!」ヒョイ
ミニドラ「さて、俺も行くか」シュン
スネ樹達は入り口に落ちてミニドラはタイムマシンごと消えた
時代(のび太達が小五の時)
ー空き地ー
スネ樹「ここは?」
まゆ「何処かの空き地じゃない?」
まみ「ミニドラさんがいません」
まゆ「どういうつもりなのかな?もう!」
スネ樹「とにかくなにも考えなしにこんな事をするわけもないし・・」
まみ「でも、どうしますか?」
まゆ「あまり大きく動くと未来が変わる事にもなりかねないし・・」
スネ樹「う〜ん・・とりあえずあまり関わらないようにしつつ動いてみるか」
まゆ「まぁ、じっとしてても仕方ないし」
まみ「はいです」
???「うわぁあああ!」
スネ樹「ん?誰か来るよ隠れて」
まみ「え?何処にですか?」
まゆ「土管の中に隠れましょ」
???「助けてぇえええ!」
気弱そうな少年が強そうな少年に追いかけられているようだ
何処かで見た事があるような
そしてそのまま空き地へ入ってくる
強そうな少年「新しいバットの殴り心地を試させろ!」
気弱そうな少年「嫌だぁああ!」
空き地の中をぐるぐると逃げ回る
やがて気弱そうな少年がこける
このまま殴られてしまうのか
助けてあげる事も出来ないんだごめんっと心の中で謝る
強そうな少年「ふふふ、覚悟しろよ」シュッ
気弱そうな「あわわ!!ドラえもーーーん!」
バットが振り下ろされた
そして気づく
ドラえもん?あれ?まさかあの人ってのび太さん?てことはあの人も
ガシッ
そう思った時にはまゆとまみがいなくなっていた
スネ樹「あれ?どこに・・あ」
強そうな少年「な、なんだお前らは!」
まみ「なにしてんですか!」
まゆ「バットで人殴るなんて正気の沙汰じゃないわね」
強そうな少年「う、うるせぇ!この!バットを離せ!」
まみ「パパが言ってました。弱い者いじめをするのは最低の野郎だって」
まゆ「一番弱いのは自分だって気付かない可哀想な人とも言ってたわ」
強そうな少年「ぐっ!知ったような口を!そんなの弱い奴の言い訳だ」
強そうな少年「俺様は強くてみんなに慕われているガキ大将だ」
まみ「ガキ大将?自称?」
まゆ「ほんとに可哀想な人ね。でも」
まみ「そういう人を見たらほっとくんじゃなくて助けてあげてって言ってました」
強そうな少年「な、なんだよ。仲間に入れて欲しかったのかよ!なら最初っから言えよ」
まみ「魂込めて!いきます!」
ドゴッ
強そうな少年「いてっ!」
まゆ「このバカちん!」
バチン
強そうな少年「うぎゃあっ!!」
まゆ「今のままじゃ弱いまま守りたい者が出来た時きっと後悔するよ。叩いてごめんね」
まみ「貴方からはパパと同じ様な感じがします。きっとなれます。パパのように強くてかっこいい人に殴ってごめんなさい」
強そうな人「意味わかんねえよ・・俺は喧嘩だって強いのに・・くそっ・・」
まみ「分からなくていいです。でも、覚えておいてください。いつか気づけた時かっこ良くなれます」ニコッ
強そうな人「お、おう・・し、仕方ねぇな今日はこのくらいにしておいてやるよ!」ドキッ
そう言って立ち去ろうとした時少年が言った
強そうな人「お前らのパパはかっこいい人なのか?」
まゆ「そうよ!凄くカッコいいんだから!」
まみ「漢の中の漢です!」
強そうな人「そうかよ、じゃあな」
まゆ「ちゃんと謝りなさいよ!ごめんなさいするんだよ!」
強そうな人「分かってるよ・・たく母ちゃんかっての・・」
まみ「・・・・・・」
まみ「お姉ちゃんどう思う?」
まゆ「うん、あの人ならきっと気づくよ」
まみ「頑張れ少年」
スネ樹「いや、僕らよりは歳上だから」
まゆ「見てるだけなんて怖じ気付いたの?」
まみ「お姉ちゃん」
スネ樹「僕は喧嘩なんて出来ないよ。それに見てただけじゃないよ」
まゆ「ふ〜ん、あれ?あの子は?」
まみ「逃げましたよ」
まゆ「女の子二人残して逃げるなんて虐められる方も悪いって言うけどあながち間違ってないのかもね」
まみ「仕方ないのです。怖かったら逃げるのは当たり前です」
スネ樹「まぁ、そうだね。僕達が言える事ではないよ」
まゆ「そうだけど・・・なにか一言でも言ってやりたいよ」
スネ樹「まゆの気持ちも分かるよだから・・」
まゆとまみが強そうな少年と話している時
気弱そうな少年は逃げ出した
助けてくれた歳下の女の子を二人置いて
スネ樹「待ってください」
気弱そうな少年「だ、誰」
スネ樹「僕が誰なんてどうでもいいです。女の子を見捨てるんですか?」
気弱そうな「そ、それは・・・」
スネ樹「あの二人は君を助ける為に危険を覚悟で助けてくれたんですよ?」
気弱そうな少年「僕じゃなにも出来ないし・・」
スネ樹「あの二人は多分君より歳下ですよ。このまま君の所為で怪我するのはいいんですか?」
気弱そうな少年「だったらどうすればいいんだよ!女の子二人に助けられてそれでも何も出来なくて急に自分が恥ずかしくなって・・気づいたら逃げてた・・・」
スネ樹「僕も喧嘩は出来ません。でも、あそこにいる二人の為なら足手纏いでもなんでも前に出て守ります。喧嘩以外にもできる事はある筈ですよ?」
スネ樹「それが歳上として・・いえ、男としての役目です」
気弱そうな少年「・・・・・」
スネ樹「恥ずかしいけど背中を見せたらきっと・・助けてくれた人も自分も前を見れなくなっちゃうよ」
スネ樹「かっこ悪くても逃げる前に自分の出来る事を考えてみてください」
スネ樹「ドラえもんさんの様にね」
気弱そうな少年「っ!ぼ、僕は最低だ・・助けに行かなきゃ!」
走って行こうとする少年を呼び止める
スネ樹「待って」
気弱そうな少年「え?」
向こうも何か話をしているようだし水を差すのもいけない
スネ樹「と言うわけで今日は帰ってください。言われた事きっとまだごちゃごちゃでしょう?」
気弱そうな少年「ええ!、で、でも二人が」
スネ樹「任せておけ」
気弱そうな少年「で、でも喧嘩は出来ないって」
喧嘩は出来ない
でも、見栄くらい張ってもいいよね?
