絵里「後輩が可愛すぎるけど怖い」
(投稿日4/1)(5/8完結)絵里ちゃんが嘘ついて頑張るssです(・ω・)エイプリルフールだけに
アニメの絵里ちゃんが、ミューズに加入した直後のお話です...
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音乃木坂学院
屋上
穂乃果「おーっし、今日も練習頑張るぞ〜♪」
凛「頑張るにゃ〜♪」
花陽「おっ、お〜♪」
絵里「...あんまり張り切り過ぎて怪我してもダメだからね。」
凛「絵里先輩、了解にゃ〜♪」
海未「絵里先輩が入ってくれたお陰で、練習の質が良くなりましたね!」
ことり「えへへ...そうだね!」
絵里「そ、そうかしら...?」
にこ「にこが加入した時はそんな言葉、一言も無かったけどね!!」
穂乃果「だってにこ先輩って、小学生みたいじゃ〜ん♪」
にこ「い、言ってくれるわねあんた...!」
凛「穂乃果センパイも、絵里センパイの事をちょっとは見習って欲しいにゃ」
穂乃果「分かった、もうちょっと真面目にやるよ...!」
穂乃果「おほほほ...凛ちゃん?体調はよろしくて?」
真姫「真面目の方向性が間違ってるわよ...」
穂乃果「じゃあ早速、絵里センパイっ!今日も特訓お願いします!!」
凛「切り替え早っ!」
海未「もうっ、先輩に迷惑を掛けてしまってるではないですか...」
絵里「あ、あはは...」
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生徒会室
絵里「...」
希「うわっ...この資料めんどくさ。」
『絵里センパイっ!』
『絵里先輩〜♪』
『絵里先輩?』
絵里「(...)」
絵里「(可愛い...後輩って可愛い...!)」
希「おーい!絵里ち?」
絵里「のっ!のののの希!?」ガタンッ
希「もうっ、何ボーっとしてたん?早く資料を片付けるよ?」
絵里「う、うん...」
希「...」
絵里「...」
絵里「(...はぁ...練習したいわ...。)」ボケ-
絵里「(練習して、みんなから絵里先輩と言われて慕われたいわ...)」
希「...」
希「...絵里ち?」
絵里「はっ!...は、はい...!」
希「絵里ち、なんか今日は集中して作業が出来てないよね...」
絵里「そ、そんな事ないわよ?ほら!この資料もまとめたし!!」
希「それ、絵里ちの授業のノートやない?」
絵里「...そ、そうね...!」
希「...」
絵里「あ、あはは...」オロオロ
希「絵里ち...もしかして...」
絵里「な、ななななに?」
希「恋...してる?♪」
絵里「えっ、ええっ!?」
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部室
穂乃果「はあぁ...燃え尽きた...」ダラ-
凛「練習疲れたにゃ...」ダラ-
にこ「もう疲れて死ぬわ...」ダラ-
花陽「お、お疲れ様...」
ことり「穂乃果ちゃん、練習が終わったら急にダラっとするよね...」アハハ
海未「この程度の練習で、根を上げていたらダメですよ?」
にこ「...そっ、そうよ!?ダメよ??」ガバッ
真姫「にこ先輩、さっき疲れて死ぬわとか言ってたじゃない...」
穂乃果「...あれ、絵里センパイは?」
ことり「生徒会の仕事があるから、途中で練習から抜けたんだよ?」
穂乃果「そ、そうだったの?」
ことり「穂乃果ちゃん、練習に集中してて気づいてなかったよね...」アハハ
海未「生徒会ですか...希先輩も絵里先輩も、大変ですね。」
凛「それに比べてにこ先輩は...」
にこ「...なに?暇人って言いたいの??」
穂乃果「う〜ん...でも...」
真姫「?」
穂乃果「生徒会の仕事、手伝えたりしないかな?」
にこ「...資料の整理らしいから、あんたが手伝えそうな事は無いわよ。」
凛「そうだよね...生徒会って忙しそうだもんね!」
穂乃果「...う〜ん...生徒会のお仕事は手伝えないんだよね...」
凛「にこセンパイも他の三年生を見習うべきにゃ」
にこ「あんたはね、他の一年生を見習ってもうちょっと静かにしなさい!?」
穂乃果「...あっ!」ピコ-ン
ことり「穂乃果ちゃん...どうしたの?」
穂乃果「絵里センパイと希センパイに、何かプレゼントすればいいんだよ!」
にこ「ぷ、プレゼント...?」
穂乃果「うんっ!それで生徒会も頑張って、練習も頑張れるんだよ〜♪」
凛「それ、面白そう!!」
真姫「...でも、プレゼントするって言っても、なにプレゼントするのよ?」
穂乃果「おおっ、真姫ちゃんもノリノリだね〜♪」
真姫「は、はあ!?...アドバイスしてあげてるんでしょ?アドバイス!」
