軍師の旅路2話目「虚無の世界」
烈風「じゃけん帰りましょうね~」
木曽「・・・」
烈風「・・・?どうかしたか?」
木曽「良いのかよ。」
烈風「何が?」
木曽「そんな簡単に信じて・・・」
烈風「信じきってる訳じゃない。けど実際君がやった気がしなくてね。」
木曽「・・・私は魔女だから、適当な理由をつけられて懲罰房に入れられたんだ。」
烈風「魔女?いまいち信じられない話だな・・・」
木曽「本当だ。」
彼女はとても真面目そうにそう言った。
烈風「・・・」
木曽「もしかしたらあいつは今ここを見ているかもな・・・」
烈風「何だそりゃ・・・と、着いたな」
木曽「んじゃ適当に俺は見て回るから。」
烈風「・・・あぁ。」
寝みぃ!寝る!
~執務室?~
烈風「ウィィィィィッス!どうも~!烈風でーす!・・・ん?」
なーんか違和感があるな・・・
烈風「とりあえず外に出よ・・・ん?うおおおおお!?」
突然扉が崩れて石のような足場が浮いてる光景が目に入った。
烈風「何だこりゃ・・・」
???『はじめまして。未来の見えぬものよ。』
烈風「んぁ?」
どこからか声が聞こえる・・・
飛燕『俺は飛燕と言うものだ。この虚無の世界の住人だ。』
烈風「・・・虚無の世界?」
飛燕『昔、突然生まれた世界だ。俺はここに一人の住人として住み、様々な人間の未来を見続けている。』
突然目の前に男が現れる。海軍提督の軍服を着た男性だった。
飛燕『俺が昔いた鎮守府に新たに提督が着任したと聞いて、会いに来たんだ。』
烈風「俺にか?」
飛燕『あぁ。そして記念にこれをやろう。』
そう言うと左手から何か焼けつくような感覚を感じる。
飛燕『魔術印だ。その魔術印がどう育つか楽しみだな。』
烈風「・・・どう育つてのはどう言うことだ?」
飛燕『こればかりは俺にもどう育つか分からん。どう育つかはお前次第だ。それじゃ』
~執務室~
木曽「いつまで寝てんだ・・・」
烈風「・・・今何時ぐらい?」
木曽「1時。」
烈風「午前の?」
木曽「午後の。」
烈風「・・・」
木曽「・・・」
烈風「マジ?」
木曽「マジ」
烈風「・・・」
木曽「・・・」
烈風「誰か来た?」
木曽「大本営から大淀とか言うのが来てたな。何でも三笠少将の部下とか。」
烈風「」
木曽「出撃命令だってさ。」
烈風「」
木曽「?どうした?」
烈風「」
木曽「おーい?生きてるか~?」
烈風「死んだわ」
木曽「返答できる時点で生きてるから大丈夫だ。ほら出撃だ」
烈風「えっ」
木曽「お前あいつから魔術印貰ったんだろ?なら大丈夫だ」ガシッ!
烈風「嫌嫌嫌嫌!待って待っててば!」ズルズル
木曽「うるさい。早く行くぞ」
烈風「装備ねえよ!」
木曽「ほれ。」
烈風「?これただの軍刀じゃね?」
木曽「飛燕の刀だ。これでどうにかなる。」
烈風「死ぬわ!」
木曽「じゃぁ拳銃・・・」
烈風「せめてもうちょっと実用的なものください!(切実)」
木曽「・・・」つ46cm3連装砲
烈風「死ぬわ!反動で消し飛ぶわ!」
木曽「えぇ・・・」
烈風「えぇじゃねえよ!死ぬよ!本当に死ぬよ!」
木曽「じゃぁ銃と刀で」
烈風「・・・」
死ぬ未来しか見えんわ・・・
~鎮守府近海~
木曽「・・・」
烈風「・・・周囲に敵影無し。」
木曽「・・・」
烈風「さっきから黙ってるけど・・・どうかしたのか?」
木曽「・・・ん?あぁ。何でもない。」
烈風「そうか。」
木曽「・・・」
烈風「・・・」
ki☆ma☆zu☆i
木曽「・・・本当に居ないな・・・深海棲艦・・・」
烈風「居んのここに?地図反対とかにして無い?」
木曽「するわけねえだろ馬鹿!」
烈風「おう上官に馬鹿ってなんだ馬鹿って」
木曽「馬鹿なんだから仕方ないだろ馬鹿」
烈風「・・・(´・ω・`)」
木曽「・・・敵襲!」
烈風「えっ」
木曽「ほら早く迎撃するぞ!」
烈風「えぇ!?」
ととととととりあえず刀を・・・
???『・・・?』
烈風「」
取り出したら何か目の前に美少女出てきました。
???『あっ新しいマスターですか。』
烈風「マスター?何の話だ?」
???『あれ?違うんですか?』
烈風「何の話か全くわからんのだが・・・」
???『・・・え~と何で刀取り出したの?』
烈風「渡されて迎撃するよう言われて・・・あっ!やべ!深海棲艦がいるんだった!」
???『あぁ。それなら・・・私が時を止めたので』
烈風「さらっと時止めないでください。」
???『で、深海棲艦を迎撃するために私を使ったと?』
烈風「えぇ・・・うん・・・まぁ・・・」
???『じゃぁ貴方がマスターですね!』
烈風「何でそうなった!」
???『次に私を使う人がマスターて決めてたので!』
烈風「えぇ・・・」
マナ『私はマナ。飛燕さんの昔の部下です。』
烈風「・・・飛燕・・・どんな人だったんだ?」
マナ『・・・あの方は・・・まぁすごい人でしたよ。』
烈風「・・・良く分かんねえ・・・」
マナ『とりあえずまぁ・・・深海棲艦倒しましょ時止め解除。』
木曽「あっぶねぇ!」
ドォォォン!
