2018-02-09 01:40:51 更新

概要

『三題噺』とは人の名前・場所・品物等の三つのお題で話を作る事。
これは暇なくぅが幕間と同じような感じで三つのお題で一頁(100000文字)に収まる様にアドリブトレーニングの為に作るSSである。
しかし、三つのお題は最初の様な指定されたモノではなくDr.Tと孝太と彩葉に1つずつお題を聞いて作る(それぞれのお題は知らない筈
一応、世界は泊地開発。悪ノ世界の設定は今やDr.Tと孝太に魔改造されているから。

ちなみに章タイトルなどは無い。章タイトルのアレを入れる作業が以外と手間取るから。
ネット環境が無いからワードで原稿を書いてます。
原稿と言っても誤字を確認だけサラッとして投稿してるけど。時々、誤字無視るけどw
世界観や補足の説明などは『』で囲むので探索者の皆は見ておく事。
逆説で見学者の方は飛ばしても構いませんw

と言う訳でノリ良くぼっちでやって行こう!


前書き

一頁完結型三題噺、2番目。お題が示し合わされている件。
Dr.Tからのお題・超弩級駆逐艦…これは、彼女達か。
孝太からのお題・脳筋…絶対、Tと示し合わせたなこれ。
彩都からのお題・苦い…コーヒーかな?
ちなみに基本迷ったらDiceでやってます。
それではくぅのアドリブ幕間劇場!気が向くままやっちゃうよ。
三題噺まで3 2 1 Q SceneStart!


それではスタートする舞台の設定から。

場所は何処かの森。神奈川襲撃の数日後辺りの時系列。

世界では深海棲艦と呼ばれる者が出現し海上の事故が多くなっていた中…。

白い髪に褐色の娘。これだけ言うと武蔵でも問題ないなw眼鏡は掛けてないけど。と言うか武蔵の髪型って凄いよね。

え?武蔵はあんなに筋骨隆々じゃないって?それもそうだね。

口上!

さてさて、彼女の名前は大神サクラ、彼女と戦艦大好きっ娘が出会うとき…それでは幕間行ってみよう。


**超弩級駆逐艦になる清霜side**


「む、誰か倒れているな。大丈夫か?」


「…!?武蔵さん!?」


「起きたか。武蔵?なんの事だ?」


「あれ?ここ何処?街でも海でもない」


「ここは群馬の山だぞ?」


「グンマ?」


『この一言でグンマーが秘境に変わりました。魔境?ここは大神一族の所有する山という事になります』


「足を怪我をしているな。家に一度戻るか」


「え?わっ、お、降ろしてー!?」


筋骨隆々の彼女は怪我をしている清霜を軽々と持ち上げ。家に拉致りました。清霜は家に着くころにはすやすやと肩で寝てました。


*1日後*


清霜「武蔵さん!?」


と先日と同じような台詞で起床。


『大神にするか。サクラにするか…そうだオーガにしよう』


オーガ「起きたか、ここは我の家だ」


清霜「そう言えば武蔵さんに運ばれたような」


オーガ「武蔵?我は大神サクラだ」


清霜「え?艦娘じゃないの?武蔵さんだと思ったのに…」


『あくまでも、この清霜の武蔵像です。この時には駆逐艦しか出現してませんでしたので』


オーガ「カンムス?お主の名前は?」


清霜「清霜です!」


オーガ「そうか、清霜とやら。覚えている範囲で良い。どうして森の中で倒れていたのか説明してくれ」


清霜「はい!えっと神奈川襲撃に対しての艦載機掃討の任を受けて…それからどうしたんだっけ?」


オーガ「神奈川だと?県隣りどころの話じゃないが」


清霜「ごめんなさい。覚えてません…」


オーガ「怪我が治るまでは寝てると良い」


清霜「え?でも…」


オーガ「気にするな。食料ならまだある。これを口に入れると良い」


清霜「これは?」


オーガ「動物の肉の筋を干した物だ。何か口に入れておかないとバテてしまう」


清霜「あむ、もぐもぐ。しょっぱい」


オーガ「塩をまぶしてから干したからな」


清霜「食べ終わったら帰らなきゃ」


オーガ「怪我を治してからの方が良い。最近、森の中で化け物が現れるからな…」


清霜「化け物?」


オーガ「重火器を装備してるようでな。こっちを確認すると撃ってくる」


清霜「深海棲艦が陸に?」


オーガ「シンカイセイカンとやらかどうかは知らないが危ない事は確かだ。治るまでは人里にすら辿り付けないだろう」


清霜「…分かった傷を治す!」


『清霜は大破しています。まぁ神奈川から群馬迄飛ばされたら人は死にます。大破ストッパーが発動した事と大神サクラに発見された事が清霜の幸運だったという事でしょう』


オーガ「それで良い。では今日は魚を捕ってくるか、安静にしてるんだぞ」


オーガ「ここら辺で良いか」


サクラは近くの川に来て頭を出している石…浮石をぶん殴る。暫くすると魚が浮いてきて4匹ほど回収すると家に戻った。


オーガ「フンッ」


拠点に戻り落ち葉を何枚か指に挟んで指パッチンすると落ち葉が燃えた。火種を薪に燃え移らせて焚き火を作って串にさした魚を周りにさしていく。


オーガ「これでよい」


『何か普通の人だと出来無さそうだけど彼女なら、こんな感じの事を出来そうな気がしました。反省はしてない』


オーガ「さて、動けるか?」


家の中に戻って清霜に声を掛ける。家と言っても木こり小屋的な小さい小屋です。


清霜「大丈夫です」


『この世界では入渠させないと普通、大破は治りません。つまり清霜は怪我をしたまんま、このまま…の筈ですが』


焚き火の周りに二人で座る。清霜に肩を貸したが高低差があり過ぎて清霜の足が浮いていたのは内緒。


清霜「魚ですか?」


オーガ「そうだ。肉よりは腹に入るだろう、焼けたぞ」


清霜「あむ、もぐもぐもぐもぐ。美味しい!!」


オーガ「うむ、美味いな」


清霜「お魚ってこんなに美味しいんだね」


オーガ「そうだな。1・2週間ほど前から空気が澄んで水も清み始めたのだ。魚も美味いだろう」


清霜「そうなんだ」


オーガ「うむ、少し経ったらストレッチをするぞ」


『超弩級への改造方法が今明かされるっっ!』


清霜「ストレッチ?」


オーガ「うむ、ストレッチだ。ストレッチをすれば怪我も早く治る」


『脳筋な原理に打ち付けられた。基礎代謝を向上させれば治癒能力も上がると言う脳筋のみが使える術である。そもそもが必要な栄養が足りていなければ治癒の分が基礎代謝に使われると言う諸刃の剣。とか、そんな事本当にあるのか…?栄養足りてなくても即傷が治るくぅなので解らんです』


清霜「それをすればサクラさんみたいになれる?」


オーガ「何だ我の様になりたいのか?それなら怪我が治ったら一緒にトレーニングをしてみるか」


清霜「本当に!?」


『艦娘がオーガの肉体を手に入れたらどうなるか。そんな妄想に憑りつかれた結果がこれだよ!第一線で独りで戦果を挙げ続けるムキムキな清霜ぇ』


*1週間経過*


オーガ「怪我は完治したようだな」


大自然のオドを取り入れマナ(クトゥルーシステムのMPの1時間1回復)を補填したのか。それともクトゥルーシステムが脳筋システムに侵食されたのか。ストレッチで怪我が治った。


『再度言いますが、大破まで行ったら入渠しないと基本治りません』


清霜「本当に治った!!凄いです師匠!!」


オーガ「む?まぁ確かに酷い怪我だったが早く治ったな」


清霜「これで修行が出来ますね!」


オーガ「帰らなくても良いのか?」


清霜「この山に住まう深海棲艦を退治しなければ、ここから出ていく訳にはいかない!一人前の戦艦になるんだ!!」


オーガ「戦艦にか、目標は高く掲げるべきだ。きっと駆逐艦でも戦艦になれるだろう。良くは解らないが生まれ変わった存在なのだろう?人間は成長する事が出来る。今お主の見た目は人間と同じだ。ならば人間と同じように成長する事が出来ると我は思う」


清霜「ありがとうサクラさん!!戦艦になろう!!」


オーガ「では今日はここら辺の地理を覚えよう。修行は明日からだ」


清霜「うん!」


『清霜の口調がぶれまくってて困る。まぁ最終的にサクラちゃんと同じ口調なるけど。脳内でボイス試し流させてるけど清霜がこの時点でオーガの口調で再生してしまってる。前回の若葉は意外と言わせたい言葉、言わせてた感あったし。初春のツッコミ?付きで』