穂乃果「でも、確かに...何をプレゼントすればいいんだろう?」
穂乃果「海未ちゃ〜ん!何か良い案あるかな??」
凛「すぐに海未センパイに頼るにゃ...」
海未「プレゼント...ですか。」
海未「やはり実用的なものを考えて、筆記用具が良いんじゃないんでしょうか...?」
穂乃果「う〜ん...嬉しくない!」
海未「それは、穂乃果が貰っても嬉しくないという事ですよね...!」
穂乃果「というかね?穂乃果はもっと愛情を出したいんだよ!!」
凛「あ、愛情?」
海未「手作り感があるものって事でしょうか?」
穂乃果「そう!そういう事!!」
ことり「手作り感があるものか...なら、小さなバッグとかいいかもね♪」
穂乃果「やっぱり、ご飯とかいいかも!」
海未「ことりの発言を全力で無視ですか...!」
穂乃果「だって穂乃果、裁縫とか出来ないもん〜」
ことり「でも、食べ物はいいかもしれないね!元気になれるし♪」
真姫「でも、食べ物って...なんの食べ物?」
穂乃果「あれだよ!おにぎりとか簡単だし、良いんじゃないかな♪」
花陽「お、おにぎり!?」ガバッ
穂乃果「う、うん...悪かったかな?」
花陽「いや、完璧です...!おにぎりひとつ食べるだけで、全身から力がみなぎってくるはずです...!」
花陽「作りはシンプルですが作る人によって違う味になるから、私達の手作り感が出て素晴らしいと思います...!」
穂乃果「は、花陽ちゃんが食いついてきた!」
凛「えへへ〜...そういうかよちんも可愛いにゃぁ」
穂乃果「じ、じゃあ...おにぎりにする?」
花陽「はいっ!是非そうしましょう!!!」キラキラ
穂乃果「じゃあ早速、具材を買いに行って〜♪」
真姫「でも...先輩達にも好き嫌いとかあるから、そういう事は聞いておいたほうが良いんじゃないの?」
穂乃果「ま、真姫ちゃん...ひょっとして天才!?」
真姫「は、はあ?...人に食べ物プレゼントするんだったら、好き嫌いを聞いておくのは当たり前でしょ?」カアァ
凛「真姫ちゃん、照れてる〜♪」
真姫「照れてない〜!!」
穂乃果「じゃあ早速、生徒会室に行って好き嫌いを聞いてこよう〜♪」
凛「らじゃ〜!」
花陽「お〜♪」
テクテクエク...ガチャッ
ことり「さ、三人は行っちゃったけど...」
真姫「はぁ...なんか、あそこまで動きが単純だと、逆に尊敬するかも。」
ことり「生徒会室に押しかけちゃって...大丈夫かな?」
海未「まあ...良いんじゃないですか?」
にこ「(あれっ、普段穂乃果を拒否してる海未が、珍しく同意している...)」
海未「どう頑張ってもあの人達を止めることは出来ませんし...」
にこ「(あっ、諦めに入ってるのね)」
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希「ええな〜♪絵里ちの恋、全力で応援するよ?」
絵里「い、いや!...恋じゃないから...!」
希「じゃあ、なんでそんなにボーっとしてるん?」
絵里「そっ!...それは...」
希「それは〜?」
絵里「...」
絵里「み、ミューズに入ったでしょ?...私達って。」
絵里「それで...後輩達が出来たわけじゃない?」
希「あっ!...もしかして、後輩達が可愛いくて仕方なかったりする??」
絵里「えっ!?そっ、そうかもしれないの...」
希「そうやんな〜♪ウチも部活の後輩とか始めてやし、見てると可愛くて仕方ないもん!」
絵里「の、希もそうなのね...ちょっと安心したわ。」
希「可愛い後輩の為にも、生徒会も頑張らないといけないよ?」
絵里「そ、そうね...」
...ガチャッ!
穂乃果「失礼しま〜す!」
凛「そんなに大声で入ったら本当に失礼だにゃ...」
花陽「あ、あはは...」
希「おっ...噂をすれば何とやら!」
絵里「み、みんな...何かあったの?」
希「ねえ聞いて〜♪絵里ちがさ、穂乃果ちゃんたちの事がかわいく...」
絵里「の、希!?」
穂乃果「え、絵里先輩...どうかしました?」
絵里「(お願いだから、私の賢くて可愛いキャラを崩壊させないで...!)」ウルウル
希「(...すごい目で訴えてくるんやけど。)」
絵里「いや...穂乃果、何でもないわ。」キリッ
絵里「それで、何で生徒会室に来たの?連絡かしら?」
穂乃果「えっとね...なんだっけ?」
凛「センパイの食べ物の好き嫌いを聞くんでしょ?」
穂乃果「おおっ、そうだった!!」
花陽「あはは...」
穂乃果「絵里センパイ、希センパイ?...嫌いな食べ物とかありますか??」
希「嫌いな食べ物...?ウチは、基本何でも食べれるけど...キャラメルがちょっと苦手かな」アハハ
凛「ええっ!?甘くて美味しいのに...意外にゃ...!」
穂乃果「キャラメル美味しいのにね...花陽ちゃん?」
