駆逐艦提督と白露型の日常【5】
駆逐艦提督と白露型の日常【4】の続きです
~執務室~
提督「夏だ!」
夕立「海だ!」
白露「白露型だー!」
提督「持ち物チェーーーック!」
春雨「……全部あります!」
提督「水着チェーーーック!」
村雨「じゃーん!」バッ
提督「みんな着てるな!よし行くぞ!海辺へ!」
白露型「おー!」
~海辺~
白露「いっちばーん!」タタタ
夕立「海だー!早く入りたいっぽい!」
提督「いやー快晴だな。今日はとことん遊んでやるぜ」
海風「提督、あの…ひとつ聞いていいですか?」
提督「なんだい海ガール」
海風「海ガール…?いつも思ってたんですけど、どうして眼帯付けてるのですか?」
提督「あ〜これ?一度市民に目を見られた時に深海棲艦だー!って言われたからな…誤解を生まないようにしてるんだ」
村雨「眼帯なんてちょっと痛いわ…」
提督「おめぇもすっか!?」
村雨「私はこのオッドアイは気に入ってるの!だからダメ!」
提督「痛いわ〜…」
村雨「もう!提督とは違うの!」
提督「まあ今回は外しとくか」
江風「提督〜早く海入ろうぜ」
提督「じゃあせめて俺の持ってるクーラーボックス手伝ってくれない?」
江風「女に渡すのはいけないぜ提督」
提督「くっ…都合のいい時だけ女という理由で避けるとは…」
春雨「よければ手伝いましょうか…?」
提督「大丈夫だ春雨。お前にこんな重たいもの運ばせる訳にはいかないだろ?」
江風「なんで江風と対応ちげーの?」
提督「というかまた飯釜持ってきたのか」
春雨「はい!やっぱり大事なものですからね!」
提督「大事なのか。それでその中には何が入ってるんだ?」
春雨「え?何がですか?」
提督「え?中身…」
春雨「…?」
提督「よし分かった聞かなかったことにしてくれ」
五月雨「(でも本当に何が入ってるんだろう…私も聞いたことないから気になるなぁ…)」
山風「パパ…早く海に入りたい…」
提督「あぁ大丈夫だ。ここにクーラーボックス置いとけば…よっしゃ行くぞー!」ビュン
村雨「はやっ!」
提督「体からダイブだぜー!」バッ
時雨「やあ提督、待ってたよ」ザバッ
提督「うわあぁぁ!!海の中から時雨がー!」ドボーン
涼風「いや〜元気だね〜」
村雨「明らかに衝突したよね…」
時雨「ふふ…提督ようこそ…」
提督「俺の安心できる場所がなくなるだろ!驚かしやがって!」ドキドキ
時雨「ドキドキしたかい?」
提督「したな」
時雨「それはきっと恋をしているんだよ」
提督「いやそっちのドキドキじゃねぇよ」
白露「提督こっちこっちー!」
夕立「提督さんもこっちに来て遊ぼー!」
提督「そうだな。ほら行くぞ時雨」
時雨「提督、恋してるからって話を逸らしちゃいけないよ」
提督「ちげぇっての、早く来い」
しばらくして…
提督「少し疲れたな。一旦海からあがるか」
白露「そうだね」
夕立「喉が乾いたっぽい」
提督「クーラーボックスに入ってるからな」
夕立「はーい!」
海からあがろうとした時、海の奥から何かがこちらに向かって接近してきていたのが見えた
提督「…なんだアレ…魚雷か!?」
白露「何だろう…こっちに来てるよね…」
夕立「って速くなったっぽい!」
提督「のわああぁぁ!こっち来てるー!」
ザバーン
伊58「海の中からこんにちはー!ゴーヤだよ!」
提督「…は?誰…?ゴーヤ?」ポタポタ
海風「て、提督…!頭に海藻のってますよ!」
提督「…どこの子?艦娘?」
伊58「そうだよ!ゴーヤは潜水艦なのでち!」
提督「潜…水…艦…?」サー
時雨「あっ提督の顔が…」
白露「あ〜提督…」
提督「潜水艦はダメだーーー!!」ダッ
海風「えぇ!?ちょっとどこ行くんですか!?」
伊58「ゴーヤ何か悪いことしちゃったでちか…?」
時雨「いや何もしてないけど、うちの提督はちょっと潜水艦に色々嫌な思い出を持っててね…」
白露「夕立!提督を捕まえるよ!」
夕立「ぽーい!」
時雨「今日は一人で来たのかい?」
伊58「まだいるでち!」
伊8「グーテン…あっ、違った。こんにちは。伊8よ」ザバッ
伊19「イクもいるのー!」ザバッ
伊58「イク、ちゃんと紹介するでち。この子は伊19でち」