ル級「・・・」
烈風「・・・\(^o^)/」
マナ『何だ。この程度ですか。マスター、刀貸してください』
烈風「えっ?うん。はい」
木曽「・・・なぁ提督・・・そいつだ・・・
ズバァ!チュドォン!
マナ『余所見は危ないですよ木曽さん』
木曽「・・・」
烈風「俺も分からん。ただ・・・」
マナ『・・・』ズバァ!
ル 級「」
イ 級「」
烈風「めちゃめちゃ強くて俺等の仲間ってことは確かだ。」
マナ『・・・これだけですか・・・』
烈風「・・・いや・・・まだ何か・・・」
ドォォォン!
マナ『マスター!」
烈風「え・・・」
木曽「バッカ!お前!」
バァァン!
烈風「・・・」
木曽「・・・全く・・・何やってんだかな・・・」
烈風「木曽!大丈夫か!」
木曽「何とかな・・・」ボロ・・・
烈風「・・・マナ。」
マナ『はい。』
烈風「・・・木曽担いで走れ。」
マナ『・・・それじゃぁマスターが・・・』
烈風「良い。指揮官の代わりなんかいくらでも効く。」シャッ
マナ『・・・分かりました・・・』ダッ!
戦艦棲姫「・・・」ガチャ
・・・戦艦棲姫か・・・教科書でしか見たことがないが実際に見ると違うもんだな・・・どうすれば・・・
烈風「・・・!」
魔術印・・・
烈風「一か八か!」
ドォォォン!
烈風「・・・」
・・・どうなった・・・?
そっと目を開けると目の前には
戦艦棲姫「・・・貴様・・・!何ヲシタ・・・!」
自分の砲撃を受けたと思われる戦艦棲姫が居た。
烈風「・・・」
一応攻撃を防げたが・・・あまりダメージは受けてないみたいだ・・・
戦艦棲姫「ウォォォォォォ!」
バリィン!
!
烈風「・・・空気が・・・割れた・・・!?」
戦艦棲姫「消シ飛ブガ良イ!」ガチャ!
ドォォォン!
???「やかましい奴だな。」
戦艦棲姫「・・・クッ・・・!今回は撤退ダナ・・・」
烈風「・・・」
???「大丈夫か?」
烈風「誰だ?」
天龍「俺は天龍。飛燕の知り合いだろ?その魔術印」
烈風「・・・いきなり呼び出されて魔術印着けられた・・・」
天龍「久々に面白い玩具でも見つかったとでも思ってるんだろうな・・・」
烈風「」
泣きそう・・・今めっちゃ泣きそう
烈風「玩具呼ばわりって・・・」
天龍「そんな奴だからな。あいつ私にはその刀を鎮守府に置いてけって言ってたり・・・自分で置けっての。」
烈風「・・・」
あの人割とフリーダムだなぁ・・・
~鎮守府?~
木曽「・・・全く・・・何のようだ?飛燕」
飛燕「久しぶりだな。最後に会ったのはお前が・・・」
提督を殺した時だっけか?
木曽「・・・」
飛燕「・・・正確にはお前じゃなかった・・・か」
木曽「・・・」
飛燕「俺が来た理由は分かるんじゃないか?」
木曽「・・・あぁ。魔術印のことだろ?」
飛燕「そうだ。魔術印は君の心の中を暴く。そんな魔術印が『もう一人のお前』への憎しみからまた違うものに変化してきているんだ。それが少し不思議でね。」
木曽「・・・私に聞かれても知らん。」
飛燕「そりゃ残念だな。」
木曽「そっちこそ何でか分からないのか?」
飛燕「分かってたらここに来てない。」
木曽「・・・」
天龍「・・・おうおう。懐かしい奴が居るな。」
飛燕「あぁ。天龍!久しぶりだな。」
烈風「飛燕さんこっちの世界にも来れるんですね。」
飛燕「まぁね。あまりこの世界に干渉したくないから来てないだけだね。」
烈風「・・・」
だからと言って人が寝てるときに拉致られても困るんだよなぁ・・・
飛燕「・・・」
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