スネ樹「あれは・・嘘だ。行け振り返るなよ?大丈夫君の友達だとは分かっている少しお話をするだけさ」
気弱そうな少年「ありがとうございます!僕もうジャイアンに負けません!醜くても立ち向かってみせます!」ダッ
スネ樹「ふぅ・・・向こうも終わったか」
時間は戻り
スネ樹「と言う話しをしてきました」
まみ「流石スネ樹さんです!」
まゆ「へぇ、スネ樹にしては良いこと言うじゃない」
まみ「かっこいいです」
スネ樹「え?へへへ照れるな、まみは」
本当の事を言うと言った事はこれだけじゃなかった
これはまゆ達には絶対に言えない事だ
スネ樹「かっこ悪くても逃げる前に自分の出来る事を考えてみてくださいドラえもんさんがそうした様にね」
気弱そうな少年「ぼ、僕は最低だ・・助けにいかなきゃ!」
スネ樹「待って!」
まだ、まゆ達が話しているし少し話してみようかな
スネ樹「君はあの二人どう思う?」
気弱そうな少年「え?そ、そうですね。かっこいいと思います僕と違って」
スネ樹「そうじゃなくて・・可愛いでしょ?もしかしたらお近づきになれたかもしれませんよ?」
気弱そうな少年「ええ!えっと!ぼ、僕は」
スネ樹「で?どっちがタイプですか?二人とも可愛くありませんか?」
気弱そうな少年「い、いえ!可愛いです。ぼ、僕には勿体無いくらい!でも!」
スネ樹「でも?」
気弱そうな少年「ぼ、僕には好きな人がいて・・二人とも可愛いけど」
スネ樹(へぇ〜のび太さんの小学生の頃の好きな人って誰だろう。気になるな。まだないとは思うけど)
スネ樹「静香さーじゃなくて、静香ちゃんだったりしますか?」
スネ樹(静香さんと言いかけてしまった)
気弱そうな少年「なんで分かったんだ!」
スネ樹(凄い一途だったんですね。この頃からもう狙ってたとは・・でもいいなそういうの)
スネ樹「のび太くん」
気弱そうな少年「え?なんで名前を」
スネ樹「その気持ち大事にしてください。きっと諦めなければ良い方向へ進みますから」
気弱そうな少年「はい!」
スネ樹(なんだ・・この頃からのび太さんは凄い人だったんだな)
スネ樹「というわけで今日は帰ってください。言われた事きっとまだごちゃごちゃでしょう?」
気弱そうな少年「ええ・・でも」
と言う会話があったがこれは言えない男だけの秘密です
スネ樹「まみに褒められと嬉しいな、ははは」
まゆ「さっさと行きましょ、まみ」イラッ
まみ「はいです!」
スネ樹「え?ちょっと待ってよ!何処行くんですか!」
この三人を少し離れた屋根から見ている影が二つあった
過去ドラえもん「ほう、何処の時代から来たかは知らんがいい事を言う奴らだ」
過去ミニドラ「ですが不法進入に変わりはありません。ドラの兄貴の手を汚す必要もないでしょう俺が殺りましょう」
過去ドラえもん「そうだな。肉片一つ残すなよ?」
過去ミニドラ「分かってますよ。奴らが俺に気づいた時にはドテッ腹に穴があいてますぜ」
過去ドラえもん「む!・・・・この感じは」
その時一部の時空が歪みタイムマシンが出てくる
過去ドラえもん「ん?」
過去ミニドラ「タイムマシンだと!」
そのタイムマシンに乗っていたのは
ミニドラ「お久しぶりですドラの兄貴」
過去ドラえもん「お前は」
過去ミニドラ「貴様!誰だ!俺の偽物か殺ってやる!」
ミニドラ「ポケットに戻ってろポンコツ」
過去ミニドラ「ふざけんな!顔にかっこいい傷が付いてるくらいで強いぜアピールか?あぁ?」
ミニドラ「ちっ、いいから戻ってろ咬ませ犬が」
過去ミニドラ「なんだとおらぁああ!」
ミニドラ「これが昔の俺かよ・・情けねえな」
過去ドラえもん「ふ、過去ミニドラポケットに戻ってろ」
過去ミニドラ「え?ですが」
過去ドラえもん「このドラに二度も同じ事を言わせるな」
過去ミニドラ「はい・・・・」
過去ドラえもん「して?何用だ。言っておくがこの時代は安易に入ってはいけないのは知ってるよな?」
ミニドラ「はい、それは承知です。ですが辻褄合わせの為に仕方なく」
過去ドラえもん「辻褄合わせ?ああ、成る程な・・ふ、その傷どうした?漢になったじゃないかミニドラ」
ミニドラ「勿体無いお言葉。この傷は男同士の戦いで付いたものです」
過去ドラえもん「よほどの手練れと見るが」
ミニドラ「はい、強い奴です。俺よりも遥かに」
過去ドラえもん「そうか、会ってみたいものだ」
ミニドラ「・・・・・・・」
過去ドラえもん「では、あの三人もそうか」
ミニドラ「はい、もう用は済んだので見逃してもらえないでしょうか?」
過去ドラえもん「ふふふ、お前が俺以外に守ろうとする奴がいるなんてな・・面白いぞ」
ミニドラ「あいつらはそんなんじゃ・・いえ、俺が守ってやらないといけない未来です」
過去ドラえもん「ほう・・未来か・・いいだろう見逃してやる。だが二度はないぞ?」
ミニドラ「ありがとうございます!それでは失礼します」
過去ドラえもん「子離れした親の気持ちとはこんな感じか・・・」
スネ樹「ちょっと待ってよ」
まみ「お姉ちゃん何処へ行くんですか?」
まゆ「知らないわよ適当に歩いてるだけだし」
スネ樹「闇雲に歩くのはよくないよ」
