提督「曙ー」
ごめんなさい、ただエミヤの流れがしたかっただけなんです。許して下さい、何でもしますから
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「今日の出撃のことなんだけど……」
・・・
提督「やー、助かったよ」
曙「いい加減しっかりしなさいよ、もう提督になって結構経つのに……」
提督「めんごめんごwww」
曙「は?」
提督「すいませんでした」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「飯食べに行こうよー」
曙「はぁ……分かったわよ、行けばいいんでしょ?」
提督「やったー!」
曙「まったく……」
・・・
曙「……どこなのここ」
提督「ん?レストラン」
曙「いやいやいや、普通こんな高いとこ来る!?」
提督「たまにはいいじゃん。どうせ金の使い道なんてないんだから」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「青葉見なかった?」
曙「見てないけど」
提督「そう。ならいいや」
曙「青葉さんがどうかしたの?」
提督「大本営から青葉への依頼、艦娘のPRのビラを作るから手伝ってほしいんだとさ」
曙「あっそ」
提督「わあ辛辣。曙も探すの手伝ってよ」
曙「仕方ないわね……いいわよ、暇だったし」
提督「え、いいの?今日非番でしょ?」
曙「いいって言ってるでしょ、ゴタゴタぬかすなら手伝ってあげないわよ?」
提督「ごめんなさい」
曙「まったく……」
・・・
青葉「ひぃぃ、お許しをー!」
提督「なんで怯えてんの?」
青葉「大本営だけは、大本営だけは嫌なんです!」
提督「えー、でも依頼だし……」
青葉「前に作ったのじゃダメなんですか!?」
提督「『なんか違う』らしいよ」
青葉「もうあんな所で働きたくないんですよぉ!」
曙「……なにこれ」
提督「あ、曙は知らなかったよね。青葉は大本営出身なんだよ」
曙「それと怯えるのがどう繋がるの?」
提督「大本営って相当ブラックらしいよ」
曙「あぁ……そういう」
青葉「そういう訳で、青葉この鎮守府に視察来てからここのホワイトな職場に憧れ、転属させて貰ったんです」
提督「でも行って」
青葉「嫌です!さよなら!」
提督「……くそ、また逃げられた」
曙「……ちょっと待ってなさい」
提督「え?」
・・・
青葉「うぅ……」
提督「嘘だろ?ものの5分で……」
曙「ほら、青葉さんの身柄はあんたに引き渡すから」
提督「あいわかった。すでに車は手配してある」
青葉「嫌だァァァァ!」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「櫛持ってない?」
曙「なんで……ってうわぁ!」
提督「朝起きたらこんなに……」
曙「あんたねぇ……ちゃんと寝る前髪乾かしてるの?」
提督「いや、してない」
曙「……直してあげるからそこ座んなさい」
提督「ありがと、助かるよー」
曙「まったく……」
・・・
曙「ほら、これでマシにはなった筈よ」
提督「ほんとだ」
曙「次からはちゃんと乾かすこと」
提督「はい」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「助けてー」
曙「は?」
加賀「頭に来ました」
提督「殺されるー」
曙「はぁ……」
加賀「……邪魔をするのなら容赦はしないわ」
曙「……上等よ、かかってきなさい」
提督「ごめん、恩に着る!」
曙「まったく……」
・・・
曙「……この程度?」
加賀「くっ……駆逐艦風情に……」
曙「まだ教育が足りないようね」
加賀「……負けるものですか」
・・・
加賀「一航戦の……誇……」
曙「倒れた……ここまでね」
曙「さて、クソ提督の所へ行かなきゃ」
・・・
曙「クソ提督!」
提督「ひっ!ってなんだ、曙かー」
曙「あの加賀さんが怒るなんてなにしたのよ!」
提督「いや、『資材がカツカツになってきたから食べる量減らして』って言ったら」
曙「えぇ……加賀さんが悪いじゃないの」
提督「だよなー」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「今練度いくつだっけ?」
曙「さっきの出撃で90になったけど」
提督「力が欲しいか」
曙「……そりゃ欲しいわよ」
提督「ほならね?改装でもしてみろって話でしょ?私はそう言いたい」
曙「……あぁ、大規模改装ね」
提督「ネタバレはNG」
曙「それにしても遅かったわね……」
提督「忘れてたんだよー」
曙「まったく……」
・・・
曙改「……凄いわね、力が湧いてくる」
提督「でしょー?」
曙「でも、なんか違うわね」
提督「そりゃー今までの近代化改修がなかったことになるからねぇ」
曙「そうなの?」
提督「そうなの」
曙「ま、ありがとね」
提督「どういたしましてー」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「なんか暑くない?」
曙「そうね、そろそろ夏になるものね」
