2020-07-20 21:19:03 更新

概要

この作品は幻想郷闇汚染危機 4の続きです
ゆっくり見ていってね


前書き

ライル・ディスト(偽名)

外の世界から来た外来人
風を自由自在に操ることができ、自分の世界の中心核となる存在
多重人格も持っていて、いろいろな能力が使える
性格は至って普通 かなりの仲間思いで特に女性には優しい(厳しくする時は厳しくする)
名前は偽名らしい


ミレイユ・ディスト(本名 ミレイユ・ブリリアント)

回復担当の多重人格者の一人
性格は天然でいつものほほーんとしてる
怒ると怖いかはわからないが本気にするととんでもなく強くなる
画像検索で【ミレイユ・ブリリアント】と入力すると元ネタにしたキャラが出てきます 検索してみてくださいね?


ブレイク・ディスト

無効を操る多重人格者の一人
性格は危ない この多重人格者と接する時は危ないから気をつけながら話しかけた方がいい
能力が無効しか使えないため攻撃方法は素手で攻撃しかないため単体で出てくることはほぼないだろう


キール・ディスト

諸刃の拳を使う多重人格者の一人
性格は言葉使いは多少荒いが根はいい人
能力を無効にされても諸刃の拳を使う事が出来る
体力を大幅に使うため、あまり多用することが出来ない上ブレイクと同じく素手で攻撃しかない為単体で出てくることはほぼないだろう


ぜウル・ディスト

未来を見る事が出来る多重人格者の一人
性格は不明
能力もたまにしか使えないためあまり役には立たない…?


ナイト・ディスト

闇を操る事が出来る多重人格者の一人
性格はブレイク以上に危険
敵味方関係なく攻撃する危ない人格者
ライルに止めてもらわなければかなり危険な者の為、あまり姿は出されない


勇那

東方玉新楽に出てくる狐の妖怪
詳しいことは東方玉新楽と検索すれば出てきます
なかなかかわいい(もはや作者の感想)


太陽の畑



ライル 「よっと!すごいな 空から見たら一面ひまわりが咲いてたから気になって来てみたけど」スタッ


ミレイユ 「ほんとですね 一面ひまわりが咲いてるなんてキレイです!」


霊夢 「…あんたたち、よくここに下りたいなんて言ったわね わたしは反対したのに…」


ライル 「なんでだよ すごくキレイじゃないか?」


ミレイユ 「そうですよ なにがいやなんですか?」


霊夢 「ここの地主が洒落にならないのよ あっちなみに言っておくけど、花に傷つけたら殺されるわよ」


ライル 「っえ!?傷つけただけで!?」


霊夢 「もしくはここの地主を怒らせるようなことをしたらバラバラにされるわ」


ミレイユ 「バラバラ殺人!?どんだけやばい方なんですか!」


霊夢 「それほどヤバいやつなのよ 分かったらさっさとずらかる…」



ヒュオンッッ!!!!!!


全員 「「っ!!!!!?」」ゾクゥッ!!!!



幽香 「…あら これはまた珍しいお客さんね」フワァ…スタッ


霊夢 「…幽香」


ライル 「…あんた、花見のときにいた…風見幽香、だったっけ?」


幽香 「そうよ この太陽の畑を管理してる妖怪 風見幽香よ」


幽香 「あなたたちのことは覚えてるわよ 霊夢の彼氏、ライル・ディスト」


ライル 「ちがうから!?」


幽香 「そして、その浮気相手 ミレイユ」


ミレイユ 「浮気相手!?」


幽香 「と、いうのはじょうだんで」


霊夢 「冗談じゃないわよ 私とライルが付き合ってるのはほんとうのことよ」


ライル 「霊夢 おまえは黙ってろ」


幽香 「それにしても、あなたたちがここに来るなんて思ってもなかったわ まして霊夢が一緒にいたのに…ね?」


霊夢 「ライルたちがここに来たいっていうから来たのよ わたしは反対したんだけどね」


幽香 「でしょうね?私のもとに来たがるやつなんて、死にに来るようなものだものね」クスッ


ライル 「…ほんとに、花に傷つけただけで殺すのか?」


幽香 「えぇ 殺すわよ?どんな理由だろうが関係なく、無残に腕や足を引きちぎって殺すわ」


幽香 「もし逃げたら、わたしのこの傘で…」スッ… ライルに傘の先を向ける


ミレイユ 「っ! ライルさん!」スッ ライルの前に立ち塞がり、シールドを展開させようと準備する


霊夢 「…」スッ… お祓い棒を取り出して構えを取る


ライル 「…その傘でおれをどうする気だ?」


幽香 「うふふ!さぁてね どうすることやら?」ニタァ


ライル 「…やる気なら相手するが あまりやる気はしないが」


幽香 「あらいいの?私とやったらあなた、死んじゃうわよ?」


ライル 「殺せるもんならやってみろ そんな簡単に殺されてたまるか!」ギロッ


ミレイユ 「ライルさんがやるなら私もやります あなたの攻撃は全部防がせてもらいます!」


霊夢 「やるなら私もやるわよ 暴れてる妖怪を懲らしめるのは私の仕事だからね!」


幽香 「…」


三人 「「…」」ギロッ


幽香 「…ふふっ!やっぱり、人間という生き物はおもしろいわね?」クスッ


ライル 「…っえ」


幽香 「ごめんなさいね 少しからかいすぎたわ?わたしもやる気なんてないから落ち着いてもらえないかしら」


ライル 「…ほんとに、ないのか?」


幽香 「えぇないわ 安心して」


ミレイユ 「…」


霊夢 「ならいちいちちょっかいだすんじゃないわよ あんたのちょっかいは冗談に聞こえないんだから」


幽香 「気をつけるわ」


幽香 「それで花がキレイで来たのよね 花に害を及ぼすことさえしなければ、いくらでも見ていっていいわよ」


ライル 「っん そうか?なら少し見させてもらうよ」


ミレイユ 「…ほんとに、見ていいんですか?ほんとになにもしませんか?」


幽香 「しないわよ 変に警戒しなくてへいきよ」


ミレイユ 「…」ジリッ…


ライル 「…ミレイユ?」


ミレイユ 「…ほんとに、なにもしませんか?」ジロッ


幽香 「しないわよ 何度も言わせないでちょうだい」


ミレイユ 「…」


ライル 「…どうした?ミレイユ そんなに警戒して?」


霊夢 「…?」


ミレイユ 「…ほんとに、ほんとですか?」


幽香 「しつこいわよ!いい加減にしないと殺すわよ!」スッ 傘をミレイユに向ける


ライル 「ちょっ!?まっまて幽香!ミレイユは俺が落ち着かせるから落ち着け…」


ミレイユ 「【…真実 誠の光!】」ポゥ… ミレイユの手から光の玉が出てきて、頭上に飛んでいく



真実 誠の光 「真実を照らす光の玉を出して、その影響範囲内に入ったもの達は本当の姿を表す」属性 光



幽香 「っ!」


ミレイユ 「いつまで化けの皮を被ってる気ですか バレバレなんですよ!」ピカー!!


幽香? 「…へぇ?気づいてたんだ さすがだねミレイユ」シュゥゥ…



ライル 「…ーっな!?」


霊夢 「うそっ!?なっなんで…!!」


ミレイユ 「…やはりあなたでしたか 感じたことのある魔力を感じたのでもしかしたらと思ってましたが…」


ミレイユ 「ジェシカさん!」



ジェシカ 「…ふふ!まさか こんなにも早くバレるとは思わなかったなぁ 少し予想外!」ニコッ 幽香の姿から赤髪のツインテールで小柄な子供と思われる者が現れる


ライル 「…ジェシカ なんで、お前がここに…?」


ジェシカ 「なんで?そんなの決まってるじゃん」


ジェシカ(漆黒) 「【ライルを殺すために来たんだよ!】」ブワァッ!! ジェシカの周りから尋常じゃない程の闇のオーラが出てくる


ライル 「っな!?(こっこの闇の量…まさか!)」


霊夢 「っ! 闇のオーラ!」


ミレイユ 「しかもこの量…漆黒です!気をつけてください!」


霊夢 「漆黒…?」


ミレイユ 「闇の住民にもランクがあるんです 今まで見てきた闇の住民たちは闇で、今目の前にいるジェシカさんのオーラの量からすると漆黒です」


ミレイユ 「漆黒は闇とは違って能力が桁違いです 今までの闇の住民と違って倍以上に強いです!気をつけてください!」



ジェシカ(漆黒) 「あははは!!ライル わたしね?すっごくあなたを殺したいんだ」


ジェシカ(漆黒) 「あのとき…ライルが間に合ってれば、私は死なずに済んだのに」


ジェシカ(漆黒) 「ライルが間に合わなかったせいで わたしは死んだんだよ!お腹にでっかい穴が空いて…痛い思いをしながら死んだんだよ!」


ジェシカ 「おぼえてるよね あのとき、【闇の幻獣】が現れてわたしのお腹をかっさばかれたの!!」


ライル 「ーっ…あぁ おぼえてるよ……目の前で殺されたんだから、覚えてないわけないだろ!」ギリッ


ジェシカ(漆黒) 「アハハ!!そうだよね?わたしを見殺しにしたんだから覚えてないわけないよね」


ジェシカ(漆黒) 「風を使えば充分間に合ったはずなのになんで使わなかったの?ねぇなんで?なんでライル?」


ライル 「それは……」


ジェシカ(漆黒) 「あぁそうだよね あの時、私のことより自分のことを優先したからだよね?」


ジェシカ(漆黒) 「いつもなにかあったら守ってやるって言ってたのに…」


ジェシカ(漆黒) 「【結局は自分のことを優先するんだね?仲間の命より、自分が助かればいいと思ってるんだね!】」


ライル 「ーっ…そんなことっ……!!」フヨォ…



ミレイユ 「っ!!!? ライルさん!!(やばいです!ライルさんから闇が!!)」


霊夢 「ライル!!」



ジェシカ(漆黒) 「…ねぇライル もう仲間のことなんてどうでもいいじゃん?だからさ」


ジェシカ(漆黒) 「【一緒に闇の住民になろうよ わたしと一緒にさ!】」


ライル…? 「…闇の、住民に……?」フヨォォ…


霊夢 「だめライル!聞いちゃダメ!!」


ジェシカ(漆黒) 「うん!闇の住民になっちゃえば、仲間のことなんてもうどうでもいいんだよ!自分のことを優先しても平気 だって、仲間なんて作る必要ないんだから!」


ジェシカ(漆黒) 「だからもうなんにも考えなくていいんだよ 闇の住民みんながあなたを受け入れてくれるよ!」


ライル…? 「…そう、なのか?」ユラァ…


ミレイユ 「ライルさん!!ダメっ!!」ダッ!!


ジェシカ(漆黒) 「黒炎 プリズンファイヤー!!」ボッ!!



ボウゥゥンッッ!!!!!! ライルとジェシカの周りに黒い炎の檻が出現する



ミレイユ 「あっつ!!」


霊夢 「ミレイユ!!」



ジェシカ(漆黒) 「さぁライル 邪魔者はいなくなったよ?それじゃ行こ!」スッ


ライル…? 「…」スッ… 差し出されたジェシカの手を取ろうと手を伸ばす



霊夢 「ライル!!ダメぇぇ!!!!」ダッ!!


ジェシカ(漆黒) 「じゃまよ!ファイヤーバルカン!!」バシュンッ!!!!



シュンシュンチュンチュンシュンチュンッッ!!!!!! 細かい炎の玉が霊夢に襲いかかる


ブスブスブスッッ!!!!!!


霊夢 「あぁぁっ!!!!!!」腕、足、手にジェシカの炎の玉が撃ち込まれる


ミレイユ 「霊夢さん!!」



ライル…? 「っ!」


ジェシカ(漆黒) 「さっ行こ?ライル」スッ


ライル…? 「…」


ジェシカ(漆黒) 「…? どうしたの?ライル 早く行こうよ」


ライル 「…ーっも」ボソッ


ジェシカ(漆黒) 「…っえ?」


ライル 「よくも霊夢に傷つけやがったな!!てめぇふざけんじゃねぇぞゴラァ!!!!」ブチィ!!!!


ジェシカ(漆黒) 「っ!!」


ライル 「ぶっ殺してやるよォ!!ジェシカァァ!!!!」スゥ…


ライル 「【禁技 闇ー抜刀剣】」ブンッ!!!! 手には何も持っていない状態でジェシカに拳を振るう


ジェシカ(漆黒) 「やばっ!!!?黒炎 フルファイヤー・シールド!!」ボゥンッ!!!! 自分の目の前に黒い炎の壁を作り出す



ザッパァァァァン!!!!!!


大量のひまわり 「「」」シュボォォ!! ライルの目の前に咲く花々が約100m辺りまで全部切れて黒い煙を上げながら燃えるようになくなる



禁技 闇ー抜刀剣・刀を持っていなくとも、拳を振るうだけで目の前のありとあらゆるものをぶった斬りして闇の炎らしきもので消滅する



ミレイユ 「っな!!!?(あの技は!!)」



ジェシカ(漆黒) 「くぅっ!!」ボゥゥ… ギリギリでなんとかライルの攻撃を防ぎ切る


ライル 「オラオラオラオラァ!!防御してねぇでかかってこいやぁジェシカァァ!!!!」シャンシャンシャンシャンッッ!!!!!!


ジェシカ(漆黒) 「ちょっ!!!?禁技をそんな何回も使わないでよ!!」ボォォ…


ジェシカ(漆黒) 「黒炎 フルファイヤー・シールド!!」ボゥン!!!!


ガキィン!!キィンキィンッギャイン!!!!


ジェシカ(漆黒) 「くぅぅっ!!!!」ボゥゥ…


ジェシカ(漆黒) 「(完っ全にしくじった!!ライルを闇に落とすために邪魔だったから少し傷つけただけなのに…まさかここまでなるなんて!!)」


ジェシカ 「(ほんとはライルを闇に落としたかったんだけど…仕方ない 殺るしかない!!)」シュゥゥ… 黒いオーラを消滅させる



ミレイユ 「…っえ 漆黒を解除した…?」シュゥゥ… 霊夢治療中



ライル 「死ねぇ!!ジェシカァァ!!!!」ブォン!!!!


ジェシカ 「…わたしが死ぬ?なにいってるの」スゥ…


ジェシカ(大黒) 「黒炎 爆炎陣!!」ボゥゥンッ!!!! 両手に黒くでかい炎を出して渦を描くように回転する


ガキィンッッ!!!!!!


ライル 「っな!!!?」グワン!! 禁技 抜刀剣を弾き返されて後ろにバランスを崩す


ライル 「(ばかなっ!!抜刀剣を弾き返した!!!?)」



ミレイユ 「あっあれは大黒!!!?ジェシカさん!!あなたそこまで闇に落ちて!!!!」



ジェシカ(大黒) 「死ねライル!!黒炎 ブラファイ・ドラゴン・ファング!!」シュボォォン!!!!!!


黒炎ドラゴン 「ギャアァオォォォン!!!!!!」グワァ!!!! ジェシカに作られたドラゴンが大口を開けてライルに突っ込んでいく



黒炎 ブラファイ・ドラゴン・ファング=黒い炎の龍を作り出す最上級の炎技 炎の龍に噛み付かれた者は死ぬまで離れず、その間噛みつかれている痛みと燃える炎の熱いのが一緒になって地獄を見ることになる 属性・基本火 黒い炎の場合は闇



ライル 「っち!Bad End Night!!」グニャァ~… 片手の指をブラファイに向けてライルの周りの空間が歪み始める


ジェシカ(大黒) 「ムダだよ!ブラファイ相手にBad End Nightじゃ止められないよ!」


ライル 「なら!」スッ 両手の指をブラファイに差し向ける


ジェシカ(大黒) 「っ!」ピクッ


ライル 「闇 Crazy nighT!!」ヒュゥゥ-!!!! ライルの指先から小さなブラックホールが現れて勢いよく風を切りながら吸い込んでいく



闇 Crazy nighT・指先から小さいブラックホールを作り出して、何がなんでも吸い込む技 吸い込まれたらチリとなり消えていく 属性・闇



黒炎ドラゴン 「ギャアァオォォォン!!!!!!」シュゥゥ-!!!!!! ブラックホールに吸い込まれて消滅していく


ライル 「ーっ…ふんっ!!」バシュンッ ブラファイを吸い込み終えて、ブラックホールを握りつぶす


ジェシカ(大黒) 「…へぇ Crazy nighT使えたんだ まさか使えるとは思わなかったよ」


ジェシカ(大黒) 「でも普通の状態でそれ使うのはまずいんじゃないかな 普通の状態で使ったら闇の負担がもろくるよ」


ライル 「っ…別にこのくらいなんともない Crazy nighT使ったぐらいじゃそこまで……」ハァ…ハァ…


ライル 「(ちくしょう…頭が、頭痛がしやがる…やっぱり普通の状態で強力な闇技を使うのはキツイ!)」ズキズキ


ライル 「(しかも抜刀剣も長時間使っちまったからよけいにキツイ……これ以上闇技を使ったら身体が………)」フラ…




ミレイユ 「(…まずいです ライルさんかなり闇の負担がかかって今にも倒れそう!最初に使った抜刀剣で一気に体力を消耗させてしまったようですね)」


ミレイユ 「(すぐにでも助けに行かなくては…でも、負傷してる霊夢さんをここに置き去りにするわけには!)」シュゥゥ…


霊夢 「ーっ…ミレイユ わたしは平気だからっライルの元に行って!」ムクッ…


ミレイユ 「ダメです霊夢さん!まだ起き上がっては…」


霊夢 「へいきよ これくらいの傷ならなんとか動けるわ…それより、はやくライルのもとに行って回復をしてあげて」


霊夢 「あの火の檻もライルの抜刀剣で壊されたから近づけるわ わたしはここから援護するからおねがい!」


ミレイユ 「…わかりました」




ライル 「ーっ…光剣の風!」ビュンッ!! 光の剣をジェシカに向けて放つ


ジェシカ(大黒) 「ムダだよ ファイヤー・ブレス」ボォォォ!!!!


光剣の剣 「」シュボォォォ… ジェシカのブレス・ファイヤーで燃やされて消滅する


ライル 「っち!風の咆哮!」ブオォォォ!!!!! 風のブレスを作り出してジェシカのファイヤー・ブレスに向けて放つ



バシュゥゥゥン!!!!!!シュゥゥ… ブレス同士がぶつかって両方とも消滅する



ライル 「ーっ……」ハァ…ハァ…


ライル 「(くそ…めまいが……)」ヨロ…ヨロ…


ジェシカ(大黒) 「…終わりだよ ライル」スッ… 人差し指と中指をライルに向けて指す


ライル 「…?」ハァ…ハァ…


ライル 「(なっなんだ…?あの構え ジェシカが使う技であの構えは…)」


ジェシカ(大黒) 「…三重魔法陣 展開」キィン


魔法陣 「」バンバンバァン!!!!!! ジェシカの指先から小、中、大の順番に魔法陣が出現する


ライル 「っな!!!?」


ライル 「(三重魔法陣!?しかも攻撃魔法陣…まさか!!)」


ジェシカ(大黒) 「死ねライル!!禁技 スーパー・ビック・バン!!!!」バシュンッ ライルの足元に炎の線が撃ち込まれる



禁技 スーパー・ビック・バン「対象者の近くにレーザーみたいなものを光の速さで発射し、数秒後に凄まじい爆発を起こさせる核爆弾的な技 食らった対象者はほぼまちがいなく、チリ一つ残らない」属性 炎



ライル 「(やばいっ!!)ふっ風壁!!」ヒュゥゥッ!!!! 自分の目の前にぶ厚い風の壁を作り守りを…


チュドオォォオォォォンッッッ!!!!!! ビックバンは大規模に大爆発する


風壁 「」バキバキバキバキッッッ!!!!!!


ライル 「くぅっ!!(ダメだっ持たない…!!)」ヒュゥゥッ!!!!




ミレイユ 「絶対防壁 Shine fullSHIELD!!」ヒュンッ!!!!


絶対防壁 「」ガキィィィン!!!!!! ビックバンの攻撃に耐え切ってライルを守る



ジェシカ(大黒) 「っ!」


ライル 「ミレイユ!」


ミレイユ 「ライルさん下がってください!その状態では戦えません わたしが相手するので無理しないでください!」


ライル 「ーっ…だいじょうぶだ!俺が相手するからミレイユは援護をたのむ!」ヒュー…スチャッ 風の剣を作り出して構える


ミレイユ 「ダメです!そんなふらついた状態でどう戦おうと言うんですか!無理しないで下がってください!」



ジェシカ(大黒) 「っち!やっぱりミレイユの防御魔法もやっかいだね わたしの禁技を容易く防ぐなんて…」



ーッドクン!!


ジェシカ 「かはぁっ!!!!」ビチャァ!! 心臓に衝撃が走り大黒が強制解除されて血を吐く



ライル 「っえ!?ジェシカ!?」



ジェシカ 「あっあぁぁ…!!」ググッ… 心臓部を抑えて急激な痛みを訴える


ジェシカ 「(うぅ…やっやばい……大黒使ったから負担が…!!!!)」バクバク…


ジェシカ 「(本来は漆黒までしか使えないからっ大黒使った反動が心臓に……!!!!!!)」ゼェー…ゼェー…



ミレイユ 「…大黒使った反動が襲ってきたようですね 漆黒までは使えるけど、大黒は自分の闇以上のようですね」


ジェシカ 「…ーっち!」ヒュー…ヒュー…


ライル 「…ジェシカ そこまでして俺を殺したいのか……?自分の闇以上使っておれを殺そうとするということは……」


ジェシカ 「…殺したいに決まってるでしょ なに当たり前な事言ってるの!」


ジェシカ 「わたしはライルに見殺しにされたんだから、その恨みを晴らすために生き返ってあなたを殺そうとしてるの!」


ジェシカ 「どんなことをしてでも、私の命が尽きても、ライルを殺せれば、私はそれでいいの!」


ライル 「ーっ…そうか おまえも、ミントと一緒か……聞きたくなかったよ その言葉」


ライル 「…わかった なら俺も本気でお前を殺す気でやってやる!俺はまだ、死ぬわけにはいかないんだ!」


ライル 「ミントと同じでお前も敵として判断する!霊夢に手を出したこと、ぜってぇ許さねぇ!!」ギンッ!!


ジェシカ 「私だって許さないよ!ライルに見殺しにされたんだから私だって本気で殺しに行くわ!」


ライル&ジェシカ 「「…」」お互い睨み合って隙を伺う



ミレイユ 「…」ジッ… ジェシカの動きを見計らっていつでも援護できるよう準備する



霊夢 「…」スッ… 霊符を構えてライルの援護を…




ヒュオォォォン!!!!!!



全員 「「っ!!!!!?」」ゾクゥ!!!!!! 背筋が凍るような風が全員に襲いかかる




幽香 「…なにをしてるのかしら?あなたたち」フワ…フワ…スタッ ふわふわと空から傘をさして舞い降りてくる



ライル 「ゆっ幽香……」


ジェシカ 「あっ…やば……」



幽香 「…ねぇ そこに咲いてた花…誰切ったの?」


ライル 「っえ あっ…それは……」


幽香 「誰が切ったの?」ギロッ


ライル 「(っあ やばい…この人マジでやばい……)」サー…


ジェシカ 「えっえと、ライ…」



ミレイユ 「ーっじ ジェシカさんです!」


ジェシカ 「はぁっ!!!!!?ちょっちが!」


幽香 「へぇ…あなたがやったの?」


ジェシカ 「ちがうよ!私じゃなくてライルが…」


霊夢 「そいつよ幽香!ジェシカがやったわ!」


ジェシカ 「ちょっ!?だからちが!」


幽香 「…こ、ろ、す!!」(╬^∀^)ブチッ


ジェシカ 「だからちがーっガハァ!!」ビチャッ!!


ライル 「ジェシカ!」



ジェシカ 「(やっやば…今、ここで意識が遠のいたら……)」


幽香 「あら ちょうどいいタイミング!」ガシッ!!


ジェシカ 「があぁぁ!!!!」ギュゥゥ…

幽香に尋常じゃない力で首を絞められる


ライル 「じっジェシカ!」



幽香 「わたしの大事な花に傷つけるなんていい度胸じゃない 楽に死ねると思わないことね」ギュゥゥ…


ジェシカ 「がっヴァァ…!!」バタバタ


ジェシカ 「(やばい…意識が……!)」ピクッ…ピクッ……



ライル 「…っ 幽香!花に傷つけたのは俺だ!ジェシカじゃない!」


霊夢 「ライル!?」


ミレイユ 「ライルさん!?」


幽香 「…へぇ あなたがやったの?」パッ


ジェシカ 「かはぁっ!!ゲホッゲホッ!!…ライル?」ゼェー…ゼェー…


ライル 「そうだ!俺がここら一帯の花を切ったんだ!ジェシカはなにもやってない!」


幽香 「…そう それじゃ、あなたを殺すわ!」スッ… 日傘をライルに向けて狙いをつける


ライル 「っ!」ザッ


幽香 「死になさい 葉符 マスタースパーク!」


マスタースパーク 「」バシュゥゥゥン!!!! 日傘から放たれたレーザーは容赦ない勢いでライルに向かっていく



ライル 「ーっ…むっ無効!」キィン 左手にブレイクを出して前に差し出す


幽香 「ムダよ あなたの情報はいろいろ把握してるのよ」スッ…



ズボっ!!シュルル…


ライル 「っな!?」ズボンッ!! 足元からツルが生えてきて、両腕に絡みついて土の中に埋め込まれる


ライル 「(地中からツル!?こいつ、植物を操るのか!)」


ライル 「(まずいっ!今両腕を封じられたら!)」



マスタースパーク 「」シュゥゥゥゥ!!!! ライルの目の前まで来ている



霊夢 「ライル!!」


ミレイユ 「ライルさん!(防壁が間に合わないっ!)」




ジェシカ 「ーっち!ファイヤー・ブレス!」ボゥンッ!!!!



幽香 「っ!」ザッ!! 横に身体を傾けてファイヤー・ボールを避ける



マスタースパーク 「」ビュゥゥゥゥゥン!!!!… 幽香が動いて軌道がずれ、ライルの真横を通っていく


ライル 「…っえ」



幽香 「…へぇ じゃまするのね せっかく生かしてあげたのに」ギロッ


ジェシカ 「はぁ…はぁ…ーっわたしは、助けられた恩だけはぜったい返す主義だからね 敵同志でもそれは変えられないの!」


ライル 「…ジェシカ……」バツンバツンッ 風で腕に絡んだツルを切って自由を取り戻す



ジェシカ 「借りは返したからねライル 次会った時はほんとの殺し合いだからね!」ボゥ… 両手に炎を出して構える


幽香 「逃がさないわよ!」シュルル!! 植物のツルを急成長させてジェシカを捉えようと…


ジェシカ 「ざんねん 遅いわ」スゥ…


ジェシカ 「ファイヤー・マジック」パチンッ



ボゥンッ!!!!ボゥゥ… 指パッチンと同時にジェシカのまわりから炎が纏って鎮火すると姿が消える



幽香 「っち!逃がしたか…まぁいいわ あの女がいなくなったのなら、ターゲットはあなたよ」スッ 再び傘をライルに向けて構える


ライル 「っ!」


幽香 「よくも私の花に傷つけてくれたわね 花に傷つけたものはどんなことだろうが殺す…覚悟しなさい」シュゥゥ… 傘に気力を溜めてマスタースパークを放とうと準備を…



ミレイユ 「ーっま 待ってください!花をどうにかすればいいんでしょうか?」



幽香 「っは?何言ってるのあなた チリ一つなくなった花をどうにかするって意味が…」


ミレイユ 「どうにかすれば許してもらえるんですよね!そうですよね!」


幽香 「…そうね どうにかできれば、許してあげなくもないわ」


ミレイユ 「わかりました!それじゃチリ一つなくなった花を生き返らせます!」


幽香 「…へぇ そんなことできるの?」


ミレイユ 「植物なのでできます 今やりますので見ててください!」



ライル 「ミレイユ!お前蘇生魔法を使おうとしてるんじゃ…!!」


ミレイユ 「だいじょうぶですよ 植物なのである程度は加減できます これが人物となると話は別ですが」


ライル 「ーっ…あまり無理するなよ?たのむから…」


ミレイユ 「はい!ではいきます」スッ



霊夢 「…?(袖の中からナイフ…?なんでそんなものを…?)」



ミレイユ 「…我、ミレイユ・ブリリアントの名のもとに」スゥ…


ブスゥッ!!



幽香 「っ!?」


霊夢 「っな!?(じっ自分の手にナイフを刺した!?)」



ミレイユ 「…我の鮮血で一度滅びたものを蘇生致す 一滴に一輪、このミレイユ・ブリリアントの血を生贄素材として代償を払う」ポタッポタッ…


ミレイユ 「我はそれを拒まん 蘇生することに犠牲は付きもの それは誰がなんと言おうと変わりはない…」


ミレイユ 「蘇生魔法陣 展開!」バンッ!!



