オトコ達の鎮守府パート2
オトコ達の鎮守府の続編です。よろしくお願いします。
前に書いていたSSの不都合がまだ直らないため、あちら含むすべての作品を完結扱いにして、個別に続きを書く事にしました。今までお待たせして申し訳ありませんでした。これからも頑張りますので、よろしくお願いいたします。
元帥の孫をフルボッコにして離島の八点葉鎮守府に飛ばされた主人公、細井万智緒。そこは『通常の艦娘と妖精がいない』鎮守府だった。
まだ鎮守府運営のスタートラインにすら勃って…もとい、立っていないのにも関わらず操の危機は確実に迫っている(笑)。果たして万智緒は危機を乗り越え、鎮守府の問題を解決できるだろうか?
from風呂場
提督(全裸)「さーて、風呂に入るかな(ウキウキ)」
ガチャ!モワァァァッ!
提督「うわっぷ!?な、何だ?この湯気?前がよく見えない!」
万智緒はおそるおそる風呂場に入る。中はかなり広く、何人かまとめて入っても大丈夫なくらいだ。
提督「しかし自室の風呂場にしちゃあ大分豪華に作ってあるよなあ~。前任の趣味か?」
クンクン
提督「ン?何だ?この匂い?どこかで…ああ、さっき電が俺の匂いを嗅いでた時の匂いだ!」
クンクン、クンクン…
提督「何て言うか癖になりそうな、もっと嗅いでいたい匂いだな……って俺は何を考えてるんだ!俺は提督!あの娘達の上官であり、保護者のような者だぞ!いかんいかん!ここは身体を洗って気持ちを改めなきゃ!」
提督「あっ、いけね!石鹸を忘れた」
電「司令官さん、電の石鹸を使って下さい」
提督「おっ、すまないな電(ニコッ)」
電「どういたしましてなのです(ニコッ)」
提督「……………?」クルッ(後ろ振り向き)
電(バスタオル装備)「さ、さあ、司令官さんはイスに座って下さい。電が身体を洗ってさしあげるのです
提督「やた?ささ!あらたふなさjtgm.j-pm!?(ショックにより緊急思考停止)」
電「で、ではこちらにお座り下さい(提督誘導)」
提督「……(思考停止中)」
電「まずは頭を洗うのです(シャンプークチュクチュ)」
提督「(思考停止中、再起動開始)」
電「司令官さんは髪が短いから洗っていて気持ちいいのです。まるでワンちゃんを洗っている気分なのです♪(ゴシゴシ)」
提督「…(再起動率20%)」
電「では、流しますので目を閉じていて下さいなのです(バシャー)」
提督「……(再起動率40%)」
電「次はリンスなのです(クチュクチュ)」
提督「………(再起動率60%)」
電「根元までしっかりつけて……(ゴシゴシ)」
提督「…………(再起動率80%)」
電「で、では…次はか、身体を洗うのです///」
提督「……………(再起動率100%)」
電「ま、前に身体を洗うには人肌で擦ると良いと聞きましたので…その…電の身体で司令官さんの身体を洗ってさしあげるのです///」
提督「(再起動完了!提督始動!!)ちょっと待てちょっと待てちょっと待てーーーーい!!な、なななななななななんでここここここここここにいるんだあーーーー!?!?」
電「?司令官さんが入って来た時に一緒に入ったのです(ニッコリ)」
提督「と、とにかく、さっさと出なさい!こ、こんなところを他の、特に提督反対派の奴らに知られたら一発退場もんだぞ!言い訳聞かないぞ!」
電「心配ないのです。だって…」
ー電は提督の前に周りバスタオルを巻いた姿を目前にさらし
電「電と司令官さんは…」
ーー立ったままバスタオルに手をかけ
電「一緒に入っても…」
ーーー体から引き剥がした。
ーーーー風呂場の熱気に温められた肉付きの少ない身体はほんのりと桜色に染まり、決断したはいいが恥ずかしさに顔を背けながらタオルをはだけて、提督に全てを捧げるように見せるその姿は、(この鎮守府の)長門や最上のようなマッチョボディとは正反対の、柔らかさと、幼さ故の固さを持つ、駆逐艦らしい身体だった。
電「『同じ』だから問題ないのです」
ーーーーーその『少女のような』身体に見合うほどの小さくも、可愛らしい、提督と『同じモノ』が股間にぶらさがっていなければの話だが。
ーーー詰所
長門(白眼で絶句)
あきつ丸(白眼で絶句)
明石(白眼で絶句)
最上(恥ずかしさに顔を真っ赤にしながらガン見)
三隈(目をキラキラさせながら攻めと受けを妄想中、鼻血付き)
妖精24号「何だこりゃあ…たまげたなあ(ビックリ)」
最上「え、え~~ッと……あ、あれって…なに?どういう事?(ドキドキ」
三隈「ナニといわれても…(ああ、恥ずかしがりながらも目を反らせないモガミン!ウブですわ!レア光景ですわ!ウフフフ…)」
長門「か、『艦娘』ならぬ『艦息』とは…(アセアセ)」
明石「こ、これは…」
あきつ丸「まさに『小僧さん』の『小象さん』でありますな 」
一同「「「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」」」
一同(((……………………)))
一同「「「え~ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」」
あきつ丸「……ハッ!こうしてはいられないであります!(ガバッ!)」
長門「おいあきつ丸!どこへ行くんだ!(ガシッ!)」
あきつ丸「決まっているであります!提督殿をお助けにいかねば!速くしないと提督殿の(いつか自分が美味しくいただく予定の)大切な操が…手を放すであります!長門殿!」
長門「ば、馬鹿を言うな!今突入しようものなら我々が覗いていたことがバレてしまうぞ!そうなったら最悪の事態だぞ!」
明石「で、でもどうにかしないと提督が…♂と♂の世界にイってアーッ!な結果になっちゃいますよ!」
最上「何やかんや言っても体のパワーは電の方が上だから最悪♂同士のレイ○事件に発展しかねないよ!」
三隈「(♂同士のカラミ…それはそれで見たいですけれども)モガミンの言うとおりですわ!幸いまだ他には知られ」
摩耶「(コンコン、ガラッ!)おいあきつ丸、ちょっといい…」
一同「「「あっ」」」
摩耶「えっ?」
摩耶の目に飛び込んできたのは風呂場らしき所に電と提督が『同じもの』をぶら下げてお互い裸な光景だった。
一同(((オワタ!)))
