今日も鎮守府のどこかで謎のお仕置き艦隊が罪を討つ

朝潮

「朝潮型艦訓ひとーつ」

朝潮型一同（以下一同）

「ひとーつ」

朝潮

「罪には爆雷を！」

一同

「罪には爆雷を！」

朝潮

「サーチ、アンド デストロイ！」

一同

「サーチ、アンド デストロイ！」

ここは食堂、乙女と言えど腹は減る

昔の人は言いました

腹が減っては戦はできぬと

食事とはとても大切なのである

如月

「もうっ、睦月ちゃんまた

　ブロッコリー残してる！」

睦月

「にゃはは、コレだけはどうにも…

　見逃してほしいのね」

如月に手を合わせる睦月

如月

「はぁ、もう仕方がな…」

ダンダンダン（太鼓の音）

睦月・如月

「「！」」

太鼓の音と共に突然単縦陣で現れた

朝潮達が輪形陣へと陣を変えながら

睦月と如月を取り囲む

何かを察知したのだろうか

卯月が脱兎の如く食堂から走り去る

睦月

「卯月お腹でも痛かったのかなぁ？」

如月

「朝潮ちゃん達の雰囲気が

　いつもと違う様な…」

突然の事に二人が戸惑っていると

ダダン

朝潮

「朝潮型艦訓ひとーつ」

一同

「ひとーつ」

朝潮

「ブロッコリーを残す者はギルティ」

一同

「ブロッコリーを残す者はギルティ」

睦月

「にゃ、にゃしい？」

如月

「もしやこれは！？」

睦月

「知っているの如月ちゃん？」

如月

「朝潮ちゃんの一存で判決が下される

　謎のお仕置き艦隊よ！」

睦月

「謎要素が見つからないよ！如月ちゃん」

朝潮

「説明ありがとうございます」

（ペコリ

一同

「説明ありがとうございます」

（ペコリ

睦月

「にゃはは」

如月

「いえいえ〜」

朝潮

「コホン、では…」

朝潮

「罪には爆雷を！」

一同

「罪には爆雷を！」

朝潮

「投ー下ーはじめっ」

一同

「投ー下ーはじめっ」

輪の中心に向かって

一斉に爆雷が放り込まれる

チュドーン

派手な音と共に白い煙が立ち上る

煙が晴れると煤で真っ黒に染まり

アフロとなった睦月と如月が煙を吐く

睦月・如月

「「好き嫌いはダメ…」」パタリ

朝潮

「成敗！」

朝潮が高らかに宣言すると

周囲で呆然となっていた艦娘達が

慌ててブロッコリーを平らげた

翌日、爆発で出た損害の請求書が

提督宛てに届き提督は倒れた

ここは食堂

服用を定められた者は

薬を飲まなくてはならない

スーパーな宇宙人でも

ウィルスには勝てないのである

陸奥

「ちょっと長門、薬飲まないと駄目じゃないの！」

長門

「もうほぼ治っているさ薬漬けになるのは御免被る」

陸奥

「素人が勝手に判断して

　途中で服用を止めるのは駄目よ？」

長門

「ぐ、だってこの薬…苦いし粉っぽいし…」

陸奥

「何子供みた…」

ダンダンダン

長門・陸奥

「「！」」

太鼓の音と共に食堂の入口と出口から

それぞれ単縦陣で入って来た朝潮達が

長門と陸奥を輪形陣で取り囲む

周りに居た艦娘達は

慌ててテーブルやイスを持って避難を始める

長門

「む？これが噂の謎のお仕置き艦隊か？」

陸奥

「この子達…正体を隠すつもりは無いのね…」

面白そうにする長門と対象的に

陸奥は呆れていた

ダダン

朝潮

「朝潮型艦訓ひとーつ」

一同

「ひとーつ」

朝潮

「出された薬を残すのはギルティ」

一同

「出された薬を残すのはギルティ」

朝潮

「罪には爆雷を！」

一同

「罪には爆雷を！」

朝潮

「投ー下ーはじめっ」

一同

「投ー下ーはじめっ」

一斉に放り込まれた爆雷が炸裂する

チュドーン

白煙が上がり皆が息を飲む、だが

長門

「ふははは、なかなかやるな！

　だが、効かぬわっ