蘇生魔法陣 「」バァンッ!!!! ミレイユの足元から黒い魔法陣が現れる



幽香 「ーっ…くっ黒い魔法陣……」ジリッ… あまりにも不気味な魔法陣に身を引かせる


霊夢 「…すごく禍々しいわね 気分悪くなりそう……」ウッ…


ライル 「…」




ミレイユ 「我の血を養分と化せ 養分を吸収した花はもう一度、輝きを取り戻せ!」ダラダラ…


蘇生魔法陣 「」ドロドロ… ミレイユの血が黒い魔法陣に染まっていき、黒から赤い魔法陣に変わっていく



幽香 「…血の、魔法陣……こんなの初めて見たわ」ゴクッ


霊夢 「…ねっねぇ 血…かなり出てるみたいたけど、だいじょうぶなの…?」


ライル 「…今のところは、な」




ミレイユ 「ーっ…」ダラダラ…


ミレイユ 「(…思ったより、血の量使いますね……ライルさんが消滅させた花の量が多くて、全部いけるかどうか……!)」ハァ…ハァ……


蘇生魔法陣 「」ドロドロ… 魔法陣の半分がやっと血に塗り替えられたがまだもう半分は黒のまま…



ライル 「…ミレイユ 俺も手伝うよ」タッタッタッ…


ミレイユ 「いいえ ライルさんは休んでてください 先ほど闇や禁技を使いすぎたんですから疲れが溜まってるはずです 無理しないで休んでください」


ライル 「無理してるのはお前もだろ まだ魔法陣の半分くらいしか行き渡ってないのに、そうとうな血の量を使ってるだろ」


ミレイユ 「…そっそんなことありませんよ まだ血の量には余裕が……」


ライル 「なら俺にも手伝わせてくれ 花をダメにしたのは俺なんだし、もう半分は俺がなんとかするから無理しないでくれ」


ミレイユ 「…ダメだと言ったら?」


ライル 「聞かない」ヒュー…スチャッ 風で懐刀を作り出す


ドスッ!! 自分の手に懐刀を刺し込む



霊夢&幽香 「「っ!!」」



ライル 「我、補助の者なり 生贄の血を分け与える者として参戦 我の血も生贄の代償とせよ」バンッ!! ミレイユの作った魔法陣に手を当てる


蘇生魔法陣 「」ドロドロ… ライルの血がもう半分の魔法陣に流れ込んで赤くなっていく


ミレイユ 「…すみませんライルさん 手伝わせてしまって…」


ライル 「なに言ってんだ 礼を言うのは俺の方だ 俺のために花の蘇生をやってくれてんだ お前が礼を言うのはおかしいだろ」


ミレイユ 「たしかにそうかもしれませんが…」


ライル 「それより血は魔法陣全体的に行き渡ったぞ 蘇生を頼む」


ミレイユ 「…わかりました」


ミレイユ 「我、ミレイユ・ブリリアントの名のもとに 蘇生に必要な代償は出揃った 代償を食して蘇生したれ!」


蘇生魔法陣 「」シュゥゥ!!!!… 魔法陣から禍々しい煙が煙々に放たれて陣が真っ赤になり、ライルが花を殺した場所に煙が集中的に消えずに集まっていく



幽香 「…煙が、なくなった花の場所に集まっていく……」


霊夢 「…あの煙で蘇生されるの…?」



花が咲いてた地面 「「」」シュゥゥ… 煙が地面の中に入っていく



…ポコッ


花が咲いてた地面 「「」」ポコポコポコポコッッ… 花が植えられていた場所から次々と芽が出て辺り一面芽に覆われる



幽香&霊夢 「「っ!」」



ニョキニョキニョキニョキ…ポンッ!!


向日葵 「」ペカー 太陽に向かって花を広げ咲き誇る



ミレイユ 「もっと咲け!もっと早く、もっと多く!!」


ニョキニョキ…ポンポンポンポン!!


向日葵 「「」」ペカー 次々と再誕されていき、全ての向日葵が花を広げて神々しく咲き誇る



幽香 「(…信じられない ほんとに、さっきまで咲いてた花が咲いたわ 今花の性質を調べたら私が育てた花で間違いないわ)」


幽香 「(まさかほんとに蘇生させるとは思わなかったわ もし無理だったら少し弄んでやろうと思ってたのに…)」



ミレイユ 「…これで、どうですか?幽香さん 先ほどライルさんが切ってしまった花は全て、咲いていた頃と一緒の状態で蘇生させましたが」ハァ…ハァ… シュゥゥ… 蘇生魔法陣を解除して陣を消滅させる


幽香 「…えぇ たしかにそのようね 咲いてた時と同じ性質だわ」


幽香 「まさかほんとに蘇生させるとは思ってなかったわ …いいわ あなた達を許してあげる」


ミレイユ 「お許しが出てなによりです…ふぅ……」フラ…


ライル 「っと!だいじょうぶかミレイユ」ポスッ


ミレイユ 「すっすみません…ちょっとめまいが……」ハァ…ハァ…


ライル 「血を多く使いすぎたんだろ 今の俺は回復魔法が使えないから風でなるべく出血を抑えとくぞ」ヒュー…


ミレイユ 「すみませんがお願いします…」



霊夢 「…幽香 これでいいのよね?花も蘇生されたんだから文句はないでしょ?」


幽香 「えぇ ちゃんと生き返らせてもらったからなにも言うことはないわ 次はないと思ってちょうだい」


霊夢 「安心して もう二度と来ないから」


幽香 「そう…ならいいわ それじゃ」タッタッタッ…



ライル 「幽香」


幽香 「…なに?」


ライル 「…すまなかったな 花に傷つけちまって 今度また改めて謝罪しに来るよ」


ライル 「今はすぐにでもミレイユを安静にさせたいから帰らせてもらうけど 今度はちゃんと謝りに…」


幽香 「別にいいわよ 逆にまた来られてもウザイだけだから、もう来なくていいわ」


幽香 「私は人間嫌いなの だからもう二度と来ないでちょうだい」


ライル 「…それでも来るからな 礼儀としてそれはやらないといけない お前が人間嫌いでもだ」


幽香 「…勝手にしなさい」タッタッタッ…



ライル 「…よし 早く帰ろう!霊夢もケガは平気だよな?」


霊夢 「平気よ ミレイユにある程度治療してもらったからあとは自分の力で治せるわ」


ライル 「それならよかった それじゃ行こう!」


ヒュー…













博麗神社ー寝室



ミレイユ 「すぅ…すぅ……」


ライル 「…」


霊夢 「…これで大丈夫よ あとは傷口が塞がるのを待つだけよ」シュルシュル…キュッ


ライル 「そうか それならよかった…」


霊夢 「とりあえずはゆっくり休ませて…」スクッ


タッタッタッ…スッ ライルの元に近づき、隣に座り込む



ライル 「…霊夢?」


霊夢 「…やっと、二人きりになれたわね ライル…♡」///


霊夢 「今ならだれにも邪魔されないし このまましちゃいましょ♡」///


ライル 「…はい?」


霊夢 「ミレイユは寝てるし 魔理沙やアリスもいない今!今しかないわよ!」


霊夢 「さぁライル 今こそわたしとしましょ!私は準備できてるわ♡」///シュルシュル…


ライル 「ちょっ!?まっまて霊夢!お前いきなりすぎるだろ!」///ガシッ


ライル 「もう少しムードってもんがあるだろ!てかミレイユがいるのにできるか!!」///ググッ…


霊夢 「いなくてもしてくれないでしょ!だったら今すぐしなさい!」ググッ…


ライル 「だったらってなんだよ!いきなり服を脱ぎ出す奴がいるか!お前はビッチか!!」


霊夢 「えぇそうよ!わたしはライルとしたくてたまらないわよ!!だからしなさい!」


ライル 「開き直るなばかやろう!少しは恥をしれ!!」


霊夢 「恥だのなんだの関係ないわ!いいから早く…!」ググッ…



ズキンッ!!


霊夢 「いつっ!」ビクッ


ライル 「…っえ?」


霊夢 「いたたた…!やっぱりまだ完全には治ってないわね 帰ってくるまで治療してたんだけどまだ内部が…」ズキズキ…


霊夢 「でも!今はライルを襲ってるんだから痛みなんて気にしてられないわ!初めての時も痛いって聞くし、その痛みと比べたら…!」


ライル 「…霊夢」スッ…


ギュッ…


霊夢 「ッッッ!!!!!?」///ボッ!! ライルに抱きしめられる


霊夢 「(っっえ!?らっライルから抱きしめてくれた!?ななっなんで!!!?)」///アタフタ


霊夢 「(もっもしかして…ライル まさかその気に!!!?)」///ドキドキ


ライル 「よいしょっと」グルンッ


霊夢 「っえ きゃあ!」ポスンッ ミレイユが寝てる布団の上に寝っ転がされる


ライル 「お前も休んでろ まだケガ治ってないならおとなしくしてろ」パサッ


霊夢 「…だいじょうぶよ!これくらいどうってこと…」


ライル 「…」スゥ…



チュッ…


霊夢 「ッッ!!!!!?」///


ライル 「…これでガマンしてくれ いいな?」


霊夢 「…はっはい……」///プシュー…


ライル 「それじゃ 俺は掃除とかしてるからなにかあったら呼んでくれ」スクッ


タッタッタッ…


霊夢 「…」///


霊夢 「いっいきなりは反則よ……」///カァァ…













お昼ー茶の間



ライル 「…」ちゃぶ台に手を乗せて、眉間にシワをよせながら難しい顔をしている


ライル 「(…ジェシカ……なんでお前まで、闇に落ちて………)」


ライル 「(たしかにあの時、俺はお前を守れなかった…確かに守れなかった でも…俺はお前を守ろうとしてたじゃないか)」


ライル 「(ミントに続いてジェシカまで闇に落ちるなんて…だとしたら、他の人たちも闇に落ちてるのか…?)」


ライル 「(マリー、レイス、サラ、ラティス…お前達も、もしかして……)」


ライル 「…一体、どうすればいい……もしみんなが闇に落ちてたら…ほんとに、どうすれば………」


ライル 「(……その時は、殺さないと………)」フヨォ… 闇のオーラが少量だが湧き出て…



…サーッ


霊夢 「…っ! ライル!」


ライル 「っ! 霊夢…」フゥ… 霊夢に呼びかけられると同時に闇が払われる


霊夢 「……なにやってるの 闇が出てるわよ」


ライル 「……もうケガは平気なのか」


霊夢 「平気よ もうほとんど治ったわ」


ライル 「…そうか」


霊夢 「…ジェシカのこと?」


ライル 「……」


霊夢 「…たしかにジェシカが闇に落ちてたのは悲しいことだわ あなたの数少ない、大事な仲間だから落ち込むのはわかるわ」


霊夢 「でもそれで落ち込んでたらキリがないわ ミントの時だって闇に落ちかかってたのに、また闇に落ちてたら 今度こそ!本当に闇に落ちるわよ」


ライル 「…それは、そうだが……」


霊夢 「誰も落ち込むなとは言わないわ 私だってなにかあれば、落ち込む時だってある」


霊夢 「でもその時はライルに聞いてもらってるでしょ?外の世界にいる時だって わたしがみんなの顔が見たくなって元気がなかったときに励ましてくれたじゃない」


霊夢 「お前はひとりじゃない みんなに会えなくて寂しいのはわかるけど、それでも!誰かと一緒に入れれば寂しくないだろって!」


ライル 「…霊夢……」


霊夢 「だからもし悩んだら、遠慮なく私に相談して?励ますだけじゃなく イチャイチャもしてあげるから!」ニコッ


ライル 「…イチャイチャしたいのはお前の願望だろ?」クスッ


霊夢 「半分わね あなただって私とイチャイチャしたいんじゃないの?」


ライル 「さぁてな?どうだろうな」


霊夢 「照れちゃって!かわいいんだから!」


ライル 「いや照れてないが…」


霊夢 「そういうことにしておくわ それじゃ!そろそろお昼だし ご飯にしましょ!」


ライル 「っん もうお昼か?早いな 悩み事してたらそんなに経ってたか」


霊夢 「…いつから悩んでたの?」


ライル 「霊夢を寝かしてからすぐにだ 掃除とかしようと思ったんだが、ちょっと考えてからでもいいかなと思ってからそこからずっと考えてた」


霊夢 「そんなに悩んでたの!?いくらなんでも長すぎよ ジェシカのことだけで今の時間まで悩んでたの?」


ライル 「いや ジェシカのことだけじゃない 他のやつのことも…な」


霊夢 「…他のやつ?」


ライル 「……特別に見せてやるよ 俺の…過去にいた仲間たちを」スッ… 懐からスマフォを取り出す


霊夢 「…仲間たち?」


ライル 「…これが、過去俺の周りにいてくれた人たちだ」スッ 霊夢にスマフォに移された写真を見せる


霊夢 「…」



スマフォの画面には、幼い時のライルが真ん中に 右側には金髪ツインテールで白衣を着た少女、黒髪ショートヘアーのメイド服を着た大人びた女性、左側には黒髪ポニーテールの赤いワンピースを着た女性とおなじく黒髪ポニーテールで白いワンピースを着た女性…



…そして、ライルの前には前かがみになったミレイユとミント、ジェシカが写っている



霊夢 「…これは、ライルの小さいとき?ミレイユにミントにジェシカ…あとの人たちは?」


ライル 「……俺の、過去の仲間だ 別の世界のな…」


霊夢 「…っえ 別の世界…?」


ライル 「…実はな ミレイユもそうなんだが…」


ライル 「【俺以外 ここにいるみんなは別の世界の人たちなんだ】」


霊夢 「っえ!?どっどういうこと?ライル以外別の世界の人って」


霊夢 「てかミレイユも別の世界の人なの!?魔術で作ったって言ってたけど…」


ライル 「…たしかにミレイユは魔術で作ったよ 身体はな」


霊夢 「……っえ?」


ライル 「…俺は過去に 自分の世界でミントと初めて出会って、初めて友達として呼べる人ができたんだ」


ライル 「俺が落ち込んでた時に出会って ミントは優しく俺を慰めてくれたよ」


ライル 「あの時のことは今でも忘れられない もしあのとき、ミントに出会ってなければ 俺はとうの昔に闇に落ちてた」


ライル 「ミントと初めて出会ってから数週間ぐらい経った時、ミントはわたしの友達を紹介するから私の世界に行こって誘ってきたんだ」


霊夢 「…っえ 誘ってきたの…?別の世界に?」


ライル 「あぁ 最初はうさんくさかったんだが、ミントが嘘をついてるような目をしてなかったし なにより、その時の俺はミントの言うことは信用してたから一瞬だけ疑ったがすぐに行くと言ってついてった」


ライル 「そしたらほんとに別の世界に連れていかれて ミントの仲間に合わせてもらって仲良くなった」


ライル 「この写真に写ってる人達がその時の友達だ」


霊夢 「この人たちが…」


ライル 「この金髪ツインテールで白衣を着た子はマリー・メイアグローリ 実験とかが好きな子だ 俺より一つ上のロリっ子だ」


ライル 「それでその隣にいるメイド服を着た人がレイス マリーが作ったロボットだ」


霊夢 「っえ!?ロボット!?この子が!?」


霊夢 「いや全然メカメカしくないわよ!?どっからどう見ても人間でしょ!」


ライル 「俺も最初はそう思ったよ でも中の構造を見せられた時にロボットだって確信したよ 中の構造を見せられたときはちょっとうっ…ときたがな」


ライル 「ちゃんとした機械みたいに配線とか色んなものが着いてたんだが、外見が完全に人間だったから中身を見せられたと思うと…ちょっとトラウマもんだったな」


霊夢 「それは…わかるかもしれない」


ライル 「それで俺の反対側にいる黒髪のポニーテールで赤いワンピースを来てる人はサラ・マジェスティア 俺より二つ上のみんなをまとめる正義感溢れる人だ」


ライル 「それと同じく、サラの隣にいる人がラティス・マジェスティア サラの双子でのんびり屋さんだ ミレイユと似てるな」


ライル 「外の世界に遊びいった時はこのメンバーで遊ぶことが多かった いつも俺の周りにいてくれて、遊んでくれて」


ライル 「互いに笑いあったり、怒ったり 悲しんだり、喜びあったり……ほんとに、幸せだった………っ」ギリッ


ライル 「…だが、それもすぐに壊された!あのバカのせいで、みんな 殺されたんだ!!」


霊夢 「…あのバカのせいで?」


ライル 「…あぁ 名前は言えないが、そいつのせいでみんな死んじまった そいつが人間を魔獣にしたり、世界を滅ぼそうとしたせいで!みんな死んじまったんだ!!」


ライル 「あいつのせいで…あいつのせいで!みんな、死んじまって……!!」ジワ…


霊夢 「…あいつって、誰のこと?名前は言えないって言ってたけど…もしかして、その写真に写ってる人達の中にいるの?」


ライル 「…いや、この中には写ってない 別のやつだ」


ライル 「だが、この中に写ってる人の一人がそいつと縁が分厚いんだ だから…言えない」


霊夢 「…そう なら聞かないわ 言えないのならムリに聞かないから安心して」


ライル 「…ごめん」


霊夢 「謝らないでいいわ ムリに聞いてよけいに落ち込まれても困るもの それで闇に落ちられたらなおさら…ね」


ライル 「…」


霊夢 「…とりあえずご飯にしましょうか お腹が空いてちゃ元気も出ないわ」


ライル 「…そうだな 作るか」
















霊夢&ライル 「「ごちそうさま」」


ライル 「洗い物は俺がやるから霊夢はのんびりしててくれ」カチャカチャッ タッタッタッ…


霊夢 「わかったわ そうさせてもらうわ」


霊夢 「…」


霊夢 「(…ご飯食べてる時のライル 元気なかったわね…やっぱり気にしてるのね 私に話せなかったこと…)」


霊夢 「(……でも、今はまだ平気そうね さっきは闇に落ちそうだったけど、私が話しかけたらすぐに収まったし 今のところは大丈夫ね)」


霊夢 「(…闇に落とさないよう気をつけないと)」













夜ー茶の間



ミレイユ 「…」グテー… 先程起きたはいいが、まだ身体がだるいためちゃぶ台に身体を寝かせている


ライル 「…ミレイユ まだだるいなら寝てた方が……」


ミレイユ 「…いえ、ずっと寝たままだと体に良くないので……」ハァ…


ライル 「いやその状態も寝てるのとあまり変わらない気が……」


ミレイユ 「…ところで霊夢さんは?」


ライル 「風呂入ってるよ 相も変わらず、一緒に入ろと誘ってきて断るの大変だったよ…」ハァ…


ミレイユ 「そうですか…てことは、今ここにいる方達は私たちだけってことですよね?」


ライル 「? まぁそういうことになるが…」


ミレイユ 「…それじゃライルさん 少し私を…」


ミレイユ 「【抱いてくれませんか?】」


ライル 「…はい?」


ミレイユ 「…いっいやですか?」///


ライル 「…いや、いやじゃないか…なんでまた急に?」


ミレイユ 「…だって、霊夢さんばかりずるいじゃないですか 私がまだライルさんの体の中にいた時は外に出てくるのだってあまりなかったので、霊夢さんぐらいに抱きしめてもらったことがありません」


ライル 「それは…まぁ、たしかにそうだが」


ミレイユ 「なので今日から毎日、最低でも一回は抱いてください!今まで霊夢さんが抱かれた数と同じぐらいになるまで抱きしめてください!」ドンッ!!


ライル 「いやさすがに毎日は…まぁ できる時にはやってやるが」


ミレイユ 「なら今お願いします!誰にも見られてないうちに!」


ライル 「いや今はまずいだろ まだ体の調子が治ってないのに無理にしたら…」


ミレイユ 「少しでいいのでお願いします!抱きしめてください!」


ライル 「…わかったよ それじゃちょっと後ろ失礼するぞ」スクッ


ミレイユ 「はい…」///ドキドキ


ライル 「よっと …えっと、それじゃ抱きつくぞ?」


ミレイユ 「……お願いします」///


ライル 「(あまり力強く抱きしめないように…体に負担がかからないように)」スッ…


ギュッ…


ミレイユ 「ーっ…」///カァァ 寝そべってる体制から背中の上にライルが軽く乗ってきて、前に出してる腕にライルの腕が重なってきて ミレイユの肩の上にライルの顔が軽く乗って息が耳に当たる


ライル 「…こっこれでいいか?」


ミレイユ 「はっはい…これで平気です あと、あまり耳元で話さないで貰えると……」///ゾクゾク


ライル 「あっごめん わざとじゃ…」


ミレイユ 「っんぅ!」///ビクッ


ライル 「っ…」///ドキッ


ミレイユ 「…らっライルさん また耳元で……」///


ライル 「…ごっごめん てか、俺離れた方が良さそうだな 離れるよ」スッ… ミレイユから離れようと…



ギュッ…


ミレイユ 「…だめです まだ離れちゃ……っめ ですよ」///ドキドキ… ライルの手を掴んで離れさせないようする


ライル 「…みっミレイユ……」///ドキドキ…


ミレイユ 「……ライルさん…」///ジッ…


ライル 「っ…」///スッ… ミレイユの顔を掴んで後ろ側に向かせようと…



スーッ…


霊夢 「上がったわよー」ホカホカ


ライル 「あっ…」


ミレイユ 「…れっ霊夢さん……」サー…


霊夢 「…なに、してるのかしら?」ピキッ


ライル 「いやぁ!?そっその、ただ後ろから抱いてただけだ!なっなぁミレイユ?」アセアセ


ミレイユ 「…いいところだったのに」ムスッ


ライル 「ミレイユ!?」


霊夢 「…へぇ?いいところだった…ねぇ」ピキピキッ


ライル 「いやまて霊夢!今ミレイユは病み上がりなんだから暴れるのは!!」


ミレイユ 「だいじょうぶですよライルさん このくらいどうってことありません」スクッ…


グラァ…


ミレイユ 「っ!?」ヨロッ


ライル 「ミレイユ!」ガシッ


ミレイユ 「っとと!すみません ちょっと立ちくらみが…」スゥ…ストン


ライル 「ムリするな まだ完全に治ってないんだから張り合おうとするな」


ミレイユ 「はい…」


ライル 「霊夢 ミレイユは見ての通りまだ治ってないから手出しはしないでくれ」


ライル 「もし不満があるなら俺にぶつけていいから だから許してやってくれ」


霊夢 「…なら私にも抱きつきなさい それで許してあげるわ」


ライル 「わかった 今すぐがいいか?」


霊夢 「もちろん それじゃ遠慮なくさせてもらうわ」スゥ…


ガバッ!!


ライル 「うぉっと!!れっれいむ…飛びついてくるなよ 普通に抱きついてくれよ…」


霊夢 「別にいいじゃない それよりほら!早く私のこと抱きしめなさいよ」ウリウリ


ライル 「わかった!わかったからそんなに俺の顔に顔を押し付けてくるな!暑苦しい!」


霊夢 「なら早く抱きしめなさい!それとも巫女服着に替えてきて抱きついた方が良かったかしら?寝巻きだと脇のところから手入れられないし」


ライル 「なんの話し!?てかなんで脇から手を入れる前提なの!?触る気ないからな!」


霊夢 「…触らないの?やっぱり小さい胸だといや……?」シュン…


ライル 「っえ!?あっいや、別に胸が小さかろうが大きかろうが俺は気にしないから!霊夢の胸が小さくてもぜんぜんいいから!」


ミレイユ 「なら大きい胸はきらいですか…?」シュン…


ライル 「っえ!?いっいや、別に胸が大きくのもきらいじゃ…」アタフタ


霊夢 「じゃあ小さい胸はきらい…?」シュン…


ライル 「いやだから!俺は大きくても小さくても気にしないから!ふたりして俺を困らせるな!」


霊夢 「だってライルが決めないんだもん」


ミレイユ 「そうですよ ライルさんが優柔不断なのがわるいんじゃないですか」


ライル 「なんで俺のせいになるの!?てか胸の大きさで決める男の方が最低だと思うんだが!」


霊夢 「最低ねライル 見損なったわ!」


ミレイユ 「ほんとです 胸で決めるなんて最低です!」


ライル 「っ…」ズキッ


霊夢 「っ! ごっごめんなさい!今のはふざけて言ったことだから!」アセッ


ミレイユ 「らっライルさん落ち着いてください!すみませんふざけすぎました!」アタフタ


ライル 「…」スクッ


霊夢 「っま まって!行っちゃだめ!」ガシッ


ミレイユ 「ライルさん落ち着いてください!まただれもいないところで自害しようなんて!!」ガシッ


ライル 「…今回は大丈夫だよ ただ少し…外の空気が吸いたいから行かせてくれ」


霊夢 「ダメよ!昨日もそう言って自殺しようとしてたじゃない!行かせられないわ!」


ライル 「大丈夫だって 今回はほんとに外の空気が吸いたいだけだから…信じてくれ」


ミレイユ 「…」


霊夢 「…ほんとに、吸うだけね?」


ライル 「あぁ 今回に関してはそれだけだ 少し落ち着きたい」


霊夢 「…ぜったい、死なないでよ?」


ライル 「約束するよ 必ず帰ってくるから!」ニコッ


霊夢 「…わかったわ すぐ戻ってくるのよ?」スッ…


ライル 「あぁ!それじゃ行ってくる」


タッタッタッ…



霊夢 「…」


ミレイユ 「…大丈夫、ですよね 約束してくれましたし…」


霊夢 「だいじょうぶよ 約束したからには、ちゃんと戻ってきてくれるわ」


ミレイユ 「…それならいいんですが」














博麗神社ー賽銭箱前通路



ヒュー…


ライル 「ーっ…」スゥ…ハァ…


ライル 「…ふぅ」


ライル 「(…なんとか落ち着けたな もう少し症状が重かったら戻れなかった…)」


ライル 「(……闇に落ちやすくなったな 霊夢に見捨てられたような言葉をかけられるとすぐ反応しちまう…このままだとまずいな)」


ライル 「(すぐ闇に落ちるようじゃ誰も助けることができない…それだけじゃない 最悪、誰かを殺しちまうかもしれない)」


ライル 「(それだけは絶対にしちゃいけない!みんなを守らないといけないんだ!それだけはぜったいに…!!)」ググッ…



…そうだよね それだけはダメだよね


ライル 「っ! だれだ!」


? 「だれ?それはひどいんじゃないかしら 私のこと忘れたの?」ザッ どこからともなく、赤いワンピースを着た大人びた女性がライルの近くに現れる


ライル 「っ! さっサラ姉さん…!」


サラ 「久しぶり 大きくなったわね?ライル」


ライル 「っ…」ザッ!! すぐさま身を構えて戦闘態勢に入る


サラ 「まって 落ち着いて」


サラ 「わたしはやりに来たわけじゃないわ ミントやジェシカと一緒にしないで」


ライル 「…ほんと?」


サラ 「えぇ とりあえずわね」


ライル 「…信じるよ?」


サラ 「…」スッ…スチャッ 腰に着けていた刀を抜き取り


ドスッ!!


サラ 「…これでいい?」スゥ…タタッ 刀を石通路の真ん中に刺して距離をとる


ライル 「…うん それなら信用できる」スゥ… 力を抜いて警戒を解く


サラ 「警戒が解けたようでよかったわ 私も警戒されっぱなしだと話しもできないからね」フゥ…


ライル 「…サラ姉さん サラ姉さんも…闇に落ちたの?」


サラ 「……うん 一応ね」


ライル 「っ…やっぱり、そうなんだ てことは他のみんなも……!」ギリッ


サラ 「…落ちてるわ マリーやレイス、ラティス…」


サラ 「【アイビス・レンティルもね】」


ライル 「っ!? アイビスさんも!?」


サラ 「アイビスだけじゃないわ あともう一人も落ちてるわ」


サラ 「【ロランド・ブリリアントもね】」


ライル 「っ!!」ググッ!!フヨォ… あまりの殺意に闇が微量に漏れる


ライル 「(やっぱりあいつもか!!あのやろう…またズタズタに引き裂いて殺してやる!!)」ギリッ!!!!ユラァ… 殺意が漏れまくって闇の濃度が濃くなってくる


サラ 「…ライル 闇が出てるわ 落ち着いて」


ライル 「っ! …ごめん ロランドのことを聞いたら殺意が…」スゥ… 落ち着きを取り戻して闇が治まる


サラ 「気持ちはわかるけど気をつけて

あなたが闇に落ちたら世界が終わるわ」


サラ 「あなたまで闇に落ちたら…わたし、悲しいから……」


ライル 「サラ姉さん…」


サラ 「…ライル 今起きてることだけを話すわ 私もあまり長居するとミレイユたちに退治されるから」


サラ 「いまね 闇の世界では戦争が勃発してるの 主にロランド・ブリリアントを首相とする部隊がね」


ライル 「戦争!?闇の住民同士で戦いあってるの!?」」


サラ 「えぇ しかもかなり大規模なことになってて闇の世界ではほぼ毎日戦争状態なの」


サラ 「その火の粉がライルのほうに降りかかるかもしれないから気をつけて欲しいの いくら闇の住民同士でもあいつだけは私たちも許せない…ぜったいにね!」


ライル 「…ロランドをぶちのめすのはお互い一緒みたいだね わかった 気をつけるよ」


サラ 「おねがいね それじゃ私は行くわね 次会うときは…殺し合いかもしれないから」


ライル 「…わかってるよ もし敵じゃないときは…また剣を地面に刺して話がしたい」


サラ 「…そうね その時はそうするわ」ズボッ…スチャン


サラ 「…空間展開」パチンッ



異次元空間 「」グニャアァァン… サラの目の前に闇の世界に繋がる空間が展開される


サラ 「…ライル 私は最低でもあなたの味方だから覚えておいて 情報とかは送れないけど…」


ライル 「…最低限だね わかった」


サラ 「…ありがとう」


タッタッタッ…


異次元空間 「」シュゥゥ… 空間は閉じていき消滅する


ライル 「…」













朝ー茶の間



ライル 「…」グテー… ちゃぶ台の上に身体を寝かせて伸びている


霊夢 「…めずらしいわね ライルが伸びてるなんて」


ミレイユ 「ほんとですね …もしかしてまだ昨日のことを気にして…?」


ライル 「…いや もう気にしてないよ ただ少し、こうなりたかっただけだ」フゥ…


ミレイユ 「そうですか…?」


ライル 「あぁ…(まぁ別のことでは気にしてるが…)」グテー…


霊夢 「…さてと、今日はなにしようかしら 特にやることは無いのよね」


ミレイユ 「そうですね ここ最近ずっと騒ぎが続いてたので今日はゆっくりしたいですね」


ライル 「たしかに…今日はゆっくりしたい」


霊夢 「それじゃ今日は家にいましょうか お茶でも飲んでゆっくりと…」



ゴメンクダサーイ


霊夢 「…言ってるそばから誰か来たわね」ハァ…


ライル 「あはは…そうだな 俺が出てこようか?」


霊夢 「あら それじゃおねがいできるかしら?」


ライル 「あいよ」スクッ


タッタッタッ…



ミレイユ 「…霊夢さん ちょっとお聞きしてもいいですか?」


霊夢 「なに?」


ミレイユ 「今来た方がライルさんを知らなかったら…だれ?みたいなことになりませんかね」


霊夢 「っあ…」













玄関前



ルナサ 「…いないのかな 返事がないけど」


メルラン 「おーい!霊夢さーん!」


リリカ 「ならここで騒いじゃう?」

(`✧∀✧´)キラーン!