*2週間経過*


素敵にビルドアップ(筋肉が盛り上がる位)してきた清霜だが修行に明け暮れる日々。戦艦になる為にまだまだ頑張っている。


清霜「サクラ師匠!猪を倒しました!」


オーガ「うむ、猪鍋は良いものだ」


*一ヶ月経過*


ビルドアップ(体面積二倍程)した清霜、まだまだ戦艦になるには足りない。彼女は成長期なのだろう。


清霜「サクラ師匠!熊を倒しました」


オーガ「うむ、解体してカシラは焼いて足は干そう。内蔵はしっかり川で洗って炒めるか。血抜きはしたな」


清霜「首元を手刀でズバー出来る様になりました!」


『時折、川が真っ赤になるのを見た麓の住民はオーガ様像(その村のお堂に祀られている筋骨隆々な男の像)に怒りをお納めくだされーと願っているのをサクラちゃんは知らない』


清霜「今日も豪勢ですね!」


オーガ「命に感謝して頂きますッ」


清霜「頂きます!!」


『これ何のキャラだったっけ…トリコか。トリコもある意味脳筋だよね…』


*秘境グンマーに着いてから2ヶ月経過*


見事にビルドアップ(初期状態から体面積4倍)した清霜の姿がそこにあった。


『何故こんなことになったのか原因の1つとしては艤装は大破状態で使い物にならなかったので深海棲艦を艤装を使わずに倒せる様に艦娘の魂が肉体強化を受け入れたのかもしれない。そして、内陸と言うのも関係したのかもしれない』


清霜「…」キヨシモォ


存在しているだけで圧倒的っ圧倒的過ぎる威圧感を放っている!!


オーガ「ふむ、良い肉体だ。そろそろ、基礎体力と心を鍛えるだけの修業は終わりだ」


2か月間肉体と瞑想による心の鍛練をし、ここからは技術面を鍛える事になる様です。


『え?猪とか熊?それは食料探しなんだよ。きっと』


清霜「分かりました師匠!まずは何をすれば」


オーガ「此処から落ちて一ヶ月経ったら登って来るのだ」


崖を指さしながら言うサクラちゃん…。獅子は子供を崖に突き落とすとか言うけどそれかな?身に着くのはサバイバル知識だと思う。


清霜「分かりました!では行ってきます」


躊躇せずに清霜は崖を走って降りてった。


オーガ「むぅ!?飛んで降りるかと思ったら走って行くとは…やはり素養があるな。しかし清霜は忘れているようだな」


崖と言っても坂じゃなくて断崖絶壁を直角に降りていった。


*清霜視点*


清霜「一ヶ月頑張るぞー!あれ?何か忘れてるような…ま、いっかぁ」


崖を下り終えた。森が広がっている。崖は100m程の高さがあるようだ。


清霜「さって、まずは狩りかな。あっ、その前に拠点を作らないと」


清霜「んー、崖に近い所が良いけど。開けた所に作ろうかな」


移動すると何時も使ってる川とは別の川の滝を見つけた。


清霜「川の近く。ここにしよう。飲み水が近いのは楽だし」


『ヨイ子は真似しない様にしましょう。飲み水が近いと言っても近すぎだと雨が降った場合に川が増水して拠点が持ってかれたりする可能性が高いです。と言うか、この場合、雨が降って滝の水が増量すると普通に流されます』


清霜「はぁあああっ」メキャ


清霜は木の幹に手刀を叩き込む。ヨイ子は斧を使いましょう。


清霜「わわっ倒れてくる!?」


幹の半分まで進んだ手刀を無理矢理外したら倒れた。当然です。ん?ちょっとおかしいな。△に切ってそれを外すと倒れるのに。あ、無理矢理外した時に上に向け力が掛かったから倒れたって事になります。そうしましょう。


清霜「よし、もう2本!」ズバズバァ


追加で2本確保した清霜。


清霜「よし、これを組み合わせて地面に埋めてっと」


円錐状に組んで接地してる所は地面に埋めた。


清霜「よし、あとは葉っぱを探そうおっきい葉っぱがあれば良いなぁ」


探してもおっきい葉っぱはありませんでした。代わりに蔓性植物を見つけました。


清霜「寝床が無いなぁ。この蔦で3本のかみ合わせを固定しよう」


清霜「よしおっけー、それじゃもう一度、今度は川の向こうを探してみよう」


清霜は川の向こうの地域を探索する事にした。川を渡って、木々をかき分け進む。


清霜「…見られてる?気のせ…あ、深海棲艦っぽいのが居るんだっけ」


清霜「気を付けないと…ん?これは?竹?」


清霜は竹藪を見つけました。


清霜「これを半分に割った奴を屋根と床に使おう!」


10本程手刀で切断して仮拠点に戻って来た。竹を縦半分に割り床に敷き詰める。さらに蔓性植物で竹をスダレの様にして壁にする。見た目竪穴式住居の拠点が完成した。ただ、屋根兼壁は竹製スダレなので雨が降ったら隙間から滴り落ちる事でしょう。


清霜「うん、完成!中々良い出来!」


この日は日が落ちてきました。


清霜「もうこんな時間か。今日はもう寝よう。お腹減った…水飲んで空腹を紛らわそう」


清霜就寝中…


*崖下生活2日目*


清霜「おっはよー滝壺!、今日も元気に戦艦を目指すぞー!」


滝壺に向かっておはようしてます。


清霜「さってと、取り敢えずご飯を探そう、そう言えば直ぐそこに真っ赤なキノコがあったような。あれ?目立つ色のキノコは毒持ってるってサクラさん言ってたっけ?」


清霜はサクラちゃんに教わった事をちゃんと覚えていたようです。知識rollですね。そして食料を探すそうです。


清霜「んーむ、無いなぁ」


こういう時って探し物は見つからない物です。そして昨日、探していた大きな葉っぱがあったりします。


清霜「…また見られてる?」


見てるのは崖の上のサクラちゃんだったりします。何だかんだで心配なんですね。


清霜「食べ物―あっ、蛇だ!」


蛇を捕獲。サクラちゃんと同じ芸当で火を付け焼いて食べました。


清霜「うーん、やっぱり調味料が無いと今一だなぁ」


清霜「午後も食料探そう。川を下ろうかな」


と言う訳で川に沿って下って行きました。


清霜「何も見つからなかった…」


なんの成果も得られませんでした。


清霜「むぅ、日も暮れて来たし一旦帰ろう」


日が暮れたら拠点に戻って寝る。火も勿体ないので基本です。サクラちゃんはトレーニングをしてるけど。


清霜「おやすみなさーい」


何故か滝つぼに向けて挨拶してから寝る清霜…


清霜就寝中…


*崖下生活5日目*


3・4日目は食料探しを熱心にしてました。


清霜「このままで良いのか!!否!良くない!枕が欲しい!!そして、おはよう滝つぼ!!」


何か、本来の目的を忘れて…いや、忘れてないな。あと25日間、枕がない事に耐えられなかったんだろう。毎日恒例の滝壺への挨拶。青龍とか出て来そうな感じはある。あれ?フラグか?


清霜「それじゃ枕を探そう!」


枕探しに精を出す。超弩級駆逐艦清霜は今日も元気な様です。


清霜「ん?ここ木が折れてるし地面が抉れてる。隕石が落ちたみたいになってる」


清霜「あれ?これ拳の痕が残ってる。という事はサクラ師匠?が戦った跡か。ここで会敵したのかなぁ」


枕の素材探しをしていたら戦場跡みたいな状態の場所に着いてしまいました。

化け物VSオーガの戦った跡はまさに戦場跡と言っていいレベルでしょう。


清霜「!?誰か居るの!」


清霜は何かの気配を鋭敏に感じ取った様です。流石、超弩級!


猪「…」


妙に静かな猪が現れました。


清霜「何だ猪…ってデカイ!」


普通のイノシシの五倍増し位です。そりゃデカイです。筋骨隆々ワールドですね。脳筋ワールドか。この分だと化け物(深海棲艦らしき者)もビルドアップしてるんじゃないかな…


猪「…」


清霜「…静かな子だ」


猪(何者だ)


山の主でした。神通力持ってても不思議じゃないよね。


清霜「わわっ何!?」


猪(今、貴方の心に…直接、語りかけています…)


『何かネット環境が山の中にあるのだろうか。超能力でウェブ閲覧とか?そんな能力あったらくぅに下さい』


清霜「凄い!!超能力だ!!」


存在が超能力的な方が何か言ってます。


清霜「サクラ師匠の元で修行してます!」


猪(サクラ…オーガ一族の者か)


何故か山の者達は大神一族をオーガと呼んで山の仲間扱いしてる事にしよう。


清霜「師匠を知っているの?」


猪(オーガ一族は昔からこの山に共存しているからな)


清霜(毛ちょっとごわごわしてるけど…枕に良さそう)


…山の主を清霜は枕にするつもり満々なんですけど。


猪(それじゃ儂はこれで…)


清霜「ちょっと待ったぁ!」


猪(わ、儂をどうするつもりだ!!)