花陽「わ、私?...は、はい。そうですね!」
凛「かよちんは、好き嫌いが無いんだにゃ〜♪そういう所が偉いにゃ!」
穂乃果「凛ちゃんは、嫌いな食べ物があるの??」
凛「さ、魚が...骨とか無理だにゃ...!」
穂乃果「ほえぇ...猫っぽいのに、意外だね!」
凛「そういう穂乃果センパイはどうなのかにゃ?」
穂乃果「穂乃果はね、ピーマンが嫌いだよ!!」
凛「なんかピーマンが嫌いって、幼稚園児みたいだにゃ...」
穂乃果「ひっ、酷い...!海未ちゃんにも同じ事言われた...!」ウルウル
希「(元気やなぁ...この子達)」アハハ
花陽「そ、それより...絵里先輩が嫌いな食べ物を聞かないと。」
穂乃果「おおっ、さすが花陽ちゃん!...絵里先輩、嫌いな食べ物とかありますか?」
希「(絵里ち、梅干しとかのりが嫌いなんやけど...)」
絵里「...無いわよ?嫌いな食べ物なんて」ドヤチカァ
希「(あっ、嘘ついた)」
絵里「(ここは、先輩として威厳を保つべきね!)」
穂乃果「ええっ、す、すごい...!」パアァ
凛「さすが絵里先輩だにゃ...!」キラキラ
穂乃果「やっぱり、穂乃果も頑張ってピーマンを好きにならないとだね!!」
穂乃果「おーっし、明日の弁当はピーマンだけにしてもらおっと♪」
凛「絶対嘘だにゃ...!」
花陽「ふ、二人とも...先輩は生徒会で忙しから...」
穂乃果「そうだね!...では、失礼いたしました!!!」
凛「また練習で会いましょう〜♪」
テクテクテク...ガチャッ
希「...」
絵里「...」
希「絵里ち...嘘ついたね...!」
絵里「い、良いじゃない。バレなきゃ大丈夫でしょ?」カァァ
希「(こういう所、可愛いなあ)」アハハ
希「でも、ウチらに好き嫌い聞いてきたって事は...何か食べ物作ってくれるかも?」
絵里「ええっ?ほ、ほんとに...?」
希「そうじゃないと、わざわざ好き嫌いなんて聞きに来ないやろ?」
絵里「た、確かに...!」
絵里「資料の整理、やる気が出てきたわ...!」
希「(単純やなあ)」アハハ
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部室
穂乃果「みなさん、ただいまー!」
凛「ただいま〜♪」
花陽「あ、あはは...」
ことり「穂乃果ちゃん...お、お疲れ様♪」アハハ
にこ「(疲れてるのは、生徒会室に押しかけられた希と絵里と思うけど)」
穂乃果「聞いて聞いて?絵里センパイってね、嫌いな食べ物がないんだよ!」
凛「すごいよね!!まあ、かよちんも嫌いな食べ物がないんだけどね!」ドヤア
花陽「えへへ...」
真姫「それで...どうやっておにぎり作るのよ?」
穂乃果「明日は学校休みでしょ?明日、おにぎりを作る練習だよ!!」
海未「ちょっと待ってください?確かに明日は学校は休みですが、ダンスの練習がありますよ!?」
穂乃果「じゃあ、明日の練習は無しってとこで〜♪」
海未「か、勝手すぎます...!」
穂乃果「それで、明後日にプレゼントすればいいんだよ〜♪」
にこ「...絵里達、明後日は生徒会でやらないといけない事がある。って前に言ってたわ」
穂乃果「そう!!だから、明後日におにぎりをプレゼントするんだよ〜♪」
凛「一人ぼっちのにこセンパイが、ちゃんと他の先輩の事を把握できてるにゃ...!」
にこ「一人ぼっちは余計だから!!」
花陽「最近は、三年生の先輩三人で帰ってるんですよね。前に見かけました... !」
にこ「そ、そうよ?何か悪い?」
穂乃果「生徒会の二人と一緒に帰るなんて、にこセンパイも偉くなりましたね...!」
にこ「何よ?昔からにこは偉いでしょ?」フフン
凛「うわぁ...自分のこと偉いと思ってるとかドン引きだにゃ」
にこ「う、うっさいわね!!」
穂乃果「なら、明日〜♪穂乃果の家で練習するから、みんな来てね!」
真姫「わ、私も...?」
穂乃果「当たり前だよ!!全員が来ないと、愛情が足りないでしょ?」
真姫「い、意味わかんないんだけど...」
海未「...穂乃果はそういう生き物なので、そろそろ慣れましょう。」
にこ「ちょっと待ちなさい。にこも?」
穂乃果「そうですよ!!みんなで作らないと〜♪」
にこ「(め、面倒くさっ...!でも行かなかったらもっと面倒くさい事になりそう)」
にこ「し、しょうがないわね〜!にこも行ってあげる!」
凛「え〜?凛は、にこセンパイはいらないにゃ」
にこ「ぬぁんでよ!?」
花陽「それじゃあ明日は、本気で頑張りましょう...!」
穂乃果「花陽ちゃんが、一番張り切ってる...!」
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帰り道
テクテクテク...
