シャニP「プロデューサーはアイドルにモテてナンボ」
シャイニーカラーズ二次創作物。
ユニット事にプロデューサーがいるという設定で書いてます。
めぐる「そうなの?」
イルミネーションスターズP(以下P)「かどうかは知らん。しかし、ウチのプロデューサーが担当アイドルにモテているのは確かだ」
めぐる「え〜プロデューサーが?全然そうは思えないけど」
P「俺じゃなくて他の連中の話だよ。アルストロメリアPなんて桑山千雪ともはや夫婦だろアレ」
めぐる「そうなんだ?甘奈や甜花とは事務所でおしゃべりするけど、千雪さんはあんまり知らないからなー」
P「こないだその大崎姉妹を見て『私達も早くあんな子が欲しいですね』『ああ。千雪の子供なら、きっと可愛い女の子だろうな』なんて話しててな」
めぐる「うわ……て、注意とかしなくていいの。プロデューサー、一応ここじゃ社長の次に偉いんでしょ」
P「余計な事言ってここの稼ぎ頭のアルストロメリアに悪い影響が出ても困るしなあ。俺なんて所詮肩書きだけのチーフだし」
めぐる「あれ、それ遠回しに私達の事を…」
P「ないない。むしろ俺の実力不足が大きいから」
めぐる「そうかなー、プロデューサーは頑張ってると思うよ?」
P「まあお互いこれからという事にしておこう。それで話を戻すとだな」
めぐる「戻すんだ。という事は他のユニットのプロデューサーも?」
P「ああ。アンティーカだと白瀬咲耶なんかはもう露骨だな」
めぐる「咲耶王子が?なんか意外。それって単に王子が誰にでも優しいからそう見えてるだけなんじゃないの、この前だって真乃に顎クイしてたし」
P「いや前に仕事でな……ん、ちょっと待て。何の話だそれは」
めぐる「まーまー、もう終わった事だから。それより咲耶が?」
P「何があったんだよ一体、今度アンティーカPに聞いておくか。それで白瀬だがな……」
P「お疲れ様。今日は俺の付き添いで悪かったな。上手くいって安心したよ」
咲耶「ありがとうございます、こちらこそプロデューサーが迷惑をおかけしてすみません」
P「白瀬が謝るような事じゃないさ、あいつがミスしたのが悪いんだから」
咲耶「はい。ですが私のプロデューサーの事ですし」
P(真面目だな、しっかり受け答え出来てるし。一対一で接するのは初めてだけど、自信がある灯織って感じだな)
咲耶「それでチーフ、アンティーカPは?」
P「ああ、そろそろ事務所に来るそうだよ」
P(普段見てる姿とかなり違うな。あいつは距離が近くなる時があって困るって言ってたけど。まあ接点の少ない俺相手なら当然か)
アンティーカP「お疲れ様です!チーフ、申し訳ありませんでした。ご迷惑を掛けてしまって」
P「お疲れ様。俺に謝っても仕方ないだろう、ちゃんと白瀬に頭下げておけよ」
アンティーカP「は、はい。咲耶、今日はすまなかった」
咲耶「全くだよ、ダブルブッキングだなんて社会人としてどうかと思うね」
アンティーカP「いや、本当に悪かった。霧子の仕事で色々注文が多くて、ついお前のスケジュールを勘違いして覚えてしまってて」
咲耶「予定はきちんと見直せってのはアナタの口癖だろう。気を付けてもらわないと困るよ?皆、アナタを頼りにしてるんだから」
アンティーカP「悪かったよ」
P(あれ。なんか、ガラッと雰囲気が変わったな)
P「まあ白瀬もその辺にしておけ、大事にならずに済んでよかったよ」
咲耶「駄目ですよチーフ、きちんと言っておかないとこの人はすぐ調子に乗りますから。この前皆と行ったカラオケだって、ちょっと褒めたらすぐノリノリで」
アンティーカP「お、お前ねえ。プライベートと仕事を一緒にするなよ」
咲耶「あれを見てたらアナタの事は仕事ぶりには察しがつくさ。それよりまさか、その格好で相手先に行ったんじゃないだろうね?」
アンティーカP「いや、これは駅から走ってきたからで」