提督「そろそろクーラー付けようかなー……」
曙「……」
・・・
曙「暑くなってきたから、確かにこの格好は過ごしやすいけど……こっち見んな!このクソ提督!」
提督「えぇ……理不尽」
曙「触ったらマジ怒るから!」
提督「自分で着てきてそんな理不尽な……てか触るわけないじゃん」
曙「えっ」
提督「えっ?」
曙「……ジロジロ見んなって、このクソ提督!」
提督「えぇ……」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「まずウチ屋上あんだけどさぁ……焼いてかない?」
曙「いいわよ」
・・・
提督「あー、いい匂い」
曙「そうね、秋刀魚はこの季節の醍醐味だものね」
提督「大根おろし準備してくる」
曙「あ、飲み物も宜しく頼むわ」
提督「アイスティーしかないけどいいかな?」
曙「!?」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「これ、なーんだ」
曙「それは……!」
提督「ネットにあったんで、ついポチッちゃったー」
曙「私の……フィギュア!」
提督「いやー、こうして見ると案外いい出来だねー」
曙「うぅ……なんか恥ずかしい……」
提督「飾ってもいいよね?ね?」
曙「……はぁ、どうせ言っても聞かないんだし好きにしなさい。クソ提督」
提督「やったー」
曙「まったく……」
・・・
曙「飾っていいとは言ったけど……」
提督「ふっふーん」
曙「なんで食堂なのよ!」
提督「まーまーいいじゃん」
曙「良くない!このクソ提督!」
提督「じゃあ応接室にでも……」
曙「そのほうがダメよ!」
提督「じゃあここでもいいよね?」
曙「くっ……」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「なんでいっつも遠征だけは行ってくれないの?」
曙「……そんなこと、どうでもいいでしょ?クソ提督」
提督「そんなに遠征が怖い?」
曙「遠征が怖い訳ではないんだなこれが」
提督「ではなぜ」
曙「あんたには関係の無いことよ」
提督「……ふーん」
・・・
潮「そうなんですねー」
提督「そうなんだよー、まったく遠征行ってくれないんだよー」
潮「理由は分かるんですけどー、曙ちゃんの為にも言わないでおきますー」
提督「潮がちゃんと知ってるんならそれでいいや。1人で溜め込んでなくて安心したよ」
潮「曙ちゃんが大事なんですねー」
提督「そう?俺はみんなに平等に接してるつもりなんだけどなー」
潮「あらあら、それは失礼しましたー」
提督「あ、そろそろ戻らないと曙に叱られる」
潮「じゃあ、はやく戻らないとですねー」
提督「うん。ありがとー」
潮「いえいえー」
・・・
曙「ほんっと、クソ提督は私がいないとダメなんだから」
潮(曙ちゃんこそ提督がいない日は真っ白だよねー)
曙「心配かけさせすぎなのよ……」
潮(曙ちゃんが心配しすぎなんだよー)
曙「……なにか言いたげね、潮」
潮「なんでもないよー?」
曙「……そう」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「ごめん、急な出張で明日から大本営行かないといけないからさ、留守番頼める?」
曙「出張なら私もついて……」
提督「それがねー?艦娘は連れてくるなって言われてー」
曙「……なによそれ」
提督「さぁ」
曙「……分かったわ、準備しといてあげる」
提督「ごめんね、ありがとー」
曙「……」
・・・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「行ってくる」
曙「はぁ……行ってらっしゃい」
・・・
曙「……」
提督「……よし、着いた」
大淀「提督さんですね?こちらです」
提督「わざわざすいません」
大淀「いえいえ……ん?」
曙「……」
・・・
曙「……」
元帥「さて、なんで呼ばれたか分かるかな?」
提督「分かりません」
大淀「ワイトもそう思います」
元帥「あんたはワイトじゃないでしょ」
提督「まあまあ……とりあえず、本題にうつってください」
元帥「おっ、そうだな」
提督「そうだよ」
元帥「今、新しい装備の開発をしていてね」
提督「はあ」
元帥「作んの手伝ってもらえないかなーって」
提督「いっすよ」
元帥「マジで?助かるわー」
提督「何作ってんすか?」
元帥「ああ、Lv上限あげるやつ」
提督「お、それ面白いっすね」
元帥「でしょ?」
提督「ところで、なんで艦娘連れてきたらダメなんすか?」
元帥「いやー、もう提督の分しか部屋なくて……なに?相部屋でも良かったなら今から呼んでも構わないけど」
提督「いや、遠慮しときます。自分、相部屋苦手なんで」
元帥「そうなの」
提督「そうなんす」
大淀「はあ……話はここまでにして、提督さんの部屋に案内させて頂きます。ついてきてくださいね」
提督「はーい。部屋に荷物置いたら工廠で仕事してきていいっすか?」
大淀「いいですけど……ちょっと休んでからでもいいんですよ?」