絵里「はあ...生徒会、疲れたわね...」
希「そうやね...資料があんなに沢山埋もれてるとか思わなかったね。」アハハ
にこ「生徒会も大変だったかもしれないけど、練習も練習で大変だったのよ?」
絵里「練習、あの後何したの?」
にこ「絵里が居なくなって、練習をまとめ役が海未に代わるでしょ?」
にこ「海未、久しぶりに練習をまとめるから妙に張り切っちゃって...そこからは地獄よ」
にこ「しかも、凛がにこの事をいじってくるし...!」
絵里「た、大変ね...」
にこ「あっ!...そういや、穂乃果達があんた達にプレゼントするらしいわよ?」
希「...やっぱり?」アハハ
にこ「あんた達が生徒会やってるの見て、生徒会も練習も頑張れるように、だって。」
絵里「な、なるほど...!」
にこ「にこにはそんな気遣い、一切無いのにね!」
希「だってにこっち、みんなに小学生って思われてるやん〜♪」
にこ「そ、そんなわけ...ある...けど...!」
にこ「でも、花陽とか珍しく張り切ってたわよ?...おにぎり作るんだって!」
絵里「...えっ。」ビクッ
絵里「お、おにぎり...!?」
にこ「...何よ、そんな深刻そうな顔をして」
絵里「おにぎりって、海苔とか梅干しとかが入ってるおにぎりよね...?」
にこ「まあ、そういうのを作るんじゃないの?」
絵里「...」ポカ-ン
希「あ〜あ...」アハハ
にこ「...絵里、海苔と梅干しが嫌いなの?」
絵里「だ、だって...ロシアで暮らしてたから、そんなもの食べる機会無いから仕方ないでしょ?」カァァ
にこ「ふふっ...穂乃果達は『絵里先輩って嫌いな食べ物が無いからすごい!』って言ってたのにね」フフン
絵里「もうぅ...私はどうすればいいのよぉ〜...」ブワッ
にこ「(こんな事言って希に抱きついてる絵里を穂乃果達が見たら、どんな反応するかしら)」
希「こ、今回の件は自業自得やで...」ヨシヨシ
絵里「...」
絵里「...嫌い...」
にこ「...嫌い?」
絵里「後輩に見栄を張って...そうやって嘘をつく自分が嫌い。」
絵里「自分の高いプライドを保つためだけに...こんな嘘...」
希「絵里ち...」
にこ「え、絵里...」
希「...よし、決めた!」
絵里「?」
希「絵里ちの苦手を克服するために、一緒に特訓しよ?」
絵里「と、特訓?」
希「って言っても、今日は時間も時間やし...まあ明日♪」
絵里「そ、そうね...!頑張りましょう!!」
にこ「...」
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ーーーーーーーーーーー
絵里「じゃあ...また明日!」
希「うん、絵里ち、ばいばい〜♪」
にこ「じ、じゃあね...絵里。」
テクテクテク...
にこ「絵里、あんな可愛らしい嘘なのに結構傷ついてたけど...大丈夫なの?」
希「変な所で真面目やからね。絵里ちって」アハハ
希「でも、そういう所が...憧れかな。」
にこ「...」
希「小さな嘘だ。って言うのは絵里ち本人も分かってるはずやけど」
希「ミューズに入るまでは...絵里ちは、自分に嘘をついて...やってきたから」
希「小さな嘘でも、嘘をつく自分が許されなかったんやと思う。」
にこ「...」
にこ「...本当に、変な所で真面目ね。」
希「そうやろ?でもそういう所が、絵里ちのいい所でもあるからね♪」
にこ「...けどさ?」
希「?」
にこ「嘘をつく自分が嫌いなら...正直に嘘でした。って言わせないの?」
希「え〜?...だって...」
希「そっちの方が面白いし、嘘を本当にしたらええやん?」フフン
にこ「なんか、穂乃果みたいな理論ね...」
希「それは冗談で...本当は、絵里ちがみんなに嘘だった。って言わないと思ったんよ。」アハハ
にこ「...なんで?」
希「だって、自分の言ったことは責任を取りたいのが絵里ちやから...本当に真面目やし、頑固やね」アハハ
にこ「な、なるほどね...」
にこ「...そういや明日に、穂乃果達がおにぎり作る練習するって言ってたわよ。」
希「なるほど...だから明日の練習は休みになったんやね!」
希「絵里ちも、のりと梅干しを食べられるように特訓やね♪」
希「にこっちは、穂乃果ちゃん達の練習の様子見と報告を頼んだ!」
にこ「わ、わかったわ...」
にこ「(梅干しと海苔を入れないように頼めば済む気がするけど)」
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翌日
穂乃果の家 調理室
穂乃果「よ〜し!今日は頑張って、おにぎり作るぞ〜♪」
凛「作るにゃ〜♪」
花陽「...」ガサゴソ
真姫「こ、これが穂乃果の家の...調理室。」
穂乃果「うち和菓子屋やってるから、こういう所は本格的でしょ〜?」
海未「おにぎりを作るためだけに、勝手に部屋を使っても良いのですか...?」
穂乃果「大丈夫だよ!本格的に練習するんだから!!」
穂乃果「今日はお母さんもお父さんも出掛けてるからね〜♪」
海未「本当は今日はダンスの練習がある日だったんですけどね...!」
