だぐおん! 第3話
けいおん!でダグオンの第3話です。
通常通りの部活時間。
元々紬が持参した紅茶と菓子を唯・澪・律に振る舞っていて部活時間はほとんど楽器練習をしていなかった桜高軽音部だが、4人はダグオンに選ばれてからの部活時間は、紅茶と菓子を口にしながらの戦いのミーティングになることが増えて、ますます練習から遠ざかって行った。
律「あ~あ、ダグオンにされてから楽器のことなんか忘れかけていたな~戦いで忙しいし。」
澪「部長のお前がそんなんでどうする。私はダグオンになってからもベースのことは忘れたことないぞ。」
律「じゃベース弾いてもらおうか?」
澪「いいぞ。」
澪がふわふわ時間のベースラインをボンボン弾く
律「すげぇ。やっぱ澪は嘘つかねぇな。」
澪「たりまえだろ。さっきはえらそうな口叩いてくれたな?」
そうやって澪が律をいつも通り叩こうとしたとき、和から通信が4人に同時に入る。
和「みんな、宇宙人らしきものが
恐竜展に展示してあった恐竜の骨に憑依したみたいなの!そのため骨が街で暴れてるわ!部活中申し訳ないから誰か1人だけでいいから来てくれないかしら?」
そこで和からの通信が切れる。
律「1人か。ならば行く人物は決まってるな!」
澪「ああ、和とふたりきりになるやつと言えば」
紬「決まりね。」
3人が唯をじーっと見つめる。
唯「え!?なぜ私なのぉ?」
澪「お前が和と一番付き合い長いからだ!」
律「私と澪のような関係だろ?」
澪「馬鹿!一緒にするな!」
唯「あ!私トイレn…」
澪「ごまかすな!」
唯は仕方なく部活を早退して和と合流する。
和「唯!やはりあなたが来てくれたのね!」
唯「和ちゃんは1人だけでいいと言ったけど、私じゃなくても良かったでしょ?」
和「確かに唯の解釈は間違いじゃないけど、普通は唯が行くべきじゃない?唯は私の親友だから」
唯「和ちゃんまで~そういや宇宙人は?」
和「ゴメン!私が変身して攻撃したけど、今度は人形に乗り移って逃げたの。」
唯「それってあれじゃない?」
唯が指差す方向には、空飛ぶ人形がいた
和「追いましょう!」
唯「そうだね!」
ふたりが追った宇宙人が憑依した人形は、ゲーセンのRPGの筐体に入り込んで一体化する
唯・和はそこに引きずり込まれてしまった。
和「なにここ?まさか私たちゲームの空間に引きずり込まれたの?」
唯「和ちゃん、それならゲームをクリアすれば脱出できるはずだよ!」
和「まあ、唯を信じるわ!」
唯・和「トライダグオン!」
変身してゲームのバーチャル空間に次々現れるカオス星人を倒して行く唯と和
ふたりはあっという間にボス戦に突入した。
和「こいつを倒せば脱出できるはずよ。」
唯「よっしゃ!」
ふたりはカオス星人のボスに挑むがなかなか強く、ふたりは苦戦を強いられる。すると中ボスが和に必殺技をくらわせようとする。
唯「和ちゃん危ない!」
唯が和を突き飛ばし、代わりにボスの必殺技の直撃を受け、甲高い悲鳴を上げながら倒れる。
和「唯!私のせいで…」
唯「和ちゃんのせいじゃないよ。どちらかがどこかで必ずこうなったんだ。」
和「唯!」
和は涙をこらえ、ボスに1人で挑みボスの隙をついてなんとか倒し、脱出する。
唯「出れたね和ちゃん。」
和「まあ、運よく相手が油断したから」
すると今度はカオス星人が実体化し、空中から地上に光線を放ちまくる。
唯「和ちゃん、私がダグファイヤーで止め…る…」
和「その体でなにができるの?休んでなさい変身解いていいから。」
そういって和はシャドージェットを呼び出して乗り込み銃撃でカオス星人に応戦するが、カオス星人は中々傷つかない。
和「私も融合合体できるはず…」
和「融合合体!」
そう和が叫ぶと、シャドージェットが変形をはじめた。ライナーチームと同じくロボの顔の前に立って消える和。
ダグシャドー「ダグ!シャドー!」
ついに和も融合合体した。
唯「和ちゃん…これで全員融合合体したね。」
ダグシャドー「シャドードラゴン!」
ダグシャドーはシャドードラゴンに変形する。
シャドードラゴン「ドラゴンプラズマバーン!」
シャドードラゴンはカオス星人に光波を放ち、カオス星人を爆発させたタイミングでダグシャドーに戻る。
唯「やったぁ!」
唯にはゴーグル越しに、ダグシャドーとなった幼馴染がすごく輝いて見えた。
翌日の部活時間では和が融合合体した、これで全員融合合体できたと4人で盛り上がっていた
律「ダグシャドーすっげぇな!ドラゴンに変形できるなんて!」
澪「私だと恥ずかしくて嫌…人型だけで十分…」
律「コラコラー!地球を守る戦士がそんな弱気でどうする?」
唯「けど融合合体形態が5人になれば、もう無敵だよね!」
律「そうだな!」
澪「けど、和はまだ融合合体止まりだろ?大型は唯のファイヤーダグオンと私たちが合体するライナーダグオンだけだ。」
唯「そういや、和ちゃんは、他にダグビークルも合体相手もいないしね!」
澪「そういう言い方はよせ唯。和だってもう一段階合体したいはずだ。」
その時、チャイムが鳴り響く。
紬「あら、もう部活終了よ。やっぱ話してると時間早いわね~」
律「なぁに!宇宙人全て滅ぼして、またみんなでバンドやれるようにしてやるさ!」