ルナサ 「いやなんでよ…おねがいだからやめてね」



ハーイ!イマイクヨ


ルナサ 「…っん?この声……?」



ガラッ


ライル 「はーい どちらさまで?」


リリカ 「っあ!昨日の宴会にいた霊夢の彼氏!」


ライル 「いや俺は霊夢の彼氏じゃないから!毎回言われるがちがうからな!」


メルラン 「一緒に住んでたのね 驚いたわ」


ルナサ 「あの、霊夢さんはいますか?少しお話があるんですが」


霊夢 「いるわよ どうしたのよ?あなたたちが来るなんて珍しいじゃない」タッタッタッ


リリカ 「っあ いた」


ルナサ 「霊夢さんおはようございます 急で悪いんですが今日の夜、人里の出入口でライブを開くんです」


霊夢 「あらそうなの?別にいいんじゃない?」


メルラン 「開くのはいいんだけど ちょっと問題事があって…」


ライル 「問題ごと?」


リリカ 「そうなのよ ライブ開く時に頼んでた警備の人が急に無理になったって言ってきてね」


ルナサ 「しかも二人頼んで二人ともキャンセルされてしまったんで警備する人がいないんです さすがに警備がいない状態でライブするのは不安なのでその代わりを探しに来たんですが…」


霊夢 「…わたしに警備をやれと?」


ルナサ 「ダメでしょうか…?」


霊夢 「めんどくさいわね てか、人里の出入口で開くなら人里を警備してる人に頼んでもいいんじゃないの?」


リリカ 「それが…今人里内では要警戒体制に入っているらしいの だから里内部の警備で精一杯みたい」


ライル 「要警戒体制…」


メルラン 「それで警備を頼むにしてもそれなりの腕を持ってる人じゃないと心配だから霊夢さんに頼もうとしたの」


ルナサ 「ダメでしょうか霊夢さん 報酬の方はそれなりに出しますので…」


霊夢 「あらそう?仕方ないわね ならやってあげてもいいわよ!」(✪▽✪)キラキラ


ライル 「霊夢…お前と言うやつは……」ハァ…


ルナサ 「ライルさんもお願いできませんか?最低でも二人は居てほしいのでできれば霊夢さんと一緒に警備をして欲しいんですが…」


メルラン 「ライルさんの報酬もそれなりに出すからお願い!」


ライル 「あぁいや 別に報酬の方はどうでもいいんだが…俺でいいならやってやるよ」


リリカ 「ほんと!?」


ライル 「あぁ 俺でよければな」


リリカ 「やったー!!」


メルラン 「これで安心してライブができるね!」


ルナサ 「そうね 霊夢さんとライルさんなら安心して公演できるわね」


ルナサ 「それでは今日の夜六時 人里前でライブをやるのでおねがいします」


霊夢 「わかったわ」


ライル 「任された!」


リリカ 「よーし!今日のライブがんばるよー!」


メルラン 「やりすぎて単体で能力発動しないでよ?」


ルナサ 「だいじょうぶよ そのために何度も練習してるんだから」


メルラン 「いやリリカの場合は時々暴走する時があるから…」


ルナサ 「…まぁ 否定はしないわ」


ヒュー…



ライル 「…っあ あの子たちの名前聞くの忘れた だれが誰だ…?」


霊夢 「黒い服装してたのが長女のルナサ・プリズムリバー 白い服装をしてたのは次女のメルラン・プリズムリバー そして赤い服装をしてたのが三女のリリカ・プリズムリバーよ」


ライル 「姉妹か 3人とも音楽をやってるのか…それはまたおどろいたな 姉妹みんなで音楽活動をしてるなんて」


霊夢 「そう?別に珍しくはないと思うけど」


霊夢 「それじゃ夜になるまで家でくつろいでましょうか どうせ今日はやることないし」


ライル 「まぁやるとしたら掃除ぐらいしかないからな 変なことが起きない限り」


霊夢 「その変なことと言うのはどういうことかしら?」ニヤニヤ


ライル 「っえ…あっいや、そっちの意味じゃなくて 闇の奴らが来なければという意味で言ったんだが…」


霊夢 「…不吉なこと考えてんじゃないわよ ライルの感は私と一緒ですごく当たるんだから変なこと考えないで」


ライル 「いや俺の感はそこまで当たらないが…まぁあまり考えないでおくよ」


霊夢 「おねがいね」













夜ー人里前 ライブ会場



ガヤガヤ…


ルナサ 「みんな 今日は集まってくれてありがとうございます」


メルラン 「今日は私たち以外にもメンバーが来てるから楽しんでいってね!」


観客 「「おぉー!!!!」」


リリカ 「あっちなみに言っておくけど 今回のライブは普通のライブだからトーナメントとかないから、そこは気をつけてね?」


観客(男) 「「イエッサー!!!!」」



ライル 「…おっおぉいな 予想以上に…」


霊夢 「まぁあの子たちのライブはけっこう人気があるからね このくらい普通よ」


ミレイユ 「あぁー!!ルナサさんかわいすぎますぅぅ!!あのフリフリが付いた黒い服に意外にも短いスカート、帽子も月の形したオブジェクトがついてて個性的でなにより胸も小ぶりですがそれがまたそそりますぅぅ!!!!」ヽ(゚∀。)ノヒャッハー!!


ライル 「ミレイユ お前は少し落ち着け まだ病み上がりなんだから」


ミレイユ 「もう大丈夫ですよ!それより今は目の前のライブを楽しむことの方が優先です!病み上がりだろうがなんだろうが関係ありません!」


ライル 「…そうか まぁムリはするなよ?」


ミレイユ 「はい!」


霊夢 「それじゃ私たちは警備に行きましょうか」


ライル 「そうだな それじゃ霊夢は観客席の左側を回ってくれ 俺は右側を回るから」


霊夢 「わかったわ」


ライル 「ミレイユ お前は今回観客者だから楽しんでていいけど、なにかあったらすぐ呼んでくれ」


ミレイユ 「了解です!中央は任せてください!」


ライル 「たのむ それじゃ行ってくる」


霊夢 「念のため結界貼っとくか 何かあったときにすぐ使うことができるように」パサッ 袖から複数枚御札を取り出す


霊夢 「よっと」ビュンッ!!



霊符 「「」」ペタペタペタペタッ 会場の端側に散りばめられて地面や木に張り付く



霊夢 「これでよしっと それじゃわたしも見回るとしよっと」


タッタッタッ…



? 「…」…?










響子 「イェーイ!みんなノッてるかーい!」


観客 「「オォーッ!!!!」」


響子 「いいねぇみんなノリが良くて!みんなのそういうとこ好きだよ!」


観客 「「ウェェェェェェエエエエエィィィィィイイイイ!!!!」」


ミスティア 「それじゃ私たちの歌を聞けー!」


観客 「「フオォォォー!!!!」」



ライル 「…観客たちの熱狂がすごいな ものすごく暑苦しい…」 ワーワーキャーキャー!!


ライル 「(だけど今のところ怪しいやつはいないな みんなライブに夢中で怪しい動きをしてる奴はいない…)」


ライル 「(こっちは平気だが霊夢の方はどうだろうか?とくに何も起きてないならいいんだが)」











観客 「「ワーワーキャーキャー!!」」



霊夢 「…」タッタッタッ…


霊夢 「(とくに異常はなさそうね 怪しそうなやつは今のところなしっと)」


霊夢 「(…てか、あいかわらずやかましいわね ライブとかっていつも思うけど騒ぎすぎじゃない?喉痛くならないのかしら)」


霊夢 「(…まぁ わたしには関係ないからいいか)」











響子 「ぎゃーてーぎゃーてーはらぎゃーてー!南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏♪」


ミスティア 「カモーン!ベイビー!スゥパーファンキィィ!!」


観客 「「ファンキィィィ!!!!」」フォー!!


ミレイユ 「ファンキィィィ!!!!」フォー!!!!


ミレイユ 「(はあぁあぁぁっっ!!!!あの犬耳弄り回したァァい!!しかもあのふっくらした胸も弄っていじって弄くりまわしたいですぅぅ!!!!)」ハァハァ


ミレイユ 「(それにあの隣にいる鳥妖怪と思われる方の羽も触りたァァい!!あぁいう方って羽の付け根が敏感なんですよね?触りまくってトロ顔にしたいですぅぅぅ!!!!)」グヘヘヘ



っ…


ミレイユ 「っ!!」ピクッ



観客 「「ワーワーキャーキャー!!」」


観客 「ミスティアかわいー!!もっと歌ってぇぇー!」


観客 「I LOVE響子!I LOVE響子!!」



ミレイユ 「(…今の気配 闇!?一瞬だけでしたがそんな気配が…!)」


ミレイユ 「(しかも今までに感じたことない闇の気配…一体だれが!)」


ミレイユ 「…これはライブところではありませんね すぐにライルさんたちに知らせなくては!」


タッタッタッ!!…











観客(男) 「「L O V E きょ う こ!L O V E きょ う こ!!」」


観客(男) 「「ミ ス ティ!ミ ス ティ!!」」



ライル 「…男どもの熱唱がすごいな めっちゃ暑苦しい……」


ライル 「(さっきからこの人たち騒いでるけど 喉痛くないのか?ぜったい痛いよな)」


ライル 「(ミレイユもこの中に混じって騒いでるんだろうか…まぁ別にいいけどよ あまり身体に負担かけるなよ?)」



っ…


ライル 「っ!」ピクッ


ライル 「(…今のは 闇!?今たしかに闇の気配がしたよな この場所で!?)」



観客 「「ワーワーキャーキャー!!」」



ライル 「(…まさか この中に闇の住民がいるのか?こんなかからなんて探しようがねぇよ!)」


ライル 「(とりあえず霊夢たちのもとに行こう!あいつらにも知らせねぇと!)」


タッタッタッ!!…











霊夢 「ーっ…ぷはぁ あーつかれた 見張りだけってのもけっこう疲れるわね」カポンッ 水筒に蓋をして袖の中にしまう


霊夢 「ただ歩いてるだけなのに喉も乾くは疲れるわでイヤになるわ やっぱり見回りも楽じゃないわね」


霊夢 「…てか、ライルのほうは平気かしら?今のところ異常が起きてる様子はないけど」


霊夢 「…たぶん平気ね ライルは私の認めた人だもの!あいつがそう簡単にやられるはずがないわ!」


霊夢 「少し休憩したらまた見回りに行かないと めんどうだわ…」ハァ…



…あのー


霊夢 「っん?」


? 「…大丈夫ですか?かなり疲れてるみたいですが」黒髪ショートヘアーでメイド服を着て、手には変なステッキを持って大人びた女性が霊夢の前に現れる


霊夢 「えぇへいきよ 心配しなくてもこれくらい……」


霊夢 「……あれ?あなた………たしか」


? 「? はい なんでしょうか?」


霊夢 「(黒髪の短髪にメイド服…大人びた感じの女性……っ!)」ハッ!!


? 「? どうしたんですか?急に顔が怖く…」


霊夢 「【ーっ霊符 夢想封印!!】」ビュンッ!!!!


? 「っ!」スチャッ…カチャンッ 持っていた変なステッキの先が開いて光り出す


? 「バリア!!」キィンッ!!



ドゴオォオォォォン!!!!!! 霊符とバリアがぶつかり合って小規模な爆発が起こる



観客 「なっなんだ!?今の音!」


観客 「敵襲か!?ここ最近 いま騒がしてるあの闇の住民か!?」


観客 「とっとにかく逃げろー!!」



ワーワーキャーキャー!!!!!!




霊夢 「…」


? 「…あぶないですね もろに食らってたら死んでましたね」シュゥゥ…スチャンッ 謎のステッキからバリアを展開させて、霊夢の攻撃を防ぐ


霊夢 「…あんた たしかマリーって人に作られたロボットの…レイスだっけ?」


レイス 「おや 私の名前を知ってるんですか?なら話が早いですね」


レイス 「改めまして 私はレイス マリー様に使えるロボットです」


レイス 「そしてあなたが博麗霊夢さんであっていますか?」


霊夢 「えぇ 私が博麗霊夢よ そっちも私の名前を知ってるようで自己紹介が省けたわ」


レイス 「さようですね」



ライル 「霊夢!」ザッザッザッ!!


ミレイユ 「っ! レイスさん!」


レイス 「おや ライル様にミレイユさん お久しぶりです 元気にしていましたか?」


ライル 「…あぁ 元気にしてたよ マリーは?」


レイス 「マリー様は今ライル様を捕獲するための装置を設置しています」


ライル 「おれを…?」


レイス 「はい そしてわたしは霊夢さんを捕獲するよう命じられています」


霊夢 「わたし?なんでわたしを捕まえる必要が…?」



ルナサ 「霊夢さん!一体何が起きてるんですか!」タッタッタッ!!


メルラン 「姉さん!観客たちはみんな人里に避難したよ!」タッタッタッ


リリカ 「こっちも避難誘導終わったよ!」タッタッタッ



霊夢 「あんたたち!今すぐ避難しなさい!」


ルナサ 「…っえ」


ライル 「こいつは闇の住民のひとりだ!今この世界で騒ぎを起こしてる奴らだ!」


メルラン 「っえ!この人が!?」


リリカ 「なっなら私たちもお手伝いを…」


霊夢 「邪魔になるだけよ!あんたたちも避難しなさい!」


ルナサ 「でっですが!」



ミレイユ 「…」


ライル 「…? ミレイユ?」


レイス 「っ…」ピクッ


ミレイユ 「…リリカさん、と言いましたね 少々あなたに聞きたいことがあります」


リリカ 「っえ なっなに?」


ミレイユ 「【…それで化けたつもりですか?私には少なからず闇が見れるのですが】」


リリカ 「っ!」


ライル 「なにっ!?」


霊夢 「まさか 変装してるの?」スッ 霊符をリリカに向けて構える


リリカ 「ちっちが まって!わたしはニセモノなんかじゃ!!」


ルナサ 「霊夢さんライルさん!リリカは本物です!変なこと言わないでください!」


メルラン 「そうよ!あなたも変なこと言ってリリカを疑わないで!」


ミレイユ 「変なことではありません!たしかに闇のオーラが出てるんです!」


ルナサ 「どこからですか!そんなものどこにも…」


リリカ…? 「…そうだね 見えてないよね?」スチャッ 拳銃を両手に構え二人を狙う


メルラン 「…っえ」




バンバァンッ!!



メルラン 「ーっ!」腹に銃弾を撃ち込まれる


ルナサ 「ーっ…りり、か……」



バタンッ…


ミレイユ 「ルナサさん!メルランさん!」


ライル 「ーってめぇ!やっぱりお前 マリーか!!」


リリカ…? 「ふふふ?さぁてね どうだかね わたしがマリーかはわからないよ?」


ライル 「シラを切るな!その魔法拳銃 魔力が弱いマリーが持ってたものだ!魔法を多く使えないからその魔法拳銃で低容量に抑えて強い威力を出すことができる代物のはずだ!」


リリカ…? 「…やっぱり この拳銃見せるとバレちゃうねぇ?」カチッ



シュー…シュンッ


マリー 「はぁい!ライル げんきにしてた?変装装備システム解除したから本物のマリー・メイアグローリー ここに参上よ!」キラーン


マリー 「にしてもー この二人はほんとに妹思いね?こんなにもあの赤服の子思いなんて…」クスッ


マリー 「【ぶっ壊したくなっちゃうわよねぇ?】」ニタァ


ライル 「ーっ…てめぇ!!」ギリッ


霊夢 「リリカはどうしたの?まさか殺したんじゃ…!!」


マリー 「…」


マリー 「さぁてね?どうだろうねぇ!」ニヤニヤ


ライル 「…おいレイス リリカは生きてるのか?」


レイス 「はい生きています あのライブ会場の屋根裏に気絶させて寝かせています」


マリー 「ちょっ!?なに教えてんのよレイス!わたし命令してないでしょ!」


レイス 「申し訳ありません ライル様には真実を教えなければいけないと脳内にインプットされているので…」


マリー 「…そんな機能 つけなければ良かったわ てか!ライルじゃなくてそこの女が聞いたんじゃない!いやライルも聞いてたけど…」


レイス 「ライル様の御彼女と把握してあの方にもお教えしました ちがったでしょうか?」


霊夢 「そうよ!あってるわ!」ドンッ!!


ライル 「ちがうっ!付き合ってない!!」


レイス 「おや、ちがいましたか これは失礼しました それでは前言撤回します」


マリー 「いや遅いから!もう話しちゃってる時点でアウトだから!」


レイス 「…それなら仕方ありません なら排除するまでです」ジャキッ


ライル 「…なに?」ピクッ


マリー 「ばかっ!レイスそれを言っちゃ!!」


ライル 「…おいレイス 誰を排除するって?もしかして…霊夢じゃないだろうなぁ?」ギロッ!!


レイス 「はいそうです 当初は捕獲のはずでしたが聞かれてはいけないことを聞かれてしまったので排除させてもらいます」


マリー 「レイス!!」


ライル 「ーってめぇ よく俺の前でそんなこと言えたなァ!!」ギンッ!!


ライル 「お前らの考えはよーくわかった!てめぇらぶっ殺してやる!!」ヒュー…スチャッ 風の剣を作り出して構える


霊夢 「ライル 落ち着いて!理性を失いかけてるわよ!」


霊夢 「それにわたしはまだ傷一つ付けられてないわ なにもされてないのにキレないで!」


ライル 「ーっ…」ググッ…


ミレイユ 「…マリーさん あなたがライルさんたちを捕獲しようとしてる理由はなんですか?何もなければ捕獲する必要はないですよね」


マリー 「…」


レイス 「…マリー様 お話致しますか?」


マリー 「…別にしなくていいわ どうせ連れていくのは確定してるんだし、話したところで意味がないわ」


レイス 「ですが事情を知ってもらった方が来てくれるかもしれません 特にライル様ならなおのこと」


マリー 「……」


ライル 「…レイス 今闇の世界でなにが起きてる?教えてくれ」


レイス 「はい 今現在、闇の世界では戦争が勃発しております 闇の住民同士で…です」


ミレイユ 「っえ!?闇の住民同士で!?」


霊夢 「どういうこと?闇の住民同士で戦いあってるって 闇の住民同士は味方じゃないの?」


レイス 「…」


ライル 「…あの男のせいか?」


マリー 「っ!」


レイス 「…あの男、ということはご存知で?」


ライル 「…あぁ」


ミレイユ 「あの男…?」


霊夢 「ライル なんの話し?」


ライル 「…」


マリー 「…誰から聞いたの?この話しは闇の住民たちでしか伝わってないはずよ」


ライル 「さぁてな 誰から教えてもらったんだろうな?」


マリー 「…まさかとは思うけど、【サラ】なんて言わないでしょうね……?」タラー…


ミレイユ 「っ!」ピクッ


ライル 「別に誰でもいいだろ 仮にサラ姉さんだったらなんだって言うんだ?」


マリー 「ライル!サラだけはダメよ!あいつは敵よ!」


ライル 「……っえ」


マリー 「ラティスは味方だけど、サラは敵なのよ!私たちを裏切ってあの男に付いたのよ!」


ミレイユ 「(…あの男って まさか……)」


ライル 「…サラ姉さんが敵?っは 冗談を言うのも大概にしろ あの人は正義感溢れる人だぞ?みんなを裏切るなんて…」


レイス 「ほんとですライル様 あの方は私たちを裏切ったんです」


ライル 「っ…レイス お前までそういうか?マリーに嘘をつけって言われたか?」


レイス 「言われていません ライル様には真実をお伝えしました」


ライル 「ーっ…」


ライル 「(…レイスが俺に嘘をつくとは思えない マリーに命令されたなら話は別だが、命令されたのかと聞いて されてないと言った…)」


ライル 「(……嘘だろ?サラ姉さんが敵……?いや、そんなはず……だってあの時、サラ姉さんは最低限俺の味方だって………)」


霊夢 「…ライル 敵の前で深く考え込まないで 隙だらけよ」


ライル 「いやだって、レイスは俺には嘘をつかないから…いやでも、そんなわけが……」アタフタ


ミレイユ 「…マリーさん サラさんが敵というのは本当なんですか?」


マリー 「ほんとよ あの女…あの男に魅了されたのか知らないけど、あのバカの計画に賛成したのよ!」


霊夢 「計画?それはどんな計画かしら」


マリー 「あなたには関係ないわ それよりレイス!二人を捕獲するわよ!」スチャッ 魔法拳銃を霊夢に向けて構える


レイス 「了解しました」スチャッ ステッキをライルに向けて構える


霊夢 「くるわよ ライル!」


ライル 「ーっ…そんなはずない だってサラ姉は……」ブツブツ…


霊夢 「ライル!!」



レイス 「すみませんライルさん 捕獲させてもらいます!」


レイス 「ライトニング!」バチィン!! ステッキから雷が発生してライルに向かって…


ミレイユ 「SHIELD!!」キィンッ!!



バチィンバチバチバチッッ!!!!… ミレイユが展開させたシールドに防がれて雷は弾かれる


レイス 「邪魔をしないでください!」カチッ


レイス 「レーザー・ブラスト!」バシュゥゥン!! ステッキから雷の波動砲が打ち放たれてミレイユに狙いを定める


ミレイユ 「ムダです SHIELD!!」キィンッ!!



バチィンバチバチバチッッ!!!!…


レイス 「くっ!」




マリー 「オラオラオラオラッ!!大人しく捕まりなさい!!」バンバンバンバンッ!!!!


霊夢 「そんなちんけな攻撃で私を倒せるわけないでしょ!」ババババババッ!!!! 辺り一面に霊符を飛ばす


霊夢 「波っ!」キィンッ!!



バチバチバチバチィン!!シュゥゥ… 魔法銃弾は結界に当たって消滅する



マリー 「っち!ならマグナム型でどうかしら?」カチャカチャ…スチャッ


マリー 「マグナム・ショット!!」バァンバァンッ!!!!


霊夢 「ムダよ 波っ!」キィンッ!!



バチバチィン!!シュゥゥ… マグナム弾は結界に当たって消滅する



マリー 「っち!やっぱりこんな攻撃じゃ効かないか」


マリー 「(レイスの方もやっぱりキツいわね ミレイユ相手じゃ相性が悪すぎる!)」


マリー 「(わたしもレイスも魔力を多く持たないから強い魔法を使えない…それに対してミレイユは魔力を多く持つから強力な魔法が使える)」


マリー 「(私たちの攻撃を防ぐのだって余裕もいいところ…このままじゃ私たちがジリ貧だわ!)」ギリッ


マリー 「(本来なら不意をついて捕獲しようと思ってたけど…しかたない!)」


マリー 「レイス 撤退するわよ!このままじゃ負けるわ!」


レイス 「っ! ですが、今二人を捕獲しなければ 闇の世界は…」


マリー 「いいから行くわよ!負けて私たちがいなくなったら余計にきつくなるでしょ!」


レイス 「…わかりました」



霊夢 「待ちなさい このまま返すと思ってるの?」スッ… 霊符を構えて眼光をマリーに向ける


マリー 「無理やりでも帰らせてもらうわ レイス!」


レイス 「…異次元空間 展開」スゥ…トンッ ステッキを地面に叩きつける



異次元空間 「」バァンッ!! マリーとレイスの足元に異次元空間が現れる


霊夢 「っな!?足元に空間を!?」


マリー 「今日は帰らせてもらうわ 次会った時は捕獲するから!」シュンッ


レイス 「それでは失礼します」シュンッ


異次元空間 「」シュゥゥ… 異次元空間は消滅して消えてなくなる



霊夢 「…っち 解除し損ねたわね まさか足元に異次元空間を作るとは思わなかったわ」スゥ…


ライル 「…サラ姉…」


ミレイユ 「…っ! おっお二人とも大丈夫ですか!?意識はありますか!」タッタッタッ!!


ライル 「っ! そうだ!?二人ともだいじょうぶか!」タッタッタッ!!



ルナサ 「うっうぅ……」ダラダラ… 腹に銃弾を打ち込まれて血が流れでている


メルラン 「くぅぅ…!!」ズキズキ…


霊夢 「…お腹に銃弾を打ち込まれてるわね しかも貫通して背中の方まで傷が広がってるわ」


ミレイユ 「すぐに治療します!任せてください!」スッ


ミレイユ 「……healing」



シュゥゥ… 二人の傷口に手を当てて、治療をしていく



ルナサ 「はぁ…はぁ……」シュゥゥ…


メルラン 「いたたっ!っつうー…!!」シュゥゥ…


ライル 「…闇の攻撃じゃないからよかったな 普通に魔法で攻撃されたからすぐ治りそうだな」


ミレイユ 「そうですね 闇の攻撃でさえなければすぐに治ります」シュゥゥ…


霊夢 「ライル、ミレイユ わたしはリリカを見てくるからあなた達は二人をお願いね」


ライル 「わかった」


ミレイユ 「すみませんがお願いします」


タッタッタッ…



ライル 「…」


ミレイユ 「……ライルさん?」シュゥゥ…


ライル 「………」


ミレイユ 「…ライルさん お聞きしたいことがあるんですが、いいでしょうか?」


ライル 「…なんだ」


ミレイユ 「先ほど、マリーさんたちが話していた あの男とは…一体、誰のことですか?」


ライル 「………」


ミレイユ 「…もしかしてですが……わたしの、お父様ではありませんよね………?」


ライル 「………」


ミレイユ 「…そう、ですか また…あの方のせいですか」


ミレイユ 「死んでなお みなさんに迷惑をかけてるんですか…あの方は!!」ギリッ


ライル 「…わるい 絶対に気分を悪くさせるってわかってたから話さなかったんだが……」


ミレイユ 「ライルさんが謝ることありません 私が勝手にイラついたんですからあなたが謝罪を入れるのはおかしいです」


ミレイユ 「…お父様 あなたは一体、何度みなさんに迷惑をおかけすれば気が済むんですかーっ!!」ググッ…


ミレイユ 「生きてるときだって…何人の命を奪ったと思ってるんですか 何千という数の人達が、くだらない計画のために命を落としたというのに…!!」


ミレイユ 「さらにはライルさんの手を汚させた 晴れることない罪を持ってして…生き返ってくるなんて!!」


ライル 「落ち着けミレイユ まだ二人の治療が終わってないんだからイラつくのは後にしてくれ」


ライル 「後でならいくらでも聞いてやるから 今は二人の治療を専念してくれ」


ミレイユ 「…わかりました すみません…迷惑をおかけして」


ライル 「別にいいよ イラつくのは俺も一緒だ」


ライル 「現にあいつのせいでみんな死んだんだ 俺以外のみんな…ぜんいん………」


ミレイユ 「………」



霊夢 「二人とも リリカが見つかったわ」タッタッタッ…


リリカ 「ルナサ姉さん!メルラン姉さん!」タッタッタッ!!


ルナサ 「っん…リリっカ……」ハァ…ハァ…


メルラン 「無事だったようね…傷つけられてないようで良かった いつつ!」ズキッ


リリカ 「メルラン姉さん!」


ミレイユ 「まだ治療が終わってないのであまり喋らないでください 傷が開いてしまいます」シュゥゥ…


メルラン 「ごっごめん…」ハァ…


ライル 「リリカ お前の方は平気なのか?捕まったときにどこか強く叩かれたりしなかったか?」


リリカ 「えっえぇと…叩かれたっていうか なにか全身に痺れるような衝撃が走って気を失ったような…」ウーン


ミレイユ 「サンダーですね おそらくマリーさんが使ったものだと思います」


ライル 「だな しかも気絶するだけぐらいのサンダーならさほど強くないな」


ミレイユ 「そうですね なら治療の必要はないですね」


リリカ 「ほっほんと?」


ライル 「あぁ これでもしまだ痺れるって言うなら話は別だがそんなことないだろ?」


リリカ 「はっはい とくにはないです」


ミレイユ 「なら平気です 今日ちゃんと睡眠をとって起きれば完全に治りますよ」


リリカ 「そっそう よかった…」ホッ


ライル 「…しかし ライブが台無しになっちまったな 俺がいたせいで…」


ルナサ 「そんなことありません ライルさんたちがいたからこのようなことになったなんて思ってませんよ」


ライル 「だけど奴らの狙いは俺だ 俺がいなければ奴らがここに来ることはなかった」


ライル 「俺がいたせいでこうなっちまったんだ ほんとにすまない」


メルラン 「…あの人たち あなたの知り合いなの?知り合いのように見えたけど」


ライル 「過去の仲間だ 俺が小さい頃によく遊んでもらってたんだが…」


ライル 「……俺の過去の仲間は全員、殺されたんだ………」


メルラン 「……」


ルナサ 「……」


ライル 「…ミレイユ そろそろ終わりそうか?」


ミレイユ 「はい これでだいたい終わりです」シュゥゥ…


ミレイユ 「後はムリしないで三日間ほど体を休めてください 傷の方は治ってますが身体の負担があるかと思いますので」


ルナサ 「わかったわ ありがとうミレイユさん」ヨット


メルラン 「すごい…さっきまで痛かったのにもう痛くない?」


ミレイユ 「傷と痛みは治しましたからね 普通に動く分に関しては平気なので安心してください」


ライル 「霊夢 わるいが今回ライブに来てたお客たちに問題は解決したと伝えてくれないか?俺が言うより霊夢が行った方が説得力あると思うから」


霊夢 「わかったわ」


ライル 「ミレイユ 三人を家まで送ってあげてくれ 多少なら風使えるよな?風で少し支えながら連れてってあげてくれ」


ミレイユ 「それは構いませんが…ライルさんはどこに?」


ライル 「ちょっと慧音と話をしてくる …今後の、奴らの対策を立てにな」


霊夢 「…浮気?」ジッ…


ライル 「いやなんでだよ!?いま今後の対策立てに行くって言ったよな!?てか付き合ってもないし!」


霊夢 「冗談よ?本気にしないで!」クスッ


ライル 「っ!」ハッ


霊夢 「早く行って対策を立てに行きなさい?後のことは任せてっね!」


ライル 「…ははっ?やっぱり 霊夢には敵わないな?」


ライル 「わかった それじゃ行ってくるよ」


霊夢 「早く帰って一緒に寝るわよ!」


プリズムリバー三姉妹 「「っえ!?」」


ライル 「いや寝ないから!寝るなら一人で寝ろ!」


霊夢 「んもぅ!釣れないわね?」

(・ε・` )


ライル 「釣れなくてけっこう まったく…」タッタッタッ…



霊夢 「…」


ミレイユ 「…ありがとうございます霊夢さん ライルさんの機嫌を取ってくれまして」


霊夢 「なんであなたが礼を言うのよ?わたしは自分のやりたいことをしたまでよ」


霊夢 「それにわたしは当たり前なことをしただけ 誰かに礼を言われるようなことはしてないわ」


ミレイユ 「だとしてもライルさんの機嫌をとってくれたことには違いありません わたしではどうにも出来なかったので助かりました」


ミレイユ 「ほんとにありがとうございます」


霊夢 「…どういたしまして」













深夜ー博麗神社



ミレイユ 「はぁ…なんだかんだで深夜になってしまいました ルナサさんたちを送っていたらすっかりお月様が真上に……」トボトボ…


ミレイユ 「…しかし まさかルナサたちの家が廃洋館だとは思いませんでしたね いかにもおばけが出る!って感じの家でした…」


ミレイユ 「あのようなところで住んで気分悪くならないのでしょうか?わたしには耐えきれません……」ハァ…


ミレイユ 「…ライルさんたちはもう帰ってるんでしょうか?わたしも早くお風呂に入って寝たいですね」



…ミレイユサン


ミレイユ 「…っん?」




ミレイユ 「…あれ?今誰かに呼ばれたような……」


コッチデスミレイユサン


ミレイユ 「っえ?」クルッ



ラティス 「…お久し振りです ミレイユさん」


ミレイユ 「ーっら ラティスさん!?なぜここに!」バッ!!