時雨「へぇ、今日は遊びに来たのかい?」
伊8「ここにすごく強いと噂の提督がいると聞いてきたの」
時雨「あぁ、いるんだけどさっき全力疾走で逃げていったけどね…」
伊8「え…逃げた…?」
伊19「イク、その提督と遊びたいのー!」
時雨「うーん…難しいかもしれないね…というか、君達の提督は誰なんだい?」
伊8「あぁ、いますよ。そこに」
潜水提督「どうもー!」ザバッ
時雨「え?あなたが提督…!?」
伊19「そうなの!イク達と一緒に泳げる提督なの!」
潜水提督「こんにちは!この子達の提督だよ!潜水提督って呼んでね!」
時雨「あっうん、よろしくね。でも悪いけどうちの提督は…」チラッ
白露「ほら提督、初めて会った人に失礼じゃん!」
提督「ダメだー!俺は潜水艦はマジで苦手なんだよ!」ズルズル
夕立「別に敵じゃないから大丈夫っぽい!」
潜水提督「なんだかすごく嫌そうにしてるけど…」
時雨「うちの提督はちょっと潜水艦にトラウマを持っていてね…」
提督「うわ!いつの間にか増えてる!いやー!」
白露「4人もいるんだね!提督とりあえず落ち着いて!」
潜水提督「あっ!私は提督だよ!ごめんね!」
夕立「新しい提督さんっぽい?」
提督「…ん?提督?」
潜水提督「こんにちはー!」
提督「え…誰…?」
時雨「提督知り合いじゃないのかい?」
提督「いや知らないけど…空母提督までしか造られていなかったんじゃなかったのか?」
潜水提督「あっ私、コード0が昔戦場から離れた時に潜水艦のプロトタイプとして作られたコード5です!よろしくね!」
潜水提督。潜水艦として移動していたためか今はスクール水着っぽいものの上にジャケットらしきものを着ている。髪は茶髪、髪はショートで、性格は見た目から元気いっぱいって感じだ
提督「あぁよろしく…俺は駆逐艦提督でいいよ」
潜水艦「じゃあ駆逐艦提督!早速だけど私達と遊ばない?」
提督「いやどす」
白露「ちょっと提督」
提督「だって潜水艦っしょ?ムリムリカタツムリ」
伊19「イクと遊んで欲しいのー!」バッ
提督「わあぁ!来るなーーー!」ダッ
白露「ちょっ!提督ーー!」
時雨「提督は難しいかもしれないけど、僕達なら大丈夫だよ」
潜水提督「ほんと?嬉しいなぁ!」
伊58「早く遊びたいでち!」
伊8「はっちゃんは少し疲れたので本を読んでおきますね」
伊19「提督待ってなのー!」タタタ
提督「絶対待つかー!」ダダダ
江風「提督誰かに追いかけられてないか?」
春雨「スクール水着の艦娘ですかね?ずっと追いかけられてますね…」
五月雨「あのスクール水着の子…胸の揺れがすごい…」
海風「確かにすごい胸部ですね…」
江風「は?その大きさで何言ってんだ姉貴」
海風「か、江風!?どうしたんですか!?」
山風「うみ姉そういうのはよくない…」
海風「え!?山風まで!?ふえぇ!?」
しばらくして…
伊19「とっても楽しかったのね!」
提督「ハア…ハア…しつこく追いかけてくるとは…」
潜水提督「イク、もしかして気に入っちゃたの?」
伊19「とっても気に入ったのね!」
白露「良かったね提督!気に入られたんだって!」
提督「なん...だと…」
潜水提督「なんならいっそこの鎮守府に…」
提督「ぜっっったいダメだーーー!ダメダメダメ!俺失神しちゃう!無理無理無理無理無理むーーーりーーー!!」
時雨「提督言い過ぎだよ…」
潜水提督「冗談だよ!イクと遊んでくれてありがとね!」
提督「こっちは遊んだというより追いかけ回されたの方が正しいんだけど」
伊19「イクはとっても楽しかったのね!」
時雨「楽しめたのなら良かったよ」
春雨「あのぉ…別の鎮守府の方々ですか?」
潜水提督「あっまだいたんだ!私は潜水提督だよ!よろしくね!」
江風「潜水艦かぁ。なんで提督はさっき追いかけ回されてたんだ?」
提督「トラウマ持ってるんだよ潜水艦には…」
潜水提督「大丈夫だって!襲ったりはしないから!」
提督「いや襲うとかじゃなくて、潜水艦自体が無理なんだけど」
村雨「まあまあ提督、少しずつ慣れていこう、ね?」
提督「むぅ…仕方ない…村雨の言う通りだ、すぐには無理だが、少しずつ慣れるとするよ」