穂乃果「え〜?別にいいじゃん!花陽ちゃんを見てみなよ?」
花陽「...」ガサゴソ
海未「は、花陽は...お米を見て、どうしたのですか?」
花陽「さすが和菓子屋さんだけあって、素晴らしいお米を使ってます...流石です!」
穂乃果「えへへ〜...すごいでしょ?」ドヤァ
花陽「しかし、和菓子に使っている海苔をおにぎりに使うのは違うので、海苔は私が持ってきたもので...!あと炊飯器も!!」
穂乃果「う、うん...!」
にこ「(の、海苔...)」
花陽「あと、おにぎりの具材も持ってきました!!」
凛「えへへ〜...凛とかよちんで、昨日買いに行ったんだにゃ〜♪」
花陽「昆布と梅干しと塩です...!」
にこ「(う、梅干し...)」
穂乃果「し、塩?」
花陽「塩は、ご飯の本来の味を最大限に活かせる最高の調味料なんだよ?」
ことり「あっ、私も持ってきたよ♪ほら、チーズケーキ!」
花陽「ち、チーズケーキ...!?」
ことり「(花陽ちゃんの反応が楽しみで言ってみた♪)」
花陽「ち、チーズケーキなんて入れたら...ご飯が死にますよ!?」
ことり「え、えっ!?ご、ごめん...」
ことり「(怒られちゃった...)」
穂乃果「じゃあチーズケーキは、おにぎりの練習終わったらみんなで食べよ〜♪」
ことり「ほ、穂乃果ちゃん...やっぱり穂乃果ちゃんは天使だよ!」
穂乃果「て、てんし...?」
にこ「...あっ、あの〜?」
凛「ん?...どうしたんですか?」
にこ「お、おにぎりにさ?海苔って本当に必要かしら?」
花陽「ひ、必要に決まってます...!海苔を持ち手にして食べやすくなるだけではなく、見た目もまとまった雰囲気になります!それ以上に...」クドクド
にこ「わ、分かったわ。もう大丈夫よ...」
にこ「じゃあ、梅干しは...?」
花陽「梅干しなくしておにぎりは語れませんよ...!?そもそも梅干しにはですね...」クドクド
にこ「分かったわ。もう大丈夫よ...」
にこ「(これは無理ね...)」トホホ
穂乃果「あっ!もしかしてにこ先輩、梅干しと海苔が嫌いなんだ〜♪」
にこ「いや、それは違うわよ...?」
凛「梅干しと海苔が嫌いなんて、ピーマン嫌いの穂乃果ちゃんに負けないぐらいのお子ちゃまだにゃ」フフン
にこ「(絵里が聞いたら泣きそうな発言ね)」
花陽「ご飯、洗って炊飯器にセットしておきました!!」
穂乃果「花陽ちゃん、行動早っ!!」
ことり「でも、ご飯が炊けるまでって暇だよね...」
穂乃果「じゃあ、それまでうちのお菓子でも食べてダラダラしよっか♪」
海未「結局、練習をサボって穂乃果の家で遊ぶことと変わりないじゃないですか...」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里の家
希「はい、絵里ち!沢山持ってきたよ〜♪」ドサッ
絵里「な...なにこれ!」
希「絵里ちのために、大量に梅干しと海苔を買ってきたんよ〜♪」
絵里「み、見るだけで吐き気がするわ...」
希「そ、そんなに嫌いなん?」アハハ
絵里「そりゃそうよぉ〜...」ブワッ
亜里沙「...あっ、希さん!!」
希「お、亜里沙ちゃん♪」
亜里沙「お姉ちゃんがいつもお世話になってます〜♪」
希「いやいや、こちらこそ〜♪」
絵里「(何でこの二人妙に仲良いのかしら)」
亜里沙「今日は、お姉ちゃんの特訓なんですよね...!亜里沙も頑張ります!!」
絵里「あ、亜里沙は何も頑張らなくていいのよ?」
亜里沙「お姉ちゃんの好き嫌いを甘やかしていた私にも責任があるので...!」
希「亜里沙ちゃん、お姉ちゃんよりしっかりしてるね♪」
亜里沙「いえいえ、知ってます〜♪」
絵里「(本当になんなのこの二人)」
希「じゃあ早速、おにぎり作ってみよっか〜♪」
絵里「ほ、本当に言ってるの...!?」
希「うん。だって買った物より、自分達で作った物の方が愛着が湧いて食べれるかもやろ?」
亜里沙「さ、さすが希さんです...!」
希「そういや亜里沙ちゃんは、おにぎり食べれるの?」
亜里沙「わ、私はおにぎり食べた事が無いので、実際食べてみないと分からないです...!」
希「そうなんや...でも、おにぎりは美味しから安心してね♪」
亜里沙「は、はい...!」
希「じゃあ、まずはご飯炊いて貰っても大丈夫かな??」
絵里「...」
希「え、絵里ち...どうしたん?」
絵里「(落ち着きなさいエリーチカ...昨日の自分の言葉を忘れたの?)」
絵里「(ここで苦手を克服してこその私よ...頑張るのよ...!)」
絵里「...良いわよ。作りましょう?」ドヤァ
希「おっ、やる気やね〜♪じゃあ、頑張ろっか!」
亜里沙「了解です...!」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果の家 リビング
凛「えへへ〜...このお菓子、美味しいねぇ...」ダラダラ
穂乃果「そうかな?普通だけど...」ゴロゴロ
凛「いいなぁ〜...凛も、和菓子屋の娘に産まれたかったにゃ」
