第1巻 第92話 リンプン
凡矢理大学 55号館
学生達は謎の混乱状態を次々と起こしていた
楽 「一体何なんだ?この状況………」
楽 (ん?待てよ。この普通ならあり得ない周りの人々や環境の変化……….)
ピカーー!
楽が考え事をしている内に、星匣は光った
レオン (……………どうやら、勘付いた様だね。楽)
楽に星の光のテレパシーでレオンは話しかけて来た
楽 (あ!レオン!コレってやっぱりアレなのか?その………星力犯罪(せいりょくはんざい)。)
レオン (かなりの高確率でね。ただ、今回の場合少し厄介だよ。星の光が一箇所じゃあなく移動している。)
楽 (移動している?元の星獣や星神がか?)
レオン (うん。普通なら星獣や星神が星力犯罪(せいりょくはんざい)を行う際、大体一箇所でやるけど今回のは結構な高速で移動してる。それに元となる星の光は………空中に感じるよ。)
楽 (空中?蒼也のブウロみたいな飛べる奴って事か?)
レオン (おそらくね。とにかく楽、行くよ。)
楽 (おうよ。)
ダッ
楽は席から立ち上がった
楽 「冬吾!わりーけど俺、ちょっとトイレ行ってくる。」
冬吾 「おうよ。」
タタタタタ……………
楽は教室から出て、55号館を後にした。
冬吾 「…………………………」
冬吾 「どうやら、星力犯罪(せいりょくはんざい)に出くわすのは初めてじゃあ無いみたいだね。」
38号館付近
タタタッ
楽 「緑色に光ってる!コレって千棘の誕生パーティーで出たあのチューリップみたいな奴か?」
レオン (そうだろうね。楽、そろそろボクを実体化して。)
楽 「おう!」
楽 「九愛太陽(きゅうあいたいよう) レオン」
シュン
レオンは楽の星匣から実体化した
レオン 「星の光の気配はこの今は建物の近くに集まってるよ。」
楽 「この38号館の近くかぁ!?でも、この近くには特に何も……………」
? 「あら?ようやく来たよーね、坊ーや。」
楽・レオン 「!?」
38号館の日陰に、派手な色の髪をツインテールに結った、厚化粧の20代後半から30代前半の若い女性が立っていた
? 「アタシの星の光を辿って来たんでしょ?空中でピサロに鱗粉を散布させればアンタ達がくると思ってたけど、やっぱり来たわね。」
楽 「………あんたがこの事態を起こしている星神なのか?」
? 「ええそうよ、アタシの名はレイナ。
そして………」
レイナ 「木星毒蛾(もくせいどくが) ピサロ」
シュンッ
レイナの緑色の星匣から、緑色の光を纏った両の羽に目玉の模様が描かれた蛾が現れた。
ピサロ 「やっほーレイナ。ボクの鱗粉の誘導作戦で上手くおびき出せたみたいだね〜〜〜。」
楽 「うげっ!?何だあの星獣?目玉が描いてあるしなんか気持ちわりー………」
レイナ 「さーて、そろそろやるわよ。
構えなさい。」
チャッ
楽 「くっ!」
チャッ
楽はレイナが星匣を構えたのを見て、自らも星匣を構えた
そしてその2人の戦いを始まりを眺める人影が建物の隅に一つ。
? 「…………………」
第92話 完
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