摩耶「………」
明石「あ、あの~」
摩耶「…………」
あきつ丸「ま、摩耶殿?」
摩耶「……………」
長門「だ、大丈夫か?(汗)」
摩耶「………………だ」
最上「ン?」
三隈「はい?」
摩耶「こ、小象さんと、ま、マンモスさんだ…」
ボフン!バタン!
三隈「ま、摩耶さんがあまりの事に頭が追い付かなくて倒れてしまいましたわ!」
最上「ちょっと!しっかりしてよ!摩耶!」
摩耶「小象とマンモス小象とマンモス小象とマンモス(ブツブツ…)」
ーーー場所再び風呂場
提督「!??!!は、はえあ!!お、おま、祖祖祖祖祖祖祖祖祖祖その、こ、ここ、股間のも、モノは…」
電「司令官さん…(ピトッ)」
提督(!!正面から抱きつかれた!)
電「電は…(クンクン、スリスリ)」
提督(ヤバイヤバイヤバイ!匂いは良いわ肌触りは良いわ火照った顔が魅力的…って馬鹿!相手は艦娘(?)だぞ!ロリータと書いて電だぞ!もし過ちを犯したらマジで取り返しがつかん!)
電「電の全てを司令官さん…いえ、万智緒さんに捧げるのです。だから…」
提督(うおっ!上目遣いは反則だぞ!ドキドキしてしまう!)
電「電に…」
提督(な、何とかして、に、逃げなきゃ)
電「万智緒さんの『初めて』を…全部ください…なのです///」
提督(ピーーーンチ!俺のいろんな初めてが消失のピーーーンチ!)
電「司令官さん…(ムクムク!)」
提督(や、ヤバい!、電さんのナウいMU☆SU☆KOがスタンディングして
俺の腹に!)
電「まずは…(ハアハア)」
提督(嫌ああっ!お婿に行けない身体にされちゃうううううううう!)
電「恋人同士の…熱い…キスを…///」
バアーン!
朝霜「させるかバカ野郎!!(ガシッ)」
五月雨「電ちゃん、待って!早まらないで!(ガシッ)」
漣「修羅場はマジで勘弁して!(アセアセ)」
提督「お、お前ら、どうして!」
電「嫌っ!離して!離して下さいなのです!電は…電は…(ポロポロ)」
両の腕を朝霜と五月雨に捕まれ、引き離されながら暴れる電の瞳には涙がこぼれていた。
電「電はもう…司令官さんがいなければ嫌なのです!!」
提督「電…」
朝霜「電、すまん!」
バキッ!
電「あうっ!(ガクッ)」
朝霜「………バカ野郎が」
絞り出したような、悲しみとも怒りともつかない朝霜のその言葉は、大きい風呂場に関わらずやけに響いた。
ーーーーー提督自室
重い、重い沈黙の中でベッドに電を寝かせ、提督が風呂から出てくるのを朝霜達は待っていた。
朝霜「………」
漣「…(ソワソワ)」
五月雨「……ねぇ」
朝霜「…ンだよ?」
五月雨「…電ちゃん、どうなっちゃうんでしょうか?」
漣「だ、大丈夫だよ!ご主人様ならきっと…」
朝霜「……最悪解体も覚悟はしなきゃだろうな(ハア…)」
五月雨「!!そ、そんな…」
朝霜「未遂とはいえ強姦まがいの、しかも提督反対派の連中に見られたら言い訳できない危険な状態に提督をさらしたンだ、どんなお咎めがあるかわかりゃしねえ」
五月雨「でも!」
朝霜「でもじゃねぇンだよ!もう後は採決を待つしかねぇンだよ!」
五月雨「ヒゥッ!(ビクッ!)」
朝霜「あっ……すまねぇ…ついカッとなっちまって」
五月雨「朝霜ちゃん…」
朝霜「いっつもそうだ。アタイは…ついカッとなっちまって…自分でも歯止めが聞かなくて…何度も過ちを繰り返しちまった。その結果が今だ(ハハッ)」
漣「………うん!決めた!」
朝霜&漣「「えっ?」」
漣「電ちゃんの事も、漣達の事もちゃんとご主人様に話そうよ!」
五月雨「そ、それは…」
朝霜「アタイは良いけど、そンで何も変わらずに電が解体されたら」
漣「大丈夫だよ!ご主人様を信じようよ!」
五月雨「漣ちゃん…」
漣「もしそれでも解体するって言うなら…その時は」
朝霜&五月雨「「その時は?」」
漣「漣も一緒に解体してもらう!」
朝霜&五月雨「「ハアッ!?」」
朝霜「漣お前…正気か?」
漣「漣は本気だよ!」
五月雨「漣ちゃん…」
朝霜「……わかった、アタイもその賭けにのるぜ!」
五月雨「わ、私もです!」
漣「二人とも……カッコつけやがって(ヘヘッ!)」
朝霜「お互い様だろ?(ハハッ)」
五月雨「ウフフフ…」
ガチャッ!
