2015-04-15 16:12:09 更新

概要

提督と艦娘たちが鎮守府でなんやかやしてるだけのお話です

注意書き
誤字脱字があったらごめんなさい
基本艦娘たちの好感度は高めです
妖精さんが一晩でやってくれました的な装備がでます
SSにしては長いかもです、お忙しい方はご注意を


前書き

4回めになりました
楽しんでいただければ幸いです お目汚しになったらごめんなさい
ネタかぶってたら目も当てられませんね

設定とか少し
提督:土地神様、まあ色々できる、深海棲艦とも戦えはする、最近は艦娘のお陰で割と暇

皐月:秘書艦・主に提督が暇なのは皐月のおかげ

睦月:体で覚える方

如月:理屈で動く方

弥生:数少ない真面目な娘

卯月:馬鹿

文月:睦月型のマスコット

長月:シスコンレベル上昇中

菊月:シスコン

三日月:興味のあるお年ごろ

望月:熟知している

金剛:攻める割には…

球磨:無駄に強い

多摩:球磨型のマスコット

木曾:度々球磨につっかかるもお察し下さい

北上:大雑把

大井:几帳面

それではこの番組は

卯月「豆ぴょん、今は鳩のように豆!ぴょん」(撒きまくり
皐月「こーらーっ!後で皆で撒くんだからやめろってばー」
北上「大井っち今回は料理番組風にやろうっておもうんだけど?」
大井「ああ、よくやってるあれね…北上さんが良いなら、私は…」(今時それでいいのかしら位には思ってる
多摩「鰯、カツオ、マグロ…良い日にゃ…」
文月「ダメだよ多摩ちゃん、焼くまで待ってねー」
弥生「魚…足りるのかな」
木曾「よし、今日こそ豆だらけにしてやるぜ」
球磨「…そいや、節分だったクマ。今日は豆がふるクマ…」
金剛「てーとくー艤装の改修ってなんデース?」
提督「ああ、どうせ撒くなら派手な方が良いと思ってな、妖精さんが一晩でやってくれたよ」
望月「ふわぁ…ああ、おはよー提督」
三日月「あ、望月。やっぱりここにいた」
長月「さ、菊月。私達も手伝いに行くぞ」
菊月「うん、今行く…」