ラティス 「ま、待ってください!別に戦いに来たわけでは…」


ミレイユ 「ではなに用でここに?」


ラティス 「…少し、お話がしたいと思いまして」


ミレイユ 「はなし…?」


ラティス 「…サラ姉のことで、ちょっと……」


ミレイユ 「…裏切ったんですよね わたしのお父様の方へ着いたと聞きましたが」


ラティス 「…はい」


ミレイユ 「…なぜ裏切ったのか知ってるんですか?」


ラティス 「ーっ……」


ミレイユ 「…」


ラティス 「…詳しいことはわかりませんが裏切る際に 私に声をかけてきたんです」


ミレイユ 「なんて言ってたんですか?」


ラティス 「【…ごめんね あいつの事は任せて】っと」


ミレイユ 「……っえ」


ラティス 「……なにか案があってそういったのかもしれませんがそこまではわかりません」


ラティス 「でもあの時のサラ姉の顔は悲しそうで…すごく 落ち込んでいるように見えました まるでもうみんなの元には帰ってこないような雰囲気でもあり……」


ミレイユ 「…」


ラティス 「…ミレイユさん あなたにこのような話しをするのは変かもしれませんが、サラ姉を助けてください!」


ラティス 「サラ姉は私たちを裏切ってからミントたちは敵対してるのでこちらからでは助けることができないんです …でも、サラ姉はなにか理由があって私たちを裏切ったと思うんです!」


ラティス 「今は私たち敵同士ですが…お願いできないでしょうか?」


ミレイユ 「………」


ラティス 「…だめ、でしょうか……?」


ミレイユ 「…わかりました ラティスさんがそこまで言うのでしたら、こちらでサラさんを助け出します」


ラティス 「っ! あっありが…」


ミレイユ 「ただし!こちらで理由もなしに裏切ったと判断したときには…その時は助けることはできません それでもいいならお引き受けします」


ラティス 「………」


ミレイユ 「…よろしいでしょうか?」


ラティス 「……わかりました その時は…わたしも腹を括ります」


ラティス 「ですが!ちゃんとした理由で裏切ってた場合には助けてください!それだけはお願いします!!」


ミレイユ 「約束しましょう その時は必ず助け出します!」


ラティス 「…ありがとうございます」


ミレイユ 「…それとラティスさん 私からも聞いていいでしょうか?」


ラティス 「ロランドのことですか?」


ミレイユ 「…あの方は、今度はなにを企んでるんですか?もしかしてまた世界を壊すようなことをしてるんですか?」


ラティス 「…そのもしかしてです 私たちの世界を壊したように、この世界と、ライルくんの世界を壊すために悪事を働かせています」


ミレイユ 「ーっ…やはり、ですか 昔と変わらず、またそんなバカみたいなことを!!」ギリッ!!


ラティス 「しかも…【クールシュさん】も蘇生しています あの化け物の姿で……」


ミレイユ 「祖父様も!?そんな……」


ミレイユ 「…ほんとに、ろくなことをしない方ですね あのクソお父様が!!」ガッ!!



グシャァッ!!バラバラ… あまりのイラつきに石燈篭に拳をぶつけると粉々に粉砕してバラバラに粉と化して地面に落ちていく



ラティス 「ーっ…」ゾクッ…


ミレイユ 「…っは!?まっまずいです!あまりの苛立ちについ物に当たってしまいました!」


ミレイユ 「しかも粉々に粉砕してしまいました!こっここまでバラバラになってしまっては修復が…!!」

((((;゚Д゚)))))))




霊夢 「ーっなに今の音!?」ヒュー!!スタッ


ライル 「っ! ラティス姉!」タッタッタッ



ラティス 「らっライルくん!」


霊夢 「ラティス!?てことは敵ね!」バサッ 懐からお祓い棒を取り出して戦闘態勢に入る


ラティス 「ま、待ってください!わたしは争いに来たわけでは!!」


霊夢 「問答無用よ!霊符 夢想封い…」


ミレイユ 「待ってください!霊夢さん 攻撃しないでください!」バッ!! ラティスの前に立ち壁になる


霊夢 「ミレイユ!?」ビタッ


ミレイユ 「ライルさんも話を聞いてください 今のラティスさんは敵ではありません!」


ライル 「…」



ラティス 「っ…」オドオド…


ライル 「…そうみたいだな 今ミレイユが無防備な背中を見せてるのに攻撃しようとしてないし、なによりオドオドして動こうともしてない」


ライル 「…わかった とりあえずは信じるよ」


ラティス 「っ! ほっほんと!?」


ライル 「うん ラティス姉が争いごとを好まないのはよく知ってるから信じるよ」


ライル 「…でも、なにかしようとしたら……わかってるよね?その時は容赦しないよ」ヒュゥー…スチャッ 風の剣を作り出し



ラティス 「…うん その時はいいよ 私を好きにして」


霊夢 「っえ!?好きにして!?」バッ!!


ライル 「なんでそこで反応するんだよ!好きにしてと言ってもお前が思ってるようなことしねぇよ!!」


霊夢 「ライル まだ私なにも言ってないんだけど」


ライル 「じゃあなんで反応したんだよ?」


霊夢 「なんとなく」ニヤリ


ライル 「(こいつ…ぶっ飛ばしてぇ)」イラッ


ミレイユ 「…ライルさん エッチなことはダメですからね?」ジッ


ライル 「いやだから!そんな事しないから!」


ラティス 「…私はいいよ?そういうことでも」///テレッ


霊夢 「…っあ?」ピキッ


ライル 「ラティス姉 ちょっと現状を見てくれるかな?この状況で霊夢にそんな冗談を言わないで」


ラティス 「ふふっ!ごめんね?でも今の気持ちはほんとだよ ライルになら私、初めてあげちゃうよ?」///ニコッ


霊夢 「やっぱり敵ね わるいけど容赦なく退治させてもらうわ!」バサッ


ライル 「待て霊夢!ラティス姉は戦う気ないって言ってるのに戦う必要ないだろ!」


ライル 「俺はラティス姉とそういうことする気ないから安心しろ だから落ち着け!」


霊夢 「それじゃ私の初めてをもらって!」ドンッ!!


ライル 「いやなんでだよ!?なんでこの流れで霊夢の初めてをもらうことになるんだよ!」


ライル 「てか女がこんな外でドデカい声で初めてをもらってなんて言うんじゃねぇ!もっと恥じらいを持て!!」


ミレイユ 「なっならライルさん!わたしも初めてを…」///


ライル 「ミレイユ お前まで言うな おまえがそんなこと言ったら色々とまずい」


ミレイユ 「…ならこのままお布団に……」


ライル 「ミレイユー?人の話聞いてー…」


ラティス 「ふふっ!やっぱりおもしろいね?ライルくん!」


ラティス 「そんな楽しそうな顔してるのを見てると…」



ラティス(闇) 「【すごく…ぶち壊したくなっちゃう!】」ニタァ フヨォ… 背後から闇のオーラが出てきて不気味な笑みを浮かべる



全員 「「っ!!」」ザッ!! すぐさま戦闘態勢に切り替え警戒する


ラティス 「…っあ!?ごっごめん!つい闇が出てきちゃった……」スゥ… 出てきた闇を消して解除する


ライル 「……つい?」


ラティス 「うん…わたしの能力のせいなんだけどね?だれかが嬉しがってたり、喜んでたりしてる顔を見るとすごく壊したくなっちゃうの」


ミレイユ 「…っえ 見てるだけでですか?」


ラティス 「そう 私の能力…【破壊衝動を起こす程度の能力】のせいでね」


霊夢 「破壊衝動!?っえ それって自分の意志関係なくなの?」


ラティス 「関係ないよ 見ただけで勝手に破壊衝動が出てきちゃうの 制御はまったくできないの」


ラティス 「あっでもある程度はできるかも?今も抑えられたし、衝動が小さければすぐ解除できるかもしれないね」


ライル 「…その能力って伝染型?」


ラティス 「……っえ?」


ライル 「それは自分だけに使える能力?それとも誰かにも影響を及ぼす能力?」


ライル 「もし伝染型だったらちょっと危ないなと思ってね 今からでも無の境地張ろうかなって思ってたんだ」


ライル 「みんなにも影響が出るようなら悪いけど、張らせて欲しいんだ それでその能力は伝染型?」


ラティス 「んー…どうなんだろ?私もまだこの能力についてよくわからないの 伝染型かと言われてもちょっと…」


ライル 「それじゃなんでその能力のことを知ってるの?」


ラティス 「マリーちゃんから聞いたの あの子は能力を見極めることができるの!」


ミレイユ 「マリーさんが?」


ラティス 「うん!なんか怪しい機械持ってきてね?最初は躊躇ったけど…うん もうほんとにためらったよ」


ラティス 「だって装置の構造がアイアン・メイデンなんだよ?しかも中の針まで再現されててさ 長さ的に刺さるほどの長さじゃなかったけどさ……」


ラティス 「中に入ったときはもう恐怖しかなかったよ 暗いし背もたれかけるとチクチクして痛いし、外からの声なんて中で反響して何言ってるかわからないし………」ズーン…


ラティス 「挙句の果てにはなんか電気流れてきたし…ある意味 マリーちゃんが敵に見えた瞬間だったよ」


ライル 「そっそれは…ご愁傷さま」


ラティス 「慰めてよ!?辛かったねとか、大変だったねとか!!」


ミレイユ 「らっラティスさん キャラが崩壊してます!落ち着いてください!」


ラティス 「はっ!?…こほん ごめんなさい 少し取り乱したわ」


ライル 「少し…?」


ミレイユ 「ライルさん 余計なことは言わなくていいですからね?」


ライル 「あっはい」


霊夢 「…それで、結局あなたは何しに来たの?争いに来たわけじゃないなら何かあるのよね」


ラティス 「はい 先程、ミレイユさんにお話したんですが…」



ラティス説明中…



ライル 「…なるほど サラ姉がそんなことを……」


霊夢 「たしかにひっかかるわね 裏切る前にそんなことを言うなんて…よほど性格がひねくれてなければ言わないわ」


ミレイユ 「サラさんは正義感溢れる勇敢な方です ひねくれてなんかいないはずです!」


ライル 「そうだな 俺と話しをした時も地面に刀を刺して話をしてくれた サラ姉がその行動を見せてきた時は本気のときだ!」


ライル 「ミントみたいに性格が変わってるようには見えなかったからその言葉は信用できると思う」


ラティス 「それじゃ!」


ライル 「あぁ!信じるよ サラ姉はぜったい助ける!」


霊夢 「はぁ…仕方ないわね?ライルがそういうなら私も協力するわ」


ミレイユ 「わたしも協力します 一緒にサラさんを助けましょう!」


ラティス 「ありがとう!みんな!」



…ザザァ……


ラティス 「…っ!」


ライル 「? ラティス姉?」


ラティス 「…ごめんね そろそろ行かないと怪しまれちゃうみたい」


ミレイユ 「っえ?怪しまれちゃうみたいって…なんで誰かから聞いたみたいにいうんですか?」


ラティス 「っえ!?え、えっと…それは……」タラー…


霊夢 「……誰かいるわね 壊れてない灯篭の裏に気配を感じるわ」


ライル 「…っえ」



…さすが、博麗の巫女ね ライルだけには見つからないように気配を消したのだけど…どうやら他の人には気配が出てたようね



ライル 「っ! その声…まさか!」


…久しぶりねライル 元気にしてた?


ライル 「…アイビス、さん……」


…あぁ 何年ぶりかしらね あなたの声をまた聞けるなんて思ってもなかったわ


あなただけでも生きてて…ほんとに、よかったわ


ライル 「アイビスさん……」


ミレイユ 「…アイビスさん なぜ姿を出さないんですか?隠れてないで出てきてくれた方が…」


…それは……


ラティス 「…アイビスさん 気持ちはわかりますが、ミレイユさんの言う通りです 姿を出した方がライルくんたちも喜ぶかと思います」


…この姿で?


ライル「…すがた?」


ラティス 「生きていることを証明するには姿を表す他ありません …それに、ライルくんなら平気ですよ?」


………


ライル 「…アイビスさん 姿を表してもらえないかな?俺もちゃんとアイビスさんを見たいんだけど」


………わかったわ でも、ひとつだけ約束して


ライル 「なに?」


…お願いだから、嫌いにならないでね?スゥ…



ライル 「…ーっな!?」


ミレイユ 「ーっ…あっアイビスさん その腕……!」


霊夢 「っ…」ゾク…



アイビス 「………」金髪のショートヘアー、服装はあい色の魔女服にマントを付けた大人びた女性現れる…だが、左腕が青色に変色して尋常じゃないほどに膨れ上がって通常の三倍近くあり、手も人間の手とは思えないほどにでっかくなり、爪は怪獣みたいに太くて鋭く尖っている


ライル 「…あっアイビスさん その腕…【クールシュ】の腕とほとんど同じ…!」


霊夢 「…っえ クールシュ?」


アイビス 「…えぇ あいつに呪いをかけられてね?左手が完全なイカれちゃったわ…」ハァ…


アイビス 「動かすことはできるけど上手くは動かせないわね しかも魔法も二割ほど低下してるから完全にみんなの足を引っ張ってるし…」


ラティス 「そんなことないっていつも言ってるでしょ!そんな弱気にならないで!」


アイビス 「だって……」


ラティス 「わたしとサラ姉は魔法が使えない分アイビスさんは使えるんだから足でまといなんかじゃないよ!少し魔法が使えなくなったぐらいで弱気にならないで!」


アイビス 「…でも……」


ライル 「…そうだよアイビスさん あなたがそんな弱気になるなんてらしくない」


ライル 「アイビスさんは自分の求める世界のためにどんな時でも諦めなかったじゃないですか!こんなことで弱音なんて吐かないでください!」


アイビス 「ライル……」


アイビス 「…ほんと、あなたにはかなわないわね?あなたにそう言われると元気がついちゃうわ」フッ


アイビス 「弱音吐いてたのがバカらしくなってきたわ 慰めてくれてありがとう」


ライル 「元気を取り戻してくれてよかったよ!」


アイビス 「ラティス そろそろ行くわよ?これ以上時間かけてると怪しまれるわ」


ラティス 「わかった」


ライル 「アイビスさん 怪しまれるって一体誰に怪しまれるの?さっきラティス姉も言ってたけど」


アイビス 「ミントたちよ 言ってなかったけど、私たちは第三陣営的存在なのよ」


霊夢 「第三陣営…?ミントたちとは敵対同士なの?」


ラティス 「ううん 的同士じゃないんだけど、あんまり良くは思われてないの」


アイビス 「私たちはミント達みたいに性格があそこまで変わってないからライルたちの味方をするんじゃないかと疑われてるの まぁ現にその通りなんだけどね?」


ラティス 「だからあんまり長い時間闇の世界から出てると疑われるの まぁ現にその通りなんだけどね?」


ライル 「ふたりして同じこと言わなくていいよ…だとしたら早く帰った方がよさそうだね」


ライル 「なにかあったらすぐ俺のところに来てよ ぜったい助けるから!」


アイビス 「ふふっ!えぇ そうさせてもらうわ?今は敵同士だけど、あなたの言葉 信じるわ」


ラティス 「それじゃあね?ライル」


アイビス 「…転移魔法 展開」スゥ…



バァンッ!!…シュンッ ラティスとアイビスの足元に転移魔法陣が現れて一瞬にして闇の世界に帰る



ライル 「…」


ミレイユ 「…よかったですね おふたりだけでも味方でいてくれて?」


ライル 「…そうだな でも闇に落ちてるからあまり嬉しくなかったかな おれがみんなを助けられていれば……ミントやジェシカたちは闇に落ちなかったのに………」


ミレイユ 「…」


ライル 「それにお前だって死ぬことはなかった 俺が助けていれば、一度死ぬことはなかったんだ…」


ライル 「お前はみんなの中で一番魔力が多く、闇に落ちるのが遅かったからなんとか生き返らせることはできたが、他のみんなは間に合わなかった……」


ライル 「完全に闇に落ちたミントたちはもうどうにもならない…倒す以外、助けることはできない」


ライル 「最終的にはアイビスさんたちも倒さないといけない…闇から解放するには、それしか方法がない……」


ミレイユ 「ライルさん……」


霊夢 「…ふたりとも とりあえず中に入りましょ?ミレイユはまだお風呂入ってないんだから早く入ってきなさい」


ミレイユ 「はい わかりました」


ライル 「…」


霊夢 「…ライル いくわよ?」


ライル 「…うん」


タッタッタッ…













茶の間



ライル 「…」


ライル 「(…とりあえずはサラ姉の疑惑は晴れた マリーたちは敵だと言ってたけど、ラティス姉たちがサラ姉が裏切ったのは理由があると言ってくれたから、これで疑わずに済む)」


ライル 「(ラティス姉たちは少なからず味方で、サラ姉も別だが味方…となると、先に対処しないといけないのはミント、ジェシカ、レイスの3人)」


ライル 「(もしくは3人の前にロランドを先にやるという考えもある あいつは闇の世界で戦争を起こしてるみたいだから、ミントたちと共闘は難しいが目的が一緒なら一時休戦ができるかもしれない)」


ライル 「(…だけど、ロランドをやった後にミントたちがすぐ攻めて来る可能性もゼロじゃない もし俺たちがロランドをやった後すぐに攻められたりなんてしたら、疲れきった状態でミントたちと太刀打ちなんでできるはずがない…)」


ライル 「(…どうするか)」



…スーッ


ミレイユ 「あがりました!」


ライル 「…」


ミレイユ 「…あれ?あの…あがりました?」


ライル 「……」


ミレイユ 「…ライルさん?」


ライル 「………」


ミレイユ 「…ライルさん!」バンッ!!


ライル 「っ! おっおぅ…ミレイユ あがったのか?」


ミレイユ 「さっきから言ってるじゃありませんか…なにか考えごとですか?」


ライル 「…まぁ ちょっとな」


ミレイユ 「…ラティスさんたちのことですか?」


ライル 「…だけじゃないけどな?」


ミレイユ 「…皆さんのことも、ですか?」


ライル 「…まぁな」


ミレイユ 「………」


ライル 「…っ! まぁそんなことはいいとして!」


ライル 「俺はさきに休むよ 少し目が覚めたからここにいたけど、そろそろ眠たくなってきた」スクッ


ライル 「ミレイユもちゃんと休みよ?夜ふかしは肌の天敵だからな!じゃ」タッタッタッ…


ミレイユ 「…そうやって、また自分の中に押し込むんですか?」


ライル 「…」ピクッ


ミレイユ 「いつもそうですよね だれにも相談しないで自分だけで解決しようとするところ…ライルさんの悪いところですよ」


ミレイユ 「霊夢さんだけじゃなく、他の方にも相談してみてはどうですか?無理にとは言いませんが…」


ライル 「………」


ミレイユ 「…わたしでは、ダメですか?」


ライル 「…別にダメってわけじゃないが」


ミレイユ 「…」


ライル 「…それじゃ 少し聞いてもらおうかな?ミレイユがよければ聞いてほしんだが」


ミレイユ 「もちろんです!なんでも相談してください!」


ライル 「それじゃ…」


ライル 「…どうすれば霊夢に襲われなくなるかな?」


ミレイユ 「…はい?」


ライル 「いやな?前から思ってたんだが よく霊夢に誘惑されては襲われるんだが…あれはどうすればいいかな?」


ライル 「俺的には…まぁ 嬉しいんだけどさ?俺に好意をもってそういうことをしたいって気持ちはすごく伝わるから悪い気はしないんだ」


ライル 「ただ…な 俺もまだ未成年だし、仕事とかそういうのはしてないから…てか、仕事以前に俺まだ16なんだが」


ライル 「だからもし責任とかそういうの取るとかになるとまだ厳しい状況だからどうすればいいかわからなくてな …どうすればいい?」


ミレイユ 「…いや、ライルさん 今はそんなことよりも他に重要なことがあるんじゃありませんか?」


ライル 「そんなこととはなんだ 俺は真剣にどうすればいいか聞いてるんだぞ?」


ミレイユ 「先ほど考えていたことじゃありませんよね なぜ今考えていたことについて聞いてこなかったんですか?」


ライル 「それは俺の問題だからな 他の人に聞くことじゃない」


ライル 「このことに関しては誰にも相談するつもりはないから聞かなかったんだ …正直、ミントたちの対処は霊夢たちに任せたくない」


ライル 「霊夢やお前、他のみんなは手が汚れてない…そんな清潔な手を血で汚させたくないんだ」


ライル 「手を汚すなら、もう汚れてるやつがやるのが適任だろ?もうこれ以上汚れることはない」


ライル 「今まで俺は何人の人間を殺めてきたと思う?今は闇の住民だが、もとは闇の住民は人間だ」


ライル 「もう指で数えることができないくらいに殺してきた…もう、汚れてない場所なんてどこにもない これ以上汚れることがないから、俺だけができることなんだ?」


ライル 「だから気にすることはないよ 今回のことに関しては誰かに相談できることじゃない」


ライル 「だれかに相談したら…そいつまで、手を染めちまうことになる それだけは絶対したくない!」ググッ…


ミレイユ 「…わかりました ライルさんがそこまで言うのでしたら聞きません」


ミレイユ 「…ですが もし心が押しつぶされそうになった時は無理しないでください 闇に落ちそうになってもぜったい!我慢しないでください!」


ミレイユ 「それだけは約束してください いいですね?」


ライル 「…」


ミレイユ 「……いいですね?」


ライル 「…わかったよ その時は…相談するよ」


ミレイユ 「絶対ですよ?」


ライル 「あぁ …耐えきれなくなったらな」タッタッタッ…



スー…パタンッ


ミレイユ 「…」













?ーライルの寝室



ライル 「…っん」スゥ…


ライル 「……朝、か?」パサッ…


ライル 「……いや まだ暗いな…今何時だ?」チラッ



時計 『4時59分』秒針は12時ピッタリに止まっている



ライル 「……4時、59分………?」


ライル 「(ちょっと待て…これって、前回みた時といっしょ……!)」


ライル 「…ゼウル 起きてるか?」





ゼウル 『…気をつけろ 予告だ』


ライル 「っ!」


ゼウル 『…近々、お前の身に降りかかる未来だ 目に焼け付けておけ』


ライル 「…やっぱり、この力はお前のものだったか 未来を見る能力………」


ライル 「…助かるよ ありがとう」


ゼウル 『礼には及ばん ではな』


ライル 「…」


ライル 「(…いったい、なにが起きるんだ?)」スクッ


タッタッタッ…













博麗神社ー中庭



ライル 「…やっぱり風が吹いてない それに空も雲に覆われて月が見えない」


ライル 「(人の気配もしない…前回と同じでここには俺しかいないのか?)」


ライル 「…でも、今回は前回と違って今のところ何もないな 前は起きてすぐに中庭のほうから音が聞こえたが……」



っ……


ライル 「っ!」ピクッ


ライル 「(…なんだ?今の気 遠くからなにかが俺に睨んだような気を出したが)」


ライル 「…この方向 魔法の森か?」


ライル 「…行ってみるか」フワー…


ライル 「(あっ自分で風作るのはいけるのか)」













魔法の森



ライル 「…なんだ?この異様な雰囲気は……」



フヨォ…… 魔法の森全体が黒い霧に包まれて不気味さがいつもより増している


ライル 「ーっ…気持ちわりぃ これ…もしかして闇のオーラか?ここまで濃厚な闇 はじめてだ……」ウプッ


ライル 「濃度的に…大黒じゃねぇ 煉獄か?それとも…まさか、無限……?」


ライル 「(今まで煉獄以上の闇を纏ったやつは見た事がない 大黒だってジェシカのときがはじめてだ)」


ライル 「…いったい、誰がいるんだ?」


ザッザッザッ…
















ザッザッザッ…


ライル 「…」ザッザッザッ…


ライル 「(…闇の濃度が濃くなってきてる 周りの霧が濃くなって息苦しい……)」ヒュー…ヒュー…


ライル 「(闇は風で吹き飛ばすことできないからやっかいだな…早めに森から出ないと)」


ライル 「…っん ここは……?」




魔理沙の家 「」ドンッ



ライル 「…魔理沙の家?あれ おかしいな たしか魔理沙の家はもっと奥にあったはず…こんなに近かったか?」


ライル 「しかもここから闇のオーラが出てきてる…いやな、予感がするな……」


ライル 「(…まさかな まさか、また魔理沙が操られるようなことには……)」スゥ…



ガチャッギィィ…


ライル 「…」ソー…




魔理沙 「………」巨大な鳥かごの中で体育座りしながら座っている


ライル 「ーっま 魔理沙!」ダッ!!


魔理沙 「………」


ライル 「おい魔理沙!返事しろ!俺がわかるか!?」ガシャッ


魔理沙 「………」


ライル 「魔理沙!寝てるなら目を覚ませ!たのむから……!!」


魔理沙 「………っん」


ライル 「っ! 魔理沙!!」ガシャッ


魔理沙 「………ライル?」


ライル 「だいじょうぶか!今出してやるからな!」ヒュー…


魔理沙 「………だめだ やめろ!」


ライル 「…っえ」


魔理沙 「ライル!わたしは…わたしは、死にたくない!絶望に落ちたくない!!」ガシャッ


魔理沙 「わたしは闇に誘われてるんだ…!前回の闇の住民に、狙われてからずっと 闇に誘われてるんだ!」


魔理沙 「おまえも闇に飲まれろ…闇に包まれろって 寝てるときや起きてる時でも、どこにいても誘われるんだ!!」


魔理沙 「いま闇の邪気に触れてわかるんだ…おまえや霊夢、アリスや早苗を殺したいって……頭の中でずっと、考えちまうんだ!!」


魔理沙 「だけどわたしは!大事な仲間を殺したくない!!大切な…数少ない 親友を、殺したくない……!!」ガク…


ライル 「………」


魔理沙 「…ライル わたしは、みんなといたい まだ…みんなと、酒や話がしたい………」ポタッポタッ…


魔理沙 「わたしは…死にたくない 闇にも……落ちたくないんだ!だから……」


魔理沙…? 「……たすけて、くれ………!!」フヨォ… 背後から闇の煙が漂ってくる


ライル 「っ!? 魔理沙!!」ガシャッ


魔理沙…? 「いやだ…!みんなを…殺したくなイ!手を……ヨゴシたくなイ!!」フヨォォォ…


魔理沙…? 「ライル!タスケテ!イヤダ…イヤtヨ!!」グニャァ… 闇の濃度が強まりすぎて魔理沙の姿形が変形していく


ライル 「魔理沙!!」


魔理沙……… 「アァ……イヤダ メノmエg………ライルノSgggg……」シュゥゥ… 闇の霧が身体中に纏わられていく


ライル 「ーっくそ!ブレイク 無効!」ヒュン



キィンッ!!シュゥゥ… 魔法で作られていた巨大な鳥かごは消滅して消える


ライル 「魔理沙!!」


魔理沙……… 「………」シュゥゥ…


魔理沙…! 「…ライ……ル………」シュゥゥ…… 闇が晴れて姿を現す…


ライル 「ーっ!! まっまり、さ……」タジ…


魔理沙? 「アァ…ウゥゥ……!!!」グルル… 姿かたちがゴリラみたいになり、青い毛が生えまくり、鋭い爪をした手を持った化け物になる


ライル 「…な、なんで……その姿 クールシュとおなじ!!」


魔理沙? 「キシャアァァァッ!!!!」ガバァッ!! ライルに両腕を広げて飛びつく


ライル 「うぉっ!?まっまりさ!!」バッ!!ザザッ


魔理沙? 「グルルル…」ウゥゥ…


ライル 「魔理沙おちつけ!理性を取り戻せ!!」


ライル 「闇に落ちんじゃねぇ!!自分を見失うな!!」


魔理沙? 「キシャアァァァッ!!!!」ビュンッ!! 鋭く尖った右手の爪を勢いよくライルに振るう


ライル 「くぅっ!!」ヒューッ!!ガギィン!!


ライル 「(だめだ 完全に理性を失ってる!このままだと魔理沙がっ!!)」ヒュー…


ライル 「…しかたねぇ ちょっと乱暴だがガマンしろよ!」ビュゥゥ…


ライル 「【風圧 風縛り!!】」ビュゥゥ!!!!



風圧 風縛り=一部の場所を風で重力を強くさせて抑え込む技



魔理沙? 「グオォォォン!!!!」グググ…


ライル 「魔理沙!たのむから目を覚ませ!これ以上闇に落ちたら戻れなくなるぞ!」ヒュー…


ライル 「お前はだれも殺したくないんだろ?だったら戻れよ!魔理沙!!」


魔理沙? 「ギギギ…!!」グググ…


ライル 「ーっ…くぅ!!」ヒュゥゥ…!!!!