提督「フゥ…」
三人に緊張が走る。
今からの言葉、態度ひとつ次第で艦娘を生かすも殺すも彼の自由なのだ。リラックスしろと言う方が無理だろう。
しばらく提督、艦娘の間に沈黙が流れるが、椅子にかけた提督がまず口火を切った。
提督「………お前らは」
提督「いつから電が…その…何だ?『男の娘』?っつーか『艦息』?と言うべきなのか?とにかくアレだと知っていたんだ?」
漣「それは…」
五月雨「あ、あの…」
朝霜「……司令がバケツぶつけられたあの時だ」
提督「そうか…ん?いやいや!日常一緒に過ごしてりゃ風呂だの着替えだので身体見る機会ぐらいあっただろう!?」
朝霜「……それについてはアタイらについて少し長めに語らなきゃならないンだが、良いかい?」
提督「ああ。頼む」
ーーーアタイら四人はエラー艦娘の中でも海に浮けないタイプの艦娘でね。前にいた鎮守府じゃあ良く馬鹿にされたりハブにされたりしたのさ。
アタイら艦娘は海で戦うのが役目。なのに海に浮けなきゃ演習も出撃も、遠征すらできない。
ここに来たのは四人ともほぼ同じ時期でね。『海に浮けない奴が四人も来たのか』と先代に言われたよ。
そんな時、電が『自分達でもやれる事はある!』ってアタイらと先代を説得して『庶務隊』、いわば炊事・洗濯・掃除から提督の書類整理の手伝い、なんでもする雑務部隊を結成してもらったんだ。
最初はここにいる連中に馬鹿にされたよ『装備の代わりに箒か?』ってな。
でも長門さんや最上さん、あきつ丸さん達今の提督派の人達が『少しでも皆の役にたちたいと願い、行動をする者を嘲られるほどお前らはご大層な存在か!!』って一喝してくれてさ。
嬉しかったよ。そんな風に見てくれたなんてさ。
最初はアタイらも気がのらないままやってたんだけど、それからは真面目にやるようになった。
朝から晩まで鎮守府のあらゆる用事をこなして日をまたいだ時間に寝るのもしょっちゅうで、電はいつもアタイらが寝たあとも残りをこなしてた。つまり、飯時を除いて風呂だの着替えだので一緒になる機会がなかったンだ。
提督「……成る程、それでか」
漣「あの時は久しぶりに提督が着任するんで執務室の掃除をしてたらサミーがスッ転んでデンちゃんに…」
朝霜「その時はアタイらも焦ってて、『とりあえず風邪引くから脱げ!』って脱がしてたんだけど…その…あれだ、こ、ここ、股間の…///」
提督「……アレを見ちゃった所に俺が来た訳だ(ハア…)」」
五月雨「で、でもそのおかげでこの事を知ってるのは私達だけです」
………まさか風呂場の一部始終を提督派全員に見られていたとは微塵も知らない一同であった。
朝霜「ンで…どうすンだい?司令」
提督「ん?」
漣「デンちゃんの事、どうするつもりなんですか?ご主人様?」
五月雨「か、解体…しちゃうんですか?(ウルウル)」
提督「……」
朝霜「もし解体するってンなら…」
漣「デンちゃんを1人になんかさせませんよ!」
五月雨「電ちゃんは、私達に居場所をくれた大切な人なんです!電ちゃんが居なくなるなら…私達も…一緒に…(グスッ)」
提督「………まずは電の言い分を聞いてからだ。そうでなければどんな判断になるにせよ公平な採決ができない、電はまだ起きそうにないか?」
朝霜「悪ィ、ちょっと加減ミスっちまった(タハハ)」
提督「なら仕方ない、漣、冷蔵庫に麦茶があるから出してくれ、多めに作ってあるからお前らも飲め」
漣「!了解です!ご主人様♪」
ーーーー
電は夢を見ていた。
前にいた鎮守府の夢を。
生まれつきのエラーの為に、姉妹艦に、仲間に馬鹿にされ、拒絶された灰色の日々の中で唯一色づいている記憶。
エラー艦娘と知りながら自分を受け入れてくれた『愛しい人』との、静かなるも、激しく胸をこがしたあの日々の夢を。
そしていつも夢の終わりは『愛しい人』が目の前で冷たい手錠をかけられて去って行き終わりを告げる。
電「嫌…嫌なのです!司令官さん!司令官さん!電を…電を…置いて…」
ーーーー提督自室
電「司令官さん!(ガバッ!)」
電「アレ?ここは?司令官さん?(キョロキョロ)」
提督「おぅ、ここにいるぞ」
電「へ?」
提督「おい、漣。電にも麦茶をあげてくれ!」
漣「アラホラサッサー!!」
提督「どこの三悪人だよ(苦笑)」
五月雨「はい、電ちゃん、麦茶飲んで」
電「は、はいなのです…(クピクピ)」
提督「(ゴクッゴクッゴクッ!)っプアーーーーッ!!ビールもいいが、やっぱ風呂上がりは麦茶に限るな!」
朝霜「何言ってンだよ、コーヒー牛乳一択に決まってンだろ」
五月雨「私はイチゴ牛乳ですね」
漣「サミーも朝リンもお子ちゃまですなあ~~(プークスクス!)通な漣はノーマル牛乳一択ですゾ!」
提督「わかってねーなー。麦茶のシンプルかつ深い匂いと味わいがたまらねーんだろーが」
漣「いやいや、それは…」
ワーワーギャーギャー!!!