以上のメンバーでお送りします


↑前「提督と球磨型」後↓「提督とバレンタイン」





提督と節分


ー鎮守府ー廊下


皐月「まてー!、バカ卯月ー!」

卯月「待てと言って待つバカなんていないぴょん?もしかして皐月ってバカぴょん?」(ぷっぷくぷー


走っていた、追いかけていて、追われていた

皐月が追って卯月が逃げる 割りといつもの光景だった


皐月「うーづーきーっ!」

卯月「おお、怒ったぴょん怖いぴょん逃げるぴょん」


もういっそ指輪の力でもなんて思ったけど…いや流石にこんな事に使う訳にも…

なんて、皐月が考えていると前方に北上さんと大井さん


北上「こらー、娘っ子たち。廊下を走るならゆっくり走りなー」

大井「歩け、とは言わないのね…」

北上「人生、走りださなきゃ行けない時もあるんだよ」(うんうん

卯月「おーにーはー…外っ!」(豆投げた

北上・大井「…」(豆投げられた


つまりはこれ、皐月が追いかけてる理由で卯月が走り回っている理由

節分・豆まき・鬼退治


大井「北上さん、私も走りだす時が来たみたい」(覚悟完了

北上「はーい、大井っち。気持ちはわかるけど落ち着きなー。今はその時じゃないよー」(どうどう

卯月「ぷーっぷくぷー…ぷー…」


なんか、怖い顔している大井の横を…ドップラー効果を残して走り去っていく卯月


皐月「二人ともごめんっ後でお仕置きしとくからっ」


それを追って皐月の背中も遠ざかっていった


ー鎮守府ー食堂ー


大井「でもだって北上さんっ」

北上「卯月がウザいのはいつもの事でしょう。あと、大豆はとっちゃいますねー」(ひょいっぱく


大井の髪に引っかかっていた大豆を摘んで口に運ぶ

歳の数だけ食べると体に良いとか言うけども…94個かぁ…そんなに食べたくはないなぁ


弥生「あ、大井さん、北上さん…卯月がその、ごめんなさい」


ペコリと頭を下げる弥生


北上「ああ、いいっていいって。元気なのは良いことだ。ねー大井っち」

大井「まぁ…弥生が謝ることでもないしね…それよりも」(←後でとっちめてやる、くらいには思ってる

如月「そうねぇ、そろそろ始めないと日が暮れちゃいそう」

睦月「準備は完了でありますっ」(びしっ


机の上には恵方巻きに使いそうなものが色々で取り揃えてあった


文月「ほぉら、多摩ちゃん。ここなの?ここがいいの?」(喉元撫でまくってる

多摩「にゃー。もちっと下にゃ。そーそー文月はうまいにゃ」(ごろごろごろ

文月「えへへ、ありがと。じゃーもっとするねぇ」(なでなでなで

多摩「にゃー…」(ごろごろごろ


あと、マスコットも


ー鎮守府ー廊下ー


皐月「長月、菊月、それ止めてっ」

卯月「うぷぷぷぷぷぷ」


走り続ける二人の前に犠牲者追加


長月「また卯月か…ま、節分だしな。やることの想像はつくが…」

菊月「まったく、我が姉ながら…」


長月が卯月を止めようと前に出ようとした所を菊月が手で制す


菊月「いや、ここは私がやろう…」

長月「…やめたほうが」(←不安しかない

菊月「何、任せておけ」(←自信満々


ほほぅ、菊月が出てきたぴょん…これはちょろいな

ニヤリと笑みを浮かべ さらに加速する卯月


卯月「きーくーづーきーちゃーん…ちゅー」(唇を突き出し両手広げて全力で…

菊月「え、ちょっと…まて、まって、こっち来んなぁ」(ドン引き

長月「ぁぁ」(←やっぱりって顔


全力で抱きしめに掛かってくる卯月

それから逃れようと菊月が後ずさる、が途中で足がもつれて尻もちをついた


菊月「ぅたい…」(←おしり擦ってる