ギャグにしか行かない。シリアスはなんちゃって脳筋には無理だな。

と言う訳で、猪枕を確保した清霜は拠点に戻りました。


猪(…良い寝床だのう)


清霜の敗因は、拠点が枕だけで一杯だった事だ。


清霜「枕だけで拠点が一杯!私寝れない…午後一杯は改築しないと」


猪(儂、枕扱いされとる)


猪の文句は全てスルー、可哀想な猪である。

午後は改築した。単に入り口から身体を覆える位にスダレをつっかえ棒で屋根にしただけだけど。


清霜「今日は疲れた。もう寝よう。おやすみ滝壺!!猪!」


清霜就寝中…


猪(解っててやっているのか…?)


*崖下生活7日目*


清霜「おはよう滝壺!一週間だ!!」


猪(儂、基本夜行性何だが…)


清霜「今日は何しようか。そろそろ拠点もしっかりして来たし食料もあるしする事が無いなぁ」


猪(良い寝床だが自分じゃ出れない。出してくれ)


清霜「暇になったらトレーニングだ!」


猪(おーい、聞こえてるかー?)


清霜「行ってきまーっす」


猪(ここに押し込められて丸2日、食べ物は出るが枕にされてます。儂も歳か…む?)


??「デ。。。タイ?」


猪(む?何か聞こえたな。あの娘っこが帰って来たのか)


??「…」


猪(いや、違う。あの娘っこと同じような気配だが別物か)




清霜「ただいまー」


猪(娘っこはこの気配だな。やはりさっきのは別人か)


清霜「別人?」


猪(気にするな)


この日は滅茶苦茶特訓した。


清霜就寝中…


*崖下生活14日目*


特に何もなく2週間経ちました。トレーニングと食料確保に勤しむ清霜。猪は普通の猪の4倍程度の大きさに縮小して外に出られるようになりました。


猪(やっと、出れる様になった)


清霜「入れたのに出れないって凄いよね」


猪(何が凄いのだろうか…)


清霜「兎に角凄いよ!!戦艦の次位には」


清霜凄いランキング。一位戦艦、二位その他ですね分かります。


猪(声は確かこっちから聞こえたな…滝?)


清霜「声?もしかしてサクラ師匠と戦った化け物かな。でもそっちには滝しかないよ?」


猪(気のせいだったのか?一週間も経ってる訳だしな)


清霜「そうだねー…ん?何か忘れてるような…」


大体、何かを忘れてますね。脳味噌が戦艦になってますから。脳戦?何か見た目、頭良さそうな感じですな。霧島見つつ。


清霜「頭が戦艦に?本当にそんな事出来るの?」<ホワワン。頭が戦艦(武蔵模型)


世界に話しかけないで下さい。(メタ発言止めてください)


清霜「おはよう滝つぼ!今日も元気にやってくよー!」


猪(今日は何するんだ?)


清霜「今日は一度崖を登ってみるよ!」


猪(そうか、頑張れ)


清霜「どこ行くの?」ガシッ


猪(わ、儂をどうするつもりだ!)


清霜「片手で登れる様にならないと枕持って帰れないし」


猪(儂は枕ではない!!)


清霜「あ、そっか。名前決めてなかったね。猪枕って名前にしよう」


猪枕(な、なんだと…私には戒厳(かいげん)と言う名が)


猪改め→猪枕(いのまくら)と命名されました。次いでにいかつい名前も判明しました。


清霜「それじゃ猪枕戒厳だね!!」


猪枕(血筋の名は要らないのだが有難く貰っておく)


貰っちゃったよ。


清霜「やっぱり片手だと難しいなぁ」


崖に手刀を刺して抜いてを繰り返して登ろうとしている脳筋はこちらです。しかも、片手で…


清霜「抜いて!落ちる前に突く!!」


50m丁度半分まで登った辺りで。


清霜「うぇえ…爪の所がささくれて痛い」


登るのを断念しました。一気に飛び降りたので清霜(超弩級kg、推定は乙女の秘密)+猪枕(推定200kg)の重さが地面に…くるぶしまで地面を抉りました。うん、抉った。清霜の足形のクレーターが出来ました。


猪枕(落とされたらと思うと生きた心地がしなかったな)


清霜「ささくれぇ」


ささくれの出来た右手を掴んでゴロゴロ地面を転がってます。周りの木が揺れてます。流石、超弩級と言ったところ。


清霜「今日はご飯食べて寝る!」


猪枕(お休み…)


枕になる事を認めた猪枕であった。


清霜睡眠中…


*崖下生活15日…*


猪枕(む?娘っ子が居ない)


清霜「雨えええええ!?な、流されてる!!」


FUMBLEにより豪雨が降った。拠点が半壊して清霜は川を流されていた。


清霜「あ、足が着く」


普通に立つ清霜。普通の人間だったら流されている。


清霜「そうだ艤装展開すれば登っていけるんじゃ!」


大破した艤装を展開して水の上に浮…水流により大破している艤装では馬力が足りない。


清霜「うわわ!?な、流される!?」


艤装を収納して水底に足を着ける。これは足腰が相当鍛えられてるから出来る芸当まさに筋肉。

川上に向けて清霜は一歩ずつ歩き始めた。豪雨で視界利いてないけど川の流れに逆らってれば滝まで戻れるだろうとの判断です。いや、この清霜は本能で解ってたのだろう。


清霜「雨が止んだから歩きやすくなったぞー」


夕方になって雨が止んでも川の流れに逆らってました。陸に上がって歩こうぜ。


清霜「やっと…着いた…あ、ご飯」


猪枕(儂は非常食だったか)


清霜「あ、猪枕だった!食べない食べない」


この後、流されずに残っていたキノコを食べて笑いが止まらなくなって大変だったようだ。


清霜就寝中…


*その頃のオーガ*


オーガ「雨漏りか…木の板で補修しとかなければな」


豪雨によって雨漏りした小屋の修理をするようです。


*崖下生活16日目*


清霜「よし、家の修理だ!」


猪枕(頑張ってくれ)


清霜「と言っても3本の支柱は大丈夫だから竹の板をもう一回作るよ」


スダレの事でしょう。何事もなく作業は午前中で終わりました。


清霜「あー、そうだった!食料流されちゃったんだった」


清霜「と言う訳で食料探しに行ってきます」


猪枕(毒物はいかんぞ。人間は鼻が利かないようだしな)


清霜「はーい、猪枕に毒見して貰えば良いんだね」


猪枕(舐めてみて舌が痺れたりしなければ毒ではない。あとは身体に擦り付けて痒くなったりしなければだな)


清霜「行ってきます!」


取り敢えず午後は食料探しに勤しみました。


清霜「うぇ、このキノコ苦いよ」


清霜就寝中…


*崖下生活20日目*


清霜「おはよう滝つぼ!!おはよう猪枕!」


猪枕(おはよう。ところでその滝壺と言うのは何だ?)


清霜「住まわせてもらってるから挨拶はしないと」


謎の切り返しをする清霜。


『そろそろ化け物とのバトルを書きたい。バトル物だとくぅの気分は言っている。予測は否定してるけどw』


猪枕(そうか、土地の名前か)


猪さんには滝壺が解らないようです。


猪枕(しかし、森に溶け込んでいるな。この娘っ子は)


清霜「威圧する必要無いしねぇ」


猪枕(存在感は消せていない)


清霜「え?それは自分じゃ解らないなぁ。サクラ師匠は存在感も消せるみたいだけど、戻ったら聞いてみよう」


この日の清霜はトレーニングしながらどうやって猪枕を持った状態で崖を登るのか考えていた。


清霜「うーん、どうしようかなぁ」


猪枕(何を考えてる娘っ子)


清霜「どうやって上まで猪枕を持って行くか考えてるの」


猪枕(邪念がこっちまで来ているぞ)


清霜「邪念じゃないから大丈夫」


猪枕(もう何も言わない)


その夜、清霜は知恵熱を出して寝込んだ。


清霜就寝中…


*崖下生活25日目*


清霜「オハヨー!滝壺、オハヨー!猪枕」


形骸化して来た挨拶を終えて議題へ。


清霜「と言う訳で今日は幾つかの案を実践しようと思う!」


猪枕(まずはその案を聞かせてくれ)


清霜「1つ目は猪枕投げ!崖の上まで投擲する」


猪枕(却下)


清霜「えー、それじゃツタ植物を使って上に引き上げる」


猪枕(途中でツタが切れたら儂が死ぬ)


清霜「崖を抉りて道を作る」


猪枕(とても時間が掛かりそうだが)


清霜「スコップも無いしなぁ。没かな」


猪枕(儂を置いて行くと言う案は?)