電(……何でお風呂あがりの飲み物談義になっているのでしょうか?)
提督「さてと…電」
電「は、はい…なのです…」
提督「まずはお前の言い分を聞こう。何故あんな事を?」
漣「ご主…」
提督「漣…(ギロッ!)」
漣「も、申し訳ありません!黙ってます!」
提督「よろしい。では、電」
電「…………」
提督「どうした?何もないのか?」
電「……………」
提督「電…(ドサッ!)」
電「し、司令官さん……」
提督は電が身体を起こしたままのベッドに座ると電に顔を近づけて
提督「お前が何も言わなければ俺はコイツら3人もお前と連帯責任で処罰を下さなきゃならなくなる。その事を踏まえてもう一度聞く。何故あんな事を?」
電「電は……」
提督「…」
電「前にいた鎮守府で、電は司令官さん、いえ、○○さんと…恋仲だったのです」
電「あの頃は…司令官さんが……○○さんだけが支えだったのです」
電「でも○○さんは『艦娘に淫らな行為を強要した』と言われて…逮捕されて…その後電もすぐに鎮守府を追われたのです」
電「その後は、皆と同じくここに来たのです」
電「○○さんを失った電は……つながりが…支えが欲しかったのです」
電「そんな時に司令官さんのあの放送を聞いて…この人なら、電を受け入れてくれるんじゃないか?って(フルフル)」
ポタッ、ポタッ…
うつむいた電の眼から溢れた涙はベッドのシーツと…固く、固く握りしめた手の甲に落ちていった。
電「……ごめ、ゴメンな…ざい(ヒグッ)電は…電は(ヒグッ、エグッ)」
朝霜「電……(ウルッ)」
五月雨(ポロポロ…ヒック、エグッ)
漣「ウゥッ、デンちゃんにそんな過去があったなんて知らずとはいえ…漣は…漣は…いつも頼ってばかりで…(シクシク)」
提督「…………話はわかった」
電「司令官さん、電の事はどうしてくれてもかまいません。でも、皆は…皆は…(ポロポロ)」
提督「電…お前に問う」
電「(グスッ)は、はいなのです」
提督「俺は…お前のその恋愛の気持ちに答えてはやれない」
電「!!」
提督「だが俺がもし、この戦いの最後の最後まで俺についてきてくれと、三途の川までついて来いと、お前に望んだら、どうする?」
電「電は……」
電「どこまでもお供するのです!」
提督「よろしい!ならば採決を下す!」
電「は、はい!」
提督「暁型四番艦電、罰として本日より3ヶ月間、俺の第2秘書に任命する!」
電「……えっ!」
提督「第2秘書は通常業務に加え俺の身の回りの世話をしてもらう、つまり、お前の仕事が増える訳だ」
電「司令官さん……」
提督「前の提督と違って俺は厳しくいくからな、途中で根をあげるなよ!(ニヤリ)」
電「!!了解なのです!!」
提督「よろしい!それと…朝霜!」
朝霜「オゥ、何だい?司令」
提督「食堂に杯があるだろ?それを持ってきてくれ!」
朝霜「?何に使うんだ?」
提督「簡略もいいとこだが…」
ーーーー
執務室に移動した提督一同は柔道用の畳を二枚敷いてその上に提督と電が向かい合いで座り、両者の横に漣と朝霜がいる。
電「司令官さん、これは…」
提督「おぅ、こっからは細井万智緒として、お前と『兄弟杯』を交わそうと思ってな!」
朝霜&漣&五月雨&電「「「「兄弟杯!?」」」」
提督「おぅ、恋仲にはなってやれねえが、兄弟にならなってやれる!どうだ?」
電「し、司令官さん……(ウルウル)」
朝霜「えっ、電…いいのか?」
五月雨「良かったね!電ちゃん!」
漣「うはWWヤーサン、キタコレ!」
提督「盃に酒を注いでっと(トクトク…)」
朝霜「なぁ司令」
提督「なんだ?」
朝霜「せっかくだ、アタイとも盃を交わしてくれないか?」
提督「えっ!?そりゃあいいが…いいのか?」
朝霜「アタイらは皆で一つのチームだ。だから一緒に契りを交わして欲しいんだ!」
漣「漣も同意見ですよ!ご主人様!」
五月雨「わ、私もお願いします!」
提督「……わかった。だが『四分六の兄弟』になるぞ?」
一同「四分六?」
提督「盃事にも種類があってな、四分六はお前達が俺を『兄貴』と、俺がお前達を『兄弟』と呼ぶ間柄になるんだ。まぁ細かいことは気にするな、特にカッチリやる訳じゃないから」
電「電はそれでいいのです」
朝霜「アタイも異議はねぇ!」
漣「右に同じく!」
五月雨「よろしくお願いします!」
提督「……盃を追加で持って来てくれ」