卯月「そんなに嫌がるなんて、お姉ちゃんのガラスのハートは傷ついたぴょん。そんな悪い子には」(ガラスX→アクリル○


大豆が取り出される。そして菊月の頭の上にバラ撒かれた


菊月「…」(←豆だらけ

卯月「ふぅ、悪は去ったっ、ぴょんっ」

長月「いや、悪はお前だろう」

卯月「ぷーっぷくぷー…」


そんな事は知らんとばかりに走り去っていった


長月「はぁ…。ま、あの度胸は評価に値はするか…」

皐月「菊月、大丈夫?」(←追いついた

菊月「へ、平気だ」

長月「こっちはいいからお前は、さっさとあいつを捕まえてこい」

皐月「あ、うん。わかった、ごめんね 行ってくるっ」


走り去っていく皐月と卯月の姿が階段の向こうに消えていく…

それを確認して、長月が菊月に声をかけた


長月「大丈夫か?」

菊月「平気だし…」(←涙目

長月「お姉ちゃんが抱きしめてやろうか?」(←微笑み

菊月「いらないし」(←涙目

長月「そうか、そんなに嫌がられるとお姉ちゃんのハートは傷つくなぁ」(ニヤニヤ

菊月「え、ちが…」(あわあわ

長月「ん?」(ニヤニヤ

菊月「じゃ、じゃあ少しだけ…なら」

長月「はいはい」


顔を赤くして俯いている菊月を抱きしめて頭を撫で回していると大豆が指に引っかかる

そういえば、これを食べると縁起が良いんだったか…ふむ


長月「菊月…」

菊月「なに?って、んむぅ」


大豆を菊月の口に指先で押しこむ


長月「さ、そろそろ行くぞ」

菊月「え、あ、うん」


立ち上がり、菊月に手を差し出した


ー鎮守府ー食堂ー


北上「北上とー」

大井「大井の」

北上・大井「お料理教室♪」

文月「わーい♪」(ぱちぱちぱち

多摩「にゃー」(←あくび

睦・如・弥「…」(←なにこれって顔


めいめいエプロンを付けて、さあ始めようかって所でこれである


北上「今日は恵方巻きにチャレンジだよ」

大井「まあ、素敵ね。でも北上さん、私にできるかしら?」

北上「HAHAHA,問題ないよ大井っち。私がちゃんと教えたげるからねっ」(ぐっ

大井「よかった、それなら私にも出来そうだわ」

文月「あーずるい。あたしもやるー」

北上「OK,それじゃーみんなでやろうかっ」(びしっ

多摩「にゃー」(←あくび

睦・如・弥「え、あ、はい」


急に始まった料理番組についていけないお三方と興味のない一匹


大井「それで北上さん。まず何からするの?」

北上「うん、そうだね。じゃ~まずはここに出来上がった恵方巻きがあります」(じゃじゃーん


机の上に取り出されてるは一本の恵方巻き(既成品


睦・如・弥「えー…」(困惑中

文月「おお?」(さすがに

多摩「にゃー」(←あくび


ちょっと空気が冷え込んだ


大井「き、きたかみさん…」(つんつん

北上「んーおっかしいねぇ。もう少しウケると思ったんだけどなぁ」(むむぅ

如月「え、えーっとホントにそれ、つかうの?」(おそるおそる

北上「ん?そうだね、じゃーないない しましょーねー。多摩っち出番だよっと」


ひょいっと多摩の方に恵方巻きを投げる北上さん


多摩「にゃにゃっ!」


ぱくっと空中でかぶりつき、がつがつごっくんと恵方巻きを飲み込んだ


文月「おお♪」(ぱちぱち

睦・如・弥「おー」(ぱちぱちぱち

多摩「ふぅ」(←やり遂げたって顔

大井「ちょっと北上さん、こっちのほうがウケてるじゃない」

北上「むむ、最近の若い子の感性は難しいねぇ…」


ー鎮守府ー廊下2Fー


球磨「クマ?」

木曾「おっと、此処から先は通行止めだぜ」


球磨が廊下を歩いていると木曾さんが通せんぼ