提督「まーまーいいじゃないすか」
元帥「……ん?」
曙「……」
・・・
曙「……」
明石「いやー、助かります。私1人でギリギリ間に合うかどうかって期限だったんですよ」
提督「いえいえ、機械いじりとか結構好きなんす」
明石「私よりもよっぽど『明石』に向いてるんじゃないですか?この腕前だと」
提督「俺女じゃないんで無理っす」
明石「勿体ないですねー、そんな才能を持っていながら」
提督「ま、提督としての才能もあったから今提督なんですけどね」
明石「……とりあえずこんな感じですかね、どうです?」
提督「うーん……もうちょいコンパクトに出来ないっすかね」
明石「コンパクト、ですか……試してみますね」
提督「はい、お願いします」
明石「……ん?」
曙「……」
・・・
曙「……」
明石「できたー!」
提督「ま、欠点もありますけどね」
明石「あのLv99じゃないと……って奴ですか?そんなの『仕様です』で押し切りゃいいんですよ!」
提督「それもそうっすね」
明石「ああ、こんなに余裕をもって終われたのは初めて……!」
提督「じゃ、休んでて下さい。元帥に見せてきます」
明石「ほんと何から何まですいません……!」
提督「いえいえ、いいんですよ」
曙「……」
・・・
曙「……」
元帥「これいいね、採用!」
提督「まさか1ヶ月で仕上げろだなんて無茶を明石さん1人にやらせてたなんて驚いたっすよ」
元帥「そう?明石なら行けると思って頼んだんだけどなー」
提督「そんな思い込みのせいで青葉にブラック企業だのなんだの言われるんすよ」
元帥「そうだねー……君のところを見習うよ。君のところに行ってから青葉が嗤うようになったらしいし」
提督「なんか漢字違う気がするんですけど」
元帥「まあまあ細かいことは気にせずに」
提督「あ、もう帰っていいすか?」
元帥「もう少しゆっくりしてったらいいのに。そのほうが明石も喜ぶよ?」
提督「曙が待ってますからねー」
元帥「あ、そう?じゃ、車手配するから待っててー」
提督「わざわざすいませんねー」
曙「……」
・・・
提督「ただいまー」
曙「遅い!1ヶ月もなにしてたのよ!」
提督「新装備開発してた」
曙「はぁ……1ヶ月も帰ってこられないのなら連絡するのが筋でしょクソ提督!」
提督「めんごめんごwww」
曙「は?」
提督「ごめんなさい」
曙「まったく……待たされるこっちの身にもなりなさい!」
潮「え?でも曙ちゃん遠s……」
曙「潮」
潮「そうだね、曙ちゃんずっと待ってたね」
曙「ま、とりあえず今日は休んで明日から執務しなさい」
提督「はい」
・・・
潮(曙ちゃん絶対提督についてってたわ。1ヶ月の遠征とか絶対嘘だわ)
・・・
明石「いやー、愛されてましたね」
元帥「そうだねー、まさか隠れてついてくるとは。寝床はどうしてたんだろ」
明石「提督の部屋に忍び込んで寝てたみたいですよ。提督は気づいてなかったみたいですけどね」
元帥「結局相部屋じゃないか」
大淀「元帥、お手紙が届いております。差出人は……曙さんですね」
元帥「どれどれ」
曙『元帥殿へ。
私に気づいていたにもかかわらず、提督に黙っていてくださったことに感謝しております。こちらつまらない物ですが、どうぞ受け取ってください。
特型駆逐艦 曙』
元帥「これは……間宮の羊羹!」
明石「え!?」
大淀「あの!?」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「面白いこと出来るようになったから見ててよー」
曙「はいはい、執務が終わってからね」
提督「え?終わったよ?だからいいじゃん!」
曙「まったく……」
・・・
提督「じゃあいくよー」
曙「はいはい」
提督「……投影、開始!」
曙「……は?」
提督「見て見て!剣!」
曙「え?は?……えっ?」
提督「知り合いのエミヤってイケメンに教えてもらったんだー。他にもできるよ」
曙「他にも!?」
提督「うん」
曙「えぇ……」
提督「ーーー体は剣で出来ている」
曙「……」
提督「血潮は鉄で心は硝子」
曙「……」
提督「幾たびの戦場を越えて不敗」
曙「……」
提督「ただの一度も敗走はなく」
曙「……」
提督「ただの一度も理解されない」
曙「……」
提督「彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う」
曙「……」
提督「故に、その生涯に意味はなく」
曙「……」
提督「その体は、きっと剣で出来ていた」
曙「……!」
・・・
曙「どこよここ!」
提督「え?固有結界」
曙「何よそれ!はやくもとに戻しなさいよ!」
提督「ちょっと遊んでからでもいいじゃん」
曙「はぁ、仕方ないわねぇ……10分過ぎたら元に戻しなさい」
提督「やったー!」
・・・
曙「はい、10分。終わり 」
提督「はぁい……」
曙「……戻ってきたわね」
提督「ーーー体は剣で出来ている
血潮は鉄で心は硝子
幾たびの戦場を越えて不敗
ただの一度の敗走もなく、
ただの一度の勝利もなし
担い手はここに独り
剣の丘で鉄を鍛つ
ならば我が生涯に意味は不要ず
この体は、
