ゴトランド

「航空巡洋艦ゴトランドが命じます

　貴方の初期艦はゴト。いいですね？」

ゴトランドの瞳に浮かぶ怪しい紋章が

羽ばたく様に提督へと向かったかと思うと

提督の動きが止まる…そして

提督

「イエス、ユアハイネス」

提督はまるで催眠術にでもかかったかの様な

虚ろな目でゴトランドに答える

ゴトランド

「さあ提督、この書類にサインを…」

（(ΦωΦ)ﾌﾌﾌ…

ゴトランドが何かの書類を執務机に置いた

その時

グシャぁ

突如投げ込まれた錨が

書類ゴト執務机を粉砕するのだった

ゴトランド

「何奴！？」

殺気に反応したゴトランドが提督を引張り

間一髪で躱すと床を数回転がる

電

「司令官さん！騙されてはダメなのです！」

執務室の入口には息を切らせた電がいた

何時もの弱々しい様は何処へやら

電の目は真っ直ぐに提督を見ていた

ゴトランド

「おやおや…とち狂って深海棲艦にでも

　なってきたのかい？」

錨に潰され粗大ゴミと化した執務机を一瞥し

ゴトランドが電を叱責する

が、当の電は提督から視線を外さなかった

電

「司令官さんの初期艦は

　この電なのです、忘れないでっ！」

提督

「あ痛たた、一体何が…って電？

　初期艦？…初期艦はゴ…」

ゴトランド

「小娘如きに

　ゴトのギ○スが破れるとでも？」

（ｷﾞﾗｯ

提督と話していた先程までとは打って変わり

剣呑な雰囲気を漂わせるゴトランド

それを受けて電もゴトランドへと向くと

宣戦布告するのだった

電

「電と司令官さんが築き上げてきた思い出は

　そんなものに負けたりはしないのです！」

（ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

虎と龍、あるいは火花、両者の気迫が

具現化したならばそんなところだろうか

だが次に声を上げたのは

睨み合う両者ではなく提督だった

提督

「ぐ、ぐぅああああっ！？」

突如、頭を抱え床に倒れると

激しく悶え苦しみだす提督

それを見たゴトランドの顔から

血の気が失せると叫んだ

ゴトランド

「いけない提督、ギア○に逆らわないで！」

電

「司令官さん負けては駄目なのです！」

対象的な対処を叫ぶ両者だが

どちらも提督を想っての言葉であった

そしてその想いは1つの奇跡を起こした

提督

「うわぁあああ！？」

（ブーン

眩い光と共に世界が歪む様な錯覚に陥る

ゴトランドと電

その際、両者には

提督が2人に分裂した様に見えた

そして光は世界を白く塗り替えたのだった

………

……

…

徐々に視界が戻ってくると2人は

提督の姿を求め、そして…絶句する

提督1・提督2

「「よっ！」」

あまりの事にゴトランドと電は

争いを忘れ互いを見るのだった

………

……

…

提督1

「いや〜確かに昔から普通の人とは

　ちょ〜っとだけ違う？かなぁって」

提督2

「昔から肌が普通の人より

　緑っぽい？かなぁ〜って」

提督1・提督2

「「思ってたんだよね〜」」

ゴトランド・電

「「まさかナ○ック星人だったなんて…」」

その後ゴトランドと電は

提督1と提督2を仲良く分け合ったとさ

ゴートギアス

〜反撃の電〜

　　　　　　fin

………　

……　

…

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

川内

「…茶番？」

提督

「ま、まあアニメだしな…」

世間が大型連休での過ごし方に

試行錯誤する中

我等が鎮守府一同は平素と変わらず

通常勤務真っ只中であった

時は深夜勤務の休憩時間

点けっぱなしのTVが映す