球磨「なんのつもりクマ?」

木曾「なに、節分だしな。豆まきでもしようかなって」

球磨「クマぁ…豆まきなら 姉ちゃんに勝てるとでも思ったクマ?」(やれやれ

木曾「ちょっとした遊びさ、付き合えよっと」


肩をすくめ呆れも含んだ笑みを浮かべる球磨

そこに豆の入った袋を球磨に放り投げる

が、それが球磨の手に収まる事はなく足元に転がった


木曾「ん?なんだよ。ノリがわるいなぁ」

球磨「違うクマ。ハンデクマ」(さらりと

木曾「へぇ…後悔するなよ」(堪忍袋が伸びてる

球磨「後悔?そんな台詞は九官鳥にでも言うが良いクマ。言い返されて絶望にうちひしがれると良いクマ」(クスクス

木曾「こんのぉ、くらいやがれー!!」(切れた

球磨「…」


全力で豆の入った袋が投げられる


球磨「ふんっ、散弾じゃダメクマ」


袋から豆が飛び出し飛び散る

しかし、それが広がりきる前にそれらを球磨の手が包み込む


木曾「げっ!?」

球磨「ほーら、返すクマ。あと、ついでに持ってくクマ」


投げ返される豆。そして足元に転がっていた豆袋も蹴っ飛ばし木曾の方に飛んで行く

球磨の真似をしようとして手をのばしてみるも広がりきった豆を1つ2つ掴んだ所で仕様もなく

追い打ちとばかり下からも豆袋が飛んできた


木曾「いってぇ!?」

球磨「ク~マクマクマクマ」(ば○たん星人みたいに笑ってる


ー鎮守府ー食堂ー


こっちはこっちでようやく調理開始のもよう

内容はもちろん恵方巻き


如月「えっと、北上さん次はどうしたら?」

北上「あぁ、そっちの調味料を適当に混ぜといて~」

如月「て、てきとうって」(困惑中

北上「お酢に砂糖すこしと塩ちょっと」

如月「ん、んー…」(困惑中x2


ものすんごく ざっくりだった


大井「睦月、しっかり混ぜないと良い玉子焼きは作れないんだから」(シャカシャカシャカ

睦月「こ、こう?」(ちゃかちゃか


大井と比べれば明らかに不慣れな手つきで混ぜている睦月

とはいえ、混ざれば良いと言うのであれば特に問題はないのだが


大井「違います、もっとこう切るように」(シャカシャカシャカ

睦月「え、えーっとこう?」(しゃっかしゃっか

大井「ちっがーう!!」

睦月「ひーん」


ものすんごく 細かった


弥生「…」

鮭を切り分け、マグロをタタキにしてエビを茹でて桜でんぶを用意して黙々と粛々と


ものすんごく 手際が良かった


多摩「…じゅるり」

文月「だめだよーまだ食べたら」

多摩「にゃ」


魚を焼いていた。鰯とかカツオとか

多摩がみていた。ヨダレが垂れそうになりがら

文月が焼いてた。焦げないように


文月「はーい多摩ちゃん。お魚だよー」(ぷらーんと持ち上げる

多摩「にゃー…」(目で追ってる


なんてやっていると、ガラリと扉が開かれて長月たちが入ってくる


長月「すまない、遅くなったな」

菊月「さ、何から手伝おうか」(キリっ


さっきまで涙目してたのに随分と頼もしいことで

なんて、微笑ましく思っていると


多摩「にゃっにゃっ」(ねこぱんちねこぱんち

文月「ほらほら~」(魚ぷらぷら

長月「何をやってるんだ、お前らは…」


文月が魚で多摩を釣っていた


ものすんごく、遊んでた


ー鎮守府ー2F廊下ー


木曾「ふ、ふふふふ。そう、来なくっちゃなぁ」

球磨「クマ?まだやる気クマ?」(シャフ度

木曾「あったりまえだ、ぜってーぎゃふんっていわせてやる」

球磨「ぎゃふん…クマ」(真顔で

木曾「しゃー!」

球磨「木曾は煽り耐性なさすぎクマ…クマ?」


相変わらず沸点低いクマ と、あれは…卯月?