ーーーーでもいつか…きっと…電は司令官さんの、いえ、『お兄ちゃん』のハートを掴んでみせるのです!そしてふたりで…えへへ///
……万智緒の(貞操的な)危機はまだ続くようである。
提督「いいか、これから盃に注いだ酒を俺が六分飲むからお前達は残りを飲め、それで俺達の盃を成立とする」
朝霜「ああ!だから四分六って言うんだ!」
提督「そうだ。本来なら縁起のいい日を選んであれやこれやの儀式をやるんだが、俺達ゃ本職じゃあねぇからこれですませるぞ」
漣「了解です!ああ~何かワ○ピースのあの3人みたいな感じになってきましたよコレ!ウハ!テンション爆アゲですゾ!」
提督「ありゃあお互いが対等の立場の五分に近い盃だろうな。あの世界の盃事の事情は知らんが」
五月雨「司令官、そろそろ…」
提督「おっ、そうだな」
提督「じゃあ、いくぞ」
グイッ!
グイッ!
グイッ!
グイッ!
提督「…っぷあ!よし!」
電&朝霜&漣&五月雨「「「「頂戴します!」」」」
グイッ!
グイッ!
グイッ!
グイッ!
一同「「「「っぷあッ!」」」」
提督「これで俺とお前達は『兄弟』だ。これからも色々あると思うが、しっかりついて来い!兄弟!」
一同「「「「宜しくお願いします!」」」」
電「お兄ちゃん♪」
朝霜「兄貴!」
漣「兄者!」
五月雨「兄さん!」
提督「せめて呼び方統一しろよ!」
ーーオトコ達よ
提督「ん?誰か何か言ったか?」
電「?いえ?誰も何も言って無いのです」
ーーーオトコ達よ、盃を掲げよ
朝霜「!?アタイらとは違う声だ!」
ーーーー魂を結びしオトコ達よ、盃を掲げ、我を呼べ!
五月雨「よ、呼べと言っても…」
漣「名前も知らない何かを呼べってかなり無理ゲーっしょ!」
バアーーン!
妖精1号「兄貴!盃を掲げて『来たれ!大妖精バルクス』と叫んでくだせえ!(CV.玄○哲章)」
提督「え?何でここに!?っつーかなんつー名前だよそれ!?」
妖精1号「兄貴!皆さん!早く!」
提督「えーっと、何が何だか解らんがとにかくやるぞ!皆!」
一同「おぅ!」
『来たれ!大妖精バルクス!』
ピカアアアアアアッ!
提督「うわ眩しィ!」
朝霜「あっ!天井に光が!」
五月雨「その光が魔法陣みたいになって!」
電「何かが魔法陣を通って!」
漣「キチャッタコレ!」
提督「こ、このパターンは、ま、まさか…」
グイングイングイン…
魔法陣を抜けて出てきたのは、妖精達より遥かに体格の良いガチムチマッチョが、ナイススマイルで王冠をかぶり、真紅のマントをなびかせていた。
提督「やっぱりかよ(ア、アハハ…」
バルクス『オトコ達よ(ムキムキ!)』
妖精1号「おお!なんと見事なフロントダブルバイセプス!上腕2頭筋のチョモランマだ!」
バルクス『このバルクスの肉体美に勝るとも劣らない気高く、美しき魂の繋がりを見せてもらった!(ムキッ!)』
妖精2号「そこから流れるようなフロントラットスプレッド!正に肩にメロンが載っているである!」
バルクス『このバルクス、実に810年ぶりの人間界。まだこのような心美しきオトコ達が居てくれた事、嬉しく思うぞ(ムキムキ!)』
妖精3号「ヒューッ!サイドチェストもあの抱かれたくなるような大胸筋がたまらないぜ!」
バルクス『これから先、君たちにはまだまだ困難が立ち塞がる事だろう(ババッ!ググイッ!)』
妖精4『おお!バックダブルバイセプス!背中に鬼が憑いてるぞ(ハアハア)!』
バルクス『だが、いかなる苦難の中でも、その魂の美しさを忘れないように努めて欲しい、私はそう願っている!(グイッ!ムキムキ!)』
朝霜「さっきが鬼なら今度は天使だ!バックラットスプレッド!背中に羽が生えてる!ヒップに蝶々も止まっているぜ!」
バルクス『さて、久しぶりに私を呼ぶ事ができたオトコ達よ(グイ!ムキッ!)』
五月雨「待ってました!サイドトライセプス!さんとうが素敵でーす!(上腕三頭筋の事)」
バルクス『君たちに問う…(ググッ!)』
電「あ、あの腹筋と背骨がくっつきそうなアブドミナルアンドサイは…『ミスターオリンピア史上最もセクシーな男』と言われた伝説のビルダー、フランク・ゼーンの…バ、『バキューム』なのです!まさかこの眼で見る事になるとは…なのです!」
バルクス『君たちの願いは何だ?(ムキムキ!)』
漣「おお!最後はやはりモストマスキュラー!キレてまーす!まるで全盛期のロニー・コールマンですぞ!!」
提督(いちいちポージングしなきゃ話せねーのかこいつは!?)