無限の剣で出来ていた」
曙「は?」
・・・
曙「戻しなさい」
提督「えー、さっきとは違う場所じゃん」
曙「ダメよ」
提督「ケチ……」
曙「……戻ったわね」
提督「ーーー体は剣で出来」
曙「やめなさい」
提督「ごめんなさい」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「なんで俺の部屋に曙がいるの?」
曙「なによ、悪い?」
提督「いや、悪いも何も」
曙「悪 い ?」
提督「いえ悪くないです」
・・・
提督「9時になった途端寝ちゃったよ」
曙「zZZZ」
提督「曙どうしよ」
曙「zZZZ」
提督「とりあえず寝かせとくか」
・・・
曙「ん……」
提督「あ、起きた。おはよー」
曙「……ここは?」
提督「俺の部屋」
曙「……なんで?」
提督「さあ。来たら曙がいてほっといたら寝た」
曙「……そう」
提督「ほら、もう戻りなよ。夜遅いよ?」
曙「……もうここで寝ていい?」
提督「ダメ。俺の布団無くなるし」
曙「なら床で寝なさい」
提督「えっ、酷い!」
・・・
潮「曙ちゃんうまくやってるかなー」
漣「え、無理無理。だってぼのたそだよ?」
朧「タイミング悪い子だもんねー……今日もきっと提督より先に部屋に着いただろうし」
潮「それにしてもねー……なんで提督の部屋行ったんだろう?」
漣「さあ。夜這いじゃないすか?」
朧「ただ話をしに行っただけだと信じたい」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「すきー」
曙「!?」
提督「んへへー」
曙「ちょ、ちょっとどうしたの急に!」
提督「わーい」
曙「うわっ酒くさ……とりあえず離れなさい!」
提督「えー」
曙「まったく……」
・・・
曙「で?」
提督「滅相もございません」
曙「あんたねぇ……酒癖悪いんだからあんま呑むなって言ったわよね?」
提督「はい」
曙「なんであんなになるまで呑んだのよ!」
提督「すいません、隼鷹たちに誘われて……」
曙「……はあ、あんな宴会もう行ったらダメよ?」
提督「はい」
曙「……反省してるようなので帰ってよし」
提督「はい……ごめんなさい」
・・・
潮「曙ちゃんずっとニヤニヤしてるけどどうしたのー?」
曙「んなっ、なんでもないわよ!」
潮「えー?」
曙「なんでもないってばぁ!」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「見て見てー」
曙「はいはい……何これ!?」
提督「俺の兄さん。すごい経歴でしょー」
曙「漢検やら数検やら英検やら……全部もってるじゃない!」
提督「昨日ねー、兄さんに言われたんだー」
曙「なにを」
提督「『あんたもそろそろ何か資格でもとってみたらどう?』って。何とればいいと思う?」
曙「んー、とりあえずは英検の2級くらい目指しなさい」
提督「わお、いきなり?」
曙「いいじゃない、あんた勉強得意でしょ?」
提督「成績がいいだけで好きって訳ではないんですよねー」
曙「……頑張って合格したら、なにかご褒美あげるわ」
提督「ちょっとテキスト買ってくる」
曙「いってらっしゃい」
・・・
提督「とったよー」
曙「嘘でしょ?まさか1ヶ月でとれるなんて……」
提督「ご褒美ご褒美」
曙「はあ……何が欲しいの?」
提督「間宮さんのとこの羊羹!俺じゃ仕事のせいで買いに行けないからさ、曙に休暇を与えて買ってきてもらおうと思ってたんだー」
曙「それ休暇じゃないでしょ」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「新しいの出来るようになったよー」
曙「今度はなに……?もう投影とかやめなさいよ?」
提督「うん。……はっ!」
曙「なにこれ」
提督「繰気弾。形を変える事も可能だよー」
曙「某嚙ませ犬さんがしなかったことまで……」
提督「これ便利なんだよねー、平たくしたこれに乗って空飛んだり、水面移動したり」
曙「もう人間辞めはじめたわね……」
・・・
提督「よっし、強いのできたー」
曙「どうしたの?」
提督「まあまあ見ててよ」
曙「はあ」
提督「ーーー投影、開始」
曙「また剣?」
提督「からの……はっ!」
曙「剣に繰気弾を……纏わせた!」
提督「どう?強そうじゃない?」
曙「……ちょっと演習場来なさい」
提督「ん?なにするの?」
曙「試し斬りよ」
・・・
曙「軽く振ったときの斬撃だけであの大和さんの艤装が真っ二つに……」
提督「これすごいね、次の出撃で誰かに持たせようかな」
曙「危ないからしまっときなさい」
提督「そう?そんな危ない?」
曙「危ないに決まってるでしょ!」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「来週大本営に出張あるみたいなんだけど、曙もついて来てくれない?Lv99の艦娘連れてこいって言われて……」
曙「ええ、そうするわ」
・・・
元帥「よく来たねー」
提督「今回は何すりゃいいんですか?」
元帥「やー、前に装備作ってもらったじゃん?」