木曾の後ろをトッタカトッタカ走ってくる卯月が目に入る


木曾「ほら、よそ見してんなよっ…って!?」


地面に散らばった豆を握り直し球磨に向かって投げつける

と、同時にその横を卯月が走り抜けていく


卯月「ん?…ぴょんっ!」


自分の頭の上を飛んで行く豆に気づき卯月が飛び跳ね豆を掴みとる


卯月「うーちゃんの頭の上を取ろうなどとは、両腹が痛いぴょん、ぷぷぷぷぷ」(←対空は得意

木曾「マジか…」(驚愕

球磨「相変わらず、頭の上だけは得意クマ」(感心

卯月「そんな木曾には、鬼は外っぴょん♪」


掴んだ豆をそのままリターン。木曾の頭に豆が降る


木曾「こ、こんの。バカうさぎー!」

卯月「ぷっぷくぷー。球磨、ここは任せたぴょんっ」

球磨「クマ」(こくり


球磨の脇をするりと抜け。階上に去っていく卯月


木曾「待ちやがれ!…って」

球磨「おっと、此処から先は通行止めだぜ、クマ」(仁王立ち

木曾「この、羆の次は九官鳥に鞍替えかよ」

球磨「クマクマクマ、絶望に打ちひしがれるクマ」

皐月「っと、ごめん。卯月はっ」


そこに、息を切らせながら走ってくる皐月


球磨「上、クマ」(人差し指を上に向け

皐月「ありがと…って、球磨?」

球磨「おっと、此処から先は通行止めだぜ、クマ」(仁王立ち

皐月「なにそれ?木曾さんの真似?」

木曾「ぐっ・・・」(←なんも言えない

皐月「もう、また変な遊び始めるんだから」

木曾「い、いいから。ちょっと手伝えよ」

皐月「はーい。まったくもー」

木曾「ほら、豆」

皐月「これ、球磨に当てればいいの?」

球磨「クマ」(こくり

皐月「じゃー、いっくよー♪」(←ちょっと楽しそう


流石に皐月相手じゃ遊んでられないクマ

え?木曾が数に入ってない?そんな事はないクマ、さすがに2:1はキツイ クマ


木曾「いってぇ…」(←速攻当てられた


これでタイマン クマ。問題解決クマ



ー鎮守府ー執務室ー


何やら階下が騒がしい。ま、大方の予想は付くけれど

騒ぎが起こる度に ぴょんぴょん跳ねまわる生物が頭を過るのはもはや日常だった


望月「ふわぁ…まーた卯月かねぇ」(←あくびしながらソファーに転がってる

三日月「そういう三日月も…部屋で休んでって言ってるのに」

望月「いいじゃんかぁ…こっちのが近いんだから」(ごろごろごろ

提督「まぁ、港から戻るとそうもなるわな」(←珍しく机の上、だけどだらけてる

金剛「夜勤明けは、very Sleepyデスからね」(←何か艤装弄ってる

三日月「ごめんなさい、司令官。いつも望月が…」(ぺこり

提督「いいよ別に。なんだったら、みつき もこっちで寝る?優しくするよー?」(だらだら


なんて、(意味深)が付きそうな冗談を口にする

どうせ???で返されそうだと思いながら


三日月「そんな、優しくって…私、なんか、そのぜんぜん…」(だんだん声が小さくなって


ちょー意外な反応だった


提督「…もっちーもっちー」(しみじみ

望月「いってやるなよ…」(しみじみ

三日月「え、あ…」


失言に気づき三日月の顔が見る見る赤くなり、俯いてしまった


金剛「what?私はいつも提督に優しくしてもらってまーす♪」(←わりと初心


いじってた艤装から手を放し提督に擦り寄る金剛さん


望月「ほら、みなよ三日月。金剛が輝いて見えるだろう?」(←まあ、それなりに知識はある

三日月「い、いわないでぇ…」(←みみどしま


なにか悟った顔の望月と、か細い声を出しながら両手で顔を覆っている三日月

そして、言葉通りに受け取る金剛。三者三様の反応でした


望月「そいや、司令官さー。さっきから金剛が艤装弄ってるけど、なにさ、それ?」

提督「あー、そうね…戦艦用特殊砲弾、IRIDAIZU?」(←今決めた

望月 「なんか、菊月が好きそうな名前だな」

三日月「なんか、卯月が好きそうな名前ですね」


完璧にハモってた


望月「んで?その~…なにやらかんやらは何に使うのさ?」(←何一つ覚えてない

提督「なにってまあ、祝砲のツモリだったけど…試し打ちするか…金剛」(扉の向こうに目を向けつつ

金剛「OK」


頷き艤装を装備する金剛さん


提督「そのまま扉の前で主砲発射用意」

金剛「良いんデスか?」

提督「良いの、指慣らしたら発射な」

金剛「お、OKデース」

望月・三日月「???」(二人で顔を見合わせる


言外に扉壊れますよって忠告を聞き流してしばしの間

扉の外から軽快な足音…そして勢い良く扉が開かれた


指パッチン


卯月「しれーかーんっ、ちょっとかくまってってぇぇぇ!?」

金剛「Burning!!ら~ぶ!!」


扉を開く。いつもの執務室を遮るように金剛がドアップで目に入る

なんか艤装をつけている。砲門がこっちを向いている。砲門が輝いていた…

把握はしたが、理解が出来ない、思考が止まって体が止まった…


ドーンっ!!

