吹雪「着任先が不思議な人たちの集まりだった。」 2話目
~自室~
吹雪「・・・はぁ~・・・」
思った以上に恐ろしい鎮守府に来てしまった・・・
吹雪「足引っ張らないように頑張らないとなぁ・・・」
コンコン
吹雪「?はーい!」スタスタ
ガチャ
??「初めましてっぽい!」
吹雪「・・・どーも。」
夕立「私は夕立!貴女は吹雪ちゃんだよね!」
吹雪「え?あっはい。」
夕立「提督さんから話は聞いてるよ!よろしくね!」
吹雪「え~と・・・はい!よろしくお願いします!」
夕立「そう言えば吹雪ちゃんって能力とかある訳じゃないよね・・・う~ん大丈夫かな・・・」
吹雪「?」
夕立「ここは結構変な能力持った人や深海棲艦が多いからね・・・」
吹雪「そうなんですか?」
夕立「私なんかもそうだしね。」
吹雪「え?夕立さんが?」
夕立「うん。まぁ二重人格に近いんだけどね。」
吹雪「・・・二重人格?」
夕立「うん。それこそ狂犬みたいになっちゃうの。」
吹雪「・・・そうなんですか。」
夕立「正直この事をあんまり私はよく思えなくてね・・・まぁそんな湿っぽい話しに来たんじゃ無くて!吹雪ちゃんの歓迎会があるんだ!行こ!」
吹雪「歓迎会?」
夕立「さ!行こ!」ガシッ
吹雪「ちょっ」
夕立「おぉ~!」ダッ!
吹雪「わぁぁぁぁ!?」
~食堂~
夕立「到着~!」
提督「主役の到着だな。」
ワイワイガヤガヤ
提督「とりあえず吹雪。そこに座って。」
吹雪「あっはい。」チョコン
提督「皆!今日は新任の吹雪が来てくれたことに乾杯!」
一同「乾杯!」
吹雪「・・・」
歓迎会は楽しいんだけど・・・
??「?」
吹雪(右隣からの威圧感がすごい・・・)
片目が眼帯の・・・空母?聞いたことないけど・・・
??「どうかしましたか?吹雪さん?」
吹雪「あ!いえ!何でもありません!」
??「・・・そうですか。」モグモグ
吹雪「・・・」
スッゴい怖い・・・
夕立「・・・加賀さんがどうかしたっぽい?」コソコソ
吹雪「いや・・・何かスッゴい威圧感が・・・」コソコソ
夕立「分からなくもないっぽい。」コソコソ
加賀「・・・」
??『・・・』
吹雪「それと・・・加賀さんの後ろに立ってるのって誰何ですか?」
夕立「提督から聞いたと思うっぽいけど加賀さんのIF。」
吹雪「・・・あの人が?」
夕立「それにしても吹雪ちゃんってIF見えるんだね。」
吹雪「何でか見えるんですよね・・・」
夕立「IFがいないのに見えるときは大抵IFが発現する前兆ってよく聞くっぽい。」
提督「こら、二人とも。話してないで食べなさい」
二人「はーい。」
料理美味しかったです!
~翌日~
吹雪「・・・え~と今日は午前中から演習・・・良し!準備しよう!」
少女準備中・・・
吹雪「」デェェェェン!
吹雪「良し!行こう!」タッタッ
~演習場~
川内「・・・」眠そうな目
那珂「キャハ☆」那珂ちゃんスマイル
神通「・・・」
吹雪「よろしくお願いします!」ペコリ
川内「ん?あぁ。提督が言ってた四人目って君のことだったんだね!特型駆逐艦!私は川内!よろしくね!」
吹雪「はい!」
川内「・・・う~んあともう一人来るはずなんだけど・・・」
??「わー!お待たせしちゃったで~!すまんの~!」
川内「龍驤さんが遅刻なんて珍しいね。」
龍驤「アハハー・・・」
加賀「それじゃぁ全員揃ったことだし始めましょうか。」
鹿島「審判の鹿島です。よろしくお願いします。」ペコリ
鹿島「ルールはいつも通り大破判定を受けたら退場、旗艦を大破させた時点でそのチームの勝利です・・・それでは・・・開始!」
ブゥゥゥン!
航空戦では不利・・・
川内「全員対空射撃用意!」
バババババ!
ドカァァン!
那珂「キャッ!顔はやめて!」
・・・相手は旗艦長門さん、陸奥さん、加賀さん、金剛さん、夕立さん・・・あれ?夕立さんが居ない・・・
夕立「」ブン!
吹雪「!」ドォン!
夕立「」サッ!
川内「龍驤さんと吹雪は夕立の牽制を!」
龍驤「承知したで!」ブゥゥゥン!
吹雪「はい!」ドォン!
加賀「・・・」
長門「・・・加賀。牽制してる吹雪を攻撃。後は夕立が何とかする。」
加賀「わかりました。いきますよ。魔弾の射手。」ガチャ!
魔弾の射手「・・・」バッ!