提督「はい」
元帥「ウチにはまだLv99の艦娘いないわけよ」
提督「元帥なのに?」
元帥「元帥なのに」
提督「はあ」
元帥「で、君のところには1隻くらいいるかなーって」
提督「ええ、ちょうど先日やっと曙がLv99に」
元帥「ナイスタイミング」
提督「そっすねー」
元帥「ま、そーいうことだから明日テストね。詳しい説明は明日明石に受けてー」
提督「はーい」
元帥「じゃ、行っていいよー。大淀さん、部屋連れてってあげて」
大淀「はい。今回も部屋が確保できなかったので、お二人には一緒に寝てもらいます」
提督「えー」
曙「文句言わないの」
提督「相部屋寝られないんだわ」
曙「だから、何言っても変わらないんだし諦めなさい」
・・・
明石「あっ、提督!来てくれたんですね!また会いたかったです!」
提督「何?また無茶な仕事やらされてるの?」
明石「いえ、それは提督が帰ったあたりから改善されました」
提督「なら良かった」
明石「この子は曙ちゃんですか?」
提督「そうだよー、ほら曙。挨拶」
曙「特型駆逐艦の18番艦、綾波型駆逐艦の8番艦。曙です」
明石「あら、礼儀正しいわね!私は工作艦の明石。よろしくね」
曙「……よろしく」
提督「明石ー、これなに?」
明石「それはですね……いずれ提督の鎮守府の大和型のお二人に届けようと思っていた、追加の46cm三連装砲です!」
提督「おっ!いいねー、助かるわー」
明石「いえいえ、そんな……」
曙「……」
提督「ん?曙どしたの?」
曙「……なんでもないわよ」
明石「明日のテストっていってもちょっと装備付けてもらうだけですからねー」
提督「あの装備はコンパクト化するのに時間が掛かったんだよねー」
曙「……」
・・・
提督「さて、先寝といてー」
曙「なんで?こんな時間にどこか行くの?」
提督「うん。元帥に呼ばれてて」
曙「ついていこうか?」
提督「いや、曙は9時には寝ちゃうから……」
・・・
提督「で、こんな時間になんの用だ?」
元帥「いや?特に何も。ちょっと昔みたいに話がしたいだけさ」
提督「そうか、分かった」
元帥「いつものキャラ作りはしないのか?」
提督「ありゃ明るい自分を振る舞ってるだけだ。こんな尖った態度で曙たちに迷惑をかけたくないからな」
元帥「……艦娘を大事にしてるんだな」
提督「当たり前だ」
元帥「ツンデレは程々にしとけよ?根本的な性格は変わってないが」
提督「何を言ってる?俺は多少人に厳しいだけだ。昔の話だがな」
元帥「……懐かしいな、昔が」
提督「ああ。今じゃこんなに身分に差がついちまったが」
元帥「何言ってんだ。本来はお前がここに座るはずだったんだ」
提督「ま、クラスでも俺の成績がダントツのトップだったからな」
元帥「なんで元帥に立候補しなかったんだ?」
提督「バカ、俺がストレスを溜めやすい体質なのは知ってんだろ?元帥なんかやったら1ヶ月もつかもたないか分かんねーよ」
元帥「お前んとこは兄さん共々変わってんな」
提督「ホントにな。今は兄さん(♀)だし」
元帥「……嫌な記憶は蓋をして、とりあえず酒でも呑もうぜ」
提督「うーん、酒止められてるしな……」
元帥「なんだ?体悪いのか?」
提督「いや、曙に止められてる」
元帥「はぁ」
提督「素面でも話は出来る。呑みたきゃ呑め」
元帥「いんや、止めとくよ。お前が呑まないのは面白くない」
提督「そうか」
元帥「そうだ、まだ人間か?」
提督「さあ、投影とか気の操作は出来るが」
元帥「マジかよ」
提督「見るか?」
元帥「いや、いいわ」
提督「そうか」
元帥「昔話でもするか?」
提督「いいな、最近誰とも話せてなくて寂しかったんだ」
・・・
元帥「そうそう、あの時は……」
提督「教官のズラ」
元帥「それだ、落ちたんだったな。怖かっただけの教官に愛着が湧いたよ」
提督「でも怖かったけどな」
・・・
提督「ぐっ、やめろ!」
元帥「やめねーよ、面白いし」
提督「人の黒歴史はそう易々と掘り出していいものじゃねーんだぞ……!」
元帥「指導の艦娘に向かって告白したのはなー」
提督「ぐぅっ……!」
元帥「あれ誰だったっけ」
提督「……誰だっけ」
元帥「そうだ、確か駆逐艦」
提督「……思い出した」
元帥「え?誰誰」
提督「曙だった……たぶん」
元帥「マジかよww」
提督「俺が提督目指すようになった理由だわ」
元帥「マジかよ……」
提督「確か……」
曙『はぁ……あんたが提督なら考えたけど、候補生のままのあんたじゃダメ。いつか提督になって出直してきなさい。その時には、また返事してあげるわ』
提督「って」
元帥「おぅ……マジか」
・・・
元帥「黙れ!頼むから!」
提督「黙ったら何かもらえるのか?」
元帥「くっ……足元見やがって」
提督「でね、大淀さん……」
元帥「……資材10万ずつ」
提督「ほう」
元帥「どうだ?」
提督「……良いかもな……」
元帥「だったら!」
提督「だが断る」
元帥「なっ……」
提督「元帥はその時……」
大淀「えぇ、えぇ!もっと詳しく!」
元帥「やめろおおおおお」
・・・
提督「満足した、もう帰るわ」