提督「え、えーと?願いって?」
バルクス『君たちの心からの願いを言いなさい、1つだけ叶えてあげよう』
バルクス『一生使いきれない位のプロテインでも、バーベルでも、カットが美しくなる体質でもいいぞ』
提督「……少し待って下さい」
バルクス『いいでしょう、それでは決まったら言いなさい、それまで私は舞っています』
妖精1号「ミュージック、スタートッス!」
♪~♪♪~♪~♪♪~♪~
グイ!ムキムキ!
朝霜「あ、あのロボットダンスとポージングを融合させた動きは!まさか!」
漣「カ、『カイ・グリーン』!カイ・グリーンじゃないか!」
五月雨「まるで機械のような動きです!」
電「た、逞しさと美しさ、そしてエンターテイメント性。ミスターオリンピア六連覇、フィル・ヒースに決して劣らないのです!」
提督(だから何でお前らそんな事知ってるんだよ!じゃなくて!)
提督「……願い…か」
提督「………決まってる、よな」
提督(とりあえず今は駆逐艦と妖精達がバルクスのパフォーマンスを楽しげに見てるから終わったらにしよう)
提督「それにしても……ナイスバルクだ」
知らず知らずの内に馴染んでいることに気づかない提督であった。
ーーーーパフォーマンス終了後
パチパチパチパチパチパチ……
ヒュー!ブラボー!ナイスカットデース!
バルクス『ありがとう、皆さん。やはり人に見られながらのパフォーマンスは気合いが入りますね』
提督「こちらこそ、素晴らしいパフォーマンスを見せていただき、感謝します」
バルクス『…どうやら願いは決まっているようですね』
提督「はい」
バルクス『では願いを言いなさい』
提督「…願いは…」
ーーーー時は流れ、2年後
大本営
提督A「なぁ、聞いたか?あの艦隊の話」
提督B「ああ、何故か最近戦功ランキングの上位にあがってきたあの例の落ちこぼれ鎮守府の艦隊だろ?」
提督A「何でも艦娘がとんでもなく強いって話だが」
提督B「いや、個々の強さが並じゃない『船捨て山』の奴らとはまた違う強さだと聞いている。先の大規模作戦を覚えているか?」
提督A「ああ、かなりの被害がでたからなぁ」
提督B「何でもそこの鎮守府の提督と元帥の孫が険悪らしくてな、大規模作戦の時に何度も理不尽な作戦に使われて、時には味方に敵もろとも撃たれる事もあったが、誰1人轟沈していないらしい」
提督A「おいおい流石にそりゃあ嘘だろ!?」
?内「嘘じゃありませんよ」
提督A・B「「えっ?」」
長内陽子(おさないようこ)「公式の記録でもあの人の…先輩の艦隊は轟沈者ゼロです」
提督A「や、やあ長内君、久しぶり。聞いてたのかい?」
提督B「研修は終わったのか?あと例の鎮守府の提督は君の先輩?」
長内「はい、先日終わりました。後、正確には研修先の鎮守府における先輩です」
長内「何でもその鎮守府で研修を終えられたのは私と先輩だけだそうです」
長内「まあ、『船着山の朱纏童子(すてんどうじ)』に鍛えられたならその位はやれなければならないですけどね(ウフフフ)」
提督A・B(笑ってるけど、目が笑ってねー!ち、超こえー!)
