2020-05-02 21:42:05 更新

概要

リン&ノート編。ハーレムって何だろう……
今回は非常に時間をかけました。


前書き

健一『ぐう…ぐう……』

???『……んっ(モゾモゾ)』

健一『ん…何だよ……(寝返りを打つ)』

???『へっ?』


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~目覚め~

健一『……ん…?』


リン『ん…おはようございます……』


健一『ん?……リ、リン!?』


リン『おはよ~…なあんだ健一さん、リンと一緒に寝たかったんだったらそう言ってくれたらよかったのにぃ…』


健一『お前が勝手に来たんだろ!?』


リン『え~そうだったっけ~?』


健一『まずいつ来たんだよ!?俺全然分かんなかったよ!』


リン『えっ……?(そっか…健一さんにとってリンってそれくらいの存在なんだ……)』


健一『あっ…(しまったしょんぼりしてる…)いや冗談だから!本当は気付いてたから!』


リン『そっか~!健一さんのことだからすぐ気付いてくれると思ったよ~』


健一『お、おう…(良かった……)それで、今日何か嬉しそうだな』


リン『ん?だって今日は健一さん、リンだけのものだから!』


健一『えっ、それってどういう…』


リン『だって今日、アリスは討伐クエストでいないし、ノートは市場のセールに行くって出ていっていないし』


健一『……(今までリンと二人っきりになったことなんてあったか?いや多分ない)』


リン『何考えてるの?リンと二人っきりで嬉し

い?それとも……』


健一『あ、嬉しいよ!んで……いつまで抱きつい

てるんだ?』


リン『ん~?リンが満足するまでず~っとだよ』


健一『あ、そう……(これ夜までずっと動けなくなって結局そのまま寝てしまうのでは……?)』


リン『(ぐうう~)ん?お腹鳴っちゃった……朝ごはんにしよっ!よいしょっと(手を離し立つ)』


健一『(やっと解放された……)』


リン『朝ごはん作ってあげるからちょっと待っててね!』


健一『あ、別に俺作るけど?』


リン『ん~?今日はリンが作ってあげるから健一さんは座って待ってくれたらそれでいいよ!』


健一『……じゃ、お願いします』


~味噌汁~

リン『ほ~らできたよ~』


健一『…15分しか経ってないな……』


リン『え~だってリン、何でも作れるから!』


健一『まあそうなんだけど……』


リン・ナタリア。“創造”の能力を持っており、生命以外の万物を一瞬にして創造できる!…にしては朝ごはん出るの遅くない?


健一『…あれ?これって……』


リン『それ?味噌の場所が分からなくてちょっと

時間かかっちゃった!』


健一『いやこれくらい一瞬で作れるだろ?』


リン『え~このお味噌汁の意味が分かんない?』


健一『味噌汁の意味……?』


リン『これから毎日作ってあげるね!』


健一『(味噌汁を…毎日……?)』


リン『えっやっぱり分かんない……?(そっか…健一さんにとってリンって全然そういう風に見られてないんだ……)』


健一『ん?はっ!(そうか!一瞬で作れるのにわざわざ味噌汁「だけ」作ったってことは…ここまでは分かるんだが…意味……?)』


リン『(結局リンはアリス達に勝てないんだ…そっか……じゃあここにいる意味も……)』


健一『(考えても分からん……とりあえず飲んでみるか……)』(ズズッ)


健一『んっ!旨い!リン、これ凄く美味しい!これからも作ってくれ!ん~本当に旨いな!』


リン『(まあ、美味しいって思ってくれたからそれでいっか!)』


健一『うん!これ最高だなぁ!』


リン『じゃあ毎日作ってあげるねっ!』


健一『おう!頼むよ!』


リン『(えっ?じゃあリン、健一さんとず~っと一緒ってことだ!やった~!)』


健一『ん?どうしたリン?何か嬉しそうだなぁ』


リン『えっ?(結局意味は分かってなさそうだけど……それでもいいや)』



ノート『(当たってしまった…遊園地のペアチケット……私達あの人を誘えるの……?というか、私絶叫系苦手なのになぁ……)』



~お誘い~

リン『あ~!下投げで埋めないでよ~!』


健一『そして上スマ!』


リン『(キーン!)あ~……また負けた~……』


健一『どうよ?これがロボットの即死コン!100超えてからやると確実にストック取れるんだよ』


ノート『(ガチャッ)た、ただいま……』


健一『おうお帰り…どうした?随分顔赤いが…まさか熱か!?測ってやるよ!』


ノート『えっ?(ピタッ)……へっ!?』


健一『熱はないみたいだな……』


ノート『いや、痛くない!どこも痛くない!』


健一『そうか……ん?それ何だ?』


ノート『えっ!?ああこれ?いやその…ゆ、遊園地のペアチケットが当たったから、その……良かったら、今度……ふ、二人で行く?』


リン『えっ、二人きり…?(健一さん、どうするのかなぁ……?)』


健一『おう、いいぞ!んじゃ予定開けとくわ』


二人『『えっ!?』』


ノート(まさか…本当に行くことになってしまうとは…絶叫系苦手ってバレたら嫌われないかなぁ…大丈夫かな…)


