第1巻 第140話 リョコウ
10月3日(火) AM:8:00
新幹線の中
千棘 「はっやーい!新幹線なんて久々に乗ったけど、やっぱり早いわねー。」
楽 「おいおい、あんまりハシャぐなよ、千棘。」
集 「いやー、しっかし。
楽と桐崎さんが付き合って半年記念に、
凡高のメンバーで京都に二泊三日の旅行に行く事になるとはねー。」
楽 「ああ。羽(ユイ)姉がこんな提案を昨日いきなりして、俺もびっくりしたよ。
でも、みんな大学や専門の講義をこの3日間は開けてくれて、良かったなー。」
宮本 「こうやって、講義やバイトの時間帯や日にちを自分で自由に調整出来るところが、大学生の自由で楽しいところよね。」
小野寺 「私も、昨日羽(ユイ)先生から連絡が来て、急に講義の時間割を調整したよ。」
万里花 「楽様〜〜♪、京都に着くまでまだ少しありますので、こちらの席で私(わたくし)とトランプでもしません?」
千棘 「あっ!ちょっと万里花、私の前で楽にちょっかい出さないでよ!」
万里花 「あーら、桐崎さん。
あなたは相変わらず、消極的な方ですわね〜〜。
このまま、あなたと楽様の半年記念日を、
私(わたくし)があなたから楽様を奪った記念日にしてしまいますわよ?」
千棘 「なっ!?そんな事は絶対にさせないわ!
万里花、私とババ抜きで勝負よ!
勝った方が楽とトランプを出来る&この新幹線の中で楽の隣の席に座れるって事で!」
万里花 「望む所(のぞむところ)ですわ!」
楽 「やれやれ………」
蒼也 「……………それはそうと誠士郎、今日はお前らの高校時代の顔ぶれで、楽とお嬢の半年記念日を祝うんだろう?
何で俺まで呼ばれているんだ?
別に楽のレオンもお嬢のシルフも、
光化している訳でも無いのに。」
鶫 「そういうな蒼也。
お前も日頃、一条楽の星神としての戦闘訓練に精を出してくれているんだ。
たまにはこうして、私達と一緒に
息抜きもしてくれ。」
羽(ユイ) 「そうだよ、蒼也くん!
いくら、ビーハイブ専属の星神の一族でも、たまには息抜きも必要だよ!」
蒼也 「……………はい。首領(ドン)羽(ユイ)。」
万里花 「やりましたわ〜〜!
私(わたくし)が勝ちましたわ〜〜!」
千棘 「ムッキィ〜〜、くやしーー!
万里花ぬ負けるなんて〜〜〜!」
万里花 「さあ楽様、私(わたくし)の隣の席に………」
集 「あ!みんな見てよーー!
そろそろ京都駅が見えてきたよ〜〜〜!」
万里花 「! ガーン………」
千棘 「ふふーん、残念だったわね、万里花♪」
電車内アナウンス 「間も無く、京都駅でーす。」
こうして、俺たちの二泊三日の俺と千棘の交際半年記念旅行は幕を開けた。
第140話 完
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