卯月「ぴょぉぉぉんっ!?」


それは、轟音で爆音で騒音だった

近くにいた望月と三日月の髪が衝撃で後ろにはためく

あとメガネがずれた…

そして、大量にバラ撒かれる炒り大豆。空中でぶつかり弾けて砕けて降り注ぐ


提督「意外と…ウルサイな、これ」(←耳抑えてた

望月「う、うるせーじゃねーよ…マジ」(←耳キーンってしてる

三日月「あ、あはははは…なに、これ」(←耳キーンってしてる

金剛「oh…Dangerousデース…」


と、砲撃の余波が収まった所で、執務室に電話が入る


提督「ん?食堂からか…」(受話器とり

北上「給食のおばちゃんから校長先生へ、どうぞー」

提督「はいこちら校長先生。給食のおばちゃんどうぞ」

北上「宴の用意は整った。後は羊を招くのみ…繰り返す(以下略」(なんかオドロオドロしい声音で


とても給食のおばちゃんが言うような台詞ではなかったが

まあ、概ね状況は理解した


提督「了解。今から羊を送る。柵を開けて待つように。繰り返す(以下略」

北上「はいよ。冷める前にお願いねー。っと、おーばー」


通信完了


提督「さて、金剛」

金剛「はい、デース」(くるりと振り返る

提督「MARCH」(シュタっと右手を上げ

金剛「OK」(さらにくるりと扉に方へ

提督「オーダーはオンリーワンだ。全員、食堂に叩きこめ。全員だ」

金剛「任せるネ」


後ろ姿のまま片手をあげ応える金剛さんが一歩一歩と進んでいく


望月「で、これはどーするのさ?完璧に伸びてるよ?」


眼を回している卯月に視線が移る

なんか色々と捲れて、○○同人みたいになっちゃてるけど


提督「望月、布団借りるぞ」(剥ぎ取り

望月「やだ、しれいかんもすきなんだからん♪」(←猫なで声

提督「…なに、それ?」

望月「え?如月の真似?似てない?」


その自信は何処から来るんだろう


提督「…みつき、判定は?」

三日月「ない、です」(首を横に振り


ばっさりだった


望月「ちぇっ。まーいいや、そいでどーすんのさ?」

提督「ああ。簀巻きにする、手伝え」

望月「ほいさっさ」

三日月「は、はぁ…」


ノリ良く手伝ってくれる望月と。おずおずながらも手伝ってくれる三日月

程なくして、簀巻きは出来た


ー鎮守府ー2F廊下ー


豆を投げていた。投げては避けて払って投げてまた避けてを繰り返す

どれだけ続いていたかしばらくした後


ドーンっ!!

卯月「ぴょぉぉぉんっ!?」


轟音と悲鳴が響き渡り窓ガラスが振動する


皐月「な、なに。今の?」

球磨「く、くま?」

木曾「ほ、砲撃?室内だぞ…」


からん、ころん、ととととん…

階上から一粒何かが転がってくる


皐月「だ、だいず?え?」


大豆であった。それもどんどん増えていく

次いで、足音も降りてきた…


金剛「HEY、Girls。提督からのorderデース」


それはゆっくりと優雅に大豆を踏みしめながら…


球磨「こ、こんごう…クマ?」


艤装を付けていた、今しがたの轟音の正体であろう、砲身から煙が立ち上っていた


金剛「全員今すぐに食堂に行くデース。繰り返しマース(以下略」


そして、主砲を構えた


木曾「おい、まさか」

球磨「く、くま!?」

皐月「いやいやいやい、金剛さんっ!?」

金剛「Burning!!」

球磨「逃げるクマーっ!」


一斉に駆け出す3人。だが遅い

金剛の主砲が光って唸る大豆を焦がせと轟き叫んだ


金剛「ラーブ!!」


ドーンっ!!