リン(行くんだ健一さん……味噌汁のときといい、もう少し敏感になってくれないかなぁ)


ノート『楽しみね!』


健一『そんなに楽しみ?』


ノート『当たり前よ!私、あなたと二人で遊園地行くの夢だったから』


健一『何か乗りたいのとかある?』


ノート『乗りたいのはないけど、花火が見たいわね!二人で花火なんてロマンでしょ?』


健一『そうか…じゃあ花火見ようか!あと俺はそうだな…フリーフォールとか行きたいなぁ!俺乗ったことないからさ』


ノート『えっ!フ、フリー…』


健一『ん?どうした?』


ノート『えっ?い、いや!何でもないから!』


健一『そうか?なら良いけど』


~それぞれの準備~

ノート(ついに夢だった二人で遊園地デートっていうのが叶うんだ……でもデートのときって何着てけばいいんだろう……)



健一『これか?いやこっちの方がいいか?』


アリス『ん?どうした?今日は随分服装にこだわるんだな』


健一『いや、今日ノートと遊園地に行くから、一応外行きの服装をした方がいいだろ?』


アリス『ん?それは二人で行くのか?』


健一『おう、チケットが二人分しかないらしい』


アリス『それはつまり、デートということか?』


健一『えっ?…(そうか!つまりそういうことになるのか!?じゃあリンの前で了承したのって相当不味かったか!?)』


アリス『お前まさかリンの前で了承したのか?』


健一『もうアリスに隠しごとはできないな…』


アリス『まあ今そこはいいだろう。しかし、二人きりでデートか……』


健一『ああ大丈夫。結局俺が一番好きなのはアリスだから』


アリス『なっ!?(そうだ、こいつの無意識な一言はいつも読めないんだった……)』


健一『ん?アリス、大丈夫か?』


~遊園地~

ノート(悩みに悩んだ結果、結局いつもとほぼ同じような服装になってしまった……というより持ってる服少なすぎるでしょ私!)


健一『おう、すまんな遅くなって。何か財布無くなってて探してたから』


ノート『あ、そうなの?』


健一『ところでその服装似合ってるなぁ』


ノート『えっ!?いやいつもとそんなに変わらないと思うけど…』


健一『そうだとしても何か今日はよく見えるな』


ノート『あ、そう?(良かった、三時間選びに選んだかいがあったなぁ……)』



ノート『結構混んでるわね…これじゃ乗りたいやつ全部乗れないかも……』


健一『大丈夫。このくらいの行列、俺の力があれば一瞬でどけられるから』


ノート『いや、あっ!私は待ってる時間も好きだから、このまま待ってもいい?』


健一『別にいいけど…お前も変わってるよな、待ってるのが好きだなんて。俺には全然分かんないや』


ノート『そう……(この人、どんだけ鈍いのよ)』



ノート(何でこの人は絶叫No.1のやつに乗りたがるのよ!)


健一『ん、どうした?怖いのか?』


ノート『い、いや!全然怖くないし!』


健一『ならいいんだけど』


ノート(本当は今すぐ心臓が口から出るくらい怖いわよ……でもここで怖いとか言ったら何か嫌われそうだし…)


健一『来るぞ来るぞ来るぞ……!』


ノート(やばい思ってたより全然高い……流石高さ60mは伊達じゃない!)


健一『(ヒュー)うおおおおおお!!』


ノート『いやああああああ!?』


健一『やべえなこれ!めっちゃ回るなこれ!すげえ楽しいなぁ!』


ノート『ぎえええええっっ!?』


健一『おい大丈夫か!?おい!?』


ノート『ああああ……』



ノート『おええええっ……』


健一『おい大丈夫か?ごめんな、無理させて』


ノート『無理なんて…(こんなので吐くなんて…どんだけ駄目なのよ私!)』


健一『ごめんな…お前が絶叫系無理なこと知らなくて、俺が乗りたいからって……』


ノート『大丈夫、全然行けるから……(ああ、余計な心配かけさせちゃった…私のせいで……)』


健一『じゃあ次は、あっちのメリーゴーラウンドに行くか?』


ノート『えっ、でも昨日フリーフォールに行きたいって言ってたじゃないの!』


健一『いやあれかなり怖いよ?だから多分駄目だろうなって』


ノート『私に気を遣わないで』


健一『いや、でもなぁ……』


ノート『私は大丈夫。それに今日は予定開けてくれたんだから、乗りたいのに乗って欲しいの』


健一『い、いいのか…?じゃあ……』



ノート(さっきより全然高い……でもこれは落ちるだけ…そう落ちるだけ…)