鷲「」バサバサ!
鷲は吹雪目掛けて突っ込んでいった。
川内「吹雪!避けて!」
吹雪「ッ!」バシャァン!
鷲「」
倒れたところで反転しもう一度吹雪目掛けて突っ込んでいく。狙いは主砲。確実に無力化して倒すのだ。
吹雪「お願い!当たってください!」ドォン!
鷲「!」バァン!
魔弾の射手「・・・」クイ
鷲「」バサバサ!
魔弾の射手「・・・」ガチャ!
鷲が彼の手元に戻った瞬間
ババババババ!
雨あられのごとく吹雪の元に鉛玉が放たれる。もし直撃すればただではすまない・・・
吹雪「・・・っ・・・足がすくんで動かない・・・」
川内「吹雪!」
庇いにかかるが時既に遅し。多数の鉛玉が彼女にふりかかった。何発かが海に当たったのだろう。水柱がたって彼女の姿が見えなくなった。
川内「吹雪!」
長門「・・・これは大破判定だろうな・・・ん?」
ドカァァン!
長門「!?」
吹雪「・・・」
川内「・・・無傷!?それに長門さんが一撃で大破・・・まさかあの射撃の中魚雷を放ったの?」
吹雪「・・・」
鹿島「勝負あり!旗艦、長門の大破により第二艦隊の勝利とする!」
~廊下~
川内「凄いじゃん!特型駆逐艦!」
吹雪「ありがとうございます!」
川内「それにしてもあの魔弾の射手の弾丸全部避けたの?」
吹雪「・・・それが・・・分からないんです。」
・・・・・
川内「分からない?」
吹雪「はい。気づいたらこうなってて・・・」
川内「・・・そう。」
吹雪「そう言えば川内さん。」
川内「ん?」
吹雪「一つ気になったんですけど・・・加賀さんってどうして片目に眼帯を?」
川内「・・・それはね・・・とある大規模作戦時に加賀さんは瀕死の重傷を負ったんだよ。腕や足が千切れかけててとても見てられる状態じゃなかった。」
吹雪「・・・」
カチャリ
加賀「川内さん。」
魔弾の射手「・・・」
川内「・・・はい」
加賀「勝手に私の過去の話を話さないでちょうだい。」
吹雪「加賀さん!川内さんが悪いんじゃないんです!私が聞いたから・・・」
加賀「・・・そう。川内さん。今回は吹雪さんに免じて見逃すわ。次はないと思いなさい」スタスタ
川内「・・・」
加賀「・・・」
魔弾の射手「・・・にしても俺も鈍ったな。」
加賀「?」
魔弾の射手「あの吹雪ってやつに一発も当てられてないんだから。」
加賀「・・・いや、あれは完全に何かが無理矢理起動をねじ曲げてたわ。」
魔弾の射手「・・・そうか。」
加賀「えぇ・・・」
魔弾の射手「・・・だが数発は外した。」
加賀「・・・」
魔弾の射手「・・・その片目・・・義眼にしないのか?」
加賀「・・・自身への戒めとしてよ。」
魔弾の射手「・・・そうか。加賀がそう言うなら俺は何も言わないが。あれはお前のせいじゃないと思うがなぁ・・・」
加賀「・・・」
魔弾の射手「未来視で見た未来はそう簡単に変えようがない。分かってたはずだろ?」
加賀「・・・」
魔弾の射手「・・・」
加賀「・・・分かっては居たわ。けど分かってるからこそ変えられなかったのが悔しいのよ・・・」
魔弾の射手「・・・あのときは能力についての理解が薄くて研究会も立ち上がってなかったからな。」
加賀「・・・」
魔弾の射手「まぁ、あの人は加賀の能力を知っててなお艦娘としての意思を貫いたんだろうが。」
加賀「・・・」
魔弾の射手「・・・死ぬのだけはやめてくれよ?」
加賀「・・・そんなこと思ってません。」
魔弾の射手「いーや。そんな顔してたぞ。」
加賀「してません。」
魔弾の射手「・・・そうかい。」
呉鎮守府の艦隊日常予告
綾波「指揮官!大変です!」
指揮官「何だ?」
綾波「哨戒中に謎の民間船が・・・」
突如現れた謎の民間船
指揮官「・・・何やお前ら。国のお偉いさん連れてきよって。」
???「・・・」
やって来たお偉いさん
指揮官「てめぇら政治家の道具になるつもりはねぇ!」
果たして指揮官達の運命は・・・!
次回、綾波「国のお偉いさんがやって来た。」
お楽しみに!
報告書
魔弾の射手
破壊力B-
耐久力B
俊敏 A
一言 情報不足な部分が多く引き続きの調査が必要と考えられる。特に戦闘面でのデータが少ない。隠された力が有ると思われる。
追記 これ以上の調査は危険と判断される。(削除済)の消失により(編集済)が意気消沈状態であることが確認されている。そのためこれ以上の調査は研究員、研究会への甚大な(・・・これ以上は文面が引き裂かれていて読めない。
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