まゆ「ならどうするのよミニドラはまだ出てこないし」
ミニドラ「俺がなんだって?」
スネ樹「うわっ!なんだ黒い穴から声が」
ミニドラ「その穴に入れ帰るぞ」
スネ樹「一体何しに来たんですか」
まゆ「説名してよね」
まみ「です!」
ミニドラ「あぁ?最初に言ったろ?テストだって」
スネ樹「なら降ろす必要はないと思うけど」
ミニドラ「ああ!うっさいな!じゃあな!」
スネ樹「ま、待ってください!入りますから!」
こうして僕らはまたメイドさんのいる時代へ戻った
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーー
ー恭介編ー
時代(現在)
裏路地
花音「此処まで来れば追ってこないでしょ」
メイ「油断しちゃダメよ」
花音「分かってるよ。それよりそろそろいい?」
メイ「ごめんなさいまだ無理です・・いたた」
メイ「やはり置いてって貴女だけでも」
花音「そういうのは嫌だから・・見捨てるなら一緒に死んだほうがマシ」
メイ「ごめんなさい・・私がぎっくり腰にならなければ・・」
花音「歳だから仕方ない」
メイ「認めたくないけどそうよね・・昔ならもっと上手く動けたのに・・・はぁ・・」
花音「・・・・・・」
花音「ねぇ聞きたいことがあるんだけど」
メイ「年齢は聞かないで・・お願い」
花音「そんなの聞かないから・・執事長って人知ってる?」
メイ「・・・やはりそうなのね」
花音「知ってるんだね」
メイ「北条家当主北条セリナに仕えていた執事ね」
花音「何処にいるの・・・」
メイ「知ってどうするの?」
花音「・・・分からないけど知りたいの残された家族がお爺ちゃんだけだから・・もし生きてたら会いたい」
メイ「・・・ごめんなさい」
花音「知らないのね」
メイ「いえ、知ってます。ごめんなさい」
花音「・・・・そう」
メイ「貴女を貴女の家族を巻き込んでごめんなさい・・」
花音「っ!何言ってんのそれじゃあ両親は!」
メイ「・・・・・・・」
花音「そんな・・じゃあ・・事故じゃなかった」
メイ「それが利光のやり方です。そうすれば彼が出てくると思ったのでしょう」
花音「彼って誰よ・・そいつがさっさと利光ってやつとの因縁を終わらせてればそんな事には!」
メイ「そうとも言えますがそうとも言えません・・下手したらもっと大変な事になっていると思います」
花音「それでも!・・そいつは誰よ!」
メイ「すみませんがまだ分かりません屋敷に帰り情報を整理すれば分かります」
花音「なら早く帰りましょ」
メイ「知ってどうしますか?」
花音「・・・・・・・・」
メイ「これは・・やばいですねノビスケさん」ボソッ
その頃恭介達は車を走らせていたが事故現場を目撃する
カイ「もうすぐ発信機の途絶えた場所付近だ」
ユウ「ん?なにか事故か?パトカーがいっぱい止まってるな」
恭介「かなりの大事故ですね。車が真っ黒焦げですよ」
カイ「あの車はメイのだ!」
ユウ「なにかあったみたいだな」
恭介「情報を集めてきますよ」
ユウ「頼む」
カイ「俺も行く」
ユウ「俺達は警察じゃねえだろうが怪しまれるぞ大人しく車で待つぞ」
カイ「くっ・・頼む」
恭介「では、行ってきます」
ー事故現場ー
恭介「何があったんですか」
同僚「おう、恭介か今日非番だろ?仕事熱心だね〜」
恭介「近くにいたので何があったのかと気になりまして」
同僚「まぁ、見ての通り事故だって事にされてる」
恭介「え?」
同僚「見てくれこの車」
恭介「穴が開いてますね」
同僚「弾丸も回収されてるし中の奴も酷いもんだった」
恭介「ならこれは事故じゃないじゃないですか!みんなに知らせないと」
同僚「やめておけ。みんな知ってる」
恭介「はっ?なら事故じゃなくてこれはー」
同僚「黙れ!」
恭介「っ!」
同僚「よく分からないがそういう事にしろと上から言われてる。だからその先をここで喋ればお前も危険だ。いいか?お前の考えは分かってる許せないのも分かる。だからお前は何も見てない。いいな?」
恭介「俺は見ました・・見て見ぬふりなんて出来ません」
同僚「恭介・・命は大切にしろ。こんな大事故を消そうとするくらいだ、かなり大きな組織か何かがいる。頼むからこれ以上は探る真似はするな」
同僚「大事な仲間を失くしたくない」
恭介「・・・・・・・」
同僚「俺達も所詮は飼い犬だ・・飼い主にはどうやっても逆らえない」
恭介「・・・・・・」
同僚の言ってる事は分かっている
もう今の警察は正義を失っている
俺の求めていた警察はない
それでも俺はまだ信じてる俺と同じ考えを持ってる人がいると
まだ、警察が正義だと信じてる人が
だから信じる
恭介「・・・それでも俺は嫌です」
同僚「馬鹿野郎!なんでだ!お前の気持ちは分かるが死んでしまったら意味無いだろ!」
同僚「どうしてそこまでやろうとする!なんのために!」
恭介「信じた正義の為です」
恭介「教えてください。なんでもいいですからお願いします!」
同僚「・・・・・・・・」
同僚「はぁ・・死ぬかもしれないのに馬鹿だよお前は・・そんな奴お前以外絶対いないぞ?」
同僚「いや、そうでもないかお前の相棒もそうだったな・・はぁ」
相棒?