ーーー船着山の朱纏童子。
それは、海軍所属の艦娘の中でも指折りの問題児が集まった別名『船捨て山鎮守府』を立て直し、かつて海軍で歌われた『地獄榛名に…』から始まる歌のような厳しい訓練を自らに課し、
「船着山で恐いのは、『氷の吹雪』に『火車(かしゃ)の多摩』『双天龍』に『龍驤鬼(りゅうじょうき)』『不動妙高』『菩薩の鳳翔』それより恐いは『朱纏童子』」と歌われ、海軍きっての武闘派にして現在海軍の二大派閥、『元帥派』にも『反元帥派』にも属さないが、戦功ランキングの高さから誰も何も言えず、なし崩し的に独立部隊のような扱いになっている鎮守府の提督が、戦闘後に身体に染み付いた血まみれの姿を見て、それを見たよその鎮守府の提督がかの大江山の酒呑童子になぞらえてつけられたあだ名である。
長内「それに今日、私達のような大本営近辺の鎮守府の提督やその候補生達を呼び出したのは、その先輩の艦隊の実力を確かめる為の演習を見させる為だそうです。何でも元帥派の提督達が『あの落ちこぼれどもにそんな事できるはずがない、きっと作戦中に隠れてやり過ごしていたに違いない!』と元帥に抗議して、『じゃあ目の前で演習やらせて確かめよう』という事になったそうですよ」
提督A「それで呼ばれたのか、俺達は…」
提督B「全く迷惑な話だ、まだ大規模作戦後の書類も山積みなのに…」
長内「それに関しては同意します。やりたい連中と見たい連中だけですませれば良いものを…」
提督A「そういや、君の先輩の相手は誰が?」
長内「確か…丹取(にとり)提督の艦隊だそうです」
提督B「ああ…あの艦隊か」
提督A「君の先輩も可哀想に」
長内「どういう事でしょうか?」
提督A「あまり大きな声じゃ言えないが、あの艦隊は強い。だがそれにはあまり表沙汰にできない理由があるんだ」
提督B「丹取提督の鎮守府には海防艦から戦艦まで1人として練度が90以下がいない。それは他所の鎮守府から高練度の艦娘を引っ張ってきているからだ」
提督B「練度90から99になった他所の鎮守府の艦娘や、まだ自分のところにいない艦娘を『研修』という名目で呼び出して、あらゆる方法で艦娘を堕として、自分の鎮守府に所属させてるんだそうだ」
提督A「しかも元帥の孫の七尾提督の腰巾着だから誰も文句が言えない」
提督B「だから『寝取りの丹取』なんてアダ名がついてる。艦娘を取られた奴らの中には辞めたり、自殺したりした奴もいたそうだが、表向きには艦娘自身が志願して転属した事になっている。だから所属している艦娘の実力自体は本物だ」
提督A「こう言っちゃあ何だが、君の先輩には万一の勝ち目もない、そしてそれを見せつけて元帥派の連中は自分達の力をさらにアピールするきっかけにつもりだろうな(ハア)」
長内「そうですか…ただ」
提督A・B「「ただ?」」
長内「船着山の提督が『アイツは昔の、着任当時の俺にそっくりでな。特に何をしでかすかわからないところなんて笑えるくらいそっくりだぞ(アハハハハハ!)』って言ってましたから、勝つにせよ負けるにせよ、何かしらやらかす可能性はありますね」
提督A・B「やらかす?」
長内「まあ、そろそろ演習の開始時間ですから何をするかは実際に見て確かめましょう」
提督A「そうだな、ここで話してても推測の域をでない」
提督B「見てみた方が早いな」
長内「では、私は他に用があるのでこれで」
提督A「ああ、またな」
長内「では、失礼」スタスタ…
提督A「……あー、怖かったー!」
提督B「あの長内って娘、確か…」
提督A「ああ、国内屈指の財閥のお嬢様で、何故か志願して軍人になったんだ」
提督B「俺達の鎮守府で研修してたのに、財閥の目を気にして当たり障りの無いことをやらせてたら『自分はお飾り扱いされるために来たんじゃない!』ってウチのトップに言い放って無理やり船着山鎮守府に行ったんだよな、確か」
提督A「てことはつまり…」
提督B「そんな変わり者のアイツが言ってた、な、何かが起こる可能性は大、か…」
提督A「なあ、B……」
提督B「ああ、Aよ……」
提督A・B「「帰りてー!!」」
廊下に二人の提督の叫びがこだました。
大本営廊下
スタスタスタスタ…
その光景は正に圧巻だった。
スタスタスタスタ…
戦艦や空母、駆逐艦に至るまで、レベル99に達した艦娘達を従え、胸で風をきりながらその自信に満ちあふれた顔には微塵も不安を感じさせない。
スタスタスタスタ…
だが、通り過ぎる提督や艦娘達にはいささかの不安や恐れの感情が見え隠れしていた。
丹取「♪~♪♪~♪~♪♪♪」
誉呼留利(よこどり)鎮守府提督、丹取升雄(にとりますお)は今日も絶好調だ。
大本営の廊下を歩きながら丹取は『獲物』を探し求める。
丹取(『あれ』は持ってる、『あれ』はまだ熟れてない、『あれ』はそろそろかなぁ~♪)
丹取(おっ♪レベル高そうな奴だ。所属の鎮守府もまだランキング低いから、後で光君に頼んで『研修』に呼んでもらうかな。)
丹取(きっと必死に鍛え上げたんだよねぇ~♪絆も深いんだよねぇ~♪)
丹取(ほ・し・い・なぁ~♪)ニヤリ
艦娘「!?(ゾクッ!)」
丹取(あっ、でも『あれ』はウチにいたなあ。まっ、いいか。そろそろ使い物にならなくなってきたことにして解体しちゃえばまたお迎えできるし)
丹取「何にせよ今日の演習を終わらせてからだな」
丹取「いいか貴様ら、相手はウチよりランキングの低い、作戦中に隠れて敵をやり過ごすような雑魚だ。サクッと終わらせろ、あまり時間をかけるんじゃないぞ」
丹取艦隊「「「はい!」」」
丹取「私は元帥に挨拶してくる、貴様らは準備にかかれ!」
丹取艦隊「「「了解!」」」
丹取「さて…」
コンコン
丹取「失礼します!」
ガチャッ!