清霜「ない!!」


猪枕(ないのか…)


清霜「うーん、何が良いんだろう」


『考え事をしている清霜は化け物とのバトルは起きない。どうしよう、化け物回収したい。まぁいつか回収できるか』


清霜「食料探して寝ようかなぁ」


猪枕(儂も探すのを手伝おうではないか)


猪枕の鼻により。黒いボールみたいなのが収穫できた。キノコの様だ。日本にはあるのかと疑問に思うけど、ここは魔境グンマー何があっても不思議じゃない。

え?不思議だって?気にしたら負けだ。


猪枕(中々良い物じゃないか)


清霜「何だろ、これ。キノコなの?」


猪枕(見た目に反して良い臭いがするんだ)


清霜「味は?」


『トリュフ何て食べた事が無いから解らん』


猪枕(…食べれば解る)


清霜「焼いて食べるのかな」


取り敢えず焼いてみた。


猪枕(香ばしい匂いだな)


清霜「もぐもぐ、んー匂いだけ?味があんまりしないなぁ」


清霜「次は茹でよう!」


茹でてみた。


猪枕(匂いが落ちたな)


清霜「やっぱり出汁もないしなぁ」


清霜「これだけだとあんまり良くないね」


猪枕(魚に千切ったモノをかけてみればどうだ?)


清霜「早速、魚捕ってくる!」


と言う訳で魚の塩焼きに千切ったトリュフを散りばめ。


清霜「おお、これは期待大!」


猪枕(ふむ、良い匂いだな)


清霜「もぐもぐ、うん。美味しい」


猪枕(焼いた魚だな)


清霜「うん、そうだね」


清霜「わわ、もうこんな時間だ。おやすみー」


猪枕(おやすみ)


清霜就寝中…


*崖下生活最終日*


清霜「おはよう猪枕!それじゃ、ツタ性植物で縛るよ」


猪枕(起きたらツタでふんじばられていた)


清霜「そして、身体に巻き付けて!これでOK!」


猪枕(背負われて…これなら両手が使えるのか)


清霜「最初からこうしておけば良かった。何で片手でやろうとしてたんだろ」


猪枕(そうだな)


清霜たちは壁を上り始めました。


??「…」


その様子を観察する影一名。


落ちたら戦闘かーって展開になるんだろうけどそんな事は無く無事登り切った。


清霜「清霜登頂!!」


猪枕(登りきったな)


清霜「拠点は向こうだったかな?」


猪枕(そっちで本当に大丈夫か)


清霜「大丈夫だ。問題ない!」


と言う訳で拠点に向かう。そしてナビゲート失敗により迷いました。


清霜「…迷った」


猪枕(迷ったか…まぁ、儂が知っているんだが)


清霜「知ってるの?」


猪枕(昔、何回か行ったからな)


清霜「知ってるんだったら間違ってるって言ってよー」


猪枕(そう言われてもなぁ)


と言い合いながらトテトテと歩いて拠点に向かう清霜達。


オーガ「帰って来たか。む、戒厳じゃないか久しぶりだな」


猪枕(1年、2年か?)


オーガ「3年じゃなかったか?」


清霜「作戦は完了。ばっちりよ!!」


オーガ「うむ、良く帰って来た。次の修業は型を全て覚えてもらう」


清霜「はーい!」


オーガ「戒厳も疲れただろう。今日はゆっくりすると良い」


猪枕(あい分かった)


*次の日*


オーガ「戒厳と一緒に帰ってくるとはな」


猪枕(娘っ子に捕獲されたのだ)


清霜「枕を探してたら丁度良い枕が見つかったの」


猪枕(儂は枕らしい)


オーガ「そ、そうか。そうだ清霜。修行だ。修行をしよう」


この日から清霜の修業三昧が始まりました。


*秘境グンマーに着いてから半年*


オーガ「うむ、これで心技体全ての過程を終了だ」


清霜はさらに元の体型から5倍位の大きさになって居ました。


清霜「これで清霜も戦艦に!!」


オーガ「それは解らん」


清霜「え?」


オーガ「そもそも戦艦とは何だ?」


清霜「オーラが違う!オーラが!」ズォォォ


猪枕(うむ、娘っ子のオーラも違うな)


清霜「馬力も違うぞ!!」ビキビキビキィ


猪枕(普通の者よりも馬力はあるだろう)


清霜「…清霜!戦艦になれたぞ!!」ガチムチ


『成れてません。あくまでも超弩級駆逐艦です。ウィキのコメント欄にあった重雷装航空潜水巡洋艦清霜改二でもおk。

てかウォーシップガンナーで作ったら巡洋ミサイルがメインウェポンだったw酸素8連魚雷がSubウェポン。潜水は出来なかった。ちなみに対空が足りなくて航空機に囲まれると燃える。こっちの航空機落とされたらもう何も出来ないぜ!』


オーガ「それで、清霜はこれからどうする?」


清霜「え?どうするって…ここに巣食う深海棲艦を仕留める!」


オーガ「そうだったな」


清霜「それでは早速探すぞー」


清霜探し中


*秘境グンマーに着いてから9ヶ月*


崖上しか探さない清霜は一向に見つけられないまま探し始めて3ヵ月が経った。


清霜「むぅう、見つからん!!」


オーガ「もう息絶えてるのかも知れんな」


清霜「あ、清霜は9ヶ月間行方不明になって…」


清霜の耳に聞き覚えのある懐かしい音が響く。


清霜「これ、砲撃音?」


オーガ「む、行ってみよう」


どうやら音は崖の下から聞こえるようだ。


清霜「ジャーンプ!!」


オーガ「ふん!」


清霜とオーガは飛び降りた。


猪枕(おーい、儂飛び降りれないぞー)


猪枕は置いてきぼりにされたようだ。


*と言う訳で落ちている間の崖下の出来事*


雨京「と言う訳で何故か温泉に入りに来たらこんな山奥で見つけてしまったんだが、撃ってこなければ殺る必要は無かったんだけどなぁ。今日は休みだし」


??「ニンゲンメ…」


雨京「何?やるの?やるなら相手しても良いけど」


『この頃はまだ陸軍スカウトされた直後位だね。だからギリギリ脳筋くらいの脳味噌だと思う』


??「今更、何ノ用」


雨京「用なんか無いよ。時々、川が真っ赤に染まると言う噂を聞いたものだから何でだろうって思って来ただけだから」


要するに肝試しに来た。肝試しでリアル砲弾が飛んでくるとは彼も想定していなかっただろう。


??「…ソウカ、ソレナラ」


ズドンと音がして先ほどまで立っていた化け物の所に清霜が立っていた。

次に軽い着地音がしてサクラちゃんが出現。当然、上から。


??「…」キュゥ


化け物、戦闘不能です。推定体重超弩級250㎏(筋力5倍程度推定)が100m上からの自由落下。ちなみに五階建てビルの屋上(17~20m)から普通の体重の人が落ちてぶち当たるだけで普通の人は落ちて来た人と一緒に肉塊に変わる…筈です。オーバーキルかな?


雨京「何か、戦う前に終わった…」


オーガ「何者だ?」


雨京「陸軍の新人です。まぁ、今日は温泉入りに来ただけなんで帰りますね」


オーガ「陸軍…?」


雨京「あ、そうそう。川が真っ赤になるって話が村で出回ってるんですけど」


オーガ「獲物を川で解体してるからか…」


雨京「うん、怪異が原因じゃないっぽいから報告も必要無いな」


清霜「え?化け物は?」


雨京「今、君の下敷きになってる奴の事かな。川の異変の原因を暇つぶしに探しに来ただけだから別に問題ない」


清霜「わわっ!?大丈夫?って大丈夫じゃなさそう」


雨京「それじゃ、あんまり遅くなるとアレだし帰ります。では…」


そう言って雨京は川に沿って去って行った。ちなみに噂の出てる川と別の川と言う落ちがあります。


『雨京は地味に勘違い系ヒーローだからなぁ。勘違いして味方を殺してるとかたまにある』


清霜「…生きてるけど。どうしよう」


??「」キゼツチウ


オーガ「…拠点に戻るか」


清霜「そうだね!」


*拠点に戻って次の日*


??「ココドコ…」


清霜「あ、起きた」


オーガ「起きたか…お主の名前は何だ…?」


滝壺「タキツボ?」


清霜「あ」察し


オーガ「滝壺と言う名前なのか…」


清霜「あー」困惑


オーガ「どうした清霜」


清霜「貴女何処に居たの?」


滝壺「流レル水ノ裏ノ穴」


オーガ「どういう事だ?」


猪枕(崖の下で生活してた時に毎朝、滝壺に向かっておはようの挨拶をしていた。それを滝の裏に住んでたこの子が自分の名前だと思った?)