深夜アニメーション番組を

提督と川内達が見ていた

その時

バンッ！

那珂

「ちょっと、何でシューアイスのパッケージ

　那珂ちゃんじゃないのっ？」

休憩室に怒り心頭で飛び込んで来た

那珂の一言目はそれだった

那珂

「那珂ちゃん差し置いて新人が

　大きい仕事貰って、挙げ句に

　艦娘じゃない人まで混じってるとか

　あり得ないんですけどっ！！！」

（プクー

水を吐く河豚の様に頬を膨らませ

発声練習で鍛えた早口で那珂は捲し立てた

深夜というのに元気のよろしい事で…

提督

「オーケー那珂ちゃん

　少し速度とテンションを落とそうか」

（ドウドウ

提督

「ちなみにコラボに関しては

　俺はノータッチだ、文句は大本営にな？」

（ｿｳｿｳ

那珂

「なら広報に具申してきてよ

　マネージャーの仕事でしょ？」

（ムスッ

提督

「誰がマネージャーだ、誰が」

（イラッ

川内

「でもさ、言われてみると提督業って

　艦娘のマネージャーみたいだよね？」

体調管理、補給の手配、仕事先の斡旋

等々と指折り数える川内

提督

「ぐっ…だが上司なんて何処もそんなモンだ

　マネージャー呼びは断固断る」

提督

「例え雇われでも、男の子は

　格好良く呼ばれたいモンなんだよっ！」

（慟哭

神通

「なら提督のマネージメントは

　この神通にお任せ下さい

　今なら指輪1つと破格ですよ？」

提督

「何が"なら"なんだ？神通」

（ｸﾋﾞｶｼｹﾞ

川内

「そうだよ神通、1個目はお姉ちゃんのだって

　何時も言ってるでしょ？」

（ﾒｷﾞﾗﾏｯ

神通

「只待っていても幸せは来ませんよ？姉さん」

（ｲﾃﾂｸｼｾﾝ

提督

「どの道お前達はレベ…」

（ﾃｲﾄｸﾊｺﾉﾜﾀﾞｲｶﾗﾆｹﾞﾀﾞｼﾀ

川内・神通

「「レベルが達すれば貰えるの？ですか？」」

　（ｼｶｼﾏﾜﾘｺﾏﾚﾃｼﾏｯﾀ

出口←川内+←神通+提督→机

　　　「「「アハハハ」」」

注）ただし矢印は力の向きを表すものとする

那珂

「…」

那珂

「川内ちゃん、神通ちゃん

　今はパッケ（お仕事）のお話だから

　痴話喧嘩（そう言うの）は

　お仕事の話が終わってからにしてね？」

（ﾋﾔﾔｶ

川内

「そう言われても

　私はそっちはどうでもいいんだよね」

（ﾚﾍﾞﾙｱｹﾞｲｷﾀｲﾝﾀﾞｹﾄﾞ

神通

「そんなに人選に偏りがあるのですか？」

（ﾚﾍﾞﾙｱｹﾞﾆｲｷﾀｲﾉﾃﾞｽｶﾞ

提督

「え〜っとな…由良、ゴトランド、日進で

　古残2の新人1、部外者…は声優？の人が1

　バランスは取れてると思うんだが…」

（ﾎｯ…ﾄﾏｯﾀ

両者が止まった事で繋ぎ留めていた手を

離し、シューアイスのパッケージを思い浮べ

提督は指折り数えて説明をした

神通

「…提督、後で少し

　お医者様の所へ参りましょう」

（ﾆｺ

提督

「…ん？（医者?）」

（ﾊﾃ?

川内

「まあまあ落ち着いて、深呼吸しとこ？

　那珂は艦娘の仕事が忙しいから

　広報が気を利かせたんだよ…ﾀﾌﾞﾝ」

（ﾒｿﾗｼ

那珂

「ちょっと川内ちゃん

　最後よく聴き取れなかったんですけど？」

（ジトー

川内が宥めるが詰めが甘かった様だ

あれでは火に油となり可燃、なんてね

那珂

「もういいよっ！

　こうなったら直談判してやるんだからっ」

那珂

「このモンスター過連休！」

（バタンッ！

来る時同様、乱暴に扉を開けると

那珂は何処かへ向かったのだった

川内

「…いいの？」

神通

「きっと、特番の出演依頼が無かったせいで

　イライラが募っているのでしょう

　ところでしゅーあいすとは何ですか？」

（ﾊﾃ?