潜水提督「おー!そりゃ嬉しいなぁ!じゃあ早速慣れよ!イク!」
伊19「はーい!イク、いくのー!」ダッ
提督「うおぉぉ!待て待てー!」ダッ
海風「なんだか、楽しそうに見えますね…」
江風「提督は割とマジな顔して走ってるけどな…」
涼風「提督も人気だねえ!」
山風「パパも大変…」
提督「なんでまた追っかけてくるんだよおおぉぉぉ!!」
伊19「提督とのスキンシップなのね!」
提督「早い!早いから!もう少し順序ってのがあるだろうがー!」
村雨「いつも以上に元気に見えるわね」
白露「あんなに元気な提督なかなか見れないからね」
時雨「しっかり拝んどこう」
提督「お前らーーーー!!」
数分後…
提督「せっかく海に遊びに来たというのに…こんな災難があるとは…」ハア…ハア…
夕立「提督さんの運ってもしかしてすごく低いっぽい?」
村雨「そんな感じするわね」
涼風「今まで見た感じ高かった部分は見当たらなかったしなー」
五月雨「私より運低いんじゃ」
春雨「それはないです」
五月雨「ガーン!」
潜水提督「いやー!楽しませてもらっちゃった!今日はありがとね!」
伊58「面白いものが見れたでち!」
伊19「イクも楽しかったのー!」
提督「俺は全然楽しくなかったのー…」
潜水提督「私達はこれから鎮守府に戻るけど、またいつか遊んでね!」
時雨「うん、次を楽しみにしてるよ」
海風「今日はわざわざ遠いところからお疲れ様でした」
潜水提督「いやいや!私達はむしろ楽しませてもらったからね!こちらこそありがとう!」
夕立「また遊んでねー!」
潜水提督「うん!それじゃあねー!」
伊58「バイバーイ!」
伊8「さようなら。また会いましょう」
白露「バイバーイ!」
山風「パパ…大丈夫…?」
提督「大丈夫じゃ…ないです…」
涼風「あれだけ走ってたらな〜」
江風「結構面白かったぜ」
提督「いやこっちは必死だったんですけどね」
春雨「まあまあ…ひとまず司令官は休んでいてください…私達はもう少し遊んでいますから」
提督「お、おう…いってらっしゃい…」
白露「10人もいるんだし、ビーチバレーしよ!」
村雨「あら、いいわね」
江風「ほぉ、負けないぜ」
涼風「よっしゃー!気合い入れるぜー!」
時雨「チームはどう分けるの?」
夕立「姉対妹対決っぽーい!」
海風「ふえ!?私達で姉さんとですか!?」
五月雨「ま、まあ艤装で戦う訳じゃないですから…」
江風「まだチャンスはあるぜ。さあやってやるぜー!」
提督「頑張れ〜」
村雨「じゃあ勝ったチームは提督からご褒美をもらいましょう」
提督「ファッ!?また!?」
白露「よーし!燃えてきたー!」
時雨「絶対負けられないね」
山風「頑張る…!」
五月雨「みなさん燃えてますね…私だって負けません!」
提督「俺だけいつも重荷すぎない?」
村雨「大丈夫よ。お金がかからなければいいんでしょ?」
提督「もう好きにしてくれ…」
しばらくして…
白露「やったー!いっちばーん!」
時雨「ふふ、これが僕と提督の愛の力さ」
提督「愛は関係ねぇだろ」
村雨「うふふ♪ごめんね」
夕立「やったっぽーい!」
春雨「また勝っちゃいました…」
涼風「かぁー!もう少しだったんだけどなー!」
江風「海風の姉貴と山風の姉貴動いてなさすぎだろ…」
海風「ハア…ハア…私まだこんなに動くのは慣れてなくて…」
山風「動くのはあまり好きじゃないの」
江風「五月雨の姉貴もコケすぎだって…どうにかなんねぇの…?」
五月雨「すみません!わざとじゃないんです!」
提督「(俺的には勝ってほしかったんだが…あいつらのおねだりは絶対にやばい)」
時雨「さあ提督、ベッドに行こうか」
提督「いやはえぇよ。まだ日が昇ってんだろ」
白露「今日は一緒に寝てもらうよ!」
村雨「うふふ…楽しみね♪」
春雨「また司令官と寝れるんだ…」
提督「(今日ってか度々俺の隣にいるような…)」
~食堂~
提督「…てことがあったんですよ…」
間宮「まあ、それはいいじゃないですか!艦娘との交流がより深められますね♪」
提督「なんで間宮さんまで賛同しちゃってるんですか!?」