清霜「そう言う事かな?」


オーガ「お主はどうして人間を襲うんだ?」


滝壺「人間ニ捕マラナイ為」


清霜「人を襲うと人に捕まっちゃうよ!」


滝壺「ソウナノカ?」


清霜「そうです!!」


オーガ「ふむ、人間と言うモノを教えてやろう」


オーガ授業中


猪枕(飯…まだかな)


*滝壺が来てから十日経過*


滝壺「鳥ヲ捕マエタ」


オーガ「良くやった」


清霜「鳥を捕まえるのは凄いなぁ」


『あれ?なんで仲良くなってるんだ…?ここからどうやって―』


猪枕(儂、枕仕事なう)


そのままの意味です。現在、彼の仕事は滝壺と清霜の枕です。


オーガ「誰か来たようだ」


玖兇「こんにちはー」


オーガ「お主は何者だ?」


玖兇「あぁ、海軍所属の特別人務管理官と言う仕事につかせてもらっています」


清霜「海軍?」


玖兇「えっと、駆逐艦…清霜だよね?」


『便利キャラ、玖兇。大体無理そうな事でも玖兇に任せれば何とかなる』


清霜「そうです…」


玖兇「いや、最初見た時はこの写真と同一人物とは思わなかったよ」


清霜「…誰からここの事を?」


玖兇「あー俺、千里眼的なの持ってるから」


清霜「千里眼…」


玖兇「それで私がここに来た理由ってのは君が今後どうするのか聞きに来ただけ」


清霜「え?連れ戻しに来たんじゃないの?」


玖兇「近くで仕事があったから寄っただけだよ」


清霜「そ、そうなんだ」


玖兇「君がここに居る事は私以外知らないから君が戻らないと言うのなら、その意思を私は尊重しよう」


清霜「良いの?」


玖兇「戦うつもりが無いのなら戻ってこられても迷惑なだけだからね」


猪枕(違いない)


玖兇「猪が…喋った!!まぁ、喋る事もあるだろうな」


取り敢えず驚くだけ驚いといた。


滝壺「清霜…イッチャウノ?」


玖兇「…見事に人種?バラバラだねぇ。まぁ良いや。取り敢えず戻って来るならここに連絡して」


玖兇から名刺を受け取る清霜。


清霜「まって、司令官は?」


玖兇「…君の担当者は君が行方知れずになった時に殉職した」


清霜「それじゃ、戻っても司令官は居ないの?」


玖兇「新しい人の元に就くことになるね。でも海軍も人的資源が今の状態じゃ枯渇してるからなぁ。あ、そっちのムキムキのお方良かったら提督になってみない?」


オーガ「我の事か?」


玖兇「そうそう、一般公募枠がまだまだ空いてるし彼女も懐いてるし、どう?」


オーガ「んむ、外に出てみるのも良いかもしれんな」


玖兇「流石に猪は…いけるか?喋らなければ大丈夫だと…うーん」


猪枕(儂はここの主だ。ここから離れる訳にはいかない)


オーガ「滝壺はどうする?」


玖兇「あー、深海棲艦に間違われ…ないな。うん、良ければうちの事務員として雇おう」


滝壺「良イノ?」


玖兇「もう少し流暢に喋れるようにしないと怪しまれるかな。まぁ、そこら辺は慣れれば大丈夫でしょう」


滝壺「頑張ル」


清霜「…」


玖兇「まぁ、連絡をくれたらまた来るので。取り敢えずこんな所で、これから青森に行かないといけないんで、それじゃ。おっと、まだ忘れてたコレ一応持ってきたんだ。使ってくれ」


玖兇が去った後にサクラちゃんがぽつり。


オーガ「…近くに仕事があると言っていなかったか?」


清霜「青森って更に更に北だね」


滝壺「戦闘機カナ?凄イ速度デ去ッテッタ」


猪枕(機械音とかは特にしなかったが)


清霜「って修復材!ありがたいよ!あっ、資材が無いから治せない…艤装だけだから鋼材だけで良いんだけど…」


『艤装だけなら鋼材だけで良い模様。つまり身体(服)は燃料という事なのだろう。プラスチック繊維だったか』


*それから数日後*


清霜「滝の裏がこんなことになってたなんて知らなかった…」


出発前に滝壺がする事があると言って滝壺が過ごしていた場所に戻って来た。


オーガ「…こんな所がこの山にあったとは気付かなかった」


朽ちた遺跡と言った方が正しい。石造りの壁と床が崖の下に広がっていた。これぞ秘境。まさか遺跡が出てくるとは、滝壺の元となった存在はさてはて何になるのだろう。…ゴーレムとか?滝壺はゴーレムだった。名前負けしている。


『いや、まだ決まってないけど。そもそもゴーレムなら元にはならないか。まさか、ドクの客だったりしてw』


清霜「何か、天然記念物じゃないですか!これ」


オーガ「いうなら歴史的建造物じゃないのか?」


清霜「そうだった…」


猪枕(それでここに何を取りに来たんだ?)


滝壺「コレヲ壊シニ」


そう言って滝壺が指さしたのは小さい黒い丸い玉の様なモノだった。


『あっ、これガンツだわ!それとも死を司るオーパーツか』


オーガ「これは?弾の様だが」


滝壺「コレガ私ノ元」


清霜「え?この球が?兵器には見えないんだけど」


滝壺「本来ハ兵器デハナイ」


清霜「え?兵器じゃないの?どうやって銃撃してたの?」


滝壺「コノ球ニ記憶サレテル物ヲ再現シタ」


オーガ「再現だと?どういう事だ」


滝壺「トアル巫女ガ未来ヲ記録シタ書籍ミタイナモノ」


『FF13で出てくるアレと機能は一緒です。オーパーツじゃなく異世界アイテムになりました。くぅはFF13しか知らないのでFF13です。黒い球はガンツの和泉が持ってた黒い球をイメージしてください。どっちも知らないって人は未来予知された事を記録した本で見た目はただの黒い野球ボールと思ってくれておk』


清霜「このボールが?」


滝壺「起動ノ仕方ハ解ラナイ」


オーガ「そうなのか?」


滝壺「ウン、コレヲ壊シテ欲シイ」


オーガ「分かった。これを壊せば良いんだな」


清霜「…」ジー


オーガ「ふぅんっ!む?潰せない?」


素手で材質明らかに鉱質のボールを握りつぶそうとするサクラちゃん。


滝壺「ソンナ…」


清霜「どうして、それを壊したいの?」


滝壺「人間ガ手ニシテ使用サレタラ大変ナ事ニナルカラ」


清霜「んじゃ、使えなく出来れば良いんだ?」


滝壺「ウン」


猪枕(何か案があるのか?)


清霜「資材に使って良い?艤装直すのに鋼材が必要だから」


オーガ「…これは鋼材で出来ているのか?」


滝壺「大丈夫カナ?」


清霜「大丈夫大丈夫!」


清霜を止められる者は居なかった。カンカンカーン。解体道具何処から出て来たんだ。と言うか艤装を分解出来る解体道具ってどんなのだろう。ハンマーか?それともハンマーの形になった妖精さん?


清霜「おお、何か凄い」


清霜の艤装は直った!パッと見、異常は無さそうだ。パッと見だけど。


オーガ「うーむ、不思議だな」


猪枕(気付いたら黒い球が消えていた…)


オーガ「溶けるようにヒビを塞いでいったな」


清霜「流石、修復材」


滝壺「コレデ不安ハ消エタ」


清霜「それじゃ出発する?」


オーガ「宿は取ってある。迎えに来るらしいから温泉に浸かって待っていようではないか」


清霜「わーい、お風呂!温泉!」


猪枕(それじゃ、儂は住まいに帰るか)


清霜「ばいばい元気でね!」


オーガ「厳戒、ここまで付き合ってもらって悪かったな」


猪枕(気にするな。元気でな)


猪枕と別れ滝壺・清霜・サクラちゃんは人里へ下りました。


*温泉*


清霜「むーん、温泉だー!」カポーン


『昔の温泉のSceneって、かぽーんとか擬音あったけど。あれって何の音だろう』


オーガ「うむ、やはり温泉は良い物だな」


滝壺「温カイ水、コレガ温泉!」


オーガ「うむ、これが温泉だ」


滝壺の頭をガシガシと撫でるサクラちゃん。

あ、ちなみに滝壺の容姿はムキムキではなく。普通の少女です。というか元となった物的にFF13の巫女ユールで良いです。


『適当なのは仕様です。思ったその場でDiceにお伺いをたてて決めてるので…コンマスレとかしてみたいけど。ネット環境が無いから出来ない。悲しみ…

しかし、3人中2人がガチムチってお色気も何もないよね。誰得…?あぁ、筋肉フェチ得かな』


清霜がサクラちゃんをサクラちゃんが滝壺の背中を流す図。


滝壺「~♪」


オーガ「力強すぎないか?」ワシャワシャ


滝壺「大丈夫」


清霜「サクラ師匠!力強すぎですか?」ゴシゴシ


オーガ「もっと強くても構わない」ワシャワシャ


清霜「分かりました!」ガシガシ


オーガ「うむ、良い塩梅だ」


そして身体を洗い終わってお湯につかる。


清霜「ん~!」ザパァ


滝壺「温泉…良イ!!」チャプン


オーガ「…」ザパァーン


この擬音の差である。


オーガ「ふむぅ、そう言えば。一般公募枠とは何だ?」


清霜「分かんない」


オーガ「解らないのか…」


清霜「多分、司令官を一般人から募集してる枠じゃないかな?」


オーガ「成程、そう言う事か」


清霜「師匠と一緒に仕事が出来るのは嬉しい」


オーガ「そうだな」


滝壺「滝壺ハ、チョビット不安」


オーガ「まぁ、あの者が何を考えてるのかは解らんが邪念は感じなかった。問題ないだろう」


えぇ、愉快犯ですから。


滝壺「頑張ル」


『何か、玖兇の部下が増える。便利なキャラだからしょうがないね。この世界だと、吸血鬼化してるから本当便利なんだにゃ。悪ノ世界だと発狂済み探索者だからなぁ。SAN値全然残ってるのに発狂してるけどw狂人プレイは楽しいぞ!決して脳筋ではない…だって自分より強い奴とは戦わないから。雨京は自分より強い奴と戦いたがるから脳筋という事でQED』