元帥「おう、しっかり休めよ」
提督「相部屋だから寝られないけどな」
元帥「諦めろ」
・・・
提督「ただいまー……って、もう寝てちまってるか」
曙「……」
提督「ま、仕方ねーな。こいつ寝るの早いし」
曙「……」
提督「俺も寝よ。おやすみ、曙」
曙「……」
提督「……」
曙「……」
提督「zZZZ」
曙「……このバカは、もう覚えてないのかしらね。告白のことなんて」
提督「zZZZ」
曙「……」
提督「zZZZ」
曙「……覚えてるなら、はやく告白してきなさい。その時には、不本意だけどもらってあげるわ」
提督「zZZZ」
曙「それだけよ、おやすみ」
提督「zZZZ」
・・・
明石「では、今から新装備の説明をさせていただきます」
提督「はい」
明石「新装備の名称は、『ケッコンカッコカリユビワ』です」
曙「え……?」
提督「まぁ、妥当ですね」
明石「ちなみにネーミングは元帥」
提督「でしょうね」
曙「ちょっと待って、話について行けないんだけど」
明石「あっ、それなら新装備について軽く説明させていただきますね」
曙「任せたわ……」
明石「まず、これが例の新装備です」
曙「指輪……?」
提督「うん。1番コンパクトにしたサイズがこれ」
明石「で、これを提督に左手のくすり指につけさせてもらうと」
曙「え、それクソ提督の必要あるの?」
提督「うん。万が一にも悪用されないように、セーフティロックをかけさせてもらったよ」
曙「あ、そう……」
明石「これが、ケッコンカッコカリです」
曙「へぇ……」
提督「じゃ、早速つけてみようか」
曙「……え?急に?」
提督「うん。ほら、左手出して」
曙「え、あ、うん」
提督「じゃ、嵌めるよ」
曙「え、えぇ……」
提督「……はい、こんな感じかな」
曙「……」
提督「曙、気分はどう?」
曙「……」
提督「曙ー?」
曙「」
明石「曙ちゃん!?提督、曙ちゃん白目剥いてます!」
提督「!?」
・・・
曙「ん……」
提督「ん?起きた?」
曙「……ここどこ?」
提督「大本営の医務室」
曙「……」
提督「……」
曙「!?」
提督「うわっ!」
曙「あわわわわ……」
提督「え?なに!?」
曙「ゆ、ゆびわ……」
提督「あ、そうだ。指輪つけた感じはどう?」
曙「はず、かし……」
提督「や、そうじゃなくてパワーアップできそうかな?」
曙「うぅ……そうね、さっきまでとは違ってまだ強くなれそうな感じ」
提督「よし、成功だ!」
明石「あ、ホントですか!?」
提督「うん、あとはこれの量産ルートやらなんやら決めないと……」
明石「それは大丈夫ですよ、大淀がやってくれます」
大淀「お任せ下さい」
・・・
元帥「助かったよー」
提督「いや、ただ曙に指輪渡しただけですし」
元帥「ちゃんと使えるって分かったんだからいいよ」
提督「そっすか」
元帥「指輪、欲しかったらあげるよそれ」
提督「え?いいんすか?」
元帥「うん」
・・・
提督「帰ってきたー」
曙「前よりえらく短かったわね」
提督「まーいいじゃん」
曙「……」
提督「あ、曙指輪返して」
曙「……!」
提督「理由は後で分かるし」
曙「……分かったわよ」
提督「ありがとね」
曙「……クソ提督」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
潮「曙ちゃんー」
曙「……なによ潮」
潮「なんか荒んでるねー」
曙「……気の所為よ」
潮「えー?」
曙「……」
潮「そうだねー、最近提督に構ってもらえないのが原因かなー?」
曙「……!」
潮「まー、心配することないよー」
曙「?」
潮「ふふふふふ……」
・・・
提督「という訳なんだが……」
潮「そうですねー……私に相談するのはいいんですけどー、曙ちゃんが構ってもらえなくてイライラしてましたよー?」
提督「マジか……」
潮「ま、それもいい刺激になるでしょうけどねー」
提督「はぁ……」
潮「はやめにケリつけてくださいねー?」
提督「分かった……」
・・・
曙「私、何か悪いことでもしたのかしら……」
潮「……」
曙「それとも、クソ提督が何かを企んで……?」
潮「……」
曙「……分からないわ」
・・・
提督「……みたいな感じはどうだ?」
潮「ちょいとクサいですねー」
提督「うぐっ……」
・・・
曙「……」
提督『曙ー』
曙「!……なんだ、幻聴か……」
潮(マジですか……)
・・・
潮「まずいですよ!」
提督「うぇっ!?どうしたんだ潮」
潮「曙ちゃんが提督不足で幻聴まで!」
提督「幻聴!?」
潮「はやく!もう今晩にでもプロポーズカッコカリしちゃってください!」
提督「わ、分かった!」
・・・
提督「曙ー」
曙「……」
提督「曙?」
曙「……本物?」
提督「そうだよー、本物さんだよー」
曙「……クソ提督」
提督「あ、今晩執務室来てくれる?」
曙「……別にいいけど」
提督「じゃ、また後でー」
・・・
曙「なんで呼び出し?解体でもされるのかしら……」
潮「ふふ……」
曙「なによ、私の解体がそんなに可笑しい?」
潮「違うよー、ちょっとね」
曙「……あっそ」
潮(良かったー、ちゃんと提督が動いてくれて)