恭介「相棒って?」
同僚「最近いつも行動を共にしてた奴がいたろ?」
恭介「それって洋子さん?」
同僚「多分それだな。え?二人でこの事件追っかけてるんだろ?さっきまで来て調べてたし」
恭介「っ!」ダッ
同僚「あ、おい!相棒なら向こうに行ったぞ?」
恭介「っ!!」ダッ
同僚「・・・頑張れよ」
洋子さんは絶対に何かを知ってる
会って話が聞ければ
きっと洋子さんは白だって分かるから
でも、何処に行ったんだ
立ち止まり周りを見渡す
ふと、デパートの入り口を見る
洋子「・・・・・・・」
恭介「いた!!洋子さん!」
ーデパートー
恭介「見失った!」
一瞬だが確かにあれは洋子さんだった
恭介「何処だ・・」キョロキョロ
二階へ行くエスカレーターにその姿があった
恭介「洋子さん!」
駄目だ気づいていない
人が多くて中々進めない
せめて俺の存在を気づいてもらえれば
大きく叫ぶ
周りの視線なんて知った事か
でも、やはり気づいてくれない
こうなれば直接行って
人混みに苦戦しながら進む
なんでこんなに人がいるんだ?
一階に大きな特設ステージが出来ており
なにかやっているようだ
執事戦隊シツジンジャーショー開催
なんだこれ?執事服にマスクだけ付けたおっさん。ピンクはもぞもぞしてるし、ただの不審者じゃん!黄色にいたっては黄色の服にバンダナをつけてるだけのカラーギャングかな?グリーンは私服で立ってるだけだし
本当に人気あるのか?
恭介「おっと見ている暇はなかった」
とにかく一階さえ越えればどうにかなる
恭介「ごめんなさい!通してください!」
洋子さんの姿が見えてはすぐに見えなくなる
ギリギリだ
洋子さんが立ち止まりこっちを見た
気づいていた!
瞬間走り出した
恭介「っ!洋子さん!」ダッ
追いかけるように走り出した
二階はそんなに人がいないこれなら
洋子「っ!」
恭介「洋子さん待ってください!話を聞いてください!」
洋子「・・・・・」キョロキョロ
エレベーターが開く
洋子「ごめんなさい・・」ダッ
エレベーターが閉まる
恭介「待ってくれ!!」
間に合わなかった
恭介「くそっ!・・ん?上に向かってる?」
エレベーターは上の階を目指していた
恭介「階段だ!」ダッ
ーデパート屋上ー
洋子「はぁ・・上の階に行くなんて・・」
洋子「でも、恭介くんも見失ったみたいだし時間を見てここを出ましょう」
洋子「・・ごめんなさい恭介くん・・これは私がしなきゃいけない事なの・・あの時・・私が彼女を助けなければ・・」
洋子「北条家は壊滅していた・・こうなってしまったらきっと彼女はもう用済みのはずだから時期に死刑ね。今更よね・・・」
洋子「・・・・利光貴方は私が殺す」
恭介「そんな事はさせませんよ。彼にはちゃんと罪を償ってもらうんです」
洋子「っ、聞いていたの」
恭介「はい、やはり北条家となにかあるんですね。話してもらいますよ洋子さん」
洋子「・・・・・・・」
恭介「洋子さん!貴女は俺達の味方なんですか!」
洋子「・・・・・・・・・」ダッ
恭介「っ!まだ逃げるんですか!」
でも、ここは出入り口は一つしかない
俺の後ろにある出入り口さえ通さなければいくら逃げようと意味がない
ここから動かなければいい
恭介「逃がしませんよ」
洋子「恭介くん・・もう手を引いて後は任せて・・関わっちゃ駄目」
恭介「洋子さんは一人でなにをしようとしてんですか」
洋子「どいて・・・」
恭介「一人より二人の方が危険も少ないです。ユウさんだって手伝ってくれてます。それに北条家の人達も手を貸してくれてます」
洋子「北条家の人ね・・セイナあたりでしょうね。彼女は無能よ役に立たない」
恭介「なんでそう言えるんですか」
洋子「今がそれを証明してるのよ。何故女子高テロを防げなかったの?何故刑務所で彼が死にかけなければいけなかったの?何故・・あんなに辛そうな顔をしてるの?」
洋子「彼になにか出来た?家まで特定され襲撃までされて」
洋子「落ちた先で孤独に苦しんで・・・本当なら全部なかった事にしたかったわよ。何も知らずに生きていたかったわよ!」
洋子「なにも起こらない平和な時を長く過ごして私は油断してたのまさか学校を狙うなんて思ってもなかった・・だから刑務所なら安全かと思った・・でも、違ったその刑務所も既に危ない場所だった」
洋子「刑務所から出られたと思ったら心に大きな傷が出来ていて・・病院で見た時私は・・・知ってる?ノビスケくん少しずつ痩せてきてるのトラウマだって完治したわけじゃないのに・・」
恭介「いえ、全く気付きませんでした・・俺は見守ってやる事も出きませんでした」
洋子「なのに!北条セイナはなにもしなかった!どうして信用出来るの?どうして止めなかったの?気づかなかったなんて絶対にない」
洋子「北条家の問題をどうしてノビスケくんに押し付けるの!」
恭介「・・・・・洋子さん」
洋子「恭介くんが北条セイナの方にいる限り私は一人でやるわ」
恭介「洋子さんの言いたい事は分かりました」
洋子「なら、通して」
恭介「最後に教えてください。最終的にどうしたいんですか?」
洋子「・・ノビスケくんが帰って来る前に全てを終わらせる!北条家のつまらない因縁も家族の事も全て」
洋子「今度こそ自分の時代で自分の好きに生きて欲しい」
恭介「・・・・・どうして」
洋子「もう行くわね」
恭介「もう一つだけお願いします。何故そこまでノビスケくんを・・」
洋子「・・好きだったからよ」
そう言って洋子さんは去って行った
止める事が出来なかった
恭介「好きだったか・・・・」
形は違えど洋子さんにも強い思いがある
それを止める権利なんて誰にもない