咲耶「そんなだらしない格好で上司の前に出るものじゃないよ。何なら私が直してあげようか?」
アンティーカP「おい、チーフの前で変な事言うなよ!?」
P「あー……お邪魔しちゃ悪いし、先に帰るぞ。戸締り頼むな」
アンティーカP「お、お疲れ様です。チーフ、言っておきますけどこれは」
P「そういうのはアルストロメリアPで沢山だよ、程々にな」
咲耶「お疲れ様です。さてと、今日のお詫びに自宅までのエスコートでもお願いしようかな」
アンティーカP「わかったわかった。おい、腕組むなって…手も繋がない!」
P「と、こういう事があってな」
めぐる「へー、あの咲耶が。なんか、超意外。まるで世話焼きな奥さんだね」
P「まあ、白瀬は父子家庭らしいからな。父親の面倒を見るみたいなノリであいつに接しているんだろう……と、思いたい」
めぐる「だといいけどねー」
P「怖い事言うなよ、アルストロメリアだけでも頭が痛いんだから」
めぐる「話振ってきたのはプロデューサーの方でしょ」
P「まあそうなんだが。しかし改めて振り返ってみたらウチのプロデューサー連中ヤバいなこれ」
めぐる「放課後クライマックスガールズはどうなの?」
P「あー、あそこは大丈夫じゃないかな。この前も近くの公園で…」
P「寒くなってきたな、ぼつぼつコートの用意を…ん」
樹里「夏葉、だから一人でボール持つなって言っただろ!」
夏葉「あなたこそもう少し周りを活かす方法を考えなさい、パスだけ出せばいいってものじゃないでしょう!」
果穂「二人とも、ケンカはダメです!」
放課後クラP「大丈夫だよ果穂、あの二人は喧嘩じゃなくて意見をぶつけあってるだけだから。作戦会議みたいなものかな」
果穂「そうなんですか?」
樹里「くそっ、余裕みせやがって。見てろよ、次こそは」
P「おーい、何やってんだ?」
放課後クラP「あ、チーフ。お疲れ様です。見ての通りサッカーですよ。この人数ならフットサルかな?」
果穂「プロデューサーさんスゴいんですよ、あたし達三人をスイスイ抜いてゴールを決めちゃうんですから!」
P「アイドルとコミュニケーションを取るのはいいけどな、仕事は大丈夫なのか?」
放課後クラP「これも仕事ですよ、樹里が次の仕事を引き受けるかどうかを賭けての勝負なんですから」
樹里「ぜってー勝つ。誰がこの寒い中水着グラビアなんざやるもんか」
放課後クラP「温水プールだけどね」
夏葉「鍛え方が足りないから寒く感じるのよ、心頭滅却すれば火もまた涼しというでしょう?」
樹里「寒いんじゃねーか!話は終わりだ、決着付けようぜ」
放課後クラP「はいはい。じゃ、三人ともいいかい?あと智世子も」
智世子「は、は〜い。うう、キーパーなんて引き受けるんじゃなかった…」
樹里「いいかチョコ、ボールをよく見て身体で止めるんだ。ガッツ見せろ」
夏葉「樹里のワガママから始まったとはいえやるからには勝たなきゃ意味無いわ。しっかり頼むわよ?」
智世子「ぅぅ、死ぬ気で頑張ります…」
放課後クラP「大丈夫だよ、ちゃんと外してゴールするから」
樹里「言われてんぞチョコ、気合いだ気合い!」
智世子「が、頑張ります。とほほ……」
果穂「守ってばっかりじゃ勝てませんよ、こっちも攻めましょう!」
夏葉「そうね、その為にはチームワークが大切だわ。樹里、今度こそ合わせるわよ?」
樹里「お前が言うな!」
P「やれやれ。まあ仲がいいのは結構な事だがな…ん」
凛世「……」
P「杜野、暇そうだな。お前もあっちのチームに混ざった方がいいんじゃないか」
凛世「お疲れ様です。いえ、ご心配なく。私は今、幸せを噛み締めておりますので」
P「幸せ?」
凛世「はい、プロデューサーさまが言ってくださいました。絶対に自分の後ろは通さない。私を守ると、固く誓ってくれたのです」
P(そりゃ単に、キーパーまでボールを回さないって言っただけじゃないか?)