・・・
提督「さて、なぜ呼ばれたか分かるかい?」
曙「分からないわ」
提督「それはねー……」
曙「……」
提督「や、ちょっと口調を戻そうか」
曙「口調?」
提督「そ、俺の本来の口調。今は偽りのない自分でいたい」
曙「そう」
提督「……候補生時代のとき、俺はお前に告白したな」
曙「!……そうね、まだ14の青いガキだったあなたにね」
提督「……提督になって出直してきた。どうか、俺と……」
曙「……」
提督「ケッコンカッコカリしてくれ」
曙「……はぁ」
提督「……」
曙「実のところね、初めて提督になったあなたにあったとき、誰だかすぐに分かったの」
提督「……」
曙「でも、あなたは忘れていた」
提督「……」
曙「こっちが一方的にあなたを想い続けている、そう思ってた」
提督「……」
曙「でも、違った。あなたは私を、思い出してくれた」
提督「……」
曙「……今の告白を待ってた。私は、すごく嬉しいわ」
提督「なら……!」
曙「えぇ、こちらこそ喜んで」
提督「……っしゃ!」
曙「但し!条件があるわ」
提督「条件?」
曙「もし、私がさらにLv上限に達したら」
提督「……」
曙「その時は、私とケッコンカッコガチしなさい」
提督「!……ふっ、元よりそのつもりだ」
曙「……なら、もう言うことはないわ」
提督「じゃあ、これを」
曙「これは……」
提督「そう、前に曙から返してもらった指輪だ」
曙「……なるほど、そういうことだったのね」
提督「じゃあ、嵌めるぞ」
曙「えぇ」
提督「……よし」
曙「……ふふ」
提督「これからもよろしくな、曙」
曙「こちらこそよろしく、クソ提督!」
艦!
〜後日談〜
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督 「これ手伝ってくんない?」
曙「そのくらい自分でできるでしょ?」
提督「今手が回んなくて……」
曙「はぁ、仕方ないわね」
提督「いやー、助かるよ」
曙「まったく……」
・・・
潮「あの二人は変わらないねー」
漣「私としてはもうちょいイチャイチャしてもらった方が面白いのになー」
朧「曙、妻というより母だねあれは」
提督「そんなことないよ?」
潮「あらー、いらしてたんですかー」
漣「うぉっ」
朧「急に出てこないで。ビックリする」
提督「ごめんごめん」
潮「提督って時々違う口調になるんですよねー」
提督「急になにさ」
潮「いえ、前に相談しに来たときはクールな感じがしたなーって」
提督「そう?そんなことないと思うんだけどなー」
漣「どんな感じなんです?ご主人様のクール口調」
朧「少し気になるね」
提督「そう?じゃ、失礼して……これでいいか?あまり長くこの口調だと無意識に暴言が出ちまいそうでな……」
潮「そう、そんな感じです」
漣「イメージ変わりますねー、これポイント高いですよ」
朧「ちょっとかっこいい……かな」
提督「ん、そうか。ありがとうな」
潮「今日1日これで過ごしてみては如何ですか
ー?」
提督「あー、面白いかも知れないな」
潮「決まりですねー」
提督「但し、だ。もし暴言を言ってしまっても恨みっこなしだかんな」
潮「大丈夫ですよー、提督はそんな人じゃないんですから」
提督「ならいいんだけどな……」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
〜潮改ニ〜
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「コイツを見てくれ。これをどう思う?」
曙「何よその喋り方……」
提督「これ素だぞ?」
曙「え、うそ」
提督「ホントなんだなこれが」
曙「……アリね」
提督「そうか。で、この書類を見てくれ」
曙「なになに……へぇ、潮改ニねぇ……」
提督「そうだ、どう思う?」
曙「……うん、いいんじゃない?」
提督「うん、俺もそう思うな。あとは潮に言うタイミングなんだが……めんどくさいし今言ってきても良いよな?」
曙「アンタ口調は変わっても性格は変わらないのね……まぁ、潮は戸惑うかもしれないけど、無理矢理捕まえてでも改造しなさい。時間が惜しいわ」
提督「了解だ」
・・・
潮「……改ニですかー?」
提督「そうだ、早速改造に入ろうと思うんだが……どうだ?」
潮「すいません、心の準備がー……」
提督「問答無用。曙ー」
曙「任されたわ」
・・・
潮改ニ「……」
提督「なんだこの運値は……」
曙「凄まじいわね……」
提督「おい、潮」
潮「……はいー?」
提督「腕試しだ、かかってこい」
潮「え、でも提督は生身……」
提督「いいから演習場行くぞ」
・・・
潮「つ、強い……人間離れしてますねー」
提督「ん?どうした、この程度か?」
潮「……まだまだー!」
提督「そろそろアレ使うか……」
潮「どんな奥の手が来ようと負けませーん!」
提督「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう。
覚醒のとき来たれり。
無謬の境界に落ちし理。
無行の歪みとなりて現出せよ!