その場に座り込んで少しの間動けなかった
少しして気づく
そう言えばユウさん達を忘れていた
急いで戻らないと
恭介「急がないと!」
おばあちゃん「まだ腰が動かんわ〜」
恭介「ん?おばあちゃん大丈夫ですか?」
おばあちゃん「最近のメイドさんは激しいね〜」
恭介「おばあちゃん!その話し詳しくお願いします!」
おばあちゃん「ほえ〜〜」
ー事故現場から少し離れた路地ー
数十分が経っている
ユウ「・・・遅いな」
カイ「こう言うのは警察は時間がかかるもんなんだろ?素人は待とうぜ」
ユウ「そうだな・・・」
さらに数十分後
ユウ「遅い!」
カイ「まぁ待てよ」
さらにさらに数十分後
ユウ「遅い!!」
カイ「遅い!!」
恭介「すみません思ったりより時間がかかりました」
ユウ「情報収集は迅速にって習わなかったのか!」
カイ「執事の基本だぞ!」
恭介「す、すみませんでした・・・(執事になった記憶がないんだが・・・)」
ユウ「それで?待たせたからにはそれなりの情報があるんだろうな」
恭介「・・・・・」
洋子さんの事を話すべきか・・・
いや、やめておこう
本当なら言わなければいけない事だ
でも、俺の気持ちも整理できてないのに言えない
中途半端な考えで言っても余計に混乱するだけだ
恭介「確定はないですけど手掛かりは手に入れました」
ユウ「とりあえず分かった事を話せ」
恭介「まず、最初にいいます。カイさん」
カイ「あぁ」
恭介「敵の車には人が入っていました。亡くなっていましたが・・」
カイ「・・・メイの車には」
恭介「誰もいませんでした。女性の遺体も見つかっていません」
カイ「そうか・・良かった」
恭介「ユウさんここからは歩きで行きませんか?裏路地とかが怪しいと思うんです」
ユウ「どうしてそう思う」
恭介「目撃者に聞きまして車から降りた二人組の女性に裏路地に連れて行かれて放置されたと」
ユウ「確かなのか?」
恭介「ここへ戻る時に聞いたんですがメイドと若い子だって言ってましたから確かだと思います」
ユウ「裏路地か・・カイどうだ?」
カイ「そうだな・・俺なら追手が来ている事を仮定して大回りするな」
ユウ「恭介地図を出せ」
恭介「はい」
カイ「発信機が途絶えた時間とを合わせてメイの考えそうな道を出せば多分ここを通ってここへ出るだろう」
ユウ「いや、ここは人目が多い花音が気絶していて背負っていたりしてたら目立つ。ここは裏道を使うんじゃないか?」
カイ「確かにならここはこうか」
ユウ「とりあえず二通りの道を導き出せたがどっちを選ぶAルートとBルートどっちにする?」
カイ「俺は多少人目があってもAルートを選ぶと思うが今は早く屋敷へ帰らないといけないからな」
ユウ「いや、やはり安全を配慮して裏道のBルートを使うな」
ユウ「恭介お前はどっちだと思う?」
恭介「・・・・・・・」
この二つの道確かに屋敷を目指しているなら最善の道だ
だけどそれは向こうも気づいてるんじゃないだろうか
もしこの二つの道が先回りされていたなら
この二つの道の真ん中の部分・・・もしかしたら
恭介「・・・この二つじゃないここです。Cルートとします」
ユウ「行き止まりだぞ?」
恭介「ちょっと確認したいことがありましてもしかしたら」
カイ「もし、見当違いなら・・・間に合わないぞ」
恭介「はい、だから三人別々で行きませんか?」
ユウ「俺はいいが危険だぞ?」
恭介「あの二人はもっと危ない所にいる・・そうでしょう?」
ユウ「ふ、カイそれでいいか?」
カイ「問題ない」
ユウ「歩きになる最低限の装備にしろ。無線は忘れるな三十秒で準備だ!」
カイ、恭介「「了解!」」
こうして恭介、カイ、ユウとでAルート、BルートCルートを別々に行く事になった
間に合ってくれ
ユウ「コインパーキング代は折半な」
その頃セイナ達は屋敷で恭介達の帰りを待っていた
ーセイナの屋敷ー
セイナ「・・・みんな無事かな」
優香「・・ふぅ、もう飲めません」
新人執事「えっと・・お茶のお代わりを持ってきました」
優香「うぅ・・もういいかな?」
セイナ「新人執事これで6杯目よ。もういいから休憩でもしてなさい。優香さんも無理して飲まなくていいから」
優香「でも、折角入れてもらったし・・」
新人執事「みんな頑張ってるのに自分だけ休憩なんて出来ません。優香さんお代わりが欲しかったら言ってください」
優香「う、うん」
新人執事「何かする事はないですか?」
セイナ「そうね、なら部屋の掃除でもー」
優香「むっ・・・」
新人執事「っ!」
セイナ「思ったより早かったですね。新人執事」
新人執事「は、はい!」
セイナ「外のお客様にお茶をお出ししてあげなさい飲み放題でね」
新人執事「かしこまりましたご主人様」
優香「飲み放題はいいかな〜って太るし」
セイナ「そうね、ふふふ」
ーAルートー
カイ『Aルート到着』
ユウ『Bルート到着』
恭介『Cルート今向かってます』
カイ「さて、少し人通りが多いが気にするほどじゃない」
カイ「ん?」
黒服「・・・・・」キョロキョロ
カイ「・・・・くそっ!」
黒服「ん?」
カイ「外れかよ!」ダッ
黒服「なんだ!やんのか!」
カイ「あ、狸が空を飛んでるぞ!」
黒服「ん?っ!何処だ!すげぇレアじゃん!」
カイ「っ!!」
グキッ
ーBルートー
ユウ「よし、この人気のなさなら逃げる事も出来るだろう」
ユウ「・・・・・・」
ユウ「誰だ・・・・」
黒服「少し聞きたい事がある」
ユウ「なんだよ」
黒服「二人組の女性を見なかったか?一人はメイドの姿をした奴なんだが」
ユウ「知らんな。てか、メイド姿って秋葉にでも行ってこいよ」