第2射。今度は3人に炒り大豆が降り注ぐ


木曾「いってっ!いたいってマジで」

皐月「もぅ、痛いじゃんかさっ!?」

球磨「爆発オチとか最低クマー!?」


3人の悲鳴も大豆の中に飲まれていく


金剛「ふぅ、mission complete♪」


ー鎮守府ー食堂ー


ドーンっ!!

カタカタカタと並べていた食器が揺れる


長月「…」(←頭抱えてる

菊月「どうした?長月」

長月「いや、大丈夫だ」(←だいたい予想はついてる

北上「提督かねぇ」

大井「室内で砲撃とか何やってるのよ…」


程なくして食堂の扉が勢い良く開かれる


木曾「はぁはぁはぁ」

球磨「くまぁぁぁ…」

皐月「は、ははは」


そして豆だらけの3人が無事にゴール


北上「はーい、いらっしゃーい。手は洗ったかい?お腹は空いた?寿司を巻いてかぶり付く準備はOK」


テーブルには恵方巻きの材料が無事揃っていた…なんか魚が減ってるけど

巻かれて無いのは「あたし自分で巻きたーい」と文月が仰せだったので

じゃー手巻きにしようかって事になった


睦月「ふふ、やってやったよ如月…」(ぐったりしてる

如月「そ、そうね。意思疎通って大事だと思う、わ…」(げんなりしてる

多摩「にゃー」(←お腹いっぱい

文月「にゃー」(←満足気


そして遅れて提督と金剛・望月・三日月も到着


弥生「あの、司令官…それ、は?」


提督の肩に担がれてる簀巻きを見ながら弥生が尋ねる


提督「ああ、そう、ね。んー…弥生、今年の恵方って何処よ?」

弥生「えっと、西南西だから…あそこ、かな」(指差し

提督「おっけ。よっこいせ」


簀巻き(卯月)の足を西南西に向けると、自然と卯月の顔がこちらに向く


弥生「ああ、卯月。こんなになっちゃって…」

卯月「はっ!?ここはどこ?私は卯月…よし、平気だぴょん」(←起きた

弥生「平気じゃ…ないかも?」

卯月「ほへ?な、なんじゃこりゃーっ。動けないぴょん放すぴょん解くぴょん」(じたばたじたばた

提督「お前は今日の恵方巻きだよ。良かったな主役だぜ」(ぐっ

卯月「よくねーぴょんっ、うーちゃんを食べても美味しくねーぴょん!?」(ぴちぴちぴちぴち


何か釣り上げられた魚が跳ねまわってるようだった


金剛「HEY,Girls。みーんなスシーは持ちましたネー」


  「はーい」

約一名をのぞき全員が寿司を巻き終えると、そろって恵方を向く

つまりは卯月の顔が目に入る


卯月「あぁぁぁぁ。こ、これは何の拷問ぴょん…うーちゃんだけ放置ぴょん?」(よだれだらー

北上「…ぷっ」(←肩震えてる

大井「き、北上さん?」

北上「い、いや。大丈夫…うん」(ふるふる

金剛「それじゃー皆さんご一緒にー」


「いっただきまーす」


卯月「ぴょーん!?」(びったんびったん

北上「ぶふっ!?ご、ごめんむり…それはズルい」


どうにもビタビタ跳ねまわる卯月がツボに入ったらしい

北上様がお腹抱えて笑っていた

まあ、分からんでもない

恵方を向いて粛々と恵方巻きを食べる一同の中で簀巻きが暴れてるのだ

睦月型の面々も地味に顔反らして見ないふりをしてる感じではある

まあ、北上様の沸点が低いといえばそう…


卯月「卯月もー、うーちゃんにも寄越すぴょーん」(びたんびたんびたん

北上「あははははは、あーひー…ふふふふふ」(お腹抱えて笑ってる


卯月の懇願と北上様の爆笑が食堂に響き渡るのだった


後書き

はい、というわけで最後まで読んでくれた方本当にありがとうございました
貴重な時間が少しでも楽しい物になっていれば幸いです