オーガ「うむ、精進しよう」


*お風呂Scene終了*


お色気のいの字もなかったけど、おの字は温泉のおです。


夕餉。


オーガ「うむ、久しぶりに米を食べるな」


清霜「お米美味しい!」


滝壺「コレガ米…!?」


その時、滝壺に電流走る。走っただけ。


滝壺「ウーマーイーゾー」by牧物


と、初の炊き立てご飯にご満悦の様子。


オーガ「ここの料理は美味しいからな…数年振りだが変わっていない」


食後。


オーガ「ふんっふんっふんっ!」


清霜「のびーるのびーるストップ!」


柔軟をする二人。サクラちゃんもストレッチです。清霜はストレッチウーマンです(古い。というか清霜何処で知ったのだ…


オーガ「何というか。こういうストレッチも良い物だ」


清霜「ストレッチは身体作りの基本!!」


ストレッチを終え。3人は就寝しました。



*超弩級駆逐艦になる島風side*


厚志「私は高田厚志35歳!!職業はボディビル選手兼高田ジムのコーチをしていた!ボディビルディングからエアロビまで幅広く教えていたよ!」


島風「えぇ…」


厚志「何だか良く解らないが私が君を鍛えてあげよう!」


島風「その…提督。私を鍛えるんじゃなくて私を指揮するんだよ?」


厚志「何か言ったかい?とにかく、私が」


島風(逆らえる気がしない!!)


『どんな人なのか気になる方は魔法少女プリティベル。主人公で検索検索ぅ!まぁ、検索しなくてもムキムキな濃いオッサンを頭の中で想像してくれるだけでおk』


時間系列はそうだな…玖兇が清霜達を迎えに行く少し前位か?


厚志「それじゃトレーニングを始めようか」


島風「何するの?」


厚志「ふむ、取り敢えず身体をほぐそうか。そしたら君がどれくらい早いのか200m走をしてみよう」


島風「100mじゃなくて?」


厚志「200mだ」


島風「はい」


ラジヲ体操第3!―


何故かラジオ体操をやらされている島風。


厚志「うむ!中々身体が柔らかい様だな!!」


しかし、この男は完全に島風は守備範囲Guyとの事です。際どい服を気にせずに話を進めています。

これは筋肉版紫式部という事か!!好みの女性に幼女を育てるアレですね。筋肉を付けるのはそう言う理由でしょう。


ラジオ体操が終わったあと走る事になりました。


厚志「私の居る所まで走ってくれ!それではヨーイ!ドン!!」


200m先でも良く通る声でStartの合図をしました。

島風は走る。


厚志「24.46か。回転数は問題ないが足の長さと後半の失速。つまり圧倒的ボディとスタミナが足りない!!しかし、回転数だけでここまで行くとは…」


島風「はぁっはぁっ全力で200m…意外と辛い」


厚志「つまり、肉体増強を主にスケジュールを組んでいこうか」


島風「待って、はぁはぁ…出撃は?」


厚志「出撃は…無いな。此処で監視してれば良いらしい。もし他国の船や深海棲艦を発見したら近くの鎮守府に連絡しろと言われている」


島風「え?」


厚志「…一般公募枠だから何もしなくて良いとも言われたな。つまり、する事が無いのでトレーニングをしよう。監視はレーダーに異常があった時に妖精さんが知らせてくれる」


島風「妖精さんが見えるの?」


厚志「一般公募枠の選考の基準の1つらしいな」


『他にも、コミュニケーション能力が高いとか誰よりも秀でる何かがあるとかの基準を1つをクリアすれば合格出来ます』


厚志「とにかくトレーニングをして有事に備えよう!」


トレーニングの毎日を過ごす。最初の頃は変化が無かったが三日目を過ぎて、鍛えてるおかげかみるみる内に筋肉が盛り上がっていく。


厚志「中々良い筋肉に成って来たじゃないか」


凡そ、一週間のトレーニングで超弩級駆逐艦になった島風が居た。


島風「提督のおかげですよ!!これで私が一番速い!!」


厚志「あぁ、それじゃ200mをしよう」


島風「はい!」


厚志「ヨーイ!!ドン!!」


島風「ぜかまし!はっやいー!」


厚志「7秒24!流石艦娘だな!!」


妖精デンワデスー


厚志「あぁ、ありがとう妖精さん。あ、ハイ。ハイ、分かりました」


島風「提督どうしたの?」


厚志「ふむ、大本営に呼び出された」


島風「え?どうして?」


厚志「解らん」


島風「取り敢えず行く?」


厚志「そうだな。ここからだと長距離になる。しっかり準備をして出発しよう。体力は大丈夫か?」


島風「大丈夫ですよ!」


厚志「準備を整え次第、正門に集合だ!」


島風「はい!」


『近所はワカメの所属する事になる鎮守府があります。つまり秋田県です。大本営のある東京までは途轍もなく遠いです』


厚志「準備は出来たか!」


島風「何時までに向こうに着けば良いんですか?」


厚志「明日の昼との事だ」


島風「今から出れば十分辿り付けますね!」


厚志「それじゃ出発するぞ」


二人は大本営まで走る様です。文明の利器等何のその。自分の足で辿り付こうという気概には感服致しますね。


黙々と走り、群馬県で宿を取る事になった。そして温泉に入ったあと。


島風「提督!提督みたいなムキムキな人が二人も居たよ!」


厚志「何?女湯にか?」


島風「うん!」


厚志「どういうトレーニングを積んでるのか気になるな」


島風「そうだね!」


厚志「明日も早いから、もう寝るぞ」


島風「はい!分かりました!」



*ご都合主義?いいえ、これは予定調和です。つまり次の日*



オーガ「む、来たか」ムキムキ


玖兇「ども、迎えに来ました。セスナ機を用意してるんで行きましょう。あ、滝壺さんはこのリュックに入って下さい」


滝壺「ワカッタ」


清霜「え?刹那機?ガンダム?」ムキムキ


玖兇「飛行機です…」


『清霜が何でそんな知識があるのか私にもわかりません』


厚志「大本営まであと半分だ!頑張ろう島風」ムキムキ


島風「はい!提督!」ムキムキ


玖兇「大本営…?提督…?」


厚志「む、どうした少年!」


玖兇「視界のガチムチ分が2倍になった…」


オーガ「大本営と言っていたがこの者達も一緒に行くのか?」


玖兇「ん?大本営行くの?」


厚志「あぁ、呼び出されていてね」


島風「貴方は?」


玖兇「大本営で働いてる者だ。それより、見た所、車等は無さそうだけど。なにで行くの?ここって電車も一時間に一本位だよね?」


厚志「一直線に走って来た」


玖兇「えっと、何時までに大本営行かないといけないとかあるの?」


厚志「1時だったか。人務課に行かないといけないんだ」


玖兇「人務課ってwwwもろ、うちの部署じゃないかw」


厚志「そうなのか?」


玖兇「…連れてってあげたいけど。セスナ機乗れるかな?」


オーガ「それは我達が重いと…?」


玖兇「皆さんの身体が大きいという事です」


清霜「本当?おっきい?」


玖兇「セスナ機に行こう」




玖兇「…何とか飛べそう?後ろ暑そうだね…」


オーガ「何とか大丈夫だな」


厚志「問題ない」


島風「普通に暑いよ」


オーガ「軟弱だな。見かけだけか?」


厚志「筋肉の加護を受けたばかりだからしょうがない」


清霜「筋肉!筋肉は力なりー!」


島風(脳筋しか居ない。根性論?)


