賭博黙示録カガー希望の船ー
10月18日、加賀さん発見記念!賭博黙示録カイジの艦これ版です。クールな加賀さんとは違うギャンブル小説です!
10月18日、加賀発見記念!賭博黙示録カイジの艦これ版です。加賀さんのイメージが少し(だいぶ)崩れています。
―第1章、出会い―
壁には『未来は僕らの手の中』と書いてある。今日は休日、正規空母4人は加賀の部屋に集まってギャンブルをしていた。メンバーは雲龍、天城、葛城、加賀の4人。ギャンブルの名はブラックジャック、トランプを使ったギャンブルで21に近いほど強いが22以上になると負けるという読みが大切なギャンブルである。この場合2から10まではその数だがJ、Q、Kは10とし、Aは1、もしくは11として加算される。
天城「さあ、張った張った!」
加賀(…来い!……来い!!)
加賀の手元のトランプの数は8、次にJが見えた。この時点での加賀の合計は18、3以下なら大丈夫だが、4以上なら失格となる。
加賀(……!)
運命の3枚目、加賀はカードを少し下げた。加賀のカードは……4。合計22で失格である。
加賀「あー!クソー!!」
加賀はカードを撒き散らした。
ざわ……ざわ……
東京に来て3年、加賀は最悪だった。正月を明けてから1日も働いていない。しょぼい酒としょぼい博打の日々。そんな鬱憤を晴らすため、加賀は五航戦の鶴姉妹を爆撃していた。
加賀「また負けたわ…。全てあの五航戦のせいだわ…」
だがこの日、加賀が贔屓にしている五航戦の姉妹は見つからなかった…。その時、加賀は車を見つけた。高そうな車だ。
加賀(今日はこれで我慢しましょう)
加賀は弓を構え、矢を取り出すと車に向けて爆撃した。
加賀(ふん、どうせこんな車に乗っている奴なんてろくな奴がいないでしょう…)
そしてそのエンブレを爆撃の証拠として頂くと加賀は自室に帰った。
加賀(金か…金だよな……金…)
そう思って部屋に寝転がる加賀。そして知らずのうちに加賀は涙を流していた。
加賀(はっ!)
加賀「だから、泣いてどうすんだよ私は…アホか!」
そう言って起き上がり、床に座った。その時、ドアを叩く音が聞こえた。ギャンブルで負け、イライラしていた加賀は癪に触りながらもドアを開けた。それが因縁との初対面だった…。
加賀「何か用かしら?」イライラ
そこに居たのはサングラスをかけた武蔵がいた。
加賀「あ…なんでしょうか?」
何故か急に敬語になって話し始める加賀。武蔵の第一声が口から出た。
武蔵「貴様が加賀か?」
加賀「えっ、は、あっそうですが?」
武蔵「古鷹って知ってるな」
加賀「え、ええ。一年前バイトで…。でも今は…」
武蔵はタバコを口にくわえ、火をつけた。煙が加賀の周りを漂う。
武蔵「中でいいか?戸口で話すようなことじゃない」
加賀「えっ!それはちょっと…」
加賀(不味いわね…。さっき爆撃した車のエンブレム…)
加賀「あ、あの…外行きませんか?おちゃとか…」
武蔵「…構わんよ車をまわそう」
加賀「え、ええ…」
そう言って武蔵が離れた隙に加賀はドアを閉めて、中のエンブレムを拾った。
加賀「…ないかわからないけど…隠しておこうかしら…」カチャカチャ
一方、路上に止めてあった車は爆撃されていた。先程の加賀の爆撃によるものだった。武蔵は仕方なく加賀のアパートに向かった。アパートに着いた武蔵は加賀に向かってこう言った。
武蔵「ついてないよ、加賀」
加賀「はい?」
武蔵「車、故障しちまった」
加賀「えっ…あああ…」
武蔵「中、入るか?」
加賀「えっ…あっ…そ、そんなに寒くないので…」
武蔵「そうじゃない。目立ちたくないんだ」
加賀「あっ…はぁ…」
仕方なく加賀は武蔵を部屋に入れ、コーヒーを出した。
武蔵がコーヒーを飲む。
加賀「…しかし、世の中にはタチの悪いイタズラをする人がいるのね」
武蔵「…ん?」
加賀「全く何を考えているのかしら…」
武蔵がコーヒーの入ったカップを置き、こちらに向かって言った。
武蔵「……お前か」
加賀はコーヒーを吹き出した。思わずむせる。
加賀「な、何を言っているのかしら。冗談はやめ…」
武蔵「私はパンクしたと言っているだけでイタズラされたとは言っていない」
加賀「あっ…」サァー…
加賀の顔が一瞬にして青くなった。武蔵が立ち上がる。
加賀「いや、その…これは…」すささ…
そう言って後ろに下がった。後ろには先程エンブレムを隠した本棚がある。加賀はうっかり本棚に当たり、エンブレムを落としてしまった。
加賀「あ…それは…この…ごめんなさい!見ての通りです!今回はイライラしていたので…」
武蔵「…なんで私の車を爆撃したか聞きたい。ついてこい」
加賀(あ……ああ……)
ー武蔵の車ー
加賀(墓穴を掘ったわ…しかも二つ。まさにダブぼけ...)
加賀「あ、あの…弁償しましょうか?」
武蔵「‥いいぞ、気にしなくて」
加賀「えっ?」
武蔵「お前から取るより、カタ屋の親父を脅したほうがよっぽどいい」
加賀「は...はあ...」
武蔵「それに...お前はこれから大変な思いをするんだからな」
加賀は言っている意味が分からなかったが武蔵はお構い無しと車を事務所に進めていった。
―武蔵の事務所―
武蔵は事務所に加賀を入れると、証明書を持ってきた。
武蔵「これが古鷹の誓約書だ。お前のサインも書いてある」
確かに加賀のサインが古鷹のサインと共に書いてあった。
武蔵「貸したお金は30万だから...」ピッ...ピッ...
加賀「30万?!」
戦争が終わり、10年以上経っている現在加賀の資産は日々の食事とギャンブルによってほとんど使い果たしている。
加賀「そんなお金なんて...第一、古鷹は...」
古鷹『すいません加賀さん、どうしてもお金が必要なんです!保証人になって下さい!』
加賀「どうしてよ...」
武蔵「しかもこれは金利が0.2%だから30万じゃあ収まらない」
加賀「?!」
武蔵「380万だ、これが早見表だ」
そう言って加賀が見たのは14ヶ月の金利。
加賀「嘘でしょ...」
武蔵「さぁ、払って貰おうか」
加賀「冗談じゃないわ!こんなの違法よ!」
武蔵「加賀、違法も法だ」
そう言って武蔵は加賀に冷めた口調で言った。
武蔵「私はプロだ、どんな方法を使っても金を回収する。例えそれが犯罪になろうともな」
加賀「下衆が...」
武蔵「だがここからが本題だ。話を聞いてくれ」
加賀「話?」
元のキャラクター
加賀→カイジ(主人公、無職のギャンブラー)
武蔵→遠藤(帝愛グループのヤクザ)
利根→利根川(帝愛グループのNo.2、遠藤の上司)
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