それではこの番組は

弥生「はい、卯月。あーん」(太巻きを卯月の口に
卯月「あ、あーん…むぐむぐ。おお、美味いぴょん♪」(←簀巻きのまま
弥生(あ、ちょっと面白い、かも)
文月「弥生、そっちの道はダメだと思うなぁ」
多摩「なんか、今日はにゃーにゃーばっかりだった気がするにゃ」
睦月「て、手が痛いかも…」(←卵の混ぜすぎ
如月「次からはちゃんと計っておいておかないと…」(←学習した
木曾「ああくそっ、また負けたぁぁ」(やけ食い
球磨「それ以前の問題クマ。卯月にまで取られてんじゃねーぞクマ。また再教育クマ」(むっしゃむっしゃ
北上「はーぁーぁー…」(←やっと落ち着いた
大井「き、北上さん。大丈夫?」
金剛「提督、あの装備使うと豆くさいデース…」
提督「うん、おまけに飛び散りすぎて片付け大変そうだ」
菊月「長月、あの2人はなんでああも豆の匂いが…」
長月「しらんでいい…」
望月「そ・れ・で?三日月はどこまで期待したのさ?おじさんに教えてご覧よ?」(三日月の肩に手を回し
三日月「いや、べつに、期待とか…してないから」(顔真っ赤

以上のメンバーでお送りしました
次はきっとバレンタイン


教えて皐月ちゃんのコーナー
皐月「あ、やっぱやるんだね、これ」
提督「まあ、一応ね」
皐月「それじゃあ、今日は。ケッコン指輪について説明しとこうか」
提督「ああ、これな」(左手にはまってる
皐月「うん。うちの提督はリミッターとかブースター的なものとしか思ってないからね。使う使わないは置いといても割りと皆持ってたりするね。あ、最初に貰ったのはボクだからねっ」(左手にきらりんっ
提督「なにアピールしてんのさ」
皐月「別にいいじゃんかさ、少しくらい」(ぷすー
提督「むくれてんなよ…。ま、そういう訳なんで…必要に応じて指輪から力を引き出すような描写になる感じになりますな。変身ヒーローとか、ロボットのリミッター解除とか好きでしょ、皆も?」
皐月「ちなみに、使うと司令官の寿命が削れるとか妙な設定も引っ付いてるね…なにさこれは?」
提督「いや、マジな話さLv99にするほどの時間を艦これに割いてるって事はそれだけ寿命持ってかれてるわけで…」
皐月「あー、それはまあうん。でも、良くも悪くもその位しか持ってかれない訳でしょ?」
提督「そうだな。1出撃で5分も使えば多い方?」
皐月「提督になろう、なんてチラシも艦娘に関わると命がーなんて噂が流れてなり手が少ないからってのもあるね。ボクらに命吸われるとか、ほんと嫌な噂だよ」
提督「あのチラシじゃ逆効果だとはおもうけどな…」

皐月「ま、こんな所かな。あ、後お手紙だよ…」
提督「読んでくれてる人が居る事はありがたいね」
皐月「ちょっと恥ずかしいけどな」
提督「で、内容は?」
皐月「ザックリ言うと、球磨ちゃんつえー。北上さん可愛い…あと、なんか字が小さいけど…もちやよ?」
提督「北上様はそうねぇ、あのくらいの距離感はとても付き合いやすいよね。私 感動したわ」
皐月「球磨は鎮守府に艦娘が少ない時にすごく頑張ってたからね、頼りになるんだよ、とっても」
提督「あと、もちやよ…か。すごく静かな絵面しか思いつかないけども…物語映えするのか、この組み合わせ」
皐月「望月はだいたい三日月と一緒だし、弥生も卯月に引っ張り回されてるしで」
提督「口実作んないとね…ま、せっかくだし考えては見ましょう」
皐月「うん。それじゃあ、お手紙ありがとうございました。良かったらまた見てね」
提督「皐月のお色気もあるよ」
皐月「ないよ」(即答


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