玖兇「あぁ、機体が中々持ち上がらない。制限人数の半分以下なのにどういう事だってばよ」


滝壺「4人ガ常人ノ2倍以上アルカラ?」


玖兇「…ノーコメントで」


機体がフラフラだったけど何とか大本営まで到着した。途中、山に墜落と言うか追突しそうになってたけど。


玖兇「到着だ」


厚志「乗せてくれてありがとう」


玖兇「ん、人事課まで案内するよ」


管理官について行くと寝てる人の居る部屋に着いた。


玖兇「…さて、ここの奥が目的地なんだけど。清霜と大神さんの処遇はまだ決まってないので覚悟だけしといて」


オーガ「何時でも覚悟はしている」


清霜「師匠と一緒!」


厚志「私達も何で呼ばれたのか聞いてないんだが?」


島風「え?聞いてないの?」


玖兇「取り敢えず入ろう」


楓「おう!お帰りくぅ!おお、でけぇww誰だそいつらwww」


玖兇「…駆逐艦島風とその提督と駆逐艦清霜と保護してくれていた方です」


楓「は?艦娘なの?」


玖兇「艦娘です」


清霜「清霜です」


島風「島風だよ」


楓「アタシの知ってる清霜と島風じゃないんだけど」


玖兇「私の知ってるモノと違いますがそう言う事もあるでしょう」


楓「あるの?」


玖兇「妖精さんとかそもそも得体の知れない存在ですから姿が変わる事もあるでしょう」


滝壺「ソンナ認識デイイノ?」


楓「んでそっちは?」


玖兇「滝壺と言う子です」


滝壺「滝壺デス初メマシテ」


楓「外国の子?」


玖兇「まぁそんな感じです」


清霜「…え?」


オーガ「そんな説明で良いのか…」


楓「ん?違うの?」


玖兇「違いませんから、それで私も色々と動かないといけなくなるので留守番係として置いときたいんですけど」


楓「こんな幼気な子を囲うの?」


玖兇「違います。部下を増やしたいだけです」


楓「んー、確かにそっちは別働だしそっちの人員は好きにして良いわ。ただ、報告はしてね。じゃないと給料の計算で文句言われるのはアタシだし」


玖兇「はーい」


楓「それで島風?とその提督何だけど今日から貴方の部下ね」


玖兇「…は?」


厚志「宜しく!」


島風「え?って事は大本営所属って事?」


楓「一応そう言う事になるわ」


島風「よし!!大本営と言えば強者の集まる場所!武者修行しなきゃ!」


玖兇「この二人はどうして?」


楓「荒事専門に?」


玖兇「荒事なら私の専売特許ですがww」


楓「良く解らないのよ。主席参謀長の指示だから」


玖兇「あぁ、あの方ですか…」


厚志「良く解らないが今日からここで働くのか?」


楓「寮の手続きは終わってる…よね?」


玖兇「いや、私に聞かれましても。そもそも、彼等がここに配属される事すら初耳だったのに知る訳が無いです」


楓「あ、んじゃ任務課に連れてってあげて」


玖兇「ほいさー」


そんなやり取りの後、管理官は島風とその提督を連れて部屋から出て行った。


楓「それであんた達の今後だけど、これから教育参謀に会ってもらう。それで面接してもらう」


オーガ「何処に行くのだ?」


楓「いや、今から来るから待ってて」


…10分経過


楓「あれ?おかしいなww直ぐに来るって言ってたのに」


…30分経過


オーガ「フンッフンッ」


清霜「フッフッ」


楓「暑い…」


…1時間経過


学「すみませんね遅れました。って暑!?」


楓「あー…やっと来た…もう、駄目。後よろしく…」


学「大丈夫ですか?」


オーガ「やっと面接か?」


清霜「きっとそうです!」


学「え、どっちの面接すれば良いの…?ってそっちはもしかして清霜?ならそっちが提督候補か。了解了解。って清霜ぉ!?どうしてそんな状態に?興味が湧く。」


学「と、失礼。それでは提督適正の検査をします。まず、私の姿を見て違和感を感じますか?」


オーガ「ふむ、その肩に乗っているのは何だ?」


妖精さん((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル


学「はい、合格です。凄い震えてるので見えてるのだろうとは思いましたが、この子は工廠妖精さんと言って比較的誰にでも見える種類の妖精さんです。まぁ便宜上の名前なので正しいのかは解らないんですがね」


オーガ「ほう、よしよし」プチ


オーガ「ん?」


学「え?」


妖精さんクテェ


学「あああああ妖精さん大丈夫!?」


オーガ「す、すまん」


学「急いで工廠でバケツ貰わないと。取り敢えず合格だから五十嵐後は頼んだ!」


衝撃の事実。妖精さんの怪我もバケツで治る。


清霜「いやいや、それよりも妖精さん潰せるってどうして師匠?」


オーガ「つ、潰す気は無かったのだ…」


清霜「えぇ…」


楓「あー、と言う事で本日付けで大本営所属の提督となります。まぁ、直ぐに異動する事になると思うけど。追って指示があるまで待機。あとで玖兇にこの施設を案内してもらって」


*一方、島風side*


玖兇「何か面倒事を押し付けられたような…気のせいか」


大淀「どうかしましたか?」


玖兇「いや、何でもない」


大淀「そうですか。では島風さんの寮の割り当てはこの地図のここです。提督さんは提督寮のここです。」


島風「分かりました!」


厚志「感謝する」


大淀「おや?五十嵐さんから連絡ですね。すぐに戻ってこいとの事です」


玖兇「えぇ、俺の方に連絡来てないんだけどわざわざ大淀さんに連絡するのに悪意を感じる」


大淀「悪意と言っても悪戯の悪でしょう」


厚志「可愛いものじゃないか」


玖兇「私の部下になるって事は必然的にあの人の部下にもなるって事何ですよ?」


厚志「…口が滑ったことにして貰おう」


玖兇「物分かりが良いようで…」



*半年後*


豊臣「良く来たな。君達には小笠原諸島奪還作戦に参加してもらう事になった。君達を護衛するのは君達も名前を聞いた事があるだろう文祇大将と西村中将にして貰う事になる。君達が小笠原諸島を奪還したら上陸し、そのまま泊地の設置して君達にはその泊地に着任してもらう事になる。責任者は君だジェイソン君」


Mr.J「かしこまりました!!初雪共々頑張らせて貰います!」


初雪「頑張ります…」


豊臣「うむ、期待しているぞ。二人は会議室に居るから全員で会議室に移動するがいい」



*会議室*


『ここでは全て苗字で行きます。』


文祇「さて、作戦の概要を作戦参謀の諸葛亮元帥に説明してもらう」


諸葛亮「では、一回しか説明しないので良く聞いて下さい」


諸葛亮「まずは文祇・西村両名が道中の道払いをしつつ小笠原諸島に向かいます。貴方達は強襲揚陸艇に乗り東京湾のセーフラインギリギリに陣取りそこから小笠原諸島の奪還の為に部隊を展開してもらいます」


諸葛亮「島を占拠している敵部隊はそれほど多くはありません。陸地に砲弾の雨を降らした後に周辺海域の深海棲艦をあらかた沈めて貰い揚陸し泊地の設置をする事になります」


諸葛亮「概要はそんな所です。何か質問はありますか?」


Mr.J「質問です」


諸葛亮「ではジェイソンさんどうぞ」


Mr.J「泊地の設置とはどうやるのですか?それと指揮


統括は諸葛亮元帥がなされるのですか?」


諸葛亮「泊地の設置については同行する明石が設置する事になって居る。と言っても資材を運びこむまではプレハブ生活ですが…指揮統括についてですが文祇・西村の両名は揚陸する際に大本営に帰還してもらいます。ジェイソンさんが泊地の長と言う事で指揮統括は貴方にしてもらいます」


Mr.J「指揮統括、承りました」


諸葛亮「他に質問は?」


??「はいはい!陸上戦って艦娘は向いてないんじゃないんですか?島に生き残った深海棲艦が居た場合はどうするの?」


諸葛亮「良い質問ですね、八雲提督。特別指導艦娘を使う事になります。大神サクラ提督の部下の超弩級駆逐艦清霜です」


『特別指導艦娘・主に近接格闘を学ぶ事が出来る資格を持った艦娘の事。その資格を持たないと武術を習得できない。ちなみに空白の泊地では資格を持っているのは、妙高型と赤加賀、夕張鹿島、川内型、弥生…は剥奪されましたね』


清霜「清霜です!」


八雲「…え?艦娘だったのかw」


大神「その提督の大神サクラだ」


諸葛亮「彼女達が陸上に残った深海棲艦を処理してくれますから陸上については気にしなくて良いです」


諸葛亮「他に質問は?」




諸葛亮「無いようですね。それでは概要は伝えたので細かい所は自分達でやって下さいね。では失礼します」


Mr.J「え?概要だけ?」


文祇「作戦を詰めるのは私達も手伝おう」


西村「考えるべきなのは島周囲の担当区域を決める事かな」


文祇「島を制圧するのは大神提督がやってくれる事になってるから島までのルートを切り拓く人を決めよう」


Mr.J「私が島までのルート切り拓きます。」


八雲「と言う事はウチとそっちのヤンキーが島の周囲か」


臼潮「ヤンキーじゃないっす」


??「俺も忘れるな」


八雲「…あ、やっぱりアンタも参加するの?」


??「当然だ。俺も提督の一人だしな」


明石「田中提督の整備はちゃんと出来てますからね。こう見えて出撃稼働時間上がってるんですよ!」


臼潮「噂のサイボーグ提督か…」


明石「この明石の自信作ですから!」


田中「…それは艤装の話だよな?」


明石「そうですよ?」


オーガ「その身体はどうなってるのだ?」


『メカ弐大…もとい田中太郎。艤装を人間が扱えるか。を手足を貰えることを引き換えに実験された提督。彼を作った結果、人間部分は入渠しても治らないし費用対効果が認められないとして計画は凍結。しかし当人は歩けて自分で物を食べられると満足そうである』