黒服「もう一つお前はここに何の用だ?まさか奴らの仲間か?」
ユウ「ああ?メイド姿のか?笑わせんなよそんな痛い奴の仲間なわけあるか」
黒服「なら何故ここに」
ユウ「俺は医者だ。薬草を探して旅をしてる」
黒服「は?ふざけてんのか?」
ユウ「ふざけてなんかいない薬草探しをしているだけだ。ほら、これとか」
黒服「ただの草だろうが!」
ユウ「こいつはなかなり希少な奴でな」
ユウ「こうやって手に擦り込むだろ?」
黒服「妙な真似するなよ?」ガチャ
ユウ「おお!銃とは恐ろしい。しねえよ。まだ草が足りんな」
草を拾うと同時に石を拾い
ユウ「っ!」シュッ
投げた
その石は相手の手にあたり銃が地面に落ちる
黒服「ぐっ!」
拾おうとせずに視線を向けたまま構える
ユウ「ほう、あのまま拾おうとしてくれたら終わってたのにな」
黒服「目の前の敵から視線を外す程愚かではない。手練の相手なら尚更な」
ユウ「いいね!なら俺も素手でいきますか」
黒服「来い!」
瞬時に相手の懐へ入った
黒服の男もいきなり懐へ来るとは思っていなかったようでガードが遅れた
一発は覚悟していたがその後のやり返しなどで相手に確実に二発は叩き込めると思ったが
それは
ドゴッ
黒服「ぐあっ!!」
その一発を耐えられてからの話だ
医者のユウからしたら何処を殴ればどうなるかなどを熟知している
腎臓のある辺りに衝撃をかければ相手のスタミナを大きく奪う事ができる
スタミナがなくなれば動きも遅くなるし頭も回らなくなる
頭をガシッと掴み大きく揺らす
ユウ「横揺れしまーす!縦揺れしまーす!」
黒服「うががが気持ち悪りぃいい」
ユウ「動くな」シャキン
そして背後へ回り込みナイフを首に当てる
一発殴られた後に頭を揺らされるスタミナが奪われ平衡感覚を一瞬失う
抵抗など出来ない
ユウ「あまり時間はかけられないんでな」
黒服「うぅ・・・吐きそう」
ユウ「吐くなよ?」
ーCルートー
恭介『Cルート到着しました』
カイ『了解。こっちはハズレだ』
ユウ『こっちもだ。って!吐くなって言ったろが!』
ユウ『くそっ汚れちまった。とりあえず闇雲に動くのは駄目だ。車に戻っておいてくれ。俺は少しナンパされたんでな話だけでもって事で長くは待たせないからよろしく』
カイ『ナンパだ?ふざけてんのか?まぁいい俺も少し寄り道がある恭介先に戻っていろ』
恭介『あの、まだこっちがハズレだとは・・・あ、切られた』
恭介「最初から期待されてなかったのかな・・」
恭介「まぁいい、さてとあるかな?」
行き止まりまで行くが探していた物は見つからず
恭介「う〜ん・・怪しい人もいないし、もしあれがあればと思ったけど・・戻るか・・ん?」
行き止まりの塀の上に何かある
そんなに高くないから越えられそうだけど
恭介「カチューシャがなんで?」
カチューシャと言えばメイドだけど
メイドが塀を登ったのか?お魚咥えた猫でも追いかけたのか?
サ○エさん・・じゃなくて、メイドだよな?
恭介「そうか!メイさんだ」
て事はこの塀を乗り越えたのか
そして塀を乗り越えた先はすぐに川だったけど
その前に探していた物があった
そうそれはマンホールだ
恭介「少し開いてる・・ユウさん達に知らせなきゃ」
ガチャ
???「動かないで」
後頭部に銃を押し付けられる
声で分かるこの人は
恭介「どういうつもりですか。洋子さん」
洋子「恭介くん?黒服の奴らかと思ったわ。さっきぶりね」
恭介「誤解が解けたなら銃をどけてもらえませんか?」
洋子「手を引けって言ったよね?それとも邪魔する気?」
恭介「違う!俺はただ二人を助けに来ただけだ」
洋子「確かにあの二人はこのマンホールへ降りたみたいね。調べてみたけど一番可能性が高いわ」
恭介「なら!」
洋子「でも、駄目よ。これを逃したら利光を探せなくなる」
恭介「それって・・まさか二人を囮に使うって事ですか!」
洋子「・・・・そうよ」
恭介「メイさんはともかくとして花音は関係ないだろ!」
洋子「・・・・・・・」
恭介「洋子さん!焦り過ぎです。ノビスケくんを助けたい気持ちは一緒なんですから協力して!」
洋子「駄目よ!囮には使うけど二人を見捨てるわけじゃないの信じて」
恭介「そんなの・・・」
洋子「信じられない?」
ユウ「あぁ、信じられないな」ガッ
洋子「うっ」バタッ
恭介「洋子さん!」
ユウ「敵の無線にこのマンホールが怪しいって連絡が入ってな」
カイ「来てみたがみんないるな」
ユウ「あぁ、恭介が正しかったようだ」
恭介「ユウさん・・・・」
ユウ「どうして黙ってた・・さっきも会ってたんだろ?」
恭介「それは・・・」
カイ「おい、そんなのは後だ行くぞ」
ユウ「敵の方も来てるが」
恭介「っ!」
かなりの人数が周りを囲んでいた
ユウ「これじゃあ勝てないな」
カイ「マンホール開いたぞ入れ」
ユウ「行くぞ恭介」
恭介「洋子さんは!」
ユウ「知るか!そんな奴」
恭介「洋子さんも洋子さんで守ろうとしてるんです!」
ユウ「そうだとしても牙を向けられた以上敵だ。敵まで構ってられるか!」
恭介「それでも俺は洋子さんは敵じゃないって信じてます!」
気絶している洋子さんを担いだ
ユウ「ちっ!勝手にしろ。早く入れ」
恭介「入りましたよ!早くユウさんも!まさか先に行けとか言わないですよね!」
カイ「かっこつけんなよ死亡フラグだからなそれ」
ユウ「生憎こんな勝ち目のない戦いやりたくはないんでね!かっこもつかんよ」
そう言ってマンホールの周りに何かを仕掛けて入った
ユウ「お前ら!それ爆弾だからな近寄るとドカーーンだから」
そう言ってマンホールへと入った
ー地下道ー
敵が入って来ない諦めたのか?