穂乃果「ええ〜??毎日和菓子食べてると、飽きてくるよ?」
凛「う〜ん...確かに、たまに美味しいものを食べるのが丁度良いのかもしれないね。」
穂乃果「その通りだよ。人生、悪い事があるから良い事があるんだよ...」
にこ「あ、あのさ?」
穂乃果「にこセンパイ...どうしたの?」
にこ「そんなダラダラして大丈夫なの?...そもそも穂乃果が提案したんでしょ?」
穂乃果「面倒くさいし、おにぎり作りは他のみんなに任せればいいよね〜?」
凛「そうだにゃ...かよちんがおにぎり好きなんだから、かよちんがやれば良いにゃ」
穂乃果「穂乃果達もこうやってダラダラして楽しくて、花陽ちゃん達もおにぎり作って楽しい...素晴らしい関係だねぇ」
凛「あはは...この漫画、面白いにゃあ」
穂乃果「えへへ...テレビ、面白いね...」
にこ「(こいつら、自由すぎる...!)」
凛「じゃあなんでにこ先輩は、調理室に行かないんですか〜?」
にこ「...あ、あのメンバーの中に混じるのって、なんか嫌じゃない?」
にこ「(後輩の癖にしっかりしてるのが多いから、絡み辛い...)」
凛「確かにそうだにゃ。分かるにゃ」
穂乃果「ほんと面倒くさいよねぇ〜...」
にこ「...あんた達は同い年なんだし、そんな事はないでしょ。」
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穂乃果の家 調理室
花陽「も、もうすぐご飯が炊けます...!」
ことり「そうだね!」
花陽「みなさん、準備は良いですか!?手を洗い、心を洗うのです...!」
真姫「なんか、怪しい宗教みたいなんだけど...」
ことり「えへへ...私は、準備完了だよ♪」
海未「...他の三人は、何処に行ったんですか?」
真姫「どうせ、リビングでダラダラしてるんじゃないの?」
ことり「あはは...そうかもしれないね。」
海未「...ちょっと私、リビング行ってきますね。」
スタスタスタ...
ことり「海未ちゃん、行っちゃった...」
花陽「みなさん!!ご飯が炊けました...!」
花陽「はあぁ...!!」キラキラ
花陽「見てください、この黄金の輝き...!やはり、素晴らしいお米でしたね!!」
真姫「そ、そんなにすごいの...?」
花陽「そうなんです!!品種の良いお米と言うだけでなく、お米の管理、鮮度、全てプロの技です...!」
花陽「こんなに素晴らしいお米を使えるなんて...私は幸せ者です...」ウルウル
ことり「でも、これからが本番だよ♪」
花陽「そうですね!!頑張って作りましょう...!」
真姫「わ、私も作るの?」
花陽「真姫ちゃん?真姫ちゃんに今日はご飯の楽しさを教えるよ♪」
真姫「分かったわ...!」
真姫「(こ、ここまでテンションが高い花陽は初めてね...)」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里の家 キッチン
亜里沙「う〜ん...こんな感じですか??」
希「おっ!亜里沙ちゃん、上手に作れてるよ〜♪」
絵里「わ、私のはどうかしら...?」
希「(す、すごいグチャグチャなんやけど...)」
希「う、うん...!上手いと.:..思う...!」
絵里「...いいわよ。そんなに気を遣わなくても...」
希「(気を遣わなかったらヘコむくせに)」アハハ
希「絵里ち、手が水で濡れ過ぎてるから...ちよっと水を拭き取ったら綺麗に作れるかも♪」
絵里「そ、そうなの?...やってみるわ...!」
希「は〜い♪」
亜里沙「希さんは、すごく上手に出来てますね...!」
希「う〜ん...愛情を込めて作ったら、上手に出来るかな♪」
亜里沙「わ、分かりました...!愛情を込めて作りますね!!」
希「(かわいい)」
絵里「...ほら!希?上手くおにぎり出来たわよ!」
希「...おっ!」
絵里「見て...私にしては上手く作れてるでしょ?」
希「さすが生徒会長やね〜♪」
絵里「ふふふ...当たり前じゃない」チカァ
希「(単細胞生物やな〜)」アハハ
絵里「よし!このままどんどん作っちゃうわよ〜♪」
亜里沙「おお〜♪」
希「(...この後食べる事を忘れてるよね)」アハハ
ーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果の家 リビング
海未「ダンスの練習を無くしてまで、おにぎり作るって言ったのはあなた達でしょう!?」
海未「なのにそんなにダラダラと...!」イライラ
凛「すみませんでした...」
にこ「も、申し訳ないです...」
にこ「(なんでにこも謝ってるのかしら)」
穂乃果「別に良いじゃん!ちょっとぐらいダラダラしてもさ!!」ムス-
海未「事の発端はあなたでしょう!?あなたが一番面倒くさがってどうするんですか!?」
穂乃果「もうすぐ行こうとした時に、海未ちゃんが来たんですぅ〜!」
海未「そうやって言い訳をして...情けないと思わないのですか!?」
穂乃果「だって、本当にそうしようと思ってたんだもん〜!」
にこ「(反抗期の娘とお母さんね...)」
テクテクテク...