凛世「あの方の優しいお言葉、とても胸に染みました。ですから今、私はこうして余韻に浸らせていただいております…」
P(そう言えば杜野は少女漫画好きって言ってたっけか。こういうシチュエーションに憧れてたって事なんだろうな)
放課後クラP「さあ行くか。凛世、また退屈させるけどごめんね?」
樹里「言ってくれるじゃねーか、覚悟しろよ!」
P「何でもいいけどな、ケガだけは気をつけろよー」
凛世「はい。いつまでも、凛世はプロデューサーさまと共に…」
P「友達感覚も良しあしだけど、あいつはそれで結果出してるからな。プロデューサー陣じゃ最年少だし」
めぐる(なんか、マズいのが混ざってるような?)
P「でもこうして見たらよそはなんて言うか、距離が近いよな。ウチも別に仲が悪いわけじゃないけど」
めぐる「灯織も真乃もいい子だよー?」
P「ああ、もちろん。灯織は真面目で向上心がある。それに、俺にまで気を使ってくれるような優しい所もあるし」
めぐる「そうそう、灯織ってパッと見で誤解されやすいけどものすごく優しい子なんだよね」
P「だよなあ。灯織はあれであと少し、自信が持てるようになるといいんだけど」
めぐる「分かる。マイナス思考入っちゃう時があるんだよね」
P「そうそう。ああいう子に自信を持たせるのが俺の役目なんだろうけどな」
めぐる「頑張らないとダメだよー?」
P「ああ、もちろん。あと、真乃はおっとりしてるだけじゃなくて、芯がしっかりしてるのがいい所だよな」
めぐる「それ!さすがプロデューサー、分かってる。ちょっとした失敗じゃビクともしない強さがあるんだよね」
P「ああ。アイドルを頑張りたいって気持ちは灯織と比べても決して引けを取らないもんな」
めぐる「分かる分かる。私もあの二人に引っ張ってもらってるからね」
P「おいおい逆だろ、ウチが上手く回ってるのはお前がちゃんと二人の事を見てくれてるからだよ」
めぐる「え?私は大したことしてないよ」
P「何言ってんだ、お前がどれだけ気を配ってるかはちゃんと分かってるよ」
めぐる「別に私はそういうつもりはなくて、皆と仲良くしたいだけなんだけどな」
P「そう思ってちゃんと実行に移せるのがめぐるの良い所だよ、いつもありがとうな」
めぐる「も、もう!そんなにおだてても何も出ないよ……あ」
P「ん?」
めぐる「もしかしてプロデューサー、私にお世辞言ってナンパでもするつもり?」
P「は?何言ってんだ」
めぐる「だって、さっきまで散々他のプロデューサーを羨ましがってたじゃない」
P「羨ましがってるんじゃなくて、チーフとして事務所を心配してるだけだ」
めぐる「どうかなー?でも考えてみたら
、プロデューサーが女の子といちゃいちゃしてる所はあんまり想像出来ないね」
P「おい、そりゃどういう意味だよ」
めぐる「えー、だってアルストロメリアPみたいなイケメンでもアンティーカPほどスタイル良いわけでもないし、放課後クラPのようにスポーツ万能でもないでしょ」
P「そりゃアイツらが上位レベルの人間ってだけだろ。俺が中の下ってのは認めるけどな」
めぐる「まーまー。アイドルにモテないからってひがまないの。どう、私の友達でよければ紹介してあげようか?」
P「だからひがんでないって。てか高校生をオッサンと付き合わせようとするなよ」
めぐる「あはは、冗談冗談。でもちょっと心動いたんじゃない?」
P「お前なあ……」
灯織「めぐる、またプロデューサーとお話ししてる。ほんと、仲良いよね」
真乃「そうだね」
灯織(どうしよう、あそこに混ざろうって言った方がいいのかな。でもお邪魔したら悪いかもしれないし。だったらここで二人で会話するべきか……でも、途中で会話が続かなくなったら今度は真乃に悪いよね。あ、そう言えば真乃、この前山に行ったって言ってたよね。そこを上手く引き出せれば何とかなるかな?よーし。でも、どんな風に話を切り出せばいいんだろう……)
真乃(今日はお天気良くないなぁ。いつもの公園にハトさんいるかな?)
はづき(あ〜あ、今すぐ事務所のプロデューサーさん達全員に小型の隕石でも落ちてきませんかね…)
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