翔鶴「(キタキタキタ━━(゚∀゚)━━!)」
日常系です
軽いノリなのでご注意を
良ければ見ていって下さい
以前のお話しで翔鶴さんがちょっと不憫になり
少し報われるお話しです
ここは食堂横にある各種連絡掲示板
食事の時間にはまだまだ早いと言うのに
既に人だかりが出来、皆一様にソワソワとしている
普段は食堂利用の際についでに寄るといった利用が殆どなのだが
月に一度第三週の月曜日だけは違っていた
この鎮守府では秘書艦は希望者による抽選となっているのだが
その当選発表が前述のその日なのである
今日の秘書艦…鳥海が当選者の書かれた告知表を貼り出しに来た
すると先程までの喧騒が嘘の様に辺りが静まりかえる
鳥海が仕事を済ませ立ち去ると
固唾を飲んでいた艦娘達が我先にと当選確認に押し寄せる
喜びの声もあれば悲嘆の声も有る、その様はどんな当選会場でも同じだろう
こうして翌月の秘書艦達は決定されたのである
今回はそんな中の一人のお話し
飲み会にて秘書艦落選記録更新中の大鳳(タイ記録)と互いに励まし合ってから数日
件の発表が行われる場に翔鶴は居た
今回外れれば四ヶ月連続での落選となる、それは何としても避けたい
もはや妹でも何でも祈れるものには祈って来た
恐る恐る貼り出された告知表を見る
☓▲日空母翔鶴
翔鶴「(キタキタキタ━━(゚∀゚)━━!)」
跳び上がって喜びたい衝動をなんとか堪え足早に部屋へと帰る
実に三ヶ月振りの秘書艦が回ってきた
この鎮守府では空母の当選率は低くは無い、はずなのだが何故か中々当選する事は無かった
部屋に戻ると嬉しさのあまり手近なクッションに顔を埋め転げ回る
翔鶴「神様仏様瑞鶴様ありがとうございます」
ヽ(=´▽`=)ノ
この日の翔鶴の上機嫌な様は密かな語種となった
三ヶ月振りの、しかしたった一日だけの時間である
浮足立つのも無理はない
翔鶴「瑞鶴、変な所は無いかしら?」
瑞鶴「完璧だって…もう十回は確認してるよ翔鶴姉…ふわぁ」
朝の五時から起こされ姉に付き合う事数十分、気付けば総員起こしまであと僅か
瑞鶴「身嗜みも分かるけどそろそろ出た方が良いんじゃない?」
姉に時計を見せる
翔鶴「あら、もうそんな時間?遅れる訳にはいかないわね!ありがとう瑞鶴」
キラキラ状態の姉を見送る瑞鶴は少し眠たかった
秘書艦の任務は07:00に執務室から、なのだが皆決まって部屋まで起こしに来る
秘書艦の就業時間は通常勤務より長くなるので皆には起こしに来る必要は無いと伝えてあるのだが
誰一人として…初雪ですら…来なかった者はいなかった
皆がそれでいいのならと諦めて好きにやらせているが少々心苦しい
身支度を整えているとドアがノックされる
翔鶴「提督、翔鶴です」
提督「ああ今出るよ、朝早くから済まないな」
部屋を出ると互いに挨拶を交わし食堂へと向かった
提督と連れ立って食堂へ行く道中の何気無い会話を翔鶴は噛み締めていた
秘書艦の特権である二人だけでの会話
しかし執務が始まればどうしても仕事の話になる
だから秘書艦になった者は皆睡眠時間を削ってでも朝の出迎えへと行くのだ
だが楽しい時間は過ぎるのも早いもので
あっという間に執務の時間となった
間近で提督を見るのはいつ以来だろう
そんな事を考えて仕事をこなしていると別鎮守府からの電話が入った
提督「お久しぶりです、はい、はいその件はどうも…」
翔鶴「(随分早くからの電話ね、そういえばあの鎮守府の空母部隊は新編成になったと聞いたわね)」
他所で聞いた噂話を少し思い出していると話が終わった様だ
提督「了解しました、はいそれではまた…」
電話を終えると提督はシフト表を見ながら何やら考え込んでいる
翔鶴「どうされましたか?」
お茶を出しながら提督に尋ねる
提督「ああ、ありがとう翔鶴」
礼と共に呼ばれた自分の名前に僅かに鼓動が高鳴る
提督「翔鶴、急な話で済まないが加賀と数人で先方へ演習に行ってくれないか?」
翔鶴「了解しました、いつでしょうか?」
提督「今から」
時刻は08:15
かくして翔鶴の三ヶ月振りの幸せな時間は終了したのである
翔鶴「ふ、不幸だわっ!」(´;ω;`)ブワッ
おまけ一
別鎮守府編
〜演習場〜
別鎮守府提督(以下別提督)「ヨシヨシ、要請した通り以前戦った加賀と翔鶴は居るな…」
演習場では両陣営が開始前に最後の打合せや装備のチェックをしていた
別提督「前回は空母運用で遅れを取ったが、一から鍛え直した。今回は目に物見せてくれる!」
別提督が張り切って号令をかけると演習が開始された
後に別鎮守府において翔鶴は"鬼鶴"と恐れられ、演習に呼ばれる事は無くなった
おまけ二
勝敗とは?編
秘書艦当選者発表が悲喜こもごもなのは当選か落選か、だけでは無い
戦時下の軍属というのはいつの世も娯楽に飢えている
この鎮守府とて例外では無く、一部の者達は当選発表を賭けの対象としていた
隼鷹「うっわ、マジかー」(・・;)
飛龍「アッー!?今月の飲み代がー」
/(^ρ^)\
蒼龍「やっぱり瑞鶴は安牌だねパイ無いけど、なんちゃってw」(*^^*)
大鳳「飲んだ勢いで翔鶴さんに賭けたらまさかの大当り、なのに肝心の秘書艦が〜」
(´;ω;`)
その後、大鳳の秘書艦落選記録が全艦中トップになったのはまた別のお話
おまけ三
酒匂無駄に跳び上がる編
酒匂「ぴゃんっ!?」ピョン!
阿賀野「急に跳ねちゃってどうしたの酒匂?」
酒匂「ん〜何だかあっちの方角からとても恐い…?気配がした様な気がして…」
阿賀野「気のせい気のせい、それよりも阿賀野これから演習だから応援しててよね」きらり〜ん☆
酒匂「うん、頑張ってね阿賀野ちゃん」ニコっ
能代・矢矧「行ってらっしゃ〜い(阿賀野姉のおかげで良いものが見れたわっ)」ノシ
その演習で鬼と出逢う事になろうとは
この時の阿賀野には知る由も無かった
〜演習中〜
阿賀野「きゃ、どこから!?」
阿賀野「ありえないっ、待ってお願いっ、何でもしますから!アッー!?」
阿賀野「SMT!SMTっ!(酒匂マジ助けて)」
艦?
被害者Sさんまたも下げられる?
作者「確かに少し上げたが下げないとは言っていない」
キャスター「等と供述しており現在取り調べの最中です。次のニュースで…」
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