提督

「そこからなのか、シュークリームの

　中身をアイスに変えたやつだよ」

（ガクッ

神通

「まあ、それは美味しそうですね」

提督

「でもまあ、横並びの商品は売れ残りが

　比較されたりすると

　精神的ダメージがキツイからな…

　今回は那珂じゃなくてホッとしてるよ」

（足柄を思い出しながら

川内

「提督、その発言ってお父さんか

　マネージャーみたいだよw」

（ぷぷ

提督

「ほっとけ///」

好評を博す各種コラボレーションに

気を良くした大本営は続け様に

らくg…動物や瑞雲をマスコットキャラクター

に起用し、世間から何故カワウソ？

と囁かれる事になる

あ、那珂ちゃんの直談判は却下されました

那珂

「今度は艦娘ですらなかっ！？」

（ムキーッ

〜後日、某所〜

提督

「神通、ここ…医者じゃないぞ？」

神通

「いいえ、お医者様ですよ？」

（にっこり

提督

「そ、そうなのか？」

（ﾀｼﾞﾀｼﾞ

………

……

…

神通

「先生、如何でしょうか？」

（ｺﾞｸﾘ

催眠療法士

「この方には何者かによって

　強力な暗示が掛けられていますね…」

（ムムム

提督

「？？？」

神通

「暗示を解く事は可能でしょうか？」

催眠療法士

「残念ですがこれ程強力なものは

　私には手に余る、すみません」

神通

「そうですか、ありがとうございました」

神通と先生（？）が2人だけで話しを進める

一体何ゴトなのだろうか？

提督

「おい神通、この人今サラッと

　絶望的な発言しなかったか？」

神通

「ふふふ、心配は要りません

　全てはこの神通にお任せを」

（にっこり

提督

「お、おう…」

神通

「それにしても

　油断も隙もあったものではないですね

　鎮守府に戻ったら対策をしないと…」

（ギラッ

提督・催眠療法士

「「！？」」

　（ガクガクブルブル

おまけ1

夕方のニュース　編

川内

「ん〜、長期休暇の時のTVって

　ロクなのが無いよね〜」

注）川内個人の感想です

チャンネルをコロコロと変えながら

ぼやく川内

提督

「平素でもこの時間はニュースしか

　やってないだろう？」

（ｼｮﾙｲｶﾘｶﾘ

神通

「大したにゅーすが無いのは

　良い事ですよ、姉さん」

提督

「神通、良い事言うな

　お？他所の吹雪がニュースに出てるぞ」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

〜TV〜

アナウンサー

〈この度TOKUOの吹雪さんが

　お芋栽培の有識者として

　首相官邸にて開かれた"お芋の未来"会合に

　招聘されました〉

〜官邸映像〜

吹雪

〈これからも日本の、お芋と農業の為

　メンバー共々精進して行きたいと思います〉

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

〜鎮守府〜

川内

「艦娘…だよね？（農業？）」

（ﾊﾃ?

提督

「その筈…だが（芋？）」

（ｳｰﾑ?

神通

「噂によると深海棲艦が支配する島の奪還を

　少数精鋭による電撃作戦で成し遂げたとか

　この神通、感服しております」

（目キラキラ

注）吹雪「きっと解り合える」参照

那珂

「武道館どころか首相官邸っ！？

　皆、那珂ちゃん飛び越え過ぎっ！！」

（ムキーッ

おまけ2

神通の対策　編

〜深夜、提督の私室〜

川内

「初期艦は川内初期艦は川内初期艦は…ﾘﾋﾟｰﾄ」

提督

「う〜ん…」

（Zzz…

神通

「初期艦は神通初期艦は神通初期艦は…ﾘﾋﾟｰﾄ」

川内　　　　　神通

「…」　　　　「…」

（ジー　→←　（ジー

注）矢印は視線の向きとする

川内

「初期艦は川内初期艦は川内初期…（ﾘﾋﾟｰﾄ」

（バッ

提督

「う〜ん…」

（Zzz…

神通

「初期艦は神通初期艦は神通初期…（ﾘﾋﾟｰﾄ」

（バッ

〜窓の外〜

ゴ？ラ？？

「…チッ」

〜川内型部屋〜

那珂

「Zzz…」

（ｽﾔｽﾔ

おまけ3

酒匂は慎重過ぎて ミスる タイプ　編

阿賀野

「ミントもーらい！」

能代

「4種もあると迷うわね」

（ﾄﾞﾚﾆｼﾖｳｶｼﾗ

矢矧

「ところで、こういうパッケージって

　開ける時、気を使わない？」

（ﾐｶﾝﾆｼﾖｯ

能代

「ああ、他所の鎮守府とは言え

　知り合い（？）の顔だものね」

（ｱｰﾙｸﾞﾚｲﾈﾄﾞﾚﾄﾞﾚ

酒匂

「なるべく隅っこ切ろうとして

　酒匂はよく失敗しちゃう…

　ぴゃあ！？ちょびっとしか切れてない」

（ｻｶﾜﾊﾚﾓﾝ

阿賀野

「…えっ！？」

（ｷﾆｼﾀｺﾄﾅｶｯﾀ…

印刷部分で真っ二つのパッケと

そこへかぶりつく阿賀野

能代・矢矧・酒匂

「「「その… マミられ的な絵面は ちょっと…

　　（SMT）」」」

艦?