丹取「丹取升雄まいりました!」
?尾「丹取君、待っていたよ」
丹取「あれ?光君?」
七尾「あははははは、びっくりしたかい?」
丹取「あれ?ここ元帥の執務室で良いんだよな?」
七尾「ああ、そうだよ。でもお祖父様は今出かけていてね、僕が代理で今日の演習を見ることになったんだよ」
丹取「そうだったんだ」
七尾「それに君ともしばらく会ってなかったからね、どうだい?そっちの様子は?」
丹取「まぁまぁってとこさ、光君は?」
七尾「あまり良くないな。僕が江田之島にいるのは知ってるだろ?」
丹取「ああ」
七尾「だけど周りの馬鹿どもに足を引っ張られて中々戦果を挙げられていない。全く…この僕に意見する奴らが艦娘にまでいるのはタチが悪い」
丹取「それは大変だな…」
七尾「本来なら1も2もなく解体してやたいが、生憎江田之島のトップの提督所属の艦娘だから手が出せない。全くもってけしからん話だ」
丹取「その通りだね、駒は駒らしくしていれば良いものを」
七尾「…やっぱり今日は来て良かったよ。解ってくれる人がいるというのはやはり嬉しいね」
七尾光と丹取升雄は幼い頃からの友達同士であり、『ウマが合う』というのか友達の中では特に互いに気に入っている。
七尾「そういえば、アイツは…細井はまだ来てないのかい?僕が着いた時にはまだ来てなかったんだけど?」
丹取「そういえばウチが着いた時にもまだ来てないな」
七尾「やれやれ、ランキングが下のくせに僕らより遅いなんて、何を考えているんだか(ハア…)」
丹取「なぁに、その辺のところも含めて今日はたっぷり『教育』してやるさ(ニヤリ)」
七尾「ああ、頼むよ(ニヤリ)」
コンコン!ガチャッ!
モブ「し、失礼します!」
七尾「ん?何だ?」
モブ「そ、それが…」
ワーワー!
丹取「ん?外が騒がしいな」
二人が外を見ると、『どこにいたんだ?』と聞きたくなるほどのブーメランパンツ一丁のムキムキマッチョ達が道を埋めつくしていた。
七尾&丹取「「……何あれ?(白目」」
モブ「そ、それが突然工厰から現れて道を埋めつくしてしまいました!」
七尾&丹取「「えぇ…(汗)」」
モブ「こ、工厰から現れた事から、
お、恐らくあれは妖精達かと…」
七尾&丹取「「あんな妖精がいるかあ!」」
??「おいおい、妖精を見た目で差別するもんじゃあないぜ」
七尾「お、お前は…」
丹取「ほ、細井万智緒…」
細井「ヨォ!久しぶりだな、ご両人」
七尾(か、顔に無数の傷痕が…)
丹取(し、しかも前見た時より背も高くなって、な、何より…)
七尾&丹取((制服の上からでも解る位に筋肉がデカくなってる!?))
細井「いやぁ、間に合って良かった!何しろ途中で迷子になってさぁ~参った参った!(アハハハハハ!)」
七尾「そ、そうか。ご、ご苦労だったね…」
細井「おぅ、サンキュー!ところで元帥は?挨拶しに来たんだけど?」
七尾「き、今日はお爺様は留守でね、ぼ、僕が代理だよ」
細井「ふーん、ま、いいか。んじゃとりあえず…」
カチャ
七尾「?放送用のマイク?」
細井「ん、ンン!あー、あー、マイクチェック、ワンツー!」
細井「こちら提督の細井だ、妖精達に告ぐ!選抜メンバー以外は直ちに鎮守府に帰還せよ!繰り返す!選抜メンバー以外は直ちに鎮守府に帰還せよ!」
その瞬間、マッチョ達は工厰に駆け込み、建物が某サザエさ○のEDのように膨らんだかと思ったら、またもとの大きさに戻った。
細井「これでよし!っと♪」
七尾&丹取((なんだそりゃあ!))
オトコ達の鎮守府パート2完
次回予告
ついに始まる大本営での特別演習。果たして万智緒達は隠れて敵をやり過ごした卑怯者という疑惑を晴らせるのか?そして2年の月日はオトコ達をどう変えたか?次回『アシュラの本領』、ご期待下さい
ここまでご覧いただきありがとうございます。また入力トラブルの為、新しく作りますので宜しければまたお付き合い願います。
面子が濃いね!いいね!暑苦しいね!(白目)
1様、ご覧いただきありがとうございます!遅い筆ではありますが、よろしくお願いいたします。