そう言えばユウさんが何か仕掛けていたが
ユウ「すぐにばれる急ぐぞ」
カイ「やっぱあの爆弾は偽物か。わざわざ爆弾宣言したし分かりやすいな」
ユウ「あいつら今頃偽物の爆弾相手に慎重に解体とかしてんじゃねえか?ともかくあまり時間稼ぎにはならない」
恭介「行きましょう!」
カイ「その女はどうすんだ?連れて行くのか?敵なんだろ?」
ユウ「敵ではないらしい」
恭介「はい!仲間です」
カイ「そうかよ。なら行くか臭くてかなわん」
カイ「メイは大丈夫だろうか・・匂いには結構敏感だからな」
ー同じく地下道ー
メイ「ぐぇ〜〜」ぐてぇ〜
花音「死そうな顔してるね」
メイ「臭いのは駄目なのよ・・ここしか逃げ場がなかったとは言えきつい・・っ!」
花音「どうしたの?」
メイ「誰かが来てる急いで」
花音「おぶってる状態で急げと言われても」
メイ「なら、私を置いて逃げなさい。ここまでありがとう。カイに会ったらー」
花音「走るから掴まってなさいよ!!おらぁあああ!!」
少し離れた場所では
ユウ「おいおい、なんか聞こえんぞ?」
恭介「この凶悪そうな声!花音達が危ない!」
ユウ(花音の声だろこれ元気そうだな〜)
カイ「急ぐぞ!」
ユウ「ん〜カイここで待つぞ」
カイ「なんでだよ!急がないと」
ユウ「それは恭介に任せよう。それより聞こえるだろ?」
カイ「ん?足音が近い」
ユウ「向こうにいるのは敵一人かもしれないが今こっちに来てる敵はたくさんだ」
カイ「くっ!恭介頼んだぞ!行け!」
恭介「は、はい!」ダッ
カイ「これを持っていけもしかしたら必要になるかもしれない」
恭介「こ、これは・・分かりました」
洋子さんを背負った状態で走り出す恭介
それをメイを背負った状態で逃げる花音
どちらが勝つか
恭介「どりゃぁああ!!」
花音「おりゃぁああ!!」
飛び散る地下水、汗、そして血しぶき
黒服達「「「ぐはっ!」」」
ユウ「ふん!」ドゴッ
カイ「せいっ!」グキッ
花音「はぁ・・はぁ・・くそっ!追いつかれる!」
恭介「はぁ!はぁ!待て!」
花音「こうなれば!降りて」
メイ「ちょっと!何処行くの!そっちは敵の方よ!」
恭介「っ!向かってきてる!ごめんなさい洋子さんこんなところに降ろすのはいけませんが少し我慢してください」
恭介「止まれ!」
花音「止まれねぇな!外道が」ダッダッダッダッ
恭介「へ?」
ゴキッ
恭介「ぐぁああああ!!」
花音「地下水でも飲んでろや!」ガンッ
恭介「あばばばばば!!」
花音「よくも私をこんな目に合わせたな!この!」グキッ
恭介「ああああああ!!」
カイ「恭介!この野郎!」シュッ
花音「野郎じゃねえよ!!」サッ
カイ「避けただと!」
花音「止まって見えるぞ!」
カイ「ぐっ!悪いが手加減は出来んぞ!」ガシッ
花音「っ!」
カイ「さらばだ!名も知らなぬ強者よ!」
ユウ「ストップだ!カイ」ガシッ
カイ「止めるな!ユウ!これは男と男の戦いだ!」
ユウ「いや、気持ちは分かるがこいつは一応女だ」
花音「一応って・・てか、ユウさん?」
ユウ「そうだよそいつも仲間だから安心しろ。カイこいつが花音だ」
カイ「お前が?メイは必要なかったのではないか?」
ユウ「まぁそうだな花音って強かったんだな」
花音「強くねぇしか弱い女の子だし」
ユウ「ははは、そうだな。恭介は無事か?」
花音「え?あ、恭介じゃんなに寝てんの?それにそこの寝てるの誰?」
恭介「寝てないから・・いてて」
ユウ「ん?ああ、洋子だよ。お前を助けるのに力を貸してくれたのさ」
花音「あ、洋子さんかありがと」
カイ「おい、メイは何処だ」
花音「貴方は誰?」
カイ「メイの兄だ!妹は何処だ!」
花音「向こうに置いてきたよ。動けないみたいだし。あ、来た」
メイ「今助けるからね!」ほふく前進
カイ「メイ!」ダッ
メイ「カイ!」ほふく前進スピードアップ
カイ「心配したんだぞ!」
メイ「ごめんなさい!でも来てくれるって信じてたよ」
カイ「当たり前だろ唯一の家族だからな」
メイ「はい!お兄ちゃん!」
カイ「ははは、可愛いやつだ」
ユウ「歳がいってる奴らのこんなシーン見てもな・・」
花音「立てる?」
恭介「無理・・です。折れたかも」
花音「大丈夫!折ってはないから。それに湿布持ってんじゃん貼ってあげるよ」
恭介「あ、それカイさんがメイさんにって!」
ユウ「いいんじゃね?洋子は俺が背負うから行くぞ。ここからなら少し行けば出られる筈だ」
花音「肩貸してあげる感謝してね」
恭介「は、はぁ・・・」
ユウ「ほら、お前らもいちゃいちゃしてねぇで行くぞ!」
そして屋敷へ帰ると・・・
恭介「人がたくさん倒れてる襲われたんじゃ!」
ユウ「ちっ!やられたか!優香!」
カイ「お嬢様!」
花音「これやばい感じ?」
メイ「う〜ん、案外そうでもないよ」
花音「そうなの?」
メイ「はい、だってこれ倒れてるの全部敵だから」
恭介「へ?」
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ーノビスケ編ー
時代(未来)
残り時間(15時間)朝
ー未来都市アスカー