　ビッグ7の装甲、侮るなよ！」

煙の中から腕組した

仁王立ちの長門が姿を現す

駆逐艦と戯れ合えて実に楽しそうである

陸奥

「ゴホゴホ、もうっ！煙たいわね」

一方、陸奥は迷惑していた

長門

「陸で魚雷は放てまい勝負あったな！」

勝ちを宣言する長門に

朝潮がある一点を指差す

その指の先を食堂中の視線が追う

勘の良い者は机を盾にして隠れ

賢い者は早々に食堂の外へと逃げ出していた

全員の視線が陸奥へと集まる

陸奥

「あらあら？…そういう事…」

朝潮が頷くと陸奥から立ち昇る煙が瞬間的に膨れ上がる

ドガーン

轟音を上げ食堂は全壊した

真っ黒になったアフロ姿の

長門と陸奥が煙を吐く

長門・陸奥

「「薬は飲み切ろう…」」

　（ドサッ

いつの間に隠れていたのか

物陰から朝潮型の面々が現れた

朝潮

「成敗！」

朝潮が高らかに宣言すると

厨房から出てきた間宮と

食堂に残っていた者達が呆然自失となっていた

提督は退院したその日、謎の食堂爆発に巻き込まれ病院へ搬送された

今日も鎮守府のどこかで謎のお仕置き艦隊が罪を討つ

朝潮

「朝潮型艦訓ひとーつ」

一同

「ひとーつ」

朝潮

「罪には爆雷を！」

一同

「罪には爆雷を！」

朝潮

「サーチ、アンド デストロイ！」

一同

「サーチ、アンド デストロイ！」

おまけ1

克服　編

親潮

「時津風、まだ人参が残ってます」

時津風

「私人参いらな〜い」

付け合せの人参を

隣に座る不知火の皿に移す時津風

不知火

「好き嫌いしていると

　朝潮達が来ますよ、時津風」

時津風は周囲を見回すと急いで人参を食べた

黒潮

「おっ、時津風いつの間に人参克服したん？」

陽炎

「偉いわよ時津風」

時津風

「エヘヘ」

雪風

「カリカリカリカリカッコカリカリカリ…」

天津風・初風

「「丸ごと生っ！？」」

おまけ2

朝潮型反省会　編

鎮守府にある運動場に

［反省会］と書かれたのぼりが立っている

運動場の中央では

朝潮型一同が円陣を組んでいた

朝潮

「朝潮型艦訓ひとーつ」

一同

「ひとーつ」

朝潮

「出口から入るのはギルティ」

一同

「出口から入るのはギルティ」

朝潮

「罪には爆雷を！」

一同

「罪には爆雷を！」

朝潮

「投ー下ーはじめっ」

一同

「投ー下ーはじめっ」

一斉に自分達の頭上へ爆雷を投げる朝潮達

チュドーン

白煙が収まると

煤に塗れたアフロの朝潮達が煙を吐いた

朝潮型一同

「「「出入口は守ろう…」」」

（バタンキュー

大淀「…違うそこじゃない」

おまけ3

酒匂はまだ冬眠していたい　編

酒匂

「ぴゃんっ！？」

酒匂

「あれ？毛布掛けられて…る？」

（ニコっ

酒匂

「ふふふSMT、S m t…zzz

（酒匂はもう少し冬眠してますね）」

（スヤスヤ

〜食堂〜

チュドーン

阿賀野

「ほっ。今回は被害が小さかったわね」

（ヤレヤレ

阿賀野

「あれ？能代ー、矢矧ー？

　…さっきまで居たのになぁ」

（キョロキョロ

阿武隈

「皆どこに行ったんだろ？」

（キョロキョロ

酒匂

『阿賀野ちゃん後ろー、後ろー！』

何故か背後が気になり

振り返る阿賀野と阿武隈

阿賀野・阿武隈

「ん゛ん゛ん゛？（陸奥さんから煙が？）」

陸奥

「あらあら？…そういう事…」

〜 建屋外〜

ドガーン

ｳﾜｰﾅﾝﾀﾞｰﾃｷｼｭｰｶｰｷﾞｬｰﾃｲﾄｸｶﾞｰ

遠くから喧騒とサイレンが聴こえてくる

能代・矢矧

「ふぅ…危なかったわね、阿賀野ね…あれ？」

五十鈴

「…」

能代・矢矧

「（間違えて連れて来たとか言えないわね）」（ニッコリ

五十鈴

「（間違えたわね）」

（ニッコリ

艦？