踊れ踊れ踊れ、
我が力の奔流に望むは崩壊なり。
並ぶ者なき崩壊なり。
万象等しく灰塵に帰し、
深淵より来たれ!
これが人類最大の威力の攻撃手段、
これこそが究極の攻撃魔法、
エクスプロージョン!」
潮「え……?」
・・・
提督「やってしまった」
曙「反省しなさい、クソ提督」
提督「すまない」
曙「演習場は更地と化し、潮は運のよさから致命傷こそ避けたものの大破で入渠……バカなの?」
提督「申し訳ない」
曙「まったく……」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
〜クリスマス〜
提督「曙ー」
曙「なによクソ提督」
提督「メリークリスマース!」
曙「はぁ、もうそんな時期なのね」
提督「という訳でー、皆にプレゼントを配りたいと思います」
曙「あっそ、頑張りなさい」
提督「待って待って、誰が何を欲しているのか分からないんだよねー」
曙「それで?」
提督「皆の欲しいもの聞いてきてくれない?極力俺の名前出さずに」
曙「いいわよ」
提督「ありがと」
・・・
曙「はいリスト」
提督「感謝するよー。あ、夜になったら仲のいい子連れて部屋来てねー」
曙「……?」
・・・
提督「ようこそー」
曙「凄い……これ1人で?」
提督「そうだよー、パーティー風!」
霞「パーティー?はっ、これだからガキは……」
曙「あんたそんなこと言うから朝潮型パーティーから省かれるんでしょ、あと満潮も」
満潮「私は悪くないわよ!霞に巻き込まれたの!」
提督「まーまー仲良く仲良く。早速パーティーしよー」
・・・
霞「だから〜、わらひはクズのことがしゅきなの〜」
満潮「かひゅみ、あんたずりゅいわよ〜」
曙「何これ」
提督「さあ……まさか!」
曙「まさか?」
提督「さっきチョコケーキ出したじゃん」
曙「ああ、あれ」
提督「あれ明石から贈られてきたやつでさー」
曙「提督しか食べないと思って酒入りのやつでも贈ってきたと」
提督「たぶんねー」
曙「はぁ……2人の世話するわよ」
提督「はいよー」
・・・
曙「寝たわね」
提督「つかれたー」
曙「ほんっと、2人は酒弱いのね」
提督「そういう曙はお酒強いんだねー」
曙「ま、多少はね?」
提督「あっ、そっかぁ……そうだ、はいこれ」
曙「何これ」
提督「クリスマスプレゼント」
曙「ほう」
提督「気に入ってもらえるかは分からないけどねー」
曙「これ……ネックレス?」
提督「うん」
曙「……ありがと、大事にするわ」
提督「……さて、そろそろ行くよ」
曙「どこに?」
提督「プレゼント配り」
曙「え、部屋に入るつもり?」
提督「いや、名前書いたカードとセットで玄関前に置いておきたいとおもうんだけど……」
曙「良かった、クソ提督がホントのクソ提督になるかと思ったじゃない」
提督「曙がいるのにそんなことする訳ないじゃんかー」
曙「……ふん」
提督「……う、俺も酔いが回ってきたな。はやめに終わらせて寝るとするか」
曙「あ、口調変わった」
提督「まあいいじゃねーか」
曙「私は2人を部屋に運んでくるわ」
提督「すまんな、任せた」
曙「じゃあ、おやすみ」
提督「ああ、おやすみ」
・・・
提督「さて、時刻は丑三つ時。皆にプレゼントを配り終え、曙も寝たであろうこの時間」
提督「曙には既にプレゼントを渡したが、もう1つ準備してある」
提督「これを置いてっと……」
提督「さて、寝るか」
・・・
曙「ん……」
潮「曙ちゃん、起きてー」
曙「んー……」
潮「プレゼント、あるよ?」
曙「私もう……もらった……」
潮「え?でも外にもあるよ?」
曙「……?」
潮「ほら」
曙「……ホントだ、なになに……」
潮「中身は?」
曙「……分からない」
潮「……矢じり?」
曙「多分……」
潮「……まさか、幽波紋の!?」
曙「……ん?これ……」
潮「どうしたの?星の白金でも顕現した?」
曙「いや、開くわ」
潮「ほう、中身は?」
曙「……ふふ、メッセージカード」
潮「なんて書いてたの?」
曙「秘密よ」
『曙へ
これからもずっと一緒に』
艦!
「アイスティーしかないけどいいかな?」まさか…
(イキスギィ!イクイクイク…アッアッ…ンアッー!〜〜
ー二人は幸せなキスをして終了ー)………