ライル 「(力つえぇ…!!冗談だろ?今通常の重力の三倍の力で押さえつけてんだぞ!?)」


ライル 「(それに抵抗してくるとかどんだけ力強いんだよ!!だけど、これ以上強くしたら魔理沙の肉体が…!!)」



…ヒュンッ



ザシュッ!!!!


ライル 「…っえ」ブシャアァァ!!!!… 腰から上半身と下半身がなにかで断裂される


ライル 「(……ばか、な………他にも…………いたの、か……………?)」


魔理沙? 「キシャアァァァッ!!!!」ガバッ!! 風の風圧が解除されてライルに飛びつき…




ーっグシャア!!!! 頭から被りつかれて食われ……











ライル 「ーっは!?」ガバッ!!


ライル 「ーっ……ゆめ………?」ハァ…ハァ…


霊夢 「すぅ…すぅ……」ライルの隣ですやすやと寝ている


ライル 「…いま、何時だ?」チラッ


時計 『現在 5時30分です』


ライル 「…5時半、か まだ外が暗いわけだ…」ハァ…


ライル 「(…いやな予感がするな いや、もういやな感じしかしないか?ゼウルの未来は予想外なことが起きない限り変わらない)」


ライル 「(…となると、魔理沙が危ない!)」ガバッ!!


霊夢 「…っん?」スゥ…


ライル 「…」パサッシュルシュル…


霊夢 「…ライル?どうしたの もう着替えて?」ムクッ


ライル 「霊夢 わるいけど今から魔理沙の家に行ってくる 朝飯たのむ」シュルシュル…バサッ


霊夢 「…っえ なんで?」


ライル 「いやな予感がする まだ確証が着いたわけじゃないから断定としては言えないけど」


霊夢 「っ! …そう なら私も行くわ!」パサッ


霊夢 「あなたの予感はほぼ的中するから おそらくなにか起こるのは確定よ!」


霊夢 「待ってて すぐに着替えるわ!」シュルシュル…


ライル 「…わるいな 一緒に来てもらえると助かる」


霊夢 「礼には及ばないわ?それじゃ行きましょう」シュルシュル…キュッ


ライル 「おう!」













魔理沙の家



魔理沙 「…」ベッドの上で座って起きている


魔理沙 「(…また、あのとき見た夢みたいな夢見たな しかもわたしが化け物になってライルに襲って……)」


魔理沙 「(そのあとはアリスたちのところに向かってまた襲って…なんで、またあんな夢を……?)」


魔理沙 「(……まさか また、わたし狙われて………)」



コンコンッ


魔理沙 「っ!!」ビクッ!!


マリサ ライルダガオキテルカ?


ワタシモイッショヨ オキテタラアケテチョウダイ


魔理沙 「…霊夢?ライル?なんでまた あいつらこんな朝早く……?」ムクッ


魔理沙 「(…しかも、今顔合わせずらいライルまで……)」タッタッタッ…



ガチャッ


魔理沙 「…よぉ おはよう」


ライル 「おはよ魔理沙 わるいな?こんな朝早く」


魔理沙 「ほんとだぜ なんの用だよ?今わたしはお前と話したくないぜ…」


ライル 「…っえ」


霊夢 「…ライル なにかしたの?」


ライル 「いや俺はなにも…」


魔理沙 「…用がないなら帰ってくれ 今はだれとも話したくない」


魔理沙 「とくにライル お前とは話したくない …わるいけど、帰ってくれ」


ライル 「……いやだと言ったら?」


魔理沙 「………帰ってくれ」


ライル 「…なんで話したくないんだ?理由を聞かせてもらえないかな」


魔理沙 「………」


ライル 「…魔理沙 もし、俺の勘違いならスルーしてくれ」


ライル 「【…夢か?】」


魔理沙 「ーっ!!」ゾクッ


霊夢 「っ!」ピクッ


ライル 「…あってる、みたいだな?」


魔理沙 「…な、なんで……っ! まさか!」


ライル 「あぁ 前回と同様、俺も見たんだ!魔理沙が化け物になって俺を襲ったところまでな」


魔理沙 「ーっ…」サー…


霊夢 「私は今回見てないからわからないけど…魔理沙はどこまで見たの?」


魔理沙 「…えっと、ライルを襲ったあと……アリスを襲って その次は早苗のところに行って終わったぜ」


魔理沙 「早苗をどうしたのかまでは見れなかったが多分、襲いに行ったことには違いないと思う」


ライル 「アリスのところか…となると、アリスのところにも行った方がよさそうだな?」


霊夢 「そうね もし夢を見てたら知っておかないとね」


ライル 「魔理沙 わるいが一緒に来てもらっていいかな?今お前をひとりにさせたくない」


ライル 「今日からしばらくの間は霊夢の家で寝泊まりしてほしいから着替えとか準備してほしい いいかな?」


魔理沙 「…いいのか?わたし…化け物になるかもしれないんだぞ?もし化け物になったらわたしは……」


ライル 「化け物になる前に止めればいいだけの話しだ なにも心配することはない」


ライル 「事前にわかってればすぐ止められるように準備してればいいだけだろ?だから安心してくれ!」


魔理沙 「ライル……」


魔理沙 「…わかった お前を信じるぜ?」


魔理沙 「霊夢 わるいが少しの間たのむ 家事などは手伝うからさ?」


霊夢 「あたりまえよ 家事もしないで泊まるなんて言語道断!泊まってる間はこき使ってやるわ」


魔理沙 「ははっ!そいつはいやだな 楽して寝泊まりしたいぜ?」


魔理沙 「…わるいがほんとにたのむ わたしを…見張っててくれ?」ギュッ…


霊夢 「…えぇ 目を光らせて見ておくわ」


ライル 「よし それじゃアリスのところに行こう!」


霊夢 「えぇ!」


魔理沙 「ちょっとまっててくれ 私もすぐ準備してくる!」タッタッタッ…


霊夢 「40秒で支度しなさい!」


ライル 「いや霊夢 今そのネタはちょっと…」













アリスの家



ヒュー…スタッ


ライル 「よし 無事に着いたな?」


霊夢 「…とくに変な気はなしっと」


魔理沙 「てか、まだ寝てるんじゃないか?さすがに朝早すぎるし」


ライル 「たしかにその可能性はあるな 失礼だがノックして起きてなかったらまた来るか?」タッタッタッ


ライル 「アリス 起きてるか?ライルだけど」



…ライル?


霊夢 「起きてるみたいね 朝早いわねあの子」


魔理沙 「だな?」


ライル 「朝はやくわるい ちょっと話があるんだがいいかな?」


エェイイワヨ チョットマッテネ?



…ガチャッ


アリス 「…あら?霊夢と魔理沙も一緒なのね」


アリス 「どうしたの?こんな朝はやく」


ライル 「ちょっと聞きたいことがあるんだ」


アリス 「聞きたいこと?」


魔理沙 「…なんか、変なの見なかったか?夢とか……」


アリス 「ゆめ…?いいえ とくに見てないわよ?」


ライル 「…っえ 見てない?」


アリス 「えぇ 今日は何も見ないでふつうに起きたわ」


霊夢 「それじゃここ最近でなにか変な夢でも見たかしら?なんでもいいのだけど」


アリス 「んー…ここ最近でねぇ?」ウーン…


アリス 「……見てないわね とくになにも」


ライル 「…ほんとか?」


アリス 「えぇ というか、なんで夢を見たかを聞くためにこんな朝早く来たの?」


ライル 「…ちょっと 胸騒ぎがしてな?もしかしたらと思って聞きに来たんだ」


アリス 「胸騒ぎ…?」


魔理沙 「あぁ わたしとライルがな?同じ夢を見てな…」


ライル 「俺がバケモノ化した魔理沙に殺されてな その後アリスの元に向かったと聞いたんだ」


霊夢 「前回も魔理沙が闇に落ちて私やアリスを殺していたの …でも、それは対象が変わって私になったけどね」


霊夢 「覚えてるでしょ?わたしが守矢神社でおかしくなったの あの時、本来なら魔理沙だったはずなの」


アリス 「そうだったの?たしかにあの時のことは覚えてるけど…」


ライル 「だから悪いけどしばらくの間は霊夢の家に泊まってくれないかな?なにかあってもすぐ対処できるようにしておきたいんだ」


アリス 「わかったわ そういうことなら仕方ないわね?すぐ準備するわ」


アリス 「上海 裁縫道具や着替えの準備をお願い 荷物をまとめておいて?」


上海人形 「シャンハーイ!」フワー…



霊夢 「これでアリスも平気ね あとは早苗だけね?」


ライル 「そうだな でも早苗のところには神奈子さんと諏訪子さんがいるからまだ平気なんだよな?魔理沙とアリスは一人暮らしだから心配だったけど」


ライル 「二人がいるから早苗はどうする?アリスも夢見てないって言ってたからそっちの方まで関連があるかわからないけど」


霊夢 「んー…泊まらせて損はないけど たしかにあの二人がいれば、まだ安心ね?」


霊夢 「早苗の身にも嫌な予感とかする?」


ライル 「…半々ってところかな 完全にないとは言えないけど」


霊夢 「なら とりあえずは保留にしておきましょうか?今は魔理沙とアリスを守ることを専念しましょ」


ライル 「わかった」


ライル 「魔理沙 とりあえずはお前とアリスをしばらくの間守ることにする なにかあったら霊夢か俺にすぐ教えてくれ!」


魔理沙 「わかったぜ」


ライル 「アリスも頼むぞ?なにかあったらすぐ言ってくれ」


アリス 「わかったわ」













昼間ー博麗神社



茶の間



ガヤガヤ…


霊夢 「…へぇ?それであのときはそうしたの?」


アリス 「えぇ そうでもしないとできなかったからね?ほんと大変だったわ」


ミレイユ 「アリスさんもたいへんですね」


ライル 「はははっ!だな?」チラッ


魔理沙 「………」


ライル 「…」


ライル 「(…魔理沙のやつ さっきから黙りだな みんなが楽しく話してるのに一人だけなにも話さないで……)」


ライル 「(それはそうだよな?自分の身が危ない目に遭うとわかっているのに楽しくできるわけないよな)」


ライル 「(慰めてやりたいがどうやって慰めようか?いや、慰めるより気を紛らわせたほうがいいか 話しかけて少しでも不安感から解放してやらねぇと!)」


ライル 「魔理沙 お前はここ最近どうだったんだ?なにかあったか?」


魔理沙 「…っえ あっえと……」


魔理沙 「……ごめん ありすぎ……その………」


ライル 「…あっあぁ そうか……(しくじった かける言葉をまちがえた……)」タラー…


ライル 「(今危険な目にあいそうなのに最近どうだったなんて言ったら よけいに不安になるに決まってるだろ!)」


ライル 「(えぇと…こっ言葉を変えないと?次の言葉は……)」


ライル 「…そっそうだ!なぁ魔理沙 なんか食べたいものとかないか?作れそうなものなら作ってやるぞ!」アセアセ


魔理沙 「……いや 今はいいや なにも食べたくない」


ライル 「そっそうか いらないか…」


ライル 「(こっ断られた…慰めようと思ったのにこれじゃ慰められない ならどうしよう……)」


魔理沙 「…ムリして励まそうとしなくていいよ 気にしないでみんなと話しててくれ」


ライル 「いや そう言われても……」


霊夢 「…魔理沙 ちょっとこっちに来なさい?」


魔理沙 「…なんでだ?別にここでもいいだろ」


霊夢 「いいから!そんなはじっこに座ってないで私とライルの間に来なさい」


魔理沙 「…んだよ 別にこっちでもいいだろうに?」スクッ タッタッタッ…


魔理沙 「…っと」ストンッ


ライル 「…? 霊夢?」


霊夢 「…ねぇ魔理沙 わたしとライルに挟まれてどんな気分?」


アリス 「」ブー!!


魔理沙 「……っえ どんな気分って………べつに」


霊夢 「落ち着かない?前にはアリスもいるのよ 守られてるって思わない?」


魔理沙 「………」


アリス 「(あぁ…そっちの意味ね?霊夢のことだから挟まれてって別の意味で言ってるかと思ったわ……)」ダバー…


霊夢 「…アリス あんた変なこと考えてるでしょ?あいにくだけど さすがの私でもこういう時は真面目に話すからね?」


アリス 「…普段の行いが悪いんでしょ?」ゴシゴシッ


霊夢 「否定しないわ」


ライル 「しないんかい!」ビシッ


魔理沙 「…っぷ!」クスッ


魔理沙 「あっはははは!!相変わらずだな?霊夢 否定しないなんて…おまえはほんと ライルのことに関しては素直だな!」アハハ!!


ライル 「っ! 魔理沙…」


霊夢 「あら?私はいつだって素直よ 嘘なんてついたことないでしょ?」


魔理沙 「時と場合によってはつくだろ?…まぁ おまえの場合は嘘をつくんじゃなくて 隠すって言った方がいいか?」


魔理沙 「…たく お前らを見てたら、なんか気分が晴れたぜ?完全には晴れてないけど さっきよりかはマシになったよ」


魔理沙 「ありがとな?霊夢 元気つけてくれて」


霊夢 「大したことはしてないわ あっもしお礼をしたいって言うならお賽銭は向こうよ?」スッ


魔理沙 「がめついやつだな!」ハハハッ!!


魔理沙 「ごめんなライル?慰めてくれようとしてくれたのに それを踏みにじっちまって」


ライル 「別に気にしてないよ 結果的に元気になってくれたんだ?あやまることない」


アリス 「ふふっ!ほんとにライルはやさしいわね 普通のひとなら怒ってるわよ?」


アリス 「せっかく元気づけようとしてくれたのに それを踏みにじられたらあっそう、てなるのに あなたは言わないのね?」


ライル 「あたりまえだろ?落ち込んでるやつにそんなこと言ったらよけいに落ち込ませちまうだろ」


ライル 「慰めようとして落ち込ませてたら元の子もない だったら最初から慰めようとなんてしないよ」


アリス 「まったくもってその通りね」


魔理沙 「なぁライル やっぱりなにか作ってもらえないか?甘いヤツが食べたいぜ!」


ライル 「っ! おう!任せとけ!」


霊夢 「私も食べたいわ!この前作ってくれた抹茶ゼリー推奨で!!」


アリス 「なら私もたのんでいいかしら?」


ライル 「まかせとけ!全員分作ってやるよ」


ミレイユ 「ライルさん わたし紅茶がいいです!紅茶と合うお菓子が食べたいです!」


ライル 「あいよ!クッキーとかも作ってくるよ」













夜ー霊夢の部屋



魔理沙 「わるいなみんな 一緒に寝てもらって」


霊夢 「かまわないわ あなたが危険な目にあいそうになってるんだから守るのは当然でしょ?」


アリス 「そうよ 外には上海を飛ばして辺りを見渡してるから警備もバッチリよ!」


ミレイユ 「それにライルさんも縁側で見張りをしてくれているのでなにも怖いことはありません!」


魔理沙 「ははっ!そうだな?」


霊夢 「ライルー 眠たくなったら言ってね?交代するから」



アイヨー


霊夢 「…よし!それじゃさっそく」スゥ…


魔理沙 「? 霊夢?」


霊夢 「先手必勝!」ガバッ!!


アリス 「きゃあぁぁぁっ!!!?」///ムニュゥ 背後から霊夢に胸を鷲掴みされる


ミレイユ 「」スッパシャシャシャッ!! ライルの携帯を使ってアリスたちの百合百合な光景を写真に収めまくる


霊夢 「はぁ〜…やっぱりアリスの胸はそれなりにあるわねぇ?揉みごたえがあるわ〜」ムニュムニュ


アリス 「ちょっれいむやめ…っんん!!」///ビクッ!!


魔理沙 「っ!?」///ドキッ!!


ミレイユ 「っ…」ジー… 動画モードにして鼻血出しながら撮影している


霊夢 「ねぇアリス どうやったらここまで大きくなるのよ?教えなさいよ」モミモミ


アリス 「ーっし しらないわよ!べつに大きくしたくてしたわけじゃ…」///


霊夢 「ほんとぉ?」スルスル…


アリス 「ちょっ!?ばっゃやめなさい!!」///ガシッ!! 服の中に手を入れてくる霊夢の手を掴んで阻止する


霊夢 「阻止するなぁァ!!直で触らせなさァァい!!」グググ…


ミレイユ 「ぐへへへ…!生で見る百合百合は最高ですぅ!!」///ハァハァ


魔理沙 「ーっ…」///プシュゥゥ…


霊夢 「ほら魔理沙 あんたもやりなさいよ?いつもなら混ざってくるのに なに顔赤くしてんのよ」


魔理沙 「いぃいやよ?だって…ミレイユのやつ これ…たしか映像を撮ることもできるんだよな?」///


魔理沙 「現にいま撮ってるみたいだし…そ、それで私も混ざったら 一緒に写るじゃないか……?」///


霊夢 「へいきよ 別に写っても誰かに見せるわけじゃないんだから?」


ミレイユ 「そうですよ?魔理沙さん 誰にも見せないので私のオカズのために撮らせてください!」///グヘヘ


魔理沙 「絶対いやだ!!するだけならいいけど撮られるのはいやだ!!」///


魔理沙 「てか今オカズって言ったよな!?私たちを使ってオカズにされるなんて絶対いやだ!!」///


霊夢 「釣れないわねぇ?じゃあしかたないわね 私ひとりでアリスの身体を堪能して…!!」ハァハァ…



…風縛り


霊夢 「っ!!」ヒュー…ググッ!! 身体中に風がまとわりついて身動き出来なくなる


ライル 「…ふざけすぎだ 嫌がってるんだからやめろ?」スー…


霊夢 「むー!べつにいいじゃない わたしがアリスをめちゃくちゃにしようと!」

( ー̀ н ー́ )


アリス 「めちゃくちゃ!?」///


ライル 「いやがってるのにしようとするな 次したら風でぐるぐる巻きにして動けないようにするからな?」


霊夢 「束縛プレイ!?わたし束縛プレイは好まないのだけど…」


ライル 「なんでそうなった!俺だって束縛プレイなんて嫌いだわ!」


霊夢 「じゃあ焦らしプレイをするの?焦らさないで普通にしてほしいわ!」ドンッ!!


ライル 「だからなんでそうなるんだ!!俺だって焦らすよりふつうにしたほうが…っ!!」ハッ


アリス 「っ…」///


魔理沙 「ーっ…」///


ミレイユ 「…」ジー


霊夢 「んー?ライル 今なんて言ったの?」ニヤニヤ


霊夢 「焦らすより普通にするほうがいいって言った?言ったわよね」


ライル 「ーっ…べ、べつにいいだろ!ホントのことなんだから」///


ライル 「とにかくだ!アリスに手を出すのはやめろ いいな!」///


霊夢 「えー?どうしよっかなぁ わたし欲求不満なんだけどなー?」


霊夢 「誰かさんが相手してくれればアリスを襲うことないんだけどなー?」チラッ


ライル 「………」


霊夢 「………」チラッ


アリス 「…」///


魔理沙 「…」///


ミレイユ 「…」ジー…


ライル 「……はぁ それでアリスを襲わないでくれるのか?」


全員 「「っ!!!?」」///


霊夢 「………っえ」


ライル 「どうなんだ?霊夢」ヒュー… 風縛り解除


霊夢 「……え、えと ほっほんとに…してくれるの?」///カァァ…


ライル 「これ以上アリスに手を出さないと言うならな?限度を考えての欲求不満を解消はするよ」


霊夢 「…どれくらいまでならいいの?」


ライル 「んー…そうだな?まぁしても抱きしめたり 膝枕とかかな?」


霊夢 「…アーリス!」ガバッ!!


アリス 「きゃあぁぁぁっ!!!?」///ムニュウ


ライル 「おい霊夢!!」


霊夢 「ライル そんなんじゃわたしを釣れないわよ?もっと限度を緩めてくれないと!」モミモミ


アリス 「んんっ!!れっれぃむ……!!」///ビクッ


魔理沙 「〜〜〜っ…!!」///マッカッカ


ミレイユ 「…」ジー…


ライル 「限度を緩めるって… ……じゃあ仮に聞くが、霊夢はどこまでしたいんだよ?」


霊夢 「そりゃもちろんわたしの初めてを…!!」


ライル 「却下!!それはなしだ!」


霊夢 「じゃあキスでいいわ 今ここでキスしてくれたらやめる!」


ライル 「…っえ ここで…?」


霊夢 「そう!ここで」


ライル 「………」


アリス 「ーっ…」///ソワソワ… 助けて欲しいが助けてもらったら今ここでライルが霊夢とキスすることになることに躊躇いをもって迷っている


魔理沙 「…」///


ミレイユ 「…」ジッ… 携帯で撮影しながらライルに少し睨んだような目で、するの?みたいな目線を向ける


霊夢 「…どうするの?してくれるの?」


ライル 「……はぁ ほんとにおまえは周りのこと考えないな?」スゥ…



ヒュゥゥーッ!!!!


魔理沙&アリス&ミレイユ 「「ーっ!!!?」」パチンッ 室内に吹く風の風圧でまぶたが下がり目を閉ざす


ライル 「…」スゥ…



クイッ


霊夢 「っ!!」///ドキッ!! 顎クイされる


ライル 「…目を閉じろ」ボソッ


霊夢 「あっ…ん!」///ギュッ…


ライル 「おりこうさん?」スゥ…



チュッ…


霊夢 「ーっ…」///カァァ…


ライル 「…これでいいか?」


霊夢 「…ん うん まんぞくしたわ……」///ドキドキ


ライル 「ならよかった それじゃ約束は守れよ?」スゥ…


霊夢 「うん……わかった」///プシュー…


ライル 「わるいなみんな いきなり目を塞がせて?なぜ塞がせたのかは把握してくれ」ヒュゥゥ…


アリス 「(それ言うの!?)」///


魔理沙 「(…てか いくら霊夢にせがまれたからって、なにも私たちの目の前でしなくても……)」///


ミレイユ 「…ずるいです 私もしてほしいです」(。・ˇェˇ・。)ムス


ライル 「……さて 警備してこないと?」タッタッタッ…


ミレイユ 「むぅー!!」(`・н・´)


霊夢 「…えへっえへへ!やっぱりライルにキスされるのは最高ね!しかも顎クイされてキスされるのはほんとに…!!」///デレデレ


魔理沙 「おっおい霊夢 あんまりそういう話しは私たちの目の前で離さないでくれ…聞いてる方が恥ずかしい……」///


アリス 「っ…」///プシュー…


ミレイユ 「…ずるいです」ムスッ








夜中ー博麗神社 寝室前の縁側



ホー…ホーホー……


ライル 「…」縁側に出て中庭から空を見て見張りをしている


ライル 「(…今日の天気はよくないた 月が見えねぇ……しかも空気が冷たいから雨が降りそうだ)」


ライル 「(月がでてないから辺りが真っ暗だな 一応ロウソクで明かりはつけてるが正直心もとない)」


ライル 「暗くすることはできるけど、ミレイユの能力が使えたら明るくすることはできたんだがなぁ?」


ライル 「…まぁいいか 別にこのくらいの暗さならそこまで支障はないし、なによりミレイユが出て来てくれてることが嬉しいことだからな?このくらいの代償わけない」


ライル 「最悪 風で木とかを擦り合わせて摩擦熱で火つければ明るくなるしな?光が欲しかったらそうするか」



上海人形 「シャンハーイ!」フワー…スタッ


ライル 「おう上海 どうだ?なにか異常はあったか?」


上海人形 「シャンハーイ…」フルフル


ライル 「そうか それならよかった?」


ライル 「それじゃ少し座って休んでてくれ 見回りで疲れたろ?あとは俺が風で全体的に吹かせて感知してるから!」


上海人形 「シャンハーイ?」クイッ 首を横に傾げていいの?と伝える


ライル 「いいよ おまえも動けるのは無限じゃないだろ?体内に魔力がある限り動けるんだろ?」


ライル 「アリスは今寝てるから魔力の補充ができない なにかあったときに動けないとあぶないからな?」


ライル 「しかも俺は魔力持ってないからな あったとしてもおまえに入れるやり方もわからないから補充もできない」


ライル 「休めるうちに休んで魔力を温存しといてくれ いいな?」


上海人形 「シャンハーイ!」タタタ…



ポスンッ ライルの膝の上に乗りかかってすっぽりと座り込む


ライル 「っん なんだ?俺の膝の上で休むのか?」


上海人形 「シャンハーイ!」


ライル 「はははっ!しかたないな 今回だけだぞ?」


上海人形 「シャンハーイ♪」


ライル 「(かわいいなぁこの人形 人形なのに多少の知識があるから話し相手にもなるし、なによりひとりでも孤独感がない!)」


ライル 「(アリスの人形はほんとにすごいな 動き方も繊細でまるで人間に近い動きができてる)」


ライル 「(他の人形も見たことあるけど この子だけは特別みたいだな?他の人形と比べて一番人間に近い)」


ライル 「(話すことはできないが多少の知識があるから簡単なジェスチャーで話のやり取りができるし、愛玩犬ならぬ愛玩形だな?)」


上海人形 「シャンハーイ…」スヤスヤ


ライル 「寝るの早いな…てか人形も寝るのか?」


ライル 「…まぁいいか とりあえず警備再開だな?」ヒュー… 風を吹かせて今まで吹かせていた風より少し強めに吹かせて警戒する


ライル 「(俺が吹かせてる風は自然に吹かせてる風とは違う 誰かが俺が吹かせてる風の中に入ってくれば乱れができる)」


ライル 「(風が乱れたら俺にすぐ通知がくる しかも乱れ方によって動物か人間などの判断が付けられる)」


ライル 「(もし闇の連中が入ってくれば人間だからすぐ気づく そしたらすぐ対策を…)」



スー…


魔理沙 「…なぁライル 起きてるか?」


ライル 「っん 魔理沙?どうした こんなじかんに」


魔理沙 「…ちょっと 話がしたいんだ いいかな?」


ライル 「べつにいいよ 俺でよければ?」


魔理沙 「たのむぜ となり座るぜ?」スゥ…ストン


ライル 「あいよ」


魔理沙 「………ふぅ…」ホッ


ライル 「…落ち着けないのか?霊夢たちがいても」


魔理沙 「………」


ライル 「…図星か まぁそうだよな?事前に化け物になることを知ってるんだから落ち着けるわけないよな」


ライル 「だけど安心しろ 俺が守ってやるから?どんな事があっても必ず助け出してやる!」


ライル 「大船に乗ったつもりで頼りにしてくれ!こう見えても腕はあるんだからな?」グッ


魔理沙 「…ははっ!それ自分で言うのか?腕があるって」クスッ


ライル 「別にいいだろ?自分で自信があるから言ったまでだ!」


魔理沙 「よく霊夢たちに自分でかわいい言うなって言ってるのにか?」


ライル 「……それはいうな なにも言い返せなくなる」


魔理沙 「はははっ!…でも、ありがとよ?おかげで少し安心した」


魔理沙 「やっぱりお前は優しいな 誰かが困ってたらすぐ助けてくれて…お前みたいなやつ、そうそういないぜ?」


ライル 「そうかもしれないな?自分から厄介ごとに首つっこむやつはそうそういないよな」


ライル 「まぁそんなことはどうでもいいんだけどな 俺は自分からそうしてるからな?困ってるやつを放っておくことはできないんだ」


ライル 「ましてお前たちが困ってたらよけいだ 助けずになんていられるわけがない!」


魔理沙 「…そうか やっぱりやさしいな?おまえ 霊夢が惚れる理由がわかるよ」


魔理沙 「こんなにも優しいんだ そりゃあみんな惚れちまうよな?」


ライル 「…みんなって 霊夢や早苗、慧音以外に誰かいるのか?」


魔理沙 「気づいてないなんてムリがあるだろ?わかってんだろ」


ライル 「………」


魔理沙 「お前はいろんなヤツらから好意を抱かれてんの知ってんだろ?霊夢や早苗、慧音以外からもよ」


魔理沙 「あっちなみに言っとくけど、わたしはお前に好意は持ってないからな?勘違いはしないでくれよ」


魔理沙 「良い奴だとは思ってるよ でもなんて言うかなぁ?これだ!って思うことがなくてな」


魔理沙 「…まぁ それ以前に死にたくないという思いが強いけどな?もしお前に惚れたら霊夢たちが確実になにかしらしてくるから……」ゾクッ


ライル 「いやさすがにそれは考えすぎだろ 別になにもしては……」


ライル 「……しては………」


魔理沙 「………」


ライル 「…まぁ うん なんとかなるだろ?」


魔理沙 「……ものすごく心配だぜ」


ライル 「…まぁ!別に今心配することないだろ?俺のことを好きになった時は考えないといけないが 今好きじゃないなら平気だ!」


ライル 「心配することはない うん!」


魔理沙 「…そうか」スゥ…


ポスンッ…


ライル 「っ! どうした?」膝の上に魔理沙が頭を乗せてくる


魔理沙 「少し眠くなってきた わるいが膝貸してくれ」


ライル 「別にかまわないけど…寝るなら布団で寝たほうがいいんじゃないか?ここで寝ると体痛くなるぞ」


魔理沙 「まだ安心できないからここで寝かせてくれ なんとなくだが、お前が近くにいると安心するんだ…」


魔理沙 「なんでだろうな?霊夢たちとはまた違う安心感があるんだおまえには」


魔理沙 「なにか…その、なんて言えばいいのかなぁ?言葉じゃ説明しにくいが……」ンー…


魔理沙 「……異性といると落ち着く?って言うのかなぁ たぶんそれだと思う」


ライル 「…そうか それぜったい霊夢や早苗に言うなよ?」


魔理沙 「っえ なんで?」


ライル 「なんでもだ 死にたくなければ言うな わかったな?」


魔理沙 「あっうん わかった」


ライル 「(たぶん聞かれたら魔理沙敵視されるだろうな 恋敵とかなんとかって言って……)」


ライル 「(…うん 口は災いの元だな?)」ポンッ


魔理沙 「っ!」ナデナデ ライルに頭を撫でられる


ライル 「(…しかし 魔理沙を狙うやつは一体誰なんだ?クールシュに化けさせることができるやつはひとりしかいないが……)」ナデナデ…


魔理沙 「…♡」///フゥ… ライルに撫でられて落ち着いていく


ライル 「(…ロランド・ブリリアント まさかまたあいつが!)」ギリッ…


魔理沙 「ーっ! らっライル!」///


ライル 「…っん?どうした魔理……」


魔理沙 「ーっ…そっそこは………」///ムニュ ライルの手が胸を鷲掴みにして揉まれる


ライル 「………」


ライル 「ーっ!? わっわるい!考えごとしてたらつい!!」///バッ!!