花陽「四人とも、おにぎり作ってきたよ〜♪」
真姫「おにぎり作るのって、意外と大変なのね」
ことり「えへへ...沢山作っちゃったんだけど...」
海未「もうっ、ことり!?サボってた穂乃果に何か言ってやってください!」
穂乃果「ことりちゃんは、穂乃果の味方だよね!?」
ことり「わ、私達は頑張っておにぎり作ってたんだけど...二人は何してたのかな...?」アハハ
穂乃果「すいませんでした...」
海未「も、申し訳ないです...」
にこ「(二人を治めることり、恐るべし...!)」
穂乃果「あっ、でも、おにぎり美味しそう!!いただきまーす♪」パクッ
穂乃果「...くぅ〜!このおにぎり、美味しいね!!」
凛「あっ、穂乃果ちゃんずるい〜!凛も食べる!!」パクッ
凛「...はあぁ...これはかよちんの味にゃぁ...」
穂乃果「私のはね、真姫ちゃんの味だったよ!!」
真姫「な、なんでそんな事分かるのよ...」
穂乃果「なんでだろうね...雰囲気?」
凛「こう...直感で!!」
ことり「でも、穂乃果ちゃん取ったおにぎりの列は真姫ちゃんのおにぎりで、凛ちゃんのも花陽ちゃんので合ってる...!」
穂乃果「やっぱり〜?」モグモグ
にこ「直感もここまでくるとホラーね...」
花陽「海未先輩もにこ先輩も、どうぞ♪」
海未「い、頂きます...」
にこ「ありがと...」
にこ「(お、おいしい...)」
凛「でもこれ...絵里センパイと希センパイにあげる時は、冷たくなってないかにゃ?」
花陽「それは大丈夫だよ!保温の弁当を使って、あったかいまま食べられます♪」
凛「さ、さすがかよちんにゃ...!」
ことり「休んでた穂乃果ちゃん達も、今からおにぎり作ろうね♪」
穂乃果「うん、頑張る...!」
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絵里の家
亜里沙「ふぅ...沢山作りましたね!」
絵里「そ、そうね...でも」
希「沢山作りすぎたね...」アハハ
絵里「...」
希「だ、大丈夫?...絵里ち、食べられる?」アハハ
絵里「うっ、うん...私だって、その気になれば梅干し入りの海苔で巻かれたおにぎりなんて...!」
絵里「た、食べ...」
亜里沙「いただきま〜す♪」モグモグ
亜里沙「は、ハラショーです...おにぎり、美味しいです!!」
希「亜里沙ちゃんは、普通に食べれたね!」
亜里沙「はい♪....これまで、お姉ちゃんが嫌いだから作ってこなかったので!!」
亜里沙「これ、いくらでも食べれますね...」モグモグ
希「(一方、そのお姉ちゃんは...)」
絵里「...」
希「(おにぎりとにらめっこしてる...)」アハハ
絵里「...希?」
希「ど、どうしたん?」
絵里「そもそもね...希が梅干しを嫌いにしたのよ?」
希「そ、そうやったっけ?」
絵里「覚えてないのね?...一年生の時の昼休みに...」
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希「絵里ち〜?これ、食べてみて!!」
絵里「な、なにこれ...?」
希「(外国に住んでたから梅干しも知らないんやね...面白ろ)」
希「それはね。梅干しって言うんやで〜♪」
絵里「う、梅干し...?」
絵里「...」スンスン
希「(梅干しの匂い嗅いでる...)」
絵里「(ちょっといい匂い...)」
希「...梅干しって、すっごい甘くてさ〜?日本のチョコレートって言われてるんやで!」
絵里「そ、そうなの?...これが?」
希「うん、だから一口でポイッと口に入れて食べるのが良いよ!」
希「(どんな反応するやろ)」フフン
絵里「い、頂きます...!」
絵里「...」ポイッ
希「...ぷっ...」
絵里「...」モグモグ
絵里「...!」
希「...ふふっ...」
絵里「」ピタッ
希「...?」
絵里「...うっ」
絵里「...っ...げほっ、げほっ!!」
希「あっははは...絵里ち...!」
絵里「げほっ、げほっ...うぅ...」
希「ごめんな〜?こんな事になるとは思わなかったから〜♪」アハハ
絵里「...謝ってるのに顔が笑ってるわよ...」
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希「あははは!!...はぁ...そんな事あったねぇ...ふふっ。」
絵里「の、希が全部悪いんだからね!?」カァァ
希「でも、あの後ジュース奢ったはずやで?あぁ〜...面白ろ」
絵里「...やっぱり、食べれる気がしないわ...」
希「でも、愛着が湧いてきてるでしょ?」
絵里「あ、愛着...?」
希「絵里ちが、自分の手で作ったおにぎりやからね♪」
希「最初は吐きそうとか言ってたけど...今はそんな事ないやろ?」
希「(食べたらリバースするかもしれないけど)」
絵里「た、確かに...」
絵里「...い、いただきます。」
絵里「...」モグモグ
希「(つ、ついに食べた...!)」
絵里「...」モグモグ
希「(ちゃんと...食べれてる...?)」
絵里「...」ピタッ
希「...」ドキドキ
絵里「...」
絵里「...希?」