田中「あぁ、これは艤装を人間が装備出来るのかという計画の結果だよ」


明石「義肢の中身はカーボンで骨組みしてありますよ!可動部のギアもしっかりしたモノを使ってます!なんせ予算だけは無駄にありましたからね。あの計画、提督の姿見せたら引いてましたけど」


田中「俺は満足してるけどな。物を持つ事も出来るし走れも出来るし海を滑る事も出来るしな!」


清霜「め、めかめかしい」


臼潮「取り敢えず、時計回りと半時計周りに哨戒する感じっすよね?二人で良いんじゃねっすか?」


明石「私はプレハブ建てないといけないので提督はその護衛をしてもらいましょう」


八雲「提督が護衛って聞くと良く解らなくなってくんね」


Mr.J「臼潮提督と八雲提督は上陸してからかな。というか島に向けて砲撃を叩き込むとか言っていたけどその手段は?」


明石「清霜と山城と扶桑に41㎝3連装砲を連発してもらいます。充てられる弾薬なら十分です」


八雲「…駆逐艦?」


清霜「超弩級です」


明石「航行しながら撃つわけじゃなく強襲揚陸艇の傍で弾薬の補給をしつつやるので大丈夫です」


八雲「いや、そうじゃなくて装備制限は?」


明石「特別指導艦娘ですから」


清霜「ですから!」


オーガ「それで良いのか…清霜よ」


清霜「本当は戦艦になりたい」


明石「…41㎝砲装備出来たらもう戦艦ですよ!」


文祇「違いない。そう言えば本当に偵察機からの報告は正しかったのか」


西村「まぁ、もしかしたら想定よりも多い事は考えておこう」



*作戦当日・強襲揚陸艇内*


Mr.J「いよいよ、作戦が開始される。ここから私の部隊が島への道を切り拓く間、大神提督は陸地に向けて一斉射撃を続けてください。その後、仮拠点の周辺の残党を大神提督に制圧してもらってからプレハブを田中提督達は設置。島周辺を八雲提督と臼潮提督にて哨戒をする…とそんな所か、では作戦開始!」


オーガ「了解した。頼むぞ清霜」


清霜「任せて!!」



*作戦当日・強襲揚陸開始*


Mr.J<島まで一直線のルートの安全さえ確保出来れば良い頼めるか?>


初雪「ん、任せて…いきます。」


『本編だとこの初雪の名前はMs.H表記ですが。初雪のままです』


初雪「駆逐艦がチラホラいる位…?」


駆逐艦を撃沈しながら目的地の島を見る。


クレーターだらけになってた。


初雪「まぁ…うん…気にしない」


陸地が見えるだけで深海棲艦とかは見当たらないけど。


初雪「司令官、あらかた終わった」


Mr.J<了解した。今から揚陸するから先に陸に揚がって海岸から離れておいてくれ>


言われた通りにして陸から揚陸艇の方を見る。ん…光った?と思った次の瞬間には揚陸艇が砂浜に突っ込んでいた。


初雪「…司令官大丈夫?」


Mr.J<強襲過ぎやしないか…?>


明石「流石私!!こんな威力が出るとは思ってなかったけど」


田中「移動手段なのに威力がでちゃおかしいだろw」


明石「早速、プレハブを建てたい所ですが。木ばっかりですね」


オーガ「そうだな。何本か折るか?」


田中「僕も手伝おう」


明石「それ位で良いです」


明石さんがプレハブを組み立て始めた。プレハブって組み立てるのか…


清霜「深海棲艦は居ないみたい…?」


Mr.J「…おかしい、想定よりも死骸が無い」


八雲「ウチらも周辺確かめてみる」


臼潮「出撃するぞー」


Mr.J「任せたよ」


初雪「補給、していい?」


Mr.J「あぁ、入渠は?」


初雪「大丈夫」


Mr.J「無線?」


諸葛亮<緊急です。こちらに帰投中の西村提督がアクシデントがあったようで連絡が取れなくなりました。手が空いてる者が居れば向かわせて下さい。もしかすると敵艦隊に囲まれてる可能性があります>


Mr.J「場所は何処ですか?」


諸葛亮<最後に確認された座標を送る。急いでくれ>


Mr.J「了解しました…まさか島に敵深海棲艦が居なかった理由って…」


Mr.J「大神提督。西村提督が接敵したらしく連絡が取れなくなったそうです。向かってもらえませんか?」


オーガ<分かった。プカプカ丸は二梃しか無かった様な気がするが>


明石<そう言う事なら救命ボートがありますよ>


清霜<救命ボート?大丈夫なの?>


明石<レーダとかはありませんが急いで行くなら緊急用のニトロも載せてあるので一瞬で向かえますよ!>


オーガ<成程、それは良い>


Mr.J「救命ボート。これか、準備しておくから直ぐに戻ってきてくれ」


オーガ「もう着いた」


清霜「急ぎます!」


*作戦当日・救命ボートで救援に*


オーガ「これか、さぁ乗るぞ清霜」


清霜「緊急用のニトロってどうやって使うの?」


師匠と二人で海に浮かべた救命ボートに乗り込む。


オーガ「これではないか?」バギャ


清霜「…え?何、今の音ォォォォォオ」


エンジンが掛かり急発進、凄い速度で海を進む。


オーガ「捕まってるんだ」


清霜「何!?何この速度!?」


オーガ「…何だアレは」


清霜「人型…!?嘘!?」


オーガ「よし、これをぶち当てよう」


見えたのは特徴的な背後から伸びた一本の砲塔と足が化け物に包まれている深海棲艦。って


清霜「師匠、マジですか」


オーガ「行くぞ!海に飛び込め!」


師匠が海に飛び込むというか海面を転がって行った。この速度で行ったら艤装展開してても沈むんじゃ…


悩んでる間に激突。


??「ナンダ…!?」


清霜「あ、こんにちは」


??「カンムスカ!キサマモシズメテヤル」


清霜「えっと平和的解決は…」


??「トッカンシタノハキサマダロウ…」


手刀が飛んできた。師匠の速度に慣れてるので避けるのは容易の筈だけど…師匠より早い?


受け流しつつ周囲を確認するけど西村提督とその艦隊の姿が見えない。というか師匠の姿も見えない。


オーガ「ぷはぁ、駄目だったか…」


と思ったら足元から顔だけ出て来た。軽いホラー


清霜「師匠どうしたの?」


オーガ「沈んでくプカプカ丸らしきものを見た。ここは撤退するぞ…む!?清霜」ザブン


清霜「あれ?師匠―」


師匠が海の中に消えた後、軽い発砲音が聞こえた。聞き覚えのある駆動音。


清霜「艦載機!?」


??「ヨソミヲシテイルヒマハナイゾ」


手を休めずに格闘中。


清霜「ちょ、待って待って」


肌に弾が何発か当たる。弾は豆だったみたい。


??「センカンカ?ソロソロジカンダマタナ…」


清霜「逃がすと思ってないよね!」


??「シショウトヤラヲミツケナクテイイノカ?」


清霜「え?」


足元を一瞬だけ見る、目線を戻した時には小さい後ろ姿が見えてるだけだった。


清霜「早い!…それよりも師匠!!と言っても潜れないし待ってるしか出来ない」


暫く待つと


オーガ「」ザパァ


清霜「あ、師匠!あれ?師匠?大丈夫ですか!?」


オーガ「…後は頼んだ」


*特別管理局*


島風「食堂で働くって言ってもまだ誰も居ないからやる事無いよね」


厚志「掃除くらいだな。今頃、上陸している頃かな。嫌な予感がするが」


玖兇「…そう言う事は口に出しちゃ駄目なんだよ。成功を祈っとかないと」


島風「二人ならきっと大丈夫!」



SceneCut


後書き

二作目(超弩級駆逐艦・脳筋・苦い)の三題噺はこれで終了です。
終わりの部分が尻切れトンボみたいな感じですが。ここでSceneは途切れております。
完全に三題の事、頭から抜けていたのは秘密。戦闘描写は暑苦しくしようと思ったけどあっさりにしました。コメディですしお寿司。
この後、清霜は泊地まで『負傷者』を連れ帰りました。『負傷者』はそのまま大本営の病院に送られました。
清霜はそのまま泊地に残り逃がしたアンノウンを探しつつ泊地の防衛をする事になりました。
島風の方が弩級化した理由は推測すら立てれません。
八雲の下に着いてる艦娘は秘密です。泊地開発本編では第一泊地に八雲という方は存在しない事は公開しましょう。
幕間劇場を見てくれた見学者に感謝を!
それでは、皆様また次回!お楽しみに―


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