魔理沙 「おっおう そうか ……えと、気をつけてくれよな?」///


ライル 「あっあぁ…(あぁー!!やっちまったァァァ!!しかもよりによって魔理沙に手出しちまったァァァ!!!!)」ギャァァ!!!!


ライル 「(霊夢や早苗ならまだ誘惑されて縛りつければなんとかなっただろうが魔理沙じゃそういうわけにはいかねぇ!!)」


ライル 「(好意を持ってないやつの胸揉んだら普通に犯罪だよ!!セクハラで捕まるよオレ!!)」


ライル 「(いやそれ以前に空気が重くなることも確実だわ!!今ここで空気重くなったらいろいろと困る!!)」


ライル 「(魔理沙が叫ばなかっただけまだ救いだったが…てか、なんで叫ばなかったんだ?俺に触られてなんで叫ばなかった?)」


ライル 「(いきなり胸さわられたら騒ぐか殴るかしてきてもおかしくないのに…なのになんで?)」


魔理沙 「っ………」///カァァ…


魔理沙 「(…なっなんでわたし、騒がなかったんだ?胸さわられて騒がないなんて わたしらしくねぇ)」///


魔理沙 「(いつもの感じならぶん殴って騒いでるのになんで騒ごうとしなかった?相手がライルだからって触られたことには違いない)」///


魔理沙 「(…まっまぁ わざとじゃなかったみたいだし、しかもライルはやさしいからいやだと言えばすぐやめてくれるしな?)」///


魔理沙 「(揉まれたところでべつに襲われはしないんだ だから少しぐらい揉まれても……)」///


魔理沙 「(………あっあれ?なんでわたし 揉まれても平気みたいな感じなんだ?ライルに揉まれても別にいいみたいに思って)」///


魔理沙 「(………まっまさかな まさか私、ライルのこと…いやいやそんなはずない!わたしは別にライルのことを好きなんて思ってない!)」///


魔理沙 「(だってあれだろ?誰かを好きになったら胸が締め付けられるような感じがしたり、他の女と話してるとイラついたりするって本で読んだことあるが、そんな気持ちになったことは一度もない!)」


魔理沙 「(それに好きになったらマジで殺されるから自分の身を考えたら好きになるわけがない うん!そうに決まってる)」ウンウン


魔理沙 「(…なら、なんで叫ばなかったんだ?好きになってない理由はわかったが叫ばなかった理由がわからない)」


魔理沙 「(べつにライルだったからなのかな?変なことするやつとは思ってないから触られても平気だと思ったのかな)」


魔理沙 「(…たぶんそうだな うん!きっとそうだ てかもうそういうことにしておこう なんかキリがない)」


ライル 「………」


魔理沙 「…なぁライル」


ライル 「っえ なっなんだ?」


魔理沙 「おまえってさ 強さで言ったらどのくらい強いんだ?」


ライル 「っえ 強さで言ったらって…基準がないからどれくらいと言われても」


魔理沙 「霊夢と比べたら?」


ライル 「…霊夢とか それなら霊夢の方が強いんじゃないかな?比べたことないけど」


ライル 「霊夢はこっちの世界じゃ異変解決者であって 最強と呼ばれてるんだろ?それに比べて俺は自分の世界の中心核だけだからな」


ライル 「別に誰かを守ってるわけでもないし 世界を守ってるわけじゃない だから俺が思うには霊夢の方が強いと思う」


魔理沙 「ふーん わたしてきには同じぐらいだと思うんだがなぁ?」


ライル 「それは人の見方によって変わるからな 他の人の考えまではちょっと…」


魔理沙 「…それもそうだな?」



…ポツッ


ライル 「…っん」ピクッ


魔理沙 「? どうした?」


ライル 「…降ってきたか」


魔理沙 「……っえ?」



ポツッポツポツ…


サァー……


魔理沙 「…雨か」


ライル 「あぁ 風が冷たかったからもしかしたらと思ったが予想的中だな」


ライル 「肌寒くなるから布団とか持ってきた方がいいぞ ここで寝るなら?」


魔理沙 「んー…ライルの風でなんとか出来ないか?あったかい風を吹かせてくれれば楽なんだが」


ライル 「楽しようとしないでくれ…できなくはないが、今神社全体的に風吹かして侵入者が入ってきてもすぐわかるようにしてるからこれ以上負担かけたくないんだが?」


魔理沙 「…そうか なら仕方ないか?」


ライル 「…そんなにめんどうなのか?布団持ってくんの」


魔理沙 「まぁな 近いとはいえ、一度寝っ転がっちまったからな 起きるのめんどいぜ」


ライル 「…しかたないな」ヌギ…パサッ 着ていた上着を脱いで魔理沙にかける


魔理沙 「っ!」


ライル 「物足んないかもしれないがそれでガマンしてくれ なるべく風使うのは控えたいからそれで物足りなければ自分で布団持ってきてくれ」


魔理沙 「…あぁ わかった♡」///キュッ…


サァー…








サァー…


魔理沙 「すぅ…すぅ……」


上海人形 「すー…すー…」


ライル 「………」ヒュー… 浅い眠りについて風を吹かしている



サァー……ピチャッ


ライル 「っ…」ピクッ


ピチャッ…ピチャッ…


ライル 「(…足音、だな だれかが水溜まりの上をあるってる)」


ライル 「(けど風の乱れはなかった…神社全体的に風吹かしてるのに入った様子がない どうやって入った?)」


ライル 「(テレポートみたいなものを使えば入れなくないが……)」


ピチャッ…ピチャッ…


パシャンッ…… ライルの前にだれかが立っているが暗くて誰かまでは分からない


ライル 「……だれだ 俺の包囲網を掻い潜ってくるなんて?」


…ほう あれが包囲網ですか?ずいぶんと簡易性な包囲網ですね


ライル 「っ! その声…まさか!」



ロランド 「お久しぶりですね?ディスト君 元気そうですね」ニコッ


ライル 「ーっロランド!!」


魔理沙 「んー…」


ロランド 「おっと 騒がない方がいいですよ?彼女は今安心して寝ているのですから 今起きては体にわるい」


ロランド 「それにわたしは争いに来たわけではありません 少し、あなたとお話がしたくてきたのです」


ライル 「だれがてめぇなんかと話すか!お前の目的は魔理沙をクールシュのように化け物化することだろ!」


ロランド 「っ! なぜそれを?そのことは誰にも話していなかったはず…」


ライル 「誰でもいいだろうが てめぇの考えてることなんかお見通し…」


ゼウル 『ライル 我と変われ あ奴の相手は我がする』


ライル 「っ! なんで?」


ゼウル 『いいからさせろ 悪いようにはせん』


ライル 「…わかった」


ロランド 「? あなた、いったい誰と話して……?」


ライル 「」シュン…


ゼウル 「…我だよ ロランドよ」


ロランド 「っ!! その声…まさか、クールシュ!?」


ライル 『っえ!?』


ゼウル 「久しいのう ロランドよ?しかも我のことを呼び捨てとは…ずいぶんと生意気になったものだな?」


ゼウル 「我が息子として辱めを受けているよ こんな馬鹿に育つとは、我の教育が至っていなかったようだな?」ギロッ


ゼウル 「我を実験素材にして化け物にした挙句 ろくに埋葬もせぬとはいい度胸だな?ロランドよ」


ロランド 「…なるほど なぜあの若造が私の計画を知っていたのか わかりましたよ」


ロランド 「あなたの能力で見たというわけですか?未来を見る能力…たまにしか見れないくせして タイミングの良い時に見るなんて、ほんと邪魔でしかありませんね?」


ゼウル 「邪魔をしてるからな 邪魔せねばお前は好き勝手するだろう?」


ロランド 「好き勝手とは失礼な わたしは自分の目的を果たすためにやってるんですよ」


ロランド 「…まぁ この世界に来てからは当初の目的とは変わりましたがね」


ゼウル 「なにも変わっていなかろう どうせ世界征服することが望みであろうに?」


ロランド 「バレましたか まぁ気づきますよね?あなたを利用して 世界中の人間を殺して膨大な魔力を取ろうとしたのですからね?」ニヤリ


ロランド 「この世は平等でなければいけません 私を中心とした世界を作り上げ、新たな生命を誕生させ 私に従える下僕を作る」


ロランド 「反乱するものは膨大な魔力を手に入れた私の手で自ら処罰をし、終わりなき地獄を与えるのです」


ロランド 「そのためにはまず手下が必要です あなたのような化け物を数体作って置かなければならないのです」


ロランド 「なのでまず手始めにそこの女性を化け物化させようと思ったのですが…これは予想外でしたね まさかクールシュがディスト君の中にいたとは?」


ゼウル 「相手するならやるぞ?ただし、全力でな!!」ギンッ!!



ヒュォォンッッ!!!!!!


ロランド 「ーっ…」ビリビリ…


ロランド 「(…あいかわらずの気迫ですね 死んでもなお、強さは変わりませんか)」


ロランド 「(さらに悪いことに ディスト君と精神融合させているからまた数段と強さを上げていますね これでは分が悪すぎる)」


ゼウル 「…どうした?来ないのか 来ないならこちらから行くぞ!」ゴキゴキッ


ロランド 「…っふ!」


ロランド 「やめておきましょう 今の私ではあなたに勝てない ディスト君と精神融合していなければ勝てたかもしれませんがね?」


ロランド 「今日のところは引き上げます あなたもその子を危険な目に遭わせたくないでしょう?」


ゼウル 「我はお主さえ排除できればこの娘なんてどうでもいい ただ、ライルがそれはやめろと言わんばかりに怒るからな」


ロランド 「まったく 年下相手に指図されるなんて、飛んだお父さんを持ったものです 恥そのものです」


ゼウル 「お主だけには言われたくない」


ロランド 「さようですか…まぁいいでしょう ではわたしはこれにて?」スゥ…


シュゥゥ… その場で姿が薄れていき消える



サァー…


ゼウル 「………」


ライル 『…ゼウル おまえ……』


ゼウル 「…なにも聞くな 今お前のやることはやつを倒すことだ 我のことは気にしなくてよい」


ゼウル 「それと、我のことは誰にも言わないでくれ とくにミレイユにはな」


ライル 『…わかった』


ゼウル 「…そろそろ変わろう 無理に変わってもらってすまないな?」


ライル 『かまわないよ 俺の方こそ助かった ありがとな?』


ゼウル 「礼には及ばん では…」シュンッ


ライル 「…」


魔理沙 「すぅ…すぅ……」


上海人形 「すー…すー……」


ライル 「…とりあえずはなんとかなったな?魔理沙も無事だし 騒ぎにならなくてよかった」


ライル 「(変に騒いで みんな起きて危険な目に合わせなくて済んだからほんとによかった…まして、相手がロランドだったからミレイユに合わせたくもなかったからな?)」


ライル 「(ミレイユは過去にロランドが起こした事件を自分のせいだと思ってる 自分の父親でもあるからその責任は私にもあるって何度も聞いたからな…)」


ライル 「(今日起きたことは誰にも話さないでおこう その方がミレイユの為でもあるし、みんなに余計な心配をかけることもないからな…)」


ライル 「…っん ちょっとまて 今ゼウルがクールシュだとロランドが言ってたよな?」


ライル 「でもたしかクールシュはラティ姉が復活したって言ってたよな…あれ てことは…どういうことだ?」


ライル 「(化け物化したクールシュが生き返ってるのに俺の人格の中にもクールシュがいる…おかしくないか?そうなるとクールシュが二人いることになる)」


ライル 「…ゼウル どういうことなんだ?クールシュが二人いるっておかしいよな」


ゼウル 『…おそらく抜け殻であろう 化け物化した我の体だけを蘇生させたのだろう』


ゼウル 『中には我は存在せぬ そんな難しいことでもなかろう?』


ライル 「…たしかにそうだな 言われてみれば、考えればすぐ納得だな?」


ライル 「じゃあロランドが復活させたクールシュの化け物はただの化け物か 完全に納得したよ」


ゼウル 『納得してもらえてなによりだ』


ライル 「なら容赦なく倒してもへいきだな クールシュがいないならそれでいい」


ライル 「それとしばらくの間、魔理沙は見ておかないとな?あいつのことだ スキを突いて魔理沙を連れ去りかねないからな」


ライル 「…対象が変わらなければいいが……」


サァー…













…闇の世界ーロランドの城 皇帝の間



サラ 「…」



コツコツコツコツ…


ロランド 「…戻りました」


サラ 「お帰りなさいませロランド様 ずいぶんとお早いお帰りで」


ロランド 「えぇ 少々予想外なことが起きましてね?」


サラ 「予想外…?」


ロランド 「なぁに すぐ解決しますよ?我が計画に狂いはありません」


ロランド 「それよりクールシュの再生はどうなっていますか 順調に進んでいますか?」


サラ 「はい 現在異常なく進んでいます 予定通り完全に再生するまで1ヶ月切ってるかと」


ロランド 「よろしいです …ところでマジェスティアさん ひとつお聞きしても宜しいでしょうか?」


サラ 「はい なんでしょう?」


ロランド 「ディスト君とはもうお会いしましたか?」


サラ 「いいえ 会っていませんが?」


ロランド 「そうですか…今度ディスト君のもとに姿を現してください お会いして私は味方だと騙してきてください」


サラ 「…それは、なんの意味があってやるんですか?」


ロランド 「我が計画のためですよ あの子も私の手下にするのです」


サラ 「化け物にする…ということですか?」


ロランド 「いいえ あの子は化け物にしません 洗脳するのです?」


ロランド 「心が弱いディスト君の弱点を突いて闇に落とします 闇に落としたら…あとはわたしがあの子の頭をハイジャックして私のものにします」


ロランド 「あの子ほど使える人材はいませんよ 多数の能力を持っているうえに、そのうちふたつは異常です」


サラ 「…風を操る能力と無効を操る能力ですか」


ロランド 「えぇ あのふたつがあれば、我が計画が進む速度が格段にあがります」


ロランド 「あれさえあれば、世界を征服するのも時間の問題です すべての人類を支配するのも!」


サラ 「………」


ロランド 「なので頼みましたよ?マジェスティアさん あなたの行動次第で全部変わるんですからね?」


サラ 「…わかりました 仰せのままに」


ロランド 「では、わたしは失礼します 後のことは任せました」コツコツコツコツ…


サラ 「はい おやすみなさい」


サラ 「………」


サラ 「…ライル………」













朝ー博麗神社縁側



チュン…チュンチュン……



ライル 「すー…すー……」


魔理沙 「すぅ…すぅ…」


上海人形 「…シャンハーイ?」パチッ…


上海人形 「…シャンハーイ!」ンー…


上海人形 「シャンハーイ…」クイクイッ


上海人形 「…」スクッ


ライル 「すぅ…すぅ……」


上海人形 「シャンハーイ?」トントン ライルを軽く叩いて朝だよ?と伝える


ライル 「すぅ…すぅ……」


上海人形 「シャンハーイ」ペチペチ 今度は頬を軽くたたいて起きて?と伝える


ライル 「すぅ…すぅ……」


上海人形 「シャンハーイ…」ンー…


上海人形 「…! シャンハーイ!」ニヤリ 何かを思いついたようであくどい顔付きになる


上海人形 「シャンハーイ!」スゥ…



スー…


アリス 「ふぁ…ライル 起きてるかし……」



上海人形 「シャーンハイ!」チュッ ライルの唇におはようのキスをする


アリス 「………」


アリス 「ーっ!!!? ちょっ上海!?」///


上海人形 「! シャンハーイ!」フリフリ アリスに手を振りおはよう!と伝える


アリス 「あぁあなた!今ライルになにしたの!?」///アワワワ


上海人形 「シャンハーイ?」


アリス 「今ライルにキ、キスしたわよね!?」///


上海人形 「シャンハーイ♪」コクンッ


アリス 「なんてことしてんのよ!もし霊夢にバレたらシャレにならないわよ!!」///


上海人形 「シャンハーイ!」グッ バレなければ犯罪じゃない!と親指を立ててアリスに伝える


アリス 「グッ!じゃないわよ!私だってしたことないのに…」///


上海人形 「シャンハーイ?」クイクイッ ならこっちに来て?と手招きしてアリスを呼ぶ


アリス 「っえ な、なによ?」スゥ… 上海人形に呼ばれてライルのもとに近寄る


上海人形 「シャンハーイ!」グイッ


ライル 「」クルッ 上海人形に首を横に回される



チュッ…


アリス 「…っえ?」唖然 ライルの顔が急に横に振り向いてきて唇が当たる


上海人形 「シャンハーイ♪」ニコッ これでおあいこだね!と言わんばかりの顔でアリスを見る


アリス 「………」


アリス 「ーっ!!!!!?」///ボッ!!


アリス 「(っえ?いっいま…わたし、ライルの唇が……私のくちびるに、当たった………?)」///プルプル…


アリス 「(上海がライルの顔を私に向けてきて…く、くちびるに……当たった感触が………!!)」///アワワワ…!!


ライル 「ーっ…し、上海……首、痛い……」プルプル…


アリス 「ーっ!!!!!?」///ボンッ!!!!


上海人形 「シャンハーイ♪」スゥ…


ライル 「おはよ上海 あと起こすならもう少しやさしく起こして?首痛めるところだったよ…」イテテテ…


上海人形 「シャンハーイ!」プンプン


ライル 「…起こしたけど起きなかったか?」


上海人形 「シャンハイ!」コクンッ


ライル 「そうだったか それはわるかったな?一回で起きれなくて」


アリス 「らっララ、ライル!!いぃぃいつから起きてっ!!!?」///カァァ!!!!


ライル 「っえ?いつって…上海に首ひねられてすぐかな?痛みで目が覚めた」


アリス 「ーって てことは!!さ、さっきのことも……!!」///アワワワ


アリス 「ーっ!!!!」///ボンッ!!!!


アリス 「うぅぅ〜…!!」///プシュー…


ライル 「…?」


ライル 「(なっなんだ?なんでアリス 顔真っ赤にさせて湯気出してんだ?)」


ライル 「(俺は上海に首ひねられて起きただけなのに…なにかあっのか?)」首をひねられた時に起きたが寝ぼけていた為、アリスとキスしたことを覚えていない


ライル 「…上海 なにかしたのか?」


上海人形 「シャンハーイ?」

( ・∇・)? 私は何もしてないと言わんばかりの顔でライルに伝える


ライル 「…そうか」


アリス 「ーっ……」///プシュー…



スー…


霊夢 「………。」ポケー…


ライル 「おう霊夢 おはよ?今日は一段と目覚め悪そうだな」


アリス 「霊夢っ!?」ビクッ!!


霊夢 「…ライル ねむい……」

(_ _*)οΟうとうと


ライル 「っえ 眠いって…もう朝なんだが」


霊夢 「二度寝させて…あなたの膝貸して」ンー…


ライル 「いや朝飯つくる支度あるから…」


霊夢 「いーやーだー!まだ寝たいのー!!」


ライル 「子供かお前は!…わかったよ 少しだけだぞ?」


霊夢 「わーい!」タッタッタッ…ポスンッ ライルの膝を枕にして寝っ転がる


ライル 「…布団は?使わないのか」


霊夢 「とってー」


ライル 「いや自分で取れよ…まったく」ヒュー…


霊夢の布団 「」フワフワ…パサッ


霊夢 「わーい!ありがとー」


ライル 「一時間だぞ?それ以上は寝かせないからな」


霊夢 「うん…」ウトウト…


霊夢 「…すぅ…すぅ……」


ライル 「寝るのはやいな そんなに眠たかったのか?」


ライル 「…まぁいいか とりあえず一時間寝かせとくか」


ライル 「アリス わるいが朝食はもう少し待ってくれないか?霊夢たちが起きたら支度するから」


アリス 「っえ あっなら私が作るわ!泊めてもらってる間は少しでも家事手伝うわ!」///アセアセ


ライル 「いやいいよ 魔理沙とアリスは俺のおねがいで泊めてるんだ?家事なんかは俺がやるから平気だよ」


アリス 「それはそれ!これはこれよ!私がつくっておくからライルはゆっくりしてて!」///タッタッタッ!!…


ライル 「あっおい!だから別にいいって…」


ライル 「…行っちまった てか、なんか顔赤かったけどどうしたんだ?もしかして風邪ひいたか…?」


ライル 「…上海 ほんとに、俺なにもしてないか?」


上海人形 「…」


上海人形 「シャンハーイ!」コクンッ


ライル 「なんで間を開けた?今完全に間開けてたよな」


ライル 「なんだ 俺なにした?なにかしたからアリスはあぁなってんだよな?なにしたか教えてくれ」


上海人形 「…」( ・-・ )ンー…


上海人形 「シャンハーイ!」クイクイッ


ライル 「っえ なっなに?顔を近づけろって言ってんのか?」


上海人形 「シャンハイ!」コクンッ


ライル 「…こっこうか?」スゥ…


上海人形 「シャーンハイ!」チュッ


ライル 「………っえ?」


上海人形 「シャンハーイ♪」ニコッ


ライル 「…っえ えと、マジで……?」///カァァ…


上海人形 「シャンハイ!」コクンッ


ライル 「ーっ…あっアリスから……したのか?」///


上海人形 「…」( ・-・ )ンー…


上海人形 「シャンハイ!」コクンッ


提督 「…今、あいだ開けたよな 嘘ついてないか?」


上海人形 「シャンハーイ?」

(´・ω・`)?


ライル 「いやそんなとぼけたフリしてもムダだからな さすがに誤魔化しきれてないぞ」


ライル 「それでどうなんだ?俺は…アリスと、したのか?」///カァァ…


上海人形 「シャンハイ!」コクンッ


ライル 「…したのは、まちがいないんだな?」///


ライル 「それじゃ、その…キスは アリスからじゃなくて、誰からやったんだ?」


上海人形 「シャンハーイ!」ポスッ 自分の胸に手を当てて私がやりました!と見栄を張る


ライル 「…そうか おまえがしたのか?」ニッコリ


上海人形 「っ!?」ビクッ!!


ライル 「上海 おまえはやっちゃいけないことをしたな?女の人にキスさせるなんて」ピクピクッ


ライル 「お互い同意のうえでしたなら別に構わないが、お互い同意してない状態でしたよな?」ガシッ 上海人形の頭をつかんで逃がさないようする


ライル 「しかもだ!アリスは俺のことを好んでるかも分からないのに そんなことさせるなんて!!」


上海人形 「シャンハーイ?」クイッ ほんとにわかってないの?と首を傾げて返す


ライル 「っえ」


上海人形 「………」ジー…


ライル 「…そっそれは……」///カァァ…


上海人形 「シャンハーイ?」ライルはアリスのこと好き?と疑問形を抱いたような顔で首を傾げる


ライル 「…まっまぁ きらいじゃないが……」///


上海人形 「シャンハーイ?」ユビサシ 霊夢に手を指して、霊夢より?と追求する


ライル 「…どうだろうな 俺は恋愛感情は捨ててるから、霊夢より好きかと言われたらそうじゃないかもしれないし そうかもしれない」


ライル 「仲間としてならみんな平等に好きだ …まぁ、その中でも霊夢だけは特別だと思ってるけどな?」


ライル 「霊夢は俺にとってかけがえのない存在なんだ あいつだけは俺にとって大切な存在…」


ライル 「だから霊夢より好きかと言われても分からない かわいいとは思ってるよ?面倒見がよくて よく俺のことを気にかけてくれるし」


ライル 「あんなにも良い子をお嫁にもらったら毎日が幸せだろうな?キレイでかわいくて、そのうえ面倒見がいい」


ライル 「なにひとつ不自由がなさそうだな?俺にはもったいないぐらいだ」


上海人形 「シャンハーイ…」シュン… 落ち込んだ表情で、そうか…と言ってるかのような顔で落ち込む


ライル 「ごめんな お前の主をもらうことができなくて 恋愛感情が戻ったら考えさせてくれ?」


上海人形 「シャンハーイ!」


霊夢 「…」








数時間後ー茶の間



全員 「「ごちそうさま(でした)」」


魔理沙 「洗いものは私がやるぜ!みんなの分私にくれ!」カチャカチャ…


霊夢 「そう?ならお願いしようかしら」


ライル 「それじゃわるいが頼む」


ミレイユ 「すみませんがお願いします」


アリス 「ひとりだと大変だからわたしも手伝うわ」


魔理沙 「っん そうか?なら頼むぜ」


タッタッタッ…



霊夢 「…」


ライル 「魔理沙の機嫌も治ってよかったな?昨日まで心配で元気なかったのに」


霊夢 「そうね 元気になってよかったわ」


ミレイユ 「ライルさん 今日はどうしますか?」


ライル 「どうって…なにが?」


ミレイユ 「魔理沙さんたちのことです 今日一日ずっと家にいるんですか?」


ライル 「それでもかまわないが…今日天気悪いぞ?」チラッ



モクモク… 空は曇っていて天気がわるい


霊夢 「…今にも雨が降りそうな雲ね 今日は外に出ない方がいいかもしれないわね」


ライル 「ふたりがどこかに行きたいなら俺たちがついて行くが どこにも行く予定がないなら家にいようと思ってるが?」


ライル 「ミレイユはどこかに行きたいのか?」


ミレイユ 「んー…そうですね?まだこの世界のこと 全然わかっていないので適当にお散歩などと思ったんですが」


ライル 「散歩か…俺はかまわないけど?」


霊夢 「雨降るかもしれないのよ?」


ライル 「雨は俺の風で避けさせることができるからなんとかなるよ どうするんだ?」


ミレイユ 「なら行きたいです!とくに文さんの住居に行きたいです!!」

(✧д✧)キラーン


ライル 「行きたい場所が個人的だな!!」


霊夢 「ムリよ 妖怪の山の連中らは一族で結束してるから部外者を入れないの 当然家もその妖怪の山内部にあるから入れないわ」


霊夢 「無理に入ろうとすると襲いかかってくるわよ …まぁ、わたしやライルなら平気だろうけどね?」


ライル 「いや暴れる気ないからな…?」


ミレイユ 「それは残念です…」

(´・ω・)


ミレイユ 「…それなら大妖精さんの住居に行きたいです!大妖精さんなら平気ですか?」(*´д`*)ハァハァ


ライル 「なんでまた人の住居なんだ!しかも息上がらせて何考えてるんだ!!」


ミレイユ 「なにって決まってるじゃありませんか!あの豊富なお胸を鷲掴みして柔らかいのを堪能して…!!」///ハァハァ!!!!


ライル 「ぜったい行かないからな!そんなことが目的なら行くわけないからな!!」


ミレイユ 「そんなこととはなんですか!わたしは純粋に大妖精さんで楽しもうと…んんっ!」ゴホンッ


ミレイユ 「日ごろ溜まったストレスを発散するために楽しもうとしてると言うのに!」ドンッ!!


ライル 「言い換えた意味ねぇー!!なんも変わってない!!」


霊夢 「ライル ちょっとうるさい」


ライル 「あっごめん」


ミレイユ 「ライルさんだって気になりませんか?小さいのにあんなにも大きいんですよ!?」


ライル 「いや気になるかって言われても…」チラッ


霊夢 「…」スッ…ペタペタッ 自分の胸に手を当てて大きさを確かめる


霊夢 「」ズーン… 自分の絶壁に絶望する


ライル 「………」


ミレイユ 「…それとも ライルさんはわたしの胸の方が気になりますか?」///タユンッ


ライル 「ーっえ!?いや、べつに…」///タラー…


霊夢 「…」ギロッ


ライル 「………」サー…


ミレイユ 「…もしよかったら 触っていいんですよ?遠慮せずに」///


ライル 「…いっいや べつに遠慮なんて……」///ドキッ


ミレイユ 「ライルさんは大きい胸は嫌いですか?」///シュン…


ライル 「…きっ嫌いじゃないけど」///


霊夢 「ーっ…」プルプル… 涙目になってやっぱり私じゃダメなの…?みたいな目でライルに訴える


ライル 「…はぁ ミレイユ?霊夢の前で胸の話しをするのはやめろ 殺されるぞ?」


霊夢 「いやさすがにそこまでやらないわよ!どんだけ胸に恨み持ってんのよ私!?」


ライル 「いやだって…胸に対してはかなり気にしてるから それぐらいはと…?」


霊夢 「気にしてるけど殺しまではしないわよ!そこまでサイコパスじゃないわ!」


ミレイユ 「それで殺した巨乳娘から胸をえぐりとって自分につけそうですね…こわいです!」


霊夢 「もうそれヤバいやつよ!他人の胸とって自分につけるとか どんだけ巨乳に恨み持ってんのよ!いくら貧乳の私でもやらないわよ!!」


ライル 「ならよかった 霊夢は霊夢のままでいてくれた方が俺はうれしいからな!そんな事しないって言ってくれてうれしいよ」ナデナデ


霊夢 「っ! …そっそれじゃ、胸は小さい方がいいの…?」///


ライル 「だから胸は気にしないっていつも言ってるだろ?小さかろうが大きかろうが関係ない」


ミレイユ 「どちらかと言ったら…?」


ライル 「どっちも平等だ ひいきはしない」


霊夢 「…じゃあ 胸がえぐれてたら?」


ライル 「えぐれ!?えぐれ胸ってなに!?聞いたことないしそんなやついないだろ!」


霊夢 「もしもよ もしいたらどうなの?」


ライル 「………」


ライル 「…とりあえず 病院行こう なんか怖いし」


霊夢 「…うん それが普通の考え方ね」


ミレイユ 「ですね」



魔理沙 「…おまえら なに話してんだよ?」スー…


アリス 「…洗いもの 終わったわ」///カァァ…


ライル 「あぁわるい ありがとな?」


ミレイユ 「魔理沙さん、アリスさん このあとの事なんですが…」


魔理沙 「どっかに出かけようかだろ?皿洗ってるときに聞こえてたぜ」


アリス 「私はかまわないけど どこいくの?」


ライル 「今それを決めてるところなんだ 外も雨降りそうだから出かけないで家にいるという選択肢もあるが…」


ミレイユ 「ずっと家にいてはヒマです!外に出てお散歩したいです!」


霊夢 「遊びにいくにしても場所が限られるわね 雨降ったら困るから屋根のついてるところじゃないと…」


アリス 「なら人里はどうかしら?屋根の付いた茶屋で一服して 鈴奈庵で本読んだりすれば?」


ライル 「…鈴奈庵?」


ミレイユ 「本読んだりということは本屋さんなんですか?名前が難しすぎて本屋なのかわかりません…」


霊夢 「正確に言えば貸本屋よ 売ったりもするけど、基本みんな本を借りていくからそう付けられたのよ」


ライル 「貸本屋…俺たちの世界で言う 図書館みたいなところか?」


霊夢 「まぁそんなところね たしか図書館は貸出だけだったわよね?」


ライル 「あぁ 古くなれば破棄するか、まだ使えそうなら施設に送られるようになってる」


ライル 「まぁほぼほぼ破棄だけどな 図書館に置いてあるものは基本、ボロボロになるまで置くから寄付されることはない」


魔理沙 「…なんの話しだ?外の図書館って パチュリーんところの図書館と同じか?」


ライル 「ほぼほぼあってるよ ただパチュリーのところは貸出してないところが違うところだな」


魔理沙 「私は借りてるぜ?いつも」


アリス 「あなたの場合は盗んでるんでしょ…」ハァ…


魔理沙 「盗んでなんかいないぜ 一生借りてるだけだぜ!」

(・ω・)bグッ!