健一『……』


ノート『(ビュー)ああああああ!?』


健一『うおわああああ!?』



ノート『うう……つらい……』


健一『大丈夫か?やっぱり、俺のせいで……そろそろ帰るか?』


ノート『それだけは嫌よ!私、今日は二人っきりで楽しむって決めたの!』


健一『……どうした?今日、何か変だよ?何か悩みごとでもあるのか?良かったら、話してくれないか?』


ノート『いや、私のことであなたに嫌な思いさせたくないし……』


健一『むしろ分からない方が嫌だよ』


ノート『…私、焦ってたの。あなたが他の人と仲良くしてるのを見て……』


健一『そんな焦ることしたかな?』


ノート『あなたは何も気付かないのね……』


健一『何かあったのか?』


ノート『うん……私、あなたがアリスとゲーセンに行ったり、毎日リンの作った味噌汁を飲みたいって言ったことを聞いて、そういえば私って対して思い出残してないし、それに予知できるわけでもないし、創造能力なんていい能力持ってないから、いずれあの二人のどっちかに置いて行かれて、前みたいに捨てられるんじゃないかって……だからチケット当たったとき、二人っきりで居られることが嬉しかったの。それで嫌われないように、苦手な絶叫系無理して乗ったり、あなたにずっと合わせてたりしたけど、それも限界で…私のこと、嫌いになったわよね?』


健一『そんな訳ないだろ!俺にとってノートは大切な人なんだよ!』


ノート『そ、そうなのね…』


健一『でも悪いことしたな…じゃあ最後に一つだけ、わがままに付き合ってくれる?』


ノート『えっ、わがままって……』


健一(手を握る)


ノート『えっ!?手……』



ノート『ここって…(ドーン)えっ!?』


健一『……どうしても君にこれを見せたかった』


ノート『ここ……最前席じゃない!どうやって取ったの!?』


健一『俺の力は“確率”すらねじ曲げられる』


ノート『…最前席で花火って……』


健一『前言ってただろ?一番近くで花火を見たいって。だから俺の力で取ってやった。でも……』


ノート『ん?』


健一『人の心だけは変えられないから……ごめんな、今までお前の気持ちに気付いてあげられなくて……(ギュッ)』


ノート『えっ!?』


健一『俺はお前と一緒にいたい…もちろんアリスやリンとも。だけど今は、お前だけのものだから何も気を遣わないでいい。むしろ俺に何でも言って欲しい…やれるだけのことは……』


ノート『一番いい場所で花火を見せて…その上こんなことして…こんなのずるいよ……』


健一『元々限りなくずるい方法でここの席取ったんだし』


ノート『……そうね』



ノート『…じゃあ私も一つだけ、わがままを言ってもいい?』


健一『……ああ、もちろんだ』


ノート『もう少し、このままいてもいい……?』


健一『…気が済むまでこうしてたらいいよ』


ノート『……あなたの体、あったかい…』


健一『…君の体もだよ』


ノート『……私、あなたに拾われて良かった…もしあのままだったらこんな思い出なんて無かったと思う…アリスやリンにも出会えないし、何よりあなたと出会えて無かったら……』


健一『俺もお前に出会って無かったら…こんな風に思えなかったと思うから…だから……』


健一『ノート…』


ノート『はい』


健一『…お前が好きだ』


ノート『………はい。私も大好きです』


                  続く


後書き

【おまけ】
リン『ず~る~い~!リンも健一さんと遊園地行きたかった~!』

アリス『時々思うけどあいつ鈍感過ぎだろ…その癖キュンとくること言ってくるんだよ』

リン『この前お味噌汁作ってあげたんだけど、健一さん、リンがわざわざお味噌汁だけ作った意味全然分かってないんだよね~!』

アリス『あいつにそんな高等テクニック要求しても無駄だと思うけど』

リン『もうちょっと敏感になってもいいのに…』

アリス『そんなあいつに惚れたんだろう?』

リン(あれ?健一さん、こんな人だったかな…?)


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