間宮「だって私も羨ま…じゃなくて、やっぱりみんな誰よりも提督のことが好きなんですよ。はい、お茶です」
提督「ありがとうございます。ですがその気持ちは十分伝わってるのにそれを越えてきてる気がするんですけど…」
間宮「だから今日は一人で食堂へ来たんですか?」
提督「あぁ、珍しいでしょ?彼女達といないって」
間宮「いつも一緒だったのに一人で来た時は驚いちゃいました…てっきりケンカしちゃったのかと…」
提督「まさか。意見が食い違ってもケンカまでは発展しませんよ。それほど俺達は絆が結ばれてるから…」ズズ
間宮「いい話ですね♪いっそケッコンしてしまっては?」
提督「ブッハ!!…そりゃしないですよ…」
間宮「えぇ?どうしてですか?」
提督「艦娘達ってやっぱり平等に愛するべきだと思うんですよ。ケッコンしたらその娘は俺にとって特別な存在ということになるから…」
間宮「艦娘と…ですか?」
提督「はい。もちろん、間宮さんも」
間宮「えぇ…?///」
提督「なんだかんだみんな大好きなんですよ。あんだけバカやってるけど、嫌いになんてことは絶対にならない。例え何百回裏切られようとも」
提督「ってまあ、アイツらから裏切られるなんて事はまずないでしょうけどね、アハハ」
間宮「提督…///」
提督「あっ…すみません…なんか告白みたいになっちゃいましたけど…」
間宮「いえ…すごく嬉しいです…こんなに立派なお方から大好きなんて言われるの…」
提督「えっ、そうですか?」
間宮「はい…ありがとうございます提督♪」
提督「いえ、どうも。それじゃ、俺はこれで失礼します。あいつらも待ってますからね」
間宮「はい!またいらっしゃってください」
提督「えぇ、必ず」
~白露型の部屋~
提督「…」ガチャッ
白露「提督おかえりー!」
時雨「待ってたよ提督。さ、ここへおいでよ」
村雨「準備万端よ♪」
夕立「提督さんのお布団っぽーい!」
春雨「あっ…今日はよろしくお願いします…」
提督「…準備ってどういう準備なんだ…」
時雨「それはもちろん…ね?」
提督「ね?じゃねぇよ!俺は普通に寝れるんだろうな!」
白露「提督は構わず寝ててよ!あと私達に任せて!」
提督「は?何を…」
村雨「さあ提督こっちよ」グイ
提督「ちょっ!まてまて!早まるなー!」
夕立「提督さんの背中いただきっぽい!」ガバッ
提督「ぐわーー!またおんぶーーー!」
村雨「提督はここで寝ててね?」
提督「ちょっとほんとに待って…」
白露「私提督の1番の弱点知ってるよー!ここ!」ドス
提督「はっ!白露そこは…あーーーーーーー!!」
時雨「なるほど…横腹は滅法弱いんだね。これはいい事を知ったよ」
夕立「提督さん、ここっぽい?」ツンツン
提督「やめろー!後ろから横腹狙うなー!」
春雨「司令官…大変ですね…」
提督「春雨見てないで助けろ!」
春雨「ここまで姉達が暴れたら制御できません…」
提督「ちくしょおおぉぉぉ!!」
時雨「提督…夜は長いよ…」
提督「くそぉ…それでも俺はお前達を…」
\アーーー!!/
江風「提督、姉貴達のおもちゃにされてんな…」
山風「パパ…なんか楽しそう…」
五月雨「苦しそうにしか見えませんけど…」
涼風「いやー提督も大変だねぇ〜」
海風「誰よりも大変なんじゃないでしょうか…」
江風「確かにそんな気はするな〜」
白露達により、今日の夜も眠れない夜となった…今まで俺にまともな睡眠時間あったっけ…?
~5話が終わり…~
春雨「白露型5番艦の春雨です。はい!…司令官大丈夫ですか…?」
提督「1分でも多く寝たい」
春雨「海では追いかけられ、夜は姉さん達にこっぴどくやられましたからね…」
提督「俺に良いことはないのか」
春雨「き、きっと次は良いことありますよ!それにしても、潜水提督までいるとは思いませんでしたね」
提督「俺あいつ知らないんだけど。軽巡提督のやつらまた俺に隠してやがったな」
春雨「みんな分からない可能性もありますけど…」
提督「とにかくあいつは頻繁に来ないようして欲しいもんだ。それじゃあいくぞ春雨」
春雨「はい!」
提督「俺達ラバウル艦隊、次回も…」
提督・春雨「いっちばーん!」
5女なのにストッパー役なの凄いよな春雨