澪(元々律はダグオンになる前から、紅茶飲んでお菓子食べるだけで練習ほとんどしてないけどな…私にあんなに軽音部を勧めたのに…)
夜道、4人は下校中、不振な人影を見る。
律「怪しいな、尾行しようぜ。」
澪「待て!もし普通の人だったら…」
律「そんときはそんときだ!」
澪「私は付いていかないからな!」
唯「りっちゃんに賛成!尾行しよう。」
紬「私も興味ある~。」
澪「ムギまで!?なら…仕方ない…」
律「素直じゃないね!澪ちゃんは!」
澪「別に…お前らが行きたがるから仕方なく…」
4人が人影を尾行すると、人影はやがて洞窟に入っていった。
律「暗い!」
澪「見えない…聞こえない…」
律「だからそういうのやめろって。」
唯「けどあの人こんなとこになんで…あ!」
4人が洞窟を抜けた時、カラフルな台に駐機されたファイヤージャンボが!どうやら4人はダグベースの存在に気づき、来てしまったようだ。
澪「私たちのマシンはここから発進しているのか。」
唯「きっとブレイブ星人が私たちのために用意してくれた基地なんだよ。」
紬「てことは、さっきの人影は和ちゃんだと思うわ。」
澪「ああ、和が先に基地の存在を知ったんだ。その和は?」
その時、和から4人に通信が入る。
和は「みんな!街に円盤が現れたの!私の元に来てちょうだい。」
通信が切れる
律「和…いつのまに…ここから出ていったんだ?」
澪「速すぎる。まあ、私たちも行こう。」
唯「私たち、初めて基地から発進するね。」
紬「とにかく変身しましょう!」
4人「トライダグオン!」
唯はファイヤーストラトス、澪はターボライナー、律はアーマーライナー、紬はウイングライナーに乗り込む
唯「はじめて基地から発進するなぁ、わくわくする。」
澪「私は緊張する…」
律「絶叫マシンのスタート前みてぇだなぁ!」
紬「この基地よくできてるわね。琴吹グループでもこういうことできないわ。」
4人「発進!」
ファイヤーストラトスはとある公道につながったスロープを上がりながら、公道に出、各ライナーは格納庫の外の海に一度潜り、海から飛び出して飛行する。
唯「あ、和ちゃ~ん。」
4人がロボットと戦う変身した和と合流する。
和「みんな、こいつらサルガッソの看守ロボ・ガードロイドよ!」
澪「サルガッソって確か地球に宇宙人を送り込んでくる監獄…」
和「そうよ!そこの看守ロボが操られて地球に来たの。」
律「とにかくやっちゃおうぜ!」
5人は数十体は居るガードロイドを次々と倒し、やがて唯のファイヤーバードアタックで最後の1体を倒した。
すると今度は円盤が発生する
律「あの円盤から看守ロボが出ていたか!って、うわぁ!」
律がそう言うと円盤からブラックホールの装置が出てきて、澪・律・紬を吸い込む。
唯「うわぁぁ!吸い込まれるぅぅ!」
和「唯!」
あわてて和が唯をつかんで避けさせる。
唯「ありがとう和ちゃん!」
和「たく、いつまでも世話焼けるわね。唯、融合合体するよ!」
唯「合点承知のすけ!」
唯・和「融合合体!」
唯「ダグファイヤー!」
和「ダグシャドー!」
すると、円盤が人型に変形した。ただの円盤ではなく、ロボットだったのだ。
ダグシャドー「澪・律・ムギを返してもらうわ!」
円盤ロボを激しく攻撃するダグシャドー。すると、ブラックホール発生装置が壊れて、ターボミオ、アーマーリツ、ウイングムギが出てきた。
澪「私たちは、脱出できたんだな!」
律「サンキュー和!」
紬「助かったわ。」
すると円盤ロボは怒ったのか、ダグシャドーを逆に攻撃する。
ダグファイヤー「和ちゃんをいじめないで!」
防戦一方のダグシャドーを助けようとダグファイヤーが応戦するが、ダグファイヤー、ダグシャドーの2体とも悲鳴を上げながら吹っ飛ばされて倒れてしまう。
するとガードホーク、タイガー、ウルフが表れ、ダグシャドーに向かって吠える。
ダグシャドー「まさか、合体できるの?」
3匹共うなずく。
ダグシャドー「よし、機獣合体!」
ダグシャドーがそう言うと、ダグシャドーが胴体と脚部、ガードタイガーは左腕と左足、ガードウルフは右腕と右足、ガードホークは翼に変形してダグシャドーに合体する。
律「和?」
紬「まぁ!」
澪「ついに和も二段階合体するんだ!」
シャドーダグオン「シャドーダグオン!」
合体完了、シャドーダグオンが完成する。
シャドーダグオン「よくも痛め付けたわね!お礼してやるわ!」
シャドーダグオンは飛行し、飛行しながら円盤ロボを上から次々と殴り付ける。
シャドーダグオン「名刀・カゲムラサキ
!」
シャドーダグオンが刀を手に作り出す。
シャドーダグオン「シャドー・牙王斬り」
そう叫びながらシャドーダグオンは手にしたカゲムラサキで円盤ロボをズバズバ斬り刻んで爆発させてしまった。
ダグファイヤー「やったぁ!今回も和ちゃんの手柄だね!」
澪「ファイヤーダグオンにライナーダグオン、そしてシャドーダグオンか。3体揃えば自信つく」
律「澪~。お前、ダグオンになってから変わったなぁ。」
澪「別にそんなことないぞ!」
律「ほほー」
登ってくる朝日に照らされる律には澪がターボミオのゴーグル越しに照れた表情をしているのが感じ取れた。
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