早波「お姉ちゃん!」
お姉ちゃん子早波
早波着任しました
吹雪「いいなあ…」
睦月「いいよねえ…」
夕立「二人とも何がそんなにいいの?」
睦月「あっ夕立ちゃん、聞いてたの?」
夕立「聞いてたというか聞こえてたというか」
吹雪「最近着任した早波ちゃんのことなんだけど藤波ちゃんのことを『お姉ちゃん』て呼ぶのが可愛くてね~」
睦月「そうそう、あんなお姉ちゃん子、今までいなかったからとっても可愛いなって吹雪ちゃんと話してたの」
夕立「ふーん」
吹雪「あっ夕立ちゃんはあんまり興味なさそうな感じ?でも今ネームシップの間で早波ちゃんブームが来ていてね」
睦月「なんとかして早波ちゃんに『お姉ちゃん』て呼んでもらおうって話になってるの」
夕立「えっ、ちょっと待ってよ二人とも、なんか言ってる意味がよくわからないんだけど」
睦月「? 意味って言われてもそのままの意味だけど…」
吹雪「むしろ逆に夕立ちゃんは早波ちゃんに『お姉ちゃん』て呼ばれたくないの?」
夕立「呼ばれたいとかそんな話じゃなくて考えたこともないっぽいんだけど」
吹雪「もー、もっと真剣に考えてみてよ、例えばほら、夕立ちゃんが春雨ちゃんに『お姉ちゃん』て呼ばれたらどう思う?」
夕立「春雨からは『夕立姉さん』って呼ばれてるしそれでいいと思うんだけど」
吹雪「ええっと、夕立ちゃんは姉妹艦から『お姉ちゃん』て呼ばれたくないの?」
夕立「いや別に、そんな気にするようなことじゃないっぽいんだけど」
睦月「吹雪ちゃん、夕立ちゃんにはちょっと難しい話だったみたい」
夕立「え、睦月ちゃんも吹雪ちゃん側なの?なにこの私がおかしいみたいな空気」
吹雪「ふふふ夕立ちゃん、私たちネームシップは姉妹艦から『お姉ちゃん』と呼ばれて頼りにされたいという願望を常に抱えているのだよ」
夕立「そういうものなの?」
睦月「にゃしい」
吹雪「それなのに私も睦月ちゃんも『お姉ちゃん』と呼ばれてなくて…」
睦月「にゃしい…」
夕立「でも吹雪ちゃん、浦波は吹雪ちゃんのこと『吹雪姉さん』て呼んでなかったっけ?」
吹雪「そうだけど浦波ちゃんは磯波ちゃんにべったりで私といる時間少ないし…」
「それにやっぱり『お姉ちゃん』て呼ばれてみたいよ」
睦月「『お姉ちゃん』は憧れるよね~」
夕立「だったらうちのお姉ちゃんみたいに『お姉ちゃん』て呼ばせたら?」
吹雪「やってもらおうとしたけど断られた」
睦月「睦月のところは試しに呼んでもらえたけどなんかおかしくてみんな吹き出してた」
「如月ちゃんだけ真面目に呼んでくれたんだけどなんだか照れくさくて元に戻してもらったよ…」
吹雪「んーたまに酔っ払った叢雲ちゃんが『吹雪お姉ちゃん』て絡んでくることがあるけど確かに違和感がねえ」
夕立(これ叢雲あんまり知られたくないやつっぽい?)
睦月「馴染んでる呼び方を変えられるってのもなんかちょっと違うよねぇ」
吹雪「まっそういうわけで早波ちゃんにナチュラルお姉ちゃん呼びされたいっていう話」
夕立「あれ?結局そういう話だっけ?」
睦月「ちょっと違ったと思うけど大して違わないしいいと思う」
吹雪「そういえば夕立ちゃんの声ってどこなく早波ちゃんに似てないかな?」
睦月「あーそれ、確かにちょっと似てる気がする」
吹雪「ねえ夕立ちゃん、一度でいいから『吹雪お姉ちゃん』て呼んでくれないかな?」
睦月「吹雪ちゃんずるい、夕立ちゃん、睦月も『睦月お姉ちゃん』て呼んでみて?」
夕立(うう…なんか目が据わってて怖い…今はおとなしく言うこと聞いてた方がいいっぽい…)
夕立「じっじゃあ、一度だけっぽい…」
「『吹雪お姉ちゃん』、「睦月お姉ちゃん」」
吹雪「…」
睦月「…」
夕立「どう? って二人ともどうしたっぽい?」
吹雪「さてと、今日の工廠任務まだだっけ、今から急いでやってこないと」
夕立「吹雪ちゃん、今日の任務はもう終わってたはずだけど」
睦月「睦月は遠征行く前に鎮守府正面海域に行ってこないと」
夕立「睦月ちゃん、今日遠征当番じゃないよね?あと鎮守府正面も今朝行ってきたばかりだよね?」
吹雪「なんでこんな簡単なことに気が付かなかったんだろ」
睦月「ほんとにゃしい、ちょっとした盲点だったって睦月は思う」
夕立「二人が何を言ってるのかわからないんだけど…」
吹雪「何ってもちろん、」
睦月「新しい夕立ちゃんを鎮守府に迎えるに決まってるにゃしい」
提督には却下されました
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