朝になりタイムパトロール隊本部を出た
結局話を聞いた後夜だったのでそのまま泊めてもらう事になった
そして支給された服に着替えて髪型も変えて総隊長さんが教えてくれた
マツシバ工場を目指す
未来都市アスカを見るのはこれが初めてだ
タイムパトロール隊本部へ運ばれた時は気絶していたので見えなかったが
凄い。想像以上にデカイ建物に車が飛んでいる
床は動いているので歩かなくても目的地へ行ける
どうりでデブが多いわけだ
ノビスケ「アヤカこの自販機凄いぞ!押してから作ってるぞ!おお!焼きそばだ!」
アヤカ「ノビスケくん・・忘れたの?私達は」
ノビスケ「あ、そうだったごめんよ。アヤカじゃなくて陽子(ようこ)」
アヤカ改め陽子「もう誰が見てるか分からないんだから気をつけてよねセワシくん」
ノビスケ改めセワシ「ごめん」
セワシ「それにしても慣れないな・・他人のふりをするのは」
陽子「そうしないと買い物も出来ないでしょ」
セワシ「はぁ・・」
昨日夜総隊長さんが話した事とは
ー昨日の夜ー
総隊長「君達には他の人のふりをしてもらう」
ノビスケ「へ?ふり?」
総隊長「シン例の物を」
シン「はいよ。ほいこれ」
ノビスケ「なんですか?これ」
アヤカ「免許証みたいね」
総隊長「まぁそんな物だと思ってくれて構わない」
シン「この都市に住んでる奴はな?この都市を出る時何日間出るとか何処へ行くとか申請しなきゃいけなくてな」
ノビスケ「どうしてそんな事を?」
アヤカ「情報漏洩を防ぐ為じゃないかな?」
シン「ほう、女正解だ。この都市に住んでる奴はそれそうの技術や才能を持ってる。だからそれが悪用されないように監視しなければいけないし外での申請した日にちは絶対で、それが過ぎれば俺たちタイムパトロール隊が探し出さねばならない」
シン「今渡した証明書はその都市を出ている奴の物だ。あと、三日は帰ってこない」
ノビスケ「つまり今はこの都市にいない奴のふりをして買い物しろと」
シン「すまないこれが精一杯だ」
総隊長「これ以上は動けないんだ」
ノビスケ「いえ、十分です」
シン「一応顔は似ている奴を探しておいたからな」
ノビスケ「うん、確かにセワシって人は似てるような気がする」
アヤカ「・・・・ブス子って子似てないんだけど!」
シン「あぁ?似てんだろうが」
アヤカ「私はこんなデブじゃない!」
シン「ちっ、女の顔なんてどれも同じだろうがノビスケこれがセワシの情報だ見ておけ」
シン「女、これがブス子の情報だ。好きな食べ物は寒天だ。ヘルシーで良かったな」
アヤカ「それ絶対嘘でしょ・・」
ノビスケ「ありがとうシン。それとこのブス子って子は勘弁してやってくれ余りに似てなさすぎるよ」
シン「そうなのか?ノビスケが言うなら仕方ないな」
総隊長「今日は隣の部屋を空けておいたから泊まっていけ。食事は後で届けさせる」
ノビスケ「はい、そうさせてもらいます。何から何までありがとうございます」
総隊長「気にするな」
シン「仕方ないから女の証明書は明日までに探しておいてやるよ」
ノビスケ「その時は俺も行きますよ。また違ってても時間が惜しいので」
シン「そ、そうか、二人きりでかいいな!」
ノビスケ「アヤカも来てくれるよね?」
アヤカ「もちろんよ」
シン「クソ女が・・・」
そして証明書発行してもらい朝になり
今に至る
ちなみに一応として一人護衛に人を寄越すと言われたがシンは急がしく無理らしく代わりの人を用意してくれたが時間がかかるようで先に行ってくれと言われたがもうすぐ来ると連絡があった
貸してもらった携帯のメールでは丁寧な文から真面目な人だと分かる
セワシ「護衛の人がもうすぐ来るって」
陽子「そう、どんな人だろう」
???「お待たせして申し訳ありません護衛の任に付かせてもらいます。イチと申します。よろしくお願いします」
陽子「っ!」
セワシ「お前は昨日の包帯男!」
イチ「あら!ノビーではくセワシさんではないですか!これはこれは気軽にイチと呼んでくださいね」
セワシ「陽子俺の後ろに」
陽子「うん」
イチ「そんなに警戒しないでくださいよ」
セワシ「傷はどうした?1日で治ったのか?」
イチ「感謝してるんですよ?貴方のお陰でお医者さん鞄の使用許可を貰ったんですから」
セワシ「それで?完治したから仕返しって事か」
イチ「そんな事しませんよ総隊長の命令で頼まれたんですよ。セワシさんと陽子さんの護衛をね」
セワシ「総隊長さんは何を考えて・・」
陽子「私は嫌よ・・・」
イチ「嫌われてしまいましたか・・でも、命令なんで仕方ありませんよ」
セワシ「こんな奴ほっておいて行こう陽子」
陽子「うん」
イチ「だから〜着いていきますからね」
セワシと陽子の少し後ろを着いてくるイチ
二人は常に後ろを警戒しつつマツシバ工場を目指すのだった
セワシ「絶対に離れるなよ」
陽子「うん」
続く
次回、セワシと陽子は買物を無事に終わらせる事が出来るのか!動き出す黄色いクソ狸・・
そしてスネ樹はお嬢姉に想いを伝える為に・・
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