ライル 「それは借りてないだろ…」


ライル 「…とりあえず行ってみるか?その鈴奈庵ってところに」


霊夢 「いいわよ 雨降ったらライルお願いできる?」


ライル 「いいよ 風で雨避けさせるよ」


ミレイユ 「それじゃさっそく行きましょう!」


魔理沙 「…なぁライル 行くときもわるいけど」


ライル 「わかってるよ ちゃんと守ってやるから安心しろ!」


魔理沙 「…たのむぜ」













人里



サァー… 小ぶりの雨が人里内に降り注ぐ


ライル 「やっぱり雨降ってきたな 予想はしてたがそこまで強くなくてよかった」ヒュー… みんなの頭上に風を吹かせて雨を弾いている


霊夢 「そうね あとライルもいてくれて助かったわ おかげで傘がなくても濡れずに済むわ」


ミレイユ 「でも外から見たら私たち 雨の中、傘刺さずに歩いてるように見えてますが…」


アリス 「たしかに…見た目的にあんまり良くないわね」


魔理沙 「………」キョロ…キョロ…


ライル 「…魔理沙 もっと俺のところに来い そんなに離れてたらあぶない」


魔理沙 「っ! あっあぁ わかった」タッタッタッ…


ライル 「一応魔理沙の周りには見えないが風のシールド張ってあるから多少は安全だが シールドにも限度はある」


ライル 「シールドで守れない分は俺が守るから安心しろ だから心配するな?」


魔理沙 「…あぁ 頼りにしてるぜ!」


霊夢 「…」( ˘•ω•˘ )ムスッ


アリス 「…霊夢 言いたいことはわかるけど仕方ないからね?」


霊夢 「わかってるわよ …でも、羨ましい」(・ε・` )


ミレイユ 「たしかに羨ましいのはわかりますが…」


ライル 「…」ピチャッピチャッ…



…ピチャンッ


ライル 「っ!」バッ 自分たちの足音とは違う足音が聞こえた方に体を出して魔理沙を後ろに隠す


魔理沙 「っ!」ビクッ


霊夢 「…どうしたの?ライル なにかいる?」


ライル 「………」


アリス 「…」


ミレイユ 「…」



ピチャンッピチャンッピチャンッピチャンッ


小傘 「あっめだ!あっめだ!あっめっだー♪」ピチャンッピチャンッ…


小傘 「もっともっと降っれー!あっめよ 降れー♪」タユンタユン スキップして雨の降る中歩いて大きい胸が上下に激しく動いている



ライル 「…こども?しかもこんな雨降る中ひとりで?」


霊夢 「あれは付喪神の多々良小傘よ 傘の妖怪」


アリス 「手に持ってる傘があるでしょ?あれが本体よ いつも手放さず持ってるのよ」


ライル 「なるほど 傘の妖怪か?なら雨降ってるのに外に出歩いてるのは普通だな」


小傘 「…あれ?そこにいるのって……はっ博麗霊夢!?」ギョッ!!


霊夢 「あんたこんな所でなにやってんのよ?里の中で出歩いてたら人様に迷惑かけるでしょ!」


小傘 「ごっごめんなさい!今すぐ出ていくから退治しないでー!!」ビクビクッ


霊夢 「いいや退治するわ 今機嫌悪いからちょうどよかったわ!」スゥ… お祓い棒を取り出して小傘を退治しようと…


小傘 「ひぇぇっ!!」ブルブル… 傘を盾にしてカリスマガード!


ライル 「まて霊夢 この子はまだなんもしてないのに退治する必要あるのか?」


霊夢 「ここにいるだけで問題なのよ ここには妖怪が基本入っちゃいけないの」


霊夢 「里の人間は妖怪を恐れてるの なのに妖怪が今目の前にいたら怖がるじゃない だから騒ぎが起こる前に退治しておかないと!」


ライル 「今俺たち以外にあるってる奴はいないぞ 里のみんなも雨降ってるから家にいるだろ?」


ライル 「それに基本入っちゃいけないって言ってたが入ってるやつもいるんだろ?なら別に小傘だけ入っちゃいけないなんてことないだろ」


霊夢 「でもここにいる時点で問題なのよ 騒ぎが起こる前に片付けておかないと!」


ライル 「この子は危ない子なのか?とてもじゃないが俺にはそう見えないが」


アリス 「基本的ないわ あったとしても脅かすだけで何もしてこないわ」


ライル 「なら退治する必要ないな 人を襲わないならやる意味がない」


ライル 「霊夢 相手が妖怪でも人を襲わないならやるな いいな?」


霊夢 「でも…」


ミレイユ 「そうですよ霊夢さん こんなにもかわいい子を退治するなんてかわいそうじゃないありませんか?」


ミレイユ 「しかもロリ巨乳なんて最高じゃありませんか!こんな子を退治してしまうなんてもったいない!!」

( ・́∀・̀)グヘヘ


ミレイユ 「退治するなら私にやらせてもらえませんか?いやむしろやらせてください!」///ハァハァ


小傘 「なにこの人!?霊夢さんよりいやな感じが!!」ゾクッ!!


ライル 「おいミレイユ…おちつけ」


ミレイユ 「はっ!?すっすみません ついおいしそうで…」ジュルリ


小傘 「全然落ちついてない!!」ヒキッ


ライル 「………」


霊夢 「…はぁ 仕方ないわね?それじゃ今日のところは許してあげるわ ライルに免じてね?」


小傘 「あっありがとうございます

助かった…」ホッ


小傘 「…それにしても みなさん傘差さずに外に出てますけど…なぜ差さないんですか?」


ライル 「俺の風で雨を弾いてるんだ だから差す必要がなくてな?」


小傘 「そうなんですか?便利ですね」


霊夢 「ねぇ小傘 思ったんだけど、あんたなんで里の中に入って来れてるの?門番に入れてもらえたの?」


小傘 「っえ?門番なんていませんでしたよ?」


アリス 「…っえ いなかった……?」


小傘 「はい 無人でした」


霊夢 「…へんね 入口には必ず門番を付けてるはずなのにいないなんてありえないわ」


ライル 「…なんか、嫌な予感がするな?」


魔理沙 「いっいやな予感…!?」ビクッ


ライル 「っ! だいじょうぶだ 俺が守ってやるから!」


魔理沙 「っ…た、たのむぜ」ビクビク…


ライル 「霊夢 人里の入口は全部で何箇所だ?」


霊夢 「東西南北にあるから全部で四箇所よ 小傘あんたどこから入って来たの?」


小傘 「えっえと…わちきは南から」


ライル 「霊夢はアリスとミレイユを連れて東と西の入口を頼む 俺は魔理沙と一緒に行く!」


霊夢 「わかったわ」


魔理沙 「…っえ ちょ、ちょっと待ってくれ!人数を分散していくのか!?」


ライル 「あぁ さすがに四箇所全部、全員で回るのは効率が悪すぎるからな なら人数を分けて見に行った方が効率がいい」


ライル 「怖いのはわかるが安心しろ 俺が守ってやるから!」


魔理沙 「でっでも…」ブルブル…


霊夢 「…小傘 あんた多少なら戦えるわよね?ちょっと付き合いなさい」


小傘 「…っえ?あっはい」


霊夢 「ライル アリスをそっちに付けて小傘をこっちに入れるわ それなら人数平等でいいでしょ?」


ライル 「小傘を?いやでも さすがにこの子を巻き込むのは…」


霊夢 「小傘 今人間が何者かに襲われてるかもしれないの 手伝ってもらえるかしら?」


小傘 「っ! わかりました!わちきもお手伝いします!」


霊夢 「これならいいでしょ?ライル」


ライル 「……わかった それじゃそっちは頼んだぞ?」


霊夢 「まかせて そっちもおねがいね?」


ライル 「あぁ!行くぞ アリス、魔理沙!」


アリス 「えぇ!」


魔理沙 「…おう」


パシャッパシャッパシャッ…








人里ー南門前



ザァー…


ライル 「…いないな だれも」ヒュー…


アリス 「えぇ 誰もいないわね」


魔理沙 「っ……」ブルブル…


ライル 「…魔理沙 不安なら俺にしがみついてろ 必ず守ってやるから!」


魔理沙 「…だいじょうぶだ まだ、うん……」ガチガチ…


ライル 「……」


アリス 「…少し辺りを見てみましょう?もしかしたら雨降ってるからサボってるのかもしれないわ」


ライル 「だったらいいけどな…」スンスンッ


アリス 「? どうかしたの?なにか臭いする?」


ライル 「………」スンスンッ


魔理沙 「…ライル?」カタカタ…


ライル 「…アリス 魔理沙のことたのむ」ピチャッピチャッ…


アリス 「っえ?あっうん わかったわ」ピチャピチャッ


魔理沙 「っ……」ガタガタ…



ライル 「(…こっちからだよな 臭いがするの)」スンスンッ


ライル 「(もしかしたらと思って風を広い範囲に飛ばして臭いがあるかを確かめたが…予想的中だったな)」


ライル 「【…血の、臭いがする】」ピチャピチャ…


ライル 「(…こっちからか あの茂み辺りが怪しいな まさかここに……)」ガサガサ…


ライル 「………」ザァー…



門番 「」ドバァ… 腹部をかっさばかれて腸がえぐり出されている


門番 「」ビチャァ… 心臓部に大きな穴が空いていて肉や骨がむき出しになっている


ライル 「…やっぱりか だろうと思ったよ」


ライル 「(とうとう犠牲者が出始めてきたか…そうだよな むしろ今まで犠牲者が出てこなかったことが驚きだからな)」


ライル 「(本来、あいつらは無差別に殺してくるのに今回こっちの世界に来てからはすぐには殺さなかった…何故かは知らないが)」


ライル 「(…あとで、慧音に報告しないとな)」ガサッ…


ライル 「…」ザァー…


ライル 「(腸をえぐり出して殺す…雨も降ってるから もしかしたら雨を降らすやつの仕業の可能性もある)」


ライル 「(…となると、浮かんでくる闇の住民がひとりいるな 今回の犯人、もしかしたら……)」




…雨の型 アマノウチ


ライル 「っ!! 風壁!!」ビュゥゥ!!!!



ドザァァァァ!!!!!! ライルの頭上から滝から流れ落ちるような勢いの雨が降り注ぐが風壁で防がれる


ライル 「(この技…やっぱり!あいつだ!!)」


ライル 「雨宮!!お前がこいつらを殺したのか!!」



ザァー…


……スゥー…


雨宮 「…そうだよ 久しぶりだね?ライル 会えて嬉しい…かな?」スゥ…パシャッ 雨の降る空から霧のように姿を現して地面に着地する


雨宮 「殺すつもりはなかったんだ 雑魚を殺してもつまらないからほっといてもよかったんだけどね?ちょっとイラついたから殺したんだ」


ライル 「…悪口か?」


雨宮 「そうだよ こいつらは雨が嫌だの嫌いだのとほざいたから…!!」ギリッ


雨宮 「雨好きの僕からしたら耐えられなかったんだ!!雨を嫌う者、または雨の悪口を言うやつは生かしておけない!!それが仲間だとしてもだ!!」ビキッ!!


雨宮 「それに対して君は僕と気が合う 君も雨が好きなのだろう?僕と同じで雨を好む」


雨宮 「雨が降ってると落ち着くんだよ 大降りはさすがにきついけど、音が出るぐらいの小ぶりなら最高だ」


雨宮 「雨の落ちる音が心を落ち着かせる…気が楽になる 少し暑いくらいの風が吹いてるときなんてもっと最高だ!もう落ち着きしかない!」


雨宮 「…ねぇライル 雨好きの僕からの誘いだ 今からでも闇の住民に……」


ライル 「なるかバカが 寝言は寝てから言え」ヒュゥゥ…


ライル 「大竜巻!!」ビュゥゥゥゥ!!!!


雨宮 「っ!」スゥゥ… 霧のように姿を消していなくなる



ビュゥゥゥゥ!!!!…… ライルの風が幻想郷を覆っている雨雲に到達して荒れる


サァー……ピカー!! 雨雲が晴れて太陽の光が幻想郷中に照らす



ライル 「てめぇは雨の降らないところには出歩けないのは知ってんだ 今は見逃してやるが次あった時は容赦しない!!」


…そうか 残念だよ……


…ならいいや 僕も次あった時は君を殺すね?


ライル 「上等だ 返り討ちにしてくれるわ!」


………


ライル 「………」


ライル 「(…行ったな?はぁ…よかった 引き上げてくれて)」ハァ…


ライル 「(もしこのままここでやりあってたら人里の住民を巻き添えかねない あいつは周りのことなんて一切気にせず攻撃してくるからな…)」


ライル 「(しかも奴は闇の住民の中でも上位に強い存在…弱点の範囲はかなり広いが、その弱点をどうにかしないとダメージを与えるどころかこっちの攻撃は一切当たらないからな…おれが相手でほんとによかった)」


ライル 「(もし霊夢や魔理沙、アリスたちが相手だったら確実に殺されてた 雨をどうにかできないと奴はほぼ無敵だからな ほんとに…よかった)」


ライル 「…とりあえず死体をどうにかしないと 魔理沙たちが見る前に片付けておかないとまた怖がっちまう」


ライル 「あまり報告したくないが…慧音に言わないとな 見張りふたりが死んだって…」


ライル 「………」



…ライルー!


ライル 「…っん?」


アリス 「どう?なにか見つかった?」タッタッタッ…


魔理沙 「っ…」ブルブル…


ライル 「ふたりとも なんでこっちに来たんだ 待ってろって言ったろ?」ヒュー… 死体から出てる血の臭いをアリス達に嗅がれないよう風を吹かせる


アリス 「あなたがいつまで経っても帰ってこなかったから様子を見に来たのよ それに魔理沙もあなたがいないとちょっと…ね?」


ライル 「……」


魔理沙 「…ごめん ふたりだけだと…落ち着けなくて……」ブルブル…


ライル 「…いや 謝ることはないさ 俺の方こそ置いてったりして悪い」


ライル 「それよりも霊夢たちのところに行こう もう門番がいない理由がわかった」


アリス 「…っえ そうなの?ならなんでいないの?」


ライル 「………」


魔理沙 「…ライル?」


ライル 「…霊夢たちのところに行くぞ」タッタッタッ…


アリス 「っえ?ちょっなんでいないのか教えなさいよ!私たちなんでいないのかわからな…」


ライル 「黙ってついてこい 無駄口叩くな」ギロッ


アリス&魔理沙 「「ーっ!!」」ビクッ


ライル 「……睨みつけてごめん けど、今は黙ってついてきてくれ」


アリス 「……わかったわ」


魔理沙 「…ライル その……」オドオド…


ライル 「俺の腕にひっつくか?いいぞ しがみついても」


魔理沙 「っ! わっわるい そうさせてもらうぜ」スゥ…ギュッ ライルの左腕にしがみついて心を落ち着かせる


ライル 「ごめんな?置いてったりして 怖かったよな」ナデナデ


魔理沙 「…べっべつに 怖くなんて……」


ライル 「無理はするな 怖かったら怖いと言っていい 頼りないかもしれないが俺が守ってやるから!」ニコッ


魔理沙 「……うん」ギュッ…


アリス 「(…いいなぁ 魔理沙だけ腕組めて)」


アリス 「(わたしもライルの腕に組みた…いやいやムリムリ!!誰かの前でそんなことできるわけない!!)」///ブンブン!!!!


ライル 「っ!? どっどうした?アリス いきなり首を横に振って」


アリス 「っえ!?あっな、なんでもないわ!!ちょっと考え事してただけ!!」///アワワワ


ライル 「そうか?ならいいんだが」


アリス 「(あ…あぶなかった 危うく下心が漏れるところだったわ……)」///ハァ…


アリス 「(霊夢みたいになにか裏を考えてるような人だとは思われたくないから気をつけないと)」スゥ…


ライル 「…」













慧音の家



慧音 「…」ジィ… 教文を読んで次の授業でなにを教えようか考えている


慧音 「…ふむ 次はここを教えるか あとここからここまでを…」ブツブツ…



トントンッ


ケイネイルカ?ライルダガ


慧音 「ーっ!! ライルか!?あぁいるぞ!ちょっと待て!!」スクッ


慧音 「(ライルがわざわざ私の家まで来てくれるなんて!!もっもしかして愛の告白か!?)」///タッタッタッ…


ガララ…


慧音 「またせたな!どうしたんだライルから来て………」


ライル 「………」真剣な目をして少し虚ろな目で慧音と視線を合わせる


慧音 「…どうした なぜそんなにも真剣な目をしてる?しかも少々落ち込んでるような……」


ライル 「…話しがある 少し、いいかな?」


慧音 「…わかった 上がってくれ(これはなにかあったな こんな真剣で虚ろな目をしてるライルは久しぶりに見た)」


慧音 「(一体何があったんだ?)」











ライル 「………」


慧音 「…お茶だ 冷めないうちに飲んでくれ」コトッ


ライル 「…ありがとう」スゥ…ズズッ


慧音 「…今日は霊夢が一緒ではないのか?」


ライル 「いま席を外してもらってる 今ごろ茶屋でお茶してるだろ」


慧音 「お前は行かなかったのか?ここにいるということは」


ライル 「…あぁ」


慧音 「……なにがあった 霊夢とケンカした…なんて、感じじゃないな もっと重要なことを話そうとしてるな?」


ライル 「…慧音 お前に、言わないといけないことがある」


慧音 「なんだ 言ってみろ?」


ライル 「……ほんとに、申しわけない」スゥ… 慧音の前で両手を合わせて土下座をする


慧音 「っ!」


ライル 「…さっき 南門前で門番の死体を発見した 死因は他殺、闇の住民の仕業だと判明した」


ライル 「俺が見つけた時にはもう死んでた そして門番を殺した闇の住民が現れて逃げた …俺がこっちの世界に来ちまったばかりに、こんなことになっちまった」


ライル 「謝って許されるとは思ってない 人の命を奪っちまったんだ 罪償いはする…だから、だから!」ググッ…


慧音 「ーっちょ、ちょっとまて!なぜお前があやまる?お主が謝ることはないだろ」


慧音 「殺した犯人は闇の住民だろ?お前は殺してないのに謝る必要なんてないだろ」


ライル 「だが闇の住民がこっちの世界に来たのは俺のせいだ 俺がこっちに来たばかりに奴らまで来ちまった」


ライル 「俺がこっちに来なければあいつらは死ぬことはなかった 俺のせいであいつらは殺された!」


ライル 「こっちの世界でのんきに過ごして みんなと一緒に楽しんでたのがいけなかったんだ やっぱり俺は…誰ともかかわらない方が……!!」ギリッ…


慧音 「ーッバカモノが!!」クワッ!!


ライル 「ーっ!?」ビクッ!!


慧音 「顔を上げろ!そんな情けない格好してないで私の目を見ろ!!」


慧音 「ほら早く顔を上げろ!!」グイッ


ライル 「ちょっ!?えり掴むな!首締まーっヴェェ!!」グェェ


慧音 「なんだその顔は!いつもの凛々しい顔はどこへいった?そんなだらしない顔をするな!!」


慧音 「いつもみたいな顔をしろ!そんな表情をされていたら みんなが心配する!自分の立場を考えろ!!」


ライル 「ゲホッゲホッ!!いっいや 自分の立場って……おれ、外来人なだけで……」ヒリヒリ…


慧音 「お前は気づいていないのか?自分自身がみんなに頼られていることを」


ライル 「…おれが?だれに なにを頼ってるんだ?俺は頼られるようなことはしてないが」


慧音 「お前はそう思ってるかもしれないが皆はお主に頼っている 頼られてるとわかっていなくとも、お主はその者の悩みや困り事を解決してるんだ」


慧音 「この世界に来たせいで門番が死んだかもしれないがお主はそれ以上のことをしてる 今となってはお前がいなくてはもうどうにもならないほどにな」


ライル 「…慧音?さっきからなにを……」


慧音 「…ライル これ以上マイナス思考になるな お前がマイナス思考になると皆が心配するんだ?もちろん私も心配する」


慧音 「ふたりが死んだことはお前のせいにするつもりはない 悪いのはすべて闇の住民…そう判断してる」


慧音 「だから元気を出せ いつものお前にもどれ!」


ライル 「慧音……」


ライル 「…ありがとう そう言ってもらえると気が楽になるよ」


ライル 「…わるいな 言いたかったことはそれだけだ 変に期待したならあやまる」


慧音 「ほんとだぞ!ライルが単身で来るから愛の告白かと思うたぞ!」プンプン


ライル 「はははっ!それはすまなかった 俺はだれとも付き合う気はないからそれはないと思ってくれ」


ライル 「俺はだれも幸せにできないんだ 俺と関わってるだけで身を滅ぼしちまう たとえ、本気で思ってる人がいてもな?」


慧音 「……そうか」


ライル 「それじゃ霊夢たちのところに戻るよ またなにかあったら報告にくる」スクッ


慧音 「あぁ 無理はするなよ?」


ライル 「わかってるよ 慧音も無理しないでくれ?失礼した」タッタッタッ…



ガララ…ピシャン


慧音 「…」













人里ー茶屋



霊夢 「…ふぅ あー!やっぱりお茶はおいしいわね しかも団子もあってなお美味いわ!」


アリス 「ほんとね たまに寄るけどやっぱりいつ食べてもおいしいわ?」


ミレイユ 「しかも晴れてくれたので外でお団子食べれてますからね!ほんとおいしいです!」モグモグ


小傘 「おいちー!やっぱり茶屋と言ったらお団子ですよね!!」


魔理沙 「っ…」キョロ…キョロ…


霊夢 「…魔理沙 今は私たちに囲まれてるのだから安心なさい 常に警戒してるから?」


魔理沙 「…わかってるよ わかってるけど……」ブル…


霊夢 「………」


ミレイユ 「【…ライフ・ヒーリング】」ボソッ



シュゥゥ… 魔理沙の周りからかなり見えにくいように緑色のオーラが出て心を癒す回復魔法が展開される


霊夢 「っ!」


魔理沙 「(…あれ なんか落ち着く……さっきより震えが少なくなった…?)」ピクピク…


魔理沙 「(…なんか魔力を感じるけど アリスが魔法を唱えてくれてるのか?でもなにか唱えてる様子は見えない)」


魔理沙 「(となると…霊夢?いや霊夢は魔法は使えない だとしたらミレイユか?)」


魔理沙 「(癒し系の魔法…だよな 助かるぜ 気が楽になるから落ち着ける 今のうちに落ち着かないと…)」スゥ…ハァ…


霊夢 「(…さっきより落ち着いてきたわね?魔理沙のやつ ミレイユが癒し魔法を唱えてくれてるおかげね)」


霊夢 「(これならライルがくるまで持ちこたえられるわね 早く帰ってきて落ち着かせてあげたいけど、ライル帰ってくるの遅いわね?なにしてるのかしら)」


霊夢 「(…まさか 慧音に襲われて!?)」




ライル 『…ちょっと、慧音のところに行ってくる 話さないといけないことがある』悲しい顔してなにかをやらかしたような表情で霊夢に話す




霊夢 「(…いや、そんなことないか あんな顔したライルが来たら襲うわけないわね)」


霊夢 「(さすがの慧音もそこまでバカじゃない なにかあったと判断して話を聞くはずね)」


霊夢 「………」


霊夢 「(…なにをしたのかしら あとで聞いたら話してくれるかしら)」


ミレイユ 「…」モグモグ…



ライル 「…」タッタッタッ…


霊夢 「…っ! 帰ってきたわね」


魔理沙 「っ! ライル…」


ライル 「ただいま 話し終わったよ」


霊夢 「…終わったの?」


ライル 「あぁ 言わないといけないことはぜんぶ話した …慧音も納得してくれたからよかったよ」


霊夢 「…そう」


魔理沙 「…ライル ちょっと…いいか?こっち来てもらえると……」ブルブル…


ライル 「あいよ?今行くよ」タッタッタッ…ストッ 魔理沙の隣に座り込む


魔理沙 「っ…」ストンッ ライルの肩に寄りかかって温もりを感じ取る


魔理沙 「(…あぁ やっぱりライルが近くにいると落ちつく……だんだん震えが治まってきた)」プルプル…


魔理沙 「(安心できる奴がいてくれてほんと助かる なんでライルで落ち着くかはわからないがほんと……)」フゥ…


アリス 「…ライル あなたもなにか頼めば?」


ライル 「そうだな すみません団子とお茶ひとつずつください」


店員 「はいよー!今持ってくるさかい!」タッタッタッ…


ライル 「…」


ミレイユ 「…ライルさん 元気ないようですが、なにかありましたか?」


ライル 「…べつに なにもないよ」


ミレイユ 「…本当ですか?」


ライル 「…あぁ」


ミレイユ 「…」


小傘 「ねぇねぇあなた あなた最近騒がれてる霊夢の彼氏さん?」


霊夢 「そうよ!」クワッ!!


ライル 「いやちがうから…俺は霊夢と付き合ってないよ ただの仲良い仲間だ」


小傘 「そうなの?」


霊夢 「いいえ!ライルは私の彼氏よ!間違えてないわ!!」


ライル 「霊夢いちいちうるさい 誤解を招くようなこと言わないで」


霊夢 「あっごめん…」シュン…



店員 「あいよー!団子とお茶お待ち!」カタッ


ライル 「ありがとう いただくよ」スゥ…パクッ


アリス 「…」


ミレイユ 「…」


霊夢 「…」シュン…


ライル 「…」モグモグ…


魔理沙 「…なぁライル なにかあったんだよな 良かったら私たちに話してみてくれないか?」


ライル 「………」ズズ…


アリス 「…」


ミレイユ 「…言えないんですか?」


ライル 「…むしろ聞かないで欲しい 今回のことは……」


ミレイユ 「……そうですか」


霊夢 「…」













鈴奈庵



小鈴 「…」ジッ… 魔術のことが書かれた本を読んでいる


小鈴 「…うん わからない 読めるけどなに書いてあるかさっぱり」ドンッ!!


小鈴 「魔理沙さん来たときになに書いてあるか見てもらおう」 パタンッ



ガララ…


霊夢 「じゃまするわよ」


アリス 「こんばんは 小鈴ちゃん」


ライル 「ここが鈴奈庵か てか漢字難しすぎだろ…」


魔理沙 「そうか?普通だと思うが」


ミレイユ 「きゃぁぁ〜!?かわいぃぃぃですぅぅ!!なんですかあの小動物的な方ぁぁ!!」///


小鈴 「なんですかそのひと!?あといらっしゃい霊夢さん!」


霊夢 「あぁいつものことよ 気にしないで?」


小鈴 「めちゃくちゃ気になるんですが!!」


ライル 「ミレイユ おちつけ」


ミレイユ 「(´・ω・) ショボーン」


ライル 「わるいな こいつはかわいい子が好きでな かわいい子を見ると興奮するんだ」


ミレイユ 「えへへー すみません!ちょっとでいいのでその身体をまさぐらせて貰えませんか!?」///ハァハァ!!


小鈴 「ぜんぜん落ち着いてない!!」


ライル 「やめい」バシッ


ミレイユ 「あたっ!」


霊夢 「外の世界の本とかあるかしら?外から来たわたしの彼氏が見たいって言ってるのだけど」


小鈴 「………っえ」


ライル 「霊夢いい加減にしろ 付き合ってないって何回言ったら気が済むんだ」


霊夢 「いいじゃない別に 減るもんじゃないし?」


ライル 「誤解を産むだろ 付き合ってもないのにそんな噂が流れたらお前自身困るだろ?」


霊夢 「ぜんぜん?むしろ嬉しいわ!!」

ε٩(๑>▽<)۶з


ライル 「……あぁそうか」ハァ…


小鈴 「…あぁ!そういえば新聞で霊夢さんの彼氏がどうとかって書いてありましたね?」


小鈴 「やっぱりデマだったんですか あいかわらず文さんの新聞はうそが多いなぁ…」ハァ…


アリス 「そういう妖怪よ あいつは」


魔理沙 「…」グイッ


ライル 「っん?なんだ どうかしたか?」


魔理沙 「…ライル ちょっとこわい」


ライル 「…っえ」


魔理沙 「さっきからイラついてるような 落ち込んでるような…いつもの性格とちがうぜ」


魔理沙 「今のライルだとおちつけない だからいつもみたいに戻ってくれ」


ライル 「………」


霊夢 「…ライル なにがあったの?ずっと機嫌悪いままだと、私たちも気分悪くなるわ」


霊夢 「勝手に治るなら放っておくけど 治らないようなら話してくれないかしら?」


ミレイユ 「そうですよライルさん 私たちに話してみてください!」


アリス 「魔術や魔法のことなら任せなさい?得意分野だからすぐ教えれるわよ!」フンッ!!