希「ん?」
絵里「ちょっと...トイレ行ってくるわ」
希「え、絵里ち〜!」
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翌日 生徒会室
希「はぁ...やっと、この資料の整理は終わったね」
絵里「そうね...」
希「まだたっくさん資料は残ってるけどね...!」
絵里「そうね...」
希「...絵里ち、テンション低いね」アハハ
絵里「だって、穂乃果達がおにぎりを届けにやってくるからね...」
希「...あっ。穂乃果ちゃん達はウチらにサプライズしようとら思ってるらしいから、そういう前提で行かないとね♪」
絵里「そんな事、出来る余裕があるかしら...?」
希「昨日、結局亜里沙ちゃんがほとんどおにぎりを食べたからね...」アハハ
絵里「そうよ...私が食べたのは全てトイレにリバースしたからね...」
絵里「...昨日のおにぎり食べる練習って、本当に意味があったのかしら?」
希「...う〜ん...意味はあったと思うけどなぁ...」
絵里「そ、そうかしら?」
希「だって、これまではおにぎりを避けてたけど、それを実際に食べようとする事は出来たんやし」
希「仮に、穂乃果ちゃん達が持ってきたおにぎりが食べれなくても...」
希「...絵里ちがそうやって、嫌いなものに対して治そうとする努力は、別の場面でも活きてくると思うよ♪」
絵里「の、希...」
絵里「き、きっと希は私を思いやって言ってくれてるんでしょうけど...」
絵里「...いつも本当に、希の言葉には救われてるかも。」
希「絵里ち...♪」
絵里「...それと、今から来るおにぎりの前には何も歯が立たないという事が分かったわ」ズ-ン
絵里「うぅ...緊張してお腹が痛くなってきた」
希「そ、そんなにプレッシャーに感じなくても...」アハハ
絵里「というか、希がそもそも梅干しを嫌いにさせたんだからね!?」
希「だから、それはずっと謝ってるやん...」アハハ
ガチャッ
穂乃果「絵里センパイっ、希センパイ〜♪」
希「(きた...!)」
希「どうしたの?穂乃果ちゃ〜ん!」
穂乃果「今日はですね、差し入れを持ってきました!!」
希「ええっ、なになに〜?」
希「(知ってるんやけどね)」アハハ
穂乃果「見てください!おにぎりだよ〜♪」フフン
絵里「...」
希「おおっ、美味しそう〜♪」
穂乃果「早速、食べてみて下さい!!」
希「じゃあウチから...いただきま〜す♪」
希「...うん!美味しいよ〜♪」
穂乃果「ほ、ほんとに...?」パァァ
穂乃果「これはね、穂乃果達がみんなで一生懸命作ったおにぎりなんですよ!!」ドヤァ
希「うんうん。美味しい美味しい〜♪」
穂乃果「絵里センパイも、どうぞ〜♪」
希「(運悪く、絵里ちが梅干しを引き当てませんように...!)」
絵里「い、いただくわね。」
絵里「...」パクッ
希「(...な、中の具は...?)」ジ-ッ
希「...!」
希「(絵里ち、見事に梅干しを引き当てた...!!)」
絵里「...」モグモグ
希「え、絵里ち...」アセアセ
穂乃果「どうですか?...絵里センパイ!」
絵里「...うん。美味しいわ♪」
穂乃果「ほ、ほんとですか...!」
希「え...?」
穂乃果「みんなに美味しいって言ってたって、報告してきます!!」
穂乃果「...あっ、残りのおにぎりも全部食べちゃっていいですよ〜♪」
絵里「ありがとう。穂乃果♪」
穂乃果「じゃあ、引き続き生徒会頑張ってくださいね!!」
スタスタスタ...ガチャッ
希「...え、絵里ち。」
絵里「...」
絵里「ちょっとトイレ...行ってくるわ。」
希「や、やっぱり...」アハハ
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絵里「はあ...ただいま。」
希「お、お疲れ様...」アハハ
絵里「吐きすぎて、昨日と今日で痩せてる気がするわ...」
希「大変やね...」
絵里「もうぅ...二度と、梅干し入りの海苔に包まれたおにぎりなんてゴメンよ」
希「でも、絵里ちが頑張ってる姿...ちょっとカッコよかったよ♪」
絵里「の、希...」
絵里「...いいのよ?もっと褒めてくれても!」ドヤチカァ
希「うんうん。よく頑張った♪」ヨシヨシ
絵里「...よし!資料の整理、頑張るわ!!」
希「そうやね...頑張ろっか♪」
絵里「の、残りのおにぎりは...海苔はとって梅干し以外を食べるわね」
希「了解♪」
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最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!
○完成しました!!!りんたそさんの次回作にご期待ください的な(・ω・)
○気に入って頂ければ高評価やコメント等、お願いします( •̀ω•́ )
◯ついったーで更新する前日には更新すると言います(・ω・)
@sstoukourinchanでございます
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