ライル 「みんな……」


ライル 「………」


ライル 「(…たしかに、みんなに話した方が気が楽になるだろうな 内緒にしなくて済むんだからその分楽になることはわかってる)」


ライル 「(…でも 話したら怒られないかな?人里の人間がふたりも殺されたんだぞ?しかも闇の住民の手によって)」


ライル 「(闇の住民がこっちの世界に来るようになったのは 確実に俺がこっちに来たせいで闇の住民が移動してくるようになった)」


ライル 「(そうなると俺が折半であることは間違いない やっぱり言えるわけが……」


全員 「「………」」


ライル 「……話す前に ひとつ、聞かせてくれ」


ライル 「…もしもだ もし俺のせいで人が死んだら、お前たちは許してくれるか?」


ライル 「もちろん俺の手でじゃない 俺の手じゃないけど…俺のせいでだとしたら……」


霊夢 「…ライル なに言ってるの?」


霊夢 「許すもなにも あなたの手じゃないなら別にあなたがあやまる必要なんてないじゃない」


ミレイユ 「そうですよ ライルさんの手じゃないなら謝ることないですよ」


アリス 「というか、人が死んだらって言ったけど…だれか殺されたの?」ヒソヒソ


ライル 「………」


魔理沙 「…っえ」


ライル 「…霊夢 あとで話がある 他のみんなは……ごめん」


ミレイユ 「…その方が良さそうですね」


アリス 「そうね 霊夢わるいけどおねがいするわ」


霊夢 「わかったわ」


霊夢 「それじゃ久々にそこら辺の本でも見ようかしら?小鈴ちゃん なんかオススメある?」


小鈴 「はい!もちろんありますよ 霊夢さんのオススメはですね」ゴソゴソ…


アリス 「わたしも魔法のこととかが書かれてる本を読もうかしら」


魔理沙 「っあ…」ビクッ…


ライル 「…一緒についてろ それなら安心できるだろ?」


魔理沙 「……うん でも、もう少し落ち着いてくれないと………」


ライル 「…わかったよ あとで霊夢に相談するから少し落ち着くよ」


魔理沙 「たのむぜ」


小鈴 「あっ!魔理沙さん ちょっと見て欲しいものがあるんですがいいでしょうか?」


魔理沙 「っえ あ、なんだ?私でよければ見てやるが」


小鈴 「えっとですね この本なんですけど…」













博麗神社ー茶の間



霊夢 「…んで ライルから話を聞こうと思ってたけど」


魔理沙 「…」ギュッ ライルの服をつかんで落ち着いている


ライル 「あはは……」ポリポリ…


霊夢 「…魔理沙 少しでいいから部屋から出てくれないかしら?話ができないのだけど」


魔理沙 「…ごめん むり」


霊夢 「いや無理って…」


ライル 「……魔理沙 あんまり聞かれたくないんだけど」


魔理沙 「…ごめん」


ライル 「………」


霊夢 「…はぁ しかたないわね?なら寝かせればいいだけの話しね」コキコキッ


ライル 「おいやめろ」


魔理沙 「っ……」プルプル…


ライル 「…わかったよ なら魔理沙も聞いてくれ あまり聞かれていい事じゃないんだが」


魔理沙 「…わかった」


霊夢 「いいの?さっき他の人には話せないって…」


ライル 「無理に離せないんだから仕方ない 一緒に聞いてもらうよ」


霊夢 「…わかったわ」


ライル 「…さっき、誰か殺されたのかってアリスが聞いてきたよな?……その通りなんだ」


ライル 「南門に近づいたときに血の臭いが漂ってきてな 魔理沙たちを置いて確認したら……」


霊夢 「……」


魔理沙 「……」


ライル 「…死因は他殺 案の定、闇の住民の手で殺されてた」


ライル 「誰がやったのかもわかった 闇の住民のひとり、雨宮っていうやつが門番を殺したんだ」


霊夢 「雨宮?聞いたことないわね」


ライル 「そりゃそうだよ 霊夢がまだ外の世界に来る前に戦ったんだ しかも一度しか現れてないから見たことないよ」


ライル 「しかもそいつは雨が降ってる時しか現れない 雨が降ってないとそいつは姿を見せない」


ライル 「…ただし、そいつは性格がかなり変わっててな 俺と一緒で雨が好きなんだ」


ライル 「雨のことを侮辱したり、悪口言ってる奴を見かけたら容赦なくそいつを殺す…かなり危険なやつなんだ」


魔理沙 「同じって…ライルも雨の悪口言ったら怒るのか?この前、雨止ませてもらった時は怒ってないように見えたが」


ライル 「そこは一緒じゃない 雨の好き嫌いは人によって違うんだからそんなことで怒ったりしないよ」


ライル 「…やっぱり、俺が来たことで被害が出始めてる 今までは死人は出てなかったのに…今回、とうとう出ちまった」


ライル 「これ以上死人を出さないためになんとかしないといけないが奴らは神出鬼没でどこでなにをするのかわからないから警戒しようがない」


ライル 「かといって 今さら元の世界に帰ったところで被害が収まるとも思えない…多少は収まるかもしれないが被害が出続けることは確実だろう」


ライル 「…ごめんふたりとも 俺がこの世界に来たばかりに迷惑を……」


魔理沙 「ライル…」


霊夢 「…」スゥ…


ペチンっ


提督 「いてっ!…霊夢 なにを?」ヒリヒリ… 霊夢にデコピンされて軽く痛がる


霊夢 「…ライル 考えすぎ」


霊夢 「わたしがライルの世界に行った時だって迷惑かけてるんだからお互い様よ 私の次がライルになっただけよ」


ライル 「…だけど、俺の世界で死人は出てない お前のせいで死んだやつは誰一人も……」


霊夢 「こっちの世界だってあなたのせいで死んだ人間や妖怪はいないわよ 勝手に闇の住民がきて殺したんじゃない」


ライル 「その闇の住民が来た原因が俺だろ 俺がこっちの世界に来たから奴らもこっちにきたんだ」


ライル 「俺さえ来なければ奴らは来なかったんだ もしくは来てすぐに帰ってれば…」


霊夢 「なら責任取ってみんなを守りなさい これ以上被害が出ないように!」


ライル 「それはもちろん取る 俺のせいでこの世界の人たちを危険に晒してんだ なんとしてでも守る!」


ライル 「…だけど……」


霊夢 「だけどなし!それ以上気にしたらキリがないわ いい加減考えるのやめなさい!」


霊夢 「あなたは自分の世界の中心核なんだから自信を持ちなさい!腕だって私と同じくらい持ってるでしょ!!」


ライル 「たしかに持ってるかもしれないが…」


霊夢 「…いいかげんにしないと怒るわよ 今日のライルしつこい」ギロッ


ライル 「っ…」ビクッ


魔理沙 「おっおい霊夢 あんまり怒るのは…」


霊夢 「魔理沙は黙って 本来部外者なんだから口出ししないで」


魔理沙 「うっ…」


ライル 「……」スクッ


霊夢 「どこ行くの?」


ライル 「………」タッタッタッ…


魔理沙 「あっ…ま、待て!私もいく!」スクッ



スー…ストンッ


霊夢 「…はぁ……ほんとに、やめてよね 私だって言いたくないんだから…」


霊夢 「(なにが楽しくてライルに説教なんてするのよ ライルに怒ってもなんの意味もないのに…)」


霊夢 「(ライルの気持ちだってわかってる 今まで守らないといけない人達を守れなくて死なせちゃったんだから不安がるのはわかるわ)」


霊夢 「(でもその不安をいつまでも抱え込んでたらキリがない わたしは過去の失敗を引きずらないで二度目はないとスッパリさせる性格だからライルみたいに深く考えることがない)」


霊夢 「(それに対してライルは優しすぎて周りに気を使いすぎ もっと自分のしたいようにしてくれれば、少しは変わると思うのに……)」


霊夢 「…もう、ほんとにバカなんだから 私の気持ちも考えてよ」












博麗神社ー裏側の森



ライル 「…」ザッザッザッ…



霊夢 『ライル 考えすぎ』


ライル 「(…考えすぎ、か そんなのわかってるよ 俺が考えすぎなのは)」


ライル 「(気にしなくていいことを気にして 下手したら闇に落ちかける…俺の悪いところだってことも知ってる)」


ライル 「(でも気にしないわけにはいかないんだ 俺のせいでみんなを巻き込んじまったんだ 俺がこっちに来たせいでみんなは……)」


魔理沙 「…ライル……」タッタッタッ…


ライル 「…っあ 魔理沙 わるい勝手に出て」


魔理沙 「ううん別にいいぜ それよりも…霊夢に言われたこと やっぱり気にしてるんだよな?」


ライル 「…」


魔理沙 「……霊夢も悪気があって言ったわけじゃないと思う あいつは口は悪いけど根はいい奴だから…」


ライル 「それはわかってるよ 霊夢は良い奴だってこと」


ライル 「それに比べて俺は心配ばかりさせる迷惑なやつだ 性格だって合わないのに、なんで霊夢は俺のことを好きになったんだろう」


ライル 「いつも迷惑かけて心配させて…こんな俺のどこがいいんだ?俺にはさっぱりわからない」


ライル 「こんなめんどくさいやつとつるむならもっと良いやつを好きになった方が……」


魔理沙 「…ライル……」




…闇檻 無限監獄


魔理沙 「ーっ!!」ガシャンッ!! 突如現れた闇の檻に閉じ込められる


ライル 「ーっな!?」


ライル 「(これは…闇の檻!?まずい!!ブレイク!!)」ヒュンッ!! すかさず右手に無効を出して檻を壊そうと…



させませんよ


魔理沙 「きゃあっ!!ライルー!!」ヒョイッ 無効が触れる前に上空高く上げられる


ライル 「魔理沙!!」


ロランド 「ふふふ!捕獲成功ですね 相変わらずですね?落ち込んでる時に隙ができるところ」ヒュー… 空高く飛んで姿を表す


ライル 「ロランド!!てめぇー!!」ギリッ!!


ロランド 「ふふ!まさかこんなにも上手くいくとは思いませんでした この子を攫うためにあなた方を監視していたのですが…予定より早く済みました」


魔理沙 「ライル!!ライルーっ!!」ガチャガチャッ!!!!


ライル 「…魔理沙を解放しろ しなければ、本気で殺す!!」ギラッ


ロランド 「わたしが解放するとでも?」


ライル 「だよな…なら」スゥ…


ライル 「【本気でやらせてもらう】」ユラァ… 背後から闇のオーラが滲み出てくる


魔理沙 「ーっ!? ライル!!闇が…!!」ゾクッ


ロランド 「おやおや 闇を使いますか?自ら闇に染まることを望みますか」


ロランド 「…ですが、そのような闇で私に勝てるとでも?」


ライル 「甘く見るなよ 一度お前を殺してんだ?たかが闇をまとったくらいでいい気になるなよ!!」


ライル(漆黒) 「【闇 漆黒】」ブワァ!!


魔理沙 「ーっ!!」ゾワッ!!


魔理沙 「(らっライルの背後から尋常じゃない闇が…!!)」


ロランド 「…ほぉ 漆黒ですか あなたそこまで使えたんですか?」


ライル(漆黒) 「使えるわけねぇだろ 使ったあと反動で血反吐出るわ」


ライル(漆黒) 「…だが、俺の実力を知ってるお前ならわかるよな?俺の実力で漆黒を使ったらどれほどの力が出るかぐらいよ」


ロランド 「………」


ライル(漆黒) 「今魔理沙を解放すれば見逃してやる 魔理沙を連れてすぐ逃げるのは不可能なこともわかってる」


ライル(漆黒) 「俺の攻撃の方が早いから逃げるとしたら自分だけしか逃げれない 魔理沙を連れて逃げたら確実に俺の攻撃が当たり、死ぬ」


ライル(漆黒) 「さぁえらべ 死ぬほうがいいか、生きるほうがいいか!!」ギロッ


ロランド 「……ふむ」


ロランド 「(これは予想外でしたね 捕まえてすぐ逃げるべきでした)」


ロランド 「(ライル君の言う通り、今ここでこの娘を連れて逃げたら確実に殺される 私だけならすぐ逃げれるがそれでは意味がない)」


ロランド 「(かといって、せっかく捕まえたのに置いていくのももったいない …どうしましょうか)」


魔理沙 「………」


ライル(漆黒) 「…」


ロランド 「…仕方ありませんね ここはひとまず……」


ロランド 「【…サラ やりなさい】」パチンッ



サラ 「…ーっはぁ!!」ヒュンッ…シュンッ!! 異次元空間から出て刀を突きつけてライルに突進する


ライル(漆黒) 「ーっな!!サラ姉さん!?」ヒューッ!!キィン!! 風の剣でサラの攻撃を防ぐ


サラ 「ロランド様 早く帰還を!」スチャッ


ロランド 「うむ あとは頼みましたよ」ユラァ… 背後に異次元空間を出して期間準備する


魔理沙 「ライルっ!!」


ライル(漆黒) 「魔理沙!!てめぇ…」スゥ… 無効を解除して抜刀剣を出そうとなにも持ってない右手を振ろうと…


サラ 「させない はぁーっ!!」ヒュンッ!!


ライル(漆黒) 「ーっち!邪魔だ!!」シュンッ…ボスゥ!! サラの腹に目掛けて拳を入れる


サラ 「グフゥ!!」ゴフッ



ロランド 「それではライル君 また会いましょう!」スゥ…


魔理沙 「ライルーっ!!」


ライル(漆黒) 「魔理沙ーっ!!」


ヒュンッ…



ライル(漆黒) 「っ…くそぉ!!」


サラ 「っ…いつつ!まさか拳を振るわれるとは思わなかったわ」スクッ…


ライル(漆黒) 「……サラ姉さん なんで邪魔した?魔理沙を助けられたのに!」ギリッ!!


サラ 「…言ったでしょ 最低限は味方だって 次会った時は敵だってことも」


ライル(漆黒) 「…そういえば言ってたね そんなこと」スゥ…


ライル 「…ーっごふ!!」ビチャッ!!!! 漆黒を解除して血反吐が出る


ライル 「がはっ!!ゴホッゴホッ…!!……っち!」グシッ…


ライル 「(少ししか使ってねぇのにかなりの負担がかかってる…やっぱり漆黒は基本使うもんじゃねぇな)」


ライル 「(闇までならここまでならねぇんだが…くそ!もっと自由自在に操れたら!!)」ググッ…


サラ 「…ライル あの子を助けに行くの?」


ライル 「当たり前だろ 魔理沙には必ず守るって約束したんだ 攫われたなら助けるに決まってる!!」


サラ 「…そう なら私も潮時かな そろそろあいつの味方のフリするの疲れたし」


サラ 「たぶんラティスたちから話は聞いてると思うけど 私はあのクソ野郎の味方をしてたの」


サラ 「あいつの計画をすべて知るために近づいて みんなを裏切った…」


サラ 「…ライル あの子を救うなら一刻の猶予もないわ 早く助けないと化け物としてあいつに利用される!」


サラ 「化け物にする装置はもう完成してるから、その装置に入れられた瞬間 約三時間で完全体になるの!」


ライル 「三時間…ならその間に助ければいいだけだな」


ライル 「上等だ ロランドを殺すことは後回しにして魔理沙を救助する!救助したあとにあいつを殺す!!」ヒュー…


ライル 「…闇 ゲート開門!!」スパッ!!シュンッ 風で親指を傷つけて血を出し、目の前に滲み出た血を飛ばして縦に振る



…ヒュンッ!! 飛ばされた血が中に縦一列に並び光り出す


闇の扉 「」スゥゥ…ドゥンッ!!!! 黒く禍々しい扉が目の前に現れる


サラ 「…へぇ ライル扉出すことできたんだ 闇の住民じゃないのに」


ライル 「まぁな その代わり代償として血を使わないといけないけどな」


ライル 「…サラ姉 おそらく、そろそろ霊夢が来ると思うから来たら俺が帰ってくるまで待っててってくれないかな?」


サラ 「あら 私は行かなくていいの?なんだったら手伝うわよ」


ライル 「いやいいよ 魔理沙を助けるのは俺一人でやる 俺が守るって決めたんだから俺ひとりで助ける!」


ライル 「それに…またサラ姉があいつにやられたりなんかしたら…また俺、闇に落ちちゃうから手伝って欲しくないんだ」


サラ 「あら わたしが一度破れた相手に二度やられるとでも?」


ライル 「念には念だよ あいつの強さはサラ姉も知ってるはずだ 一度世界を壊そうとして俺以外のみんなを…殺したんだから」


サラ 「………」


ライル 「…それじゃ俺は行くよ 霊夢が来たら伝えといてね」


サラ 「…わかったわ 必ず帰ってきなさいよ?やられて闇に落ちたりなんてしたら…闇になったあなたを殺すからね」


ライル 「そうしてくれると助かる そうならないように気をつけるよ」


ライル 「開門!!」



闇の扉 「」ガチャッギィィ…


ライル 「(待ってろ魔理沙 今助けに行くからな!!)」タッタッタッ…


闇の扉 「」シュゥゥ…バタンっ


サラ 「…」


サラ 「(無事に戻ってくるのよ ライル!)」













闇の世界ー闇の街



…シュンッ


ライル 「っと …ここは?」



ガヤガヤ…


闇の住民 「おい聞いたかよ 最近ロランドのやつが動いてるらしいぜ」


闇の住民 「マジかよ…あいつ ほんとろくな事しないからな また戦争か?」


闇の住民 「おれも嫌だよ…もう戦争したくない 普通に人殺したい……」


闇の住民 「まったくだ なんで闇の住民同士で殺り合わないといけねぇんだ やる意味が全くない」



闇の住民 「ねぇ聞いた?またサラちゃんが動いたみたいよ」


闇の住民 「また!?あの子が動くとロランドのやつがどこかに行くときだからほんっと迷惑ね!」


闇の住民 「でもある意味では助かってるわ サラが動く=ロランドが動くってなるから」


闇の住民 「わかったところでなんの意味もないけどね」



ライル 「(全員闇の住民…こんなにいるのか 今見ただけでもざっと30人はいる)」


ライル 「(しかも話してることがみんなロランドのこと…あいつどんだけ騒ぎ起こしてんだよ 同じ闇の住民なのに…)」


ライル 「(…見た感じここは街かな?闇の世界に街なんて存在するんだな 初めて来たがここがどこか全くわからん)」


ライル 「(…ロランドの居場所 聞いてみるか)」タッタッタッ…


ライル 「わるい ちょっと聞きたいことがある」


闇の住民 「んぁ?なんだい坊ちゃん 見かけない顔だな」


闇の住民 「てかお前闇纏ってなくないか?新入りか」


ライル 「あぁ まだこっちに来て間もないんだ だから道を聞きたくてな」


ライル 「ロランドの居場所を知ってるか?」


闇の住民 「…」


闇の住民 「…あいつの居場所 なんで聞きたい?」


ライル 「あいつに用があるんだ …始末にしに行く」ギロッ


闇の住民 「………」


闇の住民 「………」


闇の住民 「…坊ちゃん やめときな お前みたいなガキンチョじゃ無理だ」


闇の住民 「殺されるのが見えてる あいつはここにいるヤツらみんなで一斉に攻めたとしても勝てない それほど強いんだ」


闇の住民 「まだ入りたての坊ちゃんには荷が重すぎる 行くのをやめろ」


ライル 「だとしてもだ やつだけは絶対に許さない!なにがあってもあいつだけは殺す!!」


闇の住民 「……なにがあったかは知らないが落ち着きな あいつと戦うなんて自殺行為だ!」


闇の住民 「わるいが今の状況で教えることはできない もう少し日が経って闇濃度が濃くなってからだな…」




ラティス 「…あれ?」


アイビス 「? どうしたのかしら?」


ラティス 「…ねぇ あそこにいるのって……」


アイビス 「……ーっ!? ライル!?なんでここに!!」


ラティス 「しかも闇の住民に絡まれてる!!助けないと!!」ダッ!!


アイビス 「ちょっ!?むやみやたらに突っ込まないの!」ダッ!!



ライル 「日が経ってからじゃ遅いんだ!早くあいつのところに行かねぇと!!」


闇の住民 「警告を聞かないやつだなおまえ 教えれねぇって何度も…」



ラティス 「ラーくん!!」タッタッタッ!!…


ライル 「っ! ラティス姉!(ラーくん?)」


アイビス 「あなたなんでここにいるのよ!?しかもこいつらに絡まれて!!」


闇の住民 「っえ いや、別に絡んでない…」


ラティス 「あなた ラーくんになにしてるの?ラーくんに手を出そうとしてるなら私たち許さないよ!」ギロッ


アイビス 「まぁ手出す前に絡んでる時点でアウトだけどね?私の魔法 食らってみる?」ニヤリ


闇の住民 「ちょっ!?待ってくれ!俺はなにもしてないから!」


ラティス 「言い訳無用よ!喰らいなさい!」スゥ…ギリリッ!! 背中に装備していた弓を構えて闇の住民に構え…


ライル 「ちょちょちょっ!待ってラティス姉!アイビスさん!俺は絡まれてないよ!」バッ


ライル 「俺はただ道を聞きたかっただけだよ!絡まれてなんかない!」


ラティス 「…っえ そうなの?」スゥ…


アイビス 「でも鋭い顔してたけど…」


闇の住民 「こいつがロランドの居場所を教えろって言うんだよ あいつを倒すって言ってるからそれを止めようと…」


ラティス 「…なにかあったの?あいつのところに行こうなんて」


ライル 「………」


アイビス 「…ラティス ラー 場所を変えましょ ここだと目が着くわ」


ラティス 「そうだね ラーくん一旦私たちの家に行こ?」


ライル 「…わかった」


ラティス 「ごめんね勘違いして 今度お詫びにミントちゃんと一騎打ちさせてあげるから!」ニコッ


闇の住民 「絶対いやだ!」


アイビス 「じゃあジェシカと殺らせてあげるわ!」ニコッ


闇の住民 「どっちもいやだ!!もういいから早く行け!!」


ラティス 「うん!それじゃ行こ?」


ライル 「あぁ」


タッタッタッ…



闇の住民 「…」


闇の住民 「…マジでアイツらと関わるとろくな事がねぇ ミントさんが警戒しろって言ってたが……」


闇の住民 「…しかし、あの男 ラーって呼ばれてたけど すげぇ名前だな?そんな名前の奴いるのか?」ウーン


闇の住民 「……まぁいいか」













ラティス&アイビスの家



ラティス 「…はい紅茶よ 冷めないうちに飲んでね?」コトッ


ライル 「…ありがと」カタッズズ…


ラティス 「…びっくりしたよ ライルくんが闇の世界に来てるなんて」カタッ


アイビス 「ほんとよ しかもここら辺はミントの管理内だからよけいに心配したわよ?」


アイビス 「あなたがライルだって知られたらみんなに総攻撃されるわ ミントから命令されてるから」


ライル 「…だから俺のことラーって呼んでたのか 名前を出さないために」


アイビス 「…ねぇライル なぜあなたがここにいるの?闇の世界はあなたが来ていいところじゃないわ」


ラティス 「私もそう思うよ なんで闇の世界に?」


ライル 「…」ズズ…


ライル 「…ロランドを殺しにきた」カタッ


ラティス&アイビス 「「ーっ!!」」


ライル 「……と、言いたいが 今回はロランドを殺すことは後回しにして別の目的でここに来た」


アイビス 「別の目的……?」


ライル 「仲間がロランドに攫われた あと数時間経たない内に闇の住民にされると聞いて助けるために来た」


ライル 「ロランドの居場所を教えて欲しい やつはどこにいるんだ?」


ラティス 「………」


アイビス 「……ライル 気持ちはわかるけど、あいつのところだけは行っちゃダメ」


ライル 「理由は?」


アイビス 「あいつの拠点周りには魔獣がいっぱいいるの しかも私たちが元いた世界の魔獣と比べ物にならないくらいの強さを持つ魔獣がね」


ラティス 「私たち闇の住民が一斉にロランドを倒すために動いたこともあったんだけど……」


アイビス 「あっけなくやられたわ 仲間の半数以上はやられ…わたしの腕はその時にクールシュのようにされたわ」


アイビス 「指揮を取ってたミントは相当悔しがってたわ どんなことをしてでもロランドを殺そうとしたけど…今指揮を取ってるミントがやられたらまずいから私たちが止めたわ」


ラティス 「でも未だに無理しようとしてるよね?ミントちゃん たしかに私たちの世界を壊した張本人だから倒したい気持ちはわかるけど……」


ライル 「…ミントも同じ考えか そうだよな…お前たちの世界を壊したんだ 普通に殺したいと思うよな」


ライル 「でも俺はやつのところに行く 仲間を救うために何がなんでも行かねぇといけないんだ!」


ライル 「だから教えてくれ あのバカのところを!!」


ラティス 「………」


アイビス 「…なに言っても聞かないようね あの時と同じ目をしてるわ」


アイビス 「……わかったわ あいつの場所、教えてあげる」


ラティス 「アイビスさん!!」


ライル 「ありがとう 助かるよ」


アイビス 「礼なんて言わないで ほんとは教えたくないの」


アイビス 「あなたはすぐムリするから教えたくないのよ 過去にムリして死にかけたことがあるのに…また同じ道を進ませようとしてると思うといやなのよ!」


ライル 「アイビスさん……」


アイビス 「だから約束しなさい 教える代わりに必ず生きて帰ってきなさい!それが絶対条件よ!」


ラティス 「………」


ライル 「…」スゥ…


ライル 「わかった 約束する!必ず生きて帰ってくる!」


ライル 「倒すことは考えないで仲間を救うことに専念する 少しでも生きて帰れる可能性を高めるために!」


アイビス 「可能性をじゃないわ 必ずよ!」


ライル 「…必ず 生きて帰ってくる!」


アイビス 「ここから東に約100km離れた場所に闇の森があるわ 闇の森を抜けたところにロランドの城が建ってる」


アイビス 「空飛べばロランドの城がすぐ見えるけど絶対に空飛んじゃダメよ 空には魔獣がうようよと飛んでるの」


アイビス 「もちろん森の中にも存在するわ でも空と比べたら森の中は隠れることができる それを利用して行きなさい」






この続きは【幻想郷闇汚染危機 6】になります 今後ともよろしくお願いします。


後書き

ライルの技

竜巻 「相手の周りに風を回らせて竜巻を起こして攻撃する」属性 風

光剣の風 「光の剣を作って闇の住民相手に大ダメージを与える剣」属性 光

風の剣 「風で剣の形をした物 切れ味はもちろん錆びることや切れ味が悪くなることはない(相手の攻撃に耐えきれなくて折れることはある)」属性 風

風分身 「自分の姿をした自分を作り出す技 最高百人まで作れるが場所によっては数が限られる(主に風が吹かないところ)」属性 風

BAD END NIGHT(バッド エンド ナイト) 「空間を歪ませて相手の心臓に強大な衝撃を与える一撃瀕死技…だが、相手が闇の濃度が濃ければ濃いほど威力が弱まる」属性 闇


ミレイユの技

ヒーリング 「人の傷や風邪を治す技…平たく言えば良くある治療魔法」属性 光

Shine high healing(シャイン ハイ ヒーリング) 「光の回復魔法 高性能で闇の傷をも癒すミレイユ限定の技」属性 光

真実 誠の光 「真実を照らす光の玉を出して、その影響範囲内に入ったもの達は本当の姿を表す」属性 光

Gran hai death night(グラン ハイ デス ナイト) 「ミレイユ唯一の最強攻撃技 自分の頭上に黒い球体を出現させその球体を相手にぶつける 当たった相手は屍と化す…が相手の闇の濃度が濃ければ濃いほど相手へのダメージが弱まり屍と化す事が出来ない時もある」属性 光&闇


ライル&ミレイユの協力技

bad・death・night(バッド・デス・ナイト) 「ライルとミレイユの協力技 ライルが空間を歪ませミレイユが闇の球体を作り出し当たった者は歪んだ空間の中で闇の球体が永遠に暴れ続け死ぬまで痛み苦しむ」属性 闇


ブレイクの技

無効 「その名の通り相手のありとあらゆる能力を無効化する事が出来る ブレイク自身が出てきた場合身体のどこに当たっても無効化する事が出来る…がライルが一部しか出さなかった場合出した部分に当たらなければ無効化する事が出来ない 範囲系能力なら自分だけ無効化出来る」属性 無

無の境地 「自分から半径五m以内の能力攻撃を無効にする 自分も無効」属性 無


キールの技

徹甲弾 「相手に拳が入れば数秒後再び食らった分の威力が襲いかかる」属性 物理

三大拳 bullet&burst&徹甲弾 「拳を三回ぶつける技 自分の体力を一気に減らして威力を高める為あまり連続では出せない」属性 物理

リミッター解除 「自分の全筋肉を活性化させる技 いつもの身体能力より数倍の身体能力を発揮させることが出来るがその分体力を大幅に使う」属性 物理


ゼウルの技

不明


ナイトの技

暗転 「太陽や光の入りを曲げて周囲を暗くする技 真っ暗にすることは出来ないため使い勝手が難しい」属性 闇


霊夢のオリジナル技

霊符 『魔想封印』=霊符を相手に向けて放ち札が相手のどこかに付けば相手の動きを封じることが出来る(風で剥がれたりブレイクの無効を使われたらどうしようもできない)

霊符 『呪術封印』=対象者に札が付けばその対象者は一切の能力を使うことが出来なくなる(剥がされたりすれば意味がない)

禁符殺 『木端微塵符』=霊符で相手をバラバラにする霊夢のオリジナル禁止技 弾幕ごっこには使用出来ないため活用する場面は本気で誰かを殺そうとした時だけしかないだろう


敵の技

セスナ 「自分の周りに黒いオーラを出して自分の身を守る技 範囲的に防御出来るがそこまで防御力がない為 強い攻撃は受け止めることが出来ない」属性 闇

フルナイトシールド 「闇に覆われた盾を自分の目の前に出す技 防御は高いが前が見えなくなるのがデメリット」属性 闇

闇 ブラックバード 「カラスみたいな黒い鳥を作り出して突撃させて攻撃する技 攻撃力はなかなか高いが防御がないため、攻撃を食らったら消滅してしまう」属性 闇










世界三代魔法


世界最強魔法 【未公開】


世界次最強魔法 【未公開】


世界三次最強魔法 【光と闇のエトランゼ】

【光と闇をも反転させることが出来る最強魔法 使用者と対象者は必ずこの世から消滅し、魂も消滅してしまう悪魔のような魔法】
【使用者 ミレイユ・ディスト(本名 